JP6318344B2 - カートリッジ式内容物押出容器 - Google Patents

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Description

本発明は、カートリッジ式内容物押出容器に関する。
従来、カートリッジ式内容物押出容器として、以下の特許文献1に記載のカートリッジ式化粧料加圧容器が知られている。このカートリッジ式化粧料加圧容器は、本体容器であるホルダーにカートリッジを着脱可能に装着して成るものであり、カートリッジは、化粧料を収容した化粧料収容室と、化粧料収容室の化粧料を押し出すためのピストンと、その内周に雌螺子が設けられると共に後端に対向する割り溝を一対設けることにより形成された一対の弾力性円弧状切片と、を備える。また、ホルダー内には、上記雌螺子に螺合する雄螺子を外周に有する螺子棒が、押しバネを介して配置されると共に、螺子棒を引き戻すための戻しバネが配置される。
そして、このカートリッジ式化粧料加圧容器にあっては、カートリッジをホルダーに装着すると、弾力性円弧状切片がホルダーの内筒の内周面に当たって弾性的に径内方へ撓み、これにより、当該円弧状切片の雌螺子と螺子棒の雄螺子が螺合し、使用者による螺子棒の繰り出し回転操作となるカートリッジとホルダーとの相対回転により、雌螺子と雄螺子が相対回転して螺子棒が前進し化粧料が押し出されるようになっている。一方、カートリッジをホルダーから抜き出す際には、円弧状切片が径外方へ弾性復帰し、上記螺合が解除されると共に、この螺合解除より、螺子棒がホルダー内の初期位置に引き戻されるようになっている。
特許第2786592号公報
しかしながら、上記特許文献1にあっては、カートリッジを、未使用の化粧料で満たされた新品と交換する場合、螺子棒がホルダー内の初期位置に引き戻されていても、新品のカートリッジ内のピストンは後退限にあるため、使用者が繰り出し回転操作すると、螺子棒がピストンを素早く押し出し始めることができるが、例えば、異色の化粧料を収容したカートリッジを複数所有し、先に使用していてピストンが初期位置から一定量前進した位置にある別の色のカートリッジに交換した場合(差し替えた場合)、初期位置に引き戻されている螺子棒と初期位置から前進しているピストンとの間には距離があるため、螺子棒がピストンを押し出し始めるまでに多数回転を要し、化粧料が出るまでにタイムラグを生じるという問題がある。
そこで、本発明は、カートリッジ交換後の使用者による繰り出し回転操作に際し、タイムラグなく内容物を押し出すことができるカートリッジ式内容物押出容器を提供することを目的としている。
本発明によるカートリッジ式内容物押出容器は、内容物を収容したカートリッジが、内容物を押し出すための機構を収容した本体容器に着脱可能に装着されるカートリッジ式内容物押出容器において、カートリッジは、内容物を収容可能な収容室と、収容室内を摺動可能とされ内容物を押し出すためのピストンと、ピストンにより押し出される内容物を外部へ出すための開口と、を備え、本体容器は、カートリッジが挿入可能な開口と、雌螺子が内面に設けられた雌螺子部材と、雌螺子と螺合する雄螺子が外面に設けられ当該雄螺子と前記雌螺子の相対回転により前進し前記ピストンを押し出す移動体と、移動体を軸線方向前方へ押圧する第1の弾性体と、を備え、カートリッジが本体容器から抜き出されるのに連動して、雌螺子と雄螺子の螺合が解除され、カートリッジが本体容器に挿入されると、移動体はピストンに当接し第1の弾性体の押圧力に抗して軸線方向後方へ押し戻され、カートリッジが本体容器に装着されるのに連動して、雌螺子と雄螺子の螺合が行われることを特徴としている。
このようなカートリッジ式内容物押出容器によれば、カートリッジが本体容器から抜き出されるのに連動して、雌螺子部材の雌螺子と移動体の雄螺子の螺合が解除され、移動体は第1の弾性体により軸線方向前方へ押圧され前進限まで移動する。ここで、例えば、新品のカートリッジや、色違いの内容物を収容し前回使用したことがある別のカートリッジが本体容器に挿入されると、移動体はカートリッジ内のピストンに当接し第1の弾性体の押圧力に抗して軸線方向後方へ押し戻され、新品のカートリッジの場合には後退限、前回使用したことがある別のカートリッジの場合には前回の位置までピストンに当接しながら戻される。そして、カートリッジが本体容器に装着されるのに連動して、雌螺子部材の雌螺子と移動体の雄螺子の螺合が行われ、雌螺子と雄螺子の相対回転による移動体の前進が可能となる。この状態では、ピストンと移動体は当接しているため、カートリッジ交換後の使用者による繰り出し回転操作に際し、タイムラグなく内容物を押し出すことができる。
ここで、雌螺子部材は、カートリッジが本体容器から抜き出されるのに連動して、軸線方向前方へ移動し、軸線方向前方へ移動し始めた雌螺子部材を強制的に拡径し、雌螺子と雄螺子の螺合を解除させる螺合解除部を備えていると、カートリッジを本体容器から抜き出す際に、螺合解除を確実に行うことができる。
