JPWO2020049699A1 - 繰出し筒、繰出し容器、及び繰出し筒と被繰出部材との組み付け方法 - Google Patents

繰出し筒、繰出し容器、及び繰出し筒と被繰出部材との組み付け方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2020049699A1
JPWO2020049699A1 JP2020540956A JP2020540956A JPWO2020049699A1 JP WO2020049699 A1 JPWO2020049699 A1 JP WO2020049699A1 JP 2020540956 A JP2020540956 A JP 2020540956A JP 2020540956 A JP2020540956 A JP 2020540956A JP WO2020049699 A1 JPWO2020049699 A1 JP WO2020049699A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feeding cylinder
feeding
divided bodies
cylinder
spiral groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020540956A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7286661B2 (ja
Inventor
敬和 尾花
敬和 尾花
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Publication of JPWO2020049699A1 publication Critical patent/JPWO2020049699A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7286661B2 publication Critical patent/JP7286661B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A45HAND OR TRAVELLING ARTICLES
    • A45DHAIRDRESSING OR SHAVING EQUIPMENT; EQUIPMENT FOR COSMETICS OR COSMETIC TREATMENTS, e.g. FOR MANICURING OR PEDICURING
    • A45D40/00Casings or accessories specially adapted for storing or handling solid or pasty toiletry or cosmetic substances, e.g. shaving soaps or lipsticks
    • A45D40/06Casings wherein movement of the lipstick or like solid is a screwing movement

Landscapes

  • Containers And Packaging Bodies Having A Special Means To Remove Contents (AREA)

Abstract

樹脂で構成され、被繰出部材(3)と係合可能な繰出し筒(5)であって、半円筒形状の一組の分割体(50A,50B)を備え、前記一組の分割体(50A,50B)を互いに組み付けたときに、前記被繰出部材(3)を回転しながら移動させる係合部(51)が形成されている、繰出し筒(5)。

