JPWO2017086362A1 - ナノ粒子集合体及びその製造方法、ナノ粒子集合体組成物、波長変換層、並びにリガンド - Google Patents

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Abstract

感光性パターン形成用材料等に好適なナノ粒子集合体、このナノ粒子集合体の製造方法、ナノ粒子集合体組成物、波長変換層及びリガンドの提供を目的とする。本発明は、第13族元素及び第15族元素を含有する半導体物質を含むコア、並びにこのコアの少なくとも一部を被覆し、第12族元素及び第16族元素を含有する化合物を含む1又は複数のシェルを有するコアシェルナノ結晶と、上記コアシェルナノ結晶の少なくとも一部を被覆する第1リガンドとを有するナノ粒子の集合体であって、1,2−プロピレングリコール−1−メチルエーテル−2−アセテート等の溶媒中、半値幅が45nmである456.2nmの波長の光で励起したとき、蛍光量子収率が70%以上であり、かつ蛍光半値幅が45nm以下である510nm以上650nm以下の波長の蛍光を発生することを特徴とする。

Description

本発明は、ナノ粒子集合体及びその製造方法、ナノ粒子集合体組成物、波長変換層、並びにリガンドに関する。
半導体ナノ結晶量子ドットを波長変換デバイスとして使用するディスプレイ、照明等が登場している。波長変換デバイスの実装方式として、(1)LED封止材に半導体ナノ結晶量子ドットを混合するOn Chip方式、(2)ガラスキャピラリに封止したデバイスをパネル端部のLED付近に配置するOn Edge方式、(3)半導体ナノ結晶量子ドットを、ディスプレイパネル内(バックライトと拡散層の間)に設けるOn Surface方式が提案されており、それぞれの実装方式に対応したデバイス開発が進められている(非特許文献1参照)。
上記実装方式のうち、(1)及び(2)についてはLEDから量子ドットへの光照射量が大きく、光照射による量子ドットの発熱が問題となり信頼性を確保しにくい問題が指摘されている。このため、フィルム中の酸素、水を完全に排除する必要があり、かつ酸素、水に対するバリア性が極めて高い封止層を必要とする。また、酸素、水を完全に排除した場合においても、高光照射量、発熱による影響による特性低下や信頼性低下を防ぐことは容易でない。このような問題を解決する技術として、安定な半導体ナノ結晶量子ドットを、酸素、水を完全に除去したガラスキャピラリ中に封入したOn Edge実装向けデバイスが提案されている(特許文献1参照)。
一方、(3)は、半導体ナノ結晶にかかる光、熱の影響が小さく、信頼性の面で好ましい方法である。特許文献2において無機酸化物等のバリア層の間にエポキシ樹脂と光硬化性アクリル樹脂、半導体ナノ結晶量子ドットのアミン硬化剤分散液を混合し、光、熱硬化した波長変換フィルムが開示されている。本波長変換フィルムは、上下に設置されたバリア膜程度の対策で高信頼性を得ることができ、製造プロセスの簡易さの面からも好ましいデバイス形態である。しかしながら、この方法では、製造プロセス上の問題から最終フィルム中の半導体量子ドットの濃度を上げられず、波長変換に100μm程度の厚いフィルムが必要になる問題がある。
また、上記フィルム構造では、吸収波長の異なる2種類の量子ドット(緑色発光、赤色発光)が1つの膜の中に存在する構造となるため、赤色発光粒子による緑色発光粒子の再吸収によるエネルギー効率低下の問題が避けにくい。
膜厚及び再吸収の問題を解決するには、印刷法又はリソグラフィー法により緑色発光層と赤色発光層をパターニングする方法が有効である。特に後者については、全面塗布後、マスクパターンを用い一括露光する方式であるため、生産性の観点から好ましい。
後者の方法では、例えばアルカリ可溶性置換基を有する樹脂、架橋性化合物、光(架橋)開始剤、及びこれらの溶解能力が高く、低揮発性を有し、基板上での塗布性が良い溶媒を含有する組成物(パターン形成用材料)を用い、この組成物を塗布、プレベーク後、露光、アルカリ現像、ポストベークを行いパターン形成を行う。
国際公開第2014/018090号 国際公開第2014/113562号 米国特許第7935415号明細書 特許5682902号 国際公開第2012/102107号
ESC Journal of Solid State Science and Technology,2(2) R3026−3030(2013)
しかし、半導体ナノ結晶量子ドットは、上記のようなパターン形成用材料のマトリクス中では、蛍光量子収率(PLQY)の低下、蛍光半値幅(FWHM)が悪化したり、PLQY、FWHMの経時変化が起こる保存安定性の問題がある。
このような問題を回避するための手法として、5nm以上の厚膜シェルを形成する方法(特許文献3参照)が提案されている。特許文献3によると、シェルの厚みを十分にすることにより、コア及び光励起により生じるキャリアを十分にマトリクスから遮蔽することができ、このため、マトリクス中の化学種と、シェル界面を介したキャリアとの相互作用を抑制し、半導体ナノ結晶量子ドットの発光特性を安定化することが可能である。
しかしながら、シェルを厚くすることはコアシェル界面の格子不整合(格子定数の相違)による歪みを大きくする。この歪みの影響で、コアシェル間に欠陥が生成し、表面欠陥準位の生成による蛍光量子収率(PLQY)の低下及び蛍光半値幅(FWHM)の増大を招き、半導体ナノ結晶量子ドット波長変換層のエネルギー効率の低下及びスペクトルの色純度の劣化につながってしまう。
また、このコアシェル間における欠陥生成のし易さ及びその影響は、コアサイズにも依存する。InP等の低バンドギャップ半導体をコアに用いる場合は、可視光発光に対応するコアサイズが小さくなることから、その影響が特に顕著に表れる。このため、上記のような半導体化合物コアを生成する場合には、シェルの膜厚を厚くする手法には限界がある。一方、歪みによるコアシェル界面欠陥の生成を避けるため、シェルは薄くしておき、配位性が極めて強いチオ−ル基と親水性のカルボキシ基を有するリガンドで表面を保護する技術が開示されている(特許文献4参照)。この技術では、チオールの強い配位能力と、カルボキシ基による水系での分散安定性効果により、蛍光量子収率の低下や安定性低下効果が大きな水系における安定な発光特性を実現している。
しかしながら、チオール基は、コアとの相互作用による蛍光消光作用を有することから、リガンド配位による蛍光量子収率の低下が起こり、結果として上記文献における蛍光量子収率(PLQY)は50%程度に留まっている。
また、上記文献で開示されているメルカプト基を有するカルボン酸配位子はカルボキシ基の静電的反発により分散安定性を維持する構造であるため、水系では安定であるが、極性が中レベルの有機溶媒中では凝集を引き起こすため、使用が困難である。
有機溶媒中で分散安定性を高める技術としては、長鎖脂肪酸、長鎖ホスホン酸、長鎖ホスフィンオキシド等の立体反発が大きく、カルボキシ基等の極性官能基により半導体ナノ結晶の表面を保護し、疎水性基の立体効果により分散安定性を維持する配位子が一般的に用いられている。これらのリガンドは、非極性溶剤中では、高い安定化効果を示すが、官能基を有する極性マトリクス中で用いた場合、マトリクス中との相溶性が低く凝集による発光効率低下を引き起こしてしまう。また、カルボン酸、アミン、ヒドロキシ基等がマトリクス中に存在する場合は、マトリクス中化学種の作用による配位子交換、配位子の脱離等による発光特性の低下を引き起こしてしまう。本問題を解決する手法として、官能基を有さない脂環式炭化水素をマトリクスとする技術が開示されている(特許文献5参照)。しかしながら、このような、官能基を有さない脂環式マトリクスを印刷法、塗布によるリソグラフィー法に適用し、微細パターンを形成するのは困難である。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、感光性パターン形成用材料等に好適なナノ粒子集合体、このナノ粒子集合体の製造方法、ナノ粒子集合体組成物、波長変換層及びリガンドを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、第13族元素及び第15族元素を含有する半導体物質を含むコア、並びにこのコアの少なくとも一部を被覆し、第12族元素及び第16族元素を含有する化合物を含む1又は複数のシェルを有するコアシェルナノ結晶と、上記コアシェルナノ結晶の少なくとも一部を被覆する第1リガンドとを有するナノ粒子の集合体であって、1,2−プロピレングリコール−1−メチルエーテル−2−アセテート、1,3−ブタンジオール−1−アセテート−3−メチルエーテル、1,2−プロピレングリコール−1−エチルエーテル及びシクロヘキサノンのうちの1種の溶媒中、半値幅が45nmである456.2nmの波長の光で励起したとき、蛍光量子収率が70%以上であり、かつ蛍光半値幅が45nm以下である510nm以上650nm以下の波長の蛍光を発生することを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた別の発明は、第13族元素及び第15族元素を含有する半導体物質を含むコア、並びにこのコアの少なくとも一部を被覆し、第12族元素及び第16族元素を含有する化合物を含む1又は複数のシェルを有するコアシェルナノ結晶と、上記コアシェルナノ結晶の少なくとも一部を被覆する第1リガンドとを有するナノ粒子の集合体であって、上記第1リガンドが、下記式(1)で表される化合物に由来し、上記シェル全体の平均厚みが0.5nm以上5nm以下であり、上記第1リガンドとコアシェルナノ結晶との質量比(第1リガンド/コアシェルナノ結晶)が65/35以上であることを特徴とする。
Figure 2017086362
(式(1)中、Xは、第12族元素の原子に配位する官能基である。mは、1〜5の整数である。mが2以上の場合、複数のXは同一でも異なっていてもよい。Yは、ヘテロ原子を含む炭素数1〜20の1価の有機基である。Zは、直鎖構造を有する炭素数1〜20の(m+1)価の有機基である。)
上記課題を解決するためになされた別の発明は、第13族元素及び第15族元素を含有する半導体物質を含むコア、並びにこのコアの少なくとも一部を被覆し、第12族元素及び第16族元素を含有する化合物を含む1又は複数のシェルを有するコアシェルナノ結晶と、上記コアシェルナノ結晶の少なくとも一部を被覆する第1リガンドとを有するナノ粒子の集合体であって、上記第1リガンドが、下記式(1)で表される化合物に由来し、透過型電子顕微鏡により測定した上記コアのアスペクト比が1.15未満であり上記シェル全体の平均厚みが0.5nm以上5nm以下であり、上記シェルが、上記コアに対する表面処理により形成された部分を有することを特徴とする。
