JP5344843B2 - 重合性組成物および固体撮像素子 - Google Patents
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Description
液晶表示装置用のブラックマトリクスや固体撮像素子用の遮光性カラーフィルタを形成するための組成物としては、カーボンブラックやチタンブラック等の黒色色材を含有する黒色重合性樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献1〜5参照)。
また、液晶表示装置用ブラックマトリクスについては微細化が要求されている。一方、固体撮像素子用遮光性カラーフィルタ(特に、支持体の受光素子形成面とは反対側の面(以下、「裏面」ともいう)を遮光するための遮光性カラーフィルタ)については、液晶表示装置用ブラックマトリクスよりも広い面積を均一に遮光する性能が要求されている。
<1> 少なくとも(A)黒色顔料分散組成物、(B)光重合開始剤としてオキシムエステル化合物、(C)重合性モノマー、及び(D)一般式(a)で表される化合物を含有する重合性組成物である。
〔前記一般式(a)中、Xは、エチレン性不飽和基を1つ以上有するアミノ基を持つ有機基を有する置換基である。Y1、Y2、及びY3は、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アリーロキシ基、アミノ基、シリル基、ヘテロ環基、又は水素原子を表す。〕
〔前記(X−9)又は前記(X−10)中、*は、前記一般式(a)におけるSiに結合する部位であることを表す。〕
<7> 前記(D)一般式(a)で表される化合物がラジカル重合性基を有する化合物である前記<1>〜前記<6>のいずれか1つに記載の重合性組成物である。
<8> 更に(E)バインダーポリマーを含有する前記<1>〜前記<7>のいずれか1つに記載の重合性組成物である。
<9> 遮光性カラーフィルタの着色パターン形成に用いられる前記<1>〜前記<8>のいずれか1つに重合性組成物である。
<10> 前記<9>に記載の重合性組成物を用いてなる着色パターンを有する遮光性カラーフィルタを備えた固体撮像素子である。
なお、「遮光性カラーフィルタ」は、(A)黒色顔料分散組成物、(B)光重合開始剤、(C)重合性モノマー、及び(D)シリル基を有する化合物を少なくとも含有する重合性組成物を露光し、現像して得られたものなので、遮光膜又は遮光性フィルターと言い換えてもよい。
特にアルコシ基を有するシリル化合物を用いた場合には、Si−O−Si結合を、基板と重合性組成物との界面近傍で形成し、密着性が発現するものと思われる。
また、基板が有機膜状の場合には、該有機膜が有するカルボン酸や水酸基などと、Siとの相互作用により、密着性が発現するものと思われる。特にアルコシ基を有するシリル化合物を用いた場合には、シリル化合物と有機膜状の基板との間に、Si−O結合が形成されることにより密着性が良化するものと思われる。
本発明の重合性組成物は、(A)黒色顔料分散液、(B)光重合開始剤としてオキシムエステル化合物、(C)重合性モノマー、及び(D)シリル基を有する化合物である一般式(a)で表される化合物を含有する。
さらに、(E)バインダーポリマーを含有することが好ましく、その他の成分を添加してもよい。
まず、(D)シリル基を有する化合物について、説明する。
本発明の重合性組成物は、(D)シリル基を有する化合物を含有する。
(D)シリル基を有する化合物は、分子内にシリル基を有する化合物であれば、特に限定されない。本発明の重合性組成物が前記シリル化合物を含有することで、本発明の重合性組成物を基板上に付与(例えば、塗布)したときに、シリル化合物のSi原子と、基板を構成する成分との相互作用により、重合性組成物と基板との密着性が向上するものである。
なお、本発明では、後述する(D)シリル基を有する化合物のうち、下記一般式(a)中のXがエチレン性不飽和基を1つ以上有するアミノ基を持つ有機基を有する置換基である化合物を少なくとも含む。
また、上述のアミノ基、チオール基は、組成物液中で多官能(メタ)アクリレートとマイケル付加反応等により系中でラジカル重合性基を有する化合物になることも可能である。
以下に前記一般式(a)で表される化合物(特定シリル化合物)の具体例を示すが、本発明は下記に限定されるものではない。
本発明では、密着性の観点から、アミノ基を有するシラン化合物も好ましい。
好ましい具体例としては、例えばシリル化合物(1)、(以下、単に(1)と記載)、(3)(23)、(26)、(49)、(52)、(53)などが挙げられる。
0.02質量%以上とすることで、密着性の低下を防止することができ、また30質量%以下とすることで、経時安定性の低下を抑制する。
本発明の重合性組成物は、黒色顔料分散組成物を含有する。前記黒色顔料分散組成物は、黒色顔料を含有し、顔料分散剤や溶媒等により前記黒色顔料が分散された組成物である。黒色顔料分散組成物は、さらに、必要に応じて、顔料誘導体を添加してもよい。
重合性組成物に、黒色顔料を予め調製された黒色顔料分散組成物として含むことで黒色顔料の分散性、分散安定性が向上する。
黒色顔料や、後述する黒色顔料と混合して用いる顔料を分散させる顔料分散剤(以下、単に「分散剤」とも称する)としては、例えば、公知の顔料分散剤や界面活性剤を適宜選択して用いることができる。
本発明に用いることができる黒色顔料は、各種公知の黒色顔料を用いることが出来るが、特に、少量で高い光学濃度を実現できる観点から、カーボンブラック、チタンブラック、酸化鉄、酸化マンガン、グラファイト等が好ましい。中でも、カーボンブラック、チタンブラックが好ましく、チタンブラックがより好ましい。
平均粒子径は、黒色顔料を適当な基盤へ塗布し、走査型電子顕微鏡により観察することにより測定することができる。
黒色顔料が少なすぎると高光学濃度を得るために膜厚を厚くする必要があり、黒色顔料が多すぎると光硬化が充分に進まず膜としての強度が低下したり、アルカリ現像の際に現像ラチチュードが狭くなる傾向がある。