Description

本発明は、繰出し筒、繰出し筒を備える繰出し容器、及び繰出し筒と被繰出部材との組み付け方法に関する。
口紅等の棒状化粧品を繰り出す化粧品繰出容器において、内容物の飛び出しによる落下を防ぐために、内容物の後端部を最後に押し出す際に係合される部分に対して、雌ネジ形状の筒状の繰出用部材において、内周側の螺旋溝のピッチを狭くさせることが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2008−36372号公報
しかし、特許文献1に記載された、ピッチが変化した繰出用の筒部を樹脂で成形するためには、一般的な射出成形では、樹脂製の筒部から中央部の金型である中子を取り外せないため、例えば、樹脂を中心側から掘削することによって溝を形成する必要があり、工程が複雑で、生産性が低くなってしまった。
また、一般的な射出成形によって樹脂で雌ネジを成形する場合、中央部の中子の取り外しを考慮すると、ピッチを変更することはできなかった。
また、ネジを得る構造においては両端部を袋状のアンダーカット構造にすることができなかった。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、金型を用いて成形可能であって、内周面側の形状の自由度を上げることができる、樹脂製の繰出し筒の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様では、
樹脂で構成され、被繰出部材(3)と係合可能な繰出用部材(5)であって、
半円筒形状の一組の分割体(50A,50B)を備え、
前記一組の分割体を互いに組み付けたときに、前記被繰出部材(3)を回転しながら移動させる係合部が形成されている、
繰出用部材(5)を、提供する。
一態様によれば、樹脂製の繰出し筒において、金型を用いて成形可能であって、内周面側の形状の自由度を上げることができる。
本発明の第1実施形態の繰出し容器とキャップの全体側面図と全体側面断面図。 図1の繰出し容器の分解図。 第1実施形態に係るスティックホルダーと、繰出し筒を示す斜視図。 第1実施形態に係る繰出し筒の説明図。 第1実施形態に係る繰出し筒の斜視図。 第1実施形態に係るジョイント部と、繰出し筒と、ケースを示す斜視図。 第1実施形態に係る繰出し筒を開いた状態の説明図。 第1実施形態に係る繰出し筒を開いた状態の斜視図。 第1実施形態に係る繰出し筒を、スティックホルダーを挟み込みながら折り畳んで組み立てる工程を示す説明図。 比較例として、スティックホルダーを回転させながら繰出し筒に組み付ける例を示す図。 第1の変形例に係る繰出し筒を、スティックホルダーを挟み込みながら連結して組み立てる工程を説明する図。 第2の変形例に係る繰出し筒を開いた図。 第2の変形例に係る左正面図と右正面図。 第3の変形例に係る繰出し筒を開いた図。 第2実施形態に係るスティックホルダーと繰出し筒を示す斜視図。 第2実施形態に係る繰出し筒を開いた状態の説明図。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。下記、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
本発明は、繰出し筒、繰出用部材を備える繰出し容器、及び繰出し筒と被繰出部材との組み付け方法に関する。
ここで、本発明の繰出し容器で収容し、繰り出し可能な棒状体として、棒状化粧料と、化粧料以外の棒状物を含みうる。
棒状化粧料とは、例えば、口紅、リップクリーム、コンシーラー、スティックアイシャドウ、スティックファンデーション、スティック状の美容液、スティック状の保湿剤、等でありうる。
化粧料以外の棒状物とは、例えば、スティック状の練り香水、スティック状の制汗料、スティック状の日焼け止め、スティック状の薬、スティック状の虫除け、スティック状の固体洗剤、スティック糊、スティック接着剤、消しゴム、口紅を模したおもちゃ等でありうる。
また、棒状体は、所定の形状に形成された固体の他、一定以上の粘度を有した、所定の形状を維持可能な材料、例えば、粘弾性材料等も含みうる。
さらに、棒状体は、予め棒状に成形されたものをスティックホルダーに取りつけてもよいし、あるいは、後述するようにスティックホルダーの保持筒の内周面と、皿部の上面とで形成される補充空間に材料を充填して棒状体を形成する場合も含まれる。
以下において、棒状体として、棒状化粧料Lを例として説明する。
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る繰出し容器10の全体図である。図2は、第1実施形態の繰出し容器10の分解図である。図1(a)は全体側面図であって、(b)は、図1(a)の繰出し容器10及びキャップ7を断面AAで切断した、側面断面図である。
図1及び図2を参照して、繰出し容器10の全体構成について説明する。
繰出し容器10は、ケース1、スリーブ2、スティックホルダー3、ジョイント部4、繰出し筒5、オーリング(O−ring)6を備えており、棒状化粧料Lを収容している。また、ケース1組付品である繰出し容器10のジョイント部4に、キャップ7が着脱自在にとりつけられる。
ケース1、スリーブ2、ジョイント部4、キャップ7は、例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)等の樹脂で構成される。スティックホルダー3は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の樹脂で構成される。繰出し筒5は、例えばPOM(ポリアセタール)等の樹脂で構成される。オーリング6は、例えば、NBR(ニトリルゴム)等の弾性素材で構成される。
ケース1は、繰出し容器10の外筒部(ボディ、袴筒ともいう)であり、例えば、円筒形状又は多角筒形状で構成されている。
スリーブ2は、ケース1よりも径が小さく、ケース1に対して、先端側に飛び出すように構成されている。スリーブ2は、ケース1に対して相対的に回転可能であって、スリーブ2とケース1とを相対的に回転させることで、棒状化粧料Lが、ケース1に対して軸方向(図1の左右方向)に、前進、後退移動する。スリーブ2は、スティックホルダー3の回転を規制してスライド移動可能に支持する支持筒であり、摺動筒部でもある。
スティックホルダー3は、棒状化粧料の固定具(口紅固定具、リードホルダーともいう)であって、先端には、棒状化粧料Lが取りつけられる。
ジョイント部4は、ケース1と、スリーブ2とを固定する連結部である。スリーブ2はジョイント部4に対してスライド可能に固定される。オーリング6は、スリーブ2の後端側に固定される。スリーブ2とジョイント部4との間にオーリング6を挟むことで、スリーブ2がスライド時のジョイント部4との間の摺動抵抗が調整されるとともに、必要に応じて気密も担保出来る。
繰出し筒5は、外筒部であるケース1に収容される中筒部であって、スティックホルダー3に対して相対的に回転することで、スティックホルダー3を軸線方向に移動させる回動筒であって、繰出用部材として機能する。
図2を参照して、まず、スティックホルダー3は、繰出し筒5の中に移動可能に取り付けられる。
詳しくは、本実施形態では、繰出し筒5は、後述の図8、図9で示すように、内部に螺旋溝を有した雌ネジ形状であり、スティックホルダー3の後端部を挟んだ状態で折り畳まれて取り付けられる。
そして、スティックホルダー3が取り付けられた繰出し筒5は、ケース1に組み付けられる。
一方、ジョイント部4には、スリーブ2が組み付けられる。
その後、スティックホルダー3及び繰出し筒5が内部に組み付けられたケース1に対して、スリーブ2が組み付けられたジョイント部4が取りつけられることで、繰出し容器10の組み立てが完成する。
そして、繰出し容器10を組み立てた後、スリーブ2の先端側(図1の左側)から、保持筒31の内周及びスリーブ2の内側に固体の化粧料を差し込んで装填する。
