JP7179210B1 - メラミン化粧板用の化粧シート、メラミン化粧板、及びメラミン化粧板の製造方法 - Google Patents

メラミン化粧板用の化粧シート、メラミン化粧板、及びメラミン化粧板の製造方法 Download PDF

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【課題】カールの発生を抑制し得る、メラミン化粧板用の化粧シートを提供する。【解決手段】紙基材及び繊維基材から選ばれる基材と、前記基材の一方の側の面に配置されてなる、装飾層及び第1樹脂層と、を有し、前記第1樹脂層は、前記一方の側の面にパターン状に配置され、前記一方の側の面の全面積に対する前記第1樹脂層の面積割合をS1と定義した際に、S1≦60.0%であり、前記第1樹脂層のパターンの幅の平均をW1と定義した際に、W1≦7.0mmである、メラミン化粧板用の化粧シート。【選択図】図1

Description

本開示は、メラミン化粧板用の化粧シート、メラミン化粧板、及びメラミン化粧板の製造方法に関する。
従来、テーブル、カウンター、壁、床等の表面には、チタン紙等の多孔質基材にメラミン樹脂の未硬化樹脂液を含浸させ、含浸した樹脂液を熱プレスで硬化してなる化粧板が使用されている。このようなメラミン樹脂を含浸及び硬化させたメラミン化粧板は、高強度、耐熱性等の物性を示す。
化粧板には、高級感を示す意匠が求められており、例えば、表面に凹凸形状を形成することにより、化粧板の表面の意匠性を調整することが行われている。
表面の意匠性を調整した化粧板としては、凹凸形状が形成されたエンボス板により、表面をエンボス処理した化粧板が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
しかしながら、特許文献1及び2に記載されている化粧板は、表面の意匠性を調整するために、模様ごとにエンボス板が必要であり、コストがかかり製造が困難であるという問題がある。また、表面をエンボス処理した化粧板は、凹凸形状を下地の絵柄と同調させることが困難であり、高度な意匠性を付与しにくいという問題がある。
一方、エンボス処理することなく、表面の意匠性を調整する化粧板として、特許文献3のメラミン化粧板が提案されている。
特開2015-193209号公報 特開2017-87544号公報 国際公開第2016/148091号
特許文献3のメラミン化粧板は、紙質基材と、紙質基材の表面の一部に設けられた、電離放射線硬化性樹脂の硬化物を含む離型層と、紙質基材の表面の残部(紙質基材の表面のうち、離型層が設けられていない部分)に設けられた、メラミン樹脂の硬化物を含む表面層とを備えるものである。特許文献3のメラミン化粧板は、紙質基材の表面の一部に離型層を設ける工程、紙質基材にメラミン樹脂の未硬化物を含浸させるとともにメラミン樹脂の未硬化物により離型層を被覆した後、加熱することによりメラミン樹脂の未硬化物を熱硬化させる工程、及び、離型層を被覆する硬化樹脂膜を剥離する工程を含む方法により製造される。
特許文献3のメラミン化粧板はエンボス板を用いないため、特許文献1及び2の問題は解消できる。しかしながら、特許文献3のメラミン化粧板は、化粧板の製造過程において、紙質基材がカールしてしまい、化粧板の製造効率が低下するという問題が頻発した。
本開示は、カールの発生を抑制し得る、メラミン化粧板用の化粧シートを提供することを目的とする。また、本開示は、前記メラミン化粧板用の化粧シートを用いたメラミン化粧板及びメラミン化粧板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、メラミン化粧板用の化粧シートのカールの原因について鋭意検討した。その結果、基材上に形成する樹脂層の面積割合及び幅を所定の値以下とすることにより、基材にカールが発生することを抑制し、それに伴い、メラミン化粧板用の化粧シートのカールを抑制し得ることを見出した。
通常、メラミン化粧板用の化粧シートは、メラミン化粧板の表面の意匠性を良好にするため、基材上に形成する樹脂層の面積割合を高くする設計をする。また、通常、メラミン化粧板用の化粧シートは、意匠を見やすくするため、基材上に形成する樹脂層の幅を広くする設計をする。本発明者らは、あえて、基材上に形成する樹脂層の面積割合を低くし、かつ、基材上に形成する樹脂層の幅を狭くすることにより、メラミン化粧板用の化粧シートのカールを抑制し得ることを見出したのである。
本開示は、下記[1]~[3]を提供する。
[1]紙基材及び繊維基材から選ばれる基材と、
前記基材の一方の側の面に配置されてなる、装飾層及び第1樹脂層と、を有し、
前記第1樹脂層は、前記一方の側の面にパターン状に配置され、
前記一方の側の面の全面積に対する前記第1樹脂層の面積割合をS1と定義した際に、S1≦60.0%であり、
前記第1樹脂層のパターンの幅の平均をW1と定義した際に、W1≦7.0mmである、
メラミン化粧板用の化粧シート。
[2]前記[1]に記載のメラミン化粧板用の化粧シートと、
前記化粧シートの前記基材の前記一方の側の面であって、前記第1樹脂層が配置されていない領域に配置されてなる、メラミン樹脂を含む第2樹脂層と、を有する、
メラミン化粧板。
[3]下記の工程1~4を順に行う、メラミン化粧板の製造方法。
工程1:前記[1]に記載のメラミン化粧板用の化粧シートを、未硬化のメラミン樹脂を含む硬化性樹脂組成物に浸漬する工程。工程1により、前記化粧シートの前記基材に前記硬化性樹脂組成物が含浸されるとともに、前記化粧シートの前記基材の前記第1面側の全面に、前記硬化性樹脂組成物を含む層が形成されてなる、積層体αを得る。
工程2:前記積層体αの前記硬化性樹脂組成物を含む層側に剥離フィルムを配置してなる、積層体βを得る工程。
工程3:前記積層体βを加熱及び加圧することにより、前記硬化性樹脂組成物を含む層の硬化性樹脂組成物を硬化してなる、第2樹脂層を形成する工程。
工程4:前記積層体βから前記剥離フィルムを剥離除去する際に、前記剥離フィルムとともに前記第2樹脂層のうち第1樹脂層上の第2樹脂層を除去し、かつ、第1樹脂層を有さない箇所に形成した第2樹脂層を残存させる工程。
本開示によれば、カールの発生を抑制したメラミン化粧板用の化粧シート、並びに、これを用いたメラミン化粧板及びメラミン化粧板の製造方法を提供することができる。
本開示のメラミン化粧板用の化粧シートの一実施形態を示す断面図である。 第1樹脂層のパターンの幅の平均を示す「W1」を算出する方法を説明するための図である。 本開示のメラミン化粧板の製造方法の一工程を示す断面図である。 本開示のメラミン化粧板の製造方法の一工程を示す断面図である。 本開示のメラミン化粧板の一実施形態を示す断面図である。
