明 細 書
強誘電体メモリ装置のデータ読み出し方法及び強誘電体メモリ装置 技術分野
本発明は、 強誘電体メモリ装置の読み取り方法及び強誘電体メモリ装置に関す るものである。 背景技術
近年、 メモリセルのキャパシタに強誘電体材料を用いることにより記憶データ の不揮発性を実現した強誘電体メモリ装置が考案されている。 強誘電体キャパシ タはヒステリシス特性を有し、 電界が零のときでも履歴に応じた異なる極性の残 留分極が残る。 記憶データを強誘電体キャパシタの残留分極で表わすことにより 不揮発性メモリ装置を実現するものである。
ァメリ力特許 4, 873, 664号明細書には、 二つのタイプの強誘電体メモリ 装置が開示されている。 第 1のタイプは、 メモリセルが 1ビットあたり 1 トラン ジスタおよび 1キャパシタ (1 T1 C) で構成したものであり、 たとえば 256 個の本体メモリセル (ノーマルセル) 毎に 1個のリファレンスメモリセルが設け られる。 第 2のタイプは、 リファレンスメモリセルを設けずに、 メモリセルが 1 ビットあたり 2 トランジスタおよび 2キャパシタ (2 T2C) で構成したもので あり、 1対の相補データが 1対の強誘電体キャパシタに記憶される。
キャパシタを構成する強誘電体材料としては、 KN03、 P b L a 203-Z r 02— T i〇2、 および P b T i〇3-P b Z r〇3などが知られている。 PCT国 際公開第 WO 93 12542公報によれば、 強誘電体メモリ装置に適した、 P
b T i O3-P b Z r 03に比べて極端に疲労の小さい強誘電体材料も知られてい る。
例えば 2 T 2 C構成の強誘電体メモリ装置の構成とその従来の動作態様につい て簡単に説明する。 第 31図がメモリセル構成図、 第 32図がセンスアンプ回路 図、 第 33図が動作タイミング図、 第 34図が強誘罨体キャパシタの動作のヒス テリシス特性図、 第 35図が電源電圧とデータ読み出し時ビット線霪圧の関係図 Cあな。
また、 第 31図において、 C 00〜C 37が強誘電体キャパシタ、 CPDがセ ルプレート ドライバ、 S A0〜S A3がセンスアンプ、 CPがセルプレート信号、 WL 0〜WL 3がヮード線、 B L 0〜B L 3、 /B L 0〜/B L 3がビット線で ある。 また、 第 32図において、 BPがビット線プリチャージ信号、 ZSAP、 SANがセンスアンプ制御信号、 VS Sが接地電圧、 VDDが霉源電圧である。 また、 第 34図において、 点 A〜Fが、 強誘電体キャパシタの両電極に正負の 電界を印加したときのヒステリシス特性を示す点であり、 点 P 901〜P 903 が強誘電体キャパシタの読み出し時の状態を示す点である。
メモリセル構成は、 例えばセンスアンプ S AOにビット線 BLOと /BL 0が 接続され、 ビット線 BL0、 /BLOにはワード線 WLOをゲートとする Nチヤ ネル型 MOS トランジスタを介してそれぞれ強誘電体キャパシタ CO 0、 CO 1 が接続されている。 さらに強誘電体キャパシタ C 00、 C 01はセルブレート ド ライバ CPDで駆動されるセルプレート信号 CPに接続されている。 また、 セン スアンプ S AOはセンスアンプ制御信号/ SAP、 SANで制御され、 ビッ ト線 プリチャージ信号 B Pによってビット線 B L 0と/ B L 0のプリチャージが制御 される回路構成である。
次に、 動作については第 33図および第 34図を参照しながら説明する。 まず、 ビット線プリチャージ信号 BPによってビット線 BLOとノ BL0は論 理電圧 "L" にプリチャージされている。 その後、 ビット線プリチャージ信号 B Pを論理電圧" L" にし、 ビット線 BLOと ZBLOはフローティング状態にな る。
また、 強誘電体キャパシタ C 00および CO 1の初期状態は、 それぞれ、 第 34図の点 Bと点 Eである。 次に、 ワード線 WLOを論理電圧 "H" 、 セルプ レート信号 CPを論理電圧 "H" とする。 ここでは、 ワード線 WL0の論理電圧 "H" の電位レベルは電源電圧 VDD以上に昇圧した電圧である。 このとき、 強 誘電体キャパシタ C 00および C 01の両電極に電界がかかり強誘電体キャパシ タと寄生容量などを含むビット線容量の容量比で決まる電位が、 ビット線 B L0 と ZBL Oに生じる。 それら双方の電圧が、 読み出されたデータとなる。 強誘電 体キャパシタ C 00および C 01の状態は、 それぞれ、 第 34図の点 P 901と 点 P 902である。
この後、 センスアンプ制御信号 ZSAPを論理電圧 "L" 、 S ANを論理電圧 "H" とし、 センスアンプ S AOを作動させる。 これによつて、 ビット線から読 み出された電位が電源電圧 VDDと接地電圧 VS Sに増幅される。 即ち、 センス アンプ S AOの動作により、 ビット線 BL0、 /BL 0から読み出された電位の 内、 より高い電位を示したビット線 BL0に電源電圧 VDDが印加される。 これ により、 ビット線 BLOの電位が論理電圧" H" に変わる。 これと同時に、 より 低い電位を示したビット線 ZB L 0に接地電圧 VS Sが印加されて、 ビット線 B L0の電位が論理電圧" L" に変わる。 このようにして、 双方のビット線の電位 を、 その電位の違いに応じて、 論理電圧" H" と" L" に変えることが出来る。
P JP97/00882
つまり、 双方のビット線の電位差が、 センスアンプ S AOにより電源電圧 VDD と接地電圧 VS Sとの電位差にまで増幅されるのである。 この様な動作を、 本明 細誊では、 単に、 ビット線から読み出された電位を電源電圧 VDDと接地電圧 V S Sに增蝠すると言う。
このとき、 強誘電体キャパシタ C 00および C 01の状態は、 それぞれ、 第 3 4図の点 P .903と点 Dである。
次に、 再書き込み動作としてセルプレート信号 CPを論理電圧 "L" とする。 この再甞き込み動作は、 強誘電体キャパシタの分極レベルの減少を防止し、 次の 読み出し動作がスムーズに行える様にするための動作である。 強誘電体キャパシ タ C 00および C 01の状態は、 それぞれ、 第 34図の点 Aと点 Eである。 この後、 センスアンプを停止し、 ビット線プリチャージ信号 B Pによってビッ ト線 BL0と ZBL0は綸理霪圧 "L" にプリチャージする。 強锈電体キャパシ タ C 00および C 01の状態は第 34図の点 Bと点 Eである。
また、 上記の読み出し動作としてセルプレート信号 CPを論理電圧 "H" とし ビット線 B L 0と ZB L 0にデータが読み出されたときのビット線 B L 0と ZB L 0の電位と電源電圧との関係が第 35図に示されている。 第 35図に示した点 線は、 ワード線 WLOの論理電圧 "H" の電位レベルが、 電源電圧 VDDより充 分高く、 メモリセルトランジスタのしきい値の影響が無いとしたときのビット線 BLOの電位を示す線である。 しかし、 実際には点線で示された電位よりも低い 実線で示された霉位となる。
しかし、 従来の 2 T 2 C構成の強誘電体メモリ装置では、 上記でも示したよう に、 メモリセルトランジスタのしきい値の影響によりビット線に読み出される電 位が低くなることがあり、 この場合にはビット線対間の電位差すなわちビット線
B L Oと ZB L 0の電位差が小さくなる。 特に低電圧ではその影饗が大きくなり 低電圧動作が困難となると言う問題点があった。
そのため、 この問題点を解決するためにワード線を昇圧すると、 回路的に複雑 になると共に、 高電源電圧でヮード線を昇圧することによりメモリセルトランジ スタの耐圧などの点で課題が生じる。
また、 読み出し動作における、 ビッ ト線の論理電圧 " L " 側の動作としては、 強誘電体キャパシタに対して、 電源電圧と同じ値の電圧が、 しかも一方向に印加 されることになるため、 強誘電体キャパシタの読み出し回数の寿命の面で、 不利 となることがあるという課題があった。 尚、 これらの課題は、 2 T 2 C構成の強 锈電体メモリ装置に限ったものではなく、 1 T 1 C構成の強锈電体メモリ装置に ついてもいえる。 発明の開示
本発明は、 この様な従来の課題を考慮し、 低電圧動作が従来に比べてより一層 確実に行える強誘電体メモリ装置の読み出し方法及び強誘電体メモリ装置を提供 することを目的とする。