あるいは、スリーブ2の先端側(図1の左側)から、保持筒31の内周及びスリーブ2の内側に流動体の化粧料を注入して充填してもよい。注入により充填可能な化粧料とは、例えば、充填時に周囲温度を高く設定することにより、変形可能な流動体である、バーム状であって、ワセリンや蜜蝋などをベースに肌に塗りやすく、液だれしないように、半固形にしたものを指す。なお、先端側からだけでなく、容器を少し改造して、後端側から化粧料を充填してもよい。流動体が充填されることで、スティックホルダー3の先端の保持筒(チャック)31の内側と皿部33の上面に囲まれる空間に存在する化粧料は、固まった後の棒状化粧料Lの、後端部の径の小さい部分である、被保持部であるくわえ部Lsとなる。 このように組み立てられ、差し込みにより装填された又は注入により充填された繰出し容器10に対して、キャップ7は着脱可能に取りつけられる。
<スティックホルダーと繰出し筒>
図3は、第1実施形態に係るスティックホルダー3と、繰出し筒5を示す分解斜視図である。スティックホルダー3は、保持筒31と、皿部33と、押筒34とを備えている。
保持筒31は、スティックホルダー3の先端側に設けられ、棒状化粧料Lの側面を保持する。皿部33は、保持筒31の棒状化粧料Lの底面を保持する。押筒34は棒状に延伸する筒状の部材である。保持筒31の外周の後端には、外側回転規制部312が設けられている。
皿部33と保持筒31との破断可能な連結部分が破断して、皿部33を含む昇降体(押し上げ体)32は、保持筒31の中に進入する。
昇降体32が、保持筒31の内部に進入すると、保持筒31の内周と皿部33の上面である底板33b(図1(b)参照)によって囲まれた、棒状化粧料Lを保持していた保持空間が小さくなることで、底板33bによって、棒状化粧料Lのくわえ部Ls(図2参照)は保持空間から押し出される。この皿部33の底板33bによる押し出しにより、棒状化粧料Lの後端側のくわえ部Lsは、スリーブ2の先端と同じ位置又は外側に突出するので、棒状化粧料Lを、最後まで使用することができる。あるいは、棒状化粧料が脱落してしまうことも考慮し、皿部33の底板33bによる押出しを、スリーブ2の先端より1mm〜2mm程度凹んだところで止まるように構成してもよい。
また、スティックホルダー3の、押筒34の外周には、繰出し筒5の内周の一部と係合するホルダー側係合突起341が設けられている。
スティックホルダー3の、押筒34のホルダー側係合突起341は、繰出し筒5の係合部(係合溝)である螺旋状の溝(螺旋溝)51と係合する、外側面に対して略直角に突出する複数の突起である。
本実施形態において、繰出し筒5は、筒部の内周面に螺旋溝51が形成された略筒状の雌ネジ部材である。本構成では、ホルダー側係合突起341と、繰出し筒5の螺旋溝51との関係は、雄ネジの山の一部と雌ネジの溝との関係になる。
また、繰出し筒5の外周には、ヒンジ部52と、規制部55とが設けられている。規制部55は、軸方向位置規制部551、後端側回転規制部552、及び先端側回転規制部553を有している。
繰出し筒5の詳細構成について下記、図4〜図9を用いて説明する。
<繰出し筒>
図4は、第1実施形態に係る繰出し筒5の説明図である。図4において、図1(a)の状態から見て、(a)は左正面図、(b)は上面図、(c)は側面図、(d)は下面図、(e)は右正面図である。図5は、繰出し筒5の斜視図である。
詳しくは、図4(a)は繰出し筒5の軸方向の先端APE側に相当する左正面図であり、図4(e)は繰出し筒5の軸方向の後端ATE側に相当する右正面図である。
これらの繰出し容器10は、図7とともに詳述するが、半円筒状になるように分割線よって分割された2つに分割体50A,50Bを折り畳むことによって構成される。
図4(a)〜図4(e)、図5(a)に示すように、繰出し筒5の外周面には、軸方向に対して直角に起立し、円周方向に延びているフランジの一部を欠いた形状である軸方向位置規制部551と、軸方向位置規制部551が設けられていない部分に、軸方向に延伸して存在するヒンジ部52が設けられている。ヒンジ部52は、分割線dlに沿って外側に延び出すように形成されている。
図4(a)及び図4(b)、図5(b)に示すように、繰出し筒5の外周面であって、軸方向位置規制部551から先端側に起立するように、且つ分割線dlに沿って外側に延び出すように形成された、位置決め部53A,53Bが設けられている。この位置決め部53A,53Bは、繰出し筒5の折り畳みの際に使用される。
また、図4(a)〜図4(d)、図5(a)、図5(b)に示すように、繰出し筒5の外周面には、軸方向位置規制部551に対して略直角に、先端側に軸方向に延伸する、先端側回転規制部553が設けられている。本例では、各分割体50A,50Bに2本ずつ、4本の先端側回転規制部553が設けられている例を示しているが、少なくとも、各分割体50A,50Bに対して1つ設けられていれば、本数は問わない。
図4(b)〜図4(e)、図5(a)、図5(b)に示すように、繰出し筒5の外周面には、軸方向位置規制部551に対して略直角に、後端側に軸方向に延伸する、後端側回転規制部552が設けられている。本例では、各分割体50A,50Bに2本ずつ、4本の後端側回転規制部552が設けられている例を示しているが、少なくとも、各分割体50A,50Bに対して1つ設けられていれば、本数は問わない。
また、図4(e)、図5(b)を参照して、繰出し筒の軸方向の後端ATEには、内側に突出する凸部であるアンダーカットである後端側袋部54A,54Bがそれぞれ設けられている。例えばこの例では、後端側袋部54A,54Bは、螺旋溝51が形成された内側面の溝の山部よりも内周面の突出するように、一律の幅を有するリング形状である構成を示しているが、後端側のアンダーカットは、内周面に対して中央側に突出する別の形状、例えば1又は複数の突起や、断続的な環状形状等であってもよい。
この後端側のアンダーカットである後端側袋部54A,54Bは後端側の抜け止めとなっており、繰出し筒5の内部をスティックホルダー3が回転移動する際に、スティックホルダー3が後端側に行き過ぎてケース1の底部を破壊することを防ぐ。
<繰出し筒、ケース、ジョイント部の係合>
図6は、第1実施形態に係る繰出し筒5と、ケース1と、ジョイント部4の分解斜視図である。
図6に示すように、ケース1の内周には、中央側に起立し、軸方向に延伸する線状突起11が周方向に複数本配置されている。また、ケース1の先端側の内周には、線状突起11は設けられていない先端側内周部12が形成されている。ケース1も最も先端側には、円周状に係合用環状突起13が設けられている。
また、繰出し筒5には、規制部55として、軸方向位置規制部551、後端側回転規制部552、及び先端側回転規制部553が設けられている。後端側回転規制部552は、ケース1に対する回転を止める回転止め具である。
図2に示したように、繰出し筒5をケース1の内側に取り付ける際、ケース1の線状突起11に対して、繰出し筒5の後端側回転規制部552と、ヒンジ部52が嵌めこまれる。
この嵌合により、ケース1に対する繰出し筒5の回転が抑制され、ケース1に対してスリーブ2を回転させる、あるいは、ケース1に対してスリーブ2を回転させる際に、繰出し筒5を、ケース1と一体的に回転させることができる。
繰出し筒5の軸方向位置規制部551は、周方向に延伸するケース1の線状突起11の先端側端部と突き当たる。
また、先端側回転規制部553は、ジョイント部4の内周と係合する。これにより、繰出し筒5のケース1内の回転が規制されると共に、繰出し筒5の開放を抑止する。
ジョイント部4には、フランジ状の仕切り突起41と、ケース係合突起42が設けられている。
ジョイント部4の小さい方のフランジであるケース係合突起42が、ケース1の先端側の係合用環状突起13を挟み込むことで、ジョイント部4が、ケース1に対して嵌合し、固定される。
