JPWO2017038930A1 - 衣料用液体洗浄剤 - Google Patents

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Abstract

成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)を含む衣料用液体洗浄剤であって、前記成分(A)が特定のノニオン界面活性剤であり、前記成分(B)がポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸又はその塩であり、前記成分(C)が直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩であり、前記成分(D)が酵素であり、及び前記成分(E)が水であり、成分(A)/[成分(B)+成分(C)]で表される質量比が0.5〜3.5であり、成分(B)/成分(C)で表される質量比が90/10〜10/90である、衣料用液体洗浄剤。

Description

本発明は、衣料用液体洗浄剤に関する。
本願は、2015年9月3日に、日本に出願された特願2015−173800号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、環境に対する意識が高まってきており、環境に対してより負荷の小さい衣料用洗浄剤が望まれている。環境に対する負荷の小さいものとしては、従来の洗浄剤より洗浄成分濃度が高く、洗浄剤の使用量が少なくて済む「濃縮タイプ」の衣料用液体洗浄剤が検討されている。
濃縮タイプの衣料用液体洗浄剤では、洗浄成分である界面活性剤の濃度を増加させると、粘度の著しい増大(ゲル化)や流動性の低下など、液安定性の低下を生じやすいという問題がある。
このような濃縮タイプの衣料用液体洗浄剤の液安定性を改善するために、様々な衣料用液体洗浄剤が提案されている。例えば、特許文献1には、特定のノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤とを特定の割合で含む衣料用液体洗浄剤が提案されている。特許文献2には、特定のノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、及びアルキル多糖界面活性剤を含む衣料用液体洗浄剤が提案されている。特許文献3には、特定のノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤とを特定の割合で含む衣料用液体洗浄剤が提案されている。特許文献4には、特定のノニオン界面活性剤と、アニオン界面活性剤及びカチオン界面活性剤から選択される1種以上と、特定の化合物とを含む衣料用液体洗浄剤が提案されている。
また、少ない洗剤量で洗浄力を向上させるために、酵素を配合した濃縮タイプの衣料用液体洗浄剤が検討されている。
しかし、濃縮タイプの衣料用液体洗浄剤に酵素を加えると、酵素が失活するなど、酵素の安定性の低下の問題がある。
濃縮タイプの衣料用液体洗浄剤の開発が進む一方で、環境負荷の小さい洗濯手段として、従来の洗濯機よりも使用する水の量が少なくて済む「節水タイプ」の洗濯機の使用も検討されている。
しかし、従来の衣料用液体洗浄剤を節水タイプの洗濯機で使用した場合、水の使用量が少なくなることで洗濯液中の汚れ濃度が高まるため、いったん除去された汚れが再度衣類に付着する再汚染を生じるという問題がある。
特開2012−102285号公報 特開平6−299191号公報 特開2010−265333号公報 特開2011−201996号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、液安定性を有し、かつ、再汚染抑制効果、及び酵素安定性に優れた衣料用液体洗浄剤の提供を目的とする。
発明者らは、鋭意検討の結果、再汚染の抑制のためにはアニオン界面活性剤の配合量を増やすことが効果的であることを見出した。得られた知見に基づき、発明者らは、以下の衣料用液体洗浄剤が、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、以下の態様を有する。
[1]下記成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、及び成分(E)を含む衣料用液体洗浄剤であって、
成分(A)/[成分(B)+成分(C)]で表される質量比が0.5〜3.5であり、
成分(B)/成分(C)で表される質量比が90/10〜10/90であり、
前記成分(A)が一般式(I)又は(II)で表されるノニオン界面活性剤であり、
−C(=O)O−[(EO)/(PO)]−(EO)−R・・・(I)
−O−[(EO)/(PO)]−(EO)−H・・・(II)
(式(I)中、Rは炭素数7〜22の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜6のアルキル基であり、sはEOの平均繰り返し数を表し、6〜20の数であり、tはPOの平均繰り返し数を表し、0〜6の数であり、uはEOの平均繰り返し数を表し、0〜20の数であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表す。
式(II)中、Rは炭素数7〜22の分岐鎖の炭化水素であり、酸素原子と結合する炭素原子は2級炭素原子であり、vはEOの平均繰り返し数を表し、3〜20の数であり、wはPOの平均繰り返し数を表し、0〜6の数であり、xはEOの平均繰り返し数を表し、0〜20の数であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表す。)
前記成分(B)がポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸又はその塩であり、
前記成分(C)が直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩であり、
前記成分(D)が酵素であり、
前記成分(E)が水である、衣料用洗浄剤。
[2]前記成分(E)の含有量が、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、10〜50質量%である、[1]に記載の衣料用液体洗浄剤。
[3]成分(A)、成分(B)、及び成分(C)の合計量が、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、30〜60質量%である、[1]又は[2]に記載の衣料用液体洗浄剤。
[4]前記成分(A)が前記式(I)で表されるノニオン界面活性剤である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の衣料用液体洗浄剤。
[5]式(I)中、Rがメチル基又はエチル基である、[4]に記載の衣料用液体洗浄剤。
[6]前記成分(B)が下記一般式(IV)で表される化合物である、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の衣料用液体洗浄剤。
−O−[(EO)/(PO)]−SO ・・・(IV)
(式(IV)中、Rは炭素数8〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基である。EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表す。mは、EOの平均繰り返し数を表し、0以上の数である。nは、POの平均繰り返し数を表し、0〜6の数である。Mは対カチオンである。)
[7]前記成分(B)が、一般式(IV)におけるmが0であり、nが0である成分(b0)を、成分(B)の総質量に対して35〜55質量%含む、[6]に記載の衣料用液体洗浄剤。
[8]前記成分(C)の直鎖アルキル基の炭素数が8〜16である、[1]〜[7]に記載の衣料用液体洗浄剤。
[9]前記成分(D)がプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、及びマンナナーゼからなる群から選択される少なくとも1種の酵素である、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の衣料用液体洗浄剤。
