JP2003040131A - 電動パワーステアリング装置の制御装置 - Google Patents
電動パワーステアリング装置の制御装置Info
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Abstract
センタを検出すると共に、舵角センサなしで舵角を検出
できるようにした電動パワーステアリング装置の制御装
置を提供する。 【解決手段】ステアリングシャフトに発生する操舵トル
クに基いて演算手段で演算された操舵補助指令値と、モ
ータの電流値とから演算した電流制御値に基いてステア
リング機構に操舵補助力を与える前記モータを制御する
ようになっている電動パワーステアリング装置の制御装
置において、SAT推定値、車速及び操舵トルク信号に
基づいてステアリングセンター位置を検出し、更に前記
ステアリングセンター位置とモータ回転角度信号とに基
づいて舵角を検出する。
Description
舵系にモータによる操舵補助力を付与するようにした電
動パワーステアリング装置の制御装置に関し、特にステ
アリングセンター位置を検出することにより、操舵角の
検出をセンサなしで行うようにした電動パワーステアリ
ング装置の制御装置に関する。
タの回転力で補助負荷付勢する電動パワーステアリング
装置は、モータの駆動力を減速機を介してギア又はベル
ト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラ
ック軸に補助負荷付勢するようになっている。かかる従
来の電動パワーステアリング装置は、アシストトルク
(操舵補助トルク)を正確に発生させるため、モータ電
流のフィードバック制御を行っている。フィードバック
制御は、電流制御値とモータ電流検出値との差が小さく
なるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モー
タ印加電圧の調整は、一般的にPWM(パルス幅変調)
制御のデュ−ティ比の調整で行っている。
般的な構成を図8に示して説明すると、操向ハンドル1
の軸2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び
4b、ピニオンラック機構5を経て操向車輪のタイロッ
ド6に結合されている。軸2には、操向ハンドル1の操
舵トルクを検出するトルクセンサ10が設けられてお
り、操向ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が減
速ギア3を介して軸2に結合されている。パワーステア
リング装置を制御するコントロールユニット30には、
バッテリ14からイグニションキー11を経て電力が供
給され、コントロールユニット30は、トルクセンサ1
0で検出された操舵トルクTと車速センサ12で検出さ
れた車速Vとに基いてアシスト指令の操舵補助指令値I
の演算を行い、演算された操舵補助指令値Iに基いてモ
ータ20に供給する電流を制御する。
Uで構成されるが、そのCPU(又はMCU)内部にお
いてプログラムで実行される一般的な機能を示すと図9
のようになる。例えば位相補償器31は独立したハード
ウェアとしての位相補償器を示すものではなく、CPU
(又はMCU)で実行される位相補償機能を示してい
る。
を説明すると、トルクセンサ10で検出されて入力され
る操舵トルクTは、操舵系の安定性を高めるために位相
補償器31で位相補償され、位相補償された操舵トルク
TAが操舵補助指令値演算器32に入力される。また、
車速センサ12で検出された車速Vも操舵補助指令値演
算器32に入力される。操舵補助指令値演算器32は、
入力された操舵トルクTA及び車速Vに基いてモータ2
0に供給する電流の制御目標値である操舵補助指令値I
を決定する。操舵補助指令値Iは減算器30Aに入力さ
れると共に、応答速度を高めるためのフィードフォワー
ド系の微分補償器34に入力され、減算器30Aの偏差
(I−i)は比例演算器35に入力されると共に、フィ
ードバック系の特性を改善するための積分演算器36に
入力される。微分補償器34及び積分補償器36の出力
も加算器30Bに加算入力され、加算器30Bでの加算
結果である電流制御値Eが、モータ駆動信号としてモー
タ駆動回路37に入力される。モータ20のモータ電流
値iはモータ電流検出回路38で検出され、モータ電流
値iは減算器30Aに入力されてフィードバックされ
る。
において、従来舵角を検出して戻り制御や電子安定制御
を行う場合には、ハード構成の舵角センサを取付けてい
る。
サを取付ける場合、次のような問題がある。即ち、舵角
センサのゼロ点と車のステアリング系との整合性を調整
する必要がある。例えばハンドルの取替え、タイヤの取
替えなどにより、舵角センサのゼロ点と車の直進状態と
