JP2008276192A - 着色パターン形成用組成物、着色パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び液晶表示素子 - Google Patents

着色パターン形成用組成物、着色パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】カラーフィルタの作製のためにガラス基板上にスリット塗布速度を200mm/sec以上と高速に設定した場合でも、塗布欠陥がなく、得られたカラーフィルタが高色純度でかつ高コントラストという良好な色特性とすることができる着色パターン形成用組成物および着色パターン形成方法を提供する。
【解決手段】(A)顔料、(B)エチレン性不飽和基を有する化合物、(C)光重合開始剤、及び、(D)分散樹脂を含有する着色パターン形成用組成物であって、
23℃における該着色パターン形成用組成物の粘度をη(mPa・s)、該着色パターン形成用組成物のガラス基板に対する前進接触角をθa(°)としたとき、下記式(1)を満たすことを特徴とするカラーフィルタ用着色パターン形成用組成物。
30≦η×θa≦40 ,2≦η≦3 式(1)
【選択図】なし

Description

本発明は、着色パターン形成用組成物、着色パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び液晶表示素子に関する。
カラーフィルタは、有機顔料、無機顔料などの着色剤の分散組成物に、多官能モノマー及び光重合開始剤、及び、バインダー樹脂などのその他の成分を含有して着色感光性組成物とし、これを用いてフォトリソ法などにより製造されている。
近年、カラーフィルタは、液晶表示素子(LCD)用途ではモニターのみならずテレビ(TV)へと用途が拡大する傾向にあり、この用途拡大の傾向に伴い、色度、コントラストなどにおいて高度の色特性が要求されるに至っている。また、イメージセンサ(固体撮像素子)用途においても同様に色特性の高いものが求められるようになっている。
また、基板の大型化に伴い、生産性向上を目的として着色感光性組成物の塗布方法はスピンコート法からスリット塗布法(ダイ塗布、流延塗布ともいう)に技術移行してきた。その中で該塗布方法に適した組成物が求められ、このような組成物として、粘度、および、特定の条件で測定された静的な接触角が制御された組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、組成物の表面張力、粘度、塗布速度からなる無次元パラメータ(キャピラリー数ともいう)を制御した塗布方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
近年では、大型液晶ディスプレイなどの普及に伴い、さらなる基板の大型化が進み、スリット塗布法においても従来にない高速な塗布が求められている。しかしながら、これらの技術では、カラーフィルタの作製のためにガラス基板上にスリット塗布速度を200mm/secと高速に設定した場合に、なお塗布欠陥が多いという問題点があり、また、形成されたカラーフィルタの画素に要求される高色純度でかつ高コントラストという色特性を実用上満足させるレベルには至っていないのが現状である。
特開2004−318111号公報 特開2004−212944号公報
本発明は、上記問題点を考慮してなされたものであり、カラーフィルタの作製のためにガラス基板上にスリット塗布する際の塗布性が良好であり、スリット塗布速度を200mm/sec以上と高速に設定した場合でも、塗布欠陥がなく、得られたカラーフィルタをが高色純度でかつ高コントラストという良好な色特性を有するものとすることができる着色パターン形成用組成物および着色パターン形成方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、上記本発明の着色パターン形成用組成物を用いてなる、高コントラストを有するカラーフィルタ、その製造方法、及び該カラーフィルタを備えた液晶表示素子を提供することにある。
前記課題を達成するため本発明の構成は以下に示すとおりである。
<1> (A)顔料、(B)エチレン性不飽和基を有する化合物、(C)光重合開始剤、及び、(D)分散樹脂を含有する着色パターン形成用組成物であって、23℃における該着色パターン形成用組成物の粘度をη(mPa・s)、該着色パターン形成用組成物のガラス基板に対する前進接触角をθa(°)としたとき、下記式(1)を満たすことを特徴とするカラーフィルタ用着色パターン形成用組成物。
30≦η×θa≦40 ,2≦η≦3 式(1)
<2> 前記(A)顔料の一次粒径が8nm〜15nmであることを特徴とする<1>記載のカラーフィルタ用着色パターン形成用組成物。
<3> さらに(E)バインダー樹脂を含有し、前記(B)エチレン性不飽和基を有する化合物/該(E)バインダー樹脂の含有質量比が1.2以上であることを特徴とする<1>又は<2>に記載のカラーフィルタ用着色パターン形成用組成物。
<4> 固形分濃度が9〜12重量%であることを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色パターン形成用組成物。
<5> 前記(D)分散樹脂が、以下のいずれかから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色パターン形成用組成物。
(D−1)含窒素複素環を有し、且つ、エチレン性不飽和基を有する単量体を共重合単位として含む高分子化合物である分散樹脂。
(D−2)顔料吸着性基を高分子末端に2〜100個有する高分子化合物である分散樹脂。
<6> さらに、界面活性剤及びシランカップリング剤からなる群より選択される1種以上を含有することを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色パターン形成用組成物。
<7> <1>〜<6>のいずれか1項に記載の着色パターン形成用組成物をスリットコート法により,塗布速度200mm/sec〜400/secmmで塗布する工程を含むことを特徴とする着色パターン形成方法。
<8> <7>に記載の着色パターン形成方法を用いることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
<9> <8>に記載のカラーフィルタの製造方法により製造され、コントラストが5000以上であることを特徴とするカラーフィルタ。
<10> <9>に記載のカラーフィルタを用いた液晶表示素子。
スリット塗布速度を高速に設定した場合、塗布液粘度を低下させることで塗布欠陥をなくすことも考えられるが、鋭意検討の結果、本発明においては、粘度を特定範囲の範囲に制御したうえで、組成物の粘度とガラス基板に対する前進接触角との間で特定の条件を満たすことで、塗布欠陥を抑制しうることを見出したものであり、当該条件を満たしていても、前記規定した範囲よりも組成物の粘度が低いものでは、スリット塗布速度を200mm/sec以上と高速に設定した場合には塗布欠陥を抑制し得ない。また、組成物の粘度を上げることなく、一次粒径の小さい顔料を高濃度で用い、粘度を上昇させることなく安定に分散させることにより、カラーフィルタの高色純度と高コントラストを達成できることを見出したものである。
本発明の着色パターン形成用組成物はガラス基板上にスリット塗布する際の塗布性が良好であるため、スリット塗布速度を200mm/sec以上と高速に設定した場合でも、塗布欠陥がないという利点を有する。
本発明によれば、カラーフィルタの作製のためにガラス基板上にスリット塗布する際の塗布性が良好であり、得られたカラーフィルタを良好な色特性を有するものとすることができる着色パターン形成用組成物および着色パターン形成方法を提供することができる。
また、本発明によれば、上記本発明の着色パターン形成用組成物を用いてなる、高コントラストを有するカラーフィルタ、その製造方法、及び該カラーフィルタを備えた液晶表示素子を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<着色パターン形成用組成物>
本発明の着色パターン形成用組成物は、(A)顔料、(B)エチレン性不飽和基を有する化合物、(C)光重合開始剤、及び、(D)分散樹脂を含有する着色パターン形成用組成物であって、23℃における該着色パターン形成用組成物の粘度をη(mPa・s)、該着色パターン形成用組成物のガラス基板に対する前進接触角をθa(°)としたとき、下記式(1)を満たすことを特徴とする。
30≦η×θa≦40 ,2≦η≦3 式(1)
まず、本発明の着色パターン形成用組成物が満たす条件について具体的に説明する。
通常、前記の如き顔料などを含む組成物の粘度測定は、回転粘度計を用いる方法、毛管型粘度計を用いる方法、振動式粘度計を用いる方法などのいずれでも行うことができるが、JIS Z−8803 に記載の方法に従って、BM 型回転粘度計を使用して測定する方法や、粘弾性測定が可能なレオメータを用いる方法などが好ましい。
本発明においては、着色パターン形成用組成物の粘度η(mPa・s)は、レオメータ AR−2000(TAインツルメント社製),20mmパラレルプレート,ギャップ60μm,回転数100rmp相当において、23℃の条件下で測定した値を用いている。
粘度は、本発明においては、組成物の粘度は、2mPa・s乃至3mPa・sの範囲とすることを要する。粘度の調製は、組成物に含まれる重合性化合物、溶剤などの種類や量、顔料の含有量や顔料分散剤の種類及び料などにより適宜調整することができ、例えば、組成物中の固形分濃度を9〜12重量%とする手段、顔料分散剤の分子量、組成、酸価、アミン価、組成分布、末端官能基や分岐度などを調整する方法などが挙げられる。
また、着色パターン形成用組成物のガラス基板に対する前進接触角θa(°)は、動的接触角の測定方法により測定する。
即ち、動的接触角とは,液体と固体の界面が動いている場合の接触角であり、本発明の如き塗布時における挙動の検知に有用である。動的接触角には,前進接触角と後退接触角があり、本発明で採用する前進接触角は、固体のその液体へのぬれやすさに影響されると考えられる。前進接触角の測定としては,例えば,滑落法(転落法)で測定することができ、液滴を載せた固体試料(本発明においては、ガラス基板)を傾けて液滴を滑らせて、接触角を測定することにより測定することができる。また,拡張/収縮法によっても測定することができる。固体表面に接した液滴を膨らませたり,吸い込んだりすることで,液滴の界面が,前進,後退するときにそれぞれ前進接触角,後退接触角して求めることができる。図1は、動的接触角の測定方法を行う際の液滴の状況を示すモデル図である。図1中にそれぞれ前進角θa、後退角θrとして示す。
以下に、本発明における前進接触角の具体的な測定条件を示す。
本発明の組成物の前進接触角測定は、JIS R3257に記載の方法に準じ、基板を傾けながら,滑落開始させ,液滴をビデオカメラで撮影後、Young−Laplace法のソフトを用い画像解析により求める。
ガラス基板上における前進接触角θaは、フッ素系界面活性剤の添加、シランカップリング剤の添加、溶媒種の選択、顔料分散剤の分子量、組成分布、末端官能基、分岐度などを調整する等の手段により調製することができる。
本発明においては、粘度と前進接触角とが前記式(1)の関係を満たすことを要するが、ガラス基板に対する本発明の組成物の前進接触角θa自体は、23℃において10°〜20°の範囲にあることが好ましい。
本発明において、前述の条件を満たすためには、組成物を構成する(A)〜(D)の必須成分や、各種の任意成分の種類、量等を、適宜、調整すればよく、具体的には、例えば、以下のように調整することが好ましい。
なお、この調製手段の一つとして、(A)顔料として、一次粒径が8nm〜15nmである極めて微細な顔料を用い、該顔料を(D)分散樹脂として後述する化合物を用いることで、均一に分散して配合する手段が挙げられる。この手段により、組成物の粘度を上昇させることなく大量に微細な顔料を配合することが可能となり、上記物性を満たすことで塗布性が向上するとともに、優れた発色とコントラストを実現するものである。
即ち、本発明の着色パターン形成用組成物の好ましい態様の一つとして、(D)分散樹脂として、(D−1)含窒素複素環を有し、且つ、エチレン性不飽和基を有する単量体を共重合単位として含む高分子化合物である分散樹脂、或いは、(D−2)顔料吸着性基を高分子末端に2〜100個有する高分子化合物である分散樹脂を選択する態様が挙げられる。
以下、本発明の着色パターン形成用組成物を構成する(A)一次粒径が8nm〜15nmである顔料、(B)エチレン性不飽和基を有する化合物、(C)光重合開始剤、(D)分散樹脂の必須成分に加え、好ましく用いられるバインダー樹脂、有機溶剤、その他の任意成分について詳細に説明する。
〔(D)分散樹脂〕
まず、本発明において用いられる(D)分散樹脂について説明する。
本発明における分散樹脂は、(A)顔料の分散剤として機能しうる化合物であり、その物性としては、酸価20〜300mg/g、重量平均分子量3,000〜100,000であることが好ましい。
(D)分散樹脂には特に制限はないが、前述のように、特定の酸価を有することが好ましいため、酸性基を有する高分子化合物が好適である。
この高分子化合物の高分子骨格としては、ビニルモノマーの重合体若しくは共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、アミド系ポリマー、エポキシ系ポリマー、シリコーン系ポリマー、及びこれらの変性物、又は共重合体〔例えば、ポリエーテル/ポリウレタン共重合体、ポリエーテル/ビニルモノマーの重合体の共重合体など(ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよい。)を含む。〕からなる群より選択される少なくとも一種が好ましく、ビニルモノマーの重合体若しくは共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、及びこれらの変性物又は共重合体からなる群より選択される少なくとも一種がより好ましく、ビニルモノマーの重合体若しくは共重合体が特に好ましい。
また、上記のような高分子骨格に酸性基の導入する方法としては、例えば、上記の高分子骨格を重合する際に酸性基を含有するモノマーを共重合する方法や、また、上記の高分子骨格を重合後に高分子反応により導入する方法が挙げられる。
酸性基を含有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマー、ビニル安息香酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、リン酸モノ(メタ)アクリロイルエチルエステル、或いは2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどのアルコール性水酸基含有モノマーと無水マレイン酸、無水フタル酸などの環状酸無水物等を反応させることにより得られるモノマーなどが挙げられる。
これらの中でも、好ましいモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどのアルコール性水酸基含有モノマーと無水マレイン酸、無水フタル酸などの環状酸無水物等を反応させることにより得られるモノマー等が挙げられる。ここで用いる環状酸無水物としては、例えば、無水イタコン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水トリメット酸などが挙げられるが、特に無水フタル酸、無水コハク酸等が好ましい。
更に、酸性基を有する高分子化合物は、更に、ビニルモノマー成分を共重合してなるものであってもよい。
前記ビニルモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、イタコン酸ジエステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエーテル類、ビニルアルコールのエステル類、スチレン類、(メタ)アクリロニトリルなどが好ましい。
このようなビニルモノマーとしては、例えば、以下のような化合物が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル類の例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸t−オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸アセトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(2−メトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸β−フェノキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸トリフロロエチル、(メタ)アクリル酸オクタフロロペンチル、(メタ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニルオキシエチルなどが挙げられる。
クロトン酸エステル類の例としては、クロトン酸ブチル、及びクロトン酸ヘキシル等が挙げられる。
ビニルエステル類の例としては、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルメトキシアセテート、及び安息香酸ビニルなどが挙げられる。
マレイン酸ジエステル類の例としては、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、及びマレイン酸ジブチルなどが挙げられる。
フマル酸ジエステル類の例としては、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、及びフマル酸ジブチルなどが挙げられる。
イタコン酸ジエステル類の例としては、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、及びイタコン酸ジブチルなどが挙げられる。
(メタ)アクリルアミド類としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチルアクリル(メタ)アミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。
スチレン類の例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシスチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基(例えばt-Bocなど)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、及びα−メチルスチレンなどが挙げられる。
ビニルエーテル類の例としては、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、及びメトキシエチルビニルエーテルなどが挙げられる。
上記の化合物の以外にも、(メタ)アクリロニトリル、ビニル基が置換した複素環式基(たとえばビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾールなど)、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルイミダゾール、ビニルカプロラクトン等も使用できる。
更に、例えば、ウレタン基、ウレア基、スルホンアミド基、フェノール基、イミド基などの官能基を有するビニルモノマーも用いることができる。このようなウレタン基、又はウレア基を有する単量体としては、例えば、イソシアナート基と水酸基、又はアミノ基の付加反応を利用して、適宜合成することが可能である。具体的には、イソシアナート基含有モノマーと水酸基を1個含有する化合物又は1級或いは2級アミノ基を1個含有する化合物との付加反応、又は水酸基含有モノマー又は1級或いは2級アミノ基含有モノマーとモノイソシアネートとの付加反応等により適宜合成することができる。
更に下記に示すような重合性オリゴマーをビニルモノマーとみなして用いてもよい。
重合性オリゴマー(以下「マクロモノマー」と称することがある)は、エチレン性不飽和二重結合を有する基を末端に有するオリゴマーである。本発明においては、上記重合性オリゴマーの中でも、該オリゴマーの両末端の一方にのみ上記エチレン性不飽和二重結合を有する基を有するのが好ましい。
上記重合性オリゴマーの分子量としては、分散剤の立体反発効果及び着色剤(顔料)への吸着時間の観点から、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が1000〜20000であるのが好ましく、2000〜15000であるのがより好ましい。
上記オリゴマーとしては、一般的には、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル及びブタジエンから選択された少なくとも一種のモノマーから形成された単独重合体又は共重合体などが挙げられ、これらの中でも、アルキル(メタ)アクリレートの単独重合体又は共重合体、ポリスチレンなどが好ましい。本発明において、これらのオリゴマーは、置換基で置換されていてもよく、該置換基としては、特に制限はないが、例えば、水酸基、ハロゲン原子などが挙げられる。
上記のビニルモノマーは一種のみで重合させてもよいし、二種以上を併用して共重合させてもよく、このようなラジカル重合体は、それぞれ相当するビニルモノマーを公知の方法で常法に従って重合させることで得られる。
例えば、これらのビニルモノマー、及び連鎖移動剤を適当な溶媒中に溶解し、ここにラジカル重合開始剤を添加して、約50℃〜220℃で、溶液中で重合させる方法(溶液重合法)を利用して得られる。
溶液重合法で用いられる適当な溶媒の例としては、用いる単量体、及び生成する共重合体の溶解性に応じて任意に選択できる。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メトキシプロピルアセテート、乳酸エチル、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、トルエンが挙げられる。これらの溶媒は、二種以上を混合して使用してもよい。
また、ラジカル重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)のようなアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシドのような過酸化物、及び過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムのような過硫酸塩などが利用できる。
本発明における(D)分散樹脂は、前述のように、酸価が20〜300mg/gの範囲であることが好ましく、30〜250mg/gの範囲がより好ましく、30〜200mg/gの範囲がさらに好ましい。
(D)分散樹脂の酸価がこの範囲であると、(A)顔料(顔料)の分散性、分散安定性に優れ、また、アルカリ現像性にも優れる。
また、(D)分散樹脂の重量平均分子量は、3,000〜100,000の範囲であることが好ましく、3,000〜70,000の範囲がより好ましく、5,000〜50,000の範囲がさらに好ましい。
(D)分散樹脂の重量平均分子量がこの範囲であると、(A)顔料の分散時間の短縮、及び分散物の経時安定性の観点で好ましい。
また、本発明における(D)分散樹脂としては、(D−1)含窒素複素環を有し、且つ、エチレン性不飽和基を有する単量体を共重合単位として含む高分子化合物である分散樹脂、及び、(D−2)顔料吸着性基を高分子末端に2〜100個有する高分子化合物である分散樹脂から選択される樹脂が好ましい。
以下、この2つの高分子化合物について具体的に説明する。
(D)分散樹脂としての(D−1)含窒素複素環を有し、且つ、エチレン性不飽和基を有する単量体を共重合単位として含む高分子化合物としては、前述のような特定の酸価及び重量平均分子量を有すると共に、含窒素複素環を有し、且つ、エチレン性不飽和基を有する単量体を共重合単位として含む高分子化合物であれば、特に制限されないが、以下の含窒素複素環を有するものが好ましい。
