JPWO2016104803A1 - 分散剤 - Google Patents

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Abstract

平均粒子径が小さく、低粘度であり、保存安定性に優れ、且つ、耐熱性が優れる顔料分散体及び着色組成物を得るための分散剤、これを用いた顔料分散体及び着色組成物、及びこれを用いて製造される、カラーフィルターを提供する。[1]分子構造中に式(A)で表される構造単位Aを有し、一分子構造中に含まれる構造単位Aの平均数が1.0以上22.0以下である分散剤、[2]前記[1]に記載の分散剤、有機顔料、及び有機溶媒を含有する、カラーフィルター用顔料分散体、[3]前記[2]に記載のカラーフィルター用着色組成物を用いて製造される、カラーフィルター、[4]工程1:分子構造中に式(B)で表される構造単位Bを有し、一分子構造中に含まれる構造単位Bの平均数が1.0以上22.0以下であるポリアミン化合物と、式(3)で表される化合物と、を反応させる工程を有する、分散剤の製造方法、[5]式(1)で表される、4級アンモニウム塩化合物。

Description

本発明は、分散剤、カラーフィルター用顔料分散体、カラーフィルター用着色組成物、それを用いたカラーフィルター及び4級アンモニウム塩化合物に関する。
近年、電子部品、電池、印刷、液晶表示等の産業分野の発展に伴い、機能性粒子を溶媒に分散させた分散体の需要が高まっている。さらには、顔料等の表面に極性を有する粒子を、有機溶媒等の非水系溶媒に分散させることのできる分散剤の開発が盛んに行われている。
このような分散剤を用いて、例えば顔料を有機溶媒に分散することで、非水系顔料分散体が得られる。液晶表示装置に用いられるカラーフィルターは、前記非水系顔料分散体に、樹脂等を配合した着色組成物をガラス等の透明基板に塗工した後、露光・硬化、現像、熱硬化させるフォトリソグラフィー法等によって製造されている。非水系顔料分散体の製造に用いられる油中分散剤としては、グラフトポリマー等の高分子分散剤が知られており、様々な要求性能を満たすために、分散剤の改良検討が行われている。
例えば、特許文献1には、平均粒子径が小さく、低粘度であり、保存安定性に優れ、良好な再分散性を有するカラーフィルター用顔料分散体を提供することを目的として、アルコキシポリアルキレングリコール基と、4級アンモニウム基とを有し、且つ、特定の構造を有する顔料分散剤、有機顔料、及びエーテル系有機溶媒を含有する、カラーフィルター用顔料分散体が記載されている。
特許文献2には、低露光量であっても、順テーパー形状で且つ耐溶剤性にも優れた画素を形成することができる着色感放射線性組成物を提供することを目的として、着色剤、アルカリ可溶性樹脂、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体、及び2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オンを含有する光重合開始剤を含有する着色放射線性組成物が記載されている。
特許文献3には、分散剤を少量しか用いないでも多量の顔料を微細且つ均一に分散させること、及び製版特性に優れ、薄くても着色濃度が高く、表面平滑性が良好で、且つ不純物が溶出しない高電気信頼性の着色層を形成することを目的として、顔料、特定の分子構造を含み、且つ酸性官能基及びポリエステル鎖を含む共重合体からなる顔料分散剤、酸性官能基を備えた構成単位と光硬化性官能基を備えた構成単位とSP値が10以上で酸性官能基を含まない構成単位とが連結した分子構造を有する共重合体、及び、有機溶剤を含有する、着色レジスト用顔料分散液及び感光性着色組成物が記載されている。また、電気信頼性が高く、且つ広い色再現域を実現することを目的として、当該感光性着色組成物を硬化させて形成したものであることを特徴とするカラーフィルターが記載されている。
国際公開第2014/104289号 特開2010−217872号公報 特開2004−287299号公報
カラーフィルターにおいては、例えば、コントラストを向上させるため、顔料をより微細化することが行われる。しかしながら、顔料等の粒子は微細化することよって粒子同士の凝集力が高まるため、分散体中で粒子同士の凝集が起こり、粒径が増大する。そのため、微細化した粒子を含む分散体の保存安定性は、低下する傾向がある。
そこで、顔料等の粒子表面への吸着に優れる吸着基と溶媒への親和性に優れる分散基を導入した分散剤を用いて、分散特性を向上させる検討が行われている。しかしながら、現状において得られる分散剤は、分散体の微粒化と凝集抑制に改善の余地を有するもの又は、当該分散体の微粒化と凝集抑制に優れる反面、当該顔料分散体を含む着色組成物をカラーフィルターの製造工程に使用する観点からは課題を有していた。具体的には、形成されるパターンが細線化した際に、細線部の密着性が得られないといった現像性の観点から、又は塗膜を熱処理した際に膜厚の変化が生じるといった耐熱性の観点から改善の余地を有するものであった。
そこで、本発明は、平均粒子径が小さく、低粘度であり、保存安定性に優れ、且つ、現像性及び耐熱性に優れる顔料分散体及び着色組成物を得るための分散剤、カラーフィルター用顔料分散体、カラーフィルター用着色組成物、それを用いたカラーフィルター及び4級アンモニウム塩化合物を提供することを課題とする。
本発明者らは、顔料等の粒子の分散体において、式(A)で表される構造単位Aを有し、特定の構造を有する分散剤を用いることで、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、下記の[1]〜[5]に関する。
[1] 分子構造中に式(A)で表される構造単位Aを有し、一分子構造中に含まれる構造単位Aの平均数が1.0以上22.0以下である分散剤。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1は炭素数2以上12以下のアルカンジイル基を示し、Rx2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、aは平均付加モル数を示し、2以上100以下であり、Rは、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基を示し、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、(Mはアニオンを示す。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよい。〕
[2] 前記[1]に記載の分散剤、有機顔料、及び有機溶媒を含有する、カラーフィルター用顔料分散体。
[3] 前記[2]に記載のカラーフィルター用着色組成物を用いて製造される、カラーフィルター。
[4] 工程1:分子構造中に式(B):
Figure 2016104803

〔式中、Rは、同一又は異なっていてもよく、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基を示す。〕で表される構造単位Bを有し、一分子構造中に含まれる構造単位Bの平均数が1以上22以下であるポリアミン化合物と、
式(3):
Figure 2016104803

〔式中、Rx1は炭素数2以上12以下のアルカンジイル基を示し、Rx2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、aは平均付加モル数を示し、2以上100以下であり、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、Yは脱離することでアニオン(Mとなる基を示す。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよい。〕で表される化合物と、を反応させる工程を有する、分散剤の製造方法。
[5] 式(1)で表される、4級アンモニウム塩化合物。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1は炭素数2以上12以下のアルカンジイル基を示し、Rx2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、aは平均付加モル数を示し、2以上100以下であり、Ry1は炭素数2以上4以下のアルカンジイル基を示し、Ry2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、dは平均付加モル数を示し、1以上100以下であり、R、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは、水素原子及び水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基(ただしRと隣接しているRは単結合を示す)を示し、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、(M及び(Mはそれぞれ独立にアニオンを示し、n、p、m、及びkは平均構造単位数を示し、(n+p+m+k)は1.0以上22.0以下であり、(n+p)は1.0以上22.0以下であり、nは0.3以上22.0以下であり、pは0以上11.0以下であり、mは0以上21.0以下であり、kは0以上21.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、n、p、m、kでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
本発明によれば、平均粒子径が小さく、低粘度であり、保存安定性に優れ、且つ、耐熱性に優れる顔料分散体及び着色組成物を得るための分散剤、カラーフィルター用顔料分散体、カラーフィルター用着色組成物、それを用いたカラーフィルター及び4級アンモニウム塩化合物を提供することができる。
本発明の分散剤は、分子構造中に式(A)で表される構造単位A(以下、単に「構造単位A」ともいう)を有し、一分子構造中に含まれる構造単位Aの平均数が1.0以上22.0以下である。
本発明の分散剤は、平均粒子径が小さく、低粘度であり、保存安定性に優れ、且つ、カラーフィルター製造過程における耐熱性に優れる顔料分散体及び着色組成物を得るための分散剤として好適である。その理由は定かではないが、次のように考えられる。
本発明の分散剤は、有機溶媒への親和性が高いポリエステル鎖と、顔料表面への強い吸着性を長期的に維持できる4級アンモニウム基とを有する。カラーフィルター用顔料分散体において、分散剤として本発明の分散剤を使用した場合、本発明の化合物中のポリエステル鎖が有機溶媒中に広がるため、顔料分散体中の有機顔料粒子間に強い斥力が生じる。そのため、顔料同士の凝集を有効に抑えることが可能であり、顔料分散体の粘度を低く維持することが可能であると考えられる。一方、4級アンモニウム基は、有機顔料表面に強く吸着し、その強い吸着性を長期的に維持する。そのため、本発明の分散剤は、溶媒への高い親和性を有するにもかかわらず、顔料表面から脱離しにくいと考えられる。したがって、本発明の分散剤は、分散時の顔料の微粒化に優れ、得られた顔料分散体の高温での長期保存時や、顔料分散体や着色組成物が濃縮される塗工時においても、優れた分散性を維持するものと考えられる。
本発明の分散剤は、高分子化合物でありながら分子あたりの4級アンモニウム基の数(すなわち構造単位Aの数)を少なく、且つ緻密に制御することができる。よって、顔料分散体中の顔料微粒子に対する吸着ロスが少なくなり、更には凝集の原因となる微粒子間の架橋吸着が極めて起こりにくいと考えられる。そのため、本発明のカラーフィルター用顔料分散体は、平均粒子径が小さく、低粘度であり、保存安定性に優れるものと考えられる。
さらに、本発明の分散剤のポリエステル鎖は、有機溶媒を除くことにより相互作用が強まるため、例えば、カラーフィルター用着色組成物に本発明の分散剤を用いると、塗膜形成時の溶媒除去、露光等の現像処理の過程において、塗膜中で疑似架橋構造を形成する。そのため、現像液の浸透や拡散による塗膜の剥離等が抑制され、細線密着性が向上して現像性に優れるとともに、熱処理における膜厚の減少も抑制でき、優れた耐熱性を有すると考えられる。
以下、本発明に用いられる各成分、工程等について説明する。
[分散剤]
本発明の分散剤は、分子構造中に式(A)で表される構造単位Aを有し、一分子構造中に含まれる構造単位Aの平均数が1.0以上22.0以下である。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1は炭素数2以上12以下のアルカンジイル基を示し、Rx2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、aは平均付加モル数を示し、2以上100以下であり、Rは、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基を示し、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、(Mはアニオンを示す。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよい。〕
分散剤一分子構造中に含まれる構造単位Aの平均数は、分散体の分散性及び分散体の保存安定性を向上させる観点から、1.0以上であり、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上であり、同様の観点から、22.0以下であり、好ましくは11.0以下、より好ましくは7.0以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下である。
x1の炭素数は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点、着色組成物の現像性、及び耐熱性を向上させる観点から、2以上であり、好ましくは3以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは5以上であり、同様の観点から、12以下であり、好ましくは10以下、より好ましくは7以下、更に好ましくは6以下、更に好ましくは5以下である。
x1としては、例えば、エチレン基、各種プロパンジイル基、各種ブタンジイル基、各種ペンタンジイル基、各種ヘキサンジイル基、及び各種ヘプタンジイル基から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点、着色組成物の現像性、及び耐熱性を向上させる観点から、好ましくはブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基及びヘキサン−1,6−ジイル基から選ばれる少なくとも1種、より好ましくはペンタン−1,5−ジイル基である。
aは、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点、着色組成物の現像性、及び耐熱性を向上させる観点から、2以上であり、好ましくは10以上、より好ましくは15以上であり、同様の観点から、100以下であり、好ましくは70以下、より好ましくは50以下、更に好ましくは30以下である。
複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、2種以上の〔(C=O)Rx1O〕を有する場合、その配列はランダム、又はブロックのいずれであってもよい。
〔(C=O)Rx1O〕は、分散剤の有機溶媒との親和性の観点、並びに着色組成物の現像性及び耐熱性の観点から、ε−カプロラクトン由来の構成単位、及びδ‐バレロラクトン由来の構成単位から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、ε−カプロラクトン由来の構成単位を含むことがより好ましい。
x2の炭素数は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、1以上であり、好ましくは6以上、より好ましくは10以上であり、同様の観点から、18以下であり、好ましくは16以下、より好ましくは14以下である。
x2は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは脂肪族炭化水素基及び芳香環を有する炭化水素基から選ばれる少なくとも1種、より好ましくは脂肪族炭化水素基、更に好ましくはアルキル基及びアルケニル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくはアルキル基である。
x2としては、例えば、メチル基、エチル基、オクチル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基、オレイル基、ステアリル基、フェニル基、p−オクチルフェニル基、及びp−ノニルフェニル基から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくはメチル基、オクチル基、デシル基、ラウリル基、オレイル基、及びステアリル基から選ばれる少なくとも1種、より好ましくはメチル基、オクチル基、デシル基、及びラウリル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくはオクチル基及びラウリル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくはラウリル基である。
の炭素数は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、10以下であり、好ましくは4以下、より好ましくは2以下であり、そして、好ましくは1以上であり、更に好ましくは1である。
は、好ましくは水酸基で置換されていない炭化水素基である。
は、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、各種プロピル基、及び各種ブチル基から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、好ましくは、メチル基及びエチル基から選ばれる少なくとも1種、より好ましくはメチル基である。
のアルカンジイル基の炭素数は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、1以上であり、好ましくは2以上、より好ましくは3以上であり、分散体の分散性を向上させる観点から、18以下であり、好ましくは14以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは6以下である。
のアルカンジイル基としては、例えば、エチレン基、各種プロパンジイル基、各種ヘキサンジイル基及び各種ノナンジイル基から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくはプロパン−1,3−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、及びノナン−1,9−ジイル基から選ばれる少なくとも1種、より好ましくはプロパン−1,3−ジイル基及びヘキサン−1,6−ジイル基から選ばれる少なくとも1種である。
の炭素数は、本発明の分散剤の製造容易性の観点から、4以下であり、好ましくは3以下、より好ましくは2以下であり、そして、好ましくは1以上であり、更に好ましくは1である。Rとしては、メチレン基が好ましい。
(Mは、アニオンであり、本発明の分散剤の製造容易性、並びに分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは、ハロゲン化物イオン、アルキル硫酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、及びアルキル炭酸イオンから選ばれる少なくとも1種、より好ましくはハロゲン化物イオン、更に好ましくは、塩化物イオン、臭化物イオン、及びヨウ化物イオンから選ばれる少なくとも1種、更に好ましくは塩化物イオンである。
本発明の分散剤は、一分子構造中に、更に、式(B)で表される構造単位B(以下、単に「構造単位B」ともいう)、及び式(C)で表される構造単位C(以下、単に「構造単位C」ともいう)から選ばれる少なくとも1種を有していてもよい。
Figure 2016104803

〔式中、R、R、は、式(A)で説明したものと同様である。〕
Figure 2016104803

〔式中、R、R、は、式(A)で説明したものと同様であり、Rは、水素原子及び水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種を示し、(Mはアニオンを示す。〕
は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは水素原子及び炭素数1以上10以下の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種である。Rの炭化水素基の炭素数は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、10以下であり、好ましくは7以下、より好ましくは4以下、更に好ましくは2以下であり、そして、1以上である。Rとしては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基及びベンジル基から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは水素原子及びメチル基から選ばれる少なくとも1種である。
(Mは、アニオンであり、例えば、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、リン酸イオン、亜リン酸イオン、炭酸イオンが挙げられる。前記イオンは、炭化水素基等の置換基を有していても良い。
(Mとしては、本発明の分散剤の製造容易性、並びに分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは、カルボン酸イオン、ハロゲン化物イオン、アルキル硫酸イオン、及びアルキルベンゼンスルホン酸イオンから選ばれる少なくとも1種である。
カルボン酸イオンとしては、好ましくは酢酸イオンである。
ハロゲン化物イオンとしては、好ましくは塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオンから選ばれる少なくとも1種、より好ましくは塩化物イオンである。
アルキル硫酸イオンとしては、好ましくはメチル硫酸イオン及びエチル硫酸イオンから選ばれる少なくとも1種、より好ましくはメチル硫酸イオンである。
アルキルベンゼンスルホン酸イオンとしては、好ましくはp−トルエンスルホン酸イオンである。
(Mとしては、前述の観点から、更に好ましくは酢酸イオン、塩化物イオン、メチル硫酸イオン、及びp−トルエンスルホン酸イオンから選ばれる少なくとも1種である。
式(B)、式(C)のR、及び、Rのアルカンジイル基の好ましい例は、上述の式(A)におけるものと同様である。
本発明の分散剤は、優れた分散性を得る観点から、分子構造中に式(D)で表される構造単位D(以下、単に「構造単位D」ともいう)を更に有することが好ましい。
Figure 2016104803