Figure 2017086362
(式(1)中、Xは、第12族元素の原子に配位する官能基である。mは、1〜5の整数である。mが2以上の場合、複数のXは同一でも異なっていてもよい。Yは、ヘテロ原子を含む炭素数1〜20の1価の有機基である。Zは、直鎖構造を有する炭素数1〜20の(m+1)価の有機基である。)
上記課題を解決するためになされた別の発明は、当該ナノ粒子集合体と、酸素原子を含み、沸点が110℃以上200℃以下の溶媒とを含有するナノ粒子集合体組成物である。
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、当該ナノ粒子集合体を含む波長変換層である。
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、当該ナノ粒子集合体の製造方法であって、第13族元素を含む第1の温度の第1の前駆体化合物に、第15族元素を含む第2の前駆体化合物と、第2リガンドを与える化合物及び溶媒を含有する溶液とを混合することにより核発生させる工程(以下、「核発生工程」ともいう)、上記核発生工程で得られる溶液を第2の温度にして核成長させることにより、半導体物質を含むコアを形成する工程(以下、「コア形成工程」ともいう)、上記コア形成工程で得られるコア分散液を第3の温度にした後、上記コア分散液に第12族元素を含む第3の前駆体化合物と、第16族元素を含む1又は複数の第4の前駆体化合物とを添加することによりシェルを形成する工程(以下、「シェル形成工程」ともいう)、並びに上記シェル形成工程で得られるコアシェルナノ結晶分散液中のコアシェルナノ結晶の表面の第2リガンドを、上記第1リガンドに交換する工程(以下、「リガンド交換工程」ともいう)を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、第13族元素及び第15族元素を含有する半導体物質を含むコア、並びにこのコアの少なくとも一部を被覆し、第12族元素及び第16族元素を含有する化合物を含む1又は複数のシェルを有するコアシェルナノ結晶の少なくとも一部を被覆するリガンドであって、下記式(1)で表される化合物に由来することを特徴とする。
Figure 2017086362
(式(1)中、Xは、第12族元素の原子に配位する官能基である。mは、1〜5の整数である。mが2以上の場合、複数のXは同一でも異なっていてもよい。Yは、ヘテロ原子を含む炭素数1〜20の1価の有機基である。Zは、直鎖構造を有する炭素数1〜20の(m+1)価の有機基である。)
本発明によれば、感光性パターン形成用材料等に好適なナノ粒子集合体、ナノ粒子集合体組成物、波長変換層及びリガンドが提供される。また、本発明のナノ粒子集合体の製造方法によれば、当該ナノ粒子集合体を収率よく、かつ確実に製造することができる。
<ナノ粒子集合体>
本発明の一実施形態に係るナノ粒子集合体は、複数のナノ粒子の集合体である。各ナノ粒子は、コアシェルナノ結晶と、このコアシェルナノ結晶の少なくとも一部を被覆する第1リガンド(以下、単に「リガンド」又は「表面安定化リガンド」ともいう。)とを有する。なお、ナノ粒子とは、平均直径が1nm以上1,000nm以下のコアシェルナノ結晶の表面の少なくとも一部にリガンドが被覆したものをいう。平均直径とは、任意に選択した20個の粒子に対して、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて測定した直径の算術平均値である。また、粒子の直径とは、長径と短径(長径に直交する径)との平均値((長径+短径)/2)をいう(平均直径及び直径の定義について、以下同様である。)。以下、コアシェルナノ結晶及びリガンドの順に説明する。
[コアシェルナノ結晶]
コアシェルナノ結晶は、コア、及びこのコアの少なくとも一部を被覆する1又は複数のシェルを有する。コアシェルナノ結晶は、量子ドット等とも称されるものである。以下、コア及びシェルの順に説明する。
(コア)
コアは、第13族元素及び第15族元素を含有する半導体物質を含む。コアは、上記半導体物質からなることが好ましい。
第13族元素としては、例えばホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム等が挙げられる。これらの中で、ガリウム、インジウム及びタリウムが好ましく、インジウムがより好ましい。
第15族元素としては、例えば窒素、リン、ヒ素、アンチモン、ビスマス等が挙げられる。これらの中で、窒素、リン及びヒ素が好ましく、リンがより好ましい。
半導体物質としては、例えばBN、BP、BAs、AlN、AlP、AlAs、GaN、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSb等が挙げられる。これらの中で、InPが好ましい。
半導体物質としては、Zinc Blende構造を有するものが好ましく、Zinc Blende型の単結晶構造を有するものがより好ましく、Zinc Blende型の単結晶構造を有するInPがさらに好ましく、Zinc Blende型の単結晶構造を有するInPナノ結晶が特に好ましい。
コアの形状は特に限定されないが、略球形が好ましい。コアのアスペクト比(短径に対する長径の比)の上限としては、1.2が好ましく、1.15がより好ましく、1.1がさらに好ましい。一方、このアスペクト比の下限は1であってよい。アスペクト比とは、任意に選択した20個の粒子(コア)に対し、透過型電子顕微鏡を用いて測定した値の算術平均値である(アスペクト比の定義について、以下同様である。)。
コアの平均直径の下限としては、0.5nmが好ましく、1nmがより好ましく、1.5nmであってもよい。上記平均直径の上限としては、5nmが好ましく、4nmがより好ましく、3nmがさらに好ましい。
コアの直径の分散度(平均直径に対する標準偏差)の上限としては、5%が好ましい。上記割合の下限としては、例えば0.1%であり、0.5%が好ましく、1%であってもよく、3%であってもよい。直径の分散度とは、任意に選択した20個の粒子(コア)に対し、透過型電子顕微鏡を用いて測定した直径及び平均直径に基づいて算出される値をいう。
(シェル)
シェルは、コアの少なくとも一部を被覆するものである。シェルは、コアの表面全面を被覆していてもよく、全面を被覆していなくてもよい。なお、コアシェルナノ結晶の質量が、コアの質量よりも増加していれば、コアの少なくとも一部がシェルで被覆されたと判断できる。シェルは、第12族元素及び第16族元素を含有する化合物を含む。シェルは、上記化合物からなることが好ましい。シェルは1つであっても、複数であってもよい。例えばシェルが2つの場合、コアの少なくとも一部を被覆する第1のシェルと、この第1のシェルの少なくとも一部を被覆する第2のシェルとを有する。シェルが複数の場合、所定の溶媒中での蛍光スペクトルの半値幅をより狭めることができる。
第12族元素としては、例えば亜鉛、カドミウム、水銀等が挙げられる。これらの中で、亜鉛及びカドミウムが好ましく、亜鉛がより好ましい。
第16族元素としては、例えば酸素、硫黄、セレン、テルル、ポロニウム等が挙げられる。これらの中で硫黄、セレン及びテルルが好ましく、硫黄及びセレンがより好ましい。
上記化合物としては、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、ZnSe1−x(0<x<1)等が挙げられる。これらの中で、ZnS及びZnSe1−xが好ましい。上記xの下限は、0.2が好ましく、0.4がより好ましい。一方、この上限は、0.8が好ましく、0.6がより好ましい。
上記化合物としては、Zinc Blende構造を有するものが好ましく、Zinc Blende構造を有するZnS結晶及びZinc Blende構造を有するZnSe1−x結晶がより好ましい。
シェルは、コアに対する表面処理により形成された部分を有することが好ましい。すなわち、シェルが、最内に表面処理層を有することが好ましい。表面処理層とは、0.5〜3原子層程度の厚みを有する層である。シェルが複数の場合、第1のシェルが表面処理層であってよい。表面処理層と他のシェルとは組成が同一であっても異なっていてもよい。また、表面処理層は、コアの表面の少なくとも一部を被覆していればよい。
シェル全体の平均厚みの下限としては、0.3nmが好ましく、0.5nmがより好ましく、0.7nmがさらに好ましく、0.9nmが特に好ましい。上記平均厚みの上限としては、例えば5nmであってよく、3nmが好ましく、2.5nmがより好ましく、2nmがさらに好ましい。なお、シェルの平均厚みは、コアシェルナノ結晶の平均直径(r1)からコアの平均直径(r2)を除した値の半分の値((r1−r2)/2)として求めることができる。なお、このシェルの平均厚みの算出に関しては、コアの平均直径は、実施例に記載の方法に沿って、コア分散液の第一吸収波長から求めた径(コアサイズ)を用いることとする。
シェルが1つの場合、
シェルの平均厚みの下限としては、0.3nmが好ましく、0.5nmがより好ましく、0.7nmがさらに好ましく、0.9nmが特に好ましい。上記平均厚みの上限としては、2.1nmが好ましく、1.9nmがより好ましく、1.7nmがさらに好ましく、1.5nmが特に好ましい。
シェルが複数の場合、
シェルの少なくとも1つの平均厚みの下限としては、0.3nmが好ましく、0.5nmがより好ましく、0.7nmがさらに好ましく、0.9nmが特に好ましい。上記平均厚みの上限としては、2.1nmが好ましく、1.9nmがより好ましく、1.7nmがさらに好ましく、1.5nmが特に好ましい。
シェルとして、第1のシェルと第2のシェルの2つを有する場合、
第1のシェルの平均厚みの下限としては、0.05nmが好ましく、0.1nmがより好ましい。上記平均厚みの上限としては、0.5nmが好ましく、0.45nmがより好ましく、0.4nmがさらに好ましく、0.35nmが特に好ましい。
第2のシェルの平均厚みの下限としては、0.6nmが好ましく、0.8nmがより好ましく、1.0nmがさらに好ましく、1.2nmが特に好ましい。上記平均厚みの上限としては、2.1nmが好ましく、1.9nmがより好ましく,1.7nmがさらに好ましく、1.5nmが特に好ましい。
(コアシェルナノ結晶)
コアシェルナノ結晶の形状としては、球状、ロッド状、板状、立方体状等特に限定されないが、球状が好ましい。コアシェルナノ結晶のアスペクト比の上限としては、1.2が好ましく、1.15がより好ましいことがあり、1.1がさらに好ましいこともある。一方、このアスペクト比の下限は1であってよい。