好ましい含窒素複素環としては、ピロール、ピロリン、ピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾール、トリアゾール、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ピペラジン、トリアジン、イソインドリン、イソインドリノン、ベンズイミダゾロン、ベンゾチアゾール、コハクイミド、フタルイミド、ナフタルイミド、ヒダントイン、カルバゾールが挙げられる。
中でも、後述の一般式(I)で表される単量体に由来する共重合単位を含む重合体、又は、一般式(a)で表される構造単位を含む重合体であることが好ましい。
(D)分散樹脂としての(D−2)顔料吸着性基を高分子末端に2〜100個有する高分子化合物としては、前述のような特定の酸価及び重量平均分子量を有し、且つ、顔料吸着性基を高分子末端に2〜100個有する高分子化合物であれば、特に制限されないが、以下のものであることが好ましい。
即ち、顔料吸着性基を高分子末端に4〜70個有する高分子化合物が好ましく、更には、顔料吸着性基を高分子末端に5〜50個有する高分子化合物が好ましい。また、顔料吸着基としては、有機色素構造、複素環構造、酸性基、塩基性基などが好ましい。これらの中でも、後述の一般式(1)で表される高分子化合物であることが好ましい。
以下、本発明における(D)分散樹脂として好適な、(D−1)含窒素複素環を有し、且つ、エチレン性不飽和基を有する単量体を共重合単位として含む高分子化合物である分散樹脂として、(D−1−1)一般式(I)で表される単量体に由来する共重合単位を含む重合体、(D−1−2)一般式(1)で表される高分子化合物、及び、(D−1−3)一般式(a)で表される構造単位を含む重合体について説明する。
[(D−1−1)一般式(I)で表される単量体に由来する共重合単位を含む重合体:(D−1−1)特定分散樹脂]
次に、下記一般式(I)で表される単量体に由来する共重合単位を含む重合体(以下、適宜、「(D−1−1)特定分散樹脂」と称する。)について説明する。
Figure 2008276192
一般式(I)において、R01は、水素原子、又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。R02は、アルキレン基を表す。Wは、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表す。Xは、−O−、−S−、−C(=O)O−、−CONH−、−C(=O)S−、−NHCONH−、−NHC(=O)O−、−NHC(=O)S−、−OC(=O)−、−OCONH−、又は−NHCO−を表す。Yは、−NR03−、−O−、−S−、又は−N=を表し、これと隣接する原子団を介してN原子と連結して環状構造を形成する。R03は、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。m1及びn1は、それぞれ独立に0又は1を表す。
以下、本発明における(D−1−1)特定分散樹脂の必須の共重合単位となる、一般式(I)で表される単量体について詳細に説明する。
一般式(I)において、R01は、水素原子、又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。
01で表されるアルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましい。
01で表されるアルキル基が置換アルキル基である場合、導入可能な置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、ハロゲン基、等が挙げられる。
01で表される好ましいアルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−メトキシエチル基、等が挙げられる。
02はアルキレン基を表す。
02で表されるアルキレン基としては、炭素数1〜12のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜8のアルキレン基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキレン基が特に好ましい。
02で表されるアルキレン基は、導入可能な場合には置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、等が挙げられる。
02で表される好ましいアルキレン基として具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、等が挙げられる。
Wは、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表し、−C(=O)O−又は−CONH−、であることが好ましい。
Yは、−NR03−、−O−、−S−、又は−N=を表し、これと隣接する原子団を介してN原子と連結して環状構造を形成する。
03は水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
Yとしては、−S−、−NH−、又は−N=であることが特に好ましい。
Yが、これと隣接する原子団を介してN原子と連結して形成する環状構造としては、イミダゾール環、ピリミジン環、トリアゾール環、テトラゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、等の単環構造、及び、ベンズイミダゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズオキサゾール環、プリン環、キナゾリン環、ペリミジン環、等の縮合環構造が挙げられ、顔料との親和性の点から、縮合環構造であることが好ましい。また、縮合環構造うち、ベンズイミダゾール環、ベンズチアゾール環、及びベンズオキサゾール環が特に好ましく挙げられる。
Xは、−O−、−S−、−C(=O)O−、−CONH−、−C(=O)S−、−NHCONH−、−NHC(=O)O−、−NHC(=O)S−、−OC(=O)−、−OCONH−、又は−NHCO−を表す。
Xとしては、−O−、−S−、−CONH−、−NHCONH−、及び−NHC(=O)S−が特に好ましい。
m1及びn1は、それぞれ独立に0又は1を表し、m1及びn1が共に1であることが特に好ましい。
一般式(1)で表される単量体の好ましい具体例(単量体M−1〜単量体M−18)を以下に挙げるが、本発明はこれらに制限されるものではない。
Figure 2008276192
Figure 2008276192
本発明における(D−1−1)特定分散樹脂は、顔料の分散安定性付与の観点から、前記一般式(1)で表される単量体に由来する共重合単位と共に、更に、末端にエチレン性不飽和結合を有する重合性オリゴマーに由来する共重合単位を含むグラフト共重合体であることが特に好ましい。
このような末端にエチレン性不飽和結合を有する重合性オリゴマーは、所定の分子量を有する化合物であることからマクロモノマーとも呼ばれる。以下の説明では、本発明における「末端にエチレン性不飽和結合を有する重合性オリゴマー」を、適宜、「重合性オリゴマー」又は「マクロモノマー」と称する場合がある。
本発明において所望により用いられる重合性オリゴマーは、ポリマー鎖部分とその末端のエチレン性不飽和二重結合を有する重合可能な官能基の部分からなる。このようなエチレン性不飽和二重結合を有する基は、ポリマー鎖の一方の末端にのみ有することが、所望のグラフト重合体を得るという観点から好ましい。エチレン性不飽和二重結合を有する基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基が好ましく、特に(メタ)アクリロイル基が好ましい。
また、このマクロモノマーは、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が1000〜10000の範囲にあることが好ましく、特に、2000〜9000の範囲が好ましい。
上記ポリマー鎖の部分は、アルキル(メタ)アクリレート、スチレン及びその誘導体、アクリロニトリル、酢酸ビニル及びブタジエン、からなる群より選ばれる少なくとも一種のモノマーから形成される単独重合体或いは共重合体、或いはポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリカプロラクトンであることが一般的である。
上記重合性オリゴマーは、下記一般式(II)で表されるオリゴマーであることが好ましい。
Figure 2008276192
一般式(II)中、R11及びR13は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。
12は炭素原子数1〜12のアルキレン基を含む連結基を表し、該連結基は、炭素原子数1〜12のアルキレン基であってもよいし、複数の当該アルキレン基がエステル結合、エーテル結合、アミド結合等を介して連結したものであってもよい。R12として好ましくは、炭素原子数1〜4のアルキレン基、又は炭素数1〜4のアルキレン基がエステル結合を解して連結した基である。R12は表されるアルキレン基は、更に置換基(例えば、水酸基)を有していてもよい。
11は、置換基を有しないフェニル基、炭素原子数1〜4のアルキル基を1つ有するフェニル基又は−COOR14を表わす。ここで、R14は、炭素原子数1〜6のアルキル基、フェニル基又は炭素原子数7〜10のアリールアルキル基を表す。Yは、好ましくは、フェニル基又は−COOR14であり、ここで、但し、R14は、炭素原子数1〜12のアルキル基を表す。
qは20〜200の整数を表す。
本発明において(D−1−1)特定分散樹脂の合成に使用しうる重合性オリゴマー(マクロモノマー)の好ましい例としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート及びポリ−i−ブチル(メタ)アクリレート、ポリスチレンの分子末端の一個に(メタ)アクリロイル基が結合したポリマーを挙げることができる。市場で入手できるこのような重合性オリゴマーとしては、片末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー(Mn=6000、商品名:AS−6、東亜合成化学工業(株)製)、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー(Mn=6000、商品名:AA−6、東亜合成化学工業(株)製)及び片末端メタクリロイル化ポリ−n−ブチルアクリレートオリゴマー(Mn=6000、商品名:AB−6、東亜合成化学工業(株)製)を挙げることができる。
本発明に係る(D−1−1)特定分散樹脂は、特定の酸価を得るために、更に、酸基を有する単量体に由来する共重合単位を含むことが好ましい。
酸基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、けい皮酸等の不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和ジカルボン酸又はその無水物類;3価以上の不飽和多価カルボン酸又はその無水物類;こはく酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)、こはく酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)等の2価以上の多価カルボン酸のモノ〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕エステル類;ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノメタクリレート等の両末端カルボキシポリマーのモノ(メタ)アクリレート類等を挙げることができる。
本発明に係る(D−1−1)特定分散樹脂は、その効果を損なわない範囲において、更に共重合可能なビニルモノマーを共重合成分として含んでいてもよい。
ここで使用可能なビニルモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、イタコン酸ジエステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエーテル類、ビニルアルコールのエステル類、スチレン類、(メタ)アクリロニトリルなどが好ましい。このようなビニルモノマーの具体例としては、例えば、以下のような化合物が挙げられる。
即ち、(メタ)アクリル酸エステル類の例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸t−オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸アセトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(2−メトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸β−フェノキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸トリフロロエチル、(メタ)アクリル酸オクタフロロペンチル、(メタ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニルオキシエチルなどが挙げられる。
なお、本明細書において「アクリル、メタクリル」のいずれか或いは双方を示す場合「(メタ)アクリル」と記載することがある。
クロトン酸エステル類の例としては、クロトン酸ブチル、及びクロトン酸ヘキシル等が挙げられる。
ビニルエステル類の例としては、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルメトキシアセテート、及び安息香酸ビニルなどが挙げられる。
マレイン酸ジエステル類の例としては、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、及びマレイン酸ジブチルなどが挙げられる。
フマル酸ジエステル類の例としては、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、及びフマル酸ジブチルなどが挙げられる。
イタコン酸ジエステル類の例としては、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、及びイタコン酸ジブチルなどが挙げられる。
(メタ)アクリルアミド類としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチルアクリル(メタ)アミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。
スチレン類の例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシスチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基(例えばt−Bocなど)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、及びα−メチルスチレンなどが挙げられる。
ビニルエーテル類の例としては、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、及びメトキシエチルビニルエーテルなどが挙げられる。
本発明に係る(D−1−1)特定分散樹脂の好ましい態様としては、前記一般式(I)で表される単量体に由来する共重合単位を2〜50質量%で含み、更に、末端にエチレン性不飽和結合を有する重合性オリゴマーに由来する共重合単位を10〜90質量%、酸基を有する単量体に由来する共重合単位を1〜30質量%、ビニルモノマーに由来する共重合単位を0〜20質量%含む共重合体を好ましく挙げることができる。
以下に、本発明の着色パターン形成用組成物に好適に用いうる(D−1−1)特定分散樹脂の具体例〔例示化合物1〜例示化合物16〕をその重量平均分子量と共に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例示化合物(1):前記単量体M−2/メタクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(10/25/65質量%、重量平均分子量50000、酸価163mg/g)
例示化合物(2):前記単量体M−2/メタクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(10/15/75質量%、重量平均分子量35000、酸価98mg/g)
例示化合物(3):前記単量体M−3/メタクリル酸/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(5/5/10/80質量%、重量平均分子量40000、酸価33mg/g)
例示化合物(4):前記単量体M−3/メタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(15/10/10/65質量%、重量平均分子量60000、酸価65mg/g)
例示化合物(5):前記単量体M−4/メタクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(10/30/60質量%、重量平均分子量80000、酸価195mg/g)
例示化合物(6):前記単量体M−4/メタクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(10/15/75質量%、重量平均分子量20000、酸価98mg/g)
例示化合物(7):前記単量体M−5/アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(25/15/60質量%、重量平均分子量60000、酸価117mg/g)
例示化合物(8):前記単量体M−5/アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリブチルアクリレート共重合体(15/5/80質量%、重量平均分子量45000、酸価39mg/g)
例示化合物(9):前記単量体M−6/アクリル酸/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(15/10/5/70質量%、重量平均分子量80000、酸価78mg/g)
例示化合物(10):前記単量体M−6/アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(12/18/70質量%、重量平均分子量50000、酸価140mg/g)
例示化合物(11):前記単量体M−7/メタクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(10/18/72質量%、重量平均分子量15000、酸価117mg/g)
例示化合物(12):前記単量体M−7/メタクリル酸/メタクリル酸ベンジル/メトキシポリエチレングリコールメタクリレート共重合体(10/10/50/30質量%、重量平均分子量50000、酸価65mg/g)
例示化合物(13):前記単量体M−10/アクリル酸/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル/末端メタクリロイル化ポリスチレン共重合体(5/35/10/50質量%、重量平均分子量20000、酸価272mg/g)
例示化合物(14):前記単量体M−10/メタクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(10/12/78質量%、重量平均分子量10000、酸価78mg/g)
例示化合物(15):前記単量体M−10/アクリル酸/メトキシポリエチレングリコールメタクリレート共重合体(15/3/82質量%、重量平均分子量15000、酸価23mg/g)
例示化合物(16):前記単量体M−13/メタクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(10/25/65質量%、重量平均分子量20000、酸価163mg/g)
上記特定分散樹脂の物性決定方法は以下に示すとおりである。なお、本発明中に記載の樹脂等の物性値も、特に断りがない限り同様の方法を用いて決定することができる。
(重量平均分子量,および,数平均分子量)
以下の条件のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定によりポリスチレン換算によって行った。
使用カラム:TSKgel MultiporeHXL−M (細孔多分散型リニアカラム)東ソー製
溶離液:THF
流量:1.0ml/min
温度:40℃
検出条件:RI
システム:高速 GPC 装置一式 (東ソ− HLC−8220)
(酸価)
樹脂の1―メトキシ―2−プロパノール溶液を,1規定水酸化カリウム水溶液によって中和滴定を行って求めた。
本発明における(D−1−1)特定分散樹脂である、上記のような共重合体は、前記一般式(I)で表される単量体、所望により併用される重合性オリゴマーや他のモノマーを、溶媒中でラジカル重合させることにより得ることができる。ラジカル重合開始剤としては公知の化合物が使用され、アゾ系開始剤(例えば、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、アゾビスイソブチロニチトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩など)、過酸化物(過酸化ベンゾイル、過硫酸カリウムなど)が好適に用いられる。開始剤に加えて更に連鎖移動剤(例えば、2−メルカプトエタノール、3−メルカプトプロピオン酸、2−メルカプト酢酸、ドデシルメルカプタン)を添加して合成してもよい。
なお、具体的な合成例については後述する。
[(D−1−2)一般式(1)で表される高分子化合物:(D−1−2)特定分散樹脂]
まず、下記一般式(1)で表される高分子化合物(以下、適宜、「(D−1−2)特定分散樹脂」と称する。)について説明する。
Figure 2008276192
前記一般式(1)中、Aは、有機色素構造、複素環構造、酸性基、塩基性窒素原子を有する基、ウレア基、ウレタン基、配位性酸素原子を有する基、炭素数4以上の炭化水素基、アルコキシシリル基、エポキシ基、イソシアネート基、及び水酸基から選択される部位を少なくとも1種含む1価の有機基を表す。n個のAは同一であっても、異なっていてもよい。
つまり、前記Aは、有機色素構造、複素環構造のような顔料に対する吸着能を有する構造や、酸性基、塩基性窒素原子を有する基、ウレア基、ウレタン基、配位性酸素原子を有する基、炭素数4以上の炭化水素基、アルコキシシリル基、エポキシ基、イソシアネート基、及び水酸基のように、顔料に対する吸着能を有する官能基を少なくとも1種含む1価の有機基を表す。
なお、以下、この顔料に対する吸着能を有する部位(上記構造及び官能基)を、適宜、「吸着部位」と総称して、説明する。
前記吸着部位は、1つのAの中に、少なくとも1種含まれていればよく、2種以上を含んでいてもよい。
また、本発明において、「吸着部位を少なくとも1種含む1価の有機基」は、前述の吸着部位と、1から200個までの炭素原子、0個から20個までの窒素原子、0個から100個までの酸素原子、1個から400個までの水素原子、及び0個から40個までの硫黄原子から成り立つ有機連結基と、が結合してなる1価の有機基である。なお、吸着部位自体が1価の有機基を構成しうる場合には、吸着部位そのものがAで表される一価の有機基であってもよい。
まず、前記Aを構成する吸着部位について以下に説明する。
前記「有機色素構造」としては、例えば、フタロシアニン系、不溶性アゾ系、アゾレーキ系、アントラキノン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、アントラピリジン系、アンサンスロン系、インダンスロン系、フラバンスロン系、ペリノン系、ペリレン系、チオインジゴ系の色素構造が好ましい例として挙げられ、フタロシアニン系、アゾレーキ系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系の色素構造がより好ましく、フタロシアニン系、アントラキノン系、ジケトピロロピロール系の色素構造が特に好ましい。