このとき、ジョイント部4の後端がケース1の先端に対して固定されることで、繰出し筒5のフランジである軸方向位置規制部551が、ケース1の線状突起11の上端と、ジョイント部4の後端との間に挟まれて、ケース1内の位置が固定される。これにより、ケース1に対する繰出し筒5の軸方向の位置を規制される。
また、スティックホルダー3の係合突起341を後端部が、分割体からなる繰出し筒5に挟まれることによって、スティックホルダー3は、繰出し筒5及びケース1に対して回転自在に取りつけられる。
また、ジョイント部4の先端側には、図2に示したように、スリーブ2が、ジョイント部4に対して回転可能に取りつけられる。一方、ジョイント部4の後端側は、ケース1に対して回転不能に、嵌合されている。
したがって、スリーブ2に対してケース1を回転させる際、あるいは、ケース1に対してスリーブ2を回転させる際に、ジョイント部4は、スリーブ2と共回りせず、ケース1側に固定されていることになる。
<繰出し筒の組立て前の図>
図7は、第1実施形態に係る繰出し筒5を開いた状態を示す6面図である。図7において、図1(a)の状態から見て、(a)は左正面図、(b)は左側面図、(c)は上面図、(d)は右側面図、(e)は下面図、(f)は右正面図である。図8は、第1実施形態に係る繰出し筒5を開いた状態の斜視図である。
本実施形態では、図7、図8に示すように、繰出し筒5は、半円筒形状の一組の分割体50A,50Bによって構成されている。
本実施形態では、図7(c)及び図8に示すように、繰出し筒5のそれぞれの分割体50A,50Bには、一組の分割体を互いに組み付けたときに、周方向に連続した螺旋溝になるように、半円筒形状の内周面に溝51A,51Bが形成されている。
一組の分割体50A,50Bの各分割体の周方向の遠い側の端部である一端CE1A,CE1Bには、位置決め部53A,53Bがそれぞれ設けられており、一組の分割体50A,50Bを組み付ける際に、一組の位置決め部53A,53Bを嵌合させる。
詳しくは、図7(a),(c)に示すように、位置決め部53Aは、分割線dlに沿って外側に延び出す延出部531と、上方向(周方向)に突出する突起532を有している。一方、位置決め部53Bは、分割線dlに沿って外側に延び出す延出部533と、延出部533を上下方向(周方向)に貫通する孔部534を有している。位置決め部53Aの突起532が、位置決め部53Bの孔部534に嵌合することで、分割体50A,50Bが位置決めされる。なお、図7で示す構成例とは逆に、位置決めに使用される突起532が分割体50Bに設けられ、孔部534が分割体50Aに設けられていてもよい。
さらに、繰出し筒5は、一組の分割体50A,50Bの周方向の近い側の端部である他端CE2A,CE2Bを略平行に隣接させて、周方向の他端CE2A,CE2B同士を連結する、一組の分割体50A,50Bと一体成形されたヒンジ部52を有している。
ヒンジ部52は、図7(a),(f)に示すように、分割体50A,50Bの分割線dlに沿って外側に延び出した延出部が連続するように設けられ、図7(c)に示すように中央に軸方向に延伸する折り溝fgが形成されている。
本実施形態では、図7、図8に示すように、一組の分割体50A,50Bに形成された、半円筒形状の軸方向の先端側螺旋溝511の溝ピッチ(ねじリード)GP1と、軸方向の後端側螺旋溝512の溝ピッチ(ネジリード)GP2とは、異なっている。
一組の分割体に形成された螺旋溝51では、半円筒形状の軸方向の先端側螺旋溝511は、他の部分である後端側螺旋溝512よりもピッチが狭い。詳しくは、先端からスティックホルダー3の保持筒31の長さに相当する部分は、他の部分である後端側螺旋溝512よりもピッチが狭い。
本実施形態において、繰出し筒5に形成された螺旋溝51における、先端側螺旋溝511と後端側螺旋溝512とのピッチが異なることで、繰出し動作の際のスティックホルダー3の前進速度が異なる。これにより、スティックホルダー3の連結部分35の破断と、棒状化粧料Lのくわえ部Lsの押し出し量の微調整を、実現させることができる。
図9は、第1実施形態に係る繰出し筒5を、スティックホルダー3を挟み込みながら折り畳んで組み立てる工程を示す説明図である。
図9(a)は組立て前の繰出し筒5の状態を示す図である。この分割体50A,50Bは、例えば、一般的な樹脂製品の製造方法である、キャビティを有する金型に樹脂を射出することによって成形され、周囲を取り囲む金型を開くことで取り出される。例えば、図9(a)の繰出し筒5は、POMや、PBT等の樹脂で構成される。
図9(a)の開いた状態で、スティックホルダー3を挟み込み、図9(b)に示すように、ヒンジ部52の折り溝fgを回転軸として、一組の分割体50A,50Bの少なくとも一方を回転させて一組の分割体を折り畳むことで、図9(c)に示すように、筒状にする。
図9(b)⇒図9(c)で筒状にする際、帯状に延伸するヒンジ部52の中央に形成される軸方向に延伸する折り溝fgを折り線として折り畳むことによって分割体を折り畳む。そのため、ヒンジ部52に形成される折り溝fgの精度を上げておけば、分割体を組み付けて筒状にする際に、折り畳みの位置ズレが発生しづらい。
さらに、図9(b)⇒図9(c)で筒状にする際、位置決め用の突起532と,位置決め用の孔部534を嵌合させることで位置合わせを行う。この位置合わせにより、筒状に折り畳んだ繰出し筒5の内周において、螺旋溝51がずれることなく、連続的に溝を形成することができる。
このように、分割体をヒンジ部で連結してヒンジ部を中心として回転させ、位置決めによって位置合わせをすることで、中央の中子(金型)と外周側の金型を用いて筒状に一体的に成形しなくても、高精度に精工に、繰出し筒を成形することができる。
<比較例>
ここで、図10に比較例として、スティックホルダーを回転させながら繰出し筒に組み付ける例を示す図を示す。
図10に示す、一般的な繰出し筒とスティックホルダーの組み付けでは、一体形成された繰出し筒5Xの雌ネジ部である螺旋溝51Xと、スティックホルダー3Xの雄ネジ部である係合突起341Xとを係合させるために、スティックホルダー3Xを、繰出し筒5Xに対して回転運動させて捩じり込ませていく。このとき、スティックホルダー3Xにおける係合突起341Xの位置は、回転運動により、繰出し筒5Xの軸方向の先端側から後端側に移動して、図1(b)に示す使用前の収納位置(出荷時の位置)の後端部に到達させる。
これに対して、本発明では、分割体50A,50Bによってスティックホルダー3を挟み込む際に、雌ネジである繰出し筒5に対する、雄ネジであるスティックホルダー3の係合突起341の位置を、自由に決定できる。そのため、図9(b)に示すように、繰出し筒5における、スティックホルダー3の位置を、出荷時の使用前の収納位置に直接セットできる。そのため、組み付け工程において、スティックホルダー3を、繰出し筒5内部に収納させるための軸方向の移動が不要になる。
このように、本発明に係る分割体を用いた組み付け工程では、図10に示したようなスティックホルダー3Xと繰出し筒5Xとの組み付けの際の軸方向の移動のための回転運動が不要になり、大幅に生産性を向上させることができる。
<変形例1>
上記実施形態では、ヒンジ部52によって、分割体50A,50Bが一体化されている例を示しているが、繰出し筒5Aを構成する分割体は、一体化されず、別体であってもよい。
図11は、第1の変形例に係る繰出し筒5Aにおける、スティックホルダーを挟み込みながら連結して、組み立てる工程を説明する図である。
図11(a)に示すように、例えば、一組の分割体の各分割体50C,50Dの周方向の両端CE1C,CE1Dには、位置決め部(53C,53D)(56C,56D)がそれぞれ設けられている。
詳しくは、一組の分割体の各分割体50D,50Dの周方向の遠い側の端部である一端CE1C,CE1Dには、第1実施形態と同様に、位置決め部53C,53Dが設けられている。また、一組の分割体の各分割体50C,50Dの周方向の近い側の端部である他端CE2C,CE2Dには、位置決め部56C,56Dが設けられている。
