JPH0976929A - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

車両用操舵制御装置

Info

Publication number
JPH0976929A
JPH0976929A JP23280195A JP23280195A JPH0976929A JP H0976929 A JPH0976929 A JP H0976929A JP 23280195 A JP23280195 A JP 23280195A JP 23280195 A JP23280195 A JP 23280195A JP H0976929 A JPH0976929 A JP H0976929A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
steering
control device
valve
torque
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23280195A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Kagawa
和則 香川
Akira Hasegawa
晃 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP23280195A priority Critical patent/JPH0976929A/ja
Publication of JPH0976929A publication Critical patent/JPH0976929A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はパワーステアリング機構を有する車両
用操舵装置に関し、操舵特性の向上を図ることを課題と
する。 【解決手段】一対のバルブシャフト3とバルブボデー2
0の相対変位によりパワーシリンダーに供給される液圧
を給排制御する制御弁を備えた車両用操舵装置におい
て、前記バルブシャフト3とバルブボデー20との間
に、所定の摩擦力を付与する摩擦付与機構30を設ける
と共に、この摩擦付与機構30により発生する摩擦力を
調整する調整手段(ECU102及び横Gセンサ103
とにより構成される)を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用操舵制御装置
に係り、特にパワーステアリング機構を具備した車両用
操舵制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にパワーステアリング機構を設けた
車両用操舵制御装置は、ステアリングホイールの動きを
入力軸,トーションバー,出力軸を介してロータリバル
ブに伝え、オイルポンプよりの圧油をパワーシリンダに
選択的に給排することにより、ステアリングホイールの
操舵力を軽減する車両用操舵装置を具備した構成とされ
ている。
【0003】従来の車両用操舵装置の場合、トーション
バー等のステアリングギヤの剛性を落とすようなバルブ
変換機構があるため、操舵時の中立付近の剛性感が不足
することが問題となってきている。これを解決する手段
として、中立状態のトーションバーにバネ手段を用いて
与圧(プリセット荷重)を与える構成の車両用操舵装置
が提案されている(実公平2−45109号公報)。
【0004】同公報に開示された車両用操舵装置は、ロ
ータリバルブ式の操舵装置において、入力軸外周にV字
溝を形成し、このV字溝に対接した出力軸の貫通孔にボ
ールを嵌入し、環状バネでボールをV字溝に圧接して中
立状態のトーションバーに与圧を加える構成とされてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示された
従来構成の車両用操舵装置によれば、中立状態のトーシ
ョンバーに与圧を加えることにより、いわゆる中立剛性
を向上させることができ中立直進走行時における安定性
を向上させることができる。
【0006】しかるに、上記した従来構成の車両用操舵
装置では、操舵トルクとバルブ作動角(バルブハウジン
グとロータリバルブとの相対的な変位角度)とのヒステ
リシスについては何ら考慮されておらず、従ってこのヒ
ステリシス幅を最適な状態に可変することはできなかっ
た。
【0007】このため、ヒステリシス幅が小さい場合
は、保舵時(ステアリングホイールを所定量切り込んだ
状態を維持しつつ走行し続けるような時)において運転
者がステアリングホイールを微小に操作した場合(意図
しないでステアリングホイールが変位してしまったよう
な場合)でも直ちにタイヤはその方向を変化させてしま
う。
【0008】このため、車両の走行時におけるステアリ
ング操作の応答性が良いため、運転者にすると僅かなス
テアリング操作に対してタイヤの向きが変化してしま
う。また、ヒステリシス幅が大きい場合には、上記と逆
の現象が発生し、応答性が悪い操舵フィーリングとなっ
てしまう。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、バルブスリーブとバルブスプールとの間に所定の
摩擦力を付与する摩擦付与手段を設けると共に付与する
摩擦力を調整しうる調整手段を設けることにより、操舵
特性の向上を図った車両用操舵制御装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、下記の手段を講じたことを特徴とするも
のである。請求項1記載の発明では、一対のバルブスリ
ーブとバルブスプールの相対変位によりパワーシリンダ
ーに供給される液圧を給排制御する制御弁を備えた車両
用操舵制御装置において、前記バルブスリーブとバルブ
スプールとの間に、所定の摩擦力を付与する摩擦付与手
段と、前記摩擦付与手段により発生する摩擦力を調整す
る調整手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項2記載の発明では、前記請求
項1記載の車両用操舵制御装置において、前記制御弁
を、前記バルブスリーブ或いはバルブスプールの内一方
をステアリングホイールに連結すると共に他方をタイヤ
側に連結し、かつ前記バルブスリーブとバルブスプール
とをトーションバーで連結する構成とすることにより、
回転式制御弁構造としたことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項3記載の発明では、前記請求
項1又は2記載の車両用操舵制御装置において、車両の
運動状態を検出する車両運動状態検出手段を設け、前記
調整手段が前記両運動状態検出手段が検出する車両の運
動状態に基づき前記摩擦力を調整するよう構成したこと
を特徴とするものである。
【0013】また、請求項4記載の発明では、前記請求
項1又は2記載の車両用操舵制御装置において、操舵ト
ルクを検出する操舵トルク検出手段を設け、前記調整手
段が、前記操舵トルク検出手段が検出する操舵トルクに
基づき前記摩擦力を調整するよう構成したことを特徴と
するものである。
【0014】また、請求項5記載の発明では、前記請求
項2記載の車両用操舵制御装置において、操舵トルクを
検出する操舵トルク検出手段を設けると共に、前記トー
ションバーの捩じり剛性を可変する捩じり剛性可変手段
を設け、前記操舵トルク検出手段により前記操舵トルク
が操舵トルク中心付近であると判断された場合に、前記
捩じり剛性可変手段により前記トーションバーの捩じり
剛性を増大させることを特徴とするものである。
【0015】また、請求項6記載の発明では、前記請求
項1又は2記載の車両用操舵制御装置において、車両の
車速を検出する車速検出手段を設け、前記調整手段が、
前記車速検出手段が検出する車速に基づき操舵トルクの
ヒステリシス幅が車速によらず一定となるよう前記摩擦
力を調整する構成としたことを特徴とするものである。
【0016】更に、請求項7記載の発明では、前記請求
項1又は2記載の車両用操舵制御装置において、車両の
車速を検出する車速検出手段を設け、前記調整手段が、
前記車速検出手段が検出する車速に基づき前記摩擦力を
調整するよう構成したことを特徴とするものである。
