JP2002255925A - ジフェニルスルホン化合物の製造方法 - Google Patents

ジフェニルスルホン化合物の製造方法

Info

Publication number
JP2002255925A
JP2002255925A JP2001060854A JP2001060854A JP2002255925A JP 2002255925 A JP2002255925 A JP 2002255925A JP 2001060854 A JP2001060854 A JP 2001060854A JP 2001060854 A JP2001060854 A JP 2001060854A JP 2002255925 A JP2002255925 A JP 2002255925A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
compound
group
diphenylsulfone
compound represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001060854A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4864218B2 (ja
Inventor
Tomoya Hidaka
友也 肥高
Yuichiro Koyama
祐一郎 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NISSO KINZOKU KAGAKU KK
Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
NISSO KINZOKU KAGAKU KK
Nippon Soda Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NISSO KINZOKU KAGAKU KK, Nippon Soda Co Ltd filed Critical NISSO KINZOKU KAGAKU KK
Priority to JP2001060854A priority Critical patent/JP4864218B2/ja
Publication of JP2002255925A publication Critical patent/JP2002255925A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4864218B2 publication Critical patent/JP4864218B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】着色のない高純度なジフェニルスルホン化合物
を、簡便かつ工業的に有利に製造する方法を提供する。 【解決手段】式(1)で表されるジフェニルスルホン化
合物を含む混合物を精製する工程において、該混合物に
キレート剤を添加することを特徴とするジフェニルスル
ホン化合物(1)の製造方法。 【化1】 〔R及びRはハロゲン原子、アルキル基等を表し、
m及びnは0〜4の整数を表し、Qは水素原子、アルキ
ル基、又は式(2) 【化2】 (X及びYは、エーテル結合を有してもよい炭化水素基
等を表し、R〜Rはハロゲン原子、アルキル基等を
表し、p、q、r及びtは0〜4の整数を表し、aは0
〜10の整数を表す。)で表される基を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録剤の顕色
剤及びその原料等として有用なジフェニルスルホン化合
物を高純度かつ工業的に有利に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】式(10)
【0003】
【化7】
【0004】(式中、R’、R”及びQ’はアルキル基
等を表し、m’及びn’は0又は1〜4の整数を表
す。)で表される化合物(以下、「ジフェニルスルホン
化合物」という。)は、顕色剤及びその他の製造原料等
として有用である。例えば、4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルスルホンは、顕色剤である4−置換ヒドロキシ
−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンや、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン等のエンジニアリングプラス
チックスの製造原料として有用である。また、4−置換
ヒドロキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンや、
式(11)
【0005】
【化8】
【0006】(式中、R1’〜R6’はハロゲン原子、
C1〜C8アルキル基等を表し、X’及びY’はアルキ
レン基等を表し、m’、n’、p’、q’、r’及び
t’は0又は1〜4の整数を表し、a’は0又は1〜1
0の整数を表す。)で表される化合物は、発色感度、保
存性及び耐感光性等に優れた顕色剤であり、ファクシミ
リ等の高速記録用、保存性を重視したラベル等の記録材
料に多用されている。
【0007】従来、4,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホンの製造方法としては、例えば、(1)フェノー
ルと硫酸等のスルホン化剤とを反応させる方法(特開昭
51−98239号公報、特開昭64−9970号公
報、特開平2−23587号公報、特開平2−2823
58号公報、特開平3−101656号公報等)、
(2)2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを、
酸の存在下に140〜250℃に加熱して、4,4’−
ジヒドロキシジフェニルスルホンを製造する方法(特開
昭50−116446号公報、特開平3−206073
号公報等)、(3)フェノールと硫酸とを、1種又は2
種以上の脂肪族飽和炭化水素を含む溶媒中で反応させた
後、この反応液に炭素数1〜3のアルコールを加え、分
液したアルコール層から4,4’−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホンを得る方法(特願2000−273084
号)、等が知られている。
【0008】4−置換ヒドロキシ−4’−ヒドロキシジ
フェニルスルホンの製造方法としては、例えば、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンとアルキルハラ
イド等のハロゲン化合物とをアルカリの存在下に反応さ
せる方法が知られている(特開平6−251248号公
報、特開平5−255234号公報、特許公報第250
0532号等参照)。
【0009】また、前記一般式(11)で表される化合
物の製造方法としては、4,4’−ジヒドロキジシフェ
ニルスルホン又は2,4’−ジヒドロキジシフェニルス
ルホンと、一般式:A2’−X’−A3’及び一般式:
4’−Y’−A5’(式中、A2’〜A5’は、それ
ぞれ独立して、ハロゲン原子を表し、X’及びY’は、
前記と同じ意味を表す。)で表される化合物とをアルカ
リ存在下に反応させる方法が知られている(特開平10
−29969号公報参照)。
【0010】しかしながら、これらのジフェニルスルホ
ン化合物を上記のいずれかの方法により工業的規模で製
造する場合には、反応混合物を精製して目的物を単離す
る工程において、反応混合物の液が着色し、それが目的
物であるジフェニルスルホン化合物(結晶中)に取り込
まれ、その後精製を繰り返しても完全に脱色することは
困難であるという問題があった。かかる場合、従来は、
反応混合物の液に活性炭を添加等して脱色する作業を行
なっていたが、活性炭を添加する方法では、ある程度脱
色することができるものの完全に脱色することが困難で
あり、また、添加した活性炭を濾別しなければならず、
作業が煩雑となっていた。
【0011】ジフェニルスルホン化合物は、主に顕色剤
や、顕色剤又はエンジニアリングプラスチックスの製造
原料として用いられる。出発原料に着色物質が不純物と
して含まれていると、それがそのまま最終製品にも取り
込まれ、最終製品も着色してしまう。特に、これらの化
合物が顕色剤として用いられる場合には、僅かな着色が
あっても問題となる。したがって、着色がなく高純度な
ジフェニルスルホン化合物を工業的に有利に製造する方
法を確立することが必要とされていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる実状
に鑑みてなされたものであり、着色がなく高純度なジフ
ェニルスルホン化合物を工業的に有利に製造する方法を
提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明者らは、ジフェニルスルホン化合物の製造方法に
おける反応混合物を精製する工程において、反応混合物
が着色する原因を詳細に調べた。その結果、反応混合物
を精製する工程において、SUS製の反応槽から溶出
し、又は溶媒として用いられる工業用水中に含まれる鉄
イオン、ニッケルイオン、クロムイオン等の金属イオン
が、ジフェニルスルホン化合物等のフェノール化合物と
反応して錯体を形成し、これが着色の原因物質であると
考えられた。そして、反応混合物を精製し、目的物を単
離する工程において、反応混合物にキレート剤を添加し
て、金属イオンをキレート剤で捕捉することにより、ジ
フェニルスルホン化合物の着色を効果的に防止できるこ
とを見出し、本発明を完成するに到った。
【0014】すなわち、本発明は、式(1)
【0015】
【化9】
【0016】{式中、R及びRは、それぞれ独立し
て、ハロゲン原子、C1〜C8アルキル基又はC2〜C
8アルケニル基を表し、m及びnは、それぞれ独立し
て、0又は1〜4の整数を表す。Qは、水素原子、C1
〜8アルキル基、C2〜8アルケニル基、C3〜8のシ
クロアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、
又は式(2)
【0017】
【化10】
【0018】〔式中、X及びYは、それぞれ独立して、
置換基を有してもよいC1〜C12の飽和若しくは不飽
和の炭化水素基、エーテル結合を有するC1〜C12の
飽和若しくは不飽和の炭化水素基、式(3)
【0019】
【化11】
【0020】(式中、Rはメチレン基又はエチレン基
を表す。)で表される基、又は式(4)
【0021】
【化12】
【0022】(式中、Rは、水素原子又はC1〜C4
アルキル基を表す。)で表される基を表す。R〜R
は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、C1〜C8アル
キル基又はC2〜C8アルケニル基を表し、p、q、r
及びtは、それぞれ独立して、0又は1〜4の整数を表
し、aは、0又は1〜10の整数を表す。〕で表される
基を表す。}で表されるジフェニルスルホン化合物を含
む混合物を精製して、前記式(1)で表される化合物を
単離する工程を有する前記式(1)で表されるジフェニ
ルスルホン化合物の製造方法であって、前記混合物を精
製する工程において、前記混合物にキレート剤を添加す
ることを特徴とする前記式(1)で表されるジフェニル
スルホン化合物の製造方法を提供する。
【0023】本発明において、前記ジフェニルスルホン
化合物としては、次(1)〜(3)のいずれかであるの
が好ましい。 (1)4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン (2)式(5)
【0024】
【化13】
【0025】(式中、Rは、C1〜8アルキル基、C
2〜8アルケニル基、C3〜8シクロアルキル基又は置
換基を有してもよいアラルキル基を表す。)で表される
化合物(3)式(7)
【0026】
【化14】
【0027】(式中、R〜R、m、n、p、q、
r、t、a、X及びYは、前記と同じ意味を表す。)で
表される化合物
【0028】また、前記ジフェニルスルホン化合物を含
む混合物としては、次の(a)〜(d)のいずれかであ
るのが好ましい。 (a)フェノールとスルホン化剤(好ましくは硫酸)と
