WO1999025777A1

WO1999025777A1 - Matiere contenant un repulsif et destinee a des composants electroniques, composants electroniques fabriques a partir de cette matiere, et procede de production de ces composants

Info

Publication number: WO1999025777A1
Application number: PCT/JP1998/005114
Authority: WO
Inventors: Kazumi Iwasaki; Toshikazu Tomioka
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 1997-11-18
Filing date: 1998-11-13
Publication date: 1999-05-27
Also published as: CN1163553C; CN1243534A; DE69833268D1; DE69833268T2; EP0953611A1; JP3387103B2; EP0953611B1; EP0953611A4

Description

明細書忌避薬剤含有電子材料、それを用いた電子部品、及び電子部品の製造方法技術分野

本発明は電子材料及び電子部品に関し、特に、害虫により信頼性が損なわれる可能性のある電子機器の害虫忌避に有効な電子材料、及びそれを用いた電子部品に関する。背景技術

従来、ゴキブリ及び蟻などの害虫が電子機器内へ侵入することに対して、積極的な対策が実施されていなかった。害虫対策自身を電子機器内に施すことはなく、電子機器の筐体形状のわずかな工夫により害虫が電子機器の内部に進入することを防止し、また、その電子機器を使用する環境において害虫対策が実施されていた。そのために、害虫の死骸および糞尿により電子機器は不具合を発生することがあった。

しかしながら、近年の電子機器の多様化および外食産業の伸長に伴って、ェアコン、セキュリティシステム、電化調理機器および産業用電話機などの業務用調理場及び飲食業等で用いられる電子機器の信頼性の向上が強く要求され、それに伴って、電子機器自身の害虫対策が必要になりつつある。

電子材料としては、樹脂と忌避薬剤を直接混合した忌避薬剤含有電子材料が知られている（例えば、特開平 2— 2 0 0 9 4号公報参照）。しかしながら、この従来の忌避薬剤含有電子材料は、直接樹脂に忌避薬剤を混入させるものであつたので、その製造工程において、溶剤、熱および紫外線等により、忌避薬剤の溶出、分解、重合、揮発蒸散などが起こりやすく、また製造後も忌避薬剤の揮発蒸散および分解などが起こりやすいため、十分な害虫忌避効果が得られないとともにその持続性も短いものであった。

そのため、従来の忌避薬剤含有電子材料は害虫忌避効果を十分に発揮させようとすると、多量の忌避薬剤を混入する必要があり、にじみが発生して印刷性が悪化したり、またコストアップが避けられないものであった。さらに、付着された忌避薬剤含有電子材料の被膜表面硬度などの被膜形成性が悪くなり、外観が悪くなるなどの品質上の課題も有していた。このように、害虫忌避薬剤を樹脂に直接混合して得られる従来の忌避薬剤含有電子材料は、産業上利用するための種々の課題を有していた。

本発明は、多量の害虫忌避薬剤を使用することなく害虫忌避効果を効率よく効果的に発揮させるとともに、長期間その効果を持続させることができる害虫忌避薬剤含有電子材料を提供すること、また、低コストで、にじみが発生しにくく、優れた印刷性被膜形成性を有する害虫忌避薬剤含有電子材料を提供することを目的とする。発明の開示

本発明の電子材料は、塗料成分と、前記塗料成分の中に混入されたフイラ一と、前記フィラーに坦持された害虫忌避薬剤とを備える。その電子材料は害虫忌避性能を持つ害虫忌避被膜を形成可能である。

本発明の電子部品は、（a ) 電子素子と、（b ) 前記電子素子の表面に形成された害虫を忌避する機能を持つ害虫忌避層とを備え、前記害虫忌避層は、樹脂成分と、前記樹脂成分に混入されたフイラ一と、前記フイラ一に坦持された害虫忌避薬剤とを含有する。

本発明の電子部品の製造方法は、（a ) フィラーに害虫忌避薬剤を坦持するェ程と、（b ) 前記害虫忌避薬剤を有するフィラーと塗料成分とを混合して、電子材料を調製する工程と、（C ) 前記電子材料を電子素子の表面に形成する工程と、

( d ) 前記電子素子の表面に形成された前記電子材料を硬化して、害虫忌避層を形成する工程とを備える。

上記の構成により、害虫忌避薬剤がフイラ一に坦持されているために、電子材料の製造時における害虫忌避薬剤の揮発蒸散等による消失量が低減し、また電子素子の表面に形成された害虫忌避層に含まれる害虫忌避薬剤の揮発蒸散等による消失速度が遅くなり、その結果、害虫忌避薬剤の使用量を大幅に低減することができるとともに、害虫忌避効果を長期間に亘って持続させることがでさる。

また、害虫忌避薬剤の含有量を減らすことができるため、低コストで、にじみの発生しにくい、優れた印刷性および被膜形成性を有する害虫忌避薬剤含有電子材料を得ることができる。

さらにこの害虫忌避薬剤含有材料を電子素子の一部あるいは部分的に塗布することにより、電子素子全体に塗布した場合とほぼ同等の害虫忌避効果を効率的に得ることができ、さらなる害虫忌避薬剤の使用量の低減とコストの低減が図れる電子部品を得ることができる。図面の簡単な説明

第 1図は本発明の一実施例の電子材料を使用した電子部品の要部の断面図を不す。

第 2図は本発明の一実施例の電子材料を使用した電子部品の要部の断面図を示す。

第 3図は本発明の一実施例の電子材料を使用した他の電子部品の要部の断面図を示す。

第 4図は本発明の一実施例の電子材料を使用した電子部品の製造方法を示す工程図である。発明を実施するための最良の形態

本発明の電子材料は、塗料成分と、前記塗料成分の中に混入されたフイラ一と、前記フィラーに坦持された害虫忌避薬剤とを備え、その電子材料は害虫忌避性能を持つ害虫忌避被膜を形成可能である。

特に望ましくは、前記忌避薬剤はフィラーの表面に形成されている。

特に望ましくは、前記忌避薬剤は、知覚神経を刺激する機能を持つ知覚神経刺激薬剤を有する。

特に望ましくは、前記害虫忌避薬剤は、ピレスロイド系薬剤である。

特に望ましくは、前記塗料成分は樹脂成分を含有し、前記樹脂成分 1 0 0重量部に対して、前記フィラーは約 2重量部から約 2 0 0重量部の範囲にある。特に望ましくは、前記フイラ一は、シリカゲル、シリカ、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ビスマス、酸化バナジウム、タルク、アルミナ、ゼォライト、及び、珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも一つを有する。

特に望ましくは、前記塗料成分の中に混入されたフィラーは複数のフィラーであり、前記複数のフィラーのうちの少なくとも一つのフィラーが前記害虫忌避薬剤を坦持している。

特に望ましくは、前記塗料成分は、エポキシ樹脂、硬化剤、及び溶剤を含有する。

特に望ましくは、前記塗料成分は、エポキシァクリレート樹脂及び光開始触媒を含有する。

特に望ましくは、前記塗料成分は、エポキシ樹脂、硬化剤、反応性希釈剤及び光開始触媒を含有する。特に望ましくは、前記塗料成分は、エポキシァクリレート樹脂、反応性希釈剤、光開始触媒及び過酸化物触媒を含有する。

特に望ましくは、前記塗料成分は、フエノール樹脂及び溶剤を含有する。特に望ましくは、前記塗料成分は、エポキシ変性フエノール樹脂及び溶剤を含有する。

特に望ましくは、前記塗料成分は、エポキシァクリレート樹脂、ウレ夕ンァクリレー卜樹脂、反応性希釈剤及び光開始触媒を含有する。

特に望ましくは、前記塗料成分は、フエノキシ樹脂及び溶剤を含有する。特に望ましくは、前記フイラ一は複数のフィラーを備え、前記複数のフイラ —のうちの少なくとも一つのフィラーの表面に前記害虫忌避薬剤が形成されている。

