JPWO2017150412A1 - 電荷輸送性ワニス - Google Patents

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Abstract

例えば、アニリン誘導体やチオフェン誘導体等の電荷輸送性物質と、例えば、下記式で示されるようなオニウムボレート塩と、有機溶媒とを含む電荷輸送性ワニスは、電荷輸送性、平坦性および均一性に優れる電荷輸送性薄膜を再現性よく与える。

Description

本発明は、電荷輸送性ワニスに関する。
有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELという)素子には、発光層や電荷注入層として、有機化合物からなる電荷輸送性薄膜が用いられる。特に、正孔注入層は、陽極と、正孔輸送層あるいは発光層との電荷の授受を担い、有機EL素子の低電圧駆動および高輝度を達成するために重要な機能を果たす。
正孔注入層の形成方法は、蒸着法に代表されるドライプロセスと、スピンコート法に代表されるウェットプロセスとに大別され、これら各プロセスを比べると、ウェットプロセスの方が大面積に平坦性の高い薄膜を効率的に製造できる。それゆえ、有機ELディスプレイの大面積化が進められている現在、ウェットプロセスで形成可能な正孔注入層が望まれている。
このような事情に鑑み、本発明者らは、各種ウェットプロセスに適用可能であるとともに、有機EL素子の正孔注入層に適用した場合に優れたEL素子特性を実現できる薄膜を与える電荷輸送性材料や、それに用いる有機溶媒に対する溶解性の良好な化合物を開発してきている(例えば特許文献1〜5参照)。
しかし、正孔注入層用のウェットプロセス材料に関しては常に改善が求められており、特に、電荷輸送性に優れた薄膜を与えるウェットプロセス材料が求められている。
国際公開第2008/032616号 国際公開第2008/129947号 国際公開第2006/025342号 国際公開第2010/058777号 特開2014−205624号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、電荷輸送性、平坦性および均一性に優れる電荷輸送性薄膜を再現性よく与える電荷輸送性ワニスを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、電荷輸送性物質と、所定のオニウムボレート塩とを有機溶媒に溶解させて得られるワニスから、電荷輸送性、平坦性および均一性に優れる電荷輸送性薄膜が再現性よく得られること、並びに当該薄膜を正孔注入層として用いることで、優れた輝度特性の有機EL素子が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
1. 電荷輸送性物質と、オニウムボレート塩と、有機溶媒とを含み、前記オニウムボレート塩が、式(a1)で表されるアニオンと対カチオンからなるオニウムボレート塩を含むことを特徴とする電荷輸送性ワニス、
Figure 2017150412
(式中、Rは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のフルオロアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基または炭素数7〜10のフルオロアラルキル基を表す。)
2. 前記電荷輸送性物質が、アニリン誘導体およびチオフェン誘導体から選ばれる少なくとも1種である1の電荷輸送性ワニス、
3. 前記電荷輸送性物質が、アニリン誘導体である2の電荷輸送性ワニス、
4. 1〜3のいずれかの電荷輸送性ワニスを用いて作製される電荷輸送性薄膜、
5. 4の電荷輸送性薄膜を有する有機エレクトロルミネッセンス素子、
6. 1〜3のいずれかの電荷輸送性ワニスを基材上に塗布し、溶媒を蒸発させることを特徴とする電荷輸送性薄膜の製造方法
を提供する。
本発明の電荷輸送性ワニスを用いることで、電荷輸送性、平坦性および均一性に優れる電荷輸送性薄膜が得られる。
また、このような特性を有する電荷輸送性薄膜は、有機EL素子をはじめとした電子デバイス用薄膜として好適に用いることができる。特に、この薄膜を有機EL素子の正孔注入層に適用することで、低駆動電圧の有機EL素子を得ることができる。
さらに、本発明の電荷輸送性ワニスは、スピンコート法やスリットコート法等、大面積に成膜可能な各種ウェットプロセスを用いた場合でも電荷輸送性に優れた薄膜を再現性よく製造できるため、近年の有機EL素子の分野における進展にも十分対応できる。
そして、本発明の電荷輸送性ワニスから得られる薄膜は、電荷輸送性に優れることから、有機薄膜太陽電池の陽極バッファ層、帯電防止膜等として使用されることも期待できる。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明に係る電荷輸送性ワニスは、電荷輸送性物質と、オニウムボレート塩と、有機溶媒とを含み、オニウムボレート塩が、式(a1)で表されるアニオンと対カチオンからなるオニウムボレート塩を含むものである。
なお、電荷輸送性とは、導電性と同義であり、正孔輸送性とも同義である。また、本発明の電荷輸送性ワニスは、それ自体に電荷輸送性があるものでもよく、ワニスを使用して得られる固体膜に電荷輸送性があるものでもよい。
Figure 2017150412
式(a1)において、Rは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のフルオロアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基または炭素数7〜10のフルオロアラルキル基を表す。
炭素数1〜10のアルキル基としては、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖状アルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ビシクロブチル基、ビシクロペンチル基、ビシクロヘキシル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチル基、ビシクロノニル基、ビシクロデシル基等の炭素数3〜10の環状アルキル基などが挙げられるが、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましい。
炭素数7〜10のアラルキル基としては、アルキル基の水素原子の少なくとも1つをアリール基で置換した基が挙げられ、例えば、ベンジル基、1−ナフチルメチレン基、2−ナフチルメチレン基、フェニルエチレン基、1−ナフチルエチレン基、2−ナフチルメチレン基等が挙げられるが、炭素数7〜9のアラルキル基が好ましい。
炭素数1〜10のフルオロアルキル基の具体例としては、炭素数1〜10のアルキル基の水素原子の少なくとも1つをフッ素原子で置換した基が挙げられる。
その具体例としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル基、ノナフルオロブチル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、ウンデカフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、トリデカフルオロヘキシル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフロオロヘキシル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロヘキシル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等が挙げられる。
炭素数7〜10のフルオロアラルキル基の具体例としては、炭素数7〜10のアラルキル基の水素原子の少なくとも1つをフッ素原子で置換した基が挙げられる。
その具体例としては、パーフルオロベンジル基、ペンタフルオロフェニルメチレン基、ヘプタフルオロ−1−ナフチルメチレン基、ヘプタフルオロ−2−ナフチルメチレン基、ヘプタフルオロ−1−ナフチルエチレン基、ヘプタフルオロ−2−ナフチルエチレン基等が挙げられる。
本発明で好適に用いることのできるアルキルアリールボレートとしては下記式で示されるものが挙げられるが、これに限定されるものではない。
Figure 2017150412
一方、対カチオンは、特に限定されるものではないが、式(c1)で表されるカチオンが好ましい。
Figure 2017150412
式(c1)におけるEは、15〜17族の原子価nの元素を表し、したがって、nは、Eの原子価に対応して1〜3の整数を表す。
上記R′は、n+1個がEに結合しており、それらは互いに独立して一価の有機基を表すが、2個以上のR′が互いに直接または−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NH−、−CO−、−COO−、−CONH−、アルキレン基もしくはフェニレン基を介して結合して元素Eとともに環構造を形成してもよい。
一価の有機基としては、特に限定されるものではないが、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、またはZで置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基が好ましく、Zで置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基がより好ましい。
炭素数1〜20のアルキル基としては、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよく、上記炭素数1〜10のアルキル基で例示した基に加え、例えば、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコサニル基等が挙げられるが、炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましい。
炭素数2〜20のアルケニル基の具体例としては、エテニル基、n−1−プロペニル基、n−2−プロペニル基、1−メチルエテニル基、n−1−ブテニル基、n−2−ブテニル基、n−3−ブテニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−エチルエテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、n−1−ペンテニル基、n−1−デセニル基、n−1−エイコセニル基等が挙げられる。
炭素数2〜20のアルキニル基の具体例としては、エチニル基、n−1−プロピニル基、n−2−プロピニル基、n−1−ブチニル基、n−2−ブチニル基、n−3−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基、n−1−ペンチニル基、n−2−ペンチニル基、n−3−ペンチニル基、n−4−ペンチニル基、1−メチル−n−ブチニル基、2−メチル−n−ブチニル基、3−メチル−n−ブチニル基、1,1−ジメチル−n−プロピニル基、n−1−ヘキシニル基、n−1−デシニル基、n−1−ペンタデシニル基、n−1−エイコシニル基等が挙げられる。
炭素数6〜20のアリール基の具体例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基等が挙げられるが、炭素数6〜14のアリール基が好ましい。
Zは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜8のハロアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数2〜20のヘテロアリール基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアシロキシ基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリールチオ基、ジ炭素数1〜8アルキルアミノ基、ジ炭素数6〜20アリールアミノ基、アミノ基またはハロゲン原子を表す。
これら、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基としては、上記と同様のものが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられるが、フッ素原子が好ましい。
炭素数2〜20のヘテロアリール基の具体例としては、2−チエニル基、3−チエニル基、2−フラニル基、3−フラニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリル基等の含酸素ヘテロアリール基、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチアゾリル基等の含硫黄ヘテロアリール基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジル基、3−ピラジル基、5−ピラジル基、6−ピラジル基、2−ピリミジル基、4−ピリミジル基、5−ピリミジル基、6−ピリミジル基、3−ピリダジル基、4−ピリダジル基、5−ピリダジル基、6−ピリダジル基、1,2,3−トリアジン−4−イル基、1,2,3−トリアジン−5−イル基、1,2,4−トリアジン−3−イル基、1,2,4−トリアジン−5−イル基、1,2,4−トリアジン−6−イル基、1,3,5−トリアジン−2−イル基、1,2,4,5−テトラジン−3−イル基、1,2,3,4−テトラジン−5−イル基、2−キノリニル基、3−キノリニル基、4−キノリニル基、5−キノリニル基、6−キノリニル基、7−キノリニル基、8−キノリニル基、1−イソキノリニル基、3−イソキノリニル基、4−イソキノリニル基、5−イソキノリニル基、6−イソキノリニル基、7−イソキノリニル基、8−イソキノリニル基、2−キノキサニル基、5−キノキサニル基、6−キノキサニル基、2−キナゾリニル基、4−キナゾリニル基、5−キナゾリニル基、6−キナゾリニル基、7−キナゾリニル基、8−キナゾリニル基、3−シンノリニル基、4−シンノリニル基、5−シンノリニル基、6−シンノリニル基、7−シンノリニル基、8−シンノリニル基等の含窒素ヘテロアリール基などが挙げられる。
炭素数1〜8のハロアルキル基の具体例としては、上記で例示したアルキル基のうちで炭素数1〜8のアルキル基の水素原子の少なくとも1つをハロゲン原子で置換した基等が挙げられる。なお、ハロゲン原子は、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素原子のいずれでもよい。中でも、フルオロアルキル基が好ましく、パーフルオロアルキル基がより好ましい。
フルオロアルキル基の具体例としては、上記と同様のものが挙げられる。
炭素数1〜8のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、c−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキソキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基等が挙げられる。
