JP6443204B2 - ステアリング制御装置 - Google Patents
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わかるように、操舵角速度(操舵角の変化率)の符号が反転する箇所、即ち、ハンドルを切り返す瞬間に、路面負荷の時間変化率が急峻に立ち上がる。
[1.第1実施形態]
[1.1.全体構成]
本実施形態の電動パワーステアリングシステム1は、図1に示すように、ドライバによるハンドル(操舵部材)2の操作をモータ6によってアシストするものである。ハンドル2は、ステアリングシャフト3の一端に固定され、ステアリングシャフト3の他端にはトルクセンサ4が接続されており、このトルクセンサ4の他端には、インターミディエイトシャフト5が接続されている。なお、以下の説明では、ステアリングシャフト3からトルクセンサ4を経てインターミディエイトシャフト5に至る軸体全体を、まとめて操舵軸ともいう。また、以下では、操舵軸の回転角を舵角、操舵軸の回転角速度を操舵速度、操舵軸の回転角加速度を操舵加速度ともいう。
介してその回転がインターミディエイトシャフト5に伝達される。即ち、減速機構6aは、モータ6の回転軸の先端に設けられたウォームギアと、このウォームギアと噛み合った状態でインターミディエイトシャフト5に同軸状に設けられたウォームホイールとにより構成されており、これにより、モータ6の回転がインターミディエイトシャフト5に伝達される。逆に、ハンドル2の操作や路面からの反力(路面反力)によってインターミディエイトシャフト5が回転すると、その回転が減速機構6aを介してモータ6に伝達され、モータ6も回転することになる。
このような構成により、ドライバがハンドル2を回転(操舵)させると、その回転がステアリングシャフト3、トルクセンサ4、およびインターミディエイトシャフト5を介してステアリングギアボックス7に伝達される。そして、ステアリングギアボックス7内で、インターミディエイトシャフト5の回転がタイロッド8の左右移動に変換され、タイロッド8が動くことによって、左右の両タイヤ10が操舵される。
次に、ECU15の概略構成(制御機構)を図2のブロック図に示す。なお、図2に示したECU15の制御機構のうち、電流フィードバック(FB)部42を除く各部、および電流FB部42の機能の一部は、実際には、ECU15が備える図示しないCPUが所定の制御プログラムを実行することによって実現されるものである。つまり、CPUによ
って実現される各種機能を機能ブロック毎に分けて図示したものが図2である。但し、これら各図に示した制御機構がソフトウェアにて実現されることはあくまでも一例であり、図2等に示した制御機構全体または一部を例えばロジック回路等のハードウェアにて実現するようにしてもよいことはいうまでもない。
ベースアシスト部20は、図3に示すように、負荷推定器21と、基本負荷量演算部22と、変化量演算部51と、微分器52と、剛性調整量演算部24と、粘性調整量演算部25と、慣性調整量演算部26と、目標演算器27と、偏差演算器28と、コントローラ部29とを備えている。
Tsとに基づいて路面負荷を推定する。具体的には、ベースアシスト指令Tb*と操舵トルクTsとを加算する加算器と、その加算結果から所定の周波数以下の帯域の成分を抽出するローパスフィルタ(LPF)とで構成され、LPFにより抽出された周波数成分を推定負荷Txとして出力する。通常、ドライバは、主に10Hz以下の操舵反力情報を頼りに運転をしているため、概ね10Hz以下の周波数成分を通過(抽出)させ、10Hzより高い周波数成分を遮断する。
剛性調整量演算部24は、剛性成分演算部241と乗算器242を備える。剛性成分演算部241は、ハンドル操作時にドライバに与える剛性感(ばね感)を調整するためのゲインK(機械インピーダンスの剛性成分に相当する値)を、操舵トルクTsおよび車速Vに応じて、予め用意された剛性調整マップを用いて生成する。乗算器242は、ゲインKに推定負荷Txを乗じることで、目標操舵トルクTs*に含まれる調整成分の一つであり、操舵時にドライバに与える操舵系メカ100の剛性感を調整するための剛性調整トルクTk*を生成する。つまり、ゲインKは、推定負荷Tx(即ち路面負荷)に対する調整ゲインといえる。
慣性調整トルクTj*を加算して目標操舵トルクTs*を演算する。偏差演算器28は、操舵トルクTsと目標操舵トルクTs*との差であるトルク偏差を演算する。
ここで、各調整ゲインの生成に用いる調整マップの生成方法について説明する。
まず、一般的に、機械インピーダンス(剛性成分K,粘性成分C,慣性成分J)は、物体に加わる力Fと、物体の変位量xとの関係を規定するものであり、(1)式の関係式によって表される。
剛性調整マップおよび粘性調整マップの引数として使用する路面負荷Txおよびその時間変化率αと操舵角θの関係について説明する。
粘性調整量演算部25では、粘性調整トルクTc*の生成に、操舵角速度(モータ速度ω)ではなく、路面負荷の時間変化率αを用いている。これによる一番の違いは、路面の摩擦係数μが変化したときの振る舞いにある。具体的には、図11に示すように、タイヤとの摩擦が小さい路面(低μ路)では、タイヤとの摩擦が大きい路面(高μ路)と比較して、同じ操舵角でも路面負荷Txが低下する。これに伴い、低μ路では高μ路と比較して、路面負荷の時間変化率αも小さくなる。従って、本実施形態では、路面の摩擦係数μに応じて粘性調整ゲインCが変化することになる。
