JP3169171B2 - 高純度フルオロアルキルスルホン酸無水物の製造方法 - Google Patents
高純度フルオロアルキルスルホン酸無水物の製造方法Info
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Description
の触媒あるいは化学増幅型レジストの光発生酸触媒とし
て有用な物質であるフルオロアルキルスルホン酸無水物
の製造方法に関するものである。
五酸化二燐とフルオロアルキルスルホン酸との反応から
フルオロアルキルスルホン酸無水物を製造する際に、不
純物の少ないフルオロアルキルスルホン酸無水物を高収
率および低コストで製造する方法に関するものである。
フルオロアルキルスルホン酸無水物、例えばトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物を製造する方法として、一般
に広く実施されている方法は、次式に示すように、トリ
フルオロメタンスルホン酸に五酸化二燐を添加反応後、
蒸留することにより粗トリフルオロメタンスルホン酸無
水物を得るものである。
純粋なトリフルオロメタンスルホン無水物を取得する方
法が知られている。 6CF3SO3H + P2O5 → 3(CF3SO2)2O + 2H3PO4 しかしながら、この方法においてはトリフルオロメタン
スルホン酸の脱水縮合反応において、トリフルオロメタ
ンスルホン酸中へ五酸化二燐を添加する為、モル比5
(P2O5/6CF3SO3H )以上の過剰の五酸化二燐を添加す
ると反応液が固結し、これ以上、五酸化二燐を添加して
も固液の撹拌が出来ないため、反応率は約70%が上限
となり、反応物中に約30%の未反応トリフルオロメタ
ンスルホン酸が残存する。更に、圧力,温度等の蒸留条
件によっては、蒸留残渣中に未回収のトリフルオロメタ
ンスルホン酸無水物が残留するため、蒸留回収したトリ
フルオロメタンスルホン酸無水物のトリフルオロメタン
スルホン酸ベースの収率は、約60%の低収率となるこ
とは避けられなかった。
にトリフルオロメタンスルホン酸無水物を蒸留回収した
後の蒸留残渣に、水または燐酸水溶液を添加して未反応
のトリフルオロメタンスルホン酸を回収する方法を先に
提案した(特開平2−268148号)。
ルホン酸の脱水縮合反応後、反応物中には大過剰の未反
応トリフルオロメタンスルホン酸が残存する為、次式に
示すような 分解反応が進行し、蒸留回収したトリフルオロメタンス
ルホン酸無水物にトリフルオロメタンスルホン酸エステ
ルや原料酸であるトリフルオロメタンスルホン酸が多く
混入する為、品質を著しく低下させ、これら不純物を多
く含むものとなり、これらを精留した場合においても、
これら不純物は、ほぼ完全に除去されるものの分離効率
は非常に悪かった。
ルオロアルキルスルホン酸エステルおよびフルオロアル
キルスルホン酸等の不純物が非常に少ない高純度フルオ
ロアルキルスルホン酸無水物を容易にかつ収率よく得る
方法について、鋭意検討の結果、フッ素系溶媒にフルオ
ロアルキルスルホン酸を供給した系で五酸化二燐を室温
で反応させ、反応率を90%以上にすることにより、フ
ルオロアルキルスルホン酸エステル等の不純物が非常に
少ない高純度フルオロアルキルスルホン酸無水物が経済
的に得られること、更に、フルオロアルキルスルホン酸
無水物を回収した後の残渣へ燐酸を添加し、蒸留により
フルオロアルキルスルホン酸無水物を回収する事によ
り、収率よく容易に高純度フルオロアルキルスルホン酸
無水物を得ることができることを見いだし本発明に到達
した。
ル等の不純物が多いフルオロアルキルスルホン酸無水物
が生成する原因としては、五酸化二燐とフルオロアルキ
ルスルホン酸の脱水縮合反応が低反応率であるがゆえ
に、原料酸であるフルオロアルキルスルホン酸が反応物
中へ多量に残存し、この未反応フルオロアルキルスルホ
ン酸が反応生成したフルオロアルキルスルホン酸無水物
を分解させる事によるものであるが、この脱水縮合反応
時、フッ素系溶媒中へフルオロアルキルスルホン酸を添
加し、その溶液中へ五酸化二燐を分割供給する事によ
り、五酸化二燐の利用率の向上が可能となり、更に、室
温反応の場合においても、脱水縮合反応時、添加した五
酸化二燐の固結が防止でき、固液反応時間を増加させる
結果、原料酸であるフルオロアルキルスルホン酸の反応
率は、90%以上となり、フルオロアルキルスルホン酸
無水物中の不純物は、飛躍的に減少できる。また、フッ
素系溶媒として反応生成物であるフルオロアルキルスル
ホン酸無水物を用いた場合には、これら生成物の回収
時、その他のフッ素系溶媒等の不純物の混入によって生
ずるフルオロアルキルスルホン酸無水物の純度低下も避
ける事ができる。
開平2−268148号)においては、トリフルオロメ
タンスルホン酸無水物を蒸留回収した後の蒸留残渣に対
し、水または燐酸水溶液を添加させるために蒸留による
分離の際、トリフルオロメタンスルホン酸無水物の加水
分解反応により、トリフルオロメタンスルホン酸の生成
が起こり易いものであったが、本発明においては、この
蒸留残渣にフリーの水が可及的に少ない燐酸を添加させ
るものであって、このことよりフルオロアルキルスルホ
ン酸無水物の蒸留回収時には極めて収率よく蒸留回収で
きるものであり、本発明の目的を十分に達成することが
できる。
系溶媒に対して、五酸化二燐の添加量としては、五酸化
二燐を含めた全体量(フルオロアルキルスルホン酸は除
く)の80wt%以下、好ましくは15〜30wt%添
加したものであれば良い。添加量の下限については特に
限定されないが、経済性の面から5wt%以上が好まし
い。一方、80wt%より多い場合は、脱水縮合反応
時、反応液スラリーが短時間に固結現象を呈し、固液反
応時間の低下を招くため、反応率に多大の悪影響を与え
好ましくない。
媒へ添加する際のフルオロアルキルスルホン酸の濃度と
