明細書
分泌シグナル道伝子およびそれを有する発現ベクター 枝術分野
本発明は分裂酵母シゾサッカロミセス 'ボンベ(Schizosaccharomyces pombe、 以下 S. pombeという) の接合に関与する接合フヱロモン (P—ファクター) の前 駆体の分泌シグナルに由来するボリべプチド、 をコードする塩基配列からなる分 泌シグナル通伝子に関する。 さらに本発明は、 その分泌シグナル遺伝子と異種蛋 白質構造遺伝子を有する発現ベクター、 および S. pombe等にてこの異種蛋白質構 造遺伝子産物を効率よく分泌生産させることに関する。
背翠技術
従来、 遺伝子組み換え技術を用いた異種蛋白質の生産は、 大腸菌(Escherichia coli)、 出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)および枯草菌(Bacillus)厲等の微 生物、 あるいは動物細胞、 植物細胞ないし昆虫細胞を用いて盛んに行われてきた 。 様々な生物由来の蛋白質が生産の対象と考えられ、 すでに多くのものがこれら の生物を用いて工業的に生産され、 医薬品等に用いられている。
しかし原核生物を用いる方法では必ずしも全ての蛋白質について有効であるわ けではなく、 真核生物由来の蛋白質の複雑な翻訳後修飾あるいは天然体と同じ立 体構造を再現することは必ずしも容易ではない。 また大腸菌には特有のェンドト キシンが存在し、 最終製品の夾雑物になる可能性がある。 一方、 動物細胞、 植物 細胞ないし昆虫細胞を用いる方法は、 扱いが微生物より難しく、 培養にコストが かかり、 かつ生産効率も悪い。 このため異種蛋白質、 特に真核生物由来の蛋白質 を生産するためには、 微生物であり、 かつ真核生物である酵母が最も良いと考え られる。 培養方法も確立しており、 エンドトキシンも含まない。 そこでこれまで に種々の酵母を宿主とした発現べクタ一が開発されてきた(Roraanos. M. A. et al , Yeast 8, 423-488. 1992) .
種々の酵母類の中でも S. pombe は出芽酵母サッカロミセス♦セレビジェをはじ めとする他の酵母に比べ様々な性質、 たとえば細胞周期や染色体の構造、 R N A スブライシングなどが高等動物により類似しているといわれ、 生産されてくる蛋 白質のァセチル化、 リン酸化および糖鎖の付加などの翻訳後修飾も動物細胞での
それにかなり近いと考えられている(Russell, P. R. and Nurse, P. , Cell 45, 781- 782, 1986 ; Kauf er. . F. et al, Nature 318, 78-80, 1985 ; Chappell, T. G. and a rren. G. . J. Cell. Biol. 109, 2693-2702, 1989) β このため、 異種蛋白 Rを発現させ る宿主として S. pombe を用いることによって、 動物細胞の場合と同様の、 より天 然体に近い遠伝子産物が得られることが期待される。 培養方法も酵母類で共通の 点が多く、 他の酵母で知られている知見を容易に応用できる。 したがって微生物 学の方法と組み替え D N A技術を用いて、 S. pombe を用いた異種蛋白貸生産法を 用いることが有利であるのは明らかである。
しかし、 S. pombe を用いた遠伝子組み換えに関する研究は、 大腸菌や出芽酵母 にくらベて遅れており、 特に遺伝子発現に関する研究は少ない (特開昭 6 1 - 1 8 1 3 9 7号公報、 特開平 2 - 2 8 3 2 8 8号公報、 特開平 4一 6 3 5 9 6号公 報等参照) 。 この原因は強力なプロモーターを持ち、 菌体内に 定に存在し、 か つ遺伝子を導入するのに最適かつ簡便な発現ブラスミ ドの開発が遅れていたため である。 最近になって、 動物細胞ウィルス由来のプロモーター領域をもつ、 非常 に発現能の高い分裂酵母用ベクターが開発されたため、 ようやく S. pombe を用い ての異種蛋白質の大量生産への道 開かれた (本発明者らの発明にかかわる特開 平 5 - 1 5 3 8 0号公報、 特開平 7 - 1 6 3 3 7 3号公報参照) 。 この技術を用 いることにより、 多くの細胞内蛋白質は容易に生産できるようになり、 その有用 性は高い。
従来、 分泌性の真核生物 (宿主以外) 由来蛋白質については、 その蛋白質が本 来持つシグナル配列では酵母によって認識されにくいため、 生産物が宿主細胞か ら培地中に分泌されず、 良い結果を得にくかった。 また精製の際には、 その細胞 を破壊した後不活性化しないように、 種々の混在する細胞成分から目的の蛋白質 を精製しなければならなかった。 異種蛋白質を分泌生産させることは、 これに比 ベて精製が容易であるという点で、 望ましい方法であるばかりでなく、 分泌生産 される蛋白質は宿主細胞の分泌経路に入るため、 適当な処理、 たとえばジスルフ ィ ド結合の形成や糖鎖の形成がなされ、 天然の蛋白質と同じあるいは非常に近い 立体構造を形成できるという利点がある。
しかし、 これまでは分裂酵母内で有効に機能するシグナル配列はほとんど報告
がなく (Tokunaga. M. et al. , Yeast 9, 379-387, 1993 ; Broker, M. et al. . B. B. A. 908. 203-213, 1987) 、 分泌型の発現ベクターの開発はなされていないに等しい 。 一方、 本発明者らは、 S. pombe それ自身が細胞外に分泌する蛋白質の一つで、 接合に関与する接合フヱロモンである P—ファクタ一について検討し、 その前駆 体が S. pombe 内の種々の酵素によってプロセッシングされて P—ファクタ一とな り培地中に分泌される事実、 および P—フアクター前駆体のアミノ酸配列やその 遠伝子を見いだしている (Imai. Y. and Yamainoto, M. , Gene & Dev. 8, 328-338 ; 特開平 6— 3 2 7 4 8 1号公報参照) 。 この P -ファクター前駆体のアミノ酸配 列を後記配列表の配列番号 1に示す。
発明の開示
本発明者は、 上記 P—ファクタ一に着目しその分泌性を利用して分泌型の発現 ベクターを開発することを検討した。 従来はその前駆体のどの貪域が分泌シグナ ルとして有効に機能しているかについては不明であつたが、 さらなる検討の結果 分泌シグナルとして有効に機能している部分の一つとして、 Ρ—ファクタ一前駆 体のアミノ末端側から約 6 0番目までのボリアミノ酸部分であることを見いだし た。 さらに、 Ρ—ファクター前駆体の分泌シグナルを詳しく検討した结果、 分泌 シグナルのうちでシグナルぺブチダーゼによって切断されるブレ配列と小胞体や ゴルジ装置内でのブロテアーゼでプロセッシングを受けて切断されるプロ配列の 存在を解明することができた。 従って、 Ρ—ファクター前駆体の分泌シグナルは ァミノ末端側から約 6 0番目より短い配列である場合もある。
本発明は、 S. pombe 内で分泌シグナルとして機能し得るボリペプチドをコード する遺伝子である。 このボリペプチドは、 P—ファクター前駆体の分泌シグナル と同一、 同等ないし類似のボリぺブチドまたはそのボリぺブチドを含むより長い ボリペプチド (ただし、 P—ファクター前駆体の全長よりも短い配列) である。 このボリペプチドは、 P—ファクタ一前駆体の分泌シグナルが本来有していなか つたアミノ酸残基を 1個以上付加したものであってもよく、 P—ファクター前駆 体の分泌シグナルのアミノ酸残基の 1個以上が他のアミノ酸残基に置換されてい てもよい。 さらには、 このボリペプチドは、 P—ファクター前駆体の分泌シグナ ルのアミノ酸残基の 1個以上が欠失していてもよい。 以下これらの S. pombe 内で
分泌シグナルとして機能し得るボリべプチドを単に分泌シグナルという。
本発明はこの分泌シグナルをコードする a伝子 (以下分泌シグナル遺伝子とい う) 、 その分泌シグナル遺伝子を有するマルチクローユングベクター、 その分泌 シグナル a伝子と異種蛋白 κ構造遺伝子を有する発現ベクター、 その分泌シグナ ル道伝子を有する組み換え D N Aまたは上記発現ベクターを保持する真核細胞宿 主からなる形質転換体、 およびその形質転換体を用いた異種蛋白質の製造方法に かかわる下記発明である。
S. pombe 内で分泌シグナルとして機能し得るボリべプチドをコ一ドする塩基配 列からなる分泌シグナル遺伝子。
S. pombe が産生する P—ファクター前駆体における分泌シグナル、 そのアミノ 酸配列を含むボリぺプチド、 またはそれらアミノ酸配列のアミノ酸残基の 1以上 を付加、 欠失あるいは置換してなるポリペプチドであって、 か 0S. pombe 内で分 泌シグナルとして機能し得るボリべプチド、 をコードする塩基配列からなる分泌 シグナル遺伝子。
配列番号 1のアミノ酸配列の 1番目から 1 6〜1 6 0番目までのアミノ酸配列 からなるボリぺブチド、 またはそれらァミノ酸配列のァミノ酸残基の 1以上を付 力 Q、 欠失あるいは置換してなるボリペプチド、 をコードする塩基配列からなる分 泌シグナル逸伝子。
