JP6950330B2 - 積層体、および樹脂フィルム - Google Patents
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Description
1.支持基材の少なくとも一方の面に樹脂層を有する積層体であって、以下の条件1および条件2を満たすことを特徴とする、積層体。
条件1:樹脂層の微少硬度計による表面の押し込み弾性率が1GPa以上
条件2:樹脂層と支持基材との180°剥離力をF(N/m)、剥離後の樹脂層のヤング率をE(Pa)、破断伸度をL(−)、樹脂層厚みをT(m)とした場合に、下記式1〜3すべてを満足する
式1 E・L・T/F≧15
式2 5×10−7≦T≦1.8×10−5
式3 F≧1
2.前記樹脂層の支持基材に垂直な断面における厚み方向の弾性率分布において、以下の条件3を満たすことを特徴とする1.に記載の積層体。
条件3:厚み方向の弾性率分布において、弾性率0.5GPaを下回る領域の合計厚みが、樹脂層の総厚みの20%以上80%以下
3.前記支持基材表面の、樹脂層が接していた面(面B)について、原子間力顕微鏡により測定された、3μm角の範囲の弾性率分布の標準偏差が、30MPa以上であることを特徴とする1.または2.に記載の積層体。
4.1.〜3.のいずれかに記載の積層体から、支持基材を剥離してなる樹脂フィルム。
式2 5×10−7 ≦ T ≦1.8×10−5
式3 F≧1。
前述の式1において、E、L、Fについては、前述の式1を満たせば特に限定されず、その用途や材料によって適宜選択されるが、現実的な材料の組み合わせから、Eは10×10 7 Paから1×10 10 Pa程度、Lは0.001から10程度が限界である。
カンチレバー:NANOSENSORS製のカンチレバー「R150−NCL−10(材質Si、ばね定数48N/m、先端の曲率半径150nm)。
以下、本発明の実施の形態について具体的に述べる。
本発明における樹脂層とは、支持基材上に形成された層であって、支持基材上より剥離可能な層を指す。支持基材上に形成された層であっても剥離不可能な層、例えば後述する離型層は、樹脂層に含まれず支持基材の一部とする。この剥離可能、不可能の判断基準は、JIS K5600−5−6:1999に記載のクロスカット法にて評価を行い、分類4以上であるものを剥離可能、分類0から3であるものを剥離不可能とする。前記樹脂層および支持基材を含む全て統合したものを積層体とする。支持基材上に層が1層のみ形成されている場合は、当該1層が樹脂層となり、支持基材上に層が2層以上形成されている場合は、支持基材を除いた当該2層以上の層を1つの樹脂層とする。
本発明の積層体に用いられる支持基材を構成する樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれでもよく、ホモ樹脂であってもよく、共重合または2種類以上のブレンドであってもよい。支持基材を構成する樹脂は、成形性が良好であれば好ましく、その点から熱可塑性樹脂がより好ましい。
前述の支持基材は、少なくとも一方の面に樹脂層と接する面Bに前述の条件を満たす離型層を有することが好ましい。離型層は、密着性や帯電防止性、耐溶剤性等を付与する観点から複数の層から構成されていてもよい。
本発明の積層体の製造方法は、支持基材上に前述の条件1,2を満たし、より好ましくは前述の条件3を満たすことができる樹脂層を形成することができれば特に限定されないが、前述の好ましい支持基材の離型層の上に、樹脂組成が厚み方向に異なる樹脂層を形成できる製造方法が好ましい。樹脂組成が厚み方向に異なる樹脂層を形成するには、少なくとも2種類以上の塗料組成物を、逐次または同時に塗布し、次いで乾燥、硬化することで樹脂層を形成する、積層体の製造方法であることが好ましく、少なくとも2種類以上の塗料組成物を同時に塗布する積層体の製造方法の方がより好ましい。
本発明の積層体の製造方法は特に限定されないが、本発明の積層体は、前述の支持基材の少なくとも一方に塗料組成物を塗布し、必要に応じて乾燥・硬化する工程を経て得ることができる。
本発明の積層体の製造方法に用いられる塗料組成物は、支持基材上に前述の製造方法にて塗布され、前述の樹脂層を形成することができる液体であれば特に限定されるものではないが、樹脂組成が厚み方向に異なる樹脂層を、前述の製造方法にて形成するには、少なくとも2種類以上の塗料組成物を用いることが好ましい。