上記目的を達成するため、 請求項 1記載の本発明は、 ワード線に接続されたゲ ートとビット線に接続されたドレインとを有するメモリセルトランジスタと、 セ ルプレートに接続された第 1の電極と前記メモリセルトランジスタのソースに接 統された第 2の電極とを有する、 データが記憶された強誘電体キャパシタと、 前 記ビット線に接続された電位変更手段とを備えた強誘電体メモリ装置における前 記記憶されたデータの読み出し方法であって、 前記セルプレートを第 1の電位か ら前記第 2の電位に遷移させ、 更にその第 2の 位から前記第 1の電位の側に遷
移させる一連の動作を少なくとも 1回行った後、 前記ビット線の霪位を前記電位 変更手段により所定値に変え、 その所定値を読み出す強誘電体メモリ装置のデー タ読み出し方法である。
請求項記載 2の本発明は、 上記所定値に変える動作を前記セルブレートの前記 —連の動作の後に行うか、 あるいは、 前記第 1の電位から前記第 2の電位に遷移 させた後に行うかを、 前記ビット線のビット線容量の値及びノ又は前記強誘電体 メモリ装置の所定の電源電圧の値に基づいて、 決定する強誘電体メモリ装置のデ ータ読み出し方法である。
請求項 3記載の本発明は、 ワード線に接続されたゲートとビット線に接続され たドレインとを有するメモリセルトランジスタと、 所定の電位に遷移するセルブ レートと、 前記セルブレートに接続された第 1の電極と前記メモリセルトランジ スタのソースに接続された第 2の電極とを有する、 データが記憶される強誘電体 キャパシタと、 前記ビット線に接続されたセンスアンプと、 前記セルプレートに 対し前記第 1の電位から前記第 2の電位に遷移させ、 更にその第 2の電位から前 記第 1の電位の側に遷移させた後、 前記センスアンプに対し、 前記ビット線の電 位を所定値に変えさせる制御手段とを備えた強誘電体メモリ装置である。
請求項 8記載の本発明は、 ゲートがワード線に、 ドレインがビット線にそれぞ れ接続されたメモリセルトランジスタと、 第 1の電極がセルプレートに、 第 2の 電極が前記メモリセルトランジスタのソースにそれぞれ接続された強誘電体キヤ パシタと、 前記ビット線に接続されたセンスアンプと、 所定の電圧を検知する電 圧検知回路と前記検知電圧に基づいて、 セルプレートの駆動を制御する制御回路 とを具備し、 前記制御回路は、 前記電圧検知回路の検知結果が所定基準を満たす か否かに応じて、 前記セルプレートを遷移駆動させる第 1の駆動モード又は、 前
記セルブレートをパルス駆動させる第 2の駆動モードの何れかの駆動モードに切 り換える強誘電体メモリ装置である。
上記構成により、 本発明は、 例えばセルプレート信号をパルス駆動し、 強誘電 体メモリセルキャパシタに電界を一方向に印加した後、 更に、 無印加又は逆方向 に印加した後に、 センスアンプを駆動する読み出し方式により、 あるいは、 セル プレート信号を複数回遷移させた後にセンスアンプを駆動する読み出し方式によ り、 読み出しビット線電圧差を大きくする。 また、 電源電圧検知信号により、 上 記駆動方式を選択的に使用することにより、 広電源電圧範囲で読み出しビッ ト線 電圧差を大きくする。 また、 セルプレート信号を複数回遷移させる読み出し方式 において、 その遷移回数を消費電流を考慮して最適化でき、 また、 セルプレート 信号の遷移時の電圧を最適化することもできる。 図面の簡単な説明
第 1図は、 本発明の第 1の実施の形態の強誘電体キャパシタの動作タイミング 図である。
第 2図は、 本発明の第 1の実施の形態の強誘電体キャパシタの動作のヒステリ シス特性図である。
第 3図は、 本実施の形態の他の例の強誘電体キャパシタの動作タイミング図で ある。
第 4図は、 本実施の形態の他の例の強誘電体キャパシタの動作のヒステリシス 特性図である。
第 5図は、 本発明の第 1の実施の形態における電源電圧とデータ読み出し時ビ ッ ト線電圧の関係図である„
第 6図は、 本発明の第 2の実施の形態の強锈電体キャパシタの動作のヒステリ. シス特性図である。
第 Ί図は、 本発明の第 3の実施の形態の動作タィミング図である。
第 8図は、 本発明の第 4の実施の形態における動作タイミング図である。
第 9図は、 本発明の第 4の実施の形態における強锈霪体キャパシタの動作のヒ ステリシス特性図である。
第 1 0図は、 本発明の第 4の実施の形態における電源電圧とデータ読み出し時 ビット線電圧の関係図である。
第 1 1図は、 本発明におけるプレート遷移動作方式と第 4の実施の形態におけ るブレートパルス駆動動作方式との選択切り換え点の電源電圧依存性を示す図で ある。
第 1 2図は、 本発明の第 5の実施の形態における強誘霉体キャパシタの動作の ヒステリシス特性図である。
第 1 3図は、 本発明の第 5の実施の形態における電源電圧とデータ読み出し時 ビッ ト線電圧の関係図である。
第 1 4図は、 1 T 1 C型のメモリセル構成図である。
第 1 5図は、 本発明の第 6の実施の形態における動作タイミング図である。 第 1 6図は、 本発明の第 7の実施の形態における動作タイミング図である。 第 1 7図は、 本発明の第 8の実施の形態における動作タイミング図である。 第 1 8図は、 本発明の第 8の実施の形態における強锈電体キャパシタの動作の ヒステリシス特性図である。
第 1 9図は、 本発明の第 9の実施の形態における動作タイミング図である。 笫 2 0図は、 本発明の第 8、 第 9の実施の形態における動作におけるプレート
駆動回数とビット線読み出し電圧の関係図である。
第 2 1図は、 本発明の第 1 0の実施の形態における動作タイミング図である。 第 2 2図は、 本発明の第 1 0の実施の形態における強誘電体キャパシタの動作 のヒステリシス特性図である。
第 2 3図は、 本発明の第 1 1の実施の形態における動作タイミング図である。 第 2 4図は、 本発明の第 1 1の実施の形態における強誘電体キャパシタの動作 のヒステリシス特性図である。
第 2 5図は、 本発明の第 1 2の実施の形態における動作タイミング図である。 第 2 6図は、 本発明の第 1 2の実施の形態における強誘電体キャパシタの動作 のヒステリシス特性図である。
第 2 7図は、 2 T 2 C型のメモリセル構成図である。
第 2 8図は、 従来例の動作タイミング図である。
第 2 9図は、 従来例の強誘電体キャパシタの動作のヒステリシス特性図である。 第 3 0図は、 従来例のビット線容量とビット線電圧の関係図である。
第 3 1図は、 メモリセルの構成の一例を示す図である。
第 3 2図は、 センスアンプ回路の構成の一例を示す図である。
第 3 3図は、 従来例の動作タイミング図である。
第 3 4図は、 従来例の強誘電体キャパシタの動作のヒステリシス特性図である。 第 3 5図は、 従来例の電源電圧とデータ読み出し時ビット線電圧の関係図であ る。 符号の説明
1 メモリセル
2 ビッ ト線プリチャージ回路
3 センスアンプ
リファレンス電圧発生回路
P 201〜P 203、 P401〜P403、 P 901〜P 903 強誘電体キ ャパシタの読み出し時の状態を示す点
CO〜C 9、 C00〜C09、 C 10〜C 37 強誘電体キャパシタ
CPD セルプレート ドライバ
SA0〜SA3 センスアンプ
CP セルプレート信号
WL, WL 0~WL 3 ワード線
B L、 ノ B L、 B L 0〜B L 3、 ZB L 0〜 B L 3 ビッ ト線
BP ビッ ト線プリチャージ信号
/SAP, SAN, SAE センスアンプ制御信号
V S S 接地電圧
VDD 電源電圧
RCP リファレンスセルプレート信号
R L リファレンスワード線
EQ0、 EQ 1 ビッ ト線ィコライズ信号
I NV 否定回路
Qn O〜Qn 27 Nチャネル型 MO S トランジスタ
Qp 21〜Qp 23 Pチャネル型 MO S トランジスタ
t 11〜 t 218 時刻
L 1H〜L 3H、 L 1 L〜L 3 L ビッ ト線容量を示す直線
H11〜H215、 L 1 1〜L215 各動作状態での強誘電体キャパシタの 状態を示す点
VH1〜VH21 "H" の読み出し電圧
VL 1〜VL21 "L" の読み出し電圧
厶 V 1〜 Δ V 21 読み出し電位差 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の実施の形態について、 図面を参照しながら説明する。
