JP3812229B2 - 電動パワーステアリング装置の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車や車両の操舵系にモータによる操舵補助力を付与するようにした電動パワーステアリング装置の制御装置に関し、特に車両のヨーレートの収れん性を確実に確保できるようにした電動パワーステアリング装置の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車や車両のステアリング装置をモータの回転力で補助負荷付勢する電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力を減速機を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に補助負荷付勢するようになっている。かかる従来の電動パワーステアリング装置は、アシストトルク(操舵補助トルク)を正確に発生させるため、モータ電流のフィードバック制御を行なっている。フィードバック制御は、電流制御値とモータ電流検出値との差が小さくなるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モータ印加電圧の調整は、一般的にPWM(パルス幅変調)制御のデュ−ティ比の調整で行なっている。
【0003】
ここで、電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図9に示して説明すると、操向ハンドル1の軸2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び4b,ピニオンラック機構5を経て操向車輪のタイロッド6に結合されている。軸2には、操向ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ10が設けられており、操向ハンドル1の操舵力を補助するモータ20がクラッチ21、減速ギア3を介して軸2に結合されている。パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット30には、バッテリ14からイグニションキー11及びリレー13を経て電力が供給され、コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTと車速センサ12で検出された車速Vとに基いてアシスト指令の操舵補助指令値Iの演算を行ない、演算された操舵補助指令値Iに基いてモータ20に供給する電流を制御する。クラッチ21はコントロールユニット30でON/OFF制御され、通常の動作状態ではON(結合)されている。そして、コントロールユニット30によりパワーステアリング装置が故障と判断された時、及びイグニションキー11又はリレー13によりバッテリ14の電源(電圧Vb)がOFFとなっている時に、クラッチ21はOFF(切離)される。
【0004】
コントロールユニット30は主としてCPUで構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと図10のようになる。例えば位相補償器31は独立したハードウェアとしての位相補償器を示すものではなく、CPUで実行される位相補償機能を示している。コントロールユニット30の機能及び動作を説明すると、トルクセンサ10で検出されて入力される操舵トルクTは、操舵系の安定性を高めるために位相補償器31で位相補償され、位相補償された操舵トルクTAが操舵補助指令値演算器32に入力される。又、車速センサ12で検出された車速Vも操舵補助指令値演算器32に入力される。操舵補助指令値演算器32は、入力された操舵トルクTA及び車速Vに基いてモータ20に供給する電流の制御目標値である操舵補助指令値Iを決定し、操舵補助指令値Iは減算器30Aに入力されると共に、応答速度を高めるためのフィードフォワード系の微分補償器34に入力され、減算器30Aの偏差(I−i)は比例演算器35及び積分演算器36に入力され、その比例出力及び積分出力は共に加算器30Bに入力される。積分演算器36はフィードバック系の特性を改善するためのものである。微分補償器34及び積分補償器36の出力も加算器30Bに加算入力され、加算器30Bでの加算結果である電流制御値Eが、モータ駆動信号としてモータ駆動回路37に入力される。モータ20のモータ電流値iはモータ電流検出回路38で検出され、モータ電流値iは減算器30Aに入力されてフィードバックされる。
