JPH09227498A - 高純度フルオロアルキルスルホン酸無水物の製造方法 - Google Patents

高純度フルオロアルキルスルホン酸無水物の製造方法

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JPH09227498A
JPH09227498A JP8008783A JP878396A JPH09227498A JP H09227498 A JPH09227498 A JP H09227498A JP 8008783 A JP8008783 A JP 8008783A JP 878396 A JP878396 A JP 878396A JP H09227498 A JPH09227498 A JP H09227498A
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 医薬、有機合成等の触媒あるいは化学増幅型
レジストの光発生酸触媒として有用なフルオロアルキル
スルホン酸無水物の製造方法を提供する。 【解決手段】 五酸化二燐と一般式Cn 2n+1SO3
(n=1〜8)のフルオロアルキルスルホン酸との反応
から(Cn 2n+1SO2 2 O(n=1〜8)のフルオ
ロアルキルスルホン酸無水物を得る際に、五酸化二燐を
フッ素系溶媒(フルオロアルキルスルホン酸無水物、一
般式Cn 2n+1SO2 ・OCn 2n+1のフルオロアルキ
ルスルホン酸エステル、一般式Cn 2n+2(n=4〜2
0)のペルフルオロアルカン等)中へ添加後、該スラリ
ー中へフルオロアルキルスルホン酸を供給し、−40〜
150℃で反応させ、また生成物を回収後の残渣へ燐酸
を添加し蒸留してフルオロアルキルスルホン酸無水物を
回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬、有機合成等
の触媒あるいは化学増幅型レジストの光発生酸触媒とし
て有用な物質であるフルオロアルキルスルホン酸無水物
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその解決しようとする課題】本発明は、
五酸化二燐とフルオロアルキルスルホン酸との反応から
フルオロアルキルスルホン酸無水物を製造する際に、不
純物の少ないフルオロアルキルスルホン酸無水物を高収
率で製造する方法に関するものである。
【0003】従来、(Cn 2n+1SO2 2 Oで表され
るフルオロアルキルスルホン酸無水物、例えばトリフル
オロメタンスルホン酸無水物を製造する方法として、一
般に広く実施されている方法は、次式に示すように、ト
リフルオロメタンスルホン酸に五酸化二燐を添加反応
後、蒸留することにより粗トリフルオロメタンスルホン
酸無水物を得るものである。
【0004】更に、これら粗製品を精留する事により、
純粋なトリフルオロメタンスルホン無水物を取得する方
法が知られている。 6CF3SO3H + P2O5 → 3(CF3SO2)2O + 2H3PO4 しかしながら、この方法においてはトリフルオロメタン
スルホン酸の脱水縮合反応において、トリフルオロメタ
ンスルホン酸中へ五酸化二燐を添加する為、モル比30
(P25 /CF3 SO3 H)以上の過剰の五酸化二燐
を添加すると反応液が固結し、これ以上、五酸化二燐を
添加しても固液の撹拌が出来ないため、反応率は約70
%が上限となり、反応物中に約30%の未反応トリフル
オロメタンスルホン酸が残存する。更に、圧力,温度等
の蒸留条件によっては、蒸留残渣中に未回収のトリフル
オロメタンスルホン酸無水物が残留するため、蒸留回収
したトリフルオロメタンスルホン酸無水物のトリフルオ
ロメタンスルホン酸ベースの収率は、約60%の低収率
となることは避けられなかった。
【0005】本発明者らは、上記問題点を解決するため
にトリフルオロメタンスルホン酸無水物を蒸留回収した
後の蒸留残渣に、水または燐酸水溶液を添加させて未反
応のトリフルオロメタンスルホン酸を回収する方法を先
に提案した(特開平2−268148号)。
【0006】一方、五酸化二燐とトリフルオロメタンス
ルホン酸の脱水縮合反応後、反応物中には大過剰の未反
応トリフルオロメタンスルホン酸が残存する為、次式に
示すような 分解反応が進行し、蒸留回収したトリフルオロメタンス
ルホン酸無水物にトリフルオロメタンスルホン酸エステ
ルや原料酸であるトリフルオロメタンスルホン酸が多く
混入する為、品質を著しく低下させ、これら不純物を多
く含むものとなり、これらを精留した場合においても、
これら不純物は、ほぼ完全に除去されるものの分離効率
は非常に悪かった。
【0007】
【課題を解決するための具体的手段】本発明者らは、フ
ルオロアルキルスルホン酸エステルおよびフルオロアル
キルスルホン酸等の不純物が非常に少ない高純度フルオ
ロアルキルスルホン酸無水物を容易にかつ収率よく得る
方法について、鋭意検討の結果、フッ素系溶媒に大過剰
の五酸化二燐を分散させた系でフルオロアルキルスルホ
ン酸を低温で反応させ、反応率をほぼ100%にするこ
とにより、フルオロアルキルスルホン酸エステル等の不
純物が非常に少ない高純度フルオロアルキルスルホン酸
無水物が得られること、更に、フルオロアルキルスルホ
ン酸無水物を回収した後の残渣へ燐酸を添加し、蒸留に
よりフルオロアルキルスルホン酸無水物を回収する事に
より、収率よく容易に高純度フルオロアルキルスルホン
酸無水物を得ることができることを見いだし本発明に到
達した。
【0008】即ち、フルオロアルキルスルホン酸エステ
ル等の不純物が多いフルオロアルキルスルホン酸無水物
が生成する原因としては、五酸化二燐とフルオロアルキ
ルスルホン酸の脱水縮合反応が低反応率であるがゆえ
に、原料酸であるフルオロアルキルスルホン酸が反応物
中へ多量に残存し、この未反応フルオロアルキルスルホ
ン酸が反応生成したフルオロアルキルスルホン酸無水物
を分解させる事によるものであるが、この脱水縮合反応
時、フッ素系溶媒を五酸化二燐の分散溶媒として用いる
事により、大過剰の五酸化二燐の供給が可能となり、更
に、低温反応させる事により、脱水縮合反応時、添加し
た五酸化二燐の固結防止を導き、固液反応時間を増加さ
せる結果、原料酸であるフルオロアルキルスルホン酸の
反応率は、ほぼ100%となり、フルオロアルキルスル
ホン酸無水物中の不純物は、飛躍的に減少できる。ま
た、フッ素系溶媒として反応生成物であるフルオロアル
キルスルホン酸無水物を用いた場合には、これら生成物
の回収時、その他のフッ素系溶媒等の不純物の混入によ
って生ずるフルオロアルキルスルホン酸無水物の純度低
下も避ける事ができる。
【0009】一方、本発明者らが先に提案した方法(特
開平2−268148号)においては、トリフルオロメ
タンスルホン酸無水物を蒸留回収した後の蒸留残渣に対
し、水または燐酸水溶液を添加させるために蒸留による
分離の際、トリフルオロメタンスルホン酸無水物の加水
分解反応により、トリフルオロメタンスルホン酸の生成
が起こり易いものであったが、本発明においては、この
蒸留残渣にフリーの水を含まない100%燐酸を添加さ
せるものであって、このことよりフルオロアルキルスル
ホン酸無水物の蒸留回収時には極めて収率よく蒸留回収
できるものであり、本発明の目的を十分に達成すること
ができる。
【0010】本発明において、脱水縮合反応時、フッ素
系溶媒に対して、五酸化二燐の添加量としては、五酸化
二燐を含めた全体量の80wt%以下、好ましくは15
〜30wt%添加したものであれば良い。添加量の下限
については特に限定されないが、経済性の面から5wt
%以上が好ましい。一方、80wt%より多い場合は、
脱水縮合反応時、反応液スラリーが短時間に固結現象を
呈し、固液反応時間の低下を招くため、反応率に多大の
悪影響を与え好ましくない。
【0011】脱水縮合反応の反応モル比(P25 /C
n 2n+1SO3 H)としては、12〜400、好ましく
はモル比48〜240の範囲が適する。モル比が12よ
り少ない場合、反応速度が非常に遅くなるとともにフル
オロアルキルスルホン酸エステル化反応を促進し、収率
の低下を招く。またこの範囲を越えても特に利点はな
く、経済的ではない。
【0012】脱水縮合反応時の反応温度については、−
40〜150℃の温度範囲が好ましく、最適には、0〜
10℃の範囲を保持する。150℃以上では、反応時、
短時間で五酸化二燐の固結現象が生じ、固液反応時間低
下のために収率の低下を起こし、また、−40℃以下で
は、反応速度が遅くかつ粘度も上昇し好ましくない。
【0013】反応時間としては、0〜10℃の範囲で大
気圧または減圧下で撹拌を続けながら30分以上、好ま
しくは8〜10時間反応させる。本発明に用いられる五
酸化二燐のフッ素系溶媒としては、脱水縮合反応後の生
成物の回収の面からは、反応生成するフルオロアルキル
スルホン酸無水物が最も適するが、原料および反応生成
物に不活性な溶媒で、たとえば、一般式Cn 2n +1SO
2 ・OCn 2n+1(n=1〜8)で示されるフルオロア
ルキルスルホン酸エステル、一般式Cn 2n+2(n=4
〜20)で示されるペルフルオロアルカン、一般式(C
n 2n+13 N(n=2〜6)で示されるペルフルオロ
アルキルアミン、およびペルフルオロポリエーテル等の
ペルフルオロ化合物が好適に用いられ、これらの混合物
でも本発明は十分に効果をあげることができる。
【0014】また、フルオロアルキルスルホン酸無水物
を回収した後の残渣中に含まれる未回収のフルオロアル
キルスルホン酸無水物を回収する場合には、フルオロア
ルキルスルホン酸無水物の加水分解を抑制するため、用
いる燐酸としては、フリーの水が可及的に少ないものを
用いるものであり、燐酸の濃度は、100%燐酸(P 2
5 濃度:72.4%)以上が好ましい。上限について
は特に限定されないが、あまり高くても残渣の主成分で
ある五酸化二燐が未溶解分として反応容器に残るため、
回収後の残渣処理が困難となり、通常はP25濃度80
%以下が適するものである。
【0015】添加量については、フルオロアルキルスル
ホン酸無水物を回収した後の残渣中に含まれる五酸化二
燐および添加する燐酸の合計P2 5 に対して2倍モル
までの量のH2 Oとなるように調整し、これにより残渣
中の燐酸分はピロ燐酸組成となる。水の量がこの量より
多くなるように添加すると、残渣中に含まれるフルオロ
アルキルスルホン酸無水物の加水分解が進行し、回収工
程における収率の低下を招く。
【0016】本発明において、加える燐酸の添加量は、
厳密には、フルオロアルキルスルホン酸の脱水縮合反応
により放出される水を予め考慮して決定することが好ま
しい。
【0017】このようにして調整した燐酸溶液は、フル
オロアルキルスルホン酸無水物をほとんど溶解せず、か
つまた、フルオロアルキルスルホン酸を無限に溶解する
特性を有しているため、低温で蒸留することができ、種
々の不純物を含まない高純度のフルオロアルキルスホン
酸無水物が容易に得られる。
【0018】濃度を調整した燐酸溶液を供給するシステ
ムとしては、別途用意した容器内で反応残渣に含まれる