また、雌螺子部材を軸線方向前方へ押圧し、カートリッジが本体容器から抜き出されるのに連動して、雌螺子部材を軸線方向前方に移動させる第2の弾性体を備えているのが好ましい。このような構成を採用した場合、弾性体という簡易な構成により、雌螺子部材を軸線方向前方へ確実に移動させることができる。
また、雌螺子部材は、カートリッジが本体容器に挿入されると、当該カートリッジの後端部に当接して軸線方向後方へ移動し、この軸線方向後方へ移動する雌螺子部材を強制的に縮径し、雌螺子と雄螺子の螺合を行わせる螺合強制部材を備えていると、カートリッジを本体容器に挿入し装着する際に、螺合を確実に行うことができる。
また、雌螺子部材は、雌螺子と雄螺子の螺合後もカートリッジの挿入に従い軸線方向後方へ押圧される場合、その押圧に対応した分の軸線方向後方への移動が可能とされているのが好ましい。このような構成を採用した場合、カートリッジの挿入に際し雌螺子部材が拡径状態から縮径して当該雌螺子部材の雌螺子が雄螺子と螺合する際、完全に螺合する前に雌螺子部材が移動体に固定された状態となり(一体となり)、その後、カートリッジにより雌螺子部材が後方に押圧されても、その押圧に対応した分、雌螺子部材が軸線方向後方へ移動するため、カートリッジをさらに挿入することができると共に、その際に雌螺子部材に固定されている移動体も後方へ移動できる。このため、軸線方向に動かない移動体によりピストンが前方へ押されて前方へ移動し内容物がカートリッジの開口から不用意に出てしまうということを回避しつつ、カートリッジを本体容器に完全に装着できる。
ここで、上記作用を好適に奏する雌螺子部材の構成としては、具体的には、拡径時には、軸線方向視において円弧状を成す円弧部をほぼ周方向に沿って複数有すると共に、円弧部の内面に雌螺子を有し、縮径時には、円弧部が軸線方向視において略円形を成すように連なる構成が挙げられる。
さらに、雌螺子部材の好適な構成としては、具体的には、拡径時には、軸線方向視において略C型形状を呈す構成が挙げられる。これによれば、雌螺子部材を簡易に構成できる。
また、上記作用を好適に奏する螺合解除部の構成としては、具体的には、カートリッジが本体容器から抜き出されるのに連動して、軸線方向前方へ移動し始めた雌螺子部材の円弧部同士の間に進入し、雌螺子部材を拡径する螺合解除突起とする構成が挙げられる。
また、螺合強制部材は、その内面に螺合解除突起を有していると、コンパクト化を図ることができる。
このように本発明によれば、カートリッジ交換後の使用者による繰り出し回転操作に際し、タイムラグなく内容物を押し出すことができるカートリッジ式内容物押出容器を提供できる。
本発明の第1実施形態に係るカートリッジ式内容物押出容器の初期状態を示す縦断面図である。 図1中の押出機構を拡大して示す縦断面図である。 図1の状態からキャップが取り外され使用者の操作により移動体及びピストンが前進限に達したときの縦断面図である。 カートリッジ交換時の様子を示す縦断面図である。 図4中の押出機構を拡大して示す縦断面図である。 図1〜図3中の雌螺子部材を示す斜視図であり、雌螺子部材が縮径した状態を示す斜視図である。 図6に示す雌螺子部材を背面側から見た斜視図である。 図6及び図7に示す雌螺子部材を前方側から見た正面図である。 図4及び図5中の雌螺子部材を示す斜視図であり、雌螺子部材が拡径した状態を示す斜視図である。 図9に示す雌螺子部材を前方側から見た正面図である。 図1〜図5中の螺合強制部材を正面側から見た正面図である。 図11のXII-XII矢視図である。 図11及び図12に示す螺合強制部材の斜視図である。 後方へ移動する雌螺子部材が螺合強制部材により縮径し雌螺子部材の雌螺子と移動体の雄螺子が螺合する様子を説明するための斜視図である。 前方へ移動する雌螺子部材が、螺合強制部材が有する螺合解除突起により拡径し雌螺子と雄螺子の螺合が解除される様子を説明するための斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るカートリッジ式内容物押出容器の雌螺子部材を示す斜視図である。 図16に示す雌螺子部材を前方側から見た正面図である。 本発明の第3実施形態に係るカートリッジ式内容物押出容器の雌螺子部材を示す斜視図である。 図18に示す雌螺子部材を前方側から見た正面図である。 本発明の第4実施形態に係るカートリッジ式内容物押出容器の雌螺子部材を示す斜視図である。 図20に示す雌螺子部材を前方側から見た正面図である。
以下、本発明によるカートリッジ式内容物押出容器の好適な実施形態について図1〜図21を参照しながら説明する。図1〜図15は、本発明の第1実施形態を、図16及び図17は、本発明の第2実施形態を、図18及び図19は、本発明の第3実施形態を、図20及び図21は、本発明の第4実施形態を各々示すものである。
