WO2002057221A1 - Procede de production d'un compose de diphenylsulfone - Google Patents

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Kiyoshi Katsuura
Tomoya Hidaka
Yutaka Takashina
Yasuo Ohnuki
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Nippon Soda Co.,Ltd.
Ibarakikasei Chemicals Co., Ltd.
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C315/00Preparation of sulfones; Preparation of sulfoxides
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C315/00Preparation of sulfones; Preparation of sulfoxides
    • C07C315/06Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives

Description

明細書
ジフヱニルスルホン化合物の製造方法 技術分野:
本発明は、 感熱記録剤の顕色剤として有用な 4、 4 ' —ジヒドロキシジフエ二 ルスルホンモノエーテル類の製造方法に関する。 背景技術:
ジヒドロキシジフヱニルスルホンモノエーテル類は、 発色感度、 保存性、 耐熱 性等に優れた頸色剤であり、 ファクシミリ、 バーコード、 レシ一ト等の感熱記録 紙に多く使用されている。
ジヒドロキシジフヱニルスルホンモノエーテル類のうち、 例えば、 4一アルコ キシ一4 ' ーヒドロキシジフエニルスルホン (以下目的物という場合がある。) の製造方法としては、 特開昭 5 8— 2 0 4 9 3号、 特開昭 5 8— 8 2 7 8 8号、 特開昭 6 0—1 3 8 5 2号、 特開昭 6 0— 5 6 9 4 9号、 特開平 6— 2 5 1 4 8 号公報の各公報にジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 アルコール等 の極性溶媒を用いアルカリの存在下、 4, 4, ージヒドロキシジフヱニルスルホ ン (以下 B P Sという場合がある。) とハロゲン化アルキル等のハロゲン化物を 反応させ製造する方法が記載されている。 これらの方法は、 反応試薬、 反応生成 物をよく溶解する溶媒を使用しているため、 反応の選択性を向上させるのが困難 という欠点があり、 無視し得ない量のジエーテル誘導体、 即ち、 4, 4 ' —ジヒ ドロキシジフヱニルスルホンジエーテル体が副生してくるという問題があつた。 また、 WO 9 1 1 1 4 3 3号公報には、 B P S 1モルに対し、 1 . 5〜3モ ルのアルカリ存在下、 4, 4, ージヒドロキシジフヱニルスルホン 1重量部に対 し、 0. 3〜1 . 5重量部の水溶媒中でハロゲン化アルキルを用いて反応をする ことで選択性、 収率とも満足のいく結果が得られることが報告されている。
また、特開平 3— 2 5 8 7 6 0号公報には、 B P S及び、 4—アルコキシ一 4 ' ーヒドロキシジフヱニルスルホンを含有する混合物にアル力リ水溶液及び水と混 和しないアルコール類またはケトン類を添加混合し、 4—アルコキシ一4 ' —ヒ ドロキシジフヱニルスルホンを有機層に、 B P Sアル力リ金属塩を水層に分配し、 分離することを特徴とする B P Sと 4—アルコキシ一4 ' ーヒドロキシジフエ二 ルスルホンの分離方法が記載されている。
特開平 6 0 - 5 6 9 4 9号公報には、 B P Sをアルキル化等して得られる未反 応の B P Sを含有する 4一アルコキシー4, ーヒドロキシジフエニルスルホンの 水非混和性有機溶媒溶液を炭酸水素塩水溶液で振盪して B P Sを水中に移行させ て除去することを特徴とする 4—アルコキシ一4 ' —ヒドロキシジフヱニルスル ホンの精製方法が記載されている。
特開平 5— 2 5 5 2 3 4号公報には、 B P Sとアルキルハラィドを反応させて 4一アルコキシ一4 '—ヒドロキシジフヱニルスルホンを製造する方法において、 B P Sを溶解したアル力リ性物質の水溶液及び水非混和性有機溶媒との 2相溶媒 系に、アルキルハラィドを添加し、アルカリ性物質を添加して p Hを 7. 5〜9. 5に保持することを特徴とする 4一アルコキシ一4 ' —ヒドロキシジフヱニルス ルホンの製造方法が記載されている。
特開平 1 0— 1 5 8 2 3 5号公報には、 B P Sのアルカリ金属塩及び 4一アル コキシ一 4, 一ヒドロキシジフヱニルスルホンのアル力リ金属塩を含有する混合 物の水溶液に、 アルカリ金属イオン供給体を加えて 4 _アルコキシ一 4 ' —ヒド ロキシジフヱニルスルホンのアルカリ金属塩を析出、 分離し、 次いでこれを酸処 理することを特徴とする 4—アルコキシ一4 ' —ヒドロキシジフヱニルスルホン の精製方法が記載されている。
ところで、 上記製造方法においては、 同時に副反応が進行することから、 反応 液には目的物の他に未反応の B P Sや副生成物である 4 , 4 ' ージアルコキシジ フエニルスルホン等の不純物が含まれている。 これらの不純物は、 顕色剤として の製品の性能を損ねるため、 反応液からこれらの不純物を除去する精製工程が必 要となる。
上記不純物のうち、 4, 4, ージアルコキシジフヱニルスルホンは、 アルカリ 水に不溶であることから、 反応液をアル力リ性水溶液とし水非混和性有機溶媒を 加えて有機層に抽出し、 分液することにより除去できる。
また、 未反応の B P Sは、 反応液に水非混和性有機溶媒を添加して、 有機層と 水層の 2相系とした後、 水層の p H値を所定値に調整して、 目的物を有機層側へ 、 B P Sを水層側へ分離したのち、 有機層を分取し、 必要に応じて水洗浄等を行 なった後、 該有機層を冷却、 析出結晶を濾取することで、 目的物を得ることがで きる。 この分離 ·精製方法は、 B P Sと目的物のフエノール水酸基の酸性度に差 があることを利用したものである。 発明の開示:
しかしながら、 B P Sと目的物のフヱノール水酸基の酸性度の差は微妙であり、 水層の p Hが設定値より高くなれば、 B P Sは完全に除去されるが、 目的物を完 全に有機層へ分離することが困難となり、 目的物のロスが大きくなつてしまう。 逆に、 水層の p Hが設定値より低くなると、 目的物のロスは少なくなるが、 有機 層へ B P Sが移動し、 目的物の中に B P Sが不純物として混入するという問題が i>つ 7こ。
従って、 従来法で得られる 4, 4 ' ージヒドロキシジフヱニルスルホンモノェ 一テル類は、 その純度において十分満足できるものではない場合があった。
特に、 高濃度で反応させて得られた反応液を上述した方法によつて精製を行なう 場合には、 精製が不十分となり、 目的物の中に B P Sが不純物として混入する場 合が多くなる傾向にあった。
4 , 4 ' ージヒドロキシジフヱニルスルホンモノエーテル類はまに顕色剤とし て用いられるが、 例えば、 4, 4 ' —ジヒドロキシジフヱニルスルホンモノエー テル類中に B P Sが 0. 4 %以上含まれる場合には、 感熱紙において加熱した部 分周辺において発色が生じるいわゆる地肌かぶり現象を引き起こすという問題が あった。 したがって、 高純度な 4, 4, ージヒドロキシジフエニルスルホンモノ エーテル類を単離できる製造方法の開発が求められていた。
また、 4, 4, 一ジヒドロキシジフエニルスルホンモノエーテル類を工業的規 摸で製造する場合に、 反応液が着色する場合があり、 この場合には、 製品である 4 , 4, 一ジヒドロキシジフエニルスルホンモノエーテル類も着色し、 その後活 性炭等を用いた脱色精製工程等をおこなっても完全に脱色 (着色物質の除去) す ることが困難となる場合があり、 また、 添加した脱色剤を除去する新たな工程を 必要とするという問題があつた。
4, 4' ージヒドロキシジフエニルスルホンモノエーテル類は先に述べたよう に主に顕色剤として用いられるが、 顕色剤はその用途からも僅かな着色があって も問題となる。
したがって、 着色がなく、 高純度な 4, 4' —ジヒドロキシジフエニルスルホ ンモノエーテル類を収率よく得ることができる工業的な製造方法を確立すること が必要とされていた。
さらに、 4, 4, 一ジヒドロキシジフエニルスルホンモノエーテル類は、 最終 的に結晶として取り出し、 結晶を加熱乾燥機で乾燥した場合に、 結晶が塊状とな り、 溶媒が完全に留去できない場合があり、 溶媒を含んだ状態では製品としての 性能に問題があった。 また、 4, 4' ージヒドロキシジフエニルスルホンモノェ 一テル類は、 水等の溶媒に分散させた状態で用いられるため、 分散しやすい結晶 粒度の小さいものが製品として要求されており、 乾燥後に塊状粒子がある場合、 更に粉砕する工程が必要となり、 小さい粒度を得るために粉砕工程作業が煩雑と なる場合があった。
本発明は、 かかる実状に鑑みてなされたものであり、 高純度で着色のない 4, 4, 一ジヒドロキシジフヱニルスルホンモノエーテル類を収率よく工業的に有利 に製造できる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、 上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、 ① p H調整を段階的 に行うことで、 B P Sを効率よく除去できること、 ②反応に用いるハロゲン化ァ ルキルが残存し、 それらが生成工程にお t、て分解することが着色の原因となるこ と、 ③製造工程に用いられる溶媒中に鉄等の金属イオンが存在することが、 着色 の原因となること、 及びそれらの原因を除去すること、 ④機械攪拌下に乾燥を行 うことで上記課題を解決することができることを見出し、 本発明を完成するに至 つた。
すなわち、 本発明は、
(構成 1 ) 式 (I)
Figure imgf000007_0001
(式中、 !^及び ま、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表し、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニ ル基、 C 3〜8シクロアルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表される化合物を含む水溶液の pHを所定値 (P 1) に調整して有機溶媒で抽 出後、 有機層、 水層に分液する工程、 分液した有機層に水または一定の pH値 に調整された水を加え水層の pHを所定値 (P 2) に調整し、 有機層を分液する 工程を有することを特徴とする式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 2) 式 (I) で表される化合物を含む水溶液の pHを所定値 (P 1) に調 整して有機溶媒で抽出後、 有機層、 水層に分液する工程が、 式 (I) で表される 化合物を含む混合物の水及び水非混和性有機溶媒からなる 2相系溶液の水層の p Hを所定値( P 1 )に調整して有機層を分液する工程であることを特徴とする(構 成 1) に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 3)前記 P 2を前記 P 1と異なる値に設定する (構成 1) または(構成 2) に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 4) 前記 P 2を前記 P 1よりも低い値に設定することを特徴とする (構成 1) 〜 (構成 3) のいずれかに記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、 (構成 5) 前記 P 1を 8. 4〜8. 7の範囲とし、 前記 P 2を 8. 3〜8. 6の 範囲にそれぞれ設定することを特徴とする (構成 1) 〜 (構成 4) のいずれかに 記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 6) 式 (I) で表される化合物を含む水溶液が、 式 (Π)
· · · (II)
Figure imgf000007_0002
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表す。) で表される化合物と、 式 (in)
R 3 - X · · · (III)
(式中、 R3は C 1〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニル基、 C 3〜8シクロア ルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表し、 Xはハロゲン原子を表 す。) で表される化合物とを、 溶媒中、 塩基存在下に反応させて得られる反応物 を含む水溶液であることを特徴とする (構成 1) 〜 (構成 5) のいずれかに記載 の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 7) 式 (II)
(II)
Figure imgf000008_0001
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表す。) で表される化合物と、 式 (III)
Figure imgf000008_0002
(式中、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニル基、 03〜8シクロ アルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表し、 Xはハロゲン原子を表 す。) で表される化合物とを、 溶媒中、 塩基存在下に反応させ、 得られた反応液 を精製する式 (I)
Figure imgf000008_0003
(式中、 R R2、 R3、 m、 及び nは、 前記と同じ意味を表す。) で表される 化合物の製造方法であって、 式 (II) と式 (III) の反応液から式 (III) で表さ れる化合物を除去する工程を設けることを特徴とする式 (I) で表される化合物 の製造方法、
(構成 8) 該反応液が、 式 (Π) と式 (III) の反応終了後の反応液であること を特徴とする (構成 7) に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 9) 反応液から式 (III) で表される化合物を除去する工程を、 式 (II) で表される化合物と、 式 (III) で表される化合物とを、 溶媒中、 アルカリ存在 下に反応させた直後に設けることを特徴とする (構成 7) または (構成 8) に記 載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 1 0) 式 (I) で表される化合物の製造方法において、 反応液を含む溶液 の p Hを調整する工程を設け、 反応液から式 (III) で表される化合物を除去す る工程を、 反応液を含む溶液の p Hを調整する工程の直前に設けることを特徴と する (構成 7) 〜 (構成 9) のいずれかに記載の式 (I) で表される化合物の製 造方法、
(構成 1 1) 式 (II) で表される化合物を除去する工程は、 反応液から式 (III) で表される化合物を反応溶媒とともに留去する工程であることを特徴とする (構 成 7) 〜 (構成 1 0) のいずれかに記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 12) 式 (III) で表される化合物を除去する工程は、 水及び水と共沸す る溶媒との混合物と共に留去する工程であることを特徴とする (構成 7) 〜 (構 成 10) のいずれかに記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 13) 反応溶媒が水であることを特徴とする (構成 7) 〜 (構成 12) の いずれかに記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 14) 式 (I) で表される化合物の製造方法において、 式 (I) で表される 化合物を有機溶媒中から晶析させる工程を設け、 該有機溶媒中の式 (III) で表 される化合物の濃度が 1重量%以下になるように式 (III) で表される化合物を 除去することを特徴とする (構成 7) 〜 (構成 13) のいずれかに記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 1 5 ) 式 (II)
