JP7022603B2 - 防虫機能を有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、及びハードコート積層フィルム - Google Patents
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(A)活性エネルギー線硬化性樹脂;
(B)ピレスロイド系化合物;及び、
(C)(メタ)アクリロイル基含有撥水剤;
を含み、ここで上記成分(B)100質量部に対して、上記成分(C)0.01~1.5質量部を含む
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物である。
(A)活性エネルギー線硬化性樹脂 100質量部;
(B)ピレスロイド系化合物 10~100質量部;及び、
(C)(メタ)アクリロイル基含有撥水剤 0.001~1.5質量部;
を含み、ここで上記成分(B)100質量部に対して、上記成分(C)0.01~1.5質量部を含む
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物である。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、(A)活性エネルギー線硬化性樹脂;(B)ピレスロイド系化合物;及び、(C)(メタ)アクリロイル基含有撥水剤;を含む。以下、各成分について説明する。
上記成分(A)活性エネルギー線硬化性樹脂は、紫外線や電子線等の活性エネルギー線により重合、硬化して、ハードコートを形成する働きをする。
上記成分(B)ピレスロイド系化合物は、防虫機能を発現させる働きをする。
上記成分(C)は(メタ)アクリロイル基含有撥水剤は、ブリード白化を抑制する働き、及び防虫機能の持続性を向上させる働きをする。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、フィルム基材と本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いて形成されるハードコートとの密着性の観点、及びハードコートの表面硬度を高める観点から、更に(D)シランカップリング剤を含ませることが好ましい。
本発明のハードコート積層フィルムは、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いて形成されるハードコート(以下、「第1ハードコート」と呼ぶことがある。)を少なくとも1層有するハードコート積層フィルムである。本発明のハードコート積層フィルムは、通常、実使用状態において正面側の表面となる側から順に第1ハードコート、及び樹脂フィルムの層を有する。ここで実使用状態とは、ハードコート積層フィルムが各種物品の部材として用いられた状態をいう。
第1ハードコートは、防虫機能の観点から、通常、実使用状態において正面側の表面を形成する。第1ハードコート形成用塗料、即ち本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物については上述した。本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いて第1ハードコートを形成する方法は特に制限されず、公知のウェブ塗布方法を使用することができる。上記方法としては、例えば、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、ディップコート、スプレーコート、スピンコート、エアナイフコート、及びダイコートなどの方法をあげることができる。
上記樹脂フィルムの層は、任意の樹脂フィルムからなり、上記第1ハードコートを形成するためのフィルム基材となる層である。上記樹脂フィルムとしては、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂;芳香族ポリエステル、脂肪族ポリエステルなどのポリエステル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂;アクリル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリ(メタ)アクリルイミド系樹脂;ポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体、及びスチレン・エチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体などのスチレン系樹脂;セロファン、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、及びアセチルセルロースブチレートなどのセルロース系樹脂;ポリ塩化ビニリデン系樹脂;ポリフッ化ビニリデンなどの含弗素系樹脂;その他、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、ポリエーテルエーテルケトン、ナイロン、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン;などの樹脂フィルムをあげることができる。これらのフィルムは無延伸フィルム、一軸延伸フィルム、及び二軸延伸フィルムを包含する。またこれらのフィルムは、これらの1種又は2種以上を、2層以上積層した積層フィルムを包含する。
(イ)ヘーズ:
JIS K7136:2000に従い、日本電色工業株式会社の濁度計「NDH2000(商品名)」を用いて測定した。
温度80℃、相対湿度50%の環境下で24時間処理した後、上記(イ)の方法に従い、ヘーズを測定した。
ハードコート積層フィルムのハードコート面に直径6cm、深さ5cmのポリエチレンテレフタレートカップを仰向けに貼付け、上記カップの底に穴を開け、該穴から10匹のチカイエカ(メス)を上記カップに入れた後、上記穴を脱脂綿で栓をし、5質量%蔗糖水を餌として綿に含ませた。24時間経過後のノックダウン数と死虫数の和を計数した。試験は3回繰り返して行い、3回の試験の総和を算出した。
チカイエカ(メス)の替わりにイエバエ(メス)を用いたこと以外は上記(ハ)防虫機能1と同様に行った。