を反応させて得られる4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホンを含む反応混合物 (b)2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを含
む混合物を加熱して得られる4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルスルホンを含む反応混合物 (c)4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと、
式(6):R−A(式中、Rは前記と同じ意味を
表し、Aはハロゲン原子を表す。)で表される化合物
とを、アルカリ存在下に反応させて得られる前記式
(5)で表される化合物を含む反応混合物 (d)4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン又は
2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと、式
(8):A−X−A及び式(9):A−Y−A
(式中、A〜Aは、それぞれ独立して、ハロゲン原
子を表し、X及びYは、前記と同じ意味を表す。)で表
される化合物とを、アルカリ存在下に反応させて得られ
る前記式(7)で表される化合物を含む反応混合物
【0029】本発明によれば、SUS製の反応槽や溶媒
等として工業用水を用いても、着色の問題がない高純度
なジフェニルスルホン化合物を工業的に有利に製造する
ことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明は、ジフェニルスルホン化
合物を含む混合物を精製して、該化合物を単離する工程
において、該混合物にキレート剤を添加することを特徴
とする。本発明の対象とするジフェニルスルホン化合物
は、式(1)
【0031】
【化15】
【0032】で表される化合物である。式(1)中、R
及びRは、それぞれ独立して、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル基
等のC1〜8アルキル基;プロペニル、イソプロペニ
ル、ブテニル基等のC2〜8アルケニル基を表す。m及
びnは、それぞれ独立して、0又は1〜4の整数を表
す。
【0033】Qは、水素原子;メチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル基等の
C1〜8アルキル基;ビニル、プロペニル、イソプロペ
ニル、ブテニル基等のC2〜8アルケニル基;シクロプ
ロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル基等のC3〜
8のシクロアルキル基;ベンジル、4−クロロベンジ
ル、2−フェニルエチル基等の置換基を有してもよいア
ラルキル基;又は式(2)
【0034】
【化16】
【0035】で表される基;を表す。式(2)中、p、
q、r及びtは、それぞれ独立して、0又は1〜4の整
数を表し、aは1〜10の整数を表す。X及びYは、そ
れぞれ独立して、メチレン、エチレン、トリメチレン、
テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘ
プタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメ
チレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、メチルメ
チレン、ジメチルメチレン、メチルエチレン、メチレン
エチレン、エチルエチレン、1,2−ジメチルエチレ
ン、1−メチルトリメチレン、1−メチルテトラメチレ
ン、1,3−ジメチルトリメチレン、1−エチル−4−
メチル−テトラメチレン基、
【0036】2−ヒドロキシトリメチレン、2−ヒドロ
キシ−2−メチルトリメチレン、2−ヒドロキシ−2−
エチルトリメチレン、2−ヒドロキシ−2−プロピルト
リメチレン、2−ヒドロキシ−2−イソプロピルトリメ
チレン、2−ヒドロキシ−2−ブチルトリメチレン基等
の置換基を有してもよいC1〜12の飽和炭化水素基;
ビニレン、プロペニレン、2−ブテニレン、エチニレ
ン、2−ブチニレン、1−ビニルエチレン基等の置換基
を有してもよいC1〜12の不飽和炭化水素基;エチレ
ンオキシエチレン、テトラメチレンオキシテトラメチレ
ン、エチレンオキシエチレンオキシエチレン、エチレン
オキシメチレンオキシエチレン、1,3−ジオキサン−
5,5−ビスメチレン基等のエーテル結合を有するC1
〜C12の飽和若しくは不飽和炭化水素基;式(3)
【0037】
【化17】
【0038】で表される基、又は式(4)
【0039】
【化18】
【0040】で表される基のいずれかを表す。式(3)
中、Rはメチレン基又はエチレン基を表す。また、式
(4)中、Rは、水素原子;メチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル基等の
C1〜C4アルキル基;を表す。R〜Rは、それぞ
れ独立して、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子;メ
チル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、t−ブチル基等C1〜C8アルキル基;ビニル、プ
ロペニル、イソプロペニル、ブテニル基等のC2〜C8
アルケニル基;を表す。
【0041】前記式(5)中、Rは、メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブ
チル基等のC1〜8アルキル基;エテニル、プロペニ
ル、イソプロペニル、ブテニル基等のC2〜8アルケニ
ル基;シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル基等のC3〜8シクロアルキル基;又はベンジル、4
−クロロベンジル、2−フェニルエチル基等の置換基を
有してもよいアラルキル基を表す。
【0042】式(5)で表される化合物の具体例として
は、4−メトキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4−エトキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4−n−プロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニル
スルホン、4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフ
ェニルスルホン、4−n−ブトキシ−4’−ヒドロキシ
ジフェニルスルホン、4−sec−ブトキシ−4−ヒド
ロキシジフェニルスルホン、4−t−ブトキシ−4’−
ヒドロキシジフェニルスルホン等が挙げられる。これら
の中でも、4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフ
ェニルスルホンが特に好ましい。
【0043】式(7)で表される化合物としては、例え
ば、以下のものが挙げられる。 1)式中、X及び/又はYが置換基を有してもよいC1
〜C12の飽和炭化水素基である化合物;4−[4−
(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−4
−ブチルオキシ]−4’−[4−(4−ヒドロキシフェニ
ルスルホニル)フェノキシ−3−プロピルオキシ]ジフ
ェニルスルホン、4,4’−ビス[4−(4−ヒドロキ
シフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチルオキ
シ]ジフェニルスルホン、4,4’−ビス[4−(4−ヒ
ドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−3−プロピ
ルオキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−ビス[4−
(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−4
−ブチルオキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−ビス
[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキ
シ−5−ペンチルオキシ]ジフェニルスルホン、4,
4’−ビス[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ−6−ヘキシルオキシ]ジフェニルスル
ホン、4−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ−4−ブチルオキシ]−4’−[4−(4
−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エ
チルオキシ]ジフェニルスルホン、4−[4−(4−ヒド
ロキシホニルスルホニル)フェノキシ−3−プロピルオ
キシ]−4’−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ−2−エチルオキシ]ジフェニルスルホ
ン、4,4’−ビス[4−[4−(2−ヒドロキシフェニ
ルスルホニル)フェノキシ]ブチルオキシ]ジフェニルス
ルホン、4,4’−ビス[4−[2−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェノキシ]ブチルオキシ]ジフェニ
ルスルホン、1,1−ビス[4−(4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェノキシ]メタン、1,2−ビス[4
−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]
エタン、1,3−ビス[4−(4−ヒドロキシフェニル
スルホニル)フェノキシ]プロパン1,4−ビス[4−
(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブ
タン、1,5−ビス[4−(4−ヒドロキシフェニルス
ルホニル)フェノキシ]ペンタン、1,6−ビス[4−
(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ヘ
キサン
【0044】2)式中、X及び/又はYが置換基を有し
てもよいC1〜C12の不飽和炭化水素基である化合
物;1,2−ビス[4−(4−ヒドロキシフェニルスル
ホニル)フェノキシ]エチレン、4,4’−ビス[4−
[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキ
シ]−2−トランス−ブテニルオキシ]ジフェニルスルホ
ン、4−[4−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ]−2−トランス−ブテニルオキシ]−
4’−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フ
ェノキシ−4−ブチルオキシ]ジフェニルスルホン、4
−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノ
キシ−2−トランス−ブテニルオキシ]−4’−[4−
(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−3
−プロピルオキシ]ジフェニルスルホン、4−[4−[4
−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]
−2−トランス−ブテニルオキシ]−4’−[4−(4−
ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチ
ルオキシ]ジフェニルスルホン、1,4−ビス[4−[4
−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノ
キシ−2−トランス−ブテニルオキシ]フェニルスルホ
ニル]フェノキシ]−シス−2−ブテン、1,4−ビス