Figure imgf000009_0001
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表す。) で表される化合物と、 式 (III)
R3-X · · · (III) (式中、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニル基、 03〜8シクロ アルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表し、 Xはハロゲン原子を表 す。) で表される化合物とを、 溶媒中、 塩基存在下に反応させ、 得られた反応液 を精製する式 (I)
(I)
Figure imgf000010_0001
(式中、 R R2、 R3、 m、 及び nは、 前記と同じ意味を表す。) で表される 化合物の製造方法であって、 式 (Π) で表される化合物と式 (III) で表される 化合物との反応混合物を、 水と有機溶媒を用いて精製する工程において、 有機溶 媒中の式 (III) で表される化合物の濃度が 5重量%以下であることを特徴とす る式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 16) 有機溶媒中の式 (ΠΙ) で表される化合物の濃度が 2重量%以下で あることを特徴とする (構成 15) に記載の式 (I) で表される化合物の製造方 法、
(構成 17) 有機溶媒中の式 (III) で表される化合物の濃度が 1重量%以下で あることを特徴とする (構成 15) に記載の式 (I) で表される化合物の製造方 法、
(構成 18 ) 式 (II)
Figure imgf000010_0002
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表す。) で表される化合物 1モルに対し、 1. 5〜3モ ルのアルカリ存在下、 式 (II) で表される化合物 1重量部に対し、 0. 3〜1. 5重量部の水溶媒中で式 (II) で表される化合物と式 (III)
R3 - X · · · (III)
(式中、 R3は C 1〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニル基、 C 3〜8シクロア ルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表し、 Xはハロゲン原子を表 す。) で表される化合物を反応させ、 式 (III) で表される化合物を留去する工程 を有する式 (I)
Figure imgf000011_0001
(式中、 R R2、 R3、 m、 及び nは、 前記と同じ意味を表す。) で表される 化合物の製造方法であって、 式 (III) で表される化合物を加熱下留去した後、 さらに水を添加して式 (III) で表される化合物を留去することを特徴とする式
(I) で表される化合物の製造方法、
(構成 1 9)添加する水の量が、式(II) で表される化合物 1重量部に対し、 0. 03〜0. 1重量部の範囲であることを特徴とする (構成 18) に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 20)添加する水の量が、式(II)で表される化合物 1重量部に対し、 0. 04〜0. 08重量部の範囲であることを特徴とする(構成 18)に記載の式(I) で表される化合物の製造方法、
(構成 21) 水を複数回に分割して添加することを特徴とする (構成 18) に記 載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 22) 最初に添加する水の量が、 式 (II) で表される化合物 1重量部に対 し、 0. 03〜0. 1重量部の範囲であることを特徴とする (構成 21) に記載 の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 23)添加する水の量が、式(Π) で表される化合物 1重量部に対し、 0. 04〜0. 08重量部の範囲であることを特徴とする(構成 21)に記載の式(I) で表される化合物の製造方法、
(構成 24) 溶媒中で、 式 (I)
Figure imgf000011_0002
(式中、 !^及び ま、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表し、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C2〜8アルケニ ル基、 C 3〜8シクロアルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表され化合物を得る反応を行う式(I)で表される化合物の製造方法であって、 溶媒として、 鉄分含有量が 0. 05 p pm以下の溶媒を用いることを特徴とする 式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 25)反応溶媒が、水を含む反応溶媒であることを特徴とする (構成 24) に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 26) 式 (I)
Figure imgf000012_0001
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4の整数を表し、 R3は、 Cl〜8アルキル基、 C2〜8アルケニル基、 C 3〜8シクロアルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表さ れる化合物を含む混合物から式 (I) で表される化合物以外の化合物を除去する 精製工程に用いる水として鉄分含有量が 0. 05 p pm以下の水を用いることを 特徴とする式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 27) 式 (I)
Figure imgf000012_0002
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表し、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C2〜8アルケニ ル基、 C 3〜8シクロアルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表され化合物を得る反応工程を内壁に耐腐蝕性層を有する槽を用いて行うこと を特徴とする式 (I) で表される化合物の製造方法、 (構成 28) 式 (I)
Figure imgf000013_0001
(式中、 1^及び 2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表し、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニ ル基、 C 3〜8シクロアルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表され化合物を含む混合物から式 (I) で表される化合物以外の化合物を除去 する精製工程を、 内壁に耐腐蝕性層を有する槽を用いて行うことを特徴とする式
(I) で表される化合物の製造方法、
(構成 29) 耐腐蝕性層が、 チタン、 ガラス、 及びフッ素樹脂からなる群から選 ばれる少なくとも 1種からなる層であることを特徴とする(構成 24)または(構 成 25) に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 30) 式 (I) で表される化合物を得る反応工程が、 式 (II)
Figure imgf000013_0002
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表す。) で表される化合物と、 式 (III)
Figure imgf000013_0003
(式中、 R3は前記と同じ意味を表し、 Xはハロゲン原子を表す。) で表される 化合物とを、 溶媒中、 塩基存在下に反応させる工程であることを特徴とする (構 成 24) 〜 (構成 29) に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 31) 式 (I)
Figure imgf000014_0001
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表し、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニ ル基、 C 3〜8シクロアルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表される化合物を含む混合物から式 (I) で表される化合物以外の化合物を除 去する精製工程において、 キレート剤を添加することを特徴とする式 (I) で表 される化合物の製造方法、
(構成 32) 乾燥工程を有する式 (I)
(I)
Figure imgf000014_0002
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表し、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニ ル基、 C 3〜8シクロアルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表される化合物の製造方法において、 該乾燥工程において機械攪拌下に乾燥す ることを特徴とする式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 33) 機械攪拌下に減圧加熱乾燥することを特徴とする (構成 32) に記 載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 34) 式 (I) で表される化合物の乾燥前の状態が、 式 (I) で表される化 合物の融点よりも低温で溶融する性質を有する状態であることを特徴とする (構 成 32) または (構成 33) に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 35) 式 (I) で表される化合物の乾燥前の状態が、 溶媒と分子化合物を 形成した状態であることを特徴とする (構成 32) 〜 (構成 34) のいずれかに 記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 36) 溶媒が、 有機溶媒であることを特徴とする (構成 35) に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 3 7 ) 有機溶媒が、 芳香族炭化水素であることを特徴とする (構成 3 6 ) に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法、
(構成 3 8 ) 式 (I) で表される化合物が、 式 (IV) · · . (IV)
Figure imgf000015_0001
(式中、 R 3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニル基、 じ 3〜8シクロ アルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表される化合物で あることを特徴とする請求項 1〜3 7のいずれかに記載の式 (I) で表される化 合物の製造方法に関する。
以下、 本発明は詳細に説明する。
本発明は、 (構成 1 )、 (構成 7)、 (構成 1 5 )、 (構成 1 8 )、 (構成 2 4 )、 (構 成 2 6 )、 (構成 2 7 )、 (構成 2 8 )、 (構成 3 1 ) 及び (構成 3 2) を中心に構成 されており、 いずれも式 (I) で表される化合物の製造方法に関するするもので ある。
式 (I) 中、 R 1及び R 2は、 それぞれ独立して、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素 原子等のハロゲン原子;メチル、 ェチル、 n—プロピル、 イソプロピル、 n—プ チル、 t—ブチル基等の C:!〜 8アルキル基;プロぺニル、 ィソプロべニル、 ブ テニル基等の C 2〜8アルケニル基を表す。 m及び nは、 それぞれ独立して、 0 又は 1〜4の整数を表し、 m、 nが 1以上の場合、置換位置は特に限定されない。 式 (I) 中、 R 3は、 メチル、 ェチル、 n—プロピル、 イソプロピル、 n—プ チル、 t—ブチル基等の炭素数 1〜8のアルキル基;プロべニル、 イソプロべ二 ル、 ブテニル基等の炭素数 2〜8のアルケニル基; シクロプロピル、 シクロペン チル、 シクロへキシル基等の炭素数 3〜 8のシクロアルキル基;又はベンジル、 4—クロ口ベンジル、 2—フヱニルェチル基等の置換基を有してもよぃァラルキ ル基;が挙げられる。 これらの中でも、 式 (I) で表される化合物は、 Rがェチ ル、 n—プロピル、 イソプロピル、 n—ブチル、 t 一プチル基等の炭素数 2〜 4 のァルキル基、 ベンジル基等の置換基を有していてもよいァラルキル基である化 合物が好ましく、 R 3がイソプロピル基である化合物が特に好ましい。水酸基(0 H基)、 O R 3基の置換位置は特に制限されないが、 それぞれスルホニル基のパ ラ位 (4位または 4 ' 位) が好ましく、 各々が 4位、 4 ' 位である式 (IV) で 表される化合物の製造方法に、 好適に用いることができる。
式 (IV) で表される化合物として、 具体的には、 4—メ トキシー 4 ' ーヒド 口キシジフエニルスルホン、 4一エトキシ一 4, ーヒドロキシジフエニルスルホ ン、 4— n—プロポキシ一 4 ' ーヒドロキシジフヱニルスルホン、 4—イソプロ ポキシ一 4 ' —ヒドロキシジフエニルスルホン、 4— n—ブトキシ一 4, 一ヒド ロキシジフヱニルスルホン、 4— s e c—ブトキシ _ 4—ヒドロキシジフヱニル スルホン、 4— t一ブトキシ一 4, —ヒドロキシジフヱニルスルホン等を例示す ることができる。 これらの中でも、 4一イソプロポキシ一4 ' ーヒドロキシジフ ェニルスルホンが特に好ましい。
また、 本発明の製造方法は、 式 (I) で表される化合物のみならず、 式 (V)
Figure imgf000016_0001
(式中、 1、 R 2、 m、 及び nは前記と同じ意味を表し、 Qは、 式 (VI)
Figure imgf000016_0002
(式中、 X及び Yは、 それぞれ独立して、 置換基を有してもよい C 1〜C 1 2の 飽和若しくは不飽和の炭化水素基、 エーテル結合を有する C 1〜C 1 2の飽和若 しくは不飽和の炭化水素基、 式 (VII)
Figure imgf000016_0003
(式中、 R 8は、メチレン基又はェチレン基を表す。)で表される基、又は式(VIII) R9
— CH2-C-CH2— · · · (wi n)
OH
