JP6737222B2 - ステアリング制御装置 - Google Patents
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Description
本発明は、ステアリング制御装置に関する。
従来、操舵トルク(Ts)を目標操舵トルク(Ts*)に追従させるサーボ演算によりベースアシスト量(Tb*)を演算するステアリング制御装置において、サーボ制御器の出力を制限するものが知られている。例えば特許文献1に開示されたステアリング制御装置は、出力制限後のアシストコントローラ(すなわち、サーボ制御器)の出力の前回値を用いてベースアシスト量を演算することにより、積分演算におけるリセットワインドアップの抑制を図っている。
サーボ制御器の出力制限値として、例えばモータの電流制限値が換算されたトルク制限値が用いられる。また、特許文献1のステアリング制御装置では、サーボ制御器が出力するベースアシスト量に補正制御量が加算されたアシストトルク指令に基づいて、モータの通電が制御される。このとき、例えば収斂制御による補正制御量がベースアシスト量に加算されると、アシストトルク指令は、トルク制限値よりも更に低い値に抑えられる。
つまり、アシストトルク指令が電流制限値に対応するトルク制限値に到達しないため、モータは、電流制限値の範囲内で最大限にアシストトルクを発生させることができない。その結果、切込み操舵において、モータは、ベースアシスト量より低いトルクで動作することとなり、操舵が阻害されるおそれがある。
つまり、アシストトルク指令が電流制限値に対応するトルク制限値に到達しないため、モータは、電流制限値の範囲内で最大限にアシストトルクを発生させることができない。その結果、切込み操舵において、モータは、ベースアシスト量より低いトルクで動作することとなり、操舵が阻害されるおそれがある。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、サーボ制御器が出力するベースアシスト量に補正制御量が加算されたアシストトルク指令を、電流制限値に対応するトルク制限値に近づけるステアリング制御装置を提供することにある。
本発明は、操舵トルク(Ts)に対するアシストトルクをモータ(80)に出力させるようにモータの通電を制御するステアリング制御装置に係る発明である。
このステアリング制御装置は、目標操舵トルク演算部(30)、サーボ制御器(40)、サーボ制限値演算部(551−554)、補正制御演算部(51、54)、電流指令値演算部(60)、電流制限値演算部(63)、トルク換算器(64)等を備える。
このステアリング制御装置は、目標操舵トルク演算部(30)、サーボ制御器(40)、サーボ制限値演算部(551−554)、補正制御演算部(51、54)、電流指令値演算部(60)、電流制限値演算部(63)、トルク換算器(64)等を備える。
目標操舵トルク演算部は、操舵トルクの目標値である目標操舵トルク(Ts*)を演算する。サーボ制御器は、操舵トルクを目標操舵トルクに追従させるようにベースアシスト量(Tb*)を演算する。
サーボ制限値演算部は、操舵方向に応じて正負が定義されるサーボ制御器の出力に対する制限値であるサーボ制限値(±Tlim_sv)を演算する。
好ましくは、サーボ制御器において、操舵トルクと目標操舵トルクとの偏差を積分する積分器の出力の前回値、又は、サーボ制御器の出力の前回値を積分した値がサーボ制限値により制限される。
サーボ制限値演算部は、操舵方向に応じて正負が定義されるサーボ制御器の出力に対する制限値であるサーボ制限値(±Tlim_sv)を演算する。
好ましくは、サーボ制御器において、操舵トルクと目標操舵トルクとの偏差を積分する積分器の出力の前回値、又は、サーボ制御器の出力の前回値を積分した値がサーボ制限値により制限される。
補正制御演算部は、操舵状態が反映された物理量である操舵状態量に応じて補正制御量(Tcmp)を演算する。操舵状態量には操舵速度(ω)や操舵角(θ)等が含まれる。補正制御演算部は、操舵速度及び車速に応じてアシストトルクを減衰させる収斂制御や、操舵角及び車速に応じてハンドルを中立位置に向けさせるアクティブリターン制御により補正制御量を演算する。
電流指令値演算部は、ベースアシスト量に補正制御量が加算されたアシストトルク指令(Ta*)に基づいて、モータに通電する電流指令値(Im*)を演算する。
電流制限値演算部は、電流指令値に対する電流制限値(Ilim)を演算する。
トルク換算器は、電流制限値をトルクに換算したトルク制限値(±Tlim)をサーボ制限値演算部に出力する。
電流制限値演算部は、電流指令値に対する電流制限値(Ilim)を演算する。
トルク換算器は、電流制限値をトルクに換算したトルク制限値(±Tlim)をサーボ制限値演算部に出力する。
サーボ制限値演算部は、サーボ制限値をトルク制限値に基づいて決定するとともに、操舵状態量又は補正制御量についての少なくとも一部の領域において、サーボ制限値の絶対値がトルク制限値の絶対値よりも大きい値となるようにサーボ制限値を演算する。
つまり、サーボ制限値演算部は、補正制御量の加算によりベースアシスト量の絶対値が低下することを見越してサーボ制限値の絶対値をトルク制限値の絶対値より大きく設定することで、アシストトルク指令をトルク制限値に近づけることができる。また、上記の少なくとも一部の領域におけるサーボ制限値の絶対値とトルク制限値の絶対値との差分は、補正制御量の加算によるベースアシスト量の絶対値の低下分を補償する量であることが好ましい。これにより、アシストトルク指令をトルク制限値に到達させることができる。
つまり、サーボ制限値演算部は、補正制御量の加算によりベースアシスト量の絶対値が低下することを見越してサーボ制限値の絶対値をトルク制限値の絶対値より大きく設定することで、アシストトルク指令をトルク制限値に近づけることができる。また、上記の少なくとも一部の領域におけるサーボ制限値の絶対値とトルク制限値の絶対値との差分は、補正制御量の加算によるベースアシスト量の絶対値の低下分を補償する量であることが好ましい。これにより、アシストトルク指令をトルク制限値に到達させることができる。
サーボ制限値演算部は、操舵状態量又は補正制御量についての全領域において、例えばトルク制限値の絶対値に一律に正の拡大値(a)を加えた値をサーボ制限値の絶対値としてもよい。或いは、サーボ制限値演算部は、操舵状態量又は補正制御量についての一部の領域において、サーボ制限値の絶対値をトルク制限値の絶対値よりも大きい値とし、それ以外の領域で、サーボ制限値の絶対値をトルク制限値の絶対値以下の値としてもよい。
以下、ステアリング制御装置の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。各実施形態において、「ステアリング制御装置」としてのECUは、車両の電動パワーステアリングシステムに適用され、操舵アシストトルクを発生させるモータにアシストトルク指令を出力する。複数の実施形態で実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。また、以下の第1〜第4実施形態を包括して「本実施形態」という。
[電動パワーステアリングシステムの構成]
図1に示すように、電動パワーステアリングシステム1は、モータ80の駆動トルクにより、ドライバによるハンドル91の操作をアシストするシステムである。
ステアリングシャフト92の一端にはハンドル91が固定されており、ステアリングシャフト92の他端側にはインターミディエイトシャフト93が設けられている。ステアリングシャフト92とインターミディエイトシャフト93とは、トルクセンサ94のトーションバーにより接続されており、これらにより操舵軸95が構成される。トルクセンサ94は、トーションバーの捩れ角に基づいて操舵トルクTsを検出する。
図1に示すように、電動パワーステアリングシステム1は、モータ80の駆動トルクにより、ドライバによるハンドル91の操作をアシストするシステムである。
