WO2004000671A1 - パウチ状ブロー成形容器 - Google Patents

Abstract

安定した倒立自立機能を発揮し、外観形状に変化を与えるのを容易とし、大きな表示面の形成を可能とし、良好な収納効率を得、さらに底シール部の側方への突き出し程度を小さくすることにより、安定した倒立陳列を可能とし、面白味のある外観を得、効果的な表示を得、多数を効率良く格納でき、そして使用感が良いパウチ状ブロー成形容器を得る。薄肉なパウチ状ブロー成形容器であって、略楕円筒形状の胴部１の上端に、少なくとも胴部１の上端縁を形成して周設された周縁角部５を介して、上端に口筒部８を設けた錐台筒形状の肩部６を、弾性反転陥没変位可能に、上方に突出した形態で連設し、胴部１の下端を、短径方向に扁平に押し潰して底シール部３に溶着成形して成り、安定して確実な倒立自立機能と、変化に富んだ外観と、広い表示面と、効率の良い格納と、良好な使用感とを得ることができるようにする。

Description

パゥチ状ブロー成形容器 技術分野 明

本発明は、 ブロー成形手段により、 薄肉にかつ比較的大型に成形され 田

た合成樹脂製のパゥチ状プロ一成形容器に関するものである。 背景技術

液状内容物の詰め替え用合成樹脂製容器としては、 合成樹脂製フィル ムを折り畳んで溶着組立てしたバウチ容器と力、 実用新案登録公報第 2 5 7 3 9 2 7号に示されているように、 肩部を胴部内に反転陥没変位可 能にして、 倒立陳列を可能にしたチューブ容器が知られている。

フィルムで形成された詰め替え用容器としてのバウチ容器は、 製造コ ストが安価であると共に、廃棄処分が容易である、 と云う利点が有る反 面、 自己形状保持能力が低く、 このためダンポール内への収納とか、 店 頭での陳列、 さらには詰め替え時の取り扱いが不安定となり易く、 また 多数箇所に形成される溶着シール部が、 容器の突き出し部分となるので、 この突き出し部分である溶着シール部が、 フィルムにより形成されたパ ゥチ容器に対する触感をきわめて劣悪なものとする、 と云う欠点があつ た。

実用新案登録公報第 2 5 7 3 9 2 7号に示された従来技術は、 全体を チューブ容器として構成することにより、 必要とする自己形状保持能力 を確保し、 かつ肩部を胴部内に反転陥没変位可能にして、 倒立姿勢の自 己保持を可能とすることにより、 その取り扱い状態を、 フィルムにより 形成されたパゥチ容器に比べてはるかに良好なものとし、 また溶着シー ル部が底シール部だけであるので、 溶着シール部が、 チューブ容器取り 扱い時の触感を悪くすることが、 殆ど無いものとなっている。

しかしながら、 上記した実用新案登録公報第 2 5 7 3 9 2 7号に示さ れた従来技術にあっては、 胴部が円筒形であるので、 その外観形状に変 化を持たせ難く、 このため容器全体の外観形状が、 単純で面白味のない ものとなる、 と云う不満があった。

また、 胴部が円筒形であるので、 その外表面は、 どの方向から見ても 略同じ大きさとなり、 このため商品名とか装飾模様を、 大きく効果的に 表示するのに、 大幅な制限が生じる、 と云う問題があった。

そして、 胴部が円筒形であるので、 ダンポール等の収納容器内に、 並 列に整列させて収納した場合に、 隣接したチューブ容器間のデッドスぺ ースが大きく、 このため収納効率が悪い、 と云う問題があった。

さらに、 胴部が円筒形であるので、 底シール部の幅は胴部の 1 . 6倍 となり、 一般のチューブ容器と同程度に底シール部の側端が側方に突出 することになるので、 必ずしも触感の良さが充分に発揮されるとは限ら ない、 と云う問題があった。

そこで、 本発明は、 上記した従来技術における問題点を解消すべく創 案されたもので、 外観形状に変化を与えるのを容易とし、大きな表示面 の形成を可能とし、 良好な収納効率を得、 さらに底シール部の側方への 突き出し程度を小さくすることを技術的課題とし、 面白味のある外観を 得ることができ、 効果的な表示を得ることができ、 多数を効率良く格納 でき、 そして使用感が良いブロー成形により成形されたパゥチ状ブロー 成形容器を得ることを目的とする。 発明の開示

