JPWO2016133101A1 - 凹凸転写フィルム - Google Patents

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Abstract

加圧によっても表面凹凸が潰れにくく安定している凹凸転写フィルムを提供することを課題とする。フィルムの片面が表面凹凸を有し、前記表面凹凸を有する面の60°グロスが20%以下であり、表面粗さRa が0.2μm 以上2.5μm 以下であり、40MPa の圧力で30 秒間の加圧プレスを施した後の60°グロスの上昇率が、前記加圧プレスを施す前の60°グロスに対して25%以下であり、前記加圧プレスを施した後の表面粗さRa の低減率が、前記加圧プレスを施す前の表面粗さRa に対して20%以下である凹凸転写フィルム。

Description

本発明は、凹凸転写フィルムに関し、更に詳しくは、電子機器物品内で用いられるフィルム製品表面等に凹凸を転写してマット調の外観品位を与えるための凹凸転写フィルムに関する。
携帯電話やパーソナルコンピューターなどの電子機器内の回路基盤は、外部からの電磁波ノイズや機器内部の電子部品から発せられる電磁波ノイズによる誤作動を防止するため、電磁波シールド対策が広く行われている。
電磁波シールド対策として、一般に電磁波シールドフィルムが用いられており、このような電磁波シールドフィルムは保護層とシールド層を有している。前記構造を有する電磁波シールドフィルムの製造法の1つとしては、転写フィルムを用いるものがあり、転写フィルム上に保護層をコーティングして、保護層上にさらにシールド層、接着剤層が積層され、加熱プレスにて被転写体上に接着剤層、シールド層、保護層が転写される。前記製造法で用いられる転写フィルムは、転写される保護層の意匠性を目的として転写面をマット調にすることが求められており、一般的に基材フィルムとしてサンドブラスト処理したフィルムが使用されている。
サンドブラスト処理等により表面凹凸を有する表面加工フィルムとしては、例えば特許文献1が知られている。
特開2004−231727号公報(実施例2)
しかしながら、例えば、特許文献1のような従来提案されているサンドブラストフィルムは加圧により表面凹凸が潰れ表面粗さが変化してしまう問題がある。加圧による表面凹凸低減は、ハンドリング時に圧痕が付きやすく被転写面への外観にも影響し、加圧プレス工程においても表面凹凸が潰れ表面粗さが変化してしまい意匠性が低下してしまう。
本発明は、かかる従来の問題を解決しようとするものであって、加圧によっても表面凹凸が潰れにくく安定している凹凸転写フィルムを提供しようとするものである。
解決を解決するための手段
即ち、本発明は、以下の構成よりなる。
1. フィルムの片面が表面凹凸を有し、前記表面凹凸を有する面の60°グロスが20%以下であり、40MPaの圧力で30秒間の加圧プレスを施した後の60°グロスの上昇率が、前記加圧プレスを施す前の60°グロスに対して25%以下であることを特徴とする凹凸転写フィルム。
2. フィルムの表面凹凸を有する面の表面粗さRaが0.2μm以上2.5μm以下であり、40MPaの圧力で30秒間の加圧プレスを施した後の表面粗さRaの低減率が、前記加圧プレスを施す前の表面粗さRaに対して20%以下であることを特徴とする上記第1に記載の凹凸転写フィルム。
3. 片面に表面凹凸を有するフィルムが、基材フィルムの片面に凹凸層を有するものであり、前記凹凸層が、樹脂(A)及び粒子(B)を含むことを特徴とする上記第1または第2に記載の凹凸転写フィルム。
4. 凹凸層が、以下の式(1)を満足することを特徴とする上記第3に記載の凹凸転写フィルム。
(1/4)×D≦d≦(3/4)×D ・・・(1)
ここで、dは凹凸層の膜厚[μm]、Dは粒子(B)の平均粒子径[μm]を示す。
5. 粒子(B)の平均粒子径が、1μm以上10μm以下であることを特徴とする上記第3または第4に記載の凹凸転写フィルム。
6. 粒子(B)の含有量が、樹脂成分100質量部に対して20質量部以上70質量部以下であることを特徴とする上記第3〜第5のいずれかに記載の凹凸転写フィルム。
7. 凹凸層上に離型層を有することを特徴とする上記第3〜第6のいずれかに記載の凹凸転写フィルム。
8. 離型層の凹凸層と接していない反対面の60°グロスが、20%以下であることを特徴とする上記第7に記載の凹凸転写フィルム。
9. 上記第1〜第8のいずれかに記載の凹凸転写フィルムを使用して作成された保護層を有することを特徴とする電磁波シールドフィルム。
発明の効果
本発明によれば、被転写面のマット性に優れ、かつ加圧によっても表面凹凸が潰れにくく安定している凹凸転写フィルムを提供することができる。そして、本発明によれば、被転写面のマット性に優れた電磁波シールドフィルム等の電子機器用フィルムの効率的な提供が可能となる。
本発明の凹凸転写フィルムの断面模式図である。 本発明の凹凸転写フィルムを使用して転写する場合の積層状態を示す断面模式図である。
(凹凸転写フィルム)
本発明の凹凸転写フィルムは、片面に表面凹凸を有するフィルムであって、ヘアーライン加工、サンドブラスト加工、梨地加工、賦形加工が施されてなるものであっても良いが、例えば、図1に示されるように、基材フィルム11、凹凸層12を含んでなることが好ましい。また、凹凸層12上にさらに離型層13を設けることも可能である。凹凸層12には、少なくともバインダー樹脂および粒子14を含むことが好ましい。凹凸層12に粒子14を含むことで適度な表面凹凸性をもった凹凸転写フィルムを提供することができる。