〔式中、Ry1は炭素数2以上4以下のアルカンジイル基を示し、Ry2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、dは平均付加モル数を示し、1以上100以下であり、R、R、R、(Mは、式(A)で説明したものと同様である。なお、〔Ry1O〕は、複数存在する場合、同一でも異なっていてもよい。〕
分散剤一分子構造中に含まれる構造単位Dの平均数は、分散体の分散性及び分散体の保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.3以上であり、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは0.6以上、更に好ましくは0.8以上であり、同様の観点から、好ましくは11.0以下であり、好ましくは5.5以下、より好ましくは3.5以下、更に好ましくは2.5以下、更に好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.5以下、更に好ましくは1.0以下、更に好ましくは0.8以下である。
y1の炭素数は、分散性、及び保存安定性の観点から、好ましくは4以下、より好ましくは3以下であり、好ましくは2以上である。Ry1としては、好ましくはエチレン基及びプロピレン基から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
dは、分散性、及び保存安定性の観点から、好ましくは1以上であり、より好ましくは15以上、更に好ましくは21以上、更に好ましくは30以上、更に好ましくは40以上であり、好ましくは100以下であり、より好ましくは95以下、更に好ましくは70以下、更に好ましくは50以下である。
上記式(D)において、(Ry1O)は、分散性及び保存安定性の観点から、下記式(D−a)で示される構造単位であることが好ましい。
Figure 2016104803

〔式(D−a)中、POはプロピレンオキシド由来の構成単位を示し、EOはエチレンオキシド由来の構成単位を示し、d1,d2は平均付加モル数を示し、d1は0以上100以下であり、d2は0以上100以下であり、d1+d2は1以上100以下であり、*は結合部位を表す。なお、上記式(D−a)は、該構造単位がブロック重合体であることが好ましく、より好ましくはジブロック重合体であり、上記式(D−a)の(PO)末端側はRy2Oと結合し、(EO)末端側はカルボニル基に結合することが好ましい。〕
d1は、分散性、及び保存安定性の観点から、好ましくは11以上、より好ましくは15以上、更に好ましくは21以上、更により好ましくは25以上であり、分散性及び製造容易性の観点から、好ましくは60以下、より好ましくは50以下、更に好ましくは35以下である。
d2は、分散性、及び保存安定性の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは11以上、更により好ましくは13以上であり、再分散性及びエーテル系有機溶媒への溶解性の観点から、好ましくは95以下、より好ましくは70以下、更に好ましくは50以下、更に好ましくは30以下、更に好ましくは20以下である。
d1とd2の合計(d1+d2)は、分散性、及び保存安定性の観点から、好ましくは15以上、より好ましくは21以上、より好ましくは30以上、更に好ましくは40以上であり、好ましくは95以下、より好ましくは70以下、更に好ましくは50以下である。
d1とd2の合計に対するd1の割合(d1/(d1+d2))は、分散性、及び保存安定性の観点から、好ましくは0.20以上、より好ましくは0.40以上、更に好ましくは0.50以上であり、分散性及び製造容易性の観点から、好ましくは0.97以下、より好ましくは0.86以下、更に好ましくは0.80以下である。
y2の炭素数は、分散性及び再分散性の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは6以上、更に好ましくは10以上であり、分散性及び保存安定性の観点から、好ましくは18以下、より好ましくは16以下、更に好ましくは14以下、更に好ましくは12以下である。Ry2は、分散性、及び保存安定性の観点から、脂肪族炭化水素基、及び脂肪族炭化水素基を有してもよい芳香族炭化水素基から選ばれる少なくとも1種が好ましく、脂肪族炭化水素基がより好ましく、アルキル基及びアルケニル基から選ばれる少なくとも1種が更に好ましい。
y2としては、メチル基、エチル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基、オレイル基、ステアリル基、フェニル基、p−オクチルフェニル基、及びp−ノニルフェニル基から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基、オレイル基、ステアリル基、及びフェニル基から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくは、メチル基、デシル基、ラウリル基、及びフェニル基から選ばれる少なくとも1種であり、再分散性の観点から、好ましくはフェニル基、デシル基及びラウリル基から選ばれる少なくとも1種であり、分散性及び保存安定性の観点から、好ましくはメチル基、デシル基、ラウリル基から選ばれる少なくとも1種であり、優れた分散性、保存安定性及び再分散性の観点から、より好ましくはデシル基又はラウリル基、更に好ましくはラウリル基である。
本発明の分散剤は、好ましくは構造単位Aを1以上含む配列構造を有し、より好ましくは、一分子構造中に、構造単位A、任意で構造単位B、構造単位C、及び構造単位Dから選ばれる少なくとも1種を含む配列構造を有し、更に好ましくは、一分子構造中に、構造単位A、任意で構造単位B及び構造単位Cから選ばれる少なくとも1種を含む配列構造を有し、更に好ましくは、一分子構造中に、構造単位A及び構造単位D、任意で構造単位B、及び構造単位Cから選ばれる少なくとも1種を含む配列構造を有する。
本発明の分散剤における、一分子構造中の構造単位A、構造単位B、構造単位C及び構造単位Dの合計平均数は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは22.0以下であり、より好ましくは11.0以下、更に好ましくは7.0以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下であり、同様の観点から、1.0以上であり、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上である。
上記配列構造の末端は、好ましくは水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基、より好ましくは炭素数1以上10以下の炭化水素基及び炭素数2以上6以下のヒドロキシアルキル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくは炭素数1以上5以下の炭化水素基及び炭素数3以上6以下のヒドロキシアルキル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくは炭素数1以上3以下の炭化水素基及び炭素数4以上6以下のヒドロキシアルキル基から選ばれる少なくとも1種である。
前記末端は、構造単位Aを1以上含む配列構造の両端のN原子にそれぞれ結合する末端基を意味する。構造単位B、構造単位C又は構造単位Dを有する場合、上記末端は、構造単位A、構造単位B、構造単位C又は構造単位Dで表される構造単位のN原子に結合する末端基を意味する。上記の好ましい末端基の例は、R側末端においては、TR−(Tは、末端原子或いは置換基)である。
分散剤の重量平均分子量Mwは、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは2,000以上、より好ましくは3,000以上、更に好ましくは3,500以上であり、そして、好ましくは50,000以下、より好ましくは25,000以下、更に好ましくは20,000以下、更に好ましくは15,000以下である。重量平均分子量の測定方法は実施例に記載の方法による。
本発明の分散剤は、好ましくは、式(1)で表される化合物よりなる分散剤である。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1、Rx2、a、R、R及び(Mは式(A)のものと同様であり、Ry1、Ry2及びdは式(D)のものと同様であり、R及び(Mは、式(C)のものと同様であり、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基(ただしRと隣接しているRは単結合を示す)を示し、n、p、m、及びkは平均構造単位数を示し、(n+p+m+k)は1.0以上22.0以下であり、(n+p)は1.0以上22.0以下であり、nは0.3以上22.0以下であり、pは0以上11.0以下であり、mは0以上21.0以下であり、kは0以上21.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、n、p、m、kでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
(n+p+m+k)は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、22.0以下であり、好ましくは11.0以下、より好ましくは7.0以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下であり、同様の観点から、1.0以上であり、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上である。
(n+p)は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、22.0以下であり、好ましくは11.0以下、より好ましくは7.0以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下であり、同様の観点から、1.0以上であり、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上である。
nは、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、22.0以下であり、好ましくは11.0以下、より好ましくは7.0以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下であり、同様の観点から、0.3以上、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.6以上、更に好ましくは0.8以上、更に好ましくは1.0以上、更に好ましくは1.5以上、更に好ましくは1.8以上である。
pは、0以上であり、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.3以上であり、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは0.6以上、更に好ましくは0.8以上であり、同様の観点から、好ましくは11.0以下であり、好ましくは5.5以下、より好ましくは3.5以下、更に好ましくは2.5以下、更に好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.5以下、更に好ましくは1.0以下、更に好ましくは0.8以下である。
mは、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、21.0以下であり、好ましくは4.0以下、より好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.0以下、更に好ましくは0.5以下であり、同様の観点から、0以上である。
kは、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、21.0以下であり、好ましくは4.0以下、より好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.2以下であり、同様の観点から、0以上である。
(n+p)と(n+p+m+k)との比((n+p)/(n+p+m+k))は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、本発明の分散剤の製造容易性の観点から、1.0以下であり、好ましくは0.9以下である。
上記平均構造単位数、n、p、m、k、(n+p+m+k)は、例えば、実施例に記載の方法により測定できる。
n、p、m、kでその平均構造単位数が示される各構造単位は、いかなる配列順序であってもよい。n、p、m、kのいずれか1以上が複数である場合、各構造単位は、ランダム、ブロック等のいかなる配列順序であってもよい。
、Rの炭素数は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、10以下であり、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは1である。
、及びRは、水酸基で置換されていない炭化水素基が好ましい。
、及びRは、好ましくは炭素数1以上10以下の炭化水素基及び炭素数2以上6以下のヒドロキシアルキル基から選ばれる少なくとも1種、より好ましくは炭素数1以上5以下の炭化水素基及び炭素数3以上6以下のヒドロキシアルキル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくは炭素数1以上3以下の炭化水素基及び炭素数4以上6以下のヒドロキシアルキル基から選ばれる少なくとも1種である。
、及びRは、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシブチル基、及びヒドロキシヘキシル基から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基、ヒドロキシブチル基、及びヒドロキシヘキシル基から選ばれる少なくとも1種、より好ましくはメチル基及びヒドロキシヘキシル基から選ばれる少なくとも1種である。
x1、Rx2、a、Ry1、Ry2、d、R、R、R、R、(M、(M、及び式(1)で表される化合物よりなる分散剤の重量平均分子量の好ましい範囲は、上述の範囲と同様である。
上述の式(1)で表される化合物の中でも、好ましくは式(1)におけるkが0である化合物よりなる分散剤であり、より具体的には、式(1a)で表される化合物よりなる分散剤が好ましい。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1、Rx2、a、Ry1、Ry2、d、R、R、R、R、R、(M、n、m及びpは、式(1)で説明したものと同様であり、(n+p+m)は1.0以上22.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、n、p、mでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
(n+p)と(n+p+m)との比((n+p)/(n+p+m))は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、本発明の分散剤の製造容易性の観点から、1.0以下である。
本発明の分散剤は、式(1’)で表される化合物を含む混合物であってもよい。
Figure 2016104803
〔式中、Rx1、Rx2、a、Ry1、Ry2、d、R、R、R、R、R、R、(M及び(Mは、式(1)で説明したものと同様であり、ni、pi、mi及びkiは構造単位数を示し、(ni+pi+mi+ki)は1以上22以下の整数であり、niは1以上22以下の整数であり、piは0以上11以下の整数であり、miは0以上21以下の整数であり、kiは0以上21以下の整数である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、ni、pi、mi、kiでその構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
(ni+pi+mi+ki)は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、22以下であり、好ましくは11以下、より好ましくは7以下、更に好ましくは5以下、更に好ましくは4以下、より更に好ましくは3以下であり、同様の観点から、1以上であり、好ましくは2以上である。
niは、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、22以下であり、好ましくは11以下、より好ましくは7以下、更に好ましくは5以下、更に好ましくは4以下、より更に好ましくは3以下であり、同様の観点から、1以上であり、好ましくは2以上である。
piは、0以上であり、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは1以上であり、同様の観点から、11以下であり、好ましくは5以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下であり、更に好ましくは1である。
miは、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、21以下であり、好ましくは4以下、更に好ましくは2以下、更に好ましくは1以下であり、同様の観点から、0以上であり、更により好ましくは0である。
kiは、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、21以下であり、好ましくは4以下、より好ましくは2以下、更に好ましくは1以下であり、同様の観点から、0以上である。
(ni+pi)と(ni+pi+mi+ki)との比((ni+pi)/(ni+pi+mi+ki))は、本発明の化合物を含有する分散体の分散性及び保存安定性の観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、本発明の化合物の製造容易性の観点から、1.0以下であり、好ましくは0.9以下である。
ni、pi、mi、kiでその構造単位数が示される各構造単位は、いかなる配列順序であってもよい。ni、pi、mi、kiのいずれか1以上が複数である場合、各構造単位は、ランダム、ブロック等のいかなる配列順序であってもよい。
上述の式(1’)で表される化合物の中でも、分散剤は、式(1a’)で表される化合物が好ましい。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1、Rx2、a、Ry1、Ry2、d、R、R、R、R、R及び(Mは、式(1)で説明したものと同様であり、ni、pi、及びmiは、式(1’)で説明したものと同様であり、(ni+pi+mi)は1以上22以下の整数である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、ni、pi、miでその構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
式(1a’)におけるni及びmiの好ましい範囲は、上述の範囲と同じである。
(ni+pi)と(ni+pi+mi)との比((ni+pi)/(ni+pi+mi))は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、本発明の化合物の製造容易性の観点から、1.0以下である。
(第1形態)
本発明の第1形態に係る分散剤は、式(1)におけるpが0である化合物よりなる分散剤、より具体的には、式(1−1)で表される化合物よりなる分散剤である。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1、Rx2、a、R、R、R、R、R、R、(M、(M、m、及びkは、式(1)で説明したものと同様であり、(n+m+k)は1.0以上22.0以下であり、nは1.0以上22.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、n、m、kでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
(n+m+k)は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、22.0以下であり、好ましくは11.0以下、より好ましくは7.0以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下であり、同様の観点から、1.0以上であり、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上である。
式(1−1)において、nは、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、22.0以下であり、好ましくは11.0以下、より好ましくは7.0以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下であり、同様の観点から、1.0以上であり、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上である。
nと(n+m+k)との比(n/(n+m+k))は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、本発明の分散剤の製造容易性の観点から、1.0以下であり、好ましくは0.9以下である。
上記平均構造単位数、n、m、k、(n+m+k)は、例えば、実施例に記載の方法により測定できる。
n、m、kでその平均構造単位数が示される各構造単位は、いかなる配列順序であってもよい。n、m、kのいずれか1以上が複数である場合、各構造単位は、ランダム、ブロック等のいかなる配列順序であってもよい。
上述の式(1−1)で表される化合物の中でも、好ましくは式(1−1)におけるkが0である化合物よりなる分散剤、より具体的には、式(1−1a)で表される化合物よりなる分散剤が好ましい。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1、Rx2、a、R、R、R、R、R、(M、n及びmは、式(1−1)で説明したものと同様であり、(n+m)は1.0以上22.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、n、mでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
nと(n+m)との比(n/(n+m))は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、本発明の分散剤の製造容易性の観点から、1.0以下である。
上述の式(1−1)で表される化合物の中でも、平均粒子径が小さく、低粘度であり、保存安定性に優れる分散体を得る観点から、好ましくは式(1−1)におけるmが0であり、より具体的には式(1−1b)で表される化合物よりなる分散剤が好ましい。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1、Rx2、a、R、R、R、R、R、R、(M、n及びkは、式(1−1)で説明したものと同様であり、(n+k)は1.0以上22.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、n、kでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
nと(n+k)との比(n/(n+k))は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、本発明の分散剤の製造容易性の観点から、1.0以下である。
3は、好ましくはエチル基又はメチル基であり、より好ましくはメチル基である。
本発明の分散剤は、式(1’−1)で表される化合物を含む混合物であってもよい。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1、Rx2、a、R、R、R、R、R、R、(M及び(Mは、式(1)で説明したものと同様であり、ni、mi及びkiは、式(1’)で説明したものと同様であり、(ni+mi+ki)は1以上22以下の整数である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、ni、mi、kiでその構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
(ni+mi+ki)は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、22以下であり、好ましくは11以下、より好ましくは7以下、更に好ましくは5以下、更に好ましくは4以下、より更に好ましくは3以下であり、同様の観点から、1以上であり、好ましくは2以上である。
niと(ni+mi+ki)との比(ni/(ni+mi+ki))は、本発明の化合物を含有する分散体の分散性及び保存安定性の観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、本発明の化合物の製造容易性の観点から、1.0以下であり、好ましくは0.9以下である。
ni、mi、kiでその構造単位数が示される各構造単位は、いかなる配列順序であってもよい。ni、mi、kiのいずれか1以上が複数である場合、各構造単位は、ランダム、ブロック等のいかなる配列順序であってもよい。
上述の式(1’−1)で表される化合物の中でも、好ましくは式(1’−1)におけるkiが0である化合物、より具体的には、式(1’−1a)で表される化合物が好ましい。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1、Rx2、a、R、R、R、R、R及び(Mは、式(1)で説明したものと同様であり、ni及びmiは、式(1’)で説明したものと同様であり、(ni+mi)は1以上22以下の整数である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、ni、miでその構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
niと(ni+mi)との比(ni/(ni+mi))は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、本発明の化合物の製造容易性の観点から、1.0以下である。
上述の式(1’−1)で表される化合物の中でも、平均粒子径が小さく、低粘度であり、保存安定性に優れる分散体を得る観点から、好ましくは式(1’−1)におけるmiが0である化合物、より具体的には、式(1’−1b)で表される化合物が好ましい。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1、Rx2、a、R、R、R、R、R、R、(M、及び(Mは、式(1)で説明したものと同様であり、ni及びkiは、式(1’)で説明したものと同様であり、(ni+ki)は1.0以上22.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、ni、kiでその構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
niと(ni+ki)との比(ni/(ni+ki))は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、本発明の化合物の製造容易性の観点から、1.0以下である。
(第2形態)
本発明の第2形態に係る分散剤は、式(1)において、pが0.3以上11.0以下である化合物よりなる分散剤であり、より具体的には、好ましくは、式(1−2)で表される化合物よりなる分散剤である。
Figure 2016104803
〔式中、Rx1、Rx2、a、Ry1、Ry2、d、R、R、R、R、R、R、(M及び(M、n、m、k、(n+p+m+k)、及び(n+p)は、式(1)で説明したものと同様であり、pは0.3以上11.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、n、p、m、kでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
pは、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、0.3以上であり、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.6以上、更に好ましくは0.8以上であり、同様の観点から、好ましくは11.0以下であり、好ましくは5.5以下、より好ましくは3.5以下、更に好ましくは2.5以下、更に好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.5以下、更に好ましくは1.0以下、更に好ましくは0.8以下である。
n/pは、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.3以上、優れた現像性を得る観点から、更に好ましくは0.5以上、更に好ましくは0.8以上、より更に好ましくは1.5以上であり、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは5.0以下、より好ましくは3.5以下、更に好ましくは2.5以下、更に好ましくは2.0以下である。
上述の式(1−2)で表される化合物の中でも、好ましくは式(1)において、pが0.3以上11.0以下であり、且つ、kが0である化合物よりなる分散剤であり、より具体的には、式(1−2a)で表される化合物よりなる分散剤が好ましい。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1、Rx2、a、Ry1、Ry2、d、R、R、R、R、R、(M、n、p、及びmは、式(1−2)で説明したものと同様であり、(n+p+m)は1.0以上22.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、n、p、mでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
(n+p+m)は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、22.0以下であり、好ましくは11.0以下、より好ましくは7.0以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下であり、同様の観点から、1.0以上であり、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上である。
(n+p)と(n+p+m)との比〔(n+p)/(n+p+m)〕は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、本発明の分散剤の製造容易性の観点から、1.0以下であり、好ましくは0.9以下である。
上記平均構造単位数、n、p、m、(n+p+m)は、例えば、実施例に記載の方法により測定できる。
n、p、mでその平均構造単位数が示される各構造単位は、いかなる配列順序であってもよい。n、p、mのいずれか1以上が複数である場合、各構造単位は、ランダム、ブロック等のいかなる配列順序であってもよい。
本発明の分散剤は、好ましくは式(1’)において、piが1以上11以下である化合物よりなる分散剤であり、より具体的には、式(1’−2)で表される化合物を含む混合物であってもよい。
Figure 2016104803
〔式中、Rx1、Rx2、Ry1、Ry2、a、d、R、R、R、R、R、R、(M及び(Mは、式(1)で説明したものと同様であり、ni、mi、及びkiは、式(1’)で説明したものと同様であり、(ni+pi+mi+ki)は2以上22以下の整数であり、piは1以上11以下の整数である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、ni、pi、mi、kiでその構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
(ni+pi+mi+ki)は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、22以下であり、好ましくは11以下、より好ましくは7以下、更に好ましくは5以下、更に好ましくは4以下、より更に好ましくは3以下であり、同様の観点から、2以上である。
piは、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、1以上であり、同様の観点から、11以下であり、好ましくは5以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下であり、更に好ましくは1である。
(ni+pi)と(ni+pi+mi+ki)との比((ni+pi)/(ni+pi+mi+ki))も式(1’)の好適範囲と同様の範囲が好ましい。
上述の式(1’−2)で表される化合物の中でも、好ましくは式(1’−2)において、kiが0である化合物よりなる分散剤であり、より具体的には、式(1’−2a)で表される化合物が好ましい。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1、Rx2、a、Ry1、Ry2、d、R、R、R、R、R及び(Mは、式(1)で説明したものと同様であり、ni、pi、及びmiは、式(1’−2)で説明したものと同様であり、(ni+pi+mi)は2以上22以下の整数である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、ni、pi、miでその構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
式(1’−2a)におけるni、pi、及びmiの好ましい範囲は、上述の範囲と同じである。
(ni+pi)と(ni+pi+mi)との比((ni+pi)/(ni+pi+mi))は、分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、本発明の化合物の製造容易性の観点から、1.0以下である。
(第3形態)
本発明の第3形態に係る分散剤は、優れた分散性を得る観点から、式(1−1)で表される化合物よりなる分散剤と、下記式(1−3)で表される化合物よりなる分散剤との混合物である。
Figure 2016104803