上記技術的課題を解決する本発明の内、 請求項 1記載の発明の手段は、 ブロー成形により薄肉に成形された、 合成樹脂製の一次成形品から成形 されるバウチ状ブロー成形容器であること、

略楕円筒形状をした胴部の上端に、 少なくとも胴部の上端縁を形成して 周設された周縁角部を介して、 略錐台筒形状をした肩部を、 胴部内に弾 性反転陥没変位可能に、 上方に突出した形態で連設すること、

この肩部の上端に口筒部を起立設すること、

さらに胴部の下端を、 この胴部の短径に沿った方向である前後方向から、 偏平に押し潰して底シール部に溶着成形すること、

にある。

なお、 本発明において、 "略楕円" とは、 楕円、 長円さらにはラクビ 一ポール状の円形を含む、 適当に扁平となった円形の全てを含んでいる。 この請求項 1記載の発明にあっては、 バウチ状ブロー成形容器は、肩 部を上方に突き出した状態でブロー成形し、 このブロー成形品の下端部 を切断除去して一次成形品を成形し、 この一次成形品に内容物を充填し た状態で、 底シール部を成形することにより、 完成する。

一次成形品に内容物を充填して、 底シール部を成形する際には、 屑部 を胴部内に反転陥没変位させた状態としておく。

これは、 肩部を上方に突き出した状態のまま、 内容物を充填して底シ 一ル部を成形してしまうと、 陳列等のために、 パゥチ状ブロー成形容器 を倒立状態で自立させるベく、 肩部を胴部内に反転陥没変位させる際に、 上昇する内部圧力のために、 肩部を反転陥没変位させることが不可能と なる恐れがあるからである。

この肩部の反転陥没変位量は、周縁角部よりも上位に位置していた部 分の全部を、 周縁角部よりも下位に位置させる値に予め設定されている ので、 肩部を反転陥没変位させた状態では、 パゥチ状プロ"成形容器を 倒立させると、 周縁角部が確実に安定した脚機能を発揮することになる。 底シール部は、 バウチ状ブロー成形容器がブロー成形品であり、 また 胴部が略楕円筒形状であると共に、 この胴部の下端を、 胴部の短径に沿 つた方向である前後方向から扁平に押し潰して溶着シールするので、 こ の底シール部の側端の、 扁平に押し潰すことによる側方への突き出し程 度が、 胴部の横幅、 すなわち胴部の長径に沿った幅の割には小さくなり、 胴部の下端部の長径を、 下端に近づくに従つて小さくすることにより、 底シール部の側端を側方に突き出さないようにすることも可能である。 バウチ状ブロー成形容器は、 胴部が略楕円筒状のブロー成形品である ので、 容器としての機能に悪影響を生じることなく、 胴部の長径に沿つ た横幅を部分的に変化させて、 成形することが可能である。

胴部が略楕円筒形状であるので、 胴部の前後外表面は、 その面積が大 きなものとなり、 それゆえ胴部の前後外表面を表示面として利用するこ とにより、 大きな表示面積を得ることができる。

バウチ状プロ一成形容器は、その胴部が略楕円筒形状となっているの で、 多数の容器をダンポール箱等に並列に整列収納する際に、 前後方向 に隣接して整列された容器列同士を、 一方の容器列の容器間に形成され る隙間に、 他方の容器列の容器の側部を侵入させた状態とすることによ り、 隣接した容器間のデッドスペースが大幅に少なくなる。

請求項 2記載の発明は、 請求項 1記載の発明の構成に、 肩部を円錐台 筒形状に成形し、 この肩部と周縁角部とを、 平板状の頂壁部で連設した こと、 を加えたものである。

この請求項 2記載の発明にあっては、 肩部を胴部内に反転陥没変位さ せるに際して、 弾性変形する頂壁部と肩部との連設部分が円形であるの で、 弾性変形に伴って発生した内部応力が、 連設部分の全周に亘つて均 一に作用することになり、 これにより肩部は歪むこ なく、 安定して確 実に反転陥没変位する。

