JP6945442B2 - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
特許文献1の液体洗浄剤組成物では、洗浄力やすすぎの回数が少なくて済むこと(すすぎ性)について検討されていない。
[1](A)成分、(B)成分、及び(C)成分を含み、
前記(A)成分が高級脂肪酸又はその塩を除く界面活性剤であり、
前記(B)成分が下記式(b)で表される有機溶剤であり、
前記(C)成分が下記式(c)で表される化合物である、液体洗浄剤組成物。
R5O(C2H4O)X(C3H6O)YR6 ・・・(c)
(式(c)中、R5は炭素数1〜7のアルキル基であり、R6は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基であり、Xは、0≦X≦3の数であり、Yは、0≦Y≦3の数であり、X及びYが同時に0であることはない。)
[2]前記(A)成分が、ノニオン界面活性剤を含む、[1]に記載の液体洗浄剤組成物。
[3]さらに(D)成分:高級脂肪酸又はその塩を含む、[1]又は[2]に記載の液体洗浄剤組成物。
[4](B)成分/(C)成分で表される質量比が、0.1〜50である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の液体洗浄剤組成物。
[5]前記(A)成分がノニオン界面活性剤を含み、ノニオン界面活性剤/[(B)成分+(C)成分]で表される質量比が、0.5〜30である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の液体洗浄剤組成物。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を含む。
<(A)成分>
具体的には、例えば、三菱化学株式会社製のDiadol(商品名、C13(Cの後の数字は炭素数を示す。以下同様。))、Shell社製のNeodol(商品名、C12とC13との混合物)、Sasol社製のSafol23(商品名、C12とC13との混合物)等のアルコールに対して、12モル相当又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;プロクター・アンド・ギャンブル社製のCO−1214又はCO−1270(商品名)等の天然アルコールに対して、10モル、12モル相当又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;ブテンを3量化して得られるC12アルケンをオキソ法に供して得られるC13アルコールに対して、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol TO7、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、9モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XP90、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XL70、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、6モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XA60、BASF社製);炭素数12〜14の第2級アルコールに対して、5モル相当、7モル相当、9モル相当又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:ソフタノール50、ソフタノール70、ソフタノール90、ソフタノール150、株式会社日本触媒製);ヤシ脂肪酸メチル(ラウリン酸/ミリスチン酸=8/2)に対して、アルコキシル化触媒を用いて、15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(ポリオキシエチレンヤシ脂肪酸メチルエステル(EO15モル))、天然アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)にエチレンオキシド、およびプロピレンオキシドをブロック付加したものなどが挙げられる。
濃縮洗剤のゲル化防止やすすぎ性向上の観点から、特に好ましいものとして、炭素数12〜14の天然アルコールに対して、10モル相当のエチレンオキシドを付加したもの、炭素数12〜14の第2級アルコールに対して、5モル相当又は7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:ソフタノール50、ソフタノール70、株式会社日本触媒製)、天然アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)に、8モル相当のエチレンオキシド、2モル相当のプロピレンオキシド、8モル相当のエチレンオキシドを、この順にブロック付加したものが挙げられる。