ステアリングシャフト92の一端にはハンドル91が固定されており、ステアリングシャフト92の他端側にはインターミディエイトシャフト93が設けられている。ステアリングシャフト92とインターミディエイトシャフト93とは、トルクセンサ94のトーションバーにより接続されており、これらにより操舵軸95が構成される。トルクセンサ94は、トーションバーの捩れ角に基づいて操舵トルクTsを検出する。
インターミディエイトシャフト93のトルクセンサ94と反対側の端部には、ピニオンギア961及びラック962を含むギアボックス96が設けられている。ドライバがハンドル91を回すと、インターミディエイトシャフト93とともにピニオンギア961が回転し、ピニオンギア961の回転に伴って、ラック962が左右に移動する。
ラック962の両端に設けられたタイロッド97は、ナックルアーム98を介してタイヤ99と接続されている。タイロッド97が左右に往復運動し、ナックルアーム98を引っ張ったり押したりすることで、タイヤ99の向きが変わる。
ラック962の両端に設けられたタイロッド97は、ナックルアーム98を介してタイヤ99と接続されている。タイロッド97が左右に往復運動し、ナックルアーム98を引っ張ったり押したりすることで、タイヤ99の向きが変わる。
モータ80は、例えば3相交流ブラシレスモータであり、ECU10から出力された駆動電圧Vdに応じて、ハンドル91の操舵力をアシストするアシストトルクを出力する。3相交流モータの場合、駆動電圧Vdは、U相、V相、W相の各相電圧を意味する。
モータ80の回転は、ウォームギア86及びウォームホイール87等により構成される減速機構85を経由して、インターミディエイトシャフト93に伝達される。また、ハンドル91の操舵や、路面からの反力によるインターミディエイトシャフト93の回転は、減速機構85を経由してモータ80に伝達される。
モータ80の回転は、ウォームギア86及びウォームホイール87等により構成される減速機構85を経由して、インターミディエイトシャフト93に伝達される。また、ハンドル91の操舵や、路面からの反力によるインターミディエイトシャフト93の回転は、減速機構85を経由してモータ80に伝達される。
なお、図1に示す電動パワーステアリングシステム1は、モータ80の回転が操舵軸95に伝達されるコラムアシスト式であるが、本実施形態のECU10は、ラックアシスト式の電動パワーステアリングシステム、或いは、ハンドルと操舵輪とが機械的に切り離されたステアバイワイヤシステムにも同様に適用可能である。また、他の実施形態では、操舵アシストモータとして、3相以外の多相交流モータや、ブラシ付DCモータが用いられてもよい。
ここで、ハンドル91からタイヤ99に至る、ハンドル91の操舵力が伝達される機構全体を「操舵系メカ100」という。図1及び図2に示すように、ECU10は、モータ80が操舵系メカ100に出力する駆動トルクを制御することにより、操舵系メカ100が発生する操舵トルクTsを制御する。また、ECU10は、操舵系メカ100から操舵状態が反映された物理量である「操舵状態量」、及び操舵トルクTsの情報を取得する。
操舵状態量には操舵角θや操舵速度ω等が含まれる。操舵角θは、例えばハンドル91又はモータ80の回転を検出するセンサから取得される。操舵速度ωは、操舵角θを微分して算出されてもよいし、モータ80の電流及び電圧から求めた誘起電圧を逆起電圧定数で除して算出された推定角速度が用いられてもよい。さらに、ECU10は、車両の所定の部位に設けられた車速センサ71が検出した車速Vを取得する。
ECU10は、図示しない車載バッテリからの電力によって動作し、操舵状態量である操舵角θや操舵速度ω、操舵トルクTs、車速V等の情報に基づき、アシストトルク指令Ta*を演算する。そして、ECU10は、アシストトルク指令Ta*に基づいて演算した駆動電圧Vdをモータ80へ印加することにより、制御対象である操舵系メカ100に操舵トルクTsを発生させる。
なお、ECU10における各種演算処理は、ROM等の実体的なメモリ装置に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
なお、ECU10における各種演算処理は、ROM等の実体的なメモリ装置に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
[ECUの構成及び作用効果]
次に、各実施形態のECU10の具体的な構成及び作用効果について、順に説明する。各実施形態のECUの符号として、「10」に続く3桁目に実施形態の番号を付す。
第1〜第3実施形態のECU101、102、103は、「補正制御演算部」として収斂制御演算部51を備え、第4実施形態のECU104は、「補正制御演算部」としてアクティブリターン制御演算部54を備える。収斂制御では、操舵状態量として操舵速度ωが用いられ、アクティブリターン制御では、操舵状態量として操舵角θが用いられる。
また、各実施形態のECU10は、サーボ制御器40の出力制限値を演算するサーボ制限値演算部の構成が異なる。各実施形態のサーボ制限値演算部の符号として、「55」に続く3桁目に実施形態の番号を付す。
次に、各実施形態のECU10の具体的な構成及び作用効果について、順に説明する。各実施形態のECUの符号として、「10」に続く3桁目に実施形態の番号を付す。
第1〜第3実施形態のECU101、102、103は、「補正制御演算部」として収斂制御演算部51を備え、第4実施形態のECU104は、「補正制御演算部」としてアクティブリターン制御演算部54を備える。収斂制御では、操舵状態量として操舵速度ωが用いられ、アクティブリターン制御では、操舵状態量として操舵角θが用いられる。
また、各実施形態のECU10は、サーボ制御器40の出力制限値を演算するサーボ制限値演算部の構成が異なる。各実施形態のサーボ制限値演算部の符号として、「55」に続く3桁目に実施形態の番号を付す。
(第1実施形態)
第1実施形態について、図2〜図4を参照して説明する。
図2に示すように、第1実施形態のECU101は、ベースアシスト量演算部200、収斂制御演算部51、電流指令値演算部60、電流制限値演算部63、トルク換算器64、電流フィードバック部70、及び、サーボ制限値演算部551等を備える。
ベースアシスト量演算部200は、推定負荷演算部20、目標生成部30、偏差演算器39、サーボ制御器40を含み、ベースアシスト量Tb*を演算する。
第1実施形態について、図2〜図4を参照して説明する。
図2に示すように、第1実施形態のECU101は、ベースアシスト量演算部200、収斂制御演算部51、電流指令値演算部60、電流制限値演算部63、トルク換算器64、電流フィードバック部70、及び、サーボ制限値演算部551等を備える。
ベースアシスト量演算部200は、推定負荷演算部20、目標生成部30、偏差演算器39、サーボ制御器40を含み、ベースアシスト量Tb*を演算する。
推定負荷演算部20は、加算器21及びローパスフィルタ(図中「LPF」)22を含み、推定負荷Txを演算する。なお、他の実施形態では、負荷が直接検出されてもよい。
図2の構成例では、特開2016−49803号公報等に記載の構成と同様に、加算器21はベースアシスト量Tb*と目標操舵トルクTs*とを加算する。他の構成例では、特許文献1(特開2014−237375号公報)等に記載の構成と同様に、ベースアシスト量Tb*と操舵トルクTsとが加算されてもよい。
ローパスフィルタ22は、加算されたトルクから、所定の周波数、例えば10Hz以下の帯域の成分を抽出する。推定負荷演算部20は、ローパスフィルタ22により抽出された周波数成分を推定負荷Txとして出力する。
図2の構成例では、特開2016−49803号公報等に記載の構成と同様に、加算器21はベースアシスト量Tb*と目標操舵トルクTs*とを加算する。他の構成例では、特許文献1(特開2014−237375号公報)等に記載の構成と同様に、ベースアシスト量Tb*と操舵トルクTsとが加算されてもよい。
ローパスフィルタ22は、加算されたトルクから、所定の周波数、例えば10Hz以下の帯域の成分を抽出する。推定負荷演算部20は、ローパスフィルタ22により抽出された周波数成分を推定負荷Txとして出力する。