炭素数6〜20のアリールオキシ基の具体例としては、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、1−アントリルオキシ基、2−アントリルオキシ基、9−アントリルオキシ基、1−フェナントリルオキシ基、2−フェナントリルオキシ基、3−フェナントリルオキシ基、4−フェナントリルオキシ基、9−フェナントリルオキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアシル基の具体例としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアシロキシ基の具体例としては、ホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、イソバレリルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜8のアルキルチオ基の具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基等が挙げられる。
炭素数6〜20のアリールチオ基の具体例としては、フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、1−アントリルチオ基、2−アントリルチオ基、9−アントリルチオ基、1−フェナントリルチオ基、2−フェナントリルチオ基、3−フェナントリルチオ基、4−フェナントリルチオ基、9−フェナントリルチオ基等が挙げられる。
ジ炭素数1〜8アルキルアミノ基の具体例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジn−プロピルアミノ基、ジi−プロピルアミノ基、ジn-ブチルアミノ基、ジi−ブチルアミノ基、ジn−ペンチルアミノ基、ジn−ヘキシルアミノ基、ジn−ヘプチルアミノ基、ジn−オクチルアミノ基、メチルエチルアミノ基等が挙げられる。
ジ炭素数6〜20アリールアミノ基の具体例としては、ジフェニルアミノ基、1−ナフチルフェニルアミノ基、ジ(1−ナフチル)アミノ基、1−ナフチル−2−ナフチルアミノ基、ジ(2−ナフチル)アミノ基等が挙げられる。
上記Eとしては、15〜17族の元素の中でも、特に、O(酸素)、N(窒素)、P(リン)、S(硫黄)またはI(ヨウ素)が好ましく、特に、安定で取り扱いが容易なオニウムイオンを与えるS、I、N、Pがより好ましく、S、Iがより一層好ましい。対応するオニウムイオンは、オキソニウム、アンモニウム、ホスホニウム、スルホニウム、ヨードニウムである。
上記(R′)n+1−E+で表されるオニウムイオンの具体例としては、下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
オキソニウムイオンの具体例としては、トリメチルオキソニウム、ジエチルメチルオキソニウム、トリエチルオキソニウム、テトラメチレンメチルオキソニウム等のオキソニウム;4−メチルピリリニウム、2,4,6−トリメチルピリリニウム、2,6−ジ−t−ブチルピリリニウム、2,6−ジフェニルピリリニウム等のピリリニウム;2,4−ジメチルクロメニウム、1,3−ジメチルイソクロメニウム等のクロメニウムおよびイソクロメニウムなどが挙げられる。
アンモニウムイオンの具体例としては、テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウム;N,N−ジメチルピロリジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム、N,N−ジエチルピロリジニウム等のピロリジニウム;N,N’−ジメチルイミダゾリニウム、N,N’−ジエチルイミダゾリニウム、N−エチル−N’−メチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム等のイミダゾリニウム;N,N’−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム等のテトラヒドロピリミジニウム;N,N’−ジメチルモルホリニウム等のモルホリニウム;N,N’−ジエチルピペリジニウム等のピペリジニウム;N−メチルピリジニウム、N−ベンジルピリジニウム、N−フェナシルピリジウム等のピリジニウム;N,N’−ジメチルイミダゾリウム等のイミダゾリウム;N−メチルキノリウム、N−ベンジルキノリウム、N−フェナシルキノリウム等のキノリウム;N−メチルイソキノリウム等のイソキノリウム;ベンジルベンゾチアゾニウム、フェナシルベンゾチアゾニウム等のチアゾニウム;ベンジルアクリジウム、フェナシルアクリジウム等のアクリジウムなどが挙げられる。
ホスホニウムイオンの具体例としては、テトラフェニルホスホニウム、テトラ−p−トリルホスホニウム、テトラキス(2−メトキシフェニル)ホスホニウム、テトラキス(3−メトキシフェニル)ホスホニウム、テトラキス(4−メトキシフェニル)ホスホニウム等のテトラアリールホスホニウム;トリフェニルベンジルホスホニウム、トリフェニルフェナシルホスホニウム、トリフェニルメチルホスホニウム、トリフェニルブチルホスホニウム等のトリアリールホスホニウム;トリエチルベンジルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、テトラヘキシルホスホニウム、トリエチルフェナシルホスホニウム、トリブチルフェナシルホスホニウム等のテトラアルキルホスホニウムなどが挙げられる。
スルホニウムイオンの具体例としては、トリフェニルスルホニウム、トリ−p−トリルスルホニウム、トリ−o−トリルスルホニウム、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、1−ナフチルジフェニルスルホニウム、2−ナフチルジフェニルスルホニウム、トリス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、トリ−1−ナフチルスルホニウム、トリ−2−ナフチルスルホニウム、トリス(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、4−(p−トリルチオ)フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−(4−メトキシフェニルチオ)フェニルビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルジ−p−トリルスルホニウム、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム、[4−(2−チオキサントニルチオ)フェニル]ジフェニルスルホニウム、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド、ビス〔4−{ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホニオ}フェニル〕スルフィド、ビス{4−[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、ビス{4−[ビス(4−メチルフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、ビス{4−[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、4−(4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イルジ−p−トリルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イルジフェニルスルホニウム、2−[(ジ−p−トリル)スルホニオ]チオキサントン、2−[(ジフェニル)スルホニオ]チオキサントン、4−(9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イル)チオフェニル−9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イルフェニルスルホニウム、4−[4−(4−t−ブチルベンゾイル)フェニルチオ]フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−[4−(4−t−ブチルベンゾイル)フェニルチオ]フェニルジフェニルスルホニウム、4−[4−(ベンゾイルフェニルチオ)]フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−[4−(ベンゾイルフェニルチオ)]フェニルジフェニルスルホニウム、5−(4−メトキシフェニル)チアアンスレニウム、5−フェニルチアアンスレニウム、5−トリルチアアンスレニウム、5−(4−エトキシフェニル)チアアンスレニウム、5−(2,4,6−トリメチルフェニル)チアアンスレニウム等のトリアリールスルホニウム;ジフェニルフェナシルスルホニウム、ジフェニル4−ニトロフェナシルスルホニウム、ジフェニルベンジルスルホニウム、ジフェニルメチルスルホニウム等のジアリールスルホニウム;フェニルメチルベンジルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、4−メトキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、4−アセトカルボニルオキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニル(2−ナフチルメチル)メチルスルホニウム、2−ナフチルメチルベンジルスルホニウム、2−ナフチルメチル(1−エトキシカルボニル)エチルスルホニウム、フェニルメチルフェナシルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、4−メトキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、4−アセトカルボニルオキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、2−ナフチルメチルフェナシルスルホニウム、2−ナフチルオクタデシルフェナシルスルホニウム、9−アントラセニルメチルフェナシルスルホニウム等のモノアリールスルホニウム;ジメチルフェナシルスルホニウム、フェナシルテトラヒドロチオフェニウム、ジメチルベンジルスルホニウム、ベンジルテトラヒドロチオフェニウム、オクタデシルメチルフェナシルスルホニウム等のトリアルキルスルホニウムなどが挙げられる。
ヨードニウムイオンの具体例としては、ジフェニルヨードニウム、ジ−p−トリルヨードニウム、ビス(4−ドデシルフェニル)ヨードニウム、ビス(4−メトキシフェニル)ヨードニウム、(4−オクチルオキシフェニル)フェニルヨードニウム、ビス(4−デシルオキシ)フェニルヨードニウム、4−(2−ヒドロキシテトラデシルオキシ)フェニルフェニルヨードニウム、4−イソプロピルフェニル(p−トリル)ヨードニウム、4−イソブチルフェニル(p−トリル)ヨードニウム等が挙げられる。
本発明において、上記オニウムボレート塩は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
また、必要に応じて公知のその他のオニウムボレート塩を併用してもよい。
なお、上記オニウムボレート塩は、例えば、特開2014−205624号公報等に記載された公知の方法で合成することができる。
上記オニウムボレート塩は、電荷輸送性ワニスへの溶解を容易にするため、あらかじめ有機溶媒に溶かしておいてもよい。
このような有機溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテル等の多価アルコールおよびその誘導体類;ジオキサン等の環式エーテル類;蟻酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類などが挙げられ、これらは単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
有機溶媒を使用する場合、その使用割合は、上記オニウムボレート塩100質量部に対して、15〜1000質量部が好ましく、30〜500質量部がより好ましい。
本発明で用いる電荷輸送性物質としては、特に限定されるものではなく、従来有機ELの分野等で公知のものから適宜選択して用いることができる。
その具体例としては、オリゴアニリン誘導体、N,N'−ジアリールベンジジン誘導体、N,N,N',N'−テトラアリールベンジジン誘導体等のアリールアミン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、チエノチオフェン誘導体、チエノベンゾチオフェン誘導体等のチオフェン誘導体、オリゴピロール等のピロール誘導体などの各種正孔輸送性物質が挙げられるが、中でも、アリールアミン誘導体、チオフェン誘導体が好ましく、アリールアミン誘導体がより好ましく、式(1)または(2)で示されるアニリン誘導体がより一層好ましい。
また、電荷輸送性物質の分子量も特に限定されるものではないが、平坦性の高い薄膜を与える均一なワニスを調製する観点から、200〜9,000が好ましく、耐溶剤性の高い電荷輸送性を得る観点から、300以上がより好ましく、400以上がより一層好ましく、平坦性の高い薄膜をより再現性よく与える均一なワニスを調製する観点から、8,000以下がより好ましく、7,000以下がより一層好ましく、6,000以下がさらに好ましく、5,000以下が最適である。
なお、薄膜化した場合に電荷輸送性物質が分離することを防ぐ観点から、電荷輸送性物質は分子量分布のない(分散度が1)ことが好ましい(すなわち、単一の分子量であることが好ましい)。
Figure 2017150412
式(2)中、R1およびR2は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基もしくは炭素数2〜20のヘテロアリール基を表し、これらの具体例としては、上記式(c1)で説明した基と同様のものが挙げられる。
中でも、R1およびR2は、水素原子、フッ素原子、シアノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数2〜20のヘテロアリール基が好ましく、水素原子、フッ素原子、シアノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基がより好ましく、水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基がより一層好ましく、水素原子が最適である。
上記式(1)および(2)におけるPh1は、式(P1)で表される基を表す。
Figure 2017150412
ここで、R3〜R6は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基もしくは炭素数2〜20のヘテロアリール基を表し、これらの具体例としては、上記式(c1)で説明した基と同様のものが挙げられる。