バインダー原料とは溶媒に可溶で、塗料組成物に含むことができ、溶媒の揮発、およびそれ自身の重合、架橋反応により塗膜を硬化可能な材料を指し、硬膜後の状態をバインダーとよぶ。本発明の積層体の製造方法に用いられる2種類以上の塗料組成物のうち、少なくとも1種類は、バインダー原料を含むことが好ましく、前記2種類上の塗料組成物のすべてがバインダー原料を含むことがより好ましい。前記バインダー原料は、特に限定されるものではないが、一種類であってもよいし、二種類以上を混合して用いてもよい。
本発明の積層体の樹脂層は、粒子成分を含んでもよい。ここで、粒子とは無機粒子、有機粒子のいずれでもよいが、耐傷性の観点から無機粒子が好ましい。
本発明の積層体の製造方法に用いる塗料組成物は溶媒を含んでもよく、塗膜を面内に均一に形成し、また1つの層のなかで徐々に組成をかえていくためには、溶媒を含む方が好ましい。溶媒の種類数としては1種類以上20種類以下が好ましく、より好ましくは1種類以上10種類以下、さらに好ましくは1種類以上6種類以下、特に好ましくは1種類以上4種類以下である。
また、塗料組成物は、重合開始剤や硬化剤や触媒を含むことが好ましい。重合開始剤および触媒は、樹脂層の硬化を促進するために用いられる。重合開始剤としては、塗料組成物に含まれる成分をアニオン、カチオン、ラジカル重合反応等による重合、縮合または架橋反応を開始あるいは促進できるものが好ましい。
本発明の積層体は耐傷性、表面形状への追従性等を活かし、例えばプラスチックスや金属で構成された成型体に好適に用いることができる。さらに、本発明の積層体から支持基材を剥離してなる樹脂フィルムは、例えば成型体の保護フィルムとして好適に用いることができる。
[離型層用塗料組成物の作成]
[離型層用塗料組成物A]
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン混合溶媒(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の離型層用塗料組成物Aを得た。
(X62−9201B:信越化学工業株式会社製) 30質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の離型層用塗料組成物Bを得た。
(X62−9201B:信越化学工業株式会社製) 50質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の離型層用塗料組成物Cを得た。
(Syl−Off BY 24−850 Additive:東レ・ダウコーニング株式会社製) 5質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン混合溶媒(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の離型層用塗料組成物Dを得た。
厚み50μmポリエステルフィルム(東レ(株)製商品名“ルミラー”(登録商標)R60)に、離型層用塗料組成物A〜Dを、乾燥後の塗布厚みが0.1(μm)となるようにグラビアコートで塗布し、120℃で30秒乾燥硬化して支持基材a〜dを得た。
[ウレタン(メタ)アクリレートA1の合成]
トルエン50質量部、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性タイプ(三井化学株式会社製 “タケネート”(登録商標)D−170N)50質量部、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート(ダイセル化学工業株式会社製 プラクセルFA5)76質量部、ジブチル錫ラウレート0.02質量部、およびハイドロキノンモノメチルエーテル0.02質量部を混合し、70℃で5時間保持した。その後、トルエン79質量部を加えて固形分濃度50質量%のウレタン(メタ)アクリレートA1のトルエン溶液を得た。