[10]前記成分(A)の含有量が、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、5〜80質量%である、[1]〜[9]のいずれか1項に記載の衣料用液体洗浄剤。
[11]前記成分(B)の含有量が、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、1〜35質量%である、[1]〜[10]のいずれか1項に記載の衣料用液体洗浄剤。
[12]前記成分(C)の含有量が、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、1〜30質量%である、[1]〜[11]のいずれか1項に記載の衣料用液体洗浄剤。
[13]前記成分(D)の含有量が、衣料用液体洗浄剤の総質量に対して、0.01〜3.0質量%である、[1]〜[12]のいずれか1項に記載の衣料用液体洗浄剤。[14]界面活性剤の総量が、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、30〜60質量%である、[1]〜[13]のいずれか1項に記載の衣料用液体洗浄剤。
本発明の衣料用液体洗浄剤は、液安定性を有し、かつ、再汚染防止効果、及び酵素安定性に優れる。
本発明の衣料用液体洗浄剤は、以下の成分(A)〜(E)を含有する組成物である。
<成分(A)>
成分(A)は一般式(I)又は(II)で表されるノニオン界面活性剤である。
−C(=O)O−[(EO)/(PO)]−(EO)−R・・・(I)
−O−[(EO)/(PO)]−(EO)−H・・・(II)
(式(I)中、Rは炭素数7〜22の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜6のアルキル基であり、sはEOの平均繰り返し数を表し、6〜20の数であり、tはPOの平均繰り返し数を表し、0〜6の数であり、uはEOの平均繰り返し数を表し、0〜20の数であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表す。
式(II)中、Rは炭素数7〜22の分岐鎖の炭化水素であり、酸素原子と結合する炭素原子は2級炭素原子であり、vはEOの平均繰り返し数を表し、3〜20の数であり、wはPOの平均繰り返し数を表し、0〜6の数であり、xはEOの平均繰り返し数を表し、0〜20の数であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表す。)
式(I)において、Rは、炭素数7〜22の炭化水素基である。Rの炭素数は、9〜21が好ましく、11〜21がより好ましい。
は、アルキル基、アルケニル基が好ましい。
は直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよい。
洗浄力のさらなる向上を図る観点から、Rは、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数7〜22のアルキル基、又は直鎖もしくは分岐鎖の炭素数7〜22のアルケニル基が好ましい。
は、炭素数1〜6のアルキル基であり、直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよい。
なかでもメチル基及びエチル基が好ましい。
式(I)中、s、uは、それぞれ独立にEOの平均繰り返し数を表す数である。
s+uは6〜20であることが好ましく、6〜18がより好ましく、11〜18がさらに好ましい。上記下限値以上であれば、成分(D)の安定性がより向上しやすくなる。上記上限値以下であれば、洗浄力がより向上しやすくなる。
式(I)中、tは、POの平均繰り返し数を表す数である。
tは0〜6の数であり、0〜3が好ましく、0がより好ましい。上記上限値以下であれば、液安定性がより向上しやすくなる。
tが1以上である場合、[(EO)/(PO)]において、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とは、ランダム重合であってもよいし、ブロック重合であってもよい。
なお、本明細書において平均繰り返し数は、ガスクロマトグラフィー等によって測定することができる。
式(I)中のEO又はPOの分布は、製造する際の反応方法によって変動する。例えば、一般的なアルカリ触媒である水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等を用いて、エチレンオキシドやプロピレンオキシドを原料に付加した場合には、s又はtの分布は、比較的広くなる。特公平6−15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いてエチレンオキシドやプロピレンオキシドを原料に付加した場合には、s又はtの分布は、比較的狭くなる。
式(II)において、Rは、炭素数7〜22の分岐鎖の炭化水素基であり、酸素原子(−O−)と結合する炭素原子は、2級炭素原子である。
式(II)において、Rの炭素数は、洗浄力のさらなる向上を図る観点から、10〜22が好ましく、10〜20がより好ましく、10〜18がさらに好ましい。
好ましいR−O−としては、下記一般式(III)で表される基が挙げられる。
(R101)(R102)CH−O−・・・(III)
(式(III)中、R101及びR102は、それぞれ独立して鎖状の炭化水素基を表し、R101とR102の合計の炭素数は6〜21である。R101とR102との合計の炭素数は、9〜21が好ましく、9〜19より好ましく、9〜17がさらに好ましい。
101及びR102は直鎖又は分岐鎖のアルキル基であることが好ましい。
式(II)中、v、xは、それぞれ独立にEOの平均繰り返し数を表す数である。
v+xは3〜20であることが好ましく、5〜18がより好ましく、6〜18がさらに好ましく、11〜18が特に好ましい。上記下限値以上であれば、成分(D)の安定性がより向上しやすくなる。上記上限値以下であれば、洗浄力がより向上しやすくなる。
式(II)中、wは、POの平均繰り返し数を表す数である。
wは0〜6の数であり、0〜3が好ましく、0がより好ましい。上記上限値以下であれば、液安定性がより向上しやすくなる。
wが0を超える場合、[(EO)/(PO)]において、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とは、ランダム重合であってもよいし、ブロック重合であってもよい。
式(II)中のEO又はPOの分布は、製造する際の反応方法によって変動する。例えば、一般的なアルカリ触媒である水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等を用いて、エチレンオキシドやプロピレンオキシドを原料に付加した場合には、v又はwの分布は、比較的広くなる。特公平6−15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いてエチレンオキシドやプロピレンオキシドを原料に付加した場合には、v又はwの分布は、比較的狭くなる。
成分(A)としては、式(I)で表される化合物がより好ましく、式(I)中のtが0である化合物(即ち、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステル)がさらに好ましく、式(I)中のRがメチル基であるポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル(以下「MEE」と表記する。)が、洗浄力や衣料用液体洗浄剤の溶解性の向上の点から特に好ましい。
本発明の衣料用液体洗浄剤は、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルを含有することにより、水への溶解性に優れ、高い洗浄力がより得られやすくなる。また、高濃度で界面活性剤を含有しても、粘度の著しい増大(ゲル化)が生じにくく、良好な流動性を有する液安定性により優れた濃縮タイプの衣料用液体洗浄剤とすることができる。
ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステル(中でも特にMEE)は、水溶液系中で分子同士の配向性が弱く、ミセルが不安定なノニオン界面活性剤であるため、高濃度領域でゲル化等を生じず、1種単独で多量に衣料用液体洗浄剤中に配合できる。また、水への溶解性が良好である。さらに、高濃度であっても良好な流動性を有する。したがって、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルは、洗濯機槽内の水中へ投入された後、洗濯液中で速やかに均一となる。これにより、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルを用いた場合、洗浄初期から所定の濃度で被洗物と接することができるため、高い洗浄力が得られる。
また、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルとしては、EOの付加モル数が2以下であるエチレンオキシド付加体の含有割合が、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステル全体に対して0.5質量%以下であるものが好ましく、0.2質量%以下であるものがより好ましい。かかる合計の含有割合が0.5質量%以下であると、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステル由来の原料臭気がより低い衣料用液体洗浄剤が得られやすくなる。
式(I)で表されるノニオン界面活性剤、及び(II)で表されるノニオン界面活性剤は、ナロー率が20質量%以上であることが好ましく、25質量%以上であることがより好ましい。前記ナロー率が高いほど、良好な洗浄力が得られる。また、前記ナロー率が20質量%以上、特に25質量%以上であると、界面活性剤の原料臭気の少ない衣料用液体洗浄剤が得られやすくなる。
式(I)で表されるノニオン界面活性剤を常法により製造した場合、生成物中には、式(I)で表されるノニオン界面活性剤とともに、洗浄力に寄与しない成分、例えば式(I)で表されるノニオン界面活性剤の原料である脂肪酸エステルや、式(I)で表されるノニオン界面活性剤のsが1又は2であるエチレンオキシド付加体が共存し、ナロー率を低下させる。そのためナロー率が高いと、共存する成分が充分に少なく、洗浄力の低下、原料臭気の問題が生じにくくなる。式(II)で表されるノニオン界面活性剤の場合も同様である。
前記ナロー率の上限値としては特に限定されないが、実質的には80質量%以下であることが好ましい。
前記ナロー率としては、液安定性と溶解性が向上するため、20〜50質量%であることがより好ましく、25〜45質量%がさらに好ましい。
ここで、本明細書において「ナロー率」とは、EOの付加モル数が異なるエチレンオキシド付加体の分布の割合を示し、下記の数式(S)で表される。
Figure 2017038930
[式中、nmaxは、全体のエチレンオキシド付加体中に最も多く存在するエチレンオキシド付加体のEOの付加モル数を示す。iはEOの付加モル数を示す。Yiは全体のエチレンオキシド付加体中に存在する、EOの付加モル数がiであるエチレンオキシド付加体の割合(質量%)を示す。]
前記ナロー率は、例えば式(I)又は(II)で表されるノニオン界面活性剤の製造方法等によって制御することができる。式(I)で表されるノニオン界面活性剤の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば表面改質された複合金属酸化物触媒を用いて、脂肪酸アルキルエステルにエチレンオキシドを付加重合させる方法(特開2000−144179号公報参照)により容易に製造することができる。式(II)で表されるノニオン界面活性剤の製造方法としては、例えば表面改質された複合金属酸化物触媒を用いて、炭素数7〜22の第2級アルコールにエチレンオキシドを付加重合させる方法により製造することができる。
かかる方法に用いられる表面改質された複合金属酸化物触媒の好適なものとしては、具体的には、金属水酸化物等により表面改質された金属イオン(Al3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等)が添加された酸化マグネシウム等の複合金属酸化物触媒や金属水酸化物及び/又は金属アルコキシド等により表面改質されたハイドロタルサイトの焼成物触媒が挙げられる。
前記複合金属酸化物触媒を用いた表面改質においては、複合金属酸化物と、金属水酸化物及び/又は金属アルコキシドとを併用することが好ましい。この場合、複合金属酸化物100質量部に対して、金属水酸化物及び/又は金属アルコキシドの割合を0.5〜10質量部とすることが好ましく、1〜5質量部とすることがより好ましい。
成分(A)としては、市販品を用いてもよいし、公知の合成方法で製造してもよい。公知の製造方法として、式(I)で表されるノニオン界面活性剤は、例えば脂肪酸アルキルエステルにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加重合させる方法により製造することができる。式(II)で表されるノニオン界面活性剤は、例えば炭素数7〜22の第2級アルコールにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加重合させる方法により製造することができる。
成分(A)は、1種であってもよく2種以上であってもよい。
衣料用液体洗浄剤中の成分(A)の含有量は、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましく、15〜60質量%がさらに好ましく、20〜50質量%が特に好ましく、25〜35質量%が最も好ましい。
上記下限値以上であれば、衣料用液体洗浄剤の洗浄力がより向上しやすくなる。上記上限値以下であれば、衣料用液体洗浄剤の液安定性がより向上しやすくなる。
<成分(B)>
成分(B)は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸又はその塩である。具体的には一般式(IV)で表される化合物であることが好ましい。
−O−[(EO)/(PO)]−SO ・・・(IV)
(式(IV)中、Rは炭素数8〜20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基である。EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表す。mは、EOの平均繰り返し数を表し、0以上の数である。nは、POの平均繰り返し数を表し、0〜6の数である。Mは対カチオンである。)
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩としては、炭素数10〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を有し、平均1〜5モルのアルキレンオキシドが付加されたものが好ましい。
アルキル基の炭素数としては、10〜20が好ましく、12〜14がより好ましい。具体的には、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基等が挙げられる。なかでもドデシル基が好ましい。
EOの平均繰り返し数は、0〜5であることが好ましく、0.5〜3がより好ましく、0.5〜2.5が特に好ましく、0.5〜1.5が最も好ましい。
POの平均繰り返し数は0〜3であることが好ましく、0がより好ましい。
塩としては、ナトリウム、カリウム等とのアルカリ金属塩、マグネシウム等とのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等とのアルカノールアミン塩等が挙げられる。
成分(B)としてポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸又はその塩を用いることにより、衣料用液体洗浄剤中でのアニオン界面活性剤による成分(D)の変性を抑制することができる。