[メラミン化粧板用の化粧シート]
本開示のメラミン化粧板用の化粧シートは、
紙基材及び繊維基材から選ばれる基材と、
前記基材の一方の側の面に配置されてなる、装飾層及び第1樹脂層と、を有し、
前記第1樹脂層は、前記一方の側の面にパターン状に配置され、
前記一方の側の面の全面積に対する前記第1樹脂層の面積割合をS1と定義した際に、S1≦60.0%であり、
前記第1樹脂層のパターンの幅の平均をW1と定義した際に、W1≦7.0mmである、ものである。
図1は、本開示のメラミン化粧板用の化粧シート100の実施の形態を示す断面図である。
図1の化粧シート100は、紙基材及び繊維基材から選ばれる基材10を有している。
また、図1の化粧シート100は、基材10の一方の側の面に配置されてなる、装飾層20及び第1樹脂層30を有している。図1において、装飾層20は、第1装飾層21及び第2装飾層22を有している。
また、図1において、第1樹脂層30は、基材の一方の側にパターン状に配置されている。
<基材>
基材は、紙基材及び繊維基材から選ばれるものであり、紙基材が好ましい。
紙基材及び繊維基材は、メラミン樹脂を含浸しやすいため、メラミン化粧板の表面の鉛筆硬度を高くすることができ、化粧板表面を傷付き難くしやすくできる。
紙基材としては、例えばクラフト紙、チタン紙、リンター紙、樹脂含浸紙、薄葉紙及び和紙等が挙げられる。
繊維基材としては、ガラス繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、炭素繊維等の無機繊維で構成される繊維基材、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の各種合成樹脂の有機繊維で構成される繊維基材、またこれらの複合体等の基材が挙げられる。また、繊維基材は、不織布であってもよいし、織布であってもよい。
基材の厚さは、特に制限はなく、所望の性能に応じて適宜選択すればよい。機械的物性及び取扱性を良好にするため、10μm以上150μm以下が好ましく、20μm以上120μm以下がより好ましく、30μm以上100μm以下がさらに好ましい。
基材として紙基材を用いる場合、機械的物性及び取扱性を良好にするため、坪量は、20g/m以上150g/m以下が好ましく、30/m以上100g/m以下がより好ましい。
基材は、基材上に形成する層との密着性を良好にするために、片面又は両面が易接着処理されていてもよいし、片面又は両面に易接着層を有していてもよい。易接着処理の手法としては、物理的表面処理又は化学的表面処理が挙げられる。
<装飾層>
装飾層は、基材上の一部にパターン状に形成してもよいし、基材上の全面に形成してもよい。基材上に第1樹脂層を有する領域では、装飾層は、基材と第1樹脂層との間に配置することが好ましい。
装飾層としては、木目絵柄、石目絵柄、布目絵柄、皮紋絵柄、幾何学模様、文字、記号、線画、抽象模様柄、単色ベタ柄、単色グラデーション、多色ベタ柄等を挙げることができ、これらを組み合わせたものであってもよい。
装飾層は、単一の層から形成してもよいし、二以上の層から形成してもよい。例えば、装飾層は、第1装飾層と、第2装飾層とを組み合わせたものであってもよい。
第1装飾層は、基材の第1面側に任意のパターンで形成することが好ましい。任意のパターンは、全体で付与したい意匠によって変更することができる。
例えば、全体で付与する意匠が木材の模様の場合、第1装飾層は、導管、秋材及び節から選ばれる1種以上の模様を形成してなることが好ましい。導管とは、水分の通路となる円筒形の細胞であり、微小な導管が配列することにより、人の目には濃色の絵柄が形成されているようにみえる。秋材とは、夏から秋にかけて形成される目幅が狭く色の濃い部分のことである。節とは、幹に取り込まれた枝の痕跡であり、円形又は楕円形に近い形状をしており、周辺組織よりも濃い色を有している。
全体で付与する意匠がトラバーチン等の石の模様の場合、第1装飾層は凹陥部模様とすることが好ましい。
全体で付与する意匠がタイル模様又はレンガ模様の場合、第1装飾層は目地模様とすることが好ましい。
第1装飾層のパターンは、第1樹脂層のパターンと同調させることが好ましい。第1装飾層のパターンを第1樹脂層のパターンと同調させることにより、第1装飾層及び第1樹脂層を有する領域が窪んで見えやすくなり、視覚的な立体感を良好にしやすくできる。
本明細書において、「同調」とは、化粧シートを平面視した際に、完全に位置が一致しているものに限定されず、リアル感及び高級感を損なわない程度の誤差を許容するものとする。例えば、化粧シートを平面視した際の第1装飾層の全面積を100とした際に、第1装飾層と同調する第1樹脂層の面積は、90以上であることが好ましく、95以上であることがより好ましく、97以上であることがさらに好ましく、99以上であることがよりさらに好ましい。
第2装飾層は、基材の第1面側に任意のパターンで形成することが好ましい。任意のパターンは、全体で付与したい意匠によって変更することができる。第2装飾層のパターンは、第1装飾層のパターンと相補的なパターンとすることが好ましい。
例えば、全体で木目模様を付与する場合には、第2装飾層は、木肌模様(導管溝模様及び/又は節目模様以外の部分)とすることが好ましい。全体でトラバーチン等の石の模様を付与する場合には、第2装飾層は、凹陥部以外の模様とすることが好ましい。全体でタイル模様又はレンガ模様を付与する場合には、第2装飾層は、タイル部分又はレンガ部分とすることが好ましい。
装飾層は、例えば、着色剤及びバインダー樹脂を含む装飾層用インキを用いた印刷により形成することができる。
装飾層の着色剤としては、例えば、カーボンブラック、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料、あるいは染料等が挙げられる。第1装飾層の着色剤は光輝性顔料を含まないことが好ましい。
装飾層のバインダー樹脂としては特に制限はなく、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。
装飾層の厚みは、目的とする意匠性を考慮して、0.1μm以上20μm以下の範囲で適宜調整することができる。
<第1樹脂層>
第1樹脂層は、基材の第1面側にパターン状に形成される。
基材上に装飾層を有する領域では、第1樹脂層は、装飾層上に配置することが好ましい。基材上に装飾層を有さない領域では、基材と第1樹脂層とが接していてもよい。
第1樹脂層のパターンは、面積率及び幅が所定の範囲を満たす限り、任意である。第1樹脂層のパターンとしては、木目絵柄、石目絵柄、布目絵柄、皮紋絵柄、幾何学模様、文字、記号、線画、抽象模様柄等を挙げることができ、これらを組み合わせたものであってもよい。