〔式中、Ry1、Ry2、d、R、R、R、R、R、R、(M及び(Mは、式(1)で説明したものと同様であり、p、m、及びkは平均構造単位数を示し、(p+m+k)は1.0以上22.0以下であり、mは0以上21.0以下であり、pは1.0以上22.0以下であり、kは0以上21.0以下である。複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、p、m、kでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
前記混合物中の式(1−1)で表される化合物よりなる分散剤は、好ましくは式(1−1a)で表される化合物よりなる分散剤である。
前記混合物中の式(1−1)で表される化合物よりなる分散剤と、式(1−3)で表される化合物よりなる分散剤の質量比〔(1−1)/(1−3)〕は、優れた分散性、優れた保存安定性、及び優れた耐熱性の観点から、好ましくは10/90以上、より好ましくは20/80以上、更に好ましくは30/70以上、更に好ましくは40/60以上、更に好ましくは45/55以上であり、そして、好ましくは90/10以下、より好ましくは80/20以下、更に好ましくは70/30以下である。
<分散剤の製造方法>
本発明の分散剤は、例えば、
工程1:分子構造中に式(B):
Figure 2016104803

〔式中、R、R、は、式(A)で説明したものと同様である。〕で表される構造単位Bを有し、一分子構造中に含まれる構造単位Bの平均数が1.0以上22.0以下であるポリアミン化合物と、
式(3−1):
Figure 2016104803

〔式中、Rx1、Rx2、a、Rは、式(A)で説明したものと同様である。Yは脱離することでアニオン(Mとなる基を示す。〕で表される化合物と、
任意で、式(3−2):
Figure 2016104803

〔式中、Ry1、Ry2、d、Rは、式(D)で説明したものと同様である。Yは脱離することでアニオン(Mとなる基を示す。〕で表される化合物と、
を反応させる工程を有する、分散剤の製造方法により得られる。
は、好ましくは脱離することで上記好適な(Mとなる基である。Yは、分散剤の製造容易性、並びに分散体の分散性及び保存安定性を向上させる観点から、好ましくはハロゲン原子、より好ましくは塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくは塩素原子である。
、R、Rx1、Rx2、a、Ry1、Ry2、d、Rの好ましい範囲は、上述の範囲と同様である。
例えば、上記原料を無溶媒又は溶媒中で反応させることで、本発明の分散剤が得られる。反応で用いる溶媒は、例えば、後述の本発明に用いられるエーテル系有機溶媒が好ましい。エーテル系有機溶媒としては、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMEA」ともいう)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(以下「BCA」ともいう)がより好ましく、フォトリソグラフィー法における顔料分散体の取扱い容易性及び作業性の観点から、PGMEAが更に好ましい。
ポリアミン化合物は、例えば、式(2):
Figure 2016104803

