JP2006213656A - 安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩の製造方法 - Google Patents

安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 加水分解を抑制し、高収率で安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩を製造する方法を提供することである。
【解決手段】 本発明の安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩の製造方法は、水分量が500ppm以下の反応液中で、安息香酸フェニルエステル誘導体をハロゲン化炭化水素溶媒を用いてスルホン化することを特徴とする、下記一般式(I)で表される安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩を製造する方法である。
【化1】
Figure 2006213656

(但し、式(I)中、Mは、水素原子又は陽イオンを表す。Rは、ベンゼン環におけるオルト、メタ、パラ位のいずれかに位置する置換基を表し、アルキル基、アルケニル基、水素原子、−OH、−NO、−SOX、又は−COOX(Xは水素原子又は陽イオンを表す。)のいずれかである。nは、0〜5の整数を示す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩の製造方法に関する。
安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩は、漂白活性化剤として広く知られている。
例えば、過酸化水素や過炭酸ナトリウム、過ホウ素ナトリウム等の水溶液中で過酸化水素を遊離する化合物と、水中で接触することにより過安息香酸を生成し、高い漂白効果を発揮する。
安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩の製造方法としては、従来、種々提案されており、塩化ベンゾイルとフェノールスルホン酸とを反応させる方法等が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、スルホン化物又はその塩の製造方法として、芳香族化合物をスルホン化する方法等が提案されている(例えば、特許文献2〜4参照。)。
ドイツ DE4106843A1号公報 米国 US4695412号公報 特開平9−59246号公報 特開2000−273120号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、製造費が非常に高くなり、実用性の観点から工業プロセスとして不向きなものである。
そこで、特許文献2〜4の方法により安息香酸フェニルエステル誘導体をスルホン化すると、エステル部分が加水分解し、収率が悪くなってしまう等の問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、加水分解を抑制し、高収率で安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩を製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、安息香酸フェニルエステル誘導体のスルホン化に際し、反応に用いる溶媒中に含まれる水分量を低く抑えることで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩の製造方法は、水分量が500ppm以下の反応液中で、安息香酸フェニルエステル誘導体をハロゲン化炭化水素溶媒を用いてスルホン化することを特徴とする、下記一般式(I)で表される安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩を製造する方法である。
Figure 2006213656
(但し、式(I)中、Mは、水素原子又は陽イオンを表す。Rは、ベンゼン環におけるオルト(o−)、メタ(m−)、パラ(p−)位のいずれかに位置する置換基を表し、アルキル基、アルケニル基、水素原子、−OH、−NO、−SOX、又は−COOX(Xは水素原子又は陽イオンを表す。)のいずれかである。nは、0〜5の整数を示す。nが2〜5のとき、複数のRは相互に同じでも異なっていてもよい。)
ここで「スルホン化物又はその塩」とは、式(I)中のMが、「スルホン化物」は水素原子であるものをいい、「その塩」は水素原子以外であるものをいう。
本発明によれば、加水分解を抑制し、高収率で安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩を製造する方法を提供することができる。
本発明の製造方法は、水分量が500ppm以下の反応液中で、ハロゲン化炭化水素溶媒を用いて、安息香酸フェニルエステル誘導体をスルホン化剤でスルホン化し、必要に応じてアルカリ剤で中和することにより、安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩を製造する方法である。
以下、本発明について詳細に説明する。
[スルホン化工程]