特に望ましくは、さらに、着色するための顔料を備える。

特に望ましくは、前記電子材料はペース卜形態を有する。

特に望ましくは、前記電子材料はソルダレジス卜の形態を有する。

本発明の電子部品は、（a ) 電子素子と、（b ) 前記電子素子の表面に形成された害虫を忌避する機能を持つ害虫忌避層とを備え、前記害虫忌避層は、樹脂成分と、前記樹脂成分に混入されたフイラ一と、前記フィラーに坦持された害虫忌避薬剤とを含有する。

特に望ましくは、前記忌避薬剤は前記フィラーの表面に形成されている。特に望ましくは、前記忌避薬剤は、知覚神経を刺激する機能を持つ知覚神経刺激薬剤を有する。

特に望ましくは、前記フイラ一は複数のフィラーを有し、前記複数のフイラ一のうちの少なくとも一つが前記害虫忌避薬剤を坦持し、前記害虫忌避薬剤を坦持したフィラーが、前記害虫忌避薬剤を含有しないフィラーに対して分散して存在する。特に望ましくは、前記電子素子は、電気絶縁基板と、前記電気絶縁基板の上方に形成された導電層とを有する配線板であり、前記害虫忌避層が前記配線板の表面に形成されている。

特に望ましくは、前記電子素子は、絶縁層と、前記絶縁層の上に形成された導電層と、前記導電層を覆って形成されたソルダレジストとを備え、前記害虫忌避層は前記ソルダレジストの表面に形成されている。

特に望ましくは、前記電子素子は、絶縁層と、前記絶縁層の上に形成された導電層と、前記導電層を覆って形成されたソルダレジストと、前記ソルダレジス卜の表面に形成された部品配置図とを備え、前記部品配置図が前記害虫忌避層により形成されている。

特に望ましくは、前記電子素子は、電気絶縁層と、前記電気絶縁層の上方に形成された導電層と、前記導電層の表面に形成されたソルダレジストとを備え、前記ソルダレジストは前記害虫忌避層により形成されている。

特に望ましくは、前記害虫忌避層は、文字及び絵柄のうちの少なくとも一つの形状を有する。

特に望ましくは、前記電子素子は半導体素子であり、前記害虫忌避層は前記半導体素子の表面に形成されている。

特に望ましくは、前記電子素子は半導体素子であり、前記半導体素子は害虫が入り込めない大きさの端子間領域を有し、前記害虫忌避層は前記リ一ド端子間領域の表面に形成されている。

特に望ましくは、前記電子素子は半導体素子であり、前記半導体素子は害虫が入り込める大きさのリード端子間領域を有し、前記害虫忌避層は前記リ一ド端子間領域の表面および裏面のうちの少なくとも一つに形成されている。

特に望ましくは、前記電子素子はコンデンサであり、前記害虫忌避層は前記コンデンサの表面に形成されている。特に望ましくは、前記電子素子は放熱板であり、前記害虫忌避層は前記放熱板の表面に形成されている。

特に望ましくは、前記電子素子は、電気絶縁基板と、前記電気絶縁基板の上方に形成された実装ランドを持つ導電層とを有する配線板であり、前記害虫忌避層が前記実装ランドを除く前記導電層の表面に形成されている。

特に望ましくは、前記樹脂成分は、エポキシ樹脂、エポキシァクリレート樹月旨、フエノール樹脂、エポキシ変性フエノール樹脂、及びフエノキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つの樹脂を含有する。

特に望ましくは、前記フイラ一は、シリカゲル、シリカ、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ビスマス、酸化バナジウム、タルク、アルミナ、ゼォライト、及び、珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも一つを有する。

( d ) 前記電子素子の表面に形成された前記電子材料を硬化して、害虫忌避層を形成する工程とを備える。その製造方法の概略が第 4図に示される。

特に望ましくは、前記忌避薬剤は前記フイラ一の表面に形成されている。

特に望ましくは、前記電子素子は、電気絶縁基板と、前記電気絶縁基板の上方に形成された導電層とを有する配線板であり、前記害虫忌避層が前記配線板の表面に形成されている。

特に望ましくは、前記電子素子は、電気絶縁層と、前記電気絶縁層の上方に形成された導電層と、前記導電層の表面に形成されたソルダレジストとを備え、前記（C ) 工程において、前記電子材料が前記導電層を覆って形成される。特に望ましくは、前記フイラ一は複数のフイラ一を有し、前記複数のフイラ一のうちの少なくとも一つが前記害虫忌避薬剤を坦持し、前記害虫忌避薬剤を坦持したフィラーが、前記害虫忌避薬剤を含有しないフィラーに対して分散して存在する。

特に望ましくは、前記電子材料は光エネルギーにより架橋化学反応し、硬化可能なペースト及びソルダレジス卜であり、前記（d ) 工程において、前記電子材料に光を照射して、前記電子材料を硬化する。

特に望ましくは、前記電子材料は熱エネルギーにより架橋化学反応し、硬化可能なペースト及びソルダレジス卜であり、前記（d ) 工程において、前記電子材料を加熱して、前記電子材料を硬化する。

特に望ましくは、前記塗料成分は、エポキシ樹脂、エポキシァクリレート、フエノール樹脂、エポキシ変性フエノール樹脂、及びフエノキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つの樹脂を含有する。

特に望ましくは、前記（C ) 工程において、前記電子材料は、印刷により、文字、絵柄、及び、回路図からなる群から選ばれる少なくとも一つを形成する。本発明において、塗料成分に含まれる樹脂成分としては、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂、熱可塑性樹脂が望ましい。熱硬化型樹脂としては、エポキシ樹脂、フエノール樹脂、エポキシ変性フエノール樹脂が使用される。また、硬化剤は樹脂と化学反応して、樹脂を架橋する役割を有し、硬化剤としては、イミダゾ —ル、ジシアンジアミド、ジアミノジフエ二ルメタン、ポリアミドアミン、ジァミノフエ二ルメタン、ポリアミドアミン、芳香族ポリアミドアミンなどが使用される。反応促進剤としては、 4—ジメチルアミノーイソ—アミールーベンゾェ一ト、 4ージメチルアミノーェチルベンゾェ—卜などが使用される。溶剤は、電子材料に粘性を付与し、その粘度を制御する役割を有し、溶剤としては、ェチルカルビノール、プチルカルビノール、プチルセ口ソルブなどが使用される。

光により硬化する光硬化型樹脂としては、エポキシァクリレート樹脂およびウレタンァクリレート樹脂などが使用される。反応性希釈剤は上記の樹脂と反応して膜を形成し、塗料の粘度を制御する機能を持つ。反応性希釈剤としては、カルビノールァクリレート、トリメチロールプロパントリァクリレート、テ卜ラヒドロフルフリルァクリレート、エチレンダリコールジァクリレー卜などが使用される。光開始触媒は、紫外線などの光の照射により、活性ラジカルゃィオンを生成して光硬化型樹脂や反応性希釈剤を重合、または、架橋硬化させる役割を持つ。光開始触媒としては、ベンゾイン、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、チォキサントン、ベンゾィレ一テルなどが使用される。

過酸化物触媒は、光に含まれる赤外線による熱または加熱による熱により、活性ラジカルを生成し、上記の樹脂を重合または架橋硬化させる機能を持つ。過酸化物触媒としては、 t 一ブチルハイドルバ一オキサイド、ジー t一プチルパーォキサイド、力プリルパーォキサイドなどが使用される。

熱可塑性樹脂としては、フエノキシ樹脂などの通常のプラスチック材料が使用され、特に、高い耐熱温度を持つプラスチック材料が望ましい。この熱可塑性樹脂は溶剤に溶解されて塗料成分となる。この塗料が配線板などの電子素子に塗布され、その後、その溶剤は加熱により蒸発除去されて、乾燥した膜が形成される。

