JPH09165366A - 芳香族スルホンの製造方法 - Google Patents

芳香族スルホンの製造方法

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JPH09165366A
JPH09165366A JP32666895A JP32666895A JPH09165366A JP H09165366 A JPH09165366 A JP H09165366A JP 32666895 A JP32666895 A JP 32666895A JP 32666895 A JP32666895 A JP 32666895A JP H09165366 A JPH09165366 A JP H09165366A
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JP
Japan
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aromatic
reaction
sulfate
dialkyl sulfate
sulfone
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JP32666895A
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Kojiro Miyazaki
幸二郎 宮崎
Shinichi Kawahara
信一 河原
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、蒸留工程において、芳香族スルホン
酸の生成を抑制し且つ良好な回収率で硫酸ジメチルを留
去して、芳香族スルホンを得ることを目的とする。 【解決手段】硫酸ジアルキル、三酸化硫黄及び芳香族化
合物を反応させて芳香族スルホンを含有する反応液を
得、次いで、該反応液を加熱時間が200秒以下であり
且つ加熱面温度が100℃以上で蒸留して硫酸ジアルキ
ルを留去することを特徴とするジクロロジフェニルスル
ホン等の芳香族スルホンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族スルホンの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジクロロジフェニルスルホン等の芳香族
スルホンは、合成樹脂原料、医薬品中間体等として重要
な化合物である。従来、こうした芳香族スルホンは、硫
酸ジアルキル、三酸化硫黄及び芳香族化合物とを反応さ
せることにより得られることが知られている。
【0003】例えば、特開昭51−82237号公報に
は、予め硫酸ジメチルと三酸化硫黄とを反応させた後、
さらにクロロベンゼンを反応させ、得られた反応液を蒸
留缶に液を仕込む通常の回分式蒸留により、減圧下に1
00〜200℃の液温で蒸留して硫酸ジメチルを留去
し、残液を水に注加して、析出したジクロロジフェニル
スルホンを分離する方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報の実施例で
は、硫酸ジメチルに対する三酸化硫黄のモル比を2と
し、反応液の蒸留時の液温を140〜150℃とした場
合において、目的物をクロロベンゼンを基準にして9
1.8%の収率で得ている。また、未反応物が含まれた
状態で硫酸ジメチルを蒸留しても問題はないと記載され
ている。
【0005】ところが、本発明者らが上記技術を追試し
たところ、まず、前記反応で得られた未精製の反応液
は、用いたクロロベンゼンが98.2%消費されている
にもかかわらず、用いたクロロベンゼンに対するジクロ
ロジフェニルスルホンの収率は84.6%であり、一方
で、クロロベンゼンスルホン酸が収率10.8%で副生
していた。そうしてさらに、この反応液から蒸留時の液
温が140〜150℃で30分かけて回分式で硫酸ジメ
チルを蒸留すると、クロロベンゼンスルホン酸の収率が
12.7%、即ち、1.9%増加し、その結果、蒸留後
の残液に大量のクロロベンゼンスルホン酸が混入してし
まうことがわかった。
【0006】このように、副生物が大量に混入してしま
うと、原料の芳香族化合物の利用率が低下するため、上
記方法は工業的には満足できる方法ではなかった。ま
