JPWO2016125773A1 - 車両用保舵判定装置及びそれを搭載した電動パワーステアリング装置 - Google Patents

車両用保舵判定装置及びそれを搭載した電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】種々の状況での保舵状態を検出し或いは誤検出せず、検出に使用する信号にノイズが重畳していても正確で即時に保舵状態を検出でき、モータの電流制限を的確に実行できる車両用保舵判定装置及びそれを搭載した電動パワーステアリング装置を提供する。【解決手段】舵角を検出する少なくとも2つの舵角センサと、各舵角に対してヒステリシス幅を設定したヒステリシス信号を用いてヒステリシス中心値を算出し、ヒステリシス中心値を用いて操舵状態を判定し、暫定操舵情報を出力する操舵状態判定部とを具備し、暫定操舵情報を基に保舵状態を検出する車両用保舵判定装置及びそれを搭載した電動パワーステアリング装置である。【選択図】図4

Description

本発明は、車両の操舵系の保舵状態を正確かつ迅速に判定し、モータの電流制限を的確に実行する車両用保舵判定装置及びそれを搭載し、車両の操舵系にモータによる操舵補助力を付与するようにした電動パワーステアリング装置に関する。本発明は、特に切増し操舵から保舵状態に遷移する状況において、保舵状態を維持可能な電流までモータの電流指令値を制限し、或いは保舵状態から切増し操舵に遷移する際には保舵状態に入るよりも早く検出し、電流制限を解除し適切な電流を流すことが可能な車両用保舵判定装置及びそれを搭載した電動パワーステアリング装置に関する。
車両の操舵系をモータの回転力でアシスト制御する電動パワーステアリング装置(EPS)は、モータの駆動力で減速機を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に操舵補助力を付与するようになっている。かかる従来の電動パワーステアリング装置は、アシスト制御のトルク(操舵補助トルク)を正確に発生させるため、モータ電流のフィードバック制御を行っている。フィードバック制御は、操舵補助指令値(電流指令値)とモータ電流検出値との差が小さくなるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モータ印加電圧の調整は、一般的にPWM制御のデュ−ティの調整で行っている。
電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図1に示して説明すると、ハンドル1のコラム軸(ステアリングシャフト、ハンドル軸)2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び4b、ピニオンラック機構5、タイロッド6a,6bを経て、更にハブユニット7a,7bを介して操向車輪8L,8Rに連結されている。また、コラム軸2には、ハンドル1の操舵トルクThをトーションバーの捩れトルクとして検出するトルクセンサ10と、操舵角度θを検出する舵角センサ14とが設けられており、ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット(ECU)30には、バッテリ13から電力が供給されると共に、イグニションキー11を経てイグニションキー信号が入力される。コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクThと車速センサ12で検出された車速Velとに基づいて、アシスト指令となる電流指令値の演算を行い、演算された電流指令値に補償等を施した電圧制御値Vrefによってモータ20に供給する電流を制御する。
コントロールユニット30には、車両の各種情報を授受するCAN(Controller Area Network)40が接続されており、車速VelはCAN40から受信することも可能である。また、コントロールユニット30には、CAN40以外の通信、アナログ/ディジタル信号、電波等を授受する非CAN41も接続可能である。
このような電動パワーステアリング装置において、コントロールユニット30は主としてCPU(MPUやMCUを含む)で構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと、例えば図2に示されるような構成となっている。
図2を参照してコントロールユニット30の機能及び動作を説明すると、トルクセンサ10からの操舵トルクTh及び車速センサ12からの車速Velは電流指令値演算部31に入力され、電流指令値演算部31は操舵トルクTh及び車速Velに基づいて、アシストマップ等を用いて電流指令値Iref1を演算する。演算された電流指令値Iref1は加算部32Aで、特性を改善するための補償部34からの補償信号CMと加算され、加算された電流指令値Iref2が電流制限部33で最大値を制限され、最大値を制限された電流指令値Irefmが減算部32Bに入力され、モータ電流検出値Imと減算される。
減算部32Bでの減算結果である偏差ΔI(=Irefm−Im)はPI制御部35でPI(比例積分)の制御をされ、PI制御された電圧制御値VrefがPWM制御部36に入力され、キャリア信号CFに同期してデューティを演算され、PWM信号でインバータ37を介してモータ20をPWM駆動する。モータ20のモータ電流値Imはモータ電流検出器38で検出され、減算部32Bに入力されてフィードバックされる。
補償部34は、検出若しくは推定されたセルフアライニングトルク(SAT)343を加算部344で慣性補償値342と加算し、その加算結果に更に加算部345で収れん性制御値341を加算し、その加算結果を補償信号CMとして加算部32Aに入力し、電流指令値の特性改善を行う。
このような電動パワーステアリング装置では、切り増し操舵から操舵がなされていない保舵状態(モータ回転数や操舵補助トルクの変化がほぼゼロで、モータ回転数もほぼゼロの状態)への遷移において、コラム軸の摩擦を考慮すると保舵状態を維持するのに必要な電流にヒステリシス特性があるために、モータの電流制限を行うことが好ましい。保舵状態では、通常大きな補助トルクを必要としないので、無駄な電力消費や発熱を確実に回避するためである。
図3は一般的な舵角と電流の特性例を示しており、ハンドルの切増しと切戻しにおいては、同じ舵角でも摩擦によって電流にはヒステリシスが存在する。摩擦が無い場合には、図3に示すように、舵角に対して電流は直線で変化する。
また、ハンドル端当て操舵状態(ラックエンド状態)で且つ保舵状態では、運転者がハンドルを意識的に切り増ししていないにも拘わらず、操舵補助トルクが無駄に大きく発生している(即ち、過大なモータ電流が流れている)恐れがあるので、このような状態は確実に回避することが要請される。
車両の偏向を抑えるための運転者の保舵力を低減する電動パワーステアリング装置として、特許第4815958号公報(特許文献1)が提案されている。特許文献1では、保舵状態を検出するために、操舵角センサ、車速センサ、ヨーレートセンサ、トルクセンサ、モータ回転角センサを使用している。また、保舵状態においてアシストモータの電流制限を実行する電動パワーステアリング装置として、特許第3915964号公報(特許文献2)が提案されている。特許文献2では、トルク変動量と回転数変動量を非常に小さく、かつ操舵トルクが相当量であることによって保舵状態を検出するため、モータ電圧検出値、モータ電流検出値、トルクセンサ、モータ回転角センサからの各種演算で求める推定値等を用いている。
特許第4815958号公報 特許第3915964号公報
特許文献1及び2のようにモータ回転角センサを使用すると、モータなどの回転数信号にはノイズが含まれているため、ノイズの影響を軽減するためにローパスフィルタ(LPF)を使用せざるを得ず、その処理の分だけ遅れが発生する。また、保舵(モータ停止状態)であるモータ回転数が0の状態を判断するには、ある程度のスレッショルド(ノイズよりも大きな値に設定)を設ける必要がある。このスレッショルドが原因で、操舵中に保舵と誤判定することや、保舵中にも拘わらず保舵と判定できなかったり、保舵の判定に時間がかかったりする問題がある。
操舵トルクによる判定では、操舵トルクの大きさ(絶対値)や変化率などから保舵状態を判定している。しかしながら、操舵トルクの大きさで判定するためには、特定の条件(例えばラックエンドに押し当てている等)でしか保舵状態を検出できなかったり、操舵トルクの変化率で判定する場合は、時間に対する変化率で判断するため、緩やかな操舵トルクの変化では誤判定してしまう問題がある。
更に、電動パワーステアリング装置について、切増し操舵から保舵状態へ遷移した直後、モータが大きなトルクを発生している状況で、かつモータが停止しているか停止に近い状況において、コラム軸周りの摩擦を考慮すると、保舵状態を維持するのに必要以上の電流をモータへ供給しているため、無駄な電力消費や発熱などの問題がある。