R7−X−[(EO)s/(PO)t]−(EO)u−R8 ・・・(a)
(式(a)中、R7は炭素数8〜22の炭化水素基であり、Xは2価の連結基を表し、R8は水素原子、又は炭素数1〜6のアルキル基であり、sはEOの平均繰り返し数を表し、5〜20の数であり、tはPOの平均繰り返し数を表し、0〜6の数であり、uはEOの平均繰り返し数を表し、0〜20の数であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表す。)
R7は、アルキル基、アルケニル基が好ましい。
R7は直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよい。
洗浄力のさらなる向上を図る観点から、R7は、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数8〜22のアルキル基、又は直鎖もしくは分岐鎖の炭素数8〜22のアルケニル基が好ましい。
Xは2価の連結基である。2価の連結基としては、−O−、−COO−、−CONH−等が挙げられ、なかでも−O−が好ましい。
Xが−O−、−COO−又は−CONH−である化合物は、1級もしくは2級の高級アルコール(R7−OH)、高級脂肪酸(R7−COOH)又は高級脂肪酸アミド(R7−CONH)を原料として得られる。
R8は、水素原子、又は炭素数1〜6のアルキル基であり、直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよい。
なかでも水素原子、メチル基、エチル基が好ましい。
式(a)中、s、uは、それぞれ独立にEOの平均繰り返し数を表す数である。
s+uは5〜20であることが好ましく、6〜18がより好ましく、11〜18がさらに好ましい。上記下限値以上であれば、成分自体の原料臭気の劣化を抑制しやすい。上記上限値以下であれば、HLB値が高くなりすぎず、皮脂洗浄力がより向上しやすくなる。
式(a)中、tは、POの平均繰り返し数を表す数である。
tは0〜6の数であり、0〜3が好ましい。上記上限値以下であれば、液安定性がより向上しやすくなる。
tが1以上である場合、[(EO)s/(PO)t]において、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とは、ランダム状に結合してもよいし、ブロック状に結合してもよい。
なお、本明細書において平均繰り返し数は、ガスクロマトグラフィー等によって測定することができる。
当該ナロー率が高いほど、良好な洗浄力が得られる。また、当該ナロー率が20質量%以上、特に25質量%以上であると、界面活性剤の原料臭気の少ない洗浄剤組成物が得られやすくなる。
化合物(a)を常法により製造した場合、生成物中には、化合物(a)とともに、洗浄力に寄与しない成分、例えば化合物(a)の原料である脂肪酸エステルや、式(a)で表されるノニオン界面活性剤のsが1または2であるエチレンオキシド付加体が共存し、ナロー率を低下させる。そのためナロー率が高いと、共存する成分が充分に少なく、洗浄力の低下、原料臭気の問題が生じにくくなる。
前記ナロー率の上限値としては特に限定されないが、実質的には80質量%以下であることが好ましい。
前記ナロー率としては、液安定性と溶解性が向上するため、20〜50質量%であることがより好ましく、20〜40質量%がさらに好ましい。
ここで、本明細書において「ナロー率」とは、EOの付加モル数が異なるエチレンオキシド付加体の分布の割合を示し、下記の数式(S)で表される。
かかる方法に用いられる表面改質された複合金属酸化物触媒の好適なものとしては、具体的には、金属水酸化物等により表面改質された金属イオン(Al3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等)が添加された酸化マグネシウム等の複合金属酸化物触媒や金属水酸化物および/または金属アルコキシド等により表面改質されたハイドロタルサイトの焼成物触媒が挙げられる。
前記複合金属酸化物触媒を用いた表面改質においては、複合金属酸化物と、金属水酸化物および/または金属アルコキシドとを併用することが好ましい。この場合、複合金属酸化物100質量部に対して、金属水酸化物及び/または金属アルコキシドの割合を0.5〜10質量部とすることが好ましく、1〜5質量部とすることがより好ましい。
また、その他の化合物(a)の製造法としては、アルカリ土類金属化合物とオキシ酸等の混合物より調製されるアルコキシル化触媒により、脂肪酸アルキルエステルにアルキレンオキシドを付加する方法がある。上記のアルコキシル化触媒については、特許第04977609号公報、WO1993004030号公報、WO2002038269号公報、WO2012028435号公報等で開示されており、例えば、カルボン酸のアルカリ土類金属塩及び/又はヒドロキシカルボン酸のアルカリ土類金属塩と硫酸等の混合物より調製したアルコキシル化触媒等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
