JP4607447B2 - 樹脂塗工積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、主として、食品等の包装体に使用される樹脂塗工積層体に関し、さらに詳しくは、衛生害虫忌避効果を任意の期間持続させることができる塗膜を積層した樹脂塗工積層体に関する。
穀類や菓子、調味料やその他の農産物や水産物を加工した食品は、さまざまな包装材や容器等の包装容器に包装され販売されている。近年、生活空間は冷暖房の充実から年間を通じ快適温度に保たれることが多く、衛生害虫例えばゴキブリ、ダニ、蛾などが通年繁殖を繰り返し、これら衛生害虫が上記包装容器に入り込むことで、消費者からのクレームとなることがあった。
一般に衛生害虫駆除の目的には、カーバメート系、ピレスロイド系、有機リン系など安価で強力な殺虫力を有する殺虫剤が適用されているが、食品包装材では毒性からその適用には十分な注意が必要となる。一方、安全性に優れる天然物系忌避剤も見出されておりその使用量が増大している。しかし、天然物系忌避剤は安全性に優れているものの、殺虫剤との比較で防虫効果が低いことが多い。また、紙器用コーティング剤及び接着剤用、特に食品包装分野では安全性とともに、持続性のコントロール、特に長期持続性が大きな課題となっている。
これら課題を解決する方法として、天然物忌避剤を有機、無機微粒子の製造過程で坦持させ(マイクロカプセル化)、さらに有機、無機微粒子を多孔質にすることで塗工体からの忌避剤蒸発速度をコントロールする(徐放性)技術が報告されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2002−308705号公報
特許文献1記載の発明では、多孔質有機、無機微粒子に坦持されることで忌避剤の徐放性が発現される。しかし適用される塗料が制限される可能性がある。一般に有機、無機微粒子を塗料に添加する場合、その粒子径、比重、相溶性、電気的、立体的安定性等に十分な注意が必要であり、塗料組成及びまたは塗料形態からの適性化が不十分な場合微粒子が凝集することが知られている。この凝集が塗料側から解決出来ない場合は、塗料安定性はもとより、塗工包装体の仕上がり性、一般塗膜性能等の低下が考えられる。このような現状を鑑みると多孔質有機、無機微粒子を使用せずに徐放性をコントロールさせる新規技術が要求される。
そこで本発明者等は、活性エネルギー線硬化性組成物に衛生害虫忌避活性化合物を直接配合し、塗料安定性、仕上がり性、塗膜性能等に優れる塗料を設計すると共に、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化性をコントロールすることで、マイクロカプセル等の手法の適用なしに衛生害虫忌避活性化合物の徐放性技術を確立し、本発明は、この技術を適用した樹脂塗工積層体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の1〜9の各発明によって構成される。
1.基材シート上に、活性エネルギー線硬化性組成物と衛生害虫忌避活性化合物を添加した塗料を塗布し活性エネルギー線を照射して得られた硬化樹脂層を表層に有する積層体であって、活性エネルギー線硬化性組成物が、分子中に不飽和二重結合を2官能以上有する活性エネルギー線硬化性化合物からなるA成分と、分子中に不飽和二重結合を1官能有する活性エネルギー線硬化性化合物からなるB成分と非活性エネルギー線硬化性樹脂組成物C成分の少なくとも一方の成分を含有し、前記A成分が活性エネルギー線硬化性組成物の総量100部に対し50〜95部含有されていることを特徴とする樹脂塗工積層体。
2.前記A成分が活性エネルギー線硬化性組成物の総量100部に対し65〜95部含有されていることを特徴とする上記1記載の樹脂塗工積層体。
3.前記B成分が活性エネルギー線硬化性組成物の総量100部に対し5〜35部含有されていることを特徴とする上記1または2記載の樹脂塗工積層体。
4.前記C成分が活性エネルギー線硬化性組成物の総量100部に対し5〜35部含有されていることを特徴とする上記1または2記載の樹脂塗工積層体。
5.前記活性エネルギー線硬化性組成物がA成分とB成分とC成分とからなり、B成分の配合量は、C成分の配合量より低いことを特徴とする上記1または2記載の樹脂塗工積層体。
6.上記1〜5の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物ABC成分の各組み合わせによる総量100部に対し、衛生害虫忌避活性化合物を0.1〜30部添加させ、さらに衛生害虫忌避活性化合物が常圧では沸点が80〜300℃であることを特徴とする樹脂塗工積層体。
