JP4398486B2 - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

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この発明は、車両に対する外乱の発生を検出する外乱発生検出手段を備えた車両用操舵制御装置に関する。
一般的に、直進走行中の車両が強い横風を受けたり、轍路面やカント路面に進入したりすると、車両に対する外乱(外乱トルク)によってハンドルが取られ、操舵安定感が損なわれる可能性がある。
そこで、例えば電動モータによって操舵トルクを補助し、車両の安定化制御を行うために、外乱の発生を正確に検出する必要がある。
外乱の発生を検出するために、従来の電動パワーステアリング装置は、ステアリング系の操舵トルクを検出して操舵トルク信号を出力する操舵トルク検出手段と、ステアリング系の操舵角を検出して操舵角信号を出力する操舵角検出手段と、ステアリング系の操舵回転速度を検出して操舵回転速度信号を出力する操舵回転速度検出手段と、操舵角信号と操舵回転速度信号との符号(方向)が一致し、かつ操舵トルク信号の符号(方向)が一致しない場合に、外乱操舵状態と判定する外乱操舵判定手段とを備え、外乱を抑制するように操舵トルクを補正している(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の電動パワーステアリング装置は、舵角変化量演算手段によって求められた舵角の変化量と、操舵トルク変化量演算手段によって求められた操舵トルクの変化量との比である舵角変化対操舵トルク変化比を求める手段と、求められた舵角変化対操舵トルク変化比が所定値以上であるときに、車両に対して外乱が発生したものと判定する外乱発生判定手段と、外乱発生判定手段によって外乱が発生したものと判定されたことに応答して、外乱の影響を打ち消す方向への操舵補助力が増加するように電動モータを駆動制御するモータ制御手段とを備えている(例えば、特許文献2参照)。
また、従来の車両用操舵装置は、ヨーレートセンサおよび横加速度センサの少なくとも一方を含み、ヨーレートまたは横加速度に応じて車両に対する外乱を検出する車両挙動検出手段を備え、車両挙動検出手段からの検出値に基づいて、外乱を抑制する方向に補助反力トルクを発生させている(例えば、特許文献3参照)。
特開平8−268309号公報 特開2002−264832号公報 特開2000−25630号公報
上記特許文献1に記載された従来の電動パワーステアリング装置では、操舵角信号と操舵回転速度信号との符号が一致し、かつ操舵トルク信号の符号が一致しない場合に、車両に対する外乱の発生を検出している。また、上記特許文献2に記載された従来の電動パワーステアリング装置では、舵角および操舵トルクの変化量に基づいて、外乱の発生を検出している。
しかしながら、操舵トルクには、ステアリング系に発生する摩擦トルクが含まれているので、操舵トルクが小さい領域では、外乱の発生を正確に検出することができないという問題点があった。
また、上記特許文献3に記載された従来の車両用操舵装置では、外乱の発生を検出するために、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ、または横加速度を検出する横加速度センサが必要となる。
しかしながら、外乱の発生によって車両挙動が乱れる車両には、ホイルベースの短い軽自動車や小型車が多いので、コスト面でセンサを追加することが困難であるという問題点があった。また、センサを追加することにより、装置の構成が複雑になるという問題点もあった。
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、その目的は、操舵トルクが小さい領域においても、安価かつ簡素な構成で外乱の発生を正確に検出することができるとともに、外乱を抑制して車両の安定化制御を行うことができる車両用操舵制御装置を提供することにある。
この発明に係る車両用操舵制御装置は、車両の運転者による操舵トルクを補助するためのアシストトルクを演算するアシストトルク演算手段と、車両の車輪が路面から受ける実路面反力トルクを検出する路面反力トルク検出手段と、車両の車速を検出する車速検出手段と、車両のハンドルのハンドル角を検出するハンドル角検出手段と、車速およびハンドル角に基づいて目標路面反力トルクを演算する目標路面反力トルク演算手段と、実路面反力トルクと目標路面反力トルクとの符号を比較して、車両に対する外乱の発生を検出し、外乱状態信号を出力する外乱発生検出手段と、を備え、アシストトルク演算手段は、アシストトルクを補償するための補償トルクを演算する粘性補償手段および反力補償手段の少なくとも一方を含み、粘性補償手段および反力補償手段の少なくとも一方は、外乱状態信号に基づいて、外乱を抑制するように補償トルクを演算するものである。
この発明の車両用操舵制御装置によれば、外乱発生検出手段は、摩擦トルクを含まない実路面反力トルクと目標路面反力トルクとの符号を比較して、車両に対する外乱の発生を検出する。また、アシストトルク演算手段は、アシストトルクを補償するための補償トルクを演算する粘性補償手段および反力補償手段の少なくとも一方を含み、粘性補償手段および反力補償手段の少なくとも一方は、外乱状態信号に基づいて、外乱を抑制するように補償トルクを演算する。
そのため、操舵トルクが小さい領域においても、安価かつ簡素な構成で外乱の発生を正確に検出することができるとともに、外乱を抑制して車両の安定化制御を行うことができる。
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において同一、または相当する部材、部位については、同一符号を付して説明する。
なお、以下の実施の形態では、この車両用操舵装置が自動車に搭載されている場合について説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る車両用操舵制御装置のステアリング機構1を示す構成図である。
図1において、ステアリング機構1は、ハンドル2と、ステアリング軸3と、ステアリングギアボックス4と、ハンドル角検出器5(ハンドル角検出手段)と、トルクセンサ6と、アシストモータ7(モータ)と、ラックアンドピニオン機構8と、タイヤ9(車輪)と、EPS(Electric Power Steering)制御ユニット100(以下、「制御ユニット100」と略称する)と、車速検出器10(車速検出手段)と、モータ速度検出器11(モータ速度検出手段)と、路面反力トルク検出器12(路面反力トルク検出手段)とを備えている。
ここで、ステアリング機構1には、電源装置(図示せず)から電力が供給されている。
また、ハンドル角検出器5、トルクセンサ6、アシストモータ7、車速検出器10、モータ速度検出器11および路面反力トルク検出器12は、それぞれケーブルを介して制御ユニット100に電気的に接続されている。
自動車の運転者が操舵するハンドル2は、ステアリング軸3の一端に連結されている。また、ハンドル2には、ハンドル角Thetaを検出して制御ユニット100に出力するハンドル角検出器5が取り付けられている。
ステアリング軸3には、運転者の操舵による操舵トルクThdlを検出して制御ユニット100に出力するトルクセンサ6が取り付けられている。また、ステアリング軸3には、操舵トルクThdlを補助するためのアシストトルクTassistを発生する電動のアシストモータ7が、減速ギア(図示せず)を介して取り付けられている。
ステアリング軸3の他端には、合成トルク(操舵トルクThdlとアシストトルクTassistとを足しあわせたトルク)を数倍に増幅するステアリングギアボックス4が連結されている。
また、ステアリングギアボックス4には、回転運動を往復運動に変換するラックアンドピニオン機構8を介して、タイヤ9が取り付けられている。