〔式中、R、R、R、R、は、式(A)で説明した置換基と同様である。(n+p+m+k)は平均構造単位数を示し、1.0以上22.0以下である。〕で表されるポリアミン化合物である。
上記ポリアミン化合物は、例えば、Cu−Ni触媒の存在下で、アルキレンジオールと1級アミン又は2級アミンとを反応させる方法、又はアルキレンジアミンをアルデヒドにより還元アルキル化する方法により、得られる。
その他、市販品として、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン(花王株式会社製「カオーライザーNo.1」)、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン(花王株式会社製「カオーライザーNo.2」)、ポリアミングリコール(花王株式会社製「カオーライザーP200」)等を用いることができる。
式(3−1)で表される化合物は、例えば、チタン化合物等の金属触媒の存在下で、Rx2の炭化水素基を有するアルコールに、〔(C=O)Rx1O〕を形成するラクトンを付加重合させてアルキルオキシポリエステルを得て、更に、ハロゲン化アルキルを有するカルボン酸と脱水縮合させることで得られる。本明細書において、アルキルオキシは、Rx2O−(Rx2は前述の炭化水素基を示す)を表す。
式(3−2)で表されるハロゲン化アルキルエステルは、例えば、Ry2の炭化水素基を有するアルコールと、Ry1Oを形成するアルキレンオキシド化合物とを塩基性物質の存在下で反応させることでアルコキシポリアルキレングリコールを得て、更に、ハロゲン化アルキルを有するカルボン酸と脱水縮合させることで得られる。なお、本明細書において、アルコキシは、Ry2O−(Ry2は前述の炭化水素基を示す)を表す。
工程1における、ポリアミン化合物のアミン官能基数(例えば、式(2)における(n+p+m+k))×モル量に対する、式(3−1)で表される化合物(モル量)の比は、目的とする化合物に応じて適宜設定可能であるが、例えば、0.3〜1.2である。上記比率を適宜設定することで、分散剤に含まれる構造単位Aの数を調整することができる。
工程1における、ポリアミン化合物のアミン官能基数(例えば、式(2)における(n+p+m+k))×モル量に対する、式(3−2)で表される化合物(モル量)の比は、目的とする化合物に応じて適宜設定可能であるが、例えば、0.3〜1.2である。上記比率を適宜設定することで、分散剤に含まれる構造単位Dの数を調整することができる。
上記ポリアミン化合物と、上記ハロゲン化アルキルエステル化合物との反応量比は、n、mの数をより正確に制御する観点から、ポリアミン化合物のアミン官能基数と、ハロゲン化アルキルエステル化合物のハロゲン量から算出されたモル当量を基準として調整することが好ましい。
当該工程における反応雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。当該工程における反応の温度は、例えば、好ましくは50℃以上、より好ましくは80℃以上であり、好ましくは100℃以下である。
kの値が0を超える式(1)で表される化合物を得る場合、本発明の製造方法は、更に、
工程2:工程1で得られた化合物と、式(4):
−Y (4)
〔式中、Rは、水素原子及び水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種を示し、Yは脱離することでアニオン(Mとなる基を示す。〕で表される化合物と、を反応させる工程を有する。
式(4)で表される化合物としては、3級アミノ基と反応し当該アミノ基を中和又は4級アンモニウム化する物質が使用される。
は、上述のRと同様のものが好ましい。Yの好適な例は、脱離することで上記好適な(Mとなる基である。
式(4)で表される化合物としては、酸、及び式(3)で表される化合物を除く4級化剤、が挙げられる。前記酸としては、例えば、塩酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸、メチル硫酸が挙げられる。前記4級化剤としては、例えば、硫酸ジアルキル、ハロゲン化アルキル、p−トルエンスルホン酸アルキルが挙げられる。硫酸ジアルキルとしては、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル等が挙げられ、ハロゲン化アルキルとしては塩化メチル、ヨウ化メチル、塩化ベンジル等が挙げられ、p−トルエンスルホン酸アルキルとしてはp−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸エチル等が挙げられる。式(4)で表される化合物としては、好ましくは塩酸、酢酸、塩化メチル、硫酸ジメチル、及び硫酸ジエチルから選ばれる少なくとも1種、より好ましくは酢酸及び硫酸ジメチルから選ばれる少なくとも1種である。
工程2は、上記の反応で用いる溶媒と同様のものを用いることができる。当該工程における反応雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。当該工程における反応の温度は、式(4)で表される化合物の種類にもよるが、反応性の観点から、好ましくは20℃以上であり、反応生成物の着色等を抑制する観点から、好ましくは100℃以下である。
[カラーフィルター用顔料分散体]
本発明のカラーフィルター用顔料分散体は、本発明の分散剤、有機顔料、及び有機溶媒を含有する。
<有機顔料>
本発明で用いられる有機顔料(以下、単に「顔料」ともいう)としては、カラーフィルターに好適に用いられるものが好ましく、例えば、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、縮合多環顔料、レーキ顔料等が挙げられる。
アゾ顔料としてはC.I.ピグメントレッド3等の不溶性アゾ顔料、C.I.ピグメントレッド48:1等の溶性アゾ顔料、C.I.ピグメントレッド144等の縮合アゾ顔料が挙げられる。フタロシアニン顔料としては、C.I.ピグメントブルー15:6等の銅フタロシアニン顔料、C.I.ピグメントグリーン58等の亜鉛フタロシアニン顔料等が挙げられる。
縮合多環顔料としては、C.I.ピグメントレッド177等のアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントレッド123等のペリレン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ43等のペリノン系顔料、C.I.ピグメントレッド122等のキナクリドン系顔料、C.I.ピグメントバイオレット23等のジオキサジン系顔料、C.I.ピグメントイエロー109等のイソインドリノン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ66等のイソインドリン系顔料、C.I.ピグメントイエロー138等のキノフタロン系顔料、C.I.ピグメントイエロー150等のニッケルアゾ錯体系顔料、C.I.ピグメントレッド88等のインジゴ系顔料、C.I.ピグメントグリーン8等の金属錯体顔料、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントオレンジ71等のジケトピロロピロール系顔料等が挙げられる。
これらの中では、本発明の効果をより有効に発現させる観点から、式(P1)で表されるジケトピロロピロール系顔料(以下、「DPP顔料」ともいう)が好ましい。
Figure 2016104803
式(P1)中、X11及びX12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、又は水素原子が置換されていてもよい芳香族炭化水素基を示し、Y11及びY12は、それぞれ独立して、水素原子、−SOH、又は−SO を示し、Zはカチオンを示す。
11及びX12は、好ましくはハロゲン原子、より好ましくは塩素原子及び臭素原子から選ばれる少なくとも1種である。Y11及びY12は、好ましくは水素原子である。
DPP顔料としては、本発明の効果をより有効に発現させる観点から、更に好ましくは、式(P1)において、Y11及びY12が水素原子であり、X11及びX12が、塩素原子(C.I.ピグメントレッド254:以下、「PR254」ともいう)又は臭素原子である。
DPP顔料の市販品としては、BASFジャパン株式会社製、商品名「Irgaphor Red」シリーズの「S 3610 CF」(旧「B−CF」)、「S 3612 CF」(旧「BK−CF」)、「S 3611 CF」(旧「BT−CF」)、「S 3621 CF」;「Irgazin DPP Red」シリーズの「L 3660 HD」(旧「BO」)、「BL」;「Cromophtal DPP Red」シリーズの「BP」、「BOC」;クラリアント株式会社製「HOSTAPERM RED D2B」シリーズの「COF01」、「COFLV3781」;大日精化工業株式会社製「クロモファインレッド6156EC」等が挙げられる。
有機顔料は、光学特性の向上の観点から、その平均一次粒子径を、好ましくは100nm以下、更に好ましくは20〜60nmにした微粒化処理品を用いることが望ましい。有機顔料の平均一次粒子径は、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で求めることができる。具体的には、個々の一次粒子の長軸径と直交する径を短軸径とし、短軸径と長軸径を計測してその平均値をその粒子の粒子径とし、100個以上の粒子について、それぞれの粒子の体積を、粒子径を一辺とする立方体と近似して体積平均粒子径を求め、それを平均一次粒子径とする。
上記の有機顔料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
有機顔料と有機溶媒との親和性を高め、分散性及び保存安定性を高めるという観点から、有機顔料の表面に、樹脂や高分子、顔料誘導体等により予め表面処理を施した顔料を用いることもできる。
本発明の有機顔料中のDPP顔料の含有量は、色特性を最適化する観点から、顔料の総量に対して、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは50質量%以上、更により好ましくは60質量%以上であり、好ましくは100質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。
<有機溶媒>
本発明の顔料分散体は、有機溶媒を含有する。有機溶媒は、顔料の分散性を高めるとともに、カラーフィルターに用いられるバインダー成分等との相溶性を高め、得られる硬化膜の基板密着性と現像性を両立させる観点から、好ましくはエーテル系有機溶媒である。
有機溶媒の25℃での粘度(単位:mPa・s)は、顔料分散体及び着色組成物の取扱い容易性の観点から、好ましくは0.8以上、より好ましくは0.9以上、更に好ましくは1.0以上であり、顔料分散体を用いた硬化膜のコントラストを向上させる観点及び着色組成物の塗工をし易くする観点から、好ましくは5.0以下、より好ましくは3.5以下、更に好ましくは2.0以下である。
有機溶媒のSP値(単位:(cal/cm1/2)は、顔料表面との適度な親和性、低表面張力、カラーフィルターに用いられるバインダー成分等との相溶性を高め、得られる硬化膜のコントラストを向上させる観点から、好ましくは7.5以上、より好ましくは8.0以上、更に好ましくは8.5以上であり、好ましくは10.5以下、より好ましくは9.5以下、更に好ましくは9.0以下である。SP値はFedorsの方法〔Robert F. Fedors, Polymer Engineering and Science, 14, 147−154(1974)〕によって求められる。
有機溶媒の沸点は、作業安全性の観点から、好ましくは50℃以上、より好ましくは100℃以上、更に好ましくは120℃以上であり、塗膜形成時の溶媒除去の容易性の観点から、好ましくは300℃以下、より好ましくは260℃以下、更に好ましくは200℃以下である。
有機溶媒としては、分散特性を高める観点から、好ましくは(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネート及び(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテル、より好ましくは(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートである。本明細書において「(ポリ)アルキレングリコール」とは、アルキレングリコール及びポリアルキレングリコールから選ばれる少なくとも1種を意味する。
(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートの例としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、PGMEA、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、BCA等が挙げられる。なかでも顔料の分散特性の観点から、好ましくはPGMEA(沸点:146℃、25℃での粘度:1.1mPa・s、SP値:8.73)及びBCA(沸点:247℃、25℃での粘度:3.1mPa・s、SP値:8.94)から選ばれる少なくとも1種、より好ましくはPGMEAである。
<アルカリ可溶性樹脂>
本発明のカラーフィルター用顔料分散体は、更にアルカリ可溶性樹脂を含有することが好ましい。アルカリ可溶性樹脂は、通常、フォトリソグラフィー法によりカラーフィルターを製造する際に、非露光部を現像液に溶解させるために用いられる。
アルカリ可溶性樹脂としては、ネガ型レジストに一般的に用いられるものが挙げられ、アルカリ水溶液に可溶性を有するもの、すなわち、0.05質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に20℃で1質量%以上溶解するものであればよい。
アルカリ可溶性樹脂は、好ましくは、(メタ)アクリル酸エステル由来の構成単位(as1)と、酸基を有する単量体由来の構成単位(as2)と含む共重合体である。アルカリ可溶性樹脂は、更に、その他の共重合しうる単量体由来の構成単位(as3)を含んでいてもよい。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートが挙げられ、好ましくはベンジル(メタ)アクリレート及びメチル(メタ)アクリレートである。
酸基を有する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、アクリル酸の二量体、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、及びこれらの無水物から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
その他の共重合しうる単量体としては、例えば、α―ヒドロキシメチルアクリル酸のエーテル二量体、ビニル酢酸、2,2’−オキシビス(メチレン)ビス−2−プロペノエート、スチレン、γ−メチルスチレン、二官能アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、N−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド及びN−フェニルマレイミドから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートから選ばれる少なくとも1種を意味し、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる少なくとも1種を意味する。
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂としては、顔料の硬化膜中での分散を維持し、コントラストを向上させる観点から、好ましくは(メタ)アクリル酸エステル由来の構成単位と(メタ)アクリル酸由来の構成単位とを含む共重合体である。
前記共重合体としては、好ましくはベンジル(メタ)アクリレート由来の構成単位と(メタ)アクリル酸由来の構成単位とを含む共重合体及びメチル(メタ)アクリレート由来の構成単位と(メタ)アクリル酸由来の構成単位とを含む共重合体より選ばれる少なくとも1種、より好ましくはベンジル(メタ)アクリレート由来の構成単位と(メタ)アクリル酸由来の構成単位とを含む共重合体である。
アルカリ可溶性樹脂としては、露光時に、後述する多官能モノマーと反応して、現像性が向上する観点から、上記の共重合体に、さらに反応性基を導入した樹脂も好ましく挙げられる。反応性基としては、製造容易性の観点から、より好ましくはグリシジル基及びエチレン性不飽和基から選ばれる少なくとも1種である。このようなアルカリ可溶性樹脂の市販品としては、例えば、日本触媒株式会社製「アクリキュアー AXD」シリーズの「RD−KA−501」、「RD−KA−502」、「BX−KA−01」、「BX−KA−02」;東亞合成株式会社製「アロニックス」シリーズの「M6100」、「M7100」、「M8030」を挙げることができる。
アルカリ可溶性樹脂中、アクリル酸エステル由来の構成単位(as1)の量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であり、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下である。
アルカリ可溶性樹脂中、酸基を有する単量体由来の構成単位(as2)の量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上であり、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。
アルカリ可溶性樹脂中、その他の共重合しうる単量体由来の構成単位(as3)の量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上であり、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。
構成単位(as1)と構成単位(as2)とのモル比〔(as1)/(as2)〕は、好ましくは90/10〜50/50、より好ましくは80/20〜60/40である。
アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、塗膜の硬化性の観点から、好ましくは5,000以上、より好ましくは10,000以上であり、現像性の観点から、好ましくは50,000以下、より好ましくは40,000以下、更に好ましくは20,000以下である。
アルカリ可溶性樹脂の酸価(単位:mgKOH/g)は、分散性及び現像性の観点から、好ましく50以上、より好ましくは80以上であり、塗膜の硬化性の観点から、好ましくは260以下、より好ましくは240以下、更に好ましくは220以下である。
<マレイミド化合物>
本発明の分散体は、耐熱性の観点から、マレイミド基を2つ以上有する芳香族化合物(以下、「マレイミド化合物」ともいう)を含有することが好ましい。
マレイミド化合物は、着色組成物を硬化した後、高温条件に晒される際に顔料の昇華を防止して、硬化膜の耐熱性を向上させるために使用される。
本発明に用いられるマレイミド化合物は、少なくとも一つの芳香環を有する。
マレイミド化合物としては、1,3−フェニレンジマレイミド、1,4−フェニレンジマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、4,4’−ジフェニルスルホンビスマレイミド、ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、及び2,2−ビス−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
マレイミド化合物としては、溶媒に対する溶解性の観点、及び耐熱性を向上させ基板密着性も向上させる観点から、好ましくはフェニレンジマレイミド、より好ましくはN,N’−1,3−フェニレンジマレイミド(以下、「PDM」ともいう)である。
<顔料分散体の製造方法>
本発明の顔料分散体の製造方法は、平均粒子径が小さく、低粘度であり、保存安定性にも優れるカラーフィルター用顔料分散体を製造する観点から、下記工程を有することが好ましい。
本発明の分散剤、有機顔料、及び有機溶媒、必要に応じてアルカリ可溶性樹脂、マレイミド化合物を分散する工程。
分散で用いる混合分散機は、公知の種々の分散機を用いることができる。例えば、ホモミキサー等の高速撹拌混合装置、ロールミル、ニーダー、エクストルーダ等の混練機、高圧ホモジナイザー等の高圧式分散機、ペイントシェーカー、ビーズミル等のメディア式分散機等が挙げられる。これらの装置は複数を組み合わせて使用することもできる。
これらの中では、有機顔料をエーテル系有機溶媒中に均一に混合させる観点から、ホモミキサー等の高速撹拌混合装置、ペイントシェーカーやビーズミル等のメディア式分散機が好ましい。市販のメディア式分散機としては、寿工業株式会社製「ウルトラ・アペックス・ミル」、浅田鉄工株式会社製「ピコミル」等が挙げられる。
メディア式分散機を用いる場合に、分散工程で用いるメディアの材質としては、ジルコニア、チタニア等のセラミックス、ポリエチレン、ナイロン等の高分子材料、金属等が好ましく、摩耗性の観点からジルコニアが好ましい。メディアの直径としては、有機顔料中の凝集粒子を解砕する観点から、好ましくは0.003mm以上、より好ましくは0.01mm以上であり、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.4mm以下である。
分散時間は、有機顔料を十分に微細化する観点から、好ましくは0.3時間以上、より好ましくは1時間以上であり、顔料分散体の製造効率の観点から、好ましくは200時間以下、より好ましくは50時間以下である。
本製造法の前記分散工程における分散方法は、前記混合物を一度の分散で目的とする顔料分散体を得てもよいが、前記混合物を、メディアを用いて予備分散した後、更に前記予備分散工程よりも小さなメディアを用いて本分散を行うことが、より微細で均一な顔料分散体を得る観点から好ましい。
(予備分散)
予備分散で用いる混合分散機は、上記の種々の分散機を用いることができるが、有機顔料をエーテル系有機溶媒中に均一に混合させる観点から、ペイントシェーカーやビーズミル等のメディア式分散機が好ましい。
予備分散工程において使用するメディアの直径としては、有機顔料中の凝集粒子を解砕する観点から、好ましくは0.1mm以上であり、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.4mm以下である。
予備分散工程における分散時間は、有機顔料中の凝集粒子を解砕する観点から、好ましくは0.1時間以上、より好ましくは0.5時間以上、更に好ましくは1時間以上であり、顔料分散体の製造効率の観点から、好ましくは10時間以下、より好ましくは5時間以下、更に好ましくは4時間以下である。
(本分散)
本分散は、予備分散で得られた予備分散液を分散処理する工程であり、前記予備分散工程で得られた混合物を更に微細化するために行われるが、有機顔料を微細化する観点から、メディア式分散機を用いることが好ましく、前記の高圧式分散機を併用してもよい。
本分散工程で用いるメディアの直径としては、有機顔料を微細化する観点から、好ましくは0.1mm未満、より好ましくは0.08mm以下、更に好ましくは0.07mm以下であり、メディアを顔料と分離する観点から、好ましくは0.003mm以上、更に好ましくは0.01mm以上である。
本分散の分散時間は、有機顔料を十分に微細化する観点から、好ましくは2時間以上、より好ましくは3時間以上であり、顔料分散体の製造効率の観点から、好ましくは200時間以下、より好ましくは50時間以下である。
<顔料分散体の組成及び物性>
本発明の顔料分散体中の有機顔料の含有量は、良好な着色性を得る観点から、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上であり、顔料分散体中の平均粒径を小さくする観点及び低い粘度の顔料分散体を得る観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは16質量%以下である。
本発明の顔料分散体中の顔料に対する分散剤の質量比〔分散剤/顔料〕は、顔料分散体の保存安定性を高める観点及びコントラストを向上させる観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.3以上であり、バインダー成分の配合量を増やす観点及び塗膜の物性を高める観点から、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.2以下、更に好ましくは0.9以下、より更に好ましくは0.5以下である。
本発明の顔料分散体中の有機溶媒の含有量は、分散体の低粘度化の観点から、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であり、良好な着色性を得る観点から好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。
本発明の顔料分散体中のアルカリ可溶性樹脂の含有量は、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下、更に好ましくは9質量%以下である。
本発明の顔料分散体中のマレイミド化合物の含有量は、顔料100質量部に対して、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは3質量部以上であり、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。
本発明の顔料分散体中の平均粒径は、カラーフィルター用色材として良好なコントラストを得るために、好ましくは200nm以下、より好ましくは100nm以下、更に好ましくは90nm以下、更に好ましくは70nm以下であり、好ましくは20nm以上である。顔料分散体を一定の条件、例えば室温で一週間保存した際の平均粒径(以下、「保存後平均粒径」ともいう)の好ましい範囲は、前述の範囲と同じである。平均粒径及び保存後平均粒径の測定は実施例記載の方法による。
本発明の顔料分散体の顔料濃度10質量%における20℃における粘度(単位:mPa・s)は、塗膜の製造容易性の観点から、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは5以上であり、塗膜の平滑性及び光学特性の観点から、好ましくは200以下、より好ましくは50以下、更に好ましくは20以下、更に好ましくは15以下である。顔料分散体を一定の条件、例えば室温で一週間保存した際の20℃の粘度(以下、「保存後粘度」ともいう)の好ましい範囲は、前述の範囲と同じである。粘度及び保存後粘度の測定は実施例記載の方法による。
[カラーフィルター用着色組成物]
本発明のカラーフィルター用着色組成物(以下、「着色組成物」ともいう)は、顔料分散体、多官能モノマー及び光重合開始剤を含有する。着色組成物は、好ましくは、更にアルカリ可溶性樹脂を含有する。
好ましいアルカリ可溶性樹脂は、前述のものと同じである。
着色組成物中のアルカリ可溶性樹脂の含有量は、カラーフィルター用着色組成物の溶媒を除いた有効分中、10質量%以上40質量%以下が好ましい。
(多官能モノマー)
多官能モノマーは、好ましくは重合性基を複数有し、より好ましくはエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する。多官能モノマーとしては、エチレン性不飽和結合を2個以上有する、(メタ)アクリル酸エステル、ウレタン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アミド、アリル化合物、ビニルエステル等が挙げられる。多官能モノマーとしては、好ましくはエチレン性不飽和二重結合を2個以上有するアクリル酸エステル、より好ましくはジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(以下、「DPHA」ともいう)である。
多官能モノマーの含有量は、カラーフィルター用着色組成物の溶媒を除いた有効分中、好ましくは5質量%以上30質量%以下である。
(光重合開始剤)
光重合開始剤としては、芳香族ケトン類、ロフィン2量体、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、ポリハロゲン類等が挙げられる。光重合開始剤としては、好ましくは4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンと2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体との組み合わせ、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン]、2−メチル−4’−(メチルチオ)−2−モルホリノプロピオフェノン、2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン(以下、「MBz−MPB」ともいう)、及び2−[4−(メチルチオ)ベンゾイル]−2−(4−モルホリニル)プロパン(以下、「MTB−MP」ともいう)から選ばれる少なくとも1種、より好ましくはMBz−MPB及びMTB−MPから選ばれる少なくとも1種である。
光重合開始剤の含有量は、カラーフィルター用着色組成物の溶媒を除いた有効分中、0.2質量%以上20質量%以下が好ましい。
着色組成物の他の成分としては、多官能オリゴマー、単官能のモノマー、及び増感剤等が挙げられる。上記のアルカリ可溶性樹脂、多官能モノマー、光重合開始剤、更に多官能オリゴマー、単官能のモノマー、及び増感剤等のバインダー成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。バインダー成分の含有量は、カラーフィルター用着色組成物の溶媒を除いた有効分中、20質量%以上80質量%以下が好ましい。
[カラーフィルター]
本発明の着色組成物は、カラーフィルター製造のために用いられる。
カラーフィルターの製造方法においては、本願発明の着色組成物を基板上に塗布、光硬化、現像を行い、塗膜を得る工程(F−1)、前記工程(F−1)で得た塗膜を200〜300℃に加熱して硬化膜を得る工程(F−2)を有することが好ましい。
工程(F−1)における、塗布は、ガラス基板上にロールコーター、スリットコーター、スプレー、バーコーター、アプリケーター、スピンコーター、ディップコーター、インクジェット、又はスクリーン印刷で塗布することが好ましい。塗布後には、溶媒を除去し、均一な膜厚の塗膜を得る観点から、水平に静置することが好ましい。静置温度は、溶媒の除去効率の観点から、好ましくは10℃以上、より好ましくは15℃以上であり、塗膜の平滑性、作業性及び多官能モノマーの重合等を抑制する観点から、好ましくは115℃以下、より好ましくは95℃以下、更に好ましくは35℃以下、更に好ましくは30℃以下である。静置時間は、静置温度にもよるが、好ましくは10分以上、より好ましくは30分以上であり、好ましくは100分以下、より好ましくは60分以下である。
光硬化は、好ましくは塗膜に紫外線を照射して行う。これにより着色組成物中の多官能モノマーが架橋反応し、塗膜を硬化させることができる。光硬化は、好ましくは続く現像でガラス基板上にパターンを残すために行う。そのため、光硬化は予めパターンが組み込まれたフォトマスクを載せて行い、現像で除去する塗膜の部分は硬化させないことが好ましい。光硬化は、紫外線照射量が10〜100mJ/cmで行うことが好ましい。
現像は、光硬化後の硬化塗膜を好ましくはアルカリ水溶液中に浸漬し、好ましくは更に水でリンスして未硬化部分を除去することにより行う。用いるアルカリ水溶液としては、アルカリ剤の濃度が0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜1質量%が好ましい。現像に用いるアルカリ剤としては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の水溶液が好ましく、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液がより好ましい。
アルカリ水溶液のpHとしては10.0〜13.0が好ましい。
工程(F−2)は、前記工程(F−1)で得た塗膜を200〜300℃に加熱して硬化膜を得る工程である。工程(F−2)は、ポストベイク工程であり、本工程を行うことにより、より硬度に優れた硬化膜を形成することができる。
硬度及び光学特性に優れた硬化膜を得る観点から、加熱の温度は、210〜280℃が好ましく、220〜270℃がより好ましい。同様の観点から、加熱の時間は5〜120分間が好ましく、10〜40分間がより好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の分散剤、分散時の製造方法、カラーフィルター用着色組成物、カラーフィルター、及びカラーフィルターの製造方法を開示する。
<1> 分子構造中に式(A)で表される構造単位Aを有し、一分子構造中に含まれる構造単位Aの平均数が1.0以上22.0以下である分散剤。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1は炭素数2以上12以下のアルカンジイル基を示し、Rx2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、aは平均付加モル数を示し、2以上100以下であり、Rは、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基を示し、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、(Mはアニオンを示す。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよい。〕
<2> 分散剤一分子構造中に含まれる構造単位Aの平均数が、1.0以上であり、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上であり、22.0以下であり、好ましくは11.0以下、より好ましくは7.0以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下である、<1>に記載の分散剤。
<3> Rx1の炭素数が、2以上であり、好ましくは3以上、より好ましくは4以上、更に好ましくは5以上であり、12以下であり、好ましくは10以下、より好ましくは7以下、更に好ましくは6以下、更に好ましくは5以下である、<1>又は<2>に記載の分散剤。
<4> Rx1が、好ましくはエチレン基、各種プロパンジイル基、各種ブタンジイル基、各種ペンタンジイル基、各種ヘキサンジイル基、及び各種ヘプタンジイル基から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基及びヘキサン−1,6−ジイル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくはペンタン−1,5−ジイル基である、<1>〜<3>のいずれかに記載の分散剤。
<5> aが、2以上であり、好ましくは10以上、より好ましくは15以上であり、100以下であり、好ましくは70以下、より好ましくは50以下である、<1>〜<4>のいずれかに記載の分散剤。
<6> Rx2の炭素数が、1以上であり、好ましくは6以上、より好ましくは10以上であり、18以下であり、好ましくは16以下、より好ましくは14以下である、<1>〜<5>のいずれかに記載の分散剤。
<7> Rx2が、好ましくは脂肪族炭化水素基及び芳香環を有する炭化水素基から選ばれる少なくとも1種、より好ましくは脂肪族炭化水素基、更に好ましくはアルキル基及びアルケニル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくはアルキル基である、<1>〜<6>のいずれかに記載の分散剤。
<8> Rx2が、好ましくはメチル基、エチル基、オクチル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基、オレイル基、ステアリル基、フェニル基、p−オクチルフェニル基、及びp−ノニルフェニル基から選ばれる少なくとも1種、より好ましくはメチル基、オクチル基、デシル基、ラウリル基、オレイル基、及びステアリル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくはメチル基、オクチル基、デシル基、及びラウリル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくはオクチル基及びラウリル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくはラウリル基である、<1>〜<7>のいずれかに記載の分散剤。
<9> Rの炭素数が、10以下であり、好ましくは4以下、より好ましくは2以下であり、そして、好ましくは1以上であり、更に好ましくは1である、<1>〜<8>のいずれかに記載の分散剤。
<10> Rが、好ましくは水酸基で置換されていない炭化水素基である、<1>〜<9>のいずれかに記載の分散剤。
<11> Rが、好ましくは、メチル基、エチル基、各種プロピル基、及び各種ブチル基から選ばれる少なくとも1種、より好ましくはメチル基及びエチル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくはメチル基である、<1>〜<10>のいずれかに記載の分散剤。
<12> Rのアルカンジイル基の炭素数が、1以上であり、好ましくは2以上、より好ましくは3以上であり、18以下であり、好ましくは14以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは6以下である、<1>〜<11>のいずれかに記載の分散剤。
<13> Rが、好ましくは、エチレン基、各種プロパンジイル基、各種ヘキサンジイル基及び各種ノナンジイル基から選ばれる少なくとも1種、より好ましくはプロパン−1,3−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、及びノナン−1,9−ジイル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくはプロパン−1,3−ジイル基及びヘキサン−1,6−ジイル基から選ばれる少なくとも1種である、<1>〜<12>のいずれかに記載の分散剤。
<14> Rの炭素数が、4以下であり、好ましくは3以下、より好ましくは2以下であり、そして、好ましくは1以上であり、更に好ましくは1である、<1>〜<13>のいずれかに記載の分散剤。
<15> Rが、好ましくはメチレン基である、<1>〜<14>のいずれかに記載の分散剤。
<16> (Mが、好ましくは、ハロゲン化物イオン、アルキル硫酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、及びアルキル炭酸イオンから選ばれる少なくとも1種、より好ましくはハロゲン化物イオン、更に好ましくは、塩化物イオン、臭化物イオン、及びヨウ化物イオンから選ばれる少なくとも1種、更に好ましくは塩化物イオンである、<1>〜<15>のいずれかに記載の分散剤。
<17> 分散剤が、好ましくは、一分子構造中に、更に、式(B)で表される構造単位B、及び式(C)で表される構造単位Cから選ばれる少なくとも1種を有する、<1>〜<16>のいずれかに記載の分散剤。
Figure 2016104803