先ず、図1〜図15に示す第1実施形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るカートリッジ式内容物押出容器の初期状態を示す縦断面図、図2は、図1中の押出機構の拡大図、図3は、図1の状態から移動体及びピストンが前進限に達したときの縦断面図、図4は、カートリッジ交換時の様子を示す縦断面図、図5は、図4中の押出機構の拡大図、図6〜図8は、縮径した雌螺子部材を示す各図、図9及び図10は、拡径した雌螺子部材を示す各図、図11〜図13は、螺合解除突起を含む螺合強制部材を示す各図、図14は、後方へ移動する雌螺子部材が螺合強制部材により縮径する様子を示す斜視図、図15は、前方へ移動する雌螺子部材が螺合解除突起により拡径する様子を示す斜視図である。
図1に示すように、カートリッジ式内容物押出容器100は、全体形状が筆記具の如き細長い丸棒状(スティック状)を成し良好な外観を呈するもので、内容物を収容したカートリッジ1と、その先端側にカートリッジ1を着脱可能に装着する本体筒2と、本体筒2の後端部に相対回転可能に装着された操作筒3と、を外形構成として具備し、以下、内容物を押し出すための押出機構として、本体筒2及び操作筒3(本体容器)内に、本体筒2又はカートリッジ1と操作筒3とが使用者により相対回転操作されると前進する移動体4と、この相対回転による移動体4の移動を可能とする螺合機構としての雌螺子部材5と、使用者による一方向のみの相対回転操作を許容するラチェット機構としてのラチェットバネ部材6と、カートリッジ1の装着時に雌螺子部材5の雌螺子7の螺合を強制する螺合強制部材8と、カートリッジ1の抜き出し時に雌螺子部材5の雌螺子7の螺合解除を強制すべく螺合強制部材8に設けられた螺合解除部としての螺合解除突起9(図11〜図15参照)と、を概略備える。
内容物は、ここでは、例えばアイライナーやリップライナー等の液状化粧料Lとされ、カートリッジ式内容物押出容器100は、液状化粧料Lを例えば肌等の被塗布部に塗布するものとされている。
本体筒2は、円筒状に構成され、図2に示すように、その後端部の内周面に、円弧状凸部10を、操作筒3を軸線方向に係合するためのものとして備える。この本体筒2には、円弧状凸部10より前側の内周面に、円弧状凸部11が、ラチェットバネ部材6を軸線方向に係合するためのものとして設けられると共に、円弧状凸部11より前側の内周面に、周方向に多数の凹凸部が並設されて当該凹凸部が軸線方向に所定長延びるローレット12が、ラチェットバネ部材6を周方向に係合するためのものとして設けられる。また、図4に示すように、本体筒2の先端側の開口59は、カートリッジ1を挿入するための開口であり、先端側の内周面には、雌螺子27が、カートリッジ1を着脱可能に装着するためのものとして設けられる。
図1に示すように、操作筒3は、有底円筒状に構成された本体部13を備え、この本体部13の底部中央に、軸体14が前方へ向かうように立設される。
本体部13は、図2に示すように、その先端部の外周面に、本体筒2の円弧状凸部10に軸線方向に係合する円環状凹部90を備える。この本体部13の内周面には、底部から先端側に向かって延びる突条15が周方向に離間して複数設けられ、突条15の先端部にラチェット機構を構成するラチェット歯16がそれぞれ設けられる。ラチェット歯16は、一方向のみの回転を許容すべく側面視において鋸歯形状を成し、周方向に連なるように設けられる。
軸体14は、横断面が例えば矩形等の非円形形状とされ、この非円形形状が移動体4の回り止めとされる。
そして、操作筒3は、その前半部が、本体筒2の後端側に内挿され、その円環状凹部90が、本体筒2の円弧状凸部10に軸線方向に係合することにより、本体筒2に回転可能且つ軸線方向移動不能に装着される。
移動体4は、軸線方向に延びる筒状に構成されると共に先端部が閉じられ、その内周面が、操作筒3の軸体14の外周面に合致する非円形形状とされる。この移動体4の外周面には、螺合機構を構成する雄螺子17が軸線方向に沿って設けられる。
そして、移動体4は、操作筒3の軸体14に外挿され、非円形形状同士が合わさることにより移動体4の回り止めが構成されて、操作筒3に回転不能且つ軸線方向移動可能に装着される。この状態で、軸体14の先端面と移動体4の先端の閉塞部18の裏面との間には、移動体4を軸線方向前方へ押圧するための第1のコイルバネ(第1の弾性体)19が介装される。
ラチェットバネ部材6は、前側から後側に向かって内外径が共に段々に大きくなる小径部20、中径部21、大径部22を備える段付きの略円筒形状に構成される。大径部22は軸線方向に伸縮可能な樹脂バネ23を有し、樹脂バネ23の後端面には、操作筒3のラチェット歯16に噛み合いラチェット機構を構成するラチェット歯24が周方向に沿って並設される。また、大径部22のうち樹脂バネ23より前側の外周面には、本体筒2の円弧状凸部11に軸線方向に係合する円環状凹部25が設けられ、円環状凹部25より前側の外周面には、軸線方向に延び本体筒2のローレット12に周方向に係合する突条26が複数設けられる。
また、ラチェットバネ部材6の中径部21の外周面には、円弧状凸部28が、螺合強制部材8を軸線方向に係合するためのものとして設けられると共に、軸線方向に延びる突条29が、螺合強制部材8を周方向に係合するためのものとして設けられる。