車速検出器10は、車両の車速Vを検出して制御ユニット100に出力する。モータ速度検出器11は、アシストモータ7のモータ速度(回転速度)Smtrを検出して制御ユニット100に出力する。また、路面反力トルク検出器12は、タイヤ9が路面から受ける実路面反力トルクTalignを検出して制御ユニット100に出力する。
制御ユニット100には、ハンドル角Theta、操舵トルクThdl、車速V、モータ速度Smtr、実路面反力トルクTalign、アシストモータ7のモータ検出電流Imtr、およびアシストモータ7のモータ検出電圧Vmtrが入力される。
また、制御ユニット100は、上記の入力に基づいてアシストモータ7にアシストトルクTassistを発生させるための目標電流値を演算し、アシストモータ7にモータ駆動電流Idriveを出力する。
ここで、ステアリング軸3に生じるステアリング軸反力トルクTtranは、ステアリング軸3に換算された路面反力トルクである。また、ステアリング軸反力トルクTtranは、実路面反力トルクTalignと全体摩擦トルクTfric(図示せず)とを加算した値である。
なお、全体摩擦トルクTfricは、アシストモータ7を含むステアリング機構1全体に発生する摩擦トルクである。
すなわち、ステアリング軸反力トルクTtranは、次式(1)で表される。
Ttran=Talign+Tfric・・・(1)
また、全体摩擦トルクTfricは、アシストモータ7とステアリング軸3との間に設けられた減速ギアのギア比Ggearをモータ摩擦トルクTmfricに乗じた値と、軸摩擦トルクTfrpとを加算した値である。
なお、モータ摩擦トルクTmfricは、アシストモータ7のみに発生する摩擦トルクであり、軸摩擦トルクTfrpは、アシストモータ7を考慮しない状態でステアリング機構1に発生する摩擦トルクである。
これらの摩擦トルクの関係は、次式(2)で表される。
Tfric=Tmfric・Ggear+Tfrp・・・(2)
この車両用操舵制御装置は、運転者がハンドル2を操舵したときの操舵トルクThdlをトルクセンサ6で検出し、その操舵トルクThdlに応じたアシストトルクTassistを発生させることを主な機能とする。
また、力学的には、操舵トルクThdlとアシストトルクTassistとの和が、ステアリング軸反力トルクTtranに抗してステアリング軸3を回転させる。また、ハンドル2を操舵する際には、アシストモータ7の慣性によって生じる慣性トルクも作用する。
そのため、アシストモータ7の慣性トルクをJ・dω/dtとすると、ステアリング軸反力トルクTtranは、次式(3)で表される。
Ttran=Thdl+Tassist−J・dω/dt・・・(3)
また、アシストモータ7によるアシストトルクTassistは、アシストモータ7のトルク定数をKtとすると、上記減速ギアのギア比Ggearおよびモータ検出電流Imtrを用いて、次式(4)で表される。
Tassist=Ggear・Kt・Imtr・・・(4)
また、ステアリング軸反力トルクTtranは、上記式(2)を用いて上記式(1)を変形することにより、次式(5)で表される。
Ttran=Talign+(Tmfric・Ggear+Tfrp)・・・(5)
制御ユニット100は、演算した目標電流値と、モータ検出電流Imtrとが一致するように電流制御し、モータ駆動電流Idriveを出力する。
アシストモータ7は、モータ駆動電流Idriveにトルク定数Ktと減速ギアのギア比Ggearとを乗じたトルクを発生し、運転者による操舵トルクThdlを補助する。
図2は、図1の制御ユニット100をアシストモータ7とともに示すブロック図である。
図2において、制御ユニット100は、車速検出部13と、操舵トルク検出部14と、モータ速度検出部15と、モータ加速度検出部16と、ハンドル角検出部17と、路面反力トルク検出部18と、目標路面反力トルク演算部19(目標路面反力トルク演算手段)と、外乱発生検出部20(外乱発生検出手段)と、アシストトルク演算部21(アシストトルク演算手段)と、モータ電流演算部22と、モータ電流検出部23と、比較部24と、モータ駆動部25とを有している。
ここで、制御ユニット100は、CPUとプログラムを格納したメモリとを有するマイクロプロセッサ(図示せず)で構成されており、制御ユニット100を構成する各ブロックは、メモリ内にソフトウェアとして記憶されている。
車速検出部13は、車速検出器10が出力した車速Vを受けて車速信号V(s)を出力する。操舵トルク検出部14は、トルクセンサ6が出力した操舵トルクThdlを受けて操舵トルク信号Thdl(s)を出力する。
モータ速度検出部15は、モータ速度検出器11が出力したモータ速度Smtrを受けてモータ速度信号Smtr(s)を出力する。モータ加速度検出部16は、モータ速度信号Smtr(s)を微分してモータ加速度信号Amtr(s)を出力する。
なお、モータ速度検出部15は、モータ電流検出部23が出力したモータ検出電流信号Imtr(s)と、モータ電圧検出部(図示せず)が出力したモータ検出電圧信号Vmtr(s)とに基づいて、モータ速度信号Smtr(s)を出力してもよい。
ハンドル角検出部17は、ハンドル角検出器5が出力したハンドル角Thetaを受けてハンドル角信号Theta(s)を出力する。路面反力トルク検出部18は、路面反力トルク検出器12が出力した実路面反力トルクTalignを受けて実路面反力トルク信号Talign_act(s)を出力する。
実路面反力トルクTalignを検出する路面反力トルク検出器12は、例えばタイヤ9に取り付けられたロードセル(図示せず)であり、ロードセルに設けられた歪みゲージの変形を実路面反力トルクTalignとして出力する。
目標路面反力トルク演算部19は、車速Vおよびハンドル角Thetaと、目標路面反力トルクTalign_refとの関係が記された車速・ハンドル角−目標路面反力トルクマップを有している。
目標路面反力トルク演算部19は、車速検出部13からの車速信号V(s)と、ハンドル角検出部17からのハンドル角信号Theta(s)とに基づいて、この車速・ハンドル角−目標路面反力トルクマップから目標路面反力トルク信号Talign_ref(s)を演算する。
外乱発生検出部20は、実路面反力トルク信号Talign_act(s)と目標路面反力トルク信号Talign_ref(s)とに基づいて、車両に対する外乱の発生の有無を検出し、外乱状態信号Dist(s)を出力する。
外乱発生検出部20は、符号比較部26と、比率演算部27と、補正部28(補正手段)とを含んでいる。
符号比較部26は、路面反力トルク検出部18からの実路面反力トルク信号Talign_act(s)と、目標路面反力トルク演算部19からの目標路面反力トルク信号Talign_ref(s)との符号を比較し、外乱の発生の有無を検出して、外乱検出信号Dist_sgn(s)を出力する。
すなわち、符号比較部26は、実路面反力トルク信号Talign_act(s)と、目標路面反力トルク信号Talign_ref(s)との符号が一致しない場合に、外乱が発生したとして外乱検出信号Dist_sgn(s)を「1」で出力する。また、実路面反力トルク信号Talign_act(s)と、目標路面反力トルク信号Talign_ref(s)との符号が一致する場合に、外乱が発生していない(通常操舵状態)として外乱検出信号Dist_sgn(s)を「0」で出力する。
比率演算部27は、路面反力トルク検出部18からの実路面反力トルク信号Talign_act(s)と、目標路面反力トルク演算部19からの目標路面反力トルク信号Talign_ref(s)との比率を演算し、符号比較部26からの外乱検出信号Dist_sgn(s)とともに、外乱の発生度合い(外乱の状態)を示す外乱トルク比率信号Dist_ratio(s)を出力する。