コアシェルナノ結晶の平均直径の下限としては、2.0nmが好ましく、2.5nmがより好ましく、3.0nmがさらに好ましく、3.5nmが特に好ましい。上記平均直径の上限としては、例えば20nmであってよいが、10nmが好ましく、9nmがより好ましく、8nmがさらに好ましく、7nmが特に好ましい。
[リガンド]
リガンド(表面安定化リガンド)は、上記コアシェルナノ結晶の少なくとも一部を被覆する。リガンドは、シェル(コアシェルナノ結晶)の表面全面を被覆していてもよく、全面を被覆していなくてもよい。なお、ナノ粒子の質量が、コアシェルナノ結晶の質量よりも増加していれば、シェルの少なくとも一部がリガンドで被覆されたと判断できる。ナノ粒子におけるリガンドとコアシェルナノ結晶との質量比(リガンド/コアシェルナノ結晶)の下限としては、30/70が好ましく、50/50がより好ましく、60/40がさらに好ましく、65/35がよりさらに好ましく、70/30が特に好ましい。一方、この上限としては、90/10が好ましく、80/20がより好ましい。リガンドは、上記シェルの表面を静電的に安定化させる。
リガンドとしては、例えば下記式(1)で表される化合物に由来するもの等が挙げられる。なお、リガンドが上記化合物に由来するとは、上記化合物がアニオン又はカチオンとなってリガンドとして配位することや、上記化合物がそのままリガンドとして配位すること等を含む意味である。例えば、上記化合物のアニオンを含む塩を用い、このアニオンがリガンドとなる場合も、このリガンドは上記化合物に由来するものである。
Figure 2017086362
上記式(1)中、Xは、第12族元素の原子に配位する官能基である。mは、1〜5の整数である。mが2以上の場合、複数のXは同一でも異なっていてもよい。Yは、ヘテロ原子を含む炭素数1〜20の1価の有機基である。Zは、炭素数1〜20の直鎖構造を有する、(m+1)価の有機基である。なお、「配位する官能基」とは、その官能基がアニオン又はカチオンとなった状態で配位するものも含む。
「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。Zにおける「直鎖構造」とは、Zが有する炭素原子鎖が直鎖状であり、分岐していないことを意味する。
リガンドを与える化合物として、マトリクスとの相溶性が高いYと、配位官能基であるXと、これらを連結する直鎖構造を有するZとを有する化合物を用いることでシェル表面を静電的により安定化することができると推測される。なお、マトリクスとは、例えば感光性パターン形成用材料を構成する樹脂(バインダ樹脂)等をいい、樹脂の他、架橋性化合物、光架橋開始剤(光重合開始剤)等を含んでいてもよい。
上記式(1)で表される化合物における、水素原子以外の原子の総数の下限としては、8が好ましく、10がより好ましい。一方、この原子の総数の上限としては、40が好ましく、30がより好ましい。また、上記式(1)で表される化合物の炭素数の下限としては、5が好ましく、8がより好ましい。一方、この炭素数の上限としては、30が好ましく、20がより好ましい。上記式(1)で表される化合物の原子数や炭素数が上記範囲となる場合、リガンドが適度なサイズとなり、コアシェルナノ結晶の表面をより安定化でき、所定の溶媒中での蛍光スペクトルの半値幅をより狭めることなどができる。
Xで表される第12族元素の原子に配位する官能基としては、カルボキシ基、ホスホノ基(−PO(OH))、アミノ基、アミド基(−CONR又は−NRCOR:Rは、それぞれ独立して水素原子又は炭化水素基である。)、尿素基(−NRCONR:Rは、それぞれ独立して水素原子又は炭化水素基である。)又はこれらの組み合わせを有する基が好ましい。上記Xで表される基としては、炭化水素基が有する一又は複数の水素原子が、カルボキシ基、ホスホノ基、アミノ基又はアミド基で置換された基であってよい。
Xとしては、カルボキシ基、下記式(a)で表わされる基、下記式(b)で表される基、ホスホノ基、アミノ基、アミド基及び尿素基がより好ましく、カルボキシ基、下記式(a)で表わされる基、下記式(b)で表される基、ホスホノ基及びアミド基がさらに好ましい。また、アミド基としては、−CONHで表される基が好ましい。
Figure 2017086362
式(a)及び(b)中、*は、Zとの結合箇所を示す。
Xを構成する基における、水素原子以外の原子の総数の下限としては、1であってよいが、2が好ましい。一方、この原子の総数の上限としては、20が好ましく、10がより好ましい。Xを構成する基における炭素数の下限は0であってよい。一方、この炭素数の上限は、10が好ましく、6がより好ましい。
mとしては1〜3の整数が好ましく、1及び2がより好ましく、1がさらに好ましい。
Yで表されるヘテロ原子を含む炭素原子1〜20の1価の有機基としては、例えば炭素数1〜20の1価の炭化水素基の炭素−炭素間又は結合手側の末端に2価のヘテロ原子含有基を含む基(α)、炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は基(α)が有する水素原子の一部又は全部を1価のヘテロ原子含有基で置換した基、ポリシロキサン基の水素原子の一部又は全部を1価の有機基で置換した基等が挙げられる。
炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基などが挙げられる。
炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば
シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基;
シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基等の多環のシクロアルキル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環のシクロアルケニル基などが挙げられる。
炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、例えば
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、アントリルメチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
1価及び2価のヘテロ原子含有基を構成するヘテロ原子としては、例えば酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、ハロゲン原子等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
2価のヘテロ原子含有基としては、例えば−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NR”−、これらのうちの2つ以上を組み合わせた基等が挙げられる。R”は、水素原子又は1価の炭化水素基である。これらの中で、−S−が好ましい。
1価のヘテロ原子含有基としては、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基(=O)、シアノ基等が挙げられる。これらの中で、ヒドロキシ基が好ましい。
Yで表される基としては、エステル基(−COO−)を有する基、エーテル基(−O−)を有する基及びシロキサン基(−Si−O−)を有する基が好ましく、エステル基を有する基がより好ましい。
好ましいYとしては、−COO−R又は−OCO−R(Rは、酸素原子を含む基で置換されていてもよい炭化水素基である)で表される基を挙げることができる。Rの炭素数の下限としては、1であってよいが、2が好ましい。一方、この上限は、10が好ましく、8がより好ましい。酸素原子を含む基としては、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基、(メタ)アクリロイルオキシ基等を挙げることができる。Rとしては、アルキル基、アルコキシアルキル基、及び(メタ)アクリロイルオキシアルキル基が好ましい。上記アルキル基としては、ヘキシル基、1−エチル−ヘキシル基等を挙げることができる。上記アルコキシアルキル基としては、メトキシエチル基、3−メトキシ−ブチル基等を挙げることができる。上記(メタ)アクリロイルオキシアルキル基としては、(メタ)アクリロイルオキシエチル基、(メタ)アクリロイルオキシメチル基等を挙げることができる。
Yを構成する基における、水素原子以外の原子の総数の下限としては、3が好ましく、6がより好ましい。一方、この原子の総数の上限としては、20が好ましく、15がより好ましい。Yを構成する基における炭素数の下限としては、3が好ましく、5がより好ましい。一方、この炭素数の上限としては、15がより好ましい。
Zで表される直鎖構造を有する炭素数1〜20の(m+1)価の有機基としては、例えば上記Yの炭素数1〜20の1価の有機基からm個の水素原子を除いた基のうち、直鎖構造を有するものが挙げられる。
Zで表される基は、酸素原子、リン原子及び硫黄原子の少なくとも1種を含むものであってよい。また、Zで表される基としては、ヒドロキシ基又はオキソ基を有することも好ましい。Zで表される基としては、酸素原子及び/又は硫黄原子を含む基が好ましく、チオアルカンジイル基及びヒドロキシアルカンジイルチオアルカンジイル基が好ましく、チオメタンジイル基及びヒドロキシエタンジイルチオエタンジイル基がより好ましい。また、Zで表される基としては、アルカンジイル基であることも好ましく、この場合、炭素数1〜4のアルカンジイル基であることがより好ましく、エタン−1,2−ジイル基であることがより好ましい。
mが1の場合の好適なZは、例えば下記式で表すことができる。
−(Rn1−(S)n2−R−*
上記式中、Rは、ヒドロキシ基又はオキソ基を有していてもよい炭素数1〜4の直鎖状のアルカンジイル基である。Rは、炭素数1〜4の直鎖状のアルカンジイル基である。n1及びn2は、それぞれ独立して0又は1である。*は、Xとの結合箇所を示す。*は、Yとの結合箇所を示す。
上記炭素数1〜4の直鎖状のアルカンジイル基としては、メタンジイル基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基及びブタン1,4−ジイル基を挙げることができる。
上記Rとしては、Xのβ位の炭素にヒドロキシ基又はオキソ基が結合している基が好ましい。上記Rとしては、2−ヒドロキシ−プロパン−1,3−ジイル基、2−ヒドロキシ−ブタン−1,4−ジイル基、2−オキソ−プロパン−1,3−ジイル基等を挙げることができる。上記Rとしては、メタンジイル基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基等を挙げることができる。
