JP4039922B2 - 自立性袋状容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自立性の袋状容器に関するものであり、より詳細には、偏平状に折り畳み可能な底部を備えた袋状容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
袋状容器は、内容物の取り出し後は、偏平状に容易に折り畳むことができ、廃棄などに際してかさばらないなどの利点を有しており、種々の用途に使用されているが、反面、自立させることができないため、その用途が制限されている。例えば、容器を寝かせた状態で保存しておかなければならないため、液体飲料、流動食、液体洗剤などの液状物を小出しにして使用する用途には、不向きである。また、内容物の容器内への充填作業が面倒であるという欠点もある。
そこで、自立性を持たせた袋状容器も提案されており、例えば特開平11−171203号公報には、袋状の胴部下端に、円盤状の底板を備えた底部材を設けたボトム付き袋状容器が開示されている。
しかしながら、上記先行技術に開示されているボトム付き袋状容器は、自立性を有しているものの、反面、自立性を持たせるために円盤状の底板を設けているために、全体を偏平状に折り畳むことができず、袋状容器の利点が損なわれてしまっている。
【0003】
そこで、自立性と折り畳み性とを兼ね備えた袋状容器も提案されており、例えば、柔軟性シートによって形成された袋状の胴部材と、前記胴部材の下端開口部を閉塞する底部材とを備え、前記底部材は、中央部が下方側に膨出した底板と、この底板の周縁から垂下する環状の周壁とを有する成形体であり、前記底部材に前記胴部材の下端開口部を被せた状態で、前記底部材の前記周壁がその全周にわたって前記胴部材の下端部に熱溶着されているボトム付き袋状容器が知られており、前記底板が円盤形状であり、且つ径方向に延びる折曲溝を設けることも提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−80650号公報(図6、図7)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に開示されているボトム付き袋状容器は、底板を折り畳むことができ、自立性と折り畳み性とを備えているが、解決すべきいくつかの課題があり、未だ改善の余地が残されている。
即ち、上記容器の底板は、円盤状に形成されているため、一般の使用者は、該容器の外観からは折曲溝(折り畳み線)がどの位置に形成されているかが容易に認識できず、場合によっては、折り畳み可能に設けられていることも認識できないことがある。
また、底板に折曲溝(折り畳み線)が設けられているため、自立安定性が低いという問題もある。
更に、袋状の胴部材が環状の周壁の下端からはみ出た状態で溶着されてしまい、容器の外観が損なわれてしまい、極端な場合には、はみ出た袋状胴部材によって自立性が損なわれてしまうという問題もあった。
【0006】
従って本発明の目的は、折り畳み可能な底部を有しており、自立性と折り畳み性に優れ、しかも折り畳み位置を容易に認識することができる形状を有している自立性袋状容器を提供することにある。
本発明の他の目的は、折り畳み線が設けられているにもかかわらず、自立安定性に優れた自立性袋状容器を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、袋状の胴部を底部からはみ出すことなく溶着することが可能な自立性袋状容器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、柔軟性シートから成る袋状胴部と、該袋状胴部の下端開口部を閉じており且つ形態保持性を有しているプラスチック成形体から成る底部とを有しており、該底部は、底壁パネルと、該底壁周縁部から下方に延びている周状側壁パネルとから成り、該周状側壁パネルの外面全周にわたって前記袋状胴部の下端開口部の内面が熱溶着されている自立性袋状容器において、
前記底壁パネルは、中央部分が凹んだ湾曲形状を有しており、且つこれを上面からみたとき、互いに直交する中心軸線の一方を長軸線とし、他方の中心軸線を長軸線よりも短い短軸線とし、長軸線及び短軸線のそれぞれを対称軸とする線対称形状を有していると共に、
前記底壁パネルには、前記長軸線と重なる位置に、或いは、前記長軸線を間に挟んで互いに対称となる位置に、前記長軸線方向に延びている薄肉部から成る第1の折り畳み線が形成されており、該第1の折り畳み線は、前記周状側壁パネルの下端にまで延びていると共に、