更にまた、保舵状態から切増し操舵へ遷移する際には、保舵状態へ入るよりも早く検出し、電流制限を解除して適切な電流を流し、保舵状態から抜けやすく(ヒステリシス幅を小さく)する必要がある。
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、切増し操舵、切戻し操舵及び保舵状態の判定を確実に行い、切増し操舵から保舵状態への遷移時に、コラム軸の摩擦を利用し、保舵の維持に必要な電流まで制限し、或いは保舵状態から切増し操舵へ遷移する際には、保舵状態へ入るよりも早く検出し、電流制限を解除して適切な電流を流し、保舵状態から抜けやすくした車両用保舵判定装置及びそれを搭載した電動パワーステアリング装置を提供することにある。
また、無駄な電力消費や発熱等を生じない種々の状況での保舵状態を検出し或いは誤検出せず、検出に使用する信号にノイズが重畳していても正確で即時に保舵状態を検出でき、モータの電流制限を的確に実行できる車両用保舵判定装置及びそれを搭載した電動パワーステアリング装置を提供することにある。
本発明は車両用保舵判定装置に関し、本発明の上記目的は、車両の操舵系の舵角を検出する少なくとも2つの舵角センサと、前記2つの舵角センサからの舵角信号に対してヒステリシス幅を設定したヒステリシス信号を用いてヒステリシス中心値を算出し、前記ヒステリシス中心値を用いて操舵状態を判定し、暫定操舵情報を出力する操舵状態判定部とを具備し、前記暫定操舵情報を基に保舵状態を検出することにより達成され、
或いは、駆動電流により車両の操舵系に連結されたモータを制御する制御ユニットと、前記操舵系のコラム入力側角度及びコラム出力側角度を検出してコラム入力側角度信号及びコラム出力側角度信号を出力する操舵角検出手段と、前記コラム入力側角度信号及びコラム出力側角度信号に基づいて前記操舵系の操舵情報及び保舵信号を出力する操舵状態判定部と、前記操舵情報及び保舵信号に基づいて前記駆動電流を制限する電流制限部とを具備し、前記操舵状態判定部は、前記コラム入力側角度信号及び前記コラム出力側角度信号に対してそれぞれ、ヒステリシス幅A及びB(<A)を算出して設定するヒステリシス幅設定部と、前記ヒステリシス幅A及びBの各ヒステリシス中心値を演算するヒステリシス中心値演算部と、前記ヒステリシス幅Aのヒステリシス中心値に基づいてヒステリシストリガ信号をON/OFFするヒステリシスフィルタ判定部と、前記ヒステリシストリガ信号がOFFの時には前記ヒステリシス幅Aのヒステリシス中心値に基づき、前記ヒステリシストリガ信号がONの時には前記ヒステリシス幅A及びBのヒステリシス中心値に基づいて、前記操舵情報及び前記保舵信号を出力する切替判定部とで構成されていることにより達成される。
また、本発明は、少なくとも操舵トルクに基づいてトルク制御出力電流指令値を演算し、前記トルク制御出力電流指令値に基づいてモータを駆動することにより、操舵系をアシスト制御するようになっている電動パワーステアリング装置に関し、本発明の上記目的は、上記車両用保舵判定装置を搭載することにより、或いは前記操舵系のコラム入力側角度信号及びコラム出力側角度信号を出力する角度検出手段と、前記コラム入力側角度信号及びコラム出力側角度信号に基づいて操舵状態を判定し、保舵信号及び操舵情報を出力する操舵状態判定部と、前記コラム入力側角度信号、前記コラム出力側角度信号、前記保舵信号及び前記操舵情報に基づいて前記トルク制御出力電流指令値を制限する電流制限部と、を具備し、前記電流制限部で、保舵状態を維持可能な電流の範囲で前記トルク制御出力電流指令値の電流制限を行うことにより達成される。
本発明の電動パワーステアリング装置によれば、ハンドルの切増し操舵から保舵状態へ遷移したことを検出した際に、コラム軸の摩擦を考慮した上で、保舵状態を維持可能な電流の範囲で電流指令値を制限(徐変)しているので、無駄な電力消費や発熱等を生じることがない。
また、本発明の車両用保舵判定装置によれば、ハンドルの切増し操舵から保舵状態へ遷移したことを検出した際に、コラム軸周りの摩擦を考慮した上で、保舵状態を維持可能な電流の範囲で電流指令値を制限(徐変)しているので、無駄な電力消費や発熱等を生じることがない。検出された少なくとも2つの舵角(舵角信号)にヒステリシス特性を付与し、ヒステリシス特性を付与された舵角信号を用いて保舵状態を検出しているので、ノイズ等が発生してもフィルタ処理等が不要で迅速な検出が可能で、操舵状況に合わせた正確な検出を行うことができる。
更に、保舵状態から切増し操舵へ遷移する際には、保舵状態へ入るよりも早く検出して電流制限を解除して適切な電流を流すようにしており、保舵状態から抜けやすく(ヒステリシス幅を小さく)なっている。
電動パワーステアリング処置の概要を示す構成図である。 電動パワーステアリング装置の制御系の構成例を示すブロック図である。 一般的な舵角と電流の関係を示す特性図である。 本発明の操舵の遷移動作例を示すタイミングチャートである。 発明の動作例の原理を示すフローチャートである。 本発明の構成例(第1実施形態)を示すブロック図である。 保舵状態判定部の構成例を示すブロック図である。 電流制限部の構成例を示すブロック図である。 センサの装着例及び本発明で使用するコラム角度信号の関係を示す図である。 本発明における操舵状態判定部の動作例(保舵判定)を示すフローチャートである。 本発明における操舵状態判定部の動作例(操舵判定)を示すフローチャートである。 本発明の動作例を示すフローチャートである。 本発明の電流制限を説明するための舵角及び電流の波形図である。 本発明におけるハンドル切増しと切戻しの判定例を示す図である。 本発明の電流制限を説明するための模式図である。 本発明の動作原理を示すタイミングチャートである。 本発明の構成例(第2実施形態)を示すブロック図である。 保舵状態判定部の構成例を示すブロック図である。 ヒステリシスフィルタ(A)の構成例を示すブロック図である。 ヒステリシスフィルタ(B)の構成例を示すブロック図である。 本発明における操舵状態判定の動作例を示すフローチャートである。 本発明のヒステリシスフィルタ判定部の動作例を示すフローチャートである。 本発明の構成例(第3実施形態)を示すブロック図である。 本発明の動作例を示すフローチャートの一部である。 本発明の動作例を示すフローチャートの一部である。 本発明及び従来例による実舵角等の変化の様子の例(保舵中にノイズ等が発生した場合)を示す図である。 本発明及び従来例による実舵角等の変化の様子の例(ゆっくり操舵した場合)を示す図である。
本発明の電動パワーステアリング装置では、ハンドルの切増し操舵から保舵状態へ遷移したことを検出すると共に、保舵状態においては、コラム軸の摩擦を考慮した上で、保舵状態を維持可能な電流の範囲で電流指令値を制限(徐変)する。
図4は操舵の遷移動作例を示しており、トルク制御出力電流指令値(入力値)と制限電流値(出力値)の変化例を、切増し操舵(時点t0〜t1)→保舵状態(時点t1〜t5)→切増し操舵(時点t5以降)について示している。そして、図5のフローチャートはその動作例を示している。
時点t1において切増し操舵の判定を行い(ステップS1)、切増し操舵である場合(ステップS2)には電流指令値の最大値をラッチし(ステップS3)、上記ステップS2において、切増し操舵でない場合には保舵判定(ステップS4)にスキップする。
保舵判定の結果、保舵中である場合(ステップS200)には、維持することができる電流の範囲まで電流を制限(徐変)する(ステップS201、時点t1〜t2)。そして、保舵中は上記制限した制限電流値と流したい電流(目標トルク指令≒トルク制御出力電流指令値)との比較を行い、時点t3において小さい方の電流値(最小電流)を選択することで(ステップS203)、保舵状態を維持可能な電流まで電流指令値を制限することができる(時点t3以降、時点t4まで)。時点t5に切増し操舵(ステップS200)になると直ちに電流制限は解除され(ステップS202)、終了となる。
なお、図4において、時点t0から時点t1までの切増し操舵、時点t3から時点t4までの保舵状態(電流最小値選択)及び時点t6以降の切増し操舵においては、トルク制御出力電流指令値と制限電流値は同じになっている。
このように本発明では、ハンドルの切増し操舵から保舵状態へ遷移したことを検出した際に、コラム軸の摩擦を利用し、保舵状態を維持することが可能な電流の範囲で電流指令値を制限(徐変)するようにしているので、無駄な電力消費や発熱等を生じることがない。