[4−[4−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ−2−トランス−ブテニルオキシ]フェ
ニルスルホニル]フェノキシ]−トランス−2−ブテン
【0045】3)式中、X及び/又はYがエーテル結合
を有するC1〜C12の飽和若しくは不飽和の炭化水素
基である化合物;4,4’−ビス[4−(4−ヒドロキ
シフェニルスルホニル)フェノキシ]ジブチルエーテ
ル、2,2’−ビス[4−(4−ヒドロキシフェニルス
ルホニル)フェノキシ]ジエチルエーテル、4,4’−
ビス[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェ
ノキシ−2−エチレンオキシエトキシ]ジフェニルスル
ホン、2,2’−ビス[4−[4−[4−(4−ヒドロキ
シフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキ
シエトキシ]フェニルスルホニル]フェノキシ]ジエチル
エーテル、2,4’−ビス[2−(4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキシエト
キシ]ジフェニルスルホン、2,4’−ビス[4−(2−
ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチ
レンオキシエトキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−
ビス[3,5−ジメチル−4−(3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エ
チレンオキシエトキシ]ジフェニルスルホン、4,4’
−ビス[3−アリル−4−(3−アリル−4−ヒドロキ
シフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキ
シエトキシ]ジフェニルスルホン
【0046】4)式中、X及び/又はYが式(3)で表
される基である化合物;α,α’−ビス[4−(4−ヒ
ドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−p−キシ
レン、α,α’−ビス[4−(4−ヒドロキシフェニル
スルホニル)フェノキシ]−m−キシレン、α,α’−
ビス[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェ
ノキシ]−o−キシレン、α,α’−ビス[4−[4−[4
−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−
1,4−フェニレンビスメチレンオキシ]フェニルスル
ホニル]フェノキシ]−p−キシレン、α,α’−ビス
[4−[4−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェニル−1,3−フェニレンビスメチレンオキ
シ]フェニルスルホニル]フェノキシ]−m−キシレン、
α,α’−ビス[4−[4−[4−(4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェニル−1,2−フェニレンビスメ
チレンオキシ]フェニルスルホニル]フェノキシ]−o−
キシレン、
【0047】4,4’−ビス[4−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェニル−1,4−フェニレンビス
メチレンオキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−ビス
[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル
−1,3−フェニレンビスメチレンオキシ]ジフェニル
スルホン、4,4’−ビス[4−(4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェニル−1,2−フェニレンビスメ
チレンオキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−ビス
[3,5−ジメチル−4−(3,5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,4−フェ
ニレンビスメチレンオキシ]ジフェニルスルホン、4,
4’−ビス[3,5−ジメチル−4−(3,5−ジメチ
ル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−
1,3−フェニレンビスメチレンオキシ]ジフェニルス
ルホン、4,4’−ビス[3,5−ジメチル−4−
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェニル−1,2−フェニレンビスメチレンオキ
シ]ジフェニルスルホン、4,4’−ビス[3−アリル−
4−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)−1,4−フェニレンビスメチレンオキシ]ジフェ
ニルスルホン、4,4’−ビス[3−アリル−4−(3
−アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)−1,
3−フェニレンビスメチレンオキシ]ジフェニルスルホ
ン、4,4’−ビス[3−アリル−4−(3−アリル−
4−ヒドロキシフェニルスルホニル)−1,2−フェニ
レンビスメチレンオキシ]ジフェニルスルホン
【0048】5)式中、X及び/又はYが式(4)で表
される基である化合物;4,4’−ビス[4−(4−ヒ
ドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−ヒドロ
キシプロピルオキシ]ジフェニルスルホン、1,3−ビ
ス[4−[4−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェ
ニルスルホニル]フェノキシ]−2−ヒドロキシプロパン
【0049】これらの化合物の中でも、式(7)中、a
が0又は1〜3の整数であり、X及び/又はYが、−C
CH−O−CHCH−又は−CHCH=CH
CH −である化合物が好ましい。
【0050】精製の対象とするジフェニルスルホン化合
物を含む混合物としては、少なくとも前記(1)で表さ
れるジフェニルスルホン化合物を含むものであれば特に
制限はない。本発明においては、(I)4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホン、(II)4−置換ヒドロキ
シ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン又は(III)
式(7)で表される化合物を含む反応混合物が好適であ
る。以下、(I)、(II)及び(III)のそれぞれの場
合を例にとって、本発明の製造方法を詳細に説明する。
【0051】(I)4,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホンの製造 4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを含む反応
混合物を得る方法としては、特に制限なく公知の方法を
採用できる。例えば、フェノールとスルホン化剤とを反
応させて4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを
得る方法や、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンを加熱して転位反応により4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルスルホンを得る方法等が挙げられる。
【0052】かかる方法しては、具体的には、 4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと2,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの異性体混合物
を、硫酸、発煙硫酸又はフェノールスルホン酸の存在下
に、140〜250℃で加熱する方法(特開昭50−1
16446号公報参照) 2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンよりも
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを溶解しな
い溶媒中で、フェノールと硫酸とを150℃付近で反応
させて、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの異性体混
合物を得た後、該混合物を160〜200℃で加熱する
ことにより、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンを4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンへ異性
化させて、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン
を選択的に得る方法(特開昭51−98239号公報参
照) ジクロロベンゼン又はトリクロロベンゼン中で、フ
ェノールと硫酸とを反応させて、4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホンを選択的に結晶化させて得る方法
(特公平4−74347号公報参照) 2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの混合物のメシ
チレン懸濁液を、酸触媒下に溶媒を留出させながら加熱
して、異性化反応を進行させる方法(特開平3−206
73号公報参照) 脂肪族炭化水素を溶媒として、フェノールと硫酸と
を反応させて得られる反応混合物にアルコールを添加し
て分液し、目的物のみをアルコール層へ抽出することに
より、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを得
る方法(特願2000−273084号公報参照)等が
挙げられる。
【0053】これらの中でも、副生成物の生成量を極力
低下させ、かつ、4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホンを高収率で得ることができる方法を採用するのが
好ましく、後処理操作が簡便で、目的物を高収率で得る
ことができるの方法がより好ましい。
【0054】フェノールとスルホン化剤と反応させる方
法で用いられるスルホン化剤としては、例えば、硫酸、
無水硫酸、発煙硫酸、フェノールスルホン酸、クロロス
ルホン酸等が挙げられる。これらの中でも、硫酸の使用
が好ましく、濃硫酸(ここでは、「90〜98%硫酸」
を意味する。)の使用が特に好ましい。スルホン化剤の
使用量は、フェノール1モルに対して、通常2〜3モ
ル、好ましくは2〜2.5モルの範囲である。
【0055】フェノールとスルホン化剤との反応は無溶
媒で行なうことができるが、溶媒で希釈して行なうのが
好ましい。用いられる溶媒としては、例えば、脂肪族炭
化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素等が挙げ
られる。脂肪族炭化水素としては、例えば、ノナン、デ
カン、ウンデカン、ドデカン、デカリン、テトラリン、
アイソパーG(エクソン化学(株)の商品名)、アイソ
パーH、アイソパーL、アイソパーM等が挙げられる。
芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエ
ン、メシチレン、クロロベンゼン、クロロトルエン、キ
シレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン等が挙げら
れる。また、ハロゲン化炭化水素としては、例えば、テ
トラクロロエタン等を用いることができる。これらの中
でも、脂肪族炭化水素の使用が好ましく、ノナン、デカ
ン、アイソパーGの使用がより好ましく、アイソパーG
の使用が特に好ましい
【0056】また、これらの溶媒は単独で、あるいは2