アニオン界面活性剤の塩の形態としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。
これらのアニオン界面活性剤は、市場において容易に入手することができる。また、公知の方法により合成したものを用いてもよい。
アニオン界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミン又はその塩が好ましく、カプリル酸ジメチルアミノプロピルアミド、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミド又はこれらの塩がより好ましい。
カチオン界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
両性界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(B)成分は、下記一般式(b)で表される有機溶剤である。
(B)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(C)成分は、下記一般式(c)で表される化合物である。
R5O(C2H4O)X(C3H6O)YR6 ・・・(c)
(式(c)中、R5は炭素数1〜7のアルキル基であり、R6は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基であり、Xは、0≦X≦3の整数であり、Yは、0≦Y≦3の整数であり、X及びYが同時に0であることはない。)
(C)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
液体洗浄剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、(A)成分、(B)成分及び(C)成分以外の成分(任意成分)を含有してもよい。
任意成分としては、液体洗浄剤に通常用いられる成分が挙げられ、例えば、水、高級脂肪酸又はその塩(以下、(D)成分ともいう)、(B)成分及び水以外の溶剤(以下、他の溶剤ともいう)、キレート剤、酵素、ハイドロトロープ剤(例えば、ポリエチレングリコール、芳香族スルホン酸又はその塩など)、洗浄性ビルダー、洗浄性ポリマー、安定化剤、アルカリ剤(例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン等)、過酸化水素、金属イオン捕捉剤、シリコーン等の風合い向上剤、防腐剤、蛍光剤、移染防止剤、パール剤、酸化防止剤、抗菌剤、着色剤として汎用の色素又は顔料、乳濁化剤、香料、pH調整剤などが挙げられる。
(A)〜(C)成分の含有量の合計は、100質量%を超えない。
(D)成分は、高級脂肪酸又はその塩である。成分(D)を配合することにより、すすぎ性がより向上しやすくなる。
(D)成分の炭素数は、8〜20であることが好ましく、12〜14であることがより好ましい。
(D)成分の炭素鎖は直鎖であってもよく分岐鎖であってもよい。
(D)成分としては、としては、ラウリン酸(ドデカン酸)、トリデシル酸、ミリスチン酸(テトラデカン酸)が好ましい。
(D)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
他の溶剤としては、従来、衣料用などの液体洗浄剤に用いられている溶剤であればよく、例えば、炭素数2〜4の1価アルコール、炭素数2〜4の多価アルコールが挙げられる。
炭素数2〜4の1価アルコールとしては、例えば、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールなどが挙げられる。
炭素数2〜4の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。
これらの中でも、エタノール、プロピレングリコールが好ましく、プロピレングリコールが特に好ましい。これらは成分自体の臭気が少ない上、液安定性を向上しやすい。
本発明の液体洗浄剤組成物は、汚れ粒子や色素を分散できる洗浄性ポリマーを含んでもよい。
洗浄性ポリマーとしてはポリカルボン酸系ポリマー及び/又はその塩が挙げられ、具体的には、ポリアクリル酸及びその塩、ポリマレイン酸及びその塩、アクリル酸−マレイン酸コポリマー及びその塩、炭化水素−アクリル酸コポリマー及びその塩、炭化水素−マレイン酸コポリマーなどが挙げられる。塩は、一部でも全部でも良く、塩としてはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩やアルカノールアミン等の有機アミン塩が好ましい。
これらの中でも、ポリアクリル酸及びその塩、炭化水素−マレイン酸コポリマーが特に好ましい。これらは(A)成分に良好に溶解し、液安定性に優れる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、金属イオンをキレートできるキレート剤を含んでもよい。