〔式中、Rは、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基を示す。〕
Figure 2016104803

〔式中、Rは、水素原子及び水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種を示し、Rは、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基を示し、(Mはアニオンを示す。〕
<18> Rが、好ましくは水素原子及び炭素数1以上10以下の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種である、<17>に記載の分散剤。
<19> Rの炭化水素基の炭素数が、10以下であり、好ましくは7以下、より好ましくは4以下、更に好ましくは2以下であり、そして、1以上である、<17>又は<18>に記載の分散剤。
<20> Rが、好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基及びベンジル基から選ばれる少なくとも1種、より好ましくは水素原子及びメチル基から選ばれる少なくとも1種である、<17>〜<19>のいずれかに記載の分散剤。
<21> (Mが、好ましくはカルボン酸イオン、スルホン酸イオン、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、リン酸イオン、亜リン酸イオン、及び炭酸イオンから選ばれる少なくとも1種である、<17>〜<20>のいずれかに記載の分散剤。
<22> (Mが、好ましくは、カルボン酸イオン、ハロゲン化物イオン、アルキル硫酸イオン、及びアルキルベンゼンスルホン酸イオンから選ばれる少なくとも1種である、<17>〜<21>のいずれかに記載の分散剤。
<23> 分散剤が、分子構造中に式(D)で表される構造単位Dを更に有する、<17>〜<22>のいずれかに記載の分散剤。
Figure 2016104803

〔式中、Ry1は炭素数2以上4以下のアルカンジイル基を示し、Ry2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、dは平均付加モル数を示し、1以上100以下であり、Rは、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基を示し、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、(Mはアニオンを示す。なお、〔Ry1O〕は、複数存在する場合、同一でも異なっていてもよい。〕
<24> 分散剤は、一分子構造中に含まれる構造単位Dの平均数が、好ましくは0.3以上であり、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは0.6以上、更に好ましくは0.8以上であり、好ましくは11.0以下であり、好ましくは5.5以下、より好ましくは3.5以下、更に好ましくは2.5以下、更に好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.5以下、更に好ましくは1.0以下、更に好ましくは0.8以下である、<23>に記載の分散剤。
<25> 分散剤が、好ましくは構造単位Aを1以上含む配列構造を有し、より好ましくは、一分子構造中に、構造単位A、任意で構造単位B、構造単位C、及び構造単位Dから選ばれる少なくとも1種を含む配列構造を有し、更に好ましくは、一分子構造中に、構造単位A、任意で構造単位B、及び構造単位Cから選ばれる少なくとも1種を含む配列構造を有し、更に好ましくは、一分子構造中に、構造単位A及び構造単位D、任意で構造単位B、及び構造単位Cから選ばれる少なくとも1種を含む配列構造を有する、<1>〜<24>のいずれかに記載の分散剤。
<26> 分散剤における、一分子構造中の構造単位A、構造単位B、構造単位C及び構造単位Dの合計平均数が、好ましくは22.0以下、より好ましくは11.0以下、更に好ましくは7.0以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下であり、1.0以上であり、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上である、<1>〜<25>のいずれかに記載の分散剤。
<27> 前記構造単位Aを1以上含む配列構造を有し、該配列構造の末端が、好ましくは水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基、より好ましくは炭素数1以上10以下の炭化水素基及び炭素数2以上6以下のヒドロキシアルキル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくは炭素数1以上5以下の炭化水素基及び炭素数3以上6以下のヒドロキシアルキル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくは炭素数1以上3以下の炭化水素基及び炭素数4以上6以下のヒドロキシアルキル基から選ばれる少なくとも1種である、<1>〜<26>のいずれかに記載の分散剤。
<28> 分散剤の重量平均分子量Mwが、好ましくは2,000以上、より好ましくは3,000以上、更に好ましくは3,500以上であり、そして、好ましくは50,000以下、より好ましくは25,000以下、更に好ましくは20,000以下、更に好ましくは15,000以下である、<1>〜<27>のいずれかに記載の分散剤。
<29> 式(1)で表される化合物。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1は炭素数2以上12以下のアルカンジイル基を示し、Rx2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、aは平均付加モル数を示し、2以上100以下であり、Ry1は炭素数2以上4以下のアルカンジイル基を示し、Ry2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、dは平均付加モル数を示し、1以上100以下であり、R、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは、水素原子及び水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基(ただしRと隣接しているRは単結合を示す)を示し、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、(M及び(Mはそれぞれ独立にアニオンを示し、n、p、m及びkは平均構造単位数を示し、(n+p+m+k)は1.0以上22.0以下であり、(n+p)は1.0以上22.0以下であり、nは0.3以上22.0以下であり、pは0以上11.0以下であり、mは0以上21.0以下であり、kは0以上21.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、n、p、m、kでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
<30> (n+p+m+k)が、22.0以下であり、好ましくは11.0以下、より好ましくは7.0以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下であり、1.0以上であり、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上である、<29>に記載の化合物。
<31> (n+p)が、22.0以下であり、好ましくは11.0以下、より好ましくは7.0以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下であり、1.0以上であり、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上である、<29>又は<30>に記載の化合物。
<32> nが、22.0以下であり、好ましくは11.0以下、より好ましくは7.0以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下であり、0.3以上、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.6以上、更に好ましくは0.8以上、更に好ましくは1.0以上であり、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上である、<29>〜<31>のいずれかに記載の化合物。
<33> pが、0以上であり、好ましくは0.3以上であり、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは0.6以上、更に好ましくは0.8以上であり、好ましくは11.0以下であり、好ましくは5.5以下、より好ましくは3.5以下、更に好ましくは2.5以下、更に好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.5以下、更に好ましくは1.0以下、更に好ましくは0.8以下である、<29>〜<32>のいずれかに記載の化合物。
<34> mが、21.0以下であり、好ましくは4.0以下、より好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.0以下、更に好ましくは0.5以下であり、0以上である、<29>〜<33>のいずれかに記載の化合物。
<35> kが、21.0以下であり、好ましくは4.0以下、より好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.2以下であり、0以上である、<29>〜<34>のいずれかに記載の化合物。
<36> (n+p)と(n+p+m+k)との比((n+p)/(n+p+m+k))が、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、1.0以下であり、好ましくは0.9以下である、<29>〜<35>のいずれかに記載の化合物。
<37> <2>〜<16>,<18>〜<22>に記載の限定事項を有する、<29>〜<36>のいずれかに記載の化合物。
<38> R、Rの炭素数が、10以下であり、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは1である、<29>〜<37>のいずれかに記載の化合物。
<39> R、及びRが、好ましくは水酸基で置換されていない炭化水素基である、<29>〜<38>のいずれかに記載の化合物。
<40> R及びRが、好ましくは炭素数1以上10以下の炭化水素基炭素数2以上6以下のヒドロキシアルキル基から選ばれる少なくとも1種、より好ましくは炭素数1以上5以下の炭化水素基炭素数3以上6以下のヒドロキシアルキル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくは炭素数1以上3以下の炭化水素基及び炭素数4以上6以下のヒドロキシアルキル基から選ばれる少なくとも1種である、<29>〜<39>のいずれかに記載の化合物。
<41> R、及びRが、好ましくは、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシブチル基、及びヒドロキシヘキシル基から選ばれる少なくとも1種、より好ましくは、メチル基、エチル基、ヒドロキシブチル基、及びヒドロキシヘキシル基から選ばれる少なくとも1種、更に好ましくはメチル基及びヒドロキシヘキシル基から選ばれる少なくとも1種である、<29>〜<40>のいずれかに記載の化合物。
<42> 好ましくは式(1a)で表される、<29>〜<41>のいずれかに記載の化合物。
Figure 2016104803