種以上を混合して用いることができるが、混合溶媒を用
いる場合には、脂肪族飽和炭化水素と芳香族炭化水素溶
媒との混合溶媒の使用が好ましい。この場合において、
脂肪族飽和炭化水素の沸点は、これらの芳香族炭化水素
溶媒よりも高いことが望ましい。溶媒の使用量は、スル
ホン化剤に対して1〜2倍重量部、好ましくは1.5倍
重量部である。反応は、通常140〜250℃の範囲の
温度で撹拌することにより行われる。また、反応に用い
られる反応槽としては、ガラス製のあるいはSUS製の
反応槽等を用いることができるが、工業的に大量生産す
る場合においては、SUS製の反応槽を用いるのが一般
的である。
【0057】反応混合物中には、目的物である4,4’
−ジヒドロキシジフェニルスルホンの他、水、未反応の
フェノール、未反応のスルホン化剤、副生成物である
2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び反応溶
媒等が混在しているため、反応混合物を精製する工程を
設ける必要がある。
【0058】水及び未反応のフェノールは、反応中又は
反応終了後に反応混合物を加熱することにより留去でき
る。水及びフェノールを除いた反応混合物は、公知の方
法に準じて精製を行うことができる。精製方法として
は、例えば、(i)反応混合物を水酸化ナトリウム等の
アルカリ水溶液に溶解させた後、硫酸等の酸を加えて酸
性にすることにより4,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホンを晶析させる方法(特開平2−23587号公
報、特開平2−282358号公報等参照)、(ii)反
応混合物にアルコール及び水を加えて、アルコールと水
との混合層(以下、「アルコール性水層」という。)に
分離し、アルコール性水層のpH調整を行い、アルコー
ル性水層を分取し、アルコール性水層から4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホンを晶析させる方法(特願
2000−273084号参照)等が挙げられる。これ
らの方法の中でも、特に(ii)の方法が効率よく高純度
の4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを得るこ
とができるので好ましい。(ii)の方法については、後
により具体的に詳述する。
【0059】ところで、これら従来の精製方法をそのま
ま適用すると、精製工程において反応混合物が着色する
場合がある。これは、フェノールとスルホン化剤とを反
応させる工程において、反応容器として通常用いられる
SUS製の反応槽から溶出したり、又は、反応混合物を
精製する工程において用いられる水(工業用水)に微量
含まれる鉄イオン、ニッケルイオン、クロムイオン等の
金属イオンが4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン等のフェノール化合物と結合して錯体を形成して、こ
れが反応液の着色の原因物質となるためと考えられる。
【0060】そこで、本発明は、反応混合物を精製する
工程において、反応混合物にキレート剤を添加し、金属
イオンをキレート化して捕捉することにより、金属イオ
ンと4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン等のフ
ェノール化合物との錯体形成を阻止し、着色を防止する
こととした。
【0061】用いられるキレート剤としては、金属イオ
ンに結合してキレートを生成する化合物であれば特に制
限はない。かかるキレート剤としては、アンモニア、ポ
リアミン、アミノ酸等のアミノ基含有化合物に、二硫化
炭素、ハロゲン化カルボン酸、ハロゲン化アルコール等
を反応させて得られる化合物;及びこれらの塩;ジチオ
カルバミン酸塩;ジメチルグリオキシム;ジチゾン;ビ
ピリジン;フェナントロリン;等が挙げられる。
【0062】前記ポリアミンとしては、例えば、エチレ
ンジアミン、N−メチルエチレンジアミン、N,N’−
ジメチルエチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパ
ン、1,3−ジアミノプロパン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラメチレンペンタミ
ン、ペンタメチレンヘキサミン等が挙げられる。ハロゲ
ン化カルボン酸としては、例えば、モノクロロ酢酸、モ
ノブロモ酢酸、モノヨード酢酸、1−クロロプロピオン
酸、2−クロロプロピオン酸、1−ブロモプロピオン
酸、2−ブロモプロピオン酸等が挙げられる。また、ハ
ロゲン化アルコールとしては、例えば、1−クロロエタ
ノール、2−クロロエタノール、1−ブロモエタノー
ル、2−ブロモエタノール、1−クロロプロパノール、
2−クロロプロパノール、2−クロロイソプロパノー
ル、3−クロロプロパノール、1−ブロモプロパノー
ル、2−ブロモプロパノール、2−ブロモイソプロパノ
ール、3−ブロモプロパノール等が挙げられる。
【0063】キレート剤の具体例としては、ジチオカル
バミン酸ナトリウム、ジチオカルバミン酸カリウム等の
ジチオカルバミン酸塩;エチレンジアミンテトラアセテ
ィックアシド(EDTA)、ヒドロキシエチルイミノジ
アセティックアシド(HIDA)、ニトリロトリアセテ
ィックアシド(NTA)、ヒドロキシエチルエチレンジ
アミントリアセティックアシド(HEDTA)、ジエチ
レントリアミンペンタアセティックアシド(DTH
A)、トリエチレンテトラアミンヘキサアセティックア
シド(TTHA)等のアミン類の酢酸誘導体及びこれら
酢酸誘導体の塩(例えば、ナトリウム、カリウム等のア
ルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ
土類金属塩;アンモニウム塩等);エタノールアミン、
N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジア
ミン、N,N’,N''’−トリス(2−ヒドロキシエチ
ル)エチレンジアミン、ジヒドロキシエチルグリシン
(DHEG)等のエタノールアミン類;N,N’−ビス
(ジチオカルボキシ)エチレンジアミン ナトリウム
塩、N,N’−ビス(ジチオカルボキシ)エチレンジア
ミンカリウム塩、N,N’−ビス(ジチオカルボキシ)
トリメチレンジアミン ナトリウム塩、N,N’−ビス
(ジチオカルボキシ)トリメチレンジアミン カリウム
塩、N,N’−ビス(ジチオカルボキシ)ジエチレント
リアミン ナトリウム塩、N,N’−ビス(ジチオカル
ボキシ)ジエチレントリアミン カリウム塩、N,
N’,N''−トリス(ジチオカルボキシ)ジエチレント
リアミン ナトリウム塩、N,N’,N''−トリス(ジ
チオカルボキシ)ジエチレントリアミンカリウム塩、
N,N’−ビス(ジチオカルボキシ)トリエチレンテト
ラミン ナトリウム塩、N,N’−ビス(ジチオカルボ
キシ)トリエチレンテトラミン カリウム塩、N,
N’,N''−トリス(ジチオカルボキシ)トリエチレン
テトラミン ナトリウム塩、N,N’,N''−トリス
(ジチオカルボキシ)トリエチレンテトラミン カリウ
ム塩等のポリアミンのジチオカルバミン酸誘導体の塩;
ジメチルグリオキシム、ジチゾン、ビピリジン、フェナ
ントロリン等が挙げられる。
【0064】これらキレート剤の中でも、アンモニア又
はポリアミンにハロゲン化カルボン酸及び/又はハロゲ
ン化アルコールを反応させて得られるキレート剤;並び
にこれらの塩等の水溶性のキレートを形成するキレート
剤(水溶性キレート剤)が好ましく、入手容易性、取扱
い性等の観点からEDTA又はその塩の使用が特に好ま
しい。
【0065】EDTAの塩としては、例えば、EDTA
2ナトリウム塩、EDTA3ナトリウム塩、EDTA4
ナトリウム塩、EDTA2カリウム塩、EDTA3カリ
ウム塩、EDTA4カリウム塩、EDTAカルシウム
塩、EDTA3カリウム塩、EDTAジアンモニウム
塩、EDTAマグネシウム ジカリウム塩等が挙げられ
る。反応混合物に水溶性キレート剤を添加する場合に
は、生成するキレートが水溶性であり、4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホンの結晶中に取り込まれるこ
とがなく、完全に脱色された目的物を得ることができ
る。
【0066】キレート剤を添加する時期としては、前記
(i)の場合には、4,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホンのアルカリ水溶液に酸を添加して4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホンを析出させる前の段階で
添加するのが好ましい。
【0067】また、前記(ii)の場合においては、反
応混合物から水とフェノールを留去した後、アルコール
及び水を加える前又はそれと同時、アルコール及び水
を加えた後、アルコール性水層を分取する前、アルコ
ール性水層を分取した後、アルコール性水層にアルカリ
を添加してpH調整をする前、又はpH調整した後、
のいずれかにおいてキレート剤を添加することができる
が、pH調整を行なった後にキレート剤を添加するの
が好ましい。
【0068】本発明においては、(ii)の方法を採用
し、アルコール性水層を分取した後、又はアルコール性
水層のpH調整を行なった後にキレート剤を添加するの
が特に好ましい。キレート剤を添加する方法としては、
キレート剤を固体状態で反応混合物に添加する方法、キ
レート剤を水等の溶媒に溶解させて溶液を反応混合液に
添加する方法等が挙げられる。
【0069】キレート剤の添加量は、反応混合物中に含
まれる鉄イオン、ニッケルイオン、クロムイオン等の金
属イオンの濃度によって適宜決定することができる。キ
レート剤の添加量があまりに少ないと、キレート剤添加
による着色防止効果が不十分となる。一方、キレート剤
の添加量が多すぎると、十分な着色防止効果を得ること
ができるものの、過剰のキレート剤が不純物として最終
の4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンに混入す
るおそれがある。したがって、キレート剤を添加する前
に、反応混合物中に含まれる金属イオン濃度を公知の方
法で測定した後、金属イオン濃度に見合う量のキレート
剤を添加するのが好ましい。キレート剤の添加量は、反
応混合物100重量部に対して、通常0.0001〜
0.5重量部、好ましくは0.001〜0.1重量部の
範囲である。
【0070】本発明において、特に好ましいフェノール
とスルホン化剤との反応方法及び反応混合物の精製工程
は、下記の要領で行うものである。 (ステップ1)まず、フェノールと硫酸との混合物を、
水及び低級アルコールと相溶しない脂肪族炭化水素溶媒
中で140〜180℃で反応させる。次いで、反応混合
物から水及び未反応のフェノールを留去させる。 (ステップ2)ステップ1で得られた反応混合物に低級
アルコール及び水を加え、アルコール性水層と脂肪族飽
和炭化水素溶媒の層とに分液し、アルコール性水層を分
取する。ここで用いられる低級アルコールとしては、メ
タノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜3
のアルコールが挙げられる。また、用いられる水は金属
イオンを含まない精製水であってもよいが、工業的に製
造する場合には、工業用水を用いることができる。
【0071】(ステップ3)得られたアルコール性水層
を水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水を滴下するこ
とによりpHを調整する。次いで、所定量のキレート剤
を添加し十分に撹拌する。なお、より確実な着色防止効
果を得るために、従来から行なわれていた活性炭処理を
キレート剤添加の前の段階で併用することもできる。
【0072】(ステップ4)最後に、得られたアルコー
ル性水層を冷却することにより、着色のない高純度な
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを高収率で
得ることができる。なお、この場合においては、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの溶解度を下げ