配列番号 1のアミノ酸配列の 1番目から 2 2 ± 6番目まで、 1番目から 3 1 ± 6番目まで、 または 1番目から 5 7 ± 6番目までのボリペプチド、 またはそれら アミノ酸配列のアミノ酸残基の 1以上を付加、 欠失あるいは置換してなるボリべ プチド、 をコードする塩基配列からなる分泌シグナル遺伝子。
上記のボリべプチドのカルボキシ末端に 1以上のァミノ酸残基を導入してカル ボキシ末端を [-Lys-Lys-Arg] なる配列とした上記のボリペプチド、 をコードす る塩基配列からなる分泌シグナル遺伝子。
真核細胞宿主内で異種蛋白質を発現しうる発現ベクターを構築するためのマル チクロ一二ングベクターであって、 異種蛋白質構造遺伝子導入部位の上流部に導 入される異種蛋白質構造遺伝子に直接連結しうる上記分泌シグナル遺伝子を有す るマルチクローニングベクター。
真核細胞宿主內で発現しうる発現ベクターであって、 分泌シグナルと異種蛋白 κがァミノ末端側からこの順で連結した蛋白質の構造遺伝子を有し、 しかも分泌 シグナルの通伝子が上記分泌シグナル遺伝子である発現ベクター。
上記分泌シグナル遠伝子と異種蛋白質がァミノ末端側からこの順で連結した蛋 白質の構造通伝子を有する組み換え D N A、 または上記発現ベクター、 を保持す る稟核細胞宿主からなる形質転換体。
上記形質転換体を培養し、 培養液中に異種蛋白質を生成蓄積させ、 これを採取 することを特徴とする異種蛋白質の製造方法。
本発明の分泌シグナル遠伝子を有する形質転換体内では分泌シグナルを有する 異種蛋白質がまず産生され、 引き続きその蛋白質が細胞内で切断されて分泌シグ ナル部分が切断除去され、 その後プロセッシングされた蛋白質が細胞から分泌さ れる。 これにより目的とする蛋白質を培地から分離回収するこどができることよ り、 効率よくかつ容易に目的蛋白質の製造を行うことができる。
本発明者の検討によれば、 実施例に示される最も長い分泌シグナルは 5 7番目 までのボリペプチド部分である。 しかし、 本発明においてはこのポリペプチド部 分を含むさらに長いボリべプチド部分であってもよい (実施例 1では 5 9番目ま でのボリペプチドを用いた) 。 その場合、 切断された場所より下流のポリべプチ ド部分〜アミノ酸残基 (以下付加部分という) が結合した異種蛋白質が分泌され ることとなる。 本来目的とする異種蛋白質にこの付加部分が結合した異種蛋白質 が有用である場合、 あるいは少なくとも不都合ではない場合 (たとえばその後に 付加部分を除去しうる場合) 、 本発明の目的を達成できる。 また、 下記のように 5 5〜5 9番目までのボリべプチド部分の切断簡所の配列を見ると、 1 6 0番目 までの配列中に同様な配列がさらに 3箇所存在し、 ある場合にはこの部分でも切 断が起こると予想される。
しかし、 通常付加部分が長い場合、 目的とする異種蛋白質として不都合である 場合が多い。 したがって、 付加部分はないかまたは短いものであることが好まし い。 したがって、 分泌シグナルを含む配列番号 1のアミノ酸配列の約 1 6 0番目 以下までの配列を有する異種蛋白質が発現ベクターによってまず発現されるべく 発現ベクターを構成することが好ましい。 より好ましくは配列番号 1のアミノ酸
配列の 5 9番目以下までのアミノ酸配列 (配列番号 2のアミノ酸配列) である。 また実施例の結果を見ると、 5 9番目までのアミノ酸配列を分泌シグナルとした 場合、 分泌される異種蛋白質は分泌シグナルの 5 8番目と 5 9番目のアミノ酸残 基をそのアミノ末端に有している。 したがって、 この場合は分泌シグナルとして は配列番号 1 (配列番号 2でも同じ) の 1番目から 5 7番目までのボリペプチド がより適切であると予想される。
上記部分の切断は、 5 5〜5 7番目の [-Lys-Lys-Arg- ] なる配列の後で起つ ている。 したがって、 この配列が切断の何らかのシグナルとなっていると予想さ れる。 このことより、 8 9〜9 1番目、 1 2 3〜1 2 5番目、 および 1 5 7〜1 5 9番目の [ -Lys-Lys-Arg- ] なる配列の後で切断が起る場合もあると考えられ る。
さらに、 より短い配列を利用するために分泌シグナルを詳しぐ検討した結果、 ァミノ末端から 2 2番目までがブレ配列で、 2 3番目 (または 2 5番目) から 3 1番目までがプロ配列であることが解明された。 ブレ配列のすぐ後でもプロ配列 のすぐ後でも目的蛋白質を連結せしめて分泌させることが可能であるため、 アミ ノ末端側から約 6 0番目より短いこれらの配列も分泌シグナルとして有効である o 一方、 ϊ主論的な卞想 (von Heijne, G. A new method for predicting signal sequence cleavage sites" , ucleic Acids Research, 14, 4683 - 4690 (198 &) ) に よれば、 2 2番目までよりもさらに短い分泌シグナルの末端として、 1 6番目の [-Ala]や 1 8番目の [-Pro]が考えられる。 従って、 1番目から 1 6番目までの配 列のボリべプチドゃ 1番目から 1 8番目までの配列のボリべプチドもまた分泌シ グナルとして機能する可能性が予想される。
さらに検討したところ、 2 2番目 (または 2 4番目) までのブレ配列や 3 1番 目までのプロ配列の切断効率より、 ァミノ未端側から約 6 0番目までのボリアミ ノ酸部分、 特に 5 7番目のアルギニンのカルボキシ末端での切断効率の方が高い ことが判明した。 従って、 短い配列を分泌シグナルとして用いる場合、 これらブ レ配列またはブロ配列の直後に 5 5番目から 5 7番目に相当する [-Lys-Lys-Arg ] なる配列を結合させると切断がより容易となり、 効率の良い分泌が期待される 。 実際 3 1番目の [-Lys- ] の直後に [ -Lys-Arg] を結合させたものは効率のよ
い分泌生産がなされることがわかった。
以上のことより、 P—ファクター前駆体における切断部位は 2 2番目 (または 2 4番目) の後ろ、 3 1番目の後ろ、 および 5 7番目の後ろであり、 1番目から これらの位 Sまでのボリぺブチドが S. pombe 内で分泌シグナルとして機能してい ると考えられ、 さらにこれより長い配列あるいは短い配列もまた S. pombe 内で分 泌シグナルとして機能うると予想される。 従って、 本発明における分泌シグナル は、 第一にこれら P —ファクター前駆体の分泌シグナルと同一のボリべプチドで ある。 本発明における分泌シグナルは、 さらに、 これらボリペプチドの C末端側 にいくつかのアミノ酸残基が付加されているボリぺブチド (例えば上記のような 5 9番目までのボリペプチドや後述実施例における分泌シグナル P 2配列参照) 、 および、 C末端側のいくつかのアミノ酸残基が欠失しているボリペプチド (例 えば後述実施例における分泌シグナル P 1配列参照) である。 また、 これらボリ ペプチドのァミノ酸残基の一部が他のァミノ酸残基 (例えば置換されるアミノ酸 残基と性質が類似したアミノ酸残基) に置換されたボリペプチドもまた分泌シグ ナルとして機能し得ると予想される。
より好ましい分泌シグナルは、 (a) 1番目から 2 2番目 (または 2 5番目) ま での配列を有するボリペプチド、 (b) l番目から 3 1番目までの配列を有するボ リペプチド、 (C) 1番目から 5 7番目までの配列を有するボリペプチド、 (d) ( a)〜 (C)のボリペプチドの C末端位置よりも ± 6番目 (好ましくは ± 3番目) ま でのボリペプチド、 および(e) C末端が [-Lys-Lys-Arg] なる配列となるように 1個以上のァミノ酸残基を導入した(a)、(b)、または(d) のボリぺブチドである。 なお、 (e) における導入アミノ酸残基数は 5個以下が好ましい。
本発明の分泌シグナル遺伝子は上記分泌シグナルをコードする遺伝子である。 この分泌シグナル遺伝子は前記特開平 6 - 3 2 7 4 8 1号公報記載の P -ファク ター前駆体遺伝子の上流部分に相当するもの、 およびその改変体である。 この遺 伝子は S. pombe 染色体から採取することができ、 また合成することもできる。 ま た、 分泌シグナル遺伝子は上記公報記載の配列に限定されるものではなく、 上記 ァミノ酸配列に対応する他の遺伝子配列であつてもよい。
目的とする異種蛋白質はその構造遺伝子を組み込んだ発現系で発現される。 発
現系としては、 異種蛋白質構造遺伝子を有する発現ベクターで形質転換した真核 細胞が好ましい。 真核細胞としては特に S. pombe が好ましい。 発現系において異 種蛋白 K構造道伝子の先端に上記した分泌シグナル通伝子を結合することにより 、 分泌シグナルと異種蛋白 Kが結合した蛋白質が産生され、 その後細胞内でプロ セッシングされて、 異種蛋白質が細胞外へ分泌される。
