JP2011075671A - 着色硬化性組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、並びにそれを用いる固体撮像素子、画像表示デバイス、液晶ディスプレイ、及び有機elディスプレイ - Google Patents

着色硬化性組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、並びにそれを用いる固体撮像素子、画像表示デバイス、液晶ディスプレイ、及び有機elディスプレイ Download PDF

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Abstract

【課題】色ムラが抑制された着色硬化性組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、固体撮像素子、画像表示デバイス、液晶ディスプレイ、及び有機ELディスプレイの提供。
【解決手段】(A)一般式(a)で表される繰り返し単位及び側鎖にアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を有する樹脂と、(B)顔料分散液と、(C)光重合開始剤と、(D)重合性化合物と、を含有する着色硬化性組成物である。ただし一般式(a)中、Xはポリマー主鎖を表す。Yは単結合又は二価の連結基を表す。Qはフタロシアニン色素残基又はジピロメテン色素残基を表す。

【選択図】なし

Description

本発明は、フォトリソ法による着色画素形成に用いられるカラーレジストやインクジェット法による着色画素形成に用いられるインクジェット用インクなどに好適な着色硬化性組成物、それを用いたカラーフィルタ及びその製造方法、並びにカラーフィルタを用いる固体撮像素子、画像表示デバイス、液晶ディスプレイ、及び有機ELディスプレイに関する。
近年、パーソナルコンピュータ、特に大画面液晶テレビの発達に伴い、液晶ディスプレイ(LCD)、とりわけカラー液晶ディスプレイの需要が増加する傾向にある。更なる高画質化の要求から有機ELディスプレイの普及も待ち望まれている。
一方、デジタルカメラ、カメラ付き携帯電話等の普及から、CCDイメージセンサーなどの固体撮像素子の需要が大きく伸びている。これらのディスプレイや光学素子のキーデバイスとしてカラーフィルタが使用されており、更なる高画質化の要求とともにコストダウンへの要求が高まっている。このようなカラーフィルタは、通常、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3原色の着色パターンを備えており、画像表示デバイスや固体撮像素子において、通過する光を着色したり、3原色へ分解したりする役割を果たしている。
カラーフィルタに使用されている着色剤には、共通して次のような性質を具備していることが求められる。即ち、色再現性上好ましい光吸収特性を有すること、液晶ディスプレイのコントラスト低下の原因である光散乱や固体撮像素子の色ムラ・ザラツキ感の原因となる光学濃度の不均一性といった光学的な乱れがないこと、使用される環境条件下における堅牢性、例えば、耐熱性、耐光性、耐湿熱性等が良好であること、モル吸光係数が大きく薄膜化が可能なこと等が必要とされている。
固体撮像素子、液晶ディスプレイ、及び有機ELディスプレイ等に用いられるカラーフィルタを作製する方法の一つに顔料分散法が用いられている。顔料分散法で、フォトリソ法やインクジェット法によってカラーフィルタを作製する方法は、顔料を使用しているために光や熱に対して安定である。
フォトリソ法によりカラーフィルタを作製するには、基板上に感放射線性組成物をスピンコーター、スリットコーター、ロールコーター等により塗布し、乾燥させて塗布膜を形成し、該塗布膜をパターン露光し現像することによって、着色された画素を得る。この操作を色相の数だけ繰り返すことでカラーフィルタを作製することができる。光によってパターニングするため位置精度も充分に確保でき、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等に用いられる大画面で、高精細のカラーフィルタの作製に好適な方法として広く利用されている。
固体撮像素子用のカラーフィルタにおいては、微細パターンのマスクを通して、露光、次いでアルカリ液による現像を行い、未露光部をアルカリ現像液に溶解して微細パターンを形成させているが、露光部、未露光部の溶解性(現像性)の調節が難しい。
近年、固体撮像素子用のカラーフィルタの更なる高精細化が望まれている。そのため、顔料の粗大粒子による色ムラの発生を抑制するために、顔料の微細化が望まれている。また、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等においても、顔料分散法を用いたフォトリソ法により製造されたカラーフィルタは、耐光性、耐熱性に優れるという利点の他に、顔料の粗大粒子に起因する光散乱のためコントラストの低下や、ヘイズの増加といった問題があるため、顔料の微細化が望まれている。しかしながら、微細化された顔料は凝集しやすいため、分散性を与える必要がある。
一方、顔料分散法に替えて、着色剤として染料を用いることが検討されている(例えば、特許文献1参照)。着色剤として染料を使用した場合、固体撮像素子用カラーフィルタでは色むら・ザラツキ感の問題解消による高解像度化の達成が、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイにおいてはコントラストやヘイズなどの光学特性の向上が、夫々期待される。また、染料を用いたインクジェット法では概して吐出安定性も高く、インク粘度の増加などに伴うノズル目詰まりがあった場合でも、ワイピングやパージにより容易にインク吐出状態を回復することが期待される。
しかしながら、通常の染料はアルカリ溶液への現像性が低いため、染料を含む着色硬化性組成物は、未露光部の溶解性(現像性)が悪く、パターン形成できないといった問題があった。そして染料に現像性を付与するため、色素基を有するモノマーとアルカリ可溶性基を有するモノマーを共重合する方法が開示されている(特許文献2、3、4参照)。
特開2005−316012号公報 特開2007−139906号公報 特開2007−138051号公報 特許第3736221号公報
色素基を有するモノマーとアルカリ可溶性基を有するモノマーとの共重合体を用いることにより、上記の通り現像性が得られる。しかしながら、色濃度、耐光性、及び耐熱性を得るために、上記共重合体と顔料分散液とを併用すると、塗布ムラや色ムラが発生する場合があることが判明した。さらに、この状態でパターン形成した場合、パターン形状が悪化する問題や、色ムラの問題が生じてしまう。
本発明は、色ムラが抑制された着色硬化膜を形成しうる着色硬化性組成物を提供することを課題とする。
また、本発明は、フォトリソ法に用いた場合に塗布性及びパターン成形性に優れた着色硬化性組成物を提供することを課題とする。
さらに本発明は、色ムラが抑制された着色パターンを備えるカラーフィルタ、上記カラーフィルタを具備した固体撮像素子、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の画像表示デバイスを提供することを課題とする。
また本発明は、パターン形状の良好なカラーフィルタ及びカラーフィルタの製造方法、並びに上記カラーフィルタを具備した固体撮像素子、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の画像表示デバイスを提供することを課題とする。
本発明者らは、詳細に検討した結果、特定の繰り返し単位を含有する色素基含有樹脂及び顔料分散液を用いることにより、色ムラの発生が抑制されることを見出した。さらに、その樹脂及び顔料分散液を含有する着色硬化性組成物をフォトリソ法によるカラーフィルタの製造に用いることにより、塗布性及びパターン形成性が向上する知見を得た。本発明はかかる知見に基づいて達成されたものである。
前記の課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> (A)一般式(a)で表される繰り返し単位及び一般式(b)で表される繰り返し単位を有する樹脂と、(B)顔料分散液と、(C)光重合開始剤と、(D)重合性化合物と、を含有する着色硬化性組成物である。