るために、アルコール性水層に適当量の水をさらに添加
することもできる。
【0073】(II)式(5)で表される4−置換ヒドロ
キシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造 前記式(5)で表される化合物(以下、「化合物
(5)」という。)は、4,4’−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホンと式(6):R−Aで表される化合物
(以下、「化合物(6)」という。)とを、溶媒中、ア
ルカリ存在下に反応させることで得ることができる(下
記反応式参照)。
【0074】
【化19】
【0075】式中、Rは前記と同じ意味を表し、A
はハロゲン原子を表す。ハロゲン原子としては、例え
ば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられるが、
臭素原子が特に好ましい。化合物(6)の使用量は、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン1モルに対
して、通常1〜3モル、好ましくは1〜1.5モルの範
囲である。
【0076】用いられるアルカリとしては、例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸
化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアル
カリ土類金属水酸化物;炭酸カルシウム等のアルカリ金
属炭酸塩;等が挙げられる。これらの中でも、水酸化ナ
トリウム等のアルカリ金属水酸化物の使用が好ましい。
アルカリの使用量は、4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホン1モルに対して、通常1〜5モル、好ましく
は1.5〜3モルの範囲である。
【0077】用いられる溶媒としては、例えば、水、又
は水−トルエン、水−キシレン、水−ベンゼン等の2相
系混合溶媒等が挙げられるが、水又は水−トルエンの混
合溶媒の使用が好ましい。また、水を用いる場合、鉄イ
オン等の重金属イオンの含有量が少ない精製水を用いる
ことができるが、一般的に使用されている工業用水であ
ってもよい。溶媒の使用量は、4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン1gに対して、通常、0.1〜10
mlの範囲である。
【0078】用いられる反応槽としては、ガラス製の反
応槽やSUS製の反応槽等が挙げられるが、工業的に大
量生産する場合においては、SUS製の反応槽を用いる
のが一般的である。反応方法としては、例えば、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンのアルカリ塩の
溶液中に、化合物(6)を滴下させて行う方法が挙げら
れる。化合物(6)の滴下方法としては、所定量を連続
して滴下する方法、又は少量ずつを数回に分けて滴下す
る方法が挙げられる。反応は、通常、室温〜溶媒の沸
点、好ましくは45〜65℃の温度範囲で行われ、通
常、20〜25時間で終了する。
【0079】この反応においては、反応が完全に進行せ
ず副反応も進行することから、通常、反応混合物には目
的物の他に、未反応の化合物(6)や未反応の4,4’
−ジヒドロキシジフェニルスルホン、副生成物である
4,4’−ジ置換ヒドロキシジフェニルスルホン等の不
純物が含まれている。したがって、反応混合物からこれ
らの不純物を除去する必要がある。
【0080】反応混合物の精製工程は、主に、未反応
の化合物(6)の除去、副生成物である4,4’−ジ
置換ヒドロキシジフェニルスルホン等の除去、pH調
整による未反応の4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホンの除去からなる。これらの操作の順序には特に制
限はないが、通常、、、の順序である。
【0081】の未反応の化合物(6)の除去する方法
としては、例えば、反応終了後、反応液を加熱して化合
物(6)を蒸発留去させる方法が挙げられる。また、化
合物(6)を溶媒とともに共沸留去させることもでき
る。この場合には、反応混合物に、更に溶媒を適当量加
えてから行うのが好ましい。蒸発留去の操作は常圧で行
うことができるが、減圧下で行うこともできる。減圧下
で行う場合には、より低温で蒸発留去させることがで
き、化合物(6)の分解を抑制することができる。な
お、化合物(6)の除去は、該化合物の分解を最小限に
抑える観点から、反応終了後できるだけ速やかに行うの
が好ましい。また、回収した化合物(6)は、再度反応
に供することができる。
【0082】の4,4’−ジ置換ヒドロキシジフェニ
ルスルホンを除去する方法としては、このものがアルカ
リ水に不溶である性質であることから、反応混合物をト
ルエン、キシレン、ベンゼン等の非水混和性溶媒で洗浄
する方法が挙げられる。洗浄は、目的物及び不純物等の
晶析を防止する観点から、晶析温度以上の温度、通常7
0〜90℃の温度範囲で行うのが好ましい。
【0083】また、のpH調整による未反応の4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを除去する方法
としては、例えば、反応混合物を所定のpH値に調整し
た後、冷却することにより溶解度の差を利用して、目的
物である化合物(5)を優先的に晶析させる方法や、反
応液に非水混和性溶媒を添加して、有機層と水層の2相
系とした後、水層のpH値を所定の値に調整して、目的
とする化合物(5)を有機層側へ、4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルスルホンを水層側へ分離する方法等が挙
げられる。これは、4,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホンと化合物(5)のフェノール性水酸基の酸性度
に差があることを利用したものである。本発明において
は、より確実な分離を実現して純度の高い目的物が得ら
れる観点から、後者の方法が好ましい。
【0084】反応混合物のpH値の調整は、例えば、反
応混合物に硫酸、硝酸、塩酸等の酸又は水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ水溶液を撹拌しながら
少量ずつ添加することにより行われる。pH値の調整
は、均一かつ正確に行う必要がある。また、アルカリ可
溶性の副生成物と目的物との分離を確実に達成するため
に、pH値の設定値を変化させて抽出する操作を複数回
繰り返して行うこともできる。非水混和性有機溶媒の使
用量は、通常、原料として用いた4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホン1gに対して、0.5〜5mlの
範囲である。なお、反応混合物中の目的物質等の濃度が
高いために晶析のおそれがある場合は、pH値の調整の
前に、反応混合物に適当量の水を添加しておくのが好ま
しい。
【0085】ところで、これら従来の精製方法をそのま
ま適用すると、精製工程において反応混合物が着色する
ことがある。これは、4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホンと式(6)で表される化合物とを反応させる
工程において、反応容器として通常用いられるSUS製
の反応容器から溶出したり、又は、反応混合物を精製す
る工程において用いられる水(工業用水)に微量含まれ
る鉄イオン、ニッケルイオン、クロムイオン等の金属イ
オンが、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン等
のフェノール化合物と結合して錯体を形成して、これが
反応液の着色の原因物質となるためと考えられる。一旦
着色すると、その後精製を繰り返しても脱色するのが困
難である、また、式(5)で表される化合物は主に顕色
剤として用いられるものであるから、着色があると実用
上問題となる。そこで、本発明では、反応混合物を精製
する工程において、反応混合物にキレート剤を添加し、
金属イオンをキレート化して捕捉することにより、着色
を防止することとした。
【0086】用いられるキレート剤としては、金属イオ
ンに結合してキレートを生成する化合物であれば特に制
限はない。その具体例としては、前記(I)の製造方法
で例示したものと同様なものを用いることができる。本
発明においては、水中の金属イオンをキレート化して水
溶性のキレートを形成し、分離も容易である観点から、
水溶性のキレートを形成するキレート剤を用いるのが特
に好ましい。
【0087】キレート剤を添加する時期は、(a)反応
終了後、未反応の化合物(6)を除去する前、(b)化
合物(6)を除去した後、4,4’−ジ置換ヒドロキシ
ジフェニルスルホンを除去する前、(c)4,4’−ジ
置換ヒドロキシジフェニルスルホンを除去した後、pH
調整による未反応の4,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホンを除去する前、(d)pH調整による未反応の
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを除去した
後のいずれかの段階で添加することができる。これらの
中でも、(d)のpH調整による未反応の4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホンを除去した後に添加する
のがより好ましい。反応混合物に水を加える際に水溶性
キレート剤を同時に添加すると、水中の金属イオンをキ
レート化して水溶性のキレートを形成し、分離も容易と
なるので特に好ましい。また、キレート剤の添加は必要
に応じて複数回に分けて行うこともできる。キレート剤
の添加量は、前述した前記(I)の製造の場合と同様の
添加量でよい。
【0088】最後に、得られた有機層を冷却して晶析さ
せ、析出結晶をろ取し、水洗及び乾燥することにより、
着色のない4−置換ヒドロキシ−4’−ヒドロキシジフ
ェニルスルホンを高純度かつ収率よく得ることができ
る。
【0089】(III)式(7)で表される化合物の製造 式(7)で表される化合物(以下、「化合物(7)」と
いう。)は、例えば、特開平10−29969号公報の
記載の方法に準じて製造することができる。具体的に
は、次の反応式で示す方法で行うことができる。
【0090】
【化20】
【0091】(式中、R〜R、A〜A、a、
m、n、p、q、r、t、X及びYは、前記と同じ意味
を表す。) 出発原料としては、入手容易性及び汎用性の観点から
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン若しくはそ
の誘導体又は2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン若しくはその誘導体が好ましい。
【0092】式(8)及び式(9)中、A〜Aは、
それぞれ独立して、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハ
ロゲン原子を表す。これらの中でも、AとA、及び
とAの間で反応性に差をもたせて、反応を制御で
きる観点から、AとA、及びAとAは、例えば
塩素原子と臭素原子等のように異なるハロゲン原子であ
るのが好ましい。
【0093】式(8)及び(9)で表される化合物とし
ては、例えば、以下のものが挙げられる。1)X及び/
又はYが置換基を有してもよいC1〜C12の飽和炭化
水素基である化合物;ジクロロメタン、ジブロモメタ
ン、ブロモクロロメタン、ジヨードメタン、1,2−ジ
クロロエタン、1,2−ジブロモエタン、1,2−ジヨ
ードエタン、1−ブロモ−2−ヨードエタン、1−ブロ
モ−2−クロロエタン、1−ブロモ−3−クロロプロパ
ン、1−ブロモ−2−クロロプロパン、1,3−ジクロ
ロプロパン、1,3−ジブロモプロパン、1,3−ジヨ
ードプロパン、1−ブロモ−3−ヨードプロパン、1−
クロロ−3−ヨードプロパン、1−クロロ−4−ブロモ
ブタン、1,4−ジクロロブタン、1,4−ジブロモブ