また、前記チタンブラックは、分散性、着色性等を調整する目的でCu、Fe、Mn、V、Ni等の複合酸化物、酸化コバルト、酸化鉄、カーボンブラック、アニリンブラック等の黒色顔料を1種あるいは2種以上の組み合わせで含有してもよく、この場合、顔料の50質量%以上をチタンブラック粒子が占めるものとする。
チタンブラックの比表面積は、とくに限定がないが、かかるチタンブラックを撥水化剤で表面処理した後の撥水性が所定の性能となるために、BET法にて測定した値が通常5〜150m2/g程度、特に20〜100m2/g程度であることが好ましい。
また、その他の分散に使用出来る材料としては、ポリウレタンやポリイミドなどの樹脂や、特開2002−241616号公報や特開2002−234995号公報に記載のシロキサン系のポリマーも使用することができる。
分散剤に用いる樹脂は、分散性を確保できるかぎり分子量に制限は無いが、分散性の観点から好ましくは、重量平均分子量500〜200,000、好ましくは800〜50,000、より好ましくは1,000〜30,000である。
本発明の顔料分散組成物に併用することができる顔料としては、従来公知の種々の無機顔料又は有機顔料を用いることができる。
前記無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩等で示される金属化合物を挙げることができ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン等の金属酸化物、及び前記金属の複合酸化物を挙げることができる。
C.I.Pigment Red 1、2、3、4、5、6、7、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48:1、48:2、48:3、48:4、49、49:1、49:2、52:1、52:2、53:1、57:1、60:1、63:1、66、67、81:1、81:2、81:3、83、88、90、105、112、119、122、123、144、146、149、150、155、166、168、169、170、171、172、175、176、177、178、179、184、185、187、188、190、200、202、206、207、208、209、210、216、220、224、226、242、246、254、255、264、270、272、279、
C.I.Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、11、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199、213、214
C.I. Pigment Orange 2、5、13、16、17:1、31、34、36、38、43、46、48、49、51、52、55、59、60、61、62、64、71、73
C.I. Pigment Green 7、10、36、37
C.I.Pigment Blue 1、2、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、66、79、79のCl置換基をOHに変更したもの、80
C.I.Pigment Violet 1、19、23、27、32、37、42
C.I.Pigment Brown 25、28
C.I.Pigment Black 1、7等を挙げることができる。
C.I.Pigment Yellow 11,24,108,109,110,138,139,150,151,154,167,180,185,
C.I.Pigment Orange 36,71,
C.I.Pigment Red 122,150,171,175,177,209,224,242,254,255,264,
C.I.Pigment Violet 19,23,32,
C.I.Pigment Blue 15:1,15:3,15:6,16,22,60,66,
C.I.Pigment Green 7,36,37;
C.I.Pigment Black 1、7
本発明の顔料分散組成物は、必要に応じて、顔料誘導体が添加される。分散剤と親和性のある部分、あるいは極性基を導入した顔料誘導体を顔料表面に吸着させ、これを分散剤の吸着点として用いることで、顔料を微細な粒子として重合性組成物中に分散させ、その再凝集を防止することができ、コントラストが高いカラーフィルタを構成するのに有効である。
本発明の重合性組成物は、(B)光重合開始剤としてオキシムエステル化合物を含有する。
本発明における光重合開始剤は、光により分解し、特定重合性化合物の重合を開始、促進する化合物であり、波長300〜500nmの領域に吸収を有するものであることが好ましい。また、光重合開始剤は、単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
また、その他の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩の1つの置換基がクマリン、アントアキノン構造を有し、300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。別の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩が、アリロキシ基、アリールチオ基を置換基に有する300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。
本発明を特に固体撮像素子に使用する場合、i線ステッパーを使用する場合、塩酸ガス等発生などは、好ましくない。該条件で使用する場合には、感度の観点からオキシム化合物が好ましい。
経時安定性、感度、生産性の面から最も好ましくは一般式(3)において、R4がアルキル基、又はアリール基で表される化合物が好ましい。