図11(a)、図11(c)に示すように、位置決め部53C及び56Dは分割線dlに対して外側に延び出す延出部531,561から突出する突起532,562を含み、位置決め部53D及び56Cは延出部533,563において上下方向に貫通する孔部534,564を含んでいる。
そして、図11(a)の開いた状態で、スティックホルダー3を下側の分割体50Dの上に設置して、図11(b)に示すように上側の分割体50Cを被せて、位置決め部53,56の突起532,562と孔部534,564とをそれぞれ係合させることで、図11(c)に示すように、位置決めされながら組み付けて筒状にする。
この際、位置決め部53C,56D,53D,56Cの突起532,562と孔部534,564とをそれぞれ嵌合させることによる位置合わせを行うことで、筒状に連結された繰出し筒5Aの内周において、螺旋溝51がずれることなく、連続的に溝を形成することができる。
このように、分割体を、別の構成として形成して、位置合わせをして連結することで、中央の中子(金型)と外周側の金型を用いて筒状に一体的に成形しなくても、位置合わせの精度を上げておけば、高精度に精工に、繰出し筒を成形することができる。
ここで、位置決め部の設置位置の精度を上げておけば、分割体を組み付けて筒状にする際に、組み付けの位置ズレが発生しづらい。
そのため、本変形例及び上記第1実施形態において、周方向の一端側及び他端側の軸方向において、それぞれ一対の位置決め部を設ける例を説明したが、位置決め部は、軸方向において、2対以上設けられていてもよい。また、本例では周方向の一端側の位置決め部53C,53Dと、周方向の他端側の位置決め部56C,56Dを、軸方向において同じ位置に設けていたが、別の位置に設けてもよい。
あるいは、一対の位置決め部に用いる孔部及び突起を、軸方向に長く形成してもよい。例えば、周方向の端部が全て位置決め部になるように、端部の軸方向全域に延出部を設けて、その延出部において軸方向に延伸した板状突起と、軸方向に延伸する長孔を形成することで、軸方向に長い係合部を構成してもよい。
軸方向において2対以上の位置決め部を設けたり、突起や孔部を軸方向に延伸させたりすることで、より位置決めによる位置合わせ精度を向上させることができる。
また、周方向の近い側の端部である他端側の端部の軸方向において、第1実施形態のヒンジ部52に加えて、ヒンジ部52が設けられていない部分に位置決め部をさらに設けてもよい。
なお、上記実施形態及び変形例1では、繰出し筒5の係合部(螺旋溝)として、図3に示したようにスティックホルダー3のための連結部の分断及びくわえ部Lsの繰り出しに適した形状について説明してきたが、本実施形態に示す繰出し筒と係合可能なスティックホルダーは図3に示した形状に限られない。即ち、樹脂製の分割体によって構成された、内周に螺旋溝を有する繰出し筒の係合先である被繰出部材として、スティックホルダーの連結部の破断を前提としない形状であってもよい。
また、図3に示すスティックホルダー3と係合可能な、繰出し筒の螺旋溝の構造は、図7(c)、図8に示した形状に限られない。
<変形例2>
図12は、第2の変形例に係る繰出し筒5Bを開いた図である。
本変形例では、繰出し筒5Bの分割体50E,50Fの内周面に形成される螺旋溝513(513E,513F)は、一律のピッチである。なお、図12は一律のピッチの一例であって、ピッチ幅はもっと広くても、狭くてもよい。
このような構成の螺旋溝513を有する開いた状態の分割体50E,50Fも、図13に示した状態から、図9(b)⇒図9(c)と折り畳まれて位置決めされることで繰出し筒5Bが形成される。
ここで、図12に示す繰出し筒5Bのような、均等の螺旋溝を有する雌ネジ構成の場合は、筒部の中央から中子を抜くことによって形成することも可能である。しかし、分割体を用いて形成することで、図10に示したようなスティックホルダーと繰出し筒との組み付けのための回転運動が不要になり、図9に示すような挟み込みによる組み付けができるため、大幅な生産性の向上を見込むことができる。
図13は、第2の変形例の繰出し筒において両側アンダーカットを有する構成の、(a)左正面図と、(b)右正面図である。
本変形例の繰出し筒において、先端側にも、袋状のアンダーカット形状を設けてもよい。例えば、先端側袋部57E,57Fは、先端側の抜け止めとなっているため、回転を進めても、スティックホルダー3は、繰出し筒5Bから抜けることはない。なお、均等に螺旋溝を有する構成であっても、図13に示すように、両端側がアンダーカット構造の場合は、筒部の中央から中子を抜くことができない。
このように、先端側と後端側の両方に内周側に突出するアンダーカットを設けても、繰出し筒を分割体によって構成することで、筒部の中央から中子を抜く工程がないため、周囲を取り囲む金型を用いて成形できる。そのため、本発明の繰出し筒では、軸方向両端に袋部が設けられる形状であっても、一般的な金型を用いて分割体で成形するため、高い生産性を確保するともに、ヒンジ部及び位置決めにより組み付け性が良好である。
なお、上述の第1実施形態の繰出し筒5では、後端側のみ袋状のアンダーカットを設ける例を示したが、図7(c)、図8に示す螺旋形状を有する繰出し筒5において、図13に示すように、先端側にも袋側のアンダーカット形状を設けてもよい。この場合、先端側袋部は、先端側の抜け止めとなるため、回転を進めても、スティックホルダーは、繰出し筒から抜けることはない。
<変形例3>
図14は、第3の変形例に係る繰出し筒5Cを開いた図である。
本変形例では、繰出し筒5Cの内周面に形成される螺旋溝514(514G,514H)は、段階的に変化する。なお、図14では、後端側の螺旋溝のピッチ幅が狭く、先端側にいくにつれて徐々にピッチ幅が広くなる形状の例を示しているが、後端側の螺旋溝のピッチ幅が広く、先端側にいくにつれて徐々にピッチ幅が狭くなる形状であってもよい。
このような構成の螺旋溝514を有する開いた状態の分割体50G,50Hも、図14に示した状態から、図9(b)⇒図9(c)と折り畳まれて位置決めされることで繰出し筒5Cが形成される。
さらに、本発明の繰出し筒の内周に形成される螺旋溝は、3段階以上に区分けされていてもよい。または、螺旋溝は、軸方向において、繰出し筒の先端側又は後端側の一部のみに形成され、繰出し筒の内周において、螺旋溝が刻まれていない内周面を有していてもよい。
なお、変形例2、変形例3で示した螺旋溝を有する分割体を、図10の変形例1で示すように、別体で構成された分割体を、位置決めして組み合わせるように構成してもよい。あるいは、変形例2、変形例3で示した螺旋溝を有する分割体において、図13(a)、(b)に示すように軸方向の両側にアンダーカットを設けてもよい。
このように、繰出し筒を、樹脂製の分割体によって構成することで、筒部の中央から金型の中央部である中子を抜く必要がないため、内周部に形成する係合部である螺旋溝の形状を自由に設定することができる。
したがって、本発明の分割体によって構成された繰出し筒(繰出用部材)は、外周側の金型と中子を用いて射出工程によって一体的に成形された繰出し筒と比較して、生産性を維持しながら、精度に遜色がなく、内筒面側の形状の自由度を上げることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態のスティックホルダーと繰出し筒について説明する。図15は、第2実施形態に係るスティックホルダー3αと繰出し筒5αを示す斜視図である。
本実施形態では、スティックホルダー3αのホルダー側係合部として、昇降体36の押筒(軸部)37の外周面には、螺旋状のネジ溝(螺旋溝)38が形成されており、スティックホルダー3αは雄ネジ形状である。
一方、繰出し筒5αは、内周面の先端側に係合突起(繰出し側係合突起、係合部)58が設けられている。
本実施形態では、保持筒31、皿部33の構成は上述の図3と同様の構成であって、皿部33及び押筒37は、保持筒31に対して進入可能な昇降体36として機能する。
