JPWO2017155669A5 - - Google Patents
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本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2016年3月11日に出願された米国仮出願第62/306,795号の優先権を主張する。
本開示は、流体連続処理の方法、ならびに関連するシステム及び構成要素に関する。
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2016年3月11日に出願された米国仮出願第62/306,795号の優先権を主張する。
本開示は、流体連続処理の方法、ならびに関連するシステム及び構成要素に関する。
混合は、2つ以上の物質が組み合わされる一方で、各物質の化学特性はほとんど変化しないままであるプロセスである。しかしながら、混合物全体の特性は、成分物質の特性とは異なり得る。従って、混合はしばしば、分析技術によって確認され得る所望の物理的特性および化学的特性の組みあわせを有する媒体を製造するために使用される。
例えば、半導体製造において、ウエハ表面を平坦にするために化学機械平坦化/研磨(CMP:chemical mechanical planarization/polishing)が使用される。この方法は液状の化学組成物(例えば、酸および/または塩基を含有するもの)中に分散された研磨粒子を含有するスラリーの使用を必要とする。CMPスラリーは典型的には種々の化学物質と研磨粒子とを混合して分散体(例えば、コロイド分散体)を形成することによって製造される。CMP中、ウエハ上の研磨粒子の移動によって、ウエハ表面から材料が機械的に除去される。スラリー中の酸または塩基は、除去される材料と反応することによって材料の化学的除去を容易にする。そのため、このプロセスは「化学的(chemical)」「機械的(mechanical)」研磨と称される。所望の特性を有するCMPスラリーを製造するために、CMPスラリーを濾過して、化学反応剤中に分散された研磨粒子の分布を所望のものとすることが有用であり得る。濾過はまた、最終CMP生成物が高純度を有することを確実にする。
半導体ウェハがより進歩することにつれて、ウェハ表面上の形状(features)はより微細になり、より複雑になる。これらの複雑な微細形状を平坦化するには、非常に厳しい(tight)研磨加工窓(polish processing windows)が必要である。したがって、CMPプロセスは、CMPスラリー特性仕様が非常に厳しいことを必要とする。このことは、今度がCMPスラリー製造者に、ロット間のばらつきを減少させながら、製造プロセス能力を大幅に改善することを強いる。従来のスラリー製造プロセスでは、これらの厳しい要求を満たすことができない。
従来のスラリー製造プロセスは、バッチプロセス(図2)および連続プロセス(図3)を含む。バッチプロセスにおいて、全てのスラリー成分は、1つずつ大きなタンクに添加され(通常、ポンプのような流体移送ユニット、および/またはフローコントローラユニットによって)、続いて、攪拌機型のデバイスおよびQC(品質制御)工程によって、成分を混合する。その後、混合されたスラリーは、通常は濾過ステーションを通して包装ステーションに送られる。バッチプロセスは、大きな環境フットプリント、長い添加および混合時間、高い特性変動、低い処理量、および高い製造コストを含む多くの欠点を有する。
他方、従来の連続プロセス(図3)は、バッチプロセスにおける非常に大きなタンクをより小さなタンクに置き換え、インラインのスタティック(static)ミキサーまたはダイナミック(dynamic)ミキサーを導入する。原材料はこれらのインラインミキサーに1つずつ供給される(但し、1つのミキサーで一緒になることは決してない)。この設計はプロセスを連続的にすることを可能にし、処理量を増加させる。しかし、インラインミキサーは小さく、高い背圧を生じる。インラインミキサーに向かう各原料フロー成分ループは、著しい特性変動を引き起こすフロー制御の問題を引き起こす。したがって、連続プロセスは、厳しい仕様要求にも応えることができない。
本開示は、これらの欠点に対処する高度連続プロセスおよび関連システムを説明する。
本開示は材料(例えば、CMPスラリーを製造するための材料)を連続流体プロセスにおいて同時に受け入れて混合するタンク(例えば、比較的小さなタンク)を使用することにより、製品のばらつきが減少し、製品廃棄物が減少し、それにより、製造効率、製造歩留まり、および製品の一貫性が大幅に増加し、製造コスト(例えば、CMPスラリーを製造するための)が減少し得ることを予想外に見出したことに基づいている。
ある態様において、本開示は、化学組成物(例えば、CMPスラリーなどの研磨組成物)を作製する方法に関する。この方法は、A)少なくとも1つの混合タンク内で複数の連続材料流を混合して化学組成物を形成することであって、ここで各連続材料流は前記化学組成物の少なくとも1つの成分を含むことと、B)前記化学組成物の連続流を前記少なくとも1つの混合タンクの下流にある包装ステーションに移動させることとを含む。前記混合工程および前記移動工程は連続的に実行され、前記材料流および化学組成物流はインプロセス定常状態(in-process steady state)にあり、前記少なくとも1つの混合タンク内における前記混合工程は前記材料流の乱流混合、前記材料流の機械的撹拌、前記化学組成物の再循環、およびそれらの組合せからなる群より選択される少なくとも1つの混合方法を含む。
別の態様では、本開示は(1)それぞれ化学組成物(例えば、CMPスラリーなどの研磨組成物)を作製するために使用される材料を受容するように構成された複数の材料タンクと、(2)前記複数の材料タンクからの複数種の前記材料が化学組成物を形成するように混合される少なくとも1つの混合タンクであって、前記複数の材料タンクと流体連通し、前記複数の材料タンクから前記複数種の材料を連続的に受容し且つ前記化学組成物を下流に連続的に送達するように構成された混合タンクと、を含むシステムに関する。前記システムにおいて、前記混合タンクは、前記混合タンクと流体連通する再循環ループを任意に含む。前記システムは(3)前記混合タンクの下流にあり前記混合タンクと流体連通する少なくとも1つの保持タンクを任意で含む。前記システムは(4)前記混合タンクと流体連通し、化学組成物を受容し、濾過するように構成された少なくとも1つの濾過装置を任意で含む。このシステムは、各材料タンクと混合タンクとの間にインラインスタティックミキサーまたはインラインダイナミックミキサーを含まない。
実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記混合工程の前に、実質的に一定の流量を有する材料流を得ることをさらに含む。そのような実施形態では、実質的に一定の流量を有する材料流を得る工程は、所定の流量に達するまで、少なくとも1つの流体移送ユニットおよび少なくとも1つの流れ制御ユニットを通る材料タンク内の前記材料流を連続的に再循環することを含む。
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記連続プロセスを中断することなく、前記混合タンク内の前記化学組成物のことインプロセス品質管理測定(in-process quality control measurement)を実行することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記混合タンク内の成分の量を測定して、その量が所定の範囲内にあるかどうかを判定することをさらに含む。いくつかの実施形態では、前記測定工程が前記混合工程または移動工程を停止することなく実行される。
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記化学組成物の連続流を前記包装ステーションに移動させる前に、各連続材料流の質量流量を測定すること、各連続材料流の体積流量を測定すること、および少なくとも1つの成分を含む連続材料流を供給するタンク内の内容物重量を測定することからなる群より選択される少なくとも1つの工程をさらに含む。
いくつかの実施形態では、前記混合タンクは撹拌機またはバッフルを含まない。
いくつかの実施形態では、前記混合タンクは約40リットル~約1,500リットルの容積を有する。
いくつかの実施形態では、前記化学組成物は希釈剤、酸、塩基、塩、および研磨粒子を含む成分から調製される研磨組成物である。
いくつかの実施形態では、前記希釈剤は脱イオン水を含む。
いくつかの実施形態では、前記酸は有機酸、無機酸、またはそれらの混合物を含む。
いくつかの実施形態では、前記塩基は水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、四級アンモニウム化合物(例えば、水酸化テトラメチルアンモニウムまたは水酸化テトラブチルアンモニウム)、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、またはそれらの混合物を含む。