【0005】
モータ駆動回路37の構成例を図11に示して説明すると、モータ駆動回路37は加算器30Bからの電流制御値Eに基いて電界効果トランジスタ(FET)FET1〜FET4の各ゲートを駆動するFETゲート駆動回路371、FET1〜FET4で成るHブリッジ回路、FET1及びFET2のハイサイド側を駆動する昇圧電源372等で構成されている。FET1及びFET2は、電流制御値Eに基いて決定されるデューティ比D1のPWM(パルス幅変調)信号によってON/OFFされ、実際にモータ20に流れる電流Irの大きさが制御される。FET3及びFET4は、デューティ比D1の小さい領域では所定1次関数式(a,bを定数としてD2=a・D1+b)で定義されるデューティ比D2のPWM信号で駆動され、デューティ比D2も100%に達した以降、PWM信号の符号により決定されるモータ20の回転方向に応じてON/OFFされる。
【0006】
上述のような電動パワーステアリング装置のモータ制御装置において、急ハンドル操作時に適度な手応えが生じるようにした装置としては、転舵時におけるステアリングシャフトの捩りトルクを検出する捩りトルクセンサを設け、この捩りトルクセンサの出力信号に応じて電動モータの回転方向、回転トルクを制御するようにしたものが従来知られている(特公昭45−41246号公報参照)。
【0007】
ところで、かかる電動モータの制御装置は、出力を大きく設定するとその慣性のため、車両の手放し運転時にハンドルの収束性(収れん性)が悪化するという問題がある。また、一般に、車両が急カーブを急ハンドルで走行するときには、ハンドルに適度な手応えがある方が操舵感覚が良いが、上述のような電動パワーステアリング装置では、補助操舵力(パワーアシスト)を転舵速度に応じて補正する手段がないために、半径の小さなカーブを急ハンドルで走行するとき、ハンドルが軽すぎて不安感を生じるといった問題がある。
【0008】
上述のような問題を解決する制御装置としては、特許第2568817号に示されるようなハンドル舵角に対してブレーキをかけるようにした制御装置がある。即ち、操舵系の捩りトルクを検出する捩りトルクセンサの出力信号に基づいた指令信号に応じて、前記操舵系に補助操舵力を与えるための電動モータの回転方向、回転トルクを制御する電動パワーステアリング装置のモータ制御装置において、前記操舵系に舵角速度の検出手段と、舵角速度に応じて舵の進む方向及び逆方向の回転トルクを定めた減衰信号を発する舵角位相補償指令部と、減衰信号及び操舵系の捩りトルク信号に基づいた指令信号を加算した信号を指令信号として電動モータの回転方向、回転トルクを制御する駆動制御部とを具備して成るものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来装置では、操舵角速度に応じて操舵の進む方向と逆方向の回転トルクを発生し、操舵角の動きに対してブレーキをかけているため、次のような問題がある。即ち、操舵角の動きに直接ブレーキをかけているため、車両のヨーが発散することがあり、また、車両のヨーの動きと操舵角が同期していないため、ドライバーにとって不自然な操舵感となっていた。更に、操舵角の動きに対して直接ブレーキをかけているため、ハンドルの収れん速度が遅くなり、その間に車両が横に流れてしまいドライバーによっては不安を感じる可能性があるといった問題があった。
【0010】
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、電動パワーステアリング装置の操舵角と車両のヨーレートの関係に基づいてヨーレートを収れんさせる収れん信号を発生することによって、車両のヨーレートに制動をかけて収れん性を確実に、しかもドライバに不快感を与えることなく行ない得るようにした電動パワーステアリング装置の制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ステアリングシャフトに発生する操舵トルクに基いて演算された操舵補助指令値と、モータの電流値とから演算した電流制御値に基いてステアリング機構に操舵補助力を与える前記モータを制御するようになっている電動パワーステアリング装置の制御装置に関するもので、本発明の上記目的は、車両のヨーレートの変化率を求め求めたヨーレートの変化率にゲインを乗じてから、当該ヨーレートの変化率をモータ出力トルクにフィードバックすることによって前記ヨーレートにダンピングを与えることによって達成される。前記ヨーレートの変化率は、操舵角速度演算手段及びヨーレート微分推定手段によって求めることができる。