【0017】上記の手段は、下記のように作用する。請
求項1記載の発明によれば、バルブスリーブとバルブス
プールとの間に所定の摩擦力を付与する摩擦付与手段を
設けることにより、付与された摩擦力以上の操舵トルク
が印加されるまでバルブスリーブとバルブスプールとは
相対変位を行わない構成となる。また、バルブスリーブ
とバルブスプールとの間に付与する摩擦力は、調整手段
により可変することができる。このため、操舵トルクと
バルブスリーブ・バルブスプール間の相対変位角との特
性に最適なヒステリシス幅を持たせることが可能とな
り、走行安定性及び操縦性を向上させることができる。
【0018】また、請求項2記載の発明によれば、制御
弁を回転式(ロータリ式)の制御弁構造としたことによ
り、簡単な構成で上記のヒステリシスを付与することが
可能となる。また、請求項3記載の発明によれば、調整
手段が車両の運動状態を検出する両運動状態検出手段が
検出する車両の運動状態に基づき摩擦力を調整するよう
構成したことにより、車両の運動状態(イーレート,横
力等)に応じたヒステリシス特性を得ることができる。
即ち、ヒステリシス特性を現在の車両の運動状態に最も
適した特性となるよう制御することが可能となり、更に
走行安定性及び操縦性を向上させることができる。
【0019】また、請求項4記載の発明によれば、調整
手段が操舵トルク検出手段が検出する操舵トルクに基づ
き摩擦力を調整するよう構成したことにより、大トルク
時においてはトルク変動の影響を抑制することができ、
また小トルク時においてはハンドルの重さの抑制を行う
ことが可能となる。
【0020】また、請求項5記載の発明によれば、操舵
トルク検出手段により操舵トルクが操舵トルク中心付近
であると判断された場合に、捩じり剛性可変手段を用い
てトーションバーの捩じり剛性を増大させることによ
り、操舵トルク中心付近における制御弁の中立位置への
自己復帰(セルフセンタリング)が良好となる。即ち、
操舵トルク中心付近では捩じれ剛性が増大することによ
り、トーションバーは強い力で中立位置に戻ろうとする
ため、ステアリング操作において明確な操舵中心点を得
ることが可能となる。
【0021】また、請求項6記載の発明によれば、車速
検出手段が検出する車速に基づき調整手段が操舵トルク
のヒステリシス幅が車速によらず一定となるよう摩擦力
を調整することにより、ストアリングの操作感を一定化
することが可能となる。即ち、一般に操舵トルクのヒス
テリシス幅は車速に応じて変動し、具体的には車速が高
速となるほど小さくなる傾向にある。従って、上記ヒス
テリシス幅を制御しない場合には、車速に応じてヒステ
リシス幅が変動し、安定したストアリングの操作感を得
ることができない。しかるに、上記のように操舵トルク
のヒステリシス幅が車速によらず一定となるよう摩擦力
を調整することにより、ストアリングの操作感を一定化
することが可能となり、操舵に対する違和感を低減する
ことができる。
【0022】更に、請求項7記載の発明によれば、車速
検出手段が検出する車速に基づき調整手段が摩擦力を調
整するよう構成したことにより、低速域の応答性と高速
域における安定性の両立を図ることができる。即ち、一
般に運転者にとっては、高速時には操舵に対する車両運
動の入力(操舵トルクの変動として入力される)が大き
いため、操舵トルクの変動に対して操舵角の応答性が低
くなる方が望ましい。逆に、低速時においてはシャープ
なステアリング感を得るために操舵角の応答性を向上さ
せる方が望ましい。このように、車速に応じて要求され
る操舵角の応答性は変化する。
【0023】しかるに、上記のように車速に基づき調整
手段が摩擦力を調整することにより、操舵角の応答性と
相関する操舵トルクのヒステリシス幅を車速に応じて可
変することができる。よって、低速域及び高速域の双方
において要求されるステアリング特性を共に実現するこ
とが可能となり、低速域の応答性と高速域における安定
性の両立を図ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に発明の実施の形態について図
面と共に説明する。図1は本発明の第1実施例である車
両用操舵制御装置100を示している。本実施例に係る
車両用操舵制御装置100は、大略すると車両用操舵装
置101,パワーステアリング用コンピューター102
(以下、ECU102という),横加速度センサ103
(以下、横Gセンサ103という)等により構成されて
いる。
【0025】車両用操舵装置101は、ラックアンドピ
ニオン式でかつロータリー式の構造とされている。先
ず、車両用操舵装置101の構成を図2乃至図5を用い
て説明する。この車両用操舵装置101は、大略すると
ステアリングホイール2(図1参照)に接続されるバル
ブシャフト3(バルブスプール)と、このバルブシャフ
ト3に挿通されるトーションバー4と、前記バルブシャ
フト3にトーションバー4を介して連結されるピニオン
軸5と、ピニオン軸5にピン21を介して一体化された
バルブボデー20と、バルブシャフト3とバルブボデー
20との間に所定の摩擦を発生させる摩擦付与手段30
とを有した構成とされている。
【0026】バルブシャフト3は、ベアリング6を介し
てバルブハウジング7により支持されると共に、ブッシ
ュ8(オイルシールとしても機能する)を介してピニオ
ン軸5に形成された筒状凹部9内に支持されている。こ
れにより、バルブシャフト3は、ピニオン軸5及びバル
ブハウジング7内で回転可能に支持された構成となって
いる。
【0027】トーションバー4は、その先端部がピン1
0を介してバルブシャフト3に連結されると共に、その
下端部はピン11を介してピニオン軸5に連結された構
成とされている。このトーションバー4は、後述するよ
うにバルブシャフト3にステアリングホイール2から操
舵トルクが印加されることにより撓み(捩じれ)、これ
によりバルブシャフト3とピニオン軸5との間に相対変
位が発生する構成とされている。
【0028】ピニオン軸5は、ベアリング12,13に
よりラックハウジング14に回転可能に支持された構成
とされている。また、ピニオン軸5の下部には、一体的
にピニオン15が形成されており、このピニオン15に
はラックバー16に形成されたラック17が噛合した構
成とされている。ラックバー16はその両端部にタイロ
ッドを介してタイヤ(図示せず)が接続され、ラックバ
ー16が直線移動することによりタイヤの方向が変位し
操舵が行われる構成とされている。尚、このラックバー
16はラックボデー19内に配設されている。
【0029】上記構成において、ステアリングホイール
2を操作しバルブシャフト3に回転力(操舵トルク)が
入力されると、トーションバー4を介して操舵トルクは
ピニオン15に伝達され、ピニオン軸5が回転すること
によりラックバー16は右或いは左方向に選択的に直線
移動して操舵が行われる。
【0030】また、バルブボデー20の所定位置にはパ
ワーステアリング用オイル(以下、単にオイルという)
が流れる流路が形成されており、この流路と連通するよ
うにバルブハウジング7には入口ポート22,出口ポー
ト23,右操舵用ポート24,左操舵用ポート25が形
成されている。更に、バルブシャフト3のバルブボデー
20の内周部と対向する位置には、上記流路と連通する
ようにオイル流通溝26が形成されている。
【0031】上記の入口ポート22はオイルポンプ(図
示せず)に接続されており、このオイルポンプより入口
ポート22には所定圧力のオイルが供給される。また、
出口ポート23はリザーバタンクに接続されており、不
要なオイルは出口ポート23よりリザーバタンクに排出
される。
【0032】右操舵用ポート24及び左操舵用ポート2
5は、配管35,36を介してラックバー16のパワー
アシストを行うパワーシリンダ104(図1参照)に接
続されており、右操舵用ポート24はパワーシリンダの
右アシスト用シリンダ室に、左操舵用ポート25は左ア
シスト用シリンダ室に夫々接続されている。即ち、上記
構成とされた車両用操舵装置101は、パワーシリンダ
104に対して所定のオイル供給を行う回転式制御弁と
して機能するものである。
【0033】上記構成において、ステアリングホイール