(式中、 R 9は、 水素原子又は C 1〜C 4アルキル基を表す。) で表される基を 表し、 R 4〜R 7は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキル基 又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 p、 q、 r及び tは、 それぞれ独立して、 0又は 1〜4の整数を表し、 aは 0又は 1〜1 0のいずれかの整数を表す。) で 表される基を表す。) で表される化合物にも適用することができ、 特に、 (構成 1 1 )、 (構成 1 3 )、 (構成 1 6 )に係わる製造方法を好適に適用することができる。 式 (VI) 中、 X及び Yは、 具体的には、 それぞれ独立して、 メチレン、 ェチ レン、 トリメチレン、 テトラメチレン、 ペンタメチレン、 へキサメチレン、 ヘプ タメチレン、 ォクタメチレン、 ノナメチレン、 デカメチレン、 ゥンデカメチレン、 ドデカメチレン、 メチルメチレン、 ジメチルメチレン、 メチルエチレン、 メチレ ンエチレン、 ェチルエチレン、 1, 2—ジメチルエチレン、 1一メチルトリメチ レン、 1—メチルテトラメチレン、 1, 3—ジメチルトリメチレン、 1—ェチル —4—メチルーテトラメチレン、 2—ヒドロキシトリメチレン、 2—ヒドロキシ —2—メチルトリメチレン、 2—ヒドロキシ一 2—ェチルトリメチレン、 2—ヒ ドロキシ一 2—プロピルトリメチレン、 2—ヒドロキシ一 2—イソプロピルトリ メチレン、 2—ヒドロキシ一 2—プチルトリメチレン基等の置換基を有してもよ い C 1〜1 2の飽和炭化水素基; ビニレン、 プロぺニレン、 2—ブテニレン、 ェ チニレン、 2—プチ二レン、 1—ビニルエチレン基等の置換基を有してもよい C 1〜1 2の不飽和炭化水素基;エチレンォキシエチレン、 テトラメチレンォキシ テトラメチレン、 エチレンォキシエチレンォキシエチレン、 エチレンォキシメチ レンォキシエチレン、 1, 3 _ジォキサン一 5, 5—ビスメチレン基等のェ―テ ル結合を有する C 1〜C 1 2の飽和若しくは不飽和炭化水素基を例示することが できる。
また、 式 (VII) 中、 R 8として、 具体的には、 メチレン基、 エチレン基を例 示することができ、 式 (VIII) 中、 R 9として、 具体的には、 水素原子; メチル、 ェチル、 n—プロピル、 イソプロピル、 n _プチル、 t—ブチル基等の C 1〜C 4アルキル基を例示することができる。
R4〜R7として、 具体的には、 それぞれ独立して、 フッ素、 塩素、 臭素等の ハロゲン原子;メチル、 ェチル、 n—プロピル、 イソプロピル、 n—プチル、 t —プチル基等 C 1〜C 8アルキル基; ビニル、 プロぺニル、 イソプロべニル、 ブ テニル基等の C 2〜C 8アルケニル基;を例示することができる。
式 (V) で表される化合物としては、 例えば、 以下の化合物を具体的に例示す ることができる。
1) 式中、 X及び/又は Yが置換基を有してもよい C 1〜C 12の飽和炭化水素 基である化合物;
4— [4— (4ーヒ ドロキシフエニルスルホニル) フエノキシ _4一プチルォ キシ]—4, -[4- (4—ヒ ドロキシフヱニルスルホニル) フヱノキシ一 3—プ 口ピルォキシ]ジフエニルスルホン、 4, 4, 一ビス [4一 (4—ヒドロキシフエ ニルスルホニル) フエノキシ一2—ェチルォキシ]ジフヱニルスルホン、 4, 4, 一ビス [4一 (4—ヒ ドロキシフエニルスルホニル) フエノキシ一 3—プロピル ォキシ]ジフヱニルスルホン、 4, 4, 一ビス [4— (4—ヒ ドロキシフヱニルス ルホニル) フヱノキシー 4ーブチルォキシ]ジフヱニルスルホン、 4, 4' —ビ ス [4一 (4ーヒ ドロキシフヱニルスルホニル) フヱノキシ一 5—ペンチルォキ シ]ジフエニルスルホン、 4, 4' —ビス [4— (4ーヒドロキシフエニルスルホ ニル) フエノキシ一 6—へキシルォキシ]ジフヱニルスルホン、 4— [4一 (4一 ヒドロキシフヱニルスルホニル) フヱノキシ一 4—ブチルォキシ ]_4' 一 [4— (4—ヒ ドロキシフエニルスルホニル) フエノキシ一 2—ェチルォキシ]ジフエ ニルスルホン、 4_[4— (4—ヒ ドロキシホニルスルホニル) フエノキシ一3 一プロピルォキシ ]—4, 一 [4— (4—ヒ ドロキシフヱニルスルホニル) フエノ キシー 2—ェチルォキシ]ジフヱニルスルホン、 4, 4, 一ビス [4一 [4一 (2 —ヒ ドロキシフエニルスルホニル) フエノキシ]プチルォキシ]ジフエニルスルホ ン、 4, 4' —ビス [4— [2— (4—ヒドロキシフエニルスルホニル) フエノキ シ]プチルォキシ]ジフエニルスルホン、 1, 1—ビス [4— (4—ヒ ドロキシフ ェニルスルホニル) フヱノキシ]メタン、 1, 2—ビス [4一 (4ーヒ ドロキシフ ェニルスルホニル) フヱノキシ]ェタン、 1, 3 _ビス [4一 (4ーヒドロキシフ ェニルスルホニル) フエノキシ]プロパン 1, 4—ビス [4一 (4ーヒ ドロキシフ ェニルスルホニル) フエノキシ]ブタン、 1 , 5—ビス [4一 (4—ヒドロキシフ ェニルスルホニル) フヱノキシ]ペンタン、 1, 6—ビス [4— ( 4ーヒ ドロキシ フエニルスルホニル) フエノキシ]へキサン
2 ) 式中、 X及び Z又は Yが置換基を有してもよい C 1〜C 1 2の不飽和炭化水 素基である化合物;
1, 2—ビス [4一 (4—ヒドロキシフエニルスルホニル) フエノキシ]ェチレ ン、 4, 4 ' —ビス [4— [4— (4—ヒドロキシフヱニルスルホニル) フヱノキ シ]— 2—トランス—ブテニルォキシ]ジフヱニルスルホン、 4— [4— [4— ( 4 ーヒ ドロキシフヱニルスルホニル) フヱノキシ]—2—トランス一ブテニルォキ シ]— 4 ' ー[4— (4—ヒドロキシフエニルスルホニル) フエノキシ一4—プチ ルォキシ]ジフヱニルスルホン、 4— [4一 (4—ヒドロキシフヱニルスルホニル) フエノキシ一 2—トランス一プテニルォキシ ]ー 4, ー[4一 (4ーヒ ドロキシフ ェニルスルホニル) フエノキシ一 3—プロピルォキシ]ジフヱニルスルホン、 4 —[4一 [4— ( 4—ヒ ドロキシフヱニルスルホニル) フヱノキシ]—2—トラン ス一ブテニルォキシ]一 4 ' 一 [4— (4—ヒドロキシフエニルスルホニル) フエ ノキシ一 2—ェチルォキシ]ジフエニルスルホン、 1 , 4一ビス [4— [4— [4— (4ーヒドロキシフヱニルスルホニル) フヱノキシ一 2—トランス一ブテニルォ キシ]フエニルスルホニル]フエノキシ]—シス一 2—ブテン、 1, 4—ビス [4— [4 一 [4一 (4—ヒドロキシフエニルスルホニル) フエノキシー 2—トランス一ブ テニルォキシ]フエニルスルホニノレ]フエノキシ]一トランス一 2—ブテン
3 ) 式中、 X及び 又は Yがエーテル結合を有する C 1〜C 1 2の飽和若しくは 不飽和の炭化水素基である化合物;
4 , 4, 一ビス [4一 (4ーヒドロキシフエニルスルホニル) フエノキシ]ジブ チルエーテル、 2 , 2, 一ビス [4— ( 4—ヒ ドロキシフエニルスルホニル) フ ヱノキシ]ジェチルエーテル、 4, 4, 一ビス [4— ( 4ーヒ ドロキシフエニルス ルホニル) フエノキシ一 2—エチレンォキシエトキシ]ジフヱニルスルホン、 2, 2, 一ビス [4— [4— [4— ( 4ーヒ ドロキシフエニルスルホニル) フエノキシ 一 2—ェチレンォキシェトキシ]フヱニルスルホニノレ]フエノキシ]ジェチルエー テル、 2, 4' 一ビス [2— (4—ヒドロキシフエニルスルホニル) フエノキシ 一 2—エチレンォキシエトキシ]ジフヱニルスルホン、 2, 4, 一ビス [4一 (2 —ヒ ドロキシフヱニルスルホニル) フエノキシ一 2—エチレンォキシェトキシ] ジフエニルスルホン、 4, 4' —ビス [3, 5—ジメチル一 4一 (3, 5—ジメ チル一 4—ヒドロキシフヱニルスルホニル) フヱノキシ一 2—エチレンォキシェ トキシ]ジフエニルスルホン、 4, 4' —ビス [3—ァリル一 4一 (3—ァリル一 4—ヒ ドロキシフエニルスルホニル)フエノキシ一 2—エチレンォキシェトキシ] ジフエニルスルホン
4) 式中、 X及び/又は Yが式 (VII) で表される基である化合物;
, a —ビス [4— (4—ヒドロキシフエニルスルホニル) フエノキシ]— p —キシレン、 a, a —ビス [4— (4—ヒ ドロキシフエニルスルホニル) フエ ノキシ]—m—キシレン、 a, α' 一ビス [4— (4—ヒ ドロキシフエニルスルホ ニル) フエノキシ ]一 o—キシレン、 a, a, —ビス [4— [4— [4— (4—ヒ ド ロキシフエニルスルホニル) フエ二ルー 1, 4—フエ二レンビスメチレンォキシ] フエニルスルホニル]フエノキシ]一 p—キシレン、 , a —ビス [4— [4— [4 一 (4ーヒ ドロキシフエニルスルホニル) フエ二ルー 1, 3—フエ二レンビスメ チレンォキシ]フヱニルスルホニル]フヱノキシ]一 m—キシレン、 a, a, ービ ス [4一 [4一 [4— (4ーヒ ドロキシフエニルスルホニル) フエ二ルー 1, 2— フエ二レンビスメチレンォキシ]フエニルスルホニル]フヱノキシ]— o—キシレ ン、 4, 4, 一ビス [4— (4ーヒドロキシフエニルスルホニル) フヱニル一 1, 4—フエ二レンビスメチレンォキシ]ジフエニルスルホン、 4, 4' —ビス [4— (4—ヒドロキシフエニルスルホニル) フエ二ルー 1, 3—フエ二レンビスメチ レンォキシ]ジフヱニルスルホン、 4, 4, 一ビス [4— (4—ヒドロキシフエ二 ルスルホニル) フエニル一 1, 2—フエ二レンビスメチレンォキシ]ジフエ二ル スルホン、 4, 4, 一ビス [3, 5—ジメチル一 4一 (3, 5—ジメチル一 4一 ヒドロキシフエニルスルホニル) フエニル一 1, 4—フヱニレンビスメチレンォ キシ]ジフエニルスルホン、 4, 4' —ビス [3, 5—ジメチルー 4— (3, 5— ジメチル一 4—ヒドロキシフエニルスルホニル) フエ二ルー 1, 3—フエ二レン フエニルスルホン、 4, 4' 一ビス [3, 5—ジメチル一 4— (3, 5—ジメチルー 4—ヒドロキシフエニルスルホニル) フヱニルー 1, 2—フエ二レンビスメチレンォキシ]ジフエニルスルホン、 4, 4, 一ビス [3— ァリルー 4— (3—ァリル一 4—ヒドロキシフエニルスルホニル) 一 1, 4—フ ェニレンビスメチレンォキシ]ジフエニルスルホン、 4, 4' —ビス [3—ァリル -4- (3—ァリル一 4—ヒドロキシフヱニルスルホニル) 一 1, 3—フヱニレ ンビスメチレンォキシ]ジフエニルスルホン、 4, 4, 一ビス [3—ァリル一 4— (3—ァリル一 4ーヒドロキシフエニルスルホニル) ー1, 2—フエ二レンビス メチレンォキシ]ジフエニルスルホン
5) 式中、 X及び 又は Yが式 (VIII) で表される基である化合物;
4, 4' 一ビス [4— (4ーヒ ドロキシフエニルスルホニル) フエノキシ一 2 —ヒ ドロキシプロピルォキシ]ジフエニルスルホン、 1, 3—ビス [4— [4— [4 ― (4—ヒドロキシフヱニルスルホニル) フヱノキシ一 2—ヒドロキシプロピル ォキシ]フエニルスルホニノレ]フエノキシ]— 2—ヒドロキシプロパン
これらの化合物の中でも、 aが 0又は 1〜 3の整数であり、 X及び 又は Yが、 一 CH2 CH2— 0-CH2CH2—又は— CHCH = CHCH2—である化合物 が好ましい。
尚、 式 (V) で表される化合物は、 式 (III) で表される化合物の代わりに、 式 (IX)
A1— X— A2 または A3— Y— A4 · · · (IX)
(式中、 A 1〜A4は、 それぞれ独立にハロゲン原子を表す。) で表される化合 物を用いて、 後述する式 (I) で表され化合物の製造方法に準じて製造すること ができ、単一または数種の混合物として得ることができ、それら化合物と、原料、 副生成物との分離または精製方法として、 本発明を適用することができる。
式(I) で表される化合物(以下化合物(I) という。) の合成方法としては、 (構 成 15) 及び (構成 18) に係わる発明以外は特に制限はされないが、 式 (Π) で表される化合物 (以下化合物 (Π) という) と、 式 (III) で表される化合物
(以下化合物 (III) という。) とを、 溶媒中、 アルカリ存在下に反応させる方法 をもっとも好適に例示することができる。
式 (III) 中、 Xは、 塩素原子、 臭素原子、 沃素原子等のハロゲン原子を表し、 式 (III) で表される化合物として、 具体的には、 ヨウ化メチル、 ヨウ化工チル、 ェチルブロマイ ド、 ヨウ化 n—プロピル、 n—プロピルブロマイ ド、 n—プロピ ルクロライ ド、 ヨウ化イソプロピル、 イソプロピルブロマイ ド、 イソプロピルク 口ライ ド、 ヨウィ匕 n—プチル、 n—ブチルプロマイ ド、 ヨウ化 s e c一プチル、 s e c—ブチルブロマイ ド、 ヨウ化 t—ブチル、 t一プチルプロマイ ド、 ヨウ化 n—ペンチル、 n—ペンチルブロマイ ド、 ヨウィ匕 n—へキシル、 n—へキシノレブ 口マイ ド等のアルキルハラィ ド;ァリルクロライ ド、 ァリルプロマイ ド、 ヨウ化 ァリル、 クロチルクロライ ド、 クロチルブ口マイ ド等のアルケニルハライ ド; ョ ゥ化シクロプロピル、 シクロプロピルブロマイ ド、 シクロプロピルクロライ ド、 ヨウィ匕シクロペンチル、シクロペンチルブロマイ ド、シクロペンチルクロライ ド、 ヨウィ匕シクロへキシル、 シクロへキシルブロマイ ド、 シクロへキシルク口ライ ド 等のシクロアルキルハラィ ド; ヨウ化ベンジル、 ベンジルブ口マイド、 ベンジル クロライ ド、 ヨウ化 4一クロ口ベンジル、 4 _メチルベンジルブロマイ ド、 3— クロ口べンジルクロライ ド、 ヨウ化 (1—フヱニル) ェチル、 (1—フヱニル) ェチルブロマイ ド、 2—フエニルェチルブロマイ ド、 2—フヱニルェチルクロラ ィ ド、 3—フヱニルプロピルプロマイ ド等のァラルキルハラィ ド;等を例示する ことができる。
これらの中でも、 式 (III) で表される化合物としては、 Xが臭素原子である ものが好ましく、 イソプロピルプロマイ ドの使用が特に好ましい。 化合物 (III) の使用量は、 化合物 (Π) 1モルに対して、 通常 1〜 3モル、 好ましくは 1〜 1 . 5モルの範囲である。
反応に用いられる塩基としては、 具体的には、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリ ゥム等のアル力リ金属水酸化物;水酸化マグネシウム、 水酸化カルシウム等のァ ルカリ土類金属水酸化物;炭酸カルシウム等のアル力リ金属炭酸塩; トリェチル ァミン、 ピリジン、 ジァザビシクロ [ 5, 4, 0 ] ゥンデ一 7—セン等の有機ァ ミン等を例示することができ、 これらの中でも、 水酸化ナトリウム等のアルカリ 金属水酸化物等のアル力リを特に好ましく例示することができる。 塩基の使用量 は、 化合物 (II) 1モルに対して、 通常 1〜5モル、 好ましくは 1 . 5〜3モル の範囲である。 溶媒としては、 例えば、 水、 N, N—ジメチルホルムアミ ド、 N, N—ジメチ ルァセタミ ド等のアミ ド類;メタノール、 エタノール、 プロパノール等のアルコ ール類;水—トルエン、 水ーキシレン、 水一ベンゼン等の 2相系混合溶媒;等が 挙げられる。 溶媒の使用量は、 化合物 (II) 1重量部に対して、 通常、 0 . 1〜 1 0重量部の範囲である。
反応方法としては、例えば、化合物(II)のアル力リ塩の溶液中に、化合物(III) を添加する方法が挙げられる。 化合物 (III) を添加する方法としては特に制限 はないが、 例えば、 化合物 (2 ) の一定量を反応液に連続的に滴下する方法や、 化合物 (ΙΠ) を少量ずつを数回に分けて添加する方法等が挙げられる。 反応は、 通常、 室温〜溶媒の沸点、 好ましくは 4 5〜8 0 °Cの温度範囲で行われ、 通常、 1〜2 5時間程度で終了する。
なお、 本発明における式 (I) で表される化合物の製造方法とは、 化合物 (II) と化合物 (III) を反応させる工程等の原料を反応させて化合物 (I) を含む反応 混合物を得る反応工程のみならず、 原料及び不純物の分離等の精製工程、 晶析ェ 程、 蒸留工程、 濾過工程、 再結晶工程等の化合物 (I) を精製工程終了後の状態 から取り出す工程、 乾燥工程、 溶媒回収工程等の特に工業的に製造する場合に必 要となる工程を含む原料から製品としてできあがるまでの全工程を総称していう c 具体的には、前処理工程、反応工程、精製工程、 晶析工程、 濾過工程、 乾燥工程、 溶媒回収工程の一連の工程を合わせた場合、 これらの各工程を複数回組み合わせ る場合等を例示することができる。