【0012】
また、前記操舵角速度演算手段がモータ角速度*θを入力するようになっており、前記ヨーレート微分推定手段が、sをラプラス演算子、b0,b1,a1,a2を定数、hを減速比としたとき、(b0・s+b1)/(s2+a1・s+a2)・h・*θなる演算を実行するようになっていれば良く、前記ヨーレートの変化率をヨーレートの検出及びその微分によって求めるようにしても良い。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明では、電動パワーステアリング装置の操舵角と車両のヨーレートの関係に基づいてヨーレートを収れんさせる収れん信号を発生させ、ヨーレートについての収れん性を確実に収れんさせるようにし、更に、車両が固有に有するヨーレートの収れん速度以上に遅くなることを防いで、ドライバーが不快感を持たないようにしている。即ち、本発明ではヨーレートの変化率を制御系にフィードバックすることによって、ヨーレートに対するダンピングを与えるようにして車両の収れん性を確保している。
【0014】
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
【0015】
一般に自動車の動特性は2輪モデルを用いると下記数1のようになる。ただし、βは横すべり角、γはヨーレート(ヨー速度)、δは実舵角、A11〜A22及びB1、B2は速度をパラメータとした定数である。
【0016】
【数1】
Figure 0003812229
上記数1はマトリクスA及びBで簡略化すると、数2で表わすことができる。
【0017】
【数2】
Figure 0003812229
また、車両が動いた際に働くセルフアライニングトルク(Ts)は下記数3で表わせる。
【0018】
【数3】
Figure 0003812229
上記数1、数2、数3より、実舵角δを入力とし、セルフアライニングトルクTsを出力とした伝達特性は、Iを2×2の単位行列、sをラプラス演算子、a1、a2、c0、b0、b1、c1、c2を速度パラメータとした定数とすると数4及び数5となる。
【0019】
【数4】
Figure 0003812229
【数5】
Figure 0003812229
図2は車両のモデルを示しており、ドライバーの操舵力をTh、モータが発生するトルクのコラム軸換算値をTmとし、電動パワーステアリングのトーションバーのバネで与えられる共振系は、γの固有振動数に比べると10倍以上高いので、簡易的に剛体とみなせる。このとき、gをラック・ピニオンの増速比、Jをハンドルイナーシャ、モータイナーシャ、減速比等を含めた定数とすると、図2のモデルは図3の伝達特性ブロックのようになる。そして、図3のブロックにおいて、コラム軸換算値Tmから出力δまでの伝達特性を求めると、下記数6となる。
【0020】
【数6】
Figure 0003812229
上記数6を用いて換算値Tmからヨーレートγまでの伝達特性を簡略化すると、数7になる。
【0021】
【数7】
Figure 0003812229
上記数7を用いて、*γ(γの微分)をフィードバックすることによりヨーレートγにダンピングを与えること、即ちヨーレートの収れん性を良くできることが確認される。モータ出力トルクTmを、ヨーレートγを入力した信号で一定のフィードバックする図4のような系を考える。
【0022】
図4より、下記数8が成り立つ。
【0023】
【数8】
Figure 0003812229
ここで、ヨーレートγのフィードバックゲインをKdとして、P(s)=Kd・s/(b0・s+b1)とおくと、数8は下記数9となる。
【0024】
【数9】
Figure 0003812229
ヨーレートγをフィードバックする前の数7及び数9の相違を見ると、分母の第2項(sの1次の項)にゲインKdが新たに加わっていることである。従って、操舵トルクThからヨーレートγまでの伝達特性に、ヨーレートγのフィードバックゲインKdに応じたダンピングが与えられ、例えば手離し操舵時における車両の収れん性を改善することができる。
【0025】
次に、sの1次の項の正定数が大きくなると、ダンピングが増す理由について説明する。伝達関数G(s)=ω2/(c・s2+2ζ・ω・s+ω2)の特性は、ゲイン1、固有振動数ω、ダンピングζとなり、図5のような周波数特性を示す。ここで、ダンピングζはsの1次の項のみに現れており、数7及び数9を比較すると、固有振動数ωは定義されている分母の定数項について同一であり、分母のsの1次の項のみが数9では増えている。従って、数9は数7に対し、ダンピングが増えたと考えることができる。ここで、モータトルクへのフィードバック値は
