JP6322350B1 - 新規トリチル保護剤 - Google Patents
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- WJJZVHDHNKVEIT-UJCBYKFTSA-N CC(C)C[C@@H](C(NCC(OC(c(cc1)ccc1Cl)(c(cc1)ccc1Cl)c1cc(OCCCCCCCCCCCO[SiH-](C(C)C)(C(C)C)C(C)C)cc(OCCCCCCCCCCCO[Si](C(C)C)(C(C)C)C(C)C)c1)=O)=O)NC([C@H](Cc1ccccc1)NC(OCC1c2ccccc2-c2c1cccc2)=O)=O Chemical compound CC(C)C[C@@H](C(NCC(OC(c(cc1)ccc1Cl)(c(cc1)ccc1Cl)c1cc(OCCCCCCCCCCCO[SiH-](C(C)C)(C(C)C)C(C)C)cc(OCCCCCCCCCCCO[Si](C(C)C)(C(C)C)C(C)C)c1)=O)=O)NC([C@H](Cc1ccccc1)NC(OCC1c2ccccc2-c2c1cccc2)=O)=O WJJZVHDHNKVEIT-UJCBYKFTSA-N 0.000 description 1
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Abstract
Description
R16は炭素数1〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し;
XはO又はCONR17(ここでR17は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す)を示し;
Aは式(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)又は(13)
で表される基を示す)
で表されるトリチル化合物。
〔2〕Yがヒドロキシ基、塩素原子、又は臭素原子である〔1〕記載のトリチル化合物。
〔3〕R1〜R15のうち少なくとも1個が式(2)で表される基であり、残余が水素原子又はハロゲン原子である〔1〕又は〔2〕記載のトリチル化合物。
〔4〕R16が炭素数2〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のトリチル化合物。
〔5〕式(2)で表される基が2−t−ブチルジメチルシリルオキシエトキシ基又は3−t−ブチルジメチルシリルオキシプロポキシ基である場合を除く〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のトリメチル化合物。
〔6〕R16が炭素数6〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のトリチル化合物。
〔7〕R21が単結合又はメチレン基であり、R22、R23及びR24がメチレン基である〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のトリチル化合物。
〔8〕〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のトリチル化合物からなるカルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アミド基又はメルカプト基の保護剤。
医薬、農薬等様々な化学物質の製造工程において、原料や中間体の不溶化、固化が支障となっている場合、原料や中間体化合物に本発明のトリチル化合物(1)を結合させることで、これらの液状性、溶解性を向上させ、これらの問題点を解決することができる。
ここでR17は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、水素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいアリール基としては、炭素数6〜10のアリール基が挙げられ、具体的には炭素数1〜3のアルキル基が置換してもよいフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。このうち、フェニル基がさらに好ましい。
また、一般式(2)において、R16が炭素数6〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり;XはO又はCONHであり;Aは、式(3)又は(13)で示される基であり;R18、R19及びR20は、同一又は異なって、炭素数1〜4のアルキル基であり;R21は単結合であり;R22、R23及びR24はメチレン基である化合物がより好ましい。
シリルオキシ化アルキルハライド(14)とエステル化合物(25)とを反応させて、シリルオキシ化エステル化合物(26)を得、次いで有機金属試薬(27)と反応させて、水酸基を有するトリチル化合物(28)の化合物が得られる。さらに、これをハロゲン化することにより、式(29)の化合物が得られる。また、エステル化合物(25)の水酸基をシリルエーテルで保護した後、有機金属試薬(27)と反応させて、式(31)の化合物が得られる。次いで式(31)の化合物の保護基を脱保護して式(32)の化合物を得、シリルオキシ化アルキルハライド(14)と反応させ、式(28)の化合物が得られる。
ケトン化合物(33)を有機金属試薬(18)と反応させ、式(34)の化合物を得、水酸基を有するトリチル化合物(34)をハロゲン化することにより、式(35)の化合物が得られる。或いは、ケトン化合物(33)を有機金属試薬(19)と反応させ、式(36)の化合物を得、次いで式(36)の化合物の保護基を脱保護して式(37)の化合物を得、シリルオキシ化アルキルハライド(14)と反応させ、式(34)の化合物を得ることもできる。
