JP7346881B2 - 積層体および樹脂フィルム - Google Patents
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Description
(1)
樹脂層と支持基材とを有する積層体であって、以下の条件1および2を満たすことを特徴とする積層体。
条件2: 前記樹脂層の5μm角の範囲における支持基材と反対側の面(以下、表面)の弾性率Es[GPa]と支持基材側の面(以下、裏面)の弾性率Er[GPa]および厚みT[μm]が以下の式を満たす。
(2)
前記支持基材が、前記樹脂層側の面に離型層を有する支持基材であり、前記支持基材が以下の条件3および4を満たすことを特徴とする(1)に記載の積層体。
(3)
前記樹脂層が更に以下の条件5および6を満たすことを特徴とする(1)または(2)に記載の積層体。
(4)
前記樹脂層が、化学式1から化学式3のセグメントを含むことを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の積層体。
(i)置換または無置換のアルキレン基
(ii)置換または無置換のアリーレン基
(iii)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアルキレン基
(iv)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアルキレン基
(v)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアリーレン基
(vi)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアリーレン基
前記樹脂層が、官能基当量が異なる2種類の樹脂前駆体を架橋させてなる硬化物を含み、
前記2種類の樹脂前駆体のうち、官能基当量が小さい方の樹脂前駆体(樹脂前駆体Aとする)と官能基当量が大きい方の樹脂前駆体(樹脂前駆体Bとする)が、以下の条件7を満たすことを特徴とする、(1)から(4)のいずれかに記載の積層体。
100(g/eq) < QA < 400(g/eq)
(6)
前記樹脂前駆体A及び前記樹脂前駆体Bが、化学式2及び化学式3のセグメントを含むことを特徴とする、(5)に記載の積層体。
(i)置換または無置換のアルキレン基
(ii)置換または無置換のアリーレン基
(iii)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアルキレン基
(iv)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアルキレン基
(v)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアリーレン基
(vi)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアリーレン基
化学式1のセグメントを含む樹脂フィルムであって、以下の条件8、9および10を満たすことを特徴とする樹脂フィルム。
条件10: 5μm角の範囲における表面粗さの数値がより小さい面の表面粗さsRa1と表面粗さの数値がより大きい面の表面粗さrRa1が以下の式を満たす。
(i)置換または無置換のアルキレン基
(ii)置換または無置換のアリーレン基
(iii)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアルキレン基
(iv)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアルキレン基
(v)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアリーレン基
(vi)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアリーレン基
(8)
前記樹脂フィルムが、化学式2及び化学式3のセグメントを含むことを特徴とする(7)に記載の樹脂フィルム。
(i)置換または無置換のアルキレン基
(ii)置換または無置換のアリーレン基
(iii)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアルキレン基
(iv)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアルキレン基
(v)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアリーレン基
(vi)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアリーレン基
前記樹脂フィルムが、官能基当量が異なる2種類の樹脂前駆体を架橋させてなる硬化物を含み、
前記2種類の樹脂前駆体のうち、官能基当量が小さい方の樹脂前駆体(樹脂前駆体Aとする)と官能基当量が大きい方の樹脂前駆体(樹脂前駆体Bとする)が、以下の条件11を満たすことを特徴とする、(7)または(8)に記載の樹脂フィルム。
100< QA < 400
(10)
前記樹脂前駆体A及び前記樹脂前駆体Bが、化学式2及び化学式3のセグメントを含むことを特徴とする、(9)に記載の樹脂フィルム。
(i)置換または無置換のアルキレン基
(ii)置換または無置換のアリーレン基
