JPWO2018155669A1 - 新規四環式保護剤 - Google Patents
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Abstract
Description
R14は炭素数1〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し;
XはO又はCONR15(ここでR15は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す)を示し;
Aは式(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)又は(13)
で表される基を示す)
で表される四環式化合物。
〔2〕Yがヒドロキシ基、塩素原子、又は臭素原子である〔1〕記載の四環式化合物。
〔3〕Zが単結合である〔1〕又は〔2〕記載の四環式化合物。
〔4〕R1〜R13のうち少なくとも1個が式(2)で表される基であり、残余が水素原子又はハロゲン原子である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の四環式化合物。
〔5〕R14が炭素数2〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の四環式化合物。
〔6〕R14が炭素数6〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の四環式化合物。
〔7〕R19が単結合又はメチレン基であり、R20、R21及びR22がメチレン基である〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の四環式化合物。
〔8〕〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の四環式化合物からなるカルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アミド基又はメルカプト基の保護剤。
医薬、農薬等様々な化学物質の製造工程において、原料や中間体の不溶化、固化が支障となっている場合、原料や中間体化合物に本発明の四環式化合物(1)を結合させることで、これらの溶解性を向上させ、これらの問題点を解決することができる。
当該アルキレン基のうち、炭素数2以上16以下の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基が好ましく、炭素数6以上16以下の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基がより好ましく、炭素数8以上14以下の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基がさらに好ましく、炭素数8以上12以下の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基がさらに好ましい。当該アルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ナノメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、テトラデカメチレン基等が挙げられる。
ここでR15は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、水素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいアリール基としては、炭素数6〜10のアリール基が挙げられ、具体的には炭素数1〜3のアルキル基が置換してもよいフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。このうち、フェニル基がさらに好ましい。
また、一般式(2)において、R14が炭素数6〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり;XはO又はCONHであり;Aは、式(3)又は(13)で示される基であり;R16、R17及びR18は、同一又は異なって、炭素数1〜4のアルキル基であり;R19は単結合であり;R20、R21及びR22はメチレン基である化合物がより好ましい。
シリルオキシ化アルキルハライド(14)とケトン化合物(25)とを反応させて、シリルオキシ化ケトン化合物(26)を得、次いで有機金属試薬(32)と反応させて、式(27)の化合物が得られる。また、水酸基を有する四環式化合物(27)をハロゲン化することにより、式(28)の化合物が得られる。また、ケトン化合物(25)の水酸基をシリルエーテルで保護した後、有機金属試薬(32)と反応させて、式(30)の化合物が得られる。次いで式(30)の化合物の保護基を脱保護して式(31)の化合物を得、シリルオキシ化アルキルハライド(14)と反応させ、式(27)の化合物が得られる。
ケトン化合物(29)を有機金属試薬(33)と反応させて、式(34)の化合物を得、式(34)の化合物の保護基を脱保護して式(35)の化合物が得られる。
次いでシリルオキシ化アルキルハライド(14)と反応させて、式(37)の化合物が得られる。また、水酸基を有する四環式化合物(37)をハロゲン化することにより、式(38)の化合物が得られる。また、ケトン化合物(26)を有機金属試薬(36)と反応させて、式(37)の化合物が得られる。