以上のようにして得られた反応混合物中には化合物 (I) の他に未反応化合物 (11)、 未反応化合物 (III) 及び副生成物である 4 , 4 ' —ジヒドロキシジフエ ニルスルホンジエーテル体等が不純物として含まれている。 したがって、 目的物 を純度よく得るためには、 反応混合物からこれらの不純物を分離する工程、 すな わち反応混合物を精製する工程が必要となる。
以下、 本発明の製造方法を、 4, 4, 一ジヒドロキシジフヱニルスルホン (以 下 B P Sという) と化合物 (III) との反応混合物を精製、 単離して目的物であ る式 (V) で表される化合物 (以下化合物 (V) という) を製造する場合を例に 挙げて詳細に説明する。 塩基存在下 B P Sと化合物 (III) との反応は、 例えば、 B P Sと塩基から生 成する B P S塩に化合物 (III) を反応させる方法が一般的によく行われるが、 B P S塩の非極性有機溶媒に対する溶解が低いため、 通常極性溶媒中、 または水 もしくは水—有機混合溶媒中で反応が行われる。 B P Sは、 1分子内に塩基と塩 を生成する場所が 2個所あるため、 反応において、 副生成物である 4, 4' ージ ヒドロキシジフヱニルスルホンジエーテル体 (以下ジエーテル体という場合があ る。) の生成を如何に抑えるかが問題となる。
例えば、 化合物 (V) と塩基 (アルカリ) との塩 (以下化合物 (V) 塩という) の水に対する溶解度が、 前記ジ塩体の水に対する溶解度に比して低いことから、 飽和またはそれに近い水溶液の前記ジ塩体に対して、 化合物 (III) を反応させ ることで、 化合物 (V) 塩を結晶として反応系外に析出させる方法がある。
また、 例えば、 化合物 (V) をある程度溶解する水非混和性有機溶媒と水との 2相系で反応を行い、 P H をコントロールすることにより前記ジ塩及び化合物 (V) 塩の生成を抑え、 かつ、 生成した化合物 (V) を有機溶媒に溶解させて反 応系外に除去させる方法がある。
いずれにしても、 反応後の反応液には、 B P S、 ジエーテル体等が不純物とし て混入しており、 このような不純物を結晶として取り出す場合には、 その構造が 類似していることから単に再結晶等の操作のみでは、 純度よく目的物を単離する ことは困難であり、 B P S、 化合物 (V)、 ジエーテル体の酸性度が異なること から、 p H調整により不純物を分離する方法が行われる。
前記反応混合物を精製して目的物を単離する操作は、 例えば、 以下のような順 序で行うことができる。
( a ) 先ず、 未反応の化合物 (III) を除去する。
反応液には、 通常未反応の化合物 (ΠΙ) が含まれている。 化合物 (III) は、 一般的に水、 特にアルカリ性の水溶液に不安定であり、 加熱下においてさらに不 安定で分解しやすくなるため、 上記したように反応溶媒として水、 塩基としてァ ルカリを用いた場合には、 反応中に分解しやすいため、 化合物 (ΠΙ) を過剰に 用いざる得ない。 化合物 (III) が反応後、 精製工程等の後処理工程に存在する 場合にも、 分解して酸を発生し、 それがアルカリと反応して反応液の p H値を低 下させる。
この p H値の低下は局部的であってその変化は小さいが、目的物を有機層側へ、 B P S等の不純物をアル力リ水層側へ確実に分離するためには後述するように特 に正確な p H調整が必要であり、 p H値が不均一であったり、 p H値が設定値と 異なっていると、 目的物と (原料化合物及び副生成物) との完全な分離が困難と なる。
また、本反応では、反応終了後反応液を精製する工程において反応液が着色し、 製品である化合物 (V) も着色する場合があった。 一旦着色すると脱色が困難と なり問題となる。
本発明者らはこの着色の原因を詳細に調べた。 その結果、 反応液が精製工程に お L、て着色するのは、 反応溶媒及び精製工程で用いられる水として用いられるェ 業用水中に含まれ、 又は S U S製の反応槽から溶出した鉄ィォン等の重金属ィォ ンが化合物 (V) のフエノール性水酸基を有する化合物とキレート化合物を形成 し、 これが着色原因物質となるためであると考えられた。 また、 着色の原因物質 であるキレート化合物が生成しやすい原因は、反応液の p H値が局部的に低下し、 フエノール性水酸基を有する化合物と重金属ォンとがキレ一トを形成し得る p H 領域となるためであると考えられた。 したがって、 かかるキレート化合物の形成 を効果的に防止し、 着色の問題のない製品を得るためには、 精製工程において正 確かつ均一な p H調整が必要である。
そこで、 本発明では、 反応終了後、 反応液を精製する工程において、 反応液に 含まれている未反応の化合物 (III) を除去する工程を設けることにより、 化合 物 (III) が分解して反応液の p H値が変化するのを防止して正確な p H調整を 可能とした。
化合物 (III) は、 反応終了から目的物を単離するまでの間に除去されればよ いのであるが、 本発明においては、 p H変化を最小限に抑制して正確な p H調整 を行なう観点から、 反応終了後から前記水層の p H値を調整するまでの間に化合 物 (III) を除去するのが好ましく、 反応終了後、 有機溶媒にてジエーテル体を 抽出除去する前に未反応の化合物 (III) を除去するのがより好ましい。 すなわ ち、 反応工程直後に化合物 (ΠΙ) を除去する工程を設けるのが好ましい。 化合物 (ΠΙ) を除去する方法としては特に制限はなく、 例えば、 ①反応終了 後、 反応液を加熱し、 化合物 (III) を蒸発留去させる方法や、 ②反応終了後、 反応液にベンゼンやトルエン等の抽出溶媒を添加して化合物 (III) を溶媒抽出 して除去する方法等が挙げられる。
本発明においては、 これらの方法のうち、 ①の方法が簡便である。 なお、 ①の 蒸発留去の操作においては、 化合物 (III) を反応に用いた溶媒とともに、 留去 させるのが好ましい。 また、 反応溶媒として特に水を用いた場合には、 水と共沸 する溶媒、 例えば、 トルエン、 ベンゼン等の溶媒を添加して、 これらの混合溶媒 と共に留去するのがより低温で、 化合物 (III) の分解を最小限に抑えて回収で きるので好ましい。 また、 ①の方法は常圧で行うことができるが、 減圧下で行う こともできる。 減圧下で行うことにより、 未反応の化合物 (III) をより低温で 蒸発留去させることができ、 化合物 (III) の分解による ρ Η変化を抑制するこ とができる。
なお、 反応液から除去された化合物 (III) は、 回収等を行なうことによって 再利用に供することができる。
また、 B P S等の化合物 (II) 1モルに対し、 1 . 5〜3モルのアルカリ存在 下、化合物(II) 1重量部に対し、 0 . 3〜1 . 5重量部の水溶媒中で化合物(Π) と化合物 (III) で表される化合物を反応させ、 化合物 (III) を留去する工程を 有する化合物 (I) の製造方法においては、 化合物 (III) を加熱下留去した後、 さらに水を添加して化合物 (III) を留去する方法が、 化合物 (ΠΙ) を効率よく 回収できると共に、 ジエーテル体等の不純物の副生を抑えることができる。
水は複数回に分割して添加するのが好ましく、さらに最初に添加する水の量が、 化合物 (Π) 1重量部に対し、 0 . 0 3〜0 . 1重量部の範囲、 さらに好ましく は 0 . 0 4〜0 . 0 8重量部の範囲である。 最初に添加する水の量を制御し、 化 合物 (ΙΠ) を十分に回収するのが好ましい。 0 . 0 3重量部未満の場合には、 化合物(III) を十分に留去することができず、 0 . 1重量部を超える場合には、 ジエーテル体等の不純物の副生が多くなる。 2回目以降の水の添加量は初回と同 様の量を添加することもできるし、 化合物 (III) の残存量が少なければ、 水を 多く添加しても構わない。 化合物 (III) を留去した後の反応液中の化合物 (III) の残存量は、 少なけれ ば少ないほど好ましいが、 反応スケールが大きくなればなるほど、 完全に留去さ せることは困難となる。 留去後の反応液中に残存した化合物 (III) は、 その後 の工程を経て、 例えば化合物 (I) (化合物 (V)) を有機溶媒中から晶析させるェ 程の有機溶媒中に含まれる。 晶析に用いられた有機溶媒は、 化合物 (I) を濾過 後、 回収再利用される場合が多い。 化合物 (ΠΙ) が多く含まれた状態で再利用 された場合には、 先に述べたように、 様々な工程で分解等を引き起こして化合物
(I) の着色等の問題を引き起こすことから、 有機溶媒中の化合物 (III) の量を 少なくする必要があり、 通常、 1重量%以下に抑えるのが好ましい。 晶析工程に おける有機溶媒中の化合物 (III) の含有量が、 1重量%以下になるように、 化 合物 (in) を留去させるのが好ましい。
( b ) 次に、 反応混合物に水非混和性溶媒及び所望により水及び 又はアルカリ (水) を加えて、 反応混合物を有機層と水層との 2相系溶液とする。 反応に極性 溶媒を用いた場合には、 極性溶媒を回収また、 除去した後にこの操作を行うのが 好ましい。 また、 ジエーテル体と、 化合物 (V) 塩を完全に分離すために、 p H を 8以上に調整するのが好ましい。 前記水非混和性溶媒としては、 水と混和しな い有機溶媒であれば特に制限されないが、 トルエン、 キシレン、 ベンゼン等の芳 香族炭化水素等の使用が好ましい。 この分液操作により、 フ ノール水酸基を有 しないジエーテル体を有機層側へ、 目的物を水層側へ分離することができる。 この分液操作は目的物及び不純物等の晶析を防止する観点から、 晶析温度以上 の温度、 通常 7 0〜 9 0 °Cの温度範囲で行うのが好ましい。 また、 用いられる非 水混和性有機溶媒の使用量は、通常、原料として用いた B P S 1 gに対して、 0 . 5〜5 m lの範囲である。 また、 生成した化合物 (V) 及び未反応の B P Sは共 にアルカリ性水溶液に溶解するのに対して、ジエーテル体は不溶であることから、 水非混和性有機溶媒を用いなくても、 有機溶媒等を除去等した状態の反応混合物 (水を反応溶媒を用いた場合には、反応後の反応混合物)を p H 8以上に調整し、 析出したジエーテル体を濾過することにより、 ジエーテル体を除去することがで さ ^ ί ο
( c ) 次いで、 目的物を含む水層を分取し、 得られた水層に水非混和性有機溶媒 及び所望により水を加えて有機層と水層との 2相系溶液とし、 水層の p Hを所定 値 (P 1 ) に調整する。 p Hを所定値 (P 1 ) に調整することにより、 目的物を 有機層側へ、 B P S等の不純物をアルカリ水層側へ分離することができる。 p H 値の調整は、 通常、 水層に酸又はアルカリを添加することにより行なうことがで きる。 この場合、 水層の p H を調整した後、 水非混和性有機溶媒を添加して目 的物を抽出してもかまわない。
酸としては、 例えば、 塩酸、 硫酸、 硝酸等を、 アルカリとしては、 水酸化ナト リウム、 水酸化カリウム等をそれぞれ用いることができる。 アルカリを用いる場 合には、 水溶液で添加しても良い。 また、 酸又はアルカリは、 急激な p H変化を 防止し、 精密な p H調整を行なう観点から混合物全体を十分に撹拌しながら少量 ずつ添加するのが好ましい。 p Hの所定値 (P 1 ) は、 通常 8〜9、 好ましくは 8. 3〜8. 7の範囲である。 また、 この場合においては、 目的物及び不純物等 の晶析を防止する観点から、 水非混和性有機溶媒及び水を必要に応じて反応液に 添加し、 分離操作を晶析温度以上の温度、 通常 7 0〜9 0 °Cの温度範囲に維持し ながら行うのが好ましい。
( d) さらに、 上記水層を除いて得られた有機層に、 水及び必要に応じて水非混 和性有機溶媒を加えて再度 2相系溶液とし、 水層の p Hを所定値 (P 2 ) に調整 する。 特に、 反応混合物の濃度が高い場合等においては、 有機層と水層との界面 付近に目的物と B P S等が完全に分離しない第 3層を形成することがある。 この 場合には、 完全に水層として分離した部分を除去し、 有機層と第 3層とを分取し て、 さらに p H調整を行い、 B P Sと目的物を完全に分離する必要がある。 従来は、 目的物を含む反応物に水と水非混和性有機溶媒を加えて 2相系溶液と し、 水層の p Hを所定値に調整して有機層を分取し、 有機層から目的物を得てい た。 しかしながら、 特に、 反応混合物を高濃度で精製する場合、 例えば高濃度で 反応させて得られた反応混合物、 または無機塩濃度が高い反応混合物をあまり希 釈することなく精製する場合には、 1回の p H調整では目的物と不純物とを完全 に分離することが困難であつた。
本発明者らはこの原因について詳細に検討した。 その結果、 目的物と不純物と の完全な分離が困難である原因は次のように考えられた。 すなわち、 ①化合物 (V) と B P Sのフヱノール性水酸基の酸性度の違いは小さい。 従って、 正確な p H調整を行なわなければ、 目的物と B P S等とを完全に分離することが できない。
②また、 目的物と B P Sは共に水及び水非混和性溶媒に対する溶解度が比較的小 さい。そのため、これらの混合物に水非混和性溶媒を加え 2相系溶液とした場合、 特に高濃度の混合物溶液を用いる場合においては、 水層と有機層の界面付近に化 合物 (V) と B P Sとが分離されない状態で混在する第 3の中間層が生じてしま い、 分離が不十分となる。 そして、 この層の全体に占める割合は、 反応物の濃度 が高濃度になるにしたがって大きくなる傾向にある。
③化合物 (III) と B P Sの反応によって生成する大量の無機塩による塩析効果 により、 B P S塩が完全に水層に溶解せずに、 有機層にも溶解できずに化合物
(V) を取り込んで第 3層を形成する。
④一方、 工業的規模で目的物を製造する場合においては、 作業効率や反応槽、 処 理槽の容量上の問題から、 反応液にあまりに大量の水と水非混和性有機溶媒を添 加することはできない。
⑤従って、 処理する水層の p Hを所定値に調整し、 有機層を分取する一連の操作 を単に 1回行っただけでは、 目的物である化合物 (V) と B P Sとを完全に分離 することが困難な場合が多い。
そこで、 本発明においては、 2相系溶液の水層の p H調整と有機層の分取から なる一連の操作を複数回繰り返すことにより、 目的物を高収率かつ高純度で得る こととしたものである。
本発明によれば、 目的物及び不純物を高濃度で含有する混合物であっても、 該 混合物から、 高純度の目的物を効率よく単離できる 4, 4' ージヒドロキシジフ ヱニルスルホンモノエーテル類の製造方法が提供される。
また、 B P Sと式 (III) で表される化合物とを、 溶媒中、 塩基存在下に反応 させて得られる反応物を精製の対象とする場合には、 従来の製造ラインに何ら変 更を加えることなく、 2相系溶液の水層の P H調整と有機層の分取からなる操作 を追加するだけでよい。
したがって、 本発明の精製方法によれば、 極めて純度の高い 4, 4' 一ジヒド ロキシジフヱニルスルホンモノェ一テル類を工業的に有利に得ることができる。
2回目の pH調整は、 第 1回目の pH調整の操作と同様にして行うことができ る。 水層の pHを所定値 (P 2) に調整することにより、 有機層中に含まれる不 純物を水層へ除去することができる。 また、 pH値 (P 2) は、 P 1と同じ設定 値とすることもできるが、 目的物と B P Sとを完全に分離するためには、 1回目 の p H値と微妙に変化させて行なうのが好ましく、 P2を P 1よりも低い値に設 定するのが好ましい。例えば、 P 1は 8. 4〜8. 7の範囲に設定し、 P 2は 8. 3〜8. 6の範囲に設定する場合を例示することができる。 また、 2相系溶液と して水層の pH値を調整して有機層を分取する一連の操作の回数は、 必要に応じ てさらに繰り返し行うこともできる。
以上のようにして、 反応液を精製する工程において、 水層の pHを所定値 (P 1及び P 2) に調整し、 有機層を分取する一連の操作を 2回以上繰り返すことに より、 反応混合物からきわめて純度の高い 4, 4' ージヒドロキシジフヱニルス ルホンモノエーテル類を単離することができる。