なお、車両に対する外乱の影響は、車両の種類や車速Vによってそれぞれ異なる。そのため、外乱トルク比率信号Dist_ratio(s)を補正する必要がある。
補正部28は、車速Vと、外乱トルク比率信号Dist_ratio(s)を補正するための比率補正ゲインとの関係が記された車速−比率補正ゲインマップを有している。この車速−比率補正ゲインマップは、車両の種類に応じて設定されている。また、比率補正ゲインは、車速Vに応じて上下限値が設定されてもよい。
補正部28は、車速検出部13からの車速信号V(s)に基づいて、この車速−比率補正ゲインマップから比率補正ゲインを演算し、比率演算部27からの外乱トルク比率信号Dist_ratio(s)に比率補正ゲインを乗算して、外乱状態信号Dist(s)を出力する。
アシストトルク演算部21には、車速信号V(s)、操舵トルク信号Thdl(s)、モータ速度信号Smtr(s)、モータ加速度信号Amtr(s)、実路面反力トルク信号Talign_act(s)および外乱状態信号Dist(s)が入力される。
アシストトルク演算部21は、上記の入力に基づいて、操舵トルクThdlを補助するためのアシストトルクTassistを演算し、アシストモータ7にアシストトルクTassistを発生させるためのアシストトルク信号Tassist(s)を出力する。
モータ電流演算部22は、アシストトルク信号Tassist(s)に基づいて、アシストモータ7にアシストトルクTassistを発生させるための目標電流値を演算し、目標電流信号Idrive(s)を出力する。
モータ電流検出部23は、アシストモータ7に流れるモータ検出電流Imtrを受けて、モータ検出電流信号Imtr(s)を出力する。比較部24は、目標電流信号Idrive(s)とモータ検出電流信号Imtr(s)との偏差を出力する。
モータ駆動部25は、目標電流信号Idrive(s)とモータ検出電流信号Imtr(s)との偏差を零とするように、モータ駆動電流Idriveを出力する。
図3は、図2のアシストトルク演算部21を詳細に示すブロック図である。
図3において、アシストトルク演算部21は、外乱種類検出部29(外乱種類検出手段)と、アシストマップ補償部30と、慣性補償部31と、粘性補償部32(粘性補償手段)と、反力補償部33(反力補償手段)と、加算部34とを有している。
発生周波数に応じて外乱の種類を検出する外乱種類検出部29は、車両に対する外乱が、あらかじめ設定された所定周波数よりも高い周波数成分からなる高周波外乱であることを検出するハイパスフィルタ35(高周波外乱検出手段、以下、「HPF35」と称する)を含んでいる。
外乱種類検出部29は、外乱発生検出部20からの外乱状態信号Dist(s)を受けて、高周波外乱の発生度合いを示す高周波外乱状態信号Dist_high(s)を出力する。
ここで、高周波外乱とは、時間的変化の大きな外乱であり、HPF35に外乱状態信号Dist(s)を通した結果出力される信号が、高周波外乱状態信号Dist_high(s)となる。
アシストマップ補償部30は、車速Vおよび操舵トルクThdlと、操舵トルクThdlを補助するためのアシストマップ補償トルクmapとの関係が記された車速・操舵トルク−アシストマップ補償トルクマップを有している。
アシストマップ補償部30は、車速検出部13がからの車速信号V(s)と操舵トルク検出部14からの操舵トルク信号Thdl(s)とに基づいて、アシストマップ補償トルク信号map(s)を出力する。
慣性補償部31は、車速Vおよびモータ加速度Amtrと、ステアリング系全体の慣性感を減ずるための慣性補償トルクinerとの関係が記された車速・モータ加速度−慣性補償トルクマップを有している。
慣性補償部31は、車速検出部13からの車速信号V(s)とモータ加速度検出部16からのモータ加速度信号Amtr(s)とに基づいて、慣性補償トルク信号iner(s)を出力する。
粘性補償部32は、車速V、モータ速度Smtrおよび外乱種類検出部29で検出された高周波外乱と、ハンドル2の振動を抑制するための粘性補償トルクdamp(補償トルク)との関係が記された車速・モータ速度・高周波外乱−粘性補償トルクマップを有している。
粘性補償部32は、車速検出部13からの車速信号V(s)、モータ速度検出部15からのモータ速度信号Smtr(s)および外乱種類検出部29からの高周波外乱状態信号Dist_high(s)に基づいて、粘性補償トルク信号damp(s)を出力する。
反力補償部33は、車速Vおよび実路面反力トルクTalignと、運転者の反操舵方向に働く反力補償トルクretとの関係が記された車速・実路面反力トルク−反力補償トルクマップを有している。
反力補償部33は、車速検出部13からの車速信号V(s)と路面反力トルク検出部18からの実路面反力トルク信号Talign_act(s)とに基づいて、反力補償トルク信号ret(s)を出力する。
加算部34には、アシストマップ補償トルク信号map(s)、慣性補償トルク信号iner(s)、粘性補償トルク信号damp(s)および反力補償トルク信号ret(s)が入力される。加算部34は、上記の入力を加算して、アシストトルク信号Tassist(s)を出力する。
以下、図1〜3とともに、図4のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1に係るアシストトルク演算部21の粘性補償動作について説明する。
まず、アシストトルク演算部21は、外乱発生検出部20が出力した外乱状態信号Dist(s)を読み込んで、メモリに記憶する(ステップS51)。
続いて、外乱種類検出部29は、外乱状態信号Dist(s)から高周波外乱を検出し、高周波外乱の発生度合いを示す高周波外乱状態信号Dist_high(s)を出力する(ステップS52)。
次に、アシストトルク演算部21は、車速検出部13が出力した車速信号V(s)を読み込んでメモリに記憶する(ステップS53)とともに、モータ速度検出部15が出力したモータ速度信号Smtr(s)を読み込んでメモリに記憶する(ステップS54)。
続いて、粘性補償部32は、高周波外乱状態信号Dist_high(s)、車速信号V(s)およびモータ速度信号Smtr(s)に基づいて、粘性補償トルクdampを演算し、粘性補償トルク信号damp(s)を出力する(ステップS55)。
次に、加算部34は、粘性補償トルク信号damp(s)と、他の補償部(アシストマップ補償部30、慣性補償部31、反力補償部33)からの補償トルク信号を加算して、アシストトルク信号Tassist(s)を出力し(ステップS56)、図4の処理を終了する。
ここで、粘性補償部32は、車速信号V(s)とモータ速度信号Smtr(s)とに基づいて粘性補償トルクdampを演算するが、粘性補償トルクdampは、モータ速度Smtrが高くなるほど大きな値となる。
また、例えば轍路面等からの高周波外乱は、あらかじめ設定された所定周波数よりも高い周波数成分からなる外乱トルクであり、モータ速度Smtrに対して影響を与える。
そのため、外乱種類検出部29によって高周波外乱が検出された場合に、高周波外乱状態信号Dist_high(s)に応じて、粘性補償トルクdampが大きくなるように補正されることにより、高周波外乱による影響を抑制することができる。
以下、図5を参照しながら、アシストトルク演算部21の粘性補償動作の効果について説明する。
図5は、直進走行をしている車両に高周波外乱(例えば、轍路面からの外乱)が発生した際に、粘性補償動作を実行した場合(外乱抑制制御)、および粘性補償動作を実行しない場合(通常制御)における時間とハンドル角および粘性補償トルクdampとの関係をそれぞれ示す説明図である。
図5において、車両が轍路面に進入すると、轍路面からの高周波外乱が発生し、ハンドル2が取られてハンドル角Thetaが変化する(破線の丸印参照)。