着色顔料は着色された害虫忌避被膜を得るために使用され、着色顔料としては、シァニンブル一、カーボンブラック、酸化クロム、チタンイエロ一、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカなどが使用される。

害虫忌避薬剤を坦持したフイラ一は塗料成分の中に均一に分散されているために、本発明の電子材料は、害虫忌避薬剤が単に塗料成分の中に混合された従来の材料に比べて、優れた害虫忌避効果を発揮するために必要な害虫忌避薬剤の使用量が少ない。さらに、害虫忌避薬剤がフイラ一に坦持されているために、電子材料の硬化時および他の部品などの実装時の加熱による蒸発除去量が少なくなり、製造工程における害虫忌避薬剤の消失が防止される。

害虫忌避薬剤として、知覚神経を刺激する知覚神経刺激薬剤が望ましい。この知覚神経刺激薬剤は、臭覚を刺激する薬剤に比べて、その薬剤の蒸発除去が少ないため、害虫忌避効果が長く維持される。

害虫忌避薬剤を有するフィラーの含有量は、樹脂成分 1 0 0重量部に対して、約 2重量部から約 2 0 0重量部が望ましく、約 6 0重量部から約 1 5 0重量部が特に望ましい。フイラ一の含有量が約 2重量部未満の場合は、形成した害虫忌避層の硬度が硬くなり、その反面弾力性が低下してもろくなり、破壊されやすくなる。また半田付けなどの加熱により、害虫忌避層とそれが形成される側との間に硬すぎて歪みが発生してしまい、密着性が低下して形成された害虫忌避層が剥離されやすくなる。一方、フィラーの含有量が約 2 0 0重量部を超える場合は、形成した害虫忌避層の硬度が低下し、さらに、物理的強度が低下する。そのため、耐熱性および耐湿性などの耐環境特性が低下する。

次に、プリント配線板などの配線板の表面に、害虫忌避層を形成した構成について説明する。プリント配線板上には半導体等の部品が実装されており、それらは通電により若千の発熱状態にある。たとえば、害虫としてのゴキブリはその成長速度が雰囲気温度により支配されるため、 2 7ァ 5 °Cの雰囲気に誘引される。プリント配線板では半導体等の部品表面温度がこの温度領域になり、その表面、下面や近辺に営巣しやすい。一方、ゴキブリはプリント配線板上への侵入に際し、触覚 ·前脚などで探査をするが、その際接触するプリント配線板の表面に害虫忌避層が形成されていると、それ以上の侵入の防止および撃退することができる。

一般にゴキブリおよび蟻などの知覚神経を有する害虫の触覚、脚などはその表面がクチクラ構造からなり、人間の皮膚構造と異なる。このゴキブリと人間との差を利用して、ゴキブリ、蟻などの知覚神経を有する害虫にのみに皮膚を介して知覚神経刺激系薬剤による刺激を与えることにより、害虫を忌避する効果が得られる。知覚神経刺激系薬剤を用いることにより、嗅覚刺激系薬剤と異なり、薬剤の蒸気圧を高める必要がない。このことから使用薬剤の無駄な揮発蒸散を抑制し、ひいては、長期間の持続性能を得るものである。さらに、ゴキプリ、蟻等の知覚神経を有する害虫の学習効果により、数度この忌避作用をくり返すことにより営巣させない効果が期待できる。

害虫忌避薬剤はフイラ一に吸着されているために、厳しいプリント配線板の製造および実装上の加工条件においても、害虫忌避薬剤は揮発蒸散や溶剤の中に溶出されにくくなり、その消失量が小さく、かつ、半田付け及びリフローなどの高温に耐えることが可能であり、その結果、害虫忌避被膜に存在した害虫忌避薬剤は、高温に曝される製造時においても安定である。

また、上記電子素子として、 I Cおよび L S I等の集積回路素子の上部（電子部品の実装面側を下として）に、害虫忌避薬剤を吸着したフィラー含有べ一ストを塗布形成した電子部品、もしくは、 I C， L S I等の電子素子の上部（電子部品の実装面側を下として）に害虫忌避薬剤吸着フィラーと着色顔料を含有した電子材料を塗布し、害虫忌避層をメーカ名、品番等を、抜き文字もしくは絵柄として形成した電子部品を製造することができる（印刷しないで電子部品上部の下地色を浮き上がらせた文字もしくは絵柄）。また、害虫忌避薬剤を吸着したフィラー含有ペーストをプリント配線板、あるいは I C， L S I等の電子素子の一部分あるいは部分的、選択的に塗布することにより、電子素子全体に塗布した場合とほぼ同等の害虫忌避効果を効率的に得ることができ、さらなる害虫忌避薬剤の使用量の低減とコストの低減が図れる電子部品を得られる。

以上のように、本発明の電子部品は、電子機器のゴキブリおよび蟻などの知覚神経を有する害虫の侵入による信頼性を劣化させることを防止し、電子機器の信頼性を高め得ることができる。

本発明の典型的な実施例を以下に示す。

実施例 1

フイラ一としてのシリカゲル粉末に、害虫忌避薬剤としてのピレスロイド系忌避剤を坦持させて、害虫忌避薬剤を含有するフイラ一を調製した。ピレス口イド系忌避剤は、神経伝達系薬剤である。この害虫忌避薬剤を含有したフイラ —と、エポキシ樹脂と、硬化剤と、反応促進剤と、溶剤とを混合して、ペース卜の電子材料を調製した。なお、エポキシ樹脂 1 0 0重量部に対して、シリカゲル粉末は約 2重量部から約 2 0 0重量部の範囲を含有することが望ましい。また、エポキシ樹脂 1 0 0重量部に対して、害虫忌避薬剤の含有量は約 1重量部から約 1 0 0重量部の範囲が望ましい。このペーストの電子材料を、電子素子としての配線板の表面に塗布し、その後、塗布された電子材料を加熱して、硬化した害虫忌避層を作成した。なお、この加熱工程において、電子材料の中に含まれる溶剤は蒸発し、エポキシ樹脂と硬化剤は、架橋化学反応して硬化される。この電子材料の硬化により生成した害虫忌避層において、害虫忌避薬剤を含有したシリカゲルは、硬化した樹脂成分の中および表面に分散して存在する。溶剤は電子材料のペース卜の粘度を制御する。害虫忌避薬剤がシリカゲルに坦持されることにより、害虫忌避薬剤は、シリ力ゲルの微細孔の中および表面の凹凸部に、しっかりと吸着される。そのため、ペース卜を調製する工程においても害虫忌避薬剤は、フィラーから分離したり、消失したりする現象が著しく少なくなる。また、電子素子に塗布された電子材料が硬化するとき、加熱より溶剤が除去されるため、生成した害虫忌避層の表面に、害虫忌避薬剤を含有するシリカゲル粉末がより表面に近づく、あるいは露出しやすくなり、そのために、害虫を忌避する効果が向上する。さらに、この電子材料を使用して形成された害虫忌避層の被膜は優れた密着性、電気絶縁性、滑らかな表面形態などの優れた被膜としての特性を有する。さらに、形成された害虫忌避層の害虫忌避効果が著しく向上する。さらに、害虫忌避薬剤がシリカゲルにしっかりと坦持されているために、長年の使用において、害虫忌避薬剤の消失が低減し、その結果、害虫忌避効果の寿命が著しく向上する。さらに、製造工程及び害虫忌避層における害虫忌避薬剤の消失が少ないために、害虫忌避薬剤の使用量の低減が可能になり、その結果、コストが低減する。さらに、生成した害虫忌避層の被膜硬度が向上する。さらに、害虫忌避薬剤および害虫忌避層の双方が高い耐熱性を持っために、他の導電層および絶縁層をさらに設置するときに発生する高温による害虫忌避薬剤の消失および害虫忌避層の劣化が発生しない。さらに、他の電子部品を実装するとき、実装するときの熱負荷による害虫忌避薬剤の消失および害虫忌避層の劣化が発生しない。また、このような配線板を使用した電子機器において、知覚神経を有する害虫が熱誘引および餌誘引等により電子機器内に侵入しょうとしたとき、害虫の知覚神経 (触覚、脚等）が配線板上に設置された害虫忌避層の被膜に接触し、そのとき、害虫忌避薬剤の作用により、電子機器内への害虫の侵入を防止できる。さらに、この電子材料をソルダレジストとして使用したとき、従来の通常のソルダレジストと同等の密着性などの信頼性を確保することができる。なお、エポキシ樹脂 1 0 0重量部に対して、害虫忌避薬剤の含有量が約 1重量部未満の場合、害虫を忌避する効果が少なくなり、害虫忌避薬剤の含有量が約 1 0 0重量部を超える場合、害虫忌避層の被膜の性能が劣る傾向にある。ェボキシ樹脂 1 0 0重量部に対して、害虫忌避薬剤を含有するフィラーの含有量が約 2重量部未満の場合、害虫を忌避する効果が少なくなり、フィラーの含有量が約 2 0 0重量部を超える場合、害虫忌避層の被膜の性能が劣る傾向にある。実施例 2