Zの直鎖構造を構成する原子の数の上限は、10が好ましく、6がより好ましく、3がさらに好ましい場合もある。一方、この下限は1であってよい。
Zを構成する基における、水素原子以外の原子の総数の下限としては、1であってよいが、2が好ましい。一方、この原子の総数の上限としては、15が好ましく、10がより好ましい。Zを構成する基における炭素数の下限としては、2が好ましい。一方、この炭素数の上限としては、10が好ましく、5がより好ましい。
さらに、Xがホスホノ基であり、ZがXのβ位にヒドロキシ基又はオキソ基を有することが好ましい。また、Xが、カルボキシ基、上記式(a)で表される基又は上記式(b)で表される基であり、Y又はZが、Xのβ位、γ位及びδ位のいずれかにオキソ基を有することも好ましい。上記式(1)で表される化合物が上記構造である場合、シェル表面を静電的により安定化できることなどにより、感光性パターン形成用材料等としての有用性がより高まる。
上記式(1)におけるXが、pKaが6未満の酸性基を有し、上記リガンドが、上記式(1)で表される化合物の上記酸性基から酸性プロトンを除いたものであることが好ましい。このように、リガンドが、酸性度の高いプロトンを有さない形、すなわちアニオン化した状態で存在することで、シェルの第12族元素の原子により強く配位することができると考えられる。上記pKaが6未満の酸性基としては、カルボキシ基、ホスホノ基等を挙げることができる。
(ナノ粒子集合体)
当該ナノ粒子集合体の蛍光量子収率(PLQY)の下限としては、70%であり、73%が好ましく、77%がより好ましく、80%がさらに好ましく、83%が特に好ましい。上記蛍光量子収率の上限としては、例えば95%であり、90%が好ましい。
また、当該ナノ粒子集合体の蛍光半値幅(半値全幅:FWHM)の上限は、45nmであり、42nmが好ましく、40nmがより好ましく、35nmがさらに好ましい。上記半値幅の下限としては、例えば10nmであり、15nmが好ましい。
当該ナノ粒子集合体の蛍光量子収率及び蛍光半値幅の値は、1,2−プロピレングリコール−1−メチルエーテル−2−アセテート、1,3−ブタンジオール−1−アセテート−3−メチルエーテル、1,2−プロピレングリコール−1−エチルエーテル及びシクロヘキサノンのうちの1種の溶媒中、半値幅が45nmである456.2nmの波長の光で励起したとき発生する510nm以上650nm以下の範囲の波長についてのものである。なお、2種以上の溶媒中でスペクトルが上記条件を満たしてもよい。また、測定の際のナノ粒子集合体の濃度は、10体積%とする。ナノ粒子集合体の蛍光量子収率及び蛍光半値幅は、絶対PL量子収率測定装置(例えば浜松フォトニクス社の「Quantaurus−QY C11347−01」を用いて、23℃において測定した値である。
本発明の他の実施形態に係るナノ粒子集合体は、第13族元素及び第15族元素を含有する半導体物質を含むコア、並びにこのコアの少なくとも一部を被覆し、第12族元素及び第16族元素を含有する化合物を含む1又は複数のシェルを有するコアシェルナノ結晶と、上記コアシェルナノ結晶の少なくとも一部を被覆する第1リガンドとを有するナノ粒子の集合体であって、上記第1リガンドが、上記式(1)で表される化合物に由来し、上記シェル全体の平均厚みが0.5nm以上5nm以下であり、上記第1リガンドとコアシェルナノ結晶との質量比(第1リガンド/コアシェルナノ結晶)が65/35以上であることを特徴とする。
本発明の他の実施形態に係るナノ粒子集合体は、第13族元素及び第15族元素を含有する半導体物質を含むコア、並びにこのコアの少なくとも一部を被覆し、第12族元素及び第16族元素を含有する化合物を含む1又は複数のシェルを有するコアシェルナノ結晶と、上記コアシェルナノ結晶の少なくとも一部を被覆する第1リガンドとを有するナノ粒子の集合体であって、上記第1リガンドが、上記式(1)で表される化合物に由来し、透過型電子顕微鏡により測定した上記コアのアスペクト比が1.15未満であり、上記シェル全体の平均厚みが0.5nm以上5nm以下であり、上記シェルが、上記コアに対する表面処理により形成された部分を有することを特徴とする。
上記本発明の他の実施形態に係るナノ粒子集合体におけるナノ粒子及び第1リガンド、並びにこれらの好ましい形態は、上述したものと同様であるので、繰り返しの説明を省略する。これらの実施形態のナノ粒子集合体は、特定の蛍光量子収率及び蛍光半値幅を有するものに限定されるものではない。
<ナノ粒子集合体の製造方法>
当該ナノ粒子集合体は、例えば核発生工程、コア形成工程、シェル形成工程及びリガンド交換工程を備える製造方法により、製造することができる。以下、各工程について説明する。
[核発生工程]
本工程では、第13族元素を含む第1の温度の第1の前駆体化合物に、第15族元素を含む第2の前駆体化合物と、第2リガンドを与える化合物(以下、「ナノ結晶合成用リガンド化合物」又は「第2リガンド化合物」ともいう。)及び溶媒を含有する溶液とを混合することにより核発生させる。
第1の前駆体化合物としては、例えば第13族元素の金属塩等が挙げられ、カルボン酸塩が好ましく、オレイン酸塩がより好ましく、インジウムのオレイン酸塩がさらに好ましい。インジウムのオレイン酸塩は、例えば酢酸インジウムにオレイン酸を加えて、カルボン酸交換を行うことにより得ることができる。
第2の前駆体化合物としては、例えば第15族元素のシリル化物等が挙げられ、トリアルキルシリル化物が好ましく、トリメチルシリル化物がより好ましく、トリス(トリメチルシリル)ホスフィン(P(SiMe)がさらに好ましい。
第1の前駆体化合物と第2の前駆体化合物の配合比としては、第15族元素1molに対して、第13族元素が1mol超3mol、より好ましくは1.5mol以上2.5molとなる比とすることが好ましい。このような配合比で混合することで、アスペクト比の低いコアを効果的に形成することができる。
ナノ結晶合成用リガンド化合物としては、例えばラウリル酸、ミリスチン酸等のカルボン酸、亜鉛ラウリル酸塩、亜鉛ミリスチン酸塩等のカルボン酸金属塩、デシルアミン、ドデシルアミン等のアミンなどが挙げられる。これらの中でも、アスペクト比の低いコアを得ることができるなどといった点から、カルボン酸金属塩が好ましい。
溶媒としては、例えばアルカン、アルケン等の炭化水素が挙げられる。これらの中で、反応液中の酸素除去の観点から、アルケンが好ましく、オクタデセンがより好ましい。
第1の温度の下限としては、250℃が好ましく、270℃がより好ましく、290℃がさらに好ましい。上記温度の上限としては、330℃が好ましく、320℃がより好ましく、310℃がさらに好ましい。
第1の前駆体化合物を第1の温度に加熱した後、これに、第2の前駆体化合物とナノ結晶合成用リガンド化合物及び溶媒を含有する溶液とを混合することにより、核発生させることができる。なお、この混合は、通常、第1の前駆体化合物を含む溶液に、第2の前駆体化合物を含む溶液及びナノ結晶合成用リガンド化合物を含む溶液を添加することにより行うことができる。
[コア形成工程]
本工程では、上記核発生工程で得られる溶液を第2の温度にして核成長させることにより、半導体物質を含むコアを形成する。
第2の温度の下限としては、220℃が好ましく、240℃がより好ましく、260℃がさらに好ましい。上記温度の上限としては、300℃が好ましく、290℃がより好ましく、280℃がさらに好ましい。なお、第1の温度と第2の温度とは同一であっても異なっていてもよい。
核発生工程で得られる溶液を第2の温度で、所定の時間、核成長させることで、半導体物質を含むコアが形成される。得られたコア分散液は、遠心分離等による沈降分離と溶媒添加を繰り返し行うことにより精製することができる。
核成長させる時間の下限としては、10分が好ましく、1時間がより好ましい。上記時間の上限としては、24時間が好ましく、12時間がより好ましい。
[シェル形成工程]
本工程では、上記コア形成工程で得られるコア分散液を第3の温度にした後、上記コア分散液に第12族元素を含む第3の前駆体化合物と、第16族元素を含む1又は複数の第4の前駆体化合物とを添加することによりシェルを形成する。
第3の前駆体化合物としては、例えば第12族元素の金属塩等が挙げられ、カルボン酸塩が好ましく、オレイン酸塩がより好ましく、亜鉛のオレイン酸塩がさらに好ましい。
第4の前駆体化合物としては、例えば第16族元素を含む有機化合物等が挙げられ、活性水素含有化合物が好ましい。これらの中で、硫黄を含む有機化合物としては、アルカンチオールが好ましく、ドデカンチオールがより好ましい。
また、第4の前駆体化合物としては、トリアルキルホスフィンセレニド(トリオクチルホスフィンセレニド等)、トリフェニルホスフィンセレニド、トリアルキルホスフィンスルフィド(トリオクチルホスフィンスルフィド等)、トリフェニルホスフィンスルフィド等も好適に用いることができる。なお、これらは、第1のシェルの形成の際に好適に用いることができる。
第3の温度の下限としては、150℃が好ましく、170℃がより好ましく、190℃がさらに好ましい。上記温度の上限としては、250℃が好ましく、230℃がより好ましく、210℃がさらに好ましい。なお、第2の温度と第3の温度とは同一であっても異なっていてもよい。
コア形成工程により得られるコア分散液を第3の温度に調整した後、このコア分散液に第3の前駆体化合物と第4の前駆体化合物とを混合させ、所定の時間、保持することにより、シェルが形成され、コアシェルナノ結晶を得ることができる。
上記保持する時間の下限としては、30分が好ましく、1時間がより好ましい。上記時間の上限としては、24時間が好ましく、12時間がより好ましい。
なお、シェル形成工程は、初めに、上記コアに対する表面処理を行う工程を備えることが好ましい。この表面処理は、上記第3の前駆体化合物と、上記第4の前駆体化合物とを用い、コア結晶表面に0.5〜3原子層(好ましくは2原子層)程度の表面処理層を形成することにより行われる。なお、この表面処理層は、シェル、特に第1のシェルと同一の組成である場合、シェル又は第1シェルに含まれるものである。
[リガンド形成工程]
本工程では、上記シェル形成工程で得られるコアシェルナノ結晶分散液中のコアシェルナノ結晶の表面の第2リガンド(ナノ結晶合成用リガンド)を、上記第1リガンド(表面安定化リガンド)に交換する。この第1リガンドに交換することで、コアシェルナノ結晶表面が静電的に安定化される。
