JP2009012656A - 電動パワーステアリング装置の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】舵角センサを用いずに安価に、しかも操舵フィーリングを悪化させることなく、SAT推定値によって電流指令値の補正を行うと共に、SAT推定値の中立点を補正することにより操舵感を向上することができる電動パワーステアリング装置のを提供する。
【解決手段】操舵トルク及び車速に基づいて算出された電流指令値により操舵系にアシストトルクを付与するモータを駆動制御する電動パワーステアリング装置の制御装置において、SATを推定するSAT推定手段と、SAT推定手段で推定されたSAT推定値に基づいて電流指令値を補正する補正手段と、車輪速信号に基づいてオフセット量を演算するオフセット量演算手段とを設け、オフセット量でSAT推定値の中立点を補正する。
【選択図】図4

Description

本発明は、セルフアライニングトルク(SAT)の推定値で電流指令値(若しくは操舵補助指令値)を補正すると共に、補正された電流指令値でモータを駆動制御して車両操舵系に操舵補助力を付与するようにした電動パワーステアリング装置の制御装置に関し、特に舵角センサを用いずに、車輪速差に基づいてSATの中立点を補正することにより、運転者の操舵感を向上することができる電動パワーステアリング装置の制御装置に関する。
車両のステアリング装置をモータの回転力で補助負荷付勢する電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力を減速機を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に補助負荷付勢するようになっている。かかる従来の電動パワーステアリング装置は、アシストトルク(操舵補助力)を正確に発生させるため、モータ電流のフィードバック制御を行っている。フィードバック制御は、電流指令値とモータ電流検出値との差が小さくなるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モータ印加電圧の調整は、一般的にPWM(パルス幅変調)制御のデュ−ティ比の調整で行っている。
ここで、電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図9に示して説明すると、ハンドル1のコラム軸2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び4b、ピニオンラック機構5を経て操向車輪のタイロッド6に連結されている。コラム軸2には、ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ10が設けられており、ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が、減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット30には、バッテリ14から電力が供給されると共に、イグニッションキー11を経てイグニッション信号が入力され、コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクThと車速センサ12で検出された車速Vとに基づいてアシスト指令の操舵補助指令値Iの演算を行い、演算された操舵補助指令値Iに基づいてモータ20に供給する電流を制御する。
コントロールユニット30は主としてCPU(MPUやMCUを含む)で構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと図10のようになる。
図10を参照してコントロールユニット30の機能及び動作を説明すると、トルクセンサ10で検出された操舵トルクThは操舵補助指令値演算部32に入力され、車速センサ12で検出された車速Vも操舵補助指令値演算部32に入力される。操舵補助指令値演算部32は、入力された操舵トルクTh及び車速Vに基づいて、メモリ33に記憶されているアシストマップを参照してモータ20に供給する電流の制御目標値である操舵補助指令値Iを決定する。操舵補助指令値Iは減算部30Aに入力されると共に、応答速度を高めるためのフィードフォワード系の微分補償部34に入力され、減算部30Aの偏差(I−i)は比例演算部35に入力されると共に、フィードバック系の特性を改善するための積分演算部36に入力され、その比例出力は加算部30Bに入力される。微分補償部34及び積分補償部36の出力も加算部30Bに加算入力され、加算部30Bでの加算結果である電流制御値Eが、モータ駆動信号としてモータ駆動回路37に入力される。モータ駆動回路37にはバッテリ14から電力が供給され、モータ20のモータ電流値iはモータ電流検出部38で検出され、モータ電流値iは減算部30Aに入力されてフィードバックされる。