フィラーとしてのシリカゲル粉末に害虫忌避薬剤としてのピレスロイド系忌避剤を坦持させて、害虫忌避薬剤を含有するフイラ一を調製した。この害虫忌避薬剤を含有したフィラーと、エポキシァクリレート樹脂と、反応性希釈剤と、光開始触媒とを混合して、ペーストの電子材料を調製した。なお、エポキシァクリレート 1 0 0重量部に対して、シリカゲル粉末は約 2重量部から約 2 0 0 重量部の範囲の含有が望ましい。また、エポキシァクリレート樹脂 1 0 0重量部に対して、害虫忌避薬剤の含有量は約 1重量部から約 1 0 0重量部の範囲が望ましい。このペーストの電子材料を、電子素子としての配線板の表面に塗布し、その後、塗布された電子材料に紫外線などの光を照射して、硬化した害虫忌避層を作成した。なお、この硬化工程において、エポキシァクリレートと反応性希釈剤は、光開始触媒の作用により架橋化学反応して硬化される。この電子材料の硬化により生成した害虫忌避層において、害虫忌避薬剤を含有したシリカゲルは、硬化した樹脂成分の中および表面に分散して存在する。反応性希釈剤は電子材料のペース卜の粘度を制御する。

このようにして得られた電子材料および電子部品は、実施例 1と同じ効果を有する。特に、この害虫忌避層は、容易な硬化作業性を有する。実施例 3

フィラーとしてのシリカゲル粉末に、害虫忌避薬剤としてのピレスロイド系忌避剤を坦持させて、害虫忌避薬剤を含有するフイラ一を調製した。この害虫忌避薬剤を含有したフィラーと、エポキシ樹脂と、硬化剤と、反応促進剤と、溶剤と、反応性希釈剤と、着色するための顔料と、光開始触媒とを混合して、ペーストの電子材料を調製した。このペーストの電子材料を、電子素子としての配線板の表面に塗布し、その後、塗布された電子材料に、紫外線などの光を照射して、さらに、加熱して、硬化した害虫忌避層を作成した。すなわち、光硬化と熱硬化とのデュアル硬化型である。なお、この硬化工程において、ェポキシ樹脂と硬化剤は反応促進剤の作用により硬化し、同時に、反応性希釈剤は、光開始触媒の作用により架橋化学反応して硬化される。この電子材料の硬化により生成した害虫忌避層において、害虫忌避薬剤を含有したシリカゲルは、硬化した樹脂成分の中および表面に分散して存在する。反応性希釈剤は電子材料のべ一ストの粘度を制御する。顔料としては、フタロシアニン化合物、酸化チタン、カーボンブラックなどの所望の顔料が使用できる。

このようにして得られた電子材料および電子部品は、実施例 1と同じ効果を有する。特に、この害虫忌避層は優れた密着性と、優れた硬化作業性と、ベース卜の粘度制御性を有する。実施例 4

フィラーとしてのシリカゲル粉末に、害虫忌避薬剤としてのピレスロイド系忌避剤を坦持させて、害虫忌避薬剤を含有するフイラ一を調製した。この害虫忌避薬剤を含有したフィラーと、エポキシァクリレート樹脂と、反応性希釈剤と、過酸化物触媒と、光開始触媒とを混合して、ペーストの電子材料を調製した。このべ一ストの電子材料を、電子素子としての配線板の表面に塗布し、その後、塗布された電子材料に、紫外線などの光を照射して、硬化した害虫忌避層を作成した。なお、この硬化工程において、エポキシァクリレート樹脂と反応性希釈剤は光開始触媒の作用により硬化し、同時に、過酸化物触媒は、ぺ一ス卜の硬化を促進する。この電子材料の硬化により生成した害虫忌避層において、害虫忌避薬剤を含有したシリカゲルは、硬化した樹脂成分の中および表面に分散して存在する。反応性希釈剤は電子材料のペース卜の粘度を制御する。このようにして得られた電子材料および電子部品は、実施例 1と同じ効果を有する。特に、この害虫忌避層は、優れた密着性と、容易な硬化作業性を有する。実施例 5

フイラ一としてのシリカゲル粉末に、害虫忌避薬剤としてのピレスロイド系忌避剤を坦持させて、害虫忌避薬剤を含有するフイラ一を調製した。この害虫忌避薬剤を含有したフィラーと、フエノール樹脂と、溶剤とを混合して、ベーストの電子材料を調製した。このべ一ストの電子材料を、電子素子としての配線板の表面に塗布し、その後、塗布された電子材料を加熱して、硬化した害虫忌避層を作成した。なお、この硬化工程において、フエノール樹脂は加熱の作用により硬化し、同時に、溶剤は、蒸発する。この電子材料の硬化により生成した害虫忌避層において、害虫忌避薬剤を含有したシリカゲルは、硬化した樹脂成分の中および表面に分散して存在する。溶剤は電子材料のペース卜の粘度を制御する。

このようにして得られた電子材料および電子部品は、実施例 1と同じ効果を有する。特に、この害虫忌避層は、高い耐熱性を有する。実施例 6 フィラーとしてのシリカゲル粉末に、害虫忌避薬剤としてのピレスロイド系忌避剤を坦持させて、害虫忌避薬剤を含有するフイラ一を調製した。この害虫忌避薬剤を含有したフィラーと、エポキシ変性フエノール樹脂と、溶剤とを混合して、ペーストの電子材料を調製した。このペーストの電子材料を、電子素子としての配線板の表面に塗布し、その後、塗布された電子材料を加熱して、硬化した害虫忌避層を作成した。なお、この硬化工程において、エポキシ変性フエノール樹脂は加熱の作用により硬化し、同時に、溶剤は、蒸発する。この電子材料の硬化により生成した害虫忌避層において、害虫忌避薬剤を含有したシリカゲルは、硬化した樹脂成分の中および表面に分散して存在する。溶剤は電子材料のペーストの粘度を制御する。