(iii)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアルキレン基
(iv)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアルキレン基
(v)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアリーレン基
(vi)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアリーレン基
条件2: 前記樹脂層の5μm角の範囲における支持基材と反対側の面(以下、表面)の弾性率Es[GPa]と支持基材側の面(以下、裏面)の弾性率Er[GPa]および厚みT[μm]が以下の式を満たす。
条件1は積層体の剥離を行う際に向きによる剥離性の変化に関するパラメータである。本来、支持基材と樹脂層の界面エネルギーから、剥離に要する仕事量は一定の値となるべきである。しかしながら本発明者らが検証した結果、特に樹脂層の厚みが薄膜となる場合には、剥離力が保持する層によって偏りが生じ得ることを見出した。すなわちN1/N2とは積層体の剥離力の不均一さを示すパラメータであり、N1が大きいことは樹脂層に付加が掛かった際に脱落が起こりにくくなることに相当し、N2が小さいことは少ない力での転写を容易にすることに相当する。反対にN1が小さく、かつN2が大きくなる構成(すなわち、N1/N2が0.5以下となるような場合)では、転写時に剥がれにくく、搬送時に剥がれやすくなるため、本発明の課題に対する効果としてはふさわしくない場合がある。
以下、本発明の実施の形態について具体的に述べる。
[積層体、および樹脂層]
本発明における樹脂層とは、単層でもよいし、複数の層からなる樹脂層であってもよい。例えば樹脂材料を層状に成形、硬化することによって得られる箔、シートもしくはフィルムを意味する。あるいは支持基材上に形成された層であって、支持基材上より剥離可能な層を指す。支持基材上に形成された層であっても支持基材より剥離不可能な層、例えば後述する離型層は、樹脂層に含まれず支持基材の一部とする。この剥離可能、不可能の判断基準は、JIS K5600-5-6:1999に記載のクロスカット法にて評価を行い、分類4以上であるものを剥離可能、分類0から3であるものを剥離不可能とする。前記樹脂層および支持基材を含む全て統合したものを積層体とする。支持基材上に層が1層のみ形成されている場合は、当該1層が樹脂層となり、支持基材上に層が2層以上形成されている場合は、支持基材を除いた当該2層以上の層を1つの樹脂層とする。
本発明の積層体に用いられる支持基材を構成する樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれでもよく、ホモ樹脂であってもよく、共重合または2種類以上のブレンドであってもよい。支持基材を構成する樹脂は、成形性が良好であれば好ましく、その点から熱可塑性樹脂がより好ましい。
本発明の積層体は離形層を含むことができる。離型層は少なくとも支持基材の一方の面にあり、離型層の支持基材とは反対の面に、樹脂層を設けることにより使用される。離型層は、密着性や帯電防止性、耐溶剤性等を付与する観点から複数の層から構成されていてもよく、支持基材の両面にあってもよい。
本発明の積層体および本発明の樹脂層の製造に好適に使用される離型層を有する支持基材には好ましい剥離力の範囲が存在する。具体的には、支持基材はJIS Z 1522:2009で規定されるテープによる剥離力が3.0N/25mm以上(条件3)であることが好ましい。3.0N/25mmに満たない場合には、搬送時に樹脂層の浮きが起こり、転写不良や千切れた箔による工程汚染が発生する場合がある。詳細な評価方法については実施例の項に後述する。
一方、前記積層体の支持基材を樹脂層から180°方向に剥離して得られる剥離力(前述のN2)にも好ましい数値範囲が存在する。具体的にはN2が0.01N/25mm以下であることが好ましい。N2が0.01N/25mmを超える場合には、樹脂層を転写する際に剥離不良が起こるなど、均一な転写が難しくなる場合がある。
更に本発明の積層体中の樹脂層には、好ましい組成があり、具体的には化学式1から3のセグメントを含むことが好ましい。樹脂層に化学式1から3で表されるセグメントを含むかどうかは、例えば赤外線分光法(IR-spectroscopy)などの手法で化学式1~3の構造に起因する吸収ピークを検出することで判定できるほか、飛行時間型2次イオン質量分析計(TOF-SIMS)を用いて、以下の条件で分析することで、化学式1から3で表される樹脂成分の有無を判別することができる。
(i)置換または無置換のアルキレン基
(ii)置換または無置換のアリーレン基
(iii)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアルキレン基
(iv)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアルキレン基
(v)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアリーレン基
(vi)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアリーレン基