このような電動パワーステアリング装置では、いわゆるハンドル戻し制御が行われている。即ち、車両のステアリング装置では、一方に切られたハンドルから運転者が手を離すなり操舵力を抜くなりして、自然に操向車輪が中立位置に戻る制御が行われている。ところが、通常の電動パワーステアリング装置では、自然に操向車輪が中立位置に戻るのを期待していると、特に低速時にはハンドルが戻り難いという不都合がある。これは、路面から各操向車輪にかかる力により自然にハンドルが戻ろうとする際に、モータ及び減速機が有する慣性モーメントや摩擦抵抗などの影響があるからである。その結果、運転者がハンドルから手を離してもハンドルの戻りが遅かったり、ハンドルが中立位置まで戻り切らなかったりするので、運転者は積極的にハンドルを中立位置にまで戻す操作をしなければならず、ワークロードが大きい。
このような不都合を解消する目的で、特開平3−11944号公報(特許文献1)には、ハンドルを一方に切るトルクを弱めると、直ちに戻し操舵が自動的に行われて操向車輪が中立位置に戻る電動パワーステアリング装置が開示されている。特許文献1に開示された電動パワーステアリング装置によれば、ハンドルを中立位置に戻すための積極的な運転操作を行うことが不要になり、運転者のワークロードが軽減される。
しかしながら、特許文献1に開示された電動パワーステアリング装置では、通常の電動パワーステアリング装置のハードウェア構成に加えて、操向車輪に対するハンドルの操舵角を検出するための舵角センサが必要であり、その分のコストアップが不可避であり、製造コストが高くなる問題がある。
かかる問題を解決する装置として、特開2000−238652号公報(特許文献2)に開示された電動パワーステアリング装置が提案されている。特許文献2に開示された電動パワーステアリング装置は、左右の各車輪の回転角度位置又は回転角速度に関する車輪速信号をそれぞれ生成する左右一対の車輪速センサと、ステアリングコラムにかかる操舵トルクを検出して操舵トルク信号を生成するトルクセンサと、操舵トルクを補強して操舵力を高めるモータと、車輪速信号のうち少なくとも一方及び操舵トルク信号に基づいてモータを駆動する制御ユニットとを有する電動パワーステアリング装置であり、制御ユニットが、車輪速信号に基づいて左右の各車輪の速度差を示す車輪速差信号を生成する左右車輪速差演算手段と、モータに加えられるモータ端子間電圧及びモータ電流検出値に基づいてモータ回転角速度を推定するモータ回転角速度推定手段と、操舵トルク信号、車輪速差信号及びモータ回転角速度に基づいてハンドルが戻し状態にあるか否かを判定するハンドル戻し検出手段と、ハンドル戻し検出手段によってハンドルが戻し状態にあると判定された場合には、モータに適正な戻し操舵をさせる戻し補正信号を生成する戻し補正制御手段とを具備したものである。
特開平3−11944号公報 特開2000−238652号公報
しかしながら、特許文献2の電動パワーステアリング装置では、本来ハンドルを戻したい状況に対応しておらず、ハンドル戻し制御として十分ではなく、また、運転者は戻され感を感じてしまう問題がある。
本発明は上述のような事情によりなされたものであり、本発明の目的は、舵角センサを用いずに安価に、しかも操舵フィーリングを悪化させることなく、SAT推定値によって電流指令値(若しくは操舵補助指令値)の補正を行うと共に、車輪速信号に基づいてSAT推定値の中立点を補正することにより、運転者の操舵感を一層向上することができる電動パワーステアリング装置の制御装置を提供することにある。
本発明は、操舵トルク及び車速に基づいて算出された電流指令値により操舵系にアシストトルクを付与するモータを駆動制御する電動パワーステアリング装置の制御装置に関し、本発明の上記目的は、SATを推定するSAT推定手段と、前記SAT推定手段で推定されたSAT推定値に基づいて前記電流指令値を補正する補正部と、車輪速信号に基づいてオフセット量を演算するオフセット演算部とを設け、前記オフセット量で前記SAT推定値の中立点を補正することにより達成される。
また、前記オフセット演算部が、前記車輪速信号に基づいて車輪速差を演算する車輪速差演算部と、前記車輪速差に基づいて舵角を推定する舵角推定部と、前記舵角推定部で推定された舵角推定値に基づいて前記オフセット量を演算するオフセット演算部で構成されていることにより、より効果的に達成される。