【数10】
Figure 0003812229
で表わすことができる。即ち、ヨーレートの微分*γ(s)をモータトルクTmにフィードバックすることにより、ヨーレートγにダンピングを与えることができることが分かる。
【0026】
上述ではヨーレートγを測定してヨーレートの微分*γを求め、モータトルクTmにフィードバックする方法を説明したが、推定によって*γを求め、モータトルクTmにフィードバックする方法を説明する。電動パワーステアリング装置では通常モータ角速度*θを測定もしくは推定して、モータの慣性や摩擦の補償制御を行なっている。そして、実舵角δを入力とし、ヨーレートγを出力する系の伝達特性は数11である。
【0027】
【数11】
γ(s)/δ(s)=(b0・s+b1)/(s2+a1・s+a2
ここで、減速比をhとすると、δ=h・θ(s)であることより下記数12が成り立つ。
【0028】
【数12】
γ(s)={(b0・s+b1)/(s2+a1・s+a2)}・δ(s)
γ(s)={(b0・s+b1)/(s2+a1・s+a2)}・h・θ(s)
したがって、数12を微分することにより下記数13となる。
【0029】
【数13】
*γ(s)={(b0・s+b1)/(s2+a1・s+a2)}・h・*θ(s)
モータ角速度*θ(s)の代りに推定値#θ(s)を用いて、下記数14に従って*γ(s)を推定することができる。ここに、#γ(s)は*γ(s)の推定値である。
【0030】
【数14】
#γ(s)={(b0・s+b1)/(s2+a1・s+a2)}・h・#θ(s)
従って、下記数15となり、モータの角速度推定値#θを用いて数15で定める演算を行ない、モータトルクTmを定めることによって同様の効果が得られる。
【0031】
【数15】
Tm(s)={Kd/(b0・s+b1)}・*γ(s)
={Kd/(b0・s+b1)}・#γ(s)
={(b0・s+b1)/(s2+a1・s+a2)}
・h・{Kd/(b 0 ・s+b 1 )}・#θ(s)
={h・Kd/(s2+a1・s+a2)}・#θ(s)
本発明の構成例を図10に対応させて図1に示す。コントロールユニット30A内のモータ角速度推定器301は、電流制御値E(モータ端子間電圧に対応)及びモータ電流値iよりモータ角速度ωを推定し、推定されたモータ角速度ωをロストルク補償器303及び収れん性制御器340に入力する。ロストルク補償器303の出力は加減算器30Aに入力され、ロストルク補償器303はモータ20のロストルクの発生する方向、つまりモータ20の回転方向に対してロストルク相当のアシストを行なう。収れん性制御器340はモータ角速度ωから操舵角θを求める操舵角速度演算器341と、操舵角速度*θに基づいてヨーレートを収れんさせる収れん信号CNを出力するヨーレート微分推定器342とで成っており、収れん信号CNは加減算器30Aに入力されてフィードバックされる。また、モータ角速度ωはモータ角加速度推定器(微分器)302に入力されてモータ角加速度が推定され、モータ角加速度は慣性補償器305に入力され、その補償信号が加減算器30Aに入力されている。慣性補償器305はモータ20の慣性により発生する力相当分をアシストするものであり、慣性感又は制御の応答性の悪化を防止する。
【0032】
本発明では、先ずモータ角速度ωより操舵角速度*θを操舵角演算器341で求める。モータ角速度ωと操舵角速度*θとはほぼ比例関係を有しており、モータ角速度ωより容易に操舵角速度*θを求めることができる。ヨーレート微分推定器342では、操舵角速度*θより車両のヨーレートγの変化率を求める。一般に操舵角θとヨーレートγの関係は、下記数16となる。
【0033】
【数16】
γ(s)={(b0・s2+b1・s+b2)/(s2+a1・s+a2)}・θ(s)・b0/{(s2+a1・s+a2)・θ(s)}
ここで、数16の両辺を微分すると下記数17となる。
【0034】
【数17】
*γ(s)=b0/(s2+a1・s+a2)・*θ(s)
つまり、操舵角速度*θ(s)より数17を用いてヨーレートの変化率*γ(s)を求めることができる。ここにおいて、ステアリング装置の機械系のトルク対操舵角の伝達特性の固有振動数は、操舵角対ヨーレートの固有振動数より約10倍高いので、トルクTは操舵角θにほぼ比例するとみなすことができる。従って、数17における*γ(s)に比例したトルク信号をフィードバックすることにより、ヨーレートの変化率に同期した操舵角信号を発生することができ、結果としてヨーレートに対してダンピングを与えることができる。この理由は前述した通りである。