前記底壁パネルの周縁全周にわたって、薄肉部から成る第2の折り畳み線が形成されており、
前記底壁パネルの中央部分を上方に反転させることにより、前記第1及び第2の折り畳み線に沿って前記底部を偏平状に折り畳むことが可能な自立性袋状容器が提供される。
【0008】
即ち、本発明の自立性袋状容器においては、袋状胴部の下端開口を閉じている底部の底壁パネルが、中央部分が凹んだ湾曲形状を有しており、且つこれを上面からみたとき、互いに直交する中心軸線の一方を長軸線とし、他方の中心軸線を長軸線よりも短い短軸線とし、長軸線及び短軸線のそれぞれ対称軸とする線対称形状を有している。このことから理解されるように、底部から立ち上がっている袋状胴部は、前記長軸線に沿った方向の面が大面積を有しており、短軸線に沿った方向の面が小面積となっている。このため、内容液が容器内に充填されていない状態或いは内容液が全て排出された状態では、袋状胴部は、偏平に近い形状となる。
一方、第1の折り畳み線が、前記長軸線に沿って(即ち、前記長軸線と重なる位置に、或いは、前記長軸線を間に挟んで互いに対称となる位置に)、底壁パネルに設けられており、この第1の折り畳み線は、周状側壁パネルの下端にまで延びている。更に底壁パネルの周縁全周にわたって、第2の折り畳み線が形成されている。したがって、底壁パネルを第2の折り畳み線に沿って上方に反転させ、次いで、第1の折り畳み線に沿って底壁パネル及び側壁パネルを折り畳むことにより、底部を偏平状にすることができ、この袋状容器全体が偏平状とすることができる。
【0009】
本発明においては、上記底部を第1の折り畳み線に沿っての折り畳み作業は、袋状胴部の形状に合わせて底部を押圧すればよく、第1の折り畳み線の位置を確認する必要がない。例えば、底壁パネルが円形であると(互いに直交する2本の中心軸線の長さが等しい)と、この容器自体に方向性がないため、第1の折り畳み線の位置を容器の外観から把握することができない。しかるに、底壁パネルの互いに直交する中心軸線の一方が長軸線で他方が短軸線となっている本発明では、容器(特に底部)の外観から、折り畳み線の方向を一目で把握することが可能となっている。
【0010】
かかる本発明においては、
1.袋状胴部の上端開口部は、剛性のノズル部により閉じられていること、
2.側断面でみて、前記周状側壁パネルの上端部は、その下端部よりも内方に位置していること、
3.底壁パネルには、前記長軸線の両側に、該長軸線を間に挟んで短軸線と平行方向に延びている補強リブが設けられていること、
4.周状側壁パネルの下端には、水平方向外方に延びている突片が設けられていること、
5.前記突片は、長軸線の両端部分を除き、周状側壁パネルの下端の実質上全周にわたって形成されてフランジを形成していること、
が好適である。
【0011】
また、本発明の自立性袋状容器において、上面からみて、底壁パネルの短軸線の両端部は曲率半径の大きな曲率面となっており、且つ底壁パネルの長軸線の両端部には曲率半径の小さいコーナー部が形成されており、底壁パネルは、全体として唇形形状を有しており、前記長軸線と重なる部分に前記第1の折り畳み線が延びているようにすることができる。
このような形状の自立性袋状容器では、周状側壁パネルの外面には、前記コーナー部に対応する部分に、高さ方向に且つ外方に延びている薄板状突起を形成し、該薄板状突起の両面に袋状胴部の内面を溶着することが好ましい。
【0012】
また、本発明の自立性袋状容器では、底壁パネルの形状を、上面からみて、長軸線を間に挟んで互いに対向する2つの長辺と、短軸線を間に挟んで互いに対向する2つの短辺とを有しており、該長辺と短辺とが連なる部分には、コーナー部が形成されているようなものとすることができる。
このような自立性袋状容器では、第1の折り畳み線は、前記長軸線と重なる位置に延びており、前記長辺と短辺とのコーナー部からは、それぞれ、底壁及び側壁を延びている薄肉部から成る第3の折り畳み線が形成されており、一の短辺の両端のコーナー部から底壁パネル上を延びている第3の折り畳み線は、前記第1の折り畳み線上で互いに連なっていることが好適である。
また、第1の折り畳み線は、前記長軸線を間に挟んで2本形成することもでき、この場合、第1の折り畳み線のそれぞれは、一の長辺の両端のコーナー部を結ぶようにして底壁パネルを延びており、2本の第1の折り畳み線の間隔は、中央部で最小となっていることが好適である。
【0013】
【発明の実施形態】
本発明を、添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の自立性袋状容器の全体の構造の一例を示す図であり、