本発明の電動パワーステアリング装置の制御装置によれば、舵角センサを用いることなく、SAT推定値によって電流指令値(若しくは操舵補助指令値)の補正を行うと共に、車輪速信号に基づく車輪速差によって舵角を推定し、舵角推定値に基づいてSAT推定値の中立点を補正するようにしているので、安価な構成で操舵フィーリングを向上することができる。
また、SAT推定値の補正によって電流指令値(若しくは操舵補助指令値)の補正を行っているので、ハンドルを戻したい状況に応じてハンドル戻し制御を実行することができる。
本発明に係る電動パワーステアリング装置の制御装置は、舵角センサを用いることなく、操舵トルク、角速度、角加速度及び電流指令値(操舵補助指令値)に基づいて推定したSAT推定値によって電流指令値(若しくは操舵補助指令値)の補正を行うと共に、車輪速信号に基づいて車輪速差を演算し、車輪速差に基づいて舵角を推定し、舵角推定値に基づいてオフセット量を演算し、演算されたオフセット量によってSAT推定値の中立点(不感帯)を補正するようにしている。このため、ハンドルを戻したい状況に応じてハンドル戻し制御を実行することができ、舵角センサを設ける必要がないため安価であり、SAT推定値の中立点を補正するようにしているため、運転者の操舵感を向上することができる。
以下に本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
本発明ではSAT推定値に基づいて電流指令値(操舵補助指令値)を補正しているので、先ずSATの発生原理について説明する。
SATはハンドルを元の位置に戻そうとする力であり、図1に示すように運転者がハンドルを操舵することによって操舵トルクThが発生し、その操舵トルクThに従ってモータMがアシストトルクTmを発生する。その結果、前輪が転舵され、反力としてSATが発生する。その際、モータMの慣性とステアリング機構部の慣性を併せた等価慣性J及び摩擦トルクFrによってハンドル操舵の抵抗となるトルクが生じ、これらの力の釣合を考えると、下記数1の運動方程式が得られる。なお、ωは角速度、ωは角加速度である。
Figure 2009012656
次に、本発明の前提となる基本制御系を図2に示して説明する。図2の構成は、上記数1に基づいて構成されたものである。
トルクセンサにより検出された操舵トルクThはアシストマップ59A、微分器51及びSAT推定手段40内の加算部45Bに入力され、アシストマップ59Aにおいて算出された基本アシストトルクThaが、伝達関数“(T・s+1)/(T・s+1)”の伝達関数部59Bを経て、基本アシストトルクThb(電流指令値若しくは操舵補助指令値に相当)として加減算部50Aに加算入力される。また、微分補償のための微分器51において微分された操舵トルクがゲイン部52でゲインKdを乗算され、補償された微分補償トルクThcが加減算部50Aに加算入力される。また、SAT推定手段40で推定されたSAT推定値SATがゲイン部43でゲイン演算され、ゲイン部43からのSATフィードバック補償値SATfが加減算部50Aに減算入力され、加減算部50Aで加減算処理された電流指令値Iが伝達関数部53及び伝達関数部44に入力される。伝達関数部53及び44はいずれも伝達関数Kt・G(Ktはモータのトルク定数、Gは減速ギア比)を有しており、伝達関数部53はモータ及び減速ギアにより実際に発生するアシストトルクを示すブロックであり、伝達関数部44は推定論理(ソフトウェア)で換算することを示すブロックである。
そして、伝達関数部53で伝達関数Kt・Gを乗算されたアシストトルクTAがブロックA内の減算部50Bに入力され、伝達関数部44で伝達関数Kt・Gを乗算されたモータによる補助(アシスト)トルクTm(=I・Kt・G)が加算部45Bに入力され、加算部45Bで操舵トルクThと加算処理されたトルク信号“Th+Tm”は減算部45Cに入力される。
ブロックAは機構部を簡略的にモデル化した伝達関数ブロックであり、Jは慣性(=モータ慣性とステアリング機構部の慣性を併せた等価慣性)、Frは摩擦トルクである。また、車両からの実SATがブロックA内の減算部50Bに減算入力され、ブロック58からの角速度(コラム軸角速度)ωが摩擦演算部54を介してFr・sign(ω)で減算部50Bにフィードバックされ、減算部50Bの減算処理結果である加速トルクTCがブロック58に入力される。ブロック58からの角速度ωは積分器57で積分され、角度θとなる。角度θは図示しないレゾルバ等の角度検出部に入力され、検出された角度θが角速度算出部56に入力され、角速度算出部56で算出された角速度ωが角加速度算出部55及びSAT推定手段40内の摩擦演算部41に入力され、角加速度算出部55で角加速度ωが算出される。角加速度ωはSAT推定手段40内の慣性演算部47に入力される。