の整合がとれなくなる可能性がある。また、舵角センサ
を取付けることにより、電動パワーステアリング装置の
部品点数が多くなり、コストが高くなる。
のであり、本発明の目的は、従来車両に存在するセンサ
のみによってステアリングセンターを検出すると共に、
舵角センサを設けることなく舵角を検出できるようにし
た電動パワーステアリング装置の制御装置を提供するこ
とにある。
シャフトに発生する操舵トルクに基いて演算された操舵
補助指令値と、モータの電流値とから演算した電流制御
値に基いてステアリング機構に操舵補助力を与える前記
モータを制御するようになっている電動パワーステアリ
ング装置の制御装置に関するもので、本発明の上記目的
は、SAT推定値、車速及び操舵トルク信号に基づいて
ステアリングセンター位置を検出することによって達成
される。
ングセンター位置とモータ回転角度信号とに基づいて舵
角を検出することにより達成される。
AT(セルフアライニングトルク)がほぼゼロになるこ
とを利用し、SAT推定値、車速及び操舵トルク信号に
基づいて車の直進状態を推定する。この状態により、ス
テアリングセンター位置(ゼロ舵角)を検出する。ま
た、モータ回転角度信号により、モータ回転角度の変化
量を舵角の変化量に換算し、ステアリングセンター位置
(ゼロ舵角)と舵角の変化量とにより、舵角センサなし
で舵角を検出する。
説明する。
アリング装置の補助操舵力を発生するモータ40はモー
タ駆動部41によって駆動され、モータ駆動部41は二
点鎖線で示すコントロールユニット100で制御され、
コントロールユニット100にはトルクセンサからの操
舵トルク信号Th及び車速検出系からの車速信号Vel
が入力される。モータ40では、モータ端子間電圧Vm
及びモータ電流値iが計測されて出力される。
ク信号Thを用いて制御を行う破線で示すトルク系制御
部50と、モータ40の駆動に関連した制御を行う一点
鎖線で示すモータ系制御部60とで構成されている。ト
ルク系制御部50はアシスト量演算部51、微分制御器
52、ヨーレート収れん性制御部53、ロバスト安定化
補償部54、セルフアライニングトルク(SAT)推定
フィードバック部55、ステアリングセンター位置検出
部101及び舵角検出部102によって構成され、更に
加算器56及び57、減算器58を具備している。ま
た、モータ系制御部60は補償器61、外乱推定器6
2、モータ角速度推定部63、モータ角加速度推定部
(微分器)64及びモータ特性補償部65で構成され、
加算器66及び67を具備している。
1、微分制御器52、ヨーレート収れん性制御部53及
びSAT推定フィードバック部55に入力され、いずれ
も車速信号Velをパラメータ入力としている。操舵ト
ルク信号Th及び車速信号Velはステアリングセンタ
ー位置検出部101に入力されている。アシスト量演算
部51は操舵トルク信号Thに基づいてアシストトルク
量を演算し、ヨーレート収れん性制御部53は操舵トル
ク信号Th及びモータ角速度の推定値ωを入力とし、車
両のヨーの収れん性を改善するために、ハンドルが振れ
回る動作に対してブレーキをかけるようになっている。
また、微分制御器52はステアリングの中立点付近の制
御の応答性を高め、滑らかでスムーズな操舵を実現する
ようになっており、SAT推定フィードバック部55は
操舵トルク信号Thと、アシスト量演算部51の出力に
微分制御器52の出力を加算器56で加算した信号と、
モータ角速度推定部63で推定された角速度推定値ω
と、モータ角加速度推定部64からの角加速度推定値*
ωとを入力し、後述する式に従ってSATを推定し、推
定したSAT推定値SSATをフィードバックフィルタ
を用いて信号処理し、ハンドルに適切な路面情報を反力
として与えるようになっている。
制御器52の出力を加算器56で加算した信号に、ヨー
レート収れん性制御部53の出力を加算器57で加算し
た信号をアシスト量AQとしてロバスト安定化補償部5
4に入力している。ロバスト安定化補償部54は特開平
8−290778号公報に示されている補償部であり、
検出トルクに含まれる慣性要素とばね要素で成る共振系
の共振周波数におけるピーク値を除去し、制御系の応答
性と安定性を阻害する共振周波数の位相のズレを補償す
るものである。ロバスト安定化補償部54の出力からS
AT推定フィードバック部55のSAT推定値SSAT
を減算器58で減算することで、路面情報を反力として
ハンドルに伝えることができるアシスト量Iaが得られ
る。
検出されたステアリングセンター検出信号SCは舵角検
出部102に入力され、舵角検出部102にはモータ4
0に取付けられているセンサからのモータ回転角度信号
RSも入力されている。舵角検出部102は、ステアリ
ングセンター検出信号SC及びモータ回転角度信号RS