上記第1リガンドを与える化合物としては、例えば上記式(1)で表される化合物、この化合物の塩、錯体等が挙げられる。
上記第1リガンドを与える化合物としては、金属塩及び金属錯体が好ましい。金属錯塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、ニッケル塩、銅塩、亜鉛塩等を挙げることができる。なお、金属錯体としては、中心金属イオンに対して複数の化合物又はアニオンが配位した化合物が好ましい。
シェル形成工程で得られるコアシェルナノ結晶分散液に、第1リガンドを与える化合物を加えることで、コアシェルナノ結晶の表面の第2リガンド(ナノ結晶合成用リガンド)を、第1リガンド(表面安定化リガンド)に交換することができ、ナノ粒子集合体の分散液を得ることができる。
上記リガンド交換操作を行う温度の下限としては、20℃が好ましく、40℃がより好ましく、60℃がさらに好ましい。上記温度の上限としては、150℃が好ましく、100℃がより好ましく、80℃がさらに好ましい。
上記リガンド交換操作を行う時間の下限としては、10分が好ましく、30分がより好ましい。上記時間の上限としては、24時間が好ましく、12時間がより好ましい。
上記リガンド交換操作は、1回行ってもよく、複数回繰り返してもよい。
<ナノ粒子集合体組成物>
本発明の一実施形態に係るナノ粒子集合体組成物は、上述の当該ナノ粒子集合体と、溶媒とを含有する。当該ナノ粒子集合体組成物は、バインダ樹脂をさらに含有することが好ましく、本発明の効果を損なわない範囲において、上記成分以外に他の成分を含有していてもよい。以下、各成分について説明する。
[ナノ粒子集合体]
ナノ粒子集合体については、上述した通りである。
[溶媒]
溶媒は、ナノ粒子集合体を分散させることができる分散媒である限り特に限定されない。
溶媒としては、酸素原子を含む溶媒が好ましい。酸素原子を含む溶媒としては、例えば
1,2−プロピレングリコール−1−メチルエーテル−2−アセテート、1,3−ブタンジオール−1−アセテート−3−メチルエーテル等のグリコールモノアルキルエーテルモノエステル類;
1,2−プロピレングリコール−1−メチルエーテル、1,2−プロピレングリコール−1−エチルエーテル等のグリコールモノアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジ(1,3−プロピレングリコール)−1−モノメチルエーテル等のポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類;
シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトン類;
下記式(2)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2017086362
上記式(2)中、R及びR’は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル基である。nは、1〜20の整数である。
nとしては、1〜10の整数が好ましく、1〜5の整数がより好ましく、1〜3の整数がさらに好ましい。
上記式(2)で表される化合物としては、例えば3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル等が挙げられる。
上記溶媒としては、グリコールモノアルキルエーテルモノエステル類、グリコールモノアルキルエーテル類、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類、環状ケトン類及び下記式(2)で表される化合物が好ましく、グリコールモノアルキルエーテルモノエステル類、グリコールモノアルキルエーテル類、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類及び環状ケトン類がより好ましく、1,2−プロピレングリコール−1−メチルエーテル−2−アセテート、1,3−ブタンジオール−1−アセテート−3−メチルエーテル、3−メトキシブタノール、1,2−プロピレングリコール−1−メチルエーテル、1,2−プロピレングリコール−1−エチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジ(1,3−プロピレングリコール)−1−モノメチルエーテル、シクロヘキサノン、3−メトキシブタノール、3−ヒドロキシプロピオン酸−1−エチルエステル−3−エチルエーテル、3−ヒドロキシプロピオン酸−1−メチルエーテル−1−メチルエステル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル及びこれらの組み合わせがさらに好ましく、1,2−プロピレングリコール−1−メチルエーテル−2−アセテート、1,3−ブタンジオール−1−アセテート−3−メチルエーテル、1,2−プロピレングリコール−1−エチルエーテル及びシクロヘキサノンが特に好ましい。
溶媒の溶解度のパラメーターの下限としては、8.5が好ましく、9.0がより好ましく、9.5がさらに好ましく、10.0が特に好ましい。上記溶解度パラメーターの上限としては、11.8が好ましく、11.5がより好ましく、11.2がさらに好ましく、11.0が特に好ましい。
ここで、「溶解度パラメーター」とは、Fedorsの式(下記式(i))から算出される値(δ;単位:(cal/cm1/2)である。
δ=(ΔEvap/V)1/2 ・・・(i)
(式(i)中、ΔEvapは、溶媒のモル蒸発熱である(単位:cal/mol)。Vは、溶媒のモル体積である(単位:cm/mol)。
溶媒の沸点の下限としては、110℃が好ましく、120℃がより好ましく、130℃がさらに好ましく、140℃が特に好ましい。上記沸点の上限としては、200℃が好ましく、190℃がより好ましく、180℃がさらに好ましく、170℃が特に好ましい。
[バインダ樹脂]
バインダ樹脂としては、特に限定されるものではないが、カルボキシ基、フェノール性水酸基等の酸性官能基を有する樹脂が好ましい。これらの中でも、カルボキシ基を有する重合体が好ましく、例えば1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体との共重合体等が挙げられる。なお、上記不飽和単量体はエチレン性不飽和結合を有するカルボン酸無水物であってもよい。
[他の成分]
当該ナノ粒子集合体組成物は、上記成分以外の他の成分として、酸化防止剤(ヒンダードフェノール、ホスフィン等)、反射防止剤(無機酸化物、無機脂肪酸塩)等を含有していてもよい。
また、当該ナノ粒子集合体組成物は、光重合開始剤及び重合性不飽和化合物を含有することができる。このような成分が含有されている場合、当該ナノ粒子集合体組成物は、感光性パターン形成用材料として特に好適に用いることができる。上記光重合開始剤としては、例えばオキシムエステル化合物、アセトフェノン化合物、ビイミダゾール化合物等の公知の化合物を用いることができる。上記重合性不飽和化合物としては、単官能又は2官能以上の(メタ)アクリルエステル等の公知の化合物を用いることができる。
<ナノ粒子集合体組成物の製造方法>
当該ナノ粒子集合体組成物は、例えばナノ粒子集合体、溶媒及び必要に応じて含有される他の成分を所定の割合で混合することで調製することができる。当該ナノ粒子集合体組成物の固形分濃度の下限としては、0.1質量%が好ましく、1質量%がより好ましく、3質量%がさらに好ましく、5質量%が特に好ましい。上記固形分濃度の上限としては、50質量%が好ましく、30質量%がより好ましく、20質量%がさらに好ましく、15質量%が特に好ましい。
<波長変換層>
本発明の一実施形態に係る波長変換層は、当該ナノ粒子集合体を含む。当該波長変換層は、均一的に分散したナノ粒子集合体に基づく波長変換(蛍光発光)機能を有する。当該波長変換層は、通常、バインダ樹脂(マトリクス)を含み、例えば上述した当該ナノ粒子集合体組成物を用いて得ることができる。当該波長変換層は、例えば当該ナノ粒子集合体、バインダ樹脂、重合開始剤及び重合性不飽和化合物を含有するナノ粒子集合体組成物を用いて、以下の方法により得ることができる。
すなわち、当該波長変換層の製造方法は、当該ナノ粒子組成物を用い、基板上に塗膜を形成する工程、上記塗膜の一部に放射線を照射する工程、上記放射線が照射された塗膜を現像する工程、及び上記現像された塗膜を加熱する工程を備える。
上記各工程は、公知の方法により行うことができる。また、ナノ粒子集合体組成物が、重合開始剤及び重合性不飽和化合物を含有しない場合などは、例えば、塗膜を形成した後に乾燥させることにより波長変換層を得ることができる。
当該波長変換層を備えるフィルムは、例えば波長変換フィルムとして用いることができる。当該波長変換層(波長変換フィルム)は、例えばカラー液晶表示パネルと共に用いて、カラー液晶表示素子を提供することができる。また、当該波長変換層を備えるフィルムは、発光フィルムとして用いることもでき、当該波長変換層を備えるその他の発光素子として用いることもできる。
<リガンド>
本発明の一実施形態に係るリガンドは、第13族元素及び第15族元素を含有する半導体物質を含むコア、並びにこのコアの少なくとも一部を被覆し、第12族元素及び第16族元素を含有する化合物を含む1又は複数のシェルを有するコアシェルナノ結晶の少なくとも一部を被覆するリガンドであって、上記式(1)で表される化合物に由来することを特徴とする。当該リガンドは、上述した本発明の一実施形態に係るナノ粒子集合体に備わるもの(第1リガンド)であるので、繰り返しの説明を省略する。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本実施例及び比較例で用いた化合物を以下に示す。
(ナノ結晶合成用リガンド化合物)
C−1:亜鉛ミリスチン酸塩
C−2:ドデシルアミン
C−3:ラウリル酸
(リガンドを与える化合物)
D−1:下記式(D−1)で表されるアニオンと亜鉛イオンとの塩
D−2:下記式(D−2)で表されるアニオンと亜鉛イオンとの塩
D−3:下記式(D−3)で表されるアニオンと亜鉛イオンとの塩
D−4:下記式(D−4)で表されるアニオンと亜鉛イオンとの塩
D−5:下記式(D−5)で表されるアニオンと亜鉛イオンとの塩
D−6:下記式(D−6)で表されるアニオンと亜鉛イオンとの塩
d−1:ドデシルコハク酸
d−2:ドデシルメルカプタン
d−3:オレイン酸
Figure 2017086362
(溶媒)
G−1:1,2−プロピレングリコール−1−メチルエーテル−2−アセテート(沸点146℃、SP値11.2)
G−2:1,3−ブタンジオール−1−アセテート−3−メチルエーテル(沸点171℃、SP値11.0)