タン、1−ブロモ−4−ヨードブタン、1−クロロ−3
−ブロモブタン、1−クロロ−5−ブロモペンタン、
1,5−ジクロロペンタン、1,5−ジブロモペンタ
ン、1−ブロモ−5−ヨードペンタン、1−クロロ−4
−ブロモペンタン、1−クロロ−3−ブロモペンタン、
1−クロロ−6−ブロモヘキサン、1−クロロ−5−ブ
ロモヘキサン、1,6−ジクロロヘキサン、1,6−ジ
ブロモヘキサン、1−ブロモ−6−ヨードヘキサン、1
−クロロ−4−ブロモヘキサン、1−クロロ−3−ブロ
モヘキサン、1−クロロ−7−ブロモヘプタン、1,7
−ジクロロヘプタン、1,7−ジブロモヘプタン、1−
クロロ−8−ブロモオクタン、1,6−ジクロロオクタ
ン、1,8−ジブロモオクタン、1−クロロ−9−ブロ
モノナン、1,9−ジクロロノナン、1,9−ジブロモ
ノナン、1−クロロ−10−ブロモデカン、1,10−
ジクロロデカン、1,10−ジブロモデカン、2,2−
ジクロロプロパン、2,2−ジブロモプロパン、2−ブ
ロモ−4−クロロブタン
【0094】2)X及び/又はYが置換基を有してもよ
いC1〜C12の不飽和炭化水素基である化合物;1,
2−ジクロロエチレン、1−ブロモ−2−クロロエチレ
ン、1,2−ジブロモエチレン、1−ブロモ−3−クロ
ロプロパン−1−エン、1−クロロ−3−ブロモプロパ
ン−1−エン、1,3−ジクロロプロパン−1−エン、
1,3−ジブロモプロパン−1−エン、2−ブロモ−3
−クロロプロパン−1−エン、2,3−ジクロロプロパ
ン−1−エン、2,3−ジブロモプロパン−1−エン、
1−ブロモ−4−クロロブタン−1−エン、1−ブロモ
−4−クロロブタン−2−エン、1,4−ジブロモブタ
ン−1−エン、1,4−ジクロロブタン−1−エン、
1,4−ジブロモブタン−2−エン、1−ブロモ−4−
クロロブタン−1,3−ジエン、1,4−ジブロモブタ
ン−1,3−ジエン等の炭素2重結合を有する化合物;
ブロモメチルクロロメチルアセチレン、ビス(ブロモメ
チル)アセチレン、ビス(クロロメチル)アセチレン、
2−ブロモエチル−2’−クロロエチルアセチレン、ビ
ス(2−ブロモエチル)アセチレン、ビス(2−クロロ
エチル)アセチレン等の3重結合を有する化合物
【0095】3)X及び/又はYがエーテル結合を有す
るC1〜C12の飽和若しくは不飽和炭化水素である化
合物;ビス(クロロメチル)エーテル、ビス(ブロモメ
チル)エーテル、ブロモメチルクロロメチルエーテル、
2−ブロモメチルークロロメチルエーテル、2−クロロ
メチルブロモメチルエーテル、2−ブロモエチル−2’
−クロロエチルエーテル、ビス(2−ブロモエチル)エ
ーテル、ビス(2−クロロメチル)エーテル、3−ブロ
モプロピル−3’−クロロプロピルエーテル、ビス(3
−ブロモプロピル)エーテル、ビス(3−クロロプロピ
ル)エーテル、3−ブロモメチル−2’−クロロエチル
エーテル、3−クロロプロピル−2’−ブロモエチルエ
ーテル、3−ブロモプロピル−2’−ブロモエチルエー
テル、3−クロロプロピル−2’−クロロエチルエーテ
ル、3−ブロモプロピルクロロメチルエーテル、3−ブ
ロモプロピルブロモメチルエーテル、2−ブロモプロピ
ル−3−クロロプロピルエーテル、4−ブロモブチル−
4’−クロロブチルエーテル、ビス(4−ブロモブチ
ル)エーテル、5−ブロモペンチル−5’−クロロペン
チルエーテル、ビス(5−ブロモペンチル)エーテル、
2−(2’−ブロモエトキシ)エチル−2−(2’−ク
ロロエトキシ)エチルエーテル、ブロモメトキシメチル
クロロメトキシメチルエーテル、ビス(ブロモメトキシ
メチル)エーテル、2−(ブロモメトキシ)エチル−
2’−(クロロメトキシ)エチルエーテル、ビス(2−
ブロモメトキシエチル)エーテル、2−(2’−ブロモ
エトキシ)エチル−2”−(2”’−クロロエトキシ)
エチルエーテル、ビス[2−(2’−ブロモエトキシ)
エチル]エーテル、2−(2’−ブロモエトキシ)エチ
ル−2−(2’−クロロエトキシ)エチルエーテル、ビ
ス(クロロメチル)−1,3−ジオキソラン、ビス(ク
ロロメチル)−1,3−ジオキサン
【0096】4)X及び/又はYが前記式(3)で表さ
れる基である化合物;α,α'−ジクロロ−o−キシレ
ン、α,α'−ジクロロ−m−キシレン、α,α'−ジク
ロロ−p−キシレン、α,α'−ジブロモ−o−キシレ
ン、α,α'−ジブロモ−m−キシレン、α,α'−ジブ
ロモ−p−キシレン、α,α'−ジヨード−o−キシレ
ン、α,α'−ジヨード−m−キシレン、α,α'−ジヨ
ード−p−キシレン、α−クロロ−α'−ブロモ−o−
キシレン、α−クロロ−α'−ブロモ−m−キシレン、
α−クロロ−α'−ブロモ−p−キシレン、α−クロロ
−α'−ヨード−o−キシレン、α−クロロ−α'−ヨー
ド−m−キシレン、α−クロロ−α'−ヨード−p−キ
シレン、α−ブロモ−α'−ヨード−o−キシレン、α
−ブロモ−α'−ヨード−m−キシレン、α−ブロモ−
α'−ヨード−p−キシレン
【0097】5)X及び/又はYが式(4)で表される
基である化合物;1−ブロモ−3−クロロ−2−プロパ
ノール、1−ブロモ−4−クロロ−3−ブタノール、2
−ブロモ−4−クロロ−3−ペンタノール、1−ブロモ
−4−クロロ−3−ペンタノール、1−ブロモ−2−メ
チル−4−クロロ−2−ブタノール、1−ブロモメチル
−1−クロロメチル−1−ブタノール、1−ブロモメチ
ル−1−クロロメチル−1−プロパノール、1−ブロモ
メチル−1−クロロメチル−1−イソブタノール
【0098】反応は、アルカリの存在下、水、極性有機
溶媒又は水−非水混和性有機溶媒の二層系のいずれかで
行うのが好ましい。水混和性有機溶媒としては、例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセタミド、1,3−ジメチルイミダゾリジン、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリ
ドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等のアミド系溶
媒;テトラヒドロフラン;アセトン;ジメチルスルホキ
シド;等が挙げられる。また、非水混和性有機溶媒とし
ては、例えば、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、
ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;ジエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロ
ヘキサノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸プロピ
ル等のエステル系溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル等のエーテル系溶媒;等が挙げられる。こ
れらの中でも、アセトン、MIBK等のケトン系溶媒;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−アセタミド等
のアミド系溶媒;テトラヒドロフラン;等の水混和性又
は非水混和性極性有機溶媒の使用が好ましい。
【0099】用いられるアルカリとしては、例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸
化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアル
カリ土類金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸マグネシウム、炭酸カル
シウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;が挙げられる。こ
れらの中でも、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸
化物の使用が好ましい。反応温度は、通常−20℃〜1
50℃、好ましくは30℃〜120℃の範囲であり、反
応時間は数時間〜十数時間である。
【0100】次に、上記で得られた反応混合物を精製す
る工程について説明する。反応混合物中には、目的物で
ある化合物(7)の他に未反応の4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホンや副生成物等の不純物が含まれて
いる。したがって、反応混合物からこれらの不純物を除
去する必要がある。
【0101】反応混合物の精製方法は、不純物を除去で
きる方法であれば特に制限はないが、pH調整により化
合物(7)と不純物とを分離する方法が簡便である。か
かるpH調整による方法としては、例えば、反応混合物
に水又は水−アルコール溶媒を添加した後、反応混合物
を所定のpH値に調整し、冷却することにより溶解度の
差を利用して化合物(7)を優先的に析出させる方法が
挙げられる。ここで用いられるアルコールとしては、例
えば、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級
アルコールが挙げられる。水又は水−アルコール溶媒の
使用量は、反応混合物に対して、1〜5倍重量部であ
る。
【0102】反応混合物のpH値の調整は、例えば、反
応混合物に硫酸、硝酸、塩酸等の酸又は水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ水溶液を撹拌しなが
ら、少量ずつ添加することにより行われる。pH値の調
整は均一かつ正確に行う必要がある。また、分離を確実
に達成するために、pH値の設定値を変化させて抽出す
る操作を複数回繰り返して行うこともできる。
【0103】ところで、化合物(7)の生成反応におい
て、反応槽としてSUS製の反応槽や溶媒として工業用
水を用いる場合、反応混合物には微量の鉄イオン、ニッ
ケルイオン、クロムイオン等の金属イオンが混入してい
ることがある。これらの金属イオンは、化合物(7)等
のフェノール化合物と結合して金属錯体を形成して、反
応混合物の着色の原因物質となる。
【0104】そこで、本発明は、このような反応混合物
を精製する工程において、反応混合物にキレート剤を添
加し、金属イオンをキレート化して捕捉することによ
り、金属イオンと化合物(7)等のフェノール化合物と
の錯体形成を阻止し、着色を防止することとした。
【0105】用いられるキレート剤としては、金属イオ
ンに結合してキレートを生成する化合物であれば特に制
限はない。その具体例としては、前記(I)の製造方法
で例示したものと同様なものを用いることができる。キ
レート剤は、例えば、(a)反応終了後、反応混合物に
水又は水−アルコール溶媒等を添加する前、(b)反応
混合物に水又は水−アルコール溶媒等を添加した後、
(c)pH調整する前、(d)pH調整した後のいずれ
かにおいて添加することができるが、(b)の反応混合
物に水又は水−アルコール溶媒等を添加した後〜(d)
のpH調整した後のいずれかにおいて添加するのが好ま
しい。また、反応混合物に水を加える際に水溶性キレー
ト剤を同時に添加すると、水中の金属イオンをキレート
化して水溶性のキレートを形成し、分離も容易となるの
で好ましい。なお、キレート剤の添加は複数回に分けて
行うこともできる。キレート剤の添加量は、前述した前
記(I)の製造の場合と同様である。
【0106】最後に、析出結晶をろ取し、水又は水−ア
ルコール溶媒で洗浄、乾燥することにより、着色のない
化合物(7)を高純度かつ収率よく得ることができる。
【0107】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。本発明は下記の実施例に限定されることなく、本
発明の主旨を逸脱しない範囲で、ジフェニルスルホン化
合物、添加するキレート剤、使用する溶媒の種類等を自
由に変更することができる。なお、実施例及び比較例に
おいては、溶媒として一般的に使用されている工業用水
を用いた。 (実施例1)4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンの製造
【0108】
【化21】
【0109】撹拌機、温度計、水分離管を備えた500
mlの4口フラスコに、フェノール131.6g(1.