キレート剤としては有機キレート剤が挙げられ、具体的には、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、リンゴ酸、グルコン酸、ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラキシメチレンスルホン酸等の有機ホスホン酸誘導体またはそれらの塩などが挙げられる。これらの中でも、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラキシメチレンスルホン酸がより好ましく、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸が特に好ましい。
液体洗浄剤組成物が酵素を含有していれば、液体洗浄剤組成物を被洗物に直接塗布した際の塗布洗浄性がより向上する。
酵素としては、例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼ、セルラーゼ等が挙げられる。
一般に、プロテアーゼを含有する製剤(プロテアーゼ製剤)が市販されている。液体洗浄剤を調製する際、プロテアーゼは、通常、このプロテアーゼ製剤を用いて配合される。
プロテアーゼ製剤としては、例えば、ノボザイムズ社から入手できる商品名Savinase16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL、Everlase 16L TypeEX、Everlase Ultra 16L、Esperase 8L、Alcalase 2.5L、Alcalase Ultra 2.5L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Coronase 48L;ジェネンコア社から入手できる商品名Purafect L、Purafect OX、Properase Lなどが挙げられる。
リパーゼ製剤としては、例えば、ノボザイムズ社から入手できる商品名Lipex 100L、Lipolase 100Lなどが挙げられる。
セルラーゼ製剤としては、例えば、ケアザイム4500L(商品名、ノボザイムズ社製)、ケアザイムプレミアム4500L(商品名、ノボザイムズ社製)、エンドラーゼ5000L(商品名、ノボザイムズ社製)、セルクリーン4500T(商品名、ノボザイムズ社製)などが挙げられる。
マンナナーゼ製剤としては、例えば、ノボザイムズ社から入手できる商品名Mannaway 4L等が挙げられる。
酵素は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の液体洗浄剤組成物が酵素を含む場合、酵素の含有量は、酵素製剤として、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1〜3質量%が好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物は特に制限されず、従来公知の製造方法によって製造される。
例えば、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、必要に応じて任意成分とを、溶媒(例えばイオン交換水等の水)に混合して溶解することにより製造することができる。なお、各成分を混合して溶解した混合溶液にpH調整剤を加えて、所定のpHになるように調整してもよい。
例えば(B)成分以外の配合成分を水に加えて混合してpH4〜10の混合液とし、該混合液に(B)成分を添加し混合して液体洗浄剤を得ることができる。(B)成分が添加される混合液のpHが上記範囲内であると(B)成分の分解を防止できる点で好ましい。前記混合液の温度は15〜40℃が好ましい。
液体洗浄剤組成物の25℃でのpHが上記範囲内であれば、液体洗浄剤組成物の液安定性がより良好に維持される。
本発明において、液体洗浄剤組成物のpHは、液体洗浄剤組成物を25℃に調整し、pHメーター等により測定される値を示す。
液体洗浄剤組成物の使用方法は、例えば、液体洗浄剤組成物を洗濯時に被洗物と一緒に水に投入する方法(通常洗浄)、液体洗浄剤組成物を予め水に溶解して調製される液体洗浄剤組成物水溶液に被洗物を浸漬する方法等が挙げられる。また液体洗浄剤組成物を被洗物に直接塗布して一定時間放置し、その後、通常の洗濯を行ってもよい(塗布洗浄)。
被洗物の例としては、例えば、衣類、布巾、タオル類、シーツ等の繊維製品が挙げられる。
液体洗浄剤組成物を水に溶解して使用する場合、例えば、5〜5000倍(体積基準)に希釈することが好ましい。
<液体洗浄剤組成物の調製>
表1〜3に示す組成に従い、(A)成分、(C)成分、およびその他の任意成分を水に加えて混合し、得られた混合液に(B)成分を添加して液体洗浄剤を得た。前記混合液の温度は25℃であり、(B)成分を添加する前の混合液のpHが7となるようにpH調整剤を適量添加した。
表中の配合量の単位は「質量%」であり、いずれの成分も純分換算量を示す。
表中の空欄はその成分が配合されていないことを示す。
「バランス」は、各例の組成物に含まれる全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となるように水が配合されていることを意味する。
