JPH08253431A - 1,5−ヘキサジエンの製造方法 - Google Patents

1,5−ヘキサジエンの製造方法

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JPH08253431A
JPH08253431A JP3998296A JP3998296A JPH08253431A JP H08253431 A JPH08253431 A JP H08253431A JP 3998296 A JP3998296 A JP 3998296A JP 3998296 A JP3998296 A JP 3998296A JP H08253431 A JPH08253431 A JP H08253431A
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hexadiene
allyl chloride
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mol
magnesium
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JP3998296A
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Howard M Bank
マービン バンク ハワード
Ii Keith Quentin Hayes
クエンティン ヘイズ ザ セカンド キース
Binh Thanh Nguyen
サン ニュイエン ビン
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C1/00Preparation of hydrocarbons from one or more compounds, none of them being a hydrocarbon
    • C07C1/26Preparation of hydrocarbons from one or more compounds, none of them being a hydrocarbon starting from organic compounds containing only halogen atoms as hetero-atoms

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩化アリルとマグネシウムとの反応によって
1,5−ヘキサジエンを調製する方法であって、流動性
があり容易に攪拌できるスラリーを生じるものを提供す
る。 【解決手段】 1,5−ヘキサジエンを調製する1段階
法。この方法は、マグネシウム金属を、塩化アリル;こ
の塩化アリル1モル当たり1〜15モルの、炭素原子数
7未満のジアルキルエーテル;及びこのジアルキルエー
テル1モル当たり0.05モル以上2モル未満の液体芳
香族炭化水素溶媒を含む混合物と、5〜200℃で接触
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1,5−ヘキサジ
エンの調製のための1段階グリニャール型方法である。
この方法は、塩化アリル;前記塩化アリル1モル当たり
1〜15モルの炭素原子数7未満のジアルキルエーテ
ル;前記ジアルキルエーテル1モル当たり0.05モル
以上2モル未満の液体芳香族炭化水素溶媒を含む混合物
とマグネシウムを、5〜200℃の範囲の温度でマグネ
シウム金属と接触させることを含む。本発明者等はジア
ルキルエーテル及び液体芳香族炭化水素を上記モル比で
含む共溶媒が存在すると容易に攪拌でき流れる生成物ス
ラリーが得られることを見出した。更に、この共溶媒の
使用は連続法として実施する。液体芳香族炭化水素対ジ
アルキルエーテルの上記のモル比の範囲内で出発させる
と、この方法は自己開始する。
【0002】
【従来の技術】グリニャール試薬の製造と反応は多数の
書籍と概説記事の主題となってきた。そのような概説
は、例えば、Coates et al., Orga
nometallic Compounds, Vo
l. 1, p.76−103,(1967), Me
thuen and Co. LTD, Londo
n,U.K.に;及びKirk and Othme
r, ENCYCLOPEDIA OF CHEMIC
AL TECHNOLOGY, Vol.10, 72
1−734 (1966), The Intersc