「目標操舵トルク演算部」を構成する目標生成部30は、特開2016−49803号公報等に記載の構成と同様に、推定負荷Tx及び車速Vに基づき、操舵トルクTsの目標値である目標操舵トルクTs*を演算する。なお、特開2015−205636号公報に記載されているように、操舵角θに基づいて演算される舵角基準目標操舵トルクを加えた値が目標操舵トルクTs*とされてもよい。
偏差演算器39は、トルクセンサ94で検出された操舵トルクTsと、目標操舵トルクTs*との差であるトルク偏差ΔTs(=Ts*−Ts)を演算する。
偏差演算器39は、トルクセンサ94で検出された操舵トルクTsと、目標操舵トルクTs*との差であるトルク偏差ΔTs(=Ts*−Ts)を演算する。
サーボ制御器40は、トルク偏差ΔTsが0になるように、つまり、操舵トルクTsを目標操舵トルクTs*に追従させるようにサーボ制御を実行し、ベースアシスト量Tb*を演算する。サーボ制御器40の出力は、サーボ制限値演算部551が演算したサーボ制限値±Tlim_svにより制限される。
ここで、サーボ制御器40の出力をはじめ、ECU101による各トルク演算値は、操舵方向に応じて正負が定義される。各トルク演算値と制限値との関係を表すため、制限値には「+」、「−」の符号を明示する。適宜、正の制限値を「上限値」と記し、負の制限値を「下限値」と記す。
ここで、サーボ制御器40の出力をはじめ、ECU101による各トルク演算値は、操舵方向に応じて正負が定義される。各トルク演算値と制限値との関係を表すため、制限値には「+」、「−」の符号を明示する。適宜、正の制限値を「上限値」と記し、負の制限値を「下限値」と記す。
収斂制御演算部51は、操舵速度ω及び車速Vに応じてアシストトルクを減衰させる収斂制御により補正制御量Tcmpを演算する。収斂制御は、ハンドルを切る際の操作感を損なわないようにしつつ、ハンドル戻し時には急な戻り感を低減して車両の収斂性を向上させる技術であり、特許5533822号公報等に記載されているように、補正トルクの演算に用いられる。例えばマップ参照により車速Vから求められた収斂ゲインK(V)が操舵速度ωに乗算されることで、補正制御量Tcmpが演算される。
トルク加算器59は、ベースアシスト量Tb*に補正制御量Tcmpを加算したアシストトルク指令Ta*を電流指令値演算部60に出力する。
トルク加算器59は、ベースアシスト量Tb*に補正制御量Tcmpを加算したアシストトルク指令Ta*を電流指令値演算部60に出力する。
電流指令値演算部60は、アシストトルク指令Ta*に基づいて、モータ80に通電する電流指令値Im*を演算する。具体的に電流指令値Im*は、3相交流電流やベクトル制御のdq軸電流を包括したモータ電流Imの指令値として解釈される。
電流指令値演算部60は、電流指令基準値演算部61及び電流制限部62を含む。電流指令基準値演算部61が演算した電流指令基準値Im*_0は、電流制限部62にて電流制限値Ilimに制限される。
電流指令値演算部60は、電流指令基準値演算部61及び電流制限部62を含む。電流指令基準値演算部61が演算した電流指令基準値Im*_0は、電流制限部62にて電流制限値Ilimに制限される。
電流制限値演算部63は、モータ電流Im、モータ回転数Nm、インバータのスイッチング素子等の素子温度、又は、駆動回路のショート、オープン故障等の故障情報に基づいて電流制限値Ilimを演算し、電流制限部62に出力する。
トルク換算器64は、電流制限値Ilimをトルク制限値±Tlimに換算し、サーボ制限値演算部551に出力する。
トルク換算器64は、電流制限値Ilimをトルク制限値±Tlimに換算し、サーボ制限値演算部551に出力する。
電流フィードバック部70は、アシストトルク指令Ta*に応じたアシストトルクが、特にトルクセンサ94よりもタイヤ99側の操舵軸95に付与されるように、モータ80へ駆動電圧Vdを印加する。
具体的に電流フィードバック部70は、電流フィードバック制御回路、駆動回路、及びインバータ等の電力変換回路を含む。
具体的に電流フィードバック部70は、電流フィードバック制御回路、駆動回路、及びインバータ等の電力変換回路を含む。
電流フィードバック制御回路は、電流指令値Im*及びフィードバック電流Imに基づいて、モータ80の各相に印加する電圧指令を演算する。駆動回路は、電圧指令に基づくPWM制御等により、インバータをスイッチング動作させる駆動信号を指令する。インバータは、駆動信号に従ってスイッチング動作することにより、バッテリ等から入力された電力を変換し、操舵軸95に所望のアシストトルクを発生させるように駆動電圧Vdを出力する。
このような電流フィードバック制御の技術は、モータ制御分野における周知技術であるため、詳細な説明を省略する。
このような電流フィードバック制御の技術は、モータ制御分野における周知技術であるため、詳細な説明を省略する。
続いて、サーボ制御器40の詳細な制御構成について、図3を参照する。
特開2015−33941号公報には、一般的なサーボ制御であるPID制御の制御構造について、以下の通り開示されている。
ベースアシスト指令Tb*は、操舵トルク偏差ΔTs、比例ゲインKp、積分ゲインKi、微分ゲインKd、ラプラス演算子s、擬似微分演算の伝達関数Dを用いて、式(1)で表される。
特開2015−33941号公報には、一般的なサーボ制御であるPID制御の制御構造について、以下の通り開示されている。
ベースアシスト指令Tb*は、操舵トルク偏差ΔTs、比例ゲインKp、積分ゲインKi、微分ゲインKd、ラプラス演算子s、擬似微分演算の伝達関数Dを用いて、式(1)で表される。
式(3)右辺の第1項は比例項、第2項は積分項、第3項は微分項であり、第4項は、サーボ制御器40の出力の前回値である。ここで、積分項の(T/2)Kiを改めてKiと書き換える。また、式(3)の加算を実行後、今回値Tb* nに格納する前に絶対値をサーボ制限値±Tlim_svで制限する構成が図3に示されるものである。
図3において、比例項は、遅延素子421、減算器431及びKp乗算器44により演算される。積分項は、遅延素子422、加算器432及びKi乗算器45により演算される。微分項は、擬似微分演算器41、遅延素子423、減算器433及びKd乗算器46により演算される。
図3において、比例項は、遅延素子421、減算器431及びKp乗算器44により演算される。積分項は、遅延素子422、加算器432及びKi乗算器45により演算される。微分項は、擬似微分演算器41、遅延素子423、減算器433及びKd乗算器46により演算される。
比例項、積分項、微分項は加算器435で加算され、さらに加算器436で、遅延素子426を介して入力される前回値Tb* n-1が加算される。この加算値は、出力制限器46においてサーボ制限値±Tlim_svで制限され、ベースアシスト指令Tb*として出力される。このように図3の構成では、サーボ制御器40の出力の前回値Tb* n-1を積分した値がサーボ制限値±Tlim_svで制限される。
図3において、遅延素子422、加算器432、Ki乗算器45、遅延素子426及び加算器436の集まりが「積分器」を構成する。また、遅延素子426は「出力の前回値」を表し、加算器436は「前回値を積分した値」を表す。
このサーボ演算により、ベースアシスト指令Tb*はサーボ制限値±Tlim_svで制限されるとともに、制限が掛かった後に操舵トルク偏差ΔTsの符号が変化するとき、速やかに制限値未満となるため、リセットワインドアップが抑制される。
図3において、遅延素子422、加算器432、Ki乗算器45、遅延素子426及び加算器436の集まりが「積分器」を構成する。また、遅延素子426は「出力の前回値」を表し、加算器436は「前回値を積分した値」を表す。
このサーボ演算により、ベースアシスト指令Tb*はサーボ制限値±Tlim_svで制限されるとともに、制限が掛かった後に操舵トルク偏差ΔTsの符号が変化するとき、速やかに制限値未満となるため、リセットワインドアップが抑制される。
本実施形態では、サーボ制御器40の出力制限値として、サーボ制限値演算部551で演算されたサーボ制限値±Tlim_svが用いられる。ここで、本実施形態と対比される比較例について、図16〜図19を参照して説明する。