このとき、粘性補償部32は、ハンドル2の振動を止めるために、粘性補償トルクdampを増加させる。
これにより、粘性補償動作を実行しない場合と比較して、高周波外乱によるハンドル取られ角を低減し、ハンドル2の振動を抑制することができる。
この発明の実施の形態1に係る車両用操舵制御装置によれば、外乱発生検出部20は、摩擦トルクを含まない実路面反力トルク信号Talign_act(s)と、目標路面反力トルク信号Talign_ref(s)との符号を比較して、車両に対する外乱の発生を検出し、外乱状態信号Dist(s)を出力する。また、アシストトルク演算部21は、アシストトルクTassistを補償するための粘性補償トルクdampを演算する粘性補償部32を含み、粘性補償部32は、外乱状態信号Dist(s)に基づいて、外乱を抑制するように粘性補償トルクdampを演算し、粘性補償トルク信号damp(s)を出力する。
そのため、操舵トルクThdlが小さい領域においても、安価かつ簡素な構成で外乱の発生を正確に検出することができるとともに、外乱を抑制して車両の安定化制御を行うことができる。
すなわち、外乱発生検出部20の符号比較部26は、実路面反力トルク信号Talign_act(s)と目標路面反力トルク信号Talign_ref(s)との符号を比較し、外乱の発生の有無を検出して、外乱検出信号Dist_sgn(s)を出力する。
ここで、タイヤ9が路面から受ける実路面反力トルクTalignは、ステアリング軸反力トルクTtranとは異なり摩擦トルクを含んでいない。
そのため、操舵トルクThdlが小さい領域においても、外乱の発生を正確に検出することができる。また、外乱の発生度合いが小さい領域から車両の安定化制御を行うことができるので、運転者に制御介入時の違和感を与えることを防止することができる。
また、ヨーレートセンサや横加速度センサを必要としないので、安価かつ簡素な構成を実現することができる。
また、タイヤ9に発生する実路面反力トルクTalignに基づいて外乱の発生を検出するので、雪道等の滑りやすい路面を走行している場合であっても、外乱の発生を正確に検出することができる。
また、外乱発生検出部20の比率演算部27は、実路面反力トルク信号Talign_act(s)と、目標路面反力トルク信号Talign_ref(s)との比率を演算し、外乱検出信号Dist_sgn(s)とともに、外乱の発生度合いを示す外乱トルク比率信号Dist_ratio(s)を出力する。
そのため、外乱の発生度合いを正確に演算することができ、その結果、車両の安定化制御を適切に行うことができる。
また、外乱発生検出部20の補正部28は、車速信号V(s)に基づいて比率演算ゲインを演算し、外乱トルク比率信号Dist_ratio(s)に比率演算ゲインを乗算して、外乱状態信号Dist(s)を出力する。
そのため、車速Vに応じて車両の安定化制御をより適切に行うことができる。
また、アシストトルク演算部21の外乱種類検出部29は、車両に対する外乱が、あらかじめ設定された所定周波数よりも高い周波数成分からなる高周波外乱であることを検出するHPF35を含み、外乱発生検出部20からの外乱状態信号Dist(s)を受けて、高周波外乱の発生度合いを示す高周波外乱状態信号Dist_high(s)を出力する。
また、アシストトルク演算部21の粘性補償部32は、車速信号V(s)、モータ速度信号Smtr(s)および高周波外乱状態信号Dist_high(s)に基づいて、ハンドル2の振動を抑制するための粘性補償トルクdampを演算し、粘性補償トルク信号damp(s)を出力する。
そのため、安価かつ簡素な構成で外乱の種類を検出することができるとともに、外乱の発生周波数に応じて、車両の安定化制御をより適切に行うことができる。
なお、上記実施の形態1の粘性補償部32は、車速・モータ速度・高周波外乱−粘性補償トルクマップを有し、車速信号V(s)、モータ速度信号Smtr(s)および高周波外乱状態信号Dist_high(s)に基づいて、粘性補償トルク信号damp(s)を出力すると説明した。
しかしながら、これに限定されず、粘性補償部32は、車速Vおよびモータ速度Smtrと、粘性補償トルクdampとの関係が記された車速・モータ速度−粘性補償トルクマップ、並びに、高周波外乱と粘性補償トルクdampを補正するためのトルク補正ゲインとの関係が記された高周波外乱−トルク補正ゲインマップを有していてもよい。
このとき、粘性補償部32は、まず、車速信号V(s)とモータ速度信号Smtr(s)とに基づいて、粘性補償トルクdampを演算する。続いて、粘性補償部32は、高周波外乱状態信号Dist_high(s)に基づいて、トルク補正ゲインを演算する。次に、粘性補償部32は、粘性補償トルクdampにトルク補正ゲインを乗算して、粘性補償トルク信号damp(s)として出力する。
この場合も、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態1に係る車両用操舵制御装置の特徴を明確にするために、アシストトルク演算部21における補償部を、アシストマップ補償部30、慣性補償部31、粘性補償部32および反力補償部33に限定し、アシストトルク演算部21への入力信号も限定して示している。
しかしながら、実際のアシストトルク演算部21は、これらの信号以外にも様々な信号を用いてアシストトルクTassistを演算している。本実施の形態に係る車両用操舵装置は、何れの車両用操舵装置にも適用することができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、外乱状態信号Dist(s)から高周波外乱を検出し、高周波外乱による影響を低減したが、これに限定されず、外乱状態信号Dist(s)から低周波外乱を検出し、低周波外乱による影響を低減してもよい。
図6は、この発明の実施の形態2に係る車両用操舵制御装置のアシストトルク演算部21Aを詳細に示すブロック図である。
図6において、アシストトルク演算部21Aは、図3に示した外乱種類検出部29、粘性補償部32および反力補償部33に代えて、外乱種類検出部29A、粘性補償部32Aおよび反力補償部33Aを有している。
発生周波数に応じて外乱の種類を検出する外乱種類検出部29Aは、車両に対する外乱が、あらかじめ設定された所定周波数よりも低い周波数成分からなる低周波外乱であることを検出するローパスフィルタ36(低周波外乱検出手段、以下、「LPF36」と称する)を含んでいる。
外乱種類検出部29Aは、外乱発生検出部20からの外乱状態信号Dist(s)を受けて、低周波外乱の発生度合いを示す低周波外乱状態信号Dist_low(s)を出力する。
ここで、低周波外乱とは、時間的変化の小さな外乱であり、LPF36に外乱状態信号Dist(s)を通した結果出力される信号が、低周波外乱状態信号Dist_low(s)となる。
粘性補償部32Aは、車速Vおよびモータ速度Smtrと、粘性補償トルクdamp(補償トルク)との関係が記された車速・モータ速度−粘性補償トルクマップを有している。
粘性補償部32Aは、車速検出部13からの車速信号V(s)とモータ速度検出部15からのモータ速度信号Smtr(s)とに基づいて、粘性補償トルク信号damp(s)を出力する。
反力補償部33Aは、車速V、実路面反力トルクTalignおよび外乱種類検出部29Aで検出された低周波外乱と、反力補償トルクretとの関係が記された車速・実路面反力トルク・低周波外乱−反力補償トルクマップを有している。
反力補償部33Aは、車速検出部13からの車速信号V(s)、路面反力トルク検出部18からの実路面反力トルク信号Talign_act(s)および外乱種類検出部29Aからの低周波外乱状態信号Dist_low(s)に基づいて、反力補償トルク信号ret(s)を出力する。