いくつかの実施形態では、前記塩は、クエン酸カリウム、炭酸カリウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウム、硝酸カリウム、硫酸カリウム、塩化カリウム、又はそれらの混合物を含む。
いくつかの実施形態では、前記研磨粒子は、シリカ(例えば、コロイダルシリカ)、セリア、チタニア、アルミナ、またはそれらの混合物を含む。
いくつかの実施形態では、前記化学組成物の連続流はシリカを約50重量%以下含む。
いくつかの実施形態では、前記化学組成物の連続流は約2~約11(例えば、約2~約9)のpHを有する。
いくつかの実施形態では、前記方法は、包装前に前記化学組成物を保持タンク内に連続的に移動させることをさらに含む。
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記化学組成物の連続流を前記包装ステーションに移動する前に、前記化学組成物の連続流を濾過することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、前記混合タンクを出る前記化学組成物の連続流は少なくとも約20リットル/分の体積流量を有する。
いくつかの実施形態において、前記方法は、成分の重量において、総ロット間変動または総ロット内変動が約1%以下である化学組成物を作製する。
いくつかの実施形態では、前記混合タンクが少なくとも1つの混合システムを含む。このような実施形態では、前記混合システムが攪拌機(例えば、機械的攪拌機)、ボルテックス、乱流ミキサー、再循環ループ(recirculation loop)、またはそれらの組合せを含むことができる。
いくつかの実施形態では、前記システムがシステム構成要素に一体的に取り付けられた少なくとも1つの品質判定ユニットをさらに含む。このような実施形態では、前記品質判定ユニットがpHメーター、導電率メーター、濃度メーター、またはLPC(Large Particle Count)メーターを含むことができる。
いくつかの実施形態では、前記システムは、各材料タンクと流体連通し各材料タンク内の材料を前記混合タンクに連続的に移送するように構成された流体移送ユニット(例えば、ポンプ)をさらに含む。
いくつかの実施形態では、前記システムは、各材料タンクと前記混合タンクとの間に、各材料タンクから前記混合タンクに移送される前記材料の流量(例えば、質量流量)を調整するように構成された流体フローコントローラユニット(例えば、マスフローコントローラ)をさらに含む。
いくつかの実施形態では、前記システムは、各材料タンクと接触し各材料タンク内の内容物重量を測定するように構成されたロードセルを含む。
いくつかの実施形態では、前記システムは、前記混合タンクから化学組成物を連続的に受け取るように構成された保持タンクをさらに含む。
いくつかの実施形態では、前記保持タンクは約1,500リットル~約20,000リットルの容積を有する。
いくつかの実施形態では、前記システムは前記濾過装置を含む。
いくつかの実施形態では前記システムは、前記混合タンクの下流に前記化学組成物を包装するように構成された包装ステーションをさらに含む。
いくつかの実施形態では前記システムは、前記混合タンクと流体連通し前記化学組成物を再循環して前記混合タンクに戻すように構成された前記再循環ループをさらに含む。
いくつかの実施形態では、前記システムは、システム構成要素(例えば、材料タンク、混合タンク、または保持タンク)から別のシステム構成要素(例えば、混合タンク、保持タンク、または包装ステーション)に材料を連続的に移送するようにそれぞれ構成された複数の流体移送ユニットをさらに含む。
いくつかの実施形態では、前記システムは、システム構成要素(例えば、材料タンク、混合タンク、または保持タンク)をそれぞれ独立して加熱するように構成された少なくとも1つの加熱ユニットをさらに含む。
本開示における主題の他の特徴、目的、および利点は、説明、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
CMPスラリー、ウェットエッチング用配合物および他のウェット組成物などの半導体用化学物質は、典型的には高品質でありつつ低コストでなければならない。高品質の要件は、高い半導体ウエハ歩留まりを確保するために必要である。したがって、半導体ユーザーは、CMPスラリーおよび他のウェット組成物について非常に厳しい仕様を要求する。大量化学製造においては、コストを低く抑えながら、非常に厳しい仕様を保証することが主要な課題である。従来のバッチプロセス(図2に示されるようなもの)は、典型的には比較的大きな保持タンク中で行われ、混合と包装は連続的には行わない。典型的なバッチブレンドプロセスでは個々の原材料が1つずつタンクに添加されるが、これには非常に長い時間がかかる。続いて、それらは、通常、in situ撹拌機によって一定時間混合され、続いて、品質管理(QC:quality control)測定が行われる。QC測定が仕様の範囲内であれば、ブレンドされた組成物は濾過および包装に移される。バッチプロセスは大きな環境フットプリントを占め、長時間を要し、したがってコストがかかる。従来の連続プロセスでは混合と包装が連続的に行われるが、典型的には材料タンクと保持タンクとの間に静的インラインミキサーを使用して、材料流を混合する。インラインミキサーはそれらを横切る圧力降下をもたらし、これらの圧力降下に打ち勝つためにより大きなポンプを必要とする。それらはまた、構成要素の変動をもたらし得る。これらの従来のプロセスは両方とも、高度な半導体ノード用途の課題を満たさない。驚くべきことに、本発明者らは、先進的連続プロセス(ACP)とも呼ばれる、本明細書に記載のシステムおよび方法が高品質かつ低コストの化学組成物を高い処理量で生成し、先進的半導体ノード用途を満たすことができることを見出した。
一般に、本開示は、化学組成物を形成するための流体連続処理の方法、ならびに関連するシステムおよび構成要素に関する。
いくつかの実施形態では、化学組成物は、半導体プロセスで使用されるものなどの、液体ベースの組成物(例えば、水、1種以上の有機溶媒、またはそれらの混合物を含有する組成物)であり得る。本明細書に記載の方法およびシステムによって作製することができる適切な化学組成物の例としては、研磨組成物(例えば、化学機械平坦化(CMP)スラリー)、現像剤(例えば、TMAH現像剤)、エッチング組成物、および洗浄組成物が挙げられる。
本明細書に記載のシステム及び方法によって調製可能な研磨組成物の例は、例えば、米国特許出願公開第2013-0067998号に記載されている。本明細書に記載のシステム及び方法によって調製可能なエッチング組成物の例は、例えば、米国特許出願公開第2015-0267112号及び同第2012-0231632号に記載されている。本明細書に記載のシステム及び方法によって調製可能なエッチング組成物の例は、例えば、米国特許出願公開第2015-0159125号、同第2015-0159124号、及び同第2015-0111804号に記載されている。
図1は化学組成物(例えば、CMPスラリーなどの研磨組成物)を製造するためのブレンドシステムの実施形態を示す。図1に示すように、システムは、複数の材料タンク12、14、16、および18、複数のポンプ13a、13b、13c、および13d、複数のマスフローコントローラ15a、15b、15c、15d、および15e、混合タンク20、任意の保持タンク21、任意の濾過装置22、包装ステーション24aまたは24b、任意のロードセル25、および任意の再循環ループ26および28、ならびに任意のスイッチバルブ27を含む。以下にさらに詳細に説明するように、ブレンドシステムは製品変動の低減、高処理量、および製品廃棄の低減を伴いつつ、連続流プロセスにおいて研磨組成物の成分を組み合わせるように操作することができる。
図1に示すブレンドシステムを用いてACPプロセスを完全に開始する前に、全ての原材料(例えば、CMPスラリーの成分)を「安定化」して(例えば、実質的に一定の流量を有する材料流を得ることにより)、混合タンクに入る原材料の量が確実に所定量を満たすようにすることができる。いくつかの実施形態では、最終化学組成物中における各成分の所望の量に応じて、材料タンク12、14、16、および18から出る材料流の実質的に一定の流量を互いに異ならせることができる。いくつかの実施形態において、安定化は、1つ以上の流体フローコントローラユニット(例えば、マスフローコントローラ)を通して原材料をそれぞれの材料タンクに戻して再循環させることによって行われる。所定の量に達すると、再循環を止めることができ、材料を混合タンクに供給することができる。例えば、図1に示されるように、材料タンク12は再循環ループ28を含み、再循環ループ28はスイッチバルブ27およびマスフローコントローラ15eを含む。いくつかの実施形態では、再循環ループ28が2つ以上のマスフローコントローラ15eを含むことができる。