このようにして得られた電子材料および電子部品は、実施例 1と同じ効果を有する。特に、この害虫忌避層は、優れた密着性と高い耐熱性を有する。実施例 7

フイラ一としてのシリカゲル粉末に、害虫忌避薬剤としてのピレスロイド系忌避剤を坦持させて、害虫忌避薬剤を含有するフイラ一を調製した。この害虫忌避薬剤を含有したフィラーと、エポキシァクリレート樹脂と、ウレ夕ンァクリレート樹脂と、反応性希釈剤と、光開始触媒と、溶剤とを混合して、ペース卜の電子材料を調製した。このペーストの電子材料を、電子素子としての配線板の表面に塗布し、その後、塗布された電子材料に光を照射して、硬化した害虫忌避層を作成した。なお、この硬化工程において、エポキシァクリレート樹脂とウレタンァクリレート樹脂は光開始触媒の作用により硬化し、同時に、溶剤は、蒸発する。この電子材料の硬化により生成した害虫忌避層において、害虫忌避薬剤を含有したシリカゲルは、硬化した樹脂成分の中および表面に分散して存在する。溶剤は電子材料のペーストの粘度を制御する。このようにして得られた電子材料および電子部品は、実施例 1と同じ効果を有する。特に、この害虫忌避層は、優れた密着性と柔軟性を有する。実施例 8

フィラーとしてのシリカゲル粉末に、害虫忌避薬剤としてのピレスロイド系忌避剤を坦持させて、害虫忌避薬剤を含有するフイラ一を調製した。この害虫忌避薬剤を含有したフィラーと、フエノキシ樹脂と、溶剤とを混合して、ぺ一ストの電子材料を調製した。このペーストの電子材料を、電子素子としての配線板の表面に塗布し、その後、塗布された電子材料を加熱して、乾燥した害虫忌避層を作成した。なお、フエノキシ樹脂は熱可塑性樹脂であり、加熱により溶剤が除去されて、塗膜が形成される。

このようにして得られた電子材料および電子部品は、実施例 1と同じ効果を有する。特に、この害虫忌避層は、高い耐熱性を有する。実施例 9

上記の実施例 1から実施例 8において、さらに、酸化チタン、フタロシア二ングリーン、フタロシアニンブルー、その他のフタロシアニン化合物、酸化クロム、チタンイェロー、カーボンブラック、酸化鉄などの着色顔料を加えて、電子材料を調製した。これらの構成の電子材料を用いて、上記のそれぞれの実施例と同じようにして電子部品を作成した。このようにして、所望の色を持つ害虫忌避層が得られる。

このようにして得られた電子材料および電子部品は、実施例 1から実施例 8 と同じ効果を有する。特に、このような着色された電子材料を印刷技術を用いて、電子素子としての配線板に設置することにより、害虫忌避効果を持つとともに、文字、絵柄または部品配置図を形成することが可能となる。また、この電子材料は印刷インキとしての作用も兼ねて持つ。実施例 1 0

上記の実施例 1から実施例 8において得られたそれぞれの電子材料を使用して、害虫忌避機能を持つ第一ソルダレジストを調製した。他方、害虫忌避機能を持たない通常の第二ソルダレジストを調製した。また、電子素子として、導電層を有する配線板を調製した。配線板に形成された導電層を覆って、通常の第二ソルダレジストを設置し、その第二ソルダレジストを硬化して第二ソルダレジスト層を形成した。硬化された第二ソルダレジスト層の上に第一ソルダレジストを設置し、その後、その第一ソルダレジストを硬化して、害虫忌避層を調製した。このようにして、害虫忌避層を有する電子部品を作成した。

このようにして得られた電子部品は、上記の実施例 1から実施例 8と同じ効果を有する。さらに、半田付けの作業時において、害虫忌避層は半田付けから導電回路を保護する機能を有する。実施例 1 1

上記の実施例 1から実施例 8において得られたそれぞれの電子材料を使用して、害虫忌避機能を持つ第一ソルダレジストを調製した。配線板に形成された導電層を覆って、第一ソルダレジス卜を設置し、その第一ソルダレジストを硬化して害虫忌避層を形成した。このようにして、害虫忌避層を有する電子部品を作成した。

このようにして得られた電子部品は、上記の実施例 1から実施例 8と同じ効果を有する。さらに、半田付けの作業時において、害虫忌避層は半田付けから導電回路を保護する機能を有する。実施例 1 2

上記の実施例 9において得られたそれぞれの電子材料を使用して、害虫忌避機能を有する印刷インキを調製した。配線板に形成された導電層を覆って、通常の第二ソルダレジストを設置し、その第二ソルダレジストを硬化して第二ソルダレジスト層を形成した。この第二ソルダレジスト層の上に、前記の印刷ィンキを使用して、文字、絵柄、または、部品回路図などを印刷し、その後、硬化して、害虫忌避層を形成した。このようにして、害虫忌避層を有する電子部品を作成した。

このようにして得られた電子部品は、上記の実施例 9と同じ効果を有する。さらに、害虫忌避層は、文字、絵柄、部品回路図などの情報表示機能を有する。実施例 1 3

電子素子として、実装用ランドと導電層を有する配線板を調製した。実装用ランドは半田付けをするための導電層である。さらに、実施例 1から実施例 9 において得られた電子材料を使用して、ペース卜を調製した。他方、害虫忌避機能を持たない通常の第二ソルダレジストを調製した。実装用ランドを除く領域の導電層を、通常の第二ソルダレジス卜で被覆し、硬化して第二ソルダレジスト層を形成した。その第二ソルダレジスト層の表面にペーストを設置し、その後、硬化して、害虫忌避層を形成した。

このようにして得られたそれぞれの電子部品は、上記の実施例 1から実施例

9と同じ効果を有する。特に、実装用ランドに他の部品を半田付けするときに、優れた効果が得られる。実施例 1 4

上記の実施例 1から実施例 9において得られたそれぞれの電子材料を使用して、害虫忌避機能を持つペーストを調製した。他方、害虫忌避機能を持たない通常の第二ソルダレジストを調製した。また、電子素子として、実装用ランドと導電層を有する配線板を調製した。実装用ランドを除く領域の導電層を覆つて、通常の第二ソルダレジストを設置し、その第二ソルダレジストを硬化して第二ソルダレジスト層を形成した。硬化された第二ソルダレジスト層の上に、上記のペーストを使用して、抜き文字型の図面配置図を設置し、さらに、配線板の外周領域に、約 5 mm幅の外周忌避部を設置した。その後、そのべ一ストを硬化して、図面配置図と外周忌避部とを有する害虫忌避層を調製した。このようにして、害虫忌避層を有する電子部品を作成した。

このようにして得られた電子部品は、上記の実施例 1から実施例 9と同じ効果を有する。さらに、配線板の外周に設置された外周忌避層により、害虫が配線板の中に侵入することが防止される。実施例 1 5

上記の実施例 1から実施例 9において得られたそれぞれの電子材料を使用して、害虫忌避機能を持つ第一ソルダレジストを調製した。また、電子素子として、実装用ランドと導電層を有する配線板を調製した。実装用ランドを除く領域の導電層を覆って、上記の第一ソルダレジス卜を設置し、その第一ソルダレジストを硬化して害虫忌避層を形成した。このようにして、害虫忌避層を有する電子部品を作成した。

このようにして得られた電子部品は、上記の実施例 1から実施例 9と同じ効果を有する。さらに、半田付けの作業時において、害虫忌避層は半田付けから導電回路を保護する機能を有する。実施例 1 6 電子素子として、実装用ランドと導電層を有する配線板を調製した。実装用ランドは半田付けをするための導電層である。さらに、実施例 1から実施例 9 において得られた電子材料を使用して、ペーストを調製した。他方、害虫忌避機能を持たない通常の第二ソルダレジストを調製した。実装用ランドを除く領域の導電層を、通常の第二ソルダレジス卜で被覆し、硬化して第二ソルダレジスト層を形成した。その第二ソルダレジスト層の表面にペーストを設置し、その後、硬化して、害虫忌避層を形成した。さらに、その害虫忌避層の表面に、通常の印刷インキを使用して部品配置図を形成した。なお、この部品配置図の被膜面積は、上記の害虫忌避層の面積の約 8 0 %未満である。すなわち、害虫忌避層のうちの約 2 0 %以上の面積が表面に露出している。