また、前記「複素環構造」としては、例えば、チオフェン、フラン、キサンテン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、ジオキソラン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、チアジアゾール、ピラン、ピリジン、ピペリジン、ジオキサン、モルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ピペラジン、トリアジン、トリチアン、イソインドリン、イソインドリノン、ベンズイミダゾロン、ベンゾチアゾール、コハクイミド、フタルイミド、ナフタルイミド、ヒダントイン、インドール、キノリン、カルバゾール、アクリジン、アクリドン、アントラキノンが好ましい例として挙げられ、ピロリン、ピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾール、トリアゾール、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ピペラジン、トリアジン、イソインドリン、イソインドリノン、ベンズイミダゾロン、ベンゾチアゾール、コハクイミド、フタルイミド、ナフタルイミド、ヒダントイン、カルバゾール、アクリジン、アクリドン、アントラキノンがより好ましい。
なお、前記「有機色素構造」又は「複素環構造」は、更に置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、メチル基、エチル基等の炭素数1から20までのアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6から16までのアリール基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、スルホンアミド基、N−スルホニルアミド基、アセトキシ基等の炭素数1から6までのアシルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1から20までのアルコキシ基、塩素、臭素等のハロゲン原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数2から7までのアルコキシカルボニル基、シアノ基、t−ブチルカーボネート等の炭酸エステル基、等が挙げられる。ここで、これらの置換基は、下記の構造単位又は該構造単位が組み合わさって構成される連結基を介して有機色素構造又は複素環と結合していてもよい。
Figure 2008276192
前記「酸性基」として、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、モノ硫酸エステル基、リン酸基、モノリン酸エステル基、ホウ酸基が好ましい例として挙げられ、カルボン酸基、スルホン酸基、モノ硫酸エステル基、リン酸基、モノリン酸エステル基がより好ましく、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基が特に好ましい。
また、前記「塩基性窒素原子を有する基」として、例えば、アミノ基(−NH)、置換イミノ基(−NHR、−NR10、ここで、R、R、及びR10は各々独立に、炭素数1から20までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、炭素数7以上のアラルキル基を表す。)、下記式(a1)で表されるグアニジル基、下記式(a2)で表されるアミジニル基などが好ましい例として挙げられる。
Figure 2008276192
式(a1)中、R11及びR12は各々独立に、炭素数1から20までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、炭素数7以上のアラルキル基を表す。
式(a2)中、R13及びR14は各々独立に、炭素数1から20までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、炭素数7以上のアラルキル基を表す。
これらの中でも、アミノ基(−NH)、置換イミノ基(−NHR、−NR10、ここで、R、R、及びR10は各々独立に、炭素数1から10までのアルキル基、フェニル基、ベンジル基を表す。)、前記式(a1)で表されるグアニジル基〔式(a1)中、R11及びR12は各々独立に、炭素数1から10までのアルキル基、フェニル基、ベンジル基を表す。〕、前記式(a2)で表されるアミジニル基〔式(a2)中、R13及びR14は各々独立に、炭素数1から10までのアルキル基、フェニル基、ベンジル基を表す。〕などがより好ましい。
特に、アミノ基(−NH)、置換イミノ基(−NHR、−NR10、ここで、R、R、及びR10は各々独立に、炭素数1から5までのアルキル基、フェニル基、ベンジル基を表す。)、前記式(a1)で表されるグアニジル基〔式(a1)中、R11及びR12は各々独立に、炭素数1から5までのアルキル基、フェニル基、ベンジル基を表す。〕、前記式(a2)で表されるアミジニル基〔式(a2)中、R13及びR14は各々独立に、炭素数1から5までのアルキル基、フェニル基、ベンジル基を表す。〕などが好ましく用いられる。
前記「ウレア基」として、例えば、−NR15CONR1617(ここで、R15、R16、及びR17は各々独立に、水素原子或いは、炭素数1から20までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、炭素数7以上のアラルキル基を表す。)が好ましい例として挙げられ、−NR15CONHR17(ここで、R15及びR17は各々独立に、水素原子或いは、炭素数1から10までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、炭素数7以上のアラルキル基を表す。)がより好ましく、−NHCONHR17(ここで、R17は水素原子或いは、炭素数1から10までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、炭素数7以上のアラルキル基を表す。)が特に好ましい。
前記「ウレタン基」として、例えば、−NHCOOR18、−NR19COOR20、−OCONHR21、−OCONR2223(ここで、R18、R19、R20、R21、R22及びR23は各々独立に、炭素数1から20までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、炭素数7以上のアラルキル基を表す。)などが好ましい例として挙げられ、−NHCOOR18、−OCONHR21(ここで、R18、R21は各々独立に、炭素数1から20までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、炭素数7以上のアラルキル基を表す。)などがより好ましく、−NHCOOR18、−OCONHR21(ここで、R18、R21は各々独立に、炭素数1から10までのアルキル基、炭素数6以上のアリール基、炭素数7以上のアラルキル基を表す。)などが特に好ましい。
前記「配位性酸素原子を有する基」としては、例えば、アセチルアセトナト基、クラウンエーテルなどが挙げられる。
前記「炭素数4以上の炭化水素基」としては、炭素数4以上のアルキル基、炭素数6以上のアリール基、炭素数7以上のアラルキル基などが好ましい例として挙げられ、炭素数4〜20アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基などがより好ましく、炭素数4〜15アルキル基(例えば、オクチル基、ドデシル基など)、炭素数6〜15のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基など)、炭素数7〜15のアラルキル基(例えばベンジル基など)などが特に好ましい。
前記「アルコキシシリル基」としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基などが挙げられる。
前記吸着部位と結合する有機連結基としては、単結合或いは、1から100個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から50個までの酸素原子、1個から200個までの水素原子、及び0個から20個までの硫黄原子から成り立つ有機連結基が好ましく、この有機連結基は、無置換でも置換基を更に有していてもよい。
この有機連結基の具体的な例として、下記の構造単位又は該構造単位が組み合わさって構成される基を挙げることができる。
Figure 2008276192
前記有機連結基が置換基を有する場合、該置換基としては、例えば、メチル基、エチル基等の炭素数1から20までのアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6から16までのアリール基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、スルホンアミド基、N−スルホニルアミド基、アセトキシ基等の炭素数1から6までのアシルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1から6までのアルコキシ基、塩素、臭素等のハロゲン原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数2から7までのアルコキシカルボニル基、シアノ基、t−ブチルカーボネート等の炭酸エステル基、等が挙げられる。
上記の中では、前記Aとして、有機色素構造、複素環構造、酸性基、塩基性窒素原子を有する基、ウレア基、及び炭素数4以上の炭化水素基から選択される部位を少なくとも1種含む1価の有機基であることが好ましい。
前記Aとしては、下記一般式(4)で表される1価の有機基であることがより好ましい。
Figure 2008276192
前記一般式(4)中、Bは前記吸着部位(即ち、有機色素構造、複素環構造、酸性基、塩基性窒素原子を有する基、ウレア基、ウレタン基、配位性酸素原子を有する基、炭素数4以上の炭化水素基、アルコキシシリル基、エポキシ基、イソシアネート基、及び水酸基から選択される部位)を表し、R24は単結合或いは(a+1)価の有機連結基を表す。aは、1〜10の整数を表し、a個のBは同一であっても、異なっていてもよい。
前記Bで表される吸着部位としては、前述の一般式(1)のAを構成する吸着部位と同様のものが挙げられ、好ましい例も同様である。
中でも、有機色素構造、複素環構造、酸性基、塩基性窒素原子を有する基、ウレア基、及び炭素数4以上の炭化水素基から選択される部位が好ましい。
24は、単結合又は(a+1)価の有機連結基を表し、aは1〜10を表す。好ましくは、aは1〜7であり、より好ましくは、aは1〜5であり、特に好ましくは、aは1〜3である。
(a+1)価の有機連結基としては、1から100個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から50個までの酸素原子、1個から200個までの水素原子、及び0個から20個までの硫黄原子から成り立つ基が含まれ、無置換でも置換基を更に有していてもよい。
前記(a+1)価の有機連結基は、具体的な例として、下記の構造単位又は該構造単位が組み合わさって構成される基(環構造を形成していてもよい)を挙げることができる。
Figure 2008276192
24としては、単結合、又は、1から50個までの炭素原子、0個から8個までの窒素原子、0個から25個までの酸素原子、1個から100個までの水素原子、及び0個から10個までの硫黄原子から成り立つ(a+1)価の有機連結基が好ましく、単結合、又は、1から30個までの炭素原子、0個から6個までの窒素原子、0個から15個までの酸素原子、1個から50個までの水素原子、及び0個から7個までの硫黄原子から成り立つ(a+1)価の有機連結基がより好ましく、単結合、又は、1から10個までの炭素原子、0個から5個までの窒素原子、0個から10個までの酸素原子、1個から30個までの水素原子、及び0個から5個までの硫黄原子から成り立つ(a+1)価の有機連結基が特に好ましい。
上記のうち、(a+1)価の有機連結基が置換基を有する場合、該置換基としては、例えば、メチル基、エチル基等の炭素数1から20までのアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6から16までのアリール基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、スルホンアミド基、N−スルホニルアミド基、アセトキシ基等の炭素数1から6までのアシルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1から6までのアルコキシ基、塩素、臭素等のハロゲン原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数2から7までのアルコキシカルボニル基、シアノ基、t−ブチルカーボネート等の炭酸エステル基、等が挙げられる。
前記一般式(1)中、Rは単結合或いは2価の有機連結基を表す。n個のRは、同一であっても、異なっていてもよい。
2価の有機連結基としては、1から100個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から50個までの酸素原子、1個から200個までの水素原子、及び0個から20個までの硫黄原子から成り立つ基が含まれ、無置換でも置換基を更に有していてもよい。
前記2価の有機連結基は、具体的な例として、下記の構造単位又は該構造単位が組み合わさって構成される基を挙げることができる。
Figure 2008276192
としては、単結合、或いは、1から50個までの炭素原子、0個から8個までの窒素原子、0個から25個までの酸素原子、1個から100個までの水素原子、及び0個から10個までの硫黄原子から成り立つ2価の有機連結基が好ましく、単結合、或いは、1から30個までの炭素原子、0個から6個までの窒素原子、0個から15個までの酸素原子、1個から50個までの水素原子、及び0個から7個までの硫黄原子から成り立つ2価の有機連結基がより好ましく、単結合、或いは、1から10個までの炭素原子、0個から5個までの窒素原子、0個から10個までの酸素原子、1個から30個までの水素原子、及び0個から5個までの硫黄原子から成り立つ2価の有機連結基が特に好ましい。
上記のうち、2価の有機連結基が置換基を有する場合、該置換基としては、例えば、メチル基、エチル基等の炭素数1から20までのアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6から16までのアリール基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、スルホンアミド基、N−スルホニルアミド基、アセトキシ基等の炭素数1から6までのアシルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1から6までのアルコキシ基、塩素、臭素等のハロゲン原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数2から7までのアルコキシカルボニル基、シアノ基、t−ブチルカーボネート等の炭酸エステル基、等が挙げられる。
前記一般式(1)中、Rは、(m+n)価の有機連結基を表す。m+nは3〜10を満たす。
前記Rで表される(m+n)価の有機連結基としては、1から100個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から50個までの酸素原子、1個から200個までの水素原子、及び0個から20個までの硫黄原子から成り立つ基が含まれ、無置換でも置換基を更に有していてもよい。
前記(m+n)価の有機連結基は、具体的な例として、下記の構造単位又は該構造単位が組み合わさって構成される基(環構造を形成していてもよい)を挙げることができる。
Figure 2008276192
(m+n)価の有機連結基としては、1から60個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から40個までの酸素原子、1個から120個までの水素原子、及び0個から10個までの硫黄原子から成り立つ基が好ましく、1から50個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から30個までの酸素原子、1個から100個までの水素原子、及び0個から7個までの硫黄原子から成り立つ基がより好ましく、1から40個までの炭素原子、0個から8個までの窒素原子、0個から20個までの酸素原子、1個から80個までの水素原子、及び0個から5個までの硫黄原子から成り立つ基が特に好ましい。
上記のうち、(m+n)価の有機連結基が置換基を有する場合、該置換基としては、例えば、メチル基、エチル基等の炭素数1から20までのアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6から16までのアリール基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、スルホンアミド基、N−スルホニルアミド基、アセトキシ基等の炭素数1から6までのアシルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1から6までのアルコキシ基、塩素、臭素等のハロゲン原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数2から7までのアルコキシカルボニル基、シアノ基、t−ブチルカーボネート等の炭酸エステル基、等が挙げられる。
前記Rで表される(m+n)価の有機連結基の具体的な例〔具体例(1)〜(17)〕を以下に示す。但し、本発明においては、これらに制限されるものではない。
Figure 2008276192
Figure 2008276192
上記の具体例の中でも、原料の入手性、合成の容易さ、各種溶媒への溶解性の観点から、最も好ましい(m+n)価の有機連結基は下記の基である。
Figure 2008276192
前記一般式(1)中、mは1〜8を表す。mとしては、1〜5が好ましく、1〜4がより好ましく、1〜3が特に好ましい。
また、前記一般式(1)中、nは2〜9を表す。nとしては、2〜8が好ましく、2〜7がより好ましく、3〜6が特に好ましい。
前記一般式(1)中、Pは高分子骨格を表し、公知のポリマーなどから目的等に応じて選択することができる。m個のPは、同一であっても、異なっていてもよい。
ポリマーの中でも、高分子骨格を構成するには、ビニルモノマーの重合体若しくは共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、アミド系ポリマー、エポキシ系ポリマー、シリコーン系ポリマー、及びこれらの変性物、又は共重合体〔例えば、ポリエーテル/ポリウレタン共重合体、ポリエーテル/ビニルモノマーの重合体の共重合体など(ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよい。)を含む。〕からなる群より選択される少なくとも一種が好ましく、ビニルモノマーの重合体若しくは共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、及びこれらの変性物又は共重合体からなる群より選択される少なくとも一種がより好ましく、ビニルモノマーの重合体若しくは共重合体が特に好ましい。
更には、前記ポリマーは分散倍安定化に必要な吸着層の確保の観点から、有機溶媒に可溶であることが好ましい。
前記ビニルモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、イタコン酸ジエステル類、(メタ)アクリルアミド類、スチレン類、ビニルエーテル類、ビニルケトン類、オレフィン類、マレイミド類、(メタ)アクリロニトリル、酸性基を有するビニルモノマーなどが好ましい。
以下、これらのビニルモノマーの好ましい例について説明する。
(メタ)アクリル酸エステル類の例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸t−オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸アセトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸―2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸―3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸―4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(2−メトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸―2−フェニルビニル、(メタ)アクリル酸―1−プロペニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸―2−アリロキシエチル、(メタ)アクリル酸プロパルギル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸β−フェノキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸トリフロロエチル、(メタ)アクリル酸オクタフロロペンチル、(メタ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸−γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
クロトン酸エステル類の例としては、クロトン酸ブチル、及びクロトン酸ヘキシル等が挙げられる。
ビニルエステル類の例としては、ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルメトキシアセテート、及び安息香酸ビニルなどが挙げられる。
マレイン酸ジエステル類の例としては、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、及びマレイン酸ジブチルなどが挙げられる。
フマル酸ジエステル類の例としては、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、及びフマル酸ジブチルなどが挙げられる。
イタコン酸ジエステル類の例としては、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、及びイタコン酸ジブチルなどが挙げられる。
(メタ)アクリルアミド類としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチルアクリル(メタ)アミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、ビニル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアリル(メタ)アクリルアミド、N−アリル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
スチレン類の例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシスチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基(例えばt−Bocなど)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、及びα−メチルスチレンなどが挙げられる。
ビニルエーテル類の例としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル及びフェニルビニルエーテルなどが挙げられる。
ビニルケトン類の例としては、メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトンなどが挙げられる。
オレフィン類の例としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレンなどが挙げられる。
マレイミド類の例としては、マレイミド、ブチルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミドなどが挙げられる。
(メタ)アクリロニトリル、ビニル基が置換した複素環式基(例えば、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、ビニルカルバゾールなど)、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルイミダゾール、ビニルカプロラクトン等も使用できる。