ACPプロセスを開始する前に、スイッチバルブ27を開き、材料タンク12と混合タンク20との間のスイッチバルブ(図1には示さず)を閉じることによって、材料タンク12内の材料は再循環ループ28を通過することができる。所定の量(マスフローコントローラ15aまたは15eによって測定される)に達すると、スイッチバルブ27が閉じられ、材料タンク12と混合タンク20との間のスイッチバルブが開かれ、材料タンク12内の材料が混合タンク20に送達され得る。図1では1つの材料タンク(すなわち、材料タンク12)のみが再循環ループ28を備えているが、他の材料タンク(すなわち、材料タンク14、16、および18)もそれぞれ再循環ループを備えることができる。この新規かつ重要な工程は、混合タンクにおける変動を低減し、ACPプロセスのためのインプロセス定常状態を確立するのに役立つ。
使用中、原材料(例えば、CMPスラリーの成分)は材料タンク12、14、16、および18から、混合タンク20、任意選択の保持タンク21、および任意選択の濾過装置22を通って、連続流で包装ステーション24に移送される。本明細書で使用するとき、「連続流」は下流方向に連続する(例えば、定常状態動作中の変化が約15パーセント未満である正味流量)および/または下流方向に実質的に連続する(例えば、定常状態動作中の下流方向への正味の移動を伴う規則的なパルス流)バルク流を含む。
本開示に記載されるACPシステムおよびプロセスは、インプロセス定常状態を達成するように設計される。例えば、この状態では、プロセス実行中の質量入力と質量出力は実質的に等しくなる。質量入力は、混合タンクに入る全ての原料の量の合計を含む。質量出力は、混合タンクを出て行き、任意の保持タンク、任意の濾過装置、または包装ステーションに入る、完全に混合されたスラリー生成物の量を含む。ブレンドシステム全体の質量バランスが確立されると、原料連続流および下流の組成物流は、インプロセス定常状態になる。この状態において、最終組成物は中断することなく(例えば、混合タンク再循環およびインライン品質制御測定が行われている間)、予め目標とされていた定常的な速度で包装される。一般に、材料タンク12、14、16、および18は、任意の適切なタンクであってよく、化学組成物を形成するための材料を受容するように構成される。いくつかの実施形態では、材料タンクが化学組成物を形成するために使用される成分のうちの1つ以上を受け入れるための入口を含むことができる。いくつかの実施形態では、材料タンクが成分を混合タンク20に移送するための出口を含むことができる。いくつかの実施形態では、材料タンクが入口および出口の両方として機能する開口部を有することができる。いくつかの実施形態では、材料タンクは製造者が構成要素の供給のために使用するタンクとすることができる。
いくつかの実施形態において、システムが研磨組成物を製造するために使用される場合、各材料タンク12、14、16、および18は以下の材料:希釈剤、酸、塩基、および研磨粒子を含む研磨粒子組成物(例えば、研磨粒子分散物)のうちの1つ以上を受容し得る。このような実施態様において、各材料タンク12、14、16、又は18は任意に、以下の追加材料の1つ以上を受容することができる:腐食防止剤(例えば、ベンゾトリアゾール、トリアゾール、およびアゾール)、酸化剤(例えば、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、硝酸銀、鉄硝酸塩又は鉄塩化物、過酸又は塩(per acids or salts)、オゾン水、フェリシアン化カリウム、重クロム酸カリウム、ヨウ素酸カリウム、臭素酸カリウム、三酸化バナジウム、次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、硝酸第二鉄、KMgO4、他の無機過酸化物または有機過酸化物、またはそれらの混合物)、錯化剤、殺生物剤、pH調整剤、及び界面活性剤(例えば、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤)。
いくつかの実施形態において、単一の原料は複数の原料タンク12、14、16、および18を通して導入され得る(例えば、混合品質を改善するために)。いくつかの実施形態では、任意の数(例えば、2つ、3つ、または4つ)の材料タンク12、14、16、および18を使用して、成分を混合タンク20に導入することができる。いくつかの実施形態では、2つの材料タンク12および14のみを図1に示すシステムで使用することができる。例えば、希釈剤、酸、および塩基を予備混合し、混合物を材料タンク12を通じて導入し、研磨粒子組成物は材料タンク14を通じて導入することができる。特定の実施形態では、図1に示されるシステムにおいて、成分を混合タンク20に導入するために、4つより多い(例えば、5つ、6つ、7つ、またはそれ以上)材料タンクを使用し得る。
図1に示すように、各ポンプ13a、b、c、dは、それぞれの材料タンク12、14、16、18とそれぞれのマスフローコントローラ15a、b、c、dとの間に配置され、流体連通している。各ポンプ13a、b、c、dは原料をそれぞれの材料タンク12、14、16、および18からそれぞれのマスフローコントローラ15a、b、c、dを通じて混合タンク20に(例えば、連続的に)移動させるように構成されている。いくつかの実施形態では、ポンプ13a、b、c、dは、一方の側が作動流体と流体連通し、他方の側がモータ駆動装置と連通する密封ダイアフラムを含む電気機械ダイアフラムポンプとすることができる。モータ駆動部がダイアフラムを撓ませると、流体が汲み上げられる。
いくつかの実施形態ではシステムが材料タンク12、14、16、および18のそれぞれと接触するロードセルを含むことができ、ここでロードセルは材料タンク内の内容物重量を測定するように構成される。例えば、図1に示されるように、ロードセル25a、25b、25cおよび25dの各々は材料タンク(すなわち、タンク12、14、16または18)の下に配置されて、その内容重量を測定し得る。動作中、各ロードセルは材料タンク内の内容物の重量を監視することができ、材料タンク12、14、16、および18の各々が、混合タンク20に移送されるのに十分な材料を有することを保証することができる。いくつかの実施形態では、ロードセルは油圧ロードセル、空気圧ロードセル、またはひずみゲージロードセルとすることができる。
いくつかの実施形態では、各ポンプ13a、b、c、dは各材料タンク12、14、16、および18と流体連通しており、材料タンク12、14、16、および18からそれぞれの材料を連続的に引き出すことができる。各ポンプ13a、b、c、dの速度はそれぞれのポンプ13a、b、c、dを通って移動する材料の体積流量を変えるように調整(例えば、個別に調整)することができる。いくつかの実施形態では、各ポンプ13a、b、c、dの速度を調整して、混合タンク20内の連続材料流(例えば、希釈剤、酸、塩基、および/または研磨粒子組成物を含む流れ)の合計流れのレイノルズ数を調整することができる。
いくつかの実施形態では、各マスフローコントローラ15a、b、c、dは、調節可能なオリフィスと、一定の質量流量を達成するためにオリフィスを横切る(across)一定の圧力降下を維持する内部調整弁とを含むことができる。流量コントローラ15a、b、c、dを通る質量流量は、原材料を所望の割合で組み合わせることができるように、独立して調節可能である。例えば、フローコントローラ15a、b、c、dを通る質量流量は、研磨組成物内に分散された研磨粒子の目標濃度を達成するように調整することができる。特定の実施形態では、流量コントローラ15a、b、c、dを通る質量流量を調整して、混合タンク20内の混合連続材料流のレイノルズ数を調整することができる。
図1に示すシステムを使用して研磨組成物を作製する場合、各材料タンク12、14、16、および18は、以下の材料:希釈剤、酸、塩基、および研磨粒子組成物のうちの1つ以上を受け入れることができる。
希釈剤は例えば、脱イオン水を含むことができる。いくつかの実施形態では、脱イオン化されていない水と比較して、脱イオン水はイオン活性を低下させ、塩の形成をもたらし、且つ/または粒子凝集をもたらす。材料タンク12、14、16、および18のうちの1つまたは複数を通して希釈剤を添加することにより、対応する希釈組成物よりも一般に安価に輸送できる濃酸、塩基、および/または研磨粒子組成物の使用を容易にすることができる。
酸としては例えば、有機酸(例えば、カルボン酸またはスルホン酸)、無機酸(例えば、塩酸、硝酸、又は硫酸)、及びそれらの混合物が挙げられる。例えば、酸は、カルボン酸(例えば、クエン酸、コハク酸、酢酸、プロピオン酸、またはシュウ酸)、塩酸、硫酸、硝酸またはそれらの混合物を含むことができる。いくつかの実施形態では、1つ以上の材料タンク12、14、16、および18を通じて導入される酸は少なくとも約15重量%の初期酸濃度を有することができ、酸が研磨組成物中で約10重量%未満(例えば、約1重量%未満)の濃度を有するように、本明細書に記載の連続流体プロセスで希釈することができる。
塩基としては例えば、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、四級アンモニウム化合物(例えば、水酸化テトラメチルアンモニウムまたは水酸化テトラブチルアンモニウム)、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、及びそれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態において、塩基は、少なくとも約15重量%の初期濃縮溶液中で、材料タンク12、14、16および18のうちの1つまたは複数を通じて導入されることができ、塩基が研磨組成物中で約10重量%未満(例えば、約1体積%未満)の濃度を有するように、本明細書中に記載される連続流体プロセスにおいて希釈されうる。