このようにして得られたそれぞれの電子部品は、上記の実施例 1から実施例 9と同じ効果を有する。特に、知覚神経を有する害虫が熱誘引、餌誘引等により電子機器内に侵入しょうとしても、配線板上の露出した害虫忌避層の被膜に害虫の知覚神経（触覚、脚等）が接触することにより、忌避薬剤により電子機器内への害虫の侵入が防止される。実施例 1 7

上記の実施例 1から実施例 9において得られたそれぞれの電子材料を使用して、害虫忌避機能を持つ第一ソルダレジストを調製した。また、電子素子として、実装用ランドと導電層を有する配線板を調製した。実装用ランドを除く領域の導電層を覆って、上記の第一ソルダレジストを設置し、その第一ソルダレジス卜を硬化して害虫忌避層を形成した。さらに、その害虫忌避層の表面に、通常の印刷インキを使用して部品配置図を形成した。なお、この部品配置図の被膜面積は、上記の害虫忌避層の面積の約 8 0 %未満である。すなわち、害虫忌避層のうちの約 2 0 %以上の面積が表面に露出している。このようにして得られたそれぞれの電子部品は、上記の実施例 1から実施例 9および実施例 1 9と同じ効果を有する。実施例 1 8

上記の実施例 1から実施例 9において得られたそれぞれの電子材料を使用して、害虫忌避機能を持つペーストを調製した。また、害虫忌避機能を持たない通常の第二ソルダレジストを調製した。電子素子として、実装用ランドと導電層を有する配線板を調製した。実装用ランドを除く領域の導電層を覆って、上記の第二ソルダレジストを設置し、その第二ソルダレジス卜を硬化して、第二ソルダレジスト層を形成した。その第二ソルダレジスト層の上に、印刷インキを使用して部品配置図を設置した。形成された第二ソルダレジスト層および部品配置図のうちの少なくとも一つの表面に、上記のペーストを設置し、そのべ一ストを硬化して害虫忌避層を形成した。このようにして、害虫忌避層を有する配線板を作成した。

9と同じ効果を有する。実施例 1 9

電子素子として、端子を有する半導体集積回路素子（ I Cまたは L S I ) を調製した。その端子間の距離は、ゴキブリ、ゴキブリの幼虫または蟻などの害虫が入り込めない程度の短い距離を有する。例えば、チヤパネゴキブリの幼虫の大きさは約 0. 7 mmである。その端子間を含む領域を覆って、上記の実施例 1から実施例 9において得られた電子材料を設置した。その後、その電子材料を硬化して、害虫忌避層を形成した。このようにして、害虫忌避層を有する電子部品を作成した。このようにして得られたそれぞれの電子部品は、上記の実施例 1から実施例 9と同じ効果を有する。特に、半導体集積回路素子を使用した電子機器において、害虫が電子機器の中に侵入することおよび半導体集積回路の周辺に巣を作ることなどが防止される。実施例 2 0

電子素子として、端子を有する半導体集積回路素子（ I Cまたは L S I ) を調製した。その端子間の距離は、ゴキブリ、ゴキブリの幼虫または蟻などの害虫が入り込める程度の長い距離を有する。例えば、チヤバネゴキブリの幼虫の大きさは約 0. 7 mmである。その端子間を含む領域の表面側と裏面側の双方に、上記の実施例 1から実施例 9において得られた電子材料を設置した。その後、その電子材料を硬化して、害虫忌避層を形成した。このようにして、害虫忌避層を有する電子部品を作成した。

このようにして得られたそれぞれの電子部品は、上記の実施例 1から実施例 9と同じ効果を有する。特に、半導体集積回路素子を使用した電子機器において、害虫が電子機器の中に侵入することおよび半導体集積回路の周辺に巣を作ることなどが防止される。実施例 2 1

電子素子として、コンデンサ、放熱板、および半導体素子を調製した。上記の実施例 1から実施例 9において得られたそれぞれの電子材料を、上記のそれぞれの電子素子の表面に設置し、硬化して、害虫忌避層を形成した。このようにして、害虫忌避層を有する電子部品を作成した。

このようにして得られたそれぞれの電子部品は、上記の実施例 1から実施例 9と同じ効果を有する。実施例 2 2

電子素子として、コンデンサ、放熱板、および半導体素子を調製した。上記の実施例 9において得られたそれぞれの電子材料を使用して、印刷ィンキを調製した。これらの電子素子の表面に、これらの印刷インキを使用して、文字、絵柄、または、部品回路図などの図形を印刷し、その後、硬化して、害虫忌避層を形成した。この場合、これらの図形は、抜き文字として形成することが望ましい。このようにして、害虫忌避層を有する電子部品を作成した。

このようにして得られた電子部品は、上記の実施例 9と同じ効果を有する。さらに、害虫忌避層は、文字、絵柄、部品回路図などの情報表示機能を有する。実施例 2 3

フィラ一として、実施例 1から実施例 9において使用したシリカゲルの替わりに、シリカ、酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、タルク、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ビスマス、ゼォライト、珪藻土、及び、酸化バナジウムのうちの少なくとも一つを使用して、害虫忌避機能を持つそれぞれの電子材料を調製した。さらに、これらの電子材料を使用して、配線板、半導体素子、放熱板、コンデンサ、半導体集積回路などの電子素子の表面に設置し、その電子材料を硬化して害虫忌避層を形成した。このようにして、害虫忌避機能を持つ電子部品を作成した。

このようにして得られた電子材料及び電子部品は、上記の実施例 1から実施例 9と同じ効果を有する。実施例 2 4

実施例 1から実施例 9、および実施例 2 3において、さらに、害虫忌避薬剤を坦持したフィラーに加えて、他の通常のシリカ、酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、タルク、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ビスマス、ゼォライト、珪藻土、及び、酸化バナジウムのうちの少なくとも一つを添加して、害虫忌避機能を持つそれぞれの電子材料を調製した。

これらの電子材料を使用して、配線板、半導体素子、放熱板、コンデンサ、半導体集積回路などの電子素子の表面に設置し、その電子材料を硬化して害虫忌避層を形成した。形成された害虫忌避被膜において、害虫忌避薬剤を坦持したフィラーと害虫忌避薬剤持たないフイラ一とは互いに分散して存在する。このようにして、害虫忌避機能を持つ電子部品を作成した。

このようにして得られた電子材料及び電子部品は、上記の実施例 1から実施例 9と同じ効果を有する。実施例 2 5 A

本発明の実施例の具体例を添付の図面を用いて説明する。

第 1図は、本発明の一実施例の電子部品であり、電子素子として片面銅張りプリン卜配線板を使用した電子部品の要部の断面図を示す。第 1図において、電子素子は、紙—フエノール（F R— 1 ) の絶縁層（基材） 1 1と、その絶縁層 1 1の表面に形成された導電層 1 2としての 3 5； m厚の銅箔と、裏面に形成された部品配置図 1 4とを備える。導電層 1 2を覆って、通常の紫外線硬化型のソルダレジスト 1 3を形成する。部品配置図 1 4は紫外線硬化型のペースト材料により形成される。部品配置図 1 4を覆って、紫外線硬化型と熱硬化型のデュアル硬化型の害虫忌避機能を持つ電子材料 1 5が形成される。電子材料 1 5はエポキシァクリレート樹脂 1 0 0重量部、反応性希釈剤としてのメ夕クリル酸モノマー 4 5重量部、光開始触媒としてべンゾイン 3重量部、過酸化物触媒としてバーオキシルエステル 2重量部、ピレスロイド系害虫忌避薬剤を吸着したシリカゲル 1 2 0重量部、シリカ 5重量部とを含有する。ピレスロイド系害虫忌避薬剤は 2 0 0 °C以上の耐熱温度を有する知覚神経刺激薬剤である。電子素子の上に設置された電子材料に紫外線を照射して、害虫忌避層を形成した。このようにして、電子部品 2 5 Aを作成した。実施例 2 5 B