本発明のマルチクローユングベクターは、 真核細胞宿主内で異種蛋白質を発現 しうる下記発現ベクターを構築するためのマルチクローニングベクターである。 このマルチクローユングベクターに異種蛋白質構造遺伝子を導入することによつ て下記発現ベクターを構築することができるものである。 ただし、 下記発現べク ターは以下にいう分泌シグナル一異種蛋白質遺伝子を用いて構築することができ るものであり、 下記発現ベクターはこの本発明マルチクローユングベクターを用 いて構築されたものに限定されない。
本発明のマルチクローニングベクターは、 異種蛋白質構造遺伝子導入部位の上 流部に導入される異種蛋白質構造遺伝子に直接連結しうる上記分泌シグナル ¾伝 子を有する。 これに異種蛋白質構造遺伝子を導入して発現ベクターとすると分泌 シグナル遺伝子と異種蛋白質構造遺伝子が連結し、 その発現により分泌シグナル と異種蛋白質が連結した蛋白質が産生される。
本発明の発現ベクターは前記分泌シグナル遺伝子と異種蛋白質構造遺伝子が連 結した通伝子 (以下分泌シグナル一異種蛋白質遺伝子という) を有し、 真核細胞 宿主内においてその遺伝子の発現が可能である発現ベクターである。 この発現べ クタ一は分泌シグナル一異種蛋白質遺伝子を用いて種々の方法で構築することが できる。 たとえば、 上記本発明マルチクローニングベクター以外のマルチクロー ニングベクターのマルチクローニングサイトに分泌シグナル一異種蛋白質遺伝子 を導入して構築することができる。 また、 ルチクローニングベクターを用いる ことなく構築することもできる。
本発明の発現ベクターとしては、 前記特開平 5— 1 5 3 8 0号公報記載の構造 を有する発現ベクターが好ましい。 また、 この発現ベクターに関連した前記特願 平 6— 2 4 1 5 8 1号明細書記載のマルチクローユングベクターやそれを用いた 発現ベクターの構築法を用い手本発明発現ベクターを構築することが好ましい。
しかし、 本発明の発現べクターとしては上記公報記載の発現べクタ一以外のもの であってもよく、 その発現ベクターは染色体組み込み型のものであってもよく、 核外でコピー数を増やし安定に存在するものであってもよい。 以下、 特開平 5— 1 5 3 8 0号公報記載の構造を有する本発明発現ベクターについて説明するが、 本発明発現ベクターはこれに限定されない。
本発明の発現べクタ一は、 導入された分泌シグナル一異種蛋白質遠伝子の発現 を制御するプロモーター領域を含む。 このプロモーターはその下流に導入された 前記分泌シグナル一異種蛋白質遺伝子の発現を支配する。 このプロモーターは真 核細胞内において機能しうるもので、 かつ導入された分泌シグナル一異種蛋白質 遗伝子の転写を促進するものである。 具体的には S. pombe細胞内において機能し うるプロモーターが好ましい。
上記プロモーターとしては、 たとえば、 アルコールデヒドロゲナーゼ遺伝子ブ 口モーター、 ヒトサイトメガロウィルス遗伝子プロモーター、 ヒトコリオニック ゴナド口ビン α遗伝子プロモーター等がある。 特に動物細胞ゥィルス由来のプロ モーターなどの転写を強力に促進するもの (R. Toyama et al . , FEBS Lett, 268, 217-221 (1990) . ) であることが好ましい。 このような好ましいプロモーターと しては、 動物細胞ウィルス由来のプロモーター、 特にヒトサイ トメガロウィルス 遺伝子のブロモーターがある。
本発明の発現ベクターは、 さらに必要により、 抗生物質耐性遺伝子などの薬剤 耐性遺伝子、 その他の種々の遺伝子を有していてもよい。 また、 大腸菌などの原 核細胞内で機能しうるプロモーターや薬剤耐性遺伝子等を組み込んでシャトルべ クタ一とすることもできる。
発現ベクターが細胞内で発現するためには複製開始点を有することが必要であ る。 しかし、 上記本発明の発現べクタ一は必ずしも複製開始点を有している必要 はない。 複製開始点は発現ベクター構築後に導入することができる。 また、 複製 開始点を有しない発現ベクターを細胞内に入れ込んだ後細胞内でその発現べクタ 一に自動的に複製開始点を導入することができる。 これらの複製開始点導入手段 は公知である。 たとえば酵母内で機能しうる複製開始点を有するベクター (以下 酵母ベクターという) を本発明の発現ベクターに組み込むことができる (特開平
5— 1 5 3 8 0号公報参照) 。 また、 本発明の発現ベクターと酵母ベクターを 1 つの細胞内に入れ込み、 細胞内で自動的に両者を融合させることができる。 この ような複製開始点導入手段を採用することができることより、 本発明の発現べク ターは複製開始点を有していてもよく、 有していなくてもよい。 ただし、 いかな る場合でも細胞内で発現ベクターの発現が起こるためには、 最終的にはベクター に複製開始点が必要である。
発現ベクターに抗生物 K耐性遠伝子などの薬剤耐性遗伝子を組み込むことはク ローニングのためやマーカーとして用いるために通常必須である。 また、 口イシ ン要求性細胞の要求性を解除する道伝子 (L E U 2遺伝子など) ゃゥラシル要求 性細胞の要求性を解除する遗伝子 (U R A 3遠伝子など) を組み込むことも少な くない。 本発明のベクターにおいてもこれら抗生物質耐性道伝子等とその転写を 促進するプロモーター (以下第 2のプロモーターという) を有じていることが好 ましい。 この第 2のプロモーターは、 前記分泌シグナル一異種蛋白質遺伝子の転 写を促進するプロモーターに比較してそれよりも転写促進活性の低いものである ことが好ましい。 しかもこの第 2のブロモ一夕一としては、 動物細胞ウィルス由 来のプロモーター、 特に S V 4 0初期プロモーターが好ましい。 この第 2のプロ モーターに支配される抗生物質耐性逷伝子としては、 通常のものであってよいが 、 特に本発明においてはネオマイシン耐性遺伝子が好ましい *
本発明においては、 抗生物質耐性遺伝子を有する発現ベクターを使用すること によって分泌シグナル遺 f云子一異種蛋白質発現量を増大させることが可能となる 。 このためには第 2のプロモーターは前記分泌シグナル一異種蛋白質 S伝子を支 配するプロモーターよりも転写促進活性が低い必要がある。 たとえば上記のよう な S V 4 0初期プロモーターとそれによつて支配されるネオマイシン耐性遺伝子 とを有する発現ベクターを保持する S. pombe を培養する場合を例にとって説明す る。 この S. pombe 形質転換体を G 4 1 8 (ネオマイシン) 含有培地で培養すると 、 培地中の G 4 1 8港度に依存して菌体内で発現ベクターのコピー数が増す。 し たがって、 G 4 1 8濃度を高くすることにより菌体内で発現ベクターのコピー数 を多くすることができ、 その結果分泌シグナル遺伝子一異種蛋白質発現量を増大 させることができる。 この際、 第 2のプロモーターの活性が分泌シグナル一異種
蛋白質遺伝子を支配するプロモーターよりも高活性であると、 発現ベクターのコ ピー数が少なくても充分なネオマイシン耐性蛋白質 (酵素) が生産されるために 発現ベクターのコピー数を増やす必要がなくなり、 目的とする分泌シグナル «伝 子一異種蛋白質発現量を増大させることができない。
異種蛋白質構造遗伝子に由来する異種蛋白 Kとしては、 特に限定されないが、 高等動物由来の生理活性を持つ蛋白 が望ましい。 さらにたとえば本来動物細胞 にて分泌生産されているものであって大腸菌では製造困難であるような糖蛋白 K や、 ジスルフィ ド結合が多く複雑な立体構造を持つ蛋白質などが特に好ましい。 たとえばヒ卜血清アルブミンゃィンターロイキン一 6などがある。
本発明のマルチクローユングベクターおよび発現ベクターを構築するための一 般的手法は公知であり、 たとえば文献 「丄 Sambrook et al. , "Molecular Clonin g 2nd ed. Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989) . J に言己載されてい る。 本発明のマルチクローユングベクターおよび発現ベクターはこの一般的手法 を用い前記した方法で構築できる。 発現ベクターの宿主として本発明で用いる S. porabe の菌株としては、 たとえば ATCC 38399 (Ieul-321T) または ATCC 38436 (ura 4-2941T)等が挙げられ、 これらは、 アメリカン .タイプ ·カルチャー . コレクシ aン (American Type Culture Collection)から入手できる β
発現ベクターを用いて S. pombe を形質転換する方法は公知であり、 たとえば酢 酸リチウム法 ( K. Okazaki et al. , Nucleic Acids Res. . 18, 6485-6489 (1990) . ) 等によって、 S. pombe の形質転換体が得られる。 形質転換体を培養するための培 地は公知であり、 Y P D培地等の栄養培地あるいは M M培地等の最少培地 (M. D. Rose et al. , Methods In Yeast Genetics , Cold Spring Harbor Labolatory Pr ess (1990) . )など、 あるいはそれにさらにグルコースやカザミノ酸などを添加し た培地等を用いうる。 形質転換体の培養は、 通常 1 6〜4 2 'C、 好ましくは 2 5 ~ 3 7 'Cで、 8〜1 6 8時間、 好ましくは 4 8〜9 6時間行う。 振盪培養と静置 培養のいずれも可能であるが、 必要に応じて撹拌や通気を加えてもよい。