研磨粒子組成物は例えば、シリカ、セリア、チタニア、アルミナ、またはそれらの混合物の水分散液を含むことができる。研磨粒子組成物の例は、コロイドシリカである。いくつかの実施形態では、研磨粒子組成物が研磨粒子(例えば、シリカ)を少なくとも約30重量%(例えば、少なくとも約35重量%または少なくとも約40重量%)且つ/または多くとも約50重量%(例えば、多くとも約45重量%または多くとも約40重量%)含むことができる。いくつかの実施形態では、研磨粒子組成物から調製される研磨組成物が研磨粒子(例えば、シリカ)を多くとも約15重量%(例えば、多くとも約12重量%、多くとも約10重量%、または多くとも約8重量%)且つ/または少なくとも約1重量%(例えば、少なくとも約3重量%、少なくとも約5重量%、または少なくとも約7重量%)含むことができる。
いくつかの実施形態では、研磨組成物は1つ以上の塩をさらに含むことができる。塩は、本質的に中性、塩基性、または酸性であり得る。いくつかの実施形態において、塩は、研磨組成物に添加される酸および塩基から形成され得る。いくつかの実施形態において、塩は、上記の酸および塩基とは独立して、研磨組成物に添加され得る。研磨組成物中に含まれ得る例示的な塩としては、カルボン酸塩、硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物塩、およびリン酸塩(例えば、カリウムまたはアンモニウムカチオンを用いて形成される塩)が挙げられる。塩としては例えば、クエン酸カリウム、炭酸カリウム、硝酸カリウム、硫酸カリウム、塩化カリウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウムが挙げられる。
いくつかの実施形態では、このように形成された研磨組成物が少なくとも約2(例えば、少なくとも約3、少なくとも約4、または少なくとも約5)から最大約11(例えば、最大約10、最大約9、または最大約8)までの範囲のpHを有することができる。
一例として、材料タンク12、14、16、および18は脱イオン水、水酸化カリウム、クエン酸、およびpH7のコロイダルシリカ分散液のうちの1つまたは複数を受け入れることができ、これらは、以下に記載される方法に従って、約10.2の最終pHを有する研磨組成物に組み合わされる。
図1に示すように、ブレンドシステムは、材料タンク12、14、16および18からの材料を混合してコロイド分散液を形成する混合タンク20を含むことができる。混合タンク20は一般に、材料タンク12、14、16、および18と流体連通している(例えば、マスフローコントローラ15a、b、c、dを通じて)。いくつかの実施形態では、混合タンク20が材料タンク12、14、16、および18から材料を連続的に受け取って、研磨組成物を形成し、研磨組成物を下流(例えば、包装ステーション24aまたは24b)に連続的に送達するように構成される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のブレンドシステムが2つ以上(例えば、3つまたは4つ)の混合タンク20を含むことができる。
いくつかの実施形態では、混合タンク20は、材料タンク12、14、16、および18から材料を受け取るための1つまたは複数の入口と、混合研磨組成物を下流に送達するための少なくとも1つの出口とを有することができる。いくつかの実施形態では、混合タンク20は、タンク内に撹拌機(例えば、機械式または電気式撹拌機)またはバッフル(baffle)などのいかなる混合デバイスも含まない。このような実施形態では、材料タンク12、14、16、および18からの連続材料流は、混合タンク20に導入された際に乱流を生成し、この乱流によって混合されうる。本明細書で使用するとき、「乱流」は、約4000を超えるレイノルズ数を有する流れである。理論に束縛されることを望むものではないが、混合タンク20内の材料の乱流は安定な研磨組成物の形成を促進することができると考えられる。特定の実施形態では、混合タンク20はタンク内に撹拌機(例えば、機械式または電気式撹拌機)またはバッフルなどの混合デバイスを含んでもよい。例えば、図4は、混合デバイス17を含むブレンドシステムの実施形態を示す。
いくつかの実施形態では、混合タンク20は、混合タンク20と流体連通しておりタンク内における混合を容易とする再循環ループ26を含むことができる。再循環ループ26は、混合タンク20内の液体組成物がタンク20から流れ出て、再循環ループ26を通ってタンク20に戻ることができるように、混合タンク20上の出口と入口との間を接続するパイプを含むことができる。いくつかの実施形態では、再循環ループ26が再循環ループ26内の液体流の流量を制御するポンプ(図1には示さず)を含むことができる。いくつかの実施形態では、ポンプがループもはや使用されないように、再循環ループ26を遮断することができる。いくつかの実施形態では、再循環ループ26は1つ以上のインラインミキサー(例えば、スタティックミキサーまたはダイナミックミキサー)を含み得る。いくつかの実施形態では、完全な混合を確実にするために、混合タンク20内の化学組成物の再循環がACPプロセス全体にわたって(すなわち、ACPプロセスを中断することなく)継続する。
いくつかの実施形態では、混合タンク20が少なくとも約10リットル(例えば、少なくとも約20リットル、少なくとも約40リットル、少なくとも約50リットル、少なくとも約80リットル、少なくとも約100リットル、少なくとも約200リットル、少なくとも約500リットル、または少なくとも約1000リットル)から最大約1500リットル(例えば、最大約1200リットル、最大約1000リットル、最大約750リットル、最大約500リットル、最大約400リットル、または最大約250リットル)までの容量を有する。理論に束縛されることを望むものではないが、混合タンク20が研磨組成物の成分(例えば、CMPスラリー)を同時に組み合わせて混合することを可能にするように、混合タンク20の容積は一般に、従来の連続プロセスにおいて典型的に使用されるインラインミキサー(例えば、スタティックミキサーまたはダイナミックミキサー)の容積よりも大きいものでありうると考えられる。タンク容積の下限は、原料の量および流量によって決定することができる。例えば、2種のみの化学物質が低流量で混合タンク20に入る場合は、小さな混合タンク容積(例えば、10リットル)で十分である。さらに、理論に束縛されることを望むものではないが、混合タンク20の容積は一般的に、従来のバッチプロセスにおいて典型的に使用されるタンクの容積よりも小さいものであってよく、それにより製造コストおよびプロセスの環境への影響を低減することができると考えられる。
動作中、材料タンク12、14、16、および18からの材料は実質的に同時に混合タンク20内に連続的に移送することができ、混合タンク20内で、材料が組み合わされ、混合されて、化学組成物(例えば、研磨組成物)を形成する。こうして形成された化学組成物は下流(例えば、濾過装置または包装ステーション)に連続的に移動させることができる。上記の連続プロセスの間、混合タンク20内の少なくとも1つの成分の量(例えば、2つ、3つ、または全ての成分の量)は、品質制御工程19において、それがその成分についての所定の範囲内であるかどうかを決定するために、(例えば、HPLC、LC-MS、またはICP-OES(全てThermo Fisher Scientific, Waltham,MAで入手可能)を使用することによって)測定され得る。成分の量が所定の範囲内であれば、そのまま連続処理を継続することができる。成分の量が所定の範囲外である場合、成分の量は所定の範囲内に入るように調節され得る(例えば、マスフローコントローラ15a、b、c、dのうちの1つを調節することによって)。成分の量に加えて、他の品質関連のパラメータも、混合タンクからのサンプルを用いて測定することができる。これらのパラメータとしてはpH、導電率、密度、および平均粒径が挙げられるが、これらに限定されない。これらの測定値に基づいて、必要に応じて、材料流をさらに調整することができる。いくつかの実施形態では、混合タンク20内の化学組成物のそのようなインプロセス品質管理測定は、連続工程を中断することなく行うことができる。いくつかの実施形態では、このようなインプロセス品質管理測定は、混合タンク20に一体的に取り付けられた少なくとも1つの品質判定ユニットを使用することによって実行することができる。品質判定ユニットとしては、例えば、pHメーター、導電率メーター、濃度メーター、LPC(Large Particle Count)メーター等が挙げられる。このような品質判定ユニットは、材料タンク、保持タンク、濾過装置、または接続パイプなどの他のシステム構成要素に一体的に取り付けて、プロセス内品質制御測定を実行することができる。