上記の化合物以外にも、例えば、ウレタン基、ウレア基、スルホンアミド基、フェノール基、イミド基などの官能基を有するビニルモノマーも用いることができる。このようなウレタン基、又はウレア基を有する単量体としては、例えば、イソシアナート基と水酸基、又はアミノ基の付加反応を利用して、適宜合成することが可能である。具体的には、イソシアナート基含有モノマーと水酸基を1個含有する化合物又は1級或いは2級アミノ基を1個含有する化合物との付加反応、又は水酸基含有モノマー又は1級或いは2級アミノ基含有モノマーとモノイソシアネートとの付加反応等により適宜合成することができる。
前記酸性基を有するビニルモノマーの例としては、カルボキシル基を有するビニルモノマーやスルホン酸基を有するビニルモノマーが挙げられる。
カルボキシル基を有するビニルモノマーとして、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマーなどが挙げられる。また、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基を有する単量体と無水マレイン酸や無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物のような環状無水物との付加反応物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなども利用できる。また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの無水物含有モノマーを用いてもよい。なおこれらの内では、共重合性やコスト、溶解性などの観点から(メタ)アクリル酸が特に好ましい。
また、スルホン酸基を有するビニルモノマーとして、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などが挙げられ、リン酸基を有するビニルモノマーとして、リン酸モノ(2−アクリロイルオキシエチルエステル)、リン酸モノ(1−メチル−2−アクリロイルオキシエチルエステル)などが挙げられる。
更に、酸性基を有するビニルモノマーとして、フェノール性ヒドロキシル基を含有するビニルモノマーやスルホンアミド基を含有するビニルモノマーなども利用することができる。
前記一般式(1)で表される高分子化合物の中でも、下記一般式(2)で表される高分子化合物が好ましい。
Figure 2008276192
前記一般式(2)において、Aは、有機色素構造、複素環構造、酸性基、塩基性窒素原子を有する基、ウレア基、ウレタン基、配位性酸素原子を有する基、炭素数4以上の炭化水素基、アルコキシシリル基、エポキシ基、イソシアネート基、及び水酸基から選択される部位を少なくとも1種含む1価の有機基を表す。n個のAは同一であっても、異なっていてもよい。
なお、Aは、前記一般式(1)における前記Aと同義であり、好ましい態様も同様である。
前記一般式(2)において、R、Rは各々独立に単結合或いは2価の有機連結基を表す。n個のRは、同一であっても、異なっていてもよい。また、m個のRは、同一であっても、異なっていてもよい。
、Rで表される2価の有機連結基としては、前記一般式(1)のRで表される2価の有機連結基として挙げられたものと同一のものが用いられ、好ましい態様も同様である。
前記一般式(2)において、Rは、(m+n)価の有機連結基を表す。m+nは3〜10を満たす。
前記Rで表される(m+n)価の有機連結基としては、1から60個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から50個までの酸素原子、1個から100個までの水素原子、及び0個から20個までの硫黄原子から成り立つ基が含まれ、無置換でも置換基を更に有していてもよい。
前記Rで表される(m+n)価の有機連結基として、具体的には、前記一般式(1)のRで表される(m+n)価の有機連結基として挙げられたものと同一のものが用いられ、好ましい態様も同様である。
前記一般式(2)中、mは1〜8を表す。mとしては、1〜5が好ましく、1〜4がより好ましく、1〜3が特に好ましい。
また、前記一般式(2)中、nは2〜9を表す。nとしては、2〜8が好ましく、2〜7がより好ましく、3〜6が特に好ましい。
また、一般式(2)中のPは、高分子骨格を表し、公知のポリマーなどから目的等に応じて選択することができる。m個のPは、同一であっても、異なっていてもよい。ポリマーの好ましい態様については、前記一般式(1)におけるPと同様である。
前記一般式(2)で表される高分子化合物のうち、以下に示すR、R、R、P、m、及びnを全て満たすものが最も好ましい。
:前記具体例(1)、(2)、(10)、(11)、(16)、又は(17)
:単結合或いは、下記の構造単位又は該構造単位が組み合わさって構成される「1から10個までの炭素原子、0個から5個までの窒素原子、0個から10個までの酸素原子、1個から30個までの水素原子、及び0個から5個までの硫黄原子」から成り立つ2価の有機連結基(置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、メチル基、エチル基等の炭素数1から20までのアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6から16までのアリール基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、スルホンアミド基、N−スルホニルアミド基、アセトキシ基等の炭素数1から6までのアシルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1から6までのアルコキシ基、塩素、臭素等のハロゲン原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数2から7までのアルコキシカルボニル基、シアノ基、t−ブチルカーボネート等の炭酸エステル基、等が挙げられる。)
Figure 2008276192
:単結合、エチレン基、プロピレン基、下記基(a)、又は下記基(b)
なお、下記基中、R25は水素原子又はメチル基を表し、lは1又は2を表す。
Figure 2008276192
:ビニルモノマーの重合体若しくは共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマー及びこれらの変性物
m:1〜3
n:3〜6
(合成方法)
前記一般式(1)で表される高分子化合物(一般式(2)で表されるものを含む)は、特に制限されないが、下記方法などにより合成することができる。
1.カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基等から選択される官能基を末端に導入したポリマーと、複数の前記吸着部位を有する酸ハライド、複数の前記吸着部位を有するアルキルハライド、或いは複数の前記吸着部位を有するイソシアネート等と、を高分子反応させる方法。
2.末端に炭素−炭素二重結合を導入したポリマーと、複数の前記吸着部位を有するメルカプタンと、をマイケル付加反応させる方法。
3.末端に炭素−炭素二重結合を導入したポリマーと、前記吸着部位を有するメルカプタンと、をラジカル発生剤存在下で反応させる方法。
4.末端に複数のメルカプタンを導入したポリマーと、炭素−炭素二重結合と前記吸着部位を有する化合物と、をラジカル発生剤存在下で反応させる方法。
5.複数の前記吸着部位を有するメルカプタン化合物存在下で、ビニルモノマーをラジカル重合する方法。
上記のうち、本発明における(D−1−2)特定分散樹脂は、合成上の容易さから、2、3、4、5の合成方法が好ましく、3、4、5の合成方法がより好ましい。特に、(B−1)特定分散樹脂が一般式(2)で表される構造を有する場合、合成上の容易さから、5の合成方法で合成することが最も好ましい。
前記5の合成方法として、より具体的には、下記一般式(3)で表される化合物存在下で、ビニルモノマーをラジカル重合させる方法が好ましい。
Figure 2008276192
前記一般式(3)において、R、R、A、m、及びnは、それぞれ前記一般式(2)におけるR、R、A、m、及びnと同義であり、その好ましい態様も同様である。
前記一般式(3)で表される化合物は、以下の方法等で合成することができるが、合成上の容易さから、下記7の方法がより好ましい。
6.複数の前記吸着部位を有するハライド化合物からメルカプタン化合物に変換する方法(チオ尿素と反応させ、加水分解する方法、NaSHと直接反応させる方法、CHCOSNaと反応させ、加水分解させる方法などが挙げられる)
7.一分子中に3〜10個のメルカプト基を有する化合物と、前記吸着部位を有し、かつメルカプト基と反応可能な官能基を有する化合物、とを付加反応させる方法
前記合成方法7における「メルカプト基と反応可能な官能基」としては、酸ハライド、アルキルハライド、イソシアネート、炭素−炭素二重結合などが好適に挙げられる。
「メルカプト基と反応可能な官能基」が炭素−炭素二重結合であり、付加反応がラジカル付加反応であることが特に好ましい。なお、炭素−炭素二重結合としては、メルカプト基との反応性の点で、1置換若しくは2置換のビニル基がより好ましい。
一分子中に3〜10個のメルカプト基を有する化合物の具体的な例〔具体例(18)〜(34)〕としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2008276192
Figure 2008276192
上記の中でも、原料の入手性、合成の容易さ、各種溶媒への溶解性の観点から、特に好ましい化合物は、以下の化合物である。
Figure 2008276192
前記吸着部位を有し、かつ、炭素−炭素二重結合を有する化合物(具体的には、有機色素構造、複素環構造、酸性基、塩基性窒素原子を有する基、ウレア基、ウレタン基、配位性酸素原子を有する基、炭素数4以上の炭化水素基、アルコキシシリル基、エポキシ基、イソシアネート基、及び水酸基から選択される部位を少なくとも1種有し、かつ、炭素−炭素二重結合を有する化合物)としては、特に制限されないが、以下のようなものが挙げられる。
Figure 2008276192
Figure 2008276192
Figure 2008276192
Figure 2008276192
Figure 2008276192
Figure 2008276192
前記「一分子中に3〜10個のメルカプト基を有する化合物」と、「前記吸着部位を有し、かつ、炭素−炭素二重結合を有する化合物」とのラジカル付加反応生成物は、例えば、上記の「一分子中に3〜10個のメルカプト基を有する化合物」及び「前記吸着部位を有し、かつ、炭素−炭素二重結合を有する化合物」を適当な溶媒中に溶解し、ここにラジカル発生剤を添加して、約50℃〜100℃で、付加させる方法(チオール−エン反応法)を利用して得られる。
前記チオール−エン反応法で用いられる適当な溶媒の例としては、用いる「一分子中に3〜10個のメルカプト基を有する化合物」、「前記吸着部位を有し、かつ、炭素−炭素二重結合を有する化合物」、及び「生成するラジカル付加反応生成物」の溶解性に応じて任意に選択できる。
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メトキシプロピルアセテート、乳酸エチル、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、トルエンが挙げられる。これらの溶媒は、二種以上を混合して使用してもよい。
また、ラジカル発生剤としては、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチルのようなアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシドのような過酸化物、及び過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムのような過硫酸塩などなどが利用できる。
前記5の合成方法で用いられるビニルモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、前記一般式(1)のPで表される高分子骨格を得る際に用いられるビニルモノマーと同様のものが用いられる。
上記のビニルモノマーは一種のみで重合させてもよいし、二種以上を併用して共重合させてもよい。
また、(D−1−2)特定分散樹脂は、1種以上の酸性基を有するビニルモノマーと、1種以上の酸性基を有さないビニルモノマーと、を共重合させることがより好ましい。
本発明における(D−1−2)特定分散樹脂としては、これらのビニルモノマーと前記一般式(3)で表される化合物とを用いて、公知の方法で常法に従って重合させることで得られるものが好ましい。なお、本発明における前記一般式(3)で表される化合物は、連鎖移動剤として機能するものであり、以下、単に「連鎖移動剤」と称することがある。
例えば、これらのビニルモノマー、及び前記連鎖移動剤を適当な溶媒中に溶解し、ここにラジカル重合開始剤を添加して、約50℃〜220℃で、溶液中で重合させる方法(溶液重合法)を利用して得られる。
溶液重合法で用いられる適当な溶媒の例としては、用いる単量体、及び生成する共重合体の溶解性に応じて任意に選択できる。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メトキシプロピルアセテート、乳酸エチル、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、トルエンが挙げられる。これらの溶媒は、二種以上を混合して使用してもよい。
また、ラジカル重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチルのようなアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシドのような過酸化物、及び過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムのような過硫酸塩などが利用できる。
前記5の合成方法で用いられるビニルモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、前記一般式(1)のPで表される高分子骨格を得る際に用いられるビニルモノマーと同様のものが用いられる。
本発明における(D−1−2)特定分散樹脂としては、これらのビニルモノマーと前記一般式(3)で表される化合物とを用いて、公知の方法で常法に従って重合させることで得られるものが好ましい。なお、本発明における前記一般式(3)で表される化合物は、連鎖移動剤として機能するものであり、以下、単に「連鎖移動剤」と称することがある。
例えば、これらのビニルモノマー、及び前記連鎖移動剤を適当な溶媒中に溶解し、ここにラジカル重合開始剤を添加して、約50℃〜220℃で、溶液中で重合させる方法(溶液重合法)を利用して得られる。
溶液重合法で用いられる適当な溶媒の例としては、用いる単量体、及び生成する共重合体の溶解性に応じて任意に選択できる。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メトキシプロピルアセテート、乳酸エチル、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、トルエンが挙げられる。これらの溶媒は、二種以上を混合して使用してもよい。
また、ラジカル重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチルのようなアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシドのような過酸化物、及び過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムのような過硫酸塩などが利用できる。
<合成例>
(D−1−2)特定分散樹脂の合成例に用いられる連鎖移動剤の合成例を以下に示す。
〔(D−1−2)分散樹脂を得る際に用いられる連鎖移動剤の合成〕
以下のようにして、(D−1−2)特定分散樹脂を得る際に用いられる連鎖移動剤1〜13を合成した。
[合成例:連鎖移動剤1の合成]
ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)〔DPMP;堺化学工業(株)製〕7.83部、及び下記の吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−1)15.57部を、ジメチルホルムアミド93.60部に溶解させ、窒素気流下、70℃に加熱した。これに2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)〔V−65、和光純薬工業(株)製〕0.06部を加えて3時間加熱した。更に、V−65を0.06部加え、窒素気流下、70℃で3時間反応させた。室温まで冷却することで、以下に示す本発明に係るメルカプタン化合物(連鎖移動剤1)の20%溶液を得た。
Figure 2008276192
[合成例:連鎖移動剤2の合成]
前記連鎖移動剤1の合成における、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−1)15.57部、ジメチルホルムアミド93.60部を、吸着部位を有し、炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−2)14.61部、ジメチルホルムアミド89.78部に変更した以外は、前記連鎖移動剤1の合成と同様にして、以下に示す本発明に係るメルカプタン化合物(連鎖移動剤2)の20%溶液を得た。
Figure 2008276192
[合成例:連鎖移動剤3の合成]
前記連鎖移動剤1の合成における、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−1)15.57部、ジメチルホルムアミド93.60部を、吸着部位を有し、炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−3)10.06部、プロピレングリコールモノメチルエーテル41.75部に変更した以外は、前記連鎖移動剤1の合成と同様にして、以下に示す本発明に係るメルカプタン化合物(連鎖移動剤3)の30%溶液を得た。
Figure 2008276192
[合成例:連鎖移動剤4の合成]
前記連鎖移動剤1の合成における、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−1)15.57部、ジメチルホルムアミド93.60部を、吸着部位を有し、炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−4)5.26部、プロピレングリコールモノメチルエーテル30.54部に変更した以外は、前記連鎖移動剤1の合成と同様にして、以下に示す本発明に係るメルカプタン化合物(連鎖移動剤4)の30%溶液を得た。
Figure 2008276192
[合成例:連鎖移動剤5の合成]
前記連鎖移動剤1の合成における、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−1)15.57部、ジメチルホルムアミド93.60部を、吸着部位を有し、炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−5)4.71部、プロピレングリコールモノメチルエーテル29.25部に変更した以外は、前記連鎖移動剤1の合成と同様にして、以下に示す本発明に係るメルカプタン化合物(連鎖移動剤5)の30%溶液を得た。
Figure 2008276192
[合成例:連鎖移動剤6の合成]
ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)〔DPMP;堺化学工業(株)製〕7.83部、及び下記の、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−6)6.51部を、プロピレングリコールモノメチルエーテル33.45部に溶解させ、窒素気流下、70℃に加熱した。これに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)〔V−65、和光純薬工業(株)製〕0.06部を加えて3時間加熱した。更に、V−65を0.06部加え、窒素気流下、70℃で3時間反応させた。室温まで冷却することで、以下に示す、本発明に係るメルカプタン化合物(連鎖移動剤6)の30%溶液を得た。
Figure 2008276192
[合成例:連鎖移動剤7の合成]
前記連鎖移動剤6の合成における、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−6)6.51部、プロピレングリコールモノメチルエーテル33.45部を、下記の、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−7)5.80部、プロピレングリコールモノメチルエーテル31.81部に変更した以外は、前記連鎖移動剤6の合成と同様にして、以下に示す、本発明に係るメルカプタン化合物(連鎖移動剤7)の30%溶液を得た。
Figure 2008276192
[合成例:連鎖移動剤8の合成]
前記連鎖移動剤6の合成における、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−6)6.51部、プロピレングリコールモノメチルエーテル33.45部を、下記の、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−8)12.46部、ジメチルホルムアミド47.35部に変更した以外は、前記連鎖移動剤6の合成と同様にして、以下に示す、本発明に係るメルカプタン化合物(連鎖移動剤8)の30%溶液を得た。
Figure 2008276192
[合成例:連鎖移動剤9の合成]
前記連鎖移動剤6の合成における、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−6)6.51部、プロピレングリコールモノメチルエーテル33.45部を、下記の、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−9)10.46部、ジメチルホルムアミド42.67部に変更した以外は、前記連鎖移動剤6の合成と同様にして、以下に示す、本発明に係るメルカプタン化合物(連鎖移動剤9)の30%溶液を得た。
Figure 2008276192
[合成例:連鎖移動剤10の合成]
前記連鎖移動剤6の合成における、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−6)6.51部、プロピレングリコールモノメチルエーテル33.45部を、下記の、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−10)7.86部、プロピレングリコールモノメチルエーテル36.61部に変更した以外は、前記連鎖移動剤6の合成と同様にして、以下に示す、本発明に係るメルカプタン化合物(連鎖移動剤10)の30%溶液を得た。
Figure 2008276192
[合成例:連鎖移動剤11の合成]
前記連鎖移動剤6の合成における、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−6)6.51部、プロピレングリコールモノメチルエーテル33.45部を、下記の、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−11)11.72部、プロピレングリコールモノメチルエーテル45.61部に変更した以外は、前記連鎖移動剤6の合成と同様にして、以下に示す、本発明に係るメルカプタン化合物(連鎖移動剤11)の30%溶液を得た。
Figure 2008276192
[合成例:連鎖移動剤12の合成]
ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)〔PEMP;堺化学工業(株)製〕4.89部、及び下記の、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−6)3.90部を、プロピレングリコールモノメチルエーテル20.51部に溶解させ、窒素気流下、70℃に加熱した。これに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)〔V−65、和光純薬工業(株)製〕0.04部を加えて3時間加熱した。更に、V−65を0.04部加え、窒素気流下、70℃で3時間反応させた。室温まで冷却することで、以下に示す、本発明に係るメルカプタン化合物(連鎖移動剤12)の30%溶液を得た。