以下に、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図6は本発明の第1実施形態をブロック図で示しており、操舵トルクTh及び車速Velはトルク制御部100に入力され、操舵トルクTh及び車速Velに基づいて演算されたトルク制御出力電流指令値Itは、指令値の符号(方向)を判定する符号判定部100A及び電流制限部120に入力される。コラム軸に設けられている角度センサからの、コラム入力側角度信号θs1及びコラム出力側角度信号θr1は操舵状態判定部110に入力され、符号判定部100Aからのアシスト方向ADも操舵状態判定部110に入力されている。操舵状態判定部110で判定された保舵信号HS(ON(“1”)/OFF(“0”))及び操舵情報(切増し(“0”)/切戻し(“1”))STは電流制限部120に入力される。電流制限部120からの制限電流値Irは、モータ電流値Imと共に電流制御部130に入力され、インバータ37を介してモータ20を駆動制御する。電流制御部130は、PI制御部及びPWM制御部で構成されている。
操舵状態判定部110は、ハンドル側のコラム入力側角度信号θs1及びインタミ側のコラム出力側角度信号θr1を入力するが、コラム入力側角度信号θs1及びコラム出力側角度信号θr1について、それぞれ図7に示すような構成で、ヒステリシス処理を実行する。
図7を参照して、先ずコラム入力側角度信号θs1について説明すると、コラム入力側角度信号θs1は角度信号上限値算出部111s及び角度信号下限値算出部112sに入力され、それぞれ角度信号上限値θUs及び角度信号下限値θDsを算出してヒステリシス中心値算出部113sに入力する。角度信号上限値θUs及び角度信号下限値θDsに基づいて、ヒステリシス中心値算出部113sで算出されたヒステリシス中心値HCUsは操舵判定部115sに入力されると共に、ラッチ部(Z−1)114sでラッチされ、ラッチされた過去値HCUs−1がヒステリシス中心値算出部113sに入力される。操舵判定部115sは、アシスト方向及びヒステリシス中心値HCUsの変化に基づいて保舵を判定したときに保舵信号HSUを出力し、切増し/切戻しを判定したときに操舵情報STUを出力する。
保舵信号HSUは論理積(AND)回路116に入力され、操舵情報STUは論理和(OR)回路117に入力される。
次に、コラム出力側角度信号θr1について図7を参照して説明すると、コラム入力側角度信号θr1は角度信号上限値算出部111r及び角度信号下限値算出部112rに入力され、それぞれ角度信号上限値θUr及び角度信号下限値θDrを算出してヒステリシス中心値算出部113rに入力する。角度信号上限値θUr及び角度信号下限値θDrに基づいて、ヒステリシス中心値算出部113rで算出されたヒステリシス中心値HCUrは操舵判定部115rに入力されると共に、ラッチ部(Z−1)114rでラッチされ、ラッチされた過去値HCUr−1がヒステリシス中心値算出部113rに入力される。操舵判定部115rは、アシスト方向及びヒステリシス中心値HCUrの変化に基づいて保舵を判定したときに保舵信号HSDを出力し、切増し/切戻しを判定したときに操舵情報STDを出力する。
保舵信号HSDは論理積(AND)回路116に入力され、操舵情報STDは論理和(OR)回路117に入力される。
論理積(AND)回路116は、保舵信号HSU及びHSDが同時に保舵状態と出力されたときに、保舵信号HSに保舵状態として“1”を出力する。保舵信号HSU及びHSDが同時に保舵状態と出力されないときには、保舵信号HSに操舵状態として“0”を出力する。また、論理和(OR)回路117は、操舵情報STU及びSTDが同時に切増しと出力されたときに、操舵情報STに切増し状態として“0”を出力する。操舵情報STU及びSTDが同時に切増しと出力されないときに、操舵情報STに切戻し状態として“1”を出力する。
なお、ヒステリシス幅は、下記条件(1)及び(2)を考慮して設定する。
(1)コラム入力側角度信号θs1:
コラム入力側角度信号θs1のノイズ幅よりも大きい値+操舵違和感
を感じない、0.2deg(バネレートにより変化)未満の値
(2)コラム出力側角度信号θr1:
コラム出力側角度信号θr1のノイズ幅よりも大きく、コラム軸の摩
擦より小さい値

また、電流制限部120は例えば図8に示すような構成であり、トルク制御出力電流指令値It、操舵情報ST、コラム入力側角度信号θs1及びコラム出力側角度信号θr1は、ラッチ処理するラッチ部122に入力される。ラッチ部122は操舵情報STが切増し(“0”)のときに、トルク制御出力電流指令値It、コラム入力側角度信号θs1及びコラム出力側角度信号θr1をラッチし、ラッチされたコラム入力側角度信号θs1’及びコラム出力側角度信号θr1’は、保舵信号HSと共に制限判定部121に入力される。制限判定部121は保舵信号HSが保舵状態(“1”)のとき、ラッチしたコラム入力側角度信号θs1’及びコラム出力側角度信号θr1’の差分が一定量以下で、且つラッチしたコラム出力側角度信号θr1’と現在のコラム出力側角度信号θr1の差分が一定量以下のときに電流制限可能と判断し、判定信号JSを出力する。判定信号JSはラッチしたトルク制御出力電流指令値It’と共に制限部(徐変を含む)123に入力され、制限部123で制限された電流Itmは最小値選択部124に入力され、トルク制御出力電流指令値Itと比較され、小さい方が選択されて制限電流値Irが出力される。
そして、保舵から切増し又は切戻しの操舵状態になったときには、保舵信号HSの制限判定部121への入力によって判定信号JSが制御不可能状態となり、制御部はシステムの最大電流と同じ値を制限値とすることで、トルク制御出力電流指令値Itが制限電流値Irとして出力される。
本発明では、ハンドル側のコラム入力側角度信号θs1及びインタミ側のコラム出力側角度信号θr1に基づいて保舵を判定しており、トーションバーを具備する電動パワーステアリング装置では、例えば図9に示すようなセンサがコラム軸(ハンドル軸)2に装着され、角度が検出される。即ち、ハンドル軸2のハンドル1側の入力シャフト2Aには、角度センサとしてのホールICセンサ21及びトルクセンサ入力側ロータの20°ロータセンサ22が装着されている。ホールICセンサ21は296°周期のAS_IS角度θhを出力する。トーションバー23よりもハンドル1側に装着された20°ロータセンサ22は、20°周期のコラム入力側角度信号θsを出力し、コラム入力側角度信号θsは舵角演算部40に入力される。また、ハンドル軸2の出力シャフト2Bには、トルクセンサ出力側ロータの40°ロータセンサ24が装着されており、40°ロータセンサ24からコラム出力側角度信号θrが出力され、コラム出力側角度信号θrは舵角演算部40に入力される。コラム入力側角度信号θs及びコラム出力側角度信号θrは共に舵角演算部50で絶対角度に演算され、舵角演算部50から絶対角度のコラム入力側角度信号θs1及びコラム出力側角度信号θr1が出力される。このようにして検出されるコラム入力側角度信号θs1及びコラム出力側角度信号θr1が、操舵状態判定部110及び電流制限部120に入力される。
なお、コラム入力側角度信号θs1及びコラム出力側角度信号θr1は、実際にはアンチロールオーバー処理(鋸波を直線にする処理)を経て出力される。
このような構成において、操舵状態判定部110の動作例を図10のフローチャートを参照して説明する。
先ずコラム入力側角度信号θs1のヒステリシス処理を行い(ステップS101)、次いでコラム出力側角度信号θr1のヒステリシス処理を行う(ステップS102)。その後、コラム入力側保舵判定とコラム出力側保舵判定が同時に保舵状態で一致するか、つまりコラム入力側保舵判定=保舵状態で、且つコラム出力側保舵判定=保舵状態であるかを判定し(ステップS110)、一致する場合には保舵状態であるとして保舵信号HSに“1”を出力し(ステップS140)、一致しない場合には操舵状態であるとして保舵信号HSに“0”を出力する(ステップS150)。
また同時に、図11に示すようにコラム入力側角度信号θs1が切増し操舵か切戻し操舵かの操舵判定と、コラム出力側角度信号θr1が切増し操舵か切戻し操舵かの操舵判定とを行う。即ち、コラム入力側操舵判定とコラム出力側操舵判定が同時に切増し操舵で一致するかを判定し(ステップS160)、一致する場合には操舵情報STに切増しとして“0”を出力し(ステップS161)、一致しない場合には操舵情報STに切戻しとして“1”を出力する(ステップS162)。保舵信号HS及び操舵情報STは、電流制限部120に入力される。
次に、図10におけるコラム入力側角度信号θs1のヒステリシス処理(ステップS101)と、コラム出力側角度信号θr1のヒステリシス処理(ステップS102)とについて、その詳細を図12のフローチャート及び図9を参照して説明する。コラム入力側角度信号θs1のヒステリシス処理とコラム出力側角度信号θr1のヒステリシス処理とは同じ動作であり、ここではコラム入力側角度信号θs1のヒステリシス処理を説明する。