また、ラチェットバネ部材6の小径部20の外周面には、雌螺子部材5を円環状の押圧部材30を介して軸線方向前方へ押圧するための第2のコイルバネ(第2の弾性体)31が小径部20を囲繞するように配設される。
そして、ラチェットバネ部材6は、本体筒2に内挿され、その円環状凹部25が、本体筒2の円弧状凸部11に軸線方向に係合すると共に、その突条26が、本体筒2のローレット12に周方向に係合することにより、本体筒2に軸線方向移動不能且つ回転不能に装着される。この状態で、ラチェットバネ部材6のラチェット歯24が操作筒3のラチェット歯16と噛み合うと共に、ラチェット歯16,24によるラチェット動作の際に樹脂バネ23が軸線方向に伸縮可能とされている。
螺合強制部材8は、図11〜図13に示すように、略円筒状に構成され、周壁の対向する部分の先端面から所定長後方へ向かって矩形状に切り欠いた切欠部32を一対有する。この切欠部32の凹となる底部には、お椀を半分にした形状の案内部33がさらに凹設される。この凹状の案内部33は、後方へ押圧される雌螺子部材5のその半球状突起34(詳しくは後述)を螺合強制部材8の筒孔(内周面)に進入するように案内する。
螺合強制部材8の内周面において両切欠部32,32の周方向の間の片側には、軸線方向前方に向かって開くV字状の螺合解除突起(螺合解除部)9が突設される。この螺合解除突起9は、雌螺子部材5を拡径するためのものである。
また、螺合強制部材8の後端部の内周面には、ラチェットバネ部材6の中径部21の円弧状凸部28に軸線方向に係合する円弧状凹部35が設けられると共に、軸線方向に延び中径部21の突条29に周方向に係合する溝36が設けられる(図12参照)。また、図11に示すように、螺合強制部材8の内周面で螺合解除突起9の反対側には、雌螺子部材5の後述の連結部38が進入し軸線方向に移動するのをガイドするための凹部99が軸線方向に所定長延びるように形成される。
そして、この螺合強制部材8は、図2に示すように、本体筒2に内挿されると共に、ラチェットバネ部材6の小径部20及び中径部21に外挿され、その円弧状凹部35が、ラチェットバネ部材6の中径部21の円弧状凸部28に軸線方向に係合すると共に、その溝が36、ラチェットバネ部材6の中径部21の突条29に周方向に係合することにより、ラチェットバネ部材6に軸線方向移動不能且つ回転不能に装着され、これにより、螺合強制部材8、ラチェットバネ部材6が本体筒2に一体化されている。
雌螺子部材5は、例えばPOM等の樹脂より一体成形され、図6〜図8に示すように、略円筒状に構成された部材が、軸線方向に沿って一端から他端まで1本の分割線37により切られることで半割とされると共に、当該分割線37の反対側が連結部38とされ、軸線方向視において円弧状を成す円弧部39が連結部38を挟み周方向に沿って2個設けられる形状を呈する。連結部38は肉薄とされることで弾性を有する。この雌螺子部材5は、図6〜図8に示す縮径時には、円弧部39,39が軸線方向視において略円形を成すように連なり(図8参照)、図9及び図10に示す拡径時には、円弧部39,39同士が連結部38を支点として開き円弧部39,39同士の間に隙間を生じ、軸線方向視において略C型形状を呈する(図10参照)。
また、図6〜図8に示すように、雌螺子部材5には、分割線37の先端側から所定長後方へ向かってV字を成すように切り欠かれる形状の切欠40が設けられ、この切欠40は、軸線方向前方に向かってV字が開くように形成される。このV字状の切欠40を構成する傾斜面41の角度は、螺合強制部材8のV字状の螺合解除突起9の後方側の傾斜面42(図12参照)の角度と一致する。
また、各円弧部39の内面には上記雌螺子7が形成され、図6〜図8に示す縮径時に、円弧部39,39が軸線方向視において略円形を成し、周方向に断続する雌螺子7,7が、移動体4の雄螺子17と螺合可能となる(図2参照)。さらに、各円弧部39の外周面には、螺合強制部材8の案内部33に進入する半球状突起34が突設される。
そして、雌螺子部材5は、本体筒2及び螺合強制部材8に内挿され、その連結部38(図8参照)が、螺合強制部材8の凹部99(図11参照)に進入すると共に、図2及び図14に示すように、その半球状突起34が、螺合強制部材8の筒孔に進入し内周面に当接した状態で雌螺子部材5が縮径され、図14に示すように、そのV字状の切欠40の傾斜面41が、螺合強制部材8のV字状の螺合解除突起9の後方側の傾斜面42に当接し、V字の頂点同士が対面した状態となっている。この状態で、図2に示すように、雌螺子部材5の雌螺子7は、移動体4の雄螺子17と螺合し、この状態で、雌螺子部材5は、カートリッジ1により前方への移動が阻止された状態で(詳しくは後述)、第2のコイルバネ31により押圧部材30を介して軸線方向前方へ押圧されている。