ience Encyclopedia, Inc.,
NY, NYに記載されている。しかしながら、それ
は溶液中にて錯体として存在し、錯体形成に重要な役割
を果している、と一般に考えられている。上記記事には
グリニャール試薬の形成と反応性に対する溶媒の予想で
きない効果が論じられている。
【0003】中間体としてのグリニャール試薬を用いる
方法により1,5−ヘキサジエンを調製することは公知
である。例えば、Turk et al., Orga
nic Synthesis, Vol. 27, 7
−8, 1947 は無水エーテル中でマグネシウム削
り屑を用いて塩化アリルを反応させることにより1,5
−ヘキサジエンを調製することを教えている。この反応
は粘稠なスラリーを生じ、これを攪拌することはできな
くなる。次いで、この攪拌できないスラリーを塩酸溶液
で処理して塩化マグネシウム副生物を溶液中に形成し、
スラリーを充分流動性にし、攪拌できるようにする。次
いで、このエーテル層を分離し蒸留すると、55〜65
%の範囲の収率が得られる。この収率の計算の基礎はこ
の記事には記載されていない。
【0004】Turk et al.の方法は一般に商
業的プロセスとして受け入れられていない。反応中に攪
拌のできないスラリーが形成されれば、物質移動及び熱
移動が減少しそのため収率が減る原因となる。更に、こ
のスラリーの性質のため、追加のステップで、1,5−
ヘキサジエン生成物の単離を可能にするために塩化水素
水溶液のような試薬でスラリーを処理する必要がある。
典型的には、1,5−ヘキサジエンの主要部が、攪拌で
きないスラリー中に閉じ込められる。加えて、スラリー
の非流動性は、この反応を連続プロセスとして進行させ
られないようにしてしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】それ故、本発明の目的
は、流動性であって容易に攪拌できるスラリーを生じ
る、塩化アリルとマグネシウムとの反応により1,5−
ヘキサジエンを調製する方法を提供することである。即
ち、この反応混合物中では物質移動と熱移動が高めら
れ、1,5−ヘキサジエンの収率が改善される。加え
て、流動性のあるスラリーを形成すると本発明方法を連
続的プロセスで実施することが可能になる。このスラリ
ーを可溶化してこれを流動性にし、1,5−ヘキサジエ
ンの回収を可能にするために、何ら追加のステップは必
要でない。
【0006】
【課題を解決するための手段】炭素原子数7未満のジア
ルキルエーテル及びこのジアルキルエーテル1モル当た
り0.05〜2モルの液体芳香族炭化水素を含む共溶媒
の存在下に、塩化アリルとマグネシウムを接触させる
と、得られたスラリーは流動性でありかつ容易に攪拌で
きることを、本発明者等は見出した。驚くべきことに、
その場合には、1,5−ヘキサジエンの収率は、このプ
ロセスに添加したマグネシウムを基準にして90%を超
えるであろう。得られたスラリーの流動性はこのプロセ
スを連続的プロセスとして進行させることも可能にす
る。
【0007】米国特許No.3080324は、酸素を添
加した溶媒及び液体炭化水素は、グリニャール試薬の調
製において反応媒体として使用できることを特許請求し
ている。この特許は、グリニャール試薬の続きの反応に
おいて共溶媒系が有用であることは教えていない。
【0008】米国特許No.3801558は、マグネシ
ウムで還元された触媒を調製するにあたって使用される
還元剤が、ジアルキルエーテルのようなグリニャール試
薬用の調節された量の錯化剤を含んでいるときは、種々
の利益が実現されることを開示している。報告された利
益は、グリニャール試薬が、周囲温度で、炭化水素溶媒
に一層溶解性であることである。この特許は、α−オレ
フィンを重合するのに有用な触媒を作るためのプロセス
において、三塩化チタン用の還元剤としてグリニャール
を使用することも報告している。
【0009】「1段階」法とは、本発明プロセスにおい
て、中間のグリニャール型試薬を分離する必要がなく、
次に更に反応させて1,5−ヘキサジエンを形成するこ
とを意味する。更に、本発明方法において、1,5−ヘ
キサジエンの回収を便ならしめるために、得られる生成
物スラリーに別の可溶化ステップを行う必要がない。
【0010】本発明方法は、共溶媒混合物中でマグネシ
ウム金属と塩化アリルを反応させることを含む。マグネ
シウム金属及びマグネシウム金属の物理的形状を作る方
法は、当技術分野において公知のどんな方法であっても