先ず、コラム入力側角度信号θs1が角度信号上限値算出部111sに入力されて角度信号上限値θUsが算出されると共に(ステップS111)、角度信号下限値算出部112sに入力されて角度信号下限値θDsが算出される(ステップS112)。この算出順番は逆であっても良い。
角度信号上限値θUs及び角度信号下限値θDsはヒステリシス中心値算出部113sに入力され、ヒステリシス中心値算出部113sでヒステリシス中心値HCUsが算出される。即ち、角度信号上限値θUsは前回のヒステリシス中心値(HCUs−1)より小さいか否かが判定され(ステップS120)、角度信号上限値θUsが前回のヒステリシス中心値(HCUs−1)より小さい場合には、今回のヒステリシス中心値を角度信号上限値θUsとする(ステップS121)。上記ステップS120において、角度信号上限値θUsが前回のヒステリシス中心値(HCUs−1)より小さくないと判定された場合には、角度信号下限値θDsが前回のヒステリシス中心値(HCUs−1)以上であるか否かを判定し(ステップS122)、角度信号下限値θDsが前回のヒステリシス中心値(HCUs−1)以上であると判定された場合には、今回のヒステリシス中心値を角度信号下限値θDsとする(ステップS123)。上記ステップS122において、角度信号下限値θDsが前回のヒステリシス中心値(HCUs−1)以上でないと判定された場合には、今回のヒステリシス中心値を前回のヒステリシス中心値とする(ステップS124)。このようにしてヒステリシス中心値HCUsが算出される。
その後、ヒステリシス中心値HCUsが入力される操舵判定部115sでは、今回のヒステリシス中心値が前回のヒステリシス中心値と一致するか否かを判定し(ステップS130)、一致する場合には判定結果として保舵信号HSUを出力し(ステップS131)、一致しない場合には判定結果として操舵情報STUを出力する(ステップS132)。
上記動作(ヒステリシス処理)はコラム入力側角度信号θr1についても全く同様であり、コラム入力側角度信号θs1の処理後に実施しても、先だって実施しても良い。
図13(A)は、角度信号(舵角)がヒステリシス中心値に対して上側若しくは下側のどちら側にいるかでステアリング回転方向を検出し、図13(B)に示す電流指令値の正負符号からトルクの方向(アシスト方向)を検出する様子を示している。本発明では図14に示すように、アシスト方向とステアリング回転方向が一致するときを切増しと判定し、アシスト方向とステアリング回転方向が一致しないときを切戻しと判定する。
上記図12の動作は、コラム出力側角度信号θr1についても同様に実行される。
図13(A)の例では、最初のステアリング位置はセンターから右側にあるとし、その位置から左→センター通過→更に左→右に戻す→センター通過→左切りを示している。また、図13(B)は、電流の減少及び増加により、切増し/切戻しを判定する様子を示している。
また、図15は電流制限方法を示しており、状態(a)→状態(b)の遷移では、切増しから保舵状態に移行した時点の角度及び電流をラッチし、電流制限の基準電流値とする。状態(b)→状態(c)の遷移では、保舵状態中は上記ラッチした電流に対し、コラム軸の摩擦を考慮した上で電流を徐変して制限する。電流制限中はトルク制御出力の電流指令値と電流制限値とを比較し、最小側を出力することで、より保舵状態を維持するための最小電流へと制限させる。また、状態(b)→状態(g)の遷移では、保舵状態から切増し操舵へ遷移する場合は電流制限を解除し、トルク制御出力値に迅速に戻す。状態(c)→状態(d)の遷移では、保舵状態から切戻し操舵へ遷移した場合の電流制限解除は、ラッチした角度と現在角度の差分が一定量を超えた場合に行い、トルク制御出力値に迅速に戻す。状態(e)若しくは状態(f)では、切戻し操舵からの保舵状態への移行は既に電流が保舵を維持するための電流しかないため、電流制限は行わない。
図9で示されるようなセンサ系でコラム入力側角度信号θs1及びコラム出力側角度信号θr1に関して、従来のヒステリシスフィルタを用いて操舵状態を検出する方法では、特定のヒステリシス幅を用いたヒステリシス中心値で入力信号が一定の値に安定したことを検出するため、ヒステリシス幅を大きくとる必要がある。この場合、安定した状態から抜け出たことを迅速に検出するためには、ヒステリシス幅が大き過ぎる。そこで、本発明の第2実施形態では、入力角度信号(コラム入力側角度信号θs1及びコラム出力側角度信号θr1)のそれぞれに複数のヒステリシス幅A(大)及びB(小)を持たせ、状態の変化に応じてヒステリシス幅A又はBを選択することで、上記問題を解決している。
第2実施形態では図16に示すように、入力角度信号(コラム入力側角度信号θs1及びコラム出力側角度信号θr1)がある程度安定するまで(時点t21〜t22)は、大きな値のヒステリシスフィルタAのヒステリシス幅Aを採用してヒステリシスフィルタAのヒステリシス中心値の変化を起こり難くする。そして、時点t22以降、入力角度信号がより安定したときに、小さな値のヒステリシスフィルタBのヒステリシス幅Bを採用して、ヒステリシスフィルタAのヒステリシス中心値の変化が起こりやすい状況(時点22〜t23)を形成する。これにより、入力角度信号の安定を迅速に検出しつつ、安定した状態から抜けることを微小な変化で検出することが可能となる。時点t24にヒステリシスフィルタAのヒステリシス中心値が変化し、時点t25に、ヒステリシスフィルタBのヒステリシス幅BからヒステリシスフィルタAのヒステリシス幅Aに遷移したことを示している。なお、図16中の●印は、入力角度信号を示している。
ヒステリシス幅をA(大)からB(小)へ狭めるには、切替が原因でヒステリシス中心値が変化しないように、入力角度信号とヒステリシス中心値の値がスレッショルド以内に収まった場合に切替える。ヒステリシス幅をB(小)からA(大)へ広げるには、単純にヒステリシス幅を切替えるだけではヒステリシス中心値の変化を捉えることができないため、ヒステリシスフィルタをコラム入力側角度信号θs1及びコラム出力側角度信号θr1の2つ持つこととし、ヒステリシス幅Aとヒステリシス幅Bの各ヒステリシス中心値の変化が発生した場合に切替える。また、常時ヒステリシス幅Bの演算を行うと、ヒステリシスフィルタAとヒステリシスフィルタBのヒステリシス中心値が異なる値となるため、ヒステリシスフィルタBはヒステリシスフィルタAの結果を受け、ヒステリシストリガ信号がONになっている時のみ演算処理と判断を行う。これにより、状態の変化を検出し続けながら、ヒステリシス幅を切替えることが可能となる。
図17は第2実施形態をブロック図で示しており、操舵トルクTh及び車速Velはトルク制御部100に入力され、操舵トルクTh及び車速Velに基づいて演算されたトルク制御出力電流指令値Itは電流制限部120Aに入力される。コラム軸に設けられている角度センサからの、コラム入力側角度信号θs1及びコラム出力側角度信号θr1は操舵状態判定部140に入力され、操舵状態判定部140で判定された保舵信号HS(ON/OFF)及び操舵情報(切増し/切戻し)STは電流制限部120Aに入力される。電流制限部120Aからの制限電流値Irは、モータ電流値Imと共に電流制御部130に入力され、インバータ37を介してモータ20を駆動制御する。
操舵状態判定部140は、ハンドル側のコラム入力側角度信号θs1及びインタミ側のコラム出力側角度信号θr1を入力し、図18に示すような構成で、ヒステリシスフィルタ処理及び操舵情報判定/保舵判定を実行する。コラム入力側角度信号θs1はヒステリシスフィルタ(A)141及び(B)142に入力され、コラム出力側角度信号θr1はヒステリシスフィルタ(A)144及び(B)145に入力される。ヒステリシスフィルタ141からはヒステリシス(A)中心値HAsが出力され、ヒステリシス(A)中心値HAsは操舵情報判定/保舵判定部143、ヒステリシスフィルタ判定部148及びヒステリシスフィルタ(B)142に入力され、ヒステリシスフィルタ判定部148からのヒステリシストリガ信号Tgsはヒステリシスフィルタ(B)142に入力される。ヒステリシスフィルタ144からはヒステリシス(A)中心値HArが出力され、ヒステリシス(A)中心値HArは操舵情報判定/保舵判定部146、ヒステリシスフィルタ判定部149及びヒステリシスフィルタ(B)145に入力され、ヒステリシスフィルタ判定部149からのヒステリシストリガ信号Tgrはヒステリシスフィルタ(B)145に入力される。
また、ヒステリシストリガ信号Tgsが入力(ON)されている時に動作するヒステリシスフィルタ(B)142からはヒステリシス(B)中心値HBsが出力され、ヒステリシス(B)中心値HBsは操舵情報判定/保舵判定部143に入力される。ヒステリシストリガ信号Tgrが入力(ON)されている時に動作するヒステリシスフィルタ(B)145からはヒステリシス(B)中心値HBrが出力され、ヒステリシス(B)中心値HBrは操舵情報判定/保舵判定部146に入力される。