感度の観点から、前記一般式(1)及び一般式(2)におけるR3はアリール基又は、ヘテロ環基であることが好ましく、アリール基である場合は窒素原子、硫黄原子を有する置換基で置換されていることが好ましく、又、ヘテロ環である場合、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を含むことが好ましい。
本発明に用いることができる重合性モノマー(「重合性化合物」とも称する)としては、一般的なラジカル重合性化合物を用いることができ、当該産業分野においてエチレン性不飽和二重結合を有する化合物として広く知られる化合物を特に限定無く用いることができる。これらは、例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつ。モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物、及び単官能若しくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基や、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更にハロゲン基や、トシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
〔ただし、R4及びR5は、各々独立に、H又はCH3を示す。〕
また、酸基を有するエチレン性不飽和化合物類も好適であり、市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製のカルボキシル基含有3官能アクリレートであるTO−756、及びカルボキシル基含有5官能アクリレートであるTO−1382などが挙げられる。
本発明の重合性組成物においては、皮膜特性向上、現像性の調整などの目的で、必要に応じて、さらにバインダーポリマー(「アルカリ可溶性樹脂」とも称する)を使用することができる。
バインダーポリマーとしては線状有機ポリマーを用いることが好ましい。このような「線状有機ポリマー」としては、公知のものを任意に使用できる。好ましくは水現像あるいは弱アルカリ水現像を可能とするために、水あるいは弱アルカリ水に可溶性又は膨潤性である線状有機ポリマーが選択される。線状有機ポリマーは、皮膜形成剤としてだけでなく、水、弱アルカリ水あるいは有機溶剤現像剤としての用途に応じて選択使用される。例えば、水可溶性有機ポリマーを用いると水現像が可能になる。このような線状有機ポリマーとしては、側鎖にカルボン酸基を有するラジカル重合体、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭54−92723号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号に記載されているもの、すなわち、カルボキシル基を有するモノマーを単独あるいは共重合させた樹脂、酸無水物を有するモノマーを単独あるいは共重合させ酸無水物ユニットを加水分解もしくはハーフエステル化もしくはハーフアミド化させた樹脂、エポキシ樹脂を不飽和モノカルボン酸および酸無水物で変性させたエポキシアクリレート等が挙げられる。カルボキシル基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、4−カルボキシルスチレン等があげられ、酸無水物を有するモノマーとしては、無水マレイン酸等が挙げられる。
また同様に側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体がある。この他に水酸基を有する重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。
(2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、ビニルアクリレート、2−フェニルビニルアクリレート、1−プロペニルアクリレート、アリルアクリレート、2−アリロキシエチルアクリレート、プロパルギルアクリレート等のアルキルアクリレート。
(4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、ビニルアクリルアミド、ビニルメタクリルアミド、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N−ジアリルメタクリルアミド、アリルアクリルアミド、アリルメタクリルアミド等のアクリルアミド若しくはメタクリルアミド。
(6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン、p−アセトキシスチレン等のスチレン類。
(8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(12)α位にヘテロ原子が結合したメタクリル酸系モノマー。例えば、特願2001−115595号明細書、特願2001−115598号明細書等に記載されている化合物を挙げる事ができる。
また、欧州特許993966、欧州特許1204000、特開2001−318463等に記載の酸基を有するアセタール変性ポリビニルアルコール系バインダーポリマーは、膜強度、現像性のバランスに優れており、好適である。
さらにこの他に水溶性線状有機ポリマーとして、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用である。
これらのバインダーポリマーは、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等いずれでもよい。
本発明において用いうるバインダーポリマーを合成する際に用いられるラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等公知の化合物が挙げられる。
本発明の重合性組成物は、光重合開始剤のラジカル発生効率の向上、感光波長の長波長化の目的で、増感剤を含有していてもよい。