に基づいて舵角を検出して舵角信号θを出力する。舵角
信号θは戻り制御や車の電子安定制御等に使用される。
子間電圧Vm及びモータ電流値iに基づいてモータ角速
度ωを推定するものであり、モータ角速度ωはモータ角
加速度推定部64、ヨーレート収れん性制御部53及び
SAT推定フィードバック部55に入力される。モータ
角加速度推定部64では、入力されたモータ角速度ωに
基づいてモータ角加速度を推定し、推定したモータ角加
速度*ωはモータ特性補償部65に入力される。モータ
特性補償部65の出力Icに、ロバスト安定化補償部5
8の出力からSAT推定フィードバック部55のSAT
推定値SSATを減算したアシスト量Iaが加算器66
で加算され、その加算信号が電流指令値Irとして微分
補償器等で成る補償器61に入力される。補償器61で
補償された電流指令値Iraに外乱推定器62の出力を
加算器67で加算した信号がモータ駆動部41及び外乱
推定器62に入力される。外乱推定器62は特開平8−
310417号公報で示されるような装置であり、モー
タ出力の制御目標である補償器61で補償された電流指
令値Iraに外乱推定器62の出力を加算した信号と、
モータ電流値iとに基づいて、制御系の出力基準におけ
る希望するモータ制御特性を維持することができ、制御
系の安定性を失うことがないようにしている。
発生するトルクの様子を図2に示して説明する。ドライ
バがハンドルを操舵することによって操舵トルクThが
発生し、その操舵トルクThに従ってモータ40がアシ
ストトルクTmを発生する。その結果、車輪が転舵さ
れ、反力としてSATが発生する。また、その際、モー
タ40の慣性J及び摩擦(静摩擦)Frによってハンド
ル操舵の抵抗となるトルクが生じる。これらの力の釣り
合いを考えると、下記(1)式のような運動方程式が得
られる。
し、SATについて解くと下記(2)式が得られる。
静摩擦Frを定数として予め求めておくことで、モータ
回転角速度ω、回転角加速度*ω、操舵補助力及び操舵
トルク信号ThよりSAT(セルフアライニングトル
ク)を推定することができる。かかる理由より、SAT
推定フィードバック部55には操舵トルク信号Th、角
速度ω、角加速度*ω、アシスト量演算部51の出力が
それぞれ入力されている。
01におけるステアリングセンター位置の検出について
説明する。
でのステアリングホイールの位置である。ステアリング
系の摩擦がない場合、ステアリングを切った後、操舵力
を与えなくてもSATの作用によりステリングホイール
がセンター位置に戻る。つまり、ターン状態から直進状
態に戻り、SATがゼロになる。摩擦を考慮した場合、
操舵力を与えないと摩擦とSATのバランスで、SAT
はゼロにならなくてもステアリングホイールが止まって
しまう。つまり、ターン状態から完全な直進状態に戻ら
ない。前記(2)式より、SAT(s) = −Fr・sign(ω(s))
になる。
3に示すようになっており、同じ車速(Vel2)に対
してステアリングホイールがセンターよりずれる角度
(舵角)θ2は摩擦Fr(=SAT)の大きさに依存す
る。摩擦が大きければ、ずれ角度は大きくなる。しか
し、同じ舵角(θ2)に対して、車速(Vel2→Ve
l1)が大きくなるほどSAT(P2→P1)が大きく
なる。図3のP2→P3から分かるように、同じ摩擦F
rに対して、車速(Vel1>Vel2)が大きくなれ
ば、ステアリングホイールがセンターよりずれる角度
(θ1<θ2)が小さくなる。
(例えばVel≧Vel0)の時に、操舵トルクThが
所定値より小さく(|Th|≦Th0)、直進状態(|S
AT推定値SSAT|≦SAT0)が所定時間T0を続
けて検出された時のステアリングホイールの角度θをス
テアリングセンター位置(舵角θ=0)として検出す
る。
の検出動作例を、図4のフローチャートに従って説明す
る。
el0、操舵トルク信号|Th|≦Th0、SATによる
直進状態|SAT推定値SSAT|≦SAT0を判断する
(ステップS1)。ここで、Vel0はセンター条件判
断用の車速閾値、Th0はセンター条件判断用の操舵ト
ルク閾値、SAT0はセンター条件判断用のSAT閾値
である。上記条件の全てが成立したときに、センター検
出用の計時カウンタcntを「+1」し(ステップS
2)、計時カウンタcntがセンター検出用のカウンタ
閾値T0以上であるか否かを判定する(ステップS
3)。つまり、所定時間を経過したか否かを判定する。
そして、計時カウンタcntがカウンタ閾値T 0以上で
あればセンター検出用フラグcen_flgを立て(ス
テップS4)、計時カウンタcntをリセットして終了
し(ステップS5)、計時カウンタcntがカウンタ閾
値T0より小さければセンター検出用フラグcen_f