2が操作されて回転力がバルブシャフト3に伝達される
と、路面からの反力に応じてトーションバー4は捩じれ
てバルブシャフト3とバルブボデー20との間に相対変
位が発生する。このように、トーションバー4の捩じれ
に起因してバルブシャフト3とバルブボデー20との間
に相対変位が発生すると、この捩じれた分だけバルブシ
ャフト3は余分に回転することになり、バルブボデー2
0に対してバルブシャフト3は右或いは左に変位するこ
とになる。
【0034】この状態において、バルブシャフト3に形
成されたオイル流通溝26は、ステアリングホイール2
の回転方向に対応してバルブボデー20に形成されてい
る右操舵用ポート24と接続された通路、或いは左操舵
用ポート25と接続された通路の何れか一方に選択的に
連通する構成となっている。
【0035】具体的には、ステアリングホイールが中立
時においては、入口ポート22と各ポート24,25と
は連通されず、オイルポンプから入口ポート22に流入
したオイルは出口ポート23を介してリザーバタンクに
排出される。尚、この際に各ポート24,25は連通さ
れた状態となっている。
【0036】一方、ステアリングホイールが右切り操作
された場合は、上記したバルブシャフト3とバルブボデ
ー20との間に発生する相対変位により、入口ポート2
2と右操舵用ポート24とが連通される。従って、パタ
ワーシリンダ104の右アシスト用シリンダ室にはオイ
ルが供給され、ラックバー16は右方向にパワーアシス
トされる。また、左アシスト用シリンダ室のオイルは左
操舵用ポート25を介して出口ポート23よりリザーバ
タンクに排出される。
【0037】また、ステアリングホイールが左切り操作
された場合は、入口ポート22と左操舵用ポート25と
が連通される。従って、パワーシリンダ104の左アシ
スト用シリンダ室にはオイルが供給され、ラックバー1
6は左方向にパワーアシストされる。また、パワーシリ
ンダ104の右アシスト用シリンダ室のオイルは右操舵
用ポート24を介して出口ポート23よりリザーバタン
クに排出される。
【0038】以上説明した動作を行うことにより、ステ
アリングホイール2を右切り動作した場合にはパワーシ
リンダ104により右方向にパワーアシストされ、逆に
左切り動作した場合には左方向にパワーアシストされ、
従ってステアリングホイール操作を軽い力で行うことが
可能となる。
【0039】尚、上記したピニオン15とラック17の
噛合状態を良好にするため、また路面からの外力印加に
よるピニオン15とラック17との衝突を回避するため
に、ラックハウジング14にはラックガイドが配設され
ており、ラックガイドにはコイルスプリング27により
常にラック17をピニオン15に向け弾性付勢する構成
とされている。
【0040】また、バルブハウジング7とラックハウジ
ング14とはボルト28,29により一体的に締結され
た構成とされており、更に前記したベアリング6の上部
には、オイルがバルブハウジング7から漏洩するのを防
止するオイルシール37が配設されている。
【0041】続いて、バルブシャフト3とバルブボデー
20との間に所定の摩擦を発生させる摩擦付与機構30
(摩擦付与手段)について説明する。この摩擦付与機構
30は、前記したようにトーションバー4の捩じれによ
り相対的に変位するバルブシャフト3とバルブボデー2
0との間に配設され、このバルブシャフト3とバルブボ
デー20との間に所定の摩擦力を付与する機能を奏する
ものである。以下、摩擦付与機構30について具体的に
説明する。
【0042】摩擦付与機構30は、ウェーブワッシャ3
1,ピン32,リテーナ33,及びピエゾ素子34等に
より構成されている。ウェーブワッシャ31は、図4に
示されるように波状の凹凸が形成された構成とされてお
り、上下方向に対してバネ力を発生しうる構成となって
いる。また、ピン32はバルブシャフト3に側方向に突
出した状態で植設されており、このピン32にリテーナ
33は係合した構成とされている。
【0043】リテーナ33は、図5に示されるように9
0°間隔に4個の凹部33aが形成されており、前記し
たピン32はこの凹部33aに遊嵌状態で係合する構成
とされている。従って、リテーナ33はピン32に係合
した状態を維持しつつ若干量にわたり上下方向に移動す
る構成となっている。
【0044】しかるに、回転方向に対しては、凹部33
aがピン32と係合することによりその移動が規制され
る。このため、リテーナ33はバルブシャフト3と一体
的に回転する構成となっている。上記構成では、リテー
ナ33の下面とバルブボデー20の上面とが摺接する構
成とされている。よって、リテーナ33とバルブボデー
20との摺接部(図3に矢印Aで示す)において摩擦力
が発生し、よってバルブシャフト3とバルブボデー20
との間に摩擦力を付与することができる。
【0045】ピエゾ素子34は電圧印加することにより
その厚さを変化する特性を有し、ECU102から供給
される駆動電圧により駆動される構成とされている。こ
のECU102には後述する横Gセンサ103から車両
運動状態検出信号(以下、横G信号という)が供給され
る構成とされており、この横G信号に基づきECU10
2はピエゾ素子34に所定の電圧印加を行う構成とされ
ている。
【0046】尚、横Gセンサ103は車両の運動状態を
検出する車両運動状態検出手段として機能し、またEC
U102は摩擦付与機構30が発生する摩擦力を調整す
る調整手段として機能する。いま、上記構成とされた摩
擦付与機構30において、ECU102からピエゾ素子
34に電圧が印加されると、ピエゾ素子34は印加され
た電圧値に応じて伸長しベアリング6を下動させ、また
ベアリング6はウェーブワッシャ31と係合しているた
めウェーブワッシャ31も下方に向け押圧付勢される。
【0047】更に、ウェーブワッシャ31の下部にはリ
テーナ33が配設されており、リテーナ33はウェーブ
ワッシャ31の弾性押圧力によりバルブボデー20に押
圧され、これによりウェーブワッシャ31とバルブボデ
ー20との間に発生する摩擦力は増大する。
【0048】一方、ピエゾ素子34に対する電圧印加を
解除するとピエゾ素子34は収縮し、よって摩擦付与機
構30の各構成要素には上記したと逆の動作が生じ、ウ
ェーブワッシャ31とバルブボデー20との間に発生す
る摩擦力は小さくなる。図6は、上記構成とされた車両
用操舵装置101の操舵トルクとバルブ作動角のヒステ
リシス特性を示している。同図では、対比の為に摩擦付
与機構30を設けていない操舵装置の特性も合わせて図
示しており、図中破線で示す特性は摩擦付与機構31を
設けていない従来構成の車両用操舵装置の特性であり、
また実線で示す特性は摩擦付与機構30を設けた本実施
例に係る車両用操舵装置1の特性である。
【0049】尚、同図に現れる各パラメータの内、操舵
トルクとはステアリングホイール2からバルブシャフト
3に入力されるトルクをいい、またバルブ作動角とはバ
ルブシャフト3とバルブボデー20との間に発生する相
対変位角をいう。先ず、破線で示される従来構成の車両
用操舵装置の特性に注目する。ステアリングホイールを
中立位置(図にで示す)より操作することによりバル
ブシャフトに操舵トルクが発生すると、摩擦付与機構3
0が設けられていない構成ではバルブシャフトとバルブ
ボデーとの間に相対変位は規制されないため、上記操舵
トルクの増大に伴い早い時点でトーションバーは捩じれ
バルブシャフトとバルブボデーとの間に相対変位が発生
する。即ち、入力トルクが小さい段階(図にで示す)
よりバルブ作動角の増大が始まる。
【0050】また、ステアリングホイールを所定方向に
回転操作した後に、ステアリングホイールを逆方向に切
り返す場合も上記と同様の現象が発生する。即ち、入力
トルクが逆方向入力される時においてもバルブ作動角の
変化が発生しない範囲は狭く、従って図中で示す時点
でステアリングホイールを逆方向に回転させると、図中
で示す時点でバルブ作動角の減少が始まる。
【0051】上記の説明から明らかなように、摩擦付与
機構30が設けられていない従来構成の車両用操舵装置
では、操舵トルクとバルブ作動角との関係におけるヒス
テリシス特性は細長の形状となり、ヒステリシス幅(図
中、H1で示す)は小さくなっている。このヒステリシ