第1樹脂層のパターンは、装飾層のパターンと同調させなくてもよいが、第1装飾層のパターンと同調させることが好ましい。
第1樹脂層は、基材の一方の側の面の全面積に対する第1樹脂層の面積割合をS1と定義した際に、S1≦60.0%であることを要する。さらに、第1樹脂層は、第1樹脂層のパターンの幅の平均をW1と定義した際に、W1≦7.0mmであることを要する。
S1が60.0%を超える場合、あるいは、W1が7.0mmを超える場合には、化粧シートのカールを抑制することができない。
通常、メラミン化粧板用の化粧シートは、メラミン化粧板の表面の意匠性を良好にするため、基材上に形成する樹脂層の面積割合を高くする設計をする。また、通常、メラミン化粧板用の化粧シートは、意匠を見やすくするため、基材上に形成する樹脂層の幅を広くする設計をする。本開示のメラミン化粧板用の化粧シートは、あえて、基材上に形成する第1樹脂層の面積割合を低くし、かつ、基材上に形成する第1樹脂層の幅を狭くすることにより、メラミン化粧板用の化粧シートのカールを抑制し得ることを可能とした。
第1樹脂層は、例えば、グラビア印刷版等の版を用いた印刷により形成する。印刷用の版は、デザインの設計及び版胴への印刷パターンの掘り込み等を経て製造されるため、時間及びコストを要する。従来は、時間及びコストをかけて製造した版を用いて作製したメラミン化粧板用の化粧シートにカールが発生する場合があった。すなわち、従来のメラミン化粧板用の化粧シートは、製造してみなければカールを生じるか否かが分からなかった。本開示のメラミン化粧板用の化粧シートは、第1樹脂層の面積割合及び幅を所定の範囲にすることにより、カールを生じないメラミン化粧板用の化粧シートを安定して製造できる点で有用である。
上述したように、S1が60.0%を超える場合には、メラミン化粧板用の化粧シートのカールを抑制することができない。S1が60.0%を超える場合、未硬化のメラミン樹脂を含む組成物に化粧シートを浸漬する際に、基材の第1樹脂層を有する側と、基材の第1樹脂層を有さない側とで、前記組成物を含浸する度合いに大きな違いが生じるため、カールが抑制できないと考えられる。
また、S1が60.0%を超える場合には、基材へのメラミン樹脂の含浸が不足し、メラミン化粧板の強度が低下しやすくなる。
S1は、50.0%以下であることがより好ましく、40.0%以下であることがさらに好ましく、30.0%以下であることがよりさらに好ましい。
S1が小さ過ぎると、メラミン化粧板の表面の意匠性を良好にし難くなる。このため、S1は10.0%以上であることが好ましく、15.0%以上であることがより好ましく、17.0%以上であることがさらに好ましい。
上述したように、W1が7.0mmを超える場合には、メラミン化粧板用の化粧シートのカールを抑制することができない。W1が7.0mmを超える場合、第1樹脂層のパターンは、面内での分散性が弱く、固まっている傾向となる。基材の面内において、第1樹脂層を有する領域は、未硬化のメラミン樹脂を含む組成物が含浸しにくい一方で、第1樹脂層を有さない領域は、前記組成物が含浸しやすい。W1が7.0mmを超える場合には、基材の面内において、未硬化のメラミン樹脂を含む組成物が含浸しにくい領域と、前記組成物が含浸しやすい領域とが、それぞれ固まって存在することになるため、応力を分散しにくくなり、化粧シートにカールが発生すると考えられる。一方、W1が7.0mm以下の場合には、未硬化のメラミン樹脂を含む組成物が含浸しにくい領域と、前記組成物が含浸しやすい領域とが、分散して存在することになるため、応力を分散しやすくすることができ、化粧シートのカールを抑制できると考えられる(但し、上述したように、W1が7.0mm以下であるとともに、S1が60.0%以下であることも要する。)。
W1は、6.0mm以下であることがより好ましく、3.2mm以下であることがさらに好ましく、3.2mm以下であることがよりさらに好ましい。
W1が小さ過ぎると、メラミン化粧板の表面の意匠性を良好にし難くなる。このため、W1は1.5mm以上であることが好ましく、1.7mm以上であることがより好ましく、2.0mm以上であることがさらに好ましい。
第1樹脂層のパターンの幅の平均を示すW1は、下記(1)~(4)のように算出することができる。下記(3)及び(4)において、個々の内接円の直径は、例えば、オープンソースでパブリックドメインの画像処理ソフトウェアである「ImageJ」を用いて、前記ソフトウェアの「Local Thickness」機能で算出することができる。
(1)電子顕微鏡で、メラミン化粧板用の化粧シートの第1樹脂層を有する側の面の画像を取得する。取得する画像の解像度は、0.875mm/ピクセルとする。
(2)得られた画像から、所定の大きさの領域を選択する。例えば、448mm×448mmの領域を選択する。そして、選択した領域の画像を、Otsu’s methodに基づいて2値化する。前述した2値化により、第1樹脂層を有する領域と、第1樹脂層を有さない領域とに区分けされた画像が得られる。
(3)第1樹脂層を有する領域の一つのピクセルについて、そのピクセルを含み、かつ、第1樹脂層を有する領域の内部に収まることを条件とする、最大となる円を描く。前記の円を内接円と称する。
(4)第1樹脂層を有する領域の全てのピクセルについて、前記内接円を描き、内接円の直径を算出する。そして、全ての内接円の直径の平均を「W1」とする。(図2では、ピクセルP1を含む内接円がC1、ピクセルP2を含む内接円がC2、ピクセルP3を含む内接円がC3である。)
第1樹脂層は、樹脂を主成分とすることが好ましい。主成分とは、第1樹脂層を構成する全量の50質量%以上を意味し、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上である。
第1樹脂層の樹脂としては、熱硬化性樹脂及び電離放射線硬化性樹脂等の硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの中でも、機械的強度を良好にするため、硬化性樹脂が好ましい。また、後述する工程4において、第1樹脂層上の第2樹脂層を除去しやすくするため、硬化性樹脂の中でも電離放射線硬化性樹脂が好ましい。
第1樹脂層は、浸透防止性を有することが好ましい。浸透防止性を有するとは、未硬化のメラミン樹脂を含む組成物の浸透を抑制する性能を意味する。このため、第1樹脂層の樹脂は、硬化性樹脂が好ましく、電離放射線硬化性樹脂がより好ましい。