7.上記1から5のいずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物ABC成分の各組み合わせによる総量100部に対し、光開始剤あるいは光増感剤を2〜10部添加したことを特徴とする硬化性とともに徐放性のコントロールを可能にした活性エネルギー線硬化性樹脂塗工積層体。
8.前記活性エネルギー線が硬化性樹脂組成物の硬化工程において、照射エネルギーが50〜300mj/cmの紫外線であり、架橋度がMEKラビング回数で5〜100回であることを特徴とする上記1〜7のいずれか記載の樹脂塗工積層体。
9.基材シート上に、活性エネルギー線硬化性組成物と衛生害虫忌避活性化合物を添加した塗料を塗布し活性エネルギー線を照射して得られた硬化樹脂層を表層に有する積層体であって、該硬化樹脂層の架橋度がMEKラビング回数で5〜100回であることを特徴とする樹脂塗工積層体。
本発明の樹脂塗工積層体は、活性エネルギー線硬化性化合物の不飽和二重結合を2官能以上有するA成分と、1官能有するB成分、不飽和二重結合を有しないC成分のそれぞれの配合比を適正に選定すること、およびまたは、光開始剤の添加量を適正に選定すること、およびまたは紫外線の照射量を適正に選定すること、さらには、衛生害虫忌避活性化合物を添加した塗料を塗布した硬化樹脂層の架橋度を特定範囲に設定することにより、所定の範囲の沸点を有する忌避成分を徐々に放出させ、長期間にわたって忌避効果を持続させることができるという優れた効果を奏する。
本発明の樹脂塗工積層体は、活性エネルギー線硬化性組成物を基材に塗工し、活性エネルギー線を照射して硬化させた硬化樹脂層を形成することを要件とする。活性エネルギー線とは、不飽和結合を有する有機化合物に作用して重合反応又は架橋反応を起こす放射線であるが、安全性、使用し易さなどから、一般的には電子線又は紫外線が使用されることが多く、本発明でも主として電子線、紫外線を対象とする。
本発明の樹脂塗工積層体から形成される包装体とは、紙で作られた紙器や紙とプラスチックの複合容器あるいはプラスチックフィルムやシートを加工して作られる包装容器のことを意味している。代表的な包装体としては折り畳み箱、組み立て箱、貼り箱をはじめ、キャリィーカートン、紙トレー、紙カップ、プラスチック袋、プラスチックトレー、などがあり、多岐に及んでいる。
本発明でいう活性エネルギー線硬化性組成物とは、活性エネルギー線硬化性化合物の混合物、または活性エネルギー線硬化性化合物に必要に応じ非活性エネルギー線硬化性化合物を加えた混合物をいう。
本発明では活性エネルギー線硬化性化合物のA成分(多官能化合物)として、2官能以上の活性エネルギー線硬化性化合物、即ち、1分子中に不飽和二重結合を2個以上有する化合物を使用する。B成分(単官能化合物)としては1官能の活性エネルギー線硬化性化合物を使用する。2官能とは1分子中に不飽和二重結合を2個有する化合物であり、1官能とは不飽和二重結合を1分子中に1個有する化合物である。
A成分(多官能化合物)は、1分子中に2価以上の水酸基を有する多価アルコールの2箇所以上の水酸基を、不飽和基及びカルボキシル基含有化合物でエステル化することによって得られる。上記の不飽和基及びカルボキシル基含有化合物はアクリレート、メタクリレートのいずれでも良いが、本発明では以下アクリレートのみを例示して説明する。
多官能アクリレートとしては、1、6−ヘキサンジオールジアクリレート、メチレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物トリアクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールの低級脂肪酸及びアクリル酸のエステル(アクリル酸が3個以上)、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性ジ又はトリ(メタ)アクリレート、リン酸ジ又はトリ(メタ)アクリレート、メチレンビスアクリルアミドなどを例示することができる。また、多官能アクリレートは、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレートなどの不飽和結合を2個以上有するオリゴマーでも良い。ただし、多官能化合物としては上記した化合物に限定されるものではない。また、上記した各種の多官能化合物を2種以上併用することも可能である。
次にB成分(単官能化合物)について説明する。