図16に示すように、比較例のECU109は、サーボ制限値演算部551を備えておらず、トルク換算器64で電流制限値Ilimから換算されたトルク制限値±Tlimがそのままサーボ制御器40に入力される。サーボ制御器40の出力は、単純にトルク制限値±Tlimで制限される。図16中、矢印[I]で示すベースアシスト量Tb*、矢印[II]で示す収斂制御の補正制御量Tcmp、及び、矢印[III]で示すアシストトルク指令Ta*のイメージを図17に示す。ここでは、操舵トルクが正の範囲、補正制御量Tcmpが負の範囲での変化を示す。
図16に示すように、比較例のECU109は、サーボ制限値演算部551を備えておらず、トルク換算器64で電流制限値Ilimから換算されたトルク制限値±Tlimがそのままサーボ制御器40に入力される。サーボ制御器40の出力は、単純にトルク制限値±Tlimで制限される。図16中、矢印[I]で示すベースアシスト量Tb*、矢印[II]で示す収斂制御の補正制御量Tcmp、及び、矢印[III]で示すアシストトルク指令Ta*のイメージを図17に示す。ここでは、操舵トルクが正の範囲、補正制御量Tcmpが負の範囲での変化を示す。
サーボ制御器40の出力であるベースアシスト量Tb*は、電流制限値Ilimが換算されたトルク制限値+Tlimにより制限される。このベースアシスト量Tb*に収斂制御による負の補正制御量Tcmpが加算されるため、アシストトルク指令Ta*は、トルク制限値+Tlimを下回る。つまり、アシストトルク指令Ta*に基づくモータ80の出力は、トルク制限値+Tlimよりも更に低い値に抑えられる。アシストトルク指令Ta*がトルク制限値+Tlimに到達しないため、モータ80は、電流制限値Ilimの範囲内で最大限にアシストトルクを発生させることができない。
図18に、高負荷連続操舵時、具体的には据え切りで操舵角360〜405deg間を繰り返し操舵したときにおける電流指令値Im*、電流制限値Ilim、及び、インバータのスイッチング素子であるMOSの推定温度の変化を示す。このような操舵は、例えば車庫入れ時にハンドルを繰り返して切り返す場面で想定される。
なお、図18の縦軸における[℃]、[A]は、数値単位としての意味ではなく、物理量の次元を明示するためのものである。後述の図10においても同様とする。
なお、図18の縦軸における[℃]、[A]は、数値単位としての意味ではなく、物理量の次元を明示するためのものである。後述の図10においても同様とする。
モータ80が連続通電されMOS推定温度が次第に上昇すると、電流制限値演算部63は、素子の過熱保護のため、P部に示すように電流制限値Ilimを低下させる。こうして、過熱保護やモータ駆動制御システム内の故障によって電流制限値Ilimが低下した状態で速い切り込み操舵をしたとき、補正制御量Tcmpが加算されたアシストトルク指令Ta*に基づく操舵力は、粘性感が強く、重たいものとなる。
図19に、実車にて所定の制限値(例えば20A)で電流制限を行いつつ左右に1Hz強の周波数で操舵したときの比較例の制御による各演算値の時間変化データを示す。
図19の上側の図には、サーボ制御器40の出力であるベースアシスト量Tb*が実線で示され、収斂制御の補正制御量Tcmpが破線で示される。下側の図には、ベースアシスト指令Tb*に補正制御量Tcmpが加算されたアシストトルク指令Ta*が実線で示される。また、上下の図に共通にトルク制限値±Tlimが二点鎖線で示される。
以下、第1〜第3実施形態の説明に用いられる図4、図9、図13では、サーボ制限値±Tlim_svが一点鎖線で更に示されることを除き、実車での試験条件や各演算値の図示方法は、図19の比較例に準ずる。
図19の上側の図には、サーボ制御器40の出力であるベースアシスト量Tb*が実線で示され、収斂制御の補正制御量Tcmpが破線で示される。下側の図には、ベースアシスト指令Tb*に補正制御量Tcmpが加算されたアシストトルク指令Ta*が実線で示される。また、上下の図に共通にトルク制限値±Tlimが二点鎖線で示される。
以下、第1〜第3実施形態の説明に用いられる図4、図9、図13では、サーボ制限値±Tlim_svが一点鎖線で更に示されることを除き、実車での試験条件や各演算値の図示方法は、図19の比較例に準ずる。
比較例では、サーボ制御器40の出力は、トルク制限値±Tlimそのままの値で制限される。そのため、楕円で囲んだU9、L9部において、補正制御量Tcmpの符号反転直前時を除くほとんどの期間で、アシストトルク指令Ta*はトルク制限値±Tlimに到達しない、又は到達しにくい状況が生じている。
その結果、ドライバが一定の重さ以下に感じるトルクの範囲で操舵した場合に絶対的なアシストトルクが不足し、操舵角θが小さめになる、言い換えれば、所定の操舵角θまでハンドル91を切ろうとすると重くなってしまう、という現象が起こる。この現象については、第2実施形態の説明において図10のリサージュ波形図を参照して後述する。
その結果、ドライバが一定の重さ以下に感じるトルクの範囲で操舵した場合に絶対的なアシストトルクが不足し、操舵角θが小さめになる、言い換えれば、所定の操舵角θまでハンドル91を切ろうとすると重くなってしまう、という現象が起こる。この現象については、第2実施形態の説明において図10のリサージュ波形図を参照して後述する。
比較例による上記の問題を解決するため、図2に示す第1実施形態のECU101は、サーボ制限値演算部551を備える。サーボ制限値演算部551は、補正制御量Tcmpの加算によるベースアシスト指令Tb*の絶対値の低下分を補償するようにサーボ制限値±Tlim_svを演算し、サーボ制御器40に出力する。
全実施形態の共通事項として、サーボ制限値演算部551は、サーボ制限値±Tlim_svをトルク制限値±Tlimに基づいて決定する。それとともに、第1実施形態のサーボ制限値演算部551は、トルク制限値の絶対値|Tlim|に所定の正の拡大値a(>0)を加えた値を、サーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|とする。拡大値aは、例えば収斂制御の最大ゲインに対応する正の値に設定される。
なお、自明事項として、サーボ制御器40の出力は、操舵方向と同一方向の制限トルクにより制限される。すなわち、サーボ制限値±Tlim_svの符号は、トルク制限値±Tlimの符号と一致するように設定される。
全実施形態の共通事項として、サーボ制限値演算部551は、サーボ制限値±Tlim_svをトルク制限値±Tlimに基づいて決定する。それとともに、第1実施形態のサーボ制限値演算部551は、トルク制限値の絶対値|Tlim|に所定の正の拡大値a(>0)を加えた値を、サーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|とする。拡大値aは、例えば収斂制御の最大ゲインに対応する正の値に設定される。
なお、自明事項として、サーボ制御器40の出力は、操舵方向と同一方向の制限トルクにより制限される。すなわち、サーボ制限値±Tlim_svの符号は、トルク制限値±Tlimの符号と一致するように設定される。
第1実施形態では、操舵速度ωや補正制御量Tcmpの値にかかわらず、言い換えれば操舵速度ω及び補正制御量Tcmpの全領域において、トルク制限値の絶対値|Tlim|に一律に拡大値aが加算されることで、サーボ制限値±Tlim_svが演算される。
詳しくは、サーボ制限値演算部551は、式(4)により、トルク制限値の上限値+Tlimに拡大値aを加えた値をサーボ制限値の上限値+Tlim_svとし、トルク制限値の下限値−Tlimから拡大値aを減じた値をサーボ制限値の下限値−Tlim_svとする。
詳しくは、サーボ制限値演算部551は、式(4)により、トルク制限値の上限値+Tlimに拡大値aを加えた値をサーボ制限値の上限値+Tlim_svとし、トルク制限値の下限値−Tlimから拡大値aを減じた値をサーボ制限値の下限値−Tlim_svとする。
図4に、第1実施形態の制御による実車での各演算値データを示す。