本明細書において、単に「硬化性樹脂」と称する場合は、硬化性樹脂の未硬化物を硬化させてなる硬化物を意味する。同様に、「熱硬化性樹脂」と称する場合は、熱硬化性樹脂の未硬化物を硬化させてなる硬化物を意味し、「電離放射線硬化性樹脂」と称する場合は、電離放射線硬化性樹脂の未硬化物を硬化させてなる硬化物を意味する。
また、本明細書において、硬化性樹脂組成物、熱硬化性樹脂組成物、電離放射線硬化性樹脂組成物と称する場合は、特に断りのない限り、樹脂の未硬化物を含む組成物であることを意味する。
第1樹脂層の樹脂の全量に対して、硬化性樹脂は50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、100質量%であることがよりさらに好ましい。
第1樹脂層が、上記の割合で硬化性樹脂を含むことにより、後述する工程4において、第1樹脂層上の第2樹脂層を除去しやすくできる。
熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂、尿素樹脂、メラミン-尿素樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、ケイ素樹脂及びポリシロキサン樹脂等が挙げられる。
電離放射線硬化性樹脂は、電離放射線を照射することにより、架橋、硬化する樹脂のことであり、電離放射線硬化性官能基を有するものである。電離放射線硬化性官能基とは、電離放射線の照射によって架橋硬化する基であり、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合を有する官能基等が好ましく挙げられる。電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も含まれる。
電離放射線硬化性樹脂としては、具体的には、電離放射線硬化性樹脂として慣用されている重合性モノマー、重合性オリゴマーの中から適宜選択して用いることができる。重合性モノマー及び重合性オリゴマーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
重合性モノマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好ましく、中でも多官能性(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。
多官能性(メタ)アクリレートモノマーとしては、分子中に2つ以上の電離放射線硬化性官能基を有し、かつ該官能基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマーが挙げられ、より質感の高い意匠性及びより優れた表面特性を得る観点から、アクリロイル基を有するアクリレートモノマーが好ましい。
より質感の高い意匠性及びより優れた表面特性を得る観点から、官能基数は好ましくは2以上であり、より好ましくは3以上、さらに好ましくは4以上であり、上限として好ましくは8以下、より好ましくは6以下である。これらの多官能性(メタ)アクリレートは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。
このような重合性モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエトキシジアクリレート、ビスフェノールAテトラプロポキシジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート等の二官能(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸変性トリ(メタ)アクリレート等の三官能以上の(メタ)アクリレート;が好ましく挙げられる。中でも、より質感の高い意匠性及びより優れた表面特性を得る観点から、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のジペンタエリスリトール系重合性モノマーが好ましく、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートがより好ましく、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートとを併用することが特に好ましい。
重合性オリゴマーとしては、例えば、分子中に2つ以上の電離放射線硬化性官能基を有し、かつ該官能基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。例えば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマー、アクリル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカプロラクトンウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカプロラクトンジオールウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
より質感の高い意匠性及びより優れた表面特性を得る観点から、重合性オリゴマーの官能基数は、好ましくは2以上であり、より好ましくは3以上であり、上限として好ましくは8以下、より好ましくは6以下である。
重合性オリゴマーの重量平均分子量は、700以上が好ましく、より好ましくは1,000以上であり、上限として好ましくは80,000以下、より好ましくは50,000以下である。本明細書において、重量平均分子量は、GPC分析によって測定され、かつ標準ポリスチレンで換算された平均分子量である。
第1樹脂層は、離型剤又はマット剤を含むことが好ましく、離型剤及びマット剤を含むことがより好ましい。
第1樹脂層が離型剤を含むことにより、後述する工程4において、第1樹脂層上の第2樹脂層を除去しやすくできる。
離型剤としては、フッ素系離型剤、シリコーン系離型剤等が挙げられ、より質感の高い意匠性を得る観点から、シリコーン系離型剤が好ましい。
シリコーン系離型剤としては、ポリシロキサン構造を基本構造とするものが挙げられ、中でもその側鎖及び末端の少なくともいずれかに有機基が導入された変性シリコーンオイルが好ましく、両末端に有機基が導入された変性シリコーンオイルがより好ましい。
離型剤の含有量は、第1樹脂層の樹脂成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上5質量部以下、より好ましくは0.5質量部以上3質量部以下、更に好ましくは1質量部以上2質量部以下である。離型剤の含有量が上記範囲内であると、効率的に離型剤の添加効果が得られる。
第1樹脂層はマット剤を含むことが好ましい。第1樹脂層がマット剤を含むことにより、第1樹脂層の表面を粗面化して、メラミン化粧板のグロスマット感を良好にしやすくできる。