その他の構成については、前述の実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
以下、図1、2、6とともに、図7のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態2に係るアシストトルク演算部21Aの反力補償動作について説明する。
まず、アシストトルク演算部21Aは、外乱発生検出部20が出力した外乱状態信号Dist(s)を読み込んで、メモリに記憶する(ステップS61)。
続いて、外乱種類検出部29Aは、外乱状態信号Dist(s)から低周波外乱を検出し、低周波外乱の発生度合いを示す低周波外乱状態信号Dist_low(s)を出力する(ステップS62)。
次に、アシストトルク演算部21Aは、車速検出部13が出力した車速信号V(s)を読み込んでメモリに記憶する(ステップS63)とともに、路面反力トルク検出部18が出力した実路面反力トルク信号Talign_act(s)を読み込んでメモリに記憶する(ステップS64)。
続いて、反力補償部33Aは、低周波外乱状態信号Dist_low(s)、車速信号V(s)および実路面反力トルク信号Talign_act(s)に基づいて、反力補償トルクretを演算し、反力補償トルク信号ret(s)を出力する(ステップS65)。
次に、加算部34は、反力補償トルク信号ret(s)と、他の補償部(アシストマップ補償部30、慣性補償部31、粘性補償部32A)からの補償トルク信号を加算して、アシストトルク信号Tassist(s)を出力し(ステップS66)、図7の処理を終了する。
ここで、反力補償部33Aは、車速信号V(s)と実路面反力トルク信号Talign_act(s)とに基づいて反力補償トルクretを演算するが、反力補償トルクretは、実路面反力トルクTalignが大きくなるほど大きな値となる。
また、例えばカント路面等からの低周波外乱は、あらかじめ設定された所定周波数よりも低い周波数成分からなる外乱トルクであり、実路面反力トルクTalignに対して影響を与える。
そのため、外乱種類検出部29Aによって低周波外乱が検出された場合に、低周波外乱状態信号Dist_low(s)に応じて、反力補償トルクretが大きくなるように補正されることにより、低周波外乱による影響を抑制することができる。
以下、図8を参照しながら、アシストトルク演算部21Aの反力補償動作の効果について説明する。
図8は、直進走行をしている車両に低周波外乱(例えば、カント路面からの外乱)が発生した際に、反力補償動作を実行した場合(外乱抑制制御)、および反力補償動作を実行しない場合(通常制御)における時間とハンドルトルクおよび反力補償トルクretとの関係をそれぞれ示す説明図である。
図8において、車両がカント路面に進入すると、カント路面からの低周波外乱が発生し、ハンドルトルクが発生する(破線の丸印参照)。
このとき、反力補償部33Aは、ハンドルトルクを低減するために、反力補償トルクretを増加させる。
これにより、反力補償動作を実行しない場合と比較して、低周波外乱によるハンドルトルクを低減することができる。
この発明の実施の形態2に係る車両用操舵制御装置によれば、アシストトルク演算部21Aの外乱種類検出部29Aは、車両に対する外乱が、あらかじめ設定された所定周波数よりも低い周波数成分からなる低周波外乱であることを検出するLPF36を含み、外乱発生検出部20からの外乱状態信号Dist(s)を受けて、低周波外乱の発生度合いを示す低周波外乱状態信号Dist_low(s)を出力する。
また、アシストトルク演算部21Aの反力補償部33Aは、車速信号V(s)、実路面反力トルク信号Talign_act(s)および高周波外乱状態信号Dist_high(s)に基づいて、反力補償トルクretを演算し、反力補償トルク信号ret(s)を出力する。
そのため、安価かつ簡素な構成で外乱の種類を検出することができるとともに、外乱の発生周波数に応じて、車両の安定化制御をより適切に行うことができる。
なお、上記実施の形態1の外乱種類検出部29が、高周波外乱を検出するHPF35を含み、上記実施の形態2の外乱種類検出部29Aが、低周波外乱を検出するLPF36を含むと説明したが、これに限定されず、外乱種類検出部は、HPFおよびLPFの両方を含んでいてもよい。
これにより、高周波外乱と低周波外乱とが複合された外乱が発生した場合であっても、高周波外乱に応じて粘性補償部32が粘性補償トルクdampを演算し、低周波外乱に応じて反力補償部33Aが反力補償トルクretを演算することによって、車両の安定化制御をより適切に行うことができる。
また、上記実施の形態2の反力補償部33Aは、車速・実路面反力トルク・低周波外乱−反力補償トルクマップを有し、車速信号V(s)、実路面反力トルク信号Talign_act(s)および高周波外乱状態信号Dist_high(s)に基づいて、反力補償トルク信号ret(s)を出力すると説明した。
しかしながら、これに限定されず、反力補償部33Aは、車速Vおよび実路面反力トルクTalignと、反力補償トルクretとの関係が記された車速・実路面反力トルク−反力補償トルクマップ、並びに、低周波外乱と反力補償トルクretを補正するためのトルク補正ゲインとの関係が記された低周波外乱−トルク補正ゲインマップを有していてもよい。
このとき、反力補償部33Aは、まず、車速信号V(s)と実路面反力トルク信号Talign_act(s)とに基づいて、反力補償トルクretを演算する。続いて、反力補償部33Aは、低周波外乱状態信号Dist_low(s)に基づいて、トルク補正ゲインを演算する。次に、反力補償部33Aは、反力補償トルクretにトルク補正ゲインを乗算して、反力補償トルク信号ret(s)として出力する。
この場合も、上記実施の形態2と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態2に係る車両用操舵制御装置の特徴を明確にするために、アシストトルク演算部21Aにおける補償部を、アシストマップ補償部30、慣性補償部31、粘性補償部32Aおよび反力補償部33Aに限定し、アシストトルク演算部21Aへの入力信号も限定して示している。
しかしながら、実際のアシストトルク演算部21Aは、これらの信号以外にも様々な信号を用いてアシストトルクTassistを演算している。本実施の形態に係る車両用操舵装置は、何れの車両用操舵装置にも適用することができる。
また、上記実施の形態1および2の外乱発生検出部20は、比率演算部27を含み、実路面反力トルク信号Talign_act(s)と、目標路面反力トルク信号Talign_ref(s)との比率を演算することにより、外乱の発生度合いを演算している。
しかしながら、これに限定されず、外乱発生検出部20は、比率演算部27の代わりに、偏差演算部を含んでいてもよい。偏差演算部は、実路面反力トルク信号Talign_act(s)と、目標路面反力トルク信号Talign_ref(s)との偏差を演算し、外乱検出信号Dist_sgn(s)とともに、外乱の発生度合いを示す外乱トルク偏差信号Dist_dev(s)を出力する。
この場合も、上記実施の形態1および2と同様の効果を奏することができる。
また、外乱発生検出部20は、より簡単に外乱の発生の有無を検出して外乱状態信号Dist(s)を出力するために、比率演算部27および補正部28を含まず、符号比較部26のみを含んでいてもよい。
また、外乱発生検出部20は、実路面反力トルク信号Talign_act(s)と、目標路面反力トルク信号Talign_ref(s)との比率または偏差が、車両の種類に応じて設定される所定の閾値を超えた場合に、車両に対する外乱の発生を検出してもよい。
これらの場合、装置の構成をさらに簡素化することができる。
実施の形態3.