図2は、図1の自立性袋状容器の底部の上面図であり、
図3は、図1の自立性袋状容器の底部の側面図であり、
図4は、図1の自立性袋状容器の底部の折り畳み状態を示す上面図であり、
図5は、図1乃至図4に示されている形状の底部の好適例を示す要部側断面図であり、
図6は、図1乃至図4に示されている形状の底部の他の好適例を示す要部側断面図であり、
図7は、本発明の自立性袋状容器に用いられる底部の他の形状の例を示す上面図であり、
図8は、図7の形状の底部の折り畳み状態を示す上面図であり、
図9は、本発明の自立性袋状容器に用いられる底部の更に他の形状の例を示す上面図であり、
図10は、図8の形状の底部の折り畳み状態を示す上面図である。
【0014】
図1に示されている通り、本発明の自立性袋状容器は、袋状胴部1と、袋状胴部1の下端開口部を閉じている底部2とを備えており、袋状胴部2の上端開口部は、ノズル3によって閉じられている。また、用途によっては、ノズル3を設けず、袋状胴部1の上端は、ヒートシール(熱溶着)により閉じられていてもよい。この場合には、容器内容物の取り出しのために、袋状胴部1の上端部分にはノッチ等が設けられており、この上端部分を引裂いて容器内容物を取り出すようになっている。
【0015】
袋状胴部1は、それ自体公知の柔軟性シートから形成されている。即ち、この柔軟性シートは、例えば、二軸延伸ポリアミド、二軸延伸ポリエステル、二軸延伸ポリプロピレン等の合成樹脂フィルムの内面に、直鎖低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂などからなる熱融着性樹脂層を設けたラミネート構造を有している。勿論、このような例に限定されるものではなく、例えば上記合成樹脂フィルムと熱融着性樹脂層との間に、エチレン−酢酸ビニル共重合体層などのガスバリヤー層などを形成することもできるし、アルミ箔等の金属箔の表面に上記熱融着性樹脂層を設けたものを用いることもできる。
柔軟性シートからの袋状胴部1の成形は、それ自体公知のフィルム乃至シート成形により行うことができ、例えば、成形された柔軟性シートの端部同士をヒートシールすることにより作製することができる。また、柔軟性シートをチューブ状に成形することにより、一段で袋状胴部1を得ることもできる。
尚、上記袋状胴部1の厚みは、通常、100乃至150μm程度である。
【0016】
また、底部2は、無延伸ポリプロピレン、非晶質ポリエステル、無延伸ポリアミド等の比較的伸びやすい熱可塑性樹脂フィルムの外面に上記と同じ熱融着性樹脂層を設けたラミネートシートから形成されており、例えば射出成形、圧空成形等により、後述する形状に作製されている。
この底部2は、自立性を有するものであり、通常、200〜500μm程度の厚みを有している。
【0017】
ノズル部3は、この部分から内容液等の排出するものであり、これにキャップなどが装着される。このノズル部3は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ポリプロピレン共重合体等のオレフィン系樹脂や、ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑性樹脂から形成されており、また、その外面には、前述した熱融着性樹脂層が設けられているのがよい。このようなノズル部は、射出成形等の一体成形により容易に得られる。
【0018】
上記のような構造の自立性袋状容器は、袋状胴部1の上端開口部において、その内面にノズル部3をヒートシールし、且つ袋状胴部1の下端開口部において、その内面に底部2をヒートシールすることにより製造される。
【0019】
図2及び図3を参照して、上述した構造の袋状容器の底部2は、底壁パネル5と、底壁パネル5の周縁から下方に延びている側壁パネル6とから構成されている。
【0020】
底壁パネル5は、折り畳み性を付与し且つ容器の内容積を可及的に大きくするために、中央部分が凹んだ湾曲形状を有している。また、互いに直交する2本の中心軸線の一方(図2においてXで示す)は長軸線であり、他方(図2においてYで示す)は、短軸線となっており、長軸線X及び短軸線Yのそれぞれを対称軸とする線対称形状を有している。
また、この底壁パネル5は、図2から明らかな通り、全体として唇形形状を有しており、例えば、短軸線Yの両端部には、曲率半径の大きな曲率面10となっており、長軸線Xの両端部には、曲率半径の小さいコーナー部11が形成されている。