フルオロアルキルスルホン酸無水物を回収した後のピロ
燐酸溶液に水を添加して、100%燐酸溶液に再調整せ
しめた後、次の回収用燐酸としてリサイクルさせること
により回収用燐酸溶液をクローズドシステム化すること
ができる。
【0019】本発明は、基本的には五酸化二燐の分散溶
媒としてフッ素系溶媒を用いて、150℃以下の温度で
フルオロアルキルスルホン酸と反応を行わせることによ
り、不純物の少ないフルオロアルキルスルホン酸無水物
を得る方法に関するものであるが、不純物の増加を招く
物質を反応中にできるだけ生成せしめないような反応条
件および蒸留条件についても検討した。
【0020】脱水縮合反応に用いる原料酸であるフルオ
ロアルキルスルホン酸中には、不純物として、三酸化硫
黄,硫酸および水等が含まれているが、これら不純物は
脱水縮合反応時に次式に示すような H2SO4 + P2O5 → SO3 + 2HPO3 (1) 2Cn F2n+1SO3H +SO3 → Cn F2n+1SO2・ OC n F2n+1 +SO2 ↑+H2SO4 (2) (Cn F2n+1SO2)2O + H2O → 2Cn F2n+1SO3H (3) 種々の分解反応が室温から進行し、蒸留時の加熱状態で
は更に促進されるために収率の低下を招く。このため原
料酸のこれらの不純物量としては、1000ppm以
下、好ましくは500ppm以下のものを使用する。
【0021】原料酸であるフルオロアルキルスルホン酸
の添加順序としては、フッ素系溶媒へ原料酸を添加した
後、五酸化二燐を供給し反応させる方法を用いた場合に
おいても、高収率で高純度フルオロアルキルスルホン酸
無水物を取得できるものであるが、この場合、フッ素系
溶媒に生成物であるフルオロアルキルスルホン酸無水物
を使用時には、室温から原料酸であるフルオロアルキル
スルホン酸が、フルオロアルキルスルホン酸無水物をフ
ルオロアルキルスルホン酸エステル化反応させる分解反
応を呈し、更に、五酸化二燐の添加初期には、モル比
(P2 5 /Cn2n+1SO3 H)が低いためにフルオ
ロアルキルスルホン酸エステルの生成量が増加の傾向を
示す。この場合には、溶媒の温度を5〜10℃に保つこ
とにより、フルオロアルキルスルホン酸エステル化反応
をある程度抑制する事が出来るが、フッ素系溶媒中へ五
酸化二燐を添加したスラリー中へ、原料酸であるフルオ
ロアルキルスルホン酸を供給し、フルオロアルキルスル
ホン酸エステルの生成を抑制する方がより有利である。
【0022】脱水縮合反応により生成したフルオロアル
キルスルホン酸無水物の分離回収については、分液等に
より回収することも可能であるが、一般的には蒸留によ
り分離される。例えばトリフルオロメタンスルホン酸無
水物の場合の蒸留回収時の圧力については、50Tor
r以上、好ましくは100Torr以上程度の範囲の条
件で操作するが、あまり高くてもトリフルオロメタンス
ホン酸無水物の熱分解によりフリーフッ素の生成量が増
加の傾向を示して好ましくないため、蒸留圧力は、15
0〜200Torr程度が好適である。
【0023】フッ素系溶媒として、反応生成するフルオ
ロアルキルスルホン酸無水物以外のものを用いた場合に
おいても同様に蒸留により、高純度のフルオロアルキル
スルホン酸無水物を得ることができるものである。
【0024】本発明は、上記のような条件でフッ素系溶
媒に五酸化二燐を添加後、150℃以下、好ましくは0
〜10℃の範囲でフルオロアルキルスルホン酸を供給
し、大気圧または減圧下で撹拌を続けながら、30分以
上反応を保持することにより達成される。
【0025】使用する装置材質としては、反応器ならび
に蒸留釜には、ステンレススチール、ハステロイ−C等
が用いられ、塔および凝縮器,製品受器等は、ガラス,
ガラスライニングあるいはテフロンライニングしたもの
等が適する。
【0026】以上のような操作を行った後、生成したフ
ルオロアルキルスルホン酸無水物の蒸留回収を行い、更
に、蒸留残渣に燐酸を供給して残留するフルオロアルキ
ルスルホン酸無水物の蒸留回収を実施することにより、
目的の高純度フルオロアルキルスルホン酸無水物を経済
的に取得することができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により詳しく説明するが、本発
明はかかる実施例に限られるものではない。
【0028】実施例1 ジャケット,コイルおよび撹拌機を具備した反応槽
(0.27m3 )に純度99wt%以上(トリフルオロ
メタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリフル
オロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtpp
m以下、フリーフッ素100wtppmの組成を含む)
のトリフルオロメタンスルホン酸無水物320kgを仕
込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5℃に保ち撹拌
させながら五酸化二燐80kg(P2 5 /CF3 SO
3 H:モル比=60)を添加した後、この五酸化二燐ス
ラリー(五酸化二燐スラリー濃度:20wt%)へ、ト
リフルオロメタンスルホン酸50kgを加えよく混合し
反応させ、反応温度10℃、8時間で仕込みのトリフル
オロメタンスルホン酸無水物を除いた無水化反応率は、
99.5%となり、反応を終了した。
【0029】反応後、ジャケット側に熱媒を流して、1
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物358.1kgを得た。この
留分中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオ
ロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリフ
ルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtp
pm以下、フリーフッ素500wtppm、純度99w
t%以上であった。なお、五酸化二燐の分散溶媒として
用いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物320kg
を除いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物の出来高
は、38.1kgであり、トリフルオロメタンスルホン
酸ベースの収率は、81%であった。
【0030】トリフルオロメタンスルホン酸無水物を蒸
留回収した後の蒸留残渣へ、100%燐酸188kgを
添加し、再び160Torr、45〜90℃で単蒸留を
行い、トリフルオロメタンスホン酸無水物の回収を行っ
た。蒸留後、無色透明のトリフルオロメタンスルホン酸
無水物2.4kgを得た。この留分中の不純物および純
度を分析した結果、トリフルオロメタンスルホン酸エス
テル0.5wt%以下、トリフルオロメタンスルホン酸
0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素
500wtppm、純度99wt%以上であり、トリフ
ルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、5%であっ
た。
【0031】なお、先の蒸留で得たトリフルオロメタン
スルホン酸無水物38.1kgと本蒸留で得たトリフル
オロメタンスルホン酸無水物2.4kgを加えたトータ
ルのトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、8
6%であった。
【0032】また、蒸留残渣中のトリフルオロメタンス
ルホン酸無水物の回収蒸留を終えた蒸留釜残は、釜温9
0℃で溶液状のポリ燐酸であり、容易に反応器より抜き
出す事が出来た。
【0033】更に、これらの蒸留回収で得たトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物中のフリーフッ素を低減させ
るために、粗製品360.5kgを160Torr、4
5℃で精留を行い、トリフルオロメタンスルホン酸無水
物の精製を行った。
【0034】1時間還留を行い、初留カット5%(初留
留出液:18kg)の後、中留の分取を行い、無色透明
の精製品252kgを得た。この中留液精製品中の不純
物および純度を分析した結果、トリフルオロメタンスル
ホン酸エステル0.5wt%以下、トリフルオロメタン
スルホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フ
リーフッ素30wtppm、純度99wt%以上であっ
た。
【0035】なお、本精留で得られた初留品および蒸留
リボイラー内残液の粗トリフルオロメタンスホン酸無水
物は、次の反応の五酸化二燐溶媒として再使用される。 実施例2 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上(トリフル
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素100wtppmの組成を含
む)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物128kg
を仕込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5℃に保ち
撹拌させながら五酸化二燐32kg(P2 5 /CF3
SO3 H:モル比=24)を添加した後、この五酸化二
燐スラリー(五酸化二燐スラリー濃度:20wt%)
へ、トリフルオロメタンスルホン酸50kgを加えよく
混合し反応させ、反応温度10℃、16時間で仕込みの
トリフルオロメタンスルホン酸無水物を除いた無水化反
応率は、92%となり、反応を終了した。
【0036】反応後、ジャケット側へ熱媒を流して、1
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物164.7kgを得た。この
留分中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオ
ロメタンスルホン酸エステル1.0wt%、トリフルオ
ロメタンスルホン酸1.0wt%、燐5wtppm以
下、フリーフッ素620wtppm、純度98wt%で
あった。なお、五酸化二燐の分散溶媒として用いたトリ
フルオロメタンスルホン酸無水物128kgを除いたト
リフルオロメタンスルホン酸無水物の出来高は、33.
4kgでありトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収
率は、71%であった。
【0037】トリフルオロメタンスルホン酸無水物を蒸
留回収した後の蒸留残渣へ、100%燐酸58kgを添
加し、再び160Torr、45〜90℃で単蒸留を行
いトリフルオロメタンスホン酸無水物の回収を行った。
蒸留後、無色透明のトリフルオロメタンスルホン酸無水
物1.9kgを得た。この留分中の不純物および純度を
分析した結果、トリフルオロメタンスルホン酸エステル