なお、ブロック57はコラム軸角速度ωから角度θの伝達関数を示すものであり、コラム軸角速度ωを直接測定するのではなく、減速比Gの減速機を介して得られるモータの角度θを微分して角速度ωを求め、モータ角速度/減速比を求めると、これがコラム軸角速度となるが、実質的にはω=ωである。
一方、角速度算出部56で算出された角速度ωが、SAT推定手段40内の摩擦演算部41を介してFr・sign(ω)で加算部45Aに入力され、角加速度算出部55からの角加速度ωが慣性演算部47に入力され、慣性演算部47の出力であるJ・ωが加算部45Aに入力され、加算部45Aで加算処理された演算値h(=J・ω+Fr・sign(ω))が減算部45Cに減算入力される。減算部45Cにおいて、トルク信号“Th+Tm”から演算値hが減算処理され、その減算結果は、運転者の操舵感覚を向上するのに必要十分な情報のみをフィードバックするためのQフィルタ42に入力され、Qフィルタ42の出力であるSAT推定値SATが、運転者に車両の挙動と合った操舵トルクとなるように設定されているSATゲインKsを有するゲイン部43に入力され、ゲイン部43からのSATフィードバック補償値SATfが加減算部50Aに減算入力される。
なお、SAT推定手段40は摩擦演算部41、Qフィルタ42、伝達関数部44、慣性演算部47等で構成されている。
このような本発明の前提となる図2の基本制御系において、SAT推定手段40及びゲイン部43で演算されたSATフィードバック補償値SATfは加減算部50Aに入力され、基本操舵トルクThb及び微分補償トルクThcの加算値から減算することによって電流指令値I、つまりアシストトルクTAを補正している。
ここにおいて、SAT推定手段40で推定されるSAT推定値SATとセンサで実測される実SATとの関係は図3に示すようになり、SAT推定値SATには不感帯が発生する。即ち、ブラシ付きモータでは、一般的に角速度ωはモータ端子電圧及びモータ電流値から推定するが、ノイズ除去のための不感帯処理があるため、精度の高い角速度ωを求めることができない。角速度ωがゼロであると正確にSATを推定できないため、図3に示すように実SATとSAT推定値SATとでは不感帯のある特性となる。このため、本発明ではSAT推定値SATがゼロのとき、車輪速差から求めた舵角推定値θ(=SAT(θ))で図3のX1,X2のような補正(オフセット)を行い、SAT=0となるようにハンドル戻し制御を実行する。
車輪速信号はABS(anti-lock brake system)を備えた車両には既に存在しているのでそのまま利用でき、車輪速信号から車輪速差Wdを演算することができる。そして、車輪速差Wdに基づいて舵角θを推定した舵角推定値θを求めることができ、舵角推定値θによってオフセット量OFSを演算し、オフセット量OFSによってSAT推定値SATの中立点を補正(オフセット)する。このようにSAT推定値SATの中立点をオフセット量OFSで補正するので、舵角センサを用いることなく、前輪左右車輪速信号を用いてハンドル中立位置まで戻し制御を行うことができる。
上述した原理に基づいて、本発明の実施形態の一例を図4に示して説明する。また、図4は図2に示す基本制御系に対応しており、同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
本発明ではオフセット量演算手段として、前輪左右車輪の車輪速信号に基づいて車輪速差Wdを演算する車輪速差演算部60と、車輪速差演算部60で演算された車輪速差Wdに基づいて舵角を推定(舵角推定値=θ)する舵角推定部61と、舵角推定部61で推定された舵角推定値θに基づいてオフセット量OFSを演算するオフセット量演算部62を具備している。そして、オフセット量演算部62で演算したオフセット量OFSを加算部63に入力し、ゲイン部43からのSATフィードバック補償値SATfと加算して補正し、その加算結果(=OFS+SATf)をSATフィードバック補償値SATcとして加減算部50Aに減算入力し、電流指令値(操舵補助指令値)Iを補正している。
車輪速差演算部60は、例えば左右1対の車輪速センサからのパルス信号の間隔をパルスカウンタで計数することにより、左右1対の車輪速信号に基づいた演算を行い、左右の各車輪の速度差を示す車輪速差Wdを生成する。即ち、車両が左右の一方に旋回中には左右の車輪の回転速度の差が生じるので、車輪速差演算部60はその差を検出して数値演算を行うことにより、左右の各車輪の速度差を示す車輪速差Wdを生成する。