前記B成分(単官能化合物)としては上記した多官能化合物の不飽和基を1官能にしたものであって、たとえば、トリメチロールプロパンモノアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物モノアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物モノアクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド付加物モノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、ジペンタエリスリトールモノアクリレート、ジペンタエリスリトールの低級脂肪酸及びアクリル酸のエステル(アクリル酸が1個)などを挙げることができる。また、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレートなどのオリゴマーのうち1官能化合物も使用することができる。さらに単官能化合物としては一般的に使用されるエチレン性不飽和単量体を挙げることができ、たとえば、スチレン、アルキルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレートおよびイソボロニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−メチルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート、フェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、アルキレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート等のグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物、シクロヘキセンオキサイドのモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールのモノ(メタ)アクリレート等のグリコールのモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート;フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、コハク酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレートの無水2塩基酸付加物;アクリル酸ダイマー、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルフォリン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、リン酸モノ(メタ)アクリレート、テトラヒドルフルフリル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。ただし、単官能化合物としては、上記した化合物に限定されるものではない。また、上記した各種1官能化合物を2種以上組合せて使用することも可能である。
前記C成分(非活性エネルギー線硬化性化合物)としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの不飽和基を含有しない一般的な高分子化合物およびこれらの変性樹脂があげられる。
ここで、ABもしくはAC、ABCからなる本発明の場合、ABC成分の各組み合せによる総量100部に対してA成分が95部を超えると、硬化が進み過ぎ硬化性樹脂塗工積層体が脆くなる欠点を有する。また、50部未満では徐放性が抑制できず、衛生害虫忌避効果の持続時間が短くなり、本発明を為さないものである。また、Bおよび/またはC成分の総量が5部以下では、A成分が95部以上含まれることとなり、上記した問題が発生することとなる。
特に、硬化性、徐放性の点から65〜95部が好ましい範囲である。また、B成分および/またはC成分については、総量100部に対して各々5〜35部の範囲が好ましいものである。Bおよび/またはC成分が35部以上では硬化性が低下し、樹脂層の耐水性、印刷機塗工適性、光沢、耐熱性、耐ブロッキング性、耐薬品性が不足する可能性を有するものである。なお、ここでいう硬化性とは、表面硬化樹脂層の架橋度であって、一般にMEKラビング試験と呼ばれる架橋度試験で評価することができる。包装体に用いるにはMEKラビング回数を5〜100回の範囲に合わせることが求められる。MEKラビング回数が5回未満では包装体としての耐摩耗性、耐スクラッチ性、滑り性が得られず実用性に欠け、100回を超えると樹脂塗工積層体が硬くなりすぎ、罫線割れや箔押し加工などの加工適性に支障が生じる。