請求項 3記載の発明は、 請求項 2記載の発明の構成に、 肩部の下端の 径を、 胴部の短径よりもわずかに小さい値に設定したこと、 を加えたも のである。

この請求項 3記載の発明にあっては、 肩部の下端の径を、 可能な限り 大きく設定することが可能であるので、 肩部の弾性反転変位に伴う口筒 部の昇降変位量を大きくすることが可能となり、 これにより肩部の反転 陥没変位状態では、 周縁角部に安定した脚機能を発揮させることができ、 反対に肩部の突出状態では、 胴部に対して口筒部を充分に上位に位置さ せることができ、 これにより内容液の他の容器への詰め替え動作が行い 易いものとなる。

請求項 4記載の発明は、 請求項 2または 3記載の発明の構成に、 頂壁 部と肩部との連設部分に、 湾曲壁構造の反転用リブを周設したこと、 を 加えたものである。

この請求項 4記載の発明にあっては、 反転周リブが湾曲壁構造をして いるので、 この壁の湾曲方向、 すなわち肩部の反転陥没変位方向への、 反転周リブの弾性変形が無理なく円滑に行われることになる。

請求項 5記載の発明は、 請求項 1、 2， 3または 4記載の発明の構成 に、 周縁角部を、 壁を反転させて折り重ねた構造としたこと、 を加えた ものである。

この請求項 5記載の発明にあっては、 肩部を胴部内に反転陥没変位さ せる際において、 胴部の上端には、 自己形状を安定して保持する周縁角 部が位置しているので、 肩部は、 この周縁角部を支点として反転陥没変 位することができ、 これにより肩部の反転陥没変位動作は、 安定して確 実に行われることになる。 請求項 6記載の発明は、 請求項 1、 2、 3、 4または 5記載の発明の 構成に、 胴部の上端から、 この胴部の短径の二分の一と等しい距離だけ 下位となった箇所に、 内方に陥没湾曲成形された横溝を周設したこと、 を加えたものである。

この請求項 6記載の発明にあっては、 胴部を前後方向から扁平に押し 潰した状態で、 横溝を折れ線として、 この横溝よりも上位の部分、 すな わち胴部の上端部、 肩部 （場合によっては、 頂壁部を含む） そして口筒 部の一体部分を、 胴部に折り重ねることにより、 バウチ状プロ一成形容 器全体を扁平状にすることができる。

請求項 7記載の発明は、 請求項 1、 2、 3、 4、 5または 6記載の発 明の構成に、 胴部の少なくとの一部に、 他部よりも長径が小さいくびれ 部を形成したこと、 を加えたものである。

この請求項 7記載の発明にあっては、 くびれ部を設けることにより、 胴部の外観が、 変化に富んだ面白味のあるものとなると共に、 ハンドリ ングがし易いものとなる。

請求項 8記載の発明は、 請求項 1、 2、 3、 4、 5、 6または 7記載 の発明の構成に、 壁の構造を、 内側から順に、 内層と中間層と外層とを 積層した少なくとも三層構造としたこと、 を加えたものである。

この請求項 8記載の発明にあっては、 パゥチ状ブ口一成形容器に要求 される機能、 特性、 物性等に応じて、 各層の成形材料である合成樹脂材 料を選定することができ、 これにより所望する機能を発揮する容器を得 ることが可能となる。

請求項 9記載の発明は、 請求項 8記載の発明の構成に、 中間層を、 ガ スパリア性の高 、合成樹脂材料で成形したこと、 を加えたものである。 この請求項 9記載の発明にあっては、 ガスバリア性の高いバウチ状ブ 口一成形容器を得ることができる。 請求項 1 0記載の発明は、 請求項 8記載の発明の構成に、 中間層を、 再生合成樹脂材料で成形したこと、 を加えたものである。

この請求項 1 0記載の発明にあっては、 再生合成樹脂材料の有効利用 を、 簡単にかつ安全に達成することができる。 図面の簡単な説明

図 1は、 本発明の第 1の実施形態を示す、 全体正面図である。

図 2は、 図 1に示した実施形態の、 倒立陳列状態を示す正面図である。 図 3は、 図 1に示した実施形態の、 一部破断した側面図図である。 図 4は、 図 1に示した実施形態の、 平面図である。