0.5wt%以下、トリフルオロメタンスルホン酸0.
5wt%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素53
0wtppm、純度99wt%以上であり、トリフルオ
ロメタンスルホン酸ベースの収率は、4%であった。
【0038】なお、先の蒸留で得たトリフルオロメタン
スルホン酸無水物33.4kgと本蒸留で得たトリフル
オロメタンスルホン酸無水物1.9kgを加えたトータ
ルのトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、7
5%であった。
【0039】実施例3 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上(トリフル
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素100wtppmの組成を含
む)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物320kg
を仕込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5℃に保ち
撹拌させながら五酸化二燐80kg(P2 5 /CF3
SO3 H:モル比=60)を添加した後、この五酸化二
燐スラリー(五酸化二燐スラリー濃度:20wt%)
へ、トリフルオロメタンスルホン酸50kgを加えよく
混合しつつ、ジャケット側へ熱媒を流して、反応温度1
40℃で反応させ、2時間で反応スラリーが固結のた
め、反応を終了した。反応終了後、仕込みのトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物を除いた無水化反応率は、8
7%であった。
【0040】反応後、160Torr、45〜160℃
で単蒸留を行い、トリフルオロメタンスルホン酸無水物
を留出させた。トリフルオロメタンスルホン酸無水物の
留出が認められなくなるまで減圧単蒸留を行い、蒸留
後、無色透明のトリフルオロメタンスルホン酸無水物3
63.8kgを得た。この留分中の不純物および純度を
分析した結果、トリフルオロメタンスルホン酸エステル
2wt%、トリフルオロメタンスルホン酸1wt%、燐
5wtppm以下、フリーフッ素2440wtppm、
純度97wt%であった。なお、五酸化二燐の分散溶媒
として用いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物32
0kgを除いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物の
出来高は、32.9kgでありトリフルオロメタンスル
ホン酸ベースの収率は、70%であった。
【0041】トリフルオロメタンスルホン酸無水物を蒸
留回収した後の蒸留残渣へ、100%燐酸190kgを
添加し、再び160Torr、45〜90℃で単蒸留を
行いトリフルオロメタンスホン酸無水物の回収を行っ
た。蒸留後、無色透明のトリフルオロメタンスルホン酸
無水物2.9kgを得た。この留分中の不純物および純
度を分析した結果、トリフルオロメタンスルホン酸エス
テル0.5wt%以下、トリフルオロメタンスルホン酸
0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素
870wtppm、純度99wt%以上であり、トリフ
ルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、6%であっ
た。
【0042】なお、先の蒸留で得たトリフルオロメタン
スルホン酸無水物32.9kgと本蒸留で得たトリフル
オロメタンスルホン酸無水物2.9kgを加えたトータ
ルのトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、7
6%であった。
【0043】実施例4 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上(トリフル
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素100ppmの組成を含む)
のトリフルオロメタンスルホン酸無水物80kgを仕込
み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5℃に保ち撹拌さ
せながら五酸化二燐80kg(P2 5 /CF3 SO3
H:モル比=60)を添加した後、この五酸化二燐スラ
リー(五酸化二燐スラリー濃度:50wt%)へ、トリ
フルオロメタンスルホン酸50kgを加えよく混合しつ
つ、反応温度10℃で反応させ、3時間で反応スラリー
が固結のため、反応を終了した。反応終了後、仕込みの
トリフルオロメタンスルホン酸無水物を除いた無水化反
応率は、94%であった。
【0044】反応後、ジャケット側に熱媒を流して、1
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物114.3kgを得た。この
留分中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオ
ロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリフ
ルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtp
pm以下、フリーフッ素510wtppm、純度99w
t%以上であった。なお、五酸化二燐の分散溶媒として
用いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物80kgを
除いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物の出来高
は、34.3kgでありトリフルオロメタンスルホン酸
ベースの収率は、73%であった。
【0045】トリフルオロメタンスルホン酸無水物を蒸
留回収した後の蒸留残渣へ、100%燐酸190kgを
添加し、再び160Torr、45〜90℃で単蒸留を
行いトリフルオロメタンスホン酸無水物の回収を行っ
た。蒸留後、無色透明のトリフルオロメタンスルホン酸
無水物1.9kgを得た。この留分中の不純物および純
度を分析した結果、トリフルオロメタンスルホン酸エス
テル0.5wt%以下、トリフルオロメタンスルホン酸
0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素
480wtppm、純度99wt%以上であり、トリフ
ルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、4%であっ
た。
【0046】なお、先の蒸留で得たトリフルオロメタン
スルホン酸無水物34.3kgと本蒸留で得たトリフル
オロメタンスルホン酸無水物1.9kgを加えたトータ
ルのトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、7
7%であった。
【0047】実施例5 実施例1と同様の装置に純度93wt%(トリフルオロ
メタンスルホン酸エステル5wt%、トリフルオロメタ
ンスルホン酸2wt%、燐70wtppm、フリーフッ
素630wtppmの組成を含む)のトリフルオロメタ
ンスルホン酸無水物320kgを仕込み、コイル側に冷
水を流して、溶媒を5℃に保ち撹拌させながら五酸化二
燐80kg(P2 5 /CF3 SO3 H:モル比=5
4)を添加した後、この五酸化二燐スラリー(五酸化二
燐スラリー濃度:20wt%)へ、トリフルオロメタン
スルホン酸50kgを加えよく混合し反応させ、反応温
度10℃、8時間で仕込みのトリフルオロメタンスルホ
ン酸無水物を除いた無水化反応率は、99.5%とな
り、反応を終了した。
【0048】反応後、ジャケット側に熱媒を流して、1
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物350.5kgを得た。この
留分中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオ
ロメタンスルホン酸エステル2.9wt%、トリフルオ
ロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm
以下、フリーフッ素590wtppm、純度97wt%
であった。なお、五酸化二燐の分散溶媒として用いたト
リフルオロメタンスルホン酸無水物の純分297.6k
gを除いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物の出来
高は、42.4kgでありトリフルオロメタンスルホン
酸ベースの収率は、80%であった。
【0049】トリフルオロメタンスルホン酸無水物を蒸
留回収した後の蒸留残渣へ、100%燐酸184kgを
添加し、再び160Torr、45〜90℃で単蒸留を
行いトリフルオロメタンスホン酸無水物の回収を行っ
た。蒸留後、無色透明のトリフルオロメタンスルホン酸
無水物2.1kgを得た。この留分中の不純物および純
度を分析した結果、トリフルオロメタンスルホン酸エス
テル0.5wt%以下、トリフルオロメタンスルホン酸
0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素
550wtppm、純度99wt%以上であり、トリフ
ルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、4%であっ
た。
【0050】なお、先の蒸留で得たトリフルオロメタン
スルホン酸無水物42.4kgと本蒸留で得たトリフル
オロメタンスルホン酸無水物2.1kgを加えたトータ
ルのトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、8
4%であった。
【0051】実施例6 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上(トリフル
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素100ppmの組成を含む)
のトリフルオロメタンスルホン酸無水物320kgを仕
込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5℃に保ち撹拌
させながら五酸化二燐80kg(P2 5 /CF3 SO
3 H:モル比=60)を添加した後、この五酸化二燐ス
ラリー(五酸化二燐スラリー濃度:20wt%)へ、ト
リフルオロメタンスルホン酸50kgを加えよく混合し
反応させ、反応温度10℃、8時間で仕込みのトリフル
オロメタンスルホン酸無水物を除いた無水化反応率は、
99.5%となり、反応を終了した。
【0052】反応後、ジャケット側に熱媒を流して、1
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物358.5kgを得た。この