本発明に用いることができる増感剤としては、前記した特定オキシム化合物に対し、電子移動機構又はエネルギー移動機構で増感させるものが好ましい。
即ち、例えば、多核芳香族類(例えば、フェナントレン、アントラセン、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、9,10−ジアルコキシアントラセン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、チオキサントン類(イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、クロロチオキサントン)、シアニン類(例えば、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、フタロシアニン類、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、アクリジンオレンジ、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)、ケトクマリン、フェノチアジン類、フェナジン類、スチリルベンゼン類、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ジスチリルベンゼン類、カルバゾール類、ポルフィリン、スピロ化合物、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、ミヒラーズケトンなどの芳香族ケトン化合物、N−アリールオキサゾリジノンなどのヘテロ環化合物などが挙げられる。
増感剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらは一種単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
なお、本明細書においては、化学式は簡略構造式により記載することもあり、特に元素や置換基の明示がない実線等は、炭化水素基を表す。
重合性組成物は、更に共増感剤を含有することも好ましい。
本発明において共増感剤は、(B)光重合開始剤や(F)増感剤の活性放射線に対する感度を一層向上させる、或いは、酸素による(C)重合性モノマーの重合阻害を抑制する等の作用を有する。
本発明においては、重合性組成物の製造中あるいは保存中において重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合防止剤を添加することが望ましい。
本発明に用いうる熱重合防止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。
本発明の顔料分散組成物には、熱重合成分を含有させることも有効である。必要によっては、塗膜の強度を上げるために、エポキシ化合物を添加することができる。エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型、クレゾールノボラック型、ビフェニル型、脂環式エポキシ化合物などのエポキシ環を分子中に2個以上有する化合物である。例えばビスフェノールA型としては、エポトートYD−115、YD−118T、YD−127、YD−128、YD−134、YD−8125、YD−7011R、ZX−1059、YDF−8170、YDF−170など(以上東都化成社製)、デナコールEX−1101、EX−1102、EX−1103など(以上ナガセ化成社製)、プラクセルGL−61、GL−62、G101、G102(以上ダイセル化学社製)の他に、これらの類似のビスフェノールF型、ビスフェノールS型も挙げることができる。またEbecryl 3700、3701、600(以上ダイセルユーシービー社製)などのエポキシアクリレートも使用可能である。クレゾールノボラック型としては、エポトートYDPN−638、YDPN−701、YDPN−702、YDPN−703、YDPN−704など(以上東都化成社製)、デナコールEM−125など(以上ナガセ化成社製)、ビフェニル型としては3,5,3’,5’−テトラメチル−4,4’ジグリシジルビフェニルなど、脂環式エポキシ化合物としては、セロキサイド2021、2081、2083、2085、エポリードGT−301、GT−302、GT−401、GT−403、EHPE−3150(以上ダイセル化学社製)、サントートST−3000、ST−4000、ST−5080、ST−5100など(以上東都化成社製)などを挙げることができる。また1,1,2,2−テトラキス(p−グリシジルオキシフェニル)エタン、トリス(p−グリシジルオキシフェニル)メタン、トリグリシジルトリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、o−フタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、他にアミン型エポキシ樹脂であるエポトートYH−434、YH−434L、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の骨格中にダイマー酸を変性したグリシジルエステル等も使用できる。
本発明の顔料分散組成物には、塗布性を改良する観点から、各種の界面活性剤を用いて構成することが好ましく、前述のフッソ系界面活性剤の他にノニオン系、カチオン系、アニオン系の各種界面活性剤を使用できる。中でも、前記のフッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤が好ましい。
さらに、本発明においては、硬化皮膜の物性を改良するために無機充填剤や、可塑剤、感光層表面のインク着肉性を向上させうる感脂化剤等の公知の添加剤を加えてもよい。
可塑剤としては例えばジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン等があり、結合剤を使用した場合、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物と結合剤との合計質量に対し10質量%以下添加することができる。