ス幅は、バルブシャフト3とバルブボデー20との間に
存在する摩擦の大きさと比例した値となる。
【0052】続いて、摩擦付与機構30が設けられた本
実施例に係る車両用操舵装置101の特性に注目する。
尚、上記したように、本実施例に係る車両用操舵装置1
01は、摩擦付与機構30により付与される摩擦力を可
変できる構成とされている。しかるに、以下の説明にお
いては摩擦付与機構30によりバルブシャフト3とバル
ブボデー20との間に付与される摩擦力は、摩擦付与機
構30が設けられていない従来構成の車両用操舵装置に
おいてもともと存在するバルブシャフトとバルブボデー
との間の摩擦力よりも大きく設定されているものとして
説明する。
【0053】摩擦付与機構30は、前述のようにバルブ
シャフト3とバルブボデー20との間に所定の摩擦を付
与し得る構成とされているため、ステアリングホイール
を中立位置(図にで示す)より操作し操舵トルクを増
大させても、この操舵トルクが摩擦付与機構30により
バルブシャフト3とバルブボデー20との間に付与する
摩擦力に打ち勝つまでは、バルブシャフト3とバルブボ
デー20との間に相対変位は発生しない。
【0054】従って、操舵トルクが摩擦付与機構30に
より付与される摩擦力に打ち勝つ大きさとなる時点(図
にで示す)までは、バルブ作動角は零の状態を維持す
る。そして、操舵トルクが図中で示す点における値よ
り大きくなると、バルブ作動角は増大を開始する。
【0055】また、ステアリングホイール2を所定方向
に所定量回転操作した後に、ステアリングホイール2を
逆方向に切り返す場合も上記と同様の現象が発生し、図
中で示す時点でステアリングホイール2を切り返す
と、操舵トルクの逆方向入力時においても摩擦付与機構
30はバルブシャフト3とバルブボデー20との間に摩
擦を付与するため、バルブ作動角の変化が発生しない範
囲は広くなり、図中で示す時点でバルブ作動角の減少
が始まる。
【0056】従って、摩擦付与機構30が設けられた本
実施例に係る車両用操舵装置101では、操舵トルクと
バルブ作動角との関係におけるヒステリシス特性は従来
構成の車両用操舵装置に比べて幅広の形状となり、ヒス
テリシス幅(図中、H2で示す)は大きくなる。上記の
ように、このヒステリシス幅はバルブシャフト3とバル
ブボデー20との間に存在する摩擦の大きさと比例した
値となり、従って摩擦付与機構30により付与する摩擦
力によりヒステリシス幅を調整(制御)することができ
る。
【0057】また、摩擦付与機構30に設けられたピエ
ゾ素子34はECU102に接続されており、摩擦付与
機構30はECU102からピエゾ素子34に印加され
る電圧値により発生する摩擦力を調整する構成となって
いる。よって、本実施例に係る車両用操舵制御装置10
0は、ECU102により上記のヒステリシス幅H2を
調整することができる(即ち、図6に矢印aで示すよう
にヒステリシス幅H2を可変することができる)。
【0058】続いて、ECU102及び横Gセンサ10
3について説明する。ECU102はマイクロコンピュ
ータとして構成され、中央処理装置(CPU),リード
オンリメモリ(ROM),ランダムアクセスメモリ(R
AM),入出力インターフェイス,及びこれらを接続す
る双方向バス等により構成されている。このECU10
2には、横Gセンサ103及びピエゾ素子34が接続さ
れている。
【0059】特に、ECU102を構成するROMに
は、後述する横G値と摩擦との2元マップが格納されて
おり、ECU102は横Gセンサ103から供給される
横G信号に基づき摩擦付与機構30において発生させる
摩擦力を演算し、この摩擦力に対応した電圧をピエゾ素
子34に印加する構成とされている。
【0060】また、横Gセンサ103は、旋回時等にお
いて車両に横方向加速度(横G)が発生した時にこれを
検出するセンサであり、車両の重心付近に配設されてい
る。この横Gセンサ103は、例えば振り子に加わる慣
性力により内設された金属薄膜ゲージを変形されて抵抗
値を変化させることにより車両の横Gの大きさを検出し
うる構成とされている。
【0061】ここで、車両の運動状態と操舵性の関係に
ついて説明する。尚、車両の運動状態としては、上記し
た横方向加速度(横G)によるロール運動によるものの
他、ヨー運動及びピッチング運動によるものもあるが、
以下の説明ではロール運動を例に挙げて説明するものと
する。
【0062】操舵トルクに対する操舵角の特性におい
て、操舵トルクのヒステリシス幅は操舵トルクの不要な
変動に対して操舵角が応答するのを防止する作用があ
る。即ち、図6に示す例では操舵トルクがT1〜T2の
間においてはバルブ作動角は一定であり、よって操舵ト
ルクをT1〜T2の範囲で変化させても操舵角が変わる
ことはない。
【0063】この作用は、運転者が無意識の内に若干ス
テアリングホイール2を操作した場合(例えば、運転者
が姿勢を変化させることにより若干ステアリングホイー
ル2が回転してしまったような場合)でも、運転者が意
図する操舵が維持され、車両の進路が乱れるのを抑制で
きるため安定した操舵感を得るための要素となってい
る。
【0064】ところが、車両が高横Gで旋回を行う場合
には、横Gにより運転者の姿勢が影響を受ける等して操
舵トルクが変動し易くなる。よって、高横Gの場合に
は、特に上記したヒステリシス幅H2は大きい方が運転
操作性を向上させる面からは望ましい。しかるに、ヒス
テリシス幅H2が大きくなることにより、ステアリング
の応答性は低下するが、高横G状態での操舵の安定性が
向上する。
【0065】一方、低横Gの旋回では、運転者の姿勢が
変化するようなことはなく、横Gによる操舵トルクの変
動は少ないため、スッキリとした操舵感を実現するため
にステアリングの応答性を優先させた方がよい。よっ
て、低横Gの旋回では上記ヒステリシス幅H2は小さい
方がよい。
【0066】このように、車両の運動状態により要求さ
れるヒステリシス幅H2は変化するが、従来の車両用操
舵制御装置では車両の運動状態に適合するようヒステリ
シス幅H2を変化させることは行われていなかった。ま
た、一般に車両の特性として車速が高速になるほどヒス
テリシス幅H2は小さくなる傾向がある。このため、従
来の車両用操舵制御装置では良好な運転操作性を得るこ
とができなかった。
【0067】しかるに、本実施例に係る車両用操舵制御
装置100は、車両用操舵装置101に摩擦付与機構3
0を設けるこにより操舵トルクとバルブ作動角とのヒス
テリシス特性においてヒステリシス幅H2を調整するこ
とが可能である。よって、横Gセンサ103により検出
される車両運動状態(横G)に基づき、現在の車両運動
状態に適したヒステリシス幅H2を設定することが可能
となり、運転操作性及び走行安定性を向上させることが
できる。
【0068】図7は、ECU102に予め格納されてい
る横Gと摩擦付与機構30において発生させる摩擦力と
の関係を示す2元マップである。同図に示されるよう
に、横Gが増大するに従い摩擦付与機構30で発生させ
る摩擦力は増大するよう設定されている。
【0069】従って、ECU102は、横Gセンサ10
3から供給される横G信号により車両の横Gが大きいと
判断した場合には、摩擦付与機構30で発生させる摩擦
力が増大するようピエゾ素子34に高い電圧印加を行い
ヒステリシス幅H2を増大させる。逆に、横Gセンサ1
03から供給される横G信号により車両の横Gが小さい
と判断した場合には、摩擦付与機構30で発生させる摩
擦力が減少するようピエゾ素子34に低い電圧印加を行
いヒステリシス幅H2を小さくさせる。これにより、上
記のように運転操作性及び走行安定性を向上させること
ができる。
【0070】尚、上記した実施例では、車両運動状態と
してロール運動を例に挙げ、これを横Gセンサ103を
用いて検出し、これに基づき摩擦力(ヒステリシス幅)
を調整する構成を説明したが、上記のように車両の運動
状態としてはロール運動によるものの他、ヨー運動及び
ピッチング運動によるものもあり、これら各運動を車両
運動状態検出手段により検出し、この検出結果に基づき
摩擦力(ヒステリシス幅)を調整する構成としてもよ
い。更に、これらの各運動状態は択一的なものではな