特に、R3〜R6としては、水素原子、フッ素原子、シアノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数2〜20のヘテロアリール基が好ましく、水素原子、フッ素原子、シアノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基がより好ましく、水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基がより一層好ましく、水素原子が最適である。
以下、Ph1として好適な基の具体例を挙げるが、これに限定されるわけではない。
Figure 2017150412
上記式(1)におけるAr1は、互いに独立して、式(B1)〜(B11)のいずれかで表される基を表すが、特に、式(B1′)〜(B11′)のいずれかで表される基が好ましい。
Figure 2017150412
Figure 2017150412
ここで、R7〜R27、R30〜R51およびR53〜R154は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ジフェニルアミノ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基もしくは炭素数2〜20のヘテロアリール基を表し、R28およびR29は、互いに独立して、Z1で置換されていてもよい、炭素数6〜20のアリール基または炭素数2〜20のヘテロアリール基を表し、R52は、水素原子、Z4で置換されていてもよい、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基もしくは炭素数2〜20のアルキニル基、またはZ1で置換されていてもよい、炭素数6〜20のアリール基もしくは炭素数2〜20のヘテロアリール基を表し、Z1は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、またはZ2で置換されていてもよい、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基もしくは炭素数2〜20のアルキニル基を表し、Z2は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、またはZ3で置換されていてもよい、炭素数6〜20のアリール基もしくは炭素数2〜20のヘテロアリール基を表し、Z3は、ハロゲン原子、ニトロ基またはシアノ基を表し、Z4は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、またはZ5で置換されていてもよい、炭素数6〜20のアリール基もしくは炭素数2〜20のヘテロアリール基を表し、Z5は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、またはZ3で置換されていてもよい、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基もしくは炭素数2〜20のアルキニル基を表し、これらハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基および炭素数2〜20のヘテロアリール基の具体例としては、上記式(c1)で説明した基と同様のものが挙げられる。
特に、R7〜R27、R30〜R51およびR53〜R154としては、水素原子、フッ素原子、シアノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいジフェニルアミノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数2〜20のヘテロアリール基が好ましく、水素原子、フッ素原子、シアノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基がより好ましく、水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基がより一層好ましく、水素原子が最適である。
また、R28およびR29としては、Z1で置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基、Z1で置換されていてもよい炭素数2〜14のヘテロアリール基が好ましく、Z1で置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基がより好ましく、Z1で置換されていてもよいフェニル基、Z1で置換されていてもよい1−ナフチル基、Z1で置換されていてもよい2−ナフチル基がより一層好ましい。
そして、R52としては、水素原子、Z1で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基、Z1で置換されていてもよい炭素数2〜20のヘテロアリール基、Z4で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、水素原子、Z1で置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基、Z1で置換されていてもよい炭素数2〜14のヘテロアリール基、Z4で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、水素原子、Z1で置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基、Z1で置換されていてもよい炭素数2〜14の含窒素ヘテロアリール基、Z4で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基がより一層好ましく、水素原子、Z1で置換されていてもよいフェニル基、Z1で置換されていてもよい1−ナフチル基、Z1で置換されていてもよい2−ナフチル基、Z1で置換されていてもよい2−ピリジル基、Z1で置換されていてもよい3−ピリジル基、Z1で置換されていてもよい4−ピリジル基、Z4で置換されていてもよいメチル基がさらに好ましい。
また、Ar4は、互いに独立して、ジ炭素数6〜20のアリールアミノ基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基を表す。
炭素数6〜20のアリール基、ジ炭素数6〜20のアリールアミノ基の具体例としては、式(c1)で説明した基と同様のものが挙げられる。
Ar4としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、p−(ジフェニルアミノ)フェニル基、p−(1−ナフチルフェニルアミノ)フェニル基、p−(ジ(1−ナフチル)アミノ)フェニル基、p−(1−ナフチル−2−ナフチルアミノ)フェニル基、p−(ジ(2−ナフチル)アミノ)フェニル基が好ましく、p−(ジフェニルアミノ)フェニル基がより好ましい。
以下、Ar1として好適な基の具体例を挙げるが、これらに限定されるわけではない。
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
(式中、R52は、上記と同じ意味を表す。)
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
上記式(1)におけるAr2は、互いに独立して、式(A1)〜(A18)のいずれかで表される基を表す。
Figure 2017150412
ここで、式中、R155は、水素原子、Z4で置換されていてもよい、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基もしくは炭素数2〜20のアルキニル基、またはZ1で置換されていてもよい、炭素数6〜20のアリール基もしくは炭素数2〜20のヘテロアリール基を表し、R156およびR157は、互いに独立して、Z1で置換されていてもよい、炭素数6〜20のアリール基または炭素数2〜20のヘテロアリール基を表し、DPAは、ジフェニルアミノ基を表し、Ar4、Z1,Z4は上記と同じ意味を表す。これらハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基および炭素数2〜20のヘテロアリール基の具体例としては、上記式(c1)で説明した基と同様のものが挙げられる。
特に、R155としては、水素原子、Z1で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基、Z1で置換されていてもよい炭素数2〜20のヘテロアリール基、Z4で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、水素原子、Z1で置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基、Z1で置換されていてもよい炭素数2〜14のヘテロアリール基、Z4で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、水素原子、Z1で置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基、Z1で置換されていてもよい炭素数2〜14の含窒素ヘテロアリール基、Z4で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基がより一層好ましく、水素原子、Z1で置換されていてもよいフェニル基、Z1で置換されていてもよい1−ナフチル基、Z1で置換されていてもよい2−ナフチル基、Z1で置換されていてもよい2−ピリジル基、Z1で置換されていてもよい3−ピリジル基、Z1で置換されていてもよい4−ピリジル基、Z4で置換されていてもよいメチル基がさらに好ましい。
また、R156およびR157としては、Z1で置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基、Z1で置換されていてもよい炭素数2〜14のヘテロアリール基が好ましく、Z1で置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基がより好ましく、Z1で置換されていてもよいフェニル基、Z1で置換されていてもよい1−ナフチル基、Z1で置換されていてもよい2−ナフチル基がより一層好ましい。
以下、Ar2として好適な基の具体例を挙げるが、これらに限定されるわけではない。
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
(式中、R155は、上記と同じ意味を表す。)
Figure 2017150412
なお、式(1)においては、得られるアニリン誘導体の合成の容易性を考慮すると、Ar1が全て同一の基であり、Ar2が全て同一の基であることが好ましく、Ar1およびAr2が全て同一の基であることがより好ましい。すなわち、式(1)で表されるアニリン誘導体は、式(1−1)で表されるアニリン誘導体がより好ましい。
また、後述するように原料化合物として比較的安価なビス(4−アミノフェニル)アミンを用いて比較的簡便に合成できるとともに、有機溶媒に対する溶解性に優れていることからも、式(1)で表されるアニリン誘導体は、式(1−1)で表されるアニリン誘導体が好ましい。
Figure 2017150412
式(1−1)中、Ph1およびkは上記と同じ意味を表し、Ar5は、同時に、式(D1)〜(D13)のいずれかで表される基を表すが、特に、式(D1′)〜(D13′)のいずれかで表される基であることが好ましい。
なお、Ar5の具体例としては、Ar1として好適な基の具体例として上述したものと同様のものが挙げられる。
Figure 2017150412
(式中、R28、R29、R52、Ar4およびDPAは、上記と同じ意味を表す。)
Figure 2017150412
(式中、R28、R29、R52、Ar4およびDPAは、上記と同じ意味を表す。)
また、後述するように原料化合物として比較的安価なビス(4−アミノフェニル)アミンを用いて比較的簡便に合成できるとともに、得られるアニリン誘導体の有機溶媒に対する溶解性に優れていることから、式(1)で表されるアニリン誘導体は、式(1−2)で表されるアニリン誘導体が好ましい。
Figure 2017150412
上記Ar6は、同時に、式(E1)〜(E14)のいずれかで表される基を表す。
Figure 2017150412
(式中、R52は、上記と同じ意味を表す。)
上記式(2)におけるAr3は、式(C1)〜(C8)のいずれかで表される基を表すが、特に(C1′)〜(C8′)のいずれかで表される基が好ましい。
Figure 2017150412
Figure 2017150412
上記式(1)におけるkは、1〜10の整数を表すが、化合物の有機溶媒への溶解性を高める観点から、1〜5が好ましく、1〜3がより好ましく、1または2がより一層好ましく、1が最適である。
上記式(2)におけるlは、1または2を表す。
なお、R28、R29、R52およびR155〜R157において、Z1は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、Z2で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、Z2で置換されていてもよい炭素数2〜10のアルケニル基、Z2で置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキニル基が好ましく、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、Z2で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基、Z2で置換されていてもよい炭素数2〜3のアルケニル基、Z2で置換されていてもよい炭素数2〜3のアルキニル基がより好ましく、フッ素原子、Z2で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基、Z2で置換されていてもよい炭素数2〜3のアルケニル基、Z2で置換されていてもよい炭素数2〜3のアルキニル基がより一層好ましい。
28、R29、R52およびR155〜R157において、Z4は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、Z5で置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基が好ましく、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、Z5で置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基がより好ましく、フッ素原子、Z5で置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基がより一層好ましく、フッ素原子、Z5で置換されていてもよいフェニル基がさらに好ましい。