G−3:1,2−プロピレングリコール−1−エチルエーテル(沸点132℃、SP値12.1)
G−4:シクロヘキサノン(沸点156℃、SP値9.1)
<InP/ZnSコアシェルナノ結晶の合成>
[InPコアの合成]
[合成例1〜4]
(In(OLA)溶液(溶液A)の調製)
真空ライン及び窒素ラインへの連結管、熱電対温度計並びにセプタムを3つの口に取り付け、攪拌子を入れた3つ口フラスコを用意した。この3つ口フラスコ中で、In(OAc)(酢酸インジウム)0.57g、オレイン酸(OLA)1.66g及びオクタデセン(ODE)7.52gを混合した。この後、混合物を減圧下、260℃まで加熱し、260℃で1時間保持し、副生する酢酸、水及び酸素を除いた。これにより、溶液Aを得た。
(P(SiMe・オクタデセン溶液(溶液B)の調製)
グローブボックス中でP(SiMe0.25g及びODE0.98gを混合し、得られた溶液Bを耐圧バイアルに封入した。
(InPコアの合成)
上記調製した溶液Aを300℃に加熱し、別途調製し脱気したナノ結晶合成用リガンド化合物の20質量%ODE溶液を添加した。その後、上記調製した溶液Bをキャニュラにより迅速に溶液Aが入ったフラスコに圧送した。圧送後、反応液温度は265℃に低下したので、反応温度を270℃にし2時間反応を進行させた。その後、反応液を室温まで冷却した。なお、合成例1〜4においては、In(OLA)、P(SiMe及びナノ結晶合成用リガンド化合物が表1に記載のモル数となる量の溶液A、溶液B及びナノ結晶合成用リガンド化合物を用いた。また、合成例1〜4において、表1に示すナノ結晶合成用リガンド化合物(C−1)〜(C−3)のいずれかをそれぞれ用いた。
(コア分散液Eの調製)
上記反応液の入ったフラスコをグローブボックス中に移し、内容液をビーカーに移した。反応液が入ったビーカーにトルエン8gを加えた後、n−ブタノール100gを加え、粒子を沈降させた。その後、遠心分離を行ってから粒子を沈降分離させた。沈降した粒子から上澄み溶媒を除き、粒子を再びトルエン20gに分散させた。同様の操作を5回繰り返し行った。その後、再分散液にn−ブタノール100gを加え、粒子を再度沈降させ、真空乾燥(50℃、1.0Torr、1時間)により粒子を乾燥させた。本乾燥粒子にヘキサン10gを加え再分散させ、コアのヘキサン分散液(コア分散液E)を得た。合成例1〜4で得られた各コア分散液EのInP濃度について、乾燥粒子からナノ結晶合成用リガンドを除外するため、TG−DTA(昇温条件:10℃/分にて、40℃から350℃まで昇温後、350℃で1時間保持した。この間の質量減少率からInPの量を分析した。)を用いて求めた。各コア分散液の濃度を表1に示す。
[コア径及び第1吸収波長の測定]
上記調製したコア分散液E中のコアの径(長径及び短径)を透過型電子顕微鏡(日本電子社の「JEM−2010F」)により測定した。コアの径の測定は、コア分散液一滴をカーボン補強された銅グリッド上で気化させることにより作成した測定用試料を用いて行った。また、コア分散液Eの第1吸収波長を、紫外可視近赤外分光光度計(日本分光社の「V−770」)を用いて測定した。
各コア分散液E中のコアについて、任意に選択した20個のコアの長径及び短径をそれぞれ測定し、各コアの直径((長径+短径)/2)及びアスペクト比(長径/短径)を求め、平均値を算出した。また、各コアの直径から直径の標準偏差を算出し、この標準偏差をコアの平均直径で除し、100倍することにより、コアの粒子の直径の分散度(%)を求めた。コア分散液Eの第1吸収波長、コアの平均直径、アスペクト比(平均値)及び分散度を表1に示す。
Figure 2017086362
[InP/ZnSコアシェルナノ結晶の合成]
[合成例5、7及び9〜12]
(コアの表面処理:2原子層ZnSシェルの形成)
InPコアが100mg含有する量の表2に示すコア分散液Eをグローブボックスから取り出した。取り出したコア分散液EをZn(OLA)3.75mmol/ODE5g溶液と混合した後、真空下60℃で1時間加熱し、ヘキサンを完全に取り除いた。フラスコの中を窒素で戻し、窒素雰囲気にした。その後、この溶液を200℃まで加熱し、30分間同温度で維持した。
その後、反応液を210℃に加熱し、ドデカンチオール3.75mmol/ODE5g溶液を30分かけて添加し、その後1.5時間同温度で維持した。これにより、表面処理層としてのZnSの2原子層を形成した。InPとZn(OLA)とドデカンチオールとの量比は、測定したコアの第1吸収波長より求められるInPコアサイズ(平均直径:コア分散液E−1の場合1.83nm)及びInPの量から、コア上にZnSの2原子層(2monolayer)を構成するのに相当するZn(OLA)及びドデカンチオールの量を算出したものである。サイズが異なるコア粒子についてはサイズに応じて計算した値を用いて同様の処理を行った。なお、上記InPコアサイズは、公知文献(Chunliang Liら、J.Phys.Chem.2008,112,p.20190−20199)記載の閃亜鉛鉱InP量子ドットの第一吸収波長とコア径の半経験的相関式を用い、第1吸収波長より求めた。また、コア上に2原子層を構成するのに相当するZn(OLA)及びドデカンチオールの量は、公知文献(Peter Reissら、Small 2009、5、No.2、p154−168)記載の計算法により、バルクの閃亜鉛鉱ZnSの結晶パラメータを当てはめ算出した。
(追加ZnSシェル形成反応)
表2に示す必要なシェル膜厚に対応するZn(OLA)及びドデカンチオールの量を、上記[コアの表面処理]の項に記載の方法と同様の方法で算出した。計算された量のZn(OLA)/ODE溶液を添加した後、続いて、計算された量のドデカンチオールをシリンジポンプより適当な時間かけて混合溶液に添加することにより、所望のZnS膜厚を有するInP/ZnSコアシェル粒子を合成した。この際の混合溶液の温度は210℃とした。反応液をグローブボックスに入れ、内容液をビーカーに移した。
[合成例13]
コアの表面処理を行わなかったこと以外は上記合成例5と同様にして、合成例13を行った。
[InP/ZnSe1−x/ZnSコアシェルナノ結晶の合成]
[合成例6及び8]
(コアの表面処理:0.5原子層ZnSex1−xシェル及び2原子層ZnSシェルの形成)
InPコア100mgになる分量の分散液Eをグローブボックスから取り出した。取り出したコア分散液EをZn(OLA) 3.75mmol/ODE5g溶液と混合した後、真空下60℃で1時間加熱し、ヘキサンを完全に取り除いた。フラスコの中を窒素で戻し、窒素雰囲気にした。その後、この溶液を200℃まで加熱し、30分間維持した。
その後、反応液を210℃に加熱し、0.3mmolのトリオクチルホスフィンセレニド(TOPSe)/5gODE溶液及び0.3mmolのトリオクチルホスフィンスルフィド(TOPS)/5gODE溶液をこの順に30分かけて添加し、その後1.5時間同温度で維持した。InPとZn(OLA)とトリオクチルホスフィンセレニドとトリオクチルホスフィンスルフィドとの量比は、第1吸収波長より求められるInPコアサイズ及びInPの量から、0.5原子層(0.5monolayer)のZnSe0.50.5及び2原子層(2monolaymer)のZnSに相当するZn(OLA)が形成される量を算出したものである。これにより、表面処理層として、最内層に0.5原子層のZnSe0.50.5シェル、及びこの外側に2原子層のZnSシェルが形成された。サイズが異なるコア粒子についてはサイズに応じて計算した値を用いて同様の処理を行った。
(追加ZnSシェル形成反応)
表2に示す必要なシェル膜厚に対応するZn(OLA)及びドデカンチオールの量を算出した。計算された量のZn(OLA)及びドデカンチオールをシリンジポンプより適当な時間かけて混合溶液に添加することにより、所望のZnS膜厚を有するInP/ZnSe1−x/ZnSコアシェル粒子を合成した。この際の混合溶液の温度は210℃とした。反応液をグローブボックスに入れ、内容液をビーカーに移した。
[コアシェルナノ結晶の精製及び分散液の作製]
(F−1)〜(F−4)、(F−H1)、(F−H2)、(F−H4)及び(F−H5)の作製
合成例5〜10、12、13の反応液が入ったビーカー中でトルエン10gを加えた後、n−ブタノール150gを加え、粒子を沈降させ遠心分離により粒子を分離した。沈降した粒子から上澄み溶剤を除き、粒子を再びトルエン20gに分散した。その後、分散液にn−ブタノール1100gを加え、粒子を沈降させ遠心分離により粒子を分離した。同様の操作を5回行った後、粒子を真空乾燥(50℃、1.0Torr、1時間)により乾燥させた。本乾燥粒子にトルエン15gを加え再分散し、コアシェルナノ結晶分散液を得た。
(F−H3)の作製
合成例11の反応液が入ったビーカー中でトルエン100gを加えた後、n−ブタノール1500gを加え、粒子を沈降させ遠心分離により粒子を分離した。沈降した粒子から上澄み溶剤を除き、粒子を再びトルエン200gに分散した。その後、分散液にn−ブタノール1100gを加え、粒子を沈降させ遠心分離により粒子を分離した。同様の操作を5回行った後、粒子を真空乾燥(50℃、1.0Torr、1時間)により乾燥させた。本乾燥粒子にトルエン150gを加え再分散し、コアシェルナノ結晶分散液を得た。
上述したコア分散液Eと同様の方法にてTG−DTAによりコアシェルナノ結晶分散液の濃度を求めた。このコアシェルナノ結晶濃度を表2に示す。
[シェル平均厚みの算出]
(合成例5、7及び9〜13)
以下の方法によりシェルの平均厚みを算出した。コアシェルナノ結晶のコアの平均直径(r2)については、以下の方法により行った。まず、コアの表面処理におけるドデカンチオール添加直後のサンプルを一部サンプリングし、紫外可視スペクトルの測定を行った。第一吸収波長の値から上記した第一吸収波長とコアサイズ(平均直径)の半経験的相関式より算出した。また、コアシェルナノ結晶分散液中のコアシェルナノ結晶のTEM測定を、上記したTEMによるコア直径の測定と同様の方法で行い、コアシェルナノ結晶の平均直径(r1)を得た。シェル平均厚み(R)をR=(r1−r2)/2として算出した。
(合成例6及び8)
コアの表面処理におけるトリオクチルホスフィンセレニド添加直前のサンプルを一部サンプリングしたこと以外は、上記と同様の方法でシェル平均厚みを算出した。
シェル平均厚みの測定値を表2に示す。なお、シェルの種類もあわせて表2に示す。
[シェル被覆状況の判定]
上記コアシェルナノ結晶のTEM測定サンプルのEDS(エネルギー分散型X線分析)を用いた元素マッピングにより、ZnSのみを含む粒子がコアシェルナノ結晶100個あたり1個未満であることを確認した。これより、実質的に全てのZn及びSが、In及びPを含むコアシェルナノ結晶を被覆していることを確認した。