(実施の形態 1)
ここでは、 本発明の強誘電体メモリ装置の一実施の形態について、 図面を用い て説明する。
即ち、 第 1図は、 本発明の第 1の実施の形態の強誘電体メモリ装置における動 作タイミング図、 第 2図は、 強誘電体キャパシタの動作のヒステリシス特性図、 第 5図は、 電源電圧とデータ読み出し時ビッ卜線電圧の関係図である。
メモリセルの構成は、 従来と同様の構成であり、 第 31図に示す通りである。 又、 センスアンプの回路図も、 従来と同様であり、 第 32図に示す通りである。 従って、 本実施の形態の強誘電体メモリ装置の回路構成の説明は省略する。 但し、 センスアンプやセルプレート信号 CPを制御する制御回路 (図示省略) は、 従来 と異なるものである。 この点については、 以下に示す動作説明の中で触れる。 尚、 第 2図において、 点 A〜Fは、 強誘電体キャパシタの両電極に正負の電界 を印加したときのヒステリシス特性を示し、 点?201〜? 203は、 強誘電体 キャパシタの読み出し時の状態を示す点である。
又、 本発明の電位変更手段は、 第 31図に示すセンスアンプ SA0〜SA3に
対応する。
以下、 本実施の形態の動作について、 第 1図および第 2図を参照しながら説明 し、 本発明の強誘電体メモリ装置のデータ読み出し方法の一実施の形態について も同時に述べる。
まず、 ビット線プリチャージ信号 BP (図示省略) が Hのとき、 ビット線 BL 0と/ BL0は、 論理電圧 "L" にプリチャージされている。
次に、 ビット線プリチャージ信号 BPを Lとすると、 ビット線 BLOと ZBL 0は、 フローティング状態となる。 また、 強誘電体キャパシタ CO 0および CO 1の初期状態は、 それぞれ、 第 2図に示す点 Bと点 Eに対応する状態にある。 次に、 制御回路 (図示省略) からの指示により、 ワード線 WLOを論理電圧 " H" 、 セルプレート信号 CPを論理電圧 "H" とする。 ここでは、 ワード線 WL 0の論理電圧 "H" の電位レベルは、 電源電圧 VDD以上としている。 そのため、 強誘電体キャパシタに印加される電圧は、 電源電圧 VDD以上に昇圧された電圧 からメモリセルトランジスタのしきい値だけ低い電圧となる。 例えば、 電源電圧 VDDが 3. 0V、 畀圧された電圧が 4. 0V、 しきい値が 1. 5 Vであれば、 強誘電体キャパシタに印加される電圧は、 4. 0—1. 5 = 2. 5Vとなる。 昇 圧された電圧が電源電圧 VDDからメモリセルトランジスタのしきレ、値電圧以上 である場合は、 例えば、 3. 0+1. 5 = 4. 5V以上であれば、 強誘電体キヤ パシタに印加される電圧は、 霪源電圧 VDD (3. Ό V) である。
このとき、 強誘電体キャパシタ CO 0および CO 1の両電極に電界がかかり、 強誘電体キャパシタと寄生容量などを含むビット線容量の容量比で決まる電位が, ビット線 B L 0と ZB L 0に生じる。 このとき、 強誘電体キャパシタ C 00およ び CO 1の状態は、 それぞれ、 第 2図に示す点 P 201と点 P 202に対応する
状態である。
次に、 制御回路からの指示によりセルプレート信号 CPを掄理電圧 " L" とす る。 このとき、 ビット線 BL0と/ BL0に読み出された電位は低下するが、 そ れら相互の電位差は、 セルプレート信号 CPを論理電圧 "L" とする前に比べて より一層大きくすることが出来る。 又、 メモリセルトランジスタのしきい値の影 饗があったとしても、 その影響を少なく出来る。 その理由は、 次の通りである。 即ち、 ビット線電位が低下するため、 ワード線に接続されたメモリセルトラン ジスタのゲ一ト電圧と、 ビット線に接続されたメモリセルトランジスタのドレイ ン又はソースとの電位差が大きくなるため、 しきい値の影響を受けにくくなる。 この電位差、 即ち、 ワード線とビット線問の電位差が、 しきい値以上であれば、 しきい値の影響はほとんど受けない。
ここでは、 強誘電体キャパシタ C 00および C 01の状態は、 第 2図に示す点 P 203とほぼ点 Eになる。
この後、 制御回路から出力されるセンスアンプ制御信号 ZS A Pを論理電圧 " L" 、 S ANを論理電圧 "H" とし、 センスアンプ S AOを作動させる。 これに よって、 ビット線から読み出された電位が電源電圧 VDDと接地電圧 VS Sに增 幅されるとともに、 再害き込み動作も行われる。 強誘電体キャパシタ CO 0およ び C O 1の状態は、 第 2図の点 Aと点 Eである。 なお、 本発明の制御手段は、 上 記制御回路に対応する。
ここで、 点 Aの状態では、 上述した通り、 ワード線 WL 0が充分昇圧されてい るため、 強誘電体キャパシタには電源電圧 VDDの電圧が印加されている。
この後、 制御回路からの信号によりセンスアンプの動作を停止し、 ビット線ブ リチャージ信号 B Pが Lから Hに変化することによってビット線 B L 0と ZB L
9 一
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0は論理電圧 "L" にプリチャージする。 強誘霪体キャパシタ CO 0および CO 1の状態は第 2図の点 Bと点 Eである。
又、 上記の読み出し動作として、 セルプレート信号 CPを論理電圧 "H" とし、 その後、 セルプレート信号 CPを論理 ¾圧 "L" とした後に、 ビット線 BLOと ZB L 0にデータが読み出された場合の、 ビット線 B L 0と/ B L 0の電位と電 源電圧との関係が第 5図に示されている。 第 5図の様にビット線 B L0と ZBL 0の電位差は、 従来の場合より大きな電圧となる。
また、 セルプレート信号 CPを論理電圧 "L" とするとき、 センスアンプは作 動していない。 そのため、 ビット線はフローティング状態であり負荷が小さいた め、 動作が速く、 消費電力も少ないという効果がある。
また、 センスアンプの作動と同時に、 強誘電体キャパシタへのデータ再害き込 み動作も行われると言う効果もある。 実際の場合、 動作の下限電圧は、 2.0Vか ら 1.5 V程度まで下げることが可能であり、 従って、 低電圧化が可能である。 また、 読み出し動作において、 強誘電体キャパシタ C 01には、 P 202の点 で、 電源電圧よりも低い電圧しか印加されないので、 強誘電体キャパシタの読み 出し回数の寿命の面でも、 従来に比べて有利である。
次に、 第 1図に示した、 セルプレート信号 CPの駆動電圧がビット線 BLO、 ZBL0の駆動電圧よりも大きくした場合の例を、 第 3図, 第 4図を参照しなが ら述べる。 ここで、 第 3P、 第 4図は、 それぞれ、 第 1図、 第 2図に対応してい る。 即ち、 第 3図は、 本例の強誘電体メモリ装置における動作タイミング図であ り、 第 4図がその強誘電体キャパシタの動作のヒステリシス特性図である。
即ち、 第 3図に示すように、 セルプレート信号 CPの論理電圧 "H" の電圧レ ベルをセンスアンプの駆動電圧 (ここでは、 電源電圧 VDDである) よりも大き
くすることにより、 ビット線 BL0とビット線/ BL0との鴛位差を、 第 1図に 示した場合に比べて、 より大きくすることが出来る。 従って、 この場合、 第 1図 に示した動作を行う上記の例に比べて、 データの読み出し電位差が大きくなるの で、 更に、 低電圧動作が可能である。
(実施の形態 2)
第 6図は、 本発明の第 2の実施の形態の強誘電体メモリ装置における強誘電体 キャパシタの動作のヒステリシス特性図であり、 同図を参照しながら、 本実施の 形餱の説明を行う。
即ち、 同図において、 点 A〜Fは、 強誘電体キャパシタの両電極に正負の電界 を印加したときのヒステリシス特性、 点? 401〜 403は、 強誘電体キャパ シタの読み出し時の状態を示す点である。
本実施の形態の動作タイミングについては、 第 1の実施の形態で示した第 1図 と同様である。 本実施の形態の特徴は、 上記実施の形態と異なり、 ワード線を昇 圧しないことにある。 即ち、 強誘電体キャパシタの H側のデータの再書き込み時 又は書き込み時に、 電源電圧の様な高い電圧を印加せず、 強誘電体キャパシタの 寿命、 特に読み出し書き込み回数の寿命を伸ばす工夫をしたものである。
以下に、 本実施の形態の動作について説明する。