本実施形態においても、スティックホルダー3αは、部品の追加なく、通常使用時は一部品として一体的に構成されているため、最後に押し出すための追加の部品は不要となる。そのため、スリム化した細長い繰出し容器において、道具を準備したり、手を汚すことなく、棒状化粧料のくわえ部を最後まで使い切ることができる。
繰出し筒5αの内周面に設けられる係合突起58は、スティックホルダー3αの押筒37の螺旋溝38と係合する。上述の第1実施形態の押筒34の係合突起341同様に、本実施形態では、スティックホルダー3αを安定的に回転移動させるため、繰出し筒5αの係合突起58は、後述の図16に示すように、2つ以上設けられている。
本実施形態例では、繰出し筒5αの係合突起58と、スティックホルダー3αの押筒37の螺旋溝38との関係は、雌ネジの山の一部と雄ネジの溝との関係になる。
また、繰出し筒5αの外周面には、繰出し筒5αのケース1に対する回転を止め、位置を規制する規制部55が設けられている。軸方向位置規制部551、後端側回転規制部552、及び先端側回転規制部553の形状は、第1実施形態と同様である。
図15に示すように、スティックホルダー3αの押筒37に形成された螺旋状のネジ溝である螺旋溝38では、後端側の螺旋溝381のピッチは、先端側の螺旋溝382よりもピッチが狭い。詳しくは、後端側において、スティックホルダー3αの保持筒31の長さに相当する部分は、他の部分である先端側螺旋溝382よりもピッチが狭い。
本実施形態では、スティックホルダー3αが図15に示す後端側であって収納されている状態であるときに、繰出し筒5αの先端部近傍に設けられた係合突起58は、押筒37の前進方向の先端側の螺旋溝382と係合する。一方、スティックホルダー3αが保持する棒状化粧料Lのくわえ部Lsを最後まで押す出すときには、繰出し筒5αの係合突起58は、押筒37の後端側の螺旋溝381と係合する。
本実施形態においても、このようなスティックホルダー3αの押筒37の螺旋溝の構造により、本願のスティックホルダー3の連結部分35の破断及び棒状化粧料Lのくわえ部Lsの押し出しを、前進速度の変化として伝えながら、効果的に実現させることができる。
図16は、第2実施形態に係る繰出し筒5αを開いた状態の説明図である。図16において、図15の状態から見て、(a)は左正面図、(b)は左側面図、(c)は上面図、(d)は右側面図、(e)は下面図、(f)は右正面図である。
図16に示すように、繰出し筒5αを構成する分割体50I,50Jには、先端側の内周部において、係合突起58(58I,58J)が設けられている。
繰出し筒5αにおいて、分割体50I,50Jを連結するヒンジ部52、折り畳みの際の位置決めに使用される位置決め部53I,53J、分割体50I,50Jの外周面に設けられ、ケース1及びジョイント部4と係合する規制部55の形状及び機能は、第1実施形態と同様である。
また、後端側は、第1実施形態と同様にアンダーカットである袋形状の後端側袋部54I,54Jが設けられている。
ただし、本構成では、雄ネジ形状のスティックホルダー3αの回転を妨害しないように、繰出し筒5αの先端側には先端側袋部54は設けられていない。しかし、先端に設けられる内側に凸形状の係合突起58(58I,58J)が、仮に筒形状をまるごと、外周側の金型と中央の中子を用いて成形すると仮定する場合、中子を抜く際のアンダーカットとなる。
また、本実施形態において、上記の変形例1に示したように、分割体を、別体として形成して、別体で構成された分割体を、位置決めして組み合わせるように構成してもよい。
この構成においても、位置決めによって位置合わせをすることで、中央の中子(金型)と外周側の金型を用いて筒状に一体的に成形しなくても、位置合わせの精度を上げておけば、高精度に精工に、繰出し筒を成形することができる。
また、本実施形態において、軸方向において、一対の位置決め部を設ける例を説明したが、位置決め部は、軸方向において、2対以上設けられていてもよい。2つ以上の位置決め部を設けることで、より精度を向上させることができる。
なお、図15〜図16を用いた第2実施形態では、スティックホルダー側の押筒において、ピッチが変化することで、皿部の保持筒内部への進入時の押圧に適した形状について説明したが、図16に示す繰出し筒5αと係合可能な、スティックホルダー3の螺旋溝38の形状は、図15に示した形状に限られない。即ち、樹脂製の分割体によって構成された、先端部に係合突起を有する繰出し筒の係合先である被繰出部材として、スティックホルダーの連結部の破断を前提としない形状であってもよい。
例えば、スティックホルダーの押筒部の外周に形成される螺旋溝は、図12、図14で示した繰出し筒の螺旋形状のように、軸方向の一律のピッチ幅であってもよいし、あるいは、段階的に変化してもよい。さらには、押筒の螺旋溝は、3段階以上に区分けされていてもよい。
また、本実施形態では、繰出し筒の先端部周辺に、2つの係合突起58を設ける例を示しているが、係合突起の数は、3つ以上であってもよい。また、係合部である係合突起58は、斜め横長形状である例を示しているが、この形状がさらに長い形状であってもよいし、あるいは、円柱状の突起(ポッチ)形状であってもよい。
本実施形態においても、繰出し筒を、樹脂製の分割体によって構成することで、中子を抜く必要がないため、内周部に形成する係合突起の形状を自由に設定することができる。
また、繰出し筒を分割体によって構成することで、筒部の中央から中子を抜く工程がないため、先端側に突起を設け、後端側に袋部を有するように、両側にアンダーカットを設けても、周囲を取り囲む金型を用いて成形できる。そのため、本発明の繰出し筒では、内周側が係合突起や袋部による両側アンダーカットの形状であっても、一般的な金型を用いて分割体で成形するため、高い生産性を確保するともに、ヒンジ部及び位置決めにより組み付け性が良好である。
したがって、本発明の分割体によって構成された繰出し筒(繰出用部材)は、外周側の金型と中子を用いて射出工程によって一体的に成形された繰出し筒と比較して、生産性を維持しながら、精度に遜色がなく、内筒面側の形状の自由度を上げることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の実施形態の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
1 ケース(外筒、袴筒)
2 スリーブ(中筒)
3,3α スティックホルダー(被繰出部材)
4 ジョイント部
41 仕切り突起
42 ケース係合突起
5,5A,5B,5C,5α 繰出し筒(雌ネジ部材、繰出用部材)
6 オーリング
7 キャップ
10,10α 繰出し容器
11 線状突起
12 先端側内周部
13 係合用環状突起
21 略多角柱の中空部(第2の回転規制機構)
22 先端内周面
23 外周連結部
31 保持筒
312 外側回転規制部
32,36 昇降体
33 皿部
33b 底板
34,37 押筒
35 連結部分
37 押筒(軸部)
38 螺旋溝
381 後端側螺旋溝
382 先端側螺旋溝
341 ホルダー側係合突起(係合突起)
50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G,50H,50I,50J 分割体
51 螺旋溝(螺旋状の溝、係合部)
511 先端側螺旋溝
512 後端側螺旋溝
513 螺旋溝
514 螺旋溝
52 ヒンジ部
53A,53B,53C,53D,53I,53J 位置決め部
54A,54B,54I,54J 後端側袋部(アンダーカット)
55 規制部
551 軸方向位置規制部
552 後端側回転規制部
553 先端側回転規制部
56C,56D 位置決め部
57E,57F 先端側袋部(アンダーカット)
58(58I,58J) 繰出し側係合突起(係合突起、係合部)
L 棒状化粧料
S 段差
CE1A,CE1B 周方向の一端(遠い側の端部)
CE2A,CE2B 周方向の他端(近い側の端部)
APE 軸方向の先端
ATE 軸方向の後端