成分(B)としては、市販品を用いてもよいし、公知の合成方法で製造してもよい。公知の製造方法としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルに、無水硫酸を反応させるか、クロルスルホン酸を反応させる方法により製造することができる。
成分(B)は、1種であってもよく2種以上であってもよい。
上記一般式(IV)におけるm=0、n=0の成分(b0)は、成分(B)全体に対して35〜55質量%含有することが好ましい。
衣料用液体洗浄剤中の成分(B)の含有量は、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、1〜35質量%が好ましく、2〜30質量%がより好ましく、5〜25質量%がさらに好ましく、5〜15質量%が特に好ましい。
上記範囲内であれば再汚染防止効果及び酵素安定性がより向上しやすくなる。加えて、上記下限値以上であれば、再汚染防止効果がより向上しやすくなる。上記上限値以下であれば、成分(D)の安定性がより向上しやすくなる。
<成分(C)>
成分(C)は、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩である。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩としては、直鎖アルキル基の炭素数が8〜16のものが好ましく、炭素数10〜14のものがより好ましい。上記範囲内であれば再汚染防止効果の向上を図ることができる。具体的は、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基が挙げられる。
塩としては、ナトリウム、カリウム等とのアルカリ金属塩、マグネシウム等とのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等とのアルカノールアミン塩等が挙げられる。
成分(C)としては、市販品を用いてもよいし、公知の合成方法で製造してもよい。公知の製造方法としては、アルキルベンゼンを無水硫酸でスルホン化する方法により製造することができる。
成分(C)は、1種であってもよく2種以上であってもよい。
衣料用液体洗浄剤中の成分(C)の含有量は、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、1〜30質量%が好ましく、2〜15質量%がより好ましく、5〜12質量%が特に好ましい。
上記下限値以上であれば、再汚染防止効果がより向上しやすくなる。上記上限値以下であれば、液安定性がより向上しやすくなる。
成分(B)と成分(C)の合計含有量(以下、(B+C)含有量ともいう。)は、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、1〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜20質量%が特に好ましい。
上記下限値以上であれば、再汚染防止効果がより向上しやすくなる。上記上限値以下であれば、液安定性がより向上しやすくなる。
成分(A)/[成分(B)+成分(C)]で表される質量比(以下、(A)/((B)+(C))ともいう。)は、0.5〜3.5であり、0.5〜3であることが好ましく、1〜2.5であることがさらに好ましい。上記下限値以上であれば、成分(D)の安定性がより向上しやすくなる。上記上限値以下であれば再汚染防止効果がより向上しやすくなる。
成分(B)と成分(C)で表される質量比(以下、(B)/(C)ともいう。)は、90/10〜10/90であり、90/10〜60/40であることが好ましく、80/20〜50/50であることがさらに好ましい。成分(B)の比率が上限値以下であれば、成分(D)の安定性がより向上しやすくなる。成分(B)の比率が下限値以上であれば、再汚染防止効果がより向上しやすくなる。
衣料用液体洗浄剤中の成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計量(以下、(A)+(B)+(C)ともいう)は、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、30〜60質量%であることが好ましく、35〜55質量%がより好ましく、35〜50質量%がより好ましい。
上記下限値以上であれば、再汚染防止効果がより向上しやすくなる。上記上限値以下であれば、液安定性、酵素安定性がより向上しやすくなる。
<成分(D)>
成分(D)は酵素である。
本明細書及び特許請求の範囲における「酵素」とは酵素製剤のことを示す。従来、衣料用洗剤用途等に用いられている酵素が利用でき、たとえばプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼなどが一般的なものとして挙げられる。
プロテアーゼとしては、プロテアーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Savinase16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL,Everlase 16L TypeEX、Everlase Ultra 16L、Esperase 8L、Alcalase 2.5L、Alcalase Ultra 2.5L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Coronase 48L、ジェネンコア社から入手できる商品名Purafect L、Purafect OX,Properase L等が挙げられる。
アミラーゼとしては、アミラーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Termamyl 300L、Termamyl Ultra 300L、Duramyl 300L、Stainzyme 12L、Stainzyme Plus 12L、ジェネンコア社から入手できる商品名Maxamyl、天野製薬社から入手できる商品名プルラナーゼアマノ、生化学工業社から入手できる商品名DB−250等が挙げられる。
リパーゼとしては、リパーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Lipex 100L、Lipolase 100L等が挙げられる。
セルラーゼとして、セルラーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Celluclean 5000L、Celluclean Classic 400L、Carzyme 4500L等が挙げられる。
マンナナーゼとして、マンナナーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Mannaway 4L等が挙げられる。
本発明においては、特に、成分(D)が少なくともプロテアーゼを含むことが好ましい。
プロテアーゼとしては、上記の中でも、商品名Savinase16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL、Everlase 16L、Everlase Ultra 16L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Coronase 48L、Alcalase 2.5L,Alcalase Ultra 2.5Lが好ましく、Everlase 16L、Savinase 16L、Coronase 48L,Alcalase 2.5Lが特に好ましい。
成分(D)は、1種であってもよく2種以上であってもよい。
衣料用液体洗浄剤中の成分(D)の含有量は、衣料用液体洗浄剤の総質量に対して、0.01〜3.0質量%であることが好ましく、0.05〜2.0質量%がより好ましく、0.1〜1.5質量%がさらに好ましい。
上記下限値以上であれば、成分(D)の配合効果が充分に得られる。上記上限値以下であれば、液安定性がより向上しやすくなる。