また、別途、コアシェルナノ結晶分散液をN中350℃で1時間加熱することにより、ナノ結晶合成用リガンド化合物を除去した。その後、残留無機固体のIn、P、Zn及びSの元素比を原子吸光法により分析し、ZnとPとの元素比X(=Zn/P)を求めた。Xの値及び上記コアの平均直径(r2)の値から、元素分析により分析されたZnがZnSとしてInPに完全被覆されているシェルに由来することを前提とした、理想シェル厚みRIを算出した。なお、この算出は、コア及びコアシェルナノ結晶が球形であり、ZnSが閃亜鉛鉱構造をとると仮定し、閃亜鉛鉱のバルクZnSの結晶パラメーターを用いて行った。
シェル被覆率の指標Yとして、Y=R/RI(R:シェル平均厚み、RI:裏層シェル厚み)を算出した。Yの値が0.9〜1.2であれば、シェル被覆率が良好(A)、Y<0.9又はY>1.2であれば、ZnSシェルが均一にInP上に被覆していないと判断し、シェル被覆率が不良(B)と判定した。判定結果を表2に示す。
Figure 2017086362
[ナノ粒子集合体の合成]
[実施例1〜13及び比較例1〜11]
(リガンド交換)
得られたコアシェルナノ結晶100mgに相当する表3に示す上記コアシェルナノ結晶の分散液に、表3に示す上記リガンドを与える化合物(D−1)〜(D−6)及び(d−1)〜(d−3)のいずれかを加え70℃で1時間加熱した。その後、分散液を室温に冷却し、n−ブタノール12gを加え、粒子を沈降させ遠心分離により粒子を分離した。沈降した粒子から上澄み溶媒を除き、粒子を再びトルエン1.0gに分散し、n−ブタノール6gを用いて沈降、遠心分離する操作を3回行った。その後、粒子を真空乾燥(50℃、1.0Torr、1時間)により乾燥させた。同様の沈降、遠心分離操作を3回行い、トルエンへの分散を行い、ナノ粒子集合体の分散液を得た。リガンド交換が1回で完全に進行しなかった比較例10、11は、リガンドを与える化合物の添加、交換反応及びn−ブタノールからの沈降操作(遊離リガンドの洗浄操作)をもう1回行い、リガンド交換を完了させた。その後、粒子を再びトルエン1.0gに分散し、n−ブタノール6gを用いて粒子を沈降、遠心分離する操作を3回行い、粒子を真空乾燥(50℃、1.0Torr、1時間)により粒子を乾燥させた。本乾燥粒子にトルエン1.0gへの分散を行い、ナノ粒子集合体の分散液を得た。
ナノ粒子集合体の分散液を窒素雰囲気中、150℃で30分加熱させることにより、トルエンを除去し、ナノ粒子集合体の乾燥粉末を得た。窒素雰囲気中、350℃1時間加熱下の質量減少率をTG−DTAに測定することにより、リガンドの質量を測定した。コアシェルナノ結晶とリガンドとの質量比(リガンド/コアシェルナノ結晶)を表3に示す。
<評価>
上記合成したナノ粒子集合体について、下記方法に従い、蛍光量子収率(PLQY)及び蛍光半値幅(FWHM)の評価を行った。評価結果を下記表3に示す。
ナノ粒子集合体を、トルエン又は上記(G−1)〜(G−4)のいずれかの溶媒に分散させ、エバポレーターを用いて、真空条件下、溶液量が、留去前の60%になるまで溶液を濃縮した後、同じ溶媒を再度加え、液量が留去前の量になるようにした。この留去と濃縮とを3回繰り返した後、所定の溶媒を加え、ナノ粒子集合体濃度が10体積%になるように調製した。得られたナノ粒子集合体組成物について、PLQY及びFWHMを、絶対PL量子収率測定装置(浜松ホトニクス社の「Quantaurus−QY C11347−01」)を用いて、23℃において測定した。なお、励起光は波長456.2nm、半値幅45nmとして行った。
Figure 2017086362
表3の結果からわかるように、実施例1〜13の各ナノ粒子集合体は、極性有機溶媒中においても、蛍光量子収率が高く、かつ蛍光半値幅の小さい蛍光を発生することができる。
<合成例14>
[重合体(A−1)の合成]
冷却管と攪拌機とを備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150質量部を仕込んで窒素置換した。80℃に加熱して、同温度で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50質量部、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸30質量部、ベンジルメタクリレート10質量部、2−エチルヘキシルメタクリレート60質量部及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6質量部の混合溶液を2時間かけて滴下し、この温度を保持して1時間重合した。その後、反応溶液の温度を90℃に昇温させ、さらに1時間重合することにより、重合体(A−1)を得た。重合体(A−1)は、重合体溶液(固形分濃度=33質量%)の状態で得られ、Mw=11000、Mn=6100、Mw/Mn=1.80であった。これを重合体(A−1)溶液とする。
<合成例15>
[重合体(A−2)の合成]
冷却管と攪拌機とを備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150質量部を仕込んで窒素置換した。80℃に加熱して、同温度で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50質量部、2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸40質量部、ステアリルメタクリレート60質量部及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6質量部の混合溶液を2時間かけて滴下し、この温度を保持して1時間重合した。その後、反応溶液の温度を90℃に昇温させ、さらに1時間重合することにより、重合体(A−2)を得た。重合体(A−2)は、重合体溶液(固形分濃度=33質量%)の状態で得られ、Mw=12100、Mn=6500、Mw/Mn=1.86であった。これを重合体(A−2)溶液とする。
[実施例14]
[波長変換層(α)の作製]
重合体(A−1)溶液90質量部にメチルシクロヘキサン40質量部を加えて溶解させた。その後、この溶液に上記実施例1のナノ粒子集合体組成物(10体積%のナノ粒子集合体及び溶媒を含む組成物)を固形分換算で10質量部混合して均一な溶液を作製した。さらにこの溶液に1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)](BASF社の「イルガキュア」(登録商標)OXE01)10質量部、及び1,9−ノナンジオールジアクリレート70質量部を混合し、硬化性樹脂組成物(α)を調製した。
無アルカリガラス基板上に、上記硬化性樹脂組成物(α)をスピンナにより塗布した後、80℃のホットプレート上で2分間プレベークすることにより塗膜を形成した。次に、所定のパターンを備えたフォトマスクを介し、得られた塗膜に高圧水銀ランプを用いて露光量700J/mとして放射線照射を行いた。次いで、0.04質量%の水酸化カリウム水溶液にて23℃、60秒間現像を行った。次に、得られたパターンに、高圧水銀ランプを用いて露光量10000J/mとして放射線照射を行い、所定の形状にパターニングされた硬化膜(波長変換層(α))を形成した。
[実施例15]
[波長変換層(β)]の作製]
重合体(A−2)溶液90質量部にピナン40質量部を加えて溶解させた。その後、この溶液に上記実施例1のナノ粒子集合体組成物を固形分換算で10質量部混合して均一な溶液を作製した。さらにこの溶液にビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASF社の「イルガキュア」(登録商標)819)10質量部、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト5質量部、及びジトリメチロールプロパンテトラアクリレート30質量部を混合し、硬化性樹脂組成物(β)を調製した。
無アルカリガラス基板上に、上記硬化性樹脂組成物(β)をスピンナにより塗布した後、80℃のホットプレート上で2分間プレベークすることにより塗膜を形成した。次に、所定のパターンを備えたフォトマスクを介し、得られた塗膜に高圧水銀ランプを用いて露光量800J/mとして放射線照射を行い、0.04質量%の水酸化カリウム水溶液にて23℃、60秒間現像を行った。次に、得られたパターンに、高圧水銀ランプを用いて露光量10000J/mとして放射線照射を行い、所定の形状にパターニングされた硬化膜(波長変換層(β))を形成した。
[実施例16、18、20、比較例12、14]
用いたナノ粒子集合体組成物を表4に記載のものとしたこと以外は実施例14と同様にして、実施例16、18、20、及び比較例12、14の波長変換層(α)を得た。
[実施例17、19、21、比較例13、15]
用いたナノ粒子集合体組成物を表4に記載のものとしたこと以外は実施例15と同様にして、実施例17、19、21、及び比較例13、15の波長変換層(β)を得た。
<評価>
得られた各硬化膜(波長変換層)について、PLQY及びFWHMを、絶対PL量子収率測定装置(浜松ホトニクス社の「Quantaurus−QY C11347−01」)を用いて、23℃において測定した。なお、励起光は波長456.2nm、半値幅45nmとして行った。測定結果を下記表4に示す。
Figure 2017086362
表4の結果から分かるように、各実施例の波長変換層は、蛍光量子収率が高く、かつ蛍光半値幅の小さい蛍光を発生することができる。
本発明によれば、感光性パターン形成用材料等に好適なナノ粒子集合体、ナノ粒子集合体組成物、波長変換層及びリガンドが提供される。また、本発明のナノ粒子集合体の製造方法によれば、当該ナノ粒子集合体を収率よく、かつ確実に製造することができる。

Claims (24)

  1. 第13族元素及び第15族元素を含有する半導体物質を含むコア、並びにこのコアの少なくとも一部を被覆し、第12族元素及び第16族元素を含有する化合物を含む1又は複数のシェルを有するコアシェルナノ結晶と、
    上記コアシェルナノ結晶の少なくとも一部を被覆する第1リガンドと
    を有するナノ粒子の集合体であって、
    1,2−プロピレングリコール−1−メチルエーテル−2−アセテート、1,3−ブタンジオール−1−アセテート−3−メチルエーテル、1,2−プロピレングリコール−1−エチルエーテル及びシクロヘキサノンのうちの1種の溶媒中、半値幅が45nmである456.2nmの波長の光で励起したとき、蛍光量子収率が70%以上であり、かつ蛍光半値幅が45nm以下である510nm以上650nm以下の波長の蛍光を発生することを特徴とするナノ粒子集合体。