また、 化合物 (II) と化合物 (III) を溶媒中、 塩基存在下に反応させ、 得ら れた反応液を上記のように pH調整等して化合物 (I) 以外の不純物を反応液か ら除去する等の水と有機溶媒を用いて精製する工程において、 有機溶媒中の式
(III) で表される化合物の濃度を 5重量%以下、 さらに 2重量%以下、 さらに 1重量%以下にするのが好ましい。 上記のような精製工程に用いる有機溶媒は、 例えば、 晶析工程に用いた有機溶媒等を回収再利用する場合が多く、 その場合に は、 反応に関係する化合物を含んでいる場合がある。 中でも化合物 (III) は、 水またはアルカリ等に接触して分解し易い化合物であり、 そのような化合物を含 んだ有機溶媒を用いて精製工程を行うと、 化合物 (I) の着色等の問題が生じる 場合があり、 なるべくそのような不純物の含有を抑える必要がある。 精製工程に 用いる有機溶媒中の化合物 (ΠΙ) の含有量を減らすためには、 回収再利用した 有機溶媒ではなくあたらしい有機溶媒を用いる、 または回収溶媒を精密蒸留した ものを用いることもできるが、 製造を全体的に効率よく行うためには、 化合物
(III) を留去する工程において、 なるべく未反応の化合物 (ΠΙ) は系外に留去 して残さないようにするのが好ましい。 ( e ) 最後に、 最後の p H調整を行なった 2相系溶液から有機層を分取し、 必要 に応じて水洗を行なって、 得られた有機層を冷却して晶析させ、 析出結晶をろ取 し、 水洗及び乾燥することにより、 目的物を得ることができる。
化合物 (I) は、 その構造的、 及び電子的性質からから、 結晶として取り出す 晶析工程において特に晶析溶媒と分子化合物を形成する場合が多い。 晶析溶媒等 と分子化合物を形成した化合物 (I) を濾過後、 静置した状態で加熱減圧乾燥等 を行うと、 溶媒が化合物 (I) との結合を離れて気化する途中過程において、 分 子化合物としての結晶形が崩れると同時に溶融状態になり、 内側に溶媒を取り込 んだ状態で周辺の結晶と非晶質の塊状粒子を形成する場合がある。 化合物 (I) の融点以上で、 溶融する場合には、 溶媒分子を離しても化合物 (I) 自体が結晶 化しないので問題はならないが、 化合物 (I) の融点以下で溶融するような場合 には、 溶融後、 溶媒が気化した後化合物 (I) が結晶化するため一部溶媒が完全 に気化しきれずに塊状粒子内部に取り込まれる場合が多い。 このような塊状粒子 は外部から相当の力を加えなければ、 粉砕することが困難であり、 内部に取り込 まれた溶媒を完全に除去することができない状態となる。
従って、 本発明においては、 機械攪拌下に乾燥させることを特徴としており、 特に、 機械攪拌下に加熱減圧乾燥させるのが好ましい。
化合物 (I) と分子化合物を形成する溶媒として、 具体的には、 水、 メタノー ル、 エタノール、 n—プロパノール、 イソプロパノール、 1, 2—ブタンジォー ル等のアルコール類、 アセトン、 メチルェチルケトン、 ァセチルアセトン等のケ トン類、 ァセトニトリル、 ベンゾニトリル等の二トリル類、 ジェチルエーテル、 ジブチルエーテル、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン等のエーテル類、 酢酸メチ ル、 酢酸ェチル、 酢酸プチル等のエステル類、 N、 N—ジメチルホルムアミ ド、 N, N—ジメチルァセトアミ ド等のアミ ド類、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 1, 2—ジクロロェタン、 クロ口ベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、 ジメチル スルホキシド、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン等の芳香族炭化水素類、 へキサン、 シクロへキサン、 デカリン等の脂肪族炭化水素類等を例示することができる。 特 に、ベンゼン、 トルエン等の芳香族炭化水素類と分子化合物を形成した場合には、 特に、溶融状態を中間に取り易いため、本発明の方法で乾燥させるのが好ましい。 分子化合物を形成する化合物 (I) と溶媒との比率は特に制限されないが、 具 体的には、 化合物 (I) 1モルに対して溶媒が、 0 . 1〜1 0モルの範囲である。 本発明における機械攪拌とは、 攪拌装置を用 、て分子化合物を攪拌させること をいう。 そのような攪拌装置として、 具体的には、 傾斜バドル翼、 平バドル翼、 プロペラ翼、 アンカー翼、 フアドラ一翼、 タービン翼、 プルマージン翼、 マック スブレンド翼、 フルゾーン翼、 リボン翼、 スーパーミックス翼、 インターミグ翼 等の攪拌翼を有する攪拌装置、 円盤型、 切欠円盤型、 またはスクリュー型等の回 転ディスクを有する攪拌装置等を例示することができる。
また、攪拌装置を有する真空攪拌装置は、バッチ式でも連続式であつてもよく、 具体的には、 バドルドライヤー (日本乾燥機 (株) 製)、 マルチファインプロセ ッサー (奈良機械製作所 (株) 製)、 プロ一シニア一ミキサー (太平洋機ェ (株) 製)、 インクランデントドライヤー (月島機械 (株) 製) 等を例示することがで き o
攪拌速度は、 用いる攪拌装置の種類等に依存するが、 通常は、 1〜1 0回 分 程度で充分である。
加熱温度は、 気化させる溶媒の種類によって異なるが、、 例えば、 トルエンの 場合、 室温から 1 0 0 °Cの範囲が好ましく、 特に、 5 0〜9 0 °Cの範囲が好まし い。
減圧乾燥させる場合の減圧度は、 通常、 2 0 O mmH g以下、 特に 1 5 O mm Hg以下で行うのが好ましい。
尚、 乾燥前後の溶媒の含有量は、 熱量分析法、 示差熱分析法等により測定する ことができる。
本発明は、 化合物 (I) を製造する工程において、 鉄分含有量が 0. 0 5 p p m以下の溶媒、 特に水を用いることを特徴とする。 製造全行程において、 鉄分の 少ない水等の溶媒を用いるのが好ましいが、 必ずしも、 すべての工程に用いる必 要はない。前述したように、特に p Hが 5〜 7の範囲において、鉄分が化合物(I) と錯体を形成し得るため、 P Hのコントロールが難しい工程において特に鉄分が 少ない水を用いるのが好ましい。 従って、 化合物 (I) を得る反応工程及び/ま たは化合物 (I) を含む反応混合物から化合物 (I) 以外の化合物を除去する精製 工程においてそのような鉄分の少ない水等の溶媒を用いるのが好ましい。 本発明 において、 鉄分含有量とは、 用いられる水等に含まれる鉄、 鉄化合物及び鉄ィォ ン (鉄原子を含むイオンを含む) 等の鉄分である。 これらの鉄分は、 水等の中に 存在する形態で、 又は酸若しくはアルカリと反応して鉄イオン又は鉄原子を含む イオンとなって、 化合物 (I) と着色した錯体を形成しうる。
鉄分含有量が 0. 0 5 p p m以下の溶媒を得る方法として、 例えば、 水を例に 取ると、 工業用水を蒸留する方法 (蒸留水) や、 工業用水をイオン交換樹脂等の 鉄分を捕獲する機能を有する物質を充填したカラムの中に通す方法 (浄水器を通 過させた水やイオン交換水等) 等の公知の方法が挙げられる。 水に含まれる鉄分 含有量は、 例えば、 紫外線又は可視分光光度計、 誘導結合高周波プラズマ発光分 光分析装置、 原子吸光分析装置、 光電光度計及び比色計等の測定装置によって測 定することができる。
本発明は、内壁に耐腐蝕性層を有する反応槽又は精製槽等(以下、これらを「槽」 ということがある) を用いて化合物 (I) を製造することを特徴とする。 製造ェ 程全行程において、 耐腐食性層を有する槽を用いるのが好ましいが、 すべてのェ 程に用いる必要はない。 腐食により槽から化合物 (I) の着色の原因物質である 鉄分等が溶液中に溶出する危険性がある場面で用いるのが効果的であるといえる 従って、 化合物 (I) を得る反応工程及び/または化合物 (I) を含む反応混合物 から化合物 (I) 以外の化合物を除去する精製工程においてそのような耐腐食性 層を有する反応槽を用いるのが好ましい。
耐腐蝕性層の材料としては、 反応工程又は精製工程において用いられる硫酸等 の酸や水酸化ナトリゥム等のアル力リに対し腐食されない性質を有するものであ れば特に制限はない。
かかる耐腐蝕性材料としては、 例えば、 チタン、 ジルコニウム、 タンタル、 二 ォブ、 ニッケル等の耐腐蝕性金属;ほうケィ酸ガラス、 中性ガラス、石英ガラス、 耐ァルカリガラス等のガラス、ほうろう等の無機材料;四フッ化工チレン樹脂(P T F E又は T F E )、 四フッ化エチレン一パーフルォロアルコキシビニルエーテ ル共重合体 (P F A)、 四フッ化工チレン一六フッ化プロピレン共重合体 (F E P )、 ポリクロ口トリフルォロエチレン (P C T F E )、 四フッ化工チレン一ェチ レン共重合体(E T F E )、 クロ口トリフルォロエチレン一エチレン共重合体(E C T F E)、 ポリビニリデンフロラィ ド (P V D F )、 ポリビニルフロラィ ド (P V F) 等のフッ素樹脂等の有機材料;等が挙げられる。
耐腐食性層を内壁に形成する方法としては、 例えば、 内壁に耐腐食性材料をラ イニング又はコーティングする方法が挙げられる。 ライニングあるいはコーティ ングする方法としては、例えば、ガラスを用いる場合には、槽を構成する基材(鋼 板) 表面にガラス質の釉を焼き付けるガラスライニングが挙げられる。 また、 フ ッ素樹脂を用いる場合には、 例えば、 粉体焼き付けによるコーティングやガラス クロスを用いるシートライニング等が挙げられる。 これらの中でも、 耐熱性、 耐 久性等の観点から、 ガラス又はフッ素樹脂を槽の内壁にライニング又はコーティ ングした槽の使用が好ましく、 ガラスを槽の内壁にライニングした槽 (通称: G L ) の使用がより好ましい。
本発明においては、 (a ) 鉄分含有量が 0 . 0 5 p p m以下の水を反応溶媒及 び "又は精製溶媒として用い、 従来通り S U S製の槽中で行う方法、 (b ) 従来 通り工業用水を用い、 内壁に耐腐蝕性層を有する槽中で行う方法、 又は (c ) 鉄 分含有量が 0. 0 5 p p m以下の水を反応溶媒及び Z又は精製溶媒として用い、 かつ、 内壁に耐腐蝕性層を有する槽を使用する方法のいずれであってもよいが、 より確実に着色のない高純度なジフヱニルスルホン化合物を得ることができる観 点から、 (c ) の方法が特に好ましい。
また、 化合物 ひ) を含む反応混合物から化合物 (I) 以外の化合物を除去する 精製工程において反応混合物が着色することがある。 これは、 B P S等の化合物 (II) と化合物 (III) を反応させる工程において、 反応容器として通常用いら れる S U S製の反応容器から溶出したり、 又は、 反応混合物を精製する工程にお いて用いられる水 (工業用水) に微量含まれる鉄イオン、 ニッケルイオン、 クロ ムイオン等の金属イオンが、 化合物 (I) 等のフエノール化合物と結合して錯体 を形成して、 これが反応液の着色の原因物質となるためと考えられる。 一旦着色 すると、 その後精製を繰り返しても脱色するのが困難である。 そこで、 本発明で は、 反応混合物を精製する工程において、 反応混合物にキレート剤を添加し、 金 属イオンをキレ一ト化して捕捉することにより、 着色を防止することとした。 用いられるキレート剤としては、 金属イオンに結合してキレートを生成する化 合物であれば特に制限はない。 その具体例としては、 アンモニア、 ポリアミ ン、 アミノ酸等のアミノ基含有化合物に、 二硫化炭素、 ハロゲン化カルボン酸、 ハロ ゲン化アルコール等を反応させて得られる化合物;及びこれらの塩; ジチォカル バミン酸塩;ジメチルダリオキシム;ジチゾン;ビピリジン;フエナントロリン; 等が挙げられる。
前記ポリアミンとしては、 例えば、 エチレンジァミン、 N—メチルエチレンジ ァミン、 N, N, ージメチルエチレンジァミン、 1, 2—ジアミノブロハ。ン、 1, 3—ジァミノプロパン、 ジエチレントリアミン、 トリエチレンテトラミン、 テト ラメチレンペンタミン、 ペンタメチレンへキサミン等が挙げられる。
ハロゲン化カルボン酸としては、 例えば、 モノクロ口酢酸、 モノプロモ酢酸、 モノョード酢酸、 1—クロ口プロピオン酸、 2 _クロ口プロピオン酸、 1—ブロ モプロピオン酸、 2—プロモプロピオン酸等が挙げられる。
また、 ハロゲン化アルコールとしては、 例えば、 1—クロ口エタノール、 2— クロ口エタノール、 1一ブロモエタノール、 2—ブロモエタノール、 1—クロ口 プロパノール、 2—クロ口プロパノール、 2—クロ口イソプロパノール、 3—ク ロロプロパノール、 1—ブロモプロパノール、 2—ブロモプロパノール、 2—ブ 口モイソプロパノール、 3—ブロモプロパノ一ル等が挙げられる。
キレート剤の具体例としては、 ジチォ力ルバミン酸ナトリウム、 ジチォ力ルバ ミン酸カリウム等のジチォカルバミン酸塩;エチレンジァミンテトラァセティッ クァシド (E D T A)、 ヒ ドロキシェチルイミノジァセティックァシド (H I D A)、 二トリロ トリァセティックァシド (N T A)、 ヒドロキシェチルエチレンジ ァミ ントリアセティ ックァシド (H E D T A)、 ジエチレントリアミンペンタァ セティ ックァシド (D T H A)、 トリエチレンテトラアミンへキサァセティ ック ァシド (T T H A) 等のアミン類の酢酸誘導体及びこれら酢酸誘導体の塩 (例え ば、 ナトリウム、 カリウム等のアルカリ金属塩;カルシウム、 マグネシウム等の アルカリ土類金属塩;アンモニゥム塩等) ;エタノールァミン、 N, N, 一ビス ( 2—ヒドロキシェチル) エチレンジァミン、 N, Ν,, Ν"' ートリス (2—ヒ ドロキシェチル) エチレンジァミン、 ジヒドロキシェチルグリシン (D H E G) 等のエタノールアミン類; N, N, 一ビス (ジチォカルボキシ) エチレンジアミ ン ナトリウム塩、 N, N, 一ビス (ジチォカルボキシ) エチレンジァミン 力 リウム塩、 N, N' —ビス (ジチォカルボキシ) トリメチレンジァミン ナトリ ゥム塩、 N, N' —ビス (ジチォカルボキシ) トリメチレンジァミン カリウム 塩、 N, N, 一ビス (ジチォカルボキシ) ジエチレントリアミン ナトリウム塩、 N, N' —ビス (ジチォカルボキシ) ジエチレントリアミン カリウム塩、 N, Ν', Ν"—トリス (ジチォカルボキシ) ジエチレントリアミン ナトリウム塩、 N, N,, N"—トリス (ジチォカルボキシ) ジエチレントリアミン カリウム塩、 N, N, 一ビス (ジチォカルボキシ) トリエチレンテトラミン ナトリウム塩、 Ν, Ν' 一ビス (ジチォカルボキシ) トリエチレンテトラミン カリウム塩、 Ν, Ν', トリス (ジチォカルボキシ) トリエチレンテトラミン ナトリウム塩、
Ν, Ν', Ν"—トリス (ジチォカルボキシ) トリエチレンテトラミン カリウム 塩等のポリアミ ンのジチォカルバミン酸誘導体の塩; ジメチルダリオキシム、 ジ チゾン、 ビピリジン、 フエナント口リン等が挙げられる。
これらキレート剤の中でも、 アンモニア又はポリァミンにハロゲン化カルボン 酸及び Ζ又はハロゲン化アルコールを反応させて得られるキレート剤;並びにこ れらの塩等に代表される水溶性のキレ一トを形成するキレート剤 (水溶性キレ一 ト剤) が好ましく、 入手容易性、 取扱い性、 分離の容易さ等の観点から EDT A 又はその塩の使用が特に好ましい。
EDTAの塩としては、 例えば、 EDTA2ナトリウム塩、 EDTA3ナトリ ゥム塩、 EDTA4ナトリウム塩、 EDTA2カリウム塩、 EDTA3カリウム 塩、 EDTA4カリウム塩、 EDTAカルシウム塩、 EDTA3カリウム塩、 E DT Aジアンモニゥム塩、 EDT Aマグネシウム ジカリウム塩等が挙げられる。 反応混合物に水溶性キレート剤を添加する場合には、 生成するキレートが水溶性 であり、 4, 4' ージヒドロキシジフヱニルスルホンの結晶中に取り込まれるこ とがなく、 完全に脱色された目的物を得ることができる。