た、反応液から目的物を単離するために水を注加した場
合、副生物として生成した芳香族スルホン酸が水溶性の
ため、芳香族スルホン酸が大量に溶解した酸廃液の処理
の問題が生じてくる。
【0007】一方、反応液の液温を100℃未満に低下
させて蒸留して硫酸ジアルキルを留去しようとすると、
良好な回収率で該硫酸ジアルキルを留去することができ
なかった。
【0008】こうした背景にあって、本発明は、蒸留工
程において、芳香族スルホン酸の生成を抑制し且つ良好
な回収率で硫酸ジメチルを留去して、芳香族スルホンを
得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題に鑑み鋭意研究を続けてきた。その結果、反応液を特
定の条件での薄膜蒸留に供することにより、上記課題が
解決できることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、硫酸ジアルキル、三酸化
硫黄及び芳香族化合物を反応させて芳香族スルホンを含
有する反応液を得、次いで、該反応液を100℃以上の
加熱面温度で且つ200秒以下の加熱時間で薄膜蒸留し
て、該反応液から硫酸ジアルキルを留去することを特徴
とする芳香族スルホンの製造方法である。
【0011】本発明における硫酸ジアルキルは、公知の
ものが何等制限なく用いられる。アルキル基としては、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル等の炭素数1
〜5のものが好適である。好適な硫酸ジアルキルとして
は、入手しやすさの点で、硫酸ジメチルおよび硫酸ジエ
チルが挙げられ、特に硫酸ジメチルが好ましい。
【0012】本発明において、三酸化硫黄は、気体、液
体、固体のいずれも使用できるが、取扱の容易さから、
気体または液体であることが好ましい。
【0013】本発明において用いられる芳香族化合物と
しては、公知のものが何等制限なく使用可能であるが、
芳香族スルホン酸の生成抑制効果を勘案すれば、その沸
点が硫酸ジアルキルの沸点以下のものが好ましい。具体
的には、ベンゼン、トルエン、t−ブチルベンゼン等の
アレーン類;フルオロベンゼン、クロロベンゼン、ブロ
モベンゼン、ヨードベンゼン、塩化ベンジル等のハロゲ
ン化アリール類;ベンズアルデヒド等を挙げることがで
き、特に、ベンゼン、トルエン、t−ブチルベンゼン等
のアレーン類;フルオロベンゼン、クロロベンゼン、ブ
ロモベンゼン、ヨードベンゼン、塩化ベンジル等のハロ
ゲン化アリール類が好ましく、さらには、フルオロベン
ゼン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼ
ン、塩化ベンジル等のハロゲン化アリール類が好まし
い。これらのうち、その沸点が、使用する硫酸ジアルキ
ルの沸点より−10℃以下のものがさらに好適である。
【0014】本発明において、これらの硫酸ジアルキ
ル、三酸化硫黄及び芳香族化合物は、如何なる方法で反
応させても良い。これらの配合順序としては、例えばこ
れらの3原料を同時に配合して芳香族スルホンを生成す
る反応を遂行させても良いが、本発明では、予め、三酸
化硫黄と硫酸ジアルキルとを配合してピロ硫酸ジアルキ
ルを含む反応物を得、次いで、該反応物と芳香族化合物
とを接触させるような配合順序で反応を遂行させても良
い。また、それぞれの原料の使用量は、如何なるモル比
であってもよいが、通常、硫酸ジアルキル、三酸化硫
黄、芳香族化合物のモル比が0.01:0.02:2〜
1:2:2の範囲が好適である。
【0015】通常、上記のような硫酸ジアルキル、三酸
化硫黄及び芳香族化合物の反応を実施した場合、硫酸ジ
アルキルと三酸化硫黄とが反応して生成したピロ硫酸ジ
アルキルと芳香族化合物とが反応して芳香族スルホンと
硫酸モノアルキルが生成する他、芳香族化合物と三酸化
硫黄とが反応して芳香族スルホン酸が副生する。このよ
うな反応工程での芳香族スルホン酸の生成を抑制するた
めには、本発明者が既に出願した、三酸化硫黄と硫酸ジ
アルキルとを、該三酸化硫黄1モルに対して硫酸ジアル
キルが0.75モル以上存在する状態で反応させてピロ
硫酸ジアルキルを含む反応物を得、次いで、該反応物と
芳香族化合物とを接触させる方法(特願平7−3026
88号)により、上記の反応を行うのが効果的である。