4mol)のアイソパーG 70ml溶液を仕込み、そ
の溶液を撹拌しながら、95%硫酸72.2g(0.7
mol)を50℃で滴下した。滴下終了後、反応混合物
を撹拌しながら反応系を徐々に昇温させた。144℃付
近から反応物の留出が始まり、この留分は水分離管中で
凝縮され、上層は溶媒層、中層は水層、下層はフェノー
ル層の3層に分離した。上層の溶媒層は連続的に反応液
に戻し、下層のフェノール層は15分毎に抜き取り反応
系に戻した。昇温から約7時間で反応系の温度は165
℃になり、水の留出が停止し、反応液から水と未反応の
フェノールはほぼ完全に留出した。
【0110】次に、反応混合物を80℃まで冷却した
後、さらにメタノール185mlを加えて、65℃で1
時間撹拌した。この溶液に水144mlを加えて分液
し、アルコール性水層を分取した。次いで、10%水酸
化ナトリウム水溶液を加えてpH5に調整した後、ED
TA2ナトリウム塩の5%水溶液1mlを滴下した。こ
のアルコール性水層を十分に撹拌した後、30℃まで冷
却して晶析させた。析出結晶をろ取し、乾燥することに
より、目的物である4,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホンの粉末140.2gを得た。収率:80%得ら
れた4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの純度
は99.5%以上であった。また、このものを色差計
(日本電色工業(株)製、型式:1001DP)で測定
したところ、b値は2.5以下であり、着色は見られな
かった。
【0111】(比較例1)EDTA2ナトリウム塩水溶
液5%水溶液1mlを加える操作を省略する以外は、実
施例1と同様にして4,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホンの粉末140.2gを得た。収率:80%得ら
れた4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの純度
は99.5%以上であった。また、このものを色差計
(日本電色工業(株)製、型式:1001DP)で測定
したところ、b値は4.1であり、淡黄色の着色が見ら
れた。
【0112】(実施例2)4−イソプロポキシ−4’−
ヒドロキシジフェニルスルホンの製造(1)
【0113】
【化22】
【0114】4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン450g、48%水酸化ナトリウム水溶液255ml
及び水120mlをSUS製の反応槽に仕込み、撹拌し
ながら75℃に昇温させて全容を均一な溶液とした。得
られた溶液に、イソプロピルブロマイド225gを55
±3℃でゆっくりと滴下し、滴下終了後さらに55±5
℃で撹拌を継続した。滴下開始からトータルで20時間
経過後、反応液に温水235mlを加え、80℃で1時
間加熱して、未反応のイソプロピルブロマイドを蒸発留
去させた。その後、温水300ml及びトルエン250
mlを80℃で加えて十分に撹拌し、水層を分取した。
【0115】次いで、水層にトルエン1100ml及び
水200mlを79℃で加え、同温度で30分間撹拌し
た。さらに、30%希硫酸を撹拌しながら82℃で少量
ずつ1時間かけて滴下して、反応液が均一にpH8.3
〜8.7になるように調整し、EDTA2ナトリウム塩
の5%水溶液2.7mlを添加した。このものを82℃
で30分間静置した後、トルエン層を分取した。さら
に、このトルエン層にトルエン250ml及び水250
mlを82℃で加え、同温度で2時間撹拌した後、82
℃で30分間静置して、トルエン層を分取した。得られ
たトルエン層を冷却することにより、結晶を晶析させ、
析出結晶をろ取し、水で洗浄、乾燥することにより、目
的とする4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェ
ニルスルホンの粉末368.0gを得た(収率70
%)。得られた4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシ
ジフェニルスルホンの純度は98%以上であった。ま
た、このものを色差計(日本電色工業(株)製、型式:
1001DP)で測定したところ、b値は2.5以下で
あり、着色は見られなかった。
【0116】(実施例3)4−イソプロポキシ−4’−
ヒドロキシジフェニルスルホンの製造(2) 4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン210g、
48%水酸化ナトリウム水溶液74.2ml及び水74
0mlをSUS製の反応槽に仕込み、撹拌しながら80
℃に昇温させて全容を均一な溶液とした。得られた溶液
にトルエン705mlを70℃で加え、イソプロピルブ
ロマイド(Pr−Br)165gを撹拌しながらゆっ
くりと滴下した後、76〜80℃で8時間撹拌した。次
いで、48%水酸化ナトリウム水溶液4.8ml及びイ
ソプロピルブロマイド22gを加えて78〜80℃で6
時間撹拌した。さらに、48%水酸化ナトリウム水溶液
3.3ml及びイソプロピルブロマイド25gを加え
て、78〜81℃で8時間反応させた。反応終了後、反
応液にトルエン300mlを加え、80℃で3時間加熱
して、未反応のイソプロピルブロマイドを完全に蒸発留
去させた。
【0117】次いで、水200ml、トルエン694m
l、無水炭酸ナトリウム(ソーダ灰)2.5g及び温水
10mlを加え、さらに、48%水酸化ナトリウム水溶
液を加えて、反応液のpHを8.55±0.02に調整
した。そこへ、EDTA2ナトリウム塩の5%水溶液
1.2mlを添加し、30分静置した後、トルエン層を
分取した。このトルエン層に水500ml、トルエン8
00ml及びを75〜80℃で加え、同温度で30分間
撹拌し、トルエン層を分取した。得られたトルエン層を
冷却して析出した結晶をろ取し、水で洗浄、乾燥するこ
とにより、目的とする4−イソプロポキシ−4’−ヒド
ロキシジフェニルスルホンの粉末171.7gを得た
(収率70%)。得られた4−イソプロポキシ−4’−
ヒドロキシジフェニルスルホンの純度は98%以上であ
った。また、このものを色差計(日本電色工業(株)
製、型式:1001DP)で測定したところ、b値は
2.5以下であり、着色は見られなかった。
【0118】(比較例2)4−イソプロポキシ−4’−
ヒドロキシジフェニルスルホンの製造精製工程におい
て、反応液に5%EDTA2ナトリウム塩水溶液を加え
る操作を省略する以外は、実施例2と同様にして、4−
イソプロピポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホ
ンの粉末368.0gを得た(収率70%)。得られた
4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスル
ホンの純度は98%以上であった。また、このものを色
差計(日本電色工業(株)製、型式:1001DP)で
測定したところ、b値は4.1であり、淡黄色の着色が
見られた。
【0119】(実施例4)化合物(7)で表される化合
物〔下記式(12)〕の製造
【0120】
【化23】
【0121】(式中、xは1〜10の整数を表す。) 500mlの四つ口フラスコ中に、水47.5ml、水
酸化ナトリウム25.6g、4,4'−ジヒドロキシジ
フェニルスルホン80.0gを加え、110±2℃で4
時間撹拌し溶解させた。そこへ、ビス(2−クロロエチ
ル)エーテル20.34gを110〜112℃で加え、
同温度で8時間撹拌した。反応終了後、反応液に熱水1
08.1mlを加えて80℃まで冷却し、90%メタノ
ール水溶液167.4mlを70℃で加えて均一な溶液
となるように30分間撹拌した。次いで、EDTA2ナ
トリウム塩の5%水溶液0.5mlを加え、71℃で1
0%塩酸116.4gをゆっくりと滴下してpHを4〜
5とした。71℃で1時間放置した後、25〜30℃に
冷却して、さらに8時間放置した。析出結晶をろ取し、
50%メタノール水溶液200mlで洗浄し、乾燥して
目的物(12)の粉末63.2gを得た。収率78%得
られた化合物(12)の純度は99%以上であった。ま
た、このものを色差計(日本電色工業(株)製、型式:
1001DP)で測定したところ、b値は2.5以下で
あり、着色は見られなかった。
【0122】(比較例3)化合物(7)で表される化合
物〔前記式(12)〕の製造 精製工程において、反応液にEDTA2ナトリウム塩の
5%水溶液を加える操作を省略する以外は、実施例4と
同様にして、化合物(12)の粉末63.2gを得た
(収率78%)。得られた化合物(12)の純度は98
%以上であった。また、このものを色差計(日本電色工
業(株)製、型式:1001DP)で測定したところ、
b値は4.1であり、淡黄色の着色が見られた。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来の製造ラインに大幅に変更を加えることなく簡便
に、着色のない高純度なジフェニルスルホン化合物を効
率よく製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 祐一郎 福島県耶麻郡磐梯町大字磐梯1372 日曹金 属化学株式会社会津工場内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC62 AD15 AD33 BE03 TA02 TB13 TB42 TC32

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 {式中、R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン
    原子、C1〜C8アルキル基又はC2〜C8アルケニル
    基を表し、m及びnは、それぞれ独立して0又は1〜4
    の整数を表す。Qは、水素原子、C1〜8アルキル基、
    C2〜8アルケニル基、C3〜8のシクロアルキル基、
    置換基を有してもよいアラルキル基、又は式(2) 【化2】 〔式中、X及びYは、それぞれ独立して、置換基を有し
    てもよいC1〜C12の飽和若しくは不飽和の炭化水素
    基、エーテル結合を有するC1〜C12の飽和若しくは
    不飽和の炭化水素基、式(3) 【化3】 (式中、Rは、メチレン基又はエチレン基を表す。)
    で表される基、又は式(4) 【化4】 (式中、Rは、水素原子又はC1〜C4アルキル基を
    表す。)で表される基を表す。R〜Rは、それぞれ
    独立して、ハロゲン原子、C1〜C8アルキル基又はC
    2〜C8アルケニル基を表し、p、q、r及びtは、そ
    れぞれ独立して、0又は1〜4の整数を表し、aは0又
    は1〜10の整数を表す。〕で表される基を表す。}で
    表されるジフェニルスルホン化合物を含む混合物を精製
    して、前記式(1)で表される化合物を単離する工程を
    有する前記式(1)で表されるジフェニルスルホン化合
    物の製造方法であって、前記混合物を精製する工程にお
    いて、前記混合物にキレート剤を添加することを特徴と
    する前記式(1)で表されるジフェニルスルホン化合物
    の製造方法。
  2. 【請求項2】前記ジフェニルスルホン化合物は、4,
    4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンである請求項1
    に記載のジフェニルスルホン化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】前記ジフェニルスルホン化合物を含む混合
    物は、フェノールとスルホン化剤とを反応させて得られ
    る4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを含む反
    応混合物である請求項1又は2に記載のジフェニルスル
    ホン化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】前記スルホン化剤として硫酸を用いる請求
    項3に記載のジフェニルスルホン化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】前記ジフェニルスルホン化合物を含む混合
    物は、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを含
    む混合物を所定温度に加熱して得られる4,4’−ジヒ
    ドロキシジフェニルスルホンを含む反応混合物である請
    求項1又は2に記載のジフェニルスルホン化合物の製造
    方法。
  6. 【請求項6】前記ジフェニルスルホン化合物は、式
    (5) 【化5】 (式中、Rは、C1〜8アルキル基、C2〜8アルケ
    ニル基、C3〜8シクロアルキル基又は置換基を有して
    もよいアラルキル基を表す。)で表される化合物である
    請求項1に記載のジフェニルスルホン化合物の製造方
    法。
  7. 【請求項7】前記ジフェニルスルホン化合物を含む混合
    物は、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと、
    式(6):R−A(式中、Rは前記と同じ意味を
    表し、Aはハロゲン原子を表す。)で表される化合物