lgをリセットして終了する(ステップS7)。また、
上記ステップS1で全ての条件が成立しない場合には、
センター検出用フラグcen_flgをリセットし(ス
テップS6)、計時カウンタcntをリセットして終了
する(ステップS5)。
対ステアリング角度)検出の動作を説明する。
ータ回転角度信号RS(又はモータ回転角度推定信号)
により、モータ回転角度変化量Δθmが得られる。ま
た、モータ軸とステアリングホイール軸との間の減速ギ
ア比(Gr)によって、下記(3)式に従って舵角変化
量Δθが求められる。
カ機構があるので、ダンパ、バックラッシュ、バネ特性
等を考慮する必要がある。例えばバックラッシュの特性
は図5に示すようになっており、−A〜+Aがバックラ
ッシュとなる。舵角θの変化量Δθは下記(4)式で求
められる。
化量Δθを累積して計算する。
る。ステアリングの回転数Nはθ(t)の360度の倍
数より計算される。
図7のフローチャートを参照して説明する。
のパラメータを0に初期化する(ステップS10)。な
お、abs_angle_flgは絶対ステアリング角度
有効フラグであり、“1”は有数、“0”は無数を示し
ている。また、θ(t)は絶対ステアリング角度検出値
であり、Nはステアリングの回転数であり、θ(t−
T)は1サンプリング時間前の絶対ステアリング角度検
出値である。
ずモータ回転角度変化量Δθmを読取り(ステップS2
0)、ステアリング角度変化量Δθ(t)=f(Δθ
m)を計算する(ステップS21)。そして、ステアリ
ングセンター位置検出部101でステアリングセンター
を検出し(ステップS22)、センター検出フラグce
n_flgが立っている(=1)か否かを判定し(ステ
ップS23)、センター検出フラグcen_flgが立
っていない場合には、絶対ステアリング角度有数フラグ
abs_angle_flgが立っているか否かを判定す
る(ステップS24)。絶対ステアリング角度有数フラ
グabs_angle_flgが立っていれば上記(5)
式及び(6)式を演算すると共に、θ(t−T)=θ
(t)を演算して終了する(ステップS25)。また、
上記ステップS23でセンター検出フラグcen_fl
gが立っている場合には絶対ステアリング角度有効フラ
グabs_angle_flgを立て(ステップS2
6)、θ(t)=0、N=0、θ(t−T)=0として
終了する(ステップS27)。上記ステップS24で絶
対ステアリング角度有数フラグabs_angle_fl
gが立っている場合には、同様にθ(t)=0、N=
0、θ(t−T)=0として終了する(ステップS2
7)。
式(コラムタイプ、ピニオンタイプ、ラックタイプ)、
モータの種類(ブラシ付き、ブラシレス等)を問わず、
全ての電動パワーステアリング装置に適用可能である。
また、絶対舵角信号は電動パワーステアリング装置だけ
ではなく、電子安定制御、車両統合制御等にも使用可能
である。
に、SAT推定値、車速及び操舵トルク信号によりステ
アリングセンターを検出し、更にモータの回転角度信号
若しくは回転角度推定信号により絶対舵角を検出するこ
とができる。よって、センサなしで舵角センサの機能を
実現でき、かつステアリングセンター(ゼロ舵角)の自
動検出もでき、安価で部品点数の少ないパワーステアリ
ング装置の制御装置を提供できる。
るための図である。
である。
出動作例を示すフローチャートである。
る。
る。
ック構成図である
すブロック図である。
Claims (2)
- 【請求項1】ステアリングシャフトに発生する操舵トル
クに基いて演算手段で演算された操舵補助指令値と、モ
ータの電流値とから演算した電流制御値に基いてステア
リング機構に操舵補助力を与える前記モータを制御する
ようになっている電動パワーステアリング装置の制御装
置において、SAT推定値、車速及び操舵トルク信号に
基づいてステアリングセンター位置を検出するようにし
たことを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御
装置。 - 【請求項2】前記ステアリングセンター位置とモータ回
転角度信号とに基づいて舵角を検出するようになってい
る請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の制御
装置。
Priority Applications (1)
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JP2001225549A JP4797294B2 (ja) | 2001-07-26 | 2001-07-26 | 電動パワーステアリング装置の制御装置 |
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