しては、フッ素系溶媒を含めた全体量の50wt%以
下、好ましくは20〜30wt%の範囲が適する。
れないが、経済性の面から5wt%以上が好ましい。こ
の場合、フッ素系溶媒に生成物であるフルオロアルキル
スルホン酸無水物を使用時には、室温から原料酸である
フルオロアルキルスルホン酸がフルオロアルキルスルホ
ン酸無水物をフルオロアルキルスルホン酸エステル化反
応させる分解反応を呈する為、原料酸の濃度が50wt
%より多い場合は前述したエステル化反応がより進行
し、収率の低下を招き好ましくない。また、フルオロア
ルキルスルホン酸無水物と原料酸であるフルオロアルキ
ルスルホン酸を共存させた場合には、室温からエステル
化反応が生ずる為、フルオロアルキルスルホン酸無水物
とフルオロアルキルスルホン酸を調合した後は、すみや
かに五酸化二燐を添加し、脱水縮合反応させる事が、よ
り好ましい。
2n+1SO3H )としては、2〜100、好ましくはモル比
4〜10の範囲が適する。モル比が2より少ない場合、
反応速度が非常に遅くなるとともにフルオロアルキルス
ルホン酸エステル化反応を促進し、収率の低下を招く。
またこの範囲を越えても特に利点はなく、経済的ではな
い。
40〜150℃の温度範囲が好ましく、最適には、20
〜40℃の範囲を保持する。150℃以上では、反応
時、短時間で五酸化二燐の固結現象が生じ、固液反応時
間低下のために収率の低下を起こし、また、−40℃以
下では、反応速度が遅くかつ粘度も上昇し好ましくな
い。
大気圧または減圧下で撹拌を続けながら30分以上、好
ましくは15〜30時間反応させる。五酸化二燐の添加
方法としては、フルオロアルキルスルホン酸をフッ素系
溶媒中へ供給した後、攪拌しつつ、その溶液中へ五酸化
二燐を分割添加するが、分割添加する割合としては、反
応温度30℃,反応モル比(P2O5/6CnF2n+1SO3H )5
の場合には5回に添加する五酸化二燐を分割し、添加の
速度は1回/3時間以上が適する。
応液スラリ−が固結気味の現象を呈し、反応率に多大の
悪影響を与え好ましくない。なお、五酸化二燐の添加は
連続添加を行った場合においても分割添加と同様に十分
効果を有するものである。
は、脱水縮合反応後の生成物の回収の面からは、反応生
成するフルオロアルキルスルホン酸無水物が最も適する
が、原料および反応生成物に不活性な溶媒で、たとえ
ば、一般式CnF2n+1SO2・OC nF2n+1(n=1〜
8)で示されるフルオロアルキルスルホン酸エステル、
一般式CnF2n+2(n=4〜20)で示されるペルフル
オロアルカン、一般式(CnF 2n+1)3N(n=2〜6)
で示されるペルフルオロアルキルアミン、およびペルフ
ルオロポリエーテル等のペルフルオロ化合物が好適に用
いられ、これらの混合物でも本発明は十分に効果をあげ
ることができる。
を回収した後の残渣中に含まれる未回収のフルオロアル
キルスルホン酸無水物を回収する場合には、フルオロア
ルキルスルホン酸無水物の加水分解を抑制するため、用
いる燐酸としては、フリーの水が可及的に少ないものを
用いるものであり、燐酸の濃度は、100%燐酸(P 2
O5濃度:72.4%)が好ましい。上限については特
に限定されないが、あまり高くても残渣の主成分である
五酸化二燐が未溶解分として反応容器に残るため、回収
後の残渣処理が困難となり、通常はP2O5濃度80%以
下が適するものである。
ホン酸無水物を回収した後の残渣中に含まれる五酸化二
燐および添加する燐酸の合計P2O5に対して2倍モルま
での量のH2Oとなるように調整し、これにより残渣中
の燐酸分はピロ燐酸組成となる。水の量がこの量より多
くなるように添加すると、残渣中に含まれるフルオロア
ルキルスルホン酸無水物の加水分解が進行し、回収工程
における収率の低下を招く。
厳密には、フルオロアルキルスルホン酸の脱水縮合反応
により放出される水を予め考慮して決定することが好ま
しい。
オロアルキルスルホン酸無水物をほとんど溶解せず、か
つまた、フルオロアルキルスルホン酸を無限に溶解する
特性を有しているため、低温で蒸留することができ、種
々の不純物を含まない高純度のフルオロアルキルスホン
酸無水物が容易に得られる。
ムとしては、別途用意した容器内で反応残渣に含まれる
フルオロアルキルスルホン酸無水物を回収した後のピロ
燐酸溶液に水を添加して、100%燐酸溶液に再調整せ
しめた後、次の回収用燐酸としてリサイクルさせること
により回収用燐酸溶液をクローズドシステム化すること
ができる。
媒としてフッ素系溶媒を用いて、150℃以下の温度で
フルオロアルキルスルホン酸と反応を行わせることによ
り、不純物の少ないフルオロアルキルスルホン酸無水物
を得る方法に関するものであるが、不純物の増加を招く
物質を反応中にできるだけ生成せしめないような反応条
件および蒸留条件についても検討した。
ロアルキルスルホン酸中には、不純物として、三酸化硫
黄,硫酸および水等が含まれているが、これら不純物は
脱水縮合反応時に次式に示すような H2SO4 + P2O5 → SO3 + 2HPO3 (1) 2CnF2n+1SO3H + SO3 → CnF2n+1SO2・OCnF2n+1 + SO2↑ + H2SO4 (2) (CnF2n+1SO2)2O + H2O → 2CnF2n+1SO3H (3) 種々の分解反応が室温から進行し、蒸留時の加熱状態で
は更に促進されるために収率の低下を招く。このため原
料酸のこれらの不純物量としては、1000ppm以
下、好ましくは500ppm以下のものを使用する。
の添加順序としては、フッ素系溶媒へ五酸化二燐を添加
したスラリ−中へ原料酸を供給し、反応させる方法を用
いた場合においても、高収率で高純度フルオロアルキル
スルホン酸無水物を取得できるものであるが、この場
合、反応初期の原料酸濃度が比較的に高い為、さきに添
加した五酸化二燐の表面層がポリ燐酸となることより、