理論に束縛されることを望むものではないが、連続プロセスにおいて混合タンク20を使用することによって、従来の連続プロセス(例えば、研磨組成物の成分が材料タンクと保持タンクとの間でインラインミキサー(例えば、インラインスタティックミキサーまたはインラインダイナミックミキサー)を順次使用して1つずつ混合される連続プロセス)または従来のバッチプロセスと比較して、製品変動の低減および製品廃棄の低減をもたらすことができると考えられる。例えば、本発明者らは驚くべきことに、図1に示されるACPシステムによって作製される研磨組成物の成分(例えば、各成分)の重量および/または品質関連パラメータ(例えば、pH、導電率、密度、および平均粒径)における総ロット間変動または総ロット内変動が、約1%以下(例えば、約0.9%以下、約0.8%以下、約0.7%以下、約0.6%以下、約0.5%以下、約0.4%以下、約0.3%以下、約0.2%以下、または約0.1%以下)であり得ることを見出した。本明細書で使用するとき、用語「ロット間の変動」は異なるロット間の最終製品のパラメータの変動(例えば、あるロットから別のロットへの平均変動)を指す。本明細書で使用するとき、用語「ロット内変動」は特定のロット内の最終製品のパラメータの変動(例えば、あるパッケージから別のパッケージへの平均変動)を指す。本明細書で使用される用語「全変動」は、所与のパラメータに関する変動の最高値(highest variation)と最低値(lowest variation)との間の差を指す。例えば、こうして調製された研磨組成物は少なくとも1つの成分の重量または少なくとも1つの品質関連パラメータ(例えば、pH、導電率、密度、および平均粒径)において、最大で約0.5%の総ロット間変動を有しうる。対照的に、従来の連続プロセスまたは従来のバッチプロセスで使用されるシステムおよび方法は典型的に、成分の重量または品質関連パラメータ(例えば、pH、導電率、密度、および平均粒径)において0.5%より有意に高い総ロット間変動を有する製品を生成する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のブレンドシステムは、材料タンク12、14、16、および18と混合タンク20との間にインラインミキサー(スタティックミキサーまたはダイナミックミキサーなど)を含まない。インラインミキサーは典型的には混合デバイス(例えば、バッフル)を含み、1つの入口および1つの出口のみを有し、そして小さい体積(例えば、多くとも約10リットル)を有する。このようなインラインミキサーは典型的には3つ以上の成分を同時に混合するようには設計されておらず、したがって、混合タンク20(これは3つ以上の成分を同時に混合することができる)とは著しく異なる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のシステムは、材料タンク12、14、16、および18と混合タンク20との間以外の場所、例えば任意選択の再循環ループ26または28などに、1つまたは複数のインラインミキサを含むことができる。
いくつかの実施形態では、図1に示すブレンドシステムは、任意の濾過装置22を含むことができる。例えば、研磨組成物(例えば、CMPスラリー)を製造する場合、システムは、混合タンク20を出る研磨組成物を濾過して凝集粒子または不純物を除去するための濾過装置22を含むことができる。濾過装置22として使用できるフィルターの詳細は例えば、2010年2月9日に米国特許出願第12/702,602号として出願され、米国特許出願公開第2010/0320127A1として公開され、その全内容が参照により本明細書に組み込まれている「流体処理」に記載されている。濾過装置は、様々な細孔定格を有するデプスフィルター/輪郭フィルターまたは膜フィルターのいずれかとすることができる。デプスフィルター用の濾過媒体は典型的にはポリプロピレンから作られ、膜フィルター用の濾過媒体は典型的にはナイロンから作られる。フィルターは、Pall Corporation(Port Washington,NY)、Entegris Inc.(Billerica,MA)、およびRoki America Co.Ltd.(Findlay,OH)などの商業的供給源から購入することができる。
いくつかの実施形態では、任意選択の品質制御工程23を実行して、濾過された研磨組成物の含有量を分析することができる(例えば、濾過された研磨組成物中の成分の量が所定の範囲内にあるかどうかを判断する)。濾過された研磨組成物が目標仕様を満たす場合、包装ステーション24aまたは24bに流れていくことができる。いくつかの実施形態において、包装ステーション24aまたは24bにおいて、研磨組成物は直接(例えば、ウェハを平滑化するためのCMPプロセスにおいて)使用されても、または将来の(例えば、別の場所における)使用のために包装されてもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるACPシステムが、粒子を含有しない化学組成物、または粒子を含有するもののその数および/またはサイズが懸念されるものでない化学組成物(例えば、現像剤、エッチング組成物、または洗浄組成物)を製造するために使用される場合、濾過装置22は省略されてもよく、またはるかに細かく、微細化学製剤の濾過に適した膜型(絶対)フィルタであってもよい。
いくつかの実施形態において、図1に記載されるブレンドシステムは少なくとも1つ(例えば、2つ、3つ、またはそれ以上)の任意の保持タンク21を含み得る。保持タンク21は混合タンク20と任意選択の濾過装置22との間に、混合タンク20および濾過装置22と流体連通して配置することができる。いくつかの実施形態では、保持タンク21が混合タンク20から研磨組成物を連続的に受け入れるように構成することができる。いくつかの実施形態では、保持タンク21は少なくとも約1,500リットル(例えば、少なくとも約2,000リットル、少なくとも約4,000リットル、少なくとも約5,000リットル、少なくとも約6,000リットル、少なくとも約8,000リットル、または少なくとも約10,000リットル)から最大約20,000リットル(例えば、最大約18,000リットル、最大約16,000リットル、最大約15,000リットル、最大約14,000リットル、または最大約12,000リットル)までの範囲の比較的大きな容積を有することができる。いくつかの実施形態では、保持タンク21は混合タンク20内で形成される研磨組成物を貯蔵するための貯蔵タンクとして使用することができる。いくつかの実施形態では、保持タンク21を使用して、混合タンク20内で形成される研磨組成物の品質を制御することができる。例えば、混合タンク20内で形成される研磨組成物が目標仕様を満たすかどうかが不明である場合、研磨組成物は、最初に保持タンク21に移され、そこでその内容物を測定してもよい。一旦、保持タンク21内の研磨組成物が目標仕様を満たすことが確認されると、分散液は、濾過装置22および/または包装ステーション24に移送され得る。
いくつかの実施形態では、図1に示すシステムは、混合タンク20と任意の保持タンク21との間、任意の保持タンク21と任意の濾過装置22との間、および/または任意の濾過装置22と包装ステーション24との間に、任意のポンプを含むことができる。このようなポンプはこれらの構成要素間の流体の移動を容易にし、流体の体積流量を制御するために、これらの構成要素と流体連通することができる。
いくつかの実施形態では、図1に示すシステムは、混合タンク20と任意の保持タンク21との間、任意の保持タンク21と任意の濾過装置22との間、および/または任意の濾過装置22と包装ステーション24との間に、任意のマスフローコントローラを含むことができる。このようなマスフローコントローラはこれらの構成要素間の流体の移動を容易にし、流体の質量流量を制御するために、これらの構成要素と流体連通することができる。
図4は、化学組成物を製造するためのブレンドシステムの別の実施形態を示す。図4に示されるように、システムは、複数の材料タンク12、14、16、および18、複数のポンプ13a、13b、13c、および13d、複数のマスフローコントローラ15a、15b、15c、および15d、混合タンク20、混合タンク20に取り付けられた混合デバイス17、任意の保持タンク21、任意の濾過装置22、包装ステーション24、並びに任意の再循環ループ26を含む。材料タンク12、14、16、18はそれぞれ、タンクの下に配置されたロードセルを含む。
図1に示されるシステムは研磨組成物の製造について記載されたが、前記システムは現像剤、エッチング組成物、およびクリーニング組成物などの、研磨組成物以外の化学組成物を製造するために使用することもできる。研磨組成物と他の化学組成物との間の違いの1つは、研磨組成物が粒子を有するのに対して、他の化学組成物は粒子を有さないことである。粒子を含まない化学組成物を製造するACPシステムでは、材料タンク12、14、16、および18内の原料供給物は、粒子原料供給物無しで、酸、塩基、および希釈剤を含むことができる。