カートリッジ1は、図1に示すように、液状化粧料Lを収容するカートリッジ筒43と、カートリッジ筒43の先端部の内周面に装着され前方へ延びる内筒44と、カートリッジ筒43の先端部の外周面に装着され前方へ延びる外筒45と、カートリッジ1の先端を構成する塗布体46と、を概略備える。
カートリッジ筒43は、略円筒形状に構成され、その後端に略円筒形状の尾栓47が装着される。カートリッジ筒43内の後端側には、弾性体より成るピストン48が圧入され、当該ピストン48が尾栓47に当接することにより、カートリッジ筒43内のピストン48より前側の空間が、液状化粧料Lを収容する収容室49とされる。ピストン48は、液状化粧料Lを先端側へ押し出すためのものであり、収容室49内を摺動可能とされる。また、尾栓47は、カートリッジ1を本体筒2内に挿入し装着する際に、当該尾栓47の後端面が、雌螺子部材5の先端面に当接し、当該雌螺子部材5を後方へ移動させる。
内筒44の筒孔は、カートリッジ筒43内の収容室49と連通し、その先端側に、内筒44の筒孔に連通するパイプ部材50が前方へ延びるように装着される。このパイプ部材50の先端側を囲繞するようにして塗布体46が装着される。塗布体46は、ここでは、毛筆とされ、前方へ延びている。そして、パイプ部材50の先端の開口51が、ピストン48により押し出される液状化粧料Lを外部へ出すための開口とされる。
外筒45は、その後端側が、円筒状に構成されてカートリッジ筒43に装着され、これより前側の部分が、先端に行くに従い内外径共に徐々に細くなる先細りの円錐台状筒体とされる。そして、外筒45の先端の円形の開口に対して毛筆46が通過して前方へ突出し、この外筒45の先端により毛筆46が束ねられ、毛筆46の先端が縮径された先鋭形状とされる。外筒45の後端部の外周面には、本体筒2の雌螺子27に螺合する雄螺子52が、カートリッジ1を本体筒2に着脱可能に装着するためのものとして設けられる。
そして、カートリッジ1は、その鍔部53より後側が本体筒2に内挿され、その雄螺子52が、本体筒2の雌螺子27に螺合することにより、本体筒2に装着され、このとき、カートリッジ1の尾栓47が雌螺子部材5の先端面に当接し、当該雌螺子部材5を後方へ押圧した状態となる。
なお、収容室49には、液状化粧料Lを撹拌するための球91が配設され、カートリッジ1に対しては、毛筆46を保護するためのキャップ54が着脱可能に装着される。
このように構成されたカートリッジ式内容物押出容器100によれば、使用者により本体筒2又はカートリッジ1と操作筒3とが相対回転されると、前述した螺合機構及び回り止め及びラチェット機構により、クリック感を伴いながら移動体4が前進し、液状化粧料Lはピストン48により押し出されて開口51から吐出され、毛筆46による塗布に供される。
次に、図4に実線で示すように、ピストン48が使用により軸線方向の途中位置まで前進した状態のカートリッジを、未使用で例えば色違いの液状化粧料で満たされた新品のカートリッジと交換する場合について説明する。
カートリッジ1を本体筒2から抜き出すと、第2のコイルバネ31により前方へ押圧されている雌螺子部材5は、図1、図2及び図14に示す状態から軸線方向前方へ移動し始めようとし、図15に示すように、螺合強制部材8の螺合解除突起9が、雌螺子部材5のV字状の切欠40の傾斜面41から分割線37に入り込み、図5及び図15に示すように、雌螺子部材5が強制的に拡径されて軸線方向視において略C型形状を成し、雌螺子部材5の雌螺子7と移動体4の雄螺子17の螺合が解除される。このとき、移動体4は、カートリッジ1がないため、図4及び図5に示すように、第1のコイルバネ19により軸線方向前方へ押圧されて前進限まで移動する。
そして、新品のカートリッジ1が本体筒2内に挿入されると、新品のカートリッジ1内のピストン48は、図4に仮想線で示すように、後退限にあるため、この後退限のピストン48が、前進限にある移動体4の先端に直ぐに当接する。
ここで、ピストン48のカートリッジ筒43の内壁に対する摩擦力は、第1のコイルバネ19の押圧力(付勢力)より大きく設定されている。このため、移動体4は、ピストン48により第1のコイルバネ19の押圧力に抗して軸線方向後方へ押し戻され、後退限へ押し戻される。
カートリッジ1が本体筒2に装着される際にあっては、カートリッジ1の尾栓47により雌螺子部材5が、図15に示す状態から後方へ押圧され、雌螺子部材5の半球状突起34が螺合強制部材8の案内部33に案内され、雌螺子部材5のV字状の切欠40の傾斜面41が、螺合強制部材8のV字状の螺合解除突起9の後方側の傾斜面42に摺接しながら後方へ移動し、図14に示すように、円弧部39,39が軸線方向視において略円形を成すように連なり、これにより、雌螺子部材5の雌螺子7と移動体4の雄螺子17の螺合が行われて図1に示す初期状態となり、雌螺子7と雄螺子17の相対回転による移動体4の前進が可能となる。この状態では、ピストン48と移動体4は当接しているため、カートリッジ交換後の使用者による繰り出し回転操作に際し、タイムラグなく液状化粧料Lを押し出すことができる。