なお、本明細書及び請求の範囲において、衣料用液体洗浄剤中の酵素の配合量は、製剤としての配合量であり、一般的な方法により、原料の使用量、又は、衣料用液体洗浄剤中の酵素たんぱく量から逆算して求めた酵素製剤量として求められる。
<成分(E)>
成分(E)の水としては、例えば精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水、水道水などが挙げられる。
成分(E)は、1種であってもよく2種以上であってもよい。
衣料用液体洗浄剤中の成分(E)の含有量は、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、10〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜50質量%であり、特に好ましくは20〜45質量%である。
成分(E)の含有量が前記範囲内であれば、洗浄性能を維持しつつ、成分(D)の安定化を十分に図ることができる。
特に、成分(E)の含有量が20〜45質量%の範囲内であれば、成分(A)が高濃度で含有されることになるので、衣料用液体洗浄剤を濃縮タイプの洗浄剤として好適に用いることができると共に、成分(D)による衣料用液体洗浄剤の濁りや分離を低減することができる。
なお、成分(E)の含有量は、衣料用液体洗浄剤中の全水分量を意味し、水単独で配合される量と、原料(各成分)が溶液として配合される際の前記溶液中の水の量との合計として記す。
成分(A)〜(E)の含有量の合計は、衣料用液体洗浄剤の総質量に対して100質量%を超えない。
<任意成分>
本発明の衣料用液体洗浄剤は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、上記成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)及び成分(E)以外の他の成分を含有してもよい。前記他の成分としては、衣料用液体洗浄剤に通常用いられる成分を配合することができ、たとえば以下に示すものが挙げられる。
(他のノニオン界面活性剤)
他のノニオン界面活性剤としては、成分(A)を除くものであれば特に限定されない。
例えば、脂肪酸アルキルエステル、炭素数12〜14の第1級アルコール、アルキルフェノール、高級脂肪酸(炭素数10〜15)、高級アミン(炭素数10〜15)等のアルキレンオキシド付加体;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル(水酸基の数3〜10)又はそのアルキレンオキシド付加体、多価アルコール脂肪酸エーテル(水酸基の数3〜10)、アルキルアミンオキシド、アルケニルアミンオキシド、硬化ヒマシ油のアルキレンオキシド付加体、糖脂肪酸エステル、N−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグルコシド等が挙げられる。
他のノニオン界面活性剤の配合量としては、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、1〜20質量%であることが好ましい。
特に成分(A)と、第1級アルコールに酸化エチレンを付加した第1級アルコールエトキシレートと併用することが好ましい。成分(A)と、第1級アルコールエトキシレートとを併用する場合は、成分(A)と、第1級アルコールエトキシレートとの質量比(成分(A))/(第1級アルコールエトキシレート)が、3/7〜10/1であることが好ましく、5/5〜10/1であることがより好ましく、7/3〜9/1であることがさらに好ましい。
(他のアニオン界面活性剤)
他のアニオン界面活性剤としては、成分(B)及び(C)を除くものであれば特に限定されない。前記他のアニオン界面活性剤としては、例えばα−オレフィンスルホン酸塩;アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩;アルキル基を有するアルカンスルホン酸塩;α−スルホ脂肪酸エステル塩などが挙げられる。これらの塩としては、ナトリウム、カリウム等とのアルカリ金属塩、マグネシウム等とのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等とのアルカノールアミン塩などが挙げられる。
上記のうち、α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキル硫酸エステル塩としては、全体の炭素数が炭素数10〜20のものが好ましい。
アルカンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20、好ましくは14〜17のアルキル基を有し、2級アルカンスルホン酸塩が特に好ましい。
α−スルホ脂肪酸エステル塩としては、全体の炭素数が炭素数10〜20のものが好ましい。
その他のアニオン界面活性剤として、例えば高級脂肪酸(炭素数10〜15、例えばヤシ脂肪酸)又はその塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸塩、アルキル(又はアルケニル)アミドエーテルカルボン酸塩、アシルアミノカルボン酸塩等のカルボン酸型、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル塩等のリン酸エステル型陰イオン性界面活性剤等が挙げられる。これらの塩としては、ナトリウム、カリウム等とのアルカリ金属塩、マグネシウム等とのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等とのアルカノールアミン塩などが挙げられる。
他のアニオン界面活性剤の配合量としては、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、1〜5質量%であることが好ましい。
(カチオン界面活性剤)
カチオン界面活性剤としては、例えばアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩の陽イオン性界面活性剤等が挙げられる。これらの塩としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン塩などが挙げられる。
カチオン界面活性剤の配合量としては、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、1〜5質量%であることが好ましい。
(両性界面活性剤)
両性界面活性剤としては、例えばアルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型、リン酸型両性界面活性剤等が挙げられる。
両性界面活性剤の配合量としては、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、1〜5質量%であることが好ましい。
衣料用液体洗浄剤中の界面活性剤の総量(即ち、成分(A)〜(C)、及び任意成分としての界面活性剤の合計)は、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、30〜60質量%であることが好ましく、35〜55質量%がより好ましい。
上記下限値以上であれば、再汚染防止効果がより向上しやすくなる。上記上限値以下であれば、液安定性、酵素安定性がより向上しやすくなる。
本願の衣料用液体洗浄剤には、エタノール等の水混和性有機溶媒、モノエタノールアミン等のアルカリ剤、ジブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤、安息香酸ナトリウム等の防腐剤、塩化カルシウム、乳酸ナトリウム等の酵素安定化剤、香料、色素等を含んでいてもよい。
本発明の衣料用液体洗浄剤は、25℃におけるpHが4〜9であることが好ましく、pH6〜9であることがより好ましい。pHがこのような範囲にあると衣料用液体洗浄剤の保存安定性を良好に維持できる。