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(三井化学株式会社製 “タケネート”(登録商標)D−170N、イソシアネート基含有量:20.9質量%)50質量部、ポリエチレングリコールモノアクリレート(日油株式会社製 “ブレンマー”(登録商標)AE−150、水酸基価:264(mgKOH/g))53質量部、ジブチルスズラウレート0.02質量部およびハイドロキノンモノメチルエーテル0.02質量部を仕込んだ。そして、70℃で5時間保持して反応を行った。反応終了後、反応液にメチルエチルケトン(以下MEKということもある)102質量部を加え、固形分濃度50質量%のウレタン(メタ)アクリレートC1のメチルエチルケトン溶液を得た。
以下の材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し、固形分濃度30質量%の樹脂層用塗料組成物Aを得た。
・ウレタンアクリレートC1の固形分濃度50質量%−トルエン溶液 90質量部
・トリシクロデカンジメタノールジアクリレート 5質量部
・光ラジカル重合開始剤 1.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し固形分濃度30質量%の樹脂層用塗料組成物Bを得た。
・ポリマーアクリレート樹脂の固形分濃度50質量% 酢酸ブチル/酢酸エチル溶液 90質量部
(“ユニディック” V−6850 DIC株式会社 固形分濃度50質量%)
・光ラジカル重合開始剤 1.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し固形分濃度30質量%の樹脂層用塗料組成物Cを得た。
・多官能アクリレートモノマー 25質量部
(“KAYARAD”(登録商標) PET−30 日本化薬株式会社製)
・シリカ粒子分散液 50質量部
(MEK−AC−2140Z 日産化学工業株式会社製 固形分濃度46質量%)
・アルミナ粒子分散液 5質量部
(NANOBYK−3601 ビックケミー・ジャパン株式会社製 固形分濃度97質量%)
・光ラジカル重合開始剤 1.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
下記材料を混合し、メチルエチルケトンを用いて希釈し固形分濃度30質量%の樹脂層用塗料組成物Dを得た。
・ウレタン(メタ)アクリレートA1の固形分濃度50質量%−トルエン溶液 50質量部
・ウレタン(メタ)アクリレートC1の固形分濃度50質量%−メチルエチルケトン溶液 50質量部
・光ラジカル重合開始剤 1.0質量部
(“イルガキュア”(登録商標)184 BASFジャパン株式会社製)。
[積層体の作製方法1]
単層スロットダイコーターを有する連続塗布装置を用い、表1に記載の支持基材と塗料組成物の組み合わせについて、表1に記載の塗布層厚みになるようにスロットからの吐出流量を調整して塗布し、次いで乾燥、硬化を行った。乾燥、硬化条件は以下の通りである。
送風温湿度 : 温度:80℃、相対湿度:1%以下
風速 : 塗布面側:5m/秒、反塗布面側:5m/秒
風向 : 塗布面側:基材の面に対して平行、反塗布面側:基材の面に対して垂直
乾燥時間 : 2分間
(硬化条件)
照射出力 : 400W/cm2
積算光量 : 120mJ/cm2
酸素濃度 : 0.1体積%以下。
図8に記載の2層スロットダイコーターを有する連続塗布装置を用い、表1に記載の支持基材と2種類の塗料組成物の組み合わせについて、表1に記載の2層の塗布層厚みになるように、上流側、下流側の各スロットからの吐出流量を調整して塗布し、次いで乾燥、硬化を行った。乾燥、硬化の条件は、積層体の作成方法1と同じである。
実施例1〜10および比較例1〜4で作製した積層体について、以下に示す物性評価を実施し、得られた結果を表2にまとめた。特に断らない場合を除き、測定は各実施例・比較例において1つのサンプルについて場所を変えて3回測定を行い、その平均値を用いた。さらに物性評価結果に基づき、算出された式1〜3について表2に記載した。
樹脂層表面の押し込み弾性率測定は、(株)エリオニクス製のナノインデンター「ENT−2100」を用いた。積層体の樹脂層が設けられた面とは反対側に、東亞合成株式会社製「“アロンアルファ”(登録商標) プロ用耐衝撃」を1滴塗布し、瞬間接着剤を介して積層体を専用のサンプル固定台に固定して測定を行った。測定には稜間角115°の三角錐ダイヤモンド圧子(Berkovich圧子)を用いた。測定データは「ENT−2100」の専用解析ソフト(version 6.18)により処理され、押し込み弾性率(GPa)を測定した。