〔式中、式中、Rx1、Rx2、a、Ry1、Ry2、d、R、R、R、R、R、(M、n、m及びpは、式(1)で説明したものと同様であり、(n+p+m)は1.0以上22.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、n、p、mでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
<43> 式(1a)におけるnが、22.0以下であり、好ましくは11.0以下、より好ましくは7.0以下、更に好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下であり、1.0以上であり、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上である、<42>に記載の化合物。
<44> 式(1a)におけるmが、21.0以下であり、好ましくは4.0以下、より好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.0以下、更に好ましくは0.5以下であり、0以上である、<42>又は<43>に記載の化合物。
<45> (n+p)と(n+p+m)との比((n+p)/(n+p+m))が、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、1.0以下である、<42>〜<44>のいずれかに記載の化合物。
<46> 式(1’)で表される化合物。
Figure 2016104803
〔式中、Rx1、Rx2、a、Ry1、Ry2、d、R、R、R、R、R、R、(M及び(Mは、式(1)で説明したものと同様であり、ni、pi、mi及びkiは構造単位数を示し、(ni+pi+mi+ki)は1以上22以下の整数であり、niは1以上22以下の整数であり、piは0以上11以下の整数であり、miは0以上21以下の整数であり、kiは0以上21以下の整数である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、ni、pi、mi、kiでその構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
<47> (ni+pi+mi+ki)が、22以下であり、好ましくは11以下、より好ましくは7以下、更に好ましくは5以下、更に好ましくは4以下、より更に好ましくは3以下であり、1以上であり、好ましくは2以上である、<46>に記載の化合物。
<48> niが、22以下であり、好ましくは11以下、より好ましくは7以下、更に好ましくは5以下、更に好ましくは4以下、より更に好ましくは3以下であり、1以上であり、好ましくは2以上である、<46>又は<47>に記載の化合物。
<49> piが、0以上であり、好ましくは1以上であり、11以下であり、好ましくは5以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下であり、更に好ましくは1である、<46>〜<48>のいずれかに記載の化合物。
<50> miが、21以下であり、好ましくは4以下、更に好ましくは2以下、更に好ましくは1以下であり、0以上であり、更により好ましくは0である、<46>〜<49>のいずれかに記載の化合物。
<51> kiが、21以下であり、好ましくは4以下、より好ましくは2以下、更に好ましくは1以下であり、0以上である、<46>〜<50>のいずれかに記載の化合物。
<52> (ni+pi)と(ni+pi+mi+ki)との比((ni+pi)/(ni+pi+mi+ki))が、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、1.0以下であり、好ましくは0.9以下である、<46>〜<51>のいずれかに記載の化合物。
<53> 好ましくは式(1a’)で表される、<46>〜<52>のいずれかに記載の化合物。
Figure 2016104803

〔式中、Rx1、Rx2、a、Ry1、Ry2、d、R、R、R、R、R及び(Mは、式(1)で説明したものと同様であり、ni、pi及びmiは、式(1’)で説明したものと同様であり、(ni+pi+mi)は1以上22以下の整数である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、ni、pi、miでその構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
<54> (ni+pi)と(ni+pi+mi)との比((ni+pi)/(ni+pi+mi))が、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.6以上であり、1.0以下である、<53>に記載の化合物。
<55> 工程1:分子構造中に式(B):
Figure 2016104803

〔式中、R、R、は、式(A)で説明したものと同様である。〕で表される構造単位Bを有し、一分子構造中に含まれる構造単位Bの平均数が1.0以上22.0以下であるポリアミン化合物と、
式(3−1):
Figure 2016104803

〔式中、Rx1、Rx2、a、Rは、式(A)で説明したものと同様である。Yは脱離することでアニオン(Mとなる基を示す。〕で表される化合物と、
任意で、式(3−2):
Figure 2016104803

〔式中、Ry1、Ry2、d、Rは、式(D)で説明したものと同様である。Yは脱離することでアニオン(Mとなる基を示す。〕で表される化合物と、
を反応させる工程を有する、分散剤の製造方法。
<56> ポリアミン化合物が、好ましくは式(2):
Figure 2016104803

〔式中、R、R、R、R、は、式(A)で説明した置換基と同様である。(n+p+m+k)は平均構造単位数を示し、1.0以上22.0以下である。〕で表されるポリアミン化合物である、<55>に記載の分散剤の製造方法。
<57> 好ましくは更に、
工程2:工程1で得られた化合物と、式(4):
−Y (4)
〔式中、Rは、水素原子及び水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種を示し、Yは脱離することでアニオン(Mとなる基を示す。〕で表される化合物と、を反応させる工程、を有する、<55>又は<56>に記載の分散剤の製造方法。
<58> <1>〜<28>のいずれかに記載の分散剤、有機顔料、及び有機溶媒を含有する、カラーフィルター用顔料分散体。
<59> <29>〜<45>のいずれかに記載の化合物よりなる分散剤、有機顔料、及び有機溶媒を含有する、カラーフィルター用顔料分散体。
<60> <46>〜<54>のいずれかに記載の化合物を含む分散剤、有機顔料、及び有機溶媒を含有する、カラーフィルター用顔料分散体。
<61> 有機顔料が、好ましくは式(P1)で表されるジケトピロロピロール系顔料を含む、<58>〜<60>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
Figure 2016104803