衣料用液体洗浄剤のpHは、必要に応じて、pH調整剤を配合することにより調整できる。pH調整剤としては、本発明の効果を損なわない限りにおいて随意であるが、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン等が、成分(D)の安定性の面から好ましい。
pHは、JIS Z8802:2011によって25℃において測定した値である。
本発明の衣料用液体洗浄剤は、従来公知の製造方法により製造される。例えば、成分(E)に、上記成分(A)〜(D)を添加し、必要に応じて任意成分を加え、これを混合する方法が挙げられる。
本発明の衣料用液体洗浄剤の使用方法は、例えば、衣料用液体洗浄剤を洗濯時に被洗物と一緒に水に投入する方法、衣料用液体洗浄剤を予め水に溶解して調製される洗浄剤水溶液に被洗物を浸漬する方法等が挙げられる。また、衣料用液体洗浄剤を被洗物に直接塗布して一定時間放置し、その後、通常の洗濯を行ってもよい(塗布洗浄)。
以上、説明したとおり、本発明の衣料用液体洗浄剤は、成分(A)〜(E)を含有し、前記成分(A)/[成分(B)+成分(C)]の質量比が特定の範囲であり、かつ、成分(B)/成分(C)の質量比が特定の範囲であるため、液安定性、再汚染防止効果、及び酵素安定性に優れる。
本発明の衣料用液体洗浄剤は、成分(A)〜(E)を含有し、成分(A)が式(I)で表されるノニオン界面活性剤であることが好ましい。
本発明の衣料用液体洗浄剤は、成分(A)〜(E)を含有し、成分(A)がポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルであることが好ましい。
本発明の衣料用液体洗浄剤は、成分(A)〜(E)を含有し、成分(A)がポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステルであることが好ましい。
本発明の衣料用液体洗浄剤は、成分(A)〜(E)を含有し、成分(D)がプロテアーゼであることが好ましい。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。本実施例において「%」は特に断りがない限り「質量%」を示す。
各例の衣料用液体洗浄剤の組成を表1及び2に示す。
本実施例において使用した原料は下記の通りである。
<成分(A):ノニオン界面活性剤>
・A−1:MEE(ポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル)、ヤシ脂肪酸メチル(質量比でラウリン酸メチル/ミリスチン酸メチル=8/2の混合物)に対して、アルコキシル化触媒を用いて、15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。上記一般式(I)中、R=炭素数11のアルキル基及び炭素数13のアルキル基、R=メチル基、s=15、t=0、u=0。下記合成方法により合成されたもの。
[A−1の合成方法]
特開2000−144179号公報に記載の合成方法に準じて合成した。
組成が2.5MgO・Al・wHOである水酸化アルミナ・マグネシウム(キョーワード300(商品名)、協和化学工業株式会社製)を600℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成して、焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒を得た。焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒2.2gと、0.5N水酸化カリウムエタノール溶液2.9mLと、ラウリン酸メチルエステル280gと、ミリスチン酸メチルエステル70gとを4Lオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内で触媒の改質を行った。次いで、オートクレーブ内を窒素で置換した後、温度を180℃、圧力を0.3MPaに維持しつつ、エチレンオキシド1052gを導入し、撹拌しながら反応させた。
得られた反応液を80℃に冷却し、水159gと、濾過助剤として活性白土及び珪藻土をそれぞれ5gとを添加し混合した後、触媒を濾別してA−1を得た。
A−1のナロー率は30質量%であった。
・A−2:MEE、ヤシ脂肪酸メチル(質量比でラウリン酸メチル/ミリスチン酸メチル=8/2の混合物)に、アルコキシル化触媒を用いて、15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。上記一般式(I)中、R=炭素数11のアルキル基及び炭素数13のアルキル基、R=メチル基、s=15、t=0、u=0。下記合成方法により合成されたもの。
[A−2の合成方法]
A−2を以下の合成方法に準じて合成した。
500mLビーカーに、2−エチルヘキサノール(一級試薬、関東化学株式会社製)137gと、酢酸カルシウム一水和物(特級試薬、関東化学株式会社製)41.7gを入れ、パドル攪拌翼により室温(25℃)で混合して分散物を得た(分散工程)。前記分散物を攪拌しながら、滴下ロートによって、硫酸(特級試薬、関東化学株式会社製)20.9gを10分間かけて添加し混合した(混合工程)。混合工程では硫酸の添加で発熱するので、ビーカーを水浴して冷却し、反応温度を30〜50℃に制御した。硫酸を添加した後、50℃に保ちながら、さらに2時間攪拌し(触媒熟成工程)、アルコキシル化触媒を得た。
オートクレーブに、上記アルコキシル化触媒12.5gと、ラウリン酸メチル(パステルM12、ライオンケミカル株式会社製)462gと、ミリスチン酸メチル(パステルM14、ライオンケミカル株式会社製)166gとを入れ、攪拌した。攪拌しながら、オートクレーブ内を窒素置換し、100℃に昇温し、1.3kPa以下の減圧条件で30分間、脱水を行った。次いで、160℃に昇温し、0.1〜0.5MPaの条件で、エチレンオキシド1876g(ラウリン酸メチルとミリスチン酸メチルとの合計の15倍モル)を導入して攪拌した(付加反応工程)。さらに、付加反応温度で0.5時間攪拌した(熟成工程)後、80℃に冷却し、反応粗製物(脂肪酸メチルエステルエトキシレート(MEE)、EO平均付加モル数=15)2516gを得た。前記反応粗製物をろ過して触媒を除去したものをA−2とした。
A−2のナロー率は30質量%であった。
・A−3:ソフタノール、炭素数12〜14の第2級アルコールに、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの、ソフタノール70(商品名)、株式会社日本触媒製。上記一般式(II)中、R=炭素数12〜14の分岐鎖のアルキル基、v=7、w=0、x=0。
<成分(B):ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸又はその塩>
・B−1:AES、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムとポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸ナトリウムとの混合物、EOの平均付加モル数1)、一般式(IV)におけるR=炭素数12、及び14の直鎖状のアルキル基、m=1.0、n=0、M=ナトリウム、B−1全体に対するm=0、n=0の化合物(成分(b0))の割合=43質量%。
[B−1の調製例]
容量4Lのオートクレーブ中に、原料アルコールとしてP&G社製の商品名CO1270アルコール(炭素数12のアルコールと炭素数14のアルコールとの質量比75/25の混合物)400gと、反応用触媒として水酸化カリウム触媒0.8gとを仕込み、前記オートクレーブ内を窒素で置換した後、攪拌しながら昇温した。続いて、温度を180℃、圧力を0.3MPa以下に維持しながらエチレンオキシド91gを導入し、反応させることによりアルコールエトキシレートを得た。
ガスクロマトグラフ質量分析計:Hewlett−Packard社製のGC−5890と、検出器:水素炎イオン化型検出器(FID)と、カラム:Ultra−1(HP社製、L25m×φ0.2mm×T0.11μm)とを用いて分析した結果、得られたアルコールエトキシレートは、エチレンオキシドの平均付加モル数が1.0であった。また、エチレンオキシドが付加していない化合物(最終的に成分(b0)となるもの)の量が、得られたアルコールエトキシレート全体に対して43質量%であった。