留分中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオ
ロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリフ
ルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtp
pm以下、フリーフッ素500wtppm、純度99w
t%以上であった。なお、五酸化二燐の分散溶媒として
用いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物320kg
を除いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物の出来高
は、38.5kgでありトリフルオロメタンスルホン酸
ベースの収率は、82%であった。
【0053】トリフルオロメタンスルホン酸無水物を蒸
留回収した後の蒸留残渣へ、実施例1で得られた蒸留釜
残であるピロ燐酸に水を添加し、再調整したトリフルオ
ロメタンスルホン酸2wt%、燐酸98wt%組成のリ
サイクル燐酸192kgを添加し、再び160Tor
r、45〜90℃で単蒸留を行いトリフルオロメタンス
ホン酸無水物の回収を行った。蒸留後、無色透明のトリ
フルオロメタンスルホン酸無水物1.9kgを得た。こ
の留分中の不純物および純度を分析した結果、トリフル
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素500wtppm、純度99
wt%以上であり、トリフルオロメタンスルホン酸ベー
スの収率は、4%であった。
【0054】なお、先の蒸留で得たトリフルオロメタン
スルホン酸無水物38.5kgと本蒸留で得たトリフル
オロメタンスルホン酸無水物1.9kgを加えたトータ
ルのトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、8
6%であった。
【0055】実施例7 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上(トリフル
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素100ppmの組成を含む)
のトリフルオロメタンスルホン酸無水物320kgを仕
込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5℃に保ち撹拌
させながら五酸化二燐80kg(P2 5 /CF3 SO
3 H:モル比=60)を添加した後、この五酸化二燐ス
ラリー(五酸化二燐スラリー濃度:20wt%)へ、ト
リフルオロメタンスルホン酸50kgを加えよく混合し
反応させ、反応温度10℃、8時間で仕込みのトリフル
オロメタンスルホン酸無水物を除いた無水化反応率は、
99.5%となり、反応を終了した。
【0056】反応後、ジャケット側に熱媒を流して、1
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物357.6kgを得た。この
留分中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオ
ロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリフ
ルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtp
pm以下、フリーフッ素490wtppm、純度99w
t%以上であった。なお、五酸化二燐の分散溶媒として
用いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物320kg
を除いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物の出来高
は、37.6kgでありトリフルオロメタンスルホン酸
ベースの収率は、80%であった。
【0057】トリフルオロメタンスルホン酸無水物を蒸
留回収した後の蒸留残渣へ、実施例6で得られた蒸留釜
残であるピロ燐酸に水を添加し、再調整したトリフルオ
ロメタンスルホン酸2wt%、水5wt%、燐酸93w
t%組成のリサイクル燐酸202kgを添加し、再び1
60Torr、45〜90℃で単蒸留を行いトリフルオ
ロメタンスホン酸無水物の回収を行った。蒸留後、無色
透明のトリフルオロメタンスルホン酸無水物0.9kg
を得た。この留分中の不純物および純度を分析した結
果、トリフルオロメタンスルホン酸エステル0.5wt
%以下、トリフルオロメタンスルホン酸0.5wt%以
下、燐5wtppm以下、フリーフッ素520wtpp
m、純度99wt%以上であり、トリフルオロメタンス
ルホン酸ベースの収率は、2%であった。
【0058】なお、先の蒸留で得たトリフルオロメタン
スルホン酸無水物37.6kgと本蒸留で得たトリフル
オロメタンスルホン酸無水物0.9kgを加えたトータ
ルのトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、8
2%であった。
【0059】実施例8 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上(トリフル
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素100wtppmの組成を含
む)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物320kg
を仕込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5℃に保ち
トリフルオロメタンスルホン酸50kgを加え撹拌させ
ながら五酸化二燐80kg(P2 5 /CF3 SO
3 H:モル比=60)を供給し、よく混合し反応させ、
反応温度10℃、12時間で、仕込みのトリフルオロメ
タンスルホン酸無水物を除いた無水化反応率は、97%
となり、反応を終了した。
【0060】反応後、ジャケット側に熱媒を流して、1
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物360.3kgを得た。この
留分中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオ
ロメタンスルホン酸エステル1wt%、トリフルオロメ
タンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm以
下、フリーフッ素570wtppm、純度99wt%で
あった。なお、五酸化二燐の分散溶媒として用いたトリ
フルオロメタンスルホン酸無水物320kgを除いたト
リフルオロメタンスルホン酸無水物の出来高は、36.
7kgでありトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収
率は、78%であった。
【0061】トリフルオロメタンスルホン酸無水物を蒸
留回収した後の蒸留残渣へ、100%燐酸188kgを
添加し、再び160Torr、45〜90℃で単蒸留を
行いトリフルオロメタンスホン酸無水物の回収を行っ
た。蒸留後、無色透明のトリフルオロメタンスルホン酸
無水物1.9kgを得た。この留分中の不純物および純
度を分析した結果、トリフルオロメタンスルホン酸エス
テル0.5wt%以下、トリフルオロメタンスルホン酸
0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素
520wtppm、純度99wt%以上であり、トリフ
ルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、4%であっ
た。
【0062】なお、先の蒸留で得たトリフルオロメタン
スルホン酸無水物36.7kgと本蒸留で得たトリフル
オロメタンスルホン酸無水物1.9kgを加えたトータ
ルのトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、8
2%であった。
【0063】実施例9 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上のn−C9
20320kgを仕込み、コイル側に冷水を流して、溶
媒を5℃に保ち撹拌させながら五酸化二燐80kg(P
2 5 /CF3 SO3 H:モル比=60)を添加した
後、この五酸化二燐スラリー(五酸化二燐スラリー濃
度:20wt%)へ、トリフルオロメタンスルホン酸5
0kgを加えよく混合し反応させ、反応温度10℃、8
時間で無水化反応率は、99.5%となり、反応を終了
した。
【0064】反応後、ジャケット側に熱媒を流して、5
0Torr、45〜200℃で単蒸留を行い、n−C9
20およびトリフルオロメタンスルホン酸無水物の混合
物を留出させた。これらの留出が認められなくなるまで
減圧単蒸留を行い、蒸留後、留出液342.5kgを得
た。この留分中の組成を分析した結果、トリフルオロメ
タンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリフルオ
ロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm
以下、フリーフッ素70wtppm、n−C920
8.8wt%,トリフルオロメタンスルホン酸無水物1
1.2wt%であった。なお、五酸化二燐の分散溶媒と
して用いたn−C9 20の回収量は304kgであり、
回収率は95%であった。また、トリフルオロメタンス
ルホン酸無水物の出来高は、38.4kgでありトリフ
ルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、82%であっ
た。
【0065】トリフルオロメタンスルホン酸無水物およ
びn−C9 20を蒸留回収した後の蒸留残渣へ、100
%燐酸188kgを添加し、再び50Torr、45〜
200℃で単蒸留を行い、トリフルオロメタンスホン酸
無水物およびn−C9 20の回収を行った。蒸留後、留
出液11.5kgを得た。この留分中の組成を分析した
結果、トリフルオロメタンスルホン酸エステル0.5w
t%以下、トリフルオロメタンスルホン酸0.5wt%
以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素80wtpp
m、n−C9 2083.5wt%、トリフルオロメタン
スルホン酸無水物16.5wt%であった。なお、溶媒
であるn−C9 20の回収量は9.6kgであり、回収
率は3%であり、先の蒸留で得たn−C9 20304k
gと本回収蒸留で得たn−C9 209.6kgを加えた
トータルの溶媒回収量は、98%であった。
【0066】一方、トリフルオロメタンスホン酸無水物
の回収量は、1.9kgであり、トリフルオロメタンス
ルホン酸ベースの収率は4%であり、先の蒸留で得たト
リフルオロメタンスルホン酸無水物38.4kgと本回
収蒸留で得たトリフルオロメタンスルホン酸無水物1.