また、式(15)の化合物から式(17)の化合物、及び、式(25)の化合物から式(29)の化合物を得る反応も、上記と同様に、アルコールとシリル化剤とを塩基の存在下に反応させることにより製造することができる。
塩基としては、TEA、DIPEA、DBU、ジアザビシクロノネン(DBN)、DABCO、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、2,6−ルチジン、DMAP、LDA、NaOAc、MeONa、MeOK、リチウムヘキサメチルジシラジド(LHMDS)、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(NaHMDS)等の有機塩基、Na2CO3、NaHCO3、NaH、NaNH2、K2CO3、Cs2CO3等の無機塩基が挙げられる。
溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、N−メチルピロリドン等のラクタム類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
反応は、例えば0℃〜100℃で1時間〜24時間行えばよい。
溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、CPME、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトニトリル等のニトリル類、DMF、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、N−メチルピロリドン等のラクタム類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
反応は、例えば40℃〜150℃で1時間〜24時間行えばよい。
有機金属試薬としては、ハロゲン化アリールから調製できるグリニャール試薬、若しくはリチウム試薬等が挙げられる。溶媒としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、CPME、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化水素類またはこれらの混合溶媒が挙げられる。反応は、例えば0℃〜100℃で1時間〜48時間行うのが好ましい。
脱保護剤としては、TBAF(テトラブチルアンモニウムフルオリド)、フッ化ピリジン錯体、フッ化水素トリエチルアミン錯体、フッ化アンモニウム等が挙げられる。溶媒としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、CPME、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化水素類またはこれらの混合溶媒が挙げられる。反応は、例えば0℃〜80℃で1時間〜24時間行うのが好ましい。
ハロゲン化剤としては、塩化チオニル/ピリジン、塩化アセチル、PCl3/DIPEA、NCS、HCl、臭化アセチル、PBr3/DIPEA、NBS、HBr等が挙げられる。
溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、CPME、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化水素類、ジメチルホルムアミド(DMF)またはこれらの混合溶媒が挙げられる。反応は、例えば0℃〜100℃で0.5時間〜48時間行えばよい。
(1)本発明の四環式化合物(1)を、可溶性溶媒中、N−保護アミノ酸又はN−保護ペプチドのC末端カルボキシ基と縮合させて、本発明の四環式化合物(1)でC末端が保護されたN−保護C保護アミノ酸又はN−保護C−保護ペプチドを得る。若しくは、本発明の四環式化合物(1)を、可溶性溶媒中、N−保護アミノ酸又はN−保護ペプチドのC末端アミド基と反応させて、本発明の四環式化合物(1)でC末端が保護されたN−保護C保護アミノ酸又はN−保護C−保護ペプチドを得る。
(2)得られたN−保護C保護アミノ酸又はN−保護C−保護ペプチドのN末端の保護基を除去して、C−保護アミノ酸又はC−保護ペプチドを得る。
(3)得られたC−保護アミノ酸又はC−保護ペプチドのN末端に、N保護アミノ酸又はN−保護ペプチドを縮合させて、N−保護C−保護ペプチドを得る。
(4)得られたN−保護C−保護ペプチドのN末端の保護基及びC末端の保護基を除去して、目的のペプチドを得る。
TIPS2−3−F−Ph-Flu−Clの合成
Br−(CH2)11−OTIPS 14.7g(36.1mmol)、2,7−ジヒドロキシ−9H−フルオレン−9−オン 3.19g(15.0mmol)、炭酸カリウム7.48g(54.1mmol)をDMF43.0mLに懸濁し、95℃に加熱し、3時間撹拌した。反応溶液を濾過し、濾物をヘプタン180mLで洗浄した。濾液を分液し、得られたヘプタン層にヘプタン86mLを加え、DMF43mLで2回、水43mLで1回、10%食塩水43mLで2回分液洗浄した。得られたヘプタン層に、ヘプタン43mLを加え、アセトニトリル43mLで2回分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=100:0→100:1→40:1→30:1→1:1)で精製し、TIPS2−Flu−C=O 12.3gを得た。