図 5は、 図 1中、 A矢視した部分の、 拡大縦断面図である。

図 6は、 本発明の第 2の実施形態を示す、 一部縦断した全体正面図で あ ₀

図 7は、 図 6に示した実施形態の、 一部破断した側面図である。

図 8は、 図 6に示した実施形態の、 平面図である。

図 9は、 図 6中、 D矢視した部分の、 一実施形態の拡大縦断面図であ る。

図 1 0は、 図 6中、 D矢視した部分の、 他の実施形態の拡大縦断面図 である。

図 1 1は、 本発明の第 3の実施形態を示す、 一部破断した全体正面図 でめ 。

図 1 2は、 図 1 1に示した実施形態の、 平面図である。

図 1 3は、 図 1および図 1 1中、 B矢視した部分の、 拡大縦断面図で 図 1 4は、 図 1および図 1 1中、 C矢視した部分の、 拡大縦断面図で ある。 図 1 5は、 図 1および図 1 1に示した実施形態の、 減容化状態の側面 図である。

図 1 6は、 本発明の第 4の実施形態を示す、 全体正面図である。

図 1 7は、 図 1 6に示した実施形態の、 平面図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明の実施形態を、 図面を参照しながら説明する。

本発明によるバウチ状プロ一成形容器は、 成形材料である合成樹脂材 料 l g当り、 4 O cc以上の容積を形成するように、 ブロー成形により薄 肉にかつ大型に成形されている。

図 1〜図 5は、 本発明の第 1の実施形態を示したもので、 略楕円筒状 の胴部 1の上端に、 中央を開口した平板状の頂壁部 4を、 胴部 1との間 に周縁角部 5を形成して連設し、 この頂壁部 4中央開口縁に、 略円錐台 筒形状をした肩部 6を、 胴部 1内に弾性反転陥没変位可能に上方に突出 した形態で連設し、 この肩部 6の上端に、 キャップ 1 4により開閉され る口筒部 8を起立設し、 そして胴部 1の下端を底シール部 3に溶着シー ル成形して構成されている。

頂壁部 4と肩部 6との連設部には、 肩部 6の下端縁に沿つて円形に、 弾性変形し易いように湾曲壁構造となった反転周リブ 7 (図 5参照)が設 けられている。

頂壁部 4と肩部 6との連設部に反転周リブ 7が設けられていること、 および肩部 6が、 楕円筒形状ではなく、 円錐台筒形状であることにより、 この肩部 6は、 安定してかつ確実に反転陥没変位することができるので あるが、 肩部 6が反転陥没変位した際、 図 5の仮想線で示したように、 肩部 6の反転陥没変位と一緒に、 頂壁部 4も、 わずかにその中央部を陥 没変位させるので、 図 2に示したように、 バウチ状ブロー成形容器を倒 立安置した場合には、 周縁角部 5が脚部として機能すると共に、 略平坦 な頂壁部 4が存在するので、 安定した自立機能を発揮することになる。 胴部 1の上端から、 胴部 1の短径の約半分の距離だけ下がった箇所に は、 陥没湾曲成形された横溝 2 (図 1 3参照） が周設されており、 図 1 5に示すように、 胴部 1を前後方向から扁平に押し潰した状態で、 この 横溝 2を折り曲げ線として、 横溝 2よりも上位の部分を、 扁平な胴部 1 に折り重ねることが可能となる。

このように、 扁平に押し潰して折り畳んだ状態では、 充分な減容効果 を得ることができるので、 バウチ状ブロー成形容器の廃棄時の取り扱い がきわめて良好となり、 また底シール部 3を成形していない、 バウチ状 プ口一成形容器の一次成形品を、 容器メーカーから商品メーカーに輸送 する際に、 輸送効率を充分に高めることができる。

胴部 1の前後両表面には、 ィンモールドラベルとかシルク印刷等の手 段により表示 1 2が施されている。

この胴部 1の前後両表面は、 胴部 1が略楕円筒形状であるので、 パゥ チ状ブロー成形容器の容積の割には面積が大きく、 それゆえスペース上 の制約を強く受けることなく、 自由に表示 1 2を施すことができ、 高い 表示効果を得ることができる。