9kgを加えたトータルのトリフルオロメタンスルホン
酸ベースの収率は、86%であった。
【0067】更に、これらの蒸留回収で得たトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物中のフリーフッ素およびn−
9 20を分離低減させるために、粗製品354kgを
160Torr、45℃で精留を行いトリフルオロメタ
ンスルホン酸無水物の精製を行った。
【0068】1時間還留を行い、初留カット2%(初留
留出液:7kg)の後、中留の分取を行い、無色透明の
精製品25kgを得た。この中留液精製品中の不純物お
よび純度を分析した結果、トリフルオロメタンスルホン
酸エステル0.5wt%以下、トリフルオロメタンスル
ホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリー
フッ素10wtppm、n−C9 200.2wt%以
下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物99wt%以
上であった。 なお、本精留で得られた初留品および蒸
留リボイラー内残液の粗トリフルオロメタンスホン酸無
水物およびn−C 9 20は、次の反応の五酸化二燐溶媒
として再使用される。
【0069】実施例10 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上の(C3
7 3 N320kgを仕込み、コイル側に冷水を流し
て、溶媒を5℃に保ち撹拌させながら五酸化二燐80k
g(P2 5 /CF3 SO3 H:モル比=60)を添加
した後、この五酸化二燐スラリー(五酸化二燐スラリー
濃度:20wt%)へ、トリフルオロメタンスルホン酸
50kgを加えよく混合し反応させ、反応温度10℃、
8時間で無水化反応率は、99.5%となり、反応を終
了した。
【0070】反応後、ジャケット側に熱媒を流して、5
0Torr、45〜200℃で単蒸留を行い、(C3
7 3 Nおよびトリフルオロメタンスルホン酸無水物の
混合物を留出させた。これらの留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、留出液338.6kg
を得た。この留分中の組成を分析した結果、トリフルオ
ロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリフ
ルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtp
pm以下、フリーフッ素90wtppm、(C 3 7
3 N88.9wt%,トリフルオロメタンスルホン酸無
水物11.1wt%であった。なお、五酸化二燐の分散
溶媒として用いた(C3 7 3 Nの回収量は301k
gであり、回収率は94%であった。また、トリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物の出来高は、37.6kgで
ありトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、8
0%であった。
【0071】トリフルオロメタンスルホン酸無水物およ
び(C3 7 3 Nを蒸留回収した後の蒸留残渣へ、1
00%燐酸188kgを添加し、再び50Torr、4
5〜200℃で単蒸留を行い、トリフルオロメタンスホ
ン酸無水物および(C3 73 Nの回収を行った。蒸
留後、留出液18.4kgを得た。この留分中の組成を
分析した結果、トリフルオロメタンスルホン酸エステル
0.5wt%以下、トリフルオロメタンスルホン酸0.
5wt%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素90
wtppm、(C3 7 3 N87wt%、トリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物13wt%であった。なお、
溶媒である(C3 7 3 Nの回収量は16kgであ
り、回収率は5%であり、先の蒸留で得た(C3 7
3 N301kgと本回収蒸留で得た(C3 7 3 N1
6kgを加えたトータルの溶媒回収量は、99%であっ
た。
【0072】一方、トリフルオロメタンスホン酸無水物
の回収量は2.4kgであり、トリフルオロメタンスル
ホン酸ベースの収率は5%であり、先の蒸留で得たトリ
フルオロメタンスルホン酸無水物37.6kgと本回収
蒸留で得たトリフルオロメタンスルホン酸無水物2.4
kgを加えたトータルのトリフルオロメタンスルホン酸
ベースの収率は、85%であった。
【0073】更に、これらの蒸留回収で得たトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物中のフリーフッ素および(C
3 7 3 Nを分離低減させるために、粗製品357k
gを160Torr、45℃で精留を行いトリフルオロ
メタンスルホン酸無水物の精製を行った。
【0074】1時間還留を行い、初留カット2%(初留
留出液:7kg)の後、中留の分取を行い、無色透明の
精製品27kgを得た。この中留液精製品中の不純物お
よび純度を分析した結果、トリフルオロメタンスルホン
酸エステル0.5wt%以下、トリフルオロメタンスル
ホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリー
フッ素20wtppm、(C3 7 3 N0.2wt%
以下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物99wt%
以上であった。
【0075】なお、本精留で得られた初留品および蒸留
リボイラー内残液の粗トリフルオロメタンスホン酸無水
物および(C3 7 3 Nは、次の反応の五酸化二燐溶
媒として再使用される。
【0076】比較例1 実施例1と同様の装置にトリフルオロメタンスルホン酸
200kgを仕込み、コイル側に冷水を流して、原料酸
を5℃に保ち撹拌させながら五酸化二燐160kg(P
2 5 /CF3 SO3 H:モル比=30.4)を供給し
よく混合しつつ、反応温度10℃で反応させ、1時間で
反応スラリーが固結のため、反応を終了した。反応終了
後、無水化反応率は、71%であった。
【0077】反応後、ジャケット側に熱媒を流して、1
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物121kgを得た。この留分
中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオロメ
タンスルホン酸エステル5wt%、トリフルオロメタン
スルホン酸2wt%、燐50wtppm、フリーフッ素
600wtppm、純度93wt%であった。なお、ト
リフルオロメタンスルホン酸無水物の出来高は、11
2.5kgでありトリフルオロメタンスルホン酸ベース
の収率は、59.8%であった。
【0078】実施例11 実施例1と同様の装置にトリフルオロメタンスルホン酸
200kgを仕込み、コイル側に冷水を流して、原料酸
を5℃に保ち撹拌させながら五酸化二燐120kg(P
2 5 /CF3 SO3 H:モル比=22.8)を供給し
よく混合しつつ、反応温度10℃で反応させ、1時間で
反応スラリーが固結のため、反応を終了した。反応終了
後、無水化反応率は70%であった。
【0079】反応後、ジャケット側に熱媒を流して、1
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物118.5kgを得た。この
留分中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオ
ロメタンスルホン酸エステル6wt%、トリフルオロメ
タンスルホン酸2wt%、燐60wtppm、フリーフ
ッ素640wtppm、純度92wt%であった。な
お、トリフルオロメタンスルホン酸無水物の出来高は、
109.0kgでありトリフルオロメタンスルホン酸ベ
ースの収率は、58%であった。
【0080】トリフルオロメタンスルホン酸無水物を蒸
留回収した後の蒸留残渣へ、100%燐酸240kgを
添加し、再び160Torr、45〜90℃で単蒸留を
行い、トリフルオロメタンスホン酸無水物の回収を行っ
た。蒸留後、無色透明のトリフルオロメタンスルホン酸
無水物13.3kgを得た。この留分中の不純物および
純度を分析した結果、トリフルオロメチルトリフルオロ
メタンスルホネート1wt%、トリフルオロメタンスル
ホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリー
フッ素550wtppm、純度99wt%であり、トリ
フルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、7%であっ
た。
【0081】なお、先の蒸留で得たトリフルオロメタン
スルホン酸無水物109.0kgと本蒸留で得たトリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物13.3kgを加えたト
ータルのトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率
は、65%であった。
【0082】また、蒸留残渣中のトリフルオロメタンス
ルホン酸無水物の回収蒸留を終えた蒸留釜残は、釜温9
0℃で溶液状のポリ燐酸であり、容易に反応器より抜き
出す事が出来た。
【0083】更に、これらの蒸留回収で得たトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物中のフリーフッ素、トリフル
オロメチルトリフルオロメタンスルホネートおよびトリ
フルオロメタンスルホン酸等の不純物を低減させるため
に、粗製品131.8kgを160Torr、45℃で
精留を行い、トリフルオロメタンスルホン酸無水物の精
製を行った。
【0084】1時間還留を行い、初留カット30%(初
留留出液:40kg)の後、中留の分取を行い、無色透
明の精製品49kgを得た。この中留液精製品中の不純
物および純度を分析した結果、トリフルオロメチルトリ
フルオロメタンスルホネート0.8wt%、トリフルオ
ロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm
以下、フリーフッ素90wtppm、純度99wt%以
上であった。
【0085】実施例12 ジャケット,コイルおよび撹拌機を具備したハステロイ
−C材質の反応槽(0.3m3 )に純度99wt%以上
(Cn 2n+1SO2 ・OCn 2n+1(n=1〜4)0.