更に、上記底壁パネル5においては、上記長軸線Xと重なる位置に、即ち、長軸線Xに沿って、上記コーナー部11,11間を、薄肉に形成されている第1の折り畳み線15が延びている。この第1の折り畳み線15は、コーナー部11,11から、それぞれ、垂直に周状側壁パネル6の下端にまで延びている。
また、底壁パネル5の周縁(即ち、周状側壁パネル6との連結部分)には、その全周にわたって、薄肉に形成されている第2の折り畳み線17が延びている。
【0021】
したがって、上記のような構造の底部2においては、短軸線Yの方向に押圧することにより、この底壁パネル5は、第2の折り畳み線17に沿って上方に反転し且つ第1の折り畳み線15に沿って折り畳まれ、図4に示すような偏平形状に折り畳むことができる。
即ち、本発明では、底壁パネル5の形状が、長軸線X方向の幅W1が長く、これと直交する短軸線Y方向の幅W2が短いという指向性を有している。このため、一般のユーザ等は、その外観から第1の折り畳み線15の指向方向を一目で認識することができ、第1の折り畳み線15に沿っての折り畳み作業を容易に行うことができる。
【0022】
上述した本発明において、底壁パネル5の上面には、図2に示されているように、長軸線Xの両側に、長軸線Xを間に挟んで短軸線Yと平行方向に延びている補強リブ20を設けることが好ましい。
即ち、このような補強リブ20を設けることにより、このような底部3の自立性が高められ、例えば容器内容液が少なくなった場合に、偶発的に底部3が第1の折り畳み線15に沿って折れ曲がってしまう等の不都合を有効に回避することができる。
【0023】
更に、周状側壁パネル6は、下端部の内径よりも上端部の内径を小さくすることが好ましく、例えば図3に示されているように、下端部に直立部6aが形成され、直立部6aの上方を内方に向かって傾斜した傾斜部6bとすることが好ましい。
即ち、袋状胴部1と底部3との溶着は、底部3を袋状胴部1の下端開口部内に挿入し、上記直立部6aの外面に、袋状胴部1の内面をヒートシールすることにより行われるが、上記のように傾斜部6bを設けておくと、底部3の袋状胴部1の下端開口部内への挿入をスムーズに行うことができ、ヒートシール作業性を向上させることができる。
尚、袋状胴部1と底部3との溶着は、底部3を図4に示すような偏平状に折り畳んだ状態で行うことも可能である。
【0024】
また、本発明において、底部3は、図3に示されているように、底壁パネル5の中心が下方に凹んだ形状に直接成形することもできるが、底壁パネル5が第2の折り畳み線17に沿って上方に反転した状態で成形し、成形後、これを下方に反転させることも可能である。
【0025】
上述した図2及び3のような形状を有する底部3においては、図5の好適例に示すように、コーナー部11,11に対応する部分において、周状側壁パネル6の外面に、高さ方向に且つ外方に延びている薄板状突起22を設けることが好適である。即ち、袋状胴部1をヒートシールするとき、コーナー部11が形成されている部分では、ヒートシールが十分に行われず、袋状胴部1と周状側壁パネル6との間に空隙が発生してしまうおそれがある。しかるに、上記のような薄板状突起22を設けておくことにより、これを挟み込むようにして袋状胴部1の内面をヒートシールすることができ、上記のような空隙の発生を有効に防止することができる。
【0026】
また、本発明によれば、他の好適例を示す図6において、周状側壁パネル6の下端に、水平方向外方に延びている突片30を設けることができる。
先に述べた通り、袋状胴部1と底部2との溶着は、底部2を袋状胴部1の下端開口部内に挿入した状態で行われるが、両者の位置関係の調整が難しく、例えば、袋状胴部1が底部2の周状側壁パネル6の下端からはみ出してしまうことがある。袋状胴部1がはみ出てしまうと、この袋状容器の外観が損なわれ、商品価値が低下してしまうばかりか、場合によっては、その自立安定性が損なわれてしまうこともある。
しかるに、上記のような突片30を周状側壁パネル6の下端に設けておくことにより、底部2を袋状胴部1の下端開口部内に挿入したとき、袋状胴部1の下端を上記突片30に当接させることができ、これにより、袋状胴部1の周状側壁パネル6の下端からのはみ出しを有効に防止することができる。また、ヒートシールに際して底部2と袋状胴部1との位置決めを容易に行うことができ、底部2と袋状胴部1との溶着を正確にできるため、袋状容器の外観が損なわれることがない。
【0027】