チカイエカ(メス)の替わりにチャバネゴキブリ(メス)を用いたこと以外は上記(ハ)防虫機能1と同様に行った。
ハードコート積層フィルムを温度80℃、相対湿度50%の環境下で120時間処理した後、処理後のハードコート積層フィルムのハードコート面に直径6cm、深さ5cmのポリエチレンテレフタレートカップを仰向けに貼付け、上記カップの底に穴を開け、該穴から10匹のチカイエカ(メス)を上記カップに入れた後、上記穴を脱脂綿で栓をし、5質量%蔗糖水を餌として綿に含ませた。24時間経過後のノックダウン数と死虫数の和を計数した。試験は3回繰り返して行い、平均値を算出した。
チカイエカ(メス)の替わりにイエバエ(メス)を用いたこと以外は上記(へ)長期防虫1と同様に行った。
チカイエカ(メス)の替わりにチャバネゴキブリ(メス)を用いたこと以外は上記(へ)長期防虫1と同様に行った。
(A)活性エネルギー線硬化性樹脂:
(A-1)大阪有機化学工業株式会社の「STAR‐501(商品名)」。ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートと4官能チオールとの所謂デンドリマー構造を有する共重合体。2個以上のアクリロイル基を有する。
(A-2)新中村化学工業株式会社のプロポキシペンタエリスリトールトリアクリレートとプロポキシペンタエリスリトールペンタアクリレートとの混和物「ATM-4PL(商品名)」。
(A-3)新中村化学工業株式会社のウレタンアクリレート「U-15HA(商品名)」。アクリロイル基の数 15個。
(A-4)昭和電工株式会社の1分子中に4個の2級チオール基を有する化合物「カレンズMT PE-1(商品名)」。ペンタエリスリトールテトラキス(3‐メルカプトブチレート)。
(B-1)三井化学アグロ株式会社のピレスロイド系化合物「エトフェンプロックス(商品名)」。2‐(4‐エトキシフェニル)‐2‐メチルプロピル=3‐フェノキシベンジルエーテル。
(C-1)信越化学工業株式会社のアクリロイル基含有フルオロポリエーテル系撥水剤「KY1203(商品名)」。固形分20質量%。
(C-2)ユニマテック株式会社のアクリロイル基含有フルオロアルキル系撥水剤(2‐(パーフルオロブチル)エチルアクリレート)「CHEMINOXFAAC-4(商品名)」。固形分100質量%。
(C-3)株式会社ネオスの(メタ)アクリロイル基含有弗素系撥水剤「フタージェント601ADH2(商品名)」。固形分25質量%。
(C’-2)信越化学工業株式会社のシリコーン・弗素系オイル「FL-100-450CS(商品名)」。
(D-1)信越化学工業株式会社のN‐2‐(アミノエチル)‐3‐アミノプロピルメチルジメトキシシラン「KBM-602(商品名)」。
(E-1)BASF社のアセトフェノン系光重合開始剤(1‐ヒドロキシ‐シクロヘキシル‐フェニルケトン)「IRGACURE184(商品名)」。
(E-2)1‐メトキシ‐2‐プロパノール。
(1)上記成分(A-1)81質量部、上記成分(A-2)12質量部、上記成分(A-4)7質量部、上記成分(B-1)25質量部、上記成分(C-1)0.2質量部(固形分換算0.04質量部)、上記成分(D-1)0.4質量部、上記成分(E-1)4質量部、及び上記成分(E-2)125質量部を混合攪拌し、活性エネルギー線硬化性樹脂を得た。
(2)東レ株式会社の厚み50μmの両面易接着二軸延伸ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルム「ルミラー(商品名)」の片面の上に、ダイ方式の塗工装置を使用し、上記(1)で得た活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化後の厚みが8μmとなるように塗布し、乾燥炉で乾燥した後、紫外線を照射してハードコートを形成し、ハードコート積層フィルムを得た。
(3)温度25℃、相対湿度50%の環境下で24時間状態調節を行った後、上記試験(イ)~(チ)を行った。結果を表1に示す。
活性エネルギー線硬化性樹脂の配合を表1~3の何れか1に示すように変更したこと以外は、全て例1と同様に行った。結果を表1~3の何れか1に示す。なお例17と例18はブリード白化が著しかったため、防虫機能1~3、長期防虫1~3の試験は省略した。
2:透明樹脂フィルムの層
3:赤外線遮蔽層
4:粘着剤層
Claims (7)
- (A)活性エネルギー線硬化性樹脂 100質量部;
(B)ピレスロイド系化合物 10~100質量部;及び、
(C)(メタ)アクリロイル基含有撥水剤 0.001~1.5質量部;
を含み、ここで上記成分(B)100質量部に対して、上記成分(C)0.01~1.5質量部を含む
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 上記成分(C)(メタ)アクリロイル基含有撥水剤が、(メタ)アクリロイル基含有弗素系撥水剤を含む、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 更に(D)シランカップリング剤を、上記成分(A)活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して、0.01~10質量部含む請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 上記成分(D)シランカップリング剤が、アミノ基を有するシランカップリング剤を含む請求項3に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 請求項1~4の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を含む塗料からなるハードコートを有するハードコート積層フィルム。
- 請求項5に記載のハードコート積層フィルムを含むガラス貼付用フィルム。
- 請求項1~4の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を含む物品。
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