ケトン化合物(38)とシリルオキシ化アルキルハライド(14)とを反応させて、シリルオキシ化ケトン化合物(39)を得、次いで有機金属試薬(27)と反応させて、水酸基を有するトリチル化合物(40)の化合物が得られる。さらに、これをハロゲン化することにより、式(41)の化合物が得られる。或いは、ケトン化合物(38)の水酸基をシリルエーテルで保護した後、有機金属試薬(27)と反応させ、式(43)の化合物が得られる。次いで式(43)の化合物の保護基を脱保護して式(44)の化合物を得、シリルオキシ化アルキルハライド(14)と反応させ、式(40)の化合物を得ることもできる。
また、式(15)の化合物から式(17)の化合物、式(25)の化合物から式(30)の化合物、及び、式(38)の化合物から式(42)の化合物を得る反応も、上記と同様に、アルコールとシリル化剤とを塩基の存在下に反応させることにより製造することができる。
塩基としては、TEA、DIPEA、DBU、ジアザビシクロノネン(DBN)、DABCO、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、N、N−ジメチルアニリン、ピリジン、2、6−ルチジン、DMAP、LDA、NaOAc、MeONa、MeOK、リチウムヘキサメチルジシラジド(LHMDS)、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(NaHMDS)等の有機塩基、Na2CO3、NaHCO3、NaH、NaNH2、K2CO3、Cs2CO3等の無機塩基が挙げられる。
溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、N−メチルピロリドン等のラクタム類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
反応は、例えば0℃〜100℃で1時間〜24時間行えばよい。
溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、CPME、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトニトリル等のニトリル類、DMF、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、N−メチルピロリドン等のラクタム類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
反応は、例えば40℃〜150℃で1時間〜24時間行えばよい。
有機金属試薬としては、ハロゲン化アリールから調製できるグリニャール試薬、若しくはリチウム試薬等が挙げられる。溶媒としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、CPME、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類またはこれらの混合溶媒が挙げられる。反応は、例えば−48℃〜100℃で0.5時間〜48時間行うのが好ましい。
脱保護剤としては、TBAF(テトラブチルアンモニウムフルオリド)、フッ化ピリジン錯体、フッ化水素トリエチルアミン錯体、フッ化アンモニウム等が挙げられる。溶媒としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、CPME、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化水素類またはこれらの混合溶媒が挙げられる。反応は、例えば0℃〜80℃で1時間〜24時間行うのが好ましい。
ハロゲン化剤としては、塩化チオニル/ピリジン、塩化アセチル、PCl3、NCS、HCl、臭化アセチル、PBr3、NBS、HBr等が挙げられる。
溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、CPME、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化水素類、ジメチルホルムアミド(DMF)またはこれらの混合溶媒が挙げられる。反応は、例えば0℃〜100℃で0.5時間〜48時間行えばよい。
(1)本発明のトリチル化合物(1)を、可溶性溶媒中、N−保護アミノ酸又はN−保護ペプチドのC末端カルボキシル基と縮合させて、本発明のトリチル化合物(1)でC末端が保護されたN−保護C保護アミノ酸又はN−保護C−保護ペプチドを得る。若しくは、本発明のトリチル化合物(1)を、可溶性溶媒中、N−保護アミノ酸又はN−保護ペプチドのC末端アミド基と反応させて、本発明のトリチル化合物(1)でC末端が保護されたN−保護C保護アミノ酸又はN−保護C−保護ペプチドを得る。
(2)得られたN−保護C保護アミノ酸又はN−保護C−保護ペプチドのN末端の保護基を除去して、C−保護アミノ酸又はC−保護ペプチドを得る。
(3)得られたC−保護アミノ酸又はC−保護ペプチドのN末端に、N保護アミノ酸又はN−保護ペプチドを縮合させて、N−保護C−保護ペプチドを得る。
(4)得られたN−保護C−保護ペプチドのN末端の保護基及びC末端の保護基を除去して、目的のペプチドを得る。
TIPS2−4,4’−diClTrt−Clの合成
Br−(CH2)11−OTIPS 8.66g(21.3mmol)、3,5−ジヒドロキシ安息香酸メチル1.59g(9.5mmol)、炭酸カリウム4.70g(34.0mmol)をDMF37.8mLに懸濁し、85℃に加熱し、3時間撹拌した後、100℃に昇温し、3時間攪拌した。反応溶液を濾過し、濾物をヘプタン79mLで洗浄した。濾液を分液し、得られたヘプタン層にヘプタン38mLを加え、DMF38mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層に、ヘプタン38mLを加え、1N塩酸38mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液38mLで1回、水38mLで1回分液洗浄した。ヘプタン層にヘプタン38mLを加え、アセトニトリル38mLで2回分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=200:1→0:100)で精製し、TIPS2−Ph−COOMe 9.76gを得た。