そして、本発明の凹凸転写フィルムは、例えば、図2に示されるように、例えば、電磁波シールドフィルムを製造するために、凹凸層12上に保護層23とシールド層22がこの順に積層され、例えば、フレキシブル基板用CCLのような被転写体21上に、保護層23とシールド層22が転写されるものであることが好ましい。シールド層22と被転写体21の間には更に接着層が設けられている場合もある。凹凸転写フィルムの凹凸層12の表面が細かな凹凸を有していることにより、凹凸層12と接していない反対表面に積層される保護層23の表面には、細かな凹凸が転写され、マット調の外観品位を持つことになる。結果として、被転写体21上に、シールド層22及び保護層23が転写された電磁波シールドフィルムの保護層側の表面は細かな凹凸を有し、マット調の外観品位を有するものとなる。
前記、凹凸層12と保護層23の間には、離型性を向上させるため、離型層13を設けることも好ましい形態である。
以下、基材フィルム上に凹凸層を有する層構造を例に挙げて説明する。
(基材フィルム)
本発明における基材として用いるフィルムを構成する樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、および共重合成分として、例えば、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコールなどのジオール成分や、アジピン酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分などを共重合したポリエステル樹脂などを用いることができる。なかでも、機械的強度、耐薬品性、耐熱性の点からポリエステル樹脂が好ましい。
本発明で基材フィルムとして特に好適に用いられるポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートであり、これらを混用使用しても構わない。これらのポリエステル樹脂の中でも、物性とコストのバランスからポリエチレンテレフタレートが最も好ましい。また、これらのポリエステルフィルムは二軸延伸することで耐薬品性、耐熱性、機械的強度などを向上させることができる。
また、前記ポリエステルフィルムは、単層であっても複層であってもかまわない。また、本発明の効果を奏する範囲内であれば、これらの各層には、必要に応じて、ポリエステル樹脂中に各種添加剤を含有させることができる。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐光剤、ゲル化剤、有機湿潤剤、紫外線吸収剤、界面活性剤などが挙げられる。
本発明で用いる基材フィルムは、透明であってもよいし、着色していてもよい。着色する方法としては、特に限定されないが顔料や染料を用いて着色することができる。例えば、酸化チタンなどの白色顔料を混合することで白色フィルムとすることも視認性を向上させることができるため好適である。
本発明で用いる基材フィルムの厚さは、特に制限しないが、12〜500μmの範囲で使用する規格に応じて任意に決めることができる。基材フィルムの厚みの上限は、350μmが好ましく、350μm以下であれば、生産性やハンドリング性の低下がなく好ましい。一方、フィルム厚みの下限は、25μmが好ましく、25μm以上であれば、基材フィルムの機械的な強度不足が起こらず、剥離時に転写フィルムが破断するおそれもない。
(凹凸層)
本発明の凹凸転写フィルムの凹凸層は、少なくとも樹脂(A)および粒子(B)が含有されていることが好ましい。以下、凹凸層を形成するための各成分等について説明する。
(樹脂(A))
本発明の凹凸層に使用する樹脂(A)は、特に限定されるわけではないが、主としてアクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂などで構成することができる。1種を用いてもよいし2種類以上の樹脂を混合してもよい。特に、硬度と加圧に対する耐久性などの点で、熱および活性線硬化性樹脂が好ましい。さらに、硬化性、可撓性および生産性の点で、特に活性線硬化型のアクリル系樹脂からなるものが好ましい。
活性線硬化型のアクリル系樹脂とは、重合硬化成分として多官能アクリレート、アクリルオリゴマーあるいは反応性希釈剤を含んでいてもよい。
アクリルオリゴマーとは、アクリル系樹脂骨格に反応性のアクリル基が結合されたものを始めとして、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレートなどであり、また、メラミンやイソシアヌール酸などの剛直な骨格にアクリル基を結合したものなども用いられ得る。
また、反応性希釈剤とは、塗布剤の媒体として塗布工程での溶剤の機能を担うと共に、それ自体が一官能性あるいは多官能性のアクリルオリゴマーと反応する基を有し、塗膜の共重合成分となるものである。
上記樹脂には、その他に必要に応じて光開始剤、光増感剤、熱重合開始剤あるいは改質剤等を含有しているものを用いてもよい。
光重合開始剤の具体的な例としては、アセトフェノン、2,2-ジエトキシアセトフェノン、p-ジメチルアセトフェノン、p-ジメチルアミノプロピオフェノン、ベンゾフェノン、2-クロロベンゾフェノン、4,4’-ジクロロベンゾフェノン、4,4’-ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、メチルベンゾイルフォルメート、p-イソプロピル-α-ヒドロキシイソブチルフェノン、α-ヒドロキシイソブチルフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのカルボニル化合物、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、チオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-メチルチオキサントンなどの硫黄化合物などを用いることができる。これらの光重合開始剤は単独で使用してもよいし、2種以上組み合せて用いてもよい。