本発明の重合性組成物は、既述の黒色顔料分散組成物に重合性モノマー、光重合開始剤、及び必要に応じてバインダーポリマーを(好ましくは溶剤と共に)含有させ、さらに適宜、界面活性剤等の添加剤を混合し、各種の混合機、分散機を使用して混合分散する混合分散工程を経ることによって調製することができる。
なお、混合分散工程は、混練分散とそれに続けて行なう微分散処理からなるのが好ましいが、混練分散を省略することも可能である。
顔料と水溶性有機溶剤と水溶性無機塩類との混合物を、二本ロール、三本ロール、ボールミル、トロンミル、ディスパー、ニーダー、コニーダー、ホモジナイザー、ブレンダー、単軸もしくは2軸の押出機等の混練機を用いて、強い剪断力を与えながら顔料を摩砕した後、この混合物を水中に投入し、攪拌機等でスラリー状とする。次いで、このスラリーをろ過、水洗し、水溶性有機溶剤と水溶性無機塩を除去した後、乾燥し、微細化された顔料が得られる。
なお、混練、分散についての詳細は、T.C.Patton著”Paint Flow and Pigment Dispersion”(1964年 John Wiley and Sons社刊)等に記載されている。
そして、上記のようにして得られた顔料分散組成物に、重合性化合物、光重合開始剤、バインダーポリマーなどを添加して、本発明の重合性組成物を得ることができる。
特に、固体撮像素子等の小さな領域に用いても遮光性に優れ、高感度に硬化して基板密着性に優れることから固体撮像素子用の遮光性カラーフィルタの形成に適している。
本発明において、遮光性カラーフィルタは、前記重合性組成物を用いて形成された着色パターンを有する。
以下、本発明の重合性組成物を用いた膜(着色パターン)の形成について、その製造方法を通じて詳述する。
前記支持体(基板)としては、例えば、液晶表示素子等に用いられる無アルカリガラス、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス、及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板等、並びにプラスチック基板が挙げられる。これらの基板上には、通常、各画素を隔離するブラックマトリクスが形成されていたり、密着促進等のために透明樹脂層を設けたりしている。
例えば、ガラス、シリコンウェハなどの無機材料、或いは、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、重合性化合物を含有する組成物熱及び/又は熱により硬化させた膜、エポキシ化合物及び又はオキセタン化合物を含有する組成物熱及び/又は熱により硬化させた膜、などの有機樹脂材料などが挙げられる。
特に固体撮像素子として用いる場合、シリコンウェハ、及びシリコンウェハ上に上述の有機硬化膜が塗布された材料、或いはシリコンウェハを、シラノ基を有する化合物で薬品処理された材料などが挙げられる。
前記膜(重合性組成物層)は、既述の本発明の重合性組成物(遮光性カラーフィルタ用重合性組成物)を用いてシリコンウェハ、ガラスなどの基板上、或いは有機膜、シリル化合物等により処理された基板上に形成されるものであり、スピンコーター塗布、スリット塗布等によって塗膜を形成した後、この塗膜を乾燥させ、パターン露光し、現像液を用いた現像処理を行なうことによって好適に作製することができる。
本発明の重合性組成物(遮光性カラーフィルタ用重合性組成物)を塗布、画像形成後に、RGB着色パターン形成のための有彩色着色剤を用いた有彩色着色重合性組成物によりカラーフィルタを作成してもよいし、カラーフィルタ作成後に本発明の重合性組成物(遮光性カラーフィルタ用重合性組成物)を塗布、所望の画像を形成してもよい。
本発明の重合性組成物を基板に塗布する方法としては特に限定されるものではないが、スリット・アンド・スピン法、スピンレス塗布法等のスリットノズルを用いる方法(以下スリットノズル塗布法という)が好ましい。スリットノズル塗布法において、スリット・アンド・スピン塗布法とスピンレス塗布法は、塗布基板の大きさによって条件は異なるが、例えばスピンレス塗布法により第五世代のガラス基板(1100mm×1250mm)を塗布する場合、スリットノズルからの重合性組成物の吐出量は、通常、500〜2000マイクロリットル/秒、好ましくは800マイクロリットル/秒〜1500マイクロリットル/秒であり、また塗工速度は、通常、50mm/秒〜300mm/秒、好ましくは100mm/秒〜200mm/秒である。
基板上に本発明の重合性組成物による塗膜を形成する場合、該塗膜の厚み(プリベーク処理後)としては、一般に0.3μm〜5.0μmであり、望ましくは0.5μm〜4.0μm、最も望ましくは0.8μm〜3.0μmである。
特に、固体撮像素子用の遮光性カラーフィルタを形成する場合には、塗膜の膜厚は、最も好ましくは0.35μm〜2.0μmである。
プリベーク処理は、ホットプレート、オーブン等を用いて50〜140℃の温度範囲で、好ましくは70〜110℃程度であり、10〜300秒の条件にて行なうことができる。高周波処理などを併用してもよい。高周波処理は単独でも使用可能である。
露光工程では、前記重合性組成物層形成工程において形成された重合性組成物層を、所定のマスクパターンを有するマスクを介して露光する。
本工程における露光は、塗布膜のパターン露光は、所定のマスクパターンを介して露光し、光照射された塗布膜部分だけを硬化させ、現像液で現像して、各色(3色あるいは4色)の画素からなるパターン状皮膜を形成することにより行うことができる。露光に際して用いることができる放射線としては、特に、g線、i線等の紫外線が好ましく用いられる。照射量は5mJ/cm2〜1500mJ/cm2が好ましく10mJ/cm2〜1000mJ/cm2がより好ましく、10mJ/cm2〜500mJ/cm2が最も好ましい。