く、ロール運動,ヨー運動及びピッチング運動を夫々同
時に検出し、これに基づき上記調整処理を行う構成とし
てもよい。
【0071】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図8は、本発明の第2実施例である車両用操舵制御
装置110の概略構成図である。尚、同図において、図
1乃至図3に示した第1実施例に係る車両用操舵制御装
置100と同一構成については同一符号を附してその説
明を省略する。
【0072】本実施例に係る車両用操舵制御装置110
は、操舵トルクを検出するトルクセンサ40(操舵トル
ク検出手段)を設け、ECU102がトルクセンサ40
から供給される操舵トルク信号に基づき車両用操舵装置
101に設けられた摩擦付与機構30が発生する摩擦力
を調整する構成としたことを特徴とするものである。
【0073】トルクセンサ40は、ステアリングホイー
ル2と車両用操舵装置101とを接続するステアリング
シャフト41に設けられている。このトルクセンサ40
は、例えば磁歪式のトルクセンサであり、ステアリング
シャフト41に発生する捩じれが操舵トルクと比例する
ことを利用し、ステアリングシャフト41に発生する捩
じれを検出することにより操舵トルクを検出する構成と
されている。
【0074】ここで、操舵トルクと操舵性の関係につい
て説明する。前述したように、操舵トルクのヒステリシ
ス幅は操舵トルクの不要な変動に対して操舵角が応答す
るのを防止する作用がある。また、この作用は運転者が
無意識の内に若干量ステアリングホイール2を操作した
場合でも、運転者が意図する操舵が維持され車両の進路
が乱れるのを抑制できるため安定した操舵感を得るため
の要素となっている。また、一般的に操舵トルクのトル
ク変動は、入力される操舵トルクの値が大きくなるにつ
れて増大する傾向があることが知られている。
【0075】しかるに、従来の車両用操舵制御装置で
は、上記したトルク変動を吸収する作用を有するヒステ
リシス幅の設定は、入力される操舵トルクの変動に拘わ
らず一位の幅に設定されていた。このため、例えばトル
ク変動の大きい大トルク時に合わせてヒステリシス幅を
設定すると、大トルク時では安定した操舵感を得ること
ができるものの、小トルク時においてはステアリングホ
イール2の操作が重く切り難くなり、ステアリングホイ
ール2が戻り難くなるという問題点が生じる。
【0076】また、例えばトルク変動の小さい小トルク
時に合わせてヒステリシス幅を設定すると、小トルク時
におけるステアリングホイール2の操作性は向上するも
のの、大トルク時においては安定した操舵感を得ること
ができないという問題点が生じる。
【0077】そこで本実施例では、トルクセンサ40が
検出する操舵トルクの値に基づきヒステリシス幅を変化
させるよう構成したことを特徴とするものである。具体
的には、ECU102は操舵トルクの大きさに比例して
摩擦付与機構30が発生する摩擦力が増大するようピエ
ゾ素子34に対して電圧印加を行う。
【0078】図9は、本実施例における操舵トルクとバ
ルブ作動角の特性を示している。同図に示されるよう
に、本実施例に係る車両用操舵制御装置110では、E
CU102の制御処理により操舵トルクの大きさに比例
して摩擦付与機構30が発生する摩擦力が増大する特性
となっている。即ち、大トルクT2におけるヒステリシ
ス幅H2は、小トルクT1(T1<T2)におけるヒス
テリシス幅H1に比べて大きくなる特性となっている
(H1<H2)。
【0079】車両用操舵制御装置110を上記構成とす
ることにより、大トルク時においては安定した操舵感を
得ることができ、かつ小トルク時においてはステアリン
グホイール2の操作力を軽減できステアリングホイール
2の操作性を向上させることができる。
【0080】ところで、上記のように操舵トルクの大き
さに比例して摩擦付与機構30が発生する摩擦力が増大
するよう構成することにより、トルク中立点付近にもあ
る程度の大きさの摩擦が必要となり、切り戻し時に操舵
トルク中心点付近でバルブ残留角が残りやすく、ハンド
ル戻りが悪化するおそれが生じる。この問題点を解決す
るには、トルク中立点付近においてトーションバー4の
捩じれ剛性を局所的に大きくし、バルブシャフト3及び
バルブボデー20の相対変位が無くなるよう、即ち中立
位置への自己復帰力(セルフセンタリング)を増大させ
るよう構成してやればよい。
【0081】図10は本発明の第3実施例を示してお
り、トーションバー4の捩じれ剛性を局所的に増大させ
る機構を設けた車両用操舵制御装置120を示してい
る。本実施例では、油圧反力を利用してトルク中立点付
近におけるトーションバー4の捩じれ剛性を増大させる
構成としている。以下、車両用操舵制御装置120の具
体的構成について説明する。尚、同図において、前記し
た第1実施例及び第2実施例に係る車両用操舵制御装置
100,110と同一構成については同一符号を附して
その説明を省略する。
【0082】本実施例における車両用操舵装置121
は、ピニオン軸5に油圧反力室50を設けた構成とされ
ている(図では、B−B線に沿う断面も示している)。
この油圧反力室50には4個のプランジャ51a〜51
dが設けられ、各プランジャ51a〜51dはバルブシ
ャフト3に一体的に設けられたシャフト部52のレバー
部52aと対向するよう配設されている。
【0083】上記構成の油圧反力室50は、配管53を
介して分流弁54に接続されている。この分流弁54は
オイルポンプ55から吐出されたオイルを分流する機能
を有しており、具体的には分流されたオイルは配管58
を介して入口ポート22に、また配管56を介してソレ
ノイドバルブ57に、或いは配管53を介して前記した
油圧反力室50に分流される。
【0084】ソレノイドバルブ57は一端が分流弁54
に接続された配管56と接続すると共に、他端がリザー
バタンク59に接続された配管60と接続されている。
また、ソレノイドバルブ57は、ECU102から供給
される信号に基づきその開弁度を可変する構成とされて
いる。具体的には、ECU102がトルクセンサ40か
ら供給される操舵トルク信号に基づき、現在の操舵トル
クが中立位置付近(操舵トルクが小さい状態)であると
判断した場合には、ECU102はソレノイドバルブ5
7を閉弁制御する。逆に、現在の操舵トルクが中立位置
付近ではない(操舵トルクが大きい状態)と判断した場
合には、ECU102はソレノイドバルブ57を開弁制
御する。
【0085】尚、リザーバタンク59は配管61を介し
て車両用操舵装置121の出口ポート23に接続されて
おり、また右及び左操舵用ポート24,25に接続され
た配管35,36はパワーシリンダ104に形成された
右アシスト用或いは左アシスト用シリンダ室62,63
に夫々接続されている。
【0086】また、配管53と配管58との間には固定
オリフィス62が設けられている。ステアリングホイー
ル2を操作した場合、バルブボデー20に作用する油圧
は上昇するが、固定オリフィス62はこの状態のおいて
オイルを油圧反力室50側へ供給する機能を有し、これ
により反力圧を高める構成とされている。
【0087】続いて、上記構成とされた車両用操舵制御
装置120の動作について説明する。先ず、トルクセン
サ40から供給される操舵トルク信号に基づき、現在の
操舵トルクが中立位置付近ではない(操舵トルクが大き
い状態)とECU102が判断した場合の動作について
説明する。
【0088】現在の操舵トルクが中立位置付近ではない
と判断されると、ECU102はソレノイドバルブ57
を開弁制御する。これにより、分流弁54に接続された
配管56とリザーバタンク59に接続された配管60が
連通された状態となる。このため、オイルポンプ55か
ら吐出されると共に分流弁54で分流されたたオイル
は、その大部分が配管56,60を介してリザーバタン
ク59に還流するため、油圧反力室50に流入するオイ
ル量は少なくなる。これにより、プランジャ51a〜5
1dがレバー部52aを押す力(反力)は小さくなる。
【0089】従って、操舵トルクが中立位置付近ではな
い状態では、油圧反力室50がトーションバー4に影響
を及ぼすことはないため、トーションバー4の捩じれ剛