    とを、アルカリ存在下に反応させて得られる前記式
    (5)で表される化合物を含む反応混合物である請求項
    1又は6に記載のジフェニルスルホン化合物の製造方
    法。
  8. 【請求項8】前記ジフェニルスルホン化合物は、式
    (7) 【化6】 (式中、R〜R、m、n、p、q、r、t、a、X
    及びYは、前記と同じ意味を表す。)で表される化合物
    である請求項1に記載のジフェニルスルホン化合物の製
    造方法。
  9. 【請求項9】前記ジフェニルスルホン化合物を含む混合
    物は、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン又は
    2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンと、式
    (8):A−X−A及び式(9):A−Y−A
    (式中、A〜Aは、それぞれ独立して、ハロゲン原
    子を表し、X及びYは、前記と同じ意味を表す。)で表
    される化合物とを、アルカリ存在下に反応させて得られ
    る前記式(7)で表される化合物を含む反応混合物であ
    る請求項1又は8に記載のジフェニルスルホン化合物の
    製造方法。
JP2001060854A 2001-03-05 2001-03-05 ジフェニルスルホン化合物の製造方法 Expired - Lifetime JP4864218B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001060854A JP4864218B2 (ja) 2001-03-05 2001-03-05 ジフェニルスルホン化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001060854A JP4864218B2 (ja) 2001-03-05 2001-03-05 ジフェニルスルホン化合物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002255925A true JP2002255925A (ja) 2002-09-11
JP4864218B2 JP4864218B2 (ja) 2012-02-01

Family

ID=18920225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001060854A Expired - Lifetime JP4864218B2 (ja) 2001-03-05 2001-03-05 ジフェニルスルホン化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4864218B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010284939A (ja) * 2009-05-14 2010-12-24 Nippon Soda Co Ltd 顕色性組成物及びそれを含有する記録材料
EP2289704A1 (en) * 2008-06-18 2011-03-02 Nippon Soda Co., Ltd. Color-developing composition and recording material containing the same
US20110120345A1 (en) * 2008-08-04 2011-05-26 Nippon Soda Co., Ltd. Color developing composition containing molecular compound, and recording material
JP2011223740A (ja) * 2010-04-09 2011-11-04 Keio Gijuku 仮想エネルギートレードシステム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5777665A (en) * 1980-10-31 1982-05-15 Tokai Denka Kogyo Kk Purifying method of dihydroxydiphenyl sulfone
JPS6348261A (ja) * 1986-08-19 1988-02-29 Nikka Chem Ind Co Ltd ビスフエノ−ルスルホン類の精製方法
JPH01190661A (ja) * 1988-01-22 1989-07-31 Konishi Kagaku Kogyo Kk 4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホンの精製法
JPH03206073A (ja) * 1989-12-29 1991-09-09 Konishi Kagaku Kogyo Kk 高純度4,4’―ジヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法
JPH1029969A (ja) * 1995-10-31 1998-02-03 Nippon Soda Co Ltd ジフェニルスルホン架橋型化合物及びそれを用いた記録材料

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5777665A (en) * 1980-10-31 1982-05-15 Tokai Denka Kogyo Kk Purifying method of dihydroxydiphenyl sulfone
JPS6348261A (ja) * 1986-08-19 1988-02-29 Nikka Chem Ind Co Ltd ビスフエノ−ルスルホン類の精製方法
JPH01190661A (ja) * 1988-01-22 1989-07-31 Konishi Kagaku Kogyo Kk 4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホンの精製法
JPH03206073A (ja) * 1989-12-29 1991-09-09 Konishi Kagaku Kogyo Kk 高純度4,4’―ジヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法
JPH1029969A (ja) * 1995-10-31 1998-02-03 Nippon Soda Co Ltd ジフェニルスルホン架橋型化合物及びそれを用いた記録材料

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2289704A1 (en) * 2008-06-18 2011-03-02 Nippon Soda Co., Ltd. Color-developing composition and recording material containing the same
CN102066123A (zh) * 2008-06-18 2011-05-18 日本曹达株式会社 显色性组合物及含有其的记录材料
EP2289704A4 (en) * 2008-06-18 2012-05-02 Nippon Soda Co COLOR DEVELOPMENT COMPOSITIONS AND RECORDING MATERIAL THEREFOR
CN102066123B (zh) * 2008-06-18 2013-07-03 日本曹达株式会社 显色性组合物及含有其的记录材料
US8546299B2 (en) 2008-06-18 2013-10-01 Nippon Soda Co., Ltd. Color-developing composition and recording material containing the same
US20110120345A1 (en) * 2008-08-04 2011-05-26 Nippon Soda Co., Ltd. Color developing composition containing molecular compound, and recording material
US8563468B2 (en) * 2008-08-04 2013-10-22 Nippon Soda Co., Ltd. Color developing composition containing molecular compound, and recording material
JP2010284939A (ja) * 2009-05-14 2010-12-24 Nippon Soda Co Ltd 顕色性組成物及びそれを含有する記録材料
JP2011223740A (ja) * 2010-04-09 2011-11-04 Keio Gijuku 仮想エネルギートレードシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4864218B2 (ja) 2012-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5247436B2 (ja) メチレンジスルホネート化合物の製造方法
KR100561896B1 (ko) 디페닐술폰화합물의 제조 방법
JP4219608B2 (ja) ジフェニルスルホン化合物の製造方法
JP4750337B2 (ja) スルホン酸エステルの製造方法
JP2002255925A (ja) ジフェニルスルホン化合物の製造方法
JP5431923B2 (ja) ジヒドロキシベンゼンジスルホン酸金属塩を調製するための方法
EP0041465A1 (fr) Procédé de préparation de carbamoyl-1(dichloro-3,5-phényl)-3-hydantoines et chlorocarbonyl-1(dichloro-3,5-phényl)-3-hydantoine intermédiaire utilisable pour ce procédé
CH648329A5 (fr) Procede de preparation de steroides.
JP2004315494A (ja) ラクトン化合物、ラクトン構造を有する含フッ素アクリレート誘導体及びそれらの製造方法
EP0010477B1 (fr) Nouveau procédé de préparation des benzothiazole-sulfénamides
JP3936771B2 (ja) ジフェニルスルホン架橋型化合物の製造方法、その中間体およびその製法
JP3534809B2 (ja) フェネチルアルコール誘導体の製造方法
JP2004256447A (ja) ラクトン構造を有する含フッ素アクリレート誘導体及びその製造方法
JP5482233B2 (ja) ジアリールジスルフィド化合物の製造方法
FR2519979A1 (fr) Procede de preparation de trifluoromethoxy ou trifluoromethylthiophenylsulfones
JPS58500612A (ja) ビス−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフエニル)−スルホンの製造法
JPS63290836A (ja) 高融点2−(3−ヒドロキシフエニル)−2−(4−ヒドロキシフエニル)プロパン
JP4219593B2 (ja) 4−置換ヒドロキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法
FR2521556A1 (fr) Procede de preparation de 3, 3'-diamino-diphenylsulfones
JPH09165366A (ja) 芳香族スルホンの製造方法
JPH0952863A (ja) アルコキシナフタレンカルボン酸誘導体の製造方法
JP2006213656A (ja) 安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩の製造方法
FR2541274A1 (fr) Procede de preparation d'acides phenoxybenzoiques a groupe sulfonamide
JPH0931025A (ja) ヒドロキシナフタレンカルボン酸のアルキルエステル誘導体の製造方法
SE448463B (sv) Forfarande for framstellning av en alkalisk losning av 5-merkaptotetrazolyl-1-ettiksyra

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110816

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111101

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111109

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141118

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4864218

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term