培養物中に産生した蛋白質の単離 ·精製法としては、 公知の、 塩析または容媒 沈澱法等の溶解度の差を利用する方法、 透析、 限外 ¾1過またはゲル電気泳動法等 の分子量の差を利用する方法、 イオン交換クロマトグラフィー等の荷電の差を利
用する方法、 ァフィ二ティーク口マトグラフィ一等の特異的親和性を利用する方 法、 逆相 ffi速液体クロマトグラフィー等の疎水性の差を利用する方法、 等電点霄 気泳動法等の等電点の差を利用する方法等が挙げられる。
単離 '精製した蛋白質の確認方法としては、 公知の、 ウェスタンブロッテイ ン グ法または、 活性測定法等が挙げられる。 また精製された蛋白質は、 アミノ酸分 析、 ァミノ末端分析、 一次構造解析などによりその構造を明らかにすることがで きる。
I 面の fg単な説明
発明を実施するための最良の形態の項に関連して提出する図面は以下の通りで ある,
図 1は実施例 1で構築した発現ベクター pSL26mの構成図である。 図 2および図 3は実施例 2、 5、 8、 1 1、 および 1 4におけるヒトインタ二ロイキン一 6や その変異体の発現を示す S D S— P A G E観察図とウェスタンプロッ卜観察図で ある。 また、 図 4は実施例 4で構築した発現ベクター pSL2P06a ' cl の構成図、 図 5は実施例 7で構築した発現ベクター PSL2P16a' cl の構成図、 図 6は実施例 1 0 で構築した発現ベクター pSL2P2Sa ' cl の構成図、 図 7は実施例 1 3で構築した発 現ベクター pSL2P36a' cl の構成図、 および図 8は実施例 1 6で構築した発現べク ター PSL2P3M1の構成図である。
発明を実施するための最良の形態
次に本発明を実施例をもって具体的に説明するが、 実施例は具体的認識を得る ために挙げたものであり、 本発明を限定するものではない。 なお、 参考例 1、 2 に実施例で使用した酵母の形質転換法と酵母の培養方法を示す。
[参考例 1 :酵母の形質転換法]
宿主としてロイシン要求性株、 S. pombe leul-32lT (ATCC38399)を用いた。 この 宿主細胞を最少培地にて(0. 5〜l) x l 07 細胞数/ mlになるまで生育させ、 集菌洗 菌後 1 X 109 細胞数 Zmlとなるように、 0. 1 M酢酸リチウム (pH 5 ) で懇濁し、 30てで 60分間インキュベートした。 その後、 酵母ベクター pAL7 (ars, stb. LEU) (N ucleic Acid Research 18, 6485-6489)を Pstlで切断したもの 1 n g と実施例の発 現ベクター 2 M g を上記懸濁液 lOO l に加え、 さらに 50% (W/V) の PEG4000 (
分子量 4000のポリエチレングリコール) を 29011 加えてよく撹拌した後、 3(TC で 60分間、 43*0で 15分間インキュベートし、 室温で 10分間放 した。 遠心により PEG4000 を除去した後、 適当量の培養液に懸濁し、 最少培地にまいた, 形質転換 効率は 10s /ng (PAL7)以上であった。
上記によって得られた形質転換体を適当数取り、 各形賃転換体を 300 1 の水 に懸濁し、 その内の 3/ l を G418 (25wg /ml) を含んだ YE A培地( ィー ストエキストラクト 5 g、 グルコース 30 g、 ァガー 20 1 リットル) にま き 3曰後生じたコロニーを取り使用した。
[参考例 2 :酵母の培養方法]
形質転換した S.pombe(leul-32lT) 株を、 lwt%カザミノ酸、 2wt%グルコ一 スを含む 5 mlの MM培地 (Alfa et al. "Experiments with Fission Yeast"Cold
Spring Harbor Laboratory Press 1993) にて G418 ( 25wg/ml) 存在下で 32 •C、 1晩培養後その培養液から 5 X107 cells の菌体をとり、 G 4 18 ( 200 g/ml) 、 lwt%カザミノ酸、 および 2 wt%グルコースを含む 50mlの MM培地に添 加した後、 32'Cで 48時間培養した。 その後培養後遠心し培養液を集めた。
[実施例 1 ]
ヒトイン夕ーロイキン一 6分泌ベクターの作製
市販のベクター PUC19 (ベーリンガー社販売) にヒトインターロイキン一 6 c D N A全長を導入してなるブラスミ ド PAG9-8-1 (特開平 7— 224097号公報 参照) をテンプレートとして、 配列番号 3および配列番号 4に示すオリゴ DN A をブライマーとした P C R法によって成熟体ィンターロイキン一 6の O RF (ォ ープンリーディングフレーム) を含む領域を増幅した。 制限酵素 EcoRI (宝酒造 (株) 販売) および Hindlll (宝酒造 (株) 販売) による二重消化で末端処理を し、 ァガロースゲル電気泳動によって、 約 600塩基対に相当するバンドを切出 し、 DNA— P REP (旭硝子 (株) 販売) を用いたガラスビーズ法で精製し、 挿入遠伝子断片とした。
S.pombeの map2遺伝子全長を含むブラスミド pADMP2 (特開平 6 - 32748 1 号公報参照) をテンプレートとして、 配列番号 5および配列番号 6に示すオリゴ DNAをブライマーとした PC R法によって P—ファクタ一分泌シグナル配列を
含む領域を増幅した。 制限酵素 BspHI (ニュー ' イングランド 'バイオラボ社販 売) および EcoRIによる二重消化で末端処理をし、 アクリルアミドゲル電気泳動 により約 2 0 0塩基対に相当するバンドを切出し、 ゲルから溶出して挿入シグナ ル断片とした。
特開平 5 - 1 5 3 8 0号公報記載のベクター pcD4B を用いて構成した S. pombe 用発現ベクター PTL2M (特開平 7 - 1 6 3 3 7 3号公報参照) を、 制限酵素 Afll II (ニュー ' イングランド 'バイオラボ社販売) および Hindlllで二重消化し、 ァガロースゲル ¾気泳動によって、 約 5 0 0 0塩基対に相当するバンドを切出し 、 D N A— P R E Pを用いたガラスビーズ法で精製し、 ベクター断片とした。 これら 3本の断片を、 D N Aライゲーシヨンキッ ト (宝酒造 (株) 販売) を用 いて、 ライゲーシヨンした。 大腸菌 D H 5株 (東洋紡 (株) 販売) を形質転換し た後、 正しく構築されたプラスミ ドをもつ大腸菌をスクリーニングした。 得られ た発現ベクター pSL26mの構成図を図 1に示す。 アル力リー S D S法によって pSL2 6mを大量調製し、 制限酵素地図の作製および部分塩基配列決定によって、 目的の 配列を持ったプラスミ ドであることを確認した。 また、 塩基配列より予想される ヒトインターロイキン一 6のアミノ酸配列は、 配列番号 7に示す 1 8 5残基のも のであった。 さらに、 分泌シグナル配列のアミノ酸配列は、 配列番号 2に示す 5 9残基のものであった。
[実施例 2 ]
ヒ 卜インターロイキン一 6の分泌生産
実施例 1で作製した分泌ベクターによって参考例 1に従って酵母を形質転換、 参考例 2に従って培養した後、 培養液 5 0 mlをアミコン社製メンブレンフィルタ 一を用いて 2 0 0倍程度に港縮した。 濃縮したサンブルを S D S—ボリアクリル アミ ドゲル電気泳動を使用し、 クマシ一プリリアントブルーで染色して解析した 。 その結果である S D S— P A G E観察図を図 2に示す。 図 2におけるレーン 1 は S. pombe/pSL2M (コントロール) の培養上清を、 レーン 2は S. pombe/pSL26mの 培養上清を示す。
図 2のように分子量 5万以上のところに数本のバンドが観察されたが、 低分子 量の領域には主として 2 1 K付近に 1本、 このバンドよりやや分子量の小さいと
ころにもう一本パンドが観察された。
また、 上記培養上消をウェスタンブロッテイングにより解析した結果を図 3に 示す。 図 3におけるレーン 1は S. ponibe/pSL2M (コントロール) の培養上滑を、 レーン 2は S. porabe/pSL26raの培養上消を示す。 図 3に示されているレーン 2の 2 1 Kのパンドおよびそれよりやや小さい分子量のパンドがヒトインターロイキン 一 6であることが確認された。 分子量の小さいバンドは分解物と考えられる。
[実施例 3 ]
分泌蛋白質のァミノ末端配列決定