サーボ制限値±Tlim_svの範囲をトルク制限値±Tlimの範囲に対し上下限につきそれぞれ拡大値aだけ広く設定することで、サーボ制御器40が出力するベースアシスト量Tb*は、トルク制限値±Tlimの範囲より広い範囲で変動する。
したがって、ベースアシスト量Tb*に補正制御量Tcmpが加算されたアシストトルク指令Ta*は、連続する期間にわたってトルク制限値±Tlimに到達する。楕円で囲んだU1、L1部において、アシストトルク指令値Ta*がトルク制限値±Tlimに到達していることがわかる。なお、図4中に示す時刻t2、t5及び期間Wの意味は、第2実施形態の図8、図9の説明で後述する。
サーボ制限値±Tlim_svの範囲をトルク制限値±Tlimの範囲に対し上下限につきそれぞれ拡大値aだけ広く設定することで、サーボ制御器40が出力するベースアシスト量Tb*は、トルク制限値±Tlimの範囲より広い範囲で変動する。
したがって、ベースアシスト量Tb*に補正制御量Tcmpが加算されたアシストトルク指令Ta*は、連続する期間にわたってトルク制限値±Tlimに到達する。楕円で囲んだU1、L1部において、アシストトルク指令値Ta*がトルク制限値±Tlimに到達していることがわかる。なお、図4中に示す時刻t2、t5及び期間Wの意味は、第2実施形態の図8、図9の説明で後述する。
第1実施形態のECU101は、サーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|をトルク制限値の絶対値|Tlim|より大きく設定することで、アシストトルク指令Ta*を、電流制限値Ilimに対応するトルク制限値±Tlimに近づけることができる。
また、サーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|とトルク制限値の絶対値|Tlim|との差分は、補正制御量Tcmpの加算によるベースアシスト指令Tb*の絶対値の低下分を補償する量である。これにより、ECU101は、アシストトルク指令Ta*を、電流制限値Ilimに対応するトルク制限値±Tlimに到達させることができる。
また、サーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|とトルク制限値の絶対値|Tlim|との差分は、補正制御量Tcmpの加算によるベースアシスト指令Tb*の絶対値の低下分を補償する量である。これにより、ECU101は、アシストトルク指令Ta*を、電流制限値Ilimに対応するトルク制限値±Tlimに到達させることができる。
このように、ECU101は、収斂制御の補正制御量Tcmpによってベースアシスト指令Tb*の絶対値が低下する構成において、切り込み操舵時に電流制限値Ilimの範囲内で最大限のアシストトルクをモータ80に発生させることができる。したがって、ドライバの操舵フィールが向上する。
(第2実施形態)
第2実施形態について、図5〜図10を参照して説明する。
最初に図5を参照し、第1実施形態に対する改良着眼点を説明する。図5において、細破線はサーボ制御器40が出力するベースアシスト量Tb*を示し、太破線はアシストトルク指令Ta*の理想イメージ、太実線は実際に演算されるアシストトルク指令Ta*を示す。
第1実施形態では、トルク制限値の絶対値|Tlim|に対し一律に拡大値aを加えた値がサーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|とされる。ここで、トルク制限値±Tlimの範囲を超えるサーボ制限値±Tlim_svは、サーボ制御器40によるワインドアップ量に他ならない。
第2実施形態について、図5〜図10を参照して説明する。
最初に図5を参照し、第1実施形態に対する改良着眼点を説明する。図5において、細破線はサーボ制御器40が出力するベースアシスト量Tb*を示し、太破線はアシストトルク指令Ta*の理想イメージ、太実線は実際に演算されるアシストトルク指令Ta*を示す。
第1実施形態では、トルク制限値の絶対値|Tlim|に対し一律に拡大値aを加えた値がサーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|とされる。ここで、トルク制限値±Tlimの範囲を超えるサーボ制限値±Tlim_svは、サーボ制御器40によるワインドアップ量に他ならない。
このワインドアップ量が大きいと、サーボ制御器40の入力である操舵トルク偏差ΔTs(=Ts*−Ts)の符号が変わっても、ベースアシスト量Tb*の絶対値がトルク制限値±Tlimを下回るまでに時間を要する。したがって、アシストトルク指令Ta*の追従遅れが発生する。その影響として、図10のリサージュ波形図を参照して後述するように、ドライバの操舵フィールにおいて引っ掛かり感が現れる可能性がある。
そこで第2実施形態では、ワインドアップ量を減らし、引っ掛かり感を解消することを狙い、サーボ制限値±Tlim_svの演算構成を改良する。
図6に示すように、第2実施形態のECU102では、サーボ制限値演算部552は、トルク制限値±Tlim、及び、収斂制御演算部51が出力した補正制御量Tcmpに基づいて、サーボ制限値±Tlim_svを演算する。
具体的にサーボ制限値演算部552は、式(5)によりサーボ制限値±Tlim_svを演算する。
図6に示すように、第2実施形態のECU102では、サーボ制限値演算部552は、トルク制限値±Tlim、及び、収斂制御演算部51が出力した補正制御量Tcmpに基づいて、サーボ制限値±Tlim_svを演算する。
具体的にサーボ制限値演算部552は、式(5)によりサーボ制限値±Tlim_svを演算する。
つまり、通常に想定されるトルク変動範囲の限界付近に拡大値aが設定されることで、演算系統に異常が生じたとき、ベースアシスト指令Tb*が異常な制限値により制限されることが防止される。
式(5)による補正制御量Tcmpとサーボ制限値±Tlim_svとの関係を図7に示す。
サーボ制限値の上限値+Tlim_svは、「Tcmp≦−a」の領域で、トルク制限値の上限値に拡大値aを加えた値(+Tlim+a)が最大値となり、「0≦Tcmp」の領域で、トルク制限値の上限値+Tlimが最小値となる。
また、サーボ制限値の上限値+Tlim_svは、「−a<Tcmp<0」の領域で、トルク制限値の上限値+Tlimから補正制御量Tcmpを減じた値(+Tlim−Tcmp)として演算される。
サーボ制限値の上限値+Tlim_svは、「Tcmp≦−a」の領域で、トルク制限値の上限値に拡大値aを加えた値(+Tlim+a)が最大値となり、「0≦Tcmp」の領域で、トルク制限値の上限値+Tlimが最小値となる。
また、サーボ制限値の上限値+Tlim_svは、「−a<Tcmp<0」の領域で、トルク制限値の上限値+Tlimから補正制御量Tcmpを減じた値(+Tlim−Tcmp)として演算される。
サーボ制限値の下限値−Tlim_svは、「a≦Tcmp」の領域で、トルク制限値の下限値から拡大値aを減じた値(−Tlim−a)が最小値となり、「Tcmp≦0」の領域で、トルク制限値の下限値−Tlimが最大値となる。
また、サーボ制限値の下限値−Tlim_svは、「0<Tcmp<a」の領域で、トルク制限値の下限値−Tlimから補正制御量Tcmpを減じた値(−Tlim−Tcmp)として演算される。
また、サーボ制限値の下限値−Tlim_svは、「0<Tcmp<a」の領域で、トルク制限値の下限値−Tlimから補正制御量Tcmpを減じた値(−Tlim−Tcmp)として演算される。
まとめると、サーボ制限値演算部552は、サーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|を、トルク制限値の絶対値|Tlim|以上、且つ、トルク制限値の絶対値に拡大値aを加算した値(|Tlim|+a)以下に設定する。
さらに、第2実施形態のサーボ制限値演算部552は、上限値+Tlim_svについて補正制御量Tcmpが負の値のとき、及び、下限値−Tlim_svについて補正制御量Tcmpが正の値のとき、「トルク制限値から補正制御量Tcmpを減じた値(±Tlim−Tcmp)」をサーボ制限値±Tlim_svとして演算する。