樹脂層が、化学式1のセグメントを含むことで、耐溶媒性などの後工程に対する耐性を付与すること、化学式2や化学式3のセグメントを含むことにより、それぞれのセグメントの相互作用をもたらすことができるため、強靭さを付与することができる。
離型層用塗料組成物は、得られた積層体が満たすべき条件に適合するものであれば、その材料に特に限定されないが、反応性部位を有するシリコーン系樹脂または有機樹脂変性シリコーンレジンと、反応性部位を有するポリアルキレンオキサイドを含む樹脂と、それらと反応可能な有機樹脂成分から構成されることが好ましい。
本発明の積層体および樹脂層を製造するのに好ましい離形層は、その製造方法には特に限定されないが、離型層用塗料組成物をディップコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法やダイコート法(米国特許第2681294号明細書)などにより塗布することにより塗布層を形成することが好ましく、グラビアコート法またはダイコート法が好ましい。
本発明の樹脂層の持つ2つの面の粗さには好ましい数値範囲が存在する。具体的な測定方法については実施例の項に後述するが、本発明の積層体において、樹脂層の支持基材と反対側の面(表面)の表面粗さをsRa、支持基材側の面(裏面)の表面粗さをrRaとした場合、(rRa-sRa)/sRaが以下の式を満たすことが好ましい。
同様に、本発明の樹脂フィルムにおいても、表面粗さsRa、rRaについて好ましい値が存在し、以下の条件10を満たすことが好ましい。
ここで(rRa-sRa)/sRaとは樹脂層の表面および裏面粗さの差を比率で表現するパラメータである。平均表面粗さRaは樹脂層の各面の表面積と相関するパラメータであり、片方の面の表面積に偏りが生じることは、収縮応力の不均衡によるカールの発生や、前述の剥離力の不均一差に影響を制御する因子となり得る。加えて、表面粗さは樹脂層の透明性などの品位に直接影響するパラメータでも有り、両面の粗さに大きな差があることは、品位の面からも好ましくない。
樹脂層単体の場合、つまり本発明の樹脂フィルムは、以下の条件9を満たすことが好ましい。
|Es1 - Er1|/T1が0.5を超えて2.0未満であれば、よりカールを抑制しつつ、搬送の安定性、厚みの均一性等を両立することができるため好ましい。
本発明の積層体の製造方法は支持基材上に前述の条件1および2、または得られる樹脂層が条件7、8および9をすべて満たすことができれば特に限定されないが、前述の好ましい支持基材の離型層の上に、樹脂組成が厚み方向に異なる樹脂層を形成できる製造方法が好ましい。樹脂組成が厚み方向に異なる樹脂層を形成するには、少なくとも2種類以上の塗料組成物を、逐次または同時に塗布し、次いで乾燥、硬化することで樹脂層を形成する、積層体の製造方法であることが好ましく、少なくとも2種類以上の塗料組成物を同時に塗布する積層体の製造方法の方がより好ましい。
本発明の積層体の製造方法は特に限定されないが、本発明の積層体は、前述の支持基材の少なくとも一方に塗料組成物を塗布し、必要に応じて乾燥・硬化する工程を経て得ることができる。
樹脂前駆体は、それ自身、もしくは溶媒に溶解することで塗料組成物を調製することができ、溶媒の揮発、およびそれ自身の重合、架橋反応により塗膜を硬化可能な材料を指す。
100(g/eq)< QA < 400(g/eq)
ここで官能基当量とは、樹脂前駆体の重量平均分子量を官能基の数で割った値を指す。ここでいう官能基は架橋反応を起こす官能基を指す。
本発明の積層体の樹脂層は、粒子成分を含んでもよい。ここで、粒子とは無機粒子、有機粒子のいずれでもよいが、耐傷性の観点から無機粒子が好ましい。
本発明の積層体の製造方法に用いる塗料組成物は溶媒を含んでもよく、塗膜を面内に均一に形成し、また1つの層のなかで徐々に組成をかえていくためには、溶媒を含む方が好ましい。溶媒の種類数としては1種類以上20種類以下が好ましく、より好ましくは1種類以上10種類以下、さらに好ましくは1種類以上6種類以下、特に好ましくは1種類以上4種類以下である。
また、塗料組成物は、重合開始剤や硬化剤や触媒を含むことが好ましい。重合開始剤および触媒は、樹脂層の硬化を促進するために用いられる。重合開始剤としては、塗料組成物に含まれる成分をアニオン、カチオン、ラジカル重合反応等による重合、縮合または架橋反応を開始あるいは促進できるものが好ましい。
本発明の積層体は耐傷性、表面形状への追従性等を活かし、例えばプラスチックスや金属で構成された成型体の表面保護に好適に用いることができる。さらに、本発明の樹脂層は、例えば成型体の保護層として好適に用いることができる。
下記材料を混合し、メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール混合溶媒(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度5質量%の離型層用塗料組成物1を得た。
・片末端型カルビノール変性反応型シリコーンオイル
(X-22-170DX信越化学工業(株) 固形分濃度 100質量%):1質量部
・両末端型ポリエーテル変性反応型シリコーンオイル
(X-22-4952信越化学工業(株) 固形分濃度 100質量%):5質量部
・アクリル変性アルキド樹脂
(ハリフタール KV-905 ハリマ化成株式会社 固形分濃度 53質量%) 100質量部
・イソブチルアルコール変性メラミン樹脂
(メラン2650L 日立化成株式会社 固形分濃度 60質量%):20質量部
・パラトルエンスルホン酸: 5質量部。