なお、ヒステリシスフィルタ(B)142及び145の演算初回入力信号は、それぞれヒステリシスフィルタ(A)141及び144からのヒステリシス中心値HAs及びHArとなっている。
操舵情報判定/保舵判定部143からはコラム入力側操舵情報STs及びコラム入力側保舵情報HSsが出力され、操舵情報判定/保舵判定部146からはコラム出力側操舵情報STr及びコラム出力側保舵情報HSrが出力される。コラム入力側保舵情報HSs及びコラム出力側保舵情報HSrは論理積条件を判断するAND部147に入力され、入力の両者が一致したときに保舵信号HSがAND部147から出力される。操舵情報判定/保舵判定部143及び146と、AND部147とで切替判定部を構成している。
ヒステリシスフィルタ(A)141及び144は同一構成であり、ヒステリシスフィルタ141を示す図19を参照して、コラム入力側角度信号θs1について説明する。コラム入力側角度信号θs1は角度信号上限値算出部141−1及び角度信号下限値算出部141−2に入力され、それぞれ角度信号上限値θUAs及び角度信号下限値θDAsを算出してヒステリシス中心値算出部141−3に入力する。角度信号上限値算出部141−1及び角度信号下限値算出部141−2でヒステリシス設定部の一部を構成している。角度信号上限値θUAs及び角度信号下限値θDAsに基づいて、ヒステリシス中心値算出部141−3で算出されたヒステリシス中心値HAsは操舵情報判定/保舵判定部143、ヒステリシスフィルタ判定部148及びヒステリシスフィルタ(B)142に入力されると共に、ラッチ部(Z−1)141−4でラッチされ、ラッチされた過去値HAs−1がヒステリシス中心値算出部141−3に入力される。ヒステリシス中心値算出部141−3は、ヒステリシス中心値HAsを出力する。ヒステリシス中心値算出部141−3及びラッチ部(Z−1)141−4で、ヒステリシス中心値演算部が構成される。
コラム出力側角度信号θr1を入力するヒステリシスフィルタ144も、同様な構成である。
ヒステリシスフィルタ(B)142及び145は同一構成であり、ヒステリシスフィルタ142を示す図20を参照して、コラム入力側角度信号θs1について説明する。ヒステリシスフィルタ(B)142は、ヒステリシスフィルタ148からヒステリシストリガ信号Tgsが入力(ON)されている時のみ動作するようになっている。コラム入力側角度信号θs1は角度信号上限値算出部142−1及び角度信号下限値算出部142−2に入力され、それぞれ角度信号上限値θUBs及び角度信号下限値θDBsを算出してヒステリシス中心値算出部142−3に入力する。角度信号上限値算出部142−1及び角度信号下限値算出部142−2でヒステリシス設定部の一部を構成している。角度信号上限値θUBs及び角度信号下限値θDBsに基づいて、ヒステリシス中心値算出部142−3で算出されたヒステリシス中心値HBsは操舵情報判定/保舵判定部146に入力されると共に、ラッチ部(Z−1)142−4でラッチされ、ラッチされた過去値HBs−1が前回ヒステリシス中心値の補正部142−5に入力される。補正部142−5にはヒステリシス中心値HAsも入力されており、補正されたヒステリシス中心値HAssはヒステリシス中心値算出部142−3に入力される。ヒステリシス中心値算出部142−3はヒステリシス中心値HBsを算出し、操舵情報判定/保舵判定部146に入力する。ヒステリシス中心値算出部142−3、前回ヒステリシス中心値補正部142−5及びラッチ部(Z−1)142−4で、ヒステリシス中心値演算部が構成される。
コラム出力側角度信号θr1を入力するヒステリシスフィルタ145も、同様な構成である。
なお、ヒステリシス幅は、下記条件(a)及び(b)を考慮して設定する。それぞれ2つの幅A及びBを有するが、下記要件を満たす上で、大きいヒステリシス幅Aと小さいヒステリシス幅Bを設定する。
(a)コラム入力側角度信号θs1:
コラム入力側角度信号θs1のノイズ幅よりも大きく、コラム軸の摩
擦(シャフトの軸受予圧、インナーシャフトとアウターシャフトのス
プライン嵌合部、ウォームホイールの機械的ギア構造部分の合計)よ
り小さい値
(b)コラム出力側角度信号θr1:
コラム出力側角度信号θr1のノイズ幅よりも大きい値+運転者に気
づかれない0.1Nm(トーションバーのバネレートにより変化)未
満の値

また、図17に示すように、電流制限部120Aにはトルク制御出力電流指令値It、操舵状態判定部110からの保舵信号HS及び操舵情報STが入力されており、操舵から保舵への遷移が判定されたときにそのときの電流指令値をラッチし、電流を制限する。制限された電流は最小値選択部に入力され、トルク制御出力電流指令値Itと比較され、小さい方が選択されて制限電流値Irが出力される。また、保舵から切増し又は切戻しの操舵状態になったときに電流制限が解除され、トルク制御出力電流指令値Itが制限電流値Irとして出力される。
このような構成において、操舵状態判定部140の動作例を図21のフローチャートを参照して説明する。
先ず、コラム入力側角度信号θs1についてヒステリシスフィルタ(A)141がフィルタ処理を行い(ステップS10)、次いでコラム出力側角度信号θr1についてヒステリシスフィルタ(A)144がフィルタ処理を行う(ステップS20)。この順番は逆であっても良い。その後、ヒステリシスフィルタA又はBの切替判定を行い(ステップS30)、ヒステリシスフィルタ判定部148又は149からのヒステリシストリガ信号Tgs又はTgrがON/OFFであるかを判定し(ステップS40)、ヒステリシストリガ信号Tgs又はTgrがONである場合には、コラム入力側角度信号θs1についてヒステリシスフィルタ(B)142がフィルタ処理を行い(ステップS50)、次いでコラム出力側角度信号θr1についてヒステリシスフィルタ(B)145がフィルタ処理を行う(ステップS60)。この順番は逆であっても良い。その後、操舵情報判定の処理(ステップS70)、保舵判定の処理を実施する(ステップS80)。また、上記ステップS40でヒステリシストリガ信号Tgs及びTgrがOFFの場合には、操舵情報判定の処理(ステップS70)、保舵判定の処理(ステップS80)を実施して終了する。
要するに、それぞれの角度信号θs1及びθr1からヒステリシスフィルタAを処理し、その後でヒステリシスフィルタの判定をする。この判定結果に基づきヒステリシスフィルタBに切替える場合は、ヒステリシスフィルタBの処理を行い、ヒステリシスフィルタAとヒステリシスフィルタBのヒステリシス中心値を用いて保舵判定と操舵判定を行う。
次に、ヒステリシスフィルタ判定部148及び149の動作を、図22のフローチャートを参照して説明する。ヒステリシスフィルタ判定部148及び149は同一の動作であり、ここではヒステリシスフィルタ判定部148について説明する。
先ずヒステリシスフィルタがA(141)であるかB(142)であるかを判定し(ステップS100)、ヒステリシスフィルタがAである場合には、舵角がヒステリシスAのヒステリシス中心値からヒステリシス幅Bの範囲に一定時間収まっているか否かを判定する(ステップS101)。ヒステリシス幅Bの範囲に一定時間収まっている場合には、ヒステリシスフィルタBに判定し(ステップS102)、ヒステリシストリガ信号Tgsを出力(ON)して終了する(ステップS103)。ヒステリシス幅Bの範囲に一定時間収まっていない場合には、ヒステリシスフィルタAに判定し(ステップS104)、ヒステリシストリガ信号TgsをOFFとして終了する(ステップS105)。
また、上記ステップS100の判定においてヒステリシスフィルタBである場合には、ヒステリシスAのヒステリシス中心値が変化したかを判定する(ステップS110)。ヒステリシス中心値が変化した場合にはヒステリシスフィルタAに判定し(ステップS111)、ヒステリシストリガ信号TgsをOFFとして終了する(ステップS112)。ヒステリシス中心値が変化していない場合にはヒステリシスフィルタBに判定し(ステップS113)、ヒステリシストリガ信号Tgsを出力(ON)して終了する(ステップS114)。
ヒステリシスフィルタ判定部149も、上述したヒステリシスフィルタ判定部148と全く同一の動作である。
ヒステリシスフィルタ(A)141及び144の動作は、図12で説明したステップS111〜S112及びステップS120〜S124である。また、ヒステリシスフィルタ(B)142及び145は、ヒステリシスフィルタ判定部148及び149よりヒステリシストリガ信号Tgs及びTgrが入力(ON)されている時のみフィルタ処理する。そのため図20に示すように補正部142−5が設けられており、動作は、ヒステリシスフィルタAからBに遷移した時のみ、ヒステリシスフィルタBの前回ヒステリシス中心値をヒステリシスフィルタAのヒステリシス中心値で初期化し、以降はヒステリシスフィルタ(A)141及び144と同一の動作を実施する。