なお、 表示面積'を更に拡大する為、 横溝 2を設けずに、 表示面を容器 全面とした構成とすることも可能である。

図 6〜図 1 0は、 本発明の第 2の実施形態を示したもので、 略楕円筒 状の胴部 1の上端に、 壁を反転折り重ねた構造の周縁角部 5を介して、 略楕円錐筒形状の肩部 6を、 胴部 1内に弾性反転陥没変位可能に、 上方 に突出した形態で連設し、 この肩部 6の上端に、 キャップ 1 4により開 閉される口筒部 8を起立設し、 そして胴部 1の下端を前後方向から扁平 に押し潰して、 底シール部 3に溶着シール成形して構成されている。 胴部 1と肩部 6との間に設けられた周縁角部 5は、 肩部 6が反転陥没 変位した際に、 安定した脚機能を発揮することができるように、 壁を反 転させて折り重ねた構造をしている力 S、図 6および図 9に示した周縁角 部 5の実施例の場合、 胴部 1の上端に起立した姿勢で設けられている。 この図 9に示した周縁角部 5の実施例の場合、 肩部 6を上方に突き出 した状態で薄肉にブロー成形されたブロー成形品の下端部を切断除去し てから、 胴部 1と肩部 6との連設部分を、 肩部 6と一緒に胴部 1内に押 し込み、 この状態で、 反転して折り重なった連設部分を熱成形手段等に より、 折り重なり壁構造に固定することにより周縁角部 5に成形する。 また、 図 1 0に示した周縁角部 5の他の実施例の場合、 周縁角部 5は、 胴部 1の上端に幅の狭い外鍔状に設けられており、 肩部 6を上方に突き 出した状態で、 かつ胴部 1と肩部 6との連設部分を、 胴部 1 よりも外 側に突き出した状態で、 薄肉にブロー成形されたブロー成形品の下端部 を切断除去してから、 胴部 1と肩部 6との連設部分を、 上下から扁平に 押し潰し、 この状態で、 熱成形手段等により、 折り重なり壁構造に固定 することにより周縁角部 5に成形する。

なお、 図 9およぴ図 1 0に示した周縁角部 5は、 壁を反転折り重ね状 に熱成形しただけでも良いのであるが、 折り重なった部分を溶着または 接着することにより、 周縁角部 5の機械的強度を充分に高めることがで さる。

月同部 1の前後両表面には、 インモールドラベルとかシルク印刷等の手 段により表示 1 2が施されている。

この胴部 1の前後両表面は、 胴部 1が略楕円筒形状であるので面積が 大きく、 それゆえスペース上の制約を強く受けることなく、 自由に表示 1 2を施すことができ、 高い表示効果を得ることができる。

図 1 1と図 1 2は、 本発明の第 3の実施形態を示したもので、 周縁角 部 5と肩部 6との間に平板状の頂壁部 4を設けると共に、 肩部 6を円錐 台筒形状に構成し、 そして頂壁部 4と肩部 6との連設部に、 肩部 6の下 端縁に沿って円形に、 弾性変形し易いように湾曲壁構造となった反転周 リブ 7 (図 5参照）を設け、 そして底シール部 3を設けて構成されている。 頂壁部 4と肩部 6との連設部に反転周リブ 7が設けられていること、 および肩部 6が、 略楕円筒形状ではなく、 円錐台筒形状であることによ り、 この肩部 6は、 安定してかつ確実に反転陥没変位することができる。 胴部 1の上端から、 胴部 1の短径の約半分の距離だけ下がった箇所に は、 陥没湾曲成形された横溝 2 (図 1 3参照） が周設されており、 図 1 5に示すように、 胴部 1を前後方向から扁平に押し潰した状態で、 この 横溝 2を折り曲げ線として、 横溝 2よりも上位の部分を、 扁平な胴部 1 に折り重ねることが可能となる。

このように、 扁平に押し潰して折り畳んだ状態では、 充分な減容効果 を得ることができるので、 パゥチ状ブロー成形容器の廃棄時の取り扱い がきわめて良好となり、 また底シール部 3を成形していない、 パゥチ状 ブロー成形容器の 1 次成形品を、. 容器メーカーから商品メーカーに輸 送する際に、 輸送効率を充分に高めることができる。