下記材料を混合し、メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール混合溶媒(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度5質量%の離型層用塗料組成物2を得た。
・側鎖型カルビノール変性反応型シリコーンオイル
(X-22-4015信越化学工業(株) 固形分濃度 100質量%):5質量部
・両末端型ポリエーテル変性反応型シリコーンオイル
(X-22-4952信越化学工業(株) 固形分濃度 100質量%):5質量部
・アクリル変性アルキド樹脂
(ハリフタール KV-905 ハリマ化成株式会社 固形分濃度 53質量%) 100質量部
・イソブチルアルコール変性メラミン樹脂
(メラン2650L 日立化成株式会社 固形分濃度 60質量%):20質量部
・パラトルエンスルホン酸: 5質量部。
下記材料を混合し、メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール混合溶媒(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度5質量%の離型層用塗料組成物3を得た。
・長鎖アルキル基含有アミノアルキド樹脂のトルエン/キシレン/イソブタノール/メタノール混合溶液
(日立化成(株)社製、テスファインR305、固形分濃度 50質量%)。
[樹脂層用塗料組成物1]
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度20質量%の樹脂層用塗料組成物1を得た。
・樹脂前駆体A: 多官能アクリレート樹脂 80質量部
(STAR-501 大阪有機合成化学株式会社 固形分濃度100質量% 官能基数:100)
・樹脂前駆体B: ウレタンアクリレートオリゴマー 20質量部
(“紫光” UV3200B 日本合成化学工業(株)製 固形分濃度100質量% 官能基数:2)
・レベリング剤 1質量部
(“フタージェント”212M (株)ネオス製 固形分濃度100質量%)
・αヒドロキシアセトフェノン型光重合開始剤 3.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度20質量%の樹脂層用塗料組成物2を得た。
・樹脂前駆体A: 多官能アクリレート樹脂 50質量部
(STAR-501 大阪有機合成化学株式会社 固形分濃度100質量% 官能基数:100)
・樹脂前駆体B: ウレタンアクリレートオリゴマー 50質量部
(“紫光” UV3200B 日本合成化学工業(株)製 固形分濃度100質量% 官能基数:2)
・レベリング剤 1質量部
(“フタージェント”212M (株)ネオス製 固形分濃度100質量%)
・αヒドロキシアセトフェノン型光重合開始剤 3.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
[樹脂層用塗料組成物3]
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度20質量%の樹脂層用塗料組成物3を得た。
・樹脂前駆体A: 多官能アクリレート樹脂 80質量部
(ビスコート#1000 大阪有機合成化学株式会社 固形分濃度100質量% 官能基数:14)
・樹脂前駆体B: ウレタンアクリレートオリゴマー 20質量部
(“紫光” UV3200B 日本合成化学工業(株)製 固形分濃度100質量% 官能基数:2)
・レベリング剤 1質量部
(“フタージェント”212M (株)ネオス製 固形分濃度100質量%)
・αヒドロキシアセトフェノン型光重合開始剤 3.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
[樹脂層用塗料組成物4]
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度20質量%の樹脂層用塗料組成物4を得た。
・樹脂前駆体A: 多官能アクリレート樹脂 95質量部
(STAR-501 大阪有機合成化学株式会社 固形分濃度100質量% 官能基数:100)
・樹脂前駆体B: ウレタンアクリレートオリゴマー 5質量部
(“紫光” UV3200B 日本合成化学工業(株)製 固形分濃度100質量% 官能基数:2)
・レベリング剤 1質量部
(“フタージェント”212M (株)ネオス製 固形分濃度100質量%)
・αヒドロキシアセトフェノン型光重合開始剤 3.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
[樹脂層用塗料組成物5]
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度20質量%の樹脂層用塗料組成物5を得た。
・樹脂前駆体A: 多官能アクリレート樹脂 70質量部
(STAR-501 大阪有機合成化学株式会社 固形分濃度100質量% 官能基数:100)
・樹脂前駆体B: ウレタンアクリレートオリゴマー 20質量部
(“紫光” UV3200B 日本合成化学工業(株)製 固形分濃度100質量% 官能基数:2)
・シリカ粒子分散液 22質量部
(MEK-AC-2140Z 日産化学工業株式会社製 固形分濃度46質量%)
・レベリング剤
(“フタージェント”212M (株)ネオス製 固形分濃度100質量%) 1質量部