Claims (12)

  1. 樹脂で構成され、被繰出部材と係合可能な繰出し筒であって、
    半円筒形状の一組の分割体を備え、
    前記一組の分割体を互いに組み付けたときに、前記被繰出部材を回転しながら移動させる係合部が形成されている
    繰出し筒。
  2. 前記係合部は、前記一組の分割体を互いに組み付けたときに、周方向に連続した螺旋溝になるように前記半円筒形状の内周面に形成された溝であり、
    前記被繰出部材の軸方向の後端側には、係合用の突起が設けられていることを特徴とする
    請求項1に記載の繰出し筒。
  3. 前記一組の分割体に形成された、前記半円筒形状の軸方向の先端側の螺旋溝のピッチと、前記軸方向の後端側の螺旋溝のピッチが異なっている
    請求項2に記載の繰出し筒。
  4. 前記一組の分割体の前記半円筒形状において、前記被繰出部材の前進方向に対して先端部には、アンダーカットがそれぞれ設けられている
    請求項2又は3に記載の繰出し筒。
  5. 前記係合部は、前記半円筒形状の内周面であって、前記被繰出部材を押し出す進行方向の先端側に設けられた、複数の係合突起であり、
    前記被繰出部材には、軸方向に延伸する軸部の外周面に、螺旋溝が形成されている
    請求項1に記載の繰出し筒。
  6. 前記一組の分割体の各分割体の周方向の一端には、位置決め部がそれぞれ設けられており、
    前記一組の分割体を組み付ける際に、前記各分割体の前記位置決め部を嵌合させる
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の繰出し筒。
  7. 前記一組の分割体の周方向の他端を略平行に隣接させて、前記他端同士を連結する、前記一組の分割体と一体成形されたヒンジ部と、を有し、
    前記ヒンジ部を中心として、前記一組の分割体の少なくとも一方を回転させて前記一組の分割体を折り畳んで組み付ける
    請求項6に記載の繰出し筒。
  8. 前記一組の分割体の各分割体の周方向の両端には、位置決め部がそれぞれ設けられており、
    前記一組の分割体は、独立して構成され、
    前記一組の分割体を連結する際に、前記各分割体の前記周方向の両端の位置決め部をそれぞれ嵌合させる
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の繰出し筒。
  9. 前記一組の分割体の前記半円筒形状において、前記被繰出部材の前進方向に対して後端部には、アンダーカットがそれぞれ設けられている
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の繰出し筒。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の繰出し筒と、
    前記繰出し筒と係合し、前記繰出し筒に対して相対的に回転しながら移動する被繰出部材とを備えており、
    前記被繰出部材の先端側には、棒状体を保持する保持筒が設けられている
    繰出し容器。
  11. 前記棒状体は、固体又は半固形の化粧品である
    請求項10に記載の繰出し容器。
  12. 樹脂で構成される、繰出し筒と被繰出部材との組み付け方法であって
    キャビティを有する金型に樹脂を射出することによって、組み付けたときに周方向に連続した螺旋溝になるように溝が形成された半円筒形状の一組の分割体を形成する工程と、
    前記一組の分割体に前記被繰出部材を挟んだ状態で、前記一組の分割体を筒状に組み付ける組み付け工程と、を有する
    繰出し筒と被繰出部材との組み付け方法。
JP2020540956A 2018-09-06 2018-09-06 繰出し筒、繰出し容器、及び繰出し筒と被繰出部材とケースの組み付け方法 Active JP7286661B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2018/033100 WO2020049699A1 (ja) 2018-09-06 2018-09-06 繰出し筒、繰出し容器、及び繰出し筒と被繰出部材との組み付け方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2020049699A1 true JPWO2020049699A1 (ja) 2021-08-26
JP7286661B2 JP7286661B2 (ja) 2023-06-05