マット剤としては、有機フィラー及び無機フィラーが挙げられる。無機フィラーは、耐摩耗性を良好にしやすいため好ましい。
有機フィラーとしては、アクリル、スチレン及びシリコーン等の粒子が挙げられる。
無機フィラーとしては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、シリカ、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニア等の酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩;硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の硫酸塩;ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸等のケイ酸塩等の無機材料からなる粒子が挙げられる。中でも、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、シリカ、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛等の酸化物が好ましく、特にシリカが好ましい。
無機フィラーの平均粒径は、好ましくは0.3μm以上10μm以下、より好ましくは0.5μm以上7μm以下であり、さらに好ましくは1μm以上5μm以下であり、よりさらに好ましくは2μm以上4μm以下である。
本明細書において、平均粒径は、レーザー回折散乱法により測定される値である。
マット剤の含有量は、第1樹脂層の樹脂成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上40質量部以下であり、より好ましくは10質量部以上35質量部以下である。
第1樹脂層は、表面の意匠性を調整するため、着色剤及び光輝性顔料等を含有していてもよい。
第1樹脂層の厚みt1は、特に制限されないが、通常0.1μm以上20.0μm以下程度であり、より容易に質感の高い意匠性を得る観点から、好ましくは0.5μm以上10.0μm以下、より好ましくは1.0μm以上5.0μm以下である。
本明細書において、各層の厚みは、20箇所の厚みの平均値として算出することが好ましい。厚みは、例えば、メラミン化粧板用の化粧シートの断面写真及びメラミン化粧板の断面写真から算出できる。なお、平均値を算出するための20箇所は、場所の偏りがないようにピックアップすることが好ましい。
本開示のメラミン化粧板用の化粧シートは、JIS K7361-1:1997に規定する全光線透過率が、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。
[メラミン化粧板の製造方法]
本開示のメラミン化粧板の製造方法は、下記の工程1~4を順に行うものである。
工程1:上述した本開示のメラミン化粧板用の化粧シートを、未硬化のメラミン樹脂を含む硬化性樹脂組成物に浸漬する工程。工程1により、前記化粧シートの前記基材に前記硬化性樹脂組成物が含浸されるとともに、前記化粧シートの前記基材の前記第1面側の全面に、前記硬化性樹脂組成物を含む層が形成されてなる、積層体αを得る。
工程2:前記積層体αの前記硬化性樹脂組成物を含む層側に剥離フィルムを配置してなる、積層体βを得る工程。
工程3:前記積層体βを加熱及び加圧することにより、前記硬化性樹脂組成物を含む層の硬化性樹脂組成物を硬化してなる、第2樹脂層を形成する工程。
工程4:前記積層体βから前記剥離フィルムを剥離除去する際に、前記剥離フィルムとともに前記第2樹脂層のうち第1樹脂層上の第2樹脂層を除去し、かつ、第1樹脂層を有さない箇所に形成した第2樹脂層を残存させる工程。
<工程1>
工程1は、本開示のメラミン化粧板用の化粧シートを、未硬化のメラミン樹脂を含む硬化性樹脂組成物に浸漬する工程である。
工程1では、硬化性樹脂組成物に化粧シートを浸漬した後、乾燥することが好ましい。この際、硬化性樹脂組成物の一部を硬化し、硬化性樹脂組成物を半硬化の状態としてもよい。
工程1により、化粧シートの基材に硬化性樹脂組成物が含浸されるとともに、化粧シートの基材の第1面側の全面に、硬化性樹脂組成物を含む層210が形成されてなる、積層体α(110)が得られる(図3)。
工程1では、「第1樹脂層の厚み」と、「硬化性樹脂組成物を含む層のうち、第1樹脂層を有さない領域の硬化性樹脂組成物を含む層の厚み」とが、下記の関係を満たすようにすることが好ましい。
[第1樹脂層の厚み]<[硬化性樹脂組成物を含む層のうち、第1樹脂層を有さない領域の硬化性樹脂組成物を含む層の厚み]
従来のメラミン樹脂板の製造方法では、工程1の後に、メラミン化粧板用の化粧シートがカールしてしまうため、メラミン樹脂板の製造効率が低下してしまう。一方、本開示のメラミン樹脂板の製造方法では、工程1の後に、メラミン化粧板用の化粧シートがカールすることを抑制できるため、メラミン樹脂板を効率よく製造することができる。
硬化性樹脂組成物は、未硬化のメラミン樹脂を含む硬化性樹脂組成物であり、未硬化のメラミン樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物であることが好ましい。硬化性樹脂組成物中の未硬化のメラミン樹脂の割合は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。
硬化性樹脂組成物は、グロスマット効果を良好にするため、マット剤を含有しないことが好ましい。
硬化性樹脂組成物は、溶媒として、水、アルコール、有機溶剤等を含んでいてもよい。従来の製造方法では、硬化性樹脂組成物が溶媒を含むと、工程1の後にメラミン化粧板用の化粧シートがカールしやすくなるが、本開示のメラミン樹脂板の製造方法では、硬化性樹脂組成物が溶媒を含んでいても、カールを抑制しやすくできる。
<工程2>
工程2は、積層体αの硬化性樹脂組成物を含む層側に、剥離フィルム(80)を配置してなる、積層体β(120)を得る工程である(図4)。
剥離フィルム80は、後述の工程4において、硬化性樹脂組成物を含む層を硬化した第2樹脂層のうち、第1樹脂層上の第2樹脂層を除去する役割を有する。剥離フィルムとしては、剥離フィルムと第2樹脂層との接着力をA1、第2樹脂層と第1樹脂層との接着力をA2とした際に、A1>A2を満たすものを用いる。さらに、剥離フィルムとしては、剥離フィルムと第2樹脂層との接着力をA1、第2樹脂層と基材又は装飾層との接着力をA3とした際に、A1<A3を満たすものを用いる。