まず、 ビット線プリチャージ信号 BPによってビット線 B L Oと/ B LOは論 理電圧 "L" にプリチャージされている。 また、 強誘電体キャパシタ C 00およ び C 01の初期状態は第 6図の点 Bと点 Eである。
次に、 ワード線 WL0を論理電圧 "H" 、 セルプレート信号 CPを論理電圧 " H" とする。 ここでは、 ワード線 WLOの論理電圧 "H" の II位レベルは、 電源 電圧 VDDである。 強誘電体キャパシタに印加される電圧は、 電源電圧 VDDか
らメモリセルトランジスタのしきい値だけ低い電圧である。 このとき、 強锈電体 キャパシタ CO 0および CO 1の両電極に饞界がかかり、 強誘電体キャパシタと 寄生容量などを含むビット線容量の容量比で決まる電位がビット線 BL0と ZB L0に生じる。
次に、 制御回路からの指示によりセルプレート信号 CPを ϋ理電圧 "L" とす る。 このとき、 ビット線 BLOと/ BLOに読み出された亀位は低下するが、 そ れら相互の電位差は、 セルプレート倌号 CPを論理電圧 とする前に比べて より一層大きくなる。 又、 メモリセルトランジスタのしきい値の影饗があったと しても、 その影饗を少なく出来る。 強誘電体キャパシタ C 00および C 01の状 態は第 6図に示す点 P 403と点 Eである。
この後、 上記第 1の実施の形態と同様に、 センスアンプ SA0を作動させる。 これによつて、 ビット線に読み出された電位が電源電圧 VDDと接地電圧 VS S に增幅されるとともに、 再書き込み動作も行われる。 強誘電体キャパシタ C O 0 および C 01の状態は第 6図に示す点 Aと点 Eである。
本実施の形餱の場合、 上述した通り、 点 Aの状態では、 ワード線が昇圧されて いないため、 強誘電体キャパシタには電源電圧 VDDからメモリセルトランジス タのしきい値だけ低い電圧しか印加されない。
この後、 センスアンプを停止し、 ビット線プリチャージ信号 B Pによってビッ ト線 BL0と/ BL 0は論理電圧 "L" にプリチャージする。 強誘電体キャパシ タ C 00および C01の状態は、 第 6図に示す点 Bと点 Eに対応する状態である。 本実施の形態の強锈鼋体メモリ装置では、 第 1の実施の形態で述べたことと同 様、 読み出し動作における、 強誘電体キャパシタ CO 1への印加電圧が、 電源電 圧 VDDより低くなる。 また、 本強誘電体メモリ装置の場合、 再甞き込み時にお
いて、 強誘霪体キャパシタ C 00に対して、 電源電圧 VDDからメモリセルトラ ンジスタのしきい値だけ低い電圧しか印加されない。 そのために、 本強誘電体メ モリ装置の強誘電体キャパシタ CO 0, CO 1の寿命、 特に読み出し害き込み回 数の寿命が伸びると言う効果がある。 さらに、 再書き込み時において、 強誘電体 キャパシタに印加される電圧が、 電源電圧 VDDよりしきい値分.だけ低いため、 駆動のための消费電力も少ないという効果もある。
(実施の形態 3 )
第 7図は、 本発明の第 3の実施の形態の強誘電体メモリ装置における動作タイ ミング図であり、 同図を参照しながら本実施の形態を説明する。
本実施の形態の強誘電体キャパシタの動作のヒステリシス特性は、 第 2の実施 の形態の場合と同様であり、 第 6図を用いて説明する。
本実施の形態の特徴は、 ヮード線を選択する前にセルプレート信号を駆動し、 ヮード線を選択したときに、 すぐに強誘電体キャパシタから電荷を読み出すよう にしたことにあり、 高速動作を実現するものである。 尚、 センスアンプ SA0の 作動タイミングは、 第 1及び第 2の実施の形態と同様である。
次に、 本実施の形態の動作について説明する。
まず、 ビット線ブリチャージ信号 BPによってビット線 BL0と/ BL 0は論 理電圧 "L" にプリチャージされている。 また、 強誘電体キャパシタ CO 0およ び C 01の初期状態は第 6図の点 Bと点 Eである。
次に、 セルプレート信号 CPを論理電圧 "H" とする。 このとき、 強誘電体キ ャパシタの状態は特に変わらない。
次に、 ワード線 WL0を論理電圧 " H" とする。 ここでは、 ワード線 WL 0の 論理電圧 "H" の電位レベルは電源 圧 VDDとするが、 昇圧することも可能で
ある。 このとき、 セルプレート信号 CPは、 既に論理電圧 "H" であるため、 強 踩電体キャパシタ C 00および CO 1の両電極に電界がかかり、 強誘電体キャパ シタと寄生容量などを含むビット線容置の容量比で決まる電位が、 ビット線 BL 0と ZBL0に生じる。 そして、 それらの锺位が読み出される。
次に、 セルプレート信号 CPを論理電圧 " L" とする。 このとき、 ビット線 B L 0と ZB L 0に読み出された電位は低下するが、 それらの ®位差は、 メモリセ ルトランジスタのしきい値の影饗がなくなるため、 大きくなる。 強誘電体キャパ シタ CO 0および CO 1の状態は、 第 6図の点 P403と、 ほぼ点 Eとなる。
この後、 センスアンプを作動させる。 これによつて、 ビット線に読み出された 電位が、 電源電圧 VDDと接地電圧 VSSに増幅されるとともに、 再書き込み動 作も行われる。 強誘電体キャパシタ CO 0および CO 1の状態は、 第 6図の点 A と点 Eである。 点 Aの状態ではワード線が昇圧されていないため、 強锈電体キヤ パシタには、 電源電圧 VDDからメモリセルトランジスタのしきい値だけ低い電 圧しか印加されない。
この後、 センスアンプを停止し、 ビット線プリチャージ信号 B Pによってビッ ト線 BL0と ZBL0は、 論理電圧 "L" にプリチャージする。 強誘電体キャパ シタ CO 0および CO 1の状餱は、 第 6図の点 Bと点 Eである。
この様に、 本実施の形態の強锈電体メモリ装箧によれば、 ワード線の選択と同 時に、 強誘電体キャパシタから!;荷が読み出されるため、 高速動作を実現できる。 さらに第 2の実施の形態と組 合わせた実施例によって、 両方の効果を得ること もできる。
以上、 2T 2 C型の構成の強誘電体メモリ装置について説明したが、 この構成 に限ったものではなく、 1 T 1 C型の構成の強誘霪体メモリ装置についても同様
の動作方法により実施でき、 同様の効果が得られる。 以下、 セルプレートを一旦、 Hレベルに上げ、 その後、 Lレベルに下げた後に、 センスアンブを作動させると 言う、 上述した様な動作方法を、 プレートパルス駆動動作方式と呼ぶ。
このように、 上述した実施の形態によれば、 強誘電体メモリセルキャパシタか らビット線に読み出される電位は、 メモリセルトランジスタのしきい値の影鬱が なく、 低電圧動作が可能である。 また、 セルプレート信号遷移時の負荷も小さく、 高速動作が可能で低消費電力の強誘電体メモリ装置とすることができるという効 果がある。
ところで、 上述した実施の形態は、 ビット線容量の値及び電源電圧の値が所定 の条件下にある場合、 特に、 後述する様に、 ビット線容量の値が小さい場合や、 電源電圧が小さい場合に有効に作用するものである。 し力 し、 強誘電体メモリ装 置の、 ビット線容量や電源電圧は、 動作中において変動することもあり、 また、 意図的に各種値の設定を変えることもある。 このように、 ビット線容量や電源電 圧が変化することにより、 上述したビッ卜線間の電位差は変化する。
そこで、 以下に、 ビット線容量や電源電圧の変化をも考慮して、 上記プレート パルス駆動動作を実施する場合等の実施の形態を説明する。
実施の形態の説明に入る前に、 先ず、 上述した、 ビット線容量や電源電圧が変 化することにより、 ビット線間の電位差が変化する点について、 従来の構成を基 にして述べる。
即ち、 従来の 2 T 2 C型の構成の強誘電体メモリ装置について、 その構成と動 作について簡単に説明する。
第 2 7図は、 メモリセルおよびその周辺回路構成図、 第 2 8図は動作タイミン グ図、 第 2 9図は強誘電体キャパシタの動作のヒステリシス特性図、 第 3 0図は