次に、上記で得たアルコールエトキシレート237gを、攪拌装置付の500mLフラスコに採り、窒素で置換した後、液体無水硫酸(サルファン)96gを、反応温度40℃に保ちながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け(硫酸化反応)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を得た。次いで、これを水酸化ナトリウム水溶液で中和することによりB−1を得た。
・B−2:AEPS、ポリオキシエチレンポリオキシプロパン−1,2−ジイルアルキルエーテル硫酸エステルのモノエタノールアミン塩。一般式(IV)におけるR=炭素数12の直鎖状のアルキル基、m=2.0、n=1.0、M=モノエタノールアミン。
[AEPSの合成方法]
撹拌装置、温度制御装置及び自動導入装置を備えたオートクレーブ内に、炭素数12の直鎖の第1級アルコール[東京化成工業株式会社製、商品名:1−ドデカノール(分子量186.33)、純度>99%]640gと、KOH1.0gと、を仕込み、110℃、1.3kPaにて30分間脱水を行った。脱水後、窒素置換を行い、120℃まで昇温した後、プロパン−1,2−ジイルオキシド199gを仕込んだ。次いで、120℃にて付加反応・熟成を行った後、145℃に昇温し、エチレンオキシド303gを仕込んだ。次いで、145℃にて付加反応・熟成を行った後、80℃まで冷却し、4.0kPaで未反応のエチレンオキシドを除去した。未反応のエチレンオキシドを除去した後、酢酸1.0gをオートクレーブ内に加え、80℃で30分間撹拌した後、抜き出しを行い、アルキル基がドデシル基、POの平均付加モル数が1.0、EOの平均付加モル数が2.0であるアルコキシレートを得た。
得られたアルコキシレートを、SOガスを用いて下降薄膜式反応器により硫酸化した。得られた硫酸化物をモノエタノールアミンにて中和し、ポリオキシエチレンポリオキシプロパン−1,2−ジイルアルキルエーテル硫酸エステルのモノエタノールアミン塩(AEPS)を含む組成物を得た。
・B−3:AES、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、EOの平均付加モル数2)、シノリン SPE−1250(商品名)、新日本理化社製、一般式(IV)におけるR=炭素数12のアルキル基、m=2.0、n=0、M=ナトリウム。
<成分(C):直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩>
・C−1:LAS、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、ライポンLH−200(商品名)、ライオン株式会社製。
・C−2:SAS、炭素数14〜17の2級アルカンスルホン酸ナトリウム、クラリアントジャパン社製、商品名「HOSTAPUR SAS 30A」。
<成分(D):酵素>
・D−1:コロナーゼ、コロナーゼ48L(商品名)、ノボザイムズ社製。
・D−2:アルカラーゼ、アルカラーゼ2.5L(商品名)、ノボザイムズ社製。
・D−3:エバラーゼ、エバラーゼ16L(商品名)、ノボザイムズ社製。
<成分(E):水>
・E−1:水、蒸留水、関東化学社製。
<その他任意成分>
・EPノニオン:天然アルコール(質量比で炭素数12の第1級アルコール/炭素数14の第1級アルコール=7/3)に、8モルのエチレンオキシド、2モルのプロピレンオキシド、8モルのエチレンオキシドの順にブロック付加させて得られたノニオン界面活性剤。
・LMAO:ポリオキシエチレンアルキルエーテル、炭素数12及び14の天然アルコール(第1級アルコール)に15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの。
[LMAO合成方法]
プロクター・アンド・ギャンブル社製のCO−1214(商品名、炭素数12及び14の天然アルコール)861.2gと、30質量%NaOH水溶液2.0gとを耐圧型反応容器内に仕込み、該反応容器内を窒素置換した。次に、温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、温度を160℃まで昇温した。次いで、反応液を撹拌しながら、エチレンオキシド(ガス状)760.6gを反応液中に徐々に加えた。この時、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調節しながら、エチレンオキシドを吹き込み管で加えた。
エチレンオキシドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応のエチレンオキシドを留去した。
次に、温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、LMAOを得た。
・MEA:モノエタノールアミン(アルカリ剤)、商品名「モノエタノールアミン」、株式会社日本触媒製。
・ヤシ脂肪酸:アニオン界面活性剤、商品名「ヤシ脂肪酸」、(日油株式会社)。
・BHT:ジブチルヒドロキシトルエン(酸化防止剤)、商品名「SUMILZER BHT−R」、住友化学株式会社製。
・エタノール:水混和性有機溶媒、商品名「特定アルコール95度合成」、日本アルコール販売株式会社製。
・安息香酸ナトリウム:防腐剤、商品名「安息香酸ナトリウム」、(東亞合成)。
・塩化カルシウム:酵素安定化剤、商品名「塩化カルシウム」、(関東化学)。
・乳酸ナトリウム:酵素安定化剤、商品名「乳酸ナトリウム」、(関東化学)。
・Sokalan HP20:再汚染防止剤、商品名「Sokalan HP20」、(BASF)。
・香料:着香剤、特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A。
・色素:着色剤、商品名「緑色3号」、癸巳化成株式会社製。
<実施例1〜16、比較例1〜5>
表1及び2に示す組成に従い、成分(E)に、成分(A)〜(D)を添加し、任意成分と混合して、各例の衣料用液体洗浄剤を得た。
得られた各例の衣料用液体洗浄剤の組成(配合成分、含有量(質量%))を表1及び2に示す。尚、特に断りがない限り質量%は純分を示す。
表中、空欄の配合成分がある場合、その配合成分は配合されていない。
<衣料用液体洗浄剤の評価方法>
各例の衣料用液体洗浄剤について、酵素安定性、再汚染防止効果、液安定性を以下のように評価した。
評価結果を、表1及び2に示す。
<酵素安定性の評価>
(プロテアーゼ活性の測定)
ミルクカゼイン(Casein、Bovine Milk、Carbohydrate and Fatty Acid Free/Calbiochem(登録商標))を1N水酸化ナトリウム(1mol/L水酸化ナトリウム溶液(1N)、関東化学社製)に溶解し、pHを10.5とし、0.05Mホウ酸(ホウ酸(特級)、関東化学社製)水溶液でミルクカゼインの濃度が0.6%になるよう希釈し、プロテアーゼ基質とした。
得られた衣料用液体洗浄剤1gを、塩化カルシウム(塩化カルシウム(特級)、関東化学社製)3°DH硬水で25倍希釈した溶液をサンプル溶液とした。
サンプル溶液1gに、上記プロテアーゼ基質5gを添加し、ボルテックスミキサーで10秒間攪拌した後、37℃、30分間静置して酵素反応を進めた。その後、前記溶液に酵素反応停止剤のTCA(トリクロロ酢酸(特級)、関東化学社製)の0.44M水溶液5gを添加し、ボルテックスミキサーで10秒間攪拌した。その後、この溶液を20℃、30分間静置して、析出する未反応基質を0.45μmフィルターで除去し、ろ液を回収した。
回収したろ液の波長275nmにおける吸光度(吸光度α)を、島津製作所社製紫外可視分光光度計UV−160を用いて測定した。吸光度αが大きいほど、ろ液中に存在するチロシン(プロテアーゼがプロテアーゼ基質を分解することにより産生)の量が多かったことを示す。