剥離フィルム80としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂;アクリル樹脂;等のプラスチックフィルムの単層、あるいは、これらのプラスチックフィルム上に剥離層を形成したものが挙げられる。
メラミン化粧板が補強層を有する場合、工程2において、積層体βの第1樹脂層を有する側とは反対側に補強層90を配置することが好ましい(図4)。
補強層を配置することで、得られるメラミン化粧板の機械的強度をより高くすることができる。
補強層としては、繊維基材又は紙基材に熱硬化性樹脂を含浸してなる、熱硬化性樹脂含浸シートが挙げられる。
補強層の繊維基材、紙基材としては、メラミン化粧板用の化粧シートの基材として例示したものと同様のものが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、熱硬化性樹脂組成物の状態で基材に含浸し得るものであれば特に限定することなく使用することができ、フェノール樹脂が好ましい。すなわち、補強層としてはフェノール樹脂含浸紙が好ましい。
フェノール樹脂含浸紙は、例えば、坪量150g/m以上250g/m以下のクラフト紙に、含浸率が20%以上60%以下となるようにフェノール樹脂を含浸させて、100℃以上140℃以下で乾燥することにより製造できる。
<工程3>
工程3は、積層体βを加熱及び加圧することにより、硬化性樹脂組成物を含む層の硬化性樹脂組成物を硬化してなる、第2樹脂層を形成する工程である。
工程3は、例えば、積層体βの両面を鏡面板で挟んだ状態で、積層体βを熱プレスすることにより実施できる。工程3の最中に、基材中に含浸した硬化性樹脂組成物も硬化させることができる。
加熱及び加圧の条件は、使用する熱硬化性樹脂の種類に応じて適宜調整すればよく、特に制限はないが、通常100℃以上200℃以下の温度条件で、圧力は0.1MPa以上9.8MPa以下、時間は10秒以上120分以下である。
<工程4>
工程4は、積層体βから剥離フィルムを剥離除去する際に、剥離フィルムとともに第2樹脂層のうち第1樹脂層上の第2樹脂層を除去し、かつ、第1樹脂層を有さない箇所に形成した第2樹脂層を残存させる工程である。
積層体βの両面を鏡面板で挟んで工程3を実施した場合、工程4の前に、鏡面板の間から積層体βを取り出すことが好ましい。
図5は、工程1~4により得られたメラミン化粧板500の実施の形態を示す断面図である。図5のメラミン化粧板500において、第2樹脂層200は、第1樹脂層30を有さない箇所に配置されている一方で、第1樹脂層30を有する箇所には配置されていない。また、第1樹脂層の厚みt1と、第2樹脂層の厚みt2とは、t1<t2の関係である。このため、図5のメラミン化粧板500は、表面に凹凸を有し、表面の意匠性を良好にしやすくできる。
さらに、図5のメラミン化粧板500は、第1樹脂層を有する領域と、第2樹脂層を有する領域との間で、グロスマット効果を発現させることもできる。例えば、第1樹脂層上の第2樹脂層を除去する際に生じる応力により、第1樹脂層の表面がマット化して、グロスマット効果が発現する場合がある。また、第1樹脂層にマット剤を含有させることにより、第1樹脂層の表面がマット化して、グロスマット効果を発現させやすくできる。なお、第1樹脂層の表面をマット化することにより、第1樹脂層を有する領域がより沈んで見えるようになり、凹凸感を良好にしやすくできる。
[メラミン化粧板]
本開示のメラミン化粧板は、
上述した本開示のメラミン化粧板用の化粧シートと、
前記化粧シートの前記基材の前記一方の側の面であって、前記第1樹脂層が配置されていない領域に配置されてなる、メラミン樹脂を含む第2樹脂層と、を有するものである。
本開示のメラミン化粧板は、第1樹脂層の厚みをt1、第2樹脂層の厚みをt2と定義した際に、t1<t2であることが好ましい。t1<t2とすることにより、表面の凹凸感により、表面の意匠性を良好にしやすくできる。
t2-t1は、0.5μm以上45.0μm以下であることが好ましく、2.0μm以上35.0μm以下であることがより好ましく、3.0μm以上30.0μm以下であることがさらに好ましい。
本開示のメラミン化粧板は、第1樹脂層を有する領域における化粧板表面のJIS B0601:2001の算術平均粗さRa1と、第2樹脂層を有する領域における化粧板表面のJIS B0601:2001の算術平均粗さRa2とが、Ra1>Ra2の関係であることが好ましい。Ra1>Ra2の関係とすることにより、メラミン化粧板の表面にグロスマット効果を発現しやすくできる。
また、t1<t2、かつ、Ra1>Ra2の関係とすることにより、メラミン化粧板の第1樹脂層を有する領域がより沈んで見えるようになり、凹凸感を良好にしやすくできる。
第2樹脂層は、グロスマット効果を良好にするため、マット剤を実質的に含有しないことが好ましい。実質的に含有しないとは、第2樹脂層の全固形分の0.1質量%以下であることを意味し、好ましくは0.01質量%以下、より好ましくは0質量%である。
第2樹脂層の厚みは、通常1μm以上50μm以下程度であり、好ましくは3μm以上40μm以下、より好ましくは5μm以上30μm以下である。
第2樹脂層は、樹脂を主成分とすることが好ましい。主成分とは、第2樹脂層を構成する全量の50質量%以上を意味し、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。
第2樹脂層の全樹脂成分に対するメラミン樹脂の割合は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。
第2樹脂層は、表面の意匠性を調整するため、着色剤及び光輝性顔料等を含有していてもよい。
本開示のメラミン化粧板は、化粧シートの第1樹脂層及び第2樹脂層を有する側とは反対側の全面を覆う補強層を有することが好ましい。
補強層を配置することで、メラミン化粧板の機械的強度をより高くすることができる。補強層の実施形態は、メラミン化粧板の製造方法の実施形態で説明した通りである。
本開示のメラミン化粧板を構成するメラミン化粧板用の化粧シートにおいて、基材は、メラミン樹脂含浸基材であることが好ましい。
本開示のメラミン化粧板は、JIS K7361-1:1997に規定する全光線透過率が、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。
<被着材>
本開示のメラミン化粧板は、被着材と一体化したものでもよい。被着材は、化粧シートの第1樹脂層及び第2樹脂層を有する側とは反対側に配置することが好ましい。
被着材は、例えば、木質板;石膏系板;セメント板;繊維セメント板;セラミックス板;金属板;樹脂板;FRP板等が挙げられ、これらを単独で用いてもよく、これらの2種以上を積層した複合基板として用いてもよい。