一般式(a)中、Xはポリマー主鎖を表す。Yは単結合又は二価の連結基を表す。Qはフタロシアニン色素残基又はジピロメテン色素残基を表す。

一般式(b)中、Xはポリマー主鎖を表す。Yは二価の連結基を表す。Zはアルカリ可溶性基を表す。
<2> 前記(B)顔料分散液に含まれる顔料が、青色顔料、バイオレット色顔料、及びこれらの混合物から選ばれる顔料である、<1>に記載の着色硬化性組成物である。
<3> <1>又は<2>に記載の着色硬化性組成物を用いてなる着色パターンを備えるカラーフィルタである。
<4> <1>又は<2>に記載の着色硬化性組成物を支持体上に塗布して着色層を形成する着色層形成工程と、該着色層に対してパターン状に露光する露光工程と、前記露光後における該着色層を現像して着色パターンを形成する現像工程と、を含むカラーフィルタの製造方法である。
<5> 前記現像工程により形成された前記着色パターンに紫外線を照射する紫外線照射工程を含む、<4>に記載のカラーフィルタの製造方法である。
<6> <3>に記載のカラーフィルタを備える固体撮像素子である。
<7> <3>に記載のカラーフィルタを備える画像表示デバイスである。
<8> <3>に記載のカラーフィルタを備える液晶ディスプレイである。
<9> <3>に記載のカラーフィルタを備える有機ELディスプレイである。
本発明によれば、色ムラが抑制された着色硬化膜を形成される着色硬化性組成物が提供される。
また本発明によれば、フォトリソ法に用いた場合に塗布性及びパターン成形性に優れた着色硬化性組成物が提供される。
さらに本発明によれば、色ムラが抑制された着色パターンを備えるカラーフィルタ、並びに上記カラーフィルタを具備した固体撮像素子、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の画像表示デバイスが提供される。
また本発明によれば、パターン形状の良好なカラーフィルタ及びカラーフィルタの製造方法、並びに、上記カラーフィルタを具備した固体撮像素子、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の画像表示デバイスが提供される。
以下に、本発明の着色硬化性組成物、カラーフィルタ、及びカラーフィルタの製造方法について詳述する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
−着色硬化性組成物−
本発明の着色硬化性組成物は、(A)一般式(a)で表される繰り返し単位及び一般式(b)で表される繰り返し単位を有する樹脂(以下、(A)特定樹脂ともいう)、(B)顔料分散液、を含有することを特徴とする。
本発明の着色硬化性組成物は、光により硬化することを特徴とするものであり、(C)光重合開始剤と、(D)重合性化合物と、を更に含み、必要によって、溶剤、バインダー、および架橋剤など他の成分を用いて構成することができる。なお、着色硬化性組成物は、少なくとも光によって硬化するものであるが、熱によって硬化する性質を有していてもよい。
本発明の着色硬化性組成物は、上記構成であることにより形成された着色硬化膜の色ムラが抑制される。その理由は定かではないが、以下のように推測される。すなわち、(A)特定樹脂の一般式(a)におけるQで表される置換基が(B)顔料分散液に含まれる顔料に対して親和性が高い上に、(A)特定樹脂が一般式(a)で表される繰り返し単位及び一般式(b)で表される繰り返し単位を有することにより、(B)顔料分散液、(D)重合性化合物、及び必要に応じて用いられる(E)溶媒との親和性が向上するため、顔料の凝集が抑制され、色ムラが抑制されると推測される。
また本発明の着色硬化性組成物は、上記構成であることにより、フォトリソ法によるカラーフィルタの製造に用いた場合、塗布性及びパターン形成性が良好である。その理由は、前記のように、(A)特定樹脂は、(B)顔料分散液に含まれる顔料、(D)重合性化合物、及び必要に応じて用いられる(E)溶媒と相互作用するため、塗布性やパターン形成性を悪化させる相分離が生じにくく、均一な塗膜が形成されるととともに、(A)特定樹脂の構造に起因して、より良好なアルカリ現像液に対する親和性を有することからパターン形成性にも優れるものと推測される。
<本発明の(A)特定樹脂>
本発明で用いられる(A)特定樹脂について詳細に説明する。
本発明で用いられる(A)特定樹脂は、一般式(a)で表される繰り返し単位及び一般式(b)で表される繰り返し単位を有する。以下、一般式(a)及び一般式(b)について、順次説明する。
<一般式(a)で表わされる繰り返し単位>

一般式(a)中、Xはポリマー主鎖を表す。ポリマー主鎖としては、公知のポリマー主鎖を選ぶことができ、例えば、一般式(X−1)〜(X−12)が挙げられるが、製造適性及び重合性の観点から、特に一般式(X−1)〜(X−3)及び(X−10)〜(X−12)が好ましく、一般式(X−1)及び(X−2)が最も好ましい。
一般式(a)中、Yは単結合又は二価の連結基を表す。連結基としては、アルキレン基、アリーレン基が好ましく、特に炭素数1〜10のアルキレン基が最も好ましい。
なお連結基には、炭素鎖中に酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を含んでいてもよく、また、カルボキシル基などの置換基を有していてもよい。上記ヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子が挙げられ、その中でも酸素原子が最も好ましい。
一般式(a)中のYで示される連結基としては、上記の中でも、特にヘテロ原子を含まない無置換の直鎖のアルキレン基が好ましい。
一般式(a)中、Yで表される連結基の具体例としては、例えば下記に示す連結基等が挙げられる。

一般式(a)中、Yで表される連結基は、上記に具体例として示した連結基の中でも特に、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CHCH(OH)CH−、−CHCHCMe−が最も好ましい。
一般式(a)中、Qはフタロシアニン色素又はジピロメテン色素から水素原子が1つ除かれた残基を表す。
まず、フタロシアニン色素残基について説明する。フタロシアニン色素残基としては、一般式(A)で表わされるフタロシアニン色素残基が挙げられる。

一般式(A)中、Mは金属類を表し、Z、Z、Z、及びZは各々独立に、炭素原子及び窒素原子より選ばれる原子で構成される6員環を形成するために必要な原子群を表す。ただし、Z、Z、Z、及びZから選ばれる一つから水素原子が1つ除かれて一般式(a)中のYと連結する。
一般式(A)を詳しく説明する。
一般式(A)中、Mで表される金属類としては、例えば、Zn、Mg、Si、Sn、Rh、Pt、Pd、Mo、Mn、Pb、Cu、Ni、Co、及びFe等の金属原子、AlCl、InCl、FeCl、TiCl、SnCl、SiCl、GeClなどの金属塩化物、TiO、VO等の金属酸化物、並びにSi(OH)等の金属水酸化物が含まれる
前記一般式(A)中、Z、Z、Z、及びZは、各々独立に、炭素原子、窒素原子より選ばれる原子で構成される6員環を形成するために必要な原子群を表す。該6員環は、飽和環であっても、不飽和環であってもよく、無置換であっても置換基を有していてもよい。置換基としては、具体的には、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基(炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基がさらに好ましい。具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、オクチル等)、アルコキシ基(炭素数1〜10のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜5のアルコキシ基がさらに好ましい。具体的には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ等)、アリール基(炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がさらに好ましい。具体的には、フェニル、ナフチル等)、スルホ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基等が挙げられる。また該6員環が2個以上の置換基を有する場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。更に該6員環は、他の5員又は6員の環と縮合していてもよい。
6員環には、ベンゼン環、シクロヘキサン環などが含まれる。
前記一般式(A)で表されるフタロシアニン系色素残基の中でも、特に下記一般式(A−1)で表されるフタロシアニン系色素に由来する残基が好ましい。

前記一般式(A−1)において、Mは前記一般式(A)におけるMと同義であり、その好ましい態様も同様である。
前記一般式(A−1)中、R101〜R116は各々独立に、水素原子又は置換基を表し、R101〜R116で表される置換基が、更に置換可能な基である場合には、前記の置換基で説明した基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。ただし、R101〜R116から選ばれる一つから水素原子が1つ除かれて一般式(a)で表わされるYと連結する。
101〜R116で表される置換基は、上記の中でも、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、炭素数1〜5のアルキル基、スルホ基、カルボキシル基及びヒドロキシル基が好ましい。
次に、ジピロメテン色素残基について説明する。ジピロメテン色素残基は一般式(B)で表わされる。

一般式(B)中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、又は置換基を表す。置換基の具体例は、前記Z、Z、Z、及びZにおける置換基と同様であり、その中でもR及びRとしては、アルコキシカルボニル基、アミド基又はシアノ基が好ましく、R及びRとしては、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基が好ましい。Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表し、その中でも水素原子が好ましい。
Maは、金属又は金属化合物を表す。金属又は金属化合物の具体例は、前記Mと同様である。
は、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表す。Xは、NRa(Raは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、酸素原子、又は硫黄原子を表す。X及びXとしては、上記の中でも酸素原子が最も好ましい。
及びYは、それぞれ独立してNRc(Rcは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、又は炭素原子を表す。Y及びYとしては、上記の中でも、NHが好ましい。
及びRは各々独立にアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、又はヘテロ環アミノ基を表す。RとYは、互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよく、RとYが互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。またR及びRとしては、上記の中でも、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数1〜10の分岐のアルキル基又はフェニル基が最も好ましい。R及びRは、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基等で置換されていてもよい。
はMaと結合可能な基を表し、aは0、1、又は2を表す。Xで表される基の具体例としては、例えば、アセトキシ基、2−ヒドロキシルプロパノイルオキシ基、ピバロイルオキシ基、メシル基、トシル基等が挙げられる。
ただし、R〜R、R〜R、Xから選ばれる一つから水素原子が1つ除かれて一般式(a)中のYと連結する。
一般式(A)及び一般式(B)の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。


一般式(a)で表わされる繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
<一般式(b)で表わされる繰り返し単位>

一般式(b)中、Xはポリマー主鎖を表す。Xの具体例及び好ましい範囲は、一般式(a)中のXと同等である。Yは二価の連結基を表す。Yとしては、アルキレン基、アリーレン基が好ましく、炭素鎖中に酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を含んでいてもよく、またカルボキシル基などの置換基を有していてもよい。Yは、具体的には下記で示される連結基が好ましい。