よい。このマグネシウム金属は粉末状であっても、チッ
プ状であっても、また削り屑状であってもよい。マグネ
シウム金属の好ましい形状は削り屑である。
【0011】マグネシウム金属の塩化アリルとの接触
は、グリニャール型反応器を運転するのに適した標準型
反応器中で行われる。この反応器は、バッチ式であって
も、半バッチ式でも、また連続式でもよい。本発明方法
を実施するときの環境は不活性であるべきである。従っ
て、好ましい方法においては、マグネシウム金属は、不
活性ガス、例えば窒素又はアルゴンでパージし、ガスシ
ールした反応器中で塩化アリルと接触させる。
【0012】一般には、マグネシウム金属は、前記共溶
媒混合物及び追加の共溶媒中の塩化アリルとを含む反応
器に加える。次いで、この生成物混合物を調節した速度
で反応器に供給する。反応器に供給されるマグネシウム
対塩化アリルのモル比は、重要ではなく、広い範囲内で
変化させることができる。バッチ法にとって、マグネシ
ウム対塩化アリルのモル比については、マグネシウムの
マグネシウム塩への本質的に全ての変換が確保されるよ
うに充分過剰に塩化アリルを供給するのが好ましい。本
発明方法を連続法で実施するときは、反応器に供給され
る塩化アリルに対してマグネシウム金属は過剰に存在さ
せる。そのような場合において、塩化アリルの反応器へ
の供給は、塩化アリルの1,5−ヘキサジエンへの変換
の許容できるレベルを確保し、未反応塩化アリルマグネ
シウム錯体の存在を最小にするように調節する。塩化ア
リル供給原料を分割し、その一部分を、塩化アリルマグ
ネシウムの反応を完全にするためにマグネシウム床の後
に加えてもよい。次いで、過剰の塩化アリルは回収しこ
のプロセスに再循環するのが便利である。
【0013】本発明方法は、炭素原子数7未満のジアル
キルエーテル及び液体芳香族炭化水素溶媒を含む共溶媒
の存在下に実施する。このジアルキルエーテルはジメチ
ルエーテル、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテ
ル、及びn−ブチルメチルエーテルであり得る。塩化ア
リル1モル当たり1〜15モルのジアルキルエーテル
が、本発明プロセスに加えられる。3〜10モルのジア
ルキルエーテルを加えるのが好ましい。2〜5モルのジ
アルキルエーテルを加えるのがより好ましい。
【0014】前記液体芳香族炭化水素溶媒は、プロセス
条件下で液体であるどんな芳香族炭化水素溶媒であって
もよい。この液体芳香族炭化水素溶媒は、例えばトルエ
ン、キシレン及びベンゼンであり得る。好ましい液体芳
香族炭化水素はトルエンである。
【0015】ジアルキルエーテル対液体芳香族炭化水素
のモル比は、本発明方法にとって重要である。本発明方
法では、前記ジアルキルエーテル1モル当たり0.05
モル以上2モル未満の液体芳香族炭化水素溶媒の存在が
必要である。ジアルキルエーテル1モル当たり溶媒が2
モル以上あると、本発明方法は容易に開始しない。ジア
ルキルエーテルが0.05モル未満のモル比では、得ら
れたスラリーはペースト様コンシステンシーを有し、
1,5−ヘキサジエンの有効な回収のためには可溶化が
必要になるであろう。ジアルキルエーテルに対する液体
芳香族炭化水素のモル比は0.2〜1.5であることが
好ましい。
【0016】本発明方法は5〜200℃の範囲内の温度
で実施される。この方法は30〜170℃の温度範囲で
実施するのが好ましい。本発明方法を実施するときの圧
力は重要ではなく、大気圧ないし1.48MPa(21
5psi)であり得る。好ましいゲージ圧は0〜0.8
62MPa(0〜125psi)の範囲内である。
【0017】本発明方法の生成物は攪拌可能なスラリー
中の1,5−ヘキサジエンである。1,5−ヘキサジエ
ンに加えて、このスラリーは、ジアルキルエーテル、液
体芳香族炭化水素溶媒、液体芳香族炭化水素塩、未反応
マグネシウム及び他の固体を含み得る。1,5−ヘキサ
ジエンを単離するには、更にこのスラリーを、1,5−
ヘキサジエンを含む液体部分と、塩化マグネシウム塩、
未反応マグネシウム及び他の固体を含む固体部分とに分
離する。そのような分離は、沈降又はろ過のような固体
から液体を分離するための標準的な方法で実施される。
共溶媒中の1,5−ヘキサジエンを含む液体部分は、更
に、例えば蒸留により1,5−ヘキサジエンから前記共
溶媒を分離できる。この共溶媒は、このプロセスに再循
環できる。
【0018】
【実施例】