上記のような突片30は、適当な間隔で複数配置することもできるし、このような突片30を周状側壁パネル6の下端の全周にわたって形成し、この突片30をフランジとすることもできる。但し、このような突片30によって折り畳み性が損なわれないようにするべきであり、例えば、突片30をフランジ状に設ける場合には、図2のコーナー部11に対応する部分では、切り欠きを設けておくこと、換言すると、長軸の両端部を除き、突片30を形成するのがよい。
【0028】
上述した具体例では、底壁パネル5が唇形形状を有する場合を例にとって説明したが、本発明では、底壁パネル5を他の形状とすることもできる。
【0029】
例えば、図7に示す例では、底壁パネル5は、図2等のものと同様、中央部が凹んだ形状を有しているが、長軸線Xを間に挟んで互いに対向する2つの長辺35,35と、短軸線Yを間に挟んで互いに対向する2つの短辺36,36とを有しており、長辺35と短辺36とが連なる部分には、コーナー部40が形成されており、全体として、やや膨らんだ形状を有している。
かかる例においても、長軸線Xに沿って第1の折り畳み線15が延びており、底壁パネル5の周縁の全周にわたって第2の折り畳み線17が設けられている。
【0030】
また、第1の折り畳み線15の沿っての折り畳みを容易に行うために、図7において、各コーナー部40から延びている第3の折り畳み線42を形成することが好ましい。この第3の折り畳み線42は、コーナー部40から周状側壁パネル6の下端にまで延びていると共に、底壁パネル5上を延びており、一の短辺36の両端のコーナー部40,40から底壁パネル5を延びている第3の折り畳み線は、第1の折り畳み線15上で互いに連なっている。即ち、長軸線Xの両端部には、上記の第3の折り畳み線42、42と第2の折り畳み線17とによって囲まれた二等辺三角形状の領域Aが形成されており、この領域Aは、長軸線Xに沿って延びている第1の折り畳み線15によって二分されている。
このように第3の折り畳み線42が設けられている図7の形状の底部3では、先ず長軸線Xの両端部を内方に押圧することにより、上記領域Aが第3の折り畳み線42、42に沿って屈曲して内方に押し込まれ、次いで、底壁パネル5を上方に押し上げて反転させ、更に長辺35を押圧することにより、図8に示すような偏平形状に折り畳むことができる。即ち、図8から明らかな通り、上記領域Aが内方に押し込まれた状態で折り畳まれる。
【0031】
また、図7に示されている第3の折り畳み線42を形成する代わりに、図9に示すように、第1の折り畳み線15を2本形成することもできる。
即ち、図9において、底壁パネル5には、長軸線Xを間に挟んで2本の第1の折り畳み線15が形成されている。第1の折り畳み線15,15のそれぞれは、一の長辺35の両端のコーナー部40、40を結ぶようにして延びており、各コーナー部40から、周状側壁パネル6の下端にまで延びている。更に、図9から明らかな通り、2本の第1の折り畳み線15,15の間隔は、中央部で最小となっており、その両端で両者の間隔は最大となっている。
このようにして2本の第1の折り畳み線15が形成されている底壁パネル5を有する底部では、長辺35を押圧することにより、第2の折り畳み線17に沿って上方に反転させて折り畳むことができる。
このときの折り畳み形状は、図10に示されているように、第1の折り畳み線15に沿って中央部が凹み、両端部分が若干膨らんだ偏平形状となる。
【0032】
尚、図示されていないが、上述した図7及び図9の例においても、図2のものと同様、補強リブ20を設けることができるし、また図6のように、周状側壁パネル6の下端に突片30を設けることができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の自立性袋状容器では、底部が指向性を有する形状を有しており、その外観から折り畳み線の方向を容易に把握することができ、折り畳み作業を容易に行うことができる。
また、底部の底壁パネルに補強リブを設けることにより、自立安定性を高めることができ、容器内容液が少なくなった場合にも、底部が折り畳み線に沿って屈曲してしまう等のトラブルを有効に回避することができる。
更に、底部の周状側壁パネルの端部に高さ方向に延びている薄板状突起を形成することにより、袋状胴部と周状側壁パネルとの間の溶着を確実に行なうことができる。
更には、周状側壁パネルの下端に、水平方向外方に延びている突片を設けることにより、袋状胴部と周状側壁パネルとの間のヒートシールに際して、袋状胴部の位置決めを正確に行うことができ、袋状胴部が周状側壁パネルの下端からのはみ出しを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自立性袋状容器の全体の構造の一例を示す図。