さらに、第2実施形態のサーボ制限値演算部552は、上限値+Tlim_svについて補正制御量Tcmpが負の値のとき、及び、下限値−Tlim_svについて補正制御量Tcmpが正の値のとき、「トルク制限値から補正制御量Tcmpを減じた値(±Tlim−Tcmp)」をサーボ制限値±Tlim_svとして演算する。
つまり、サーボ制限値演算部552は、補正制御量Tcmpについての一部の領域において、サーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|がトルク制限値の絶対値|Tlim|よりも大きい値となるようにサーボ制限値±Tlim_svを演算する。これにより、ベースアシスト量Tb*に補正制御量Tcmpが加算されたアシストトルク指令Ta*は、トルク制限値±Tlimまで到達可能となる。
なお、この例では、サーボ制限値±Tlim_svは補正制御量Tcmpに対し傾きが−1の線形相関を有しているが、重み付けをすること等により、傾きが−1以外の線形、或いは非線形の相関を有するようにしてもよい。
なお、この例では、サーボ制限値±Tlim_svは補正制御量Tcmpに対し傾きが−1の線形相関を有しているが、重み付けをすること等により、傾きが−1以外の線形、或いは非線形の相関を有するようにしてもよい。
図8に、第2実施形態によるベースアシスト量Tb*、収斂制御の補正制御量Tcmp、アシストトルク指令Ta*の演算値例を模式的に示す。網掛け部は、ベースアシスト量Tb*及びアシストトルク指令Ta*が取り得る範囲を表す。
ここで、ベースアシスト量Tb*のピーク付近でアシストトルク指令Ta*がトルク制限値±Tlimに到達する時刻をt1、t4とし、補正制御量Tcmpの符号が変わり、戻し状態に転じる時刻をt2、t5とする。
ここで、ベースアシスト量Tb*のピーク付近でアシストトルク指令Ta*がトルク制限値±Tlimに到達する時刻をt1、t4とし、補正制御量Tcmpの符号が変わり、戻し状態に転じる時刻をt2、t5とする。
時刻t2以前、サーボ制限値の上限値+Tlim_svは、トルク制限値の上限値+Tlimから負の補正制御量Tcmpが減じられることにより、トルク制限値の上限値+Tlimを上回る。
時刻t2から時刻t5までの期間、サーボ制限値の下限値−Tlim_svは、トルク制限値の下限値−Tlimから正の補正制御量Tcmpが減じられることにより、トルク制限値の下限値−Tlimを下回る。
時刻t2から時刻t5までの期間、サーボ制限値の下限値−Tlim_svは、トルク制限値の下限値−Tlimから正の補正制御量Tcmpが減じられることにより、トルク制限値の下限値−Tlimを下回る。
また、時刻t2以後、ベースアシスト量Tb*がトルク制限値の上限値+Tlim以下となる時刻t3まで、サーボ制限値の上限値+Tlim_svは、トルク制限値の上限値+Tlimに維持される。そのため、時刻t2に戻し状態に転じたとき、概ねトルク制限値+Tlimからサーボ演算が実行されることにより、ワインドアップ量が小さくなる。時刻t5から時刻t6までの期間についても同様である。その結果、アシストトルク指令Ta*の追従遅れが防止される。
図9に、第2実施形態の制御による実車での各演算値データを示す。時刻t1、t2、t4、t5の意味は図8に準ずる。サーボ制限値±Tlim_svは、時刻t1〜t2、及び、時刻t4〜t5の期間、トルク制限値±Tlimを超えた範囲でベースアシスト量Tb*に一致する。
楕円で囲んだU2、L2部において、アシストトルク指令値Ta*がトルク制限値±Tlimに到達していることがわかる。また、時刻t2及び時刻t5から、アシストトルク指令値Ta*がトルク制限値±Tlimに一致している期間W、すなわちワインドアップが発生している期間が、図4に示す第1実施形態に比べて小さくなっている。
楕円で囲んだU2、L2部において、アシストトルク指令値Ta*がトルク制限値±Tlimに到達していることがわかる。また、時刻t2及び時刻t5から、アシストトルク指令値Ta*がトルク制限値±Tlimに一致している期間W、すなわちワインドアップが発生している期間が、図4に示す第1実施形態に比べて小さくなっている。
図10に、「据え切り、電流制限20A、操舵周波数1.3Hz」の試験条件で得られた、操舵角θと操舵トルクTsとのリサージュ波形図を示す。破線は比較例、一点鎖線は第1実施形態、実線は第2実施形態の波形である。
比較例では、電流制限値Ilimよりも低い電流でモータ80が動作するため、左右操舵時の操舵角θが比較的小さくなる。
比較例では、電流制限値Ilimよりも低い電流でモータ80が動作するため、左右操舵時の操舵角θが比較的小さくなる。
第1実施形態の波形は、比較例に対し操舵角θが大きくなっており、ドライバが一定の重さ以下に感じるトルクの範囲で操舵した場合に、ハンドル91をより大きく切ることができる。ただし、B1、B2部に示すように、操舵角θを小さくしていく戻し過程で符号反転した操舵トルクTsがワインドアップの影響で大きくなる。そのため、ドライバが引っ掛かり感を感じるという特徴が現れる。
第2実施形態の波形は、比較例に対し操舵角θが大きくなっていることに加え、切り返し時に操舵角θを小さくしていくと、操舵トルクTsが追従して滑らかに小さくなっている。これにより、引っ掛かり感のない良好な操舵が可能となる。
第2実施形態の波形は、比較例に対し操舵角θが大きくなっていることに加え、切り返し時に操舵角θを小さくしていくと、操舵トルクTsが追従して滑らかに小さくなっている。これにより、引っ掛かり感のない良好な操舵が可能となる。
(第3実施形態)
第3実施形態について、図11〜図13を参照して説明する。
図11に示すように、第3実施形態のECU103では、サーボ制限値演算部553は、トルク制限値±Tlim、及び、操舵状態量である操舵速度ωに基づいて、サーボ制限値±Tlim_svを演算する。
具体的にサーボ制限値演算部553は、式(6)によりサーボ制限値±Tlim_svを演算する。
第3実施形態について、図11〜図13を参照して説明する。
図11に示すように、第3実施形態のECU103では、サーボ制限値演算部553は、トルク制限値±Tlim、及び、操舵状態量である操舵速度ωに基づいて、サーボ制限値±Tlim_svを演算する。
具体的にサーボ制限値演算部553は、式(6)によりサーボ制限値±Tlim_svを演算する。
式(6)による操舵速度ωとサーボ制限値±Tlim_svとの関係を図12に示す。
サーボ制限値の上限値+Tlim_svは、「Kω≦−a、a≦Kω」の領域で、トルク制限値の上限値に拡大値aを加えた値(+Tlim+a)が最大値となり、「Kω=0」のとき、トルク制限値の上限値+Tlimが最小値となる。
また、サーボ制限値の上限値+Tlim_svは、「−a<Kω<a、Kω≠0」の領域で、操舵速度ωの絶対値に係数Kを乗じた値をトルク制限値の上限値+Tlimに加えた値(+Tlim+K|ω|)として演算される。
サーボ制限値の上限値+Tlim_svは、「Kω≦−a、a≦Kω」の領域で、トルク制限値の上限値に拡大値aを加えた値(+Tlim+a)が最大値となり、「Kω=0」のとき、トルク制限値の上限値+Tlimが最小値となる。
また、サーボ制限値の上限値+Tlim_svは、「−a<Kω<a、Kω≠0」の領域で、操舵速度ωの絶対値に係数Kを乗じた値をトルク制限値の上限値+Tlimに加えた値(+Tlim+K|ω|)として演算される。
サーボ制限値の下限値−Tlim_svは、「Kω≦−a、a≦Kω」の領域で、トルク制限値の下限値から拡大値aを減じた値(−Tlim−a)が最小値となり、「Kω=0」のとき、トルク制限値の下限値−Tlimが最大値となる。
また、サーボ制限値の下限値−Tlim_svは、「−a<Kω<a、Kω≠0」の領域で、操舵速度ωの絶対値に係数Kを乗じた値をトルク制限値の下限値−Tlimに加えた値(−Tlim+K|ω|)として演算される。
また、サーボ制限値の下限値−Tlim_svは、「−a<Kω<a、Kω≠0」の領域で、操舵速度ωの絶対値に係数Kを乗じた値をトルク制限値の下限値−Tlimに加えた値(−Tlim+K|ω|)として演算される。