また、徐放性は活性エネルギー線硬化性化合物A成分、B成分の重量比または、活性エネルギー線硬化性組成物(A成分、B成分の総和)に対する非活性エネルギー線硬化性化合物であるC成分の重量比を変動させることでも可能である。すなわちBおよびC成分を増やすことで徐放性は促進され減らすことで徐放性は制御される。
さらに、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物がABC成分からなる場合、以下の理由によりB成分がC成分よりも少ないことが好ましい。すなわち、 B成分は単官能のため硬化性が悪く、ある量以上添加すると、樹脂塗工積層体どうしが結着しやすくなる、いわゆる硬化不良によるブロッキングを起こしやすくなる。一方、C成分は分子量が大きいため 照射エネルギーが低い場合でも、B成分より比較的多く添加してもブロッキングし難 い為である。
前記硬化樹脂層の形成に電子線エネルギーを用いる場合は、透過力、硬化力の面から加速電圧が100〜1000KVであり、より好ましくは100〜300KVの電子線加速器を用い、吸収線量が5〜200KGyになるようにすることが好ましい。加速電圧、あるいは電子線照射量がこの範囲より低いと電子線の透過力が低すぎての樹脂塗工積層体内部まで十分な硬化が行なわれず、またこの範囲より大きすぎるとエネルギー効率が悪化するばかりでなく、樹脂塗工積層体の強度低下や樹脂、添加剤の分解など品質上好ましくない影響が現れる。電子線加速器としては、例えば、エレクトロカーテンシステム、スキャンニングタイプ、ダブルスキャンニングタイプ等のいずれでも良いが、比較的安価で大出力が得られるカーテンビーム方式の電子線加速器を用いることが好ましい。このカーテンビーム方式においては、加速電圧が100〜300KVであり、吸収線量は、5〜100KGyであることが好ましい。
電子線エネルギーの照射は、酸素ガス濃度が高いと電子線硬化性樹脂の硬化が妨げられるため、窒素、ヘリウム、二酸化炭素等の不活性ガスで照射環境を置換して酸素濃度を600ppm以下、好ましくは500ppm以下に制御した雰囲気中で行うのが好ましい。
前記硬化樹脂層の形成に紫外線エネルギーを用いる場合は、80W/cm以上のランプを用いることが好ましい。たとえば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、エキシマランプ等があり、オゾン発生の少ないオゾンレスタイプもある。また、紫外線エネルギーを用いる場合は、樹脂中に光開始剤あるいは光増感剤が添加される。例示するならば、ジおよびトリクロロアセトフェノンのようなアセトフェノン類、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類、アゾ化合物等である。光開始剤の添加量は、活性エネルギー線硬化性組成物の総量100部に対し2〜10部、好ましくは4〜8部である。
上記の光開始剤について更に具体的に説明するならば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン〔チバガイギー製:イルガキュア651(商品名)〕、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン〔チバガイギー製:イルガキュア184(商品名)〕、A:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンとB:ベンゾフェノンの共融混合物〔チバガイギー製:イルガキュア500(商品名)〕、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モンフォリノプロパノン−1〔チバガイギー製:イルガキュア907(商品名)〕、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1〔チバガイギー製:イルガキュア369(商品名)〕、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン〔チバガイギー製:ダロキュア1173(商品名)〕、A:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンとB:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−フォスフィンオキサイドの共融混合物〔チバガイギー製:ダロキュア4265(商品名)〕、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシジ−2−メチル−1−プロパン−1−オン〔チバガイギー製:イルガキュア2959(商品名)〕、A:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンとB:ビスアシルフォスフィンオキサイド〔チバガイギー製:イルガキュア1700(商品名)〕等を挙げることができるが、これらに限るものではない。