以上説明したように、電動パワーステアリングシステム1では、粘性調整トルクTc*を、路面負荷の時間変化率αに応じて変化させるため、路面の摩擦係数μの減少に応じて粘性調整トルクTc*を減少させることができる。その結果、粘性調整トルクTc*に起因する低μ路での操作性の悪化を抑制することができる。
時間変化率αに応じて変化させるため、操舵方向が反転する切り返しの瞬間に、操舵角速度に応じた粘性調整トルクを発生させる従来技術と比較して、粘性調整トルクの絶対値を増加させることができる。その結果、図6(b)に示すように、切り返した直後では、従来技術と比較して操舵トルクの絶対値が小さくなる。これにより、ハンドル切り返し時の戻され感が低減され、操作性を向上させることができる。
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
本実施形態では、第1実施形態のベースアシスト部20の代わりに、ベースアシスト部20aを備える。
本実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、次の効果が得られる。即ち、機械インピーダンスを変化させるパラメータとして切り込み、切り戻し、保舵等の操舵状態を識別可能なドライバ仕事率Wを用いているため、簡易な制御によってより細やかにフィールの調整を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得る。
(8)上記実施形態では、本発明をEPSに適用した例を示したが、これに限定されるものではなく、ハンドルと操舵輪とが機械的に切り離された構成を有するステア・バイ・ワイヤに適用してもよい。この場合、基本トルクTf*を用いることなく、剛性調整トルクTk*と粘性調整トルクTc*と慣性調整トルクTj*を加算したものを目標操舵トルクTs*とすればよい。
よい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加または置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
Claims (8)
- 操舵部材に連結された操舵軸に加わる操舵トルクに応じたアシストトルクをモータによって出力することで操舵特性を制御するステアリング制御装置であって、
前記操舵トルクに応じたアシストトルクを生成するアシストトルク生成手段(20)を備え、
前記アシストトルク生成手段は、路面負荷と操舵角との関係を示す関係式を利用し、前記路面負荷の時間変化率から粘性減衰力を含むアシストトルクを生成することを特徴とするステアリング制御装置。 - 前記アシストトルク生成手段は、
前記操舵トルクの目標値を生成する目標操舵トルク生成手段(21〜27、51,52)と、
前記目標操舵トルク生成手段にて生成された目標操舵トルクに基づいて、前記モータを制御するための指令値を生成する指令値生成手段(28,29)と、
を備え、
前記目標操舵トルク生成手段は、
路面負荷の時間変化率に応じた粘性減衰力を発生させるための粘性調整トルクを、前記目標操舵トルクに付加する調整トルク付加手段(25,51)を備えることを特徴とする請求項1に記載のステアリング制御装置。 - 前記調整トルク付加手段は、前記操舵部材に加わる操作を表す操舵状態量に応じて前記粘性調整トルクを生成することを特徴とする請求項2に記載のステアリング制御装置。
- 前記操舵状態量は、少なくとも切り込み、切り戻し、保舵の状態を識別し、且つ、切り込み、切り戻しの操作量を表現する物理量であることを特徴とする請求項3に記載のステアリング制御装置。
- 前記調整トルク付加手段は、前記操舵状態量が切り戻しの状態を示す場合に、該操舵状態量が切り込みの状態を示す場合と比較して、前記粘性減衰力が大きくなるような前記粘性調整ゲインを生成することを特徴とする請求項4に記載のステアリング制御装置。
- 前記操舵状態量は、前記操舵軸で検出される操舵トルクまたは前記目標操舵トルクと前記操舵軸の角速度との積からなるドライバ仕事率であることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載のステアリング制御装置。
- 前記指令値は、前記目標操舵トルクに前記操舵トルクを追従させるためのものであることを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載のステアリング制御装置。
- 前記路面負荷は、前記操舵軸で検出される操舵トルクと前記アシストトルクの和、または前記目標操舵トルクと前記アシストトルクの和から求めることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のステアリング制御装置。
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