現像処理では、露光後の未硬化部を現像液に溶出させ、硬化分のみを残存させる。現像温度としては、通常20℃〜30℃であり、現像時間としては20秒〜90秒である。
現像液としては、未硬化部における本発明の重合性組成物(遮光性カラーフィルタ用重合性組成物)の塗膜を溶解する一方、硬化部を溶解しないものであれば、いずれのものも用いることができる。具体的には、種々の有機溶剤の組合せやアルカリ性の水溶液を用いることができる。
前記アルカリ性の水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001質量%〜10質量%、好ましくは0.01質量%〜1質量%となるように溶解したアルカリ性水溶液が挙げられる。アルカリ性水溶液には、例えばメタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。
現像方式は、デイップ方式、シャワー方式、スプレー方式などいずれでもよく、これにスウィング方式、スピン方式、超音波方式などを組み合わせてもよい。現像液に触れる前に、被現像面を予め水等で湿しておいて、現像むらを防ぐこともできる。また基板を傾斜させて現像することもできる。
固体撮像素子用の遮光性カラーフィルタを形成する場合はパドル現像も用いられる。
リンス工程は通常は純水で行うが、省液のために、最終洗浄で純水を用い、洗浄はじめは使用済の純水を使用したり、基板を傾斜させて洗浄したり、超音波照射を併用したりできる。
本発明の固体撮像素子は、本発明の重合性組成物用いてなる着色パターンを有する遮光性カラーフィルタを備えて構成される。
本発明の固体撮像素子は、周辺部における遮光能の低下が抑制された遮光性カラーフィルタが備えられているため、ノイズを低減でき、色再現性を向上させることができる。
本発明の固体撮像素子の構成としては、前記遮光性カラーフィルタが備えられた構成であり、固体撮像素子として機能する構成であれば特に限定はないが、例えば、支持体上に、固体撮像素子(CCDイメージセンサー、CMOSイメージセンサー、等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオード及びポリシリコン等からなる受光素子を有し、支持体の受光素子形成面の反対側の面に前記遮光性カラーフィルタが備えられた構成が挙げられる。
〔重合性組成物A−1の調製〕
まず、下記のようにして黒色顔料分散組成物であるカーボンブラック分散液(CB分散液)を調製した。
下記組成1に示す成分を二本ロールにて高粘度分散処理を施し、分散物を得た。この際の分散物の粘度は70,000mPa・sであった。
その後、この分散物に下記組成2に示す成分を添加し、3,000rpmの条件でホモジナイザーを用いて3時間攪拌した。得られた混合溶液を、0.3mmジルコニアビーズを用いた分散機(商品名:ディスパーマット、GETZMANN社製)にて4時間微分散処理を施して、カーボンブラック分散液を調製した。この際の、混合溶液の粘度は35mPa・sであった。
・平均一次粒径15nmカーボンブラック(PigmentBlack7) 25部
・ベンジルメタアクリレート(BzMA)/メタアクリル酸(MAA)共重合体のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート45質量%溶液 24部
(BzMA/MAA=70/30〔モル比〕 Mw:30,000)
・ソルスパース5000(ゼネカ社製) 1.2部
・ベンジルメタアクリレート(BzMA)/メタアクリル酸(MAA)共重合体のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート45質量%溶液 24部
(BzMA/MAA=70/30〔モル比〕 Mw:30,000)
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 200部
下記組成A−1の成分を攪拌機で混合して黒色重合性組成物A−1を調製した。
(組成A−1)
・メチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(70/30〔モル比〕)1.6部
〔(E)バインダーポリマー〕
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔(C)重合性化合物〕2.0部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート〔(C)重合性化合物〕 1.0部
・下記光重合開始剤一覧に示す化合物I−1〔(B)光重合開始剤〕 0.3部
・前記シリル化合物(34)〔(D)シリル化合物〕 0.1部
・前記CB分散液〔(A)黒色顔料分散組成物〕 24部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10部
・エチル−3−エトキシプロピオネート 8部
下記組成の成分を混合して溶解し、下塗り層用にレジスト液を調製した。
<組成>
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 19.20部
(PGMEA:溶剤)
・乳酸エチル 36.67部
・バインダーポリマー 30.51部
〔メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシ
エチル共重合体(モル比=60/22/18)の40質量%PGMEA溶液〕
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔光重合性化合物〕 12.20部
・p−メトキシフェノール〔重合禁止剤〕 0.0061部
・フッ素系界面活性剤 0.83部
〔F−475、大日本インキ化学工業(株)製〕
・TAZ−107 0.586部
〔トリハロメチルトリアジン系の光重合開始剤、みどり化学社製〕
重合性組成物A−1を、上記で得られたシリコンウェハAにスピンコート法で塗布し、その後ホットプレート上で、120℃で2分加熱して重合性組成物層を得た。