<用途>
本開示のメラミン化粧板は、例えば、カウンター及び机等の天板;家具;台所製品のキャビネット;ドア等の住宅用建材;等に用いることができる。
本開示は、例えば、以下の[1]~[11]を提供する。
[1]紙基材及び繊維基材から選ばれる基材と、
前記基材の一方の側の面に配置されてなる、装飾層及び第1樹脂層と、を有し、
前記第1樹脂層は、前記一方の側の面にパターン状に配置され、
前記一方の側の面の全面積に対する前記第1樹脂層の面積割合をS1と定義した際に、S1≦60.0%であり、
前記第1樹脂層のパターンの幅の平均をW1と定義した際に、W1≦7.0mmである、
メラミン化粧板用の化粧シート。
[2]10.0%≦S1≦60.0%である、[1]に記載のメラミン化粧板用の化粧シート。
[3]1.5mm≦W1≦7.0mmである、[1]又は[2]に記載のメラミン化粧板用の化粧シート。
[4]前記第1樹脂層がマット剤を含む、[1]~[3]の何れかに記載のメラミン化粧板用の化粧シート。
[5]前記第1樹脂層が離型剤を含む、[1]~[4]の何れかに記載のメラミン化粧板用の化粧シート。
[6]前記第1樹脂層が、硬化性樹脂を含む、[1]~[5]の何れかに記載のメラミン化粧板用の化粧シート。
[7][1]~[6]の何れかに記載のメラミン化粧板用の化粧シートと、
前記化粧シートの前記基材の前記一方の側の面であって、前記第1樹脂層が配置されていない領域に配置されてなる、メラミン樹脂を含む第2樹脂層と、を有する、
メラミン化粧板。
[8]前記第1樹脂層の厚みをt1、前記第2樹脂層の厚みをt2と定義した際に、t1<t2である、[7]に記載のメラミン化粧板。
[9]前記基材がメラミン樹脂含浸基材である、[7]又は[8]に記載のメラミン化粧板。
[10]さらに、前記化粧シートの前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層を有する側とは反対側の全面を覆う補強層を有する、[7]~[9]の何れかに記載のメラミン化粧板。
[11]下記の工程1~4を順に行う、メラミン化粧板の製造方法。
工程1:[1]~[6]の何れかに記載のメラミン化粧板用の化粧シートを、未硬化のメラミン樹脂を含む硬化性樹脂組成物に浸漬する工程。工程1により、前記化粧シートの前記基材に前記硬化性樹脂組成物が含浸されるとともに、前記化粧シートの前記基材の前記第1面側の全面に、前記硬化性樹脂組成物を含む層が形成されてなる、積層体αを得る。
工程2:前記積層体αの前記硬化性樹脂組成物を含む層側に剥離フィルムを配置してなる、積層体βを得る工程。
工程3:前記積層体βを加熱及び加圧することにより、前記硬化性樹脂組成物を含む層の硬化性樹脂組成物を硬化してなる、第2樹脂層を形成する工程。
工程4:前記積層体βから前記剥離フィルムを剥離除去する際に、前記剥離フィルムとともに前記第2樹脂層のうち第1樹脂層上の第2樹脂層を除去し、かつ、第1樹脂層を有さない箇所に形成した第2樹脂層を残存させる工程。
次に、本開示を実施例により、さらに詳細に説明するが、本開示は、この例によってなんら限定されるものではない。
1.評価及び測定
1-1.カール及び成形性
実施例及び比較例のメラミン化粧板用の化粧シートに関して、下記の基準でカール及び成形性を評価した。
<評価基準>
A:カールが発生しない又はカールが発生してもごく僅かであったもの。メラミン化粧板を製造する際の作業性に支障がなく、メラミン化粧板を容易に製造できたもの。
B:小さなカールが発生したもの。メラミン化粧板を製造する際の作業性に大きな支障がなく、メラミン化粧板を困難なく製造できたもの。
C:大きなカールが発生したもの。メラミン化粧板を製造する際の作業性に大きな支障があり、メラミン化粧板を製造するために労力を要したもの。
1-2.メラミン樹脂の含浸性
実施例及び比較例のメラミン化粧板用の化粧シートを、メラミン樹脂溶液(日本カーバイド社の水溶性メチロールメラミン(商品名:ニカレジンS-260)を、水とイソプロピルアルコールとの7:1混合溶媒に溶解した溶液。固形分60質量%)に10秒間含浸させた。下記の式より、含浸後の化粧シートの重量増加率を算出し、下記の基準でメラミン樹脂の含浸性を評価した。
重量増加率=(含浸後の化粧シートの重量-含浸前の化粧シートの重量)/含浸前の化粧シートの重量
<評価基準>
A:重量変化率が40%以上のもの
B:重量変化率が35%以上40%未満のもの
C:重量変化率が35%未満のもの
1-3.意匠性
実施例及び比較例のメラミン化粧板の表面の意匠性を目視で評価した。評価者は、20歳以上50歳以下の健康な20人とした。
<評価基準>
AA:意匠性が良好と答えた人が18人以上であったもの。
A:意匠性が良好と答えた人が15人以上17人以下であったもの。
B:意匠性が良好と答えた人が11人以上14人以下であったもの。
C:意匠性が良好と答えた人が10人以下であったもの。
1-4.第1樹脂層のパターンの幅の平均
実施例及び比較例のメラミン化粧板用の化粧シートに関して、第1樹脂層のパターンの幅の平均(W1)を測定した。W1の測定方法は、明細書本文の記載に従った。解析する画像の領域は、448mm×448mmとした。
2.メラミン化粧板用の化粧シート及びメラミン化粧板の作製
[実施例1]
紙基材(建材用チタン紙原紙、KJ特殊紙株式会社製の商品名「PM-67P」、坪量:80g/m、厚さ:100μm)の一方の側の面に、印刷インキ(DICグラフィックス株式会社製、「オーデSPTI」)を用いて、グラビア印刷により、厚さ3μmの第1装飾層(木目の導管部分)及び第2装飾層(木目の木肌部分)を形成した。
次いで、第1装飾層のパターン上に、下記の第1樹脂層用インキをパターン状に印刷し、電子線(加圧電圧:165KeV、3Mrad(30kGy))を照射して硬化させて、厚みt1が2.0μmの第1樹脂層を形成し、実施例1のメラミン化粧板用の化粧シートを得た。基材の一方の側の面の全面積に対する第1樹脂層の面積割合S1は11.2%とした。
次いで、メラミン化粧板用の化粧シートを、下記の未硬化のメラミン樹脂を含む硬化性樹脂組成物に1秒浸漬し、乾燥することにより、化粧シートの基材に硬化性樹脂組成物が含浸されるとともに、化粧シートの基材の一方の側の面の全面に、硬化性樹脂組成物を含む層が形成されてなる、積層体αを得た。
次いで、積層体αの硬化性樹脂組成物を含む層側に、下記の剥離フィルムを積層し、さらに、積層体αの第1樹脂層を有する側とは反対側に、補強層(クラフト紙にフェノール樹脂からなる液体状の未硬化樹脂組成物に含浸させて得られた坪量245g/mのフェノール樹脂含浸コア紙(太田産業株式会社製、太田コア)を3枚重ねたもの)を積層してなる、積層体βを得た。