28、R29、R52およびR155〜R157において、Z2は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、Z3置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基が好ましく、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、Z3で置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基がより好ましく、フッ素原子、Z3で置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基がより一層好ましく、フッ素原子、Z3で置換されていてもよいフェニル基がさらに好ましい。
28、R29、R52およびR155〜R157において、Z5は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、Z3で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、Z3で置換されていてもよい炭素数2〜10のアルケニル基、Z3で置換されていてもよい炭素数2〜10のアルキニル基が好ましく、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、Z3で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基、Z3で置換されていてもよい炭素数2〜3のアルケニル基、Z3で置換されていてもよい炭素数2〜3のアルキニル基がより好ましく、フッ素原子、Z3で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基、Z3で置換されていてもよい炭素数2〜3のアルケニル基、Z3で置換されていてもよい炭素数2〜3のアルキニル基がより一層好ましい。
28、R29、R52およびR155〜R157において、Z3は、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
一方、R7〜R27、R30〜R51およびR53〜R154において、Z1は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、Z2で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基、Z2で置換されていてもよい炭素数2〜3のアルケニル基、Z2で置換されていてもよい炭素数2〜3のアルキニル基が好ましく、ハロゲン原子、Z2で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、フッ素原子、Z2で置換されていてもよいメチル基がより一層好ましい。
7〜R27、R30〜R51およびR53〜R154において、Z4は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、Z5で置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基が好ましく、ハロゲン原子、Z5で置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基がより好ましく、フッ素原子、Z5で置換されていてもよいフェニル基がより一層好ましい。
7〜R27、R30〜R51およびR53〜R154において、Z2は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、Z3で置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基が好ましく、ハロゲン原子、Z3で置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基がより好ましく、フッ素原子、Z3で置換されていてもよいフェニル基がより一層好ましい。
7〜R27、R30〜R51およびR53〜R154において、Z5は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、Z3で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基、Z3で置換されていてもよい炭素数2〜3のアルケニル基、Z3で置換されていてもよい炭素数2〜3のアルキニル基が好ましく、ハロゲン原子、Z3で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、フッ素原子、Z3で置換されていてもよいメチル基がより一層好ましい。
7〜R27、R30〜R51およびR53〜R154において、Z3は、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
上記R52およびR155として好適な基の具体例としては、以下の基が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
上記アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基の炭素数は、好ましくは10以下であり、より好ましくは6以下であり、より一層好ましくは4以下である。
また、上記アリール基およびヘテロアリール基の炭素数は、好ましくは14以下であり、より好ましくは10以下であり、より一層好ましくは6以下である。
上記式(1)で表されるアニリン誘導体は、式(3)で表されるアミン化合物と、式(4)で表されるアリール化合物とを、触媒存在下で反応させて製造できる。
Figure 2017150412
(式中、Xは、ハロゲン原子または擬ハロゲン基を表し、Ar1、Ar2、Ph1およびkは、上記と同じ意味を表す。)
特に、式(1−1)で表されるアニリン誘導体は、式(5)で表されるアミン化合物と、式(6)で表されるアリール化合物とを、触媒存在下で反応させて製造できる。
Figure 2017150412
(式中、X、Ar5、Ph1およびkは、上記と同じ意味を表す。)
また、式(1−2)で表されるアニリン誘導体は、ビス(4−アミノフェニル)アミンと、式(7)で表されるアリール化合物とを、触媒存在下で反応させて製造できる。
Figure 2017150412
(式中、XおよびAr6は、上記と同じ意味を表す。)
一方、上記式(2)で表されるアニリン誘導体は、式(8)で表されるアミン化合物と、式(9)で表されるアリール化合物とを、触媒存在下で反応させて製造できる。
Figure 2017150412
(式中、X、R1、R2、Ar3、Ph1およびlは、上記と同じ意味を表す。)
ハロゲン原子としては、上記と同様のものが挙げられる。
擬ハロゲン基としては、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、ノナフルオロブタンスルホニルオキシ基等の(フルオロ)アルキルスルホニルオキシ基;ベンゼンスルホニルオキシ基、トルエンスルホニルオキシ基等の芳香族スルホニルオキシ基などが挙げられる。
式(3)、(5)もしくは(8)で表されるアミン化合物またはビス(4−アミノフェニル)アミンと、式(4)、(6)、(7)または(9)で表されるアリール化合物との仕込み比は、アミン化合物またはビス(4−アミノフェニル)アミンの全NH基の物質量に対し、アリール化合物を当量以上とすることができるが、1〜1.2当量程度が好適である。
上記反応に用いられる触媒としては、例えば、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅等の銅触媒;Pd(PPh34(テトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム)、Pd(PPh32Cl2(ビス(トリフェニルフォスフィン)ジクロロパラジウム)、Pd(dba)2(ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム)、Pd2(dba)3(トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム)、Pd(P−t−Bu32(ビス(トリ(t−ブチルフォスフィン))パラジウム)、Pd(OAc)2(酢酸パラジウム)等のパラジウム触媒などが挙げられる。これらの触媒は、単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、これらの触媒は、公知の適切な配位子とともに使用してもよい。
このような配位子としては、トリフェニルフォスフィン、トリ−o−トリルフォスフィン、ジフェニルメチルフォスフィン、フェニルジメチルフォスフィン、トリメチルフォスフィン、トリエチルフォスフィン、トリブチルフォスフィン、トリ−tert−ブチルフォスフィン、ジ−t−ブチル(フェニル)フォスフィン、ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)フォスフィン、1,2−ビス(ジフェニルフォスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルフォスフィノ)ブタン、1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン等の3級フォスフィン、トリメチルフォスファイト、トリエチルフォスファイト、トリフェニルフォスファイト等の3級フォスファイトなどが挙げられる。
触媒の使用量は、式(4)、(6)、(7)または(9)で表されるアリール化合物1molに対して、0.2mol程度とすることができるが、0.15mol程度が好適である。
また、配位子を用いる場合、その使用量は、使用する金属錯体に対し0.1〜5当量とすることができるが、1〜2当量が好適である。
原料化合物が全て固体である場合あるいは目的とするアニリン誘導体を効率よく得る観点から、上記各反応は溶媒中で行う。溶媒を使用する場合、その種類は、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に制限はない。具体例としては、脂肪族炭化水素類(ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、n−デカン、デカリン等)、ハロゲン化脂肪族炭化水素類(クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、メシチレン等)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(クロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノン等)、アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ラクタムおよびラクトン類(N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン等)、尿素類(N,N−ジメチルイミダゾリジノン、テトラメチルウレア等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド、スルホラン等)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等)などが挙げられ、これらの溶媒は単独で用いても、2種以上混合して用いてもよい。
反応温度は、用いる溶媒の融点から沸点までの範囲で適宜設定すればよいが、特に、0〜200℃程度が好ましく、20〜150℃がより好ましい。
反応終了後は、常法にしたがって後処理をし、目的とするアニリン誘導体を得ることができる。
上述の式(1)で表されるアニリン誘導体の製造方法において、原料として用い得る式(3’)で表されるアミン化合物は、式(10)で表されるアミン化合物と、式(11)で表されるアリール化合物とを、触媒存在下で反応させて効率よく製造することができる。
Figure 2017150412
(式中、X、Ar1、Ph1およびkは、上記と同じ意味を表す。ただし、2つのAr1が同時に式(B1)で表される基となることはない。)
式(3’)で表されるアミン化合物の上記製造方法は、式(10)で表されるアミン化合物と、式(11)で表されるアリール化合物とをカップリング反応させるものであるが、式(10)で表されるアミン化合物と、式(11)で表されるアリール化合物との仕込みは、物質量比で、アミン化合物1に対して、アリール化合物2〜2.4程度が好適である。
その他、当該カップリング反応における触媒、配位子、溶媒、反応温度等に関する諸条件は、式(1)で表されるアニリン誘導体の製造方法について説明した上記条件と同じである。
なお、式(1)において、Ar1が、R52が水素原子である式(B4)で表される基または式(B10)で表される基であるか、あるいは、Ar2が、式(A12)で表される基またはR155(式(1−1)におけるR52を含む。)が水素原子である式(A16)で表される基であるアニリン誘導体を製造する場合、上述の反応においては、アミノ基上に公知の保護基を有するアリール化合物を用いてもよい。
以下、式(1)または(2)で表されるアニリン誘導体の具体例を挙げるが、これらに限定されるわけではない。なお、式および表中、「Me」はメチル基を、「Et」はエチル基を、「Prn」はn−プロピル基を、「Pri」はi−プロピル基を、「Bun」はn−ブチル基を、「Bui」はi−ブチル基を、「Bus」はs−ブチル基を、「But」はt−ブチル基を、「DPA」はジフェニルアミノ基を、「SBF」は9,9’−スピロビ[9H−フルオレン]−2−イル基を、それぞれ示す。
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
Figure 2017150412
本発明において、上記オニウムボレート塩と、電荷輸送性物質との比率は、物質量(モル)比で、電荷輸送性物質:オニウムボレート塩=1:0.1〜10程度とすることができる。
電荷輸送性ワニスを調製する際に用いられる有機溶媒としては、電荷輸送性物質およびオニウムボレート塩を良好に溶解し得る高溶解性溶媒を用いることができる。
このような高溶解性溶媒としては、例えば、シクロヘキサノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等の有機溶媒が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの溶媒は1種単独で、または2種以上混合して用いることができ、その使用量は、ワニスに使用する溶媒全体に対して5〜100質量%とすることができる。
また、本発明においては、ワニスに、25℃で10〜200mPa・s、特に35〜150mPa・sの粘度を有し、常圧(大気圧)で沸点50〜300℃、特に150〜250℃の高粘度有機溶媒を少なくとも1種類含有させることで、ワニスの粘度の調整が容易になり、その結果、平坦性の高い薄膜を再現性よく与える、塗布方法に応じたワニス調製が可能となる。
高粘度有機溶媒としては、例えば、シクロヘキサノール、エチレングリコール、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,3−オクチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、へキシレングリコール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの溶媒は単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