〔式(P1)中、X11及びX12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、又は水素原子が置換されていてもよい芳香族炭化水素基を示し、Y11及びY12は、それぞれ独立して、水素原子、−SOH、又は−SO を示し、Zはカチオンを示す。
11及びX12は、好ましくはハロゲン原子、より好ましくは塩素原子及び臭素原子から選ばれる少なくとも1種である。Y11及びY12は、好ましくは水素原子である。〕
<62> 有機顔料中のジケトピロロピロール系顔料の含有量が、顔料の総量に対して、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは50質量%以上、更により好ましくは60質量%以上であり、好ましくは100質量%以下、より好ましくは90質量%以下である、<61>に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<63> 有機溶媒が、好ましくはエーテル系有機溶媒である、<61>又は<62>に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<64> 有機溶媒が、好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートから選ばれる少なくとも1種、より好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである、<61>〜<63>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<65> 好ましくは、更にアルカリ可溶性樹脂を含有する、<61>〜<64>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<66> アルカリ可溶性樹脂は、好ましくは、(メタ)アクリル酸エステル由来の構成単位(as1)と、酸基を有する単量体由来の構成単位(as2)と含む共重合体である、<61>〜<65>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<67> アルカリ可溶性樹脂の構成単位(as1)と構成単位(as2)とのモル比〔(as1)/(as2)〕が、好ましくは90/10〜50/50、より好ましくは80/20〜60/40である、<61>〜<66>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<68> 好ましくは、更にマレイミド基を2つ以上有する芳香族化合物を含有する、<61>〜<67>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<69> 顔料分散体中の有機顔料の含有量が、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上であり、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは16質量%以下である、<61>〜<68>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<70> 顔料分散体中の顔料に対する分散剤の質量比〔分散剤/顔料〕が、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.3以上であり、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.2以下、更に好ましくは0.9以下、より更に好ましくは0.5以下である、<61>〜<69>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<71> 顔料分散体中の有機溶媒の含有量が、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であり、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である、<61>〜<69>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<72> 顔料分散体中のアルカリ可溶性樹脂の含有量が、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下、更に好ましくは9質量%以下である、<65>〜<67>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<73> 顔料分散体中のマレイミド化合物の含有量が、顔料100質量部に対して、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは3質量部以上であり、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である、<68>に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<74> 顔料分散体の平均粒径が、好ましくは200nm以下、より好ましくは100nm以下、更に好ましくは90nm以下、更に好ましくは70nm以下であり、好ましくは20nm以上である、<58>〜<73>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<75> 顔料分散体の顔料濃度10質量%における20℃における粘度(単位:mPa・s)が、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは5以上であり、好ましくは200以下、より好ましくは50以下、更に好ましくは20以下、更に好ましくは15以下である、<58>〜<74>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<76> <58>〜<75>のいずれかに記載の分散体、多官能モノマー、及び光重合開始剤を含有する、カラーフィルター用着色組成物。
<77> アルカリ可溶性樹脂の含有量が、カラーフィルター用着色組成物の溶媒を除いた有効分中、好ましくは10質量%以上40質量%以下である、<76>に記載のカラーフィルター用着色組成物。
<78> 多官能モノマーが、好ましくはエチレン性不飽和二重結合を2個以上有するアクリル酸エステル、より好ましくはジペンタエリスリトールヘキサアクリレートである、<76>又は<77>に記載のカラーフィルター用着色組成物。
<79> 多官能モノマーの含有量が、カラーフィルター用着色組成物の溶媒を除いた有効分中、好ましくは5質量%以上30質量%以下である、<76>〜<78>のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
<80> 光重合開始剤の含有量が、カラーフィルター用着色組成物の溶媒を除いた有効分中、好ましくは0.2質量%以上20質量%以下である、<76>〜<79>のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
<81> <76>〜<80>のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物を用いて製造される、カラーフィルター。
<82> <76>〜<80>のいずれかに記載の着色組成物を基板上に塗布、光硬化、現像を行い、塗膜を得る工程(F−1)、前記工程(F−1)で得た塗膜を200〜300℃に加熱して硬化膜を得る工程(F−2)を有するカラーフィルターの製造方法。
<83> <76>〜<80>にいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物のカラーフィルター製造のための使用。
本実施例において、「ポリエステル(X)」とする表記におけるXは、当該ポリエステルを構成する構成単位の平均重合度(以下、「ポリエステルの平均重合度」ともいう)を意味し、「ポリアルキレングリコール(Y)」とする表記におけるYは、当該ポリアルキレングリコールのアルキレンオキシド平均付加モル数を意味する。
本実施例において、下記の方法により測定及び評価を行った。
[測定方法]
(1)アルキルオキシポリエステルにおけるポリエステルの平均重合度の測定
アルキルポリエステルモノオールの末端水酸基をトリフルオロ酢酸でエステル化したサンプルの0.01gを、重クロロホルム0.99gに溶解したものを測定試料とし、1H−NMR測定(装置:アジレント・テクノロジー株式会社製「400−MR DD2」、ノンデカップリング法、緩和時間:10秒、積算回数:32回)を行った。得られたスペクトルから、アルキルポリエステルにおけるポリエステルの平均重合度を、以下の式により算出した。
平均重合度=(アルキルオキシポリエステルを構成するエステル基の酸素原子に隣接するメチレン基に由来するシグナルの積分値)/(トリフルオロ酢酸に由来するエステル基の酸素原子に隣接するメチレン基に由来するシグナルの積分値)+1
(2)重量平均分子量の測定
重量平均分子量は、下記<条件1>、<条件2>のいずれかで測定した。
測定試料の調製は、以下の方法により行った。
後述の製造例で得られた化合物を含む溶液の固形分が0.01gとなる量を、ガラス瓶(株式会社マルエム製「スクリュー管 No.5」)に採り、下記溶離液を加えて全量を10mLとし、密栓した。続いて前記ガラス瓶を試験管ミキサー(IKA社製「Minishaker MS1」)を用いて2,500r/minで1分間撹拌し、得られた溶液の100μLを測定試料として用いた。
<条件1>
クロロホルムに、ジメチルドデシルアミン(花王株式会社製「ファーミン DM20」)を1mmol/Lとなるように溶解した液を溶離液として、ゲルクロマトグラフィー法(GPC法、装置:東ソー株式会社製「HLC−8320GPC」、検出器:装置に付属の示差屈折計、カラム:昭和電工株式会社製「K−804L」×2、流速:1.0mL/min、カラム温度:40℃)により測定した。標準物質として、下記の単分散ポリスチレンを用いた。
[標準物質:ポリスチレン]
東ソー株式会社製「A−500(Mw:500)」、「A−5000(Mw:5,060)」、「F−2(Mw:18,100)」、「F−10(Mw:96,400)」、「F−40(Mw:427,000)」;Pressure Chemical社製「PS30908(Mw:50,000)」
<条件2>
エタノール/水混合溶媒(質量比8/2)に、リチウムブロマイドと酢酸とをそれぞれ50mmol/Lと1質量%の濃度となるように溶解した液を溶離液として、ゲルクロマトグラフィー法(GPC法、装置:東ソー株式会社製「HLC−8320GPC」、検出器:装置に付属の示差屈折計、カラム:東ソー株式会社製「TSK−GEL α−M」×2、流速:0.6mL/min、カラム温度:40℃)により測定した。標準物質として下記の単分散ポリエチレングリコールを用いた。
[標準物質:ポリエチレングリコール]
ジーエルサイエンス株式会社製「高分子材料標準物質ポリエチレングリコール(分子量:100、400、1,500、6,500)」;東ソー株式会社製「標準ポリエチレンオキシド(分子量:5万、25万、90万)」
(3)固形分の測定
シャーレに乾燥無水硫酸ナトリウム10g及びガラス棒を入れ、試料2gを量り採り、ガラス棒で混合し、105℃の減圧乾燥機(圧力8kPa)で2時間乾燥した。乾燥後の質量を量り、次式より固形分を算出した。
固形分(質量%)=〔(乾燥後の質量g)−(シャーレ+ガラス棒+乾燥無水硫酸ナトリウムの質量g)〕/(試料の質量g)×100
(4)反応率の測定
(反応率Cl:塩素イオン量の比率基準)
反応により、アルキルオキシポリエステルモノクロロアセテートの塩素が塩素イオンとなることから、塩素イオン量の比率基準の反応率Clは、次式より算出した。
反応率Cl(%)=[塩素イオン量(質量%)]/[全塩素含有量(質量%)]×100
塩素イオン量はVolhard法により定量した値、全塩素含有量は、ナトリウムブチラートで分解後、Volhard法により定量した値とした。
(反応率Am:アミン価減少率基準)
反応により、ポリアミンが4級塩となり、アミン価が減少することから、アミン価減少率基準の反応率Amは、次式より算出した。
反応率Am(%)=[(反応前のアミン価mgKOH/g)―(反応後のアミン価mgKOH/g)]/(反応前のアミン価mgKOH/g)×100
前記アミン価は、ASTM D2073−66の「3級アミン価」により測定した。
(5)酸価の測定
JIS K 0070の記載に従い、電位差滴定法で測定した。
(6)4級化反応の確認
ポリアミン化合物、ハロゲン化アルキルエステル化合物及び4級化物の各々について、その0.01gを、重クロロホルム0.99gに溶解したものを、測定試料とした。1H−NMR測定(装置:アジレント・テクノロジー株式会社製「400−MR DD2」、ノンデカップリング法、緩和時間:10秒、積算回数:32回)を行い、得られたスペクトルにより4級化反応の確認を行った。
(7)分散剤中の式(1)中の平均構造単位数(n+p+m+k)、n、p、m、及びkの測定
式(1)中の(n+p+m+k)は反応前のポリアミン化合物の平均アミン官能基数(式(1)における(n+p+m+k))から求める。
当該平均アミン官能基数は、ポリアミン化合物の1H−NMR測定の積分比によって求める。より具体的には、合成例c2及びc3等のように末端にOH基を有する場合では、得られたポリアミン化合物の1H−NMR測定を、前記「4級化反応の確認」に記載の方法と同様に行い、R1及びR2のOH基に隣接するメチレン基の水素に由来するピーク面積(q)及び、Nに結合するメチル基の水素に由来するピーク面積(r)から、下記の式により算出する。
(n+p+m+k)=(4×r)/(3×q)
ポリアミン化合物の一分子内のアミン数が単一の化合物を用いた場合には、そのアミン数を(n+p+m+k)として用いる。
(n+p)、m、及びkは、前記反応後のアミン価、及び後述する(M,(M量から求めた。
後述する(nKOH+pKOH)とmKOHとkKOHとの比を、(n+p)とmとkとの比とし、(n+p)+m+kが、製造例で分散剤の合成に用いたポリアミン化合物の平均アミン官能基数(n+p+m+k)と等しくなるように、(n+p)、m、及びkをそれぞれ算出する。(nKOH+pKOH)及びkKOHは、(n+p)、kで示される構造単位に含まれる4級アンモニウム基数をアミン価に換算した数値である。
次式より(nKOH+pKOH)を算出する。
(nKOH+pKOH)=[(M量(質量%)]/(100×[(Mの分子量])×56×1,000
KOHは、反応後のアミン価(mgKOH/g)と定義する。
次式よりkKOHを算出する。
KOH={[(M量(質量%)]/(100×[(Mの分子量])}×56×1,000
(M及び(M量は、Clである場合、上述のVolhard法により試料中の固形分に対する塩素濃度を定量した値を用いる。
その他の場合、(M及び(M量は以下の方法により測定する。後述の製造例で得られた分散剤を含む溶液0.1gを超純水で1,000〜5,000倍に希釈して、分散剤の濃度が既知の溶液を得、その25μLを測定試料とする。測定試料を、イオンクロマトグラフィー法(装置:サーモサイエンティフィック製「Dionex ICS−2100」、サプレッサ−:「ASRS−300」、検出器:装置に付属の電気伝導度検出器、検出器温度:35℃、カラム:日本ダイオネクス株式会社製「Ion Pac AS11−HC」+「Ion Pac AG11−HC」、流速:1.5mL/min、カラム温度:35℃、溶離液:水酸化カリウム溶液)により測定する。溶離液濃度は、10mmol/Lから40mmol/L(25min)のリニアグラジエント溶出とする。標準物質としては、(M又は(Mのナトリウム塩を用いる。本実施例においては、分散剤に応じて、メチル硫酸ナトリウム(東京化成工業株式会社製、試薬)又はエチル硫酸ナトリウム(東京化成工業株式会社製、試薬)を用いる。測定結果より、化合物中の(M又は(M量(質量%)を得る。
p及びnは、分散剤のH−NMR測定の積分比によって求める。(Ry1O)が、前述の式(D−a)で示される構造単位である場合、得られたポリアミン化合物のH−NMR測定を、前記「4級化反応の確認」に記載の方法と同様に行い、Rx1のC=O(カルボニル)基に隣接するメチレン基の水素に由来するピーク面積(s)及び、Ry1中の、プロピレンオキシド由来の構成単位POのメチル基の水素に由来するピーク面積(t)、エチレンオキシド由来の構成単位EOのメチレン基の水素に由来するピーク面積(t)、式中の平均付加モル数a、d1及びd2から、以下の通り求める。
(d1≠0,d2≠0の場合)
KOH=[nKOH+pKOH]×(s/a)/[(s/a)+{(t×2/3)/d1+(t/2)/d2}/2]
KOH=[nKOH+pKOH]×[{(t×2/3)/d1+(t/2)/d2}/2]/[(s/a)+{(t×2/3)/d1+(t/2)/d2}/2]
(d1≠0,d2=0の場合)
KOH=[nKOH+pKOH]×(s/a)/[(s/a)+(t×2/3)/d1]
KOH=[nKOH+pKOH]×{(t×2/3)/d1}/[(s/a)+(t×2/3)/d1]
(d1=0,d2≠0の場合)
KOH=[nKOH+pKOH]×(s/a)/[(s/a)+{(t/2)/d2}]
KOH=[nKOH+pKOH]×[{(t/2)/d2}]/[(s/a)+{(t/2)/d2}]
KOHとpKOHとの比を、nとpとの比とし、前述のn+pの値より、nとpとを算出する。
(Ry1O)に由来するピークが観察されない場合、pを0とし、前述のn+pの値をnとする。
(8)分散剤中の構造単位Aの平均数
分散剤中の構造単位Aの平均数は、反応前のポリアミン化合物の平均アミン官能基数から以下の式により算出する。
[分散剤の構造中に構造単位Dが含まれない場合:前記(7)における(Ry1O)に由来するピークが観察されない場合]
構造単位Aの平均数=(AKOH/反応前のアミン価)×原料の平均アミン官能基数
KOHは、分子中に含まれる4級アンモニウム基数をアミン価に換算した数値であり、以下の式により算出する。
KOH=[(M量(質量%)]/(100×[(Mの分子量])×56×1,000
(M量は、上記(7)と同様の方法で得る。
[分散剤の構造中に構造単位Dが含まれる場合:前記(7)における(Ry1O)に由来するピークが観察される場合]
(d1≠0,d2≠0の場合)
構造単位Aの平均数=AKOH×(s/a)/[(s/a)+{(t×2/3)/d1+(t/2)/d2}/2]×[原料の平均アミン官能基数/反応前のアミン価]
(d1≠0,d2=0の場合)
構造単位Aの平均数=AKOH×(s/a)/[(s/a)+(t×2/3)/d1]×[原料の平均アミン官能基数/反応前のアミン価]
(d1=0,d2≠0の場合)
構造単位Aの平均数=AKOH×(s/a)/[(s/a)+{(t/2)/d2}]×[原料の平均アミン官能基数/反応前のアミン価]
上記式中、AKOHは、前述のものと同様であり、s,t,t,a,d1,d2は、上記(7)と同様である。
(9)顔料分散体の粘度の測定
顔料分散体1mLを試料とし、E型粘度計(東機産業株式会社製「TV−25 typeL」、ローター:1°34′×R24)を用いて、ローターの回転数50r/min、温度25℃、測定時間5minの条件で粘度を測定した。ただし、回転数50r/minでの測定値が60mPa・sを超えた場合、ローターの回転数を20r/minに変更して測定し、回転数20r/minでの測定値が150mPa・sを超えた場合、ローターの回転数を10r/minに変更して測定した。
(10)顔料分散体の保存後粘度の測定
DPP−1とDPP−2とを含有する顔料分散体は、ガラス製密閉容器に充填し、25℃で7日間静置した。
DPP−1とDPP−3とを含有する顔料分散体は、ガラス製密閉容器に充填し、45℃で7日間静置した。
静置後の顔料分散体1mLを試料とし、前記「顔料分散体の粘度の測定」と同様の方法で測定した。
(11)顔料分散体の平均粒径の測定
PGMEA 15gを入れたガラス瓶(株式会社マルエム製「スクリュー管 No.5」)に、顔料分散体を0.01g添加し、試験管ミキサー(IKA社製「Minishaker MS1」)を用いて2,500r/minで1分間撹拌したものを試料とし、粒径測定装置(株式会社堀場製作所製「SZ−100」、試料屈折率:1.51、分散媒屈折率:1.400、分散媒粘度:1.136mPa・s、測定温度:25℃)を用いて測定した。JIS Z 8826に記載の粒子径解析−光子相関法に基づき、キュムラント解析されて求められたキュムラント平均粒径を、顔料分散体の平均粒径とした。
(12)顔料分散体の保存後平均粒径の測定
顔料分散体をガラス製密閉容器に充填し、25℃で7日間静置した。この静置後の顔料分散体を、前記「顔料分散体の平均粒径の測定」と同様の方法で測定し、保存後平均粒径とした。
[評価方法]
(13)現像性の評価
10cm×10cmのガラス基板上に、着色組成物をスピンコーター(株式会社アクティブ製「ACT−300AII」)で塗布した後、水平台にて5分間静置し、更に80℃のホットプレート上にて3分間静置し、基板上に厚さ2μmの塗膜を有する基板を得た。基板の、着色組成物を塗布した面の側に、基板から0.3mm離してフォトマスクを設置した。前記フォトマスクは、幅(単位μm)1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90及び100のスリットを有する。紫外線ファイバースポット照射装置(株式会社ハイテック製「HTE−505−HA−X」、ランプ:ウシオライティング株式会社製「USH−500MB」)を用い、前記フォトマスクを介して、基板に紫外線を40mJ/cm照射した。
紫外線照射後の基板を、炭酸ナトリウム0.35質量%と、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(花王株式会社製「エマルゲン A−60」)0.2質量%と、を含有する水溶液中に浸漬した。露光パターンが現れ始めてから、更に20秒間浸漬した後、基板をイオン交換水でリンスし、基板上に残存する水を除去した。
光学顕微鏡を用いて、前記フォトマスクによって現像された基板上の細線を観察し、基板上に残存する最も細い細線の線幅を細線密着性の指標とした。前記線幅が小さいほど、細線密着性が良好であり、現像性に優れる。
(14)耐熱性の評価
前記「現像性の評価」と同様の方法で、基板上に厚さ2μmの塗膜を有する基板を得た。基板の、着色組成物を塗布した面の側に、紫外線ファイバースポット照射装置(株式会社ハイテック製「HTE−505−HA−X」、ランプ:ウシオライティング株式会社製「USH−500MB」)を用い、基板に紫外線を40mJ/cm2照射した。
紫外線照射後の基板を230℃のクリーンオーブンで20分間熱処理し、塗膜の膜厚(T20)を測定した。その後、更に基板を230℃のクリーンオーブンで80分間熱処理し、塗膜の膜厚(T100)を測定した。
塗膜の膜厚は、株式会社東京精密製「SURFCOM 1500DX」を用いて測定し、次式より膜厚維持率(%)を算出した。膜厚維持率が100%に近いほど、耐熱性に優れる。
膜厚維持率(%)=T100(μm)/T20(μm)×100
合成例a1[ポリエステルa1:ラウリルオキシポリ(ε−カプロラクトン)(21)の合成]
撹拌装置、温度計、窒素吹き込み管を取り付けた10Lのフラスコに、ラウリルアルコール(花王株式会社製「カルコール2098」) 350g(1.89モル)、ε−カプロラクトン(東京化成工業株式会社製) 4,500g(39.4モル)、オルトチタン酸テトラブチル 0.0606gを仕込み、撹拌を開始した。フラスコ内を窒素置換し、150℃で2時間反応させ、更に170℃で5時間反応させた。その後、室温まで冷却し、ラウリルオキシポリ(ε−カプロラクトン)(21)(ポリエステルa1)を得た。
合成例a2[ポリエステルa2:オクチルオキシポリ(ε−カプロラクトン)(20)の合成]
反応容器を1Lのフラスコとし、下記表1記載のアルコール及びラクトンとし、オルトチタン酸テトラブチルを 0.0085gとした以外は、合成例a1と同様にしてオクチルオキシポリ(ε−カプロラクトン)(20)(ポリエステルa2)を得た。
合成例a3〜a10[ポリエステルa3〜a10:アルコキシポリラクトンの合成]
下記表1記載のアルコール及びラクトンとした以外は、合成例a2と同様にしてアルコキシポリラクトン(ポリエステルa3〜a10)を得た。
Figure 2016104803
合成例b1[クロロアセテートb1:ラウリルオキシポリ(ε−カプロラクトン)(21)モノクロロアセテートの合成]
撹拌装置、温度計、窒素吹き込み管、冷却管を取り付けた10Lのフラスコに、合成例1で得たポリエステルa1 4,790g、モノクロロ酢酸(和光純薬工業株式会社製、特級試薬) 199g、p−トルエンスルホン酸・一水和物(キシダ化学株式会社製、特級試薬) 17.5gを仕込み、撹拌を開始した。フラスコ内を窒素置換し、140℃、大気圧で2時間反応させ、更に、窒素を吹き込みながら、140℃、−0.1MPaG(ゲージ圧)の減圧条件下で21時間反応させた。その後、窒素で大気圧に戻し、80℃まで冷却して、ハイドロサルタイト(協和化学工業株式会社製「キョーワード500SH」) 131.8gを添加し、80℃で3時間撹拌した。得られた液を80℃に保ち、濾紙(アドバンテック東洋株式会社製「No.5A」)で濾過し、ラウリルオキシポリ(ε−カプロラクトン)(21)モノクロロアセテート(クロロアセテートb1)を得た。
合成例b2[クロロアセテートb2:オクチルオキシポリ(ε−カプロラクトン)(20)モノクロロアセテートの合成]
反応容器を1Lのフラスコとし、下記表2記載のポリエステル及びモノクロロ酢酸を使用し、p−トルエンスルホン酸・一水和物を 1.48gに、「キョーワード500SH」を 16.8gとした以外は、合成例b1と同様にしてオクチルオキシポリ(ε−カプロラクトン)(20)モノクロロアセテート(クロロアセテートb2)を得た。
合成例b3〜b10[クロロアセテートb3〜b10:アルコキシポリラクトンモノクロロアセテートの合成]
下記表2記載のポリエステル及びモノクロロ酢酸を使用した以外は、合成例b2と同様にしてアルコキシポリラクトンモノクロロアセテートb3〜b10を得た。
Figure 2016104803
合成例a51[ポリエーテルa51:ラウリルオキシポリプロピレングリコール(29)ポリエチレングリコール(15)の合成]
撹拌装置、温度制御装置を備えた6Lのオートクレーブに、ラウリルアルコール(花王株式会社製「カルコール2098」) 375g(2.0モル)、48質量%水酸化カリウム水溶液 12.4gを仕込んだ。オートクレーブ内を窒素置換した後に、40℃まで昇温して、撹拌を開始した。その後、100℃、4.7kPa(絶対圧)の減圧にて、1.0時間水分を除去した。窒素で大気圧まで戻して110℃まで昇温した後、プロピレンオキサイド 3,694g(63.6モル)を圧力0.1〜0.45MPaGとなるように導入しながら、36時間、付加反応を行った。更に、140℃まで昇温した後、エチレンオキサイド 1,405g(31.9モル)を圧力0.1〜0.4MPaGとなるように導入しながら、12時間、付加反応を行った。その後、60℃まで冷却し、氷酢酸(キシダ化学株式会社製、特級試薬) 5.3gを添加し、60℃で1時間撹拌し、ラウリルオキシポリプロピレングリコール(29)ポリエチレングリコール(15)(ポリエーテルa51)を得た。
合成例b51[クロロアセテートb51:ラウリルオキシポリプロピレングリコール(29)ポリエチレングリコール(15)モノクロロアセテートの合成]
撹拌装置、温度計、窒素吹き込み管、冷却管を取り付けた1Lのフラスコに、合成例a51で得たポリエーテルa51 653g、モノクロロ酢酸(和光純薬工業株式会社製、特級試薬) 35.1g、p−トルエンスルホン酸・一水和物(キシダ化学株式会社製、特級試薬) 3.5gを仕込み、撹拌を開始した。フラスコ内を窒素置換し、窒素を吹き込みながら、140℃、−0.1MPaGの減圧で16時間反応させた。窒素で大気圧に戻し、80℃まで冷却して、無水炭酸ナトリウム(キシダ化学株式会社製、特級試薬) 26.8gを添加し、80℃で2時間撹拌した。得られた液を濾紙(アドバンテック東洋株式会社製「No.5A」)で濾過し、ラウリルオキシポリプロピレングリコール(29)ポリエチレングリコール(15)モノクロロアセテート(クロロアセテートb51)を得た。
合成例c2[ポリアミンc2:ポリ3級アミングリコール(平均アミン官能基数:3.7)の合成]
反応水を分離するための凝縮器及び分離器を付けた1Lフラスコに1,6−ヘキサンジオール 600gとCu−Ni触媒(花王株式会社製「MX−2141」) 12gを仕込んだ。撹拌しながら系内を窒素で置換し、昇温を開始した。昇温開始と同時に水素ガスを30L/hrの流速で反応系内に吹き込み、約40分かけて185℃まで昇温した。185℃到達後、モノメチルアミンを22L/hrの流速で反応系内に吹き込み、約10分かけて195℃まで昇温した。195℃で6.0時間反応を行った。反応後、モノメチルアミンの供給を停止し、水素のみで反応を1時間続行した。反応物を冷却、濾過することにより、ポリアミンc2:ポリ3級アミングリコール(平均アミン官能基数:3.7、式(2)において、R,R=C12OH、R=CH、R=C12(ただしRと隣接しているRは直接結合)、(n+p+m+k)=3.7である化合物)を得た。
合成例c3[ポリアミンc3:ポリ3級アミングリコール(平均アミン官能基数:9.3)の合成]
反応時間を6.0時間から7.5時間に代えた以外は、合成例c2と同様の方法により、ポリアミンc3:ポリ3級アミングリコール(平均アミン官能基数:9.3、式(2)において、R,R=C12OH、R=CH、R=C12(ただしRと隣接しているRは直接結合)、(n+p+m+k)=9.3である化合物)を得た。
製造例1[分散剤1:N,N,N’,N’−テトラメチル−N,N’−ビス[ラウリルオキシポリ(ε−カプロラクトン)(21)カルボニルメチレン]−プロパンジアンモニウムクロライドの合成]
還流冷却器、温度計、窒素導入管、撹拌装置を取り付けた500mLのセパラブルフラスコに、合成例b1で得たクロロアセテートb1 200g、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン(花王株式会社製「カオーライザーNo.2」、以下「ポリアミンc1」ともいう) 5.0gを仕込み、撹拌を開始した。フラスコ内を窒素置換し、80℃で20時間反応させた。プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA) 300gを添加し、80℃で1時間撹拌後、室温まで冷却して、分散剤1のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は39.8質量%であり、重量平均分子量は9,800(<条件1>による測定値)であった。
反応率Clは90モル%であり、nは1.8、pは0.0、mは0.2、kは0.0であった。すなわち、下記の化合物1−1を主成分とする分散剤1が得られた。
NMR測定結果では、反応により、ポリアミンc1のNに結合するメチル基及びメチレン基に由来するシグナルが、それぞれ2.2、2.3ppmから、それぞれ3.3、3.2ppmに、Nからさらに1つ離れたメチレン基に由来するシグナルが、1.6ppmから2.2ppmへ移行した。本製造例において得られた分散剤の構造を本明細書の式(1)にあてはめて表4に示した。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、単結合(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。)
製造例2〜14,17,19〜21[分散剤2〜14,17,19〜21の合成]
下記表3記載のクロロアセテート、ポリアミン及びPGMEAを使用した以外は、製造例1と同様にして分散剤2〜14,17,19〜21を得た。本製造例において得られた分散剤の構造を本明細書の式(1)にあてはめて表4に示した。
表中で使用した原料は以下のとおりである。
ポリアミンc4:N,N−ジメチルアミノヘキサノール、花王株式会社製「カオーライザーNo.25」
ポリアミンc5:N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジプロピレントリアミン、エアプロダクツジャパン株式会社製「ポリキャット77」
製造例15[分散剤15(ラウリルオキシポリ(ε−カプロラクトン)(21)モノクロロアセテート、及び硫酸ジメチルによるN,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン4級化物)の合成]
下記表3記載のクロロアセテート、ポリアミン及びPGMEAを使用した以外は、製造例1と同様にして、クロロアセテートb1とポリアミンc1との反応物の37.3質量%PGMEA溶液を得た。反応率Clは96モル%であった。
これに、4級化剤として硫酸ジメチル(和光純薬工業株式会社製) 2.6gとPGMEA 5.0gの混合液を常温で撹拌しながら滴下した。更に5分間撹拌後、窒素雰囲気下、85℃で3時間撹拌した。これを冷却して、分散剤15のPGMEA溶液を得た。反応率Amは99モル%であり、nは1.0、pは0.0、mは0.0、kは1.0であった。該溶液の固形分は35.5質量%であり、重量平均分子量は9,000(<条件1>による測定値)であった。本製造例において得られた分散剤の構造を本明細書の式(1)にあてはめて表4に示した。
製造例16,18[分散剤16,18の合成]
下記表3記載のクロロアセテート、ポリアミン、PGMEA及び4級化剤を使用した以外は、製造例15と同様にして分散剤16,18を得た。
Figure 2016104803
分散剤2は、下記の化合物1−2を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。)
NMR測定結果では、反応により、ポリアミンc1のNに結合するメチル基及びメチレン基に由来するシグナルが、それぞれ2.2、2.3ppmから、それぞれ3.3、3.2ppmに、Nからさらに1つ離れたメチレン基に由来するシグナルが、1.6ppmから2.2ppmへ移行した。
分散剤3は、下記の化合物1−3を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、ヒドロキシヘキシル基(u)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。なお、ポリアミンの末端のアミン部位が4級化されていない例を示したが、各構造単位の配列はいずれであってもよい。)
NMR測定結果では、反応により、以下のピークの移行が確認された。ポリアミンc2のNに結合するメチル基及びメチレン基に由来するシグナルが、それぞれ2.2、2.3ppmから、それぞれ3.4、3.2ppmへ移行した。クロロアセテートb1の塩素に結合するメチレン基に由来するシグナルが、4.1ppmから4.4ppmへ移行した。
分散剤4は、下記の化合物1−4を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、ヒドロキシヘキシル基(u)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。なお、ポリアミンの末端のアミン部位が4級化されていない例を示したが、各構造単位の配列はいずれであってもよい。)
NMR測定結果では、反応により、以下のピークの移行が確認された。ポリアミンc3のNに結合するメチル基及びメチレン基に由来するシグナルが、それぞれ2.2、2.3ppmから、それぞれ3.4、3.2ppmへ移行した。クロロアセテートb1の塩素に結合するメチレン基に由来するシグナルが、4.1ppmから4.4ppmへ移行した。
分散剤5は、下記の化合物1−5を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。)
分散剤6は、下記の化合物1−6を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。)
分散剤7は、下記の化合物1−7を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。)
分散剤8は、下記の化合物1−8を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。)
分散剤9は、下記の化合物1−9を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。)
分散剤10は、下記の化合物1−10を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。なお、ε−カプロラクトン単位及びδ−バレロラクトン単位は、ランダムに配列している。)
分散剤11は、下記の化合物1−11を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。なお、ε−カプロラクトン単位及びδ−バレロラクトン単位は、ランダムに配列している。)
分散剤12は、下記の化合物1−12を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。なお、ε−カプロラクトン単位及びδ−バレロラクトン単位は、ランダムに配列している。)
分散剤13は、下記の化合物1−13を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。)
分散剤14は、下記の化合物1−14を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。)
分散剤15は、下記の化合物1−15を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。)
分散剤16は、下記の化合物1−16を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。なお、上記例を示したが、各構造単位の配列はいずれであってもよい。)
分散剤17は、下記の化合物1−17を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。なお、上記例を示したが、各構造単位の配列はいずれであってもよい。)
分散剤18は、下記の化合物1−18を主成分とする。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。なお、上記例を示したが、各構造単位の配列はいずれであってもよい。)
分散剤19〜21は、下記の化合物1−19を含有する。
Figure 2016104803