性はトーションバー4のバネ定数のみで決まる値とな
る。一方、現在の操舵トルクが中立位置付近であると判
断されると、ECU102はソレノイドバルブ57を閉
弁制御する。これにより、分流弁54に接続された配管
56とリザーバタンク59に接続された配管60とは絞
られた状態となる。このため、オイルポンプ55から吐
出されると共に分流弁54で分流されたオイルは、その
大部分が配管53を介して油圧反力室50に流入する。
よって、流入するオイルにより油圧反力室50に内設さ
れた各プランジャ51a〜51dは付勢され、これによ
り各プランジャ51a〜51dがレバー部52aを押す
力(反力)は増大する。
【0090】従って、操舵トルクが中立位置付近である
状態では、油圧反力室50内のプランジャ51a〜51
dがシャフト部52の回動を規制する。従って、上記の
ようにプランジャ51a〜51dがシャフト部52の回
動を規制することにより、トーションバー4の捩じれ剛
性はトーションバー4のバネ定数と油圧反力室50で発
生する回転規制力とにより決まることとなり、トーショ
ンバー4の実質的な捩じれ剛性は増大する。
【0091】従って、上記したように操舵トルクの大き
さに比例して摩擦付与機構30が発生する摩擦力が増大
するよう構成することによりトルク中立点付近において
ある程度の摩擦が残存したとしても、本実施例に係る車
両用操舵制御装置120のようにトルク中立点付近にお
けるトーションバー4の捩じれ剛性は局所的に増大させ
る構成とすることにより、中立位置への自己復帰力(セ
ルフセンタリング)を増大させることができ、よって明
確な操舵中心を得ることができる。
【0092】尚、上記した実施例では、トルク中立点付
近におけるトーションバー4の捩じれ剛性は局所的に増
大させる方法として、いわゆる油圧反力を用いた構成を
示したが、トーションバー4の捩じれ剛性は局所的に増
大させる方法はこれに限定されるものではなく、種々の
構成を適用することが可能である。例えば、トーション
バーを一対のトーションバー半体により構成すると共に
各トーションバー半体をスプライン結合させ、トーショ
ンバーの長さを伸縮しうる構成とすることによりその捩
じれ剛性を局所的に増大させる構成としてもよい。
【0093】図11は、図8に示した第2実施例である
車両用操舵制御装置110の変形例を示す図である。
尚、図11において図8に示した第2実施例である車両
用操舵制御装置110と同一構成については同一符号を
附してその説明を省略する。本変形例に係る車両用操舵
制御装置130は、操舵トルク検出手段として油圧セン
サ65,66を用いたことを特徴とするものである。こ
の油圧センサ65,66は、パワーシリンダ104に配
設されている。具体的には、一方の油圧センサ65はパ
ワーシリンダ104の右アシスト用シリンダ室62に接
続されており、また他方の油圧センサ66はパワーシリ
ンダ104の左アシスト用シリンダ室63に接続されて
いる。この各油圧センサ65,66で検出された各シリ
ンダ室62,63の圧力は、圧力信号としてECU10
2に供給される構成となっている。
【0094】続いて、上記構成とされた車両用操舵制御
装置130における操舵トルクの検出原理を説明する。
前記したように、ステアリングホイール2を操作するこ
とにより車両用操舵装置101のバルブシャフト3に操
舵トルクが入力されると、バルブシャフト3とバルブボ
デー20との間に相対変位が発生し、これによりパワー
シリンダ104の各シリンダ室62,63に選択的にオ
イルが供給されラックバー16に対するパワーアシスト
が行われる。
【0095】ここで、バルブシャフト3とバルブボデー
20との間に発生する相対変位角はバルブシャフト3に
入力される操舵トルクの大きさと相関しており、かつパ
ワーシリンダ104の各シリンダ室62,63に供給さ
れるオイル量(オイル圧と等価)は上記相対変位角と相
関している。従って、各シリンダ室62,63内の圧力
より操舵トルクを検出することが可能となる。
【0096】そこで、本実施例においては各シリンダ室
62,63に油圧センサ65,66を設け、この油圧セ
ンサ65,66で検出される各シリンダ室62,63内
の圧力に基づき操舵トルクを検出する構成としている。
このように、操舵トルク検出手段は第2実施例で示した
トルクセンサ40に限定されるものではなく、操舵トル
クを検出できる手段であれば他のセンサを用いた構成と
してもよい。
【0097】次に、本発明の第4及び第5実施例につい
て説明する。図12は、本発明の第4及び第5実施例で
ある車両用操舵制御装置140の概略構成図である。
尚、第4実施例及び第5実施例では車両用操舵制御装置
140の機構的構成は同一である。このため、各実施例
に係る車両用操舵制御装置140の機構的構成は図12
を用いて一括的に説明するものとする。また、図12に
おいて、図1乃至図3に示した第1実施例に係る車両用
操舵制御装置100と同一構成については同一符号を附
してその説明を省略する。
【0098】各実施例に係る車両用操舵制御装置140
は、車速を検出する車速センサ70(車速検出手段)を
設け、ECU102が車速センサ70から供給される車
速信号に基づき車両用操舵装置101に設けられた摩擦
付与機構30が発生する摩擦力を調整する構成としたこ
とを特徴とするものである。
【0099】車速センサ70は、例えば運転席のフロン
トパネル71のスピードメータに取り付けられており、
スピードメータケーブルの回転を光学的に検知すること
により車速を検出する構成とされている。ここで、車速
と操舵性の関係について説明する。前述したように、操
舵トルクのヒステリシス幅は操舵トルクの不要な変動に
対して操舵角が応答するのを防止する作用がある。ま
た、この作用は運転者が無意識の内に若干量ステアリン
グホイール2を操作した場合でも、運転者が意図する操
舵が維持され車両の進路が乱れるのを抑制できるため安
定した操舵感を得るための要素となっている。また、一
般的に操舵トルクのヒステリシス幅は、車速が高速にな
るにつれて小さくなる傾向があることが知られている
(図13(A)参照)。
【0100】運転者にとっては、高速時には操舵に対す
る車両運動のゲインが高いため、操舵トルク変化に対し
て操舵各の応答性が鈍くなる特性、即ちヒステリシス幅
が大きい特性の方が望ましい。しかるに、車速が高速に
なるにつれてヒステリシス幅が小さくなると車速に応じ
て操舵感が変化するため、運転者は操舵に対する違和感
を感じることとなる。
【0101】また、これを防止するために車速に拘わら
ずヒステリシス幅を一定に設定することが考えられる
が、高速側に合わせてヒステリシス幅を設定すると、低
速側ではヒステリシス幅が大きくなり過ぎてスッキリと
した応答性のよい操舵感を実現することができなくなっ
てしまう問題点が生じる。
【0102】そこで第4及び第5実施例では、上記の問
題点を解決するために、車速センサ70が検出する車速
に基づきヒステリシス幅を変化させるよう構成したこと
を特徴とするものである。先ず、第4実施例の具体的構
成について説明する。第4実施例では、車速センサ70
が検出する車速に基づき、停止・微低速領域を除いた車
速領域では操舵トルクのヒステリシス幅が一定となるよ
う制御する構成としたことを特徴とする。具体的には、
ECU102は車速センサ70が検出する車速に基づ
き、車速が停止・微低速領域以上の車速となった時点で
摩擦付与機構30が発生する摩擦力が所定の値に維持さ
れるようピエゾ素子34に対して電圧印加を行う。
【0103】図13(A)は、第4及び第5実施例にお
ける車速と操舵トルクのヒステリシス幅との関係特性を
従来の特性と比較して示しており、また図13(B)は
第4及び第5実施例における車速と摩擦付与機構30が
発生する摩擦との関係特性を示している。尚、同図では
第4実施例に係る特性と第5実施例に係る特性を共に図
示しているが、図中矢印X1で示すのが第4実施例に係
る特性であり、矢印X2で示すのが第5実施例に係る特
性である。
【0104】先ず、図13(B)の第4実施例に係る特
性X1に注目すると、車速が停止・微低速領域を越えた
時点で摩擦は増大を始め、その後に摩擦力は車速の増大
に伴い漸増するよう構成されている。また、図13