キレート剤を添加する時期は、 (a) 反応終了後、 未反応の化合物 (III) を除 去する前、 (b) 化合物 (ΠΙ) を除去した後、 4, 4' —ジヒ ドロキシジフエ二 ルスルホンジエーテル類を除去する前、 (c) 4, 4' —ジヒ ドロキシジフエ二 ルスルホンジエーテル類を除去した後、 p H調整による未反応の化合物 (II) を 除去する前、 (d ) p H調整による未反応の化合物 (II) をを除去した後のいず れかの段階で添加することができる。 これらの中でも、 (d ) の p H調整による 未反応の化合物 (II) を除去した後に添加するのがより好ましい。 反応混合物に 水を加える際に水溶性キレート剤を同時に添加すると、 水中の金属イオンをキレ ート化して水溶性のキレートを形成し、 分離も容易となるので特に好ましい。 ま た、 キレート剤の添加は必要に応じて複数回に分けて行うこともできる。 キレー ト剤は、 通常水溶液中で使用され、 その添加量は、 反応混合物中に含まれる鉄ィ オン、 ニッケルイオン、 クロムイオン等の金属イオンの含有量によって適宜決定 することができる。 キレート剤の添加量があまりに少ないと、 キレート剤添加に よる着色防止効果が不十分となる。 一方、 キレート剤の添加量が多すぎると、 十 分な着色防止効果を得ることができるものの、 過剰のキレート剤が不純物として 最終の化合物 (I) に混入するおそれがある。 したがって、 キレート剤を添加す る前に、 反応混合物中に含まれる金属イオン濃度を公知の方法で測定した後、 金 属イオン濃度に見合う量のキレート剤を添加するのが好ましい。 キレート剤の添 加量は、 反応混合物 1 0 0重量部に対して、 通常 0 . 0 0 0 1〜0 . 5重量部、 好ましくは 0 . 0 0 1〜0 . 1重量部の範囲である。
以上述べた (構成 7 )、 (構成 1 5 )、 (構成 1 8 )、 (構成 2 4 )、 (構成 2 6 )、 (構成 2 7 )、 (構成 2 8 ) 及び (構成 3 1 ) に係わる発明は、 色差計で測定した b値が、 2 . 5以下である、 または、 目視において白色である化合物 (I) を製 造する方法として好適に使用することができる。 化合物 (I) を顕色剤として用 いた場合に、 製品としてより白色に近いものが好ましく、 従来の製造方法では、 そのような製品を安定に供給することができないという問題があり、 本発明の方 法を用いることで、 上記課題を解決することができる。 発明を実施するための最良の形態:
以下、 本発明を実施例により更に詳細に説明する。 本発明は下記の実施例に限 定されることなく、 本発明の主旨を逸脱しない範囲で、 化合物 (II) や溶媒の種 類、反応及び精製工程において用いる槽の種類等を自由に変更することができる。 また、 参考例 1、 実施例 1〜3、 及び比較例 1〜4において用いられる水は蒸 留水を用いた。 蒸留水中の金属イオン含有量を、 誘導結合型プラズマ発光分析装 置により測定したところ、 0. 05 p pm以下であった。
また、 参考例 1、 実施例 1〜3、 及び比較例 1〜4において、 反応槽及び精製 槽として、 内壁をガラスライニングした槽 (以下 GL槽という) を用いた。
Figure imgf000038_0001
4, 4' —ジヒドロキシジフヱニルスルホン (BP S) 450 g、 48%水酸 化ナトリウム水溶液 255m l及び水 120m lを反応槽に仕込み、 撹拌しなが ら 75°Cに昇温させて全容を均一な溶液とした。 得られた溶液に、 イソプロピル プロマイド 225 gを 55±3°Cでゆつくりと滴下し、 滴下終了後さらに 55土 5°Cで、 滴下開始からトータルで 20時間撹拌を継続した。 このようにして得ら れた反応液を、 実施例 1及び比較例 1の精製対象とした。 実施例 1 4一^ Tソプロポキシ一 4' ーヒドロキシジフヱニルスルホン及び不純 物を含む混合物の精製 ((構成 1) 〜 (構成 6))
反応液に温水 235m lを加え、 80 °Cで 1時間加熱して未反応のイソプロピ ルブロマイドを蒸発留去させた。 その後、 温水 300m 1及びトルエン 250m 1を 80°Cで加えて十分に撹拌し、 水層を分取した。
(1) 第 1回目の pH調整
得られた水層にトルエン 110 Om 1及び水 20 Om 1を 79°Cで加え、 同温 度で 30分間撹拌した。 さらに、 30%希硫酸を撹拌しながら 82 °Cで少量ずつ 1時間かけて滴下して、 反応液の水層の pHが均一に 8. 4〜8. 7になるよう に調整した。 このものを 82°Cで 30分間静置した後、 トルエン層を分取した。
(2) 第 2回目の PH調整
得られたトルエン層にトルエン 30 Om 1及び水 30 Om 1を 82°Cで加え、 30%希硫酸を撹拌しながら 82°Cで少量ずつ 1時間かけて滴下して、 水層の p Hが均一に 8. 3〜8. 6になるように調整した。 このものを 82°Cで 30分間 静置した後、 トルエン層を分取した。
次に、このトルエン層にトルエン 250ml及び水 250m 1を 82°Cで加え、 同温度で 2時間撹拌した後、 82°Cで 30分間静置して、 トルエン層を分取した。 得られたトルエン層を冷却することにより、結晶を晶析させ、析出結晶をろ取し、 トルエンで洗浄、 乾燥することにより、 目的とする 4—イソプロポキシ一4' - ヒドロキシジフヱニルスルホンの粉末 368. O gを得た (収率 70%)。
このものの純度を高速液体ク口マトグラフィ一で分析したところ、 4一イソプ 口ポキシ一 4' ーヒ ドロキシジフエニルスルホン : 99. 83重量%、 BPS : 0. 01重量%であった。 比較例 1 4—イソプロポキシ一4' ーヒドロキシジフヱニルスルホン及び不純 物を含む混合物の精製 (実施例 1に対する比較例)
参考例 1で得られた反応液に温水 235mlを加え、 80°Cで 1時間加熱して、 未反応のイソプロピルブロマイドを蒸発留去させた。 その後、 温水 300ml及 びトルエン 25 Om 1を 80°Cで加えて十分に撹拌し、 水層を分取した。
得られた水層にトルエン 1100ml及び水 20 Om 1を 79°Cで加え、 同温 度で 30分間撹拌した。 さらに、 30%希硫酸を撹拌しながら 82°Cで少量ずつ 1時間かけて滴下して、 水層の pHが均一に 8. 4〜8. 7になるように調整し た。 このものを 82°Cで 30分間静置した後、 トルエン層を分取した。
次に、このトルエン層にトルエン 250ml及び水 25 Om 1を 82°Cで加え、 同温度で 2時間撹拌した後、 82°Cで 30分間静置して、 トルエン層を分取した。 得られたトルエン層を冷却することにより、 結晶を晶析させ、 析出結晶をろ取 し、 トルエンで洗浄、乾燥することにより、 目的とする 4一イソプロポキシ一4' —ヒドロキシジフエニルスルホンの粉末 368. O gを得た (収率 70%)。 このものの純度を液体クロマトグラフィーで分析したところ、 4一イソプロボ キシ一 4' —ヒ ドロキシジフヱニルスルホン : 98. 4重量%、 8?3 : 1. 5 重量%であった。 実施例 2 ((構成 15)〜 (構成 17) に対する実施例)
4, 4, ージヒドロキシジフヱニルスルホン (BPS) 450 g、 48%水酸 化ナトリウム水溶液 255m 1及び水 120mlを反応槽に仕込み、 撹拌しなが ら 75°Cに昇温させて全容を均一な溶液とした。 得られた溶液に、 イソプロピル ブロマイド 225 gを 55±3°Cでゆつくりと滴下し、 滴下終了後さらに 55土 5°Cで、 滴下開始からトータルで 20時間撹拌を継続した。
反応液に温水 235mlを加え、 80 °Cで 1時間加熱して未反応のイソプロピ ルブロマイ ドを蒸発留去させた。 その後、 温水 30 Oml及びトルエン 250m 1を 80°Cで加えて十分に撹拌し、 水層を分取した。
得られた水層にトルエン 1100ml及び水 200m 1を 79°Cで加え、 同温 度で 30分間撹拌した。 この時用いたトルエンは、 4—イソプロポキシ一 4' ― ヒドロキシジフヱニルスルホンの晶析に用いたトルエンを回収して用い、 トルェ ン層中のイソプロピルブロマイドの含有量は、 0. 5重量%であった。 さらに、 30%希硫酸を撹拌しながら 82°Cで少量ずつ 1時間かけて滴下して、 反応液の 水層の pHが均一に 8. 4〜8. 7になるように調整した。 このものを 82°Cで 30分間静置した後、 トルエン層を分取した。
得られたトルエン層にトルエン 300ml及び水 30 Om 1を 82°Cで加え、 30%希硫酸を撹拌しながら 82°Cで少量ずつ 1時間かけて滴下して、 水層の p Hが均一に 8. 3〜8. 6になるように調整した。 このものを 82°Cで 30分間 静置した後、 トルエン層を分取した。
次に、このトルエン層にトルエン 250ml及び水 25 Om 1を 82°Cで加え、 同温度で 2時間撹拌した後、 82 °Cで 30分間静置して、 トルエン層を分取した。 得られたトルエン層を冷却することにより、結晶を晶析させ、析出結晶をろ取し、 トルエンで洗浄、 乾燥することにより、 目的とする 4一イソプロポキシ一4' ― ヒドロキシジフ ニルスルホンの粉末 368. O gを得た (収率 70%)。
このものの純度を高速液体ク口マトグラフィ一で分析したところ、 4—イソプ 口ポキシ一4' ーヒドロキシジフエニルスルホン : 99. 83重量%、 BP S : 0. 01重量%であった。 また、 色差計 (日本電色工業 (株) 製、 型式: 100 1 DP) で測定したところ、 b値は 2, 5以下であり、 着色は見られなかった。 比較例 2 (実施例 2に対する比較例)
実施例 2において、 pH調整において加えるトルエンが、回収トルエンであり、 トルエン層中のイソプロピルブロマイ ドの含有量が、 5. 5重量%である以外は 同様に行なったところ、 同様の収率、 純度で 4一イソプロポキシ—4, 一ヒドロ キシジフエニルスルホンが得られたが、 目視で黄色の着色が認められた。 実施例 3 ((構成 7) 〜 (構成 14) に対する実施例)
BPS210 g、 48%水酸化ナトリウム水溶液 74. 2ml及び水 740m 1の反応槽に仕込み、撹拌しながら 80°Cに昇温させて全容を均一な溶液とした。 得られた溶液にトルエン 705m 1を 70°Cで加え、イソプロピルプロマイド P r-B r) 165 gを攪拌しながら滴下した後、 76〜 80 °Cで 8時間撹拌し た。 次いで、 48%水酸化ナトリウム水溶液 4. 8m 1及びイソプロピルブロマ イド 22 gを加えて、 78〜80°Cで 6時間撹拌した。 さらに、 48%水酸化ナ トリウム水溶液 3. 3m 1及びイソプロピルブロマイド 25 gを加えて、 78〜 81°Cで 8時間反応させた。
反応終了後、 反応液にトルエン 30 Om 1を加え、 80°Cで 3時間加熱して、 未反応のイソプロピルプロマイドを完全に蒸発留去させた。
次いで、水 20 Om 1、 トルエン 694m 1、無水炭酸ナトリウム (ソーダ灰) 2. 5 g及び温水 1 Om 1を反応液に加え、 さらに、 48%水酸化ナトリウム水 溶液を加えて、 反応液の pHを 8. 55±0. 02に調整した。 このものを 30 分静置後、 トルエン層を分取した。 このトルエン層に水 50 Om 1及びトルエン 8001111を75〜80°( で加ぇ、 同温度で 30分間攪拌した。 30分静置後、 トルェン層を分取した。 トルェン層を冷却して析出した結晶をろ取し、水で洗浄、 乾燥することにより、 目的とする 4一イソプロポキシ一4' —ヒドロキシジフエ ニルスルホンの粉末 171. 7 gを得た (収率 70%)。 また、 この時、 トルェ ン層に含まれるイソプロピルプロマイ ドの量を、 ガスクロマトグラフィーにより 分析したところ、 0. 5重量%であった。 得られた 4 rソプロポキシ一4' —ヒドロキシジフエニルスルホンの純度は
99%以上であった。 また、 色差計 (日本電色工業 (株) 製、 型式: 1001 D P) で測定したところ、 b値は 2. 5以下であり、 着色は見られなかった。 実施例 4 ((構成 18) 〜 (構成 23) に対応する実施例)
BP S 450 g. 48%水酸化ナトリウム水溶液 255ml及び水 120ml を反応槽に仕込み、 撹拌しながら 75°Cに昇温させて全容を均一な溶液とした。 得られた溶液に、 イソプロピルプロマイ ド 225 gを 55±3°Cでゆつくりと滴 下し、 滴下終了後さらに 55 ±5°Cで撹拌を継続した。
滴下開始から合計で 20時間経過後、 反応を終了した。 反応液の一部をサンプ リングして、 高速液体クロマトグラフィー (HPLC) により分析したところ、 4—イソプロポキシ一 4' ーヒドロキシジフエニルスルホンが 67%、 BP Sが 32%、 4, 4, 一ジイソプロポキシジフヱニルスルホンが 1%であった。 反応 液を 80°Cで 1時間加熱し未反応のイソプロピルプロマイドを蒸発留去させ、 さ らに反応液に温水 24ml (BP S 1重量部に対して 0. 05重量部) を加え、 80°Cで 1時間加熱して、 さらに温水 235mlを加え、 80°Cで 1時間加熱し て未反応のイソプロピルプロマイドを蒸発留去させた。 反応液の一部をサンプリ ングし、 HP L Cで分析したところ、 4—イソプロポキシ一4' ーヒドロキシジ フエニルスルホンが 70%、 BPSが 29%、 4, 4' —ジイソプロポキシジフ ヱニルスルホンが 1%であり、 副生成物である 4, 4' —ジイソプロポキシジフ ェニルスルホンの増加は認められなかった。 その後、 温水 300ml及びトルェ ン 250m 1を 80°Cで加えて十分に撹拌し、 水層を分取した。
水層にトルエン 1100 m 1及び水 200 m 1を 79 °Cで加え、 同温度で 30 分間攪拌した。 さらに、 30%希硫酸を撹拌しながら 82°Cで少量ずつ 1時間か けて滴下して、 反応液が均一に pH 8. 4〜8. 7になるように調整した。 この ものを 82°Cで 30分間静置した後、 トルエン層を分取した。
トルエン層に、 トルエン 30 Om 1及び水 30 Om 1を 82°Cで加え、 30% 希硫酸を撹拌しながら 82 Cで少量ずつ 1時間かけて滴下して、 全体が均一に p H8. 3〜8. 6になるように調整した。 このものも 82°Cで 30分間静置した 後、 トルエン層を分取した。 さらに、 このトルエン層にトルエン 250m 1及び 水 25 Om 1を 82°Cで加え、 同温度で 2時間攪拌した後、 82 °Cで 30分間静 置して、 トルエン層を分取した。
トルエン層を 10〜35°Cに冷却して結晶を晶析させ、 析出結晶をろ取し、 水 で洗浄、 乾燥することにより、 目的とする 4—イソプロポキシ一4' ーヒド ρキ シジフヱニルスルホンの粉末 368. 0 gを得た (収率 70%)。 また、 この時、 トルエン層に含まれるイソプロピルプロマイドの量を、 ガスクロマトグラフィー により分析したところ、 0. 8重量%であった。
得られた 4 Tソプロポキシ一 4' ーヒドロキシジフヱニルスルホンの粉末の 純度は 99%以上であった。 また、 色差計 (日本電色工業 (株) 製、 型式: 10 01 DP)で測定したところ、 b値は 2. 5以下であり、着色は見られなかった。 比較例 3 (実施例 3に対する比較例)
反応終了後、 反応液にトルエン 30 Om 1を加え 80°Cで 3時間加熱して未反 応のイソプロピルプロマイドを除去する工程を省略する以外は、 実施例 2と同様 にして、 4一^ Tソプロピポキシ一 4' ーヒドロキシジフエニルスルホンの粉末 1 71. 7 gを得た (収率 70%)。
このものの純度は 99%以上であった。 また、色差計(日本電色工業(株)製、 型式: 1001DP) で測定したところ、 b値は 4. 1であり、 淡黄色の着色が 見られた。 比較例 4 (実施例 4に対する比較例)
B P S 450 g、 48%水酸化ナトリウム水溶液 255m 1及び水 120ml を反応槽に仕込み、 撹拌しながら 75°Cに昇温させて全容を均一な溶液とした。 得られた溶液に、 イソプロピルプロマイド 225 gを 55±3°Cでゆつくりと滴 下し、 滴下終了後さらに 55±5°Cで撹拌を継続した。