次いで、積層体βの両面を鏡面板で挟み、熱プレス機を用いて、成形温度:150℃、成形圧力:100kg/cmで10分間、加熱加圧成形を行った。前記成形により、硬化性樹脂組成物を含む層を硬化してなる第2樹脂層が形成された。また、前記成形により、基材に含浸した硬化性樹脂組成物が硬化された。成形後、2枚の鏡面板の間から積層体βを取り出し、積層体βから剥離用フィルムを剥離することにより、実施例1のメラミン化粧板を得た。
なお、積層体βから剥離フィルムを剥離除去する際に、剥離フィルムとともに第2樹脂層のうち第1樹脂層上の第2樹脂層を除去し、かつ、第1樹脂層を有さない箇所に形成した第2樹脂層を残存させた。実施例1のメラミン化粧板は、t1が2.0μm、t2は5.0μmであった。
<第1樹脂層用インキ>
以下の各成分を、プロセスホモジナイザー(株式会社エスエムテー製、「PH91」)を用いて、回転数:2000rpmで1時間撹拌して樹脂組成物を得た。
・電離放射線硬化性樹脂 60質量部
(ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物、東亞合成株式会社製の商品名「アロニックスM400」)
・シリコーン系離型剤 0.9質量部
(両末端メタクリロイルオキシアルキル変性オルガノポリシロキサン、信越化学株式会社製の商品名「X-22-164B」)
・シランカップリング処理シリカ 18質量部
(平均粒子径3.0μm)
・メチルエチルケトン 40質量部
<未硬化のメラミン樹脂を含む硬化性樹脂組成物>
・メラミンホルムアルデヒド樹脂:60質量部
(日本カーバイド社の水溶性メチロールメラミン(商品名:ニカレジンS-260)
・水:35質量部
・イソプロピルアルコール:5質量
<剥離フィルムの作製>
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製の商品名「コスモシャイン A4610」)の易接着面に、下記の電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、電子線(加圧電圧:165KeV、5Mrad(50kGy))を照射して硬化し、厚さ5μmの剥離層を形成し、剥離フィルムを得た。
<<電離放射線硬化性樹脂組成物>>
・電離放射線硬化性樹脂:100質量部
(トリメチロールプロパントリアクリレートのエチレンボトムオキシド変性物、東亞合成株式会社製の商品名「アロニックスM350」)
・シリコーン系離型剤:2質量部
(両末端メタクリロイルオキシアルキル変性オルガノポリシロキサン、信越化学株式会社製の商品名「X-22-164B」)
・シリカ粒子:8質量部
(富士シリシア化学株式会社製の商品名「サイリシア450」、平均粒径:5.2μm)
・酢酸エチル:50質量部
[実施例2~9]、[比較例1~3]
第1樹脂層のパターンを変更することにより、S1及びW1を表1の値に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2~9及び比較例1~3のメラミン化粧板用の化粧シート及びメラミン化粧板を得た。
Figure 0007179210000002
表1に示すように、実施例のメラミン化粧板用の化粧シートは、カールの発生を抑制することができ、成形性が良好であることが確認できる。さらに、実施例のメラミン化粧板用の化粧シートは、メラミン樹脂の含浸性が良好であるとともに、意匠性も良好であることが確認できる。
10:基材
20:装飾層
21:第1装飾層
22:第2装飾層
30:第1樹脂層
100:メラミン化粧板用の化粧シート
110:積層体α
80:剥離フィルム
120:積層体β
200:第2樹脂層
210:硬化性樹脂組成物を含む層
500:メラミン化粧板

Claims (10)

  1. 紙基材及び繊維基材から選ばれる基材と、
    前記基材の一方の側の面に配置されてなる、装飾層及び第1樹脂層と、を有し、
    前記第1樹脂層は、前記一方の側の面にパターン状に配置され、
    前記一方の側の面の全面積に対する前記第1樹脂層の面積割合をS1と定義した際に、S1≦60.0%であり、
    前記第1樹脂層のパターンの幅の平均をW1と定義した際に、1.5mm≦W1≦7.0mmである、
    メラミン化粧板用の化粧シート。
  2. 10.0%≦S1≦60.0%である、請求項1に記載のメラミン化粧板用の化粧シート。
  3. 前記第1樹脂層がマット剤を含む、請求項1又は2に記載のメラミン化粧板用の化粧シート。
  4. 前記第1樹脂層が離型剤を含む、請求項1~の何れかに記載のメラミン化粧板用の化粧シート。
  5. 前記第1樹脂層が、硬化性樹脂を含む、請求項1~の何れかに記載のメラミン化粧板用の化粧シート。
  6. 請求項1~の何れかに記載のメラミン化粧板用の化粧シートと、
    前記化粧シートの前記基材の前記一方の側の面であって、前記第1樹脂層が配置されていない領域に配置されてなる、メラミン樹脂を含む第2樹脂層と、を有する、
    メラミン化粧板。
  7. 前記第1樹脂層の厚みをt1、前記第2樹脂層の厚みをt2と定義した際に、t1<t2である、請求項に記載のメラミン化粧板。
  8. 前記基材がメラミン樹脂含浸基材である、請求項又はに記載のメラミン化粧板。
  9. さらに、前記化粧シートの前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層を有する側とは反対側の全面を覆う補強層を有する、請求項6~8の何れかに記載のメラミン化粧板。
  10. 下記の工程1~4を順に行う、メラミン化粧板の製造方法。
    工程1:請求項1~の何れかに記載のメラミン化粧板用の化粧シートを、未硬化のメラミン樹脂を含む硬化性樹脂組成物に浸漬する工程。工程1により、前記化粧シートの前記基材に前記硬化性樹脂組成物が含浸されるとともに、前記化粧シートの前記基材の前記第1面側の全面に、前記硬化性樹脂組成物を含む層が形成されてなる、積層体αを得る。
    工程2:前記積層体αの前記硬化性樹脂組成物を含む層側に剥離フィルムを配置してなる、積層体βを得る工程。
    工程3:前記積層体βを加熱及び加圧することにより、前記硬化性樹脂組成物を含む層の硬化性樹脂組成物を硬化してなる、第2樹脂層を形成する工程。
    工程4:前記積層体βから前記剥離フィルムを剥離除去する際に、前記剥離フィルムとともに前記第2樹脂層のうち第1樹脂層上の第2樹脂層を除去し、かつ、第1樹脂層を有さない箇所に形成した第2樹脂層を残存させる工程。
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