実施例 2の S D S一 P A G E電気泳動にて得られた 2 1 Kのバンドを切り取り ブロティンシークェンサ一 (" シマズ P S Q— 1 " ) にてアミノ末端より解析し た結果、 Glu-Phe-Met-Pro-Val-Pro-Pro-であることがわかり、 分泌シグナルの L ysと Gluの間で正確にプロセッシングされて培地中に分泌されていることがわか つた。 またわずかに存在する分子量の小さい方のバンドについても同様の検討を 行ったところ、 Asp-Val-Ala-Ala-Pro-His-であり N末端から 9番目の Lysと 10番 目の Aspの間の結合が過剰切断されていることがわかった。
[実施例 4 ]
分泌シグナルを用いたィン夕ーロイキン一 6変異体分泌ベクターの作製 ヒトインターロイキン一 6変異体の c D N Aを含むプラスミ ド pTL26a 'cl (特 開平 7— 2 2 4 0 9 7号公報参照) をテンプレートとして、 配列番号 8および配 列番号 9に示すオリゴ D N Aをプライマーとした P C R法によって、 インター口 ィキン一 6変異体の 0 R Fを含む領域を増幅した。 制限酵素 EcoRI および Hindi I I による二重消化で末端を処理し、 ァガロースゲル霍気泳動によって約 6 0 0塩 基対に相当するバンドを切出し、 D N A— P R E Pを用いたガラスビーズ法で精 製し、 挿入遺伝子断片とした。
S. pombe の P—ファククタ一分泌シグナル配列の c D N Aを含むブラスミド pS し 26m (実施例 1 ) を、 制限酵素 EcoRI および Hindll l による二重消化で末端を処 理し、 ァガロースゲル電気泳動によって、 約 5 0 0 0塩基対に相当するバンドを 切出し、 D N A— P R E Pを用いたガラスビーズ法で精製し、 ベクター断片とし た。
これら 2本の断片を、 D N Aライゲーシヨンキットを用いて、 ライゲーシヨン した。 大腸菌 D H 5株を形質転換した後、 制限酵素地図の作製によって、 図 4に 示す正しく構築された分泌ベクター pSL2P06a' Cl を保持する大腸菌をスクリー二 ングした。 アルカリ一 S D S法によって pSL2P06a'Cl を大量調製し、 インター口 ィキン一 6変異体 0 R Fおよび P—ファクター分泌シグナル配列に対応する部分 の塩基配列決定を行った。 その結果、 塩基配列より予測されるインターロイキン 一 6変異体のアミノ酸配列は、 配列番号 1 0に示す 1 6 2残基のものであった。 また、 分泌シグナル配列のアミノ酸配列は、 配列番号 2に示す 5 9残基のもので あり、 これを分泌シグナル" P 0 " 配列と命名した。
[実施例 5 ]
分泌シグナル P 0配列を用いたヒ卜インターロイキン一 6変異体の分泌生産 実施例 4で作製した分泌ベクターを用いて参考例 1に従って 母を形質転換し 、 参考例 2に従って培餐した後、 培養液 5 O mlをアミコン社製メンブレンフィル ターを用いて 2 0 0倍程度に濃縮した。 濃縮したサンブルを S D S -ボリァクリ ルアミ ドゲル電気泳動を使用し、 クマシ一プリリアントブルーで染色して解析し た。 その結果である S D S— P A G E観察図を図 2に示す。 図 2におけるレーン 3は S. pombe/pSL2P06a*Cl の培養上清を示す。
図 3のように分子量 5万以上のところに数本のバンドが観察されたが、 低分子 量の領域には主として 1 8 K付近に 1本のみバンドが覲察された。
また、 上記培養上滑をウェス夕ンブロッティングにより解析した結果を図 3に 示す。 図 3におけるレーン 3は S. pombe/pSL2P06a' Cl の培養上清を示す。 図 3に 示されているレーン 3の 1 8 Kのバンドがヒ トイン夕ーロイキン一 6変異体 (IL -6a' Cl) であることが確認された。
[実施例 6 ]
分泌蛋白質のァミノ末端配列決定
実施例 5の S D S一 P A G E霍気泳動にて得られた 1 8 Kのバンドを切り取り 常法に従ってプロティンシークェンサ一にてアミノ末端より解析した結果、 Glu- Phe-Pro-Val-Pro-Pro-Thr-Ser-Ser-Glu であることがわかり、 インターロイキン 一 6の N末端から 9番目と 1 0番目の Lys-Asp の領域が欠除した変異体である IL
-Sa'Clが分泌シグナルの Lysと Gluの間で正確にプロセッシングされて培地中に 分泌されていることがわかった。 従って、 実施例 3での過剰切断は分泌のために 必要なことではなく、 特別な配列が分子中に存在しなければ N末端のそろった 1 種類のみの蛋白質が分泌されることがわかった。
[実施例 7 ]
分泌シグナル P 1配列を用いたィンターロイキン一 6変異体分泌ベクターの作 製
ヒトインターロイキン一 6変異体の c D N Aを含むブラスミ ド pSL2P06a' Cl ( 実施例 4 ) をテンプレートとして、 配列番号 1 1および配列番号 1 2に示すオリ ゴ D N Aをブライマーとした P C R法によって、 ィンターロイキン一 6変異体の 0 R Fを含む領域を増幅した。 制限酵素 Haell (宝酒造 (株) 販売) および Hind III による二重消化で末端を処理し、 ァガロースゲル電気泳動^よつて約 5 0 0 塩基対に相当するバンドを切出し、 D N A— P R E Pを用いたガラスビーズ法で 精製し、 挿入遗伝子断片とした。
S. porabe の P—ファクター分泌シグナル配列の c D N Aを含むブラスミド pSL2 P06a ' Cl (実施例 4 ) をテンプレートとして、 配列番号 1 3および配列番号 1 4 に示すォリゴ D N Aをブライマーとした P C R法によって、 P—ファクタ一分泌 シグナル配列を含む領域を増幅した。 制限酵素 Spel (宝酒造 (株) 販売) および Haell による二重消化で末端を処理し、 ァガロースゲル電気泳動によって約 7 0 0塩基対に相当するバンドを切出し、 D N A— P R E Pを用いたガラスビーズ法 で精製し、 挿入シグナル断片とした。
S. porabe 用発現ベクター pTL2M (特開平 7— 1 6 3 3 7 3号公報参照) を、 制 限酵素 Spelおよび Hindlll による二重消化で末端を処理し、 ァガロースゲル電気 泳動によって、 約 4 5 0 0塩基対に相当するバンドを切出し、 D N A - P R E P を用いたガラスビーズ法で精製し、 ベクター断片とした。
これら 3本の断片を、 D N Aライゲーシヨンキッ トを用いて、 ライゲーシヨン した。 大腸菌 D H 5株を形質転換した後、 制限酵素地図の作製によって、 図 5に 示す正しく構築された分泌ベクター pSL2P16a' Cl を保持する大腸菌をスクリー二 ングした。
アルカリ一 S D S法によって pSL2P16a'Cl を大量調製し、 インターロイキン一 6変異体 0 R Fおよび P -ファクター分泌シグナル配列に対応する部分の塩基配 列決定を行った。 その結果、 塩基配列より予測されるインターロイキン一 6変異 体のアミノ酸配列は、 配列番号 1 5に示す 1 6 3残基。 また、 分泌シグナル配列 のアミノ酸配列は、 配列番号 1 6に示す 3 0残基のものであり、 これを分泌シグ ナル" P 1 " 配列と命名した。
[実施例 8 ]
分泌シグナル P 1配列を用いたヒトインターロイキン一 6変異体の分泌生産 実施例 7で作製した分泌ベクターによって参考例 1に従って酵母を形質転換、 参考例 2に従って培養した後、 培養液 5 0 mlをアミコン社製メンブレンフィルタ 一を用いて 2 0 0倍程度に濃縮した。 濃縮したサンプルを S D S—ボリアクリル アミ ドゲル電気泳動を使用し、 クマシ一プリリアントブルーで染色して解析した 。 その結果である S D S— P A G E観察図を図 2に示す。 囡 2におけるレーン 4 は S. pombe/pSL2P16a' Cl の培養上清を示す。
図 2のように分子量 5万以上のところに数本のバンドが観察されたが、 低分子 量の領域には主として 1 9 K付近に 2本のバンドが観察された。
また、 上記培養上滑をウェスタンプロッティングにより解析した結果を図 3に 示す。 図 3におけるレーン 4は S. pombe/pSL2P16a ' の培養上滑を示す。 図 3に 示されているレーン 4の 1 9 K付近の 2本のバンドがヒトインターロイキン一 6 変異体 IL-6a' Cl由来であることが確認された。
[実施例 9 ]
分泌蛋白質のァミノ末端配列決定
実施例 5の S D S一 P A G E踅気泳動にて得られた 1 9 K付近の 2本のバンド を常法により切り取りそれぞれプロテインシークェンサ一にてァミノ末端より解 析した結果、 上方のバンドは Asp-Pro-Gly-Val-Val-Ser-Val-Ser-Ala-Pro である ことがわかり、 下方のパンドは Gly-Va卜 Val-Ser-Val-Ser-Ala-Pro-Val-Pro であ つた。 したがって分泌シグナル P 1の N末端から 2 2番目の Ala と 2 3番目の As P の間が切断され、 さらに 2残基 C末端側の Pro と Gly の間でも切断されて分泌 された。 2力所の切断サイトが見いだされた。 シグナルべプチダーゼでの切断が