以下に、表中に示した成分について説明する。
・A−1:ヤシ脂肪酸メチル(質量比でラウリン酸メチル/ミリスチン酸メチル=8/2の混合物)に、アルコキシル化触媒を用いて、15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(ポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル(MEE))。上記一般式(a)中、R7=炭素数11の直鎖のアルキル基及び炭素数13の直鎖のアルキル基、R8=メチル基、−X−が−COO−であり、s=15、t=0、u=0、ナロー率30%。下記合成方法により合成されたもの。
・A−2:炭素数12及び14の天然アルコール(第1級アルコール)に15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(ポリオキシエチレンアルキルエーテル(15EO))。上記一般式(a)中、R7=炭素数12のアルキル基及び炭素数14のアルキル基、−X−が−O−であり、s=15、t=0、u=0。下記合成方法により合成されたもの。
・A−3:炭素数12及び14の天然アルコール(第1級アルコール)に10モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(ポリオキシエチレンアルキルエーテル(10EO))。上記一般式(a)中、R7=炭素数12のアルキル基及び炭素数14のアルキル基、−X−が−O−であり、s=10、t=0、u=0。下記合成方法により合成されたもの。
・A−4:炭素数12〜14の第2級アルコールに、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(株式会社日本触媒製、商品名「ソフタノール70」)。上記一般式(a)中、R7=炭素数12〜14の分岐鎖のアルキル基、−X−が−O−であり、s=7、t=0、u=0。
・A−5:炭素数12〜14の第2級アルコールに、5モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(株式会社日本触媒製、商品名「ソフタノール50」)。上記一般式(a)中、R7=炭素数12〜14の分岐鎖のアルキル基、−X−が−O−であり、s=5、t=0、u=0。
・A−6:天然アルコール(質量比で炭素数12アルコール/炭素数14アルコール=7/3)に、8モル相当のエチレンオキシド、2モル相当のプロピレンオキシド、8モル相当のエチレンオキシドを、この順にブロック付加したもの。上記一般式(a)中、R7=炭素数12のアルキル基及び炭素数14のアルキル基、−X−が−O−であり、s=8、t=2、u=8。
・A−7:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、BASF社製。
・A−8:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ライオン株式会社製、商品名「ライポンLS−250」。
・A−9:ポリオキシエチレンプロピレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム。下記合成方法により合成されたもの。
特開2000−144179号公報に記載の合成方法に準じ、以下のようにしてA−1を合成した。
組成が2.5MgO・Al2O3・wH2Oである水酸化アルミナ・マグネシウム(、協和化学工業株式会社製、商品名「キョーワード300」)を600℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成して、焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒を得た。焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒2.2gと、0.5N水酸化カリウムエタノール溶液2.9mLと、ラウリン酸メチルエステル280gと、ミリスチン酸メチルエステル70gとを4Lオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内で触媒の改質を行った。次いで、オートクレーブ内を窒素で置換した後、温度を180℃、圧力を0.3MPaに維持しつつ、エチレンオキシド1052gを導入し、撹拌しながら反応させた。
得られた反応液を80℃に冷却し、水159gと、濾過助剤として活性白土及び珪藻土をそれぞれ5gとを添加し混合した後、触媒を濾別してA−1を得た。
下記測定条件により、酸化エチレンの付加モル数が異なる酸化エチレン付加体の分布を測定し、前記数式(S)によりナロー率(質量%)を算出した。
[HPLCによる酸化エチレン付加体の分布の測定条件]
・装置:LC−6A(株式会社島津製作所製)、
・検出器:SPD−10A、
・測定波長:220nm、
・カラム:Zorbax C8(Du Pont株式会社製)、