13C−NMR(100MHz,Benzene−d6)δ12.4(6C),18.4(12C),26.4(2C),26.4(2C),29.5(2C),29.8(2C),30.0(2C),30.0(4C),30.2(2C),33.5(2C),63.7(2C),68.3(2C),110.0(2C),120.8(2C),121.3(2C),136.7(2C),137.8(2C),160.1(2C),193.4ESIMS MNa+ 887.7
TIPS2−Flu−C=O 6.95g(8.0mmol)を無水THF40mLに溶解し、3−フルオロフェニルマグネシウムブロミドTHF溶液16.0mL(16.0mmol)をゆっくり添加し、45℃に加熱し、2時間撹拌した。反応溶液を5℃に冷却し、0.5N塩酸120mLで反応を停止し、ヘプタン240mLを添加し、分液洗浄した。得られたヘプタン層を0.5N塩酸120mLで1回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液120mLで1回、20%食塩水120mLで1回、アセトニトリル120mLで1回分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=90:0→40:1→30:1)で精製し、TIPS2−3−F−Ph−OH 7.63gを得た。
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ12.1(6C),18.2(12C),25.9(2C),26.2(2C),29.4(2C),29.5(2C),29.6(2C),29.7(4C),29.8(2C),33.2(2C),63.6(2C),68.4(2C),83.1,111.0(2C),112.8(d,1C),114.1(d,1C),115.6(2C),120.2(2C),121.3,129.8(d,1C),132.3(2C),146.3(d,1C),151.5(2C),159.2(2C),162.9(d,1C)
ESIMS MH+ 961.8
TIPS2−3−F−Ph−Flu−OH 289mg(0.30mmol)を無水ジクロロメタン6.0mLに溶解し、ピリジン0.60mL(7.43mmol)を添加し、塩化チオニル44uL(0.60mmol)を添加し、室温で30分間撹拌した。反応溶液にヘプタン60mLを添加し、アセトニトリル20mLで3回分液洗浄した。得られたヘプタン層を減圧下で濃縮し、TIPS2−3−F−Ph−Flu−Cl 239mgを得た。
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ12.2(6C),18.2(12C),26.0(2C),26.2(2C),29.4(2C),29.6(4C),29.7(4C),29.8(2C),33.2(2C),63.6(2C),68.5(2C),73.9,111.7(2C),114.1(d,1C),114.9(d,1C),115.8(2C),120.4(2C),122.3(d,1C),130.0(d,1H),131.6(2C),144.3(d,1C),150.3(2C),159.3(2C),162.8(d,1C)
ESIMS MNa+ 1001.6
TIPS2−3−F−Ph-Flu−Brの合成
TIPS2−3−F−Ph−Flu−OH 1.14g(1.20mmol)をクロロホルム6.0mLに溶解し、DIPEA 5.6mL(32.3mmol)を添加し、0℃に冷却し、PBr3205μL(2.16mmol)を滴下した後、室温で1時間撹拌した。反応溶液にヘプタン400mLを添加し、水40mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン40mLを加え、アセトニトリル40mLで分液洗浄した。前記のヘプタンとアセトニトリルによる分液洗浄をさらに2回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮し、TIPS2−3−F−Ph−Flu−Br 1.24gを得た。
ESIMS MH+ 1023.7
Fmoc−Leu−O−(TIPS2−3−F−Ph-Flu)の合成
TIPS2−3−F−Ph−Flu−Br 1.25g(1.22mmol)をクロロホルム11.0mLに溶解し、DIPEA 852μL(4.88mmol)、Fmoc−Leu−OH 1.72g(4.88mmol)を添加し、60℃に加熱し、1時間30分撹拌した。さらにDIPEA 852μL(4.88mmol)、Fmoc−Leu−OH 1.72g(4.88mmol)を添加し、60℃で18時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、減圧下で濃縮して、得られた残渣をヘプタン70mLに溶解し、アセトニトリル15mLで分液した。得られたヘプタン層にヘプタン5mLを加え、アセトニトリル15mLで分液した。前記のヘプタンとアセトニトリルによる分液をさらに1回行った後、ヘプタン層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=50:1→40:1→10:1→5:1)で精製し、Fmoc−Leu−O−(TIPS2−3−F−Ph−Flu) 126mgを得た。