2力所である可能性が高い。
[実施例 10]
分泌シグナル P 2配列を用いたィンターロイキン一 6変異体分泌ベクターの作 製
ヒトインターロイキン一 6変異体の c DN Aを含むブラスミ ド pSL2P06a'Cl ( 実施例 4) をテンプレートとして、 配列番号 17および配列番号 18に示すオリ ゴ DN Aをブライマーとした P C R法によって、 ィンターロイキン一 6変異体の 0 RFを含む領域を増幅した。 制限酵素 Haell および Hindlll による二重消化で 末端を処理し、 ァガロースゲル電気泳動によって約 500塩基対に相当するバン ドを切出し、 DNA— PREPを用いたガラスビーズ法で精製し、 挿入遺伝子断 片とした。
S.pombe P—ファクター分泌シグナル配列の c D N Aを含むブラスミド pSL2P0 6a'Cl (実施例 4) をテンプレートとして、 配列番号 19および配列番号 20に 示すオリゴ DN Aをブライマーとした PC R法によって、 P—ファクタ一分泌シ グナル配列を含む領域を増幅した。 制限酵素 Spelおよび Haell による二重消化で 末端を処理し、 ァガロースゲル電気泳動によって約 700塩基対に相当するバン ドを切出し、 DNA— PREPを用いたガラスビーズ法で精製し、 挿入シグナル 断片とした。
S.pombe用発現ベクター pTL2M (特開平 7 - 1 63373号公報参照) を、 制 限酵素 Spelおよび Hindlll による二重消化で末端を処理し、 ァガロースゲル電気 泳動によって、 約 4500塩基対に相当するバンドを切出し、 DNA— PREP を用いたガラスビーズ法で精製し、 ベクター断片とした。
これら 3本の断片を、 DN Aライゲーシヨンキッ トを用いて、 ライゲーシヨン した。 大腸菌 DH 5株を形質転換した後、 ^限酵素地図の作製によって、 図 6に 示す正しく構築された分泌ベクター PSL2P26a'Cl を保持する大腸菌をスクリー二 ングした。
アルカリ一 S D S法によって pSL2P26a'Cl を大量調製し、 インターロイキン一 6変異体 0 RFおよび P -ファクタ一分泌シグナル配列に対応する部分の塩基配 列決定を行った。 その結果、 塩基配列より予測されるインターロイキン一 6変異
体のアミノ酸配列は、 配列番号 15と同一のものであった。 また、 分泌シグナル 配列のアミノ酸配列は、 配列番号 21に示す 31残基のものであり、 これを分泌 シグナル" P 2"配列と命名した。
[実施例 1 1 ]
分泌シグナル P 2配列を用いたヒ卜インターロイキン一 6変異体の分泌生産 実施例 10で作製した分泌べクタ一によつて参考例 1に従って酵母を形 K転換 、 参考例 2に従って培養した後、 培養液 50mlをアミコン社製メンブレンフィル ターを用いて 200倍程度に濃縮した。 港縮したサンブルを S D S—ポリアクリ ルアミ ドゲル電気泳動を使用し、 クマシ一ブリリアントブルーで染色して解析し た。 その結果である SDS— PAGE観察図を図 2に示す。 図 2におけるレーン 5は S.pombe/pSL2P26a'Cl の培養上清を示す。
図 2のように分子量 5万以上のところに数本のバンドが観察されたが、 低分子 量の領域には主として 19 K付近に 2本のバンドおよび 18. 5 K付近に 1本の バンドが観察された。
また、 上記培養上清をウェスタンプロッティングにより解析した結果を図 3に 示す。 図 3におけるレーン 5は S.jDombe/pSL2P26a'Cl の培養上滑を示す。 図 3に 示されているレーン 5の 19 K付近の 2本のバンドおよび 18. 5 K付近の 1本 のバンドがヒトインターロイキン一 6変異体 IL一 6a'Cl 由来であることが確認さ れた。
[実施例 12]
分泌蛋白質のアミノ末端配列決定
実施例 1 1の SDS— PAGE電気泳動にて得られた 19 K付近の 2本のバン ドを切り取り常法に従ってそれぞれプロティンシークェンサ一にてァミノ末端よ り解析した結果、 上方のバンドは Asp-Pro-Gly-Val-Val-Ser-Val-Ser-Ala- Pro で あることがわかり、 下方のバンドは Gly-Val-Val-Ser-Val-Ser-Ala-Pro-Val-Pro であった。 したがって分泌シグナル P 2の N末端から 22番目の Ala と 23番目 の Aspの間が切断され、 さらに 2残基 C末端側の Pro と Glyの間でも切断されて 分泌された。 2力所の切断サイ トが見いだされた。 シグナルぺブチダーゼでの切 断が 2力所である可能性が高い。 さらに 18. 5 K付近のバンドを N末端より解
析した結果 Ser-Ala-Pro-Va卜 Pro-Pro-丁 hr-Ser-Ser-Glu であることがわかり分泌 シグナル P 2の N末端から 31番目の Lys と 32番目の Serの間でプロセッシン グされて分泌されていることがわかった。
[実施例 13 ]
分泌シグナル P 3配列を用いたィン夕ーロイキン一 6変異体分泌ベクターの作 製
ヒトインターロイキン一 6変異体の c DN Aを含むブラスミ ド pSL2P06a'Cl ( 実施例 4) をテンプレートとして、 配列番号 22および配列番号 23に示すオリ ゴ DN Aをブライマ一とした PC R法によって、 ィンターロイキン一 6変異体の 0 RFを含む領域を増幅した。 制限酵素 ΑΠΠ (二ツボンジーン (株) 販売) お よび Hindlll による二重消化で末端を処理し、 ァガロースゲル電気泳動によって 約 500塩基対に相当するバンドを切出し、 DN A- P R E Pを用いたガラスビ ーズ法で精製し、 挿入遺伝子断片とした。
S. porabe の P—ファクター分泌シグナル配列を含むプラスミド pSL2P06a'Cl ( 実施例 4) をテンプレートとして、 配列番号 24および配列番号 25に示すオリ ゴ D N Aをブライマーとした P CR法によって、 P—ファクター分泌シグナル配 列を含む領域を増幅した。 制限酵素 Spelおよび ΑΠΙΙ による二重消化で末端を処 理し、 ァガロースゲル電気泳動によって約 700塩基対に相当するバンドを切出 し、 DNA— P REPを用いたガラスビーズ法で精製し、 揷入シグナル断片とし た。
S. pombe 用発現ベクター pTL2M (特開平 7 - 163373号公報参照) を、 制 限酵素 Spelおよび Hindlll による二重消化で末端を処理し、 ァガロースゲル電気 泳動によって、 約 4500塩基対に相当するバンドを切出し、 DNA— P REP を用いたガラスビーズ法で精製し、 ベクタ一断片とした。
これら 3本の断片を、 DN Aライゲーシヨンキットを用いて、 ライゲ一シヨン した。 大腸菌 DH 5株を形質転換した後、 制限酵素地図の作製によって、 図 7に 示す正しく構築された分泌ベクター PSし 2P36a'Cl を保持する大腸菌をスクリ一二 ングした。
アルカリ一 S D S法によって pSL2P36a'Cl を大量調製し、 インターロイキン一
6変異体 0 RFおよび P -フアクター分泌シグナル配列に対応する部分の塩基配 列決定を行った。 その結果、 塩基配列より予測されるインターロイキン一 6変異 体のアミノ酸配列は、 配列番号 15と同一のものであった。 また、 分泌シグナル 配列のアミノ酸配列は、 配列番号 26に示す 34残基のものであり、 これを分泌 シグナル" P 3"配列と命名した。
[実施例 14]
分泌シグナル P 3配列を用いたヒトインターロイキン一 6変異体の分泌生産 実施例 13で作製した分泌べクタ一によつて参考例 1に従つて酵母を形質転換 、 参考例 2に従って培養した後、 培養液 50mlをアミコン社製メンブレンフィル ターを用いて 200倍程度に濃縮した。 澳縮したサンブルを S DS—ポリアクリ ルアミ ドゲル電気泳動を使用し、 クマシ一ブリリアントブルーで染色して解析し た。 その結果である SDS— PAGE観察図を図 2に示す。 図 2におけるレーン 6は S. pombe/pSL2P36a'clの培養上清を示す。
図 2のように分子量 5万以上のところに数本のバンドが観察されたが、 低分子 量の領域には主として 18 K付近に 1本バンドが観察された。
また、 上記培養上清をウェスタ_ンブロッテイングにより解析した結果を図 3に 示すレーン 6の 18 Kのバンドが -6a'clであることが確認された。
[実施例 1 5]
分泌蛋白質のァミノ末端配列決定