目的成分以外の吸収の影響を除くため、別途、各サンプル溶液1gに、酵素反応停止剤であるTCA5gを添加し、ボルテックスミキサーで10秒間攪拌した後、プロテアーゼ基質を5g添加し、ボルテックスミキサーで10秒間攪拌し、0.45μmフィルターで除去してろ液を回収した。その後、前記ろ液の波長275nmの吸光度(吸光度β)を、UV−160を用いて測定した。
(プロテアーゼ活性の保存安定性の評価)
製造後、35℃で4週間保存した衣料用液体洗浄剤(35℃保存品)及び4℃で4週間保存した衣料用液体洗浄剤(4℃保存品)について上記プロテアーゼ活性の測定を行った。それらの測定結果から、下記式により、プロテアーゼ活性残存率(%)を求めた。
なお、下式に代入した各試料の275nmにおける吸光度の値は、気泡等の散乱光を吸光度から除外するため、同時に測定した600nmの吸光度値を除し用いた。
プロテアーゼ活性残存率=(35℃保存品の吸光度α−35℃保存品の吸光度β)/(4℃保存品の吸光度α−4℃保存品の吸光度β)×100
求めたプロテアーゼ活性残存率(%)から、プロテアーゼ活性の保存安定性を以下の評価基準で評価した。
◎:80%以上。
○:70%以上80%未満。
△:60%以上70%未満。
×:60%未満。
かかる評価結果を、酵素安定性(酵素残存率)、酵素安定性(安定性)の欄にそれぞれ示す。
<再汚染防止効果の評価>
各例の液体洗浄剤を用いて、以下に示す洗浄工程、すすぎ工程、乾燥工程をこの順序で3回繰り返す洗濯処理を行った。
洗浄工程:
被洗物として、下記の綿布、ポリエステル(PE)布、湿式人工汚染布及び肌シャツを用いた。
綿布:再汚染判定布として綿メリヤス(谷頭商店製)5cm×5cmを5枚。
ポリエステル(PE)布:再汚染判定布としてポリエステルトロピカル(谷頭商店製)5cm×5cmを5枚。
湿式人工汚染布:財団法人洗濯科学協会製の汚染布(オレイン酸28.3%、トリオレイン15.6%、コレステロールオレート12.2%、流動パラフィン2.5%、スクアレン2.5%、コレステロール1.6%、ゼラチン7.0%、泥29.8%、カーボンブラック0.5%(質量比)の組成の汚れが付着した布)を20枚。
肌シャツ:肌シャツ(LLサイズ、DVD社製)を細かく(3cm×3cm程度)裁断したもの。
Terg−o−tometer(UNITED STATES TESTING社製)内に、25℃の3°DH硬水900mLを入れ、ここに液体洗浄剤0.6gを加え、次いで、前記被洗物を入れた。その後、3°DH硬水を加えて浴比を20倍に調整し、120rpm、25℃で10分間洗浄した。
すすぎ工程:
洗浄後の被洗物を、1分間脱水した後、25℃の3°DH硬水900mLを入れ、120rpm、25℃で3分間すすいだ。この操作(脱水、すすぎ)を2回繰り返した。2回目には、25℃の3°DH硬水900mLに、所定量の柔軟剤を添加してすすぎを行った。柔軟剤には、部屋干しソフラン(ライオン株式会社製)を用いた。
乾燥工程:
すすいだ被洗物を1分間脱水した後、再汚染判定布(綿布、PE布)のみを取り出し、濾紙に挟み、アイロンで乾燥した。
反射率計(分光式色差計SE2000、日本電色工業株式会社製)を用い、洗濯処理前後の再汚染判定布の反射率(Z値)を測定し、下式よりΔZを求めた。
ΔZ=(洗濯処理前のZ値)−(洗濯処理後のZ値)
綿布、PE布のそれぞれの再汚染判定布におけるΔZについて、5枚の平均値を求めた。そして、この平均値を指標とした下記判定基準に従い、液体洗浄剤による綿布、PE布への再汚染防止効果を評価した。下記判定基準において、◎及び○を合格とした。評価結果を表1〜2に示す。
<綿布における判定基準>
◎:△Zが5未満。
○:△Zが5以上7未満。
△:△Zが7以上9未満。
×:△Zが9以上。
<PE布における判定基準>
◎:△Zが3未満。
○:△Zが3以上4未満。
△:△Zが4以上5未満。
×:△Zが5以上。
<液安定性の評価>
透明のガラス瓶(広口規格びん、PS−NO.11)に、衣料用液体洗浄剤100mLを充填し、蓋を閉めて密封した。この状態で5℃(又は25℃)の恒温槽内に7日間静置して保存した。
かかる保存の後、液の外観を目視で観察し、下記評価基準に従って、衣料用液体洗浄剤の外観安定性を評価した。
(評価基準)
◎:ガラス瓶の底部に沈殿物質が認められず、液の流動性がある。
○:ガラス瓶の底部に沈殿物質が認められず、一部にゲル化が認められるが、室温下で3時間静置するとゲル化した部分は見られず、液全体が流動するようになる。
△:ガラス瓶の底部に沈殿物質が認められるが、ガラス瓶を軽く振ると、その沈殿物質は消失(溶解)する。
×:ガラス瓶の底部に沈殿物質が認められ、ガラス瓶を軽く振ってもその沈殿物質は消失しない、又は、衣料用液体洗浄剤の製造直後にゲル化もしくは白濁した。
かかる評価結果を、表1及び2の常温安定性(25℃)、低温安定性(5℃)の欄にそれぞれ示す。
Figure 2017038930
Figure 2017038930
表1及び2に示す結果から、本願発明を適用した実施例1〜16の衣料用液体洗浄剤は、酵素安定性、再汚染防止効果、及び液安定性のいずれも優れていた。
一方、成分(C)を含まない衣料用液体洗浄剤(比較例1)では、充分な低温安定性が得られなかった。
成分(B)を含まない衣料用液体洗浄剤(比較例2、3)では、充分な酵素安定性が得られなかった。
(B)/(C)が本願発明の範囲外である衣料用液体洗浄剤(比較例4)では、充分な液安定性が得られなかった。
(A)/((B)+(C))が本願発明の範囲外である衣料用液体洗浄剤(比較例5)では、充分な再汚染防止効果が得られなかった。
以上の結果から、本発明を適用した衣料用液体洗浄剤は、液安定性に優れ、かつ、再汚染防止効果、及び酵素安定性も良好であることが確認できた。
本発明の衣料用液体洗浄剤は、液安定性を有し、かつ、再汚染防止効果、及び酵素安定性に優れる。

Claims (2)

  1. 下記成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、及び成分(E)を含む衣料用液体洗浄剤であって、
    成分(A)/[成分(B)+成分(C)]で表される質量比が0.5〜3.5であり、
    成分(B)/成分(C)で表される質量比が90/10〜10/90であり、
    前記成分(A)が一般式(I)又は(II)で表されるノニオン界面活性剤であり、
    −C(=O)O−[(EO)/(PO)]−(EO)−R・・・(I)
    −O−[(EO)/(PO)]−(EO)−H・・・(II)
    (式(I)中、Rは炭素数7〜22の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜6のアルキル基であり、sはEOの平均繰り返し数を表し、6〜20の数であり、tはPOの平均繰り返し数を表し、0〜6の数であり、uはEOの平均繰り返し数を表し、0〜20の数であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表す。
    式(II)中、Rは炭素数7〜22の分岐鎖の炭化水素であり、酸素原子と結合する炭素原子は2級炭素原子であり、vはEOの平均繰り返し数を表し、3〜20の数であり、wはPOの平均繰り返し数を表し、0〜6の数であり、xはEOの平均繰り返し数を表し、0〜20の数であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表す。)。
    前記成分(B)がポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸又はその塩であり、
    前記成分(C)が直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩であり、
    前記成分(D)が酵素であり、
    前記成分(E)が水である、衣料用液体洗浄剤。
  2. 前記成分(E)の含有量が、衣料用液体洗浄剤の総質量に対し、10〜50質量%である、請求項1に記載の衣料用液体洗浄剤。
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