・αヒドロキシアセトフェノン型光重合開始剤 3.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
[樹脂層用塗料組成物6]
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度20質量%の樹脂層用塗料組成物6を得た。
・樹脂前駆体A: 多官能アクリレート樹脂 80質量部
(EBECRYL8528 ダイセル・オルネクス株式会社製 固形分濃度100質量% 官能基数:4)
・樹脂前駆体B: ウレタンアクリレートオリゴマー 5質量部
(“紫光” UV3200B 日本合成化学工業(株)製 固形分濃度100質量% 官能基数:2)
・レベリング剤 1質量部
(“フタージェント”212M (株)ネオス製 固形分濃度100質量%)
・αヒドロキシアセトフェノン型光重合開始剤 3.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
[樹脂層用塗料組成物7]
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度20質量%の樹脂層用塗料組成物7を得た。
・多官能アクリレート樹脂 100質量部
(STAR-501 大阪有機合成化学株式会社 固形分濃度100質量% 官能基数:100)
・レベリング剤 1質量部
(“フタージェント”212M (株)ネオス製 固形分濃度100質量%)
・αヒドロキシアセトフェノン型光重合開始剤 3.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
[樹脂層用塗料組成物8]
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度20質量%の樹脂層用塗料組成物8を得た。
・ 多官能アクリレート樹脂 100質量部
(“KAYARAD”(登録商標) DPHA 日本化薬株式会社製 官能基数:4)
・レベリング剤 1質量部
(“フタージェント”212M (株)ネオス製 固形分濃度100質量%)
・αヒドロキシアセトフェノン型光重合開始剤 3.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
[樹脂層用塗料組成物9]
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度20質量%の樹脂層用塗料組成物6を得た。
・ 多官能アクリレート樹脂 100質量部
(EBECRYL8402 ダイセル・オルネクス株式会社製 固形分濃度100質量% 官能基数:2)
・レベリング剤 1質量部
(“フタージェント”212M (株)ネオス製 固形分濃度100質量%)
・αヒドロキシアセトフェノン型光重合開始剤 3.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
[樹脂層用塗料組成物10]
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度20質量%の樹脂層用塗料組成物10を得た。
・ウレタンアクリレートオリゴマー 100質量部
(“紫光” UV3200B 日本合成化学工業(株)製 固形分濃度100質量% 官能基数:2)
・レベリング剤 1質量部
(“フタージェント”212M (株)ネオス製 固形分濃度100質量%)
・αヒドロキシアセトフェノン型光重合開始剤 3.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度20質量%の樹脂層用塗料組成物11を得た。
・樹脂前駆体A: ウレタンアクリレートオリゴマーA1 80質量部
・樹脂前駆体B: ウレタンアクリレートオリゴマーB1 20質量部
・レベリング剤
(“フタージェント”212M (株)ネオス製 固形分濃度100質量%) 1質量部
・αヒドロキシアセトフェノン型光重合開始剤 3.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度20質量%の樹脂層用塗料組成物12を得た。
・樹脂前駆体A:ウレタンアクリレートオリゴマーA1 60質量部
・樹脂前駆体B:ウレタンアクリレートオリゴマーB1 40質量部
・レベリング剤
(“フタージェント”212M (株)ネオス製 固形分濃度100質量%) 1質量部
・αヒドロキシアセトフェノン型光重合開始剤 3.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度20質量%の樹脂層用塗料組成物13を得た。
・樹脂前駆体A: ウレタンアクリレートオリゴマーA1 80質量部
・樹脂前駆体B: ウレタンアクリレートオリゴマーB2 20質量部
・レベリング剤
(“フタージェント”212M (株)ネオス製 固形分濃度100質量%) 1質量部
・αヒドロキシアセトフェノン型光重合開始剤 3.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度20質量%の樹脂層用塗料組成物12を得た。
・樹脂前駆体A: ウレタンアクリレートオリゴマー 8090質量部
(EBCRYL3701 ダイセルオルネクス株式会社 官能基数:2)
・樹脂前駆体B: ウレタンアクリレートオリゴマー B1 2010質量部
・レベリング剤
(“フタージェント”212M (株)ネオス製 固形分濃度100質量%) 1質量部