スルホン化工程においては、ハロゲン化炭化水素溶媒に、原料である安息香酸フェニルエステル誘導体を溶解し、反応液中の水分量を500ppm以下の条件に保ちながら、スルホン化剤でスルホン化する。
<安息香酸フェニルエステル誘導体>
本発明の原料として用いられる安息香酸フェニルエステル誘導体は、下記一般式(II)で表される構造を有する。
Figure 2006213656
式(II)中、Rは、ベンゼン環におけるオルト(o−)、メタ(m−)、パラ(p−)位のいずれか、好ましくはメタ(m−)又はパラ(p−)位に位置する置換基を表し、アルキル基、アルケニル基、水素原子、−OH、−NO、−SOX、又は−COOXのいずれかである。
アルキル基、アルケニル基は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。アルキル基とアルケニル基の炭素数は、それぞれ8〜24が好ましい。
Rの中でも、製造コストが有利なことから、水素原子が好ましい。
また、Xは水素原子又は陽イオンを表し、例えば、水素原子、ナトリウム、カリウム、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。中でも、原料としての使用性が良好なことから、水素原子、ナトリウムが好ましい。
nは、0〜5の整数である。中でも、製造が容易なことから、nは0〜2の整数であることが好ましい。なお、nが0の場合は、ベンゼン環の水素原子はそのままであって、置換されていないことを表す。また、nが2〜5の場合、複数のRは相互に同じでも異なっていてもよい。
安息香酸フェニルエステル誘導体は、従来公知の方法によって容易に合成可能であり、例えば、フェノールと下記一般式(III)で表される塩化ベンゾイル誘導体との合成反応(前記特許文献1)、フェノールと安息香酸との合成反応(特開平6−145102号公報)あるいはジフェニルエステルと安息香酸との合成反応(特開平11−217355号公報)等に開示されている。
Figure 2006213656
<ハロゲン化炭化水素>
本発明の溶媒として用いられるハロゲン化炭化水素としては、1,2−ジクロロエタン等のジクロルエタン類、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロルメタン、テトラクロルエタン、テトラクロルエチレン等が挙げられる。中でも、反応系の温度による蒸気圧の影響が小さく、また溶媒回収が容易なことからジクロルエタン類が好ましい。これらハロゲン化炭化水素は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ハロゲン化炭化水素中の水分量は、反応液中の水分量に影響するので、500ppm以下とすることが好ましく、より好ましくは300ppm以下、さらに好ましくは150ppm以下であり、本発明では水分が少ないほど好ましい。
ハロゲン化炭化水素中の水分量を500ppm以下とすることにより、反応液中の水分量を500ppm以下とすることが容易となり、製造の際、安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩におけるエステル部分の加水分解を抑制し、安定にかつ高収率で製造物を得ることができる。
なお、ハロゲン化炭化水素中の水分の除去は、例えば、精留又はモレキュラーシーブスなどによる水の吸着処理等の方法により行うことができる。
また、ハロゲン化炭化水素の使用量としては、安息香酸フェニルエステル誘導体とハロゲン化炭化水素との質量比(以下、安息香酸フェニルエステル誘導体/ハロゲン化炭化水素、と表す。)が、1/99〜80/20であることが好ましく、5/95〜40/60であることがより好ましい。
ハロゲン化炭化水素の使用量について、前記質量比の範囲における上限値以下とすることにより、安息香酸フェニルエステル誘導体がハロゲン化炭化水素に充分に溶解し、他方、前記質量比の範囲における下限値以上とすることにより、溶媒の回収操作が容易になるとともに、安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩の収率が向上する。
<スルホン化剤>
本発明のスルホン化反応に用いられるスルホン化剤としては、無水硫酸(液状又はガス状のSO)、無水硫酸含有ガス、発煙硫酸、クロルスルホン酸等が挙げられる。中でも、廃硫酸及び廃塩酸を削減する観点から、無水硫酸(液状又はガス状のSO)が特に好ましい。これらスルホン化剤は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
また、スルホン化剤の使用量としては、安息香酸フェニルエステル誘導体とスルホン化剤とのモル比(以下、安息香酸フェニルエステル誘導体/スルホン化剤、と表す。)が、1/1〜1/5であることが好ましく、0.9/1〜1/3であることがより好ましい。
スルホン化剤の使用量について、前記モル比の範囲における上限値以下とすることにより、安息香酸フェニルエステル誘導体におけるフェノール由来のベンゼン環のパラ(p−)位でスルホン化反応がより選択的に進行し、前記モル比の範囲における下限値以上とすることにより、前記パラ(p−)位でスルホン化反応がより選択的に進行するとともに、副反応が起きにくくなり効率的である。
<スルホン化反応の操作>
スルホン化反応に用いる装置としては、撹拌機能と、反応温度を制御するための熱交換部とを有する装置であればよく、中でも、バッチ式、セミバッチ式、連続式の装置が好ましく用いられる。