光重合開始剤の使用量は、樹脂成分100質量部に対して、0.01〜10質量部が適当である。電子線またはガンマ線を硬化手段とする場合には、必ずしも重合開始剤を添加する必要はない。
樹脂(A)として前述した熱硬化性樹脂を用いる場合には、1種を用いてもよいし2種類以上の樹脂を混合してもよい。より硬度と加圧に対する耐久性を向上させるためには、架橋剤を使用することが好ましい。
上記で使用する架橋剤としては、イソシアネート、カルボジイミド、オキサゾリン、シランカップリング剤などが挙げられる。
(粒子(B))
本発明における凹凸層を形成するために用いる塗布組成物中には、粒子(B)を含有する。該粒子(B)は、凹凸層において表面凹凸を形成し、被転写物にマット性を付与する働きをする。
本発明で用いる粒子(B)の平均粒子径は1μm以上10μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μm以上であると、凹凸層の表面凹凸効果が得られ好ましい。より好ましくは2μm以上である。10μm以下であると、粒子が脱落するおそれがなく好ましい。より好ましくは8μm以下である。
粒子の平均粒子径の測定方法は、加工後のフィルムの断面の粒子を走査型電子顕微鏡で観察を行い、粒子100個を観察し、その平均値をもって平均粒子径とする方法で行った。
本発明の目的を満たすものであれば、粒子の形状は特に限定されるものでなく、球状粒子、不定形の球状でない粒子を使用できる。不定形の粒子の粒子径は円相当径として計算することができる。円相当径は、観察された粒子の面積をπで除し、平方根を算出し2倍した値である。
前記粒子(B)の具体例としては、例えば有機粒子では架橋ポリメチルメタアクリレート粒子、架橋メチルメタアクリレート−スチレン共重合体粒子、架橋ポリスチレン粒子、架橋メチルメタアクリレート−メチルアクリレート共重合粒子、架橋アルキルアクリレート−スチレン共重合粒子、架橋アルキルメタアクリレート−スチレン共重合粒子、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂粒子、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂粒子、ポリアクリロニトリル樹脂粒子等の樹脂粒子が挙げられる。特に架橋したものが加圧に対する耐久性の点で好ましい。無機粒子としてはシリカ粒子を用いることができる。
前記粒子(B)の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、20質量部以上70質量部以下であることが好ましい。より好ましくは、40質量部以上60質量部以下である。20質量部以上であれば凹凸層の表面に十分なマット性が形成できる。20質量部未満であると、粒子による凸部の数が少なくなるため、加圧時に粒子へかかる圧力が大きくなりクラックが入ってしまうおそれがあり、あまり好ましくない。70質量部を超えると、粒子の脱落が発生し凹凸層機械的強度の低下してしまうおそれがあり、あまり好ましくない。
樹脂成分とは、凹凸層の総固形分から粒子(B)を引いたものである。
凹凸層の膜厚は以下の式(1)を満足するのが好ましい。
(1/4)×D≦d≦(3/4)×D ・・・(1)
ここで、dは凹凸層の膜厚[μm]、Dは粒子(B)の平均粒子径[μm]を示す。
dがDの3/4より大きいと塗膜内に粒子が埋没し十分な表面凹凸効果が得られにくくなり、あまり好ましくない。dがDの1/4より小さいと加圧耐久性が低下してしまうおそれがあり、あまり好ましくない。本発明において凹凸層の膜厚とは、基材フィルムに垂直方向に粒子が存在せず凹凸層の樹脂成分のみが存在している部分の膜厚を表す。
本発明の凹凸転写フィルムは、表面凹凸を有する片面の60°グロスが、20%以下であることが好ましく、20%以下であれば保護層の被転写面に意図した意匠性を付与し易く好ましい。20%を超えると、保護層の被転写面に意図した意匠性が付与しづらくなり、あまり好ましくない。
表面凹凸を有する片面の表面粗さRaは、0.2μm以上2.5μm以下であることが好ましい。Raが0.2μm未満であると、60°グロスが高くなってしまい、保護層の被転写面のマット性が不十分になり易く、あまり好ましくない。一方、Raが2.5μmを超えることは、結果として凹凸層の膜厚が厚いことを伴うことであり、生産性が乏しくなり易く、あまり好ましくない。
本発明の凹凸転写フィルムの表面凹凸を有する片面は、40MPaの圧力で30秒間の加圧プレスを施した後の60°グロスの上昇率が加圧プレスを施す前の25%以下であることが好ましい。加圧プレス後の60°グロスの上昇率が加圧前の25%を超えると、ハンドリング時に圧痕が残り保護層の被転写面に圧痕が転写され外観が損なわれるおそれがある他、転写時の加圧プレス工程において凹凸が低減し被転写面の意匠性が失われてしまうため好ましくない。
本発明の凹凸転写フィルムの表面凹凸を有する片面は、40MPaの圧力で30秒間の加圧プレスを施した後の表面粗さRaの低減率が加圧プレス前の20%以下であることが好ましい。加圧後の表面粗さRaの低減率が加圧前の20%を超えると、ハンドリング時に圧痕が残り保護層の被転写面に圧痕が転写され外観が損なわれるおそれがある他、転写時の加圧プレス工程において凹凸が低減し被転写面の意匠性が失われてしまうため好ましくない。
(添加剤)
本発明の凹凸転写フィルムの凹凸層には、他の機能性を付与するために、凹凸層の凹凸を損なわない程度の範囲で、各種の添加剤を含有させても構わない。前記添加剤としては、例えば、蛍光染料、蛍光増白剤、可塑剤、紫外線吸収剤、顔料分散剤、抑泡剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、帯電防止剤等が挙げられる。
(視認性向上添加剤)