・αヒドロキシアセトフェノン型光重合開始剤 3.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
前述の離型層用塗料組成物と支持基材を用いて、以下の方法を用いて離型層を形成し、離型層付き支持基材を作成した。使用する離型層用塗料組成物と離型層の形成方法、離型層厚みの組み合わせは、表1に記載の通りである。
小径グラビアコーターを有する塗布装置を用い、厚み50μmのポリエステルフィルム(東レ(株)製商品名“ルミラー”(登録商標)R75X)に、離型層用塗料組成物を表1に記載の離型層厚みになるように、グラビア線数、周速、固形分濃度を調整して塗布し、次いで熱風温度140℃にて30秒保持することで、乾燥と硬化を行い離型層付き支持基材を得た。
小径グラビアコーターを有する塗布装置を用い、厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム(株)製TD40UL)に、離型層用塗料組成物を表1に記載の離型層厚みになるように、グラビア線数、周速、固形分濃度を調整して塗布し、次いで熱風温度140℃にて30秒保持することで、乾燥と硬化を行い離型層付き支持基材を得た。
前述の樹脂層用塗料組成物と離型層付き支持基材を用いて、樹脂層を形成し、積層体を作成した。使用する樹脂層用塗料組成物と樹脂層の形成方法、樹脂層厚みの組み合わせは、表1に記載の通りである。
単層スロットダイコーターを有する連続塗布装置を用い、表1に記載の支持基材と塗料組成物の組み合わせについて、表1に記載の樹脂層厚みになるようにスロットからの吐出流量を調整して塗布し、次いで乾燥、硬化を行い、樹脂層を形成した。乾燥、硬化条件は以下の通りである。
送風温湿度 : 温度:80℃、相対湿度:1%以下
風速 : 塗布面側:5m/秒、反塗布面側:5m/秒
風向 : 塗布面側:基材の面に対して平行、反塗布面側:基材の面に対して垂直
乾燥時間 : 2分間
(硬化条件)
照射出力 : 400W/cm2
積算光量 : 120mJ/cm2
酸素濃度 : 0.1体積%以下。
図6に記載の2層スロットダイコーターを有する連続塗布装置を用い、表1に記載の支持基材と2種類の塗料組成物の組み合わせについて、表1に記載の2層の樹脂層厚みになるように、上流側、下流側の各スロットからの吐出流量を調整して塗布し、次いで乾燥、硬化を行い、樹脂層を形成した。乾燥、硬化の条件は、積層体の作成方法1と同じである。
樹脂前駆体Aと樹脂前駆体Bの官能基当量QA、ABは、樹脂前駆体の設計上の官能基数で、JIS K 7252-1(2016)に基づく重量平均分子量を除して算出した。
[積層体の物性評価]
実施例1~16および比較例1~3で作製した積層体について、以下に示す物性評価を実施し、得られた結果を表2および3にまとめた。特に断らない場合を除き、測定は各実施例・比較例において1つのサンプルについて場所を変えて3回測定を行い、その平均値を用いた。
積層体の樹脂層側の表面に、粘着フィルム(パナック株式会社 パナクリーンPD-S1 25μm品)の一方のセパレーターを剥がした面を気泡が入らないように貼合し、次いで、10mm幅×150mm長の矩形に、端部にクラックが入らないように切り出し、次いで前記粘着フィルムのもう一方の面のセパレーターを剥がして気泡が入らないように、PETフィルム(188μm 東レ(株)“ルミラー”(登録商標) T60)に貼り付け積層サンプルを作成した(PET/粘着フィルム/樹脂層/支持基材が積層)。
支持基材から樹脂層を剥離した後の支持基材を使用して、測定を実施した。支持基材の評価に使用しない側の面に、粘着フィルム(パナック株式会社 パナクリーンPD-S1 25μm品)の一方のセパレーターを剥がした面を気泡が入らないように貼合した。次いで、20mm幅×150mm長の矩形に、端部にクラックが入らない方法で切り出し、粘着フィルムのもう一方の面のセパレーターを剥がして気泡が入らないように、PETフィルム(188μm 東レ(株)“ルミラー”(登録商標) T60)に貼り付け積層サンプルを作成した(PET/粘着フィルム/支持基材(離形層がむき出し)の順)。
樹脂層の表面および裏面の弾性率の測定は、AFM(Burker Corporation製 DimensionIcon)を用い、PeakForceQNMモードにて測定を実施した。得られたフォースカーブから付属の解析ソフト「NanoScopeAnalysis V1.40」を用いて、JKR接触理論に基づいた解析を行い、弾性率分布を求めた。
測定装置 : Burker Corporation製原子間力顕微鏡(AFM)
測定モード : PeakForceQNM(フォースカーブ法)
カンチレバー: ブルカーAXS社製SCANASYST-AIR
(材質:Si、バネ定数K:0.4(N/m)、先端曲率半径R:2(nm))
測定雰囲気 : 23℃・大気中
測定範囲 : 5(μm)四方
分解能 : 512×512
カンチレバー移動速度: 10(μm/s)
最大押し込み荷重 : 10(nN)。
前述の弾性率測定と同様にして得られたデータの、Height Sensorチャンネルのデータを「NanoScopeAnalysis V1.40」にて解析し、Plane Fit(XY、3rd)にて平滑化を施した後、Roughnessにて処理することにより得られた、ResultsタブのRaの値を各面の平均粗さとした。