(A)の第4実施例に係る特性に注目すると、車速が停
止・微低速領域を越えた時点でヒステリシス幅は一定の
値となっている。
【0105】このように、ヒステリシス幅が一定の値と
なるのは次の理由による。即ち、第4実施例の構成で
は、車速が停止・微低速領域を越えた時点で摩擦力は車
速の増大に伴い漸増するよう構成されており、これに伴
いヒステリシス幅は増大する。しかるに、前述したよう
に一般的なステアリング特性として操舵トルクのヒステ
リシス幅は車速が高速になるにつれて小さくなる傾向が
ある。よって、この二つの特性が重畳され相殺されるこ
とにより、第4実施例の構成ではヒステリシス幅が略一
定の値となる。
【0106】従って、ECU102が図13(B)に矢
印X1で示される摩擦力を発生させるよう摩擦付与機構
30を制御することにより、停止・微低速領域を除いた
車速領域で操舵トルクのヒステリシスを一定とすること
ができる。これにより、ステアリングホイール2の操作
感を一定化することができ、操舵に対する違和感を低減
することができる。
【0107】続いて、第5実施例の具体的構成について
説明する。第5実施例は、車速センサ70が検出する車
速に基づき、停止・微低速領域を除いた車速領域では操
舵トルクのヒステリシス幅が増加するよう構成したこと
を特徴とするものである。具体的には、ECU102は
車速センサ70が検出する車速に基づき、車速が停止・
微低速領域以上の車速となった時点(本実施例では、車
速が低速領域を越えた時点)で摩擦付与機構30が発生
する摩擦力が増加するようピエゾ素子34に対して電圧
印加を行う。
【0108】先ず、図13(B)の第5実施例に係る特
性X2に注目すると、車速が停止・微低速領域を越えた
時点(本実施例では、車速が低速領域を越えた時点)で
摩擦は増大を始め、その後摩擦力は車速の増大に伴い漸
増するよう構成されている。また、図13(A)の第4
実施例に係る特性に注目すると、第5実施例では車速が
低速領域を越えると、ヒステリシス幅は車速の増大に伴
い漸増するよう構成されている。
【0109】尚、前述したように一般的なステアリング
特性として操舵トルクのヒステリシス幅は車速が高速に
なるにつれて小さくなる傾向があるが、図13(B)に
示される摩擦力の増大の度合いは、上記一般的なステア
リング特性によるヒステリシス幅の減少を越えて増大す
るよう設定されている。従って、上記の二つの特性が重
畳され相殺されても、図13(A)に示されるように、
第5実施例ではヒステリシス幅が車速の増大に対応して
増加するよう構成されている。
【0110】上記のように、ECU102が図13
(B)に矢印X2で示される摩擦力を発生させるよう摩
擦付与機構30を制御することにより、停止・微低速領
域を除いた車速領域で操舵トルクのヒステリシスを車速
に応じて増加させることができる。これにより、高速領
域において不要な操舵トルク変動にら対する操舵角の変
動を抑制することができ、また低速領域においてはヒス
テリシス幅は小さくなるためスッキリとした応答性のよ
い操舵感を実現することができる。よって、第5実施例
によれば、車速が高速領域にある時及び低速領域にある
時の双方において、安定した操舵を実現でき、操作性を
向上させることができる。
【0111】尚、上記した各実施例においては、車両用
操舵装置としていわゆるロータリ式の車両用操舵装置を
例に挙げて説明したが、本発明はバルブスプールが直線
的に移動するスプール式の車両用操舵装置にも適用する
ことでがきることは勿論である。
【0112】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、下記の種々
の効果を実現することができる。請求項1記載の発明に
よれば、操舵トルクとバルブスリーブ・バルブスプール
間の相対変位角との特性に最適なヒステリシス幅を持た
せることが可能となり、走行安定性及び操縦性を向上さ
せることができる。
【0113】また、請求項2記載の発明によれば、制御
弁を回転式(ロータリ式)の制御弁構造としたことによ
り、簡単な構成で上記のヒステリシスを付与することが
可能となる。また、請求項3記載の発明によれば、ヒス
テリシス特性を現在の車両の運動状態に最も適した特性
となるよう制御することが可能となり、更に走行安定性
及び操縦性を向上させることができる。
【0114】また、請求項4記載の発明によれば、調整
手段が操舵トルク検出手段が検出する操舵トルクに基づ
き摩擦力を調整するよう構成したことにより、大トルク
時においてはトルク変動の影響を抑制することができ、
また小トルク時においてはハンドルの重さの抑制を行う
ことが可能となる。
【0115】また、請求項5記載の発明によれば、操舵
トルク中心付近における制御弁の中立位置への自己復帰
(セルフセンタリング)が良好となるため、ステアリン
グ操作において明確な操舵中心点を得ることが可能とな
る。また、請求項6記載の発明によれば、車速検出手段
が検出する車速に基づき調整手段が操舵トルクのヒステ
リシス幅が車速によらず一定となるよう摩擦力を調整す
ることにより、ステアリングの操作感を一定化すること
が可能となる。
【0116】更に、請求項7記載の発明によれば、車速
検出手段が検出する車速に基づき調整手段が摩擦力を調
整するよう構成したことにより、低速域の応答性と高速
域における安定性の両立を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である車両用操舵制御装置
の全体構成図である。
【図2】本発明の第1実施例である車両用操舵制御装置
を構成する車両用操舵装置の断面図である。
【図3】図2に示される車両用操舵装置の摩擦付与機構
近傍を拡大して示す図である。
【図4】車両用操舵装置に用いるウェーブワッシャを拡
大して示す図である。
【図5】車両用操舵装置に用いるリテーナを拡大して示
す図である。
【図6】本発明の第1実施例における操舵トルクとバル
ブ作動角との関係を示すヒステリシス特性図である。
【図7】本発明の第1実施例である車両用操舵制御装置
における横Gと、この横Gに対応して摩擦付与機構で発
生させる摩擦の大きさとの関係を示す図である。
【図8】本発明の第2実施例である車両用操舵制御装置
の全体構成図である。
【図9】本発明の第2実施例における操舵トルクとバル
ブ作動角との関係を示すヒステリシス特性図である。
【図10】本発明の第3実施例である車両用操舵制御装
置の全体構成図である。
【図11】本発明の第2実施例の変形性である車両用操
舵制御装置の全体構成図である。
【図12】本発明の第4及び第5実施例である車両用操
舵制御装置の全体構成図である。
【図13】本発明の第4及び第5実施例である車両用操
舵制御装置の特性を示しており、(A)は車速とヒステ
リシス幅との関係特性を示しており、(B)は車速と摩
擦との関係特性を示す図である。
【符号の説明】
2 ステアリングホイール 3 バルブシャフト 4 トーションバー 5 ピニオン軸 7 バルブハウジング 9 筒状凹部 14 ラックハウジング 15 ピニオン 16 ラックバー 17 ラック 20 バルブボデー 22 入口ポート 23 出口ポート 24 左操舵用ポート 25 右操舵用ポート 26 オイル流通通路 30 摩擦付与機構 31 ウェーブワッシャ 32 ピン 33 リテーナ 34 ピエゾ素子 40 トルクセンサ 50 油圧反力室 51a〜51d プランジャ 52 シャフト部 52a レバー部 54 分流弁 55 オイルポンプ 57 ソレノイドバルブ 59 リザーバタンク 65,66 油圧センサ 70 車速センサ 100,110,120,130,140 車両用操舵
制御装置 101,121 車両用操舵装置 102 ECU 103 横Gセンサ 104 パワーシリンダ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のバルブスリーブとバルブスプール
    の相対変位によりパワーシリンダーに供給される液圧を
    給排制御する制御弁を備えた車両用操舵制御装置におい
    て、 前記バルブスリーブとバルブスプールとの間に、所定の
    摩擦力を付与する摩擦付与手段と、 前記摩擦付与手段により発生する摩擦力を調整する調整