第 2図は本発明の他の実施例の電子部品を示す。第 2図において、電子素子として、片面銅張りプリント配線板を使用した。電子素子は、紙一フエノール ( F R - 1 ) の絶縁層（基材） 2 1と、その絶縁層 2 1の表面に形成された導電層 2 2としての 3 5 m厚の銅箔と、裏面に形成された部品配置図 2 4とを備える。その導電層 2 2を覆って、害虫忌避薬剤を含有する電子材料 2 3が設置される。電子材料 2 3は、エポキシァクリレート 1 0 0重量部、反応性希釈剤としてメ夕クリル酸モノマー 4 5重量部、光開始剤としてべンゾイン 3重量部、過酸化物触媒としてバーオキシルエステル 2重量部、着色顔料としてフタロシアニングリーン 2重量部、害虫忌避薬剤を含むシリカゲル 1 3 0重量部、シリカ粉末 5重量部とを備える。害虫忌避薬剤は、ピレスロイド系知覚神経刺激薬剤であり、 2 0 0 °C以上の耐熱温度を有する。この形成された電子材料に紫外線を照射して、硬化された害虫忌避層を形成した。この形成された害虫忌避層はソルダレジストとしての役割を持つ。このようにして、電子部品 2 5 B を作成した。実施例 2 5 C

第 3図は本発明の他の実施例の電子部品を示す。第 3図において、電子素子として、片面銅張りプリント配線板を使用した。電子素子は、紙一フエノール ( F R - 1 ) の絶縁層（基材） 3 1と、その絶縁層 3 1の表面に形成された導電層 3 2としての 3 5 x m厚の銅箔と、裏面に形成された部品配置図 3 4とを備える。その導電層 3 2を覆って、害虫忌避薬剤を含有する電子材料 3 3が形成される。電子材料 3 3は、エポキシァクリレート樹脂 1 0 0重量部、反応性希釈剤としてメ夕クリル酸モノマー 4 5重量部、光開始剤としてべンゾイン 3 重量部、過酸化物触媒としてバーオキシルエステル 2重量部、着色顔料として酸化チタン 3重量部、害虫忌避薬剤を含むシリカゲル 1 1 0重量部と、タルク粉末 5重量部とを備える。害虫忌避薬剤は、ピレスロイド系知覚神経刺激薬剤であり、 2 0 0 °C以上の耐熱温度を有する。この設置された電子材料に紫外線を照射して、硬化された害虫忌避層を形成した。この形成された害虫忌避層はソルダレジストとしての役割を持つ。このようにして、電子部品 2 5 Cを作成した。得られた上記 3種類の電子部品について、害虫としてゴキブリを使用して、電子部品の忌避性を評価した。その結果を第 1表に示す。なお、上記の実施例 2 5 A、 2 5 B及び 2 5 Cのそれぞれの実施例において、比較試料として、害虫忌避層を設置しない試料も作成した。 8 0 X 1 0 0 cmの塩化ビニール製のバットにチヤパネゴキブリを入れ、中央に紙製シェルター（巣）と飲料水を入れた容器を置き、バットの四隅に害虫忌避層を有する電子部品と害虫忌避層を持たない電子部品とを置くことにより、害虫忌避性能を評価した。雄雌成虫の各 2 0 0匹のチヤパネゴキブリを使用した。電子素子としてのプリント配線板は、 1 0 cm角に切断した試料を使用した。それぞれの電子部品の中央に角砂糖を置き、 4 8時間後に、チヤパネゴキブリが喫食した角砂糖の重量減少量を測定して、忌避率（下式参照）を算出した。ゴキブリは前記のように、熱に誘引される性質を持っため、本来は熱誘引方法により評価すべきであるが、しかしながら、本実施例においては、定量的評価のために、餌誘引による評価方法を採用した。

なお、害虫忌避率は次の式により算出した。害虫忌避率（％) = 1 0 O X (害虫忌避層を持たない電子部品の角砂糖減少ー害虫忌避層を設置した電子部品の角砂糖減少量） Z未塗布品の角砂糖減少

第 1表

第 1表より、次のことが明確である。試料 2 5 A、 2 5 B、 2 5 Cのいずれの試料においても、害虫忌避層を形成した電子部品の角砂糖の減少量は、害虫忌避層を持たない電子部品の角砂糖の減少量よりも著しく少ない。害虫忌避率は、約 8 4 %から約 9 4 %の範囲であった。すなわち、本実施例の害虫忌避層を有する電子部品は優れた害虫忌避効果を有する。産業上の利用可能性

本発明の構成により、害虫忌避薬剤がフィラーに坦持されているために、電子材料の製造時における害虫忌避薬剤の揮発蒸散等による消失量が低減し、また電子素子の表面に形成された害虫忌避層に含まれる害虫忌避薬剤の揮発蒸散等による消失速度が遅くなり、その結果、害虫忌避薬剤の使用量を大幅に低減することができるとともに、害虫忌避効果を長期間に亘つて持続させることができる。

また、害虫忌避薬剤の含有量を減らすことができるため、低コストで、にじみの発生しにくい、優れた印刷性および被膜形成性を有する害虫忌避薬剤含有電子材料を得ることができる。さらにこの害虫忌避薬剤含有電子材料を電子素子の一部あるいは部分的に塗布することにより、電子素子全体に塗布した場合とほぼ同等の害虫忌避効果を効率的に得ることができ、さらなる害虫忌避薬剤の使用量の低減とコストの低減が図れる電子部品を得ることができる。その結果、害虫が電子機器の中に侵入及び滞在することを防止することができ、害虫の死骸及び糞尿などによる電子機器の不具合の発生を防止することができるため、電子機器の信頼性を著しく向上させることができるとともに、人体に対する悪影響も低減させることができる。

Claims

請求の範囲

1 . 塗料成分と、前記塗料成分の中に混入されたフイラ一と、前記フイラ一に坦持された害虫忌避薬剤とを備え、害虫忌避性能を持つ害虫忌避膜を形成可能な電子材料。

2 . 請求の範囲の第 1項において、前記忌避薬剤は前記フィラーの表面に形成されている電子材料。

3 . 請求の範囲の第 1項において、前記忌避薬剤は、知覚神経を刺激する機能を持つ知覚神経刺激薬剤を有する電子材料。

4 . 請求の範囲の第 1項において、前記害虫忌避薬剤は、ピレスロイド系薬剤である電子材料。

5 . 請求の範囲の第 1項において、前記塗料成分は樹脂成分を含有し、前記樹脂成分 1 0 0重量部に対して、前記フイラ一は 2重量部から 2 0 0重量部の範囲にある電子材料。

6 . 請求の範囲の第 1項において、前記フイラ一は、シリカゲル、シリカ、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ビスマス、酸化バナジウム、タルク、アルミナ、ゼオライト、及び、珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも一つを有する電子材料。

7 . 請求の範囲の第 1項において、前記塗料成分の中に混入されたフイラ一は複数のフィラーであり、前記複数のフィラ一のうちの少なくとも一つのフィラーが前記害虫忌避薬剤を坦持している電子材料。