また、使用しているカートリッジを、例えば色違いの液状化粧料を収容し前回使用したことがある別のカートリッジと交換する場合には、カートリッジ1が本体筒2から抜き出されるのに従い、雌螺子7と雄螺子17の螺合が解除されて移動体4が前進限まで移動し、前回使用したことがある別のカートリッジ1が本体筒2に挿入されるのに従い、前回の使用により前進しているピストン48に、前進限まで移動した移動体4が当接し、移動体4は、前回の位置にあるピストン48により第1のコイルバネ19の押圧力に抗して軸線方向後方へ押し戻されて前回の位置まで移動し、雌螺子7と雄螺子17が螺合する。この状態では、ピストン48と移動体4は当接しているため、新品のカートリッジ1の場合と同様に、タイムラグなく液状化粧料Lを押し出すことができる。
また、図3に示すように、移動体4が前進限まで押し出され液状化粧料Lを使い切ったカートリッジを、新品のカートリッジ、又は、前回使用したことがある別のカートリッジと交換する場合には、カートリッジ1が本体筒2から抜き出されるのに従い、雌螺子7と雄螺子17の螺合が解除され、新品のカートリッジ1、又は、前回使用したことがある別のカートリッジ1が本体筒2に挿入されるのに従い、液状化粧料Lの使い切りにより前進限まで移動した移動体4は、ピストン48により第1のコイルバネ19の押圧力に抗して軸線方向後方へ押し戻され、新品のカートリッジ1の場合には後退限、前回使用したことがある別のカートリッジの場合には前回の位置まで移動し、雌螺子7と雄螺子17が螺合する。この状態では、ピストン48と移動体4は当接しているため、タイムラグなく液状化粧料Lを押し出すことができる。
このように、本実施形態においては、カートリッジ1が本体容器を構成する本体筒2から抜き出されるのに連動して、雌螺子部材5の雌螺子7と移動体4の雄螺子17の螺合が解除され、移動体4は第1のコイルバネ19により軸線方向前方へ押圧され前進限まで移動するため、例えば、新品のカートリッジ1や、前回使用したことがある別のカートリッジ1が本体筒2に挿入されると、移動体4はカートリッジ1内のピストン48に当接し第1のコイルバネ19の押圧力に抗して軸線方向後方へ押し戻され、カートリッジ1が本体筒2に装着されるのに連動して、雌螺子部材5の雌螺子7と移動体4の雄螺子17の螺合が行われ、雌螺子7と雄螺子17の相対回転による移動体4の前進が可能となり、この状態で、ピストン48と移動体4は当接しているため、カートリッジ交換後の使用者による繰り出し回転操作に際し、タイムラグなく液状化粧料Lを押し出すことができる。
また、本実施形態においては、カートリッジ1の挿入に際し雌螺子部材5が拡径状態から縮径して当該雌螺子部材5の雌螺子7が雄螺子17と螺合する際、完全に螺合する前に雌螺子部材5が移動体4に固定された状態となり(一体となり)、その後、カートリッジ1により雌螺子部材5が後方に押圧されても、その押圧に対応した分、雌螺子部材5が軸線方向後方へ移動する、すなわち、雌螺子部材5は、雌螺子7と雄螺子17の螺合後(完全に螺合する前)もカートリッジ1の挿入に従い軸線方向後方へ押圧される場合、その押圧に対応した分の軸線方向後方への移動が可能とされているため、カートリッジ1をさらに挿入することができると共に、その際に雌螺子部材5に固定されている移動体4も後方へ移動できる。このため、軸線方向に動かない移動体によりピストンが前方へ押されて前方へ移動し液状化粧料がカートリッジの開口から不用意に出てしまうということを回避しつつ、カートリッジ1を本体筒2に完全に装着できる。
また、本実施形態においては、カートリッジ1が本体筒2から抜き出されるのに連動して、軸線方向前方へ移動しようとする雌螺子部材5を強制的に拡径し、雌螺子7と雄螺子17の螺合を解除させる螺合解除突起9を備えているため、カートリッジ1を本体筒2から抜き出す際に、螺合解除を確実に行うことができる。
また、雌螺子部材5を軸線方向前方へ押圧し、カートリッジ1が本体筒2から抜き出されるのに連動して、雌螺子部材5を軸線方向前方に移動させる第2のコイルバネ31を備えているため、コイルバネという簡易な構成により、雌螺子部材5を軸線方向前方へ確実に移動させることができる。
また、カートリッジ1が本体筒2に挿入されると、当該カートリッジ1の後端部に当接して軸線方向後方へ移動する雌螺子部材5を強制的に縮径し、雌螺子7と雄螺子17の螺合を行わせる螺合強制部材8を備えているため、カートリッジ1を本体筒2に挿入し装着する際に、螺合を確実に行うことができる。
また、雌螺子部材5は、拡径時に、軸線方向視において略C型形状を呈する構成のため、雌螺子部材5を簡易に構成できる。
また、螺合強制部材8は、その内面に螺合解除突起9を有しているため、コンパクト化を図ることができる。
さらにまた、本実施形態においては、軸線方向に沿って一方側から他方側に向かって雌螺子7と雄螺子17が順次螺合していくのではなく、軸線方向に沿った全部の螺子がほぼ同時に螺合できるというメリットがある。