本発明では、水分量が500ppm以下の反応液中でスルホン化反応を行う。
反応液中の水分量を500ppm以下に保つため、上述のように、好ましくは500ppm以下のハロゲン化炭化水素を用い、かつ反応系内を脱湿した空気やガス等で充満させ、その中でスルホン化反応を行うことが好ましい。
反応液中の水分量としては、より好ましくは300ppm以下、さらに好ましくは150ppm以下であり、本発明では水分が少ないほど好ましい。
反応液中の水分量を500ppm以下とすることにより、加水分解を抑制し、例えば収率が60%を上回り、工業的に有効なものとなる。
なお、反応液中の水分量は、原料、溶媒、スルホン化剤を混合した反応液を反応系内から採取し、カールフィッシャ法等により測定することができる。
スルホン化剤を作用させる際の反応系の温度としては、25℃以下であり、好ましくは15〜20℃である。
さらに、スルホン化剤を作用させた後、反応系の温度を15〜50℃、好ましくは35〜45℃とし、反応時間を0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間として撹拌等を継続する。反応系の温度を15℃以上、反応時間を0.5時間以上とすることによりスルホン化反応が進行し、他方、反応系の温度を50℃以下とすることによりスルホン化剤の蒸発を防ぎ、反応効率が向上する。また、反応時間は5時間以下であればスルホン化反応が充分に進行する。
このスルホン化反応により、原料である安息香酸フェニルエステル誘導体にスルホン酸基が導入され、一般式(I)で表される化合物において、Mが水素原子であるスルホン化物が得られる。
[中和反応]
次いで、必要に応じてアルカリ剤を用いて中和反応を行う。
中和反応を行うことにより、一般式(I)で表される化合物において、Mが水素原子であったものの一部又は全部が陽イオンに置換され、安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物とその塩との混合物、又は安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物の塩が得られる。
<アルカリ剤>
中和反応に用いられるアルカリ剤としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、置換アンモニウム等を含有する水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、カルボン酸塩もしくは塩化物等が挙げられる。中でも、アルカリ金属を含有する水酸化物であるNaOH、KOH、もしくはアルカリ金属を含有する炭酸塩であるNaCOが好ましい。これらアルカリ剤は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
アルカリ剤は、水又はアルコール性の溶液もしくはスラリーとして、また、場合によっては固体として用いることができる。
<中和反応の操作>
中和反応は、充分な撹拌条件下、安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物溶液と上記アルカリ剤との混合溶液のpHを3〜7、温度を40℃以下、好ましくは10〜35℃に保ちながら行うことが好ましい。前記混合溶液のpHを3〜7、温度を40℃以下とすることにより、安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩の加水分解を抑制することができる。
また、中和反応は、安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物溶液に、場合により水を添加した後に、上記アルカリ剤を添加することにより行う。このとき、溶媒であるハロゲン化炭化水素は、予め留去されていてもよく、留去せずにそのままであってもよい。
そして、濃縮、ろ過等の常法により、安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物溶液とアルカリ剤との混合溶液から該中和物を抽出し、その後、乾燥処理等により、所望とする安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩を得ることができる。
なお、本発明の製造方法では、スルホン化反応後に留去した溶媒、あるいは一連の合成反応後に残る溶媒を回収し、蒸留処理することにより、ハロゲン化炭化水素の再利用が可能である。このとき、ハロゲン化炭化水素中に含まれる水分量が500ppm以下となるように、精留やモレキュラーシーブスなどによる水の吸着処理等を行うことが好ましい。
さらに本発明では、上記成分以外に、副生成物(例えば、エーテル化合物、ケトン化合物、カルボン酸化合物等)の生成を抑制するために、必要に応じて添加物が適宜用いられる。これにより、収率の向上、色調の改善などを図ることができる。
本発明によれば、加水分解を抑制し、高収率で安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩を製造する方法を提供することができる。また、安息香酸フェニルエステル誘導体を直接スルホン化することにより、安価に安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩を得ることができる。