本発明のワニスに用いられる溶媒全体に対する高粘度有機溶媒の添加割合は、固体が析出しない範囲内であることが好ましく、固体が析出しない限りにおいて、添加割合は、5〜90質量%が好ましい。
さらに、基板に対する濡れ性の向上、溶媒の表面張力の調整、極性の調整、沸点の調整等の目的で、その他の溶媒を、ワニスに使用する溶媒全体に対して1〜90質量%、好ましくは1〜50質量%の割合で混合することもできる。
このような溶媒としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジアセトンアルコール、γ−ブチロラクトン、エチルラクテート、n−ヘキシルアセテート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの溶媒は1種単独で、または2種以上混合して用いることができる。
また、本発明の電荷輸送性ワニスは、有機シラン化合物を含んでいてもよい。有機シラン化合物が含まれることで、ワニスから得られる薄膜を有機EL素子の正孔注入層として用いた場合において、正孔輸送層や発光層といった陽極とは反対側に正孔注入層に接するように積層される層への正孔注入能を高めることができる。
この有機シラン化合物としては、ジアルコキシシラン化合物、トリアルコキシシラン化合物またはテトラアルコキシシラン化合物が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、有機シラン化合物は、ジアルコキシシラン化合物およびトリアルコキシシラン化合物から選ばれる1種を含むことが好ましく、トリアルコキシシラン化合物を含むことがより好ましく、フッ素原子含有トリアルコキシシラン化合物を含むことがより一層好ましい。
これらのアルコキシシラン化合物としては、例えば、式(S1)〜(S3)で示されるものが挙げられる。
Si(OR)4 (S1)
SiR′(OR)3 (S2)
Si(R′)2(OR)2 (S3)
式中、Rは、互いに独立して、Z6で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、Z6で置換されていてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、Z6で置換されていてもよい炭素数2〜20のアルキニル基、Z7で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基、またはZ7で置換されていてもよい炭素数2〜20のヘテロアリール基を表し、R′は、互いに独立して、Z8で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、Z8で置換されていてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、Z8で置換されていてもよい炭素数2〜20のアルキニル基、Z9で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基、またはZ9で置換されていてもよい炭素数2〜20のヘテロアリール基を表す。
6は、ハロゲン原子、Z10で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基、またはZ10で置換されていてもよい炭素数2〜20のヘテロアリール基を表し、Z7は、ハロゲン原子、Z10で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、Z10で置換されていてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、またはZ10で置換されていてもよい炭素数2〜20のアルキニル基を表す。
8は、ハロゲン原子、Z10で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基、Z10で置換されていてもよい炭素数2〜20のヘテロアリール基、エポキシシクロヘキシル基、グリシドキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ウレイド基(−NHCONH2)、チオール基、イソシアネート基(−NCO)、アミノ基、−NHY1基、または−NY23基を表し、Z9は、ハロゲン原子、Z10で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、Z10で置換されていてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、Z10で置換されていてもよい炭素数2〜20のアルキニル基、エポキシシクロヘキシル基、グリシドキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ウレイド基(−NHCONH2)、チオール基、イソシアネート基(−NCO)、アミノ基、−NHY1基、または−NY23基を表し、Y1〜Y3は、互いに独立して、Z10で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、Z10で置換されていてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、Z10で置換されていてもよい炭素数2〜20のアルキニル基、Z10で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基、またはZ10で置換されていてもよい炭素数2〜20のヘテロアリール基を表す。
10は、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、シアノ基またはチオール基を表す。
式(S1)〜(S3)における、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基、および炭素数2〜20のヘテロアリール基としては、上記と同様のものが挙げられる。
RおよびR′において、アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基の炭素数は、好ましくは10以下であり、より好ましくは6以下であり、より一層好ましくは4以下である。
また、アリール基およびヘテロアリール基の炭素数は、好ましくは14以下であり、より好ましくは10以下であり、より一層好ましくは6以下である。
Rとしては、Z6で置換されていてもよい、炭素数1〜20のアルキル基もしくは炭素数2〜20のアルケニル基、またはZ7で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基が好ましく、Z6で置換されていてもよい、炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素数2〜6のアルケニル基、またはZ7で置換されていてもよいフェニル基がより好ましく、Z6で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基またはZ7で置換されていてもよいフェニル基がより一層好ましく、Z6で置換されていてもよい、メチル基またはエチル基がさらに好ましい。
また、R′としては、Z8で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基またはZ9で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基が好ましく、Z8で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基またはZ9で置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基がより好ましく、Z8で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基、またはZ9で置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基がより一層好ましく、Z8で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基またはZ9で置換されていてもよいフェニル基がさらに好ましい。
なお、複数のRは、すべて同一でも異なっていてもよく、複数のR′も、すべて同一でも異なっていてもよい。
6としては、ハロゲン原子またはZ10で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基が好ましく、フッ素原子またはZ10で置換されていてもよいフェニル基がより好ましく、存在しないこと(すなわち、非置換であること)が最適である。
また、Z7としては、ハロゲン原子またはZ10で置換されていてもよい炭素数6〜20のアルキル基が好ましく、フッ素原子またはZ10で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、存在しないこと(すなわち、非置換であること)が最適である。
一方、Z8としては、ハロゲン原子、Z10で置換されていてもよいフェニル基、Z10で置換されていてもよいフラニル基、エポキシシクロヘキシル基、グリシドキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ウレイド基、チオール基、イソシアネート基、アミノ基、Z10で置換されていてもよいフェニルアミノ基、またはZ10で置換されていてもよいジフェニルアミノ基が好ましく、ハロゲン原子がより好ましく、フッ素原子、または存在しないこと(すなわち、非置換であること)がより一層好ましい。
また、Z9としては、ハロゲン原子、Z10で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、Z10で置換されていてもよいフラニル基、エポキシシクロヘキシル基、グリシドキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ウレイド基、チオール基、イソシアネート基、アミノ基、Z10で置換されていてもよいフェニルアミノ基、またはZ10で置換されていてもよいジフェニルアミノ基が好ましく、ハロゲン原子がより好ましく、フッ素原子、または存在しないこと(すなわち、非置換であること)がより一層好ましい。
そして、Z10としては、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子または存在しないこと(すなわち、非置換であること)がより好ましい。
以下、本発明で使用可能な有機シラン化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
ジアルコキシシラン化合物の具体例としては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、メチルプロピルジメトキシシラン、メチルプロピルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
トリアルコキシシラン化合物の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、トリエトキシ(4−(トリフルオロメチル)フェニル)シラン、ドデシルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、(トリエトキシシリル)シクロヘキサン、パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラン、トリエトキシフルオロシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン、ペンタフルオロフェニルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルトリエトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシルトリエトキシシラン、トリエトキシ−2−チエニルシラン、3−(トリエトキシシリル)フラン等が挙げられる。
テトラアルコキシシラン化合物の具体例としては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラプロポキシシラン等が挙げられる。
これらの中でも、3,3,3−トリフルオロプロピルメチルジメトキシシラン、トリエトキシ(4−(トリフルオロメチル)フェニル)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシランまたはペンタフルオロフェニルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルトリエトキシシランが好ましい。
本発明の電荷輸送性ワニスが有機シラン化合物を含有する場合、その含有量は、電荷輸送性物質の質量(ドーパント物質を含む場合は電荷輸送性物質およびドーパント物質の合計質量)に対して、通常0.1〜50質量%程度であるが、得られる薄膜の電荷輸送性の低下を抑制し、かつ、上述した陰極側に、当該ワニスから得られる薄膜からなる正孔注入層等に接するように積層される層への正孔注入能を高めることを考慮すると、好ましくは0.5〜40質量%程度、より好ましくは0.8〜30質量%程度、より一層好ましくは1〜20質量%程度である。
本発明のワニスの粘度は、作製する薄膜の厚み等や固形分濃度に応じて適宜設定されるものではあるが、通常、25℃で1〜50mPa・sであり、その表面張力は、通常、20〜50mN/mである。
また、電荷輸送性ワニスの固形分濃度は、ワニスの粘度および表面張力等や、作製する薄膜の厚み等を勘案して適宜設定されるものではあるが、通常、0.1〜10.0質量%程度であり、ワニスの塗布性を向上させることを考慮すると、好ましくは0.5〜5.0質量%程度、より好ましくは1.0〜3.0質量%程度である。
ワニスの調製法としては、特に限定されるものではないが、例えば、上記オニウムボレート塩を先に溶媒に溶解させ、そこへ電荷輸送性物質を順次加える手法や、上記オニウムボレート塩と電荷輸送性物質との混合物を溶媒に溶解させる手法が挙げられる。
また、有機溶媒が複数ある場合は、例えば、上記オニウムボレート塩と電荷輸送性物質をよく溶解する溶媒に、まずこれらを溶解させ、そこへその他の溶媒を加えてもよく、複数の有機溶媒の混合溶媒に、上記オニウムボレート塩、電荷輸送性物質を順次、あるいはこれらを同時に溶解させてもよい。
本発明においては、電荷輸送性ワニスは、高平坦性薄膜を再現性よく得る観点から、上記オニウムボレート塩、電荷輸送性化合物等を有機溶媒に溶解させた後、サブマイクロオーダーのフィルター等を用いて濾過することが望ましい。
本発明の電荷輸送性薄膜は、上記説明した電荷輸送性ワニスを基材上に塗布して焼成することで、基材上に形成させることができる。
ワニスの塗布方法としては、特に限定されるものではなく、ディップ法、スピンコート法、転写印刷法、ロールコート法、刷毛塗り、インクジェット法、スプレー法、スリットコート法等が挙げられ、塗布方法に応じてワニスの粘度および表面張力を調節することが好ましい。