本発明の凹凸転写フィルムの凹凸層には視認性向上のため、染料および/または顔料を添加することも好ましい。さらに基材フィルムと凹凸層の間にアンカー層を設けて、アンカー層に染料および/または顔料を添加することも好ましい形態の一つである。また、基材フィルムの凹凸層を設けた面とは反対側の面に塗布層を設け、該塗布層に着色する形態についても好ましい。
(転写フィルムの製造)
本発明の転写フィルムの製造方法については特に限定されないが、凹凸転写フィルムは、凹凸層を形成する粒子を含有するコーティング組成物を基材フィルムに対して塗布し、硬化させて凹凸層12を形成することにより製造することが好ましい。
この塗布液は以下の塗布方法により基材フィルムに塗布することができるが、この方法に制限されない。リバースロールコート法、グラビアコート法、キスコート法、ダイコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ワイヤーバーコート法、パイプドクター法、含浸コート法、カーテンコート法等の公知の方法が挙げられる。これらの方法を単独で、あるいは組み合わせて塗工することができる。
コーティング組成物の樹脂が活性エネルギー線硬化性の場合、乾燥後の塗膜に対して紫外線、電子線等の活性エネルギー線を照射することによって行う。乾燥時の温度は40〜100℃であることが好ましい。また前記乾燥炉を通過する時間は、1秒以上60秒未満であることが好ましい。紫外線照射は、高圧水銀ランプ、フュージョンHランプ、キセノンランプ等によって行うことができ、紫外線の照射量は、照度50〜1000mW/cm 、光量50〜1000mJ/cm程度が好ましい。一方、電子線照射は、電子線加速器等によって行うことができ、電子線の照射量は、10〜1000krad程度が好ましい。
コーティング組成物の樹脂が熱硬化性の場合、乾燥時の温度は90〜180℃であることが好ましく、より好ましくは100〜160℃である。また前記乾燥炉を通過する時間は、1秒以上60秒未満であることが好ましい。
(溶媒)
本発明で用いられる凹凸層形成組成物には、塗工時の作業性の向上、塗工膜厚のコントロール、基材フィルムとの混在層形成を目的として、有機溶剤を配合しても良い。有機溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール等のアルコール類。メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン等のケトン類。酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類。トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素。またはこれらの混合物を使用しても良い。
(離型層)
図1のように、本発明の凹凸転写フィルムの凹凸層12上には、転写時保護層の離型性を向上させるために離型層13を設けてもよい。離型層13に使用する離型剤は、特に制限はなく、従来公知の離型剤を使用することが可能であり、例えば、長鎖アルキル化合物、フッ素化合物、ワックス、シリコーン化合物、ポリオレフィン等が挙げられる。また、メラミン樹脂などの親水性が高い樹脂を離型剤として使用することもできる。これらの離型剤は単独で用いてもよいし、複数種使用してもよい。
本発明の凹凸転写フィルムを例えば、電磁波シールドフィルムに使用する場合は、離型層に使用する離型剤には、シリコーンやハロゲン化合物を含まない方がよく、長鎖アルキル化合物やメラミン樹脂などが好適である。
本発明で使用する長鎖アルキル化合物としては、長鎖アルキル変性アルキド化合物、長鎖アルキル変性アクリル化合物などの化合物を例としてあげることができる。
前記の離型層13の膜厚は、0.02〜1g/m2が好ましい。0.02 g/m2未満だと離型性が乏しくなるおそれがあり、あまり好ましくない。1 g/m2を超えると凹凸層の凹凸を埋めてしまい、所望の保護層表面の意匠性を付与することが困難になるので、あまり好ましくない。そのため、離型層を設けた場合でも、離型層表面の60°グロスは20%以下になるようにすることが好ましい。
本発明の凹凸転写フィルムを使用して、例えば電磁波シールドフィルムを作成することで、電磁波シールドフィルムの保護層表面の60°グロスを20%以下に制御することができ、意匠性を付与することができる。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、本発明に用いた評価方法は以下の通りである。
(1)凹凸層の膜厚の測定
得られた凹凸転写フィルムのフィルムに対して垂直な方向にミクロトーム(大和光機製、LR-85)を用いて断面を切削した。光学顕微鏡にて切断面を観察し、樹脂(A)の膜厚[μm]を測定した。前記樹脂の膜厚とは、基材フィルムに垂直方向に粒子が存在せず凹凸層の樹脂成分のみが存在している部分の膜厚を表す。10箇所測定し、その平均値を凹凸層の膜厚とする。
(2)60°グロスの評価
得られた凹凸転写フィルムおよび離型層を積層した凹凸転写フィルムを黒色インキで裏面反射防止処理を施した後に、表面の角度60°グロス値を光沢計(日本電色工業製、VG−2000)を用いて測定して求めた。
(3)凹凸層の表面粗さの評価
得られた凹凸転写フィルムおよび離型加工後の凹凸転写フィルムの凹凸層表面の算術平均表面粗さ(Ra;単位μm)を、JIS B0601−1994に準拠して、接触型粗さ計(ミツトヨ社製,SJ-410)を用いて測定される粗さ曲線より求めた。
(4)凹凸安定性の評価
得られた凹凸転写フィルムをステンレス板に挟み、プレス機(理研精機製、10Tonフ゜レス)を用いて40MPaの圧力で30秒間加圧プレスを行った。加圧プレス後のサンプルは凹凸層の60°グロスと表面粗さを測定し、加圧前に対する変化量を算出し凹凸安定性の指標とした。また、目視にて加圧プレス部の圧痕の有無を確認(○:圧痕なし、×:圧痕あり)した。