図9は、この発明の実施の形態3に係る車両用操舵制御装置の制御ユニット100Bをアシストモータ7とともに示すブロック図である。
図9において、制御ユニット100Bは、実路面反力トルクTalignの時間変化率である実路面反力トルク変化率dTalign_actを演算し、実路面反力トルク変化率信号dTalign_act(s)を出力する実路面反力トルク変化率演算部37(実路面反力トルク変化率演算手段)を備えている。
また、制御ユニット100Bは、図2に示した目標路面反力トルク演算部19および外乱発生検出部20に代えて、目標路面反力トルク変化率演算部38(目標路面反力トルク変化率演算手段)および外乱発生検出部20Bとを有している。
なお、アシストトルク演算部21の構成は、前述した実施の形態1と同様なので、詳述を省略する。
目標路面反力トルク変化率演算部38は、車速Vおよびモータ速度Smtrと、目標路面反力トルク変化率dTalign_refとの関係が記された車速・モータ速度−目標路面反力トルク変化率マップを有している。
目標路面反力トルク変化率演算部38は、車速検出部13からの車速信号V(s)と、モータ速度検出部15からのモータ速度信号Smtr(s)とに基づいて、この車速・モータ速度−目標路面反力トルク変化率マップから目標路面反力トルク変化率信号dTalign_ref(s)を演算する。
外乱発生検出部20Bは、実路面反力トルク変化率信号dTalign_act(s)と目標路面反力トルク変化率信号dTalign_ref(s)とに基づいて、車両に対する外乱の発生の有無を検出し、外乱状態信号Dist(s)を出力する。
外乱発生検出部20Bは、符号比較部26Bと、比率演算部27Bと、補正部28(補正手段)とを含んでいる。
符号比較部26Bは、実路面反力トルク変化率演算部37からの実路面反力トルク変化率信号dTalign_act(s)と、目標路面反力トルク変化率演算部38からの目標路面反力トルク変化率信号dTalign_ref(s)との符号を比較し、外乱の発生の有無を検出して、外乱検出信号Dist_sgn(s)を出力する。
すなわち、符号比較部26Bは、実路面反力トルク変化率信号dTalign_act(s)と、目標路面反力トルク変化率信号dTalign_ref(s)との符号が一致しない場合に、外乱が発生したとして外乱検出信号Dist_sgn(s)を「1」で出力する。また、実路面反力トルク変化率信号dTalign_act(s)と、目標路面反力トルク変化率信号dTalign_ref(s)との符号が一致する場合に、外乱が発生していない(通常操舵状態)として外乱検出信号Dist_sgn(s)を「0」で出力する。
比率演算部27Bは、実路面反力トルク変化率演算部37からの実路面反力トルク変化率信号dTalign_act(s)と、目標路面反力トルク変化率演算部38からの目標路面反力トルク変化率信号dTalign_ref(s)との比率を演算し、符号比較部26Bからの外乱検出信号Dist_sgn(s)とともに、外乱の発生度合い(外乱の状態)を示す外乱トルク比率信号Dist_ratio(s)を出力する。
なお、車両に対する外乱の影響は、車両の種類や車速Vによってそれぞれ異なる。そのため、外乱トルク比率信号Dist_ratio(s)を補正する必要がある。
補正部28は、車速Vと、外乱トルク比率信号Dist_ratio(s)を補正するための比率補正ゲインとの関係が記された車速−比率補正ゲインマップを有している。この車速−比率補正ゲインマップは、車両の種類に応じて設定されている。また、比率補正ゲインは、車速Vに応じて上下限値が設定されてもよい。
補正部28は、車速検出部13からの車速信号V(s)に基づいて、この車速−比率補正ゲインマップから比率補正ゲインを演算し、比率演算部27Bからの外乱トルク比率信号Dist_ratio(s)に比率補正ゲインを乗算して、外乱状態信号Dist(s)を出力する。
アシストトルク演算部21には、車速信号V(s)、操舵トルク信号Thdl(s)、モータ速度信号Smtr(s)、モータ加速度信号Amtr(s)、実路面反力トルク信号Talign_act(s)および外乱状態信号Dist(s)が入力される。
アシストトルク演算部21は、上記の入力に基づいて、操舵トルクThdlを補助するためのアシストトルクTassistを演算し、アシストモータ7にアシストトルクTassistを発生させるためのアシストトルク信号Tassist(s)を出力する。
アシストトルク演算部21の外乱種類検出部29は、外乱発生検出部20Bからの外乱状態信号Dist(s)を受けて、高周波外乱の発生度合いを示す高周波外乱状態信号Dist_high(s)を出力する。また、粘性補償部32は、車速検出部13からの車速信号V(s)、モータ速度検出部15からのモータ速度信号Smtr(s)および外乱種類検出部29からの高周波外乱状態信号Dist_high(s)に基づいて、粘性補償トルク信号damp(s)を出力する。
なお、具体的な動作は、前述した実施の形態1と同様なので、詳述を省略する。
この発明の実施の形態3に係る車両用操舵制御装置によれば、外乱発生検出部20Bの符号比較部26Bは、実路面反力トルク変化率信号dTalign_act(s)と、目標路面反力トルク変化率信号dTalign_ref(s)との符号を比較し、外乱の発生の有無を検出して、外乱検出信号Dist_sgn(s)を出力する。
ここで、タイヤ9が路面から受ける実路面反力トルクTalignは、ステアリング軸反力トルクTtranとは異なり摩擦トルクを含んでいない。
そのため、操舵トルクThdlが小さい領域においても、外乱の発生を正確に検出することができる。また、外乱の発生度合いが小さい領域から車両の安定化制御を行うことができるので、運転者に制御介入時の違和感を与えることを防止することができる。
また、ヨーレートセンサや横加速度センサを必要としないので、安価かつ簡素な構成を実現することができる。
また、ハンドル角Thetaを検出して制御ユニット100Bに出力するハンドル角検出器5が不要になるので、装置の構成をさらに簡素化することができる。
また、路面反力トルクの変化率を用いることにより、より早期に外乱の発生を検出することができ、より早期に車両の安定化制御を行うことができる。
また、外乱発生検出部20Bの比率演算部27Bは、実路面反力トルク変化率信号dTalign_act(s)と、目標路面反力トルク変化率信号dTalign_ref(s)との比率を演算し、外乱検出信号Dist_sgn(s)とともに、外乱の発生度合いを示す外乱トルク比率信号Dist_ratio(s)を出力する。
そのため、外乱の発生度合いを正確に演算することができ、その結果、車両の安定化制御を適切に行うことができる。
実施の形態4.