実施例 14の S D S— P AG E電気泳動にて得られた 20 Kのバンドを切り取 り常法に従ってブロティンシークェンサ一にて N末端より解析した結果、 Ala-Pr o-Val-Pro-Pro-Thr-Ser-Ser-Glu-であることがわかり、 P 3シグナル末端の Lys と IL-6a'Cl の N末端 Ala との間で正確にプロセッシングされて培地中に分泌さ れていることがわかった。
[実施例 1 6]
S.pombe 汎用分泌ベクターの作製
S. pombe 用発現ベクター pTL2M (特開平 7 - 163373号公報参照) をテン ブレー卜として、 配列番号 27および配列番号 28に示すオリゴ DN Aをブライ マーとした P C R法によって、 MCS (マルチクローニングサイ ト) 配列を含む
領域を増幅した。 制限酵素 Afllllおよび Bglll (宝酒造 (株) 販売) による二重 消化で末端を処理し、 ァガロースゲル電気泳動によって約 300塩基対に相当す るパンドを切出し、 DNA— PREPを用いたガラスビーズ法で精製し、 挿入 M CS断片とした。
ヒトインターロイキン一 6変異体分泌ベクター pSL2P36a'Cl (実施例 13 ) を 、 制限酵素 Af III および BamHI (宝酒造 (株) 販売) による二重消化で末端を処 理し、 ァガロースゲル電気泳動によって、 約 4500塩基対に相当するバンドを 切出し、 DNA— PREPを用いたガラスビーズ法で精製し、 ベクター断片とし た。
これら 2本の断片を、 DN Aライゲーシヨンキットを用いて、 ライゲーシヨン した。 大腸菌 DH 5株を形質転換した後、 制限酵素地図の作製によって、 図 8に 示す正しく構築された分泌べクター PSL2P3M1を保持する大腸菌をスクリーニング した。
アル力リ一 S D S法によって pSし 2P3M1を大量調製し、 ^!じ 配列ぉょび?ーフ アクター分泌シグナル配列に対応する部分の塩基配列決定を行った。 その結果、
MC Sの塩基配列は配列番号 29 示す 75塩基対のものであった。 塩基配列よ り予測される分泌シグナル配列のアミノ酸配列は、 配列番号 26と同一のもので あった。
配列表
配列番号: 1
配列の長さ : 201
配列の型: アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:蛋白質
配列
Met Lys lie Thr Ala Val lie Ala Leu Leu Phe Ser Leu Ala Ala Ala
1 5 10 15
Ser Pro lie Pro Val Ala Asp Pro Gly Val Val Ser Val Ser Lys Ser
Tyr Ala Asp Phe Leu Arg Val Tyr Gin Ser Trp Asn Thr Phe Ala Asn
35 45
Pro Asp Arg Pro Asn Leu Lys Lys Arg Glu Phe Glu Ala Ala Pro Ala
50 55 60
Lys Thr Tyr Ala Asp Phe Leu Arg Ala Tyr Gin Ser Trp Asn Thr Phe 65 70 75 80
Val Asn Pro Asp Arg Pro Asn Leu Lys Lys Arg Glu Phe Glu Ala Ala 81 85 90 95
Pro Glu Lys Ser Tyr Ala Asp Phe Leu Arg Ala Tyr His Ser Trp Asn
100 105 110
Thr Phe Val Asn Pro Asp Arg Pro Asn Leu Lys Lys Arg Glu Phe Glu
115 120 125
Ala Ala Pro Ala Lys Thr Tyr Ala Asp Phe Leu Arg Ala Tyr Gin Ser
130 135 140
Trp Asn Thr Phe Val Asn Pro Asp Arg Pro Asn Leu Lys Lys Arg Thr 145 150 155 160
Glu Glu Asp Glu Glu Asn Glu Glu Glu Asp Glu Glu Tyr Tyr Arg Phe
165 170 175
Leu Gin Phe Tyr lie Met Thr Val Pro Glu Asn Ser Thr l ie Thr Asp
180 185 190
Val Asn l ie Thr Ala Lys Phe Glu Ser
195 200 201 配列番号: 2
配列の長さ : 5 9
配列の型: アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ぺブチド
配列
Met Lys l ie Thr Ala Val lie Ala Leu Leu Phe Ser Leu Ala Ala Ala
1 5 10 15
Ser Pro lie Pro Val Ala Asp Pro Gly Val Val Ser Val Ser Lys Ser
20 25 30
Tyr Ala Asp Phe Leu Arg Val Tyr Gin Ser Trp Asn Thr Phe Ala Asn
35 40 45
Pro Asp Arg Pro Asn Leu Lys Lys Arg Glu Phe
50 55 59 配列番号: 3
配列の長さ : 3 0
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A
配列
GAATTCATGC CAGTACCCCC AGGAGAAGAT 配列番号: 4
配列の長さ : 3 1
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A
配列
AAGCHAHA CATTTGCCGA AGAGCCCTCA G 配列番号: 5
配列の長さ : 2 5
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A
配列
CGGTCATGAA GATCACCGCT GTCAT 配列番号: 6
配列の長さ : 2 7
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A
配列
GGGAAGCTTA GCTCTCAAAT HGGCAG 配列番号: 7
配列の長さ : 1 8 5
配列の型: アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ぺブチド
配列
Met Pro Val Pro Pro Gly Glu Asp Ser Lys Asp Val Ala Ala Pro His
1 5 10 15
Arg Gin Pro Leu Thr Ser Ser Glu Arg l ie Asp Lys Gin l ie Arg Tyr
20 25 30 lie Leu Asp Gly l ie Ser Ala Leu Arg Lys Glu Thr Cys Asn Lys Ser
35 45
Asn Met Cys Glu Ser Ser Lys Glu Ala Leu Ala Glu Asn Asn Leu Asn
50 55 60
Leu Pro Lys Met Ala Glu Lys Asp Gly Cys Phe Gin Ser Gly Phe Asn 65 70 75 80
Glu Glu Thr Cys Leu Val Lys l ie l ie Thr Gly Leu Leu Glu Phe Glu
85 90 95
Val Tyr Leu Glu Tyr Leu Gin Asn Arg Phe Glu Ser Ser Glu Glu Gin
100 105 110
Ala Arg Ala Val Gin Met Ser Thr Lys Val Leu l ie Gin Phe Leu Gin
115 120 125
Lys Lys Ala Lys Asn Leu Asp Ala l ie Thr Thr Pro Asp Pro Thr Thr
130 135 140
Asn Ala Ser Leu Leu Thr Lys Leu Gi n Ala Gin Asn Gin Trp Leu Gin 145 150 155 160
Asp Met Thr Thr His Leu l ie Leu Arg Ser Phe Lys Glu Phe Leu Gin
165 170 175
Ser Ser Leu Arg Ala Leu Arg Gin Met
180 185 配列番号: 8
配列の長さ : 3 0
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A
配列
AAAGAATTCC CAGTACCCCC AACCTCTTCA 配列番号: 9
配列の長さ : 3 1
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A
配列
AAGCTTAHA CATTTGCCGA AGAGCCCTCA G 配列番号: 1 0
配列の長さ : 1 6 2
配列の型: アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:蛋白質
配列