図 1 4は、 パゥチ状ブロー成形容器の積層壁構造の詳細を示す部分拡 大縦断面図で、 内側から内層 9、 中間層 1 0そして外層 1 1の順で積層 されており、 内層 9は、 耐内容物性を考慮して、 中間層 1 0は、 パリア 性とか骨材機能を考慮して、 そして外層 1 1は、 印刷性、 触感そして耐 磨耗性等を考慮して、 それぞれに適した合成樹脂材料を選定する。

例えば、 内層 9と外層 1 1とを、 ポリエチレン、 ポリプロピレン、 ポ リエチレンテレフタレート等の合成樹脂材料で成形し、 中間層 1 0を、 エチレンビュルアルコール共重合体、 メタキシリレン基含有ポリアミ ド、 エチレンナフタレートーエチレンテレフタレート共重合体等の周知のガ スパリア性の高い合成樹脂材料で成形して、 バリア性の高いパゥチ状プ ロー成形容器を得ることができ、 また中間層 1 0を、 再生樹脂材料で成 形することにより、 高価な合成樹脂材料費の大幅な低減を達成すること ができる。

なお、 積層構造は、 少なくとも内層 9、 中間層 1 0、 外層 1 1の三層 が存在していれば良く、 ガスバリア層と再生材層とを中間層 1 0に存在 させたり、 或いは、 各層間に接着剤層を設けるなど、 その積層構造は、 適宜選択可能である。

図 1 6と図 1 7は、 本発明の第 4の実施形態を示すもので、 口筒部 8 の開口端を、 指先でのもぎ取りが可能に一体設されたもぎ取り片 1 3で 閉鎖し、 胴部 1の中央部に、 長径を他の部分よりも短くし、 たくびれ部 1 5を設けている。

この本発明の第 4の実施形態にあっては、 全体を一体成形物とするこ とができるので、 製作および取り扱いが容易であり、 またくぴれ部 1 5 があるので、 パゥチ状ブロー成形容器の外観が、 変化に富んだ面白味の あるものとなる。

また、 くびれ部 1 5の存在により、 バウチ状ブロー成形容器のハンド リングもし易くなる、 と云う効果を得ることができる。

なお、 本実施例の口筒部 8についても、 先の実施例と同様に、 キヤッ プ 1 4により開閉される構成とすることができる。 発明の効果

本発明は、 上記した構成となっているので、 以下に示す効果を奏する。 請求項 1記載の発明にあっては、 肩部が、 周縁角部を支点として反転 陥没変位するので、 肩部が反転陥没変位した状態では、周縁角部の上端 よりも上位に位置する容器部分はなく、 もって容器倒立時に、 周縁角部 周縁角部が確実に脚機能を発揮することができる。

また、 胴部が楕円筒形状であるので、 胴部の前後方向から扁平に押し 潰されて溶着成形された底シール部は、 その両側端の突き出し程度が小 さく、 またブロー成形品であるので、 胴部の下端部の長径に沿った幅を、 扁平に押し潰した際に、 その幅が、 他の部分よりも大きくならない値と なるように成形することも可能であり、 これにより底シール部がバウチ 状プロ一成形容器に対する触感を悪くするのを、 少なくすることができ る。

胴部が楕円筒形状であるので、 円筒形状の場合に比べて、 容器の外観 に変化を与えることができ、 その分、 面白味のある容器を提供すること ができる。

胴部が楕円筒形状であるので、 短径に沿った方向に面した外表面が、 パゥチ状プロ一成形容器の容積の割には大きなものとすることができ、 これにより装飾、 説明等の表示を、 充分に効果的に施すことができる。 胴部が楕円筒形状であるので、 隣接整列したバウチ状ブロー成形容器 同士を、 相互に千鳥足状に配列することにより、 隣接する容器間のデッ ドスペースを充分に小さくすることができ、 これにより容器の収納効率 を高めることができる。

請求項 2記載の発明にあっては、 肩部の胴部内への反転陥没変位を、 常に一定して、 確実にそして円滑に行わせることができるので、 パゥチ 状ブ口一成形容器の倒立した姿勢での陳列が安定したものとなり、 これ により狭いスペースを有効に利用して、 パゥチ状ブロー成形容器を安定 して陳列することが可能となる。