なお、強制的に螺合を解除させる螺合解除突起9を設けずに、従来技術のように円弧状切片の径外方への弾性復帰のみによって螺合を解除するような場合には、円弧状切片が弾性復帰せずにカートリッジを抜き出せないという問題や、無理抜きをして螺子を破損するという問題が生じる。
因みに、第2の弾性体である第2のコイルバネ31により雌螺子部材5を前方へ付勢しているが、例えば、カートリッジ1の後端側である尾栓47と雌螺子部材5の前端側に互いに係合する例えば凹凸状の係合部を設け、カートリッジ1が本体筒2に挿入され雌螺子部材5が後方へ押し込まれると、カートリッジ1と雌螺子部材5とが係合部により係合し、カートリッジ1が本体筒2から抜き出されると、雌螺子部材5がカートリッジ1に係合した状態で前方へ移動し、V字状の螺合解除突起9により雌螺子7と雄螺子17の螺合が解除され、当該螺合解除突起9に雌螺子部材5が引っかかった状態でカートリッジ1が本体筒2からさらに抜き出されると、雌螺子部材5とカートリッジ1の係合が解除される構成を採用しても良い。
また、ここでは、特に好ましいとして、螺合強制部材8は、その内面に螺合解除突起9を有しているが、螺合解除突起9は、本体筒2側にあれば良い。また、螺合を解除できる螺合解除部であれば、螺合解除突起に限定されるものではない。
また、ここでは、特に好ましいとして、第1、第2のコイルバネ19,31を用いているが、同様な作用を奏する弾性体であれば良い。
また、肌等の被塗布部に塗布するための塗布体を、ここでは、毛筆としているが、カートリッジ1の外筒45の先端面を塗布面とし、この塗布面に、収容室49に連通する開口を液状化粧料Lの吐出口として設け、この吐出口の周囲に例えばチップやコーム等の塗布体を設け使用することもできる。
図16は、本発明の第2実施形態に係るカートリッジ式内容物押出容器の雌螺子部材を示す斜視図、図17は、図16に示す雌螺子部材を前方側から見た正面図である。
この第2実施形態の雌螺子部材55が、第1実施形態の雌螺子部材5と違う点は、軸線方向視において半円状を成す円弧部56,56を、当該円弧部56の両端で、軸線方向視においてくの字状を成す連結部57,57を介して連結した点であり、連結部57は、ここでも、肉薄とされることで弾性を有する。
カートリッジ1が本体筒2から抜き出された状態にあっては、雌螺子部材55が第2のコイルバネ31により前方へ押圧され、螺合解除突起9(この第2実施形態では螺合解除突起は2個)が、雌螺子部材55の連結部57のくの字の隙間に入り込み、図17に示すように、円弧部56,56同士が上下方向に離れることにより、移動体4の雄螺子17との螺合が解除される。
一方、カートリッジ1が本体筒2に挿入され、雌螺子部材55が後方へ移動し螺合強制部材8により縮径されると、連結部57が図17の左右方向に潰れるような格好となり、円弧部56,56が軸線方向視において略円形を成すように連なり、これにより、移動体4の雄螺子17との螺合が行われる。従って、第1実施形態の雌螺子部材5と同様な作用・効果を奏することができる。
図18は、本発明の第3実施形態に係るカートリッジ式内容物押出容器の雌螺子部材を示す斜視図、図19は、図18に示す雌螺子部材を前方側から見た正面図である。
この第3実施形態の雌螺子部材65が第2実施形態の雌螺子部材55と違う点は、連結部57をなくし、軸線方向視において半円状を成す円弧部56を2分割した点である。
円弧部56は、ここでは、湾曲する外周面がさらに外側に広がるような弾性を有し、螺合強制部材8の内周面に張り付くようにして軸線方向に移動することが可能であり、第2実施形態の連結部57がなくても第2実施形態の雌螺子部材55とほぼ同様な作用・効果を奏する。
なお、螺合強制部材8に、雌螺子部材65の円弧部56の円滑な移動を可能とするように、円弧部56が進入し当該円弧部56を摺動可能に案内する溝を設けることが、より好ましい。
図20は、本発明の第4実施形態に係るカートリッジ式内容物押出容器の雌螺子部材を示す斜視図、図21は、図20に示す雌螺子部材を前方側から見た正面図である。
この第4実施形態の雌螺子部材75が第2実施形態の雌螺子部材55と違う点は、軸線方向視において半円状の円弧部56を、軸線方向視において1/4円弧状の円弧部76とし、これらの円弧部76を軸線方向視において円弧状を成し肉薄で弾性を有する連結部77で連結した点である。
ここでは、螺合強制部材8の内周面が、前側から後側に向かって縮径する構成(円錐台形状の内周面を有する構成)とされており、カートリッジ1が本体筒2から抜き出された状態にあっては、雌螺子部材75が第2のコイルバネ31により前方へ押圧されて螺合強制部材8の前側の拡径する内周面に位置し、図20及び図21に示すように、円弧部56,56同士が径方向に離れることにより、移動体4の雄螺子17との螺合が解除される。