5wt%以下、Cn 2n+1SO3 H(n=1〜4)0.
5wt%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素35
wtppmの組成を含む)の(C4 9SO2 2 O3
20kgを仕込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5
℃に保ち撹拌させながら五酸化二燐80kg(P2 5
/C4 9 SO3 H:モル比=121.7)を添加した
後、この五酸化二燐スラリー(五酸化二燐スラリー濃
度:20wt%)へ、純度99%以上のC4 9 SO3
H50kgを加えよく混合し反応させ、反応温度10
℃、10時間で仕込みの(C4 9 SO2 2 Oを除い
た無水化反応率は、99%となり、反応を終了した。
【0086】反応後、ジャケット側に熱媒を流して、1
0Torr、65〜200℃で単蒸留を行い、(C4
9 SO2 2 Oを留出させた。(C4 9 SO2 2
の留出が認められなくなるまで減圧単蒸留を行い、蒸留
後、無色透明の(C4 9 SO2 2 O355.4kg
を得た。この留分中の不純物および純度を分析した結
果、フルオロアルキルスルホン酸エステル0.5wt%
以下、フルオロアルキルスルホン酸0.5wt%以下、
燐150wtppm、フリーフッ素1550wtpp
m、純度99wt%以上であった。なお、五酸化二燐の
分散溶媒として用いた(C4 9 SO2 2 O320k
gを除いた(C4 9 SO2 2 Oの出来高は、35.
4kgであり、C4 9 SO3 Hベースの収率は、73
%であった。
【0087】(C4 9 SO2 2 Oを蒸留回収した後
の蒸留残渣へ、100%燐酸205kgを添加し、再び
10Torr、65〜120℃で単蒸留を行い、(C4
9SO2 2 Oの回収を行った。蒸留後、無色透明の
(C4 9 SO2 2 O2.9kgを得た。この留分中
の不純物および純度を分析した結果、フルオロアルキル
スルホン酸エステル0.5wt%以下、フルオロアルキ
ルスルホン酸0.5wt%以下、燐60wtppm、フ
リーフッ素880wtppm、純度99wt%以上であ
り、C4 9 SO3 Hベースの収率は、6%であった。
【0088】なお、先の蒸留で得た(C4 9 SO2
2 O35.4kgと本蒸留で得た(C4 9 SO2 2
O2.9kgを加えたトータルのC4 9 SO3 Hベー
スの収率は、79%であった。
【0089】また、蒸留残渣中の(C4 9 SO2 2
Oの回収蒸留を終えた蒸留釜残は、釜温90℃で溶液状
のポリ燐酸であり、容易に反応器より抜き出す事が出来
た。更に、これらの蒸留回収で得た(C4 9 SO2
2 O中のフリーフッ素を低減させるために、粗製品35
8.3kgを10Torr、65℃で精留を行い、(C
4 9 SO2 2 Oの精製を行った。
【0090】1時間還留を行い、初留カット10%(初
留留出液:36kg)の後、中留の分取を行い、無色透
明の精製品215kgを得た。この中留液精製品中の不
純物および純度を分析した結果、フルオロアルキルスル
ホン酸エステル0.5wt%以下、フルオロアルキルス
ルホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリ
ーフッ素35wtppm、純度99wt%以上であっ
た。
【0091】なお、本精留で得られた初留品および蒸留
リボイラー内残液の粗(C4 9 SO2 2 Oは、次の
反応の五酸化二燐溶媒として再使用される。 比較例2 実施例12と同様の装置に純度99%以上のC4 9
3 H200kgを仕込み、コイル側に冷水を流して、
原料酸を5℃に保ち撹拌させながら五酸化二燐160k
g(P2 5 /C4 9 SO3 H:モル比=60.9)
を供給しよく混合しつつ、反応温度10℃で反応させ、
50分で反応スラリーが固結のため、反応を終了した。
反応終了後、無水化反応率は、62%であった。
【0092】反応後、ジャケット側に熱媒を流して、1
0Torr、65〜200℃で単蒸留を行い、(C4
9 SO2 2 Oを留出させた。(C4 9 SO2 2
の留出が認められなくなるまで減圧単蒸留を行い、蒸留
後、無色透明の(C4 9 SO2 2 O93.9kgを
得た。この留分中の不純物および純度を分析した結果、
4 9 SO2 ・OC4 9 4wt%、C3 7 SO2
・OC3 7 2wt%、C2 5 SO2 ・OC2 5
0.5wt%以下、CF3 SO2 ・OCF3 0.5wt
%以下、C4 9 SO3 H1wt%、C3 7 SO3
0.5wt%以下、C2 5 SO3 H0.5wt%以
下、CF3 SO3 H0.5wt%以下、燐170wtp
pm、フリーフッ素1620wtppm、純度93wt
%であった。なお、(C4 9 SO2 2 Oの出来高
は、87.3kgでありC4 9 SO3Hベースの収率
は、45%であった。
【0093】実施例13 実施例12と同様の装置に純度99wt%以上(Cn
2n+1SO2 ・OCn 2n+1(n=1〜8)0.5wt%
以下、Cn 2n+1SO3 H(n=1〜8)0.5wt%
以下、燐100wtppm、フリーフッ素860wtp
pmの組成を含む)の(C8 17SO2 2 O320k
gを仕込み、コイル側に水を流して、溶媒を40℃に保
ち撹拌させながら五酸化二燐80kg(P2 5 /C8
17SO 3 H:モル比=202.8)を添加した後、こ
の五酸化二燐スラリー(五酸化二燐スラリー濃度:20
wt%)へ、純度99%以上のC8 17SO3 H50k
gを加えよく混合し反応させ、反応温度40℃、16時
間で仕込みの(C8 17SO2 2 Oを除いた無水化反
応率は、95%となり、反応を終了した。
【0094】反応後、ジャケット側に熱媒を流して、1
0Torr、115〜250℃で単蒸留を行い、(C8
17SO2 2 Oを留出させた。(C8 17SO2 2
Oの留出が認められなくなるまで減圧単蒸留を行い、蒸
留後、無色透明の(C8 17SO2 2 O351.9k
gを得た。この留分中の不純物および純度を分析した結
果、フルオロアルキルスルホン酸エステル0.5wt%
以下、フルオロアルキルスルホン酸0.5wt%以下、
燐550wtppm、フリーフッ素3700wtpp
m、純度99wt%以上であった。なお、五酸化二燐の
分散溶媒として用いた(C8 17SO2 2 O320k
gを除いた(C8 17SO2 2 Oの出来高は、31.