一般式(b’)中、Aは、アルキレン基、シクロアルキレン基、又はアリーレン基を表すが、特に炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましい。Bは−CO−、−OC−、−O−、−NH−、−S−を表すが、特に−CO−、−OC−、−O−が好ましい。Cはアルキレン基、シクロアルキレン基、又はアリーレン基を表すが、特に炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数5〜8のシクロアルキレン基、フェニレン基が好ましい。nは0〜10の整数を表すが、nは0〜5が好ましい。
一般式(b)中、Zはアルカリ可溶性基を表すが、カルボン酸、りん酸、スルホン酸が好ましく、カルボン酸が最も好ましい。
一般式(b)で表わされる繰り返し単位の好適な例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
(A)特定樹脂は、硬化性や現像性を調整するために、(c)その他の繰り返し単位を含有してもよい。(c)その他の繰り返し単位としては、(メタ)アクリル酸アルキル、(メタ)アクリル酸アラルキル、スチレン、アルキレンオキシドを有するモノマー(例えばブレンマーPE200など)、重合性基を有する繰り返し単位(例えば、カルボン酸へのメタクリル酸グリシジル付加物など)、N、N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド等が挙げられる。(c)その他の繰り返し単位の例として、好適な例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。

一般式(a)で表わされる繰り返し単位は、(A)特定樹脂に対し、50〜95質量%含有されていることが好ましく、60〜90質量%含有されていることがさらに好ましく、70〜90質量%含有されていることがさらに好ましい。また、一般式(b)で表される繰り返し単位は、(A)特定樹脂に対し、5〜60質量%含有されていることが好ましく、10〜50質量%含有されていることが好ましい。また、(c)その他の繰り返し単位としては、0〜40質量%の範囲で含有することが好ましい。
本発明の(A)特定樹脂は、GPCで測定した重量平均分子量が4,000〜50,000が好ましく、5,000〜30,000が最も好ましい。
本発明の(A)特定樹脂の具体的な例をここで示すが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、比率(a)/(b)/(c)は質量比である。
<(B)顔料分散液>
本発明の着色硬化性組成物は(B)顔料分散液を含有する。本発明の(B)顔料分散液は、(B−1)顔料及び(B−2)顔料分散剤を含有する。以下、詳細に説明する。
<(B−1)顔料>
本発明の着色硬化性組成物が有する顔料は、従来公知の種々の無機顔料又は有機顔料を用いることができる。
また、無機顔料であれ有機顔料であれ、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、なるべく微細なものの使用が好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、顔料の平均1次粒子径は、0.005μm〜0.1μmが好ましく、0.005μm〜0.05μmがより好ましい。
本発明の着色硬化性組成物に用いる無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩等で示される金属化合物を挙げることができ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン等の金属酸化物、及び前記金属の複合酸化物を挙げることができる。
本発明の着色硬化性組成物に用いることができる有機顔料としては、例えば、
C.I.ピグメントイエロー 1,1:1,2,3,4,5,6,9,10,12,13,14,16,17,24,31,32,34,35,35:1,36,36:1,37,37:1,40,41,42,43,48,53,55,61,62,62:1,63,65,73,74,75,81,83,87,93,94,95,97,100,101,104,105,108,109,110,111,116,117,119,120,126,127,127:1,128,129,133,134,136,138,139,142,147,148,150,151,153,154,155,157,158,159,160,161,162,163,164,165,166,167,168,169,170,172,173,174,175,176,180,181,182,183,184,185,188,189,190,191,191:1,192,193,194,195,196,197,198,199,200,202,203,204,205,206,207,208;
C.I.ピグメントオレンジ 1,2,5,13,16,17,19,20,21,22,23,24,34,36,38,39,43,46,48,49,61,62,64,65,67,68,69,70,71,72,73,74,75,77,78,79;
C.I.ピグメントレッド 1,2,3,4,5,6,7,8,9,12,14,15,16,17,21,22,23,31,32,37,38,41,47,48,48:1,48:2,48:3,48:4,49,49:1,49:2,50:1,52:1,52:2,53,53:1,53:2,53:3,57,57:1,57:2,58:4,60,63,63:1,63:2,64,64:1,68,69,81,81:1,81:2,81:3,81:4,83,88,90:1,101,101:1,104,108,108:1,109,112,113,114,122,123,144,146,147,149,151,166,168,169,170,172,173,174,175,176,177,178,179,181,184,185,187,188,190,193,194,200,202,206,207,208,209,210,214,216,220,221,224,230,231,232,233,235,236,237,238,239,242,243,245,247,249,250,251,253,254,255,256,257,258,259,260,262,263,264,265,266,267,268,269,270,271,272,273,274,275,276;
C.I.ピグメントバイオレット 1,1:1,2,2:2,3,3:1,3:3,5,5:1,14,15,16,19,23,25,27,29,31,32,37,39,42,44,47,49,50;
C.I.ピグメントブルー 1,1:2,9,14,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,17,19,25,27,28,29,33,35,36,56,56:1,60,61,61:1,62,63,66,67,68,71,72,73,74,75,76,78,79,79のCl置換基をOHに変更したもの;
C.I.ピグメントグリーン 1,2,4,7,8,10,13,14,15,17,18,19,26,36,45,48,50,51,54,55;
C.I.ピグメントブラウン 23,25,26;
C.I.ピグメントブラック 1,7;
カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、鉄黒、アニリンブラック、シアニンブラック、チタンブラック等を挙げることができる。
本発明では、特に顔料の構造式中に塩基性のN原子をもつものを好ましく用いることができる。これら塩基性のN原子をもつ顔料は、本発明の着色硬化性組成物中で良好な分散性を示す。その原因については十分解明されていないが、感光性の重合成分と顔料との親和性の良さが影響しているものと推定される。
本発明において好ましく用いることができる顔料として、青色顔料及びバイオレット色顔料が挙げられ、特に、以下のものが好ましい。但し本発明は、これらに限定されるものではない。
C.I.ピグメントバイオレット 19,23,32;
C.I.ピグメントブルー 15:1,15:3,15:6,16,22,60,66
これらの顔料のうち、特にC.I.ピグメントブルー 15:6及びC.I.ピグメントバイオレット23が色特性の観点から好ましい。これらは混合して用いてもよい。青色顔料とバイオレット色顔料との質量比は、100:0〜100:100が好ましく、より好ましくは100:10以下である。
<(B−2)分散剤>
分散剤としては、例えば、公知の顔料分散剤や界面活性剤を適宜選択して用いることができる。
具体的には、多くの種類の化合物を使用可能であり、例えば、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社化学工業(株)製)、W001(裕商(株)社製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商(株)社製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(いずれもチバ・スペシャルテイケミカル社製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(いずれもサンノプコ社製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各種ソルスパース分散剤(日本ルーブリゾール(株)社製);アデカプルロニックL31,F38,L42,L44,L61,L64,F68,L72,P95,F77、P84、F87、P94,L101,P103,F108、L121、P−123(旭電化(株)製)及びイソネットS−20(三洋化成(株)製)、Disperbyk 101,103,106,108,109,111,112,116,130,140,142,162,163,164,166,167,170,171,174,176,180,182,2000,2001,2050,2150(ビックケミー(株)社製)が挙げられる。その他、アクリル系共重合体など、分子末端もしくは側鎖に極性基を有するオリゴマーもしくはポリマーが挙げられる。
分散剤は、顔料100質量部に対し、10〜70質量部用いることが好ましく、30〜60質量部用いることが最も好ましい。
<顔料誘導体>
本発明の顔料分散液は、さらに顔料誘導体を含有することが好ましい。
顔料誘導体は、有機顔料、アントラキノン類又はアクリドン類の一部分を酸性基、塩基性基又はフタルイミドメチル基で置換した構造のものが好ましい。顔料誘導体を構成する有機顔料としては、例えば、ジケトピロロピロール系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、銅フタロシアニン、ハロゲン化銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アミノアントラキノン、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料等が挙げられる。
顔料誘導体が有する酸性基としては、スルホン酸、カルボン酸、及びそれらの4級アンモニウム塩が好ましい。また、顔料誘導体が有する塩基性基としては、アミノ基が好ましく、三級アミノ基が最も好ましい。
顔料誘導体の使用量は特に制限がないが、顔料100質量部に対し5〜50質量部用いることが好ましく、10〜30質量部用いることがさらに好ましい。
<その他の成分>
顔料分散液は、上記成分の他に、必要に応じてアルカリ可溶性樹脂等の高分子化合物等を添加することも可能である。アルカリ可溶性樹脂に含まれる酸基等の極性基は顔料の分散にも有効と考えられ、顔料分散液の分散安定性に有効であることが多い。
また顔料分散液は、他の色素を併用してもよい。他の色素としては、特に制限はなく、従来カラーフィルタ用途として用いられている公知の色素を使用できる。例えば、特開2002-14220号公報、特開2002-14221号公報、特開2002-14222号公報、特開2002-14223号公報、米国特許第5,667,920号明細書、米国特許第5,059,500号明細書、等に記載の色素である。
化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサンテン系、フタロシアニン系、ペンゾピラン系、インジゴ系等の染料が使用できる。また、これら色素は染料であっても顔料であってもよい。
また顔料分散液は、分散媒として溶剤を含んでもよい。
溶剤は顔料分散液中に含まれる各成分の溶解性や、顔料分散液を硬化性組成物に応用した場合の塗布性などにより選択される。溶剤としては、エステル類、エーテル類、ケトン類、芳香族炭化水素類が用いられる。中でも、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)が好ましい。
顔料分散液における溶剤の含有量としては、50〜95質量%が好ましく、70〜90質量%がより好ましい。
<(C)光重合開始剤>
本発明の着色硬化性組成物は、感度及びパターン形成性向上のため、(C)光重合開始剤を含有する。
本発明における光重合開始剤は、光により分解し、後述する(D)重合性化合物等の重合可能な成分の重合を開始、促進する化合物であり、特に、波長300nm〜500nmの領域に吸収を有する化合物であることが好ましい。なお(C)光重合開始剤は、上記のように光により重合を開始する特性のほかに、熱により重合を開始する性質も併せて有するものであってもよい。
また、光重合開始剤は、単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
本発明に用いられる光重合開始剤としては、例えば、有機ハロゲン化化合物、オキソシジアゾール化合物、カルボニル化合物、ケタール化合物、ベンゾイン化合物、アクリジン化合物、有機過酸化化合物、アゾ化合物、クマリン化合物、アジド化合物、メタロセン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、有機ホウ酸塩化合物、ジスルホン酸化合物、オキシム系化合物、オニウム塩化合物、アシルホスフィン(オキシド)化合物、アルキルアミノ化合物、等が挙げられる。
以下、これらの各化合物について詳細に述べる。
有機ハロゲン化化合物としては、具体的には、例えば、若林等、「Bull Chem.Soc Japan」42、2924(1969)、米国特許第3,905,815号明細書、特公昭46−4605号、特開昭48−36281号、特開昭55−32070号、特開昭60−239736号、特開昭61−169835号、特開昭61−169837号、特開昭62−58241号、特開昭62−212401号、特開昭63−70243号、特開昭63−298339号の各公報、M.P.Hutt”Journal of Heterocyclic Chemistry”1(No3),(1970)」等に記載の化合物が挙げられ、特に、トリハロメチル基が置換したオキサゾール化合物、s−トリアジン化合物が挙げられる。