活性な五酸化二燐が減少するがゆえに、90%以上の高
い無水化反応率を得る為には、モル比8以上の多量の五
酸化二燐を必要とする。更に、高モル比状態においては
添加した五酸化二燐が固結気味の傾向を示す。この場合
には、反応温度を5℃以下に保つことにより、反応時の
固結現象をある程度抑制する事が出来るが、フッ素系溶
媒へ原料酸を添加した後、五酸化二燐を分割添加し、室
温で反応させる方が低モル比で無水化反応率90%以上
が得られ、バッチ当たりの製造量が増加する為、工業的
により有利である。
キルスルホン酸無水物の分離回収については、分液等に
より回収することも可能であるが、一般的には蒸留によ
り分離される。例えばトリフルオロメタンスルホン酸無
水物の場合の蒸留回収時の圧力については、50Tor
r以上、好ましくは100Torr以上程度の範囲の条
件で操作するが、あまり高くてもトリフルオロメタンス
ホン酸無水物の熱分解によりフリーフッ素の生成量が増
加の傾向を示して好ましくないため、蒸留圧力は、15
0〜200Torr程度が好適である。
ロアルキルスルホン酸無水物以外のものを用いた場合に
おいても同様に蒸留により、高純度のフルオロアルキル
スルホン酸無水物を得ることができるものである。
媒にフルオロアルキルスルホン酸を供給後、150℃以
下、好ましくは20〜40℃の範囲で五酸化二燐を分割
添加し、大気圧または減圧下で撹拌を続けながら、30
分以上反応を保持することにより達成される。
に蒸留釜には、ステンレススチール、ハステロイ−C等
が用いられ、塔および凝縮器,製品受器等は、ガラス,
ガラスライニングあるいはテフロンライニングしたもの
等が適する。
ルオロアルキルスルホン酸無水物の蒸留回収を行い、更
に、蒸留残渣に燐酸を供給して残留するフルオロアルキ
ルスルホン酸無水物の蒸留回収を実施することにより、
目的の高純度フルオロアルキルスルホン酸無水物を経済
的に取得することができる。
明はかかる実施例に限られるものではない。
反応槽(0.27m3)に純度99wt%以上(トリフ
ルオロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、ト
リフルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5w
tppm以下、フリーフッ素350wtppmの組成を
含む)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物240k
gを仕込んだ後、純度99wt%以上のトリフルオロメ
タンスルホン酸100kgを添加し、ジャケット側に熱
媒を流して、この混合溶液を25℃に保ち撹拌させなが
ら五酸化二燐75kg(P2O5/6CF3SO3H:モル
比=4.75)を分割添加した。この五酸化二燐の分割
添加は、5回に分けて(15kg/回)、1回/3時間
の添加速度で加えよく混合し反応させ、反応温度30
℃、反応時間合計:15時間で仕込みのトリフルオロメ
タンスルホン酸無水物を除いた無水化反応率は、95%
となり、反応を終了した。
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物315.2kgを得た。この
留分中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオ
ロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリフ
ルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtp
pm以下、フリーフッ素300wtppm、純度99w
t%以上であった。なお、五酸化二燐の分散溶媒として
用いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物240kg
を除いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物の出来高
は、75.2kgであり、トリフルオロメタンスルホン
酸ベースの収率は、80%であった。
留回収した後の蒸留残渣へ、100%燐酸275kgを
添加し、再び160Torr、45〜90℃で単蒸留を
行い、トリフルオロメタンスホン酸無水物の回収を行っ
た。蒸留後、無色透明のトリフルオロメタンスルホン酸
無水物4.1kgを得た。この留分中の不純物および純
度を分析した結果、トリフルオロメタンスルホン酸エス
テル0.5wt%以下、トリフルオロメタンスルホン酸
0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素
350wtppm、純度99wt%以上であり、トリフ
ルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、4%であっ
た。
スルホン酸無水物75.2kgと本蒸留で得たトリフル
オロメタンスルホン酸無水物4.1kgを加えたトータ
ルのトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、8
4%であった。
ルホン酸無水物の回収蒸留を終えた蒸留釜残へ、再度1
00%燐酸を添加し、蒸留釜残を完全に溶解させた。こ
の溶解した釜残は釜温90℃で溶液状のポリ燐酸であ
り、容易に反応器より抜き出す事が出来た。
ロメタンスルホン酸無水物中のフリーフッ素を低減させ
るために、粗製品319.3kgを160Torr、4
5℃で精留を行い、トリフルオロメタンスルホン酸無水
物の精製を行った。
留出液:16kg)の後、中留の分取を行い、無色透明
の精製品224kgを得た。この中留液精製品中の不純
物および純度を分析した結果、トリフルオロメタンスル
ホン酸エステル0.5wt%以下、トリフルオロメタン
スルホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フ
リーフッ素35wtppm、純度99wt%以上であっ
た。なお、本精留で得られた初留品および蒸留リボイラ
ー内残液の粗トリフルオロメタンスホン酸無水物は、次
の反応の五酸化二燐溶媒として再使用される。
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素300wtppmの組成を含
む)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物240kg
を仕込んだ後、純度99wt%以上のトリフルオロメタ
ンスルホン酸100kgを添加し、ジャケット側に熱媒
を流して、この混合溶液を25℃に保ち撹拌させながら
五酸化二燐75kg(P2O5/6CF3SO3H:モル比
=4.75)を分割添加した。この五酸化二燐の分割添
加は、3回に分けて添加を行い、添加の方法としては初
めに45kg/回、2回目および3回目は15kg/回
の添加を行い、1回/3時間の添加速度で加えよく混合
し反応させ、反応温度30℃、反応時間合計:9時間で
仕込みのトリフルオロメタンスルホン酸無水物を除いた
無水化反応率が85%の為、更に反応スラリ−の攪拌を
6時間行い、無水化反応率90%で反応を終了した。
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物306.7kgを得た。この
留分中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオ
ロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリフ
ルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtp
pm以下、フリーフッ素310wtppm、純度99w
t%以上であった。なお、五酸化二燐の分散溶媒として
用いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物240kg
を除いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物の出来高
は、66.7kgであり、トリフルオロメタンスルホン
酸ベースの収率は、71%であった。
留回収した後の蒸留残渣へ、100%燐酸275kgを
添加し、再び160Torr、45〜90℃で単蒸留を
行い、トリフルオロメタンスホン酸無水物の回収を行っ
た。蒸留後、無色透明のトリフルオロメタンスルホン酸
無水物3.8kgを得た。この留分中の不純物および純
度を分析した結果、トリフルオロメタンスルホン酸エス
テル0.5wt%以下、トリフルオロメタンスルホン酸
0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素
350wtppm、純度99wt%以上であり、トリフ
ルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、4%であっ
た。
スルホン酸無水物66.7kgと本蒸留で得たトリフル
オロメタンスルホン酸無水物3.8kgを加えたトータ
ルのトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、7
5%であった。
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素300wtppmの組成を含
む)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物240kg
を仕込んだ後、純度99wt%以上のトリフルオロメタ
ンスルホン酸100kgを添加し、ジャケット側に熱媒
を流して、この混合溶液を25℃に保ち撹拌させながら
五酸化二燐75kg(P2O5/6CF3SO3H:モル比
=4.75)を分割添加した。この五酸化二燐の分割添
加は、5回に分けて(15kg/回)、1回/3時間の
添加速度で加えよく混合し反応させ、反応温度30℃、
反応時間合計:15時間で仕込みのトリフルオロメタン
スルホン酸無水物を除いた無水化反応率は、96%とな
り、反応を終了した。
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物317.1kgを得た。この
留分中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオ
ロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリフ
ルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtp
pm以下、フリーフッ素300wtppm、純度99w
t%以上であった。なお、五酸化二燐の分散溶媒として
用いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物240kg
を除いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物の出来高
は、77.1kgであり、トリフルオロメタンスルホン
酸ベースの収率は、82%であった。
留回収した後の蒸留残渣へ、実施例1で得られた溶解蒸
留釜残であるポリ燐酸に水を添加し、再調整したトリフ
ルオロメタンスルホン酸3wt%、水6wt%、燐酸9
1wt%組成のリサイクル燐酸275kgを添加し、再
び160Torr、45〜90℃で単蒸留を行い、トリ
フルオロメタンスホン酸無水物の回収を行った。蒸留
後、無色透明のトリフルオロメタンスルホン酸無水物
1.7kgを得た。この留分中の不純物および純度を分
析した結果、トリフルオロメタンスルホン酸エステル
0.5wt%以下、トリフルオロメタンスルホン酸0.