また、本発明のワニスを用いる場合、焼成雰囲気も特に限定されるものではなく、大気雰囲気だけでなく、窒素等の不活性ガスや真空中でも均一な成膜面および高い電荷輸送性を有する薄膜を得ることができるが、電荷輸送性化合物等の種類によっては、ワニスを大気雰囲気下で焼成した方が、より高い電荷輸送性を有する薄膜を再現性よく得られる場合がある。
焼成温度は、得られる薄膜の用途、得られる薄膜に付与する電荷輸送性の程度、溶媒の種類や沸点等を勘案して、100〜260℃程度の範囲内で適宜設定されるものではあるが、得られる薄膜を有機EL素子の正孔注入層として用いる場合、140〜250℃程度が好ましく、145〜240℃程度がより好ましい。
なお、焼成の際、より高い均一成膜性を発現させたり、基材上で反応を進行させたりする目的で、2段階以上の温度変化をつけてもよく、加熱は、例えば、ホットプレートやオーブン等、適当な機器を用いて行えばよい。
電荷輸送性薄膜の膜厚は、特に限定されないが、有機EL素子の正孔注入層、正孔輸送層あるいは正孔注入輸送層として用いる場合、5〜200nmが好ましい。膜厚を変化させる方法としては、ワニス中の固形分濃度を変化させたり、塗布時の基板上の溶液量を変化させたりする等の方法がある。
本発明の有機EL素子は、一対の電極を有し、これら電極の間に、上述の本発明の電荷輸送性薄膜を有するものである。
有機EL素子の代表的な構成としては、以下(a)〜(f)が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。なお、下記構成において、必要に応じて、発光層と陽極の間に電子ブロック層等を、発光層と陰極の間にホール(正孔)ブロック層等を設けることもできる。また、正孔注入層、正孔輸送層あるいは正孔注入輸送層が電子ブロック層等としての機能を兼ね備えていてもよく、電子注入層、電子輸送層あるいは電子注入輸送層がホール(正孔)ブロック層等としての機能を兼ね備えていてもよい。
(a)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(b)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入輸送層/陰極
(c)陽極/正孔注入輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(d)陽極/正孔注入輸送層/発光層/電子注入輸送層/陰極
(e)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
(f)陽極/正孔注入輸送層/発光層/陰極
「正孔注入層」、「正孔輸送層」および「正孔注入輸送層」とは、発光層と陽極との間に形成される層であって、正孔を陽極から発光層へ輸送する機能を有するものであり、発光層と陽極の間に、正孔輸送性材料の層が1層のみ設けられる場合、それが「正孔注入輸送層」であり、発光層と陽極の間に、正孔輸送性材料の層が2層以上設けられる場合、陽極に近い層が「正孔注入層」であり、それ以外の層が「正孔輸送層」である。特に、正孔注入(輸送)層は、陽極からの正孔受容性だけでなく、正孔輸送(発光)層への正孔注入性にも優れる薄膜が用いられる。
「電子注入層」、「電子輸送層」および「電子注入輸送層」とは、発光層と陰極との間に形成される層であって、電子を陰極から発光層へ輸送する機能を有するものであり、発光層と陰極の間に、電子輸送性材料の層が1層のみ設けられる場合、それが「電子注入輸送層」であり、発光層と陰極の間に、電子輸送性材料の層が2層以上設けられる場合、陰極に近い層が「電子注入層」であり、それ以外の層が「電子輸送層」である。
「発光層」とは、発光機能を有する有機層であって、ドーピングシステムを採用する場合、ホスト材料とドーパント材料を含んでいる。このとき、ホスト材料は、主に電子と正孔の再結合を促し、励起子を発光層内に閉じ込める機能を有し、ドーパント材料は、再結合で得られた励起子を効率的に発光させる機能を有する。燐光素子の場合、ホスト材料は主にドーパントで生成された励起子を発光層内に閉じ込める機能を有する。
本発明の電荷輸送性薄膜は、有機EL素子において、正孔注入層、正孔輸送層、正孔注入輸送層として好適に用いることができ、正孔注入層としてより好適に用いることができる。
本発明の電荷輸送性ワニスを用いて有機EL素子を作製する場合の使用材料や、作製方法としては、下記のようなものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
使用する電極基板は、洗剤、アルコール、純水等による液体洗浄を予め行って浄化しておくことが好ましく、例えば、陽極基板では使用直前にUVオゾン処理、酸素−プラズマ処理等の表面処理を行うことが好ましい。ただし陽極材料が有機物を主成分とする場合、表面処理を行わなくともよい。
本発明の電荷輸送性ワニスから得られる薄膜からなる正孔注入層を有する有機EL素子の作製方法の例は、以下のとおりである。
上記の方法により、陽極基板上に本発明の電荷輸送性ワニスを塗布して焼成し、電極上に正孔注入層を作製する。
この正孔注入層の上に、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、陰極をこの順で設ける。正孔輸送層、発光層、電子輸送層および電子注入層は、用いる材料の特性等に応じて、蒸着法、塗布法(ウェットプロセス)のいずれかで形成すればよい。
陽極材料としては、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)に代表される透明電極や、アルミニウムに代表される金属やこれらの合金等から構成される金属陽極が挙げられ、平坦化処理を行ったものが好ましい。高電荷輸送性を有するポリチオフェン誘導体やポリアニリン誘導体を用いることもできる。
なお、金属陽極を構成するその他の金属としては、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、カドミウム、インジウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ハフニウム、タリウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、プラチナ、金、チタン、鉛、ビスマスやこれらの合金等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
正孔輸送層を形成する材料としては、(トリフェニルアミン)ダイマー誘導体、[(トリフェニルアミン)ダイマー]スピロダイマー、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン(α−NPD)、N,N’−ビス(ナフタレン−2−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−スピロビフルオレン、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−スピロビフルオレン、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジメチル−フルオレン、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジメチル−フルオレン、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジフェニル−フルオレン、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9−ジフェニル−フルオレン、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−2,2’−ジメチルベンジジン、2,2’,7,7’−テトラキス(N,N−ジフェニルアミノ)−9,9−スピロビフルオレン、9,9−ビス[4−(N,N−ビス−ビフェニル−4−イル−アミノ)フェニル]−9H−フルオレン、9,9−ビス[4−(N,N−ビス−ナフタレン−2−イル−アミノ)フェニル]−9H−フルオレン、9,9−ビス[4−(N−ナフタレン−1−イル−N−フェニルアミノ)−フェニル]−9H−フルオレン、2,2’,7,7’−テトラキス[N−ナフタレニル(フェニル)−アミノ]−9,9−スピロビフルオレン、N,N’−ビス(フェナントレン−9−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン、2,2’−ビス[N,N−ビス(ビフェニル−4−イル)アミノ]−9,9−スピロビフルオレン、2,2’−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−9,9−スピロビフルオレン、ジ−[4−(N,N−ジ(p−トリル)アミノ)−フェニル]シクロヘキサン、2,2’,7,7’−テトラ(N,N−ジ(p−トリル))アミノ−9,9−スピロビフルオレン、N,N,N’,N’−テトラ−ナフタレン−2−イル−ベンジジン、N,N,N’,N’−テトラ−(3−メチルフェニル)−3,3’−ジメチルベンジジン、N,N’−ジ(ナフタレニル)−N,N’−ジ(ナフタレン−2−イル)−ベンジジン、N,N,N’,N’−テトラ(ナフタレニル)−ベンジジン、N,N’−ジ(ナフタレン−2−イル)−N,N’−ジフェニルベンジジン−1,4−ジアミン、N1,N4−ジフェニル−N1,N4−ジ(m−トリル)ベンゼン−1,4−ジアミン、N2,N2,N6,N6−テトラフェニルナフタレン−2,6−ジアミン、トリス(4−(キノリン−8−イル)フェニル)アミン、2,2’−ビス(3−(N,N−ジ(p−トリル)アミノ)フェニル)ビフェニル、4,4’,4”−トリス[3−メチルフェニル(フェニル)アミノ]トリフェニルアミン(m−MTDATA)、4,4’,4”−トリス[1−ナフチル(フェニル)アミノ]トリフェニルアミン(1−TNATA)等のトリアリールアミン類、5,5”−ビス−{4−[ビス(4−メチルフェニル)アミノ]フェニル}−2,2’:5’,2”−ターチオフェン(BMA−3T)等のオリゴチオフェン類等の正孔輸送性低分子材料などが挙げられる。
発光層を形成する材料としては、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム(III)(Alq3)、ビス(8−キノリノラート)亜鉛(II)(Znq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)−4−(p−フェニルフェノラート)アルミニウム(III)(BAlq)、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル、9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン、2−t−ブチル−9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン、2,7−ビス[9,9−ジ(4−メチルフェニル)−フルオレン−2−イル]−9,9−ジ(4−メチルフェニル)フルオレン、2−メチル−9,10−ビス(ナフタレン−2−イル)アントラセン、2−(9,9−スピロビフルオレン−2−イル)−9,9−スピロビフルオレン、2,7−ビス(9,9−スピロビフルオレン−2−イル)−9,9−スピロビフルオレン、2−[9,9−ジ(4−メチルフェニル)−フルオレン−2−イル]−9,9−ジ(4−メチルフェニル)フルオレン、2,2’−ジピレニル−9,9−スピロビフルオレン、1,3,5−トリス(ピレン−1−イル)ベンゼン、9,9−ビス[4−(ピレニル)フェニル]−9H−フルオレン、2,2’−ビ(9,10−ジフェニルアントラセン)、2,7−ジピレニル−9,9−スピロビフルオレン、1,4−ジ(ピレン−1−イル)ベンゼン、1,3−ジ(ピレン−1−イル)ベンゼン、6,13−ジ(ビフェニル−4−イル)ペンタセン、3,9−ジ(ナフタレン−2−イル)ペリレン、3,10−ジ(ナフタレン−2−イル)ペリレン、トリス[4−(ピレニル)−フェニル]アミン、10,10’−ジ(ビフェニル−4−イル)−9,9’−ビアントラセン、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’:4’,1’’:4’’,1’’’−クウォーターフェニル]−4,4’’’−ジアミン、4,4’−ジ[10−(ナフタレン−1−イル)アントラセン−9−イル]ビフェニル、ジベンゾ{[f,f’]−4,4’,7,7’−テトラフェニル}ジインデノ[1,2,3−cd:1’,2’,3’−lm]ペリレン、1−(7−(9,9’−ビアントラセン−10−イル)−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)ピレン、1−(7−(9,9’−ビアントラセン−10−イル)−9,9−ジヘキシル−9H−フルオレン−2−イル)ピレン、1,3−ビス(カルバゾール−9−イル)ベンゼン、1,3,5−トリス(カルバゾール−9−イル)ベンゼン、4,4’,4”−トリス(カルバゾール−9−イル)トリフェニルアミン、4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(CBP)、4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)−2,2’−ジメチルビフェニル、2,7−ビス(カルバゾール−9−イル)−9,9−ジメチルフルオレン、2,2’,7,7’−テトラキス(カルバゾール−9−イル)−9,9−スピロビフルオレン、2,7−ビス(カルバゾール−9−イル)−9,9−ジ(p−トリル)フルオレン、9,9−ビス[4−(カルバゾール−9−イル)−フェニル]フルオレン、2,7−ビス(カルバゾール−9−イル)−9,9−スピロビフルオレン、1,4−ビス(トリフェニルシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリフェニルシリル)ベンゼン、ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−4−メチルフェニルメタン、2,7−ビス(カルバゾール−9−イル)−9,9−ジオクチルフルオレン、4,4”−ジ(トリフェニルシリル)−p−ターフェニル、4,4’−ジ(トリフェニルシリル)ビフェニル、9−(4−t−ブチルフェニル)−3,6−ビス(トリフェニルシリル)−9H−カルバゾール、9−(4−t−ブチルフェニル)−3,6−ジトリチル−9H−カルバゾール、9−(4−t−ブチルフェニル)−3,6−ビス(9−(4−メトキシフェニル)−9H−フルオレン−9−イル)−9H−カルバゾール、2,6−ビス(3−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)ピリジン、トリフェニル(4−(9−フェニル−9H−フルオレン−9−イル)フェニル)シラン、9,9−ジメチル−N,N−ジフェニル−7−(4−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)フェニル)−9H−フルオレン−2−アミン、3,5−ビス(3−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)ピリジン、9,9−スピロビフルオレン−2−イル−ジフェニル−フォスフィン オキサイド、9,9’−(5−(トリフェニルシリル)−1,3−フェニレン)ビス(9H−カルバゾール)、3−(2,7−ビス(ジフェニルフォスフォリル)−9−フェニル−9H−フルオレン−9−イル)−9−フェニル−9H−カルバゾール、4,4,8,8,12,12−ヘキサ(p−トリル)−4H−8H−12H−12C−アザジベンゾ[cd,mn]ピレン、4,7−ジ(9H−カルバゾール−9−イル)−1,10−フェナントロリン、2,2’−ビス(4−(カルバゾール−9−イル)フェニル)ビフェニル、2,8−ビス(ジフェニルフォスフォリル)ジベンゾ[b,d]チオフェン、ビス(2−メチルフェニル)ジフェニルシラン、ビス[3,5−ジ(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]ジフェニルシラン、3,6−ビス(カルバゾール−9−イル)−9−(2−エチル−ヘキシル)−9H−カルバゾール、3−(ジフェニルフォスフォリル)−9−(4−(ジフェニルフォスフォリル)フェニル)−9H−カルバゾール、3,6−ビス[(3,5−ジフェニル)フェニル]−9−フェニルカルバゾール等が挙げられ、発光性ドーパントと共蒸着することによって、発光層を形成してもよい。