Figure 2008276192
[合成例:連鎖移動剤13の合成]
ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)〔DPMP;堺化学工業(株)製〕7.83部、及び下記の、吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する化合物(m−6)4.55部を、プロピレングリコールモノメチルエーテル28.90部に溶解させ、窒素気流下、70℃に加熱した。これに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)〔V−65、和光純薬工業(株)製〕0.04部を加えて3時間加熱した。更に、V−65を0.04部加え、窒素気流下、70℃で3時間反応させた。室温まで冷却することで、以下に示す、本発明に係るメルカプタン化合物(連鎖移動剤13)の30%溶液を得た。
Figure 2008276192
(D−1−2)特定分散樹脂の合成例を以下に示す。
[合成例:B−1−1の合成]
前記のようにして得られた連鎖移動剤1の20%溶液23.37部、及びメタクリル酸メチル(MMA;モノマー)18部,メタクリル酸(MAA;モノマー)2部の混合溶液を、窒素気流下、80℃に加熱した。これに2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)〔AIBN、和光純薬工業(株)製〕0.007部を加えて3時間加熱後、再度AIBN0.007部を加えて、窒素気流下、80℃で3時間反応させた。更にAIBN0.007部を加え、窒素気流下、80℃で3時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アセトンで希釈した。多量のメタノール/水(1/1重量比)を用いて再沈殿させた後、真空乾燥させることにより、以下に示す本発明における(B−1)特定分散樹脂(B−1−1:ポリスチレン換算の重量平均分子量32000)の固体21部を得た。なお、ここで重量平均分子量は、下記条件でGPC(Gel Permeation Chromatography)により測定され、ポリスチレン換算値で示される。
使用カラム:TSKgel Multipore HXL-M (細孔多分散型linear column)TOSOH CORPORATION製
溶離液:THF (tetrahydrofuran)
流量:1.0mL/分
温度:40℃
検出条件:RI(Refractive Index)検出
GPC装置系:高速GPC装置一式(HLC-8220, TOSOH CORPORATION製)
また、(D−1−2)特定分散樹脂(B−1−1)を1−メトキシ−2−プロパノールに溶かして得られた溶液に、更に水を加えたものに対して、1規定水酸化カリウム水溶液による中和滴定を行うことにより、酸価を測定した。
この(D−1−2)特定分散樹脂(B−1−1)の酸価は60mg/gであった。
Figure 2008276192
[合成例:(B−1−2)〜(B−1−5)の合成]
上記(B−1−1)の合成において、連鎖移動剤、モノマーの種類と量、AIBNの量、及び再沈殿方法を下記表1に示すように変更した以外は、(B−1−1)の合成と同様にして、(D−1−2)特定分散樹脂の具体例である例示分散樹脂(B−1−2)〜(B−1−5)を得た。また、表1中には、各特定分散樹脂の酸価を併記した。
Figure 2008276192
以下、合成した(D−1−2)特定分散樹脂の具体例(B−1−2)〜(B−1−5)の構造を示す。
Figure 2008276192
[合成例:B−1−6の合成]
前記のようにして得られた連鎖移動剤6の30%溶液19.11部、及びメタクリル酸メチル20部の混合溶液を、窒素気流下、80℃に加熱した。これに、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)〔AIBN、和光純薬工業(株)製〕0.013部を加えて3時間加熱した。更に、AIBN0.013部を加え、窒素気流下、80℃で3時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アセトンで希釈した。多量のメタノールを用いて再沈殿させた後、真空乾燥することにより、以下に示す、本発明に係る(B−1)特定分散樹脂(B−1−6:ポリスチレン換算の重量平均分子量12000)の固体13部を得た。
この(B−1)特定分散樹脂B−1−6の酸価は47mg/gであった。
[合成例:B−1−7の合成]
前記B−1−6の合成において、連鎖移動剤6の30%溶液19.11部を9.56部に、AIBN0.013部を0.007部に変更した以外は、前記B−1−6の合成と同様にして、以下に示す、本発明に係る高分子化合物(B−1−7:ポリスチレン換算の重量平均分子量20000)の固体14部を得た。
この(B−1)特定分散樹脂B−1−7の酸価は28mg/gであった。
[合成例:B−1−8の合成]
前記B−1−6の合成において、メタクリル酸メチル20部を、メタクリル酸ブチル19.5部及びメタクリル酸−2−ヒドロキシエチル8.5部に変更した以外は、前記B−1−6の合成と同様にして、以下に示す、本発明に係る(B−1)特定分散樹脂(B−1−8:ポリスチレン換算の重量平均分子量13000)の固体13部を得た。
この(B−1)特定分散樹脂B−1−8の酸価は43mg/gであった。
以下、合成した(D−1−2)特定分散樹脂B−1−9〜B−1−20の構造を示す。
Figure 2008276192
[合成例B−1−9〜B−1−20]
更に、連鎖移動剤、モノマーの種類と量、AIBNの量、及び再沈殿方法を下記表2に示すように変更した以外は、前記B−1−6の合成と同様にして、本発明における(D−1−2)特定分散樹脂B−1−9〜B−1−20を得た。また、表2中には、各(D−1−2)特定分散樹脂の酸価も併記した。
Figure 2008276192
以下、合成した(D−1−2)特定分散樹脂B−1−9〜B−1−20の構造を示す。
Figure 2008276192
Figure 2008276192
Figure 2008276192
[合成例:B−1−21の合成]
前記のようにして得られた連鎖移動剤13の30%溶液4.99部、メタクリル酸メチル19.0部、及びメタクリル酸1.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテル4.66部の混合溶液を、窒素気流下、90℃に加熱した。この混合溶液を攪拌しながら、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル〔V−601、和光純薬工業(株)製〕0.139部、プロピレングリコールモノメチルエーテル5.36部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート9.40部の混合溶液を2.5時間かけて滴下した。滴下終了してから、90℃で2.5時間反応させた後、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル0.046部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.00部の混合溶液を投入し、更に2時間反応させた。反応液にプロピレングリコールモノメチルエーテル1.52部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート21.7部を加え、室温まで冷却することで、以下に示す、本発明に係る(B−1)特定分散樹脂(B−1−21:ポリスチレン換算の重量平均分子量24000)の溶液(特定分散樹脂30質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテル21質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート49質量%)を得た。
この(D−1−2)特定分散樹脂B−1−21の酸価は48mg/gであった。
Figure 2008276192
[合成例:B−1−22の合成]
前記B−1−21の合成に記載の連鎖移動剤13の30%溶液4.99部、メタクリル酸メチル19.0部、及びメタクリル酸1.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテル4.66部の混合溶液を、連鎖移動剤13の30%溶液5.03部、メタクリル酸メチル18.0部、及びメタクリル酸2.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテル4.66部の混合溶液に変更した以外は、前記B−1−21の合成と同様に反応させることで、以下に示す、本発明に係る(B−1)特定分散樹脂(B−1−22:ポリスチレン換算の重量平均分子量25000)の溶液(特定分散樹脂30質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテル21質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート49質量%)を得た。
この(D−1−2)特定分散樹脂B−1−22の酸価は78mg/gであった。
Figure 2008276192
[(D−1−3)一般式(a)で表される構造単位を含む重合体:(D−1−3)特定分散樹脂]
続いて、下記一般式(a)で表される構造単位を含む重合体(以下、適宜、「(D−1−3)特定分散樹脂」と称する。)について説明する。
Figure 2008276192
一般式(a)において、R1aは水素又はメチル基を表し、R2aはアルキレン基を表し、Zは含窒素複素環構造を表す。
2aで表されるアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、2−ヒドロキシプロピレン基、メチレンオキシ基、エチレンオキシ基、メチレンオキシカルボニル基、メチレンチオ基、等が挙げられ、中でも、メチレン基、メチレンオキシ基、メチレンオキシカルボニル基、メチレンチオ基が好ましい。
前記一般式(a)中、Zは含窒素複素環構造を表し、具体的には、例えば、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピロール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、インドール環、キノリン環、アクリジン環、フェノチアジン環、フェノキサジン環、アクリドン環、アントラキノン環、ベンズイミダゾール構造、ベンズトリアゾール構造、ベンズチアゾール構造、環状アミド構造、環状ウレア構造、及び環状イミド構造を有するものが挙げられる。
これらのうち、Zで示される含窒素複素環構造としては、下記一般式(b)又は一般式(c)であらわされる構造であることが好ましい。
Figure 2008276192
上記一般式(b)中、Xは単結合、アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基など)、−O−、−S−、−NR−、及び、−C(=O)−からなる群より選ばれるいずれかである。なお、ここで、Rは水素原子又はアルキル基を表し、Rがアルキル基を表す場合のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクタデシル基などが挙げられる。
これらのうち、Xは単結合、メチレン基、−O−、−C(=O)−が好ましく、−C(=O)−が特に好ましい。
前記一般式(b)及び一般式(c)中、環A、環B、及び環Cは、それぞれ独立に、芳香環を表す。該芳香環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、インデン環、アズレン環、フルオレン環、アントラセン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピロール環、イミダゾール環、インドール環、キノリン環、アクリジン環、フェノチアジン環、フェノキサジン環、アクリドン環、アントラキノン環等が挙げられ、なかでも、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、ピリジン環、フェノキサジン環、アクリジン環、フェノチアジン環、フェノキサジン環、アクリドン環、アントラキノン環が好ましく、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環が特に好ましい。
一般式(a)で表される構造単位の好ましい具体例〔例示構造単位(M’−1)〜(M’−7)〕を以下に挙げるが、本発明はこれらに制限されるものではない。
Figure 2008276192
前記一般式(a)で示される構造単位は、(D−1−3)特定分散樹脂中に、2〜50質量%含まれることが好ましく、4〜30質量%含まれることがより好ましく、5〜20質量%含まれることが特に好ましい。
本発明における(D−1−3)特定分散樹脂は前記一般式(a)で表される構造単位に加え、更に、末端にエチレン性不飽和2重結合を有する重合性オリゴマーを共重合単位として含むグラフト共重合体であることが特に好ましい。
このような末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーは、前述の(B−2)特定分散樹脂において共重合成分として用いられる重合性オリゴマーと同様なものが挙げられ、その好ましい態様(一般式(II)で表されるオリゴマー)や好ましい例(具体例)も同様である。
本発明における(D−1−3)特定分散樹脂は、特定の酸価を得るために、更に、酸基を有する単量体(構造単位)を共重合成分として含むことが好ましい。
酸基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸、p−ビニル安息香酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルの無水コハク酸付加体、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルの無水フタル酸付加体、等が挙げられる。
本発明における(D−1−3)特定分散樹脂は、その効果を損なわない範囲において、更に共重合可能なビニルモノマーを共重合成分として含んでいてもよい。
ここで使用可能なビニルモノマーとしては、前述の(B−2)特定分散樹脂において共重合成分として用いられるビニルモノマーと同様なものが挙げられ、その好ましい例も同様である。
なお、本発明に係る特定分散樹脂の好ましい態様としては、前記一般式(a)で表される構造単位を2〜50質量%で含み、更に、末端にエチレン性不飽和2重結合を有する重合性オリゴマーを10〜90質量%、酸基を有する構造単位を1〜30質量%、ビニルモノマーを0〜20質量%含む共重合体を好ましく挙げることができる。
以下に、本発明の着色パターン形成用組成物に好適に用いうる(D−1−3)特定分散樹脂の具体例〔例示化合物(I)〜(XV)〕をその重量平均分子量と共に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例示化合物(I):前記例示構造単位(M’−1)を形成しうる単量体/メタクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(共重合比=10/4/86質量%、重量平均分子量50000、酸価26mg/g)
例示化合物(II):前記例示構造単位(M’−1)を形成しうる単量体/メタクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(10/33/57質量%、重量平均分子量30000、酸価214mg/g)
例示化合物(III):前記例示構造単位(M’−1)を形成しうる単量体/メタクリル酸/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(5/28/10/57質量%、重量平均分子量40000、酸価182mg/g)
例示化合物(IV):前記例示構造単位(M’−1)を形成しうる単量体/メタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(15/5/10/70質量%、重量平均分子量60000、酸価33mg/g)
例示化合物(V):前記例示構造単位(M’−5)を形成しうる単量体/メタクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(20/20/60質量%、重量平均分子量80000、酸価130mg/g)
例示化合物(VI):前記例示構造単位(M’−5)を形成しうる単量体/メタクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(10/20/70質量%、重量平均分子量30000、酸価130mg/g)
例示化合物(VII):前記例示構造単位(M’−5)を形成しうる単量体/アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(25/20/55質量%、重量平均分子量60000、酸価156mg/g)
例示化合物(VIII):前記例示構造単位(M’−5)を形成しうる単量体/アクリル酸/末端メタクリロイル化ポリブチルアクリレート共重合体(15/15/70質量%、重量平均分子量40000、酸価117mg/g)
例示化合物(IX):前記例示構造単位(M’−5)を形成しうる単量体/アクリル酸/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(15/5/5/75質量%、重量平均分子量80000、酸価39mg/g)
例示化合物(X):前記例示構造単位(M’−6)を形成しうる単量体/メタクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(12/17/71質量%、重量平均分子量50000、酸価110mg/g)
例示化合物(XI):前記例示構造単位(M’−6)を形成しうる単量体/メタクリル酸/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(10/12/78質量%、重量平均分子量20000、酸価78mg/g)
例示化合物(XII):前記例示構造単位(M’−6)を形成しうる単量体/メタクリル酸/メタクリル酸ベンジル/メトキシポリエチレングリコールメタクリレート共重合体(10/10/50/30質量%、重量平均分子量35000、酸価65mg/g)
例示化合物(XIII):前記例示構造単位(M’−6)を形成しうる単量体/アクリル酸/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル/末端メタクリロイル化ポリスチレン共重合体(5/5/10/80質量%、重量平均分子量20000、酸価39mg/g)
例示化合物(XIV):前記例示構造単位(M’−7)を形成しうる単量体/メタクリル酸/メタクリル酸メチル/末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート共重合体(8/12/10/70質量%、重量平均分子量70000、酸価78mg/g)
例示化合物(XV):前記例示構造単位(M’−7)を形成しうる単量体/アクリル酸/メトキシポリエチレングリコールメタクリレート共重合体(15/20/65質量%、重量平均分子量15000、酸価156mg/g)
本発明における(D−1−3)特定分散樹脂である、上記のような共重合体は、前記一般式(a)で表される構成単位となりうる単量体、所望により併用される重合性オリゴマーや他のモノマーを、溶媒中でラジカル重合させることにより得ることができる。このラジカル重合には、(D−1−2)特定分散樹脂を合成する際に用いられるものと同様のラジカル重合開始剤や連鎖移動剤が用いられる。
本発明の着色パターン形成用組成物中における(D)分散樹脂の含有量としては、該組成物の全固形分(質量)に対して、15〜30質量%が好ましく、18〜27質量%がより好ましい。(B)分散樹脂の含有量が前記範囲内であると、(A)顔料の分散時間を短くすることができ、また、分散後の安定性が長く保たれるため好ましい。
〔他の分散剤〕
本発明の着色パターン形成用組成物は、(D)分散樹脂として、前記好ましい分散樹脂(D−1−1)、(D−1−2)或いは(D−1−3)以外に、従来から公知の分散剤(顔料分散剤)を併用することもできる。
公知の分散剤(顔料分散剤)としては、高分子分散剤〔例えば、ポリアミドアミンとその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体〕、及び、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルカノールアミン、顔料誘導体等を挙げることができる。
高分子分散剤は、その構造から更に直鎖状高分子、末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子に分類することができる。
高分子分散剤は顔料の表面に吸着し、再凝集を防止する様に作用する。そのため、顔料表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子が好ましい構造として挙げることができる。一方で、顔料誘導体は顔料表面を改質することで、高分子分散剤の吸着を促進させる効果を有する。
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本発明に用いうる公知の分散剤(顔料分散剤)の具体例としては、BYK Chemie社製「Disperbyk−107(カルボン酸エステル)、130(ポリアミド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、EFKA社製「EFKA4047、4050、4010、4165(ポリウレタン系)、EFKA4330、4340(ブロック共重合体)、4400、4402(変性ポリアクリレート)、5010(ポリエステルアミド)、6220(脂肪酸ポリエステル)、6745(フタロシアニン誘導体)、6750(アゾ顔料誘導体)」、味の素ファンテクノ社製「アジスパーPB821、PB822」、共栄社化学社製「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合体)」、楠本化成社製「ディスパロン#7004(ポリエーテルエステル)、DA−703−50、DA−705、DA−725」、花王社製「エマルゲン920、930、935、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン86(ステアリルアミンアセテート)」、ルーブリゾール社製「ソルスパース5000(フタロシアニン誘導体)、22000(アゾ顔料誘導体)、13240(ポリエステルアミン)、3000、17000、27000(末端部に機能部を有する高分子)、24000、28000、32000、38500(グラフト型高分子)」、日光ケミカル社製「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)」等が挙げられる。
上記のような公知の分散剤を併用する場合には、前記好ましい分散樹脂である(D−1)及び(D−2)の含有量に対して、10〜100質量%の範囲で用いることができる。
〔(A)顔料〕
本発明の着色パターン形成用組成物は、(A)顔料として、従来公知の種々の無機顔料又は有機顔料より適宜選択して用いることができるが、一次粒径が8nm〜15nmである顔料を選択して用いることが好ましい。
即ち、カラーフィルタ形成用組成物に用いる(A)顔料は、無機顔料であれ有機顔料であれ、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、なるべく粒子サイズの小さいものの使用が好ましく、また、添加しても粘度を上昇させないという観点からも、顔料の一次粒径(平均粒子径)が8nm〜15nmであることを要し、8nm〜12nmがより好ましい。