前記硬化樹脂層の形成に紫外線エネルギーを用いる場合は、樹脂中に光開始剤と共にベンゾエート系に代表される光増感剤を用いることができる。例示するならば、エチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート〔ランブソン製:スピードキュアEDB(商品名)〕、2−エチルヘキシル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート〔ランブソン製:スピードキュアEHA(商品名)〕、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート〔ランブソン製:スピードキュアDMB(商品名)〕等を挙げることができるが、これに限るものではない。光増感剤の添加量は活性エネルギー線硬化性組成物の総量100部に対し2〜10部、好ましくは4〜8部である。
衛生害虫忌避活性化合物の徐放性は、塗料においては活性エネルギー線硬化性化合物であるA、B成分の配合比率および、非活性エネルギー線硬化性化合物の配合比率でコントロールが可能であると共に、電子線硬化では加速電圧で、また、紫外線硬化では光開始剤、光増感剤の添加量でコントロールが可能である。徐放性を促進するには、電子線硬化では加速電圧を低下することで、また、紫外線硬化では光開始剤、光増感剤量を減らすことで達成され、徐放性を抑制するには、電子線硬化では加速電圧を上げることで、また、紫外線硬化では光開始剤、光増感剤量を増やすことで達成される。
紫外線硬化における徐放性のコントロールは、上記手段以外に樹脂塗工(樹脂塗布)ラインの条件、たとえば、紫外線ランプの本数、紫外線強度、ラインスピード等でも可能である。製造設備においては、通常、紫外線ランプは1〜8本使用されているが、徐放性を促進するには紫外線ランプの本数を減らすことで達成される。紫外線ランプの種類としては、高圧水銀灯とメタルハライドランプが通常用いられるが、表面硬化性が劣るメタルハライドランプでは徐放性が促進される。また、ラインスピードでも徐放性は変動し、ラインスピードを速くすることは、紫外線ランプの本数を減らすと同様に硬化性が低下するので徐放性は促進される。このように徐放性を促進するには、紫外線ランプの本数の減、低エネルギーのメタルハライドランプの使用、設備のラインスピードを速くすること等で達成することができる。逆に、徐放性を抑制し、長期忌避効果を発現するには、電子線硬化では加速電圧を高くすること、紫外線硬化では紫外線ランプの本数の増、高圧水銀灯の使用、あるいは、設備のラインスピードを遅くすること等で達成することができる。
そして、活性エネルギー線硬化性組成物に衛生害虫忌避活性化合物を直接添加した塗料を塗布し、活性エネルギー線を照射して得られた硬化樹脂層を表面に有する樹脂塗工積層体を用いた包装体とすることにより、衛生害虫の樹脂塗工包装体への侵入を抑制することができる。衛生害虫としては、ゴキブリ類、ハエ類、ダニ類、シロアリ類、ノミ類、蛾類等の広範囲の衛生害虫に適用可能である。
本特許に使用される衛生害虫忌避活性化合物としては、カーバメート系、ピレスロイド系、有機リン系など安価で強力な殺虫力を有する殺虫剤の使用も可能であるが、安全性から天然物系衛生害虫忌避活性化合物が好ましい。天然物系衛生害虫忌避活性化合物としては、ヒノキチオール、ワサビーオール、コパイバオイル、ワサオーロ(大同産業)、ローズマリーオイル、ショウガオイル、ニンニクオイル等があげられるが、なかでもβ−カリオフィレンが多く含まれているコパイバオイル、コショーオイル、ローズマリーオイル等は、衛生害虫忌避効果が高く、さらにコパイバオイルは、最も衛生害虫忌避効果が高く好ましい。加えて衛生害虫忌避活性化合物としては、常圧では80〜300℃の沸点が好ましく、それ以下では樹脂塗工積層体から短期で揮散して持続性が得られない。また沸点が常圧で300℃以上は樹脂塗工積層体から揮散しにくく衛生害虫忌避効果が得られにくい。固体忌避剤では沸点に代わる昇華性で同様のことが言える。天然物系衛生害虫忌避活性化合物の添加量としては衛生害虫忌避効果と塗膜性能を満足するためにABC成分の各組み合わせの総量100部に対して、0.1〜30部、好ましくは2〜20部とするのが望ましい。かかる添加量は、衛生害虫忌避活性化合物の個々の活性と衛生害虫忌避効果の持続期間の設定により、塗工(塗布)量も考慮して適宜選択すればよいものである。また例えば、コパイバオイルを用いた場合では、コパイバオイルに含まれる忌避成分であるβ-カリオフィレンが、0.03(好ましくは0.04)mg/m・日以上が放出されれば、前記衛生害虫忌避効果は持続されるため、この点も考慮し前記添加量を決定することが望ましい。