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ12.1(6C),18.2(12C),22.0,23.1,24.9,25.9(4C),26.2(2C),29.4(2C),29.6(2C),29.7(4C),29.8(2C),33.2(2C),42.1,47.2,52.8,63.6(2C),67.1,68.3(2C),88.8,110.7,111.0,112.5(d,1C),114.8(d,1C),115.3(2C),120.0(2C),120.3(2C),120.8,125.2(2C),127.1,127.2,127.8(2C),130.2(d,1C),133.0,133.3,141.3(2C),143.8,143.9,144.0,147.2(d,1C),156.0(2C),159.0(2C),162.9(d,1C),170.5
ESIMS MNa+ 1318.9
TIPS3−3−F−Ph−Flu−Clの合成
1−bromo−3−[[(1,1−dimethylethyl)dimethylsilyl)oxy]−5−fluorobenzene 7.13g(23.4mmol)を無水THF46.8mLに溶解し、マグネシウム 681mg(28.0mmol)を添加し、反応容器内を窒素置換した後、1,2−ジブロモエタン 10uL(0.12mmol)を添加し、2時間還流した。反応溶液を50℃に冷却し、無水THF23.4mLに溶解したフルオレノン 3.17g(17.6mmol)を添加し、40分間還流した。反応溶液を室温に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液100mLで反応を停止し、CPME150mLを加え、分液洗浄した。得られた有機層を20%食塩水100mLで1回分液洗浄した。有機層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=100:0→20:1)で精製し、3−F−5−OTBS−Ph−Flu−OH 6.75gを得た。
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ−4.4(2C),18.3,25.8(3C)83.4,105.9(d,1C),106.5(d,1C),113.3,120.3(2C)124.8(2C),128.6(2C),129.5(2C),139.7(2C),146.4(d,1C),149.9(2C),156.8(d,1C),163.4(d,1C)
ESIMS MH+ 407.2
3−F−5−OTBS−Ph−Flu−OH 5.11g(12.6mmol)をTHF31.5mLに溶解し、1.0MテトラブチルアンモニウムフロリドTHF溶液 18.9mL(18.9mmol)を添加し、室温で40分間撹拌した。反応溶液を0℃に冷却し、1N塩酸75mLで反応を停止し、酢酸エチル150mLを加え、分液洗浄した。得られた有機層を1N塩酸50mLで1回、20%食塩水50mLで1回分液洗浄した。有機層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をジクロロメタン10mLに溶解し、ヘプタン200mLを加え、撹拌し、沈澱物を濾取した。このジクロロメタンとヘプタンによるスラリー洗浄をさらに一回行い、得られた沈澱物を減圧下で乾燥し、3−F−5−OH−Ph−Flu−OH 2.53gを得た。
13C−NMR(100MHz,CD2Cl2)δ83.6,102.2(d,1C),105.3(d,1C),108.8(d,1C),120.7(2C),124.9(2C),128.9(2C),129.8(2C),140.0(2C),147.6(d,1C),150.0(2C),157.2(d,1C),163.9(d,1C)
ESIMS MH+ 293.2
3−F−5−OH−Ph−Flu−OH 1.14g(3.90mmol)、Br−(CH2)10−CONH−C(CH2OTIPS)3 2.51g(3.00mmol)、炭酸カリウム 1.24g(9.00mmol)をDMF15.0mLに懸濁し、95℃に加熱し、2時間30分撹拌した。反応溶液を室温に冷却し、酢酸エチル200mL、5%リン酸二水素カリウム水溶液200mLを添加し、分液洗浄した。得られた有機層を5%リン酸二水素カリウム水溶液50mLで3回、20%食塩水50mLで1回分液洗浄した。有機層を減圧下で濃縮し、得られた残渣をヘプタン250mLに溶解し、アセトニトリル50mLで3回分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=30:1→5:1)で精製し、TIPS3−3−F−Ph−Flu−OH 1.33gを得た。
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ12.1(9C),18.1(18C),25.9,26.1,29.3,29.4,29.5(3C),29.6,37.9,61.3(3C),62.2,68.4,83.5,100.7(d,1C),104.9(d,1C),108.0,120.3(2C),124.8(2C),128.6(2C),129.4(2C),139.7(2C),146.6(d,1C),150.0(2C),160.4(d,1C),163.6(d,1C),172.6
ESIMS MH+ 1048.7
TIPS3−3−F−Ph−Flu−OH 105mg(0.10mmol)を無水ジクロロメタン3.0mLに溶解し、ピリジン 200uL(2.48mmol)、塩化チオニル 29uL(0.40mmol)を添加し、室温で1時間撹拌した。反応溶液にヘプタン60mLを加え、アセトニトリル 30mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層をアセトニトリル15mLで2回分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮し、TIPS3−3−F−Ph−Flu−Cl 80mgを得た。