(上記式中、メチル基(s)は式(1)におけるRに相当し、(t)は式(1)におけるRに隣接しているR、すなわち単結合に相当する。)
製造例51[分散剤51:N,N,N’,N’−テトラメチル−N,N’−ビス[ラウリルオキシポリプロピレングリコール(29)ポリエチレングリコール(15)カルボニルメチレン]−プロパンジアンモニウムクロライドの合成]
還流冷却器、温度計、窒素導入管、撹拌装置を取り付けた500mLのセパラブルフラスコに、合成例51で得たクロロアセテートb51 100g、ポリアミンc1 2.4gを仕込み、撹拌を開始した。フラスコ内を窒素置換し、80℃で20時間反応させた。PGMEA 130gを添加し、80℃で1時間撹拌後、室温まで冷却して、分散剤51のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は41.5質量%であり、重量平均分子量は4,200(<条件2>による測定値)であった。反応率Clは94モル%であり、nは2.0、mは0.0、kは0.0であった。
製造例52[分散剤52:N,N,N’,N’−テトラメチル−N,N’−ビス[メチルカルボニルメチレン]−ヘキサンジアンモニウムクロライドの合成]
還流冷却器、温度計、窒素導入管、撹拌装置を取り付けた500mLのセパラブルフラスコに、ポリアミンc1 40.2g、メタノール 200gを仕込み、窒素置換を行った。撹拌を開始し、75℃まで昇温した後、クロロ酢酸メチル(関東化学株式会社製)50gを30分かけて滴下し、更に、75℃で20時間反応後、室温まで冷却して反応液を得た。エバポレーターを用い、60℃、減圧下で、得られた反応液からメタノールを除去し、分散剤52を得た。該化合物の固形分は100質量%であった。反応率Clは98%であり、nは2.0、mは0.0、kは0.0であった。
得られた分散剤の詳細を表4に示す。
Figure 2016104803
Figure 2016104803
Figure 2016104803
Figure 2016104803
合成例AS1[ASR1:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(アルカリ可溶性樹脂)の合成]
攪拌機、還流冷却器、窒素導入管及び温度計を取り付けた反応容器に、メタクリル酸(以下、「MAA」ともいう) 12.0g、ベンジルメタクリレート(以下、「BzMA」ともいう) 28.0g、3‐メルカプトプロピオン酸 0.56g、PGMEA 40gを入れ、反応容器内を攪拌しながら窒素置換を行った。反応容器内を攪拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[MAA 48.0g、BzMA 112.0g、3‐メルカプトプロピオン酸 2.2g、PGMEA 160g、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトニル)(和光純薬工業株式会社製「V−65」;以下、「V−65」ともいう) 2.0g]を、3時間かけて滴下した。滴下終了後、V‐65 2.0gをPGMEA 10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV‐65 1.0gをPGMEA 10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。これを冷却して、モル比70/30のBzMA/MAA共重合体(ASR1)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は50質量%であり、ASR1の酸価は190mgKOH/g、重量平均分子量は14,000(<条件2>による測定値)であった。
後述の実施例で用いた原料の詳細を示す。
(DPP顔料)
DPP−1:BASF社製「Irgaphor Red S 3621 CF」
DPP−2:Clariant社製「Hostaperm Red D2B−COF01 LV3916」
DPP−3:山陽色素株式会社製「PIGMENT RED 5414」
(多官能モノマー)
DPHA:日本化薬株式会社製「DPHA」
(光重合開始剤)
MBz−MPB:BASF社製「Irgacure 369」
MTB−MP:BASF社製「Irgacure 907」
(分散剤)
分散剤53:味の素ファインテクノ株式会社製「アジスパー PB821」(固形分:100質量%)
実施例1[顔料分散体1の調製]
DPP−1 16.6g、DPP−2 2.93g、1,3−フェニレンジマレイミド(以下、「PDM」ともいう)0.98g、製造例1で得た分散剤1の溶液 19.6g(固形分7.8g)、合成例AS1で得られたASR1の50質量%のPGMEA溶液 11.7g、PGMEA 98.2g、粒径0.2mmのジルコニアビーズ 300gを500mLプラスチック容器に入れ、分散機(淺田鉄工株式会社製「ペイントシェーカー」)による分散(予備分散)を3時間行った後、濾過によりジルコニアビーズを除去した。得られた溶液 100gと、粒径0.05mmのジルコニアビーズ 200gとを250mLプラスチック容器に入れ、分散機(浅田鉄工株式会社製「ペイントシェーカー」)による分散(本分散)を12時間行った後、濾過によりジルコニアビーズを除去して、下記表5に記載の顔料分散体1を得た。
[着色組成物1の調製]
顔料分散体1 4.62g、合成例AS1で得られたASR1の50質量%PGMEA溶液 0.34g、DPHA 0.21g、MBz−MPB 0.042g、MTB−MP 0.028g、PGMEA 4.76gを、均一になるまで混合し、下記表6に記載の着色組成物1を得た。
実施例2〜4,20〜25,比較例1〜3[顔料分散体2〜4,20〜25,51〜53、着色組成物2〜4,20〜25,51〜53の調製]
分散剤1を、それぞれ表5に示した分散剤に代え、各分散剤溶液の固形分が7.8gとなる量とし、その他は実施例1と同様の操作を行い、下記表5に記載の顔料分散体2〜4,20〜25,51〜53、下記表6に記載の着色組成物2〜4,20〜25,51〜53を得た。
実施例5〜19、比較例4[顔料分散体5〜19、54、着色組成物5〜19、54の調製]
分散剤1を、それぞれ表5に示した分散剤に代え、DPP−1 16.6g、DPP−2 2.93gを、DPP−1 5.85g、DPP−3 13.7gとし、各分散剤溶液の固形分が7.8gとなる量とし、その他は実施例1と同様の操作を行い、下記表6に記載の顔料分散体5〜19、54、着色組成物5〜19、54を得た。
得られた顔料分散体1〜25、51〜54、及び着色組成物1〜25、51〜54の評価結果を、下記表5、表6に示す。
Figure 2016104803
Figure 2016104803
Figure 2016104803
Figure 2016104803
表4〜表6から、製造例1〜21の4級アンモニウム塩化合物を分散剤として用いた実施例1〜25の顔料分散体及び着色組成物は、本発明の分散剤を用いず分散剤51〜53を用いた比較例1〜4の顔料分散体及び着色組成物と比較して、保存後平均粒子径が小さく、且つ、良好な現像性及び耐熱性を有する。従って、本発明の4級アンモニウム塩化合物は顔料分散体における分散剤として有用であり、当該化合物を用いた顔料分散体及び着色組成物は、平均粒子径が小さく、低粘度であり、保存安定性に優れ、且つ、現像性及び耐熱性が優れることが分かる。

Claims (23)

  1. 分子構造中に式(A)で表される構造単位Aを有し、一分子構造中に含まれる構造単位Aの平均数が1.0以上22.0以下である分散剤。
    Figure 2016104803

    〔式中、Rx1は炭素数2以上12以下のアルカンジイル基を示し、Rx2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、aは平均付加モル数を示し、2以上100以下であり、Rは、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基を示し、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、(Mはアニオンを示す。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよい。〕
  2. 一分子構造中に含まれる構造単位Aの平均数が1.5以上3.0以下である、請求項1に記載の分散剤。
  3. aが、15以上100以下である、請求項1又は2に記載の分散剤。
  4. x1が、炭素数3以上7以下のアルカンジイル基である、請求項1〜3のいずれかに記載の分散剤。
  5. が、メチル基及びエチル基から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれかに記載の分散剤。
  6. 分子構造中に式(D)で表される構造単位Dを更に有し、一分子構造中に含まれる構造単位Dの平均数が、0.3以上11.0以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の分散剤。
    Figure 2016104803

    〔式中、Ry1は炭素数2以上4以下のアルカンジイル基を示し、Ry2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、dは平均付加モル数を示し、1以上100以下であり、Rは、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基を示し、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、(Mはアニオンを示す。なお、〔Ry1O〕は、複数存在する場合、同一でも異なっていてもよい。〕
  7. 構造単位Aを1以上含む配列構造を有し、該配列構造の末端が水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基である、請求項1〜6のいずれかに記載の分散剤。
  8. 重量平均分子量Mwが、2,000以上50,000以下である、請求項1〜7のいずれかに記載の分散剤。
  9. 分散剤が、式(1−1)で表される化合物よりなる分散剤と、下記式(1−3)で表される化合物よりなる分散剤との混合物である、請求項1〜8のいずれかに記載の分散剤。
    Figure 2016104803

    〔式中、Rx1は炭素数2以上12以下のアルカンジイル基を示し、Rx2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、aは平均付加モル数を示し、2以上100以下であり、R、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは、水素原子及び水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基(ただしRと隣接しているRは単結合を示す)を示し、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、(M及び(Mはそれぞれ独立にアニオンを示し、n、m及びkは平均構造単位数を示し、(n+m+k)は1.0以上22.0以下であり、nは1.0以上22.0以下であり、mは0以上21.0以下であり、kは0以上21.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、n、m、kでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
    Figure 2016104803

    〔式中、Ry1は炭素数2以上4以下のアルカンジイル基を示し、Ry2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、dは平均付加モル数を示し、1以上100以下であり、R、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは、水素原子及び水