発光性ドーパントとしては、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−(ジエチルアミノ)クマリン、2,3,6,7−テトラヒドロ−1,1,7,7−テトラメチル−1H,5H,11H−10−(2−ベンゾチアゾリル)キノリジノ[9,9a,1gh]クマリン、キナクリドン、N,N’−ジメチル−キナクリドン、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)(Ir(ppy)3)、ビス(2−フェニルピリジン)(アセチルアセトネート)イリジウム(III)(Ir(ppy)2(acac))、トリス[2−(p−トリル)ピリジン]イリジウム(III)(Ir(mppy)3)、9,10−ビス[N,N−ジ(p−トリル)アミノ]アントラセン、9,10−ビス[フェニル(m−トリル)アミノ]アントラセン、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(II)、N10,N10,N10’,N10’−テトラ(p−トリル)−9,9’−ビアントラセン−10,10’−ジアミン、N10,N10,N10’,N10’−テトラフェニル−9,9’−ビアントラセン−10,10’−ジアミン、N10,N10’−ジフェニル−N10,N10’−ジナフタレニル−9,9’−ビアントラセン−10,10’−ジアミン、4,4’−ビス(9−エチル−3−カルバゾビニレン)−1,1’−ビフェニル、ペリレン、2,5,8,11−テトラ−t−ブチルペリレン、1,4−ビス[2−(3−N−エチルカルバゾリル)ビニル]ベンゼン、4,4’−ビス[4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]ビフェニル、4−(ジ−p−トリルアミノ)−4’−[(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]スチルベン、ビス[3,5−ジフルオロ−2−(2−ピリジル)フェニル−(2−カルボキシピリジル)]イリジウム(III)、4,4’−ビス[4−(ジフェニルアミノ)スチリル]ビフェニル、ビス(2,4−ジフルオロフェニルピリジナト)テトラキス(1−ピラゾリル)ボレートイリジウム(III)、N,N’−ビス(ナフタレン−2−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−トリス(9,9−ジメチルフルオレニレン)、2,7−ビス{2−[フェニル(m−トリル)アミノ]−9,9−ジメチル−フルオレン−7−イル}−9,9−ジメチル−フルオレン、N−(4−((E)−2−(6((E)−4−(ジフェニルアミノ)スチリル)ナフタレン−2−イル)ビニル)フェニル)−N−フェニルベンゼンアミン、fac−イリジウム(III)トリス(1−フェニル−3−メチルベンズイミダゾリン−2−イリデン−C,C2’)、mer−イリジウム(III)トリス(1−フェニル−3−メチルベンズイミダゾリン−2−イリデン−C,C2’)、2,7−ビス[4−(ジフェニルアミノ)スチリル]−9,9−スピロビフルオレン、6−メチル−2−(4−(9−(4−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)フェニル)アントラセン−10−イル)フェニル)ベンゾ[d]チアゾール、1,4−ジ[4−(N,N−ジフェニル)アミノ]スチリルベンゼン、1,4−ビス(4−(9H−カルバゾール−9−イル)スチリル)ベンゼン、(E)−6−(4−(ジフェニルアミノ)スチリル)−N,N−ジフェニルナフタレン−2−アミン、ビス(2,4−ジフルオロフェニルピリジナト)(5−(ピリジン−2−イル)−1H−テトラゾレート)イリジウム(III)、ビス(3−トリフルオロメチル−5−(2−ピリジル)ピラゾール)((2,4−ジフルオロベンジル)ジフェニルフォスフィネート)イリジウム(III)、ビス(3−トリフルオロメチル−5−(2−ピリジル)ピラゾレート)(ベンジルジフェニルフォスフィネート)イリジウム(III)、ビス(1−(2,4−ジフルオロベンジル)−3−メチルベンズイミダゾリウム)(3−(トリフルオロメチル)−5−(2−ピリジル)−1,2,4−トリアゾレート)イリジウム(III)、ビス(3−トリフルオロメチル−5−(2−ピリジル)ピラゾレート)(4’,6’−ジフルオロフェニルピリジネート)イリジウム(III)、ビス(4’,6’−ジフルオロフェニルピリジナト)(3,5−ビス(トリフルオロメチル)−2−(2’−ピリジル)ピロレート)イリジウム(III)、ビス(4’,6’−ジフルオロフェニルピリジナト)(3−(トリフルオロメチル)−5−(2−ピリジル)−1,2,4−トリアゾレート)イリジウム(III)、(Z)−6−メシチル−N−(6−メシチルキノリン−2(1H)−イリデン)キノリン−2−アミン−BF2、(E)−2−(2−(4−(ジメチルアミノ)スチリル)−6−メチル−4H−ピラン−4−イリデン)マロノニトリル、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−ジュロリジル−9−エニル−4H−ピラン、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジル−9−エニル)−4H−ピラン、4−(ジシアノメチレン)−2−t−ブチル−6−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−4−イル−ビニル)−4H−ピラン、トリス(ジベンゾイルメタン)フェナントロリンユーロピウム(III)、5,6,11,12−テトラフェニルナフタセン、ビス(2−ベンゾ[b]チオフェン−2−イル−ピリジン)(アセチルアセトネート)イリジウム(III)、トリス(1−フェニルイソキノリン)イリジウム(III)、ビス(1−フェニルイソキノリン)(アセチルアセトネート)イリジウム(III)、ビス[1−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−イソキノリン](アセチルアセトネート)イリジウム(III)、ビス[2−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)キノリン](アセチルアセトネート)イリジウム(III)、トリス[4,4’−ジ−t−ブチル−(2,2’)−ビピリジン]ルテニウム(III)・ビス(ヘキサフルオロフォスフェート)、トリス(2−フェニルキノリン)イリジウム(III)、ビス(2−フェニルキノリン)(アセチルアセトネート)イリジウム(III)、2,8−ジ−t−ブチル−5,11−ビス(4−t−ブチルフェニル)−6,12−ジフェニルテトラセン、ビス(2−フェニルベンゾチアゾラト)(アセチルアセトネート)イリジウム(III)、5,10,15,20−テトラフェニルテトラベンゾポルフィリン白金、オスミウム(II)ビス(3−トリフルオロメチル−5−(2−ピリジン)−ピラゾレート)ジメチルフェニルフォスフィン、オスミウム(II)ビス(3−(トリフルオロメチル)−5−(4−t−ブチルピリジル)−1,2,4−トリアゾレート)ジフェニルメチルフォスフィン、オスミウム(II)ビス(3−(トリフルオロメチル)−5−(2−ピリジル)−1,2,4−トリアゾール)ジメチルフェニルフォスフィン、オスミウム(II)ビス(3−(トリフルオロメチル)−5−(4−t−ブチルピリジル)−1,2,4−トリアゾレート)ジメチルフェニルフォスフィン、ビス[2−(4−n−ヘキシルフェニル)キノリン](アセチルアセトネート)イリジウム(III)、トリス[2−(4−n−ヘキシルフェニル)キノリン]イリジウム(III)、トリス[2−フェニル−4−メチルキノリン]イリジウム(III)、ビス(2−フェニルキノリン)(2−(3−メチルフェニル)ピリジネート)イリジウム(III)、ビス(2−(9,9−ジエチル−フルオレン−2−イル)−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾラト)(アセチルアセトネート)イリジウム(III)、ビス(2−フェニルピリジン)(3−(ピリジン−2−イル)−2H−クロメン−2−オネート)イリジウム(III)、ビス(2−フェニルキノリン)(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオネート)イリジウム(III)、ビス(フェニルイソキノリン)(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオネート)イリジウム(III)、イリジウム(III)ビス(4−フェニルチエノ[3,2−c]ピリジナト−N,C2’)アセチルアセトネート、(E)−2−(2−t−ブチル−6−(2−(2,6,6−トリメチル−2,4,5,6−テトラヒドロ−1H−ピローロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イル)ビニル)−4H−ピラン−4−イリデン)マロノニトリル、ビス(3−トリフルオロメチル−5−(1−イソキノリル)ピラゾレート)(メチルジフェニルフォスフィン)ルテニウム、ビス[(4−n−ヘキシルフェニル)イソキノリン](アセチルアセトネート)イリジウム(III)、白金(II)オクタエチルポルフィン、ビス(2−メチルジベンゾ[f,h]キノキサリン)(アセチルアセトネート)イリジウム(III)、トリス[(4−n−ヘキシルフェニル)キソキノリン]イリジウム(III)等が挙げられる。
電子輸送層を形成する材料としては、8−ヒドロキシキノリノレート−リチウム、2,2’,2”−(1,3,5−ベンジントリル)−トリス(1−フェニル−1−H−ベンズイミダゾール)、2−(4−ビフェニル)5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、ビス(2−メチル−8−キノリノレート)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム、1,3−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]ベンゼン、6,6’−ビス[5−(ビフェニル−4−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−2−イル]−2,2’−ビピリジン、3−(4−ビフェニル)−4−フェニル−5−t−ブチルフェニル−1,2,4−トリアゾール、4−(ナフタレン−1−イル)−3,5−ジフェニル−4H−1,2,4−トリアゾール、2,9−ビス(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、2,7−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]−9,9−ジメチルフルオレン、1,3−ビス[2−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]ベンゼン、トリス(2,4,6−トリメチル−3−(ピリジン−3−イル)フェニル)ボラン、1−メチル−2−(4−(ナフタレン−2−イル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5f][1,10]フェナントロリン、2−(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、フェニル−ジピレニルフォスフィンオキサイド、3,3’,5,5’−テトラ[(m−ピリジル)−フェン−3−イル]ビフェニル、1,3,5−トリス[(3−ピリジル)−フェン−3−イル]ベンゼン、4,4’−ビス(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)ビフェニル、1,3−ビス[3,5−ジ(ピリジン−3−イル)フェニル]ベンゼン、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム、ジフェニルビス(4−(ピリジン−3−イル)フェニル)シラン、3,5−ジ(ピレン−1−イル)ピリジン等が挙げられる。
電子注入層を形成する材料としては、酸化リチウム(Li2O)、酸化マグネシウム(MgO)、アルミナ(Al23)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化ナトリウム(NaF)、フッ化マグネシウム(MgF2)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化ストロンチウム(SrF2)、三酸化モリブデン(MoO3)、アルミニウム、Li(acac)、酢酸リチウム、安息香酸リチウム等が挙げられる。
陰極材料としては、アルミニウム、マグネシウム−銀合金、アルミニウム−リチウム合金、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等が挙げられる。
また、本発明の電荷輸送性ワニスから得られる薄膜からなる正孔注入層を有する有機EL素子の作製方法のその他の例は、以下のとおりである。
上記EL素子作製において、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層の真空蒸着操作を行う代わりに、正孔輸送層(以下、正孔輸送性高分子層)、発光層(以下、発光性高分子層)を順次形成することによって本発明の電荷輸送性ワニスによって形成される電荷輸送性薄膜を有する有機EL素子を作製することができる。
具体的には、陽極基板上に本発明の電荷輸送性ワニスを塗布して上記の方法により正孔注入層を作製し、その上に正孔輸送性高分子層、発光性高分子層を順次形成し、さらに陰極電極を蒸着して有機EL素子とする。