次いで、得られた重合性組成物層を、i線ステッパーを用い、3mm角のパターンを有するフォトマスクを介して露光量100〜5,000mJ/cm2の範囲の露光量を、100mJ/cm2の刻みで変化させて照射した。
前記露光後の重合性組成物層に対し、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド0.3%水溶液を用い、25℃40秒間パドル現像を行った。その後スピンシャワーにてリンスを行いさらに純水にて水洗し、パターン状の遮光性カラーフィルタA−1を得た。
現像を60秒実施した際に、3mm角のパターンが得られた最低露光量を、下記表1に示す。
重合性組成物A−1を、上記で得られたシリコンウェハAにスピンコート法で塗布し、その後ホットプレート上で、120℃で2分加熱して重合性組成物層を得た。
次いで、得られた重合性組成物層を、i線ステッパーを用い、3mm角のパターンを有するフォトマスクを介して露光量700mJ/cm2で露光し、
前記露光後の感重合性組成物層に対し、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド0.3%水溶液を用い、25℃で、現像時間を10秒刻みに10〜150秒まで変化させ、パドル現像を行った。その後スピンシャワーにてリンスを行いさらに純水にて水洗し、パターン状の遮光性カラーフィルタa−1を得た。
剥れが発生する時間を、下記表1に示す。剥れが発生する時間が、90秒以上であれば良好な密着性であることを示す。
重合性組成物A−1の調製において、(B)光重合開始剤、及び(D)シリル化合物を下記表1に示す化合物に変更したほかは同様にして、参考例2〜参考例4、及び実施例5の重合性組成物A−2〜A−5を調製した。
重合性組成物A−1の調製において、(A)黒色顔料分散組成物を下記のようにして調製したチタンブラック分散液(TB分散液)に変更し、さらに(B)光重合開始剤、及び(D)シリル化合物を下記表1に示す化合物に替えたほかは同様にして、参考例6〜参考例9、及び実施例10の重合性組成物A−6〜A−10を調製した。
下記組成3に示す成分を二本ロールにて高粘度分散処理を施し、分散物を得た。この際の分散物の粘度は40,000mPa・sであった。
なお、高粘度分散処理の前にニーダーで30分混練することを行ってもよい。
・平均一次粒径75nmチタンブラック13M−C 40部
(三菱マテリアルズ(株)製)(PigmentBlack35)
・ベンジルメタアクリレート(BzMA)/メタアクリル酸(MAA)共重合体のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液 8部
(BzMA/MAA=60/40〔モル比〕、Mw:30,000、固形分40質量%)
・ソルスパース5000(ゼネカ社製) 2部
この際の、混合溶液の粘度は6.8mPa・sであった。
・ベンジルメタアクリレート(BzMA)/メタアクリル酸(MAA)共重合体のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液 10部
(BzMA/MAA=70/30〔モル比〕、Mw:30000、固形分40質量%)
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 200部
重合性組成物A−1の調製において、(D)シリル化合物を用いず、(A)黒色顔料分散組成物、及び(B)光重合開始剤を下記表1に示す分散液又は化合物に変更したほかは同様にして、比較例1及び比較例2の重合性組成物A−11及びA−12を調製した。
参考例1における固体撮像素子用遮光性カラーフィルタA−1およびa−1の作製において、重合性組成物A−1を、重合性組成物A−2〜A−12に替えたほかは同様にして、参考例2〜参考例4、実施例5、参考例6〜参考例9、実施例10、比較例1、及び比較例2の固体撮像素子用遮光性カラーフィルタA−2〜A−12、及びa−2〜a−12を作製し、参考例1と同様にして評価した。評価結果を下記表1に示す。
下記組成B−1の成分を攪拌機で混合して重合性組成物B−1を調製した。
(組成B−1)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔(C)重合性化合物〕2.3部
・前記CB分散液〔(A)黒色顔料分散組成物〕 28部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10部
・シクロヘキサノン 8部
・前記化合物I−1〔(B)光重合開始剤〕 0.4部
・シリル化合物(41)〔(D)シリル化合物〕 0.08部
重合性組成物B−1を、直接シリコンウェハ(シリコンウェハB)にスピンコート法で塗布し、その後ホットプレート上で、120℃で2分加熱して重合性組成物層を得た。
次いで、得られた重合性組成物層を、i線ステッパーを用い、2.5μm角のパターンを有するフォトマスクを介して露光量100〜5,000mJ/cm2の範囲の露光量を、100mJ/cm2の刻みで変化させて照射した。
前記露光後の重合性組成物層に対し、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド0.3%水溶液を用い、25℃40秒間パドル現像を行った。その後スピンシャワーにてリンスを行いさらに純水にて水洗し、パターン状の遮光性カラーフィルタB−1を得た。
現像を60秒実施した際に3mm角のパターンが得られた最低露光量を表2に示す。
重合性組成物B−1を、直接シリコンウェハ(シリコンウェハB)にスピンコート法で塗布し、その後ホットプレート上で 120℃で2分加熱して重合性組成物層を得た。