本開示はまた、化学組成物(例えば、CMPスラリーなどの研磨組成物)を形成するための連続的な方法に関する。この方法は少なくとも以下の2つの工程、すなわち、(1)化学組成物を形成するために少なくとも1つの混合タンク内で複数の連続材料流を混合する工程であって、前記連続材料流がそれぞれ前記化学組成物の少なくとも1つの成分を含有する、前記工程と、(2)前記化学組成物の連続流を前記混合タンクの下流の包装ステーションに移動する工程と、を含むことができる。混合工程および移動工程は、連続的に行うことができる。いくつかの実施形態では、材料流および化学組成物流は、連続操作中のプロセスの物質収支が取れるように、プロセス中の定常状態にある。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの混合タンクにおける混合プロセスが材料流の乱流混合、材料流の機械的撹拌、化学組成物の再循環、およびそれらの組合せからなる群より選択される少なくとも1つの混合方法を含む。
いくつかの実施形態では、混合タンク内で複数の連続材料流を混合する前に、本明細書に記載される方法は複数の材料タンク(その各々が化学組成物の少なくとも1つの成分を含む)を提供する工程、および、複数の連続材料流を材料タンクから混合タンクに(例えば、連続的に)移動させる工程をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法が混合タンク内での混合プロセスの前に、実質的に一定の流量(例えば、質量流量)を有する材料流を得る工程をさらに含むことができる。例えば、これは、所定の流量に達するまでの、少なくとも1つの流体移送ユニットおよび少なくとも1つの流れ制御ユニットを通る材料タンク内の材料流の連続的な再循環によって達成することができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、連続プロセスを中断することなく、混合タンク内の化学組成物のインプロセス品質管理測定を実施することを、さらに含むことができる。例えば、本明細書に記載の方法は、混合工程の後、混合タンク内の少なくとも1つの成分(例えば、各成分)の量を測定して、その量が所定の範囲内にあるかどうかを判定する測定工程を含むことができる。測定工程は混合工程(例えば、混合タンク内の成分を混合して化学組成物を形成する工程)及び/又は移動工程(例えば、化学組成物の連続流を包装ステーションに移動させる工程)を停止することなく行うことができる。測定された量が所定の範囲外である場合、混合タンク内の成分の量は、多かれ少なかれその成分を混合タンクに添加することを可能にすることによって調整することができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、化学組成物の連続流を包装ステーションに移動する前に(例えば、混合タンク内で複数の連続材料流を混合する前に)、各連続材料流の質量流量を測定すること(例えば、マスフローコントローラを使用することによって)、各連続材料流の体積流量を測定すること(例えば、ポンプを使用することによって)、および少なくとも1つの成分を含む連続材料流を供給するタンク内の内容物重量を測定すること(例えば、ロードセルを使用することによって)からなる群より選択される少なくとも1つの工程(例えば、2つまたは3つの工程)をさらに含むことができる。理論に束縛されることを望むものではないが、これらの測定は、本明細書中に記載されるACP法によって形成される化学組成物が高い生成物の一貫性、高い収率、および高処理量プロセス下での信頼できる性能を備えることを確実にし得ると考えられる。
いくつかの実施形態では、混合タンクを出る化学組成物の連続流が少なくとも約20リットル/分(例えば、少なくとも約30リットル/分、少なくとも約40リットル/分、少なくとも約50リットル/分、または少なくとも約60リットル/分)および/または最大約1,000リットル/分(例えば、最大約500リットル/分、最大約100リットル/分、最大約90リットル/分、最大約80リットル/分、最大約70リットル/分、または最大約60リットル/分)などの比較的高い体積流量を有することができる。結果として、本明細書で説明されるACP方法は比較的高い処理量を有することができ、それによって、製造効率を大幅に高め、製造コストを低減する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、化学組成物の連続流を包装ステーションに移動させる前に、化学組成物の連続流を任意の保持タンクに移動させること(例えば、混合タンクを出る化学組成物が所定の仕様を満たすことを確実にするために)を含むことができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、化学組成物の連続流を包装ステーションに移動させる前に、(1)化学組成物の連続流を濾過装置に移動させる工程と、(2)混合タンクから出る化学組成物を濾過する(例えば、凝集粒子または不純物を除去するために)工程とを含む、任意の濾過工程を含むことができる。このような実施形態では濾過された化学組成物が次いで、包装ステーションに移動され得、ここで、化学組成物は直接使用されてもよく、または将来の使用のために製品に包装されてもよい。本明細書に記載の方法が濾過工程を含まない実施形態では、混合タンクを出る化学組成物を包装ステーションに直接移送することができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法では、以下のサブ工程のうちの少なくとも2つ(例えば、3つ、4つ、5つ、またはすべて)を連続的に実行してもよい:(1)複数の連続材料流を材料タンクから混合タンクに移動させる工程、(2)複数の連続材料流を混合して化学組成物を形成する工程、(3)化学組成物の連続流を任意の保持タンクに移動させる工程、(4)化学組成物の連続流を任意の濾過装置に移動させる工程、(5)化学組成物を任意に濾過する工程、および(6)化学組成物(例えば、濾過された化学組成物)を包装ステーションに移動させる工程。
いくつかの実施形態では、本明細書で説明するACP方法は、図1に示すシステムを使用することによって実行することができる。図1を参照すると、本明細書に記載のACP法は複数の材料タンク12、14、16、および18を設けることを含むことができ、各材料タンクは化学組成物(例えば、CMPスラリーなどの研磨組成物)の少なくとも1つの成分を含む。次いで、複数の連続材料流(各々が化学組成物の少なくとも1つの成分を含有する)を、ポンプ13a、b、c、dを使用することによって、材料タンク12、14、16、および18から混合タンク20に移動させることができる。連続材料流を混合タンク20に移動させる前に、全ての原材料(例えば、CMPスラリーの成分)を再循環ループ(例えば、ループ28)に通し、所望の値で実質的に一定の流量を得ることができる。混合タンク20内で、成分を混合し、連続的に混合して、化学組成物を形成することができる。複数の連続材料流の質量流量はマスフローコントローラ15a、b、c、dを使用することによって連続的に測定および調整することができ、適切な量の成分が混合タンク20に加えられて所望の化学組成物を形成することを確実にする。各連続材料流の体積流量および各材料タンク12、14、16、および18内の内容物重量も測定し、監視して、所望の化学組成の形成を確実にすることができる。
次いで、品質制御工程19を実行して、混合タンク20内の少なくとも1つの成分(例えば、2種、3種、または全ての成分)の量を測定し、その量が所定の範囲内であるかどうかを決定することができる。この工程は、前記連続的方法における他の連続工程(例えば、混合工程または化学組成物の連続流を下流に移動させる工程)の停止等の中断を伴うことなく実施することができる。
図1に示すシステムが(例えば、研磨組成物を製造するための)濾過装置22を含む場合、混合タンク20内で形成される化学組成物の連続流は、化学組成物を濾過するために濾過装置22に移動され得る。次いで、濾過された化学組成物を包装ステーション24に移動させることができ、そこで化学組成物を直接使用するか、または将来使用するために製品に包装することができる。
化学組成物が包装ステーション24に移動される前に、化学組成物の内容物を分析するために(例えば、化学組成物中の成分の量が所定の範囲内にあるかどうかを決定するために)、任意の品質制御工程23を実行してもよい。化学組成が目標仕様を満たす場合、化学組成は包装ステーション24に流れることができる。
図1に示すシステムが混合タンク20と濾過装置22との間に保持タンク21を含む実施形態では、前記連続方法は、化学組成物の連続流を混合タンク20から保持タンク21へ、および保持タンク21から濾過装置22へ移動させる工程を含んでもよい。
特定の実施形態を開示したが、他の実施形態も可能である。
いくつかの実施形態において、ポンプは図1および図4に示されるシステムに関連して記載されたが、他の流体移動ユニット(例えば、重力供給ユニット、加圧タンク、またはサイフォン供給ユニット)もまた、本開示において記載されるブレンドシステムにおいて使用され得る。
いくつかの実施形態において、マスフローコントローラは図1および図4に示されるシステムに関連して記載されたが、他の流体フローコントローラユニット(例えば、体積流量コントローラ)もまた、本開示において記載されるブレンドシステムにおいて使用され得る。
