JP4117638B2 - チューブ容器一次成形品およびチューブ容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、ブロー成形手段により薄肉に、かつ大型に成形されるチューブ容器一次成形品およびチューブ容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種の内容物の詰め替え用容器等として、図8に示すような、ブロー成形手段により薄肉に、かつ比較的大型に成形された合成樹脂製のブロー成形チューブ容器14が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記ブロー成形チューブ容器14は、軽量と云う利点を有している反面、嵩張って占有スペースが大きいため、容器メーカーで成形されてから商品メーカーに納入され、内容物を充填されるまでの過程、および使用後の廃棄処理の過程において、その保管コストや輸送コストが高くなっており、また、その取扱いも面倒になっている、と云う問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく創案されたもので、薄肉にかつ大型に成形されるブロー成形チューブ容器の省スペース化、減容化を図ることを技術的課題とし、もって、その保管、廃棄処理等の輸送コストを低減化させると共に、取扱いを容易にすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決する本発明の内、請求項1記載の発明の手段は、
各種の内容物の詰め替え用容器として、ブロー成形により樹脂材料1g当り、40cc以上の容積を形成するように薄肉に、かつ大型に成形される合成樹脂製チューブ容器の一次成形品であること、
底部が開口し、上方に徐々に縮径するテーパ筒状の胴部の上端に、この胴部内へ容易に弾性反転変形可能な肩部を上方に突出した形態で連設すること、
この肩部の上端に、一部分を破断することにより注出口を開口形成する口部を、この口部を含む肩部の表面をピンチオフ部として連設すること、
胴部の肩部に近い上部箇所に、内方へ陥没湾曲成形された横リブを周設すること、
にある。
【0006】
容器メーカーで成形されたチューブ容器一次成形品は、底部が開口し、かつ胴部が上方へ縮径するテーパ筒状に成形されているので、多数の一次成形品を縦方向に積み重ねて、いわゆるスタック状態として取扱うことができるため、その占有スペースを大幅に減少させることができ、そのため、内容物が充填されるまでの過程における保管、輸送等のコストを低減化することができると共に、取扱いも容易に行うことができる。
【0007】
その場合、上位の一次成形品の底部開口部から胴部内に挿入された下位の一次成形品の胴部上端面が、上位の一次成形品の横リブの内周下面に当接して、それ以上嵌入することがないため、一次成形品同士の強い嵌まり込みが防止され、もって一次成形品の取扱いを円滑に行うことができる。
【0008】
請求項2記載の発明の手段は、
各種の内容物の詰め替え用容器として、ブロー成形により樹脂材料1g当り、40cc以上の容積を形成するように薄肉に、かつ大型に成形される合成樹脂製チューブ容器であること、
上方に徐々に縮径するテーパ筒状の胴部の上端に、この胴部内へ容易に弾性反転変形可能な肩部を上方に突出した形態で連設すること、
この肩部の上端に、一部分を破断することにより注出口を開口形成する口部を、この口部を含む肩部の表面をピンチオフ部として連設すること、
胴部の肩部に近い上部箇所に、内方へ陥没湾曲成形された横リブを周設すること、
胴部の底部を、偏平状に溶着してシール部に成形すること、
にある。
【0009】
すなわち、商品メーカーに納入された一次成形品は、大きく開放した底部開口部から内容物を注入,充填された後、この底部を前後から偏平に押し潰しながら溶着してシール部に成形し、チューブ容器として商品に供される。
【0010】
チューブ容器を店頭に陳列する場合には、肩部を胴部内へ反転陥没変形させ、これを倒立状態で陳列すれば、体裁良く、かつスペースを有効に生かして陳列することができる。
【0011】
使用済みのチューブ容器は、前後に偏平に押し潰して廃棄処理するが、その場合、横リブから上のヘッド部分を、この横リブにおいて容易に折り曲げることができるので、チューブ容器全体をより偏平に減容変形させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を、図面を参照しながら説明する。
本発明のチューブ容器一次成形品1は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料1g当り、40cc以上の容積を形成するように、ブロー成形により薄肉に、かつ比較的大型に成形される。
【0013】
この一次成形品1は、図1〜図3に示すように、底部3が開口し、上方へ除々に縮径するテーパ円筒状の胴部2の上端に、ドーム形状の肩部4を連設し、この肩部4の上端に、一部分を破断することにより注出口が開口形成される口部5を連設して構成されている。
【0014】
上記肩部4は、容易に弾性反転変形可能なドーム形状に形成されており、図1に示す突出状態から、口部5の上面等を下方へ押圧することにより、2点鎖線で示す陥没状態に容易に反転変形する。
【0015】
口部5は、肩部4の上端に連設された有頂の短円筒6の上面に、小径の連結筒部7を介して円板8を対向連設し、この円板8の上部に、横長板状の摘み片9を立設して構成されており、開封時には、摘み片9を強引に捩ることにより連結筒部7を破断し、もって短円筒6の上面に注出口を開口形成することができる。