(例1)1,5−ヘキサジエンを作るプロセスにおける
共溶媒としてのトルエンの効果を評価するために、一連
の実験を行った。このプロセスは、還流コンデンサー及
びこの還流コンデンサーの頂部に配置されたドライアイ
スコンデンサーを備えた1リットルフラスコを含む反応
器中で実施した。このフラスコは、加熱マントル及び攪
拌機構をも備えていた。マグネシウム金属削り屑、無水
ジエチルエーテル、トルエン及び内部標準(inter
nal standard)としてのn−オクタンを、
この反応器に加えた。この反応器は窒素ガスでシール
し、内容物を加熱して還流させた。塩化アリル、ジエチ
ルエーテル及びトルエンの混合物を、表1に報告した温
度に保持するに充分な速度で、反応器に滴々加えた。塩
化アリルは、実験1〜2については、マグネシウムに関
して、化学量論的に25%過剰に反応器に加え、実験3
〜4Bについては、7%化学量論的に過剰に加えた。各
実験について反応器に加えたジエチルエーテル、トルエ
ン及び塩化アリルのモル比を表1に示す。
【0019】実験4Aにおいて、ジエチルエーテル(E
2 O)、トルエン及び塩化アリルの比は2:4:1で
あり、反応は開始しなかった。実験4Bにおいて、追加
のジエチルエーテルを実験4Aの混合物に加えて、ジエ
チルエーテル、トルエン及び塩化アリルのモル比を4:
4:1にした。表1に報告するときは、反応混合物のサ
ンプルを採り、水素炎イオン形分析計(GC−FID)
を用いてガスクロマトグラフィーにより分析した。1,
5−ヘキサジエンの収率%を表1に報告する。これは反
応器に加えたマグネシウムの量を基準にしている。表1
に示すときは、得られたスラリーの粘度を評価した。ス
ラリーの粘度は、スラリーが攪拌できる容易さで評価
し、「非常に低」の粘度は自由に攪拌することができる
ことであり、「低」の粘度は非常に低の粘度のスラリー
に較べて、攪拌に、より大きな努力が必要で攪拌可能な
ことであり、「高」の粘度は、低の粘度のスラリーに較
べて攪拌が困難な、粘稠なことであり、「非常に高」の
粘度はペースト様のコンシステンシーで非攪拌性物質で
あることとした。(以下の例においても同じ)。
【0020】 〔表1〕 1,5−ヘキサジエンの調製方法における共溶媒としてのトルエン ヘキサ 実験 モ ル 比 温度 時間 ジエン スラリーNo. Et2O トルエン 塩化アリル (℃) (h) 収率% 粘度 1 10 4 1 44 5.9 88 低 2 6 2 1 32 3.7 90 低 3 3 3 1 32 4.2 90 非常に低 4A 2 4 1 32 1.0 0 − 4B 4 4 1 32 5.2 84 非常に低
【0021】(例2)(比較例) 1,5−ヘキサジエンを製造する方法において共溶媒と
してのトルエンの非存在下に一連の実験を行った。これ
ら実験は、例1に記載したのと同様な反応器中で行っ
た。マグネシウム金属削り屑、無水ジエチルエーテル及
び内部標準としてのn−オクタンをこの反応器に加え
た。この反応器に窒素ガスシール(nitorogen
blanket)を形成し、内容物を加熱して還流さ
せた。実験6については、反応器内容物を最初に15℃
に冷却し、温度を上昇させて塩化アリルの添加の間還流
させた。開始剤として役立てるために、実験6及び7の
反応器に2〜3個のヨウ素の結晶を加えた。表2に報告
した温度を保持するために充分な速度で、塩化アリル及
びジエチルエーテルを含む混合物を滴々反応器に加え
た。この塩化アリルは、マグネシウムに関して化学量論
的に25%過剰に反応器に加えた。反応器に加えた塩化
アリルに対するジエチルエーテルのモル比も表2に示
す。表2に報告するときには、反応混合物のサンプルを
採り、GC−FIDにより分析した。1,5−ヘキサジ
エンの収率%を表2に報告する。これは、反応器に加え
たマグネシウムの量を基準としている。表2に報告する
ときに、反応器中に存在するスラリーの粘度を評価し
た。これを表2に報告する。
【0022】 〔表2〕 1,5−ヘキサジエンの調製の単一溶媒法 ヘキサ 実験 モ ル 比 温度 時間 ジエン スラリーNo. Et2O 塩化アリル (℃) (h) 収率% 粘度 5 10 1 44 5.9 88 高 6 6 1 32 3.7 90 非常に高 7 8 1 32 4.2 90 非常に高 8 8 1 32 1.0 0 非常に高
【0023】(例3)150℃での1,5−ヘキサジエ
ンの調製のためのプロセスにおいて、共溶媒としてトル
エンの効果を評価するために1つの実験を行った。この