本明細書において引用される全ての刊行物(例えば、特許、特許出願の刊行物、および論文)の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
以下の実施例は例示であって、範囲の限定を意図するものではない。
実施例1、2および3の概要:
代表的な3つの例を以下に示す。これらの例は本開示で説明されるACPプロセスを、従来のバッチプロセス(以下では図2に示される「バッチプロセス」とも呼ばれる)および従来の連続プロセス(以下では図3に示される「連続プロセス」とも呼ばれる)と比較する。3つの実施例の各々について、100生産ロットにわたって試験結果を収集した。
代表的な3つの例を以下に示す。これらの例は本開示で説明されるACPプロセスを、従来のバッチプロセス(以下では図2に示される「バッチプロセス」とも呼ばれる)および従来の連続プロセス(以下では図3に示される「連続プロセス」とも呼ばれる)と比較する。3つの実施例の各々について、100生産ロットにわたって試験結果を収集した。
実施例1:生産処理量実験
処理量分析のための詳細な研究を、ACPプロセス、従来のバッチプロセス、および従来の連続プロセスについて行った。以下、これら3つの処理の手順を説明する。
処理量分析のための詳細な研究を、ACPプロセス、従来のバッチプロセス、および従来の連続プロセスについて行った。以下、これら3つの処理の手順を説明する。
バッチ処理(比較例)
100ロットの研磨組成物を、バッチ製造プロセスを用いて作製した。研磨組成物には、化学物質、水およびシリカ研磨粒子が含まれる。化学物質には、カルボン酸(酸2)、有機塩基(塩基2)、および他の化学物質が含まれる。図2に示すように、各ロットについて、上記化学薬品および水を、材料タンク12、13、および16から3000ガロンタンク20(混合タンクおよび保持タンクの両方として働く)にポンプ13a、b、cおよびマスフローコントローラ15a、b、cを通じて1つずつポンプ輸送した。次いで、シリカ研磨剤分散液を、材料タンク18からポンプ13dおよびマスフローコントローラ15dを通じてタンク20にポンプ輸送した。タンク20はパドル型ミキサー17を含み、これを作動させて全ての成分を混合した。数時間の混合後、濾過操作および包装操作を開始した。具体的には、タンクからの混合研磨組成物を、濾過装置20(いくつかの濾過バンクを含む)を通して、完成品を保持する包装ステーション24(ドラムまたはトートを含む)にポンプ輸送した。包装された研磨組成物について品質管理を行った。製造処理量は、包装物のガロン数を、その特定のロットの研磨組成物を作製するために使用された合計時間で割ることによって測定した。合計時間は、全ての化学薬品、水および研磨剤分散液を導入する時間、混合時間、ならびに濾過および包装時間を含んだ。正規化処理量データを図5に要約する。
100ロットの研磨組成物を、バッチ製造プロセスを用いて作製した。研磨組成物には、化学物質、水およびシリカ研磨粒子が含まれる。化学物質には、カルボン酸(酸2)、有機塩基(塩基2)、および他の化学物質が含まれる。図2に示すように、各ロットについて、上記化学薬品および水を、材料タンク12、13、および16から3000ガロンタンク20(混合タンクおよび保持タンクの両方として働く)にポンプ13a、b、cおよびマスフローコントローラ15a、b、cを通じて1つずつポンプ輸送した。次いで、シリカ研磨剤分散液を、材料タンク18からポンプ13dおよびマスフローコントローラ15dを通じてタンク20にポンプ輸送した。タンク20はパドル型ミキサー17を含み、これを作動させて全ての成分を混合した。数時間の混合後、濾過操作および包装操作を開始した。具体的には、タンクからの混合研磨組成物を、濾過装置20(いくつかの濾過バンクを含む)を通して、完成品を保持する包装ステーション24(ドラムまたはトートを含む)にポンプ輸送した。包装された研磨組成物について品質管理を行った。製造処理量は、包装物のガロン数を、その特定のロットの研磨組成物を作製するために使用された合計時間で割ることによって測定した。合計時間は、全ての化学薬品、水および研磨剤分散液を導入する時間、混合時間、ならびに濾過および包装時間を含んだ。正規化処理量データを図5に要約する。
連続処理(比較例)
100ロットの研磨組成物を、連続スタティックミキサーブレンドプロセスを用いて作製した。研磨組成物は、酸1および塩基1(酸2および塩基2の代わりに)を含むことを除いて、バッチプロセスから作製された研磨組成物と同様である。このプロセスでは、化学物質、水、および研磨材分散液などの原材料を、多数のインライン静的ミキサーを用いて混合した。これは、以下のように連続的に行われた。
100ロットの研磨組成物を、連続スタティックミキサーブレンドプロセスを用いて作製した。研磨組成物は、酸1および塩基1(酸2および塩基2の代わりに)を含むことを除いて、バッチプロセスから作製された研磨組成物と同様である。このプロセスでは、化学物質、水、および研磨材分散液などの原材料を、多数のインライン静的ミキサーを用いて混合した。これは、以下のように連続的に行われた。
図3に示すように、原料1および原料2を、原料タンク12および14からポンプ13a、bおよびマスフローコントローラ15a、bを通じて第1のインラインスタティックミキサー17aにポンプ輸送した。次いで、ミキサー17a中の混合物および材料タンク16からの原料3を、第2のインラインスタティックミキサー17bにポンプで送り込んだ。次いで、ミキサー17b中のこの混合物および原料タンク18からの原料4を、第3のインラインスタティックミキサー17c中にポンプ輸送した。材料3および材料4を、ポンプ13c、dおよびマスフローコントローラ15c、dを使用することによって、インライナーミキサー17b、cにポンプ輸送した。この連続流プロセスを、全ての原料が混合されるまで継続した。最後に、得られた混合物を保持タンク21に導入した。選択されたパラメータ(例えば、導電率)についての迅速な品質制御工程19が行われ、混合された研磨組成物が濾過ステーション22に送達され、次いで包装ステーション24に送達された。連続プロセスは、ある数のドラムまたはトートが充填されるまで継続した。生産処理量は、包装物のガロン数を生産の総時間で割ることによって測定した。正規化された処理量データを図5に要約する。
本開示の先進的連続プロセス(ACP)
同じ研磨組成物の100ロットを、図1または図4に記載のブレンドシステムを用いて製造した。
ACPプロセスの生産処理量は、包装物のガロン数を生産時間で割ることによって測定した。
同じ研磨組成物の100ロットを、図1または図4に記載のブレンドシステムを用いて製造した。
ACPプロセスの生産処理量は、包装物のガロン数を生産時間で割ることによって測定した。
バッチプロセス、連続プロセスおよびACPプロセスの単位時間当たりのガロン単位での正規化された処理量を図5に示す。図5に見られるように、バッチプロセスの正規化処理量が毎分100ガロンである場合、連続プロセスの処理量は毎分293ガロンであり、ACPプロセスの処理量は毎分356ガロンである。換言すれば、ACPプロセスは、バッチプロセスの処理量の約3.5倍および連続プロセスの処理量の約1.2倍の処理量を有していた。本開示において記載されるACPプロセスが比較バッチおよび連続プロセスよりも有意に大きい処理量を有し、これは実質的なコスト節約をもたらすであろうことを、図5は明確に実証する。
実施例2:製品全体品質および製造プロセス一貫性実験(Product Overall Quality and Production Process Consistency Experiment)
実施例1に記載の3つのプロセスから得られた製品の品質およびプロセス変動が、製品品質にどのように影響するかを分析するために、詳細な研究を行った。先に述べたように、分析QCデータ/プロセスパラメータを、3つのプロセス:バッチ、連続、およびACPの各々の100回の生産運転について収集した。これらのパラメータは、完成したロットについて3つのサンプルについて測定された。したがって、各製造プロセスについて、100回の製造工程があるので、任意のパラメータについて300個のデータポイントを収集した。特定のロットにおける3つのサンプルはそれぞれ、ロットの出発パッケージ(例えば、最初のドラム)、ロットの中間パッケージ、および同じロットの最後のパッケージから引き出された。
実施例1に記載の3つのプロセスから得られた製品の品質およびプロセス変動が、製品品質にどのように影響するかを分析するために、詳細な研究を行った。先に述べたように、分析QCデータ/プロセスパラメータを、3つのプロセス:バッチ、連続、およびACPの各々の100回の生産運転について収集した。これらのパラメータは、完成したロットについて3つのサンプルについて測定された。したがって、各製造プロセスについて、100回の製造工程があるので、任意のパラメータについて300個のデータポイントを収集した。特定のロットにおける3つのサンプルはそれぞれ、ロットの出発パッケージ(例えば、最初のドラム)、ロットの中間パッケージ、および同じロットの最後のパッケージから引き出された。