ESIMS MNa+ 843.6
TIPS2−Ph−COOMe0.82g(1.00mmol)をTHF10.0mLに溶解し、4−クロロマグネシウムブロミドジエチルエーテル溶液9.00mL(9.00mmol)を添加し、75℃に加熱し、3時間撹拌した。反応溶液を5℃に冷却し、1N塩酸30mLで反応を停止し、ヘキサン80mLを添加し、1N塩酸45mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液45mLで1回、水45mLで1回分液洗浄した。ヘプタン層にヘプタン20mLを加え、アセトニトリル50mLで分液洗浄した。前記のヘプタンとアセトニトリルによる分液洗浄をさらに1回行った。ヘプタン層に、ヘプタン30mLを加え、DMF15mLで分液洗浄した。ヘプタン層にヘプタン15mLを加え、DMF15mLで分液洗浄した。前記のヘプタンとアセトニトリルによる分液洗浄をさらに2回行い、ヘプタン層を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=70:1→15:1)で精製し、TIPS2−4,4’−diClTrt−OH 0.50gを得た。
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ12.2(6C),18.2(12C),26.0(2C),26.2(2C),29.3−29.8(12C),33.2(2C),63.7(2C),68.3(2C),81.5,100.2,106.9(2C),128.3(4C),129.4(4C),133.5(2C),144.9(2C),148.4,160.2(2C)
ESIMS MNa+ 1035.9
TIPS2−4,4’−diClTrt−OH 30mg(0.03mmol)をクロロホルム0.49mLに溶解し、塩化アセチル97μL(1.37mmol)を添加し、45℃に加熱し、1時間30分撹拌した。さらに塩化アセチル97μL(1.37mmol)添加し、45℃で15時間攪拌した。反応溶液にヘキサン5.0mLを加え、アセトニトリル3.0mLで分液洗浄した。ヘプタン層にヘプタン2.0mLを加え、アセトニトリル3.0mLで分液洗浄した。前記のヘプタンとアセトニトリルによる分液洗浄をさらに1回行い、ヘプタン層を減圧下で濃縮して、TIPS2−4,4’−diClTrt−Cl 21mgを得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ1.04−1.08(m,42H),1.23−1.44(m,28H),1.53(quin.,4H),1.71(quin.,4H),3.67(t,4H),3.85(t,4H),6.32(d,2H),6.40(t,1H),7.15−7.30(m,8H)
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ12.2(6C),18.2(12C),26.0(2C),26.2(2C),29.3−29.8(12C),33.2(2C),63.7(2C),68.3(2C),80.1,100.7,108.9(2C),128.1(4C),131.1(4C),134.2(2C),143.5(2C),146.5,159.9(2C)
TIPS6−2−ClTrt−OHの合成
1−bromo−3−[[(1,1−dimethylethyl)dimethylsilyl]oxy]−benzene 4.48g(15.6mmol)を無水THF31.2mLに溶解し、マグネシウム455mg(18.7mmol)を添加し、反応容器内を窒素置換した後、1,2−ジブロモエタン 7μL(0.08mmol)を添加し、2時間還流した。反応溶液を50℃に冷却し、無水THF 7.8mLに溶解したmethyl 2−Chlorobenzoate 1.00g(5.9mmol)を添加し、50分間還流した。反応溶液を5℃に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液 79mLで反応を停止し、ヘプタン 224mLを加え、分液洗浄した。得られた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液 79mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液 116mLで1回分液洗浄した。有機層を減圧下で濃縮して、TBS2−2−ClTrt−OHを含む混合物を得た。
前工程で得た混合物をTHF 17.7mLに溶解し、テトラブチルアンモニウムフロリド 1.0MTHF溶液 13.3mL(13.3mmol)を添加し、室温で20分間撹拌した。反応溶液を5℃に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液 147mLで反応を停止し、酢酸エチル147mLを加え、分液洗浄した。得られた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液 147mLで1回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液 147mLで1回分液洗浄した。有機層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=10:1→4:1→2:1→1:1)で精製し、4’,4”−diOH−2−ClTrt−OH 0.45gを得た。
13C−NMR(100MHz,DMSO−d6)δ80.7,113.6(2C),114.9(2C),118.5(2C),126.1,128.4(2C),128.9,130.6,131.3,133.7,144.3,147.8(2C),156.7(2C)