上記実施の形態3では、外乱状態信号Dist(s)から高周波外乱を検出し、高周波外乱による影響を低減したが、これに限定されず、外乱状態信号Dist(s)から低周波外乱を検出し、低周波外乱による影響を低減してもよい。
以下に、外乱状態信号Dist(s)から低周波外乱を検出し、低周波外乱による影響を低減する処理について説明する。
この発明の実施の形態4に係る車両用操舵制御装置の構成は、前述した実施の形態3と同様なので、詳述を省略する。なお、アシストトルク演算部については、前述した実施の形態2のアシストトルク演算部21Aと同様の構成である。
外乱発生検出部20Bは、実路面反力トルク変化率信号dTalign_act(s)と目標路面反力トルク変化率信号dTalign_ref(s)とに基づいて、車両に対する外乱の発生の有無を検出し、外乱状態信号Dist(s)を出力する。
アシストトルク演算部21Aには、車速信号V(s)、操舵トルク信号Thdl(s)、モータ速度信号Smtr(s)、モータ加速度信号Amtr(s)、実路面反力トルク信号Talign_act(s)および外乱状態信号Dist(s)が入力される。
アシストトルク演算部21Aは、上記の入力に基づいて、操舵トルクThdlを補助するためのアシストトルクTassistを演算し、アシストモータ7にアシストトルクTassistを発生させるためのアシストトルク信号Tassist(s)を出力する。
アシストトルク演算部21Aの外乱種類検出部29Aは、外乱発生検出部20Bからの外乱状態信号Dist(s)を受けて、低周波外乱の発生度合いを示す低周波外乱状態信号Dist_low(s)を出力する。また、反力補償部33Aは、車速検出部13からの車速信号V(s)、路面反力トルク検出部18からの実路面反力トルク信号Talign_act(s)および外乱種類検出部29Aからの低周波外乱状態信号Dist_low(s)に基づいて、反力補償トルク信号ret(s)を出力する。
なお、具体的な動作は、前述した実施の形態2と同様なので、詳述を省略する。
この発明の実施の形態4に係る車両用操舵制御装置によれば、上記実施の形態3と同様の効果を奏することができる。
なお、上記実施の形態3の外乱種類検出部29が、高周波外乱を検出し、上記実施の形態4の外乱種類検出部29Aが、低周波外乱を検出すると説明したが、これに限定されず、外乱種類検出部は、高周波外乱および低周波外乱の両方を検出してもよい。
これにより、高周波外乱と低周波外乱とが複合された外乱が発生した場合であっても、高周波外乱に応じて粘性補償部32が粘性補償トルクdampを演算し、低周波外乱に応じて反力補償部33Aが反力補償トルクretを演算することによって、車両の安定化制御をより適切に行うことができる。
また、上記実施の形態3および4の外乱発生検出部20Bは、実路面反力トルク信号Talign_act(s)および目標路面反力トルク信号Talign_ref(s)と、実路面反力トルク変化率信号dTalign_act(s)および目標路面反力トルク変化率信号dTalign_ref(s)とを組み合わせて外乱の発生度合いを演算してもよい。
このとき、制御ユニット100Bは、上記実施の形態1で示したハンドル角検出部17および目標路面反力トルク演算部19を含んでいる。
この場合も、上記実施の形態3および4と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態3および4の外乱発生検出部20Bは、比率演算部27Bを含み、実路面反力トルク変化率信号dTalign_act(s)と、目標路面反力トルク変化率信号dTalign_ref(s)との比率を演算することにより、外乱の発生度合いを演算している。
しかしながら、これに限定されず、外乱発生検出部20Bは、比率演算部27Bの代わりに、偏差演算部を含んでいてもよい。偏差演算部は、実路面反力トルク変化率信号dTalign_act(s)と、目標路面反力トルク変化率信号dTalign_ref(s)との偏差を演算し、外乱検出信号Dist_sgn(s)とともに、外乱の発生度合いを示す外乱トルク偏差信号Dist_dev(s)を出力する。
この場合も、上記実施の形態3および4と同様の効果を奏することができる。
また、外乱発生検出部20Bは、より簡単に外乱の発生の有無を検出して外乱状態信号Dist(s)を出力するために、比率演算部27Bおよび補正部28を含まず、符号比較部26Bのみを含んでいてもよい。
また、外乱発生検出部20Bは、実路面反力トルク変化率信号dTalign_act(s)と、目標路面反力トルク変化率信号dTalign_ref(s)との比率または偏差が、車両の種類に応じて設定される所定の閾値を超えた場合に、車両に対する外乱の発生を検出してもよい。
これらの場合、装置の構成をさらに簡素化することができる。
また、上記実施の形態1〜4の路面反力トルク検出器12は、タイヤ9に取り付けられたロードセルであり、ロードセルに設けられた歪みゲージの変形を実路面反力トルクTalignとして出力すると説明した。
しかしながら、これに限定されず、路面反力トルク検出器は、例えば特開2003−312521号公報に示された方法によって実路面反力トルクTalignを演算してもよい。
この場合、路面反力トルク検出器は、まず操舵トルクThdlおよびモータ検出電流Imtrからステアリング軸反力トルクTtranを演算する。続いて、このステアリング軸反力トルクTtranをローパスフィルタに通して実路面反力トルクTalignを演算する。ローパスフィルタの時定数は、車速Vおよびモータ速度Smtrに応じて演算される。
この場合も、上記実施の形態1〜4と同様の効果を奏することができる。
この発明の実施の形態1に係る車両用操舵制御装置のステアリング機構を示す構成図である。 図1の制御ユニットをアシストモータとともに示すブロック図である。 図2のアシストトルク演算部を詳細に示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るアシストトルク演算部の粘性補償動作を示すフローチャートである。 直進走行をしている車両に高周波外乱が発生した際に、粘性補償動作を実行した場合、および粘性補償動作を実行しない場合における時間とハンドル角および粘性補償トルクとの関係をそれぞれ示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用操舵制御装置のアシストトルク演算部を詳細に示すブロック図である。 この発明の実施の形態2に係るアシストトルク演算部の反力補償動作を示すフローチャートである。 直進走行をしている車両に低周波外乱が発生した際に、反力補償動作を実行した場合、および反力補償動作を実行しない場合における時間とハンドルトルクおよび反力補償トルクとの関係をそれぞれ示す説明図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用操舵制御装置の制御ユニットをアシストモータとともに示すブロック図である。