9kgであり、C8 17SO3 Hベースの収率は、65
%であった。
【0095】(C8 17SO2 2 Oを蒸留回収した後
の蒸留残渣へ、100%燐酸211kgを添加し、再び
10Torr、115〜170℃で単蒸留を行い、(C
8 17SO2 2 Oの回収を行った。蒸留後、無色透明
の(C8 17SO2 2 O2.1kgを得た。この留分
中の不純物および純度を分析した結果、フルオロアルキ
ルスルホン酸エステル0.5wt%以下、フルオロアル
キルスルホン酸0.5wt%以下、燐460wtpp
m、フリーフッ素2350wtppm、純度99wt%
以上であり、C8 17SO3 Hベースの収率は、4%で
あった。
【0096】なお、先の蒸留で得た(C8 17SO2
2 O31.9kgと本蒸留で得た(C8 17SO2 2
O2.1kgを加えたトータルのC8 17SO3 Hベー
スの収率は、69%であった。
【0097】また、蒸留残渣中の(C8 17SO2 2
Oの回収蒸留を終えた蒸留釜残は、釜温90℃で溶液状
のポリ燐酸であり、容易に反応器より抜き出す事が出来
た。更に、これらの蒸留回収で得た(C8 17SO2
2 O中のフリーフッ素を低減させるために、粗製品35
4kgを10Torr、115℃で精留を行い、(C8
17SO2 2 Oの精製を行った。
【0098】1時間還留を行い、初留カット10%(初
留留出液:35kg)の後、中留の分取を行い、無色透
明の精製品210kgを得た。この中留液精製品中の不
純物および純度を分析した結果、フルオロアルキルスル
ホン酸エステル0.5wt%以下、フルオロアルキルス
ルホン酸0.5wt%以下、燐100wtppm、フリ
ーフッ素860wtppm、純度99wt%以上であっ
た。
【0099】なお、本精留で得られた初留品および蒸留
リボイラー内残液の粗(C8 17SO2 2 Oは、次の
反応の五酸化二燐溶媒として再使用される。 比較例3 実施例12と同様の装置に純度99%以上のC8 17
3 H200kgを仕込み、コイル側に水を流して、原
料酸を40℃に保ち撹拌させながら五酸化二燐160k
g(P2 5 /C8 17SO3 H:モル比=101.
4)を供給しよく混合しつつ、反応温度40℃で反応さ
せ、40分で反応スラリーが固結のため、反応を終了し
た。反応終了後、無水化反応率は、48%であった。
【0100】反応後、ジャケット側に熱媒を流して、1
0Torr、115〜250℃で単蒸留を行い、(C8
17SO2 2 Oを留出させた。(C8 17SO2 2
Oの留出が認められなくなるまで減圧単蒸留を行い、蒸
留後、無色透明の(C8 17SO2 2 O79.9kg
を得た。この留分中の不純物および純度を分析した結
果、C8 17SO2 ・OC8 175wt%、C7 15
2 ・OC7 152wt%、C6 13SO2 ・OC6
130.5wt%以下、C8 17SO3 H2wt%、C7
15SO3 H0.5wt%以下、燐620wtppm、
フリーフッ素4100wtppm、純度91wt%であ
った。なお、(C8 17SO2 2 Oの出来高は、7
2.7kgでありC8 17SO3 Hベースの収率は、3
7%であった。
【0101】
【発明の効果】本発明により、医薬、有機合成等の触媒
や化学増幅型レジストの光発生酸触媒として有用なフル
オロアルキルスルホン酸無水物を、容易に高純度かつ高
収率で製造することを可能にした。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】更に、これら粗製品を精留する事により、
純粋なトリフルオロメタンスルホン無水物を取得する方
法が知られている。 6CF3SO3H + P2O5 → 3(CF3SO2)2O + 2H3PO4 しかしながら、この方法においてはトリフルオロメタン
スルホン酸の脱水縮合反応において、トリフルオロメタ
ンスルホン酸中へ五酸化二燐を添加する為、モル比5
(P25 /6CF3 SO3 H)以上の過剰の五酸化二
燐を添加すると反応液が固結し、これ以上、五酸化二燐
を添加しても固液の攪拌が出来ないため、反応率は約7
0%が上限となり、反応物中に約30%の未反応トリフ
ルオロメタンスルホン酸が残存する。更に、圧力,温度
等の蒸留条件によっては、蒸留残渣中に未回収のトリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物が残留するため、蒸留回
収したトリフルオロメタンスルホン酸無水物のトリフル
オロメタンスルホン酸ベースの収率は、約60%の低収
率となることは避けられなかった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】脱水縮合反応の反応モル比(P25 /6
n 2n+1SO3 H)としては、2〜66.7、好まし
くはモル比8〜40の範囲が適する。モル比が2より少
ない場合、反応速度が非常に遅くなるとともにフルオロ
アルキルスルホン酸エステル化反応を促進し、収率の低
下を招く。またこの範囲を越えても特に利点はなく、経
済的ではない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】原料酸であるフルオロアルキルスルホン酸
の添加順序としては、フッ素系溶媒へ原料酸を添加した
後、五酸化二燐を供給し反応させる方法を用いた場合に
おいても、高収率で高純度フルオロアルキルスルホン酸
無水物を取得できるものであるが、この場合、フッ素系
溶媒に生成物であるフルオロアルキルスルホン酸無水物
を使用時には、室温から原料酸であるフルオロアルキル
スルホン酸が、フルオロアルキルスルホン酸無水物をフ
ルオロアルキルスルホン酸エステル化反応させる分解反
応を呈し、更に、五酸化二燐の添加初期には、モル比
(P25 /6C n 2n+1SO3 H)が低いためにフル
オロアルキルスルホン酸エステルの生成量が増加の傾向
を示す。この場合には、溶媒の温度を5〜10℃に保つ
ことにより、フルオロアルキルスルホン酸エステル化反
応をある程度抑制する事が出来るが、フッ素系溶媒中へ
五酸化二燐を添加したスラリー中へ、原料酸であるフル
オロアルキルスルホン酸を供給し、フルオロアルキルス
ルホン酸エステルの生成を抑制する方がより有利であ
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】実施例1 ジャケット,コイルおよび攪拌機を具備した反応槽
(0.27m3 )に純度99wt%以上(トリフルオロ
メタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリフル
オロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtpp
m以下、フリーフッ素100wtppmの組成を含む)
のトリフルオロメタンスルホン酸無水物320kgを仕
込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5℃に保ち攪拌
させながら五酸化二燐80kg(P25 /6CF3
3H:モル比=10)を添加した後、この五酸化二燐
スラリー(五酸化二燐スラリー濃度:20wt%)へ、
トリフルオロメタンスルホン酸50kgを加えよく混合
し反応させ、反応温度10℃、8時間で仕込みのトリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を除いた無水化反応率
は、99.5%となり、反応を終了した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】なお、本精留で得られた初留品および蒸留
リボイラー内残液の粗トリフルオロメタンスルホン酸無
水物は、次の反応の五酸化二燐溶媒として再使用され
る。 実施例2 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上(トリフル
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素100wtppmの組成を含
む)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物128kg
を仕込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5℃に保ち
攪拌させながら五酸化二燐32kg(P25 /6CF
3 SO3H:モル比=4)を添加した後、この五酸化二
燐スラリー(五酸化二燐スラリー濃度:20wt%)
へ、トリフルオロメタンスルホン酸50kgを加えよく
混合し反応させ、反応温度10℃、16時間で仕込みの
トリフルオロメタンスルホン酸無水物を除いた無水化反
応率は、92%となり、反応を終了した。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】実施例3 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上(トリフル
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素100wtppmの組成を含
む)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物320kg
を仕込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5℃に保ち
攪拌させながら五酸化二燐80kg(P25 /6CF
3 SO3H:モル比=10)を添加した後、この五酸化
二燐スラリー(五酸化二燐スラリー濃度:20wt%)
へ、トリフルオロメタンスルホン酸50kgを加えよく
混合しつつ、ジャケット側へ熱媒を流して、反応温度1
40℃で反応させ、2時間で反応スラリーが固結のた
め、反応を終了した。反応終了後、仕込みのトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物を除いた無水化反応率は、8
7%であった。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】実施例4 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上(トリフル
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素100ppmの組成を含む)
のトリフルオロメタンスルホン酸無水物80kgを仕込
み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5℃に保ち攪拌さ
せながら五酸化二燐80kg(P25 /6CF3 SO
3 H:モル比=10)を添加した後、この五酸化二燐ス
ラリー(五酸化二燐スラリー濃度:50wt%)へ、ト
リフルオロメタンスルホン酸50kgを加えよく混合し
つつ、反応温度10℃で反応させ、3時間で反応スラリ
ーが固結のため、反応を終了した。反応終了後、仕込み
のトリフルオロメタンスルホン酸無水物を除いた無水化
反応率は、94%であった。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】実施例5 実施例1と同様の装置に純度93wt%(トリフルオロ
メタンスルホン酸エステル5wt%、トリフルオロメタ
ンスルホン酸2wt%、燐70wtppm、フリーフッ
素630wtppmの組成を含む)のトリフルオロメタ
ンスルホン酸無水物320kgを仕込み、コイル側に冷
水を流して、溶媒を5℃に保ち攪拌させながら五酸化二
燐80kg(P25 /6CF3 SO3 H:モル比=