凍結ミクロトーム法により断面を切り出し、当該断面を透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察することにより、樹脂層の層厚みを測定した。具体的には、以下の方法に従い測定した。樹脂層の断面の超薄切片をTEMにより20万倍の倍率で撮影した画像から、画像処理ソフトウェアImageJ(開発元:アメリカ国立衛生研究所(NIH))にて厚みを読み取った。合計で30点の層厚みを測定して求めた平均値を樹脂層の厚みとした。
上記の方法にて測定した弾性率EsおよびEr、厚みTを用いてパラメータ (Es-Er)/Tを算出した。同様に、上記の方法にて測定した弾性率Es1およびEr1、厚みT1を用いてパラメータ (Es1-Er1)/T1を算出した。
積層体および樹脂層について、次に示す特性評価を実施し、得られた結果を表4に示す。特に断らない場合を除き、測定は各実施例・比較例において1つのサンプルについて場所を変えて3回評価し、その平均値を求め、少数第一位を四捨五入した。
実施例1~16および比較例1~3で作製した積層体について、#0000のスチールウールを用い、平面摩耗試験機(株式会社大栄科学精器製作所製 PA-300A)を用いて、荷重250kg/cm2にて、樹脂層の表面を10往復摩擦し、傷の発生の有無を目視により観察し、以下の基準に則り判定を行い、4点以上を合格とした。
10点:0本
7点:1本以上、5本未満
4点:5本以上、10本未満
1点:10本以上。
実施例1~16および比較例1~3で作製した積層体について、積層体の樹脂層の表面に、粘着フィルム(パナック株式会社 パナクリーンPD-S1 25μm品)の一方のセパレーターを剥がした面を気泡が入らないように貼合し、次いで粘着フィルムのセパレーターを剥がして、PETフィルム(188μm 東レ(株)“ルミラー”(登録商標) T60)に貼り付けた。
10点:剥離速度10,000mm/minでも面内均一に剥がすことができる。
7点:剥離速度10,000mm/minでは面内均一に剥がすことができず、1,000mm/minでは面内均一にはがすことができる。
4点:剥離速度1,000mm/minでは面内均一に剥がすことができず、300mm/minでは面内均一にはがすことができる。
1点:300mm/minで面内均一に剥がすことができない。
実施例1~16および比較例1~3で作製した積層体について、光源を樹脂層表面に映り込ませた状態で、50m2を目視にて検査し、そのうち直径1mm以上の変形(ハジキ、異物)が観察された個数について、以下の基準に則り判定を行い、4点以上を合格とした。
10点:1個以下
7点:2個以上5個以下
4点:6個以上10個以下
1点:11個以上。
実施例1~16および比較例1~3で作製した積層体について、積層体の樹脂層の表面に、粘着フィルム(パナック株式会社 パナクリーンPD-S1 25μm品)の一方のセパレーター剥がした面を気泡が入らないように貼合し、次いで、90mm幅×90mm長の矩形に、端部にクラックが入らない方法で切り出し、もう一方の面のセパレーターを剥がして、直径30mmの円筒に貼り付け、このときの樹脂層の状態を観察し、以下の基準に則り判定を行い、平均点4点以上を合格とした。
10点:樹脂層をクラックや浮きが発生せず、均一に貼り付けることができる
7点:樹脂層の端部に微細なクラックが見られるが、それ以外は均一に貼り付けることができる
4点:樹脂層の端部や中央部に微細なクラックが見られるが、それ以外は均一に貼り付けることができる
1点:樹脂層の中央部にクラックや浮きが入り、均一に貼り付けることができない。
実施例1~16および比較例1~3で作製した積層体について、積層体の樹脂層の表面に、粘着フィルム(パナック株式会社 パナクリーンPD-S1 25μm品)の一方のセパレーター剥がした面を気泡が入らないように貼合し、直径6mmの書類用穴開けパンチで、穴を開けた。そして、粘着層のもう一方の面のセパレーターを剥がして、ガラスに貼合した。
10点: 樹脂層の穴の周辺部に、クラック、欠けが見られない
7点: 樹脂層の穴の周辺部に、欠けはあるが、クラックはない
4点: 樹脂層の穴の周辺部に、穴の端部から0.5mm未満のクラックが見られる
1点: 樹脂層の穴の周辺部に、穴の端部から0.5mm以上のクラックが見られる
[樹脂層の浮きの評価]
実施例1~1216および比較例1~3で作製した積層体を、100×200mm角にカッターナイフで切断し、直径5mmの円筒に巻き付けた時に切断部の端部を観察し、以下の基準に則り判定を行い、4点以上を合格とした。
10点:カッターナイフで切断した時の端部、および円筒に巻き付けたときの端部のいずれも、浮きが発生しない。
7点:カッターナイフで切断した時の端部は浮きが発生せず、円筒に巻き付けたときにわずかに端部に浮きが発生する。
4点:カッターナイフで切断した時の端部はわずかに浮きが発生し、円筒に巻き付けたときにわずかに端部に浮きが発生する。
1点:カッターナイフで切断した時の端部に浮きが発生し、円筒に巻き付けたときには、端部全体に浮きが発生する。
実施例1~16および比較例1~3で作製した積層体もしくは樹脂層を含む部材から、ヤマト株式会社製ビニールテープNO200-50-21を用いて、テープの粘着面に樹脂層を転写した。次いで転写した樹脂層の裏面に対して、斜めより三波長蛍光灯(FL20SS・EX-N/18(松下電器産業製)の付いた電気スタンド)で照射し、その時に見える干渉縞を目視で評価した。下記のクラス分けを行い、3点以上を合格とした。