なお、ここで顔料の一次粒径は、高分解能走査型電子顕微鏡(SEM)による撮影による方法、透過型電子顕微鏡(TEM)による撮影による方法、ガス吸着により粒子比表面積を測定して換算する方法、分散媒体中での小角X線散乱を用いて測定する方法,バインダー膜に埋め込み,反射薄膜X線により測定する方法などを適用して測定することができるが、なかでも、高分解能SEMを用いる方法、TEMを用いる方法.ガス吸着による方法が精度の観点から好ましい。本発明では,高分解能SEMを用いて測定した値を採用している。
前記無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩等で表される金属化合物を挙げることができ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン等の金属酸化物、及び前記金属の複合酸化物等を挙げることができる。
前記有機顔料としては、例えば、
C.I.ピグメント イエロー 11, 24, 31, 53, 83, 93, 99, 108, 109, 110, 138, 139, 147, 150, 151, 154, 155, 167, 180, 185, 199;
C.I.ピグメント オレンジ36, 38, 43, 71;
C.I.ピグメント レッド81, 105, 122, 149, 150, 155, 171, 175, 176, 177,209, 220,224, 242, 254, 255, 264, 270;
C.I.ピグメント バイオレット 19, 23, 32, 37,39;
C.I.ピグメント ブルー 1, 2, 15, 15:1, 15:3, 15:6, 16, 22, 60, 66;
C.I.ピグメント グリーン 7, 36, 37;
C.I.ピグメント ブラウン 25, 28;
C.I.ピグメント ブラック 1, 7;
カーボンブラック等を挙げることができる。
本発明においては特に限定されるものではないが、下記の顔料がより好ましい。
C.I.ピグメント イエロー 11, 24, 108, 109, 110, 138, 139, 150, 151, 154, 167, 180, 185,
C.I.ピグメント オレンジ36, 71,
C.I.ピグメント レッド 122, 150, 171, 175, 177, 209, 224, 242, 254, 255, 264,
C.I.ピグメント バイオレット 19, 23, 37,
C.I.ピグメント ブルー 15:1, 15:3, 15:6, 16, 22, 60, 66,
C.I.ピグメント ブラック 7
これら有機顔料は、単独若しくは、色純度を上げるため種々組合せて用いることができる。組合せの具体例を以下に示す。
例えば、赤の顔料として、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料単独又はそれらの少なくとも一種と、ビスアゾ系黄色顔料、イソインドリン系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料又はペリレン系赤色顔料との混合などを用いることができる。例えば、アントラキノン系顔料としては、C.I.ピグメントレッド177が挙げられ、ペリレン系顔料としては、C.I.ピグメントレッド155、C.I.ピグメントレッド224が挙げられ、ジケトピロロピロール系顔料としては、C.I.ピグメントレッド254が挙げられ、色再現性の点でC.I.ピグメントイエロー139との混合が好ましい。また、赤色顔料と黄色顔料との質量比は、十分な色純度を得ること、及びNTSC目標色相からのずれを抑制する観点から、100:5〜100:50が好ましい。特に、前記質量比としては、100:10〜100:30の範囲が最適である。なお、赤色顔料同士の組み合わせの場合は、色度に併せて調整することができる。
また、緑の顔料としては、ハロゲン化フタロシアニン系顔料を単独で、又は、これとビスアゾ系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料、アゾメチン系黄色顔料若しくはイソインドリン系黄色顔料との混合を用いることができる。例えば、このような例としては、C.I.ピグメントグリーン7、36、37とC.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー180又はC.I.ピグメントイエロー185との混合が好ましい。緑顔料と黄色顔料との質量比は、十分な色純度を得ること、及びNTSC目標色相からのずれを抑制する観点から、100:5〜100:150が好ましい。質量比としては100:30〜100:120の範囲が特に好ましい。
青の顔料としては、フタロシアニン系顔料を単独で、若しくはこれとジオキサジン系紫色顔料との混合を用いることができる。例えば、C.I.ピグメントブルー15:6とC.I.ピグメントバイオレット23との混合が好ましい。青色顔料と紫色顔料との質量比は、100:0〜100:50が好ましく、より好ましくは100:5〜100:30である。
また、ブラックマトリックス用の顔料としては、カーボン、チタンブラック、酸化鉄、酸化チタン単独又はこれらの混合が挙げられ、カーボンとチタンブラックとの組合せが好ましい。また、カーボンとチタンブラックとの質量比は、分散安定性の観点から、100:0〜100:60の範囲が好ましい。
これらの顔料は色相調整などの目的に応じて2種以上を併用することもできる。本発明において好ましい態様とされる粒径の微細な顔料は、を得る方法としては、以下の3つの方法等が例示列挙できる。
(1)バルク物質から粉砕などにより機械的に磨砕して微細化する方法(ブレイクダウン法)
(2)顔料粒子を溶解あるいは昇華等により一旦分子状態に戻し,微粒子状態で析出させる方法(ビルドアップ法)
(3)反応条件の制御により合成時に微粒子顔料を生成する方法
前記(1)ブレイクダウン法としては、例えば、日本化学会編「第4版実験化学講座」第12巻、年、411〜488頁、(株)丸善に記載されている方法が挙げられる。
前記(2)ビルドアップ法としては、有機顔料を溶解した溶液を水性媒体と徐々に接触させ顔料を析出させる方法(いわゆる共沈法(再沈法):例えば,特開2003−26972号公報に記載される)、超臨界流体,亜臨界流体を用いる方法(例えば,特開2002138216号公報に記載される)などが挙げられる。
前記(3)の方法としては、マイクロリアクターを用いる方法(例えば,特開2005−307154号、特開2006−193651号、特開2006−193652号、特開2006−193654号、特開2006−193655号、特開2006−263538号、及び、特開2006−272962号の各公報に記載)などが挙げられる。
本発明の着色パターン形成用組成物中における(A)顔料、好ましくは、一次粒径が8nm〜15nmである顔料の含有量としては、該組成物の全固形分(質量)に対して、40〜60質量%が好ましく、45〜55質量%がより好ましい。(A)顔料の含有量が前記範囲内であると、色濃度が充分で優れた色特性を確保するのに有効であり、組成物の粘度や物性を本発明に規定する範囲に維持しやすい。
〔(B)エチレン性不飽和基を有する化合物〕
本発明の着色パターン形成用組成物は、(B)エチレン性不飽和基を有する化合物(以下、適宜、重合性化合物と称する)の少なくとも一種を含有する。
本発明に用いることができる重合性化合物は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物であり、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いることができる。これらは、例えば、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物並びにそれらの共重合体などの化学的形態をもつ。
モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物、及び単官能若しくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基や、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更にハロゲン基や、トシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート等がある。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等がある。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。
その他のエステルの例として、例えば、特公昭51−47334、特開昭57−196231記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240、特開昭59−5241、特開平2−226149記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613記載のアミノ基を含有するもの等も好適に用いられる。更に、前述のエステルモノマーは混合物としても使用することができる。
また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等がある。その他の好ましいアミド系モノマーの例としては、特公昭54−21726記載のシクロへキシレン構造を有すものを挙げることができる。
また、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記一般式(A)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
CH=C(R)COOCHCH(R’)OH (A)
(ただし、R及びR’は、H又はCHを示す。)
また、特開昭51−37193号、特公平2−32293号、特公平2−16765号に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号、特公昭56−17654号、特公昭62−39417号、特公昭62−39418号記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。更に、特開昭63−277653号、特開昭63−260909号、特開平1−105238号に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を有する付加重合性化合物類を用いることによっては、非常に感光スピードに優れた光重合性組成物を得ることができる。
その他の例としては、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号、各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。また、特公昭46−43946号、特公平1−40337号、特公平1−40336号記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号記載のビニルホスホン酸系化合物等も挙げることができる。また、ある場合には、特開昭61−22048号記載のペルフルオロアルキル基を含有する構造が好適に使用される。更に日本接着協会誌vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。
これらの光重合性化合物(付加重合性化合物)について、その構造、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、最終的な着色パターンの性能設計にあわせて任意に設定できる。例えば、次のような観点から選択される。
感度の点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合、2官能以上が好ましい。また、着色パターンすなわち硬化膜の強度を高くするためには、3官能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。硬化感度の観点から、(メタ)アクリル酸エステル構造を2個以上含有する化合物を用いることが好ましく、3個以上含有する化合物を用いることがより好ましく、4個以上含有する化合物を用いることが最も好ましい。また、硬化感度、及び、未露光部の現像性の観点では、EO変性体を含有することが好ましい。また、硬化感度、及び、露光部強度の観点ではウレタン結合を含有することが好ましい。
また、本発明の着色パターン形成用組成物中の他の成分(例えば、(A)特定の一次粒径を有する顔料、(C)光重合開始剤や所望により併用される(E)バインダー樹脂(アルカリ可溶性樹脂))との相溶性、分散性に対しても、付加重合化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や、2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、着色パターン形成用組成物を基板等へと適用した際、基板等との密着性を向上せしめる目的で特定の構造を選択することもあり得る。
以上の観点より、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジアクリレートEO変性体、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートEO変性体、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートEO変性体などが好ましいものとして挙げられ、また、市販品としては、ウレタンオリゴマーUAS−10、UAB−140(山陽国策パルプ社製)、DPHA−40H(日本化薬社製)、UA−306H、UA−306T、UA−306I、AH−600、T−600、AI−600(共栄社製)が好ましい。
中でも、ビスフェノールAジアクリレートEO変性体、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートEO変性体、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートEO変性体などが、市販品としては、DPHA−40H(日本化薬社製)、UA−306H、UA−306T、UA−306I、AH−600、T−600、AI−600(共栄社製)がより好ましい。
本発明において、(B)重合性化合物は、1種単独で用いる以外に、2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の着色パターン形成用組成物中における(B)重合性化合物の含有量としては、該組成物の全固形分に対して、1〜90質量%であることが好ましく、5〜80質量%であることがより好ましく、10〜70質量%であることが更に好ましい。重合性化合物の含有量が前記範囲内であると、硬化反応が充分に行なえる。
特に、本発明の着色パターン形成用組成物をカラーフィルタの着色パターン形成に使用する場合には前記含有量の範囲において5〜50質量%であることが好ましく、7〜50質量%であることがより好ましく、10〜50質量%であることが更に好ましい。
〔(C)光重合開始剤〕
本発明の着色パターン形成用組成物は、(C)光重合開始剤の少なくとも1種を含有する。
本発明における光重合開始剤は、光により分解し、後述するエチレン性不飽和結合を含有する化合物の重合を開始、促進する化合物であり、波長300〜500nmの領域に吸収を有するものであることが好ましい。また、光重合開始剤は、単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
光重合開始剤としては、例えば、有機ハロゲン化化合物、オキシジアゾール化合物、カルボニル化合物、ケタール化合物、ベンゾイン化合物、アクリジン化合物、有機過酸化化合物、アゾ化合物、クマリン化合物、アジド化合物、メタロセン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、有機ホウ酸化合物、ジスルホン酸化合物、オキシムエステル化合物、オニウム塩化合物、アシルホスフィン(オキシド)化合物が挙げられる。
以下、これらの各化合物について詳細に述べる。
有機ハロゲン化化合物としては、具体的には、若林等、「Bull Chem.Soc Japan」42、2924(1969)、米国特許第3,905,815号明細書、特公昭46−4605号、特開昭48−36281号、特開昭55−32070号、特開昭60−239736号、特開昭61−169835号、特開昭61−169837号、特開昭62−58241号、特開昭62−212401号、特開昭63−70243号、特開昭63−298339号、M.P.Hutt“Jurnal of Heterocyclic Chemistry”1(No3),(1970)」筆に記載の化合物が挙げられ、特に、トリハロメチル基が置換したオキサゾール化合物、s−トリアジン化合物が挙げられる。
s−トリアジン化合物として、より好適には、すくなくとも一つのモノ、ジ、又はトリハロゲン置換メチル基がs−トリアジン環に結合したs−トリアジン誘導体、具体的には、例えば、2,4,6−トリス(モノクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(ジクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−n−プロピル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(α,α,β−トリクロロエチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4−エポキシフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔1−(p−メトキシフェニル)−2,4−ブタジエニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−i−プロピルオキシスチリル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−ナトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニルチオ−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ベンジルチオ−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロモメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メトキシ−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
オキシジアゾール化合物としては、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(シアノスチリル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(ナフト−1−イル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−スチリル)スチリル−1,3,4−オキソジアゾールなどが挙げられる。
カルボニル化合物としては、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−ヒドトキシ−2−メチルフェニルプロパノン、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル−(p−イソプロピルフェニル)ケトン、1−ヒドロキシ−1−(p−ドデシルフェニル)ケトン、2−メチルー(4’−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノ−1−プロパノン、1,1,1−トリクロロメチル−(p−ブチルフェニル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−4−モルホリノブチロフェノン等のアセトフェノン誘導体、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジエチルアミノ安息香酸エチル等の安息香酸エステル誘導体等を挙げることができる。
ケタール化合物としては、ベンジルメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルエチルアセタールなどを挙げることができる。
ベンゾイン化合物としては、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、メチルo−ベンゾイルベンゾエートなどを挙げることができる。
アクリジン化合物としては、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタンなどを挙げることができる。
有機過酸化化合物としては、例えば、トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−オキサノイルパーオキサイド、過酸化こはく酸、過酸化ベンゾイル、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシオクタノエート、tert−ブチルパーオキシラウレート、ターシルカーボネート、3,3’,4,4’−テトラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、カルボニルジ(t−ブチルパーオキシ二水素二フタレート)、カルボニルジ(t−ヘキシルパーオキシ二水素二フタレート)等が挙げられる。
アゾ化合物としては、例えば、特開平8−108621号公報に記載のアゾ化合物等を挙げることができる。
クマリン化合物としては、例えば、3−メチル−5−アミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−クロロ−5−ジエチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−ブチル−5−ジメチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン等を挙げることができる。
アジド化合物としては、米国特許第2848328号明細書、米国特許第2852379号明細書並びに米国特許第2940853号明細書に記載の有機アジド化合物、2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−エチルシクロヘキサノン(BAC−E)等が挙げられる。
メタロセン化合物としては、特開昭59−152396号公報、特開昭61−151197号公報、特開昭63−41484号公報、特開平2−249号公報、特開平2−4705号公報、特開平5−83588号公報記載の種々のチタノセン化合物、例えば、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、特開平1−304453号公報、特開平1−152109号公報記載の鉄−アレーン錯体等が挙げられる。
ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、例えば、特公平6−29285号公報、米国特許第3,479,185号、同第4,311,783号、同第4,622,286号等の各明細書に記載の種々の化合物、具体的には、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル))4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイジダゾール、2,2’−ビス(o,o’−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
有機ホウ酸塩化合物としては、例えば、特開昭62−143044号、特開昭62−150242号、特開平9−188685号、特開平9−188686号、特開平9−188710号、特開2000−131837、特開2002−107916、特許第2764769号、特願2000−310808号、等の各公報、及び、Kunz,Martin“Rad Tech’98.Proceeding April 19−22,1998,Chicago”等に記載される有機ホウ酸塩、特開平6−157623号公報、特開平6−175564号公報、特開平6−175561号公報に記載の有機ホウ素スルホニウム錯体或いは有機ホウ素オキソスルホニウム錯体、特開平6−175554号公報、特開平6−175553号公報に記載の有機ホウ素ヨードニウム錯体、特開平9−188710号公報に記載の有機ホウ素ホスホニウム錯体、特開平6−348011号公報、特開平7−128785号公報、特開平7−140589号公報、特開平7−306527号公報、特開平7−292014号公報等の有機ホウ素遷移金属配位錯体等が具体例として挙げられる。