そして、得られる安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩は、漂白効果を増強させる漂白活性化剤として有用である。一使用形態として、衣服についた染みや硬表面(例えば、食器、陶器、ガラス、プラスチック、義歯等)に付着した汚れに対する漂白、かび取り剤、パルプの漂白、染色排水の処理、洗濯中における染料移動の防止、衣類や硬表面に対する殺菌等に広く使用されているペルオキシ化合物と併用され、利用に供される。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜2、比較例1〕
原料として安息香酸フェニル(東京化成工業社製、(商品名)安息香酸フェニル)、溶媒としてジクロロエタン(関東化学社製、(商品名)1,2−ジクロロエタン)、スルホン化剤として液体の無水硫酸(SO)(日曹金属化学社製、(商品名)日曹サルファン)を用い、実施例1〜2及び比較例1に示す方法により、安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩である安息香酸−4−スルホフェニルエステルを製造した。
(実施例1)
水分量30ppmの脱水ジクロロエタン100mLに、安息香酸フェニル38gを溶解した。このとき、反応系内の水分を除くため、反応系内を脱湿処理した空気で充満させた。
次いで、安息香酸フェニルが溶解したジクロロエタン溶液に対して、液体の無水硫酸(SO)47gを60分かけて滴下し、20℃で20分撹拌した後、さらに40℃で3時間撹拌し、スルホン化反応を行った。
スルホン化反応終了後(*)、ジクロロエタンを留去し、10℃に冷却した後、冷水300mLで希釈し、50質量%水酸化ナトリウム水溶液で中和した。ろ過後、得られた固体を乾燥し、純粋な安息香酸−4−スルホフェニルエステルを得た。
(実施例2)
水分量270ppmの脱水ジクロロエタンを用いた以外は、実施例1と同様に合成し、
純粋な安息香酸−4−スルホフェニルエステルを得た。
(比較例1)
系内の脱湿処理を特に行わず、缶出し(水分量900ppm)のジクロロエタンを用いた以外は、実施例1と同様に合成し、安息香酸−4−スルホフェニルエステルを得た。
<水分量と収率の測定>
実施例1〜2及び比較例1について、溶媒であるジクロロエタン中の水分量及び反応液中の水分量、安息香酸−4−スルホフェニルエステルの収率を下記方法にて測定した。得られた結果を表1に示す。
〔水分量の測定〕
水分量の測定は、下記の装置及び試薬を用い、カールフィッシャ法により行った。
装置:平沼水分自動測定装置、(装置名)AQV−7
試薬:カールフィッシャ試薬、ヘキスト社製(商品名)ハイドラナールコンポII、ソルベントML
ジクロロエタン中の水分量は、ジクロロエタン10gを直接採取し、上記装置を用いて測定した。
反応液中の水分量は、スルホン化反応終了後(*)の反応液10gを反応系内から採取し、上記装置を用いて測定した。
〔収率の測定〕
各例で得られた安息香酸−4−スルホフェニルエステルの収率は、単離収率であり、その純度を核磁気共鳴(H−NMR)法、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)法により測定し、算出した。
Figure 2006213656
(評価結果)
表1に示すように、反応液中の水分量が50ppm,300ppmである実施例1,2は、安息香酸−4−スルホフェニルエステルの収率がそれぞれ95%、85%と高かった。
一方、反応液中の水分量が1000ppmの比較例1は、安息香酸−4−スルホフェニルエステルの収率が50%と低かった。
以上の結果より、水分量が500ppm以下の反応液中で、安息香酸フェニルエステル誘導体をハロゲン化炭化水素溶媒を用いてスルホン化する製造方法により、高収率で安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩を製造できることが確認された。

Claims (1)

  1. 水分量が500ppm以下の反応液中で、安息香酸フェニルエステル誘導体をハロゲン化炭化水素溶媒を用いてスルホン化することを特徴とする、下記一般式(I)で表される安息香酸フェニルエステル誘導体スルホン化物又はその塩の製造方法。
    Figure 2006213656
    (但し、式(I)中、Mは、水素原子又は陽イオンを表す。Rは、ベンゼン環におけるオルト(o−)、メタ(m−)、パラ(p−)位のいずれかに位置する置換基を表し、アルキル基、アルケニル基、水素原子、−OH、−NO、−SOX、又は−COOX(Xは水素原子又は陽イオンを表す。)のいずれかである。nは、0〜5の整数を示す。nが2〜5のとき、複数のRは相互に同じでも異なっていてもよい。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011180186A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd カラーフィルタ用感光性着色組成物およびカラーフィルタ

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