s−トリアジン化合物として、より好適には、すくなくとも一つのモノ、ジ、又はトリハロゲン置換メチル基がs−トリアジン環に結合したs−トリアジン誘導体、具体的には、例えば、2,4,6−トリス(モノクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(ジクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−n−プロピル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(α,α,β−トリクロロエチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4−エポキシフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔1−(p−メトキシフェニル)−2,4−ブタジエニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−i−プロピルオキシスチリル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−ナトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニルチオ−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ベンジルチオ−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロモメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メトキシ−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
オキソジアゾール化合物としては、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(シアノスチリル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(ナフト−1−イル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−スチリル)スチリル−1,3,4−オキソジアゾールなどが挙げられる。
カルボニル化合物としては、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパノン、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル−(p−イソプロピルフェニル)ケトン、1−ヒドロキシ−1−(p−ドデシルフェニル)ケトン、2−メチル−(4’−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノ−1−プロパノン、1,1,1−トリクロロメチル−(p−ブチルフェニル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−4−モルホリノブチロフェノン等のアセトフェノン誘導体、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジエチルアミノ安息香酸エチル等の安息香酸エステル誘導体等を挙げることができる。
ケタール化合物としては、ベンジルメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルエチルアセタールなどを挙げることができる。
ベンゾイン化合物としてはm−ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、メチル−o−ベンゾイルベンゾエートなどを挙げることができる。
アクリジン化合物としては、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタンなどを挙げることができる。
有機過酸化化合物としては、例えば、トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−オキサノイルパーオキサイド、過酸化こはく酸、過酸化ベンゾイル、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシオクタノエート、tert−ブチルパーオキシラウレート、ターシルカーボネート、3,3’,4,4’−テトラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、カルボニルジ(t−ブチルパーオキシ二水素二フタレート)、カルボニルジ(t−ヘキシルパーオキシ二水素二フタレート)等が挙げられる。
アゾ化合物としては、例えば、特開平8−108621号公報に記載のアゾ化合物等を挙げることができる。
クマリン化合物としては、例えば、3−メチル−5−アミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−クロロ−5−ジエチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−ブチル−5−ジメチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン等を挙げることができる。
アジド化合物としては、米国特許第2848328号明細書、米国特許第2852379号明細書並びに米国特許第2940853号明細書に記載の有機アジド化合物、2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−エチルシクロヘキサノン(BAC−E)等が挙げられる。
メタロセン化合物としては、特開昭59−152396号公報、特開昭61−151197号公報、特開昭63−41484号公報、特開平2−249号公報、特開平2−4705号公報、特開平5−83588号公報記載の種々のチタノセン化合物、例えば、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、特開平1−304453号公報、特開平1−152109号公報記載の鉄−アレーン錯体等が挙げられる。
ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、例えば、特公平6−29285号公報、米国特許第3,479,185号、同第4,311,783号、同第4,622,286号等の各明細書に記載の種々の化合物、具体的には、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル))4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o,o’−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
有機ホウ酸塩化合物としては、例えば、特開昭62−143044号、特開昭62−150242号、特開平9−188685号、特開平9−188686号、特開平9−188710号、特開2000−131837、特開2002−107916、特許第2764769号、特願2000−310808号、等の各公報、及び、Kunz,Martin“Rad Tech’98.Proceeding April 19−22,1998,Chicago”等に記載される有機ホウ酸塩、特開平6−157623号公報、特開平6−175564号公報、特開平6−175561号公報に記載の有機ホウ素スルホニウム錯体或いは有機ホウ素オキソスルホニウム錯体、特開平6−175554号公報、特開平6−175553号公報に記載の有機ホウ素ヨードニウム錯体、特開平9−188710号公報に記載の有機ホウ素ホスホニウム錯体、特開平6−348011号公報、特開平7−128785号公報、特開平7−140589号公報、特開平7−306527号公報、特開平7−292014号公報等の有機ホウ素遷移金属配位錯体等が具体例として挙げられる。
ジスルホン酸化合物としては、特開昭61−166544号公報、特願2001−132318号明細書等記載される化合物等が挙げられる。
オキシム系化合物としては、J.C.S.Perkin II(1979)1653−1660)、J.C.S.Perkin II(1979)156−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995)202−232、特開2000−66385号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報、特表2004−534797号公報記載の化合物等が挙げられる。
また、オニウム塩化合物としては、例えば、S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.Eng.,18,387(1974)、T.S.Bal et al,Polymer,21,423(1980)に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号明細書、特開平4−365049号等に記載のアンモニウム塩、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号の各明細書に記載のホスホニウム塩、欧州特許第104、143号、米国特許第339,049号、同第410,201号の各明細書、特開平2−150848号、特開平2−296514号の各公報に記載のヨードニウム塩などが挙げられる。
本発明に用いることのできるヨードニウム塩は、ジアリールヨードニウム塩であり、安定性の観点から、アルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基等の電子供与性基で2つ以上置換されていることが好ましい。また、その他の好ましいスルホニウム塩の形態として、トリアリールスルホニウム塩の1つの置換基がクマリン、アントアキノン構造を有し、300nm以上に吸収を有するヨードニウム塩などが好ましい。
本発明に用いることのできるスルホニウム塩としては、欧州特許第370,693号、同390,214号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第4,933,377号、同161,811号、同410,201号、同339,049号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、独国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号の各明細書に記載のスルホニウム塩が挙げられ、安定性と感度の点から好ましくは電子吸引性基で置換されていることが好ましい。電子吸引性基としては、ハメット値が0より大きいことが好ましい。好ましい電子吸引性基としては、ハロゲン原子、カルボン酸などが挙げられる。
また、その他の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩の1つの置換基がクマリン、アントラキノン構造を有し、300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。別の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩が、アリロキシ基、アリールチオ基を置換基に有する300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。
また、オニウム塩化合物としては、J.V.Crivello et al,Macromolecules,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello et al,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,17,1047(1979)に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen et al,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩等が挙げられる。
アシルホスフィン(オキシド)化合物としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のイルガキュア819、ダロキュア4265、ダロキュアTPOなどが挙げられる。
アルキルアミノ化合物としては、例えば、特開平9−281698号公報の段落番号[0047]、特開平6−19240号公報、特開平6−19249号公報等に記載のジアルキルアミノフェニル基を有する化合物やアルキルアミン化合物が挙げられる。具体的には、ジアルキルアミノフェニル基を有する化合物としてはp−ジメチルアミノ安息香酸エチル等の化合物や、p−ジエチルアミノベンズカルバルデヒド、9−ジュロリジルカルバルデヒド等のジアルキルアミノフェニルカルバルデヒドが、アルキルアミン化合物としてはトリエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
本発明に用いられる(C)光重合開始剤としては、上記した開始剤を任意に用いることができるが、露光感度の観点から、より好ましくは、有機ハロゲン化化合物のトリアジン系化合物(s−トリアジン化合物)、ケタール化合物、ベンゾイン化合物、メタロセン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、オキシム系化合物、アシルホスフィン(オキシド)系化合物、ヘキサアルキルアミノ化合物であり、トリアジン系化合物、オキシム系化合物、ヘキサアリールビイミダゾール系化合物、およびアルキルアミノ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が更に好ましく、オキシム系化合物が最も好ましい。
特に、本発明の着色硬化性組成物を固体撮像素子のカラーフィルタにおける着色画素の形成に用いる場合、処方上、組成物中の顔料濃度が高くなるため、光重合開始剤の添加量は少なくなり、感度が低下してしまう場合がある。また、露光をステッパーで行う際には、トリアジン系化合物等のごとく、露光時にハロゲン含有化合物を発生する開始剤を用いると、機器の腐食の原因となる場合がある。これらを考慮すれば、感度と諸性能を満足させる光重合開始剤としては、オキシム系化合物が好ましく、特に、365nmに吸収を有するオキシム系化合物が最も好ましい。
本発明においては、オキシム系化合物の中でも、下記一般式(d)で表される化合物が感度、径時安定性、後加熱時の着色の観点から、好ましい。また、チバ・スペシャリティ・ケミカル社製イルガキュア OXE−01、OXE−02なども好ましい。