車輪速差Wdに基づいて、舵角推定部61が舵角推定値θを求める手法を図5及び図6を参照して説明する。図5に示すように4輪fl、fr、rl、rrの各旋回半径をRfl,Rfr,Rrl,Rrrとし、前輪fl、frの舵角を便宜的にα,αとし、車両の車軸距離をLとし、車幅(左右輪の中心間距離)をEとする。また、前輪車軸中央の旋回半径をRfとし、後輪車軸中央の旋回半径をRrとする。そして、各車輪fl、fr、rl、rrの車輪速(車輪角速度)として左前輪をωfl、右前輪をωfr、左後輪をωrl、右後輪をωrrとすると、車体中心の舵角α(図6参照)と各車輪速ωfl、ωfr、ωrl、ωrrは、下記数2の関係を有することが知られている。
Figure 2009012656

上記数2の舵角αfrontは、舵角推定値θに相当している。
なお、舵角推定部61の演算は上記数2を演算しても良いし、(ωfl−ωfr)/(ωfl+ωfr)を入力するルックアップテーブルで構成しても良い。
次に、オフセット量演算部62について説明する。オフセット量演算部62は舵角推定部61からの舵角推定値θに所定値を乗算してオフセット量OFSとしても良い。所定値は車速Vに応じて可変としても良く、最終演算値にリミッタを設けて出力を制限するようにしても良い。更に、特願2006−129331のように、図7の構成で、舵角推定値θと車速Vにより規範SATを求め、規範SATに応じてオフセット量OFSを求めるようにしても良い。この場合、SAT推定値SATがゼロの近傍で、規範SAT相当の電流指令値をオフセット量OFSとして与えるようにする。
また、図8に示すように、舵角推定値θ及び車速Vに基づいてオフセット量OFSを求めるようにしても良い。即ち、舵角推定値θを関数変換部64においてSATのノミナル値Nvとして乗算部66に入力すると共に、車速Vを車速感応ゲインの関数変換部65を経て乗算部66に入力し、乗算部66の乗算結果をノイズ除去のフィルタ57及び変換係数Knのゲイン部68を通過させることによってオフセット量OFSを求める。なお、ゲイン部68の変換係数Knは、電流指令値相当にするための係数である。
路面からステアリングまでに発生するトルクの様子を示す模式図である。 本発明の前提となる基本制御系を示すブロック図である。 実SATとSAT推定値の関係を示す特性図である。 本発明の実施形態の一例を示すブロック図である。 車輪速差を説明するための模式図である。 車輪速差を説明するための模式図である。 規範SAT算出の一例を説明するためのブロック図である。 オフセット量算出の一例を説明するためのブロック図である。 従来のステアリング装置の構成例を示す図である。 従来のステアリング装置のコントロールユニットの構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1 ハンドル
2 コラム軸
10 トルクセンサ
12 車速センサ
20 モータ
30 コントロールユニット
32 操舵補助指令値演算部
40 SAT推定手段
41、54 摩擦演算部
42 Qフィルタ
43、52 ゲイン部
44、53、59B 伝達関数部
55 角加速度算出部
56 角速度算出部
59A アシストマップ
60 車輪速差演算部
61 舵角推定部
62 オフセット量演算部
64,65 関数変換部
66 乗算部
67 フィルタ

Claims (2)

  1. 操舵トルク及び車速に基づいて算出された電流指令値により操舵系にアシストトルクを付与するモータを駆動制御する電動パワーステアリング装置の制御装置において、SATを推定するSAT推定手段と、前記SAT推定手段で推定されたSAT推定値に基づいて前記電流指令値を補正する補正手段と、車輪速信号に基づいてオフセット量を演算するオフセット量演算手段とを具備し、前記オフセット量で前記SAT推定値の中立点を補正することを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御装置。
  2. 前記オフセット量演算手段が、前記車輪速信号に基づいて車輪速差を演算する車輪速差演算部と、前記車輪速差に基づいて舵角を推定する舵角推定部と、前記舵角推定部で推定された舵角推定値に基づいて前記オフセット量を演算するオフセット量演算部で構成されている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
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