5wt%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素33
0wtppm、純度99wt%以上であり、トリフルオ
ロメタンスルホン酸ベースの収率は、2%であった。
スルホン酸無水物77.1kgと本蒸留で得たトリフル
オロメタンスルホン酸無水物1.7kgを加えたトータ
ルのトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、8
4%であった。
ルホン酸無水物の回収蒸留を終えた蒸留釜残へ、再度リ
サイクル燐酸を添加し、蒸留釜残を完全に溶解させた。
この溶解した釜残は釜温90℃で溶液状のポリ燐酸であ
り、容易に反応器より抜き出す事が出来た。
4材質の反応槽(0.27m3 )に純度99wt%以上
(トリフルオロメタンスルホン酸エステル0.5wt%
以下、トリフルオロメタンスルホン酸0.5wt%以
下、燐5wtppm以下、フリーフッ素300ppmの
組成を含む)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物3
20kgを仕込み、コイル側に冷水を流して、溶媒を5
℃に保ち撹拌させながら五酸化二燐80kg(P2O5/
6CF3SO3H:モル比=10.1)を添加した後、こ
の五酸化二燐スラリー(五酸化二燐スラリー濃度:20
wt%)へ、純度99wt%以上のトリフルオロメタン
スルホン酸50kgを加えよく混合し反応させ、反応温
度10℃、8時間で仕込みのトリフルオロメタンスルホ
ン酸無水物を除いた無水化反応率は、99.5%とな
り、反応を終了した。
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物358.5kgを得た。この
留分中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオ
ロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリフ
ルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtp
pm以下、フリーフッ素500wtppm、純度99w
t%以上であった。なお、五酸化二燐の分散溶媒として
用いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物320kg
を除いたトリフルオロメタンスルホン酸無水物の出来高
は、38.5kgでありトリフルオロメタンスルホン酸
ベースの収率は、82%であった。
F20 240kgを仕込んだ後、純度99wt%以上の
トリフルオロメタンスルホン酸100kgを添加し、ジ
ャケット側に熱媒を流して、この混合溶液を25℃に保
ち撹拌させながら五酸化二燐75kg(P2O5/6CF
3SO3H:モル比=4.75)を分割添加した。この五
酸化二燐の分割添加は、5回に分けて(15kg/
回)、1回/3時間の添加速度で加えよく混合し反応さ
せ、反応温度30℃、反応時間合計:15時間で原料酸
であるトリフルオロメタンスルホン酸の無水化反応率
は、94%となり、反応を終了した。
0Torr、45〜200℃で単蒸留を行い、n−C9
F20およびトリフルオロメタンスルホン酸無水物の混合
物を留出させた。これらの留出が認められなくなるまで
減圧単蒸留を行い、蒸留後、留出液304.1kgを得
た。この留分中の組成を分析した結果、トリフルオロメ
タンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリフルオ
ロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm
以下、フリーフッ素70wtppm、n−C9F207
5.0wt%,トリフルオロメタンスルホン酸無水物2
5.0wt%であった。なお、五酸化二燐の分散溶媒と
して用いたn−C9F20の回収量は228kgであり、
回収率は95%であった。また、トリフルオロメタンス
ルホン酸無水物の出来高は、76.1kgでありトリフ
ルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、81%であっ
た。
びn−C9F20を蒸留回収した後の蒸留残渣へ、100
%燐酸275kgを添加し、再び50Torr、45〜
200℃で単蒸留を行い、トリフルオロメタンスホン酸
無水物およびn−C9F20の回収を行った。蒸留後、留
出液11.0kgを得た。この留分中の組成を分析した
結果、トリフルオロメタンスルホン酸エステル0.5w
t%以下、トリフルオロメタンスルホン酸0.5wt%
以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素80wtpp
m、n−C9F2065.5wt%、トリフルオロメタン
スルホン酸無水物34.5wt%であった。なお、溶媒
であるn−C9F20の回収量は7.2kgであり、回収
率は3%であり、先の蒸留で得たn−C9F20228k
gと本回収蒸留で得たn−C9F207.2kgを加えた
トータルの溶媒回収量は、98%であった。
の回収量は、3.8kgであり、トリフルオロメタンス
ルホン酸ベースの収率は4%であり、先の蒸留で得たト
リフルオロメタンスルホン酸無水物76.1kgと本回
収蒸留で得たトリフルオロメタンスルホン酸無水物3.
8kgを加えたトータルのトリフルオロメタンスルホン
酸ベースの収率は、85%であった。
ロメタンスルホン酸無水物中のフリーフッ素およびn−
C9F20を分離低減させるために、粗製品315.1k
gを160Torr、45℃で精留を行いトリフルオロ
メタンスルホン酸無水物の精製を行った。
留出液:6kg)の後、中留の分取を行い、無色透明の
精製品38kgを得た。この中留液精製品中の不純物お
よび純度を分析した結果、トリフルオロメタンスルホン
酸エステル0.5wt%以下、トリフルオロメタンスル
ホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリー
フッ素40wtppm、n−C9F200.2wt%以
下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物99wt%以
上であった。
リボイラー内残液の粗トリフルオロメタンスホン酸無水
物およびn−C9F20は、次の反応の五酸化二燐溶媒と
して再使用される。
3F7)3N240kgを仕込んだ後、純度99wt%以
上のトリフルオロメタンスルホン酸100kgを添加
し、ジャケット側に熱媒を流して、この混合溶液を25
℃に保ち撹拌させながら五酸化二燐75kg(P2O5/
6CF3SO3H:モル比=4.75)を分割添加した。
この五酸化二燐の分割添加は、5回に分けて(15kg
/回)、1回/3時間の添加速度で加えよく混合し反応
させ、反応温度30℃、反応時間合計:15時間で原料
酸であるトリフルオロメタンスルホン酸の無水化反応率
は、93%となり、反応を終了した。
0Torr、45〜200℃で単蒸留を行い、(C
3F7)3Nおよびトリフルオロメタンスルホン酸無水物
の混合物を留出させた。これらの留出が認められなくな
るまで減圧単蒸留を行い、蒸留後、留出液301.2k
gを得た。この留分中の組成を分析した結果、トリフル
オロメタンスルホン酸エステル0.5wt%以下、トリ
フルオロメタンスルホン酸0.5wt%以下、燐5wt
ppm以下、フリーフッ素90wtppm、(C3F7)
3N75.0wt%,トリフルオロメタンスルホン酸無
水物25.0wt%であった。なお、五酸化二燐の分散
溶媒として用いた(C3F7)3Nの回収量は226kg
であり、回収率は94%であった。また、トリフルオロ
メタンスルホン酸無水物の出来高は、75.2kgであ
りトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率は、80
%であった。
び(C3F7)3Nを蒸留回収した後の蒸留残渣へ、10
0%燐酸275kgを添加し、再び50Torr、45
〜200℃で単蒸留を行い、トリフルオロメタンスホン
酸無水物および(C3F7)3Nの回収を行った。蒸留
後、留出液16.7kgを得た。この留分中の組成を分
析した結果、トリフルオロメタンスルホン酸エステル
0.5wt%以下、トリフルオロメタンスルホン酸0.