最大荷重:100mN
最大荷重に達した時の保持時間:1秒
荷重速度、除荷速度:10mN/sec。
樹脂層の厚みは、電子顕微鏡(SEM)を用いて断面を観察することにより測定した。積層体の切片をSEMにより3,000倍の倍率で撮影した画像から、ソフトウェア(画像処理ソフトImageJ)にて各層の厚みを読み取った。合計で30点の層厚みを測定して求めた平均値を、樹脂層の厚みの測定値とした。
剥離後の樹脂層の弾性率Eと破断伸度Lは、積層体を10mm幅×150mm長の矩形に、端部にクラックが入らない方法で切り出し、支持基材から樹脂層を剥離して試験片とした。引張試験機(オリエンテック製テンシロンUCT−100)を用いて、初期引張チャック間距離50mmとし、引張速度300mm/minに設定し、測定温度23℃で引張試験を行った。
応力 : y=b/(T×10×10−3)。
破断伸度Lは、前述の応用歪み曲線において、応力が0になった時の歪みを用いた。
積層体の樹脂層の表面に、粘着フィルム(パナック株式会社 パナクリーンPD−S1 25μm品)の一方のセパレーターを剥がした面を気泡が入らないように貼合し、次いで、10mm幅×150mm長の矩形に、端部にクラックが入らない方法で切り出し、粘着フィルムのもう一方の面のセパレーターを剥がして気泡が入らないように、PETフィルム(188μm 東レ(株)“ルミラー”(登録商標) T60)に貼り付けた。
実施例1〜10および比較例1〜4で作製した積層体について、電顕用エポキシ樹脂(日新EM社製Quetol812)で包埋し硬化させた後、凍結ミクロトーム法により断面を切り出し、当該断面を測定面として専用のサンプル固定台に固定した。アサイラムテクノロジー製のAFM「MFP−3DSA−J」とNANOSENSORS製のカンチレバー「R150−NCL−10(材質Si、ばね定数48N/m、先端の曲率半径150nm)」を用い、樹脂層および支持基材の断面に対して、Contactモードでフォースカーブ (カンチレバーの移動速度2μm/s、最大押し込み荷重2μN)を測定した。
面Bの弾性率の測定は、AFM(Burker Corporation製 DimensionIcon)を用い、PeakForceQNMモードにて測定を実施し、得られたフォースカーブから付属の解析ソフト「NanoScopeAnalysis V1.40」を用いて、JKR接触理論に基づいた解析を行い、弾性率分布を求めた。
測定装置 : Burker Corporation製原子間力顕微鏡(AFM)
測定モード : PeakForceQNM(フォースカーブ法)
カンチレバー: ブルカーAXS社製SCANASYST−AIR
(材質:Si、バネ定数K:0.4(N/m)、先端曲率半径R:2(nm))
測定雰囲気 : 23℃・大気中
測定範囲 : 3(μm)四方
分解能 : 512×512
カンチレバー移動速度: 10(μm/s)
最大押し込み荷重 : 10(nN)。
積層体および樹脂層について、次に示す特性評価を実施し、得られた結果を表3に示す。特に断らない場合を除き、測定は各実施例・比較例において1つのサンプルについて場所を変えて3回評価し、その平均値を求め、少数第一位を四捨五入した。
実施例1〜10および比較例1〜4で作製した積層体について、#0000のスチールウールを用い、平面摩耗試験機(株式会社大栄科学精器製作所製 PA−300A)を用いて、荷重250kg/cm2にて、樹脂層の表面を10往復摩擦し、傷の発生の有無を目視により観察し、以下の基準に則り判定を行い、4点以上を合格とした。
10点:0本
7点:1本以上、5本未満
4点:5本以上、10本未満
1点:10本以上。
積層体の樹脂層の表面に、粘着フィルム(パナック株式会社 パナクリーンPD−S1 25μm品)の一方のセパレーターを剥がした面を気泡が入らないように貼合し、次いで粘着フィルムのセパレーターを剥がして、PETフィルム(188μm 東レ(株)“ルミラー”(登録商標) T60)に貼り付けた。
10点:剥離速度10,000mm/minでも面内均一に剥がすことができる。
7点:剥離速度10,000mm/minでは面内均一に剥がすことができず、1,000mm/minでは面内均一にはがすことができる。