・移動相:アセトニトリル/水=60/40(体積比)、
・流速:1mL/分、
・温度:20℃
プロクター・アンド・ギャンブル社製のCO−1214(商品名)224.4gと、30質量%NaOH水溶液2.0gとを耐圧型反応容器内に仕込み、該反応容器内を窒素置換した。次に、温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、温度を160℃まで昇温した。次いで、反応液を撹拌しながら、エチレンオキシド(ガス状)760.6gを反応液中に徐々に加えた。この時、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調節しながら、エチレンオキシドを吹き込み管で加えた。
エチレンオキシドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応のエチレンオキシドを留去した。
次に、温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、A−2を得た。
原料アルコールとしてP&G社製の天然アルコール(商品名「CO−1270」、炭素数12のアルコールと炭素数14のアルコールとの質量比75/25の混合物)の224.4gと、30質量%NaOH水溶液の2.0gとを容量4Lのオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ内を窒素置換した。次に温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、温度を160℃まで昇温した。次いで、反応液を撹拌しながらエチレンオキシド(ガス状)52gを反応液中に徐々に加えて反応させた。このとき、吹き込み管を用い、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調整しながらエチレンオキシドを反応液中に加えた。
エチレンオキシドの添加終了後、温度145℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した。その後、さらにプロピレンオキシド(ガス状)68gを反応液中に徐々に加えて反応させた。このとき、吹き込み管を用い、添加速度を調整しながらプロピレンオキシドを反応液中に加えた。
プロピレンオキシドの添加終了後、温度145℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した。その後、未反応のプロピレンオキシドを留去した。
次いで、反応液の温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、中間体を得た。
次いで、得られた中間体237gを、撹拌装置付の500mLフラスコに採り、フラスコ内を窒素で置換した後、液体無水硫酸(サルファン)96gを、反応温度40℃に保ちながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間撹拌を続け(硫酸化反応)、ポリオキシエチレンプロピレンアルキルエーテル硫酸を得た。次いで、得られたポリオキシエチレンプロピレンアルキルエーテル硫酸を水酸化ナトリウム水溶液で中和することにより、A−9を得た。
・B−1:3−メトキシ−3−メチルブタノール(クラレ社製、商品名「ソルフィット」)。上記一般式(b)中、R1=メチル基、R2=水素原子、R3=水素原子、R4=水素原子。
・C−1:ブチルカルビトール(ジエチレングリコールモノブチルエーテル、日本乳化剤株式会社製)。上記一般式(c)中、R5=ブチル基、X=2、Y=0、R6=水素原子。
・C−2:ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールモノブチルエーテル(ライオンスペシャリティケミカルズ株式会社製、商品名「レオソルブ703B」)。
上記一般式(c)中、R5=ブチル基、X=1、Y=1.9、R6=水素原子。
・D−1:椰子脂肪酸(日油株式会社製、商品名「ヤシ脂肪酸」)。
・プロピレングリコール:株式会社ADEKA製、商品名「プロピレングリコール」。
・モノエタノールアミン:株式会社日本触媒製、商品名「モノエタノールアミン」。
・パラトルエンスルホン酸:協和発酵工業株式会社製、商品名「PTS酸」。
・クエン酸:一方社油脂工業株式会社製、商品名「液体クエン酸」。
・ポリアクリル酸ナトリウム:花王株式会社製、商品名「ポイズ536」、質量平均分子量:8000)。
・過酸化水素:関東化学株式会社製。
・HEDP:1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(イタルマッチ社製、商品名「デイクエスト2010」)。
・塩化ジデシルジメチルアンモニウム:ライオンスペシャリティケミカルズ株式会社製、商品名「アーカード210」。
・アルカラーゼ:ノボザイムズ社製、商品名「Alcalase2.5L」。
・色素:癸巳化成株式会社製、商品名「緑色3号」。