ビット線容量とビット線電圧の関係図である。 また、 C21〜C 22が強誘電体 キャパシタ、 CPがセルプレート信号である。 また、 WLがワード線、 BL、 / BLがビット線である。 又、 BPがビット線プリチャージ信号、 SAEがセンス アンプ制御信号、 VS Sが接地電圧である。 また、 INVが否定回路、 Qn 21 〜Qn 27が Nチャネル型 MO S トランジスタ、 Qp 2 l〜Qp 23が Pチヤネ ル型 MOS トランジスタである。 また、 1がメモリセル、 2がビット線プリチヤ ージ回路、 3がセンスアンプを表している。 t 211〜 t 218は、 時刻 (タイ ミング) を示し、 L 1H、 L 1 Lはビット線容量を示す直線である。 また、 H2 1 1〜H215、 L 21 1〜L215は、 各動作状態での強誘電体キャパシタの 状態を示す点である。 また、 VH21は "H" の読み出し電圧、 VL 2 :n^ "L " の読み出し電圧、 Δν21は読み出し電位差である。
回路構成は、 センスアンプ 3にビット線 BLと/ B Lが接続され、 ビット線 Β L、 /B Lにはヮード線 WLをゲートとする Nチャネル型 MOS トランジスタ Q n 21、 Qn 22を介してそれぞれ強誘電体キャパシタ C 21、 C 22が接続さ れている。 さらに、 強誘電体キャパシタ C 21、 C22は、 セルプレート信号 C Pに接続されている。 また、 センスアンプ 3は、 センスアンプ制御信号 SAEで 制御され、 ビット線プリチャージ信号 BPによってビット線 BLと /BLのプリ チャージが制御される回路構成である。
次に、 上記 2 T 2 C型の構戎の強誘電体メモリ装置の動作について第 28図お よび第 29図を参照しながら説明する。
まず、 ビット線プリチャージ信号 BPによってビット線 BLと/ BLは論理電 圧 "L" にプリチャージされている。 このとき、 強誘電体キャパシタ C 21およ び 22の初期状態は、 第 29図の点 H 211と点 L 211である。
時刻 t 21 1で、 ビット線 B Lと ZB Lをフローティング状態とし、 時刻 t 2 12で、 ワード線 WLを論理電圧 "H" 、 時刻 t 213で、 セルプレート信号 C Pを論理電圧 "H" とする。 ここでは、 ワード線 WLの論理電圧 "H" の鼋位レ ベルは、 電源電圧 VDD以上に昇圧した電圧である。 このとき、 強誘電体キャパ シタ C 21および C 22の両電極に電界がかかり、 強誘電体キャパシタと寄生容 量などを含むビット線容量の容量比で決まる電位が、 ビット線 BLと/ BLに読 み出される。 強誘電体キャパシタ C 21および C22の状態は第 29図の点 H2 1 3と点 L 213である。
時刻 t 214で、 センスアンプ制御信号 SAEを論理電圧 'Ή" とし、 センス アンプを作動させる。 これによつて、 ビット線に読み出された電位が電源電圧 V DDと接地電圧 VS Sに増幅される。 強誘電体キャパシタ C21および C 22の 状態は第 29図の点 Η 214と点 L 214である。
時刻 t 215で、 再書き込み動作としてセルプレート信号 CPを論理電圧 "L " とする。 強誘電体キャパシタ C 21および C 22の状態は第 29図の点 H 21 5と点 L 215である。
この後、 センスアンプを停止し、 ビット線プリチャージ信号 B Pによって、 ビ ット線 BLと/: BLは、 論理電圧 "L" にプリチャージする。 強誘鼈体キャパシ タ C 21および C 22の状態は第 29図の点 H 21 1と点 L 21 1である。
次に、 第 30図に読み出し動作におけるビッ卜線容量とビット線電圧の関係に ついて説明する。 読み出し動作におけるビット線電圧は、 ビット線容量によって 変わる。 この点については、 第 29図において、 ビット線容量を示す直線 L 1 H および直線 L 1 Lの傾き (ビット線容量) の変化によって読み出しビット線電圧 VH21、 VL 21が変わることが示されている。 また、 これにともない、 ビッ
ト線 B Lとノ B Lのビット線電圧差 A V 2 1も変わる。 この第 3 0図に読み出し 動作におけるビッ ト線容量とビット線電圧の関係図からビット線 B Lと の ビット線電圧差△ V 2 1は、 極大値をもつことがわかる。 また、 この極大値をも つときのビット線容量値は、 メモリセル容量と関係があり、 ビット線容量とメモ リセル容量との比で決まるものである。
このように、 ビット線容量値を最適化することにより、 ビット線 B Lとノ B L のビット線電圧差 A V 2 1を大きくすることができ、 センスアンプの動作を安定 させることができものである。 しかし、 実際のデバイスでは、 ビット線容量が非 常に小さいことがあり、 ビット線 B Lと Z B Lの読み出しビット線霪圧差が小さ く、 低電圧動作が困難となることがある。
そこで、 次に、 この様なビット線電圧差の変化を考慮して、 例えば、 ビット線 容量が小さいとき、 あるいは、 電源電圧が低い場合には、 上記プレートパルス駆 動動作方式を使用し、 それ以外の条件では、 従来のプレート遷移動作方式を使用 すると言う駆動方式の切換を行う場合を中心に述べる。 又、 その他の実施の形態 についても具体的に述べる。
以下、 本発明の強誘電体メモリ装箧の実施の形態について、 図面を参照しなが ら説明する。
(実施の形態 4 )
第 8図は本実施の形態の強誘電体メモリ装置で、 ある電源電圧値以下で選択的 に使用する動作タイミング図、 第 9図が強誘電体キャパシタの動作のヒステリシ ス特性図である。 また、 第 1 0図がビット線容量とビット線電圧の関係図である。 また、 第 1 1図が、 従来のプレート遷移動作方式と第 8図のブレー卜パルス駆動 動作方式との選択切り換え点の電源電圧依存性を示す図である。 メモリセルおよ
びその周辺回路構成図は従来例と同じ第 27図である。 図中の記号については、 従来例と同様である。 尚、 L 2H, L 2Lは、 セルプレート信号 CPを立ち下げ て" L" とした時のビット線容量を示す直線である。
本実施の形態の動作について第 8囡および第 9図を参照しながら説明する。 まず、 ビット線プリチャージ信号 B Pによってビット線 BLと ZBLは論理電 圧 "L" にプリチャージされている。
このとき、 強誘電体キャパシタ C 21および C 22の初期状態は第 9図の点 H 11と点 L 1 1である。
時刻 t 1 1でビット線 BLと ZBLをフローティング状態とし、 時刻 t 12で ワード線 WLを論理電圧 "H" 、 時刻 t 13でセルプレート信号 CPを論理電圧 "H" とする。 ここでは、 ワード線 WLの論理電圧 "H" の電位レベルは、 電源 電圧 VDD以上に昇圧した電圧である。 このとき、 強誘電体キャパシタ C21お よび C 22の両電極に電界がかかり強誘電体キャパシタと寄生容量などを含むビ ット線容量の容量比で決まる電位がビット線 B Lと ZB Lに読み出される。 強誘 電体キャパシタ C 21および C 22の状態は、 第 9図の点 HI 3と点 L 13であ る。
次に、 時刻 t 14でセルプレート信号 CPを論理電圧 "L" とする。 強誘電体 キャパシタ C 21および C 22の状態は第 9図の点 H 14と点 L 14である。 ビ ット線電圧差は Δν 1となる。
時刻 t 15でセンスアンプ制御信号 SAEを論理電圧 "H" としセンスアンプ を作動させる。 これによつて、 ビット線に読み出された電位が電源電圧 VDDと 接地電圧 VS Sに増幅されると同時に再書き込みされる。 強誘電体キャパシタ C 21および C 22の状態は第 9図の点 HI 5と点 L 15である。
この後、 センスアンプを停止し、 ビット線プリチャージ信号 B Pによってビッ ト線 B Lと Z B Lは論理電圧 " L" にプリチャージする。 強銹霪体キャパシタ C 2 1および C 2 2の状態は第 9図の点 H I 1と点 L 1 1である。
次に、 上記ブレートパルス駆動動作方式におけるビット線容量とビット線電圧 の関係について第 1 0図で説明する。 ビット線電圧差はビット線容量によって変 わる。 ビット線電圧差は、 プレートパルス駆動動作方式では Δ ν 1、 従来のプレ ート遷移動作方式では A V 2 1となり、 ビット線^量が 1 . 8以下ではプレート パルス駆動動作方式の方がビッ ト線電圧差は大きくなる。 また、 この第 1 0図は 電源電圧が 5 Vのときの図である。 同図に示すよりも更に電源電圧が低くなると、 ビット線容量が大きな場合でも、 プレートパルス駆動動作方式の方が、 プレート 遷移動作方式よりも、 ビット線電位差の点で有利となる。 この関係を示したもの が第 1 1図である。