滴下開始から合計で 20時間経過後、 反応を終了した。 反応液の一部をサンプ リングして、 高速液体クロマトグラフィー (HPLC) により分析したところ、 4一イソプロポキシ一4' —ヒドロキシジフヱニルスルホンが 67%、 BPSが 32%、 4, 4' —ジイソプロポキシジフヱニルスルホンが 1%であった。 反応 液に、温水 235ml (B PS 1重量部に対して 0. 52重量部)を加え、 80 °C で 1時間加熱し未反応のイソプロピルプロマイドを蒸発留去させた。 反応液の一 部をサンプリングし、 HPLCで分析したところ、 4—イソプロポキシ一4, 一 ヒドロキシジフヱニルスルホンが 70%、 BPSが 26%、 4, 4' —ジイソプ ロボキシジフエニルスルホンが 4%であり、 副生成物である 4, 4' —ジイソプ 口ポキシジフヱニルスルホンの増加が認められた。 その後、 温水 300ml及び トルエン 250m 1を 80°Cで加えて十分に撹拌し、 水層を分取した。
水層にトルエン 110 Om 1及び水 20 Om 1を 79°Cで加え、 同温度で 30 分間攪拌した。 さらに、 30%希硫酸を撹拌しながら 82°Cで少量ずつ 1時間か けて滴下して、 反応液が均一に pH 8. 4〜8. 7になるように調整した。 この ものを 82°Cで 30分間静置した後、 トルエン層を分取した。
トルエン層に、 トルエン 30 Om 1及び水 30 Om 1を 82°Cで加え、 30% 希硫酸を撹拌しながら 82°Cで少量ずつ 1時間かけて滴下して、 全体が均一に p H8. 3〜8. 6になるように調整した。 このものを 82°Cで 30分間静置した 後、 トルエン層を分取した。 さらに、 このトルエン層にトルエン 25 Om 1及び 水 25 Omlを 82°Cで加え、 同温度で 2時間攪拌した後、 82 °Cで 30分間静 置して、 トルエン層を分取した。
トルエン層を 10〜35°Cに冷却して結晶を晶析させ、 析出結晶をろ取し、 水 で洗浄、 乾燥することにより、 目的とする 4—イソプロポキシ一4' —ヒドロキ シジフヱニルスルホンの粉末 368. 0 gを得た (収率 70%)。 また、 この時、 トルエン層に含まれるイソプロピルプロマイドの量を、 ガスクロマトグラフィー により分析したところ、 0. 8重量%であった。
得られた 4 Tソプロポキシ一4, ーヒドロキシジフエニルスルホンの粉末の 純度は 99%以上であった。 また、 色差計 (日本電色工業 (株) 製、 型式: 10 01 DP)で測定したところ、 b値は 2. 5以下であり、着色は見られなかった。 実施例 5 ((構成 24) 〜 (構成 30) に対する実施例)
以下実施例 5、 及び参考例 2において、 用いた水は全て蒸留水である。 また、 比較例 5及び参考例 3において、 用いた水は全て工業用水である。 用いた蒸留水 及び工業用水について鉄分含有量を、 誘導結合型プラズマ発光分析装置により測 定したところ、 蒸留水の鉄分含有量は 0. 05ppm以下であり、 工業用水の鉄 分含有量は 0, 26ppmであった。
また、 実施例 5及び参考例 2においては、 反応槽及び精製槽として、 GL槽を 用い、 比較例 5及び参考例 3においては、 一般的に用いられている S US製の槽 用いた o
4, 4' —ジヒドロキシジフヱニルスルホン (BPS) 450 g、 48%水酸 化ナトリウム水溶液 255ml及び蒸留水 120 m 1を G L槽に仕込み、 撹拌し ながら 75°Cに昇温させて全容を均一な溶液とした。 得られた溶液に、 イソプロ ピルプロマイド 225 gを 55±3°Cでゆつくりと滴下し、 滴下終了後さらに 5 5±5°Cで撹拌を継続した。 滴下開始からトータルで 20時間経過後、 反応液に
80°Cの蒸留水 235m 1を加え、 80 °Cで 1時間加熱して、 未反応のイソプロ ピルブロマイドを蒸発留去させた。 その後、 80°Cの蒸留水 3 Q Oml及びトル ェン 250m 1を 80°Cで加えて十分に撹拌し、 水層を分取した。
次いで、 水層にトルエン 110 Om 1及び蒸留水 20 Om 1を 79°Cで加え、 同温度で 30分間撹拌した。 さらに、 30%希硫酸を撹拌しながら 82°Cで少量 ずつ 1時間かけて滴下して、 反応液が均一に pH 8. 3〜8. 7になるように調 整した。 このものを 82 °Cで 30分間静置した後、 トルエン層を分取した。 さら に、 このトルエン層にトルエン 25 Om 1及び水 25 Om 1を 82°Cで加え、 同 温度で 2時間撹拌した後、 82°Cで 30分間静置して、 トルエン層を分取した。 得られたトルエン層を冷却することにより、 結晶を晶析させ、 析出結晶をろ取 し、 水で洗浄、 乾燥することにより、 目的とする 4一イソプロポキシ一4' —ヒ ドロキシジフヱニルスルホンの粉末 368. O gを得た (収率 70%)。
得られた 4一イソプロポキシ _4, 一ヒドロキシジフヱニルスルホンの純度は
98%以上であった。 また、 このものを色差計 (日本電色工業 (株) 製、 型式:
1001 DP) で測定したところ、 b値は 2. 5以下であり、 着色は見られなか つた。 比較例 5 (実施例 5に対する比較例)
G L槽に代えて S U S製の槽を用い、蒸留水に代えて工業用水を用いる以外は、 実施例 4と同様にして、 4—イソプロピポキシ一 4' ーヒドロキシジフヱニルス ルホンの粉末 368. 0 gを得た (収率 70%)。
得られた 4—イソプロポキシ一4' ーヒドロキシジフヱニルスルホンの純度は
98%以上であった。 また、 このものを色差計 (日本電色工業 (株) 製、 型式:
1001 DP) で測定したところ、 b値は 4. 1であり、 淡桃色の着色が見られ た。 参考例 2
Figure imgf000046_0001
(式中、 Xは 1〜 10の整数を表す。)
GL槽中に、 蒸留水 47. 5ml、 水酸化ナトリウム 25. 6 g、 4, 4,一 ジヒドロキシジフヱニルスルホン 80. 0 gを加え、 110±2。Cで 4時間撹拌 し溶解させた。 そこへ、 ビス (2—クロロェチル) エーテル 20. 34 gを 11 0〜112°Cで加え、 同温度で 8時間撹拌した。 反応終了後、 反応液に熱水 10 8. 1mlを加えて 80°Cまで冷却し、 90%メタノール水溶液 167. 4ml を 70°Cで加えて均一な溶液となるように 30分間撹拌した。 次いで、 71でで 10%塩酸 116. 4gをゆっくりと滴下して pHを 4〜5とした。 71°Cで 1 時間放置した後、 25〜30°Cに冷却して、 さらに 8時間放置した。 析出結晶を ろ取し、 50%メタノール水溶液 200mlで洗浄し、 乾燥して目的物の粉末 6 3. 2 gを得た。 収率 78%
目的物の純度は 99%以上であった。 また、 このものを色差計 (日本電色工業 (株) 製、 型式: 1001 DP) で測定したところ、 b値は 2. 5以下であり、 着色は見られなかった。 参考例 3
G L槽に代えて S U S製の槽を用い、 蒸留水に代えて工業用水を用いる以外は 参考例 2と同様にして、 目的物の粉末 63. 2 gを得た (収率 78%)。
目的物の純度は 98%以上であった。 また、 このものを色差計 (日本電色工業 (株) 製、 型式: 1001 DP) で測定したところ、 b値は 4. 1であり、 淡桃 色の着色が見られた。 実施例 6 ((構成 31) に対する実施例)
以下実施例 6及び 7、 比較例 6、 参考例 4及び 5に用いた用いた水は、 一般的 に使用されている工業用水を用いた。 用いた工業用水の金属イオン含有量を、 誘 導結合型プラズマ発光分析装置を用いて分析したところ、 0. l p pm以上であ つた。
4, 4' ージヒドロキシジフエニルスルホン (BP S) 450 g、 48%水酸 化ナトリゥム水溶液 255m 1及び水 120m 1を S US製の反応槽に仕込み、 撹拌しながら 75°Cに昇温させて全容を均一な溶液とした。 得られた溶液に、 ィ ソプロピルプロマイド 225 gを 55±3°Cでゆつくりと滴下し、 滴下終了後さ らに 55 ±5°Cで撹拌を継続した。 滴下開始からトータルで 20時間経過後、 反 応液に温水 235m 1を加え、 80°Cで 1時間加熱して、 未反応のイソプロピル プロマイ ドを蒸発留去させた。 その後、 温水 30 Om 1及びトルエン 250m l を 80°Cで加えて十分に撹拌し、 水層を分取した。
次いで、 水層にトルエン 110 Om 1及び水 20 Om 1を 79°Cで加え、 同温 度で 30分間撹拌した。 さらに、 30%希硫酸を撹拌しながら 82°Cで少量ずつ 1時間かけて滴下して、反応液が均一に pH 8. 3〜8. 7になるように調整し、 EDTA2ナトリウム塩の 5%水溶液 2. 7mlを添加した。 このものを 82°C で 30分間静置した後、 トルエン層を分取した。 さらに、 このトルエン層にトル ェン 25 Om 1及び水 25 Om 1を 82°Cで加え、 同温度で 2時間撹拌した後、
82 °Cで 30分間静置して、 トルエン層を分取した。
得られたトルエン層を冷却することにより、 結晶を晶析させ、 析出結晶をろ取 し、 水で洗浄、 乾燥することにより、 目的とする 4—イソプロポキシ一4' —ヒ ドロキシジフヱニルスルホンの粉末 368. O gを得た (収率 70%)。
得られた 4一^ Tソプロポキシ一4' ーヒドロキシジフエニルスルホンの純度は
98%以上であった。 また、 このものを色差計 (日本電色工業 (株) 製、 型式:
1001 DP) で測定したところ、 b値は 2. 5以下であり、 着色は見られなか つた。 実施例 7 ((構成 31) に対する実施例)
4, 4, ージヒドロキシジフヱニルスルホン (BPS) 210 g、 48%水酸 化ナトリウム水溶液 74.2ml及び水 740 m 1を S TJ S製の反応槽に仕込み、 撹拌しながら 80°Cに昇温させて全容を均一な溶液とした。 得られた溶液にトル ェン 705mlを 70 °Cで加え、 イソプロピルプロマイド (i P r— B r) 16 5 gを撹拌しながらゆつくりと滴下した後、 76〜80°Cで 8時間撹拌した。 次 いで、 48%水酸化ナトリウム水溶液 4. 8ml及びイソプロピルブロマイド 2 2 gを加えて 78〜80°Cで 6時間撹拌した。 さらに、 48%水酸化ナトリウム 水溶液 3. 3ml及びイソプロピルブロマイ ド 25 gを加えて、 78〜81°Cで 8時間反応させた。 反応終了後、 反応液にトルエン 30 Om 1を加え、 80°Cで 3時間加熱して、 未反応のイソプロピルプロマイドを完全に蒸発留去させた。 次いで、水 20 Om 1、 トルエン 694m 1、無水炭酸ナトリウム (ソーダ灰) 2. 5 g及び温水 10mlを加え、 さらに、 48 %水酸化ナトリウム水溶液を加 えて、 反応液の pHを 8. 55±0. 02に調整した。 そこへ、 EDTA2ナト リウム塩の 5%水溶液 1. 2mlを添加し、 30分静置した後、 トルエン層を分 取した。このトルエン層に水 50 Om 1、トルエン 80 Om 1及びを 75〜80°C で加え、 同温度で 30分間撹拌し、 トルエン層を分取した。 得られたトルエン層を冷却して析出した結晶をろ取し、 水で洗浄、 乾燥するこ とにより、 目的とする 4—イソプロポキシ一4' —ヒドロキシジフヱニルスルホ ンの粉末 171. 7 gを得た (収率 70%)。
得られた 4—イソプロポキシ一4, ーヒドロキシジフエニルスルホンの純度は
98%以上であった。 また、 このものを色差計 (日本電色工業 (株) 製、 型式:
1001 DP) で測定したところ、 b値は 2. 5以下であり、 着色は見られなか つた 比較例 6 (実施例 5に対する比較例)
精製工程において、 反応液に 5%E DT A 2ナトリウム塩水溶液を加える操作 を省略する以外は、 実施例 5と同様にして、 4_イソプロピポキシー 4' ーヒド ロキシジフヱニルスルホンの粉末 368. 0 gを得た (収率 70%)。
得られた 4—イソプロポキシ一4' —ヒドロキシジフエニルスルホンの純度は 98%以上であった。 また、 このものを色差計 (日本電色工業 (株) 製、 型式: 1001 DP) で測定したところ、 b値は 4. 1であり、 淡黄色の着色が見られ
参考例 4 参考例 2と同様の目的物の製造
500m lの四つ口フラスコ中に、 水 47. 5m 1、 水酸化ナトリウム 25. 6 g、 4, 4'ージヒドロキシジフヱニルスルホン 80. 0 gを加え、 11 0土 2°Cで 4時間撹拌し溶解させた。 そこへ、 ビス (2—クロロェチル) エーテル 2 0. 34 £を1 10〜112でで加ぇ、 同温度で 8時間撹拌した。 反応終了後、 反応液に熱水 108. lm 1を加えて 80°Cまで冷却し、 90%メタノール水溶 液 167. 4 m 1を 70°Cで加えて均一な溶液となるように 30分間撹拌した。 次いで、 EDTA2ナトリウム塩の 5%水溶液 0. 5m lを加え、 71°Cで 10% 塩酸 1 16. 4 gをゆっくりと滴下して pHを 4〜5とした。 71°Cで 1時間放 置した後、 25〜30°Cに冷却して、 さらに 8時間放置した。析出結晶をろ取し、 50%メタノール水溶液 200m lで洗浄し、 乾燥して目的物の粉末 63. 2 g を得た。 収率 78% 目的物の純度は 99%以上であった。 また、 このものを色差計 (日本電色工業 (株) 製、 型式: 1001 DP) で測定したところ、 b値は 2. 5以下であり、 着色は見られなかった。 参考例 5
精製工程において、 反応液に EDTA2ナトリウム塩の 5 %水溶液を加える操 作を省略する以外は、参考例 4と同様にして、目的物の粉末 63. 2 gを得た(収 率 78%)。
目的物の純度は 98%以上であった。 また、 このものを色差計 (日本電色工業 (株) 製、 型式: 1001DP) で測定したところ、 b値は 4, 1であり、 淡黄 色の着色が見られた。 実施例 7 ((構成 32) 〜 (構成 37) に対する実施例)
参考例 1、 実施例 1と同様にしてトルエンより晶析、 濾過して得た乾燥前の 4 一イソプロポキシ一4' —ヒドロキシジフヱニルスルホン 577 gは、 トルエン との分子化合物を形成しており、 溶媒和トルェン以外にトルェン溶媒が付着した 状態であった。 この乾燥前の 4—イソプロポキシ一4' —ヒドロキシジフヱニル スルホンを下記操業条件の下、パドルドライヤーを用いて減圧加熱乾燥を行った。、 減圧度: 60〜15 OmmHg
加熱温度: 80〜85。C
攪拌速度: 2〜 3回 Z分
乾燥時間: 16時間
乾燥終了後、 4一イソプロポキシ一4' ーヒ ドロキシジフヱニルスルホン中の トルエン含有量は、 0. 1重量%以下であり、塊状粒子は見られなかった。 また、 後の粉砕工程においても、 容易に微粒子まで粉砕することができた。 比較例 7 (実施例 7に対する比較例)
パドルドライヤーの代わりに、 攪拌装置のな ^、加熱減圧乾燥機を用 、た以外、 実施例 8と同様な条件下で実施例 7と同様の状態の 4—イソプロポキシ— 4' 一 ヒドロキシジフヱニルスルホンを加熱乾燥したところ、 乾燥終了後、 塊状粒子が 多く認められた。 また、 乾燥終了後の重量も実施例 7と比較して大きかった。 ま た、 その後の粉砕工程において、 製品として設定されている粒子径まで粉砕する ために長時間を要した。 産業上の利用可能性:
以上説明したように、 本発明の製造方法は、 目的物及び不純物を高濃度で含有 する混合物であっても、 該混合物から、 高純度の目的物を効率よく、 しかも着色 なく単離できる 4、 4 ' ージヒドロキシジフヱニルスルホンモノエーテル類の製 造方法である。
4、 4 ' ージヒドロキシジフヱニルスルホンモノエーテル類は、 顕色剤として 有用な化合物であり、 本発明方法を用いれば、 安定的に高品位の製品を提供する ことができ、 産業上の利用価値は高いといえる。

Claims

請 求 の 範 囲
Figure imgf000052_0001
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表し、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニ ル基、 C 3〜8シクロアルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表される化合物を含む水溶液の pHを所定値 (P 1) に調整して有機溶媒で抽 出後、 有機層、 水層に分液する工程、 分液した有機層に水または一定の pH 値 に調整された水を加え水層の pHを所定値 (P 2) に調整し、 有機層を分液する 工程を有することを特徴とする式 (I) で表される化合物の製造方法。