Family

ID=69723100

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020540956A Active JP7286661B2 (ja) 2018-09-06 2018-09-06 繰出し筒、繰出し容器、及び繰出し筒と被繰出部材とケースの組み付け方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP7286661B2 (ja)
CN (1) CN112638201A (ja)
WO (1) WO2020049699A1 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02256909A (ja) * 1988-10-29 1990-10-17 Yuuc Sangyo Kk 分割ナット
JPH056900Y2 (ja) * 1986-10-27 1993-02-22
JPH0531718U (ja) * 1991-09-30 1993-04-27 竹内工業株式会社 口紅等の収納容器
JPH0634732Y2 (ja) * 1990-02-21 1994-09-14 和田工業株式会社 口紅等の繰出し容器
JPH09220119A (ja) * 1996-02-20 1997-08-26 Mitsubishi Pencil Co Ltd 固形塗布料容器
JP2010094395A (ja) * 2008-10-20 2010-04-30 Katsushika:Kk 繰り出し機構
JP5129803B2 (ja) * 2007-03-05 2013-01-30 株式会社ヒダン 棒状化粧料の容器

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4462731A (en) * 1982-05-10 1984-07-31 Rovinsky William Z Split nut assembly
JP2002031119A (ja) * 2000-07-13 2002-01-31 Kayo Kogyo Kk ナット
JP2005331049A (ja) * 2004-05-20 2005-12-02 Takahashi Kanri:Kk 割ナット
GB2469829B (en) * 2009-04-29 2013-07-31 Tri Star Ind Pte Ltd Split quick reaction nut
JP6318344B2 (ja) * 2014-03-26 2018-05-09 株式会社トキワ カートリッジ式内容物押出容器
CN204041669U (zh) * 2014-08-16 2014-12-24 超群机电制造(杭州)有限公司 带导向的自攻螺钉
JP2016150156A (ja) * 2015-02-18 2016-08-22 鈴野化成株式会社 化粧材繰出容器

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH056900Y2 (ja) * 1986-10-27 1993-02-22
JPH02256909A (ja) * 1988-10-29 1990-10-17 Yuuc Sangyo Kk 分割ナット
JPH0634732Y2 (ja) * 1990-02-21 1994-09-14 和田工業株式会社 口紅等の繰出し容器
JPH0531718U (ja) * 1991-09-30 1993-04-27 竹内工業株式会社 口紅等の収納容器
JPH09220119A (ja) * 1996-02-20 1997-08-26 Mitsubishi Pencil Co Ltd 固形塗布料容器
JP5129803B2 (ja) * 2007-03-05 2013-01-30 株式会社ヒダン 棒状化粧料の容器
JP2010094395A (ja) * 2008-10-20 2010-04-30 Katsushika:Kk 繰り出し機構

Also Published As

Publication number Publication date
JP7286661B2 (ja) 2023-06-05
CN112638201A (zh) 2021-04-09
WO2020049699A1 (ja) 2020-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6281103B2 (ja) 塗布材押出容器
US20070104531A1 (en) Beauty care product application device
JP6818311B2 (ja) 塗布容器及び塗布容器の製造方法
JP5843410B1 (ja) 繰出容器
US9532635B2 (en) Applying material extruding container
US9474348B2 (en) Applying material extruding container
US10874193B2 (en) Wheel actuated cosmetic stick
JPWO2020049700A1 (ja) スティックホルダーおよび繰出し容器
JP4739847B2 (ja) 充填物押出容器
JP6600489B2 (ja) 回転繰出容器
JPWO2020049699A1 (ja) 繰出し筒、繰出し容器、及び繰出し筒と被繰出部材との組み付け方法
JP6561278B2 (ja) 塗布材押出容器
US11641926B2 (en) Coating material, feeding container
JP2000350617A (ja) 化粧料容器
JP4212843B2 (ja) カートリッジ式棒状化粧材繰出容器
WO2014129645A1 (ja) 液状物繰出容器
US11896112B2 (en) Feeding container
JP6700676B2 (ja) 回転繰出容器
JP7060861B2 (ja) 塗布材押出容器
JP2011143163A (ja) 繰出容器開閉装置
JP5895261B2 (ja) 塗布材押出容器
JP2021010609A (ja) 塗布材押出容器
JP2021176433A (ja) 棒状体繰出容器
JPH056900Y2 (ja)
JP4559717B2 (ja) 棒状化粧材両軸繰出容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220905

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230524

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7286661

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150