使用する陰極および陽極材料としては、上述のものと同様のものが使用でき、同様の洗浄処理、表面処理を行うことができる。
正孔輸送性高分子層および発光性高分子層の形成法としては、正孔輸送性高分子材料もしくは発光性高分子材料、またはこれらにドーパント物質を加えた材料に溶媒を加えて溶解するか、均一に分散し、正孔注入層または正孔輸送性高分子層の上に塗布した後、それぞれ焼成することで成膜する方法が挙げられる。
正孔輸送性高分子材料としては、ポリ[(9,9−ジヘキシルフルオレニル−2,7−ジイル)−co−(N,N’−ビス{p−ブチルフェニル}−1,4−ジアミノフェニレン)]、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)−co−(N,N’−ビス{p−ブチルフェニル}−1,1’−ビフェニレン−4,4−ジアミン)]、ポリ[(9,9−ビス{1’−ペンテン−5’−イル}フルオレニル−2,7−ジイル)−co−(N,N’−ビス{p−ブチルフェニル}−1,4−ジアミノフェニレン)]、ポリ[N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン]−エンドキャップド ウィズ ポリシルシスキノキサン、ポリ[(9,9−ジジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)−co−(4,4’−(N−(p−ブチルフェニル))ジフェニルアミン)]等が挙げられる。
発光性高分子材料としては、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)(PDAF)等のポリフルオレン誘導体、ポリ(2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキソキシ)−1,4−フェニレンビニレン)(MEH−PPV)等のポリフェニレンビニレン誘導体、ポリ(3−アルキルチオフェン)(PAT)等のポリチオフェン誘導体、ポリビニルカルバゾール(PVCz)等が挙げられる。
溶媒としては、トルエン、キシレン、クロロホルム等を挙げることができ、溶解または均一分散法としては撹拌、加熱撹拌、超音波分散等の方法が挙げられる。
塗布方法としては、特に限定されるものではなく、インクジェット法、スプレー法、ディップ法、スピンコート法、転写印刷法、ロールコート法、刷毛塗り等が挙げられる。なお、塗布は、窒素、アルゴン等の不活性ガス下で行うことが好ましい。
焼成する方法としては、不活性ガス下または真空中、オーブンまたはホットプレートで加熱する方法が挙げられる。
本発明の電荷輸送性ワニスから得られる薄膜からなる正孔輸送層を有するEL素子の作製方法の例は、以下のとおりである。
陽極基板上に正孔注入層を形成する。その層の上に、上記の方法により本発明の電荷輸送性ワニスを塗布して焼成し、正孔輸送層を作製する。
この正孔輸送層の上に、発光層、電子輸送層、電子注入層、陰極をこの順で設ける。発光層、電子輸送層および電子注入層の形成方法および具体例は上述と同様のものが挙げられる。また、正孔注入層は、用いる材料の特性等に応じて、蒸着法、塗布法(ウェットプロセス)のいずれかで形成すればよい。
正孔注入層を形成する材料としては、銅フタロシアニン、酸化チタンフタロシアニン、白金フタロシアニン、ピラジノ[2,3−f][1,10]フェナントロリン−2,3−ジカルボニトリル、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)ベンジジン、2,7−ビス[N,N−ビス(4−メトキシ−フェニル)アミノ]−9,9−スピロビフルオレン、2,2’−ビス[N,N−ビス(4−メトキシ−フェニル)アミノ]−9,9−スピロビフルオレン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ[4−(N,N−ジトリルアミノ)フェニル]ベンジジン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ[4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル]ベンジジン、N4,N4’−(ビフェニル−4,4’−ジイル)ビス(N4,N4’,N4’−トリフェニルビフェニル−4,4’−ジアミン)N1,N1’−(ビフェニル−4,4’−ジイル)ビス(N1−フェニル−N4,N4’−ジ−m−トリルベンゼン−1,4−ジアミン)、国際公開第2004/043117号、国際公開第2004/105446号、国際公開第2005/000832号、国際公開第2005/043962号、国際公開第2005/042621号、国際公開第2005/107335号、国際公開第2006/006459号、国際公開第2006/025342号、国際公開第2006/137473号、国際公開第2007/049631号、国際公開第2007/099808号、国際公開第2008/010474号、国際公開第2008/032617号、国際公開第2008/032616号、国際公開第2008/129947号、国際公開第2009/096352号、国際公開第2010/041701号、国際公開第2010/058777号、国際公開第2010/058776号、国際公開第2013/042623号、国際公開第2013/129249号、国際公開第2014/115865号、国際公開第2014/132917号、国際公開第2014/141998号および国際公開2014/132834号に記載の電荷輸送材料等が挙げられる。
陽極材料、発光層、発光性ドーパント、電子輸送層および電子ブロック層を形成する材料、陰極材料としては、上述と同じものが挙げられる。
本発明の電荷輸送性ワニスから得られる薄膜からなる正孔注入輸送層を有する有機EL素子の作製方法の例は、以下のとおりである。
陽極基板上に正孔注入輸送層を形成し、この正孔注入輸送層の上に、発光層、電子輸送層、電子注入層、陰極をこの順で設ける。発光層、電子輸送層および電子注入層の形成方法および具体例は上述と同様のものが挙げられる。
陽極材料、発光層、発光性ドーパント、電子輸送層および電子ブロック層を形成する材料、陰極材料としては、上述と同じものが挙げられる。
なお、電極および上記各層の間の任意の間に、必要に応じてホールブロック層、電子ブロック層等を設けてもよい。例えば、電子ブロック層を形成する材料としては、トリス(フェニルピラゾール)イリジウム等が挙げられる。
陽極と陰極およびこれらの間に形成される層を構成する材料は、ボトムミッション構造、トップエミッション構造のいずれを備える素子を製造するかで異なるため、その点を考慮して、適宜材料選択する。
通常、ボトムエミッション構造の素子では、基板側に透明陽極が用いられ、基板側から光が取り出されるのに対し、トップエミッション構造の素子では、金属からなる反射陽極が用いられ、基板と反対方向にある透明電極(陰極)側から光が取り出されることから、例えば陽極材料について言えば、ボトムエミッション構造の素子を製造する際はITO等の透明陽極を、トップエミッション構造の素子を製造する際はAl/Nd等の反射陽極を、それぞれ用いる。
本発明の有機EL素子は、特性悪化を防ぐため、定法に従い、必要に応じて捕水剤などとともに、封止してもよい。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、使用した装置は以下のとおりである。
(1)1H,19F−NMR:JEOL(株)製 核磁気共鳴装置 AL−300
(2)基板洗浄:長州産業(株)製 基板洗浄装置(減圧プラズマ方式)
(3)ワニスの塗布:ミカサ(株)製 スピンコーターMS−A100
(4)膜厚測定:(株)小坂研究所製 微細形状測定機サーフコーダET−4000
(5)膜の表面観察:レーザーテック社製 共焦点レーザー顕微鏡 リアルタイム走査型レーザー顕微鏡 1LM21D
(6)EL素子の作製:長州産業(株)製 多機能蒸着装置システムC−E2L1G1−N
(7)EL素子の輝度等の測定:(有)テック・ワールド製 I−V−L測定システム
(8)EL素子の寿命測定(輝度半減期測定):(株)イーエッチシー製 有機EL輝度寿命評価システムPEL−105S
[1]オニウムボレート塩の合成
[合成例1](4−フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム n−ブチルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート塩の合成
Figure 2017150412
トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン(東京化成工業(株)製)38.1質量部、ペンタン1200質量部を反応容器に仕込み、撹拌下、室温にてn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.6M)38.8質量部を滴下し、室温で3時間反応してスラリー状の反応液を得た。
反応液をろ過して得られた結晶物をペンタンにてかけ洗いし、60℃で減圧乾燥して中間体であるリチウム n−ブチルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート38.1質量部を得た(収率89%)。
続いて、(4−フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート(サンアプロ(株)製)22.5質量部をジクロロメタン530質量部に溶解させた溶液に、上記で得られたボレート30質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた水溶液を加え、撹拌下で1時間混合した。混合後、静置して水層を除き、ジクロロメタン溶液をイオン交換水400質量部で5回洗浄した。水洗後のジクロロメタン溶液を減圧下、脱溶媒し、目的物である(4−フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム n−ブチルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート塩の淡黄色固体40質量部を得た(収率97%)。得られた目的物は、1H−NMRおよび19F−NMRにて同定した。
1H−NMR(DMSO−d6):δ 7.6〜7.8(12H,m),7.4〜7.5(5H,m),7.3(2H,d),1.0〜1.2(4H,m),0.6〜0.8(5H,m)ppm.
19F−NMR(DMSO−d6):δ −132(6F,d),−159.5(3F,t),−163(6F,t)ppm.
[2]電荷輸送性ワニスの調製
[実施例1−1]
国際公開第2015/050253号の製造例18記載の方法に従って合成した下記式で示されるPCZ5 158mgと、合成例1で得られた(4−フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム n−ブチルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート塩105mgとの混合物に、キシレン5gを加えて、室温で超音波を照射しながら撹拌して溶解させ、得られた溶液を、孔径0.2μmのシリンジフィルターでろ過して電荷輸送性ワニスを得た。
Figure 2017150412
[3]有機EL素子の作製および特性評価
[実施例2−1]
実施例1−1で得られたワニスを、スピンコーターを用いてITO基板に塗布した後、80℃で1分間乾燥し、さらに、大気雰囲気下、150℃で10分間焼成し、ITO基板上に100nmの均一な薄膜を形成した。ITO基板としては、インジウム錫酸化物(ITO)が表面上に膜厚150nmでパターニングされた25mm×25mm×0.7tのガラス基板を用い、使用前にO2プラズマ洗浄装置(150W、30秒間)によって表面上の不純物を除去した。
次いで、薄膜を形成したITO基板に対し、蒸着装置(真空度1.0×10-5Pa)を用いてα−NPD(N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン)を0.2nm/秒にて30nm成膜した。次に、CBPとIr(PPy)3を共蒸着した。共蒸着はIr(PPy)3の濃度が6%になるように蒸着レートをコントロールし、40nm積層させた。次いで、BAlq、フッ化リチウムおよびアルミニウムの薄膜を順次積層して有機EL素子を得た。この際、蒸着レートは、BAlqおよびアルミニウムについては0.2nm/秒、フッ化リチウムについては0.02nm/秒の条件でそれぞれ行い、膜厚は、それぞれ20nm、0.5nmおよび120nmとした。
なお、空気中の酸素、水等の影響による特性劣化を防止するため、有機EL素子は封止基板により封止した後、その特性を評価した。封止は、以下の手順で行った。酸素濃度2ppm以下、露点−85℃以下の窒素雰囲気中で、有機EL素子を封止基板の間に収め、封止基板を接着材(ナガセケムテックス(株)製,XNR5516Z−B1)により貼り合わせた。この際、捕水剤(ダイニック(株)製,HD−071010W−40)を有機EL素子と共に封止基板内に収めた。貼り合わせた封止基板に対し、UV光を照射(波長:365nm、照射量:6,000mJ/cm2)した後、80℃で1時間、アニーリング処理して接着材を硬化させた。
Figure 2017150412
実施例2−1の素子について、輝度5000cd/m2で駆動した場合における駆動電圧、電流密度および発光効率、並びに輝度の半減期(初期輝度5000cd/m2が半分に達するのに要する時間)を測定した。結果を表19に示す。
Figure 2017150412
表19に示されるように、本発明の電荷輸送性薄膜を備えるEL素子は好適に駆動した。また、寿命特性にも優れていた。

Claims (6)

  1. 電荷輸送性物質と、オニウムボレート塩と、有機溶媒とを含み、
    前記オニウムボレート塩が、式(a1)で表されるアニオンと対カチオンからなるオニウムボレート塩を含むことを特徴とする電荷輸送性ワニス。
    Figure 2017150412
    (式中、Rは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のフルオロアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基または炭素数7〜10のフルオロアラルキル基を表す。)
  2. 前記電荷輸送性物質が、アニリン誘導体およびチオフェン誘導体から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の電荷輸送性ワニス。
  3. 前記電荷輸送性物質が、アニリン誘導体である請求項2記載の電荷輸送性ワニス。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の電荷輸送性ワニスを用いて作製される電荷輸送性薄膜。
  5. 請求項4記載の電荷輸送性薄膜を有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項記載の電荷輸送性ワニスを基材上に塗布し、溶媒を蒸発させることを特徴とする電荷輸送性薄膜の製造方法。
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