【0035】
【数18】
γ(s)=b0/(s2+a1・s+a2)・θ(s)
T(s)=θ(s)
図6は図7の伝達関数を得るブロック構成であり、定数m及びcに対して定数Kが大きいと図7となる。図6において、ブロック350はステアリング装置の伝達関数を示し、ブロック351は車両の伝達関数を示している。この図7を数式で表わすと下記数19となる。
【0036】
【数19】
γ(s)/T(s)=(1/K)・b0/(s2+(a1+Kd)・s+a2
従って、ヨーレートに対しダンピングを与えることができる。また、数19より車両が持っている固有の振動数√a2に影響を及ぼすダンピング(a1+Kd)を増加しているため、収れん速度を損なうことはない。a1,a2,b0,b1は速度をパラメータとした変数なので、車速に応じて変化させると車に良い。
【0037】
【発明の効果】
本発明では、電動パワーステアリング装置の操舵角と車両のヨーレートの関係に基づいてヨーレートを収れんさせる収れん信号を発生させ、ヨーレートの収れん性を確実に収れんさせることができ、更に車両が固有に有するヨーレートの収れん速度以上に遅くなることを防いでいる。
【0038】
図8は、ヨーレート収れん性制御を行なった場合と、ヨーレート収れん性制御を行なわない場合の実験特性例を示しており、この結果からも本発明の効果は大きいことが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成例を示すブロック図である。
【図2】自動車をモデル化した図である。
【図3】図2のモデルを伝達関数のブロックで示す図である。
【図4】モータトルクとヨーレートγのフィードバック系ブロック図である。
【図5】伝達関数G(s)の周波数特性図である。
【図6】本発明による収れん性系の構成を示すブロック図である。
【図7】図6の等価回路図である。
【図8】ヨーレート収れん性制御の効果を示す図である。
【図9】電動パワーステアリング装置の一例を示すブロック構成図である。
【図10】コントロールユニットの一般的な内部構成を示すブロック図である。
【図11】モータ駆動回路の一例を示す結線図である。
【符号の説明】
1 操向ハンドル
5 ピニオンラック機構
10 トルクセンサ
12 車速センサ
20 モータ
30,30A コントロールユニット
340 収れん制御器
341 操舵角検出器
342 ヨーレート演算器

Claims (5)

  1. ステアリングシャフトに発生する操舵トルクに基いて演算された操舵補助指令値と、モータの電流値とから演算した電流制御値に基いてステアリング機構に操舵補助力を与える前記モータを制御するようになっている電動パワーステアリング装置の制御装置において、車両のヨーレートの変化率を求め求めたヨーレートの変化率にゲインを乗じてから、当該ヨーレートの変化率をモータ出力トルクにフィードバックすることによって前記ヨーレートにダンピングを与えることを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御装置。
  2. 前記ヨーレートの変化率を操舵角速度演算手段及びヨーレート微分推定手段で求めるようになっている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  3. 前記操舵角速度演算手段がモータ角速度*θを入力するようになっている請求項2に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  4. 前記ヨーレート微分推定手段が、sをラプラス演算子、b0,b1,a1,a2を定数、hを減速比としたとき、(b0・s+b1)/(s2+a1・s+a2)・h・*θなる演算を実行するようになっている請求項3に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  5. 前記ヨーレートの変化率を、ヨーレートの検出及びその微分によって求めるようになっている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
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