(加圧後の60°グロスの上昇率)(%)
=100×{(加圧後の60°グロス)−(加圧前の60°グロス)}/(加圧前の60°グロス)

(加圧後の表面粗さRaの低減率)(%)
=−100×{(加圧後の表面粗さRa)−(加圧前の表面粗さRa)}/(加圧前の表面粗さRa)
(5)保護層の被転写面の60°グロスの評価方法
得られた凹凸転写フィルムに離型層(日立化成製、テスファイン(登録商標)305)を最終的な塗膜が0.03〜1.0g/mになるように塗布・硬化することで離型加工を行った。離型加工した凹凸転写フィルム上に下記保護層組成物を6μm塗工し、易接着層付きポリエステルフィルム(東洋紡社製,コスモシャイン(登録商標)A4100,厚さ:125μm)の易接着面と貼り合せた後紫外線200mJ/cm2照射し硬化させた。凹凸転写フィルムを剥がして硬化保護層表面に凹凸被転写面を得た。得られた保護層の被転写面を黒色インキで裏面反射防止処理を施した後に、凹凸層表面の角度60°グロス値を光沢計(日本電色工業製、VG−2000)を用いて測定して求めた。

(保護層組成物)
・ウレタンアクリレート(ビームセット577/荒川化学工業社製):97.0質量%
・光重合開始剤(イルガキュア(登録商標)184/BASF社製): 3.0質量%
(実施例1)
基材フィルムとしての易接着層付きポリエステルフィルム(東洋紡社製,コスモシャイン(登録商標)A4100,厚さ:50μm)の易接着層側の面に、凹凸層組成物をワイヤーバー#10で塗布し、70℃で30秒間乾燥させた。次いで、紫外線照射装置により紫外線照射400mJ/cmして凹凸層を形成し、凹凸転写フィルムを得た。
凹凸層組成物は、下記塗布液1を使用した。

塗布液1
・メチルエチルケトン: 40.0質量%
・トルエン: 40.0質量%
・多官能アクリレート(8UX-015A/大成ファインケミカル社製(固形分100質量%)) : 15.0質量%
・PMMA粒子(エポスター(登録商標)MA1006,平均粒子径6μm/日本触媒社製): 4.5質量%
・光重合開始剤(イルガキュア(登録商標)184/BASF社製): 0.5質量%

得られた凹凸転写フィルムについて、60°グロス、表面粗さ、加圧に対する凹凸安定性の評価を行った結果、全ての評価において好適な結果であった。
また、得られた凹凸転写フィルムに下記離型層組成物をワイヤーバー#5で塗布し、160℃で30秒間乾燥・硬化させ離型加工した。