次いで、得られた重合性組成物層を、i線ステッパーを用い、2.5μm角のパターンを有するフォトマスクを介して露光量800mJ/cm2で露光し、前記露光後の重合性組成物層に対し、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド0.3%水溶液を用い、25℃で、現像時間を10秒刻みに10〜150秒まで変化させ、パドル現像を行った。その後スピンシャワーにてリンスを行いさらに純水にて水洗し、状の遮光性カラーフィルタb−1を得た。
剥れが発生する時間を表2に示す。剥れが発生する時間が90秒以上であれば、良好な密着性であることを示す。
重合性組成物B−1の調製において、(B)光重合開始剤、及び(D)シリル化合物を下記表2に示す化合物に変更し、さらに必要に下記構造の共増感剤K−1(0.1部)を添加したほかは同様にして、参考例12の重合性組成物B−2を調製した。
重合性組成物B−1の調製において、(B)光重合開始剤、及び(D)シリル化合物を下記表2に示す化合物に変更したほかは同様にして、参考例13、実施例14、及び参考例15の重合性組成物B−3〜B−5を調製した。
重合性組成物B−1の調製において、(A)黒色顔料分散組成物を前記チタンブラック分散液(TB分散液)に変更し、(B)光重合開始剤、及び(D)シリル化合物を下記表2に示す化合物に替えたほかは同様にして、実施例16、参考例17〜参考例18、実施例19、及び参考例20の重合性組成物B−6〜B−10を調製した。
重合性組成物B−1の調製において、(D)シリル化合物を用いず、(A)黒色顔料分散組成物、及び(B)光重合開始剤を下記表2に示す分散液又は化合物に変更したほかは同様にして、比較例3及び比較例4の重合性組成物B−11及びB−12を調製した。
参考例11における固体撮像素子用遮光性カラーフィルタB−1およびb−1の作製において、重合性組成物B−1を、重合性組成物B−2〜B−12に替えたほかは同様にして、参考例12、参考例13、実施例14、参考例15、実施例16、参考例17、参考例18、実施例19、参考例20、比較例3、及び比較例4の固体撮像素子用遮光性カラーフィルタB−2〜B−12、及びb−2〜b−12を作製し、参考例11と同様にして評価した。評価結果を下記表2に示す。
<固体撮像素子の作製>
−有彩色着色重合性組成物の調製−
参考例6で調製した重合性組成物A−6において、黒色顔料であるチタンブラックを、下記有彩色顔料に替えたほかは同様にして、それぞれ赤色(R)用着色重合性組成物C−1、緑色(G)用着色重合性組成物C−2、及び青色(B)用着色重合性組成物C−3を調製した。
・赤色(R)用顔料
C.I.ピグメントレッド254
・緑色(G)用顔料
C.I.ピグメント グリーン36とC.I.ピグメント イエロー219との30/70〔質量比〕混合物
・青色(B)用顔料
C.I.ピグメント ブルー15:6とC.I.ピグメント バイオレット23との30/70〔質量比〕混合物
前記参考例6で作製した固体撮像素子用遮光性カラーフィルタA−6をブラックマトリックスとし、該ブラックマトリックス上に、前記赤色(R)用着色重合性組成物C−1を用いて、参考例6に記載の方法と同じ要領で1.6×1.6μmの赤色(R)の着色パターンを形成した。さらに、同様にして1.6×1.6μmの緑色(G)、及び青色(B)の有彩色着色パターンを順次形成して固体撮像素子用のフルカラーのカラーフィルタを作製した。
得られた固体撮像素子用のフルカラーのカラーフィルタを固体撮像素子に組み込んだところ、該固体撮像素子は、遮光膜の遮光性が高く、高解像度で、色分離性に優れることが確認された。
Claims (10)
- 少なくとも(A)黒色顔料分散組成物、(B)光重合開始剤としてオキシムエステル化合物、(C)重合性モノマー、及び(D)一般式(a)で表される化合物を含有する重合性組成物。
〔前記一般式(a)中、Xは、エチレン性不飽和基を1つ以上有するアミノ基を持つ有機基を有する置換基である。Y1、Y2、及びY3は、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アリーロキシ基、アミノ基、シリル基、ヘテロ環基、又は水素原子を表す。〕 - 前記Y1、Y2、及びY3は、各々独立に、アルキル基またはアルコキシ基を表す請求項1に記載の重合性組成物。
- 前記Xは、下記(X−9)又は下記(X−10)で表される基である請求項1又は請求項2に記載の重合性組成物。
〔前記(X−9)又は前記(X−10)中、*は、前記一般式(a)におけるSiに結合する部位であることを表す。〕 - 前記(D)一般式(a)で表される化合物は、化合物(47)〜化合物(50)、化合物(52)〜化合物(54)、及び化合物(57)からなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の重合性組成物。
- 前記オキシムエステル化合物は、化合物I−1、化合物I−2、化合物I−5、及び化合物I−6からなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の重合性組成物。
- 前記(A)の黒色顔料分散組成物が、チタンブラック顔料分散組成物である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の重合性組成物。
- 前記(D)一般式(a)で表される化合物がラジカル重合性基を有する化合物である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の重合性組成物。
- 更に(E)バインダーポリマーを含有する請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の重合性組成物。
- 遮光性カラーフィルタの着色パターン形成に用いられる請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の重合性組成物。
- 請求項9に記載の重合性組成物を用いてなる着色パターンを有する遮光性カラーフィルタを備えた固体撮像素子。
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