一般に、組成物中の各成分は、特定の電子移動度を有する。個々の成分の電子移動度は、導電率によって測定される。組成物の全導電率は、成分の個々の導電率の合計である。したがって、導電率が複数の製造ロットについて一貫している場合、プロセス変動は最小限であり、最終製品の品質は良好であると考えられる。したがって、組成物の導電率の「変動」は、製品品質全体および製造プロセスの一貫性の重要な指標となり得る。
この実施例では、3つのプロセスの各々について、100回の製造運転の各々において導電率を測定した。導電率は、METTLER TOLEDO S-47pH/導電率メーターを用いて測定した。導電率メーターによって測定された導電率値の平均を計算した。その後、正規化された導電率変化を、3つのプロセスのそれぞれについて、この平均値からの標準偏差として測定した。バッチプロセス、連続プロセス、およびACPプロセスについて、正規化された総ロット間導電率変動、および導電率の正規化された±ロット間変動を図6にプロットする。±変動は、全変動の半値であることに留意されたい。図6は、ACPプロセスの総ロット間導電率変動(すなわち、0.52)がバッチプロセスの総ロット間導電率変動(すなわち、0.75)または連続プロセスの総ロット間導電率変動(すなわち、0.79)よりも有意に少なく、ACPプロセスが2つの従来の製造プロセスと比較して驚くほど優れていたことを明らかに実証している。このように、ACPプロセスから得られる製品の品質は2つの比較プロセスと比較した場合、はるかに優れており、ACPプロセスは、はるかに良好な製造プロセス一貫性を有していた。
実施例3:製品成分品質および原材料飼料整合性実験(Product Component Quality and Raw Material Feed Consistency Experiment)
半導体産業は、消耗品が最終チップ製品の歩留まりに大きな影響を与えるため、消耗品の品質に関して非常に厳しい。したがって、研磨組成物または化学組成物などの消耗品については、個々の未加工成分の濃度が監視され、販売された製品に付随する分析証明書に報告される。したがって、各製品成分の品質/濃度が満足のいくものであり、製品の個々の成分の濃度の変動が最小限であることが必須である。原材料(例えば、酸または塩基)の濃度が顧客の定めた管理限界から外れた場合、製品は販売可能ではないとみなされ、ベンダーが廃棄しなければならず、製品は廃棄される。
半導体産業は、消耗品が最終チップ製品の歩留まりに大きな影響を与えるため、消耗品の品質に関して非常に厳しい。したがって、研磨組成物または化学組成物などの消耗品については、個々の未加工成分の濃度が監視され、販売された製品に付随する分析証明書に報告される。したがって、各製品成分の品質/濃度が満足のいくものであり、製品の個々の成分の濃度の変動が最小限であることが必須である。原材料(例えば、酸または塩基)の濃度が顧客の定めた管理限界から外れた場合、製品は販売可能ではないとみなされ、ベンダーが廃棄しなければならず、製品は廃棄される。
従って、実験は、実施例1に記載された3つのプロセスから得られた生成物の成分の濃度の一貫性を決定するために行われた。3つのプロセスの各々について100回の製造実験における酸濃度および塩基濃度を、実施例2に記載されたものと同一のサンプリング様式で測定した。酸または塩基の濃度を測定するために、Thermo Fisher Scientific Companyによって供給されるHPLCを使用した。塩基1および酸1を連続法で分析し、一方、塩基2および酸2をバッチ法で分析した。ACPプロセスについては、塩基1、塩基2、酸1および酸2の4つ全てを分析した。図7から分かるように、ACPについての正規化された酸/塩基の総ロット間変動は驚くべきことに、バッチプロセスおよび連続プロセスから得られたものよりもはるかに小さかった。このことは、ACP産物で個々の成分の濃度がはるかに一貫していることを確認する。特に、連続プロセスから得られた酸1および塩基1の全ロット間変動はそれぞれ9.9および1.62であり、ACPプロセスから得られたもの(酸1について0.92、塩基1について0.89)より有意に高かった。同様に、バッチプロセスから得られた酸2および塩基2の全ロット間変動はそれぞれ0.75および1.14であり、ACPプロセスから得られたもの(酸2について0.57、塩基2について0.59)より有意に高かった。
したがって、この実施例で、2つの比較プロセスに対するACPプロセスの優位性がさらに確認された。
他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にある。
Claims (20)
- 少なくとも1つの混合タンク内で複数の材料タンクから受容した複数の連続材料流を混合して化学組成物を形成すること、ここで前記混合タンクは前記複数の材料タンクの各々と独立に流体連通し、各連続材料流は流体流であり、かつ前記化学組成物の少なくとも1つの成分を含み、前記化学組成物は希釈剤、酸、塩基、研磨粒子、及び任意で塩を含む成分から調製される研磨組成物である;並びに
前記化学組成物の連続流を前記少なくとも1つの混合タンクの下流にある包装ステーションに移動させること、ここで前記包装ステーションは、前記化学組成物を製品へと包装するように構成されている、
を含み、
前記希釈剤は第1の材料タンク内に与えられ、前記酸は第2の材料タンク内に与えられ、前記塩基は第3の材料タンク内に与えられ、前記研磨粒子は第4の材料タンク内に与えられ、
前記複数の連続材料流は、各材料タンクと前記混合タンクとの間でインラインスタティックミキサー及びインラインダイナミックミキサーのいずれも通過することは無く、
前記混合工程及び前記移動工程は連続的に実行され、
前記材料流及び化学組成物流はインプロセス定常状態(in-process steady state)にあり、
前記少なくとも1つの混合タンク内における前記混合工程は前記材料流の乱流混合、前記材料流の機械的撹拌、前記化学組成物の再循環、及びそれらの組合せからなる群より選択される少なくとも1つの混合方法を含む、
前記化学組成物を作製する方法。 - 前記混合工程の前に実質的に一定の流量を有する材料流を得ることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 実質的に一定の流量を有する材料流を得ることは、所定の流量に達するまで、少なくとも1つの流体移送ユニット及び少なくとも1つの流れ制御ユニットを通じて材料タンク内の前記材料流を連続的に再循環することを含む、請求項2に記載の方法。
- 前記連続的プロセスを中断することなく、前記混合タンク内の前記化学組成物のインプロセス品質管理測定を実行することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記混合タンクは約40リットル~約1,500リットルの容積を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記化学組成物は希釈剤、酸、塩基、塩、及び研磨粒子を含む成分から調製される研磨組成物である、請求項1に記載の方法。
- 前記希釈剤は脱イオン水を含む、請求項6に記載の方法。
- 前記酸は有機酸、無機酸、又はそれらの混合物を含む、請求項6に記載の方法。
- 前記塩基は水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、四級アンモニウム化合物、又はそれらの混合物を含む、請求項6に記載の方法。
- 前記塩はクエン酸カリウム、炭酸カリウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウム、硝酸カリウム、硫酸カリウム、塩化カリウム、又はそれらの混合物を含む、請求項6に記載の方法。
- 前記研磨粒子はシリカ、セリア、チタニア、アルミナ、又はそれらの混合物を含む、請求項6に記載の方法。
- 前記研磨粒子はコロイダルシリカを含む、請求項6に記載の方法。
- 前記化学組成物の連続流はシリカを約50重量%以下含む、請求項12に記載の方法。
- 前記化学組成物の連続流は約2~約11のpHを有する、請求項1に記載の方法。
- 前記化学組成物の連続流は約2~約9のpHを有する、請求項14に記載の方法。
- 包装する前に前記化学組成物を保持タンク内に連続的に移動させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記化学組成物の連続流を前記包装ステーションに移動する前に、前記化学組成物の連続流を濾過する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記混合タンクを出る前記化学組成物の連続流は少なくとも約20リットル/分の体積流量を有する、請求項1に記載の方法。
- 成分の重量における総ロット間変動が約1%以下である化学組成物を作製する、請求項1に記載の方法。
- 成分の重量における総ロット内変動が約1%以下である化学組成物を作製する、請求項1に記載の方法。
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