2. 式 (I) で表される化合物を含む水溶液の pHを所定値 (P 1) に調整して 有機溶媒で抽出後、 有機層、 水層に分液する工程が、 式 (I) で表される化合物 を含む混合物の水及び水非混和性有機溶媒からなる 2相系溶液の水層の p Hを所 定値 (P 1) に調整して有機層を分液する工程であることを特徴とする請求項 1 に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法。
3. 前記 P 2を前記 P 1と異なる値に設定する請求項 1または 2に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法。
4. 前記 P 2を前記 P 1よりも低い値に設定することを特徴とする請求項 1〜 3 のいずれかに記載の式 (I) で表される化合物の製造方法。
5. 前記 P 1を 8. 4〜8. 7の範囲とし、 前記 P 2を 8. 3〜8. 6の範囲に それぞれ設定することを特徴とする請求項 1〜4のいずれかに記載の式 (I) で 表される化合物の製造方法。
6. 式 (I) で表される化合物を含む水溶液が、 式 (Π)
Figure imgf000053_0001
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表す。) で表される化合物と、 式 (III)
R3-X · · · (III)
(式中、 R3は C 1〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニル基、 C 3〜8シクロア ルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表し、 Xはハロゲン原子を表 す。) で表される化合物とを、 溶媒中、 塩基存在下に反応させて得られる反応物 を含む水溶液であることを特徴とする請求項 1〜 5のいずれかに記載の式 (I) で表される化合物の製造方法。
7. 式 (II)
Figure imgf000053_0002
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表す。) で表される化合物と、 式 (III)
R3 - X · · · (III)
(式中、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニル基、 じ 3〜8シクロ アルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表し、 Xはハロゲン原子を表 す。) で表される化合物とを、 溶媒中、 塩基存在下に反応させ、 得られた反応液 を精製する式 (I)
Figure imgf000053_0003
(式中、 R R2 R3、 m、 及び nは、 前記と同じ意味を表す。) で表される 化合物の製造方法であって、 式 (Π) と式 (III) の反応液から式 (III) で表さ れる化合物を除去する工程を設けることを特徴とする式 (I) で表される化合物 の製造方法。
8. 該反応液が、 式 (Π) と式 (III) の反応終了後の反応液であることを特徴 とする請求項 7に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法。
9. 反応液から式 (III) で表される化合物を除去する工程を、 式 (Π) で表さ れる化合物と、 式 (III) で表される化合物とを、 溶媒中、 アルカリ存在下に反 応させた直後に設けることを特徴とする請求項 7または 8に記載の式 (I) で表 される化合物の製造方法。
1 0 . 式 (I) で表される化合物の製造方法において、 反応液を含む溶液の p H を調整する工程を設け、 反応液から式 (III) で表される化合物を除去する工程 を、 反応液を含む溶液の P Hを調整する工程の直前に設けることを特徴とする請 求項 7〜 9のいずれかに記載の式 (I) で表される化合物の製造方法。
1 1 . 式 (II) で表される化合物を除去する工程は、 反応液から式 (III) で表 される化合物を反応溶媒とともに留去する工程であることを特徴とする請求項 7 〜1 0のいずれかに記載の式 (I) で表される化合物の製造方法。
1 2. 式 (III) で表される化合物を除去する工程は、 水及び水と共沸する溶媒 との混合物と共に留去する工程であることを特徴とする請求項 7〜 1 0のいずれ かに記載の式 (I) で表される化合物の製造方法。
1 3. 反応溶媒が水であることを特徴とする請求項 7〜1 2のいずれかに記載の 式 (I) で表される化合物の製造方法。
1 4 . 式 (I) で表される化合物の製造方法において、 式 (I) で表される化合物 を有機溶媒中から晶析させる工程を設け、 該有機溶媒中の式 (ΠΙ) で表される 化合物の濃度が 1重量%以下になるように式 (ΠΙ) で表される化合物を除去す ることを特徴とする請求項 7〜1 3のいずれかに記載の式 (I) で表される化合 物の製造方法。
1 5. 式 (II)
Figure imgf000055_0001
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表す。) で表される化合物と、 式 (III)
R3 - X · · · (III)
(式中、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニル基、 〇 3〜8シクロ アルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表し、 Xはハロゲン原子を表 す。) で表される化合物とを、 溶媒中、 塩基存在下に反応させ、 得られた反応液 を精製する式 (I)
Figure imgf000055_0002
(式中、 R R R3、 m、 及び nは、 前記と同じ意味を表す。) で表される 化合物の製造方法であって、 式 (II) で表される化合物と式 (III) で表される 化合物との反応混合物を、 水と有機溶媒を用いて精製する工程において、 有機溶 媒中の式 (III) で表される化合物の濃度が 5重量%以下であることを特徴とす る式 (I) で表される化合物の製造方法。
16. 有機溶媒中の式 (III) で表される化合物の濃度が 2重量%以下であるこ とを特徴とする請求項 15に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法。
17. 有機溶媒中の式 (III) で表される化合物の濃度が 1重量%以下であるこ とを特徴とする請求項 15に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法。
18. 式 (Π)
Figure imgf000055_0003
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表す。) で表される化合物 1モルに対し、 1. 5〜3モ ルのアルカリ存在下、 式 (II) で表される化合物 1重量部に対し、 0. 3〜1. 5重量部の水溶媒中で式 (II) で表される化合物と式 (III)
Figure imgf000056_0001
(式中、 R3は C 1〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニル基、 C 3〜8シクロア ルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表し、 Xはハロゲン原子を表 す。) で表される化合物を反応させ、 式 (III) で表される化合物を留去する工程 を有する式 (I)
· · · (I)
Figure imgf000056_0002
(式中、 I 1、 R2、 R3、 m、 及び nは、 前記と同じ意味を表す。) で表される 化合物の製造方法であって、 式 (III) で表される化合物を加熱下留去した後、 さらに水を添加して式 (III) で表される化合物を留去することを特徴とする式 (I) で表される化合物の製造方法。
1 9. 添加する水の量が、 式 (II) で表される化合物 1重量部に対し、 0. 03 〜0. 1重量部の範囲であることを特徴とする請求項 1 8に記載の式 (I) で表 される化合物の製造方法。
20. 添加する水の量が、 式 (II) で表される化合物 1重量部に対し、 0. 04 〜0. 08重量部の範囲であることを特徴とする請求項 1 8に記載の式 (I) で 表される化合物の製造方法。
2 1. 水を複数回に分割して添加することを特徴とする請求項 18に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法。
22. 最初に添加する水の量が、式(Π) で表される化合物 1重量部に対し、 0. 03〜0. 1重量部の範囲であることを特徴とする請求項 2 1に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法。
23. 添加する水の量が、 式 (Π) で表される化合物 1重量部に対し、 0. 04 〜0. 08重量部の範囲であることを特徴とする請求項 2 1に記載の式 (I) で 表される化合物の製造方法。
24. 溶媒中で、 式 (I)
Figure imgf000057_0001
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表し、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニ ル基、 C 3〜8シクロアルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表される化合物を得る反応を行う式 (I) で表される化合物の製造方法であつ て、 溶媒として、 鉄分含有量が 0. 05 p pm以下の溶媒を用いることを特徴と する式 (I) で表される化合物の製造方法。
25. 反応溶媒が、 水を含む反応溶媒であることを特徴とする請求項 24に記載 の式 (I) で表される化合物の製造方法。
26. 式 (I)
Figure imgf000057_0002
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表し、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C 2~8アルケニ ル基、 C 3〜8シクロアルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表される化合物を含む混合物から式 (I) で表される化合物以外の化合物を除 去する精製工程に用 L、る水として鉄分含有量が 0. 05 p p m以下の水を用 、る ことを特徴とする式 (I) で表される化合物の製造方法。
27. 式 (I)
Figure imgf000057_0003
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表し、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C2〜8アルケニ ル基、 C 3〜8シクロアルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表される化合物を得る反応工程を内壁に耐腐蝕性層を有する槽を用いて行うこ とを特徴とする式 (I) で表される化合物の製造方法。
28. 式 (I)
Figure imgf000058_0001
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表し、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニ ル基、 C 3〜8シクロアルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表される化合物を含む混合物から式 (I) で表される化合物以外の化合物を除 去する精製工程を、 内壁に耐腐蝕性層を有する槽を用いて行うことを特徴とする 式 (I) で表される化合物の製造方法。
2 9. 耐腐蝕性層が、 チタン、 ガラス、 及びフッ素樹脂からなる群から選ばれる 少なくとも 1種からなる層であることを特徴とする請求項 24または 25に記載 の式 (I) で表される化合物の製造方法。
3 0. 式 (I) で表される化合物を得る反応工程が、 式 (II)
· · · (Π)
Figure imgf000058_0002
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表す。) で表される化合物と、 式 (III)
3-X · · · (III)
(式中、 R3は前記と同じ意味を表し、 Xはハロゲン原子を表す。) で表される 化合物とを、 溶媒中、 塩基存在下に反応させる工程であることを特徴とする請求 項 24〜2 9に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法。
3 1. 式 (I)
(I)
Figure imgf000059_0001
(式中、 R1及び R2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表し、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニ ル基、 C 3〜8シクロアルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表される化合物を含む混合物から式 (I) で表される化合物以外の化合物を除 去する精製工程において、 キレート剤を添加することを特徴とする式 (I) で表 される化合物の製造方法。
32. 乾燥工程を有する式 (I)
Figure imgf000059_0002
(式中、 1^及び1 2は、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子、 C 1〜C 8アルキ ル基又は C 2〜C 8アルケニル基を表し、 m及び nは、 それぞれ独立して 0又は 1〜4いずれかの整数を表し、 R3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニ ル基、 C 3〜8シクロアルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表される化合物の製造方法において、 該乾燥工程において機械攪拌下に乾燥す ることを特徴とする式 (I) で表される化合物の製造方法。
3 3. 機械攪拌下に減圧加熱乾燥すること^特徴とする請求項 32に記載の式
(I) で表される化合物の製造方法。
34. 式 (I) で表される化合物の乾燥前の状態が、 式 (I) で表される化合物の 融点よりも低温で溶融する性質を有する状態であることを特徴とする請求項 3 2 または 3 3に記載の式 (I) で表される化合物の製造方法。
3 5. 式 (I) で表される化合物の乾燥前の状態が、 溶媒と分子化合物を形成し た状態であることを特徴とする請求項 3 2〜 34のいずれかに記載の式 (I) で 表される化合物の製造方法。
3 6 . 溶媒が、 有機溶媒であることを特徴とする請求項 3 5に記載の式 (I) で 表される化合物の製造方法。
3 7. 有機溶媒が、 芳香族炭化水素であることを特徴とする請求項 3 6に記載の 式 (I) で表される化合物の製造方法。
3 8 . 式 (I) で表される化合物が、 式 (IV)
Figure imgf000060_0001
(式中、 R 3は、 C l〜8アルキル基、 C 2〜8アルケニル基、 C 3〜8シクロ アルキル基、 置換基を有してもよいァラルキル基を表す。) で表される化合物で あることを特徵とする請求項 1〜3 7のいずれかに記載の式 (I) で表される化 合物の製造方法。
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