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ12.0(9C),18.1(18C),25.9,26.1,29.2,29.3,29.5(3C),29.6,37.9,61.3(3C),62.2,68.5,74.1,101.2(d,1C),106.0(d,1C),109.6,120.4(2C),125.5(2C),128.8(2C),129.5(2C),138.9(2C),144.4(d,1C),148.9(2C),160.4(d,1C),163.5(d,1C),172.6
ESIMS MH+ 1066.7
ペプチド化合物に対する溶解度向上性能の確認
本発明における四環式保護剤で保護した化合物の溶解度を測定した結果を以下に示す。
モデルとして使用したペプチド:H−Phe−Leu−Gly−OH
H−Phe−Leu−Gly−OH、H−Phe−Leu−Gly−O−(TIPS2−3−F−Ph−Flu)を合成し、25℃でCPME(シクロペンチルメチルエーテル)にそれぞれの化合物を飽和させ、その溶解度を測定した。
その結果、四環式保護剤の結合していないH−Phe−Leu−Gly−OHがCPMEに0.9mMしか溶解しないのに比べ、H−Phe−Leu−Gly−O−(TIPS2−3−F−Ph−Flu)の溶解度は540mM以上と約600倍以上溶解度が向上した。この結果から、四環式保護剤で誘導体化することで、ペプチドの溶解度が著しく向上することが確認できた。なお、H−Phe−Leu−Gly−OHとH−Phe−Leu−Gly−O−(TIPS2−3−F−Ph−Flu)は下記の構造を示す。
H−Phe−Leu−Gly−O−(TIPS2−3−F−Ph−Flu)の合成
TIPS2−3−F−Ph−Flu−OH 15.25g(15.9mmol)をクロロホルム 76.3mLに溶解し、5℃に冷却し、DIPEA 74.3mL(427mmol)を添加し、PBr3 2.71mL(28.5mmol)を滴下した後、室温まで昇温し、1時間40分撹拌した。反応溶液を5℃に冷却した後、ヘプタン1017mLを添加し、水102mLで1回、アセトニトリル102mLで3回分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮し、TIPS2−3−F−Ph−Flu−Brを含む混合物を得た。
なお、Fmoc−Leu−Gly−O−(TIPS2−3−F−Ph−Flu)とH−Leu−Gly−O−(TIPS2−3−F−Ph−Flu)は下記の構造を示す。
ESIMS MNa+ 1523.0
なお、Fmoc−Phe−Leu−Gly−O−(TIPS2−3−F−Ph−Flu)は下記の構造を示す。
ESIMS MH+ 1279.1
H−Phe−Leu−Gly−OHの合成
H−Phe−Leu−Gly−O−(TIPS2−3−F−Ph−Flu) 70mg(0.055mmol)をジクロロメタン 1.04mLに溶解し、トリフルオロ酢酸 55μL(0.71mmol)を添加し、室温で1時間15分撹拌した。H−Phe−Leu−Gly−O−(TIPS2−3−F−Ph−Flu)の消失を確認後、溶液を減圧下で濃縮し、残渣にジイソプロピルエーテル7mLを滴下し、5℃に冷却し、充分撹拌した後、5℃、3000rpmで5分間遠心分離し、デカンテーションにより沈殿物を分離した。このジイソプロピルエーテルによるスラリー洗浄、遠心分離、デカンテーションをさらに3回行い、沈殿物を得た。沈澱物を減圧下で乾燥し、H−Phe−Leu−Gly−OH 15mgを得た。
ESIMS MH+ 336.1
Claims (8)
- 一般式(1)
R14は炭素数1〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し;
XはO又はCONR15(ここでR15は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す)を示し;
Aは式(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)又は(13)
で表される基を示す)
で表される四環式化合物。 - Yがヒドロキシ基、塩素原子、又は臭素原子である請求項1記載の四環式化合物。
- Zが単結合である請求項1又は2記載の四環式化合物。
- R1〜R13のうち少なくとも1個が式(2)で表される基であり、残余が水素原子又はハロゲン原子である請求項1〜3のいずれかに記載の四環式化合物。
- R14が炭素数2〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である請求項1〜4のいずれかに記載の四環式化合物。
- R14が炭素数6〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である請求項1〜5のいずれかに記載の四環式化合物。
- R19が単結合又はメチレン基であり、R20、R21及びR22がメチレン基である請求項1〜6のいずれかに記載の四環式化合物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の四環式化合物からなるカルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アミド基又はメルカプト基の保護剤。
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