符号の説明
2 ハンドル、5 ハンドル角検出器(ハンドル角検出手段)、7 アシストモータ(モータ)、9 タイヤ(車輪)、10 車速検出器(車速検出手段)、11 モータ速度検出器(モータ速度検出手段)、12 路面反力トルク検出器(路面反力トルク検出手段)、19 目標路面反力トルク演算部(目標路面反力トルク演算手段)、20、20B 外乱発生検出部(外乱発生検出手段)、21、21A アシストトルク演算部(アシストトルク演算手段)、28 補正部(補正手段)、29、29A 外乱種類検出部(外乱種類検出手段)、32、32A 粘性補償部(粘性補償手段)、33、33A 反力補償部(反力補償手段)、35 ハイパスフィルタ(高周波外乱検出手段)、36 ローパスフィルタ(低周波外乱検出手段)、37 実路面反力トルク変化率演算部(実路面反力トルク変化率演算手段)、38 目標路面反力トルク変化率演算部(目標路面反力トルク変化率演算手段)、damp 粘性補償トルク(補償トルク)、Dist(s) 外乱状態信号、dTalign_act 実路面反力トルク変化率、dTalign_ref 目標路面反力トルク変化率、ret 反力補償トルク(補償トルク)、Smtr モータ速度、Talign 実路面反力トルク、Talign_ref 目標路面反力トルク、Tassist アシストトルク、Thdl 操舵トルク、Theta ハンドル角、V 車速。

Claims (11)

  1. 車両の運転者による操舵トルクを補助するためのアシストトルクを演算するアシストトルク演算手段と、
    前記車両の車輪が路面から受ける実路面反力トルクを検出する路面反力トルク検出手段と、
    前記車両の車速を検出する車速検出手段と、
    前記車両のハンドルのハンドル角を検出するハンドル角検出手段と、
    前記車速および前記ハンドル角に基づいて目標路面反力トルクを演算する目標路面反力トルク演算手段と、
    前記実路面反力トルクと前記目標路面反力トルクとの符号を比較して、前記車両に対する外乱の発生を検出し、外乱状態信号を出力する外乱発生検出手段と、を備え、
    前記アシストトルク演算手段は、
    前記アシストトルクを補償するための補償トルクを演算する粘性補償手段および反力補償手段の少なくとも一方を含み、
    前記粘性補償手段および前記反力補償手段の少なくとも一方は、前記外乱状態信号に基づいて、前記外乱を抑制するように前記補償トルクを演算することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  2. 前記粘性補償手段または前記反力補償手段は、前記実路面反力トルクと前記目標路面反力トルクとの偏差に応じて、前記補償トルクを演算することを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵制御装置。
  3. 前記粘性補償手段または前記反力補償手段は、前記実路面反力トルクと前記目標路面反力トルクとの比率に応じて、前記補償トルクを演算することを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵制御装置。
  4. 前記車速に基づいて、前記実路面反力トルクと前記目標路面反力トルクとの偏差または比率を補正する補正手段を備えたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の車両用操舵制御装置。
  5. 車両の運転者による操舵トルクを補助するためのアシストトルクを演算するアシストトルク演算手段と、
    前記車両の車輪が路面から受ける実路面反力トルクを検出する路面反力トルク検出手段と、
    前記実路面反力トルクの時間変化率である実路面反力トルク変化率を演算する実路面反力トルク変化率演算手段と、
    前記車両の車速を検出する車速検出手段と、
    前記アシストトルクを発生するモータのモータ速度を検出するモータ速度検出手段と、
    前記車速および前記モータ速度に基づいて目標路面反力トルク変化率を演算する目標路面反力トルク変化率演算手段と、
    前記実路面反力トルク変化率と前記目標路面反力トルク変化率との符号を比較して、前記車両に対する外乱の発生を検出し、外乱状態信号を出力する外乱発生検出手段と、を備え、
    前記アシストトルク演算手段は、
    前記アシストトルクを補償するための補償トルクを演算する粘性補償手段および反力補償手段の少なくとも一方を含み、
    前記粘性補償手段および前記反力補償手段の少なくとも一方は、前記外乱状態信号に基づいて、前記外乱を抑制するように前記補償トルクを演算することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  6. 前記粘性補償手段または前記反力補償手段は、前記実路面反力トルク変化率と前記目標路面反力トルク変化率との偏差に応じて、前記補償トルクを演算することを特徴とする請求項5に記載の車両用操舵制御装置。
  7. 前記粘性補償手段または前記反力補償手段は、前記実路面反力トルク変化率と前記目標路面反力トルク変化率との比率に応じて、前記補償トルクを演算することを特徴とする請求項5に記載の車両用操舵制御装置。
  8. 前記車速に基づいて、前記実路面反力トルク変化率と前記目標路面反力トルク変化率との偏差または比率を補正する補正手段を備えたことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の車両用操舵制御装置。
  9. 発生周波数に応じて前記外乱の種類を検出する外乱種類検出手段を備え、
    前記外乱種類検出手段は、
    前記外乱が、所定周波数よりも高い周波数成分からなる高周波外乱であることを検出する高周波外乱検出手段と、
    前記外乱が、前記所定周波数よりも低い周波数成分からなる低周波外乱であることを検出する低周波外乱検出手段と、の少なくとも一方を含み、
    前記粘性補償手段は、前記外乱種類検出手段により前記高周波外乱が検出された場合に、前記補償トルクを演算し、
    前記反力補償手段は、前記外乱種類検出手段により前記低周波外乱が検出された場合に、前記補償トルクを演算することを特徴とする請求項1から請求項8までの何れか1項に記載の車両用操舵制御装置。
  10. 前記高周波外乱検出手段は、ハイパスフィルタを用いて前記高周波外乱を検出することを特徴とする請求項9に記載の車両用操舵制御装置。
  11. 前記低周波外乱検出手段は、ローパスフィルタを用いて前記低周波外乱を検出することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の車両用操舵制御装置。
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