請求項 3記載の発明にあっては、肩部の弾性反転変位に伴う口筒部の 昇降変位量を大きくすることができるので、 周縁角部に安定した脚機能 を発揮させることができると共に、 內容液の他の容器への詰め替え作業 が良好に達成できる。

請求項 4記載の発明にあっては、 肩部の弾性反転変形を、 無理なく円 滑に行わせることができるので、 容器を無理なく手軽に取扱うことがで さる。

請求項 5記載の発明にあっては、 肩部の胴部内への反転陥没変位を、 安定した自己形状保持能力を発揮する周縁角部を支点として、 安定して 確実に行わせることができるので、 バウチ状プロ一成形容器の倒立した 姿勢での陳列が安定したものとなり、 これにより狭いスペースを有効に 利用して、 バウチ状ブロー成形容器を安定して陳列することが可能とな る。

請求項 6記載の発明にあっては、 バウチ状ブロー成形容器または、 月同 部下端が開放したパゥチ状ブ口一成形容器の一次成形品の減容化を充分 に達成することができるので、 パゥチ状ブロー成形容器の廃棄、 または 容器メーカーから商品メーカーへの運送を、 効率良く達成することがで きる。

請求項 7記載の発明にあっては、 パゥチ状プロ一成形容器の外観およ ぴハンドリングに好ましく、 そして面白味のある変化を与えることがで き、 これによりパゥチ状ブロー成形容器の商品価値を充分に高めること ができる。

請求項 8、 9または 1 0記載の発明にあっては、 バウチ状ブロー成形 容器に要求される特性、 機能、 物性に対応して合成樹脂材料を選択組合 せすることができるので、所望するパゥチ状プロ一成形容器を無理なく 簡単に得ることができる。

Claims

請求の範囲

1 . ブロー成形により薄肉に成形された、 合成樹脂製の一次成形品から 成形されるバウチ状ブロー成形容器であって、 略楕円筒形状をした胴部

(1)の上端に、 少なくとも該胴部ひ)の上端縁を形成して周設された周縁 角部 (5)を介して、 略錐台筒形状をした肩部 (6)を、 前記胴部 (1)内に弾性 反転陥没変位可能に、 上方に突出した形態で連設し、 該肩部 (6)の上端 に口筒部 (8)を起立設し、 さらに前記胴部ひ)の下端を、 該胴部 (1)の短径 に沿った方向である前後方向から、 偏平に押し潰して底シール部 (3)に 溶着成形して成るパゥチ状プロ一成形容器。

2 . 肩部 (6)を円錐台筒形状に成形し、 該肩部 (6)と周縁角部 (5)とを、 平 板状の頂壁部 (4)で連設した請求項 1記載のパゥチ状ブロー成形容器。

3 . 肩部 (6)の下端の径を、 胴部 (1)の短径よりもわずかに小さい値に設 定した請求項 2記載のバウチ状プロ一成形容器。

4 . 頂壁部 (4)と肩部 (6)との連設部分に、 湾曲壁構造の反転用リブ (7)を 周設した請求項 2または 3記載のパゥチ状ブロー成形容器。

5 . 周縁角部 (5)を、 壁を反転させて折り重ねた構造とした請求項 1、 2、 3または 4記載のバウチ状ブロー成形容器。

6 . 胴部 (1)の、 上端から、 該胴部 (1)の短径の二分の一と等しい距離だ け下位となった箇所に、 内方に陥没湾曲成形された横溝 (2)を周設した 請求項 1、 2、 3、 4または 5記載のパゥチ状ブロー成形容器。

7 . 胴部 (1)の少なくとも一部に、 他部よりも長径が小さい、 くびれ部 (15)を形成した請求項 1、 2、 3、 4、 5または 6記載のパゥチ状プロ 一成形容器。

8 . 壁の構造を、 内側から順に、 内層 (9)と中間層 (10)と外層 (11)とを積 層した少なくとも三層構造とした請求項 1、 2、 3、 4、 5、 6または 7記載のパゥチ状ブ口一成形容器。

9 . 中間層 (10)を、 ガスバリア性の高い合成樹脂材料で成形した請求項 8記載のバウチ状プロ一成形容器。

1 0 . 中間層 (10)を、 再生合成樹脂材料で成形した請求項 8記載のパゥ チ状ブロー成形容器。