本実施の形態では、 鼋源電圧によって、 どちらの動作方式の方が、 読み出し電 位差を大きく出来るかと言う観点から'、 より一層有利な動作方式を選択するもの である。 例えば、 ビット線容量が 3 . 5の時には、 電源電圧検知を 3 Vとし、 電 源電圧が 3 V以下では、 プレートパルス駆動動作方式を選択し、 電源電圧が 3 V 以上ではプレート遷移動作方式を選択することができる。 また、 ブレー卜パルス 駆動動作方式はセンスアンプの作動と同時に強誘電体キャパシタへのデータ再書 き込み動作も行われるという効果もある。
(実施の形態 5 )
本実施の形態 5では、 実施の形態 4の動作方式をメモリセルのヮ一ド線 W Lの 論理電圧 "Η" の電位レベルを電源電圧 V D Dとしたときのものである。 回路構 成、 動作方式については実施の形態 4と同様である。 ワード線を昇圧せずに電源
電圧としたときには、 ヮード線がグートであるメモリセルトランジスタのしきい 値の影饗があり、 ビット線に Hのデータが十分に読み出されないことがある。 低 電圧でビット線の容量が小さいときにこの影響は大きい。
動作について、 第 8図、 第 9図および第 12図を参照しながら説明する。 まず、 ビット線プリチャージ信号 BPによってビット線 BLと/ BLは論理電圧 "L" にブリチャージされている。 このとき、 強誘電体キャパシタ C 21および C 22 の初期状態は第 12図の点 H21と点 L21である。 第 8図に示す様に、 時刻 t 11でビット線 B Lと/ B Lをフローティング状態とし、 時刻 t 12でヮ一ド線 WLを論理電圧 "H" 、 時刻 t 13でセルプレート信号 CPを論理電圧 "H" と する。 ここでは、 ワード線 WLの論理電圧 "H" の電位レベルは電源電圧 VDD である。 このとき、 強誘電体キャパシタ C 21および C 22の両電極に電界がか かり強誘電体キャパシタと寄生容量などを含むビット線容量の容量比で決まる電 位がビット線 B Lと ZB Lに読み出される。 ただし、 メモリセルトランジスタの しきい値 V tの影響でビット線の Hのデータが十分に読み出されないため、 強誘 霪体キャパシタ C 21および C 22の状態は第 12図の点 B 23と点 L 23であ る。 このときのビット線電圧差は AV 2となる。 次に、 時刻 t 14でセルブレー ト信号 CPを論理電圧 "L" とする。 強誘電体キャパシタ C 21および C 22の 状態は第 12図の点 H 24と点 L 24である。 ビット線電圧差は AV 3となる。 時刻 t 15でセンスアンプ制御信号 SAEを論理電圧 "H" としセンスアンプを 作動させる。 これによつて、 ビット線に読み出された電位が電源電圧 VDDと接 地電圧 V S Sに增幅されると同時に再書き込みされる。 強誘電体キャパシタ C 2 1および C 22の状態は第 12図の点 H 25と点 L 25である。 この後センスァ ンプを停止し、 ビット線プリチャージ信号 BPによってビット線 BLと ZBLは
論理電圧 "L" にプリチャージする。 強誘電体キャパシタ C 21および C 22の 状態は第 12図の点 H 21と点 L 21である。
次に、 上記ブレートパルス駆動動作方式と従来のブレー卜遷移動作方式におけ るビット線容量とビット線電圧の関係について第 13図で説明する。 ビット線電 圧差はビット線容量によって変わり、 ブレートパルス駆動動作方式では Δν 3、 従来のブレート遷移動作方式では AV 2となる。 ヮード線を昇圧していないため、 従来のプレート遷移動作方式では、 ビット線容量が小さいときに実施の形態 4よ り急激に悪くなる。 ビット線容量が 3. 5以下ではプレートパルス駆動動作方式 の方がビット線電圧差は大きくなる。
本実施の形態では、 実施の形態 4と同様に、 電源電圧によって読み出し電位差 の有利な動作方式を選択するものであるが、 ヮ一ド線を昇圧していない本実施例 では実施の形態 4に比べて低電圧動作でその効果が大きい。
(実施の形態 6)
実施の形態 6は 1 Τ 1 C構成の強誘電体メモリ装置において、 実施の形態 4や 2のように電源電圧によって選択的に動作方式を変更するものである。
第 14図がメモリセルおよびその周辺回路構成図、 第 1 5図が動作タイミング 図である。 C 0〜C 7が強誘電体キャパシタ、 CPがセルプレート信号、 RCP がリファレンスセルプレート信号、 WL0、 WL 1がワード線、 RWLがリファ レンスヮード線、 BL0〜BL 1、 /BL 0〜/BL 1がビット線、 EQO、 E Q 1がビット線ィコライズ信号、 B Pがビット線プリチャージ信号、 SAEがセ ンスアンプ制御信号、 Qn 0〜Qn 9が Nチャネル型 MOSトランジスタ、 1が メモリセル、 2がビッ ト線プリチャージ回路、 3がセンスアンプ、 4がリファレ ンス電圧発生回路である。 t 81〜 t 89は時刻である。 尚、 1 T1 C構成の強
誘 ¾体メモリ装釁は、 上述した通り、 1個のリファレンスメモリセルに対し、 例 えば、 256個の本体メモリセル 1が設けられており、 従って、 ワード線も 25 6本設けられている。 第 14図では、 説明の簡略化のために、 1個のリファレン スメモリセルに対し 1本のワード線しか記載していない。 また、 ビット線 BL0 に対して、 メモリセルキャパシタ CO, C4が電気的に接続され、 ビット線/ B L0に対して、 メモリセルキャパシタ Cl, C 5が電気的に接続される。 また、 ビット線 BL1に対して、 メモリセルキャパシタ C 2, C 6が電気的に接続され、 ビット線 ZB L 1に対して、 メモリセルキャパシタ C 3, C 7が電気的に接続さ れる。
回路構成は、 センスアンプ 3にビット線 BL0とノ BL0が接続され、 ビット 線 BL0、 B L 1にはワード線 WL 0をゲートとする Nチャネル型 MO Sトラン ジスタ QnO、 Qn 2を介してそれぞれ強誘電体キャパシタ C 0、 C 2が接統さ れ、 さらに強誘電体キャパシタ C0、 C2はセルプレート信号 CPに接続されて いる。 また、 ビッ ト線/ BL0、 ZB L 1にはワード線 RWL 0をゲートとする Nチャネル型 MOSトランジスタ Qn 5、 Qn 7を介してそれぞれ強誘電体キヤ パシタ C5、 C 7が接続され、 さらに強誘電体キャパシタ C 5、 C 7はリファレ ンスセルプレート信号 RCPに接統されている。 また、 ビット線: BL0と BL1 およぴビット線/ B L 0と/ B L 1はそれぞれゲートがビット線ィコライズ信号 EQ0、 EQ 1である Nチャネル型 MOSトランジスタ Qn 8、 Qn 9を介して 電気的に接続できる。 また、 センスアンプ 3はセンスアンプ制御信号 S AEで制 御され、 ビット線プリチャージ信号 BPによってビッ ト線 BL0とノ BL0、 B L 1と ZBL 1のプリチャージが制御される回路構成である。
本実施の形態の動作について、 第 15図を参照しながら説明する。
ここでは、 プレートパルス駆動動作を中心に述べ、 プレート遷移動作については、 上記実施の形態で説明した内容と同じであるので、 その説明を省略する。
まず、 ビット線プリチャージ信号 B Pによってビット線は論理電圧 "L" にプリ チャージされている。 時刻 t 81でビット線をフローティング状態とし、 時刻 t 82でヮード線 0、 リファレンスワード線 RWL 0を論理電圧 "H" 、 時刻 t 83でセルプレート信号 CP、 リファレンスセルプレート信号 R CPを論理電 圧 "H" とする。 ここで強誘電体キャパシタの両電極に電界がかかり強誘電体キ ャパシタと寄生容量などを含むビット線容量の容量比で決まる電位がビット線に 読み出される。 また、 リファレンス強誘電体キャパシタメモリセルから読み出さ れた Hと Lのデータは、 ビット線ノ B L 0と ZBL 1により、 ィコライズされる ため、 本体メモリセルから読み出された Hまたは Lのデータの電位の 1Z2とな つている。
次に、 時刻 t 84でセルプレート信号 CP、 リファレンスセルプレート信号 R CPを論理電圧 "L" とする。 次に、 時刻 t 85で、 ビット線ィコライズ信号 E Q0を論理霪圧 "L" とし、 リファレンス電位が発生されているビット線/ BL 0と/ B L 1を電気的に分離し、 時刻 t 86でセンスアンプ制御信号 SAEを論 理電圧 "H" としセンスアンプを作動させる。 これによつて、 ビット線に読み出 された電位が電源電圧 VDDと接地電圧 VS Sに増幅される。 この後センスアン ブを停止し、 ビット線プリチャージ信号 BPによってビット線を論理電圧 "L" にプリチャージする。