前記活性エネルギー線硬化性組成物には、上記した成分の他に、必要に応じて硫酸バリウム、酸化珪素、タルク、クレーおよび炭酸カルシウム等の無機充填剤、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタンおよびカーボンブラック等の染料ないし顔料、また、粘度調節剤、処理剤、密着性付与剤およびレベリング剤等の各種添加剤、並びに、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジンおよびN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等の重合禁止剤を配合することもできる。これらは、活性エネルギー線硬化性組成物の総量100部に対して、その合計量が100部以下の範囲で配合することができる。また、重合禁止剤を配合する場合には、活性エネルギー線硬化性組成物の総量100部に対して、0.001部〜2部の範囲で配合するのが適当である。
本発明の樹脂塗工積層体の基材としては、セルロースを主成分とした普通紙の他に、たとえば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン等のフィルム、シート、または、これらを積層した複合紙、あるいは、上記した基材の表面が各種インキにより印刷されているもの等を挙げることができる。上記した基材に塗料を塗布する方法としては、例えば、カーテンフローコート、ロールコート、スプレーコート、フレキソ、オフセット、グラビアオフセット、グラビア、シルクスクリーン方式などによる通常の印刷方法等を用いることができる。このときの塗布量は、硬化樹脂層とした時の膜厚が1〜20μm、好ましくは2〜6μmとなるように塗布される。また、塗料の形態としては水性塗料、溶剤型塗料、無溶剤型塗料、粉体塗料のいずれの形態でもよいものである。
本発明の樹脂塗工包装体についてさらに具体的に説明する。
A成分(トリメチロールプロパントリアクリレート41部、トリプロピレングリコールジアクリレート20部)61部、C成分(アクリルポリマー)30部、光開始剤イルガキュアー651(チバスペシャルティーケミカルズ製)6部、ポリエチレンワックス1部、シリコーン系スリップ剤1部、シリコーン系消泡剤1部からなる組成物の総質量部に対して衛生害虫忌避活性化合物としてコパイバオイルを5部直接添加した塗料と未添加の塗料を酢酸エチルで希釈して粘度が13秒〔ザーンカップNO.3(離合社製)〕となるように調節した。この塗料をバーコータ−にて270g/mのコートボール紙に塗布・乾燥すると共に紫外線照射(100mj/cm)して硬化させて本発明の樹脂塗工積層体を得た。紫外線照射後の塗膜厚さは3μmである。
上記で製作した2種類の樹脂塗工積層体を25℃の恒温槽に保存して、初期および90日保存後の忌避効果を下記する忌避試験にて確認し忌避効果の有ったものを○とし忌避効果の無かったものを×で示し、初期および90日保存後に忌避効果のあったものを総合的に○印で示し、これ以外を忌避効果なしとして×印で示して評価し、その結果を表1に纏めて示した。
Figure 0004607447
表1からも明らかなように、A成分61部、C成分30部、光開始剤6部、ポリエチレンワックス1部、シリコーン系スリップ剤1部、シリコーン系消泡剤1部からなる組成物にコパイバを5部添加して3μmの厚みに塗布したコートボール紙から成る樹脂塗工積層体は90日保存後においても有効な忌避効果を示した。