【図2】図1の自立性袋状容器の底部の上面図。
【図3】図1の自立性袋状容器の底部の側面図。
【図4】図1の自立性袋状容器の底部の折り畳み状態を示す上面図。
【図5】図1乃至図4に示されている形状の底部の好適例を示す要部側断面図。
【図6】図1乃至図4に示されている形状の底部の他の好適例を示す要部側断面図。
【図7】本発明の自立性袋状容器に用いられる底部の他の形状の例を示す上面図。
【図8】図7の形状の底部の折り畳み状態を示す上面図。
【図9】本発明の自立性袋状容器に用いられる底部の更に他の形状の例を示す上面図。
【図10】図8の形状の底部の折り畳み状態を示す上面図。
【符号の説明】
1:袋状胴部
2:底部
3:ノズル部
5:底壁パネル
6:周状側壁パネル
15:第1の折り畳み線
17:第2の折り畳み線
20:補強リブ
22:薄板状突起
30:突片
32:第3の折り畳み線

Claims (10)

  1. 柔軟性シートから成る袋状胴部と、該袋状胴部の下端開口部を閉じており且つ形態保持性を有しているプラスチック成形体から成る底部とを有しており、該底部は、底壁パネルと、該底壁周縁部から下方に延びている周状側壁パネルとから成り、該周状側壁パネルの外面全周にわたって前記袋状胴部の下端開口部の内面が熱溶着されている自立性袋状容器において、
    前記底壁パネルは、中央部分が凹んだ湾曲形状を有しており、且つこれを上面からみたとき、互いに直交する中心軸線の一方を長軸線とし、他方の中心軸線を長軸線よりも短い短軸線とし、長軸線及び短軸線のそれぞれを対称軸とする線対称形状を有していると共に、
    前記底壁パネルには、前記長軸線と重なる位置に、或いは、前記長軸線を間に挟んで互いに対称となる位置に、前記長軸線方向に延びている薄肉部から成る第1の折り畳み線が形成されており、該第1の折り畳み線は、前記周状側壁パネルの下端にまで延びていると共に、
    前記底壁パネルの周縁全周にわたって、薄肉部から成る第2の折り畳み線が形成されており、
    前記底壁パネルの中央部分を上方に反転させることにより、前記第1及び第2の折り畳み線に沿って前記底部を偏平状に折り畳むことが可能な自立性袋状容器。
  2. 側断面でみて、前記周状側壁パネルの上端部は、その下端部よりも内方に位置している請求項1に記載の自立性袋状容器。
  3. 前記底壁パネルには、前記長軸線の両側に、該長軸線を間に挟んで短軸線と平行方向に延びている補強リブが設けられている請求項1乃至2の何れかに記載の自立性袋状容器。
  4. 前記周状側壁パネルの下端には、水平方向外方に延びている突片が設けられている請求項1乃至3の何れかに記載の自立性袋状容器。
  5. 前記突片は、長軸線の両端部を除き、前記周状側壁パネルの下端の実質上全周にわたって形成されてフランジを形成している請求項4に記載の自立性袋状容器。
  6. 上面からみて、前記底壁パネルの短軸線の両端部は曲率半径の大きな曲率面となっており、且つ前記底壁パネルの長軸線の両端部には曲率半径の小さいコーナー部が形成されており、前記底壁パネルは、全体として唇形形状を有しており、前記長軸線と重なる部分に前記第1の折り畳み線が延びている請求項1乃至5の何れかに記載の自立性袋状容器。
  7. 前記周状側壁パネルの外面には、前記コーナー部に対応する部分に、高さ方向に且つ外方に延びている薄板状突起が形成されており、該薄板状突起の両面に前記袋状胴部の内面が溶着されている請求項6に記載の自立性袋状容器。
  8. 前記底壁パネルは、上面からみて、長軸線を間に挟んで互いに対向する2つの長辺と、短軸線を間に挟んで互いに対向する2つの短辺とを有しており、該長辺と短辺とが連なる部分には、コーナー部が形成されている請求項1に記載の自立性袋状容器。
  9. 前記第1の折り畳み線は、前記長軸線と重なる位置に延びており、前記長辺と短辺とのコーナー部からは、それぞれ、底壁パネル及び側壁パネルを延びている薄肉部から成る第3の折り畳み線が形成されており、一の短辺の両端のコーナー部から底壁パネルを延びている第3の折り畳み線は、前記第1の折り畳み線上で互いに連なっている請求項8に記載の自立性袋状容器。
  10. 前記第1の折り畳み線は、前記長軸線を間に挟んで2本形成されており、第1の折り畳み線のそれぞれは、一の長辺の両端のコーナー部を結ぶようにして底壁パネルを延びており、2本の第1の折り畳み線の間隔は、中央部で最小となっている請求項8に記載の自立性袋状容器。
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