それにより、本発明は、反応で生成する芳香族スルホン
酸の量を少なくすることができ、且つ後述する反応液の
蒸留工程でも芳香族スルホン酸の生成を抑えることがで
きるので、極めて芳香族スルホン酸の生成量を少なくす
ることができる。このことは、芳香族スルホンを分離し
たあとの水溶液中に芳香族スルホン酸がほとんど含まれ
ないので、硫酸水として利用することができるといった
利点も生じる。
【0016】上記方法の場合、三酸化硫黄と硫酸ジアル
キルの使用量は、上記した通り芳香族スルホン酸の生成
量の少なさを勘案すれば、三酸化硫黄1モルに対して硫
酸ジアルキルが0.75モル以上が良好である。好適に
は0.85〜5の範囲、特に、実質上、この三酸化硫黄
と硫酸ジアルキルの反応工程において三酸化硫黄が残存
しない状態、即ち、0.95〜5の範囲が芳香族スルホ
ン酸の選択率が最も少なくなるため好適である。さらに
は、実質的に等モル、即ち、0.95〜1.05の範囲
が、無駄なく原料が反応に使用されるので、特に好適で
ある。
【0017】一方、この場合の芳香族化合物の使用量は
特に制限されないが、あまりに多いと反応に使用され得
ない芳香族化合物が増加するため、ピロ硫酸ジアルキル
のモル数、或いは若干量の三酸化硫黄が残存する場合に
はこれと前記ピロ硫酸ジアルキルの合計のモル数に対し
て1〜3倍の範囲であることが好ましく、特に、同じモ
ル数であることが工業的に有利であるために好ましい。
【0018】本発明において、以上の硫酸ジアルキル、
三酸化硫黄及び芳香族化合物の反応は、回分式、半連続
式、連続式のいずれでも実施可能であり、常圧、加圧、
減圧のいずれでも実施可能である。
【0019】また、反応温度は特に制限されないが、硫
酸ジアルキル、三酸化硫黄、芳香族化合物を同時に添加
する方法、或いは予め、三酸化硫黄と硫酸ジアルキルと
を配合してピロ硫酸ジアルキルを含む反応物を得、次い
で、該反応物と芳香族化合物とを接触させる方法のいず
れも、通常、30〜130℃、好ましくは50〜100
℃の範囲から選ばれる。反応時間は、反応温度によって
異なるが、いずれも、およびいずれの工程も、通常、
0.1〜20時間、好ましくは、0.5〜10時間の範
囲である。また、反応中攪拌することが好ましい。
【0020】次に、本発明では、以上により得られた反
応液を蒸留して、ピロ硫酸ジアルキルと芳香族化合物と
の反応で副生している硫酸モノアルキルを、下記式1の
平衡反応に基づき硫酸ジアルキルとして留去させる。
【0021】
【数1】
【0022】この蒸留は、前記従来技術では、上記式1
の平衡反応を硫酸ジアルキルが生成する方向に十分に傾
かせて該硫酸ジアルキルの回収率を向上させるため、1
40〜150℃といった高い液温で蒸留している。ま
た、蒸留形式は、蒸留缶に液を仕込んで加熱する通常の
減圧下での回分式蒸留により行っている。ところが、そ
の場合、前述の如く蒸留の前後で芳香族スルホン酸の量
が増大してしまう。この原因は、通常の回分式蒸留であ
るために長い加熱時間が必要であることに起因すると思
われる。即ち、回分式で140〜150℃といった高い
液温で長い時間をかけて反応液を蒸留すると、上記式1
の平衡により生成する硫酸と反応液中に残存する未反応
の芳香族化合物とが、下記式2の如く反応して芳香族ス
ルホン酸を生成してしまうものと推察される。
【0023】 ArH+H2SO4=ArSO3H+H2O …式2 (但し、Arはアリール基である。) こうしたことから、本発明では、被蒸留液を短時間に効
率的に蒸留することが可能な薄膜蒸留を利用し、該薄膜
蒸留により前記反応液を100℃以上の加熱面温度で且
つ200秒以下の加熱時間で蒸留し、硫酸ジアルキルを
留去する。その結果、本発明では、加熱面温度が100
℃以上であっても、該加熱時間が短いため、硫酸と芳香
族化合物とがほとんど反応せず、芳香族スルホン酸の生
成を大幅に減らすことができる。特に、使用する芳香族
化合物がその沸点が硫酸ジアルキルの沸点以下のものの
場合、この薄膜蒸留において該芳香族化合物は、硫酸ジ
アルキルと共に留去されてしまうため、上記芳香族スル
ホン酸の生成抑制の効果が顕著に発揮される。なお、使
用する芳香族化合物の沸点が硫酸アルキルの沸点より大
きい際には、芳香族化合物はあまり留出しない場合があ
るが、こうした場合でも本発明では、短時間の加熱であ