・トルエン :60.0質量%
・メチルエチルケトン : 38.0質量%
・テスファイン(登録商標)305(日立化成社製(固形分50質量%)) :2.0質量%
・ドライヤー900(日立化成社製) :0.05質量%

得られた離型処理した凹凸転写フィルムを用いて転写工程を行い、保護層の被転写面の60°グロスの評価を行った結果、好適な結果であった。
(実施例2)
凹凸層組成物は、樹脂に対する粒子濃度と固形分が実施例1に比べ増加させた、下記塗布液2を使用した。

塗布液2
・メチルエチルケトン: 34.7質量%
・トルエン: 34.7質量%
・多官能アクリレート(8UX-015A/大成ファインケミカル社製(固形分100質量%)) : 20.0質量%
・PMMA粒子(エポスター(登録商標)MA1006,平均粒子径6μm/日本触媒社製): 10.0質量%
・光重合開始剤(イルガキュア(登録商標)184/BASF社製): 0.6質量%

塗布液2を用いた点を除いては、実施例1と同様にして、凹凸転写フィルムを得た。得られた凹凸転写フィルムについて、60°グロス、表面粗さ、加圧に対する凹凸安定性の評価を行った結果、全ての評価において好適な結果であった。
また、得られた凹凸転写フィルムに実施例1と同様に離型加工を施し、保護層の被転写面の60°グロスの評価を行った結果、好適な結果であった。
(実施例3)
凹凸層組成物は、実施例2と同様に塗布液2を使用した。
塗工時にはワイヤーバー#8を使用した。ワイヤーバーを#8を用いた点を除いては、実施例1と同様にして、凹凸転写フィルムを得た。得られた凹凸転写フィルムについて、60°グロス、表面粗さ、加圧に対する凹凸安定性の評価を行った結果、全ての評価において好適な結果であった。
また、得られた凹凸転写フィルムに下記の離型層組成物をワイヤーバー#5で塗布し、160℃で30秒間乾燥・硬化させ離型加工した。下記離型層組成物は実施例1と比べ、固形分濃度を増加させた。

・トルエン :60.0質量%
・メチルエチルケトン : 29.75質量%
・テスファイン(登録商標)305(日立化成社製(固形分50質量%)) :10.0質量%
・ドライヤー900(日立化成社製) :0.25質量%

得られた離型処理した凹凸転写フィルムを用いて転写工程を行い、保護層の被転写面の60°グロスの評価を行った結果、好適な結果であった。
(実施例4)
凹凸転写フィルムは実施例3と同様に作成した。
また、得られた凹凸転写フィルムに下記の離型層組成物をワイヤーバー#5で塗布し、160℃で30秒間乾燥・硬化させ離型加工した。下記離型層組成物は実施例1と比べ、固形分濃度を増加させた。

・トルエン :60.0質量%
・メチルエチルケトン : 19.5質量%
・テスファイン(登録商標)305(日立化成社製(固形分50質量%)) :20.0質量%
・ドライヤー900(日立化成社製) :0.50質量%

得られた離型処理した凹凸転写フィルムを用いて転写工程を行い、保護層の被転写面の60°グロスの評価を行った結果、好適な結果であった。
(実施例5)
凹凸層組成物は、不定形粒子を使用した下記塗布液3を使用した。

塗布液3
・メチルエチルケトン: 34.7質量%
・トルエン: 34.7質量%
・多官能アクリレート(8UX-015A/大成ファインケミカル社製(固形分100質量%)) : 20.0質量%
・不定形PAN粒子(タフチック(登録商標)ASF-7,平均粒子径7μm/東洋紡社製):10.0質量%
・光重合開始剤(イルガキュア(登録商標)184/BASF社製): 0.6質量%

塗布液3を用いた点を除いては、実施例1と同様にして、凹凸転写フィルムを得た。得られた凹凸転写フィルムについて、60°グロス、表面粗さ、加圧に対する凹凸安定性の評価を行った結果、全ての評価において好適な結果であった。
また、得られた凹凸転写フィルムに実施例1と同様に離型加工施し、保護層の被転写面の60°グロスの評価を行った結果、好適な結果であった。
(実施例6)
凹凸層組成物は、不定形粒子を使用した下記塗布液4を使用した。

塗布液4
・メチルエチルケトン: 34.7質量%
・トルエン: 34.7質量%
・多官能アクリレート(8UX-015A/大成ファインケミカル社製(固形分100質量%)) : 20.0質量%
・不定形PAN粒子(タフチック(登録商標)AM,平均粒子径10μm/東洋紡社製): 10.0質量%
・光重合開始剤(イルガキュア(登録商標)184/BASF社製): 0.6質量%