5wt%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素90
wtppm、(C3F7)3N71.9wt%、トリフル
オロメタンスルホン酸無水物28.1wt%であった。
なお、溶媒である(C3F7)3Nの回収量は12kgで
あり、回収率は5%であり、先の蒸留で得た(C3F7)
3N226kgと本回収蒸留で得た(C3F7)3N12k
gを加えたトータルの溶媒回収量は、99%であった。
の回収量は4.7kgであり、トリフルオロメタンスル
ホン酸ベースの収率は5%であり、先の蒸留で得たトリ
フルオロメタンスルホン酸無水物75.2kgと本回収
蒸留で得たトリフルオロメタンスルホン酸無水物4.7
kgを加えたトータルのトリフルオロメタンスルホン酸
ベースの収率は、85%であった。
ロメタンスルホン酸無水物中のフリーフッ素および(C
3F7)3Nを分離低減させるために、粗製品317.9
kgを160Torr、45℃で精留を行いトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物の精製を行った。
留出液:6kg)の後、中留の分取を行い、無色透明の
精製品43kgを得た。この中留液精製品中の不純物お
よび純度を分析した結果、トリフルオロメタンスルホン
酸エステル0.5wt%以下、トリフルオロメタンスル
ホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリー
フッ素20wtppm、(C3F7)3N0.2wt%以
下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物99wt%以
上であった。
リボイラー内残液の粗トリフルオロメタンスホン酸無水
物および(C3F7)3Nは、次の反応の五酸化二燐溶媒
として再使用される。
オロメタンスルホン酸200kgを仕込み、コイル側に
冷水を流して、原料酸を5℃に保ち撹拌させながら五酸
化二燐160kg(P2O5 /6CF3SO3H:モル比
=5.1)を供給しよく混合しつつ、反応温度10℃で
反応させ、1時間で反応スラリーが固結のため、反応を
終了した。反応終了後、無水化反応率は、71%であっ
た。
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物121kgを得た。この留分
中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオロメ
タンスルホン酸エステル5wt%、トリフルオロメタン
スルホン酸2wt%、燐50wtppm、フリーフッ素
600wtppm、純度93wt%であった。なお、ト
リフルオロメタンスルホン酸無水物の出来高は、11
2.5kgでありトリフルオロメタンスルホン酸ベース
の収率は、59.8%であった。
オロメタンスルホン酸200kgを仕込み、コイル側に
冷水を流して、原料酸を5℃に保ち撹拌させながら五酸
化二燐120kg(P2O5/6CF3SO3H:モル比=
3.8)を供給しよく混合しつつ、反応温度10℃で反
応させ、1時間で反応スラリーが固結のため、反応を終
了した。反応終了後、無水化反応率は70%であった。
60Torr、45〜160℃で単蒸留を行い、トリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物を留出させた。トリフル
オロメタンスルホン酸無水物の留出が認められなくなる
まで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色透明のトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物118.5kgを得た。この
留分中の不純物および純度を分析した結果、トリフルオ
ロメタンスルホン酸エステル6wt%、トリフルオロメ
タンスルホン酸2wt%、燐60wtppm、フリーフ
ッ素640wtppm、純度92wt%であった。な
お、トリフルオロメタンスルホン酸無水物の出来高は、
109.0kgでありトリフルオロメタンスルホン酸ベ
ースの収率は、58%であった。
留回収した後の蒸留残渣へ、100%燐酸275kgを
添加し、再び160Torr、45〜90℃で単蒸留を
行い、トリフルオロメタンスホン酸無水物の回収を行っ
た。蒸留後、無色透明のトリフルオロメタンスルホン酸
無水物13.3kgを得た。この留分中の不純物および
純度を分析した結果、トリフルオロメタンスルホン酸エ
ステル1wt%、トリフルオロメタンスルホン酸0.5
wt%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素550
wtppm、純度99wt%であり、トリフルオロメタ
ンスルホン酸ベースの収率は、7%であった。
スルホン酸無水物109.0kgと本蒸留で得たトリフ
ルオロメタンスルホン酸無水物13.3kgを加えたト
ータルのトリフルオロメタンスルホン酸ベースの収率
は、65%であった。
ルホン酸無水物の回収蒸留を終えた蒸留釜残へ、再度1
00%燐酸50kgを添加し、蒸留釜残を完全に溶解さ
せた。この溶解した釜残は釜温90℃で溶液状のポリ燐
酸であり、容易に反応器より抜き出す事が出来た。
ロメタンスルホン酸無水物中のフリーフッ素、トリフル
オロメタンスルホン酸エステルおよびトリフルオロメタ
ンスルホン酸等の不純物を低減させるために、粗製品1