るため芳香族スルホン酸の生成は明確に減少する。ま
た、このような高温で蒸留することから、前記式1の平
衡反応は硫酸ジアルキルが生成する方向に良好に傾いて
おり、その結果、高い回収率で硫酸ジアルキルが回収で
きる。
【0024】本発明において、薄膜蒸留の加熱時間は、
さらに短いほうが好ましく、150秒以下、特に100
秒以下が好ましい。また、加熱時間は通常、0.01秒
以上であるのが好ましい。
【0025】本発明において、薄膜蒸留は、固定した加
熱面に膜状にした反応液を通過させて蒸留を遂行する公
知の方法が何等制限なく採用できる。具体的には、遠心
式分子蒸留器を用いる方法、流下膜式蒸留器を用いる方
法、回転式薄膜蒸留器を用いる方法等を挙げることがで
きる。
【0026】なお、本発明における加熱時間は、反応液
が薄膜蒸留器の加熱面に接触している時間のことを指し
ており、該反応液が加熱ゾーンを通過するのに要した時
間を計ることにより測定することができる。
【0027】また、本発明の加熱面温度は、薄膜状の反
応液が熱せられる熱源の温度を指しており、この場合、
加熱面温度はあまりに高いと芳香族スルホンが硫酸と反
応する恐れがあるため、通常、100〜200℃が好ま
しく、特に、110〜160℃が好適である。ここで、
加熱面温度が100℃未満で硫酸ジアルキルを留去しよ
うとしても、このような低温での蒸留では前記式1の平
衡反応が硫酸ジアルキルが生成する方向に十分に傾いて
おらず、良好な回収率で該硫酸ジアルキルを留去するこ
とは困難である。
【0028】一方、真空度は、上記加熱面温度及び加熱
時間で薄膜蒸留が実施できる限り特に制限はないが、一
般には50mmHg以下、特に30mmHg〜0.01
mmHgの範囲、工業的には、20mmHg〜0.1m
mHgの範囲が好適である。
【0029】また、このような薄膜蒸留に先立ち、10
0℃以下の温度で硫酸ジアルキルより低沸の軽留分を除
去しておくことも安定的に蒸留を行うことができるため
に好ましい。
【0030】さらに、本発明において、反応液を一回の
薄膜蒸留に供しただけでは硫酸ジアルキルが所望の回収
率で回収できない場合は、加熱時間の合計が、本発明が
特定する時間を越えない範囲内で、得られた残液を循環
させて硫酸ジアルキルを留去することもできる。
【0031】このようにすることにより、芳香族スルホ
ン酸を生成させることなく、反応液中の硫酸モノアルキ
ルの85%以上を、硫酸ジアルキルとして回収すること
ができる。また、使用する芳香族化合物の沸点が硫酸ア
ルキルの沸点以下である場合、未反応の芳香族化合物も
良好に留去させることができる。このように、本発明の
方法で回収された硫酸ジアルキルは、再度芳香族スルホ
ンの製造原料としてリサイクルすることができる。
【0032】本発明において、薄膜蒸留を施した後の残
液は、主に、芳香族スルホンと硫酸とからなる溶液であ
り、該溶液から芳香族スルホンを単離する方法は、公知
の方法を何等制限なく採用することができる。例えば、
該残液を水に注加することにより、芳香族スルホンを得
ることができる。また、使用する芳香族化合物の沸点が
硫酸アルキルの沸点より大きい場合において、この薄膜
蒸留後の残液に残存する芳香族化合物は、上記反応液を
水に注加する方法等により簡単に除去することができ
る。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、硫酸ジアルキル、三酸
化硫黄及び芳香族化合物を反応させた反応液において、
100℃以上の加熱面温度で且つ200秒以下の加熱時
間で薄膜蒸留することにより、芳香族スルホン酸を生成
させることなく、良好に該反応液から硫酸ジアルキルと
芳香族化合物を留去させることができる。従って、本発
明は、芳香族スルホンの製造方法として極めて有用であ
る。
【0034】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に説明するため実
施例を掲げるが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0035】実施例1 攪拌機、温度計を備えた反応器に硫酸ジメチル252.
26gを仕込み、反応温度70〜75℃で三酸化硫黄
(日曹金属化学(株)製、安定化三酸化硫黄)160.