この実施の形態における動作の特徴は、 セルプレート信号 CPおよびリファレ ンスセルプレー ト信号: CPをパルス駆動した後、 すなわち、 セルプレート信号 CPおよびリブァレンスセルブレー卜信号 R CPを論理電圧 "L" とした後に、
ビット線ィコライズ信号 E Q Oを論理電圧 " L " とし、 リファレンス電位が発生 されているビット線を電気的に分離することにある。 このような動作を行うこと によって、 リファレンス電位を正確に本体メモリセルから読み出された Hデータ と Lデータの中間電位とすることができる。 もし、 セルプレート信号を論理電圧 " L " とする前に、 ビット線をィコライズすると、 所望の中問電位から少しずれ ることがある。
(実施の形態 7 )
実施の形態 7も実施の形態 6と同様で、 1 T 1 C構成の強誘電体メモリ装置に おいて、 実施の形態 4や実施の形態 5のように電源電圧によって選択的に動作方 式を変更するものである。
第 1 4図がメモリセルおよびその周辺回路構成図、 第 1 6図が動作タイミング 図である。
動作について第 1 6図を参照しながら説明する。 まず、 ビット線プリチャージ 信号 B Pによってビット線は論理電圧 "L " にプリチャージされている。 時刻 t 9 1でビット線をフローティング状態とし、 時刻 t 9 2でヮード線 WL 0、 リフ アレンスワード線 RW L 0を論理電圧 "H" 、 時刻 t 9 3でセルプレート信号 C P、 リファレンスセルプレート信号 R C Pを論理電圧 'Ή" とする。 ここで強誘 電体キャパシタの両電極に電界がかかり強誘電体キャパシタと寄生容量などを含 むビット線容量の容量比で決まる電位がビット線に読み出される。 また、 リファ レンス強誘電体キャパシタメモリセルから読み出された Ηと Lのデータはビッ ト 線 ZB L 0と ZB L 1でィコライズされ本体メモリセルから読み出された Ηまた は Lのデータの電位の 1 / 2となっている、 次に、 時刻 t 9 4で、 ビット線ィコ ライズ信号 E Q 0を論理電圧 " L " とし、 リファレンス電位が発生されているビ
ット線 ZBLOと/ B LIを電気的に分離する。 次に、 時刻 t 95でセルブレー ト信号 CP、 リファレンスセルプレート信号 RCPを論理霪圧 "L" とする。 時 刻 t 96でセンスアンプ制御信号 SAEを論理電圧 "H" としセンスアンプを作 動させる。 これによつて、 ビッ ト線に読み出された電位が電源電圧 VDDと接地 雹圧 VSSに増幅される。 この後センスアンプを停止し、 ビット線プリチャージ 信号 BPによってビット線を論理電圧 "L" にプリチャージする。
この実施の形態における動作の特徴は、 セルプレート信号およびリファレンス セルプレート信号 R CPをパルス駆動する途中で、 すなわち論理電圧 "H" とし た後に、 ビット線ィコライズ信号 EQ0を論理電圧 " L" とし、 リファレンス電 位が発生されているビット線を電気的に分離し、 その後セルプレート信号および リファレンスセルプレート信号 RCPを論理電圧 "L" とすることにある。 この ような動作を行うことによって、 リファレンス電位発生およびセンスアンプ起動 の高速動作化ができる。
(実施の形態 8)
第 17図は、 本実施の形態における動作タイミング図であり、 第 18図は、 強 誘電体キャパシタの動作のヒステリシス特性図である。 この第 8の実施例の動作 の特徴はセルプレートを複数回駆動した後にセルプレートを論理!;圧 "H" とし、 ビット線の読み出し電位差を大きくすることにある。 ここでは、 回路構成図は、 第 27図で示した 2 T 2 Cの回路図である。 もちろん、 このことは、 1T1 C型 のメモリ構成にも適用できる。
本実施の形態の動作について第 17図および第 18図を参照しながら説明する。 まず、 ビット線プリチャージ信号 BPによってビット線 BLと ZBLは論理電 圧 "L" にブリチャージされている。 このとき、 強誘電体キャパシタ C 21およ
び 22の初期状態は第 18図の点 HI 01と点 L 101である。 時刻 t 101 でビット線 B Lと/ B Lをフローティング状態とし、 時刻 t 102でヮード線 W Lを論理電圧 "H" 、 時刻 t 103でセルプレート信号 CPを論理電圧 "H" と する。 このとき、 強誘電体キャパシタ C 21および C 22の両電極に電界がかか り強誘電体キャパシタと寄生容量などを含むビット線容量の容量比で決まる電位 がビット線 B Lと/ B Lに読み出される。 強誘電体キャパシタ C 21および C 2 2の状態は第 18図の点 H 103と点 L 103である。 次に、 時刻 t 104でセ ルプレート信号 CPを論理電圧 "L" とする。 強誘電体キャパシタ C 21および C 22の状艏は第 18図の点 H 104と点 L 104である。 次に、 時刻 t 105 でセルプレート信号 CPを論理電圧 "H" とする。 強锈電体キャパシタ C 21お よび C 22の状態は第 18図の点 H 105と点 L 105である。 ビッ ト線電圧差 は厶 V 10となる。 時刻 t 106でセンスアンプ制御信号 S A Eを論理電圧 "H " としセンスアンプを作動させる。 これによつて、 ビッ ト線に読み出された電位 が電源電圧 VDDと接地電圧 VS Sに增幅される。 時刻 t 107で再書き込み動 作としてセルプレート信号 CPを論理電圧 "L" とする。 強誘電体キャパシタ C 21および C 22の状態は第 18図の点 H 107と点 L 107である。 この後セ ンスアンプを停止し、 ビット線プリチャージ信号 B Pによってビッ ト線 BLと BLは論理電圧 "L" にプリチャージする。 強誘電体キャパシタ C 21および C 22の状態は第 18図の点 H 101と点 L 101である。
第 18図より明らかなように時刻 t 103で読み出されたビッ ト線電圧差より も、 時刻 t 105で読み出されたビット線電圧差の方が大きい。 本動作方式によ ると読み出されるビット線電圧差が大きくなり安定動作ができ、 特にメモリセル キャパシダの特性のばらつきなどに対しても強くなるという効果がある。
(実施の形態 9)
第 1 9図は本実施の形態における動作タイミング図で る。 この実施の形態は 第 8の実施の形態と同様でプレートを複数回駆動することによって、 読み出され るビット線鸳圧差を大きくするものであるが、 第 8の実施の形態よりもブレート のパルス駆動回数が 1回多いものである。 動作については基本的に第 8の実施の 形態と同じである。 第 20図はブレートのパルス駆動回数と読み出されたビット 線電圧差との関係を示したものである。 プレートのパルス駆動回数が 5回程度か らビット線電圧差はかなり飽和してきている。 ブレー卜のパルス駆動回数を多く するとビット線電圧差は大きくなるが、 それだけ消費電流も多くなる。 そのため、 適当な回数のプレートのパルス駆動回数が望ましい。 第 8の実施の形態や第 9の 実施の形態が現実的なものである。
(実施の形態 10)
第 2 1図は本実施の形態における動作タイミング図、 第 22図が強誘電体キヤ パシタの動作のヒステリシス特性図である。 この実施の形態における動作の特徴 はプレートを複数回駆動した後にプレートを論理鼈圧 "L" とし、 ビット線の読 み出し電位差を大きくすることにある。 ここでは、 回路構成図は、 第 27図に示 した 2 T2 Cである。 もちろん、 このことは、 1 T 1 C型のメモリ構成にも適用 できる。
動作について第 21図および第 22図を参照しながら説明する。 まず、 ビット 線プリチャージ信号 BPによってビット線 BLと/ B Lは論理電圧 "L" にプリ チャージされている。 このとき、 強誘電体キャパシタ C 21および C 22の初期 状態は第 22図の点 H 1 1と点 L 141である。 時刻 t 141でビット線 B L とノ BLをフローティング状態とし、 時刻 t 142でヮード線 WLを論理電圧 "