保舵状態の検出では、ヒステリシス幅の中心値(ヒステリシス中心値)を使用する。ヒステリシス中心値の初期値は舵角上限値と舵角下限値の平均値であり、ヒステリシス中心値はヒステリシスフィルタ処理により更新されていく。即ち、検出された舵角に設定された舵角上限値及び舵角下限値をヒステリシス中心値の過去値(1時点前のヒステリシス中心値)と比較し、ヒステリシス中心値の更新を行う。ヒステリシス中心値の過去値(ヒステリシス中心過去値)が舵角上限値より大きい場合、又は、ヒステリシス中心過去値が舵角下限値以下の場合、ヒステリシス中心値を更新し、それ以外の場合、更新しない。そして、ヒステリシス中心値が更新されなかった場合、その時点を暫定的に保舵状態(暫定保舵状態)と判定し、複数の舵角センサが検出した舵角に対する判定結果(暫定操舵情報)が全て暫定保舵状態の場合、その時点を保舵状態として検出する。保舵状態の検出結果を電流指令値の特性改善に利用する。
本発明では、舵角信号にヒステリシス特性を付与し、ヒステリシス幅を持たせて保舵状態の検出を行っているので、ノイズ等が発生してもフィルタ処理等が不要で迅速な検出が可能となる。また、ヒステリシス中心値を更新しての検出及び複数の舵角に対する判定結果を用いての検出を行っているので、保舵状態の誤検出が少なく、正確な検出が可能となる。
なお、上述した論理値の“1”、“0”の関係は、逆の論理回路で構成することもできる。
上述の実施形態では、コラム入力側とコラム出力側の2つの角度情報を用いて演算処理・制御しているが、コラム出力側角度検出手段を設けることなく、コラム入力側角度、操舵トルク及びトーションバーのバネレートから算出されるコラム出力側角度の推定値を、コラム出力側角度の代替値として使用することも可能である。或いは、逆にコラム出力側角度からコラム入力側角度を推定するようにしても良い。
また、モータレゾルバ角度からコラム減速機部の減速比を利用してコラム出力側角度を推定すると共に、操舵トルク及びトーションバーのバネレートからコラム入力側角度を推定するようにしても良い。
更に簡単な実装のために、コラム入力側角度だけを用い、コラム出力側角度もモータレゾルバ角度も一切用いず、演算処理・制御することも可能であり、或いは逆に、コラム出力側角度だけを用い、コラム入力側角度もモータレゾルバ角度も一切用いず、演算処理・制御することも可能である。
更にまた、モータレゾルバ角度だけを用い、コラム出力側角度の代わりに、モータレゾルバ角度を用いて、コラム減速機部の減速比からコラム出力側角度を推定し代用することも、或いはモータ回転速度だけを用い、モータレゾルバ角度の代わりにモータ回転速度を用いて、回転速度の積分値からモータ回転角度を推定し代用することも可能である。
図23は、保舵状態を正確に検出する操舵状態判定部の構成例(第3実施形態)を示すブロック図である。第3実施形態では2つの舵角を使用するので、操舵状態判定部を2つ(第1(310)、第2(320))備えている。また、舵角センサとして、図9での20°ロータセンサ22及び40°ロータセンサ24を使用する。
舵角演算部50は、前述のように、20°ロータセンサ22から出力されたTS_IS角度θs及び40°ロータセンサ24から出力されたTS_OS角度θrを入力し、絶対角度に演算し、舵角θs1及びθr1を出力する。
第1操舵状態判定部310は、第1ヒステリシス幅設定部311、第1ヒステリシス中心値演算部312、第1ヒステリシス中心値変化検出部313及び過去値保持部314より構成される。第1ヒステリシス幅設定部311は舵角θs1に所定の値を加減算し、舵角上限値及び舵角下限値を算出する。第1ヒステリシス中心値演算部312は、舵角上限値、舵角下限値及び過去値保持部314に保持されているヒステリシス中心過去値よりヒステリシス中心値を算出する。算出されたヒステリシス中心値は、過去値保持部314に入力されるとともに、第1ヒステリシス中心値変化検出部313に入力される。第1ヒステリシス中心値変化検出部313は、入力されたヒステリシス中心値と過去値保持部314に保持されているヒステリシス中心過去値とを比較し、操舵状態の判定を行い、暫定操舵情報を出力する。第2操舵状態判定部320も、第1操舵状態判定部310と同様に、第2ヒステリシス幅設定部321、第2ヒステリシス中心値演算部322、第2ヒステリシス中心値変化検出部323及び過去値保持部324より構成され、舵角θr1に対して同様の処理を行うことにより操舵状態の判定を行う。
保舵状態検出部400は、第1操舵状態判定部310から出力された暫定操舵情報及び第2操舵状態判定部320から出力された暫定操舵情報を基に保舵状態の検出を行う。
このような構成において、その動作例を図24及び図25のフローチャートを参照して説明する。
舵角演算部50は、舵角θs1を算出し(ステップS300)、第1ヒステリシス幅設定部311に出力し、舵角θr1を算出し(ステップS301)、第2ヒステリシス幅設定部321に出力する。第1操舵状態判定部310は、舵角θs1を用いて第1操舵判定処理を実行する(ステップS302)。
第1ヒステリシス幅設定部311は、舵角θs1に所定の値R1(以下、第1ヒス幅パラメータと呼ぶ)を加えて舵角上限値θ11(=θs1+R1)を算出し(ステップS330)、舵角θs1から第1ヒス幅パラメータR1を引いて舵角下限値θ12(=θs1−R1)を算出する(ステップS331)。
舵角上限値θ11及び舵角下限値θ12は第1ヒステリシス中心値演算部312に入力される。第1ヒステリシス中心値演算部312は、過去値保持部314に保持されているヒステリシス中心過去値θcp1と舵角上限値θ11を比較し(ステップS332)、θcp1>θ11ならば、舵角上限値θ11がヒステリシス中心値θc1となる(ステップS334)。θcp1≦θ11ならば、ヒステリシス中心過去値θcp1と舵角下限値θ12を比較し(ステップS333)、θcp1≦θ12ならば舵角下限値θ12がヒステリシス中心値θc1となり(ステップS335)、θcp1>θ12ならばヒステリシス中心過去値θcp1がヒステリシス中心値θc1となる(ステップS336)。
なお、舵角上限値θ11及び舵角下限値θ12が舵角検出開始時点で検出された最初の舵角θs1から算出されたデータの場合、舵角上限値θ11と舵角下限値θ12の平均値(=(θ11+θ12)/2)がヒステリシス中心値θc1となる。本第3実施形態の場合、θ11=θs1+R1、θ12=θs1−R1であるから、最初のヒステリシス中心値θc1はθs1と同じ値となる。
ヒステリシス中心値θc1は第1ヒステリシス中心値変化検出部313及び過去値保持部314に出力される。第1ヒステリシス中心値変化検出部313は、過去値保持部314に保持されているヒステリシス中心過去値θcp1とヒステリシス中心値θc1を比較し(ステップS337)、ヒステリシス中心値θc1とヒステリシス中心過去値θcp1が同じ値の場合、暫定操舵情報Sj1を「暫定保舵状態」とし(ステップS338)、違う値の場合は「暫定操舵状態」として出力する(ステップS339)。
第2操舵状態判定部320は、舵角θr1を用いて第2操舵判定処理を実行する(ステップS303)。第2操舵判定処理は、第1操舵判定処理と同様の処理であるので、説明を省略する。なお、舵角θr1に対する舵角上限値θ21及び舵角下限値θ22の算出では所定の値R2(以下、第2ヒス幅パラメータと呼ぶ)を使用し、θ21=θr1+R2、θ22=θr1−R2として算出する。
第1ヒステリシス中心値変化検出部313から出力された暫定操舵情報Sj1及び第2ヒステリシス中心値変化検出部323から出力された暫定操舵情報Sj2は保舵状態検出部400に入力される。保舵状態検出部400は、暫定操舵情報Sj1及びSj2を比較し(ステップS310)、Sj1及びSj2が共に「暫定保舵状態」の場合、検出結果を「保舵状態」とし(ステップS311)、そうでない場合、検出結果を「操舵状態」とする(ステップS312)。
本実施形態による保舵状態の検出の効果について、従来の固定の閾値を用いて保舵状態を検出する方法と比較して説明する。なお、ここでは第1操舵状態判定部310の動作を説明する。保舵状態の検出は第2操舵状態判定部320の判定結果である暫定操舵情報Sj2も用いて行われるが、従来方法との比較により本発明の効果を説明するので、説明が冗長となるのを避けるために、暫定操舵情報Sj2は暫定操舵情報Sj1と同じ値であるとして説明する。よって、暫定操舵情報Sj1が「暫定保舵状態」の時点は「保舵状態」となり、「暫定操舵状態」の時点は「操舵状態」となる。