ジスルホン化合物としては、特開昭61−166544号公報、特願2001−132318号明細書等記載される化合物等が挙げられる。
オキシムエステル化合物としては、J.C.S.Perkin II(1979)1653−1660)、J.C.S.Perkin II(1979)156−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995)202−232、特開2000−66385号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報、特表2004−534797号公報記載の化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えば、S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.Eng.,18,387(1974)、T.S.Bal et al,Polymer,21,423(1980)に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号明細書、特開平4−365049号等に記載のアンモニウム塩、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号の各明細書に記載のホスホニウム塩、欧州特許第104、143号、米国特許第339,049号、同第410,201号の各明細書、特開平2−150848号、特開平2−296514号の各公報に記載のヨードニウム塩などが挙げられる。
本発明に好適に用いることのできるヨードニウム塩は、ジアリールヨードニウム塩であり、安定性の観点から、アルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基等の電子供与性基で2つ以上置換されていることが好ましい。また、その他の好ましいスルホニウム塩の形態として、トリアリールスルホニウム塩の1つの置換基がクマリン、アントアキノン構造を有し、300nm以上に吸収を有するヨードニウム塩などが好ましい。
本発明に好適に用いることのできるスルホニウム塩としては、欧州特許第370,693号、同390,214号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第4,933,377号、同161,811号、同410,201号、同339,049号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、独国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号の各明細書に記載のスルホニウム塩が挙げられ、安定性の感度点から好ましくは電子吸引性基で置換されていることが好ましい。電子吸引性基としては、ハメット値が0より大きいことが好ましい。好ましい電子吸引性基としては、ハロゲン原子、カルボン酸などが挙げられる。
また、その他の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩の1つの置換基がクマリン、アントアキノン構造を有し、300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。別の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩が、アリロキシ基、アリールチオ基を置換基に有する300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。
また、オニウム塩化合物としては、J.V.Crivello et al,Macromolecules,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello et al,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,17,1047(1979)に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen et al,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩等が挙げられる。
アシルホスフィン(オキシド)化合物としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のイルガキュア819、ダロキュア4265、ダロキュアTPOなどが挙げられる。
本発明に用いられる光重合開始剤としては、露光感度の観点から、トリハロメチルトリアジン系化合物、ベンジルジメチルケタール化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン系化合物、フォスフィンオキサイド系化合物、メタロセン化合物、オキシム系化合物、ビイミダゾール系化合物、オニウム系化合物、ベンゾチアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物及びその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体及びその塩、ハロメチルオキサジアゾール化合物、3−アリール置換クマリン化合物からなる群より選択される化合物が好ましい。
より好ましくは、トリハロメチルトリアジン系化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン系化合物、フォスフィンオキサイド系化合物、オキシム系化合物、ビイミダゾール系化合物、オニウム系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物であり、トリハロメチルトリアジン系化合物、α−アミノケトン化合物、オキシム系化合物、ビイミダゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物が更に好ましい。また、ビイミダゾール系化合物が最も好ましい。
本発明の着色パターン形成用組成物中における(C)光重合開始剤の含有量としては、該組成物の全固形分に対して、0.1〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜30質量%、特に好ましくは1〜20質量%である。この範囲で、良好な感度とパターン形成性が得られる。
また、(C)光重合開始剤の含有量としては、前記(B)エチレン性不飽和二重結合を有する化合物の重量に対して、5〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜60質量%、特に好ましくは15〜50質量%である。この範囲で、良好な硬化特性が得られる。
〔(E)バインダー樹脂(アルカリ可溶性樹脂)〕
本発明の着色パターン形成用組成物は、形成される被膜特性向上の観点から、バインダー樹脂としてアルカリ可溶性樹脂の少なくとも一種を含有することが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基(例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基など)を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。このうち、更に好ましくは、有機溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液により現像可能なものである。
上記の線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマーが好ましい。例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等、並びに側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの等が挙げられ、更に側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する高分子重合体も好ましいものとして挙げられる。
これらの中では特に、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体やベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/他のモノマーからなる多元共重合体が好適である。
このほか、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルを共重合したもの等も有用なものとして挙げられる。該ポリマーは任意の量で混合して用いることができる。
上記以外に、特開平7−140654号公報に記載の、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体などが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂の具体的な構成単位については、特に(メタ)アクリル酸と、これと共重合可能な他の単量体との共重合体が好適である。
前記(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体としては、下記(1)〜(12)の化合物が挙げられる。
(1)2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、及びメタクリル酸エステル類。
(2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、ビニルアクリレート、2−フェニルビニルアクリレート、1−プロペニルアクリレート、アリルアクリレート、2−アリロキシエチルアクリレート、プロパルギルアクリレート等のアルキルアクリレート。
(3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、ビニルメタクリレート、2−フェニルビニルメタクリレート、1−プロペニルメタクリレート、アリルメタクリレート、2−アリロキシエチルメタクリレート、プロパルギルメタクリレート等のアルキルメタクリレート。
(4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、ビニルアクリルアミド、ビニルメタクリルアミド、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N−ジアリルメタクリルアミド、アリルアクリルアミド、アリルメタクリルアミド等のアクリルアミド若しくはメタクリルアミド。
(5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類。
(6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン、p−アセトキシスチレン等のスチレン類。
(8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(10)N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
(11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(12)α位にヘテロ原子が結合したメタクリル酸系モノマー。例えば、特願2001−115595号明細書、特願2001−115598号明細書等に記載されている化合物を挙げる事ができる。
これらの中で、側鎖にアリル基やビニルエステル基とカルボキシル基を有する(メタ)アクリル樹脂及び特開2000−187322号公報、特開2002−62698号公報に記載されている側鎖に二重結合を有するアルカリ可溶性樹脂や、特開2001−242612号公報に記載されている側鎖にアミド基を有するアルカリ可溶性樹脂が、膜強度、感度、現像性のバランスに優れており、好適である。
また、特公平7−12004号、特公平7−120041号、特公平7−120042号、特公平8−12424号、特開昭63−287944号、特開昭63−287947号、特開平1−271741号、特願平10−116232号等に記載される酸基を含有するウレタン系バインダーポリマーや、特開2002−107918に記載される酸基と二重結合を側鎖に有するウレタン系バインダーポリマーは、非常に、強度に優れるので、耐刷性・低露光適性の点で有利である。
また、欧州特許993966、欧州特許1204000、特開2001−318463等に記載の酸基を有するアセタール変性ポリビニルアルコール系バインダーポリマーは、膜強度、現像性のバランスに優れており、好適である。
更に、この他に水溶性線状有機ポリマーとして、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用である。
これらのアルカリ可溶性樹脂は、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等いずれでもよい。
本発明で用いうるアルカリ可溶性樹脂は、従来公知の方法により合成できる。具体的には、例えば、公知のラジカル重合法による方法を適用することができる。ラジカル重合法でアルカリ可溶性樹脂を製造する際の温度、圧力、ラジカル開始剤の種類及びその量、溶媒の種類等々の重合条件は、当業者において容易に設定可能であり、実験的に条件を定めるようにすることもできる。
アルカリ可溶性樹脂を合成する際に用いられる溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられる。これらの溶媒は単独で又は2種以上混合して用いられる。
本発明において用いうるアルカリ可溶性樹脂を合成する際に用いられるラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等公知の化合物が挙げられる。
本発明において用いられる(E)バインダー樹脂(アルカリ可溶性樹脂)としては、酸価50〜400mg/g、且つ、重量平均分子量3,000〜100,000である化合物を用いることが好ましく、酸価は50〜300mg/gの範囲がより好ましく、50〜200mg/gの範囲が更に好ましい。 また、(E)バインダー樹脂(アルカリ可溶性樹脂)の重量平均分子量は、3,000〜70,000であることがより好ましく、4,000〜50,000であることが更に好ましい。
多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は1.0〜10の範囲が好ましく、更に好ましくは1.0〜5の範囲である。
本発明の着色パターン形成用組成物中における(E)バインダー樹脂(アルカリ可溶性樹脂)の含有量としては、該組成物の全固形分に対して、1〜20質量%が好ましく、より好ましくは2〜15質量%であり、特に好ましくは3〜12質量%である。
なお、組成物が本発明に規定される物性値を容易に達成するという観点からは、用いられる(E)バインダー樹脂の含有量は、前記(B)エチレン性不飽和基を有する化合物/該(E)バインダー樹脂の含有質量比が1.2以上となる条件を満たすことが好ましい。
〔有機溶剤〕
本発明の着色パターン形成用組成物は、物性値調製などの目的で、有機溶剤を含有することができる。
有機溶剤としては、エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、並びに、3−オキシプロピオン酸メチル及び3−オキシプロピオン酸エチルなどの3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル)、並びに、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、及び2−オキシプロピオン酸プロピルなどの2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル)、並びに、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;
エーテル類、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;
ケトン類、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;
芳香族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン、等が挙げられる。
これらのうち、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等が好適である。
溶剤は、単独で用いる以外に2種以上を組み合わせて用いてもよい。
〔その他の成分〕
本発明の着色パターン形成用組成物は、上記の(A)〜(D)、好ましい任意成分である(E)成分や溶剤以外に、必要に応じて、フッ素系有機化合物、熱重合防止剤、その他充填剤、前述の(D)分散樹脂、他の分散剤、及び(E)バインダー樹脂(アルカリ可溶性樹脂)以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤などの各種添加物を含有することができる。
(フッ素系有機化合物)
本発明においては、フッ素系有機化合物を含有することで、塗布液としたときの液特性(特に流動性)を改善でき、塗布厚の均一性や省液性を改善することができる。
即ち、基板と塗布液との界面張力を低下させて基板への濡れ性が改善され、基板への塗布性が向上するので、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成が可能である点で有効である。
フッ素系有機化合物のフッ素含有率は3〜40質量%が好適であり、より好ましくは5〜30質量%であり、特に好ましくは7〜25質量%である。フッ素含有率が前記範囲内であるフッ素系有機化合物は、塗布厚均一性や省液性の点で効果的であり、組成物中への溶解性も良好である。
フッ素系有機化合物としては、例えば、メガファックF171、同F172、同F173、同F177、同F141、同F142、同F143、同F144、同R30、同F437(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC1068、同SC−381、同SC−383、同S393、同KH−40(以上、旭硝子(株)製)等が挙げられる。
フッ素系有機化合物は特に、例えば、塗布形成される塗布膜を薄くしたときの塗布ムラや厚みムラの防止に効果的である。また、液切れを起こしやすいスリット塗布においても効果的である。
本発明の着色パターン形成用組成物中におけるフッ素系有機化合物の添加量は、組成物の全質量に対して、0.001〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.005〜1.0質量%である。
(熱重合開始剤)
本発明の着色パターン形成用組成物には、熱重合開始剤を含有させることも有効である。熱重合開始剤としては、例えば、各種のアゾ系化合物、過酸化物系化合物が挙げられ、前記アゾ系化合物としては、アゾビス系化合物を挙げることができ、前記過酸化物系化合物としては、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネートなどを挙げることができる。
(界面活性剤)
本発明の着色パターン形成用組成物には、塗布性を改良する観点から、各種の界面活性剤を用いて構成することが好ましく、ノニオン系、カチオン系、アニオン系の各種界面活性剤を使用できる。中でも、ノニオン系界面活性剤でパーフルオロアルキル基を有するフッ素系界面活性剤が好ましい。
フッ素系界面活性剤の具体例としては、大日本インキ化学工業(株)製のメガファック(登録商標)シリーズ、3M社製のフロラード(登録商標)シリーズなどが挙げられる。
また、ノニオン系、カチン系、アニオン系等の界面活性剤、具体的にはフタロシアニン誘導体(市販品EFKA−745(森下産業社製));オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業社製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業社製)、W001(裕商社製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル(BASF社製 プルロニックL10、L31、L61、L62、10R5、17R2、25R2、テトロニック304、701、704、901、904、150R1等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017(裕商社製)等のアニオン系界面活性剤等を挙げることができる。
(シランカップリグ剤)
シラン系カップリング剤としては、例えば、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、アミノシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビスアリルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、フェニルトリメトキシシラン、N−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(メタクリロキシメチル)メチルジエトキシシラン、(アクリロキシメチル)メチルジメトキシシラン、等が挙げられる。
なかでも、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、が好ましく、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが最も好ましい。
前記添加剤のなかでも、界面活性剤及びシランカップリング剤からなる群より選択される1種以上を含有することが、前進接触角と粘度を好ましく制御できるという観点から好ましく、界面活性剤及びシランカップリング剤の双方を少なくとも1種以上を含有することがより好ましい。
上記以外に、本発明の着色パターン形成用組成物に使用しうる添加物の具体例として、ガラス、アルミナ等の充填剤;イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの、アルコール可溶性ナイロン、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとから形成されたフェノキシ樹脂などのアルカリ可溶の樹脂;などが挙げられる。
その他の添加物等の例として、EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(以上森下産業社製)、ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ社製)等の高分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各種ソルスパース分散剤(ゼネカ社製);アデカプルロニックL31,F38,L42,L44,L61,L64,F68,L72,P95,F77,P84,F87、P94,L101,P103,F108、L121、P−123(旭電化社製)及びイソネットS−20(三洋化成社製);2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;及びポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤を挙げることができる。
また、未硬化部のアルカリ溶解性を促進し、光硬化性組成物の現像性の更なる向上を図る場合には、光硬化性組成物に有機カルボン酸、好ましくは分子量1000以下の低分子量有機カルボン酸の添加を行なうことができる。具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸ベンジル、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等のその他のカルボン酸が挙げられる。
(熱重合防止剤)