8 . 請求の範囲の第 1項において、前記塗料成分は、エポキシ樹脂、硬化剤、及び溶剤を含有する電子材料。

9 . 請求の範囲の第 1項において、前記塗料成分は、エポキシァクリレート樹脂及び光開始触媒を含有する電子材料。

10. 請求の範囲の第 1項において、前記塗料成分は、エポキシ樹脂、硬化剤、反応性希釈剤及び光開始触媒を含有する電子材料。

1 1. 請求の範囲の第 1項において、前記塗料成分は、エポキシァクリレート樹脂、反応性希釈剤、光開始触媒及び過酸化物触媒を含有する電子材料。

12. 請求の範囲の第 1項において、前記塗料成分は、フエノール樹脂及び溶剤を含有する電子材料。

13. 請求の範囲の第 1項において、前記塗料成分は、エポキシ変性フエノール樹脂及び溶剤を含有する電子材料。

14. 請求の範囲の第 1項において、前記塗料成分は、エポキシァクリレート樹脂、ウレタンァクリレート樹脂、反応性希釈剤及び光開始触媒を含有する電子材料。

15. 請求の範囲の第 1項において、前記塗料成分は、フエノキシ樹脂及び溶剤を含有する電子材料。

16. 請求の範囲の第 1項において、前記フイラ一は複数のフィラーを備え、前記複数のフィラーのうちの少なくとも一つのフィラーの表面に前記害虫忌避薬剤が形成されている電子材料。

17. 請求の範囲の第 1項において、さらに、着色するための顔料を備えた電子材料。

18. 請求の範囲の第 1項において、ペースト形態を有する電子材料。

19. 請求の範囲の第 1項において、ソルダレジストとしての機能を有する電子材料。

20. (a) 電子素子と、

(b) 前記電子素子の表面に設置された害虫を忌避する機能を持つ害虫忌を備え、前記害虫忌避層は、樹脂成分と、前記樹脂成分に混入されたフィラーと、前記フィラーに坦持された害虫忌避薬剤とを含有する電子部

2 1 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記忌避薬剤は前記フィラーの表面に形成されている電子部品。

2 2 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記忌避薬剤は、知覚神経を刺激する機能を持つ知覚神経刺激薬剤を有する電子部品。

2 3 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記フイラ一は複数のフィラーを有し、前記複数のフイラ一のうちの少なくとも一つが前記害虫忌避薬剤を坦持し、前記害虫忌避薬剤を坦持したフィラーが、前記害虫忌避薬剤を含有しないフィラーに対して分散して存在する電子部品。

2 4 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記電子素子は、電気絶縁基板と、前記電気絶縁基板の上方に形成された導電層とを有する配線板であり、前記害虫忌避層が前記配線板の表面に形成されている電子部品。

2 5 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記電子素子は、絶縁層と、前記絶縁層の上に設置された導電層と、前記導電層を覆って形成されたソルダレジス卜とを備え、前記害虫忌避層は前記ソルダレジス卜の表面に形成されている電子部品。

2 6 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記電子素子は、絶縁層と、前記絶縁層の上に形成された導電層と、前記導電層を覆って形成されたソルダレジストと、前記ソルダレジス卜の表面に形成された部品配置図とを備え、前記部品酉&置図が前記害虫忌避層により形成されている電子部品。

2 7 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記電子素子は、電気絶縁層と、前記電気絶縁層の上方に形成された導電層と、前記導電層の表面に形成されたソルダレジストとを備え、前記ソルダレジス卜は前記害虫忌避層により形成されている電子部品。

2 8 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記害虫忌避層は、文字及び絵柄のうちの少なくとも一つの形状を有する電子部品。

2 9 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記電子素子は半導体素子であり、前記害虫忌避層は前記半導体素子の表面に形成されている電子部品。

3 0 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記電子素子は半導体素子であり、前記半導体素子は害虫が入り込めない大きさの端子間領域を有し、前記害虫忌避層は前記端子間領域の表面に形成されている電子部品。

3 1 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記電子素子は半導体素子であり、前記半導体素子は害虫が入り込める大きさの端子間領域を有し、前記害虫忌避層は前記端子間領域の表面および裏面のうちの少なくとも一つに形成されている電子部品。

3 2 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記電子素子はコンデンサであり、前記害虫忌避層は前記コンデンサの表面に形成されている電子部品。

3 3 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記電子素子は放熱板であり、前記害虫忌避層は前記放熱板の表面に形成されている電子部品。

3 4 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記電子素子は、電気絶縁基板と、前記電気絶縁基板の上方に形成された実装ランドを持つ導電層とを有する配線板であり、前記害虫忌避層が前記実装ランドを除く前記導電層の表面に形成されている電子部品。

3 5 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記樹脂成分は、エポキシ樹脂、ェポキシァクリレート樹脂、フエノール樹脂、エポキシ変性フエノール樹脂、ウレタンァクリレート樹脂及びフエノキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つの樹脂を含有する電子部品。

3 6 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記フイラ一は、シリカゲル、シリカ、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ビスマス、酸化バナジウム、タルク、アルミナ、ゼオライト、及び、珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも一つを有する電子部品。

( a ) フィラーに害虫忌避薬剤を坦持する工程と、

( b ) 前記害虫忌避薬剤を有するフイラ一と塗料成分とを混合して、電子材料を調製する工程と、

( c ) 前記電子材料を電子素子の表面に形成する工程と、

( d ) 前記電子素子の表面に形成された前記電子材料を硬化して、害虫忌避層を形成する工程と

を備えた電子部品の製造方法。

請求の範囲の第 3 7項において、前記忌避薬剤は前記フィラーの表面に形成されている電子部品の製造方法。

請求の範囲の第 3 7項において、前記忌避薬剤は、知覚神経を刺激する機能を持つ知覚神経刺激薬剤を有する電子部品の製造方法。

請求の範囲の第 3 7項において、前記電子素子は、電気絶縁基板と、前記電気絶縁基板の上方に形成された導電層とを有する配線板であり、前記害虫忌避層が前記配線板の表面に形成されている電子部品の製造方法。請求の範囲の第 3 7項において、前記電子素子は、電気絶縁層と、前記電気絶縁層の上方に形成された導電層と、前記導電層の表面に形成されたソルダレジストとを備え、前記（c ) 工程において、前記電子材料が前記導電層を覆って形成される電子部品の製造方法。

請求の範囲の第 3 7項において、前記フイラ一は複数のフィラーを有し、前記複数のフィラーのうちの少なくとも一つが前記害虫忌避薬剤を坦持し、前記害虫忌避薬剤を坦持したフィラーが、前記害虫忌避薬剤を含有しないフィラーに対して分散して存在する電子部品の製造方法。

4 3 . 請求の範囲の第 3 7項において、前記電子材料は光エネルギーにより架橋化学反応し、硬化可能なペースト及びソルダレジス卜のうちの少なくとも一つであり、前記（d ) 工程において、前記電子材料に光を照射して、前記電子材料を硬化する電子部品の製造方法。

4 4 . 請求の範囲の第 3 7項において、前記電子材料は熱エネルギーにより架橋化学反応し、硬化可能なペースト及びソルダレジス卜のうちの少なくとも一つであり、前記（d ) 工程において、前記電子材料を加熱して、前記電子材料を硬化する電子部品の製造方法。

4 5 . 請求の範囲の第 3 7項において、前記塗料成分は、エポキシ樹脂、ェポキシァクリレート樹脂、フエノール樹脂、エポキシ変性フエノール樹脂及びフエノキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つの樹脂を含有する電子部品の製造方法。

4 6 . 請求の範囲の第 3 7項において、前記フイラ一は、シリカゲル、シリカ、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ビスマス、酸化バナジウム、タルク、アルミナ、ゼオライト、及び、珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも一つを有する電子部品の製造方法。

4 7 . 請求の範囲の第 3 7項において、前記（c ) 工程において、前記電子材料は、印刷により、文字、絵柄、及び、回路図からなる群から選ばれる少なくとも一つを設置する電子部品の製造方法。

4 8 . 請求の範囲の第 2 0項において、前記害虫忌避層は前記電子素子の表面の一部または部分的に形成されている電子部品。

4 9 . 請求の範囲の第 3 7項において前記害虫忌避層は前記電子素子の表面の一部または部分的に形成されている電子部品の製造方法。