説明に先立ち、第1ヒステリシス中心値演算部312が行うヒステリシス中心過去値θcp1及び舵角上限値θ11の比較(ステップS332)並びにヒステリシス中心過去値θcp1及び舵角下限値θ12の比較(ステップS333)を、θ11=θs1+R1及びθ12=θs1−R1から下記数1のように変形する。
(数1)
θs1<θcp1−R1ならば、θc1=舵角上限値
θcp1−R1≦θs1<θcp1+R1ならば、θc1=θcp1
θcp1+R1≦θs1ならば、θc1=舵角下限値

つまり、舵角演算部50から出力された舵角θs1(実舵角)が、ヒステリシス中心過去値θcp1の上下に設定された値θcp1−R1(以下、過去下限値と呼ぶ)及びθcp1+R1(以下、過去上限値と呼ぶ)の間に入ったら、ヒステリシス中心値θc1は更新せず、間に入らなかったら、舵角上限値又は舵角下限値に更新する。そして、第1ヒステリシス中心値変化検出部313は、ヒステリシス中心値θcp1が更新されなかったら「暫定保舵状態」と判定し、更新されたら「暫定操舵状態」と判定するので、条件と結果をまとめると下記数2のようになる。
(数2)
実舵角<過去下限値ならば、「操舵状態」で、ヒステリシス中心値=舵角上限値
過去下限値≦実舵角<過去上限値ならば、「保舵状態」で、ヒステリシス中心値の更新なし
過去上限値≦実舵角ならば、「操舵状態」で、ヒステリシス中心値=舵角下限値

図26及び図27は、実舵角、ヒステリシス中心値等の変化の様子の例を示す図である。図26は保舵中にノイズ等が発生した場合の変化の様子を示しており、図27はゆっくりと操舵した場合の変化の様子を示している。
先ず、図26について説明する。図26では、時点t35〜t40の間が保舵中であり、ノイズ等のために実舵角にブレが生じている。
時点t31ではヒステリシス中心過去値は時点t30での実舵角であり、過去上限値及び過去下限値はそれぞれ時点t30での舵角上限値及び舵角下限値である。よって、時点t31での実舵角は過去上限値より大きいので、時点t31は「操舵状態」で、ヒステリシス中心値は時点t31での舵角下限値に更新される。
時点t32ではヒステリシス中心過去値は時点t31での舵角下限値であり、それに第1ヒス幅パラメータR1を加減算した値が過去上限値及び過去下限値となる。よって、時点t32での実舵角は過去上限値より大きいので、時点t32も「操舵状態」で、ヒステリシス中心値は時点t32での舵角下限値に更新される。
時点t33及びt34では同様の状況であるから、両時点とも「操舵状態」で、ヒステリシス中心値は舵角下限値に更新される。
時点t35ではヒステリシス中心過去値は時点t34での舵角下限値であり、それに第1ヒス幅パラメータR1を加減算した値が過去上限値及び過去下限値となる。そして、時点t35での実舵角は過去下限値と過去上限値の間であるから、時点t35は「保舵状態」で、ヒステリシス中心値は更新されない。時点t36〜t40では同様の状況であるから、この間は「保舵状態」で、ヒステリシス中心値は更新されない。
時点t41ではヒステリシス中心過去値は時点t34での舵角下限値のままで、それに第1ヒス幅パラメータR1を加減算した値が過去上限値及び過去下限値となる。そして、時点t41での実舵角は過去下限値より小さいので、時点t41は「操舵状態」で、ヒステリシス中心値は舵角上限値に更新される。時点t42以降は同様の状況であるから、「操舵状態」で、ヒステリシス中心値は舵角上限値に更新される。
このように、本実施形態によれば、時点t35〜t40が「保舵状態」で、その前後は「操舵状態」であると判定し、保舵中を正しく検出することができる。図26において、実線、一点鎖線及び二点鎖線はそれぞれ各時点のヒステリシス中心値、過去上限値及び過去下限値を結んだ線である。これを見ると、ヒステリシス中心値等が、実舵角のブレに影響されることなく、実舵角に追随していることがわかる。
一方、固定の閾値を用いて保舵状態を検出する方法では、保舵中を正しく検出することができない。例えば、実舵角の差分(絶対値)に対して閾値を設定する場合、時点t31を「操舵状態」と判定するために図26の破線で示す値を閾値とすると、ノイズ等により保舵中の実舵角にブレが生じているために、時点t35〜t39を「操舵状態」と誤判定してしまう。時点t35〜t39を「保舵状態」と判定させるために閾値を大きくすると、時点t33を除いた操舵中の時点を「保舵状態」と誤判定してしまう。これらの誤判定を解消するために、ローパスフィルタでノイズ等を除去しようとすると、その処理の分だけ遅れが生じ、保舵状態の検出に時間がかかってしまう。
次に、図27について説明する。図27では、時点t36〜t39の間が保舵中であり、その前後はゆっくりと操舵されている。
時点t31ではヒステリシス中心過去値は時点t30での実舵角であり、過去上限値及び過去下限値はそれぞれ時点t30での舵角上限値及び舵角下限値である。よって、時点t31での実舵角は過去下限値と過去上限値の間であるから、時点t31は「保舵状態」で、ヒステリシス中心値は更新されない。
時点t32ではヒステリシス中心過去値は時点t30での実舵角のままで、それに第1ヒス幅パラメータR1を加減算した値が過去上限値及び過去下限値となる。そして、時点t32での実舵角は過去上限値より大きいので、時点t32は「操舵状態」で、ヒステリシス中心値は時点t2での舵角下限値に更新される。時点t33〜t35では同様の状況であるから、この間は「操舵状態」で、ヒステリシス中心値は舵角下限値に更新される。
時点t36ではヒステリシス中心過去値は時点t35での舵角下限値であり、それに第1ヒス幅パラメータR1を加減算した値が過去上限値及び過去下限値となる。そして、時点t36での実舵角は過去下限値と過去上限値の間であるから、時点t36は「保舵状態」で、ヒステリシス中心値は更新されない。時点t37〜t39では同様の状況であるから、この間は「保舵状態」で、ヒステリシス中心値は更新されない。
時点t40ではヒステリシス中心過去値は時点t5での舵角下限値のままで、それに第1ヒス幅パラメータR1を加減算した値が過去上限値及び過去下限値となる。そして、時点t40での実舵角は過去上限値より大きいので、時点t40は「操舵状態」で、ヒステリシス中心値は舵角下限値に更新される。時点t41以降は同様の状況であるから、「操舵状態」で、ヒステリシス中心値は舵角下限値に更新される。
このように、本発明によれば、時点t36〜t39が「保舵状態」で、その前後は「操舵状態」であると正しく判定することができる。図26と同様に、図27においても、実線、一点鎖線及び二点鎖線はそれぞれ各時点のヒステリシス中心値、過去上限値及び過去下限値を結んだ線であり、実舵角の変化に合わせて追随していることが分かる。
一方、固定の閾値を用いて保舵状態を検出する方法では、保舵中を正しく検出することができない。図26の場合と同様に実舵角の差分(絶対値)に対して閾値を設定する場合、時点t36〜t39を「保舵状態」と判定するために図27の破線で示す値を閾値とすると、時点t31〜t35及び時点t40以降も「保舵状態」と誤判定してしまう。
なお、上述の第3実施形態では、操舵状態判定部を2つ備えているが、1つに纏めて、舵角θs1及びθr1に対する処理を実施しても良い。また、保舵状態の検出のために使用する舵角を増やしても良い。さらに、舵角上限値及び舵角下限値の算出では同じ大きさの所定値を用いているが、違う大きさの所定値を用いても良い。第1ヒス幅パラメータR1と第2ヒス幅パラメータR2を同じ値にしても良い。ヒステリシス中心値とヒステリシス中心過去値が同じ値の場合に暫定操舵情報を「暫定保舵状態」としているが、両方の値の差が僅少の場合に、暫定操舵情報を「暫定保舵状態」としても良い。
1 ハンドル
2 コラム軸(ステアリングシャフト、ハンドル軸)
10 トルクセンサ
14 舵角センサ
20 モータ
21 ホールICセンサ
22 20°ロータセンサ
24 40°ロータセンサ
30 コントロールユニット(ECU)
31 電流指令値演算部
33、120、120A 電流制限部
50 舵角演算部
100 トルク制御部
100A 符号判定部
110、140 操舵状態判定部
130 電流制御部
143、146 操舵情報判定/保舵判定部
310、320 操舵状態判定部
311,321 ヒステリシス幅設定部
312、322 ヒステリシス中心値演算部
313、323 ヒステリシス中心値変化検出部
400 保舵状態検出部

Claims (13)

  1. 車両の操舵系の舵角を検出する少なくとも2つの舵角センサと、
    前記2つの舵角センサからの舵角信号に対してヒステリシス幅を設定したヒステリシス信号を用いてヒステリシス中心値を算出し、前記ヒステリシス中心値を用いて操舵状態を判定し、暫定操舵情報を出力する操舵状態判定部と、
    を具備し、
    前記ヒステリシス中心値は、前記ヒステリシス信号を用いたヒステリシスフィルタ処理により算出され、