31.8kgを160Torr、45℃で精留を行い、
トリフルオロメタンスルホン酸無水物の精製を行った。
留留出液:40kg)の後、中留の分取を行い、無色透
明の精製品49kgを得た。この中留液精製品中の不純
物および純度を分析した結果、トリフルオロメタンスル
ホン酸エステル0.8wt%、トリフルオロメタンスル
ホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリー
フッ素90wtppm、純度99wt%以上であった。
−C材質の反応槽(0.3m3 )に純度99wt%以上
(CnF2n+1SO2・OCnF2n+1(n=1〜4)0.5
wt%以下、CnF2n+1SO3H(n=1〜4)0.5w
t%以下、燐5wtppm以下、フリーフッ素35wt
ppmの組成を含む)の(C4F9SO2)2O 240k
gを仕込んだ後、純度99wt%以上のC4F9SO3H
100kgを添加し、ジャケット側に熱媒を流して、こ
の混合溶液を25℃に保ち撹拌させながら五酸化二燐7
5kg(P2O5/6C4F9SO3H:モル比=9.5)
を分割添加した。この五酸化二燐の分割添加は、5回に
分けて(15kg/回)、1回/3時間の添加速度で加
えよく混合し反応させ、反応温度30℃、反応時間合
計:15時間で仕込みの(C4F9SO2)2Oを除いた無
水化反応率は、95%となり、反応を終了した。
0Torr、65〜200℃で単蒸留を行い、(C4F9
SO2)2Oを留出させた。(C4F9SO2)2Oの留出が
認められなくなるまで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色
透明の(C4F9SO2)2O310.8kgを得た。この
留分中の不純物および純度を分析した結果、フルオロア
ルキルスルホン酸エステル0.5wt%以下、フルオロ
アルキルスルホン酸0.5wt%以下、燐150wtp
pm、フリーフッ素1550wtppm、純度99wt
%以上であった。なお、五酸化二燐の分散溶媒として用
いた(C4F9SO2)2O 240kgを除いた(C4F9
SO2)2Oの出来高は、70.8kgであり、C4F9S
O3Hベースの収率は、73%であった。
留残渣へ、100%燐酸275kgを添加し、再び10
Torr、65〜120℃で単蒸留を行い、(C4F9S
O2)2Oの回収を行った。蒸留後、無色透明の(C4F9
SO2)2O 5.8kgを得た。この留分中の不純物お
よび純度を分析した結果、フルオロアルキルスルホン酸
エステル0.5wt%以下、フルオロアルキルスルホン
酸0.5wt%以下、燐60wtppm、フリーフッ素
880wtppm、純度99wt%以上であり、C4F9
SO3Hベースの収率は、6%であった。
70.8kgと本蒸留で得た(C4F9SO2)2O 5.
8kgを加えたトータルのC4F9SO3Hベースの収率
は、79%であった。
O2)2O中のフリーフッ素を低減させるために、粗製品
316.6kgを10Torr、65℃で精留を行い、
(C 4F9SO2)2Oの精製を行った。
留留出液:32kg)の後、中留の分取を行い、無色透
明の精製品200kgを得た。この中留液精製品中の不
純物および純度を分析した結果、フルオロアルキルスル
ホン酸エステル0.5wt%以下、フルオロアルキルス
ルホン酸0.5wt%以下、燐5wtppm以下、フリ
ーフッ素35wtppm、純度99wt%以上であっ
た。なお、本精留で得られた初留品および蒸留リボイラ
ー内残液の粗(C4F9SO2)2Oは、次の反応の五酸化
二燐溶媒として再使用される。
H 200kgを仕込み、コイル側に冷水を流して、原
料酸を5℃に保ち撹拌させながら五酸化二燐160kg
(P2O5 /6C4F9SO3H:モル比=10.1)を供
給しよく混合しつつ、反応温度10℃で反応させ、50
分で反応スラリーが固結のため、反応を終了した。反応
終了後、無水化反応率は、62%であった。
0Torr、65〜200℃で単蒸留を行い、(C4F9
SO2)2Oを留出させた。(C4F9SO2)2Oの留出が
認められなくなるまで減圧単蒸留を行い、蒸留後、無色
透明の(C4F9SO2)2O93.9kgを得た。この留
分中の不純物および純度を分析した結果、C4F9SO 2
・OC4F9 4wt%、C3F7SO2・OC3F7 2wt
%、C2F5SO2・OC2F5 0.5wt%以下、CF3
SO2・OCF3 0.5wt%以下、C4F9SO3H 1
wt%、C3F7SO3H 0.5wt%以下、C2F5SO
3H0.5wt%以下、CF3SO3H0.5wt%以
下、燐170wtppm、フリーフッ素1620wtp
pm、純度93wt%であった。なお、(C4F9S
O2)2Oの出来高は、87.3kgでありC4F9SO3
Hベースの収率は、45%であった。
2n+1SO2・OCnF2n+1(n=1〜8)0.5wt%以
下、CnF2n+1SO3H(n=1〜8)0.5wt%以
下、燐100wtppm、フリーフッ素860wtpp
mの組成を含む)の(C8F17SO2)2O 240kgを
仕込んだ後、純度99wt%以上のC8F17SO3H10
0kgを添加し、ジャケット側に熱媒を流して、この混
合溶液を35℃に保ち撹拌させながら五酸化二燐75k
g(P2O5/6C8F17SO3H:モル比=15.9)を
分割添加した。この五酸化二燐の分割添加は、5回に分
けて(15kg/回)、1回/3時間の添加速度で加え
よく混合し反応させ、反応温度40℃、反応時間合計:
15時間で仕込みの(C8F17SO2)2Oを除いた無水
化反応率は、91%となり、反応を終了した。
0Torr、115〜250℃で単蒸留を行い、(C8
F17SO2)2Oを留出させた。(C8F17SO2)2Oの
留出が認められなくなるまで減圧単蒸留を行い、蒸留
後、無色透明の(C8F17SO2) 2O 303.8kgを
得た。この留分中の不純物および純度を分析した結果、
フルオロアルキルスルホン酸エステル0.5wt%以
下、フルオロアルキルスルホン酸0.5wt%以下、燐
550wtppm、フリーフッ素3700wtppm、
純度99wt%以上であった。なお、五酸化二燐の分散
溶媒として用いた(C 8F17SO2)2O 240kgを除
いた(C8F17SO2)2Oの出来高は、63.8kgで
あり、C8F17SO3Hベースの収率は、65%であっ
た。
蒸留残渣へ、100%燐酸275kgを添加し、再び1
0Torr、115〜170℃で単蒸留を行い、(C8
F17SO2)2Oの回収を行った。蒸留後、無色透明の
(C8F17SO2)2O 3.9kgを得た。この留分中の
不純物および純度を分析した結果、フルオロアルキルス
ルホン酸エステル0.5wt%以下、フルオロアルキル
スルホン酸0.5wt%以下、燐460wtppm、フ
リーフッ素2350wtppm、純度99wt%以上で
あり、C8F17SO3Hベースの収率は、4%であった。
O 63.8kgと本蒸留で得た(C 8F17SO2)2O
3.9kgを加えたトータルのC8F17SO3Hベースの
収率は、69%であった。
SO2)2O中のフリーフッ素を低減させるために、粗製
品307.7kgを10Torr、115℃で精留を行
い、(C8F17SO2)2Oの精製を行った。
留留出液:31kg)の後、中留の分取を行い、無色透
明の精製品198kgを得た。この中留液精製品中の不
純物および純度を分析した結果、フルオロアルキルスル
ホン酸エステル0.5wt%以下、フルオロアルキルス
ルホン酸0.5wt%以下、燐100wtppm、フリ
ーフッ素860wtppm、純度99wt%以上であっ
た。なお、本精留で得られた初留品および蒸留リボイラ
ー内残液の粗(C8F17SO2)2Oは、次の反応の五酸
化二燐溶媒として再使用される。
H 200kgを仕込み、コイル側に水を流して、原料
酸を40℃に保ち撹拌させながら五酸化二燐160kg
(P2O5 /6C8F17SO3H:モル比=16.9)を
供給しよく混合しつつ、反応温度40℃で反応させ、4
0分で反応スラリーが固結のため、反応を終了した。反
応終了後、無水化反応率は、48%であった。
0Torr、115〜250℃で単蒸留を行い、(C8
F17SO2)2Oを留出させた。(C8F17SO2)2Oの
留出が認められなくなるまで減圧単蒸留を行い、蒸留
後、無色透明の(C8F17SO2) 2O 79.9kgを得
た。この留分中の不純物および純度を分析した結果、C
8F17SO2・OC8F17 5wt%、C7F15SO2・OC
7F15 2wt%、C6F13SO2・OC6F13 0.5wt
%以下、C8F17SO3H 2wt%、C7F15SO3H
0.5wt%以下、燐620wtppm、フリーフッ素
4100wtppm、純度91wt%であった。なお、
(C8F17SO2)2Oの出来高は、72.7kgであり
C8F17SO3Hベースの収率は、37%であった。
や化学増幅型レジストの光発生酸触媒として有用なフル
オロアルキルスルホン酸無水物を、容易に高純度かつ高
収率で製造することを可能にした。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式CnF2n+1SO3H(n=1〜8)
で示されるフルオロアルキルスルホン酸と五酸化二燐と
の反応から一般式(CnF2n+1SO2)2O(n=1〜
8)で示されるフルオロアルキルスルホン酸無水物を得
るに際し、フッ素系溶媒中で反応を行わせるフルオロア
ルキルスルホン酸無水物の製造方法において、フルオロ
アルキルスルホン酸をフッ素系溶媒中へ添加した後、そ
の溶液中へフルオロアルキルスルホン酸を除く全体量で
80wt%以下の五酸化二燐を供給し、−40〜150
℃の温度範囲で反応を行わせることを特徴とするフルオ
ロアルキルスルホン酸無水物の製造方法。 - 【請求項2】 フッ素系溶媒が、一般式(CnF2n+1S
O2)2O(n=1〜8)で示されるフルオロアルキルス
ルホン酸無水物、一般式CnF2n+1SO2・OCnF2n+1
(n=1〜8)で示されるフルオロアルキルスルホン酸
エステル、一般式CnF2n+2(n=4〜20)で示され
るペルフルオロアルカン、一般式(CnF2n+1)3N(n
=2〜6)で示されるペルフルオロアルキルアミン、お
よびペルフルオロポリエーテルからなる群より選ばれる
もの、またはこれらの混合物であることを特徴とする請
求項1記載のフルオロアルキルスルホン酸無水物の製造
方法。
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1996
- 1996-10-15 JP JP27241196A patent/JP3169171B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH10114734A (ja) | 1998-05-06 |
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