【0016】
胴部2の上部には、内方へ半円弧溝状に陥没湾曲成形された横リブ10が周設されている。
【0017】
この一次成形品1は、口部5を含む肩部4の表面をピンチオフ部としてブロー成形された後、底部3部分をカットすることにより、底部3が開口した形態に製作される。
【0018】
図4は、この一次成形品1のスタック状態を示したもので、上位の一次成形品1の底部3開口部から胴部2内に挿入された下位の一次成形品1の胴部2上端面が、上位の一次成形品1の横リブ10の内周下面に当接して、それ以上嵌入することがないため、一次成形品1同士の強い嵌まり込みが防止され、もって一次成形品1の取扱いを円滑に行うことができる。
【0019】
商品メーカーに納入された一次成形品1は、底部3開口部から内容物を注入,充填された後、底部3を前後から偏平に押し潰しながら溶着してシール部12に成形し、チューブ容器11として商品に供される(図5参照)。
【0020】
チューブ容器11を店頭に陳列する場合には、図6に示すように、肩部4を胴部2内へ反転陥没変形させ、これを倒立状態で陳列すれば、体裁良く、かつスペースを有効に生かして陳列することができる。
【0021】
使用済みのチューブ容器11は、図7に示すように、前後に偏平に押し潰して廃棄処理するが、その場合、横リブ10から上のヘッド部分13を、横リブ10において容易に折り曲げることができるので、チューブ容器11全体をより偏平に減容変形させることができる。
【0022】
【発明の効果】
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
チューブ容器一次成形品は、底部が開口し、かつ胴部が上方へ縮径するテーパ筒状に成形されているので、多数の一次成形品を縦方向に積み重ねて、いわゆるスタック状態として取扱うことができるため、その占有スペースを大幅に減少させることができ、もって、成形されてから内容物が充填されるまでの過程における保管、輸送等のコストを低減化することができると共に、取扱いも容易に行うことができ、取扱い作業の効率化を図ることができる。
【0023】
その場合、上位の一次成形品の底部開口部から胴部内に挿入された下位の一次成形品の胴部上端面が、上位の一次成形品の横リブの内周下面に当接して、それ以上嵌入することがないため、一次成形品同士の強い嵌まり込みが防止され、もって一次成形品の取扱いを円滑に行うことができる。
【0024】
商品としてのチューブ容器を店頭に陳列する場合には、肩部を胴部内へ反転陥没変形させ、これを倒立状態で陳列すれば、体裁良く、かつスペースを有効に生かして陳列することができる。
【0025】
使用済みのチューブ容器は、前後に偏平に押し潰して廃棄処理するが、その場合、横リブから上のヘッド部分を、横リブにおいて容易に折り曲げることができるので、チューブ容器全体をより偏平に減容変形させることができ、もってチューブ容器の廃棄処理を容易にかつ円滑に、効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のチューブ容器一次成形品の一実施例を示す、一部を断面した全体正面図。
【図2】図1に示した実施例の、平面図。
【図3】図1に示した実施例の、上端部の側面図。
【図4】図1に示した実施例の、積み重ね状態を示す正面図。
【図5】本発明のチューブ容器の一実施例を示す、全体正面図。
【図6】図5に示した実施例の、倒立しての陳列状態を示す全体正面図。
【図7】図5に示した実施例の、廃棄時の押し潰し状態を示す全体側面図。
【図8】従来例を示す、全体正面図。
【符号の説明】
1 ; 一次成形品
2 ; 胴部
3 ; 底部
4 ; 肩部
5 ; 口部
6 ; 短円筒
7 ; 連結筒部
8 ; 円板
9 ; 摘み片
10; 横リブ
11; チューブ容器
12; シール部
13; ヘッド部分
14; ブロー成形チューブ容器

Claims (2)

  1. 各種の内容物の詰め替え用容器として、ブロー成形により樹脂材料1g当り、40cc以上の容積を形成するように薄肉に、かつ大型に成形される合成樹脂製チューブ容器の一次成形品であって、底部(3)が開口し、上方に徐々に縮径するテーパ筒状の胴部(2)の上端に、該胴部(2)内へ容易に弾性反転変形可能な肩部(4)を上方に突出した形態で連設すると共に、該肩部(4)の上端に、一部分を破断することにより注出口を開口形成する口部(5)を、該口部(5)を含む肩部(4)の表面をピンチオフ部として連設し、前記胴部(2)の肩部(4)に近い上部箇所に、内方へ陥没湾曲成形された横リブ(10)を周設して成るチューブ容器一次成形品。
  2. 各種の内容物の詰め替え用容器として、ブロー成形により樹脂材料1g当り、40cc以上の容積を形成するように薄肉に、かつ大型に成形される合成樹脂製チューブ容器であって、上方に徐々に縮径するテーパ筒状の胴部(2)の上端に、該胴部(2)内へ容易に弾性反転変形可能な肩部(4)を上方に突出した形態で連設すると共に、該肩部(4)の上端に、一部分を破断することにより注出口を開口形成する口部(5)を、該口部(5)を含む肩部(4)の表面をピンチオフ部として連設し、前記胴部(2)の肩部(4)に近い上部箇所に、内方へ陥没湾曲成形された横リブ(10)を周設し、前記胴部(2)の底部(3)を、偏平状に溶着してシール部(12)に成形して成るチューブ容器。
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