まとめると、サーボ制限値演算部553は、サーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|を、トルク制限値の絶対値|Tlim|以上、且つ、トルク制限値の絶対値に拡大値aを加えた値|Tlim+a|以下に設定する。さらに、第3実施形態のサーボ制限値演算部553は、「操舵速度ωの絶対値に正の係数Kを乗じた値(K|ω|)をトルク制限値の絶対値|Tlim|に加えた値」をサーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|として演算する。
つまり、サーボ制限値演算部553は、操舵速度ωについての一部の領域において、サーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|がトルク制限値の絶対値|Tlim|よりも大きい値となるようにサーボ制限値±Tlim_svを演算する。これにより、第2実施形態と同様に、サーボ制御器40が出力したベースアシスト量Tb*に補正制御量Tcmpが加算されたアシストトルク指令Ta*は、トルク制限値±Tlimまで到達可能となる。
図13に、第3実施形態の制御による実車での各演算値データを示す。
図9に示す第2実施形態に対し、ベースアシスト量Tb*の1周期に2回、サーボ制限値±Tlim_svの範囲がトルク制限値±Tlimの範囲を超える点が異なるが、それ以外の波形は類似している。楕円で囲んだU3、L3部において、アシストトルク指令値Ta*がトルク制限値±Tlimに到達していることがわかる。
なお、操舵角θと操舵トルクTsとのリサージュ波形は、図10に実線で示す第2実施形態の波形とほとんど同じであるため省略する。第3実施形態では、第2実施形態と同様に引っ掛かりのない操舵が可能である。
図9に示す第2実施形態に対し、ベースアシスト量Tb*の1周期に2回、サーボ制限値±Tlim_svの範囲がトルク制限値±Tlimの範囲を超える点が異なるが、それ以外の波形は類似している。楕円で囲んだU3、L3部において、アシストトルク指令値Ta*がトルク制限値±Tlimに到達していることがわかる。
なお、操舵角θと操舵トルクTsとのリサージュ波形は、図10に実線で示す第2実施形態の波形とほとんど同じであるため省略する。第3実施形態では、第2実施形態と同様に引っ掛かりのない操舵が可能である。
ところで、特許文献1の段落[0049]には、サーボ制御器における積分上限値に関して、「操舵トルクTs以外に、例えばハンドルの回転角、モータの回転角、又はベースアシスト指令Tb*などの状態量」に基づいて設定することが記載されている。モータ回転角の微分量である操舵速度ωに基づいてサーボ制限値±Tlim_svを演算するという点で、第3実施形態の思想は、特許文献1の記載事項に類似するようにも思われる。
しかし、特許文献1には、電流制限値Ilimによってモータ通電量が制限されるという、本実施形態の課題に着眼する上での前提事項について、何ら記載がない。要するに、特許文献1に記載の発明は、電流が制限されたときのワインドアップ問題や、補正制御量Tcmpの加算後のアシストトルク指令Ta*がトルク制限値±Tlimに到達しないという問題を解決していない。
それに対し、第3実施形態では、補正制御量Tcmpの加算後のアシストトルク指令Ta*を、電流制限値Ilimが換算されたトルク制限値±Tlimに到達させるように、操舵速度ωに基づいてサーボ制限値±Tlim_svを演算する。したがって、第3実施形態は、特許文献1の技術を単純に踏襲したものではない。
(第4実施形態)
第4実施形態について、図14、図15を参照して説明する。
図14に示すように、第4実施形態のECU104は、「補正制御演算部」としてアクティブリターン制御演算部54を備える。アクティブリターン制御演算部54は、操舵角θ及び車速Vに応じてハンドル91を中立位置に向けさせる「アクティブリターン制御」により補正制御量Tcmpを演算する。
第4実施形態について、図14、図15を参照して説明する。
図14に示すように、第4実施形態のECU104は、「補正制御演算部」としてアクティブリターン制御演算部54を備える。アクティブリターン制御演算部54は、操舵角θ及び車速Vに応じてハンドル91を中立位置に向けさせる「アクティブリターン制御」により補正制御量Tcmpを演算する。
図15(a)、(b)にアクティブリターン制御のマップを示す。
図15(a)に示すように、操舵角θと補正制御量Tcmp量との関係は原点対称で表され、操舵角θが正領域では補正制御量Tcmpは0又は負の値、操舵角θが負領域では補正制御量Tcmpは0又は正の値となる。すなわち、操舵角θの方向と逆方向の中立位置に向かう補正制御量Tcmpが、ベースアシスト量Tb*に対して加算される。
図15(a)に示すように、操舵角θと補正制御量Tcmp量との関係は原点対称で表され、操舵角θが正領域では補正制御量Tcmpは0又は負の値、操舵角θが負領域では補正制御量Tcmpは0又は正の値となる。すなわち、操舵角θの方向と逆方向の中立位置に向かう補正制御量Tcmpが、ベースアシスト量Tb*に対して加算される。
操舵角θがθb(<0)であるときの車速Vと補正制御量Tcmpとの関係を規定する図15(b)において、補正制御量Tcmpは、車速Vに対し、低速域及び高速域で0であり、中速域で最大値Tcmp_maxまで立ち上がる台形状の関係を有する。補正制御量Tcmpが0のとき、立ち上がり途中、最大値Tcmp_maxのときの各車速V1、V2、V3に応じて、図15(a)により、操舵角θと補正制御量Tcmpとの関係が規定される。
図14において、サーボ制限値演算部554は、トルク制限値±Tlimに加え、アクティブリターン制御演算部54が出力した実線矢印で示される補正制御量Tcmpを取得する。この構成では、サーボ制限値演算部554は、第2実施形態と同様にサーボ制限値±Tlim_svを演算する。
或いは、図14に二点鎖線矢印で示すように、サーボ制限値演算部554は、第3実施形態と同様に操舵状態量である操舵角θを取得し、トルク制限値±Tlim及び操舵角θに基づいて、サーボ制限値±Tlim_svを演算してもよい。
或いは、図14に二点鎖線矢印で示すように、サーボ制限値演算部554は、第3実施形態と同様に操舵状態量である操舵角θを取得し、トルク制限値±Tlim及び操舵角θに基づいて、サーボ制限値±Tlim_svを演算してもよい。
少なくとも一部の領域で、サーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|がトルク制限値の絶対値|Tlim|より大きい値に設定されることで、アクティブリターン制御の補正制御量Tcmpの加算によるベースアシスト指令Tb*の絶対値の低下分が補償される。よって、ECU104は、アシストトルク指令Ta*をトルク制限値±Tlimまで到達させることができる。
第4実施形態のECU104は、アクティブリターン制御の補正制御量Tcmpによってベースアシスト指令Tb*の絶対値が低下する構成において、第1〜第3実施形態と同様の効果を奏する。すなわち、ECU104は、切り込み操舵時に電流制限値Ilimの範囲内で最大限のアシストトルクをモータ80に発生させることができる。したがって、ドライバの操舵フィールが向上する。
第4実施形態のECU104は、アクティブリターン制御の補正制御量Tcmpによってベースアシスト指令Tb*の絶対値が低下する構成において、第1〜第3実施形態と同様の効果を奏する。すなわち、ECU104は、切り込み操舵時に電流制限値Ilimの範囲内で最大限のアシストトルクをモータ80に発生させることができる。したがって、ドライバの操舵フィールが向上する。
また、収斂制御とアクティブリターン制御との両方を行うECUでは、収斂制御の補正制御量と、アクティブリターン制御の補正制御量とを合計した補正制御量Tcmpに基づいて、サーボ制限値±Tlim_svが演算されてもよい。或いは、収斂制御に用いられる操舵速度ω、及び、アクティブリターン制御に用いられる操舵角θの両方に基づいて、サーボ制限値±Tlim_svが演算されてもよい。
(その他の実施形態)