H" 、 時刻 t 143でセルプレート信号 CPを論理電圧 "H" とする。 このとき、 強銹電体キャパシタ C 21および C 22の両電極に電界がかかり強誘電体キャパ シタと寄生容量などを含むビット線容量の容量比で決まる電位がビット線 B Lと ZB Lに読み出される。 強誘電体キャパシタ C21および C 22の状態は第 22 図の点 H 143と点 L 143である。 次に、 時刻 t 144でセルプレート信号 C Pを論理電圧 "L" とする。 強誘電体キャパシタ C 21および C 22の状態は第 22図の点 H 144と点 L 144である。 次に、 時刻 t 1 5でセルブレート信 号 CPを論理電圧 " H" とする。 強誘電体キャパシタ C 21および C 22の状態 は第 22図の点 HI 45と点 L 145である。 次に、 時刻 t 146でセルブレー ト信号 CPを論理電圧 " L" とする。 強誘電体キャパシタ C 21および C 22の 状態は第 22図の点 H 146と点 L 146である。 ビット線電圧差は Δν 14と なる。 時刻 t 147でセンスアンプ制御信号 SAEを.論理電圧 "H" としセンス アンプを作動させる。 これによつて、 ビット線に読み出された電位が電源電圧 V DDと接地電圧 VS Sに増幅されるとともにデータの再書き込みが行われる。 こ の後センスアンプを停止し、 ビット線プリチャージ信号 B Pによってビット線 B Lとノ B Lは論理電圧 "L" にプリチャージする。 強誘電体キャパシタ C 21お よび C 22の状態は第 22図の点 H 141と点 L 141である。
第 22図より明らかなように時刻 t 144で読み出されたビット線電圧差より も、 時刻 t 146で読み出されたビット線電圧差の方が大きい。 本動作方式によ ると読み出されるビッ ト線電圧差が大きくなり安定動作ができ、 特にメモリセル キャパシタの特性のばらつきなどに対しても強くなるという効果がある。
(実施の形態 11)
本実施の形態における動作タイミングは第 8の実施の形態と同様であるが、 プ
レートを複数回駆動するときの電圧レベルを変え振幅霪圧を小さくしたものであ る。
第 2 3図が本実施の形態における動作タイミング図、 第 2 4図が強誘電体キヤ パシタの動作のヒステリシス特性図である。 動作については第 8の実施の形態と 同様である。
この実施の形態ではプレー卜の振幅電圧が小さいため消費電力が小さくなると いう効果がある。 また、 読み出しビット線電位差についても振幅電圧の設定によ つては第 8の実施の形態とほぼ同程度にできる。
(実施の形態 1 2 )
本実施の形態における動作タイミングは第 1 0の実施の形態と同様であるが、 プレートを複数回駆動するときの電圧レベルを変え振幅電圧を小さくしたもので ある。
第 2 5図が本実施の形態における動作タイミング図、 第 2 6図が強誘電体キヤ パシタの動作のヒステリシス特性図である。 動作については第 1 0の実施の形態 と同様である。
この実施の形態ではブレートの振幅電圧が小さいため消費電力が小さくなると いう効果がある。 また、 読み出しビット線電位差についても振幅電圧の設定によ つては第 1 0の実施の形態とほぼ同程度にできる。
本発明の請求項 1、 3に記載の発明は、 例えば、 強誘電体メモリセルキャパシ タからビット線に読み出される電位は、 メモリセルトランジスタのしきい値の影 響がなく、 より低電圧動作が可能となるという作用を有する。 特にビット線の容 量値が強誘電体メモリセルキャパシタの容量値より小さいときに有効である。 以上のベたところから明らかな様に、 本発明の請求項 5に記載の発明は、 請求
項 3に記載の発明において、 例えば、 ワード線を選択状艏とした後にセルプレー トをパルス駆動することで、 セルプレートをパルス駆動したときに強誘電体メモ リセルキャパシタから読み出される電荷をビット線に充分に読み出すことができ, 読み出し霪荷の無駄がないという作用を有する。
また、 本発明の請求項 6に記載の発明は、 請求項 3に記載の発明において、 例 えば、 ワード線を電源電圧より高い電圧としないことで、 特別な昇圧回路が不要 であり、 さらにヮ一ド線を昇圧しないため強誘電体メモリセルキャパシタにはメ モリセルトランジスタのしきい値だけ低い電圧値しか印加されない。 このため、 強锈電体メモリセルキャパシタのエンデユランスによる劣化が抑えられ、 エンデ ュランス特性 (書き換え特性) が向上し、 書き換え回数の寿命が向上するという 作用を有する。
本発明の請求項 7に記載の発明は、 請求項 3に記載の発明において、 例えば、 セルプレートを第 1の電位から第 2の電位に遷移させた後に前記ヮード線を選択 状態とし、 その後前記セルプレートを第 2の電位から第 1の電位に遷移すること により、 請求項 5に記載の発明に比較して高速動作という作用を有する。
本発明の請求項 2、 8に記載の発明は、 例えば、 プレート遷移動作方式とブレ 一トパルス駆動動作方式とを電源電圧検知信号により選択的に切り換えることに より広電源電圧範囲で読み出しビット線電圧差を大きくでき、 低電圧動作が可能 となる効果がある。 特にプレートパルス駆動動作方式はビット線の容量値が小さ く低電圧で有効である。
本発明の請求項 9に記載の発明は、 例えば、 メモリセルのワード線を昇圧しな いデバイスにおいて、 請求項 8と同様のブレート遷移動作方式とプレートパルス 駆動動作方式とを電源電圧検知信号により選択的に切り換えることにより、 ビッ
ト線の容量値が小さい場合、 従来のブレート遷移動作方式固定の場合に比べて、 低電圧動作に対して非常に効果がある。
本発明の請求項 1 0に記載の発明は、 例えば、 1 T 1 C型のメモリセルにプレ 一トパルス駆動動作方式を用いる場合で、 プレートパルス駆動の後に Hデータと Lデータのリファレンスビット線を分割することにより、 Hデータと Lデータの 1 / 2の電位を正確に発生できるという効果がある。
本発明の請求項 1 1に記載の発明は、 例えば、 1 T 1 C型のメモリセルにブレ 一トパルス駆動動作方式を用いる場合で、 ブレートパルス駆動の途中で Hデータ と Lデータのリファレンスビット線を分割することにより、 リファレンス電位発 生およびセンスアンプ起動の高速動作という効果がある。
本発明の請求項 1 2〜1 5に記載の発明は、 例えば、 セルプレート信号を複数 回遷移させることにより、 強誘電体メモリセルキャパシタからビット線に読み出 される電荷量が大きくなるという効果がある。 請求項 1 4に記載の発明では、 例 えば、 セルブレート信号を複数回遷移させ強誘電体メモリセルキャパシタに電圧 印加状態でセンスアンプ駆動を行うもので、 従来のプレート遷移動作方式より確 実に大きな読み出し電位差が得られる。 また、 請求項 1 5に記載の発明では、 例 えば、 セルブレー卜信号を複数回遷移させ強锈電体メモリセルキャパシタに電圧 無印加状態でセンスアンプ駆動を行うもので、 ヮード線を昇圧しないデバイスや 低電圧動作においては、 大きな読み出し電位差が得られる。
本発明の請求項 1 6に記載の発明は、 例えば、 上記請求項 1 2に記載のセルプ レート信号複数回遷移動作において、 遷移回数を增やすことにより読み出し!;位 差は大きくなるが、 この読み出し電位差は飽和するため、 遷移回数を最適化する ことにより、 低消费電力の効果がある。
本発明の請求項 1 7〜1 9に記載の発明は、 例えば、 請求項 1 2〜1 5に記载 の発明のようにセルブレート信号を複数回遷移させるときに、 その遷移電圧を!; 源電圧より小さな電圧とし、 読み出し電位差を大きくするとともに低消費電力の 効果がある。
この様に本発明によれば、 セルブレート信号を複数回遷移させることにより、 強誘電体メモリセルキャパシタからビット線に読み出される電荷量を大きくする ことができ、 特に低電圧動作が可能な強誘電体メモリ装置のデータ読み出し方法 及び強誘電体メモリ装笸を実現することができるという効果がある。 産業上の利用可能性
以上説明したように、 本発明は、 例えば、 セルプレート電極にパルス状のセル プレート信号 C Pを印加した後の、 ビット線 B L 0と Z B L Oと電位を利用して、 それらの電位をセンスアンプにより論理電圧" H" と" L " に変化させる構成と したことにより、 低電圧での動作が従来に比べてより一層確実に行える強誘電体 メモリ装置の読み出し方法及び強誘電体メモリ装置を提供することが出来る。