    手段と を設けたことを特徴とする車両用操舵制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用操舵制御装置にお
    いて、 前記制御弁を、 前記バルブスリーブ或いはバルブスプールの内一方をス
    テアリングホイールに連結すると共に他方をタイヤ側に
    連結し、かつ前記バルブスリーブとバルブスプールとを
    トーションバーで連結する構成とすることにより、回転
    式制御弁構造としたことを特徴とする車両用操舵制御装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の車両用操舵制御装
    置において、 車両の運動状態を検出する車両運動状態検出手段を設
    け、 前記調整手段が、前記車両運動状態検出手段が検出する
    車両の運動状態に基づき前記摩擦力を調整するよう構成
    したことを特徴とする車両用操舵制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の車両用操舵制御装
    置において、 操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段を設け、 前記調整手段が、前記操舵トルク検出手段が検出する操
    舵トルクに基づき前記摩擦力を調整するよう構成したこ
    とを特徴とする車両用操舵制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の車両用操舵制御装置にお
    いて、 操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段を設けると共
    に、前記トーションバーの捩じり剛性を可変する捩じれ
    剛性可変手段を設け、 前記操舵トルク検出手段により前記操舵トルクが操舵ト
    ルク中心付近であると判断された場合に、前記捩じれ剛
    性可変手段により前記トーションバーの捩じれ剛性を増
    大させることを特徴とする車両用操舵制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載の車両用操舵制御装
    置において、 車両の車速を検出する車速検出手段を設け、 前記調整手段が、前記車速検出手段が検出する車速に基
    づき操舵トルクのヒステリシス幅が車速によらず一定と
    なるよう前記摩擦力を調整する構成としたことを特徴と
    する車両用操舵制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載の車両用操舵制御装
    置において、 車両の車速を検出する車速検出手段を設け、 前記調整手段が、前記車速検出手段が検出する車速に基
    づき前記摩擦力を調整するよう構成したことを特徴とす
    る車両用操舵制御装置。
JP23280195A 1995-09-11 1995-09-11 車両用操舵制御装置 Pending JPH0976929A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23280195A JPH0976929A (ja) 1995-09-11 1995-09-11 車両用操舵制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23280195A JPH0976929A (ja) 1995-09-11 1995-09-11 車両用操舵制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0976929A true JPH0976929A (ja) 1997-03-25

Family

ID=16944982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23280195A Pending JPH0976929A (ja) 1995-09-11 1995-09-11 車両用操舵制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0976929A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007168739A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Mitsubishi Motors Corp 車両の操舵制御装置
WO2016125773A1 (ja) * 2015-02-02 2016-08-11 日本精工株式会社 車両用保舵判定装置及びそれを搭載した電動パワーステアリング装置
WO2021245900A1 (ja) * 2020-06-02 2021-12-09 日立Astemo株式会社 電動パワーステアリング制御装置及び電動パワーステアリング装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007168739A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Mitsubishi Motors Corp 車両の操舵制御装置
WO2016125773A1 (ja) * 2015-02-02 2016-08-11 日本精工株式会社 車両用保舵判定装置及びそれを搭載した電動パワーステアリング装置
JPWO2016125773A1 (ja) * 2015-02-02 2017-04-27 日本精工株式会社 車両用保舵判定装置及びそれを搭載した電動パワーステアリング装置
WO2021245900A1 (ja) * 2020-06-02 2021-12-09 日立Astemo株式会社 電動パワーステアリング制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP2021187358A (ja) * 2020-06-02 2021-12-13 株式会社ショーワ 電動パワーステアリング制御装置及び電動パワーステアリング装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9511796B2 (en) Power steering system
JP3182472B2 (ja) パワーステアリング装置
JPH09156526A (ja) 車両用操舵制御装置
US4779693A (en) Rear wheel steering apparatus for an automobile
JPS6259166A (ja) 動力舵取装置に於ける操舵力制御装置
US5203421A (en) Fast reaction steering mechanism
JPS63235131A (ja) 差動制御装置
JPH0679900B2 (ja) 車両の4輪操舵装置
JPH0976929A (ja) 車両用操舵制御装置
JP3246813B2 (ja) パワーステアリング装置
JPH06286629A (ja) グリップ圧感応式電子制御パワーステアリング装置
JPS6246772A (ja) 自動車のステアリング装置
JP2864145B2 (ja) 動力舵取装置
JPS61155058A (ja) 動力舵取装置の操舵力制御装置
JPS611580A (ja) 動力舵取装置の操舵力制御装置
US20200324806A1 (en) Steering system
KR0131567B1 (ko) 자동차의 조향 제어장치 및 그의 제어방법
JPH09136658A (ja) 車両用操舵装置
JPS62227873A (ja) 車両の4輪操舵装置
KR100738393B1 (ko) 반력식 압력 제어 밸브 및 이를 구비한 자동차의 전자 제어 동력 보조 조향장치
JP2501937Y2 (ja) 動力舵取装置の操舵力制御装置
JPH1143063A (ja) 動力舵取装置
JPS5918064A (ja) 自動車のステアリング装置
JPS6092980A (ja) ステアリング制御装置
JPH01301471A (ja) 車両の4輪操舵装置