    前記舵角信号のノイズ幅より大きくコラム軸の摩擦より小さい値1を、前記コラム軸の入力側舵角を検出する舵角センサが検出した舵角1に対して加減算すると共に、前記舵角信号のノイズ幅より大きい値に運転者に気づかれない大きさの値2を、前記コラム軸の出力側舵角を検出する舵角センサが検出した舵角2に対して加減算することによりヒステリシス幅を設定し、
    前記暫定操舵情報を基に保舵状態を検出することを特徴とする車両用保舵判定装置。
  2. 前記操舵状態判定部は、前記ヒステリシス中心値が前記ヒステリシス中心値の過去値と同じ値の場合、前記暫定操舵情報を暫定保舵状態とし、前記ヒステリシス中心値は、前記ヒステリシスフィルタ処理に代え、前記ヒステリシス信号の上限値及び下限値を用いて算出される請求項1に記載の車両用保舵判定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用保舵判定装置を搭載し、トルク制御部からのトルク制御出力電流指令値と前記操舵状態判定部の判定結果とに基づいてアシスト制御を行うことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 駆動電流により車両の操舵系に連結されたモータを制御する制御ユニットと、前記操舵系のコラム入力側角度及びコラム出力側角度を検出してコラム入力側角度信号及びコラム出力側角度信号を出力する操舵角検出手段と、前記コラム入力側角度信号及びコラム出力側角度信号に基づいて前記操舵系の操舵情報及び保舵信号を出力する操舵状態判定部と、前記操舵情報及び保舵信号に基づいて前記駆動電流を制限する電流制限部とを具備し、
    前記操舵状態判定部は、
    前記コラム入力側角度信号及び前記コラム出力側角度信号に対してそれぞれ、ヒステリシス幅A及びB(<A)を算出して設定するヒステリシス幅設定部と、
    前記ヒステリシス幅A及びBの各ヒステリシス中心値を演算するヒステリシス中心値演算部と、
    前記ヒステリシス幅Aのヒステリシス中心値に基づいてヒステリシストリガ信号をON/OFFするヒステリシスフィルタ判定部と、
    前記ヒステリシストリガ信号がOFFの時には前記ヒステリシス幅Aのヒステリシス中心値に基づき、前記ヒステリシストリガ信号がONの時には前記ヒステリシス幅A及びBのヒステリシス中心値に基づいて、前記操舵情報及び前記保舵信号を出力する切替判定部と、
    で構成されていることを特徴とする車両用保舵判定装置。
  5. 前記切替判定部が、
    前記ヒステリシス幅Aのヒステリシス中心値、或いは前記ヒステリシス幅A及びBのヒステリシス中心値に基づいて前記操舵情報及び保舵情報を出力する操舵情報判定/保舵判定部と、前記保舵情報の論理積によって前記保舵信号を出力する論理積回路とで構成され、
    前記ヒステリシスフィルタ判定部は、
    前記ヒステリシス幅Aである場合に、前記コラム入力側角度信号及び前記コラム出力側角度信号が前記ヒステリシス幅Aのヒステリシス中心値から前記ヒステリシス幅Bの範囲に一定時間収まっている時に、前記ヒステリシストリガ信号をONするようになっており、
    前記ヒステリシス幅Bである場合に、前記ヒステリシス幅Aのヒステリシス中心値が変化した時に前記ヒステリシストリガ信号をOFFし、前記ヒステリシス幅Aのヒステリシス中心値が変化しない時に前記ヒステリシストリガ信号をONするようになっている請求項4記載の車両用保舵判定装置。
  6. 前記ヒステリシス幅Aから前記ヒステリシス幅Bに遷移した時のみ、前記ヒステリシス幅Bに対する前回ヒステリシス中心値を前記ヒステリシス幅Aのヒステリシス中心値で初期化するようになっており、
    前記コラム入力側角度信号に対する前記ヒステリシス幅A及びBは、角度信号のノイズ幅より大きく、かつ前記操舵系のコラムの摩擦より小さい値であり、前記コラム出力側角度信号に対する前記ヒステリシス幅A及びBは、角度信号のノイズ幅より大きい値に運転者に気づかれないトルク未満の値を加算した値になっている請求項4又は5に記載の車両用保舵判定装置。
  7. 請求項4乃至6のいずれかに記載の車両用保舵判定装置を搭載し、トルク制御部からのトルク制御出力電流指令値と前記操舵状態判定部の判定結果とに基づいてアシスト制御を行うことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  8. 少なくとも操舵トルクに基づいてトルク制御出力電流指令値を演算し、前記トルク制御出力電流指令値に基づいてモータを駆動することにより、操舵系をアシスト制御するようになっている電動パワーステアリング装置において、
    前記操舵系のコラム入力側角度信号及びコラム出力側角度信号を出力する角度検出手段と、
    前記コラム入力側角度信号及びコラム出力側角度信号に基づいて操舵状態を判定し、保舵信号及び操舵情報を出力する操舵状態判定部と、
    前記コラム入力側角度信号、前記コラム出力側角度信号、前記保舵信号及び前記操舵情報に基づいて前記トルク制御出力電流指令値を制限する電流制限部と、
    を具備し、
    前記操舵状態判定部が、前記コラム入力側角度信号及びコラム出力側角度信号についてそれぞれ、
    ヒステリシス幅の設定部と、前記ヒステリシス幅に対するヒステリシス中心値の算出部と、
    前記ヒステリシス中心値の変化及びアシスト方向に基づいて保舵及び切増し/切戻しの操舵状態を判定する判定部と、
    を具備し、
    前記電流制限部で、保舵状態を維持可能な電流の範囲で前記トルク制御出力電流指令値の電流制限を行うことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  9. 前記ヒステリシス幅が、
    前記コラム入力側角度信号について、“前記コラム入力側角度信号のノイズ幅よりも大きい値+操舵違和感を感じない角度未満の値”に設定され、前記コラム出力側角度信号について、“前記コラム出力側角度信号のノイズ幅よりも大きく、コラム軸の摩擦より小さい値”に設定されている請求項8に記載の電動パワーステアリング装置。
  10. 前記操舵状態判定部が、
    前記コラム入力側角度信号及びコラム出力側角度信号についての各判定部において、前記保舵が同時に判定されたときに前記保舵信号を保舵状態として出力するようになっており、
    前記判定部が、
    前記コラム入力側角度信号及びコラム出力側角度信号のそれぞれに設けられ、前記ヒステリシス中心値及び前記アシスト方向に基づいてコラム入力側保舵信号及びコラム入力側操舵情報、コラム出力側保舵信号及びコラム出力側操舵情報を出力する操舵判定部と、
    コラム入力側保舵信号及びコラム入力側操舵情報、コラム出力側保舵信号及びコラム出力側操舵情報の論理演算により前記保舵信号及び前記操舵情報を出力する論理回路と、
    で構成されている請求項8又は9に記載の電動パワーステアリング装置。
  11. 前記保舵状態において、前記トルク制御出力電流指令値をラッチし、ラッチされたトルク制御出力電流指令値に基づき、コラム軸の摩擦を考慮した電流制限値で徐変して前記電流制限を行い、
    前記電流制限中は、前記トルク制御出力電流指令値と前記電流制限値を比較し、最小側を出力することで前記保舵状態を維持するための最小電流へと制限させ、
    前記保舵状態から前記切増し操舵へ移行する場合は前記電流制限を解除し、前記トルク制御出力電流指令値に迅速に戻す請求項10に記載の電動パワーステアリング装置。
  12. 前記電流制限部が、
    前記操舵情報を入力し、切増し操舵から前記保舵状態に移行する直前の前記トルク制御出力電流指令値、前記コラム入力側角度信号及びコラム出力側角度信号をラッチするラッチ部と、
    前記コラム入力側角度信号及びコラム出力側角度信号、ラッチ済みコラム入力側角度信号及びラッチ済みコラム出力側角度信号、前記保舵信号を入力して判定信号を出力する制限判定部と、
    ラッチ済みトルク制御出力電流指令値及び前記判定信号を入力して制限電流を出力する制限部と、
    前記トルク制御出力電流指令値及び前記制限電流を入力して最小値を制限電流値として出力する最小値選択部と、
    で構成されている請求項8乃至11のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  13. 前記制限判定部が、前記保舵信号が保舵状態のとき、ラッチしたコラム入力側角度信号及びコラム出力側角度信号の差分が一定量以下で、且つラッチしたコラム出力側角度信号と現在のコラム出力側角度信号の差分が一定量以下のときに電流制限可能と判断する請求項12に記載の電動パワーステアリング装置。
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