  2. 上記第1リガンドが、下記式(1)で表される化合物に由来する請求項1に記載のナノ粒子集合体。
    Figure 2017086362
    (式(1)中、Xは、第12族元素の原子に配位する官能基である。mは、1〜5の整数である。mが2以上の場合、複数のXは同一でも異なっていてもよい。Yは、ヘテロ原子を含む炭素数1〜20の1価の有機基である。Zは、直鎖構造を有する炭素数1〜20の(m+1)価の有機基である。)
  3. 上記式(1)におけるXが、カルボキシ基、ホスホノ基、アミノ基、アミド基、尿素基又はこれらの組み合わせを有する請求項2に記載のナノ粒子集合体。
  4. 上記式(1)におけるXが、pKaが6未満の酸性基を有し、
    上記第1リガンドが、上記式(1)で表される化合物の上記酸性基から酸性プロトンを除いたものである請求項2又は請求項3に記載のナノ粒子集合体。
  5. 上記式(1)におけるYが、エステル基、エーテル基、シロキサン基又はこれらの組み合わせを有する請求項2、請求項3又は請求項4に記載のナノ粒子集合体。
  6. 上記式(1)におけるXがホスホノ基であり、ZがXのβ位にヒドロキシ基又はオキソ基を有する請求項5に記載のナノ粒子集合体。
  7. 上記式(1)におけるXが、カルボキシ基、下記式(a)で表される基又は下記式(b)で表される基であり、Y又はZが、Xのβ位、γ位及びδ位のいずれかにオキソ基を有する請求項5に記載のナノ粒子集合体。
    Figure 2017086362
    (式(a)及び(b)中、*は、Zとの結合箇所を示す。)
  8. 上記式(1)におけるYが、−COO−R又は−OCO−R(Rは、酸素原子を含む基で置換されていてもよい炭化水素基である。)で表わされる基である請求項2から請求項7のいずれか1項に記載のナノ粒子集合体。
  9. 上記式(1)におけるmが1であり、Zが下記式(z)で表わされる基である請求項2から請求項8のいずれか1項に記載のナノ粒子集合体。
    −(Rn1−(S)n2−R−* ・・・(z)
    (式(z)中、Rは、ヒドロキシ基又はオキソ基を有していてもよい炭素数1〜4の直鎖状のアルカンジイル基である。Rは、炭素数1〜4の直鎖状のアルカンジイル基である。n1及びn2は、それぞれ独立して0又は1である。*は、Xとの結合箇所を示す。*は、Yとの結合箇所を示す。)
  10. 上記コアがZinc Blende型の単結晶構造を有するInPナノ結晶を含み、
    上記シェルの少なくとも1つがZinc Blende構造を有するZnS結晶を含み、かつ平均厚みが0.3nm以上2.1nm以下であり、
    透過型電子顕微鏡により測定した上記コアのアスペクト比が1.2以下、直径の分散度が5%以下である請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のナノ粒子集合体。
  11. 上記シェルが、上記コアの少なくとも一部を被覆する第1のシェルと、この第1のシェルの少なくとも一部を被覆する第2のシェルとを含み、
    上記コアがZinc Blende型の単結晶構造を有するInPナノ結晶を含み、上記第1のシェルがZinc Blende構造を有するZnSe1−x結晶を含み、上記第2のシェルがZinc Blende構造を有するZnS結晶を含み、
    透過型電子顕微鏡により測定した上記コアのアスペクト比が1.2以下、直径の分散度が5%以下である請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のナノ粒子集合体。
  12. 上記第1のシェルの平均厚みが0.5nm以下であり、上記第2のシェルの平均厚みが0.6nm以上2.1nm以下である請求項11に記載のナノ粒子集合体。
  13. 第13族元素及び第15族元素を含有する半導体物質を含むコア、並びにこのコアの少なくとも一部を被覆し、第12族元素及び第16族元素を含有する化合物を含む1又は複数のシェルを有するコアシェルナノ結晶と、
    上記コアシェルナノ結晶の少なくとも一部を被覆する第1リガンドと
    を有するナノ粒子の集合体であって、
    上記第1リガンドが、下記式(1)で表される化合物に由来し、
    上記シェル全体の平均厚みが0.5nm以上5nm以下であり、
    上記第1リガンドとコアシェルナノ結晶との質量比(第1リガンド/コアシェルナノ結晶)が65/35以上であることを特徴とするナノ粒子集合体。
    Figure 2017086362
    (式(1)中、Xは、第12族元素の原子に配位する官能基である。mは、1〜5の整数である。mが2以上の場合、複数のXは同一でも異なっていてもよい。Yは、ヘテロ原子を含む炭素数1〜20の1価の有機基である。Zは、直鎖構造を有する炭素数1〜20の(m+1)価の有機基である。)
  14. 第13族元素及び第15族元素を含有する半導体物質を含むコア、並びにこのコアの少なくとも一部を被覆し、第12族元素及び第16族元素を含有する化合物を含む1又は複数のシェルを有するコアシェルナノ結晶と、
    上記コアシェルナノ結晶の少なくとも一部を被覆する第1リガンドと
    を有するナノ粒子の集合体であって、
    上記第1リガンドが、下記式(1)で表される化合物に由来し、
    透過型電子顕微鏡により測定した上記コアのアスペクト比が1.15未満であり、
    上記シェル全体の平均厚みが0.5nm以上5nm以下であり、
    上記シェルが、上記コアに対する表面処理により形成された部分を有することを特徴とするナノ粒子集合体。
    Figure 2017086362
    (式(1)中、Xは、第12族元素の原子に配位する官能基である。mは、1〜5の整数である。mが2以上の場合、複数のXは同一でも異なっていてもよい。Yは、ヘテロ原子を含む炭素数1〜20の1価の有機基である。Zは、直鎖構造を有する炭素数1〜20の(m+1)価の有機基である。)
  15. 請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のナノ粒子集合体と、
    酸素原子を含み、沸点が110℃以上200℃以下の溶媒と
    を含有するナノ粒子集合体組成物。
  16. 上記溶媒が、グリコールモノエーテルモノエステル類、グリコールモノエーテル類、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル類、ポリアルキレングリコールジアルキルエーテル類、環状ケトン類、下記式(2)で表される化合物又はこれらの組み合わせである請求項15に記載のナノ粒子集合体組成物。
    Figure 2017086362
    (式(2)中、R及びR’は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル基である。nは、1〜20の整数である。)
  17. 上記溶媒が、1,2−プロピレングリコール−1−メチルエーテル−2−アセテート、1,3−ブタンジオール−1−アセテート−3−メチルエーテル、3−メトキシブタノール、1,2−プロピレングリコール−1−メチルエーテル、1,2−プロピレングリコール−1−エチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジ(1,3−プロピレングリコール)−1−モノメチルエーテル、シクロヘキサノン、3−メトキシブタノール、3−ヒドロキシプロピオン酸−1−エチルエステル−3−エチルエーテル、3−ヒドロキシプロピオン酸−1−メチルエーテル−1−メチルエステル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル又はこれらの組み合わせである請求項16に記載のナノ粒子集合体組成物。
  18. 上記溶媒の溶解度パラメーターが8.5以上11.8以下である請求項15、請求項16又は請求項17に記載のナノ粒子集合体組成物。
  19. バインダ樹脂をさらに含有する請求項15から請求項18のいずれか1項に記載のナノ粒子集合体組成物。
  20. 請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のナノ粒子集合体を含む波長変換層。
  21. 請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のナノ粒子集合体の製造方法であって、
    第13族元素を含む第1の温度の第1の前駆体化合物に、第15族元素を含む第2の前駆体化合物と、第2リガンドを与える化合物及び溶媒を含有する溶液とを混合することにより核発生させる工程、
    上記核発生工程で得られる溶液を第2の温度にして核成長させることにより、半導体物質を含むコアを形成する工程、
    上記コア形成工程で得られるコア分散液を第3の温度にした後、上記コア分散液に第12族元素を含む第3の前駆体化合物と、第16族元素を含む1又は複数の第4の前駆体化合物とを添加することによりシェルを形成する工程、並びに
    上記シェル形成工程で得られるコアシェルナノ結晶分散液中のコアシェルナノ結晶の表面の第2リガンドを、上記第1リガンドに交換する工程
    を備えることを特徴とするナノ粒子集合体の製造方法。
  22. 上記リガンド交換工程で、上記第1リガンドを与える化合物として金属塩又は金属錯体を用いる請求項21に記載のナノ粒子集合体の製造方法。
  23. 上記シェル形成工程が、上記コアに対する表面処理を行う工程を備える請求項21又は請求項22に記載のナノ粒子集合体の製造方法。
  24. 第13族元素及び第15族元素を含有する半導体物質を含むコア、並びにこのコアの少なくとも一部を被覆し、第12族元素及び第16族元素を含有する化合物を含む1又は複数のシェルを有するコアシェルナノ結晶の少なくとも一部を被覆するリガンドであって、
    下記式(1)で表される化合物に由来することを特徴とするリガンド。
    Figure 2017086362
    (式(1)中、Xは、第12族元素の原子に配位する官能基である。mは、1〜5の整数である。mが2以上の場合、複数のXは同一でも異なっていてもよい。Yは、ヘテロ原子を含む炭素数1〜20の1価の有機基である。Zは、直鎖構造を有する炭素数1〜20の(m+1)価の有機基である。)

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