A成分(トリメチロールプロパントリアクリレート)、B成分(フェノキシエチルアクリレート)C成分の配合比率を順に(1)96/4/0、(2)90/4/6、(3)80/20/0、(4)60/20/20、(5)50/50/0、(6)45/15/40、と変動させ、これに光開始剤(イルガキュアー651)6部、ポリエチレンワックス1部、シリコーン系スリップ剤1部、シリコーン系消泡剤1部を添加した組成物の総質量部に対して、衛生害虫忌避活性化合物としてコパイバオイルを5部直接添加した塗料を酢酸エチルで希釈して粘度が13秒〔ザーンカップNO.3(離合社製)〕となるように調節した。この塗料をバーコータ−にて270g/mのコートボール紙に塗布・乾燥すると共に紫外線照射(100mj/cm)して硬化させて本発明の樹脂塗工積層体(1)〜(6)を得た。紫外線照射後の塗膜厚さはそれぞれ3μmである。
上記で作製した6種類の樹脂塗工積層体(1)〜(6)について、25℃の恒温槽で90日保存後の忌避効果を下記する忌避試験にて確認し忌避効果の有ったものを○とし忌避効果の無かったものを×で示し、90日保存後に忌避効果が有り、かつ下記する架橋度(硬化度)試験を行ないその回数が5〜100のものを総合的に○印で示し、90日保存後に忌避効果が有り、かつ架橋度(硬化度)試験の回数が100を超える若しくは5未満のものを△印で示し、これ以外を×として併せて表2に纏めて示した。
Figure 0004607447
表2からも明らかなように、活性エネルギー線硬化性組成物が、ABC成分、AB成分又はAC成分からなり、A成分が活性エネルギー線硬化性組成物の総量100部に対して50〜95部含有され、B成分および/又はC成分が活性エネルギー線硬化性組成物の総量100部に対して5〜35部含有された樹脂塗工積層体において、90日保存後の忌避効果及び表面硬化樹脂層の硬化度ともに良好であった。また、ABC成分から成る樹脂塗工積層体においては、B成分がC成分より少ない配合のものが、90日保存後の忌避効果及び樹脂塗工積層体の硬化度も良好であった。
A成分(トリメチロールプロパントリアクリレート41部、トリプロピレングリコールジアクリレート20部)61部、C成分(アクリルポリマー)30部、光開始剤(イルガキュアー651)6部、ポリエチレンワックス1部、シリコーン系スリップ剤1部、シリコーン系消泡剤1部からなる組成物の総質量部に対して、衛生害虫忌避活性化合物としてコパイバオイルを5部直接添加した塗料を酢酸エチルで希釈して粘度が13秒〔ザーンカップNO.3(離合社製)〕となるように調節した。この塗料をバーコータ−にて270g/mのコートボール紙に塗布・乾燥すると共に紫外線照射量を(7)50mj/cm、(8)100mj/cm、(9)200mj/cm、(10)300mj/cm、(11)500mj/cmと5段階に変化させてそれぞれ硬化させ、本発明の樹脂塗工積層体(7)〜(11)を得た。紫外線照射後の塗膜厚さは3μmである。
上記で作製した5種類の樹脂塗工積層体(7)〜(11)について、25℃の恒温槽で90日保存後の忌避効果を下記する忌避試験にて確認し忌避効果の有ったものを○とし忌避効果の無かったものを×で示し、90日保存後に忌避効果が有り、かつ下記する架橋度(硬化度)試験を行ないその回数が5〜100回のものを総合的に○印で示し、90日保存後に忌避効果が有り、架橋度(硬化度)試験の回数が100回を超える若しくは5回未満のものを△印として、これ以外を×とし併せて表3に纏めて示した。
Figure 0004607447
表3からも明らかなように、UV硬化型の樹脂塗工積層体では,照射量50〜300mj/cmの紫外線を照射したものが、90日保存後の忌避効果及び表面硬化樹脂層の硬化度ともに良好な結果が得られた。
A成分(トリメチロールプロパントリアクリレート41部、トリプロピレングリコールジアクリレート20部)61部、C成分(アクリルポリマー)30部、ポリエチレンワックス1部、シリコーン系スリップ剤1部、シリコーン系消泡剤1部、衛生害虫忌避活性化合物としてコパイバオイルを5部からなる組成物の総質量部に対して光開始剤イルガキュアー651(チバスペシャルティーケミカルズ製)を(12)2部、(13)4部、(14)6部、(15)8部、(16)10部添加した塗料を酢酸エチルで希釈して粘度が13秒〔ザーンカップNO.3(離合社製)〕となるように調節した。この塗料をバーコータ−にて270g/mのコートボール紙に塗布・乾燥すると共に紫外線照射(100mj/cm)して硬化させて本発明の樹脂塗工積層体を得た。紫外線照射後の塗膜厚さは3μmである。
上記で作製した5種類の樹脂塗工積層体(12)〜(16)について、25℃の恒温槽で90日保存後の忌避効果を下記する忌避試験にて確認し忌避効果の有ったものを○とし忌避効果の無かったものを×で示し、90日保存後に忌避効果が有り、かつ下記する架橋度(硬化度)試験を行ないその回数が5〜100回のものを総合的に○印で示し、90日保存後に忌避効果が有り、架橋度(硬化度)試験の回数が100回を超える若しくは5回未満のものを△印として併せて表4に纏めて示した。