5点:干渉ムラが無く、きれいに見える
3点:干渉ムラが確認できるが、使用上問題ないレベル
1点:干渉ムラが確認でき、使用上問題となるレベル
2,7,13,21 : 離型フィルム
3,8,14,19,22 : 支持基材
4,9,10,15,23 : 離型層
5,11,16,24 : 樹脂層
17 : 保護フィルム
18 : 粘着層
25 : 機能層
26 : 多層スライドダイ
27,36 : 最も上流側のスロット
28,37 : 上流側から2番目のスロット
29 : 上流側から3番目のスロット
30 : 最も下流側のスロット
31 : スライド面
32,38 : ダイリップ
33,39,43 : 支持基材の搬送方向の上流側
34,40,44 : 支持基材の搬送方向の下流側
35 : 多層スロットダイ
41,42 : 単層スロットダイ
Claims (7)
- 樹脂層と支持基材とを有する積層体であって、前記樹脂層が、化学式1および化学式2のセグメントを含み、前記樹脂層が、アクリル共重合体系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤、またはフッ素系レベリング剤を含み、支持基材が、樹脂層側の面に離型層を有し、前記離型層は反応性部位を有するシリコーン系樹脂、または有機樹脂変性シリコーンレジンと反応性部位を有するポリアルキレンオキサイドを含む樹脂とそれらと反応可能な有機樹脂成分を含み、以下の条件1、2、および5を満たすことを特徴とする積層体。
条件1: 積層体を支持基材と樹脂層とに剥離する際に、前記樹脂層を180°方向に剥離して得られる剥離力N1(以下、N1)と前記支持基材を180°方向に剥離して得られる剥離力N2(以下、N2)とが以下の式を満たす。
1.2 < N1/N2 < 10.0
条件2: 前記樹脂層の5μm角の範囲における支持基材と反対側の面(以下、表面)の弾性率Es[GPa]と支持基材側の面(以下、裏面)の弾性率Er[GPa]および厚みT[μm]が以下の式を満たす。
0.5 < (Es - Er)/T < 2.0
条件5: 樹脂層の厚みTが0.5μm以上5μm以下である。
R1は、水素、またはメチル基である。
R2 R3は、以下の(i)~(vi)のいずれかである。
(i)置換または無置換のアルキレン基
(ii)置換または無置換のアリーレン基
(iii)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアルキレン基
(iv)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアルキレン基
(v)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアリーレン基
(vi)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアリーレン基
- 前記支持基材が、前記樹脂層側の面に離型層を有する支持基材であり、前記支持基材が以下の条件3および4を満たすことを特徴とする請求項1に記載の積層体。
条件3: 前記支持基材のJIS Z 1522:2009で規定されるテープによる剥離力が3.0N/25mm以上である。
条件4: 前記N2が0.01N/25mm以下である。 - 前記樹脂層が更に以下の条件6を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
条件6: 5μm角の範囲における前記表面の表面粗さsRaと前記裏面の表面粗さrRaが以下の式を満たす。
-0.5 < (rRa-sRa)/sRa < 1.5 - 前記樹脂層が、官能基当量が異なる2種類の樹脂前駆体を架橋させてなる硬化物を含み、
前記2種類の樹脂前駆体のうち、官能基当量が小さい方の樹脂前駆体(樹脂前駆体Aとする)と官能基当量が大きい方の樹脂前駆体(樹脂前駆体Bとする)が、以下の条件7を満たすことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の積層体。
条件7: 樹脂前駆体Aの官能基当量(QA) と、樹脂前駆体Bの官能基当量(QB)が、以下の式を満たす。
0.01< QA/QB <0.05
100(g/eq) < QA < 400(g/eq) - 前記樹脂前駆体A及び前記樹脂前駆体Bが、化学式2及び化学式3のセグメントを含むことを特徴とする、請求項5に記載の積層体。
R4は、水素、またはメチル基である。
R3は、以下の(i)~(vi)のいずれかである。
(i)置換または無置換のアルキレン基
(ii)置換または無置換のアリーレン基
(iii)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアルキレン基
(iv)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアルキレン基
(v)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する置換のアリーレン基
(vi)内部にエーテル基、エステル基またはアミド基を有する無置換のアリーレン基
- 前記樹脂層を被着体に貼合し前記支持基材を樹脂層から剥離する用途に用いられる、請求項1~6のいずれかに記載の積層体。
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