・香料:特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A。
・水酸化ナトリウム(pH調整剤):鶴見曹達株式会社製、商品名「水酸化ナトリウム」。
・精製水:関東化学株式会社製。
表1〜3の各例に示す液体洗浄剤組成物0.5gを、25℃に調温した水道水に溶解して洗浄液を調製した。この洗浄液20mLをエプトン管に入れ、このエプトン管を手で1ストローク/秒で20回振とうした。振とう終了から1分後のそれぞれの泡の高さ(泡と洗浄液との境界から、泡の上端面までの体積)を読み取り、下記評価基準に従って、すすぎ性を評価した。下記評価基準において、◎◎◎、◎◎、◎、○○及び○を合格とした。
(評価基準)
◎◎◎:泡の高さが30mm未満。
◎◎ :泡の高さが30mm以上50mm未満。
◎ :泡の高さが50mm以上70mm未満。
○○ :泡の高さが70mm以上90mm未満。
○ :泡の高さが90mm以上120mm未満。
△ :泡の高さが120mm以上150mm未満。
× :泡の高さが150mm以上。
油化協布(未汚れ布)に人工汚垢を含浸させて作製した人工汚垢布(洗濯科学協会製)を、5×5cmに裁断したものを汚染布とした。洗浄試験器として、Terg−O−tometer(UNITED STATES TESTING社製)を用いた。洗浄液として、水(25℃、5゜DH)900mLに対して、液体洗浄剤組成物を200ppmになる様に加え、30秒間撹拌して調製したものを用いた。
洗浄試験器に、洗浄液と、上記の人工汚垢布5枚と、洗浄メリヤス布とを投入し、浴比30倍に合わせて、120rpm、25℃で10分間洗浄した。その後、二槽式洗濯機(三菱電機社製:製品名CW−C30A1−H1)に移し、1分間脱水後、水30L中で3分間濯ぎ、風乾した。
未汚れ布、および洗浄前後の人工汚垢布について、それぞれ反射率を色差計(日本電色社製:製品名SE2000型)で測定し、下記式により洗浄率(%)を求めた。ただし、K/Sは、(1−R/100)2/(2R/100)である(Rは、未汚れ布、および洗浄前後の人工汚垢布の反射率(%)を示す。)。
洗浄率(%)=(洗浄前の人工汚垢布のK/S−洗浄後の人工汚垢布のK/S)/(洗浄前の人工汚垢布のK/S−未汚れ布のK/S)×100。
◎:洗浄率が70%以上。
○:洗浄率が60%以上、70%未満。
△:洗浄率が50%以上、60%未満。
×:洗浄率が50%未満。
透明のガラス瓶(広口規格びん、PS−NO.11)に、各例の液体洗浄剤組成物100mLを充填し、蓋を閉めて密封した。この状態で5℃又は25℃の恒温槽内に7日間静置して保存した。
かかる保存の後、液の外観を目視で観察し、下記評価基準に従って、液体洗浄剤組成物の液安定性を評価した。△以上を合格とした。
(評価基準)
○:ガラス瓶の底部に沈殿物質が認められず、液の流動性がある。
△:ガラス瓶の底部に沈殿物質が認められるが、ガラス瓶を軽く振ると、その沈殿物質は消失(溶解)する。
×:ガラス瓶の底部に沈殿物質が認められ、ガラス瓶を軽く振ってもその沈殿物質は消失しない、又は、液体洗浄剤組成物の製造直後にゲル化もしくは白濁を生じる。
(C)成分を含有しない比較例1は、すすぎ性において劣っていた。
(B)成分を含有しない比較例2は、すすぎ性において劣っていた。
(B)成分も(C)成分もいずれも含まない比較例3は、すすぎ性、液安定性において劣っていた。
Claims (3)
- (A)成分、(B)成分、及び(C)成分を含み、
前記(A)成分が高級脂肪酸又はその塩を除く界面活性剤であり、
前記(B)成分が下記式(b)で表される有機溶剤であり、
前記(C)成分が下記式(c)で表される化合物であり、
前記(A)成分がノニオン界面活性剤を含み、
ノニオン界面活性剤/[(B)成分+(C)成分]で表される質量比が2〜15であり、
(B)成分/(C)成分で表される質量比が1〜10であり、
(B)成分と(C)成分の合計量が、液体洗浄剤組成物の総質量に対し、4〜30質量%である、繊維製品用液体洗浄剤組成物。
R5O(C2H4O)X(C3H6O)YR6 ・・・(c)
(式(c)中、R5は炭素数1〜7のアルキル基であり、R6は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基であり、Xは、0≦X≦3の整数であり、Yは、0≦Y≦3の整数であり、X及びYが同時に0であることはない。) - さらに(D)成分:高級脂肪酸又はその塩を含む、請求項1に記載の繊維製品用液体洗浄剤組成物。
- 前記(A)成分の含有量が、液体洗浄剤組成物の総質量に対し、5〜65質量%であり、
(A)成分/(B)成分で表される質量比が1〜100であり、
(A)成分/(C)成分で表される質量比が1〜100であり、
前記(A)成分が高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤を含み、カチオン界面活性剤を含まない、請求項1又は2に記載の繊維製品用液体洗浄剤組成物。
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