9)を添加した後、この五酸化二燐スラリー(五酸化二
燐スラリー濃度:20wt%)へ、トリフルオロメタン
スルホン酸50kgを加えよく混合し反応させ、反応温
度10℃、8時間で仕込みのトリフルオロメタンスルホ
ン酸無水物を除いた無水化反応率は、99.5%とな
り、反応を終了した。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】実施例6 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上(トリフル
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素100ppmの組成を含む)
のトリフルオロメタンスルホン酸無水物320kgを仕
込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5℃に保ち攪拌
させながら五酸化二燐80kg(P25 /6CF3
3 H:モル比=10)を添加した後、この五酸化二燐
スラリー(五酸化二燐スラリー濃度:20wt%)へ、
トリフルオロメタンスルホン酸50kgを加えよく混合
し反応させ、反応温度10℃、8時間で仕込みのトリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を除いた無水化反応率
は、99.5%となり、反応を終了した。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】実施例7 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上(トリフル
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素100ppmの組成を含む)
のトリフルオロメタンスルホン酸無水物320kgを仕
込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5℃に保ち攪拌
させながら五酸化二燐80kg(P25 /6CF3
3 H:モル比=10)を添加した後、この五酸化二燐
スラリー(五酸化二燐スラリー濃度:20wt%)へ、
トリフルオロメタンスルホン酸50kgを加えよく混合
し反応させ、反応温度10℃、8時間で仕込みのトリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を除いた無水化反応率
は、99.5%となり、反応を終了した。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】実施例8 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上(トリフル
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素100wtppmの組成を含
む)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物320kg
を仕込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5℃に保ち
トリフルオロメタンスルホン酸50kgを加え攪拌させ
ながら五酸化二燐80kg(P25 /6CF3 SO3
H:モル比=10)を供給し、よく混合し反応させ、反
応温度10℃、12時間で、仕込みのトリフルオロメタ
ンスルホン酸無水物を除いた無水化反応率は、97%と
なり、反応を終了した。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】実施例9 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上のn−C9
20320kgを仕込み、コイル側に冷水を流して、溶
媒を5℃に保ち攪拌させながら五酸化二燐80kg(P
25 /6CF3 SO3 H:モル比=10)を添加した
後、この五酸化二燐スラリー(五酸化二燐スラリー濃
度:20wt%)へ、トリフルオロメタンスルホン酸5
0kgを加えよく混合し反応させ、反応温度10℃、8
時間で無水化反応率は、99.5%となり、反応を終了
した。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】実施例10 実施例1と同様の装置に純度99wt%以上の(C3
73 N320kgを仕込み、コイル側に冷水を流し
て、溶媒を5℃に保ち攪拌させながら五酸化二燐80k
g(P25 /6CF3 SO3 H:モル比=10)を添
加した後、この五酸化二燐スラリー(五酸化二燐スラリ
ー濃度:20wt%)へ、トリフルオロメタンスルホン
酸50kgを加えよく混合し反応させ、反応温度10
℃、8時間で無水化反応率は、99.5%となり、反応
を終了した。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】比較例1 実施例1と同様の装置にトリフルオロメタンスルホン酸
200kgを仕込み、コイル側に冷水を流して、原料酸
を5℃に保ち攪拌させながら五酸化二燐160kg(P
25 /6CF3 SO3 H:モル比=5.1)を供給し
よく混合しつつ、反応温度10℃で反応させ、1時間で
反応スラリーが固結のため、反応を終了した。反応終了
後、無水化反応率は、71%であった。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正内容】
【0078】実施例11 実施例1と同様の装置にトリフルオロメタンスルホン酸
200kgを仕込み、コイル側に冷水を流して、原料酸
を5℃に保ち攪拌させながら五酸化二燐120kg(P
25 /6CF3 SO3 H:モル比=3.8)を供給し
よく混合しつつ、反応温度10℃で反応させ、1時間で
反応スラリーが固結のため、反応を終了した。反応終了
後、無水化反応率は70%であった。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正内容】
【0085】実施例12 ジャケット,コイルおよび攪拌機を具備したハステロイ
−C材質の反応槽(0.3m3)に純度99wt%以上
(Cn 2n+1SO2 ・OCn 2n+1(n=1〜4)0.
5wt%以下、Cn 2n+1SO3 H(n=1〜4)0.
5wt%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素35
wtppmの組成を含む)の(C49SO22 O3
20kgを仕込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5
℃に保ち攪拌させながら五酸化二燐80kg(P25
/6C49 SO3 H:モル比=20.3)を添加した
後、この五酸化二燐スラリー(五酸化二燐スラリー濃
度:20wt%)へ、純度99%以上のC49 SO3
H50kgを加えよく混合し反応させ、反応温度10
℃、10時間で仕込みの(C49 SO22Oを除い
た無水化反応率は、99%となり、反応を終了した。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正内容】
【0091】なお、本精留で得られた初留品および蒸留
リボイラー内残液の粗(C49 SO22Oは、次の
反応の五酸化二燐溶媒として再使用される。 比較例2 実施例12と同様の装置に純度99%以上のC49
3 H200kgを仕込み、コイル側に冷水を流して、
原料酸を5℃に保ち攪拌させながら五酸化二燐160k
g(P25 /6C49 SO3 H:モル比=10.
2)を供給しよく混合しつつ、反応温度10℃で反応さ
せ、50分で反応スラリーが固結のため、反応を終了し
た。反応終了後、無水化反応率は、62%であった。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0093
【補正方法】変更
【補正内容】
【0093】実施例13 実施例12と同様の装置に純度99wt%以上(Cn
2n+1SO2 ・OCn 2n+1(n=1〜8)0.5wt%
以下、Cn 2n+1SO3 H(n=1〜8)0.5wt%
以下、燐100wtppm、フリーフッ素860wtp
pmの組成を含む)の(C817SO22 O320k
gを仕込み、コイル側に水を流して、溶媒を40℃に保
ち攪拌させながら五酸化二燐80kg(P25 /6C
817SO3 H:モル比=33.8)を添加した後、こ
の五酸化二燐スラリー(五酸化二燐スラリー濃度:20
wt%)へ、純度99%以上のC817SO3 H50k
gを加えよく混合し反応させ、反応温度40℃、16時
間で仕込みの(C817SO22 Oを除いた無水化反
応率は、95%となり、反応を終了した。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正内容】
【0099】なお、本精留で得られた初留品および蒸留
リボイラー内残液の粗(C817SO22 Oは、次の
反応の五酸化二燐溶媒として再使用される。 比較例3 実施例12と同様の装置に純度99%以上のC817
3 H200kgを仕込み、コイル側に水を流して、原
料酸を40℃に保ち攪拌させながら五酸化二燐160k
g(P25 /6C817SO3 H:モル比=16.
9)を供給しよく混合しつつ、反応温度40℃で反応さ
せ、40分で反応スラリーが固結のため、反応を終了し
た。反応終了後、無水化反応率は、48%であった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 五酸化二燐と一般式Cn 2n+1SO3
    (n=1〜8)で示されるフルオロアルキルスルホン酸
    との反応から一般式(Cn 2n+1SO2 2 O(n=1
    〜8)で示されるフルオロアルキルスルホン酸無水物を
    得るに際し、フッ素系溶媒中で反応を行わせることを特
    徴とするフルオロアルキルスルホン酸無水物の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 五酸化二燐をフッ素系溶媒中へ添加した
    後、そのスラリー中へフルオロアルキルスルホン酸を供
    給し、−40〜150℃の温度範囲で反応を行わせるこ
    とを特徴とする請求項1記載のフルオロアルキルスルホ
    ン酸無水物の製造方法。
  3. 【請求項3】 フッ素系溶媒が、一般式(Cn 2n+1
    2 2 O(n=1〜8)で示されるフルオロアルキル
    スルホン酸無水物、一般式Cn 2n+1SO2 ・OCn
    2n+1(n=1〜8)で示されるフルオロアルキルスルホ
    ン酸エステル、一般式Cn 2n+2(n=4〜20)で示
    されるペルフルオロアルカン、一般式(C n 2n+13
    N(n=2〜6)で示されるペルフルオロアルキルアミ
    ン、およびペルフルオロポリエーテルからなる群より選
    ばれるもの、またはこれらの混合物であることを特徴と
    する請求項1、2記載のフルオロアルキルスルホン酸無
    水物の製造方法。
  4. 【請求項4】 五酸化二燐とフルオロアルキルスルホン
    酸を反応させ生成したフルオロアルキルスルホン酸無水
    物を回収した後の残渣へ燐酸を添加し、蒸留によりフル
    オロアルキルスルホン酸無水物を回収することを特徴と
    するフルオロアルキルスルホン酸無水物の製造方法。
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