ESIMS MH+ 327.1
Br−(CH2)10−CONH−C(CH2OTIPS)3 0.91g(1.09mmol)、4’,4”−diOH−2−ClTrt−OH 0.14g(0.43mmol)、炭酸カリウム 0.19g(1.37mmol)をDMF 2.8mLに懸濁し、120℃に加熱し、2時間15分撹拌した。さらにBr−(CH2)10−CONH−C(CH2OTIPS)3 0.16g(0.19mmol)を添加し、120℃で、2時間30分撹拌した。室温まで冷却し、反応溶液を濾過し、ヘプタン6.0mLで洗浄した。濾液を分液し、得られたヘプタン層にヘプタン 2.8mLを加え、DMF 2.8mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層に、ヘプタン 2.8mLを加え、水 2.8mLで分液洗浄した。得られたヘプタン層にヘプタン 2.8mLを加え、アセトニトリル 2.8mLで2回分液洗浄した。ヘプタン層を減圧下で濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=50:1→15:1)で精製し、TIPS6−2−ClTrt−OH 0.31gを得た。
13C−NMR(100MHz,Benzene−d6)δ12.7(18C),18.7(36C),26.6(2C),26.8(2C),29.8−30.3(12C),38.3(2C),62.2(6C),62.8(2C),68.2(2C),83.3,114.3(2C),114.7(2C),121.1(2C),126.9,129.5(3C),131.8,132.3,134.1,144.9,148.3(2C),160.2(2C),172.4(2C)
ESIMS MNa+ 1860.2
ペプチド化合物に対する溶解度向上性能の確認
本発明におけるトリチル保護剤で保護した化合物の溶解度を測定した。
モデルとして使用したペプチド:H−Phe−Leu−Gly−OH
H−Phe−Leu−Gly−OH、H−Phe−Leu−Gly−O−(TIPS2−4,4’−diClTrt)を合成し、25℃でCPME(シクロペンチルメチルエーテル)にそれぞれの化合物を飽和させ、その溶解度を測定した。
その結果、トリチル保護剤の結合していないH−Phe−Leu−Gly−OHがCPMEにわずか0.9mMしか溶解しないのに比べ、TIPS2−4,4’−diClTrt−Clを結合した場合、1030mM以上と約1100倍以上溶解度が向上した。この結果から、トリチル保護剤で誘導体化することで、ペプチドの溶解度が著しく向上することが確認できた。なお、H−Phe−Leu−Gly−OHとH−Phe−Leu−Gly−O−(TIPS2−4,4’−diClTrt)は以下に示す通り合成した。また下記の構造を示す。
H−Phe−Leu−Gly−O−(TIPS2−4,4’−diClTrt)の合成
3.69g(8.62mmol)を加え、室温で50分撹拌した。H−Gly−O−(TIPS2−4,4’−diClTrt)の消失を確認後、2−(2−アミノエトキシ)エタノール 342μL(3.45mmol)を加え、室温で15分撹拌した。反応溶液にDMSO 57.5mLに溶解した3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸ナトリウム12.29g(69.0mmol)を添加し、5℃に冷却した後、DMSO 5.8mL、DBU 6.88mL(46.0mmol)を加え、30分撹拌した。Fmoc−Leu−Gly−O−(TIPS2−4,4’−diClTrt)の消失を確認後、4M CPME/HCl 12.1mL(48.3mmol)を滴下し、室温まで昇温し、CPME 3.1mL、20%食塩水 186mL、10%炭酸ナトリウム水溶液 159mLを加え、分液洗浄した。得られた有機相にDMSO 1.9mL、DMF 1.9mL、50%リン酸水素二カリウム水溶液 69mLを加え、分液洗浄し、H−Leu−Gly−O−(TIPS2−4,4’−diClTrt)を含む混合液を得た。
なお、Fmoc−Leu−Gly−O−(TIPS2−4,4’−diClTrt)とH−Leu−Gly−O−(TIPS2−4,4’−diClTrt)は下記の構造を示す。
ESIMS MNa+ 1574.7
なお、Fmoc−Phe−Leu−Gly−O−(TIPS2−4,4’−diClTrt)は下記の構造を示す。
ESIMS MNa+ 1353.0
H−Phe−Leu−Gly−OHの合成
ESIMS MH+ 336.1
Claims (5)
- 一般式(1)
R16は炭素数6〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し;
XはO又はCONR17(ここでR17は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す)を示し;
Aは式(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)又は(13)
で表される基を示す)
で表されるトリチル化合物。 - Yがヒドロキシ基、塩素原子又は臭素原子である請求項1記載のトリチル化合物。
- R1〜R15のうち少なくとも1個が式(2)で表される基であり、残余が水素原子又はハロゲン原子である請求項1又は2記載のトリチル化合物。
- R21が単結合又はメチレン基であり、R22、R23及びR24がメチレン基である請求項1〜3のいずれか1項記載のトリチル化合物。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載のトリチル化合物からなるカルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アミド基又はメルカプト基の保護剤。
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