Figure 0004607447
表4からも明らかなように、光開始剤を活性エネルギー線硬化性組成物の総量100部に対し2〜10部添加した樹脂塗工積層体において、90日保存後の忌避効果及び表面硬化樹脂層の硬化度ともに良好な結果が得られた。
〔架橋度(硬化度)試験〕
樹脂塗工積層体を25℃、湿度65%RHに調節した恒温恒湿槽に12時間保管して後に、4枚重ねのメチルエチルケトンを含浸したガーゼで、樹脂塗工積層体の塗膜面を500g/cmで擦り、塗膜の下に形成した印刷面のインキが取れるまでの回数を調査し、この回数の多少で架橋度(硬化度)の高低を判定した。前記回数が多い程、架橋度(硬化度)が高い。なお、測定は各3回実施してその平均回数を測定値とした。
〔忌避試験〕
樹脂塗工積層体(衛生害虫忌避活性化合物の添加験体)、および、未塗工のコートボール(以下、比較験体と呼称する)をそれぞれ直径15cmの半円状シートに裁断し、直径15cmのプラスチック容器の底面に樹脂塗工積層体を塗膜(塗工)面を上にして載置すると共に、未塗工のコートボール紙の印刷面を上にして前記樹脂塗工積層体と重ならないように載置した。次に、前記樹脂塗工積層体と前記比較験体との境界から最も離れた位置の前記樹脂塗工積層体と前記比較験体の上に米ぬか約1gを置き、その後にノシメマダラメイガの終齢幼虫90匹をプラスチック容器の前記樹脂塗工包装体と前記コートボール紙との境界線上に一匹づつ放ち、数十秒後に移動した移動先の終齢幼虫個体数を測定した。ここで忌避効果については、比較験体側への移動個体数を比率の検定による統計処理を行い、標準正規分布の上側5%点に基づき決定する。なお、上記上側5%点は、一般的な有意水準であり、例えば上側1%点で設定しても良い。上記忌避試験に基づき、90匹の終齢幼虫を用いたときにおいて、上記上側5%点により忌避効果を判定する場合、トータル個体数(90匹)に対する比較験体への移動個体数が54匹以上のものを忌避効果有りと判断する。なお、トータル個体数が異なれば、当然、忌避効果があると判断する比較験体への移動個体数も変ることになる。

Claims (6)

  1. 基材シート上に、活性エネルギー線硬化性組成物と衛生害虫忌避活性化合物を添加した塗料を塗布し活性エネルギー線を照射して得られた硬化樹脂層を有し、当該硬化樹脂層から、上記衛生害虫忌避活性化合物を除放する防虫用の樹脂塗工積層体であって、
    前記活性エネルギー線硬化性組成物が、分子中に不飽和二重結合を2官能以上有する活性エネルギー線硬化性化合物からなるA成分と、
    分子中に不飽和二重結合を1官能有する活性エネルギー線硬化性化合物からなるB成分、および分子中に不飽和二重結合を有しない非活性エネルギー線硬化性樹脂組成物C成分の少なくとも一方の成分とを含有し、
    前記A成分が活性エネルギー線硬化性組成物の総量100部に対し65〜95部含有されており、
    前記Bおよび/またはC成分が活性エネルギー線硬化性組成物の総量100部に対し5〜35部含有されていることを特徴とする、包装材として使用される防虫用の樹脂塗工積層体。
  2. 前記活性エネルギー線硬化性組成物がA成分とB成分とC成分とからなり、B成分の配合量は、C成分の配合量より低いことを特徴とする、請求項1記載の樹脂塗工積層体。
  3. 請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化性組成物が含有するABC成分の各組み合わせによる総量100部に対し、衛生害虫忌避活性化合物を0.1〜30部添加させ、さらに衛生害虫忌避活性化合物が常圧では沸点が80〜300℃であることを特徴とする、樹脂塗工積層体。
  4. 請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化性組成物が含有するABC成分の各組み合わせによる総量100部に対し、光開始剤あるいは光増感剤を2〜10部添加したことを特徴とする、樹脂塗工積層体。
  5. 前記活性エネルギー線が照射エネルギー50〜300mj/cm 2 の紫外線であり、前記硬化樹脂層の架橋度がMEKラビング回数で5〜100回であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか記載の樹脂塗工積層体。
  6. 食品用の包装材として使用される、請求項1〜5のいずれか記載の樹脂塗工積層体。
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