(1)図20に、図3とは別のサーボ制御器40の制御構成を示す。図20の制御構成では、Ki乗算器45が演算した積分項の今回値に、加算器436で、遅延素子426を介して入力される積分項の前回値が加算され、この加算値が、出力制限器46においてサーボ制限値±Tlim_svで制限される。そして、制限後の積分項の値に、Kp乗算器44で演算された比例項、及び、Kd乗算器46で演算された微分項が加算され、ベースアシスト指令Tb*として出力される。このように、図20の構成では、サーボ制御器40において、積分項がサーボ制限値±Tlim_svで制限される。この構成でも、リセットワインドアップが抑制される。
(1)図20に、図3とは別のサーボ制御器40の制御構成を示す。図20の制御構成では、Ki乗算器45が演算した積分項の今回値に、加算器436で、遅延素子426を介して入力される積分項の前回値が加算され、この加算値が、出力制限器46においてサーボ制限値±Tlim_svで制限される。そして、制限後の積分項の値に、Kp乗算器44で演算された比例項、及び、Kd乗算器46で演算された微分項が加算され、ベースアシスト指令Tb*として出力される。このように、図20の構成では、サーボ制御器40において、積分項がサーボ制限値±Tlim_svで制限される。この構成でも、リセットワインドアップが抑制される。
(2)上記第2、第3実施形態では、サーボ制限値±Tlim_svは、操舵速度ω又は補正制御量Tcmpについての一部の領域において、サーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|がトルク制限値の絶対値|Tlim|よりも大きい値となるように演算される。また、それ以外の領域では、サーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|は、トルク制限値の絶対値|Tlim|と等しく設定される。これに対し、他の実施形態では、それ以外の領域で、サーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|がトルク制限値の絶対値|Tlim|より小さい値に設定されてもよい。
(3)サーボ制限値の絶対値|Tlim_sv|とトルク制限値の絶対値|Tlim|との差分は、補正制御量Tcmpの加算によるベースアシスト指令Tb*の絶対値の低下分を補償する量であることが好ましい。ただし、必ずしも補正制御量Tcmpによる低下分が完全に補償されなくてもよい。その場合、アシストトルク指令Ta*がトルク制限値±Tlimに到達しない場合もあるが、少なくとも、アシストトルク指令Ta*がトルク制限値±Tlimに近づくという効果が得られる。したがって、サーボ制御器40の出力がトルク制限値±Tlimそのままの値で制限される比較例に対し、モータ80の出力を増大させることができ、切り込み操舵時における操舵フィールが向上する。
(4)ECUが実行する補正制御は、収斂制御及びアクティブリターン制御に限らず、それ以外のどのような補正制御であってもよい。また、補正制御に用いられる操舵状態量は、操舵速度ω、操舵角θやそれらの相関量の他、操舵状態が反映された物理量であればよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
10(101−104)・・・ECU(ステアリング制御装置)
30・・・目標操舵トルク演算部
40・・・サーボ制御器
51・・・収斂制御演算部(補正制御演算部)
54・・・アクティブリターン制御演算部(補正制御演算部)
551−554・・・サーボ制限値演算部
60・・・電流指令値演算部
63・・・電流制限値演算部
64・・・トルク換算器
80・・・モータ
30・・・目標操舵トルク演算部
40・・・サーボ制御器
51・・・収斂制御演算部(補正制御演算部)
54・・・アクティブリターン制御演算部(補正制御演算部)
551−554・・・サーボ制限値演算部
60・・・電流指令値演算部
63・・・電流制限値演算部
64・・・トルク換算器
80・・・モータ
Claims (11)
- 操舵トルク(Ts)に対するアシストトルクをモータ(80)に出力させるように前記モータの通電を制御するステアリング制御装置であって、
操舵トルクの目標値である目標操舵トルク(Ts*)を演算する目標操舵トルク演算部(30)と、
操舵トルクを前記目標操舵トルクに追従させるようにベースアシスト量(Tb*)を演算するサーボ制御器(40)と、
操舵方向に応じて正負が定義される前記サーボ制御器の出力に対する制限値であるサーボ制限値(±Tlim_sv)を演算するサーボ制限値演算部(551−554)と、
操舵状態が反映された物理量である操舵状態量に応じて補正制御量(Tcmp)を演算する補正制御演算部(51、54)と、
前記ベースアシスト量に前記補正制御量が加算されたアシストトルク指令(Ta*)に基づいて、前記モータに通電する電流指令値(Im*)を演算する電流指令値演算部(60)と、
前記電流指令値に対する電流制限値(Ilim)を演算する電流制限値演算部(63)と、
前記電流制限値をトルクに換算したトルク制限値(±Tlim)を前記サーボ制限値演算部に出力するトルク換算器(64)と、
を備え、
前記サーボ制限値演算部は、
前記サーボ制限値を前記トルク制限値に基づいて決定するとともに、前記操舵状態量又は前記補正制御量についての少なくとも一部の領域において、前記サーボ制限値の絶対値が前記トルク制限値の絶対値よりも大きい値となるように前記サーボ制限値を演算するステアリング制御装置。 - 前記少なくとも一部の領域における前記サーボ制限値の絶対値と前記トルク制限値の絶対値との差分は、前記補正制御量の加算による前記ベースアシスト量の絶対値の低下分を補償する量である請求項1に記載のステアリング御装置。
- 前記サーボ制限値演算部は、前記操舵状態量又は前記補正制御量についての全領域において、前記トルク制限値の絶対値に正の拡大値(a)を加えた値を前記サーボ制限値の絶対値とする請求項1または2に記載のステアリング制御装置。
- 前記サーボ制限値演算部は、前記トルク制限値及び前記補正制御量に基づいて前記サーボ制限値を演算する請求項1または2に記載のステアリング制御装置。
- 前記サーボ制限値演算部は、
前記サーボ制限値の絶対値を前記トルク制限値の絶対値以上、且つ、前記トルク制限値の絶対値に正の拡大値(a)を加えた値以下に設定する請求項4に記載のステアリング制御装置。 - 前記サーボ制限値演算部は、
前記サーボ制限値の上限値について前記補正制御量が負の値のとき、及び、前記サーボ制限値の下限値について前記補正制御量が正の値のとき、前記トルク制限値から前記補正制御量を減じた値を前記サーボ制限値とする請求項5に記載のステアリング制御装置。 - 前記サーボ制限値演算部は、前記トルク制限値、及び、前記操舵状態量である操舵速度(ω)又は操舵角(θ)に基づいて前記サーボ制限値を演算する請求項1または2に記載のステアリング制御装置。
- 前記サーボ制限値演算部は、
前記サーボ制限値の絶対値を前記トルク制限値の絶対値以上、且つ、前記トルク制限値の絶対値に正の拡大値(a)を加えた値以下に設定し、さらに、
操舵速度又は操舵角の絶対値に正の係数を乗じた値を前記トルク制限値の絶対値に加えた値を前記サーボ制限値の絶対値とする請求項7に記載のステアリング制御装置。 - 前記補正制御演算部(51)は、前記操舵状態量である操舵速度(ω)、及び車速に応じてアシストトルクを減衰させる収斂制御により前記補正制御量を演算する請求項1〜8のいずれか一項に記載のステアリング制御装置。
- 前記補正制御演算部(54)は、前記操舵状態量である操舵角(θ)、及び車速に応じてハンドルを中立位置に向けさせるアクティブリターン制御により前記補正制御量を演算する請求項1〜8のいずれか一項に記載のステアリング制御装置。
- 前記サーボ制御器において、操舵トルクと前記目標操舵トルクとの偏差を積分する積分器の出力の前回値、又は、前記サーボ制御器の出力の前回値を積分した値が前記サーボ制限値により制限される請求項1〜10のいずれか一項に記載のステアリング御装置。
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