4点:剥離速度1,000mm/minでは面内均一に剥がすことができず、300mm/minでは面内均一にはがすことができる。
1点:300mm/minで面内均一に剥がすことができない。
実施例1〜10および比較例1〜4で作製した積層体について、光源を樹脂層表面に映り込ませた状態で、50m2を目視にて検査し、そのうち直径1mm以上の変形(ハジキ、異物)が観察された個数について、以下の基準に則り判定を行い、4点以上を合格とした。
10点:1個以下
7点:2個以上5個以下
4点:6個以上10個以下
1点:11個以上。
積層体の樹脂層の表面に、粘着フィルム(パナック株式会社 パナクリーンPD−S1 25μm品)の一方のセパレーター剥がした面を気泡が入らないように貼合し、次いで、90mm幅×90mm長の矩形に、端部にクラックが入らない方法で切り出し、もう一方の面のセパレーターを剥がして、直径30mmの円筒に貼り付け、このときの樹脂層の状態を観察し、以下の基準に則り判定を行い、平均点4点以上を合格とした。
10点:樹脂層をクラックや浮きが発生せず、均一に貼り付けることができる
7点:樹脂層の端部に微細なクラックが見られるが、それ以外は均一に貼り付けることができる
4点:樹脂層の端部や中央部に微細なクラックが見られるが、それ以外は均一に貼り付けることができる
1点:樹脂層の中央部にクラックや浮きが入り、均一に貼り付けることができない。
実施例1〜10および比較例1〜4で作製した積層体を、100×200mm角にカッターナイフで切断し、直径30mmの円筒に巻き付けた時に切断部の端部を観察し、以下の基準に則り判定を行い、4点以上を合格とした。
10点:カッターナイフで切断した時の端部、および円筒に巻き付けたときの端部のいずれも、浮きが発生しない。
7点:カッターナイフで切断した時の端部は浮きが発生せず、円筒に巻き付けたときにわずかに端部に浮きが発生する。
4点:カッターナイフで切断した時の端部はわずかに浮きが発生し、円筒に巻き付けたときにわずかに端部に浮きが発生する。
1点:カッターナイフで切断した時の端部に浮きが発生し、円筒に巻き付けたときには、端部全体に浮きが発生する。
2,9,16:高弾性率側
3,10,17:低弾性率側
4,11,18:樹脂層の厚み方向における位置
5,12,19:表面側
6,13、20:支持基材側
7,14,21:厚み方向の各位置における弾性率
22,28,35:積層体
23,29,36:支持基材
24,30,37:樹脂層
25,31,38:離型層
26,33:低弾性率層
27,32,34:高弾性率層
41:低弾性率部
39,43:高弾性率部
40,42:組成傾斜部
44:多層スライドダイ
45,54:最も上流側のスロット
46,55:上流側から2番目のスロット
47:上流側から3番目のスロット
48:最も下流側のスロット
49:スライド面
50,56:ダイリップ
51,57,61:支持基材の搬送方向の上流側
52,58,62:支持基材の搬送方向の下流側
53:多層スロットダイ
59,60:単層スロットダイ
Claims (4)
- 支持基材の少なくとも一方の面に樹脂層を有する積層体であって、以下の条件1および条件2を満たすことを特徴とする、積層体。
条件1:樹脂層の微少硬度計による表面の押し込み弾性率が1GPa以上
条件2:樹脂層と支持基材との180°剥離力をF(N/m)、剥離後の樹脂層のヤング率をE(Pa)、破断伸度をL(−)、樹脂層厚みをT(m)とした場合に、下記式1〜3すべてを満足する
式1 E・L・T/F≧15
式2 5×10−7≦T≦1.8×10−5
式3 F≧1 - 前記樹脂層の支持基材に垂直な断面における厚み方向の弾性率分布において、以下の条件3を満たすことを特徴とする請求項1に記載の積層体。
条件3:厚み方向の弾性率分布において、弾性率0.5GPaを下回る領域の合計厚みが、樹脂層の総厚みの20%以上80%以下 - 前記支持基材表面の、樹脂層が接していた面(面B)について、原子間力顕微鏡により測定された、3μm角の範囲の弾性率分布の標準偏差が30MPa以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の積層体から、支持基材を剥離してなる樹脂フィルム。
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