Pro Val Pro Pro Thr Ser Ser Glu Arg lie Asp Lys Gin lie Arg Tyr
1 5 10 15 lie Leu Asp Gly lie Ser Ala Leu Arg Lys Glu Thr Glu Ser Ser Lys
20 25 30
Glu Ala Leu Ala Glu Asn Asn Leu Asn Leu Pro Lys Met Ala Glu Lys
35 45
Asp Gly Cys Phe GID Ser Gly Phe Asn Glu Glu Thr Cys Leu Val lys
50 55 60
lie He Thr Gly Leu Leu Glu Phe Glu Val Tyr Leu Glu Tyr Leu Gin 65 70 75 80
Asn Arg Phe Glu Ser Ser Glu Glu Gin Ala Arg Ala Val Gin Met Ser
85 90 95
Thr Lys Val Leu lie Gin Phe Leu Gin Lys lys Ala Lys Asn Leu Asp
100 105 110
Ala lie Thr Thr Pro Asp Pro Thr Thr Asn Ala Ser Leu Leu Thr Lys
115 120 125
Leu Gin Ala Gin Asn Gin Trp Leu Gin Asp Met Thr Thr His Leu lie
130 135 140
Leu Arg Ser Phe Lys Glu Phe Leu Gin Ser Ser Leu Arg Ala Leu Arg 145 150 155 160
Gin Met
162 配列番号: 1 1
配列の長さ : 2 9
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A
配列
(HTGGCGCCC CAGTACCCCC AACCTCTTC 配列番号: 1 2
配列の長さ : 1 0
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D A
配列
AAAATGATTT AAAGGCTATA 配列番号: 1 3
配列の長さ : 2 0
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A
配列
HGACTAGH AHAATAGTA 配列番号: 1 4
配列の長さ : 2 6
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A
配列
CCAAGCGCTA ACTGAAACCA CACCAG 配列番号: 1 5
配列の長さ : 1 6 3
配列の型: アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ぺブチド
配列
Ala Pro Val Pro Pro Thr Ser Ser ulu Arg l ie Asp Lys Gin l ie Arg
1 5 10 15
Tyr l ie Leu Asp Gly l ie Ser Ala Leu Arg Lys Glu Thr Glu Ser Ser
20 25 30
Lys Glu Ala Leu Ala Glu Asn Asn leu Asn leu Pro Lys Met Ala Glu
35 45
Lys Asp Gly Cys Phe Gin Ser Gly Phe Asn Glu Glu Thr Cys Leu Val
50 55 60
Lys lie lie Thr Gly Leu Leu Glu Phe Glu Val Tyr Leu Glu Tyr Leu 65 70 75 80
Gin Asn Arg Phe Glu Ser Ser Glu Glu Gin Ala Arg Ala Val Gin Met
85 90 95
Ser Thr Lys Val Leu lie Gin Phe Leu Gin Lys Lys Ala Lys Asn Leu
100 105 110
Asp Ala lie Thr Thr Pro Asp Pro Thr Thr Asn Ala Ser Leu Leu Thr
115 120 125
Lys Leu Gin Ala Gin Asn Gin Trp Leu Gin Asp Met Thr Thr His Leu
130 135 140
l ie Leu Arg Ser Phe Lys Glu Phe Leu Gin Ser Ser Leu Arg Ala leu 145 150 155 160
Arg Gin Met
163 配列番号: 1 6
配列の長さ : 3 0
配列の型: アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ぺブチド
配列
Met Lys l ie Thr Ala Val l ie Ala Leu Leu Phe Ser Leu Ala Ala Ala
1 5 10 15
Ser Pro l ie Pro Val Ala Asp Pro Gly Val Val Ser Val Ser
20 25 30
配列番号: 1 7
配列の長さ : 2 9
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A 配列
CHGGCGCCC CAGTACCCCC AACCTCTTC 配列番号: 1 8
配列の長さ : 2 0
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A 配列
AAAATGATTT AAAGGCTATA 配列番号: 1 9
配列の長さ : 2 0
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A 配列
HGACTAGn ATTAATAGTA 配列番号: 2 0
配列の長さ : 2 9
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A
配列
CCAAGCGCTC TTGCTAACTG AAACCACAC 配列番号: 2 1
配列の長さ : 3 2
配列の型: アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ぺプチド
配列
Met Lys lie Thr Ala Val lie Ala Leu Leu Phe Ser Leu Ala Ala Ala
1 5 10 15
Ser Pro He Pro Val Ala Asp Pro Gly Val Val Ser Val Ser Lys Ser
20 25 30 32 配列番号: 2 2
配列の長さ : 3 5
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A
配列
CCTCTTAAGA AGCGTCCAGT ACCCCCAACC TCTTC 配列番号: 2 3
配列の長さ : 2 0
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A 配列
AAAATGATTT AAAGGCTATA 配列番号: 2 4
配列の長さ : 2 0
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A 配列
HGACTAGTT ATTAATAGTA 配列番号: 2 5
配列の長さ : 2 9
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A 配列
CHCTTAAGG CTAACTGAAA CCACACCAG 配列番号: 2 6
配列の長さ : 3 4
配列の型: アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ぺブチド
配列
Met Lys lie Thr Ala Val lie Ala Leu Leu Phe Ser Leu Ala Ala Ala
1 5 10 15
Ser Pro lie Pro Val Ala Asp Pro Gly Val Val Ser Val Ser Leu Lys
20 25 30
Lys Arg
34 配列番号: 2 7
配列の長さ : 3 5
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A
配列
TTTCnAAGA AGCGTACATG TGAATTCGAG CTCGG 配列番号: 2 8
配列の長さ : 3 6
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A
配列
AAAAGATCTG ATATCGTCH GTGACGTCAT ΓΓΤΑπ
配列番号: 2 9
配列の長さ : 7 5
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成 D N A
配列
CHAAGAAGC GTACATGTGA ATTCGAGCTC GGTACCCGGG GATCCTCTAG AGTCGACCTG 60 CAGGCATGCA AGC T 75