塗布液4を用いた点を除いては、実施例1と同様にして、凹凸転写フィルムを得た。得られた凹凸転写フィルムについて、60°グロス、表面粗さ、加圧に対する凹凸安定性の評価を行った結果、全ての評価において好適な結果であった。
また、得られた凹凸転写フィルムに実施例1と同様に離型加工施し、保護層の被転写面の60°グロスの評価を行った結果、好適な結果であった。
(実施例7)
凹凸層組成物は、実施例1に比べ樹脂を変更し固形分濃度を増加させた、下記塗布液5を使用した。

塗布液5
・メチルエチルケトン: 37.0質量%
・トルエン: 37.0質量%
・ポリエステル(バイロン(登録商標)200/東洋紡社製(固形分100質量%)) : 20.0質量%
・PMMA粒子(エポスター(登録商標)MA1006,平均粒子径6μm/日本触媒社製): 6.0質量%

基材フィルムとしての易接着層付きポリエステルフィルム(東洋紡社製,コスモシャイン(登録商標)A4100,厚さ:50μm)の易接着層側の面に、凹凸層組成物をワイヤーバー#10で塗布し、160℃で30秒間乾燥させ、凹凸転写フィルムを得た。得られた凹凸転写フィルムについて、60°グロス、表面粗さ、加圧に対する凹凸安定性の評価を行った結果、全ての評価において好適な結果であった。

また、得られた凹凸転写フィルムに実施例1と同様に離型加工施し、保護層の被転写面の60°グロスの評価を行った結果、好適な結果であった。
(実施例8)
凹凸層組成物は、実施例2に比べ樹脂を変更した、下記塗布液6を使用した。

塗布液6
・メチルエチルケトン: 35.0質量%
・トルエン: 35.0質量%
・ポリエステル(バイロン(登録商標)200/東洋紡社製(固形分100質量%)) : 20.0質量%
・PMMA粒子(エポスター(登録商標)MA1006,平均粒子径6μm/日本触媒社製): 10.0質量%

塗布液6を用いた点を除いては、実施例7と同様にして、凹凸転写フィルムを得た。得られた凹凸転写フィルムについて、60°グロス、表面粗さ、加圧に対する凹凸安定性の評価を行った結果、全ての評価において好適な結果であった。
また、得られた凹凸転写フィルムに実施例1と同様に離型加工施し、保護層の被転写面の60°グロスの評価を行った結果、好適な結果であった。
(実施例9)
凹凸層組成物は、実施例1に比べ樹脂を変更し固形分濃度を増加させた、下記塗布液7を使用した。

塗布液7
・メチルエチルケトン: 36.7質量%
・トルエン: 36.7質量%
・多官能アクリレート(DPHA/ダイセル・オルネクス社製(固形分100質量%)) : 20.0質量%
・PMMA粒子(エポスター(登録商標)MA1006,平均粒子径6μm/日本触媒社製): 6.0質量%
・光重合開始剤(イルガキュア(登録商標)184/BASF社製): 0.6質量%

塗布液7を用いた点を除いては、実施例1と同様にして、凹凸転写フィルムを得た。得られた凹凸転写フィルムについて、60°グロス、表面粗さ、加圧に対する凹凸安定性の評価を行った結果、全ての評価において好適な結果であった。
また、得られた凹凸転写フィルムに実施例1と同様に離型加工施し、保護層の被転写面の60°グロスの評価を行った結果、好適な結果であった。
(実施例10)
凹凸層組成物は、実施例1に比べ平均粒子径が小さい、下記塗布液8を使用した。

塗布液8
・メチルエチルケトン: 14.7質量%
・トルエン: 14.7質量%
・ウレタン変性アクリル樹脂(8UA-347A/大成ファインケミカル社製(固形分30質量%))
: 54.5質量%
・PMMA粒子(エポスター(登録商標)MA1002,平均粒子径2.5μm/日本触媒製): 10.0質量%
・架橋剤(MF-K60B/旭化成ケミカルズ社製(固形分60質量%)): 6.1質量%

基材フィルムとしての易接着層付きポリエステルフィルム(東洋紡社製,コスモシャイン(登録商標)A4100,厚さ:50μm)の易接着層側の面に、凹凸層組成物をワイヤーバー#5で塗布し、160℃で30秒間乾燥・硬化させ、凹凸転写フィルムを得た。

また、得られた凹凸転写フィルムに下記の離型層組成物をワイヤーバー#5で塗布し、160℃で30秒間乾燥・硬化させ離型加工した。下記離型層組成物は実施例1と比べ、固形分濃度を減少させた。

・トルエン :60.0質量%
・メチルエチルケトン : 38.97質量%
・テスファイン(登録商標)305(日立化成社製(固形分50質量%)) :1.0質量%
・ドライヤー900(日立化成社製) :0.03質量%