一方、カートリッジ1が本体筒2に挿入され、雌螺子部材75が後方へ移動し螺合強制部材8の後側の縮径する内周面に位置すると、雌螺子部材75は、各円弧部76が軸心へ向かうように縮径し、4個の円弧部76〜76が軸線方向視において略円形を成すように連なり、これにより、移動体4の雄螺子17との螺合が行われる。従って、第2実施形態の雌螺子部材55とほぼ同様な作用・効果を奏する。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態においては、特に好ましいとして、内容物を液状化粧料としているが、ジェル状、ゼリー状、泥状等の半固形状や軟質状の化粧料としても良く、また、固形化粧料としても良く、さらには、化粧料以外の例えばインクやスティックのり等とすることもできる。なお、内容物を固形化粧料やスティックのり等とした場合には、塗布体をなくすと共に、ラチェット機構をクリック機構に代えて移動体の後退を可能とし、前述したように、内容物を容器先端の開口から出没させることになる。
また、雄螺子、雌螺子は、間欠的に配される突起群、又は、螺旋状且つ間欠的に配される突起群のように螺子と同様な働きをするものであれば良く、さらには、螺子と同様に機能すれば、1個の螺合突起等でも良い。
1…カートリッジ、2…本体筒(本体容器)、3…操作筒(本体容器)、4…移動体、5,55,65,75…雌螺子部材、7…雌螺子、8…螺合強制部材、9…螺合解除突起(螺合解除部)、17…雄螺子、19…第1のコイルバネ(第1の弾性体)、31…第2のコイルバネ(第2の弾性体)、39,56,76…円弧部、48…ピストン、49…収容室、51…カートリッジの開口、59…本体筒の開口、100…カートリッジ式内容物押出容器、L…液状化粧料(内容物)。

Claims (9)

  1. 内容物を収容したカートリッジが、前記内容物を押し出すための機構を収容した本体容器に着脱可能に装着されるカートリッジ式内容物押出容器において、
    前記カートリッジは、
    前記内容物を収容可能な収容室と、
    前記収容室内を摺動可能とされ前記内容物を押し出すためのピストンと、
    前記ピストンにより押し出される前記内容物を外部へ出すための開口と、を備え、
    前記本体容器は、
    前記カートリッジが挿入可能な開口と、
    雌螺子が内面に設けられた雌螺子部材と、
    前記雌螺子と螺合する雄螺子が外面に設けられ当該雄螺子と前記雌螺子の相対回転により前進し前記ピストンを押し出す移動体と、
    前記移動体を軸線方向前方へ押圧する第1の弾性体と、を備え、
    前記カートリッジが前記本体容器から抜き出されるのに連動して、前記雌螺子と前記雄螺子の螺合が解除され、
    前記カートリッジが前記本体容器に挿入されると、前記移動体は前記ピストンに当接し前記第1の弾性体の押圧力に抗して軸線方向後方へ押し戻され、
    前記カートリッジが前記本体容器に装着されるのに連動して、前記雌螺子と前記雄螺子の螺合が行われることを特徴とするカートリッジ式内容物押出容器。
  2. 前記雌螺子部材は、前記カートリッジが前記本体容器から抜き出されるのに連動して、軸線方向前方へ移動し、
    軸線方向前方へ移動し始めた前記雌螺子部材を強制的に拡径し、前記雌螺子と前記雄螺子の螺合を解除させる螺合解除部を備えることを特徴とする請求項1記載のカートリッジ式内容物押出容器。
  3. 前記雌螺子部材を軸線方向前方へ押圧し、前記カートリッジが前記本体容器から抜き出されるのに連動して、前記雌螺子部材を軸線方向前方に移動させる第2の弾性体を備えたことを特徴とする請求項2記載のカートリッジ式内容物押出容器。
  4. 前記雌螺子部材は、前記カートリッジが前記本体容器に挿入されると、当該カートリッジの後端部に当接して軸線方向後方へ移動し、
    この軸線方向後方へ移動する前記雌螺子部材を強制的に縮径し、前記雌螺子と前記雄螺子の螺合を行わせる螺合強制部材を備える請求項2又は3記載のカートリッジ式内容物押出容器。
  5. 前記雌螺子部材は、前記雌螺子と前記雄螺子の螺合後も前記カートリッジの挿入に従い軸線方向後方へ押圧される場合、その押圧に対応した分の軸線方向後方への移動が可能とされていることを特徴とする請求項4記載のカートリッジ式内容物押出容器。
  6. 前記雌螺子部材は、拡径時には、軸線方向視において円弧状を成す円弧部をほぼ周方向に沿って複数有すると共に、前記円弧部の内面に前記雌螺子を有し、縮径時には、前記円弧部が軸線方向視において略円形を成すように連なることを特徴とする請求項4又は5記載のカートリッジ式内容物押出容器。
  7. 前記雌螺子部材は、拡径時には、軸線方向視において略C型形状を呈すことを特徴とする請求項6記載のカートリッジ式内容物押出容器。
  8. 前記螺合解除部は、前記カートリッジが前記本体容器から抜き出されるのに連動して、軸線方向前方へ移動し始めた前記雌螺子部材の前記円弧部同士の間に進入し、前記雌螺子部材を拡径する螺合解除突起であることを特徴とする請求項6又は7記載のカートリッジ式内容物押出容器。
  9. 前記螺合強制部材は、その内面に前記螺合解除突起を有することを特徴とする請求項8記載のカートリッジ式内容物押出容器。
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