12g(硫酸ジメチルに対する三酸化硫黄のモル比=
1.0)を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温度で
30分間攪拌してピロ硫酸ジメチルを調製した。
【0036】本反応液を、反応温度50〜55℃に保持
したクロロベンゼン225.12g中に30分かけて滴
下し、滴下終了後、同温度で5時間攪拌した。この反応
液を分析したところ、クロロベンゼンは3.0%残存し
ており、クロロベンゼンスルホン酸、および、ジクロロ
ジフェニルスルホンが、用いたクロロベンゼンに対し
て、それぞれ、1.0%、95.5%の収率で生成して
いた。
【0037】次に、接液部がガラスまたはSUS304
であるジャケット付き回転式薄膜蒸留器(ジャケット部
長さ;20cm、内径;5.5cm、なお蒸留器本体以
外は神鋼パンテック(株)製2−03型薄膜蒸留装置を
使用)に150℃の熱媒を循環し、真空度5〜4mmH
gで上記反応液を供給(加熱時間;20秒)して、留出
液を234.08g得た(硫酸ジメチル;97.1%、
硫酸ジメチル回収率;90.1%、クロロベンゼン回収
率;94.0%)も留去された。
【0038】この時の残液を分析したところ、クロロベ
ンゼンスルホン酸、および、ジクロロジフェニルスルホ
ンの収率は、それぞれ、1.1%、95.5%であり、
硫酸ジメチル回収の操作によるクロロベンゼンスルホン
酸の増加は0.1%であった。
【0039】実施例2 硫酸ジアルキルを留去する際の熱媒の温度を120℃と
し、真空度を2〜1mmHgとしたこと以外は実施例1
と同様に操作した。その結果を表1に示した。
【0040】実施例3 加熱時間が2秒の遠心式分子蒸留器(柴田科学器械工業
(株)製、CMS−150型遠心式分子蒸留装置)を用
い、真空度を2〜1mmHgとしたこと以外は実施例1
と同様に操作した。その結果を表1に示した。
【0041】実施例4 加熱時間が65秒のジャケット付き流下式薄膜蒸留器
(ジャケット部長さ;150cm、直径;2cm)を用
いたこと以外は実施例1と同様に操作した。その結果を
表1に示した。
【0042】実施例5 実施例4の装置を用い、真空度8〜7mmHgで蒸留を
行い留出液と残液に分離し、硫酸ジアルキルの回収率が
90%以上となるまで同一の装置に残液を再度供給(加
熱時間合計;130秒)したこと以外は実施例4と同様
に操作した。その結果を表1に示した。
【0043】実施例6 硫酸ジメチル126.13g、三酸化硫黄160.12
g(硫酸ジメチルに対する三酸化硫黄のモル比=2.
0)を使用し、滴下終了後のクロロベンゼンとの反応時
間を1時間としたこと以外は実施例1と同様に行った。
その結果を表1に示した。
【0044】比較例1 フラスコを用いた回分式蒸留により140〜150℃の
液温で真空度20〜2mmHgで30分かけて硫酸ジメ
チルを留去したこと以外は実施例1と同様に行った。そ
の結果を表1に示した。
【0045】比較例2 フラスコを用いた回分式蒸留により140〜150℃の
液温で真空度20〜2mmHgで30分かけて硫酸ジメ
チルを留去したこと以外は実施例6と同様に行った。そ
の結果を表1に示した。
【0046】比較例3 硫酸ジアルキルを留出する際の熱媒の温度を80℃と
し、真空度を2〜1mmHgとしたこと以外は実施例1
と同様に操作した。その結果を表1に示した。
【0047】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫酸ジアルキル、三酸化硫黄及び芳香族化
    合物を反応させて芳香族スルホンを含有する反応液を
    得、次いで、該反応液を100℃以上の加熱面温度で且
    つ200秒以下の加熱時間で薄膜蒸留して、該反応液か
    ら硫酸ジアルキルを留去することを特徴とする芳香族ス
    ルホンの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020088241A (ko) * 2001-05-18 2002-11-27 한명완 무수(Anhydrous) 방향족 슬폰산의 연속 제조방법
GB2476147A (en) * 2009-12-01 2011-06-15 Hemant Ratanakar Bandodkar Process for the production of 4,4'-dichlorodiphenyl sulfone
US10745348B2 (en) 2015-06-09 2020-08-18 Vertellus Holdings Llc Process for making diaryl sulfones

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