評価はシールしたガラス管中で行った。マグネシウム金
属(0.13g)並びに塩化アリル、トルエン及びジエ
チルエーテルをモル比1:3:3で含む混合物0.3mL
を前記管に入れた。この管の内容物をIPA/ドライア
イス浴中で急速に凍結し、次いでこの管を熱シールし
た。このシールした管を150℃に予備加熱した管状炉
に入れた。約2分後に、この管を管状炉から取り出し、
IPA/ドライアイス浴中で冷却した。この管中の内容
物をGC−FIDで分析した。この分析は塩化アリルが
1,5−ヘキサジエンに100%転化していることを示
した。
【0024】(例4)(比較例) n−ジブチルエーテル及びトルエンを含む共溶媒の存在
下に1,5−ヘキサジエンを調製するための共溶媒プロ
セスを進行させる能力を評価した。この評価は例1に記
載したものと同様な反応器中で行った。マグネシウム金
属削り屑、無水n−ジブチルエーテル、トルエン及び内
部標準としてのn−オクタンを前記反応器に加えた。こ
の反応器に窒素ガスシールを形成し、内容物を加熱して
還流させた。塩化アリル、n−ジブチルエーテル及びト
ルエンをこの反応器にゆっくりと加え、この混合物を外
部から加熱して100℃に昇温した。塩化アリルを、マ
グネシウムに関して25%化学量論的に過剰に反応器に
加えた。反応器に加えたn−ジブチルエーテル、トルエ
ン及び塩化アリルのモル比は3:3:1であった。この
混合物を100℃で6時間保持した。6時間の終点で、
サンプルを反応器から取り出し、GC−FIDで分析し
た。1,5−ヘキサジエンの収率は、反応器に加えたマ
グネシウムの量を基準として6%であった。
【0025】(例5)1,5−ヘキサジエンの連続的調
製方法における共溶媒としてトルエンの効果を評価する
ために1つの実験を行った。反応器は、マグネシウムの
攪拌床を有する1000ガロンの反応器であった。モル
比5:3:1のジエチルエーテル、トルエン及び塩化ア
リルを、反応器中の滞留時間が3時間となるような速度
で反応器の底部を通過させた。マグネシウム削り屑を、
この反応器に周期的に加え、マグネシウムを過剰に維持
した。マグネシウム床中の温度を106℃に維持し、マ
グネシウムの上の反応器の内容物の大部分は51℃に維
持した。この反応器中のゲージ圧は0.758MPa
(110psi)であった。反応混合物はこの反応器の
頂部から連続的に出て、85℃、ゲージ圧0.193M
Pa(28psi)に維持された第2の反応器に流れ、
ここでトルエン中の過剰の塩化アリルを加えて塩化アリ
ルマグネシウム錯体の反応が完全になるように保証し
た。第2反応器から出る生成物をGLC−FIDで分析
したところ、24.9面積%のジエチルエーテル、6
1.1面積%のトルエン、10.4面積%の1,5−ヘ
キサジエン及び2.2面積%の塩化アリルからなること
が見出された。活性グリニャール試薬についての試験を
したところ、否定の結果が出た。これは全ての塩化アリ
ルマグネシウムが消費されたことを示している。このプ
ロセスの間、両方の反応器中のスラリーは、容易に流
れ、容易に攪拌されて、低粘度溶液を維持した。消費さ
れた塩化アリルを基準とした1,5−ヘキサジエンの収
率は80〜90%の範囲内であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キース クエンティン ヘイズ ザ セカ ンド アメリカ合衆国,ミシガン 48708,ベイ シティ,シックスス ストリート 1516 (72)発明者 ビン サン ニュイエン アメリカ合衆国,ミシガン 48640,ミッ ドランド,オタワ ストリート 4511

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化アリル;前記塩化アリル1モル当た
    り1〜15モルの炭素原子数7未満のジアルキルエーテ
    ル;前記ジアルキルエーテル1モル当たり0.05モル
    以上2モル未満の液体芳香族炭化水素溶媒を含む混合物
    と、マグネシウム金属とを、5〜200℃の温度及び大
    気圧ないし1.48MPaで接触させることを含む、
    1,5−ヘキサジエンの1段階調製方法。
JP3998296A 1995-03-03 1996-02-27 1,5−ヘキサジエンの製造方法 Withdrawn JPH08253431A (ja)

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