上記一般式(d)中、R22及びX22は、各々独立に、1価の置換基を表し、A22は、2価の有機基を表し、Arは、アリール基を表す。nは、1〜5の整数である。
22としては、高感度化の点から、アシル基が好ましく、具体的には、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、トルイル基が好ましい。
22としては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、無置換のアルキレン基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基)で置換されたアルキレン基、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)で置換されたアルキレン基、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基、スチリル基)で置換されたアルキレン基が好ましい。
Arとしては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、置換又は無置換のフェニル基が好ましい。置換フェニル基の場合、その置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン基が好ましい。
22としては、溶剤溶解性と長波長領域の吸収効率向上の点から、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオキシ基、置換基を有してもよいアリールチオキシ基、置換基を有してもよいアミノ基が好ましい。
また、一般式(d)におけるnは1〜2の整数が好ましい。
以下、本発明の着色硬化性組成物に好適なオキシム化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。

(C)光重合開始剤の含有量は、本発明の着色硬化性組成物の全固形分に対し、0.1質量%〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%〜30質量%、特に好ましくは1質量%〜20質量%である。この範囲で、良好な感度とパターン形成性が得られる。
<(D)重合性化合物>
本発明の硬化性組成物は、(D)重合性化合物を含有する。
本発明に用いることができる(D)重合性化合物は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物であり、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。
このような化合物は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いることができる。
これらは、例えばモノマー、プレポリマー(すなわち2量体、3量体、及びオリゴマー)、又はそれらの混合物若しくはそれらの共重合体などの化学的形態をもつ。モノマー及びその共重合体の例としては、例えば、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、又はアミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシ基、アミノ基、又はメルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル又はアミド類と単官能又は多官能のイソシアネート類又はエポキシ類との付加反応物、及びヒドロキシ基、アミノ基、又はメルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル又はアミド類と単官能又は多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基又はエポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル又はアミド類と単官能又は多官能のアルコール類、アミン類、又はチオール類との付加反応物も好適である。更に、ハロゲン基又はトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル又はアミド類と単官能又は多官能のアルコール類、アミン類、又はチオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、又はビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、イタコン酸エステル等が挙げられる。
アクリル酸エステルとしては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート等がある。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等がある。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。
その他のエステルの例として、例えば、特公昭51−47334号、特開昭57−196231号各公報記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240号、特開昭59−5241号、特開平2−226149号各公報記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613号公報記載のアミノ基を含有するもの等も好適に用いられる。更に、前述のエステルモノマーは混合物としても使用することができる。
さらに、酸基を含有するモノマーも使用でき、例えば、(メタ)アクリル酸、ペンタエリスリトールトリアクリレートコハク酸モノエステル、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートコハク酸モノエステル、ペンタエリスリトールトリアクリレートマレイン酸モノエステル、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートマレイン酸モノエステル、ペンタエリスリトールトリアクリレートフタル酸モノエステル、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートフタル酸モノエステル、ペンタエリスリトールトリアクリレートテトラヒドロフタル酸モノエステル、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートテトラヒドロフタル酸モノエステル等が挙げられる。特に、ペンタエリスリトールトリアクリレートコハク酸モノエステルが現像性・感度の観点から好ましい。
また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等がある。その他の好ましいアミド系モノマーの例としては、特公昭54−21726記載のシクロへキシレン構造を有すものを挙げることができる。
また、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭48−41708号公報に記載されている1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記一般式で表される化合物における水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
一般式 CH=C(R10)COOCHCH(R11)OH
(ただし、R10及びR11は、H又はCHを示す。)
また、特開昭51−37193号、特公平2−32293号、特公平2−16765号各公報に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号、特公昭56−17654号、特公昭62−39417号、特公昭62−39418号各公報記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。更に、特開昭63−277653号、特開昭63−260909号、特開平1−105238号各公報に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を有する付加重合性化合物類を用いることによっては、非常に感光スピードに優れた光重合性組成物を得ることができる。
その他の例としては、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。また、特公昭46−43946号、特公平1−40337号、特公平1−40336号各公報記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号公報記載のビニルホスホン酸系化合物等も挙げることができる。また、ある場合には、特開昭61−22048号公報記載のペルフルオロアルキル基を含有する構造が好適に使用される。更に日本接着協会誌vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。
これらの(D)重合性化合物について、その構造、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、着色硬化性組成物の性能設計にあわせて任意に設定できる。例えば、次のような観点から選択される。
感度の点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合、2官能以上が好ましい。また、画像部すなわち硬化膜の強度を高くするためには、3官能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。硬化感度の観点から、(メタ)アクリル酸エステル構造を2個以上含有する化合物を用いることが好ましく、3個以上含有する化合物を用いることがより好ましく、4個以上含有する化合物を用いることが最も好ましい。また、硬化感度、および、未露光部の現像性の観点では、カルボン酸基又はEO変性体構造を含有する化合物が好ましい。また、硬化感度、および、露光部強度の観点ではウレタン結合を含有することが好ましい。
また、着色硬化性組成物中の他の成分(例えば、樹脂、光重合開始剤、顔料)との相溶性、分散性に対しても、重合性化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や、2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、基板等との密着性を向上せしめる目的で特定の構造を選択することもあり得る。
以上の観点より、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジアクリレートEO変性体、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートEO変性体、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートEO変性体、ペンタエリスリトールトリアクリレートコハク酸モノエステルなどが好ましいものとして挙げられ、また、市販品としては、ウレタンオリゴマーUAS−10、UAB−140(山陽国策パルプ社製)、DPHA−40H(日本化薬社製)、UA−306H、UA−306T、UA−306I、AH−600、T−600、AI−600(共栄社製)、UA−7200(新中村化学社製)が好ましい。
中でも、ビスフェノールAジアクリレートEO変性体、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートEO変性体、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートEO変性体、ペンタエリスリトールトリアクリレートコハク酸モノエステルなどが、市販品としては、DPHA−40H(日本化薬社製)、UA−306H、UA−306T、UA−306I、AH−600、T−600、AI−600(共栄社製)がより好ましい。
本発明における(D)重合性化合物の含有量は、本発明の着色硬化性組成物の固形分中に、1質量%〜90質量%であることが好ましく、5質量%〜80質量%であることがより好ましく、10質量%〜70質量%であることが更に好ましい。
<(E)溶剤>
本発明の着色硬化性組成物の用途は特に限られないが、具体的には、例えば、後述するように、フォトリソ法によるカラーフィルタの製造や、インクジェット法によるカラーフィルタの製造等に用いられる。そして、後述する(E)溶剤やその他の添加物は、用途等を考慮して、必要に応じて適宜用いられる。
まず、フォトリソ法本発明の着色硬化性組成物をフォトリソ法によるカラーフィルタの製造に用いる場合について説明する。フォトリソ法に用いる本発明の着色硬化性組成物は、(E)溶剤を有することが好ましい。
(E)溶剤としては、例えば、以下に示される有機溶剤から選択される液体が挙げられ、顔料分散液中に含まれる各成分の溶解性や、着色硬化性組成物に応用した場合の塗布性などを考慮して選択されるものであり、これら所望の物性を満足すれば基本的に特には限定されないが、安全性を考慮して選ばれることが好ましい。
溶剤の具体例としては、エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;
エーテル類、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート(エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、エチルセロソルブアセテート(エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;ケトン類、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン等;が好ましい。
これらの中でも、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等がより好ましい。
本発明の着色硬化性組成物における(E)溶剤の含有量としては、50〜90質量%が好ましく、60〜95質量%がより好ましく、70〜90質量%が最も好ましい。溶剤の含有量が前記範囲内であることにより、異物の発生抑制の点で有利である。なお、着色硬化性組成物をインクジェット法によるカラーフィルタの製造に用いる場合は、後述するように、硬化性の観点から(E)溶媒の含有量は少ない方が好ましく、(E)溶媒を用いない形態もありうる。
<各種添加物>
本発明の着色硬化性組成物には、必要に応じて各種添加物、例えば充填剤、上記以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を配合することかできる。これらの例としては、例えば、特開2008−292970号公報の〔0274〕〜〔0276〕に記載の添加物を挙げることができる。
<着色硬化性組成物の調製方法>
本発明の着色硬化性組成物の調製に際しては、組成物の上述の各成分を一括配合してもよいし、各成分を溶剤に溶解した後に逐次配合してもよい。また、配合する際の投入順序や作業条件は特に制約を受けない。全成分を同時に溶剤に溶解して組成物を調製してもよいし、必要に応じては各成分を適宜2つ以上の溶液としておいて、使用時(塗布時)にこれらの溶液を混合して組成物として調製してもよい。
上記のようにして調製された組成物は、好ましくは孔径0.01〜3.0μm,より好ましくは孔径0.05〜0.5μm程度のフィルタなどを用いて濾別した後、使用に供することもできる。
本発明の着色硬化性組成物は、液晶表示装置(LCD)や固体撮像素子(例えば、CCD、CMOS等)に用いられるカラーフィルタなどの着色画素形成用として好適に用いることができる。特に、CCD、及びCMOS等の固体撮像素子用のカラーフィルタ形成用として好適に用いることができる。
本発明の着色硬化性組成物は、例えばフォトリソ法によるカラーフィルタの製造に用いられる場合、着色パターンが微少サイズで薄膜に形成され、しかも良好な矩形の断面プロファイルが要求される固体撮像素子用のカラーフィルタの形成に特に好適である。
具体的には、カラーフィルタを構成する画素パターンサイズ(基板法線方向からみた画素パターンの辺長)が2μm以下である場合(例えば0.5〜2.0μm)は、着色剤量が増大したり、線幅感度が悪くなり、DOFマージンが狭くなる結果、パターン形成性が損なわれたりしやすい。これは、特に画素パターンサイズが1.0〜1.7μm(更に1.2〜1.5μm)の場合に顕著になる。また、厚み1μm以下の薄膜である場合、着色剤を除くフォトリソ性に寄与する成分の膜中の量が相対的に減少し、着色剤量の増大で他成分の量は更に減少して、低感度化し、低露光量領域ではパターンが剥離しやすくなる。この場合、ポストベーク等の熱処理を施した際に熱ダレを起こし易い。これらは、特に膜厚が0.005μm〜0.9μm(更に0.1μm〜0.7μm)の場合に顕著である。
一方、本発明の着色硬化性組成物を用いれば、上記のような2μm以下の画素パターンサイズでも、パターン形成に優れ、良好な断面プロファイルを有するカラーフィルタを作製することができる。
<着色硬化性組成物を用いたパターン形成方法>
本明細書に記載の着色硬化性組成物を用いて、フォトリソ法でカラーフィルタを形成する方法は、支持体上に着色硬化性組成物塗布して着色層を形成する着色層形成工程と、該着色層に対してパターン状に露光する露光工程と、前記露光後における該着色層を現像してパターンを形成する現像工程と、を含むことを特徴とし、詳細には例えば、特開2008−292970号公報の〔0277〕〜〔0284〕記載の方法が挙げられる。
−後硬化工程−
本発明においては、上記した現像によりパターンを形成する工程の後に、さらに、得られたパターンをさらに硬化させる後硬化工程を実施することが好ましい。
後硬化工程は、加熱(後加熱)及び/又は露光(紫外線照射等の後露光)によって行うが、得られたパターンをさらに硬化させ、次色のパターン形成のための着色層を形成する工程等での、パターンの溶解等を防止したり、得られたカラーフィルタの画素の耐溶剤性を向上したりすることができる。
後硬化工程は、紫外線照射による紫外線照射工程であることが好ましい。
−後硬化工程 紫外線照射(紫外線照射工程)−
紫外線照射工程では、後露光によるパターンの硬化を行う。具体的には、前記パターン形成工程で現像処理を行なった後のパターンに、現像前の露光処理における露光量[mJ/cm]の10倍以上の照射光量[mJ/cm]の紫外光(UV光)を照射する。パターン形成工程での現像処理と後述の加熱処理との間に、現像後のパターンにUV光を所定時間、照射することにより、後に加熱された際に色移りするのを効果的に防止できる。本工程での照射光量が10倍未満であると、着色画素間や上下層間における色移りを防止できない場合がある。
中でも、UV光の照射光量は、パターン形成工程での露光時の露光量の12倍以上200倍以下が好ましく、15倍以上100倍以下がより好ましい。
後露光は、g線、h線、i線、KrF、ArF、UV光、電子線、X線等により行うことができるが、g線、h線、i線、UV光が好ましく、特に、UV光が好ましい。UV光の照射(UVキュア)を行う際は、20℃以上50℃以下(好ましくは25℃以上40℃以下)の低温で行うことが好ましい。UV光の波長は、200〜300nmの範囲の波長を含んでいることが好適であり、光源としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ等を使用することができる。照射時間としては、10〜180秒、好ましくは20〜120秒、更に好ましくは30〜60秒である。
UV光を照射する光源としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、DEEP UVランプなどを用いることができる。中でも、照射される紫外光中に275nm以下の波長光を含み、かつ275nm以下の波長光の照射照度[mW/cm]が紫外光中の全波長光の積分照射照度に対して5%以上である光を照射できるものが好ましい。紫外光中の275nm以下の波長光の照射照度を5%以上とすることで、着色画素間や上下層への色移りの抑制効果及び耐光性の向上効果をより効果的に高めることができる。この点から、前記パターン形成工程での露光に用いられるi線等の輝線などの光源と異なる光源、具体的には高圧水銀灯、低圧水銀灯などを用いて行なうことが好ましい。中でも、前記同様の理由から、紫外光中の全波長光の積分照射照度に対して7%以上が好ましい。また、275nm以下の波長光の照射照度の上限は、25%以下が望ましい。
なお、積分照射照度とは、分光波長ごとの照度(単位面積を単位時間に通過する放射エネルギー;[mW/m])を縦軸とし、光の波長[nm]を横軸とした曲線を引いた場合に照射光に含まれる各波長光の照度の和(面積)をいう。
紫外線照射工程の後露光において照射される紫外光における積分照射照度は、200mW/cm以上であることが好ましい。積分照射照度が200mW/cm以上であると、着色画素間や上下層への色移りの抑制効果及び耐光性の向上効果をより効果的に高めることができる。中でも、250〜2000mW/cmが好ましく、300〜1000mW/cmがより好ましい。
また後加熱は、ホットプレートやオーブンを用いて、100℃〜300℃で実施することが好ましく、更に好ましくは、150℃〜250℃である。後加熱時間は、30秒〜30000秒が好ましく、更に好ましくは、60秒〜1000秒である。
後硬化工程においては、後露光と後加熱は、併用してもよく、この場合はどちらを先に行ってもよいが、後加熱に先立って、後露光を実施することが好ましい。後露光で硬化を促進させることにより、後加熱過程で見られるパターンの熱ダレやすそ引きによる形状の変形を抑止するためである。
このようにして得られた着色パターンがカラーフィルタにおける画素を構成することになる。複数の色相の画素を有するカラーフィルタの作製においては、前記パターン形成工程(及び必要に応じて後硬化工程)を所望の色数に合わせて繰り返すことにより、所望数の色相に構成されたカラーフィルタを作製することができる。
<インクジェット法に用いる着色硬化性組成物>
次に、本発明の着色硬化性組成物をインクジェット法によるカラーフィルタの製造に用いる場合について説明する。(A)特定樹脂、(B)顔料分散液、(C)光重合開始剤、及び(D)重合性化合物については、前記フォトリソ法に用いる本発明の着色硬化性組成物と同様であるため、説明を省略する。
インクジェット法に用いる本発明の着色硬化性組成物は、(E)溶剤を含んでいてもよく、含まなくてもよい。着色硬化性組成物が(E)溶剤を含まない形態としては、例えば、前記(D)重合性化合物が溶媒の役割を果たす形態が挙げられる。
(E)溶剤としては、各成分の溶解性や後述する(E)溶剤の沸点を満足すれば基本的に特に限定されないが、特に後述するバインダーの溶解性、塗布性、安全性を考慮して選ばれることが好ましい。(E)溶剤の具体例としては、特開2009−13206号公報の〔0030〕〜〔0040〕段落に記載の溶剤を挙げることが出来る。
(E)溶剤の含有量は、着色硬化性組成物全量に対して、30〜90質量%が好ましく、50〜90質量%がさらに好ましい。30質量%以上であると1画素内に打滴されるインク量が保たれ、画素内でのインクの濡れ広がりが良好である。また、90質量%以下であると、インク中の機能膜(例えば画素など)を形成するための溶剤以外の成分量を所定量以上に保つことができる。これより、カラーフィルタを形成する場合には、1画素当たりのインク必要量が多くなり過ぎることがなく、例えば隔壁で区画された凹部にインクジェット法でインクを付与する場合に、凹部からのインク溢れや隣の画素との混色の発生を抑制することができる。
インクジェット法に用いる本発明の着色硬化性組成物は、ノズルに対するインクの吐出性および基板に対する濡れ性の点で、上述した溶剤のうち、沸点の高い溶剤を含有していることが好ましい。沸点の低い溶剤は、インクジェットヘッド上でもすばやく蒸発するため、ヘッド上でのインクの粘度上昇や固形分の析出等を容易に引き起こし、吐出性の悪化を伴う場合が多い。また、インクが基板面に着弾し、基板面上を濡れ拡がる場合も、濡れ拡がりの縁の部分において溶剤が蒸発することでインクの粘度上昇が起こり、ピニング(PINNING)という現象により、濡れ拡がりが抑えられる場合がある。
インクジェット法に用いる本発明の着色硬化性組成物に用いられる溶媒の沸点は、130〜280℃であることが好ましい。130℃より低いと、面内の画素の形状の均一性の点で好ましくない場合がある。280℃より高いと、プリベークによる溶媒除去の点で好ましくない場合がある。なお、溶媒の沸点は、圧力1atmのもとでの沸点を意味し、化合物辞典(Chapman & Hall 社)などの物性値表により知ることができる。これらは1種または2種以上を併用してもよい。
インクジェット法に用いる本発明の着色硬化性組成物には、粘度の調整やインク硬度の調整などの目的で、必要に応じて上記バインダーを入れてもよい。バインダーとしては、それ自体は重合反応性のない樹脂のみから構成されるような単に乾燥固化するバインダー樹脂を用いてもよい。しかしながら、塗工膜に十分な強度、耐久性、密着性を付与するためには、インクジェット法により基板上に画素のパターンを形成後、該画素を重合反応により硬化させることのできるバインダーを用いるのが好ましく、例えば、可視光線、紫外線、電子線等により重合硬化させることができる光硬化性のバインダーや、加熱により重合硬化させることができる熱硬化性のバインダーのような、重合硬化可能なバインダーを用いることができる。
また、インクジェット法に用いる本発明の着色硬化性組成物は、架橋剤を含んでもよい。架橋剤としては、エポキシ樹脂技術協会発行の「総説エポキシ樹脂基礎編I」2003年11月19日発行、第3章に記載の硬化剤、促進剤を好適に用いることができ、例えば、多価カルボン酸無水物または多価カルボン酸を用いることができる。
また、インクジェット法に用いる本発明の着色硬化性組成物には、さらに界面活性剤を用いてもよい。界面活性剤の例として、特開平7−216276号公報の段落番号〔0021〕や、特開2003−337424号公報、特開平11−133600号公報に開示されている界面活性剤が、好適なものとして挙げられる。界面活性剤の含有量は、着色組成物全量に対して5質量%以下が好ましい。
また、インクジェット法に用いる本発明の着色硬化性組成物に必要に応じて含まれるその他の添加剤としては、特開2000−310706号公報の段落番号〔0058〕〜〔0071〕に記載のその他の添加剤が挙げられる。
インクジェット法に用いる本発明の着色硬化性組成物の製造には、公知のインクジェット用インクの製造方法を適用することが可能である。
(D)重合性化合物の溶液を作製する際には、溶剤に対して使用する素材の溶解性が低い場合には、重合性化合物が重合反応を起こさない範囲内で、加熱や超音波処理等の処理を適宜行うことが可能である。
インクジェット法に用いる本発明の着色硬化性組成物の物性値としては、インクジェットヘッドで吐出可能な範囲であれば特に限定されないが、吐出時における粘度は安定吐出観点から、2〜30mPa・sであることが好ましく、2〜20mPa・sがより好ましい。また、装置で吐出する際には、インクジェットインクの温度を20〜80℃の範囲でほぼ一定温度に保持することが好ましい。装置の温度を高温に設定すると、インクの粘度が低下し、より高粘度のインクを吐出可能となるが、温度が高くなることにより、熱によるインクの変性や熱重合反応がヘッド内で発生したり、インクを吐出するノズル表面で溶剤が蒸発したり、ノズル詰まりが起こりやすくなるため、装置の温度は20〜80℃の範囲が好ましい。
なお、粘度は、25℃にインクジェット用インクを保持した状態で、一般に用いられるE型粘度計(例えば、東機産業(株)製E型粘度計(RE−80L)を用いることにより測定される値である。
また、インクジェット法に用いる本発明の着色硬化性組成物の25℃の表面張力(静的表面張力)としては、非浸透性の基板に対する濡れ性を向上、吐出安定性の点で、20〜40mN/mが好ましく、20〜35mN/mがより好ましい。また、装置で吐出する際には、インクジェット用インクの温度を20〜80℃の範囲で略一定温度に保持することが好ましく、そのときの表面張力を20〜40mN/mとすることが好ましい。インクジェット用インクの温度を所定精度で一定に保持するためには、インク温度検出手段と、インク加熱または冷却手段と、検出されたインク温度に応じて加熱または冷却を制御する制御手段とを備えた装置を用いることが好ましい。あるいは、インク温度に応じてインクを吐出させる手段への印加エネルギーを制御することにより、インク物性変化に対する影響を軽減する手段を有することも好適である。
上述の表面張力は、一般的に用いられる表面張力計(例えば、協和界面科学(株)製、表面張力計FACE SURFACE TENSIOMETER CBVB−A3など)を用いて、ウィルヘルミー法で液温25℃、60%RHにて測定される値である。
また、本発明の着色硬化性組成物が基板着弾後に濡れ拡がる形状を適正に保つためには、基板に着弾後の着色硬化性組成物の液物性を所定に保持することが好ましい。このためには、基板および/または基板の近傍を所定温度範囲内に保持することが好ましい。あるいは、基板を支持する台の熱容量を大きくするなどにより、温度変化の影響を低減することも有効である。
本発明の着色硬化性組成物は、インクジェット法によるカラーフィルタの製造に用いられる場合、インクの保存安定性に優れ、インクの凝集や分解などが抑制される。また、連続的および断続的な吐出の際にも、飛翔曲がり不吐出等の吐出の乱れが生じにくく、吐出安定性に優れ、一定期間休止後の回復性、さらに不吐出等が生じた場合の回復性に優れる。
本発明の着色硬化性組成物を用いてインクジェット法でカラーフィルタを製造する方法は特に限定されないが、例えば、特開2008−250188号公報の〔0114〕〜〔0128〕段落に記載の方法等を用いることができる。
<本発明のカラーフィルタの用途>
本発明のカラーフィルタは、さらに透明導電膜として、酸化インジウムスズ(ITO)層を有していてもよい。ITO層の形成方法としては、例えば、インライン低温スパッタ法や、インライン高温スパッタ法、バッチ式低温スパッタ法、バッチ式高温スパッタ法、真空蒸着法、およびプラズマCVD法などが挙げられ、特にカラーフィルタに対するダメージを少なくするため、低温スパッタ法が好ましく用いられる。
本発明のカラーフィルタは、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、液晶プロジェクタ、ゲーム機、携帯電話などの携帯端末、デジタルカメラ、カーナビなどの画像表示デバイス、特にカラー画像表示の用途に特に制限なく好適に適用できる。また、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、内視鏡、携帯電話などに使用されるCCDイメージセンサー,CMOSイメージセンサーなどの固体撮像素子用のカラーフィルタとして好適に用いることができる。特に100万画素を超えるような高解像度のCCD素子やCMOS素子等に好適である。
固体撮像素子の構成としては、本発明のカラーフィルタを備え、固体撮像素子として機能する構成であれば限定はないが、例えば、次のような構成が挙げられる。
即ち、支持体上に、受光エリアを構成するフォトダイオードおよびポリシリコン等からなる転送電極を有し、カラーフィルタ層を設け、次いでマイクロレンズを積層するような構成である。
本発明のカラーフィルタを備えるカメラシステムは、色材の光褪色性の観点から、カメラレンズやIRカット膜がダイクロコートされたカバーガラス、マイクロレンズ等を備えており、その材料の光学特性は、400nm以下のUV光の一部または全部を吸収するものであることが望ましい。また、カメラシステムの構造としては、色剤の酸化褪色を抑止するため、カラーフィルタへの酸素透過性が低減されるような構造になっていることが好ましく、例えば、カメラシステムの一部または全体が窒素ガスで封止されていることが好ましい。
以上、本発明の着色硬化性組成物、カラーフィルタおよびその製造方法、ならびにそれを用いるディスプレイや固体撮像素子について、種々の実施形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は、上記の実施形態には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんのことである。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、機器、操作等は本発明の範囲から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特に断りのない限り「%」および「部」は、「質量%」および「質量部」を表し、分子量とは重量平均分子量のことを示す。
(顔料分散液P1の調製)
C.I.ピグメントブルーPB15:6 10質量部、分散樹脂としてソルスパース24000GR 4質量部、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50質量部添加し、ビーズミル(ジルコニアビーズ0.3mm径)により3時間混合・分散して、顔料分散液を調製した。
(顔料分散液P2の調製)
C.I.ピグメントブルーPB15:6 9.5質量部、C.I.ピグメントバイオレットPV23 0.5質量部、分散樹脂としてソルスパース24000GR 4質量部、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50質量部添加し、ビーズミル(ジルコニアビーズ0.3mm径)により3時間混合・分散して、顔料分散液を調製した。
[実施例1]
(1)レジスト溶液Aの調製(ネガ型)
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 5.20部
・シクロヘキサノン 52.6部
・バインダー 30.5部
(メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル)共重合体(モル比=60:20:20)平均分子量30200(ポリスチレン換算)、41%シクロヘキサノン溶液
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 10.2部
・重合禁止剤(p−メトキシフェノール) 0.006部
・フッ素系界面活性剤(商品名:F−475、DIC(株)製) 0.80部
・光重合開始剤:4-ベンズオキソラン−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン(TAZ−107みどり化学(株)製) 0.58部
を混合して溶解し、レジスト溶液Aを調製した。
(2)下塗り層付ガラス基板の作製
ガラス基板(コーニング1737)を0.5%NaOH水で超音波洗浄した後、水洗、脱水ベーク(200℃/20分)を行った。ついで上記(1)で得たレジスト溶液Aを洗浄したガラス基板上に乾燥後の膜厚が2μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、220℃で1時間加熱乾燥させて、下塗り層付ガラス基板を調製した。
(3)着色硬化性組成物の調製
・顔料分散液P1又はP2 150質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 80部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 14.0部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール 0.006部
・フッ素系界面活性剤(商品名:F−475、DIC(株)製) 0.80部
・光重合開始剤(商品名イルガキュアOXE−01、チバ・スペシャリティ・ケミカル社製) 2.0部
・(A)特定樹脂 表2に示す例示樹脂 40.0部
を混合して溶解し、着色硬化性組成物を調製した。なお、表2に示す(A)特定樹脂の例示樹脂番号は、前記表1に記載した例示樹脂の番号を示す。
(4)着色硬化性組成物の露光・現像(画像形成)
(4−1)塗布膜形成
上記(3)で得られた着色硬化性組成物を、上記(2)で得た下塗り層付ガラス基板の下塗り層の上に乾燥後の膜厚が0.6μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃で120秒間プリベークした。
(4−2)パターン形成
次いで、露光装置UX3100−SR(ウシオ電機(株)製)を使用して、塗布膜に365nmの波長で線幅2μmのマスクを通して、200mJ/cm2の露光量で照射した。露光後、現像液CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を使用して、25℃40秒間の条件で現像した。その後、流水で30秒間リンスした後、スプレー乾燥した。その後、200℃で15分間ポストベークを行った。
以上のようにしてカラーフィルタを構成する赤色として好適なパターンが得られた。
(5)評価
前記(4−1)で形成したガラス基板上に塗設された塗布膜の塗布性、及び前記(4−2)でパターン形成したパターン形状を下記のようにして評価した。評価結果は下記表2に示す。
〔塗布性〕
前記(4−1)で形成した塗布膜を肉眼で、塗布性を判断した。
-判定基準-
○:面状に問題なし
×:面状にスリットやムラ等、異常が発生している
〔パターン形状〕
前記(4−2)で得られたポストベーク後の各種塗膜の現像パターンを光学顕微鏡(オリンパス(株)製デジタルマイクロスコープRX−20)で観察し、精細なパターンが作成できているかを以下判定基準に従って評価した。
−判定基準−
○:精細なパターンが作製できている。
△:パターンは作製できているが、パターンの淵が精細でない。
×:パターンが作製できない。
〔色ムラ〕
前記(4−1)で形成した塗布を、顕微鏡MX−50(オリンパス社製)にて撮影した画像を解析し、色濃度における平均からのずれが±5%以内である画素の割合(百分率)を算出した。この値が高いほど色ムラが小さく良好であることを示す。
(比較例1及び2)
前記特定樹脂を下記樹脂(Z−1)及び(Z−2)に変更した以外は、前記実施例と同様の評価を行った。
なお、上記樹脂(Z−1)及び(Z−2)の組成比及び分子量は以下の通りである。
(Z−1):組成比(重量比率、左より80/20)、Mw=18,000
(Z−2):組成比(重量比率、左より80/20)、Mw=17,000
表2から分かるように、実施例では、比較例に比べ、色ムラが抑制され、塗布性およびパターン成形性に優れていることがわかる。

Claims (9)

  1. (A)一般式(a)で表される繰り返し単位及び一般式(b)で表される繰り返し単位を有する樹脂と、(B)顔料分散液と、(C)光重合開始剤と、(D)重合性化合物と、を含有する着色硬化性組成物。


    [一般式(a)中、Xはポリマー主鎖を表す。Yは単結合又は二価の連結基を表す。Qはフタロシアニン色素残基又はジピロメテン色素残基を表す。]


    [一般式(b)中、Xはポリマー主鎖を表す。Yは二価の連結基を表す。Zはアルカリ可溶性基を表す。]
  2. 前記(B)顔料分散液に含まれる顔料が、青色顔料、バイオレット色顔料、及びこれらの混合物から選ばれる顔料である、請求項1に記載の着色硬化性組成物。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の着色硬化性組成物を用いてなる着色パターンを備えるカラーフィルタ。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の着色硬化性組成物を支持体上に塗布して着色層を形成する着色層形成工程と、該着色層に対してパターン状に露光する露光工程と、前記露光後における該着色層を現像して着色パターンを形成する現像工程と、を含むカラーフィルタの製造方法。
  5. 前記現像工程により形成された前記着色パターンに紫外線を照射する紫外線照射工程を含む、請求項4に記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 請求項3に記載のカラーフィルタを備える固体撮像素子。
  7. 請求項3に記載のカラーフィルタを備える画像表示デバイス。
  8. 請求項3に記載のカラーフィルタを備える液晶ディスプレイ。
  9. 請求項3に記載のカラーフィルタを備える有機ELディスプレイ。
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