本発明においては、光硬化性組成物の製造中或いは保存中において重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合防止剤を添加することが望ましい。
本発明に用いうる熱重合防止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダゾール、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。
熱重合防止剤の添加量は、全組成物の質量に対して約0.01質量%〜約5質量%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物の約0.5質量%〜約10質量%が好ましい。
〔着色パターン形成用組成物の調製〕
本発明の着色パターン形成用組成物は、下記に示すように、予め顔料分散物を調製し、この顔料分散物に、(B)重合性化合物、及び(C)光重合開始剤を(好ましくは、有機溶剤と共に)含有させ、これに必要に応じて、界面活性剤等の添加剤を混合することによって調製することができる。
ここで、本発明の着色パターン形成用組成物に用いられる顔料分散物の調製方法について説明する。
本発明における顔料分散物は、例えば、前述の(A)一次粒径が10nm〜15nmである顔料、(D)分散樹脂、及び有機溶剤の混合物を、縦型若しくは横型のサンドグラインダー、ピンミル、スリットミル、超音波分散機等を用いて、0.01〜1mmの粒径のガラス、ジルコニア等でできたビーズで微分散処理を行なうことにより得ることができる。
また、ビーズ分散を行なう前に、二本ロール、三本ロール、ボールミル、トロンミル、ディスパー、ニーダー、コニーダー、ホモジナイザー、ブレンダー、単軸若しくは2軸の押出機等を用いて、強い剪断力を与えながら混練分散処理を行なうことも可能である。
なお、混練、分散についての詳細は、T.C. Patton著”Paint Flow and Pigment Dispersion”(1964年 John Wiley and Sons社刊)等に記載されている。
このようにして得られた本発明の着色パターン形成用組成物は、前述の各成分を含むことにより、組成物中で(A)一次粒径が10nm〜15nmである顔料を良好な分散状態で保ち、良好な色特性が得られると共に、この組成物を用いて、例えば、カラーフィルタを構成したときには高いコントラストを得ることができる。
<着色パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、及びカラーフィルタ>
次に、本発明の着色パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、及びカラーフィルタについて説明する。
本発明の着色パターン形成方法は、本発明の着色パターン形成用組成物をスリット塗布法により、塗布速度200mm/sec〜400/secmmで塗布する工程を含むことで、所望の着色パターンを形成することができる。前記本発明の着色パターン形成用組成物は、所定の物性を有するため、塗布速度200mm/sec〜400/secmmの高速でスリット塗布を行った場合においても、塗布欠陥の発生が抑制され、欠陥のない感光膜を高効率で製膜することが可能となった。
この着色パターン形成方法は、カラーフィルタの製造方法に適用することが好ましい。
以下、本発明の着色パターン形成方法を適用したカラーフィルタの製造方法(本発明のカラーフィルタの製造方法)について説明する。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、本発明の着色パターン形成用組成物を、直接若しくは他の層を介して基板上に付与して感光性膜を形成する工程(以下、適宜「感光性膜形成工程」と略称する。)と、形成された感光性膜を、パターン露光する(マスクを介して露光する)工程(以下、適宜「露光工程」と略称する。)と、露光後の感光性膜を現像して着色パターンを形成する工程(以下、適宜「現像工程」と略称する。)と、を含む。
以下、本発明の製造方法における各工程について説明する。
(感光性膜形成工程)
感光性膜形成工程では、直接若しくは他の層を有する基板上に、本発明の着色パターン形成用組成物を塗布して(付与して)感光性膜を形成する。
本工程に用いうる基板としては、例えば、液晶表示素子等に用いられるソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコーン基板等や、相補性金属酸化膜半導体(CMOS)等が挙げられる。これらの基板は、各画素を隔離するブラックストライプが形成されている場合もある。
また、これらの基板上には、必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止或いは、基板表面の平坦化のために下塗り層(他の層)を設けてもよい。
本発明のカラーフィルタの製造方法において、基板上への本発明の着色パターン形成用組成物の塗布方法としては、スリット塗布法を用いて塗布速度200mm/sec〜400/secmmで塗布する工程を含むことを要する。本発明の着色パターン形成用組成物によれば、このような高速のスリット塗布により塗布欠陥のない均一な感光膜を、生産性高く形成しうるため、本発明のカラーフィルタの製造方法に用いるとその効果が著しいが、その他、インクジェット法、回転塗布、流延塗布、ロール塗布、スクリーン印刷法等の各種の塗布方法を適用して感光膜を形成しうることは言うまでもない。
着色パターン形成用組成物の塗布膜厚としては、0.1〜10μmが好ましく、0.2〜5μmがより好ましく、0.2〜3μmが更に好ましい。
基板上に塗布された感光性膜の乾燥(プリベーク)は、ホットプレート、オーブン等で50℃〜140℃の温度で10〜300秒で行うことができる。
(露光工程)
露光工程では、前記感光性膜形成工程において形成された感光性膜を、所定のマスクパターンを有するマスクを介して露光する、即ち、パターン露光を行う。
本工程では、塗布膜である感光性膜に対し、所定のマスクパターンを介して露光を行うことで、光照射された塗布膜部分だけを硬化させることができる。
露光に際して用いることができる放射線としては、特に、g線、i線等の紫外線が好ましく用いられる。照射量は5〜1500mJ/cmが好ましく10〜1000mJ/cmがより好ましく、10〜500mJ/cmが最も好ましい。
製造するカラーフィルタが液晶表示素子用である場合は、上記範囲の中で5〜200mJ/cmが好ましく10〜150mJ/cmがより好ましく、10〜100mJ/cmが最も好ましい。また、製造するカラーフィルタが固体撮像素子用である場合は、上記範囲の中で30〜1500mJ/cmが好ましく50〜1000mJ/cmがより好ましく、80〜500mJ/cmが最も好ましい。
(現像工程)
次いで、現像処理を行うことにより、露光工程における未露光部分が現像液に溶出し、光硬化した部分だけが残る。現像液としては、未硬化部における光硬化性組成物の膜を溶解する一方、硬化部を溶解しないものであれば、いずれのものも用いることができる。具体的には、種々の有機溶剤の組合せやアルカリ性の水溶液を用いることができる。
現像温度としては、通常20℃〜30℃であり、現像時間は20〜90秒である。
前記有機溶剤としては、本発明の着色パターン形成用組成物を調製する際に使用できる既述の溶剤が挙げられる。
前記アルカリ性の水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように純水で希釈したアルカリ性水溶液が現像液として好ましく使用される。
なお、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合には、一般に現像後純水で洗浄(リンス)する。
現像工程後、余剰の現像液を洗浄除去し、乾燥を施した後に加熱処理(ポストベーク)を行う。
ポストベークは、硬化を完全なものとするための現像後の加熱処理であり、通常100℃〜240℃の熱硬化処理を行う。基板がガラス基板又はシリコーン基板の場合は上記温度範囲の中でも200℃〜240℃が好ましい。
このポストベーク処理は、現像後の塗布膜を、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式或いはバッチ式で行うことができる。
以上説明した、感光性膜形成工程、露光工程、及び現像工程(更に、必要により加熱処理)を所望の色相数だけ繰り返すことにより、所望の色相よりなるカラーフィルタ(本発明のカラーフィルタ)が作製される。
以上のような本発明のカラーフィルタの製造方法により得られたカラーフィルタは、基板上に、本発明の着色パターン形成用組成物を用いてなる着色パターンを有する構成であり、コントラストを5000以上とすることができる。
ここで、コントラストとは、カラーフィルタを構成するR(赤)、G(緑)、B(青)について、色毎に個別に評価されるコントラストを意味する。
コントラストの測定方法は次の通りである。被測定物の両側に偏光板を重ねて、偏光板の偏光方向を互いに平行にした状態で、一方の偏光板の側からバックライトを当てて、他方の偏光板を通過した光の輝度Y1を測定する。次に偏光板を互いに直交させた状態で、一方の偏光板の側からバックライトを当てて、他方の偏光板を通過した光の輝度Y2を測定する。得られた測定値を用いて、コントラストはY1/Y2で算出される。ここで、偏光板としては、日東電工G1220DUNを用い、測定機は色彩輝度計BM−5((株)トプコン製)を用いた。
本発明の着色パターン形成用組成物を基板上に付与して膜形成する場合、膜の乾燥厚みとしては、一般に0.3〜5.0μmであり、好ましくは0.5〜3.5μmであり、最も望ましくは1.0〜2.5μmである。
基板としては、例えば、液晶表示素子等に用いられる無アルカリガラス、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス、及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えば、シリコーン基板等、並びにプラスチック基板が挙げられる。これらの基板上には、通常、各画素を隔離するブラックストライプが形成されている。
プラスチック基板には、その表面にガスバリヤー層及び/又は耐溶剤性層を有していることが好ましい。
本発明の着色パターン形成用組成物の用途として、主にカラーフィルタの画素への用途を主体に述べてきたが、カラーフィルタの画素間に設けられるブラックマトリックスにも適用できることは言うまでもない。ブラックマトリックスは、本発明の着色パターン形成用組成物に着色剤として、カーボンブラック、チタンブラックなどの黒色の着色剤を添加したものを用いる他は、上記画素の作製方法と同様に、パターン露光、アルカリ現像し、更にその後、ポストベークして膜の硬化を促進させて形成させることができる。
<液晶表示素子>
本発明の液晶表示素子は、本発明のカラーフィルタを備えてなるものである。
より具体的には、カラーフィルタの内面側に配向膜を形成し、電極基板と対向させ、間隙部に液晶を満たして密封することにより、本発明の液晶表示素子であるパネルが得られる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」「部」は質量基準である。
(実施例1)
下記組成の成分を混合し、ホモジナイザーを用いて回転数3,000r.p.m.で3時間撹拌して混合し、混合溶液を調製した。
〔組成〕
・(A)顔料:C.I.ピグメントレッド254 ・・・50部
(特開2005−307154号公報実施例9の方法により作製、
一次粒径:SEM法により9nm)
・(A)顔料:C.I.ピグメントレッド122 ・・・14部
(特開2005−307154号公報実施例12の方法により作製、
一次粒径:SEM法により12nm)
・(D−1−1)特定分散樹脂:前記例示化合物(1)溶液(固形分30%)・112部
・(E)有機溶剤:プロピレングリコールモノメチル エーテルアセテート
・・・520部
続いて、上記より得られた混合溶液を、ビーズ分散機スターミル(アシザワ・ファインテック社製)にて0.3mmφジルコニアビーズを用いた分散処理を3時間実施した。更に同機において0.03mmφジルコニアビーズを用いた分散処理を1時間実施し、赤色の顔料分散物を得た。
得られた顔料分散物に更に下記組成の成分を添加し、撹拌混合して、本発明の着色パターン形成用組成物(カラーレジスト液)を調製した。
〔組成〕
・(C)光重合性化合物:DPHA(ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサ
アクリレート、日本化薬製) ・・・25部
・(D)光重合開始剤:2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−
4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール ・・・6部
・下記構造式の化合物 ・・・3部
・(F)バインダー樹脂:メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸
(=70/30[モル比])共重合体(酸価:110mg/g、
重量平均分子量:5,000)のプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート溶液(固形分45%) ・・・37部
・エピクロンN−695(大日本インキ製エポキシ樹脂) ・・・2部
・エマルゲンA−60 (花王製ノニオン界面活性剤) ・・・2部
・(E)有機溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・580部
・p−メトキシフェノールのプロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート溶液(固形分1%) ・・・1部
・γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン ・・・2部
・メガファックF−781(大日本インキ製フッ素系界面活性剤)のプロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分10%) ・・・2部
Figure 2008276192
(物性測定)
得られた着色パターン形成用組成物について下記の物性測定を行なった。
(1)粘度、表面張力、前進接触角の測定(23℃、50%RH)
得られた着色パターン形成用組成物について、E型粘度計(RE550L、東機産業社製)を用いて、組成物調製後の粘度ηを測定したところ3.0mPa・secであり、ウイルヘルミー法にて表面張力を測定したところ、27mN/mであった。
また、ガラス基板(1737、コーニング社製)基板への前進接触角(滑落法)を、自動接触角計(協和界面科学社製)にて、測定したところ10.6°であった。
(評価1)
得られた着色パターン形成用組成物を、スリットコータである塗布装置(平田機工株式会社製ヘッドコーター、ファスタ−社製ヘッド搭載)を用いて、550mm×650mmガラス基板(1737、コーニング社製)上に塗布速度200mm/secにて150枚(一枚毎の塗布間隔30秒:ダミー吐出2秒)の塗布を実施した。その後、90℃のオーブンで60秒間乾燥させた(プリベーク)。乾燥膜の膜厚は1.5μmであった。
150枚目の塗布面状を目視にて観察した。
評価指標は以下の通りであり、が実用上の許容範囲の下限となる。
◎:欠陥数が0.25平方メートルあたり0.5個未満であるもの
○:欠陥数が0.25平方メートルあたり1個未満であるもの
△:欠陥数が0.25平方メートル当たり1個以上2個未満であるもの
×:欠陥数が0.25平方メートル当たり2個以上であるもの
(評価2)
得られた着色パターン形成用組成物を用いて、550mm×650mmのガラス基板(1737、コーニング社製)上に、スリットコータ(ヘッドコーター、ファスタ−社製ヘッド搭載)により塗布速度200mm/secにて塗膜を形成した。
塗膜の全面に200mJ/cmにて(照度20mW/cm) 露光し、露光後の塗膜をアルカリ現像液CDK−1(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の1%水溶液にて覆い、60秒間静止した。静止 後、純水をシャワー状に散布して現像液を洗い流した。そして、上記のように露光及び現像が施された膜を220℃のオーブンで1時間加熱処理し(ポストベーク)、ガラス基板上にカラーフィルタ用の着色樹脂被膜(着色パターン)を形成し、着色フィルタ基板(カラーフィルタ)を作製した。
着色フィルタ基板の着色樹脂被膜(着色パターン)の上に偏光板を置いて着色樹脂被膜を挟み込み、偏光板が平行時の輝度と直交時の輝度とをトプコン社製のBM−5を用いて測定し、平行時の輝度を直交時の輝度で除して得られる値(=平行時の輝度/直交時の輝度)をコントラスト評価の指標とした。
(実施例2〜16)
実施例1において、(D−1−1)特定分散樹脂の前記例示化合物1を、下記表3に示す(D−1−1)特定分散樹脂の例示化合物2〜16にそれぞれ代え、シランカップリング剤を同じく表3に示すものに代えたこと以外、実施例1と同様にして、赤色の顔料分散物を調製し、更に着色パターン形成用組成物を調製し、実施例1と同様の評価を行なった。
(実施例17〜31)
実施例1において、(D−1−1)特定分散樹脂の前記例示化合物(1)を、下記表4に示す(D−1−3)特定分散樹脂の例示化合物I〜XV(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液の濃度調整にて固形分含有量を一致)にそれぞれ代え、シランカップリング剤を同じく表4に示すものに代えたこと以外、実施例1と同様にして、赤色の顔料分散物を調製し、更に着色パターン形成用組成物を調製し、実施例1と同様の評価を行なった。
(実施例32〜53)
実施例1において、(D−1−1)特定分散樹脂の前記例示化合物(1)を特定分散樹脂の下記表5に示す(D−1−2)特定分散樹脂のB−1−1〜B−1−22(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液の濃度調整にて固形分含有量を一致)にそれぞれ代え、シランカップリング剤を同じく表5に示すものに代えたこと以外、実施例1と同様にして、赤色の顔料分散物を調製し、更に着色パターン形成用組成物を調製し、実施例1と同様の評価を行なった。
(比較例1)
実施例1において、(D−1−1)特定分散樹脂の例示化合物(1)溶液を、下記の比較例用分散樹脂1の溶液((プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液の濃度調整にて固形分含有量を一致)に代えたこと以外は実施例1と同様にして、顔料組成物、着色パターン形成用組成物を調製し、実施例1と同様の評価を行なった。
比較例用分散樹脂1の溶液:WO2004/081070号公報のp97〜99に記載の合成例14で得られたウレタン系分散樹脂(表5中に、「WO2004/081070合成例14」と記載)を含有する溶液を濃度調整したもの
(比較例2)
実施例1において、(D−1−1)特定分散樹脂の例示化合物(1)溶液を、下記の比較例用分散樹脂2の溶液(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液の濃度調整にて固形分含有量を一致)に代えたこと以外は実施例17と同様にして、顔料組成物、着色パターン形成用組成物を調製し、実施例1と同様の評価を行なった。
比較例用分散樹脂2の溶液:WO2004/081070号公報のp100に記載の合成例17で得られた分散剤A’ (表5中に、「WO2004/081070合成例17」と記載)を含有する溶液を濃度調整したもの
(比較例3)
実施例32において、(D−1−1)特定分散樹脂の例示化合物(1)を、下記の比較例用分散樹脂3(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液の濃度調整にて固形分含有量を一致)に代えたこと以外は実施例32と同様にして、顔料組成物、着色パターン形成用組成物を調製し、実施例1と同様の評価を行なった。
比較例用分散樹脂3:WO2004/081070号公報のp103の表−4に記載の分散剤A’’ (表5中に、「WO2004/081070分散剤A’’」と記載)
なお、下記表3〜表5におけるシランカップリング剤の詳細は以下の通りである。
a γ-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン
b γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
c γ-アミノプロピルトリメトキシシラン
これらの評価結果を下記表3〜表5に示す。
Figure 2008276192
Figure 2008276192
Figure 2008276192
表3〜表5の結果より明らかなように、実施例1〜53の着色パターン形成用組成物は、該着色パターン形成用組成物を用いスリットコータ塗布を行った場合の欠陥が少なく、欠陥の発生が抑制された良好な塗布面状が得られた。また、比較例1〜3との対比において、本発明の物性値を満たす着色パターン形成用組成物は、従来の組成物に比較し、優れた塗布面状が得られることがわかる。従って、実施例1〜53の着色パターン形成用組成物を用いて形成された着色パターンを有する本発明のカラーフィルタは、従来品に比較して、コントラストに優れることが分かる。
動的接触角の測定方法を行う際の液滴の状況を示すモデル図である。

Claims (10)

  1. (A)顔料、(B)エチレン性不飽和基を有する化合物、(C)光重合開始剤、及び、(D)分散樹脂を含有する着色パターン形成用組成物であって、
    23℃における該着色パターン形成用組成物の粘度をη(mPa・s)、該着色パターン形成用組成物のガラス基板に対する前進接触角をθa(°)としたとき、下記式(1)を満たすことを特徴とするカラーフィルタ用着色パターン形成用組成物。
    30≦η×θa≦40 ,2≦η≦3 式(1)
  2. 前記(A)顔料の一次粒径が8nm〜15nmであることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ用着色パターン形成用組成物。
  3. さらに(E)バインダー樹脂を含有し、前記(B)エチレン性不飽和基を有する化合物/該(E)バインダー樹脂の含有質量比が1.2以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカラーフィルタ用着色パターン形成用組成物。
  4. 固形分濃度が9〜12重量%であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色パターン形成用組成物。
  5. 前記(D)分散樹脂が、以下のいずれかから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色パターン形成用組成物。
    (D−1)含窒素複素環を有し、且つ、エチレン性不飽和基を有する単量体を共重合単位として含む高分子化合物である分散樹脂。
    (D−2)顔料吸着性基を高分子末端に2〜100個有する高分子化合物である分散樹脂。
  6. さらに、界面活性剤及びシランカップリング剤からなる群より選択される1種以上を含有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用着色パターン形成用組成物。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の着色パターン形成用組成物をスリットコート法により、塗布速度200mm/sec〜400/secmmで塗布する工程を含むことを特徴とする着色パターン形成方法。
  8. 請求項7に記載の着色パターン形成方法を用いることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  9. 請求項8に記載の製造方法により製造され、コントラストが5000以上であることを特徴とするカラーフィルタ。
  10. 請求項9に記載のカラーフィルタを用いた液晶表示素子。
JP2008072766A 2007-03-30 2008-03-21 着色パターン形成用組成物、着色パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び液晶表示素子 Pending JP2008276192A (ja)

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