得られた離型処理した凹凸転写フィルムを用いて転写工程を行い、保護層の被転写面の60°グロスの評価を行った結果、好適な結果であった。
また、得られた凹凸転写フィルムに実施例1と同様に離型加工施し、転写面の60°グロスの評価を行った結果、好適な結果であった。
(比較例1)
ポリエステルフィルムにサンドブラスト処理したサンドマットフィルム(開成工業製 タイフ゜D)を凹凸転写フィルムとした。60°グロス、表面粗さ、加圧に対する凹凸安定性の評価を行った結果、加圧によって表面凹凸が減少し圧痕が目視にて確認でき、60°グロスの上昇および表面粗さRaの減少も著しい結果であった。
(比較例2)
凹凸層組成物は、平均粒子径が最適範囲外の粒子を添加した下記塗布液9を使用した。

塗布液9
・メチルエチルケトン: 14.7質量%
・トルエン: 14.7質量%
・ウレタン変性アクリル樹脂(8UA-347A/大成ファインケミカル社製(固形分30質量%))
: 54.5質量%
・PMMA粒子(MX-80H3wT,平均粒子径0.8μm/綜研化学社製): 10.0質量%
・架橋剤(MF-K60B/旭化成ケミカルズ社製(固形分60質量%)): 6.1質量%

塗布液9を用いた点を除いては、実施例10と同様にして、凹凸転写フィルムを得た。得られた凹凸転写フィルムについて、60°グロス、表面粗さ、加圧に対する凹凸安定性の評価を行った結果、60°グロス、表面粗さRaが高くマット性が不十分であった。
また、得られた凹凸転写フィルムに実施例1と同様に離型加工施し、保護層の被転写面の60°グロスの評価を行った結果、転写面の60°グロスが高く意匠性の付与が不十分な結果であった。
(比較例3)
凹凸層組成物は、樹脂に対する粒子濃度が最適範囲外である下記塗布液10を使用した。

塗布液10
・メチルエチルケトン: 38.7質量%
・トルエン: 38.7質量%
・多官能アクリレート(8UX-015A/大成ファインケミカル社製) : 20.0質量%
・PMMA粒子(エポスター(登録商標)MA1006,平均粒子径6μm/日本触媒社製): 2.0質量%
・光重合開始剤(イルガキュア(登録商標)184/BASF社製): 0.6質量%

塗布液10を用いた点を除いては、実施例1と同様にして、凹凸転写フィルムを得た。得られた凹凸転写フィルムについて、60°グロス、表面粗さ、加圧に対する凹凸安定性の評価を行った結果、60°グロスが高くマット性が不十分であり、粒子の添加量不足のため加圧による凹凸安定性も悪化した。
また、得られた凹凸転写フィルムに実施例1と同様に離型加工施し、転写面の60°グロスの評価を行った結果、保護層の被転写面の60°グロスが高く意匠性の付与が不十分な結果であった。
本発明によれば、被転写面のマット性に優れ、かつ加圧時の凹凸安定性に優れた凹凸転写フィルムを提供することができる。本発明の凹凸転写フィルムを使用すれば、例えば、保護層の被転写面のマット調外観に優れた電磁波シールドフィルムを効率的に提供することが可能となる。
1 :凹凸転写フィルム
2 :被転写層
11:基材フィルム
12:凹凸層
13:離型層
14:粒子
21:被転写体を構成する基材フィルム
22:シールド層
23:保護層

Claims (9)

  1. フィルムの片面が表面凹凸を有し、前記表面凹凸を有する面の60°グロスが20%以下であり、40MPaの圧力で30秒間の加圧プレスを施した後の60°グロスの上昇率が、前記加圧プレスを施す前の60°グロスに対して25%以下であることを特徴とする凹凸転写フィルム。
  2. フィルムの表面凹凸を有する面の表面粗さRaが0.2μm以上2.5μm以下であり、40MPaの圧力で30秒間の加圧プレスを施した後の表面粗さRaの低減率が、前記加圧プレスを施す前の表面粗さRaに対して20%以下であることを特徴とする請求項1に記載の凹凸転写フィルム。
  3. 片面に表面凹凸を有するフィルムが、基材フィルムの片面に凹凸層を有するものであり、前記凹凸層が、樹脂(A)及び粒子(B)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の凹凸転写フィルム。
  4. 凹凸層が、以下の式(1)を満足することを特徴とする請求項3に記載の凹凸転写フィルム。
    (1/4)×D≦d≦(3/4)×D ・・・(1)
    ここで、dは凹凸層の膜厚[μm]、Dは粒子(B)の平均粒子径[μm]を示す。
  5. 粒子(B)の平均粒子径が、1μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項3または4に記載の凹凸転写フィルム。
  6. 粒子(B)の含有量が、樹脂成分100質量部に対して20質量部以上70質量部以下であることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の凹凸転写フィルム。
  7. 凹凸層上に離型層を有することを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の凹凸転写フィルム。
  8. 離型層の凹凸層と接していない反対面の60°グロスが、20%以下であることを特徴とする請求項7に記載の凹凸転写フィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の凹凸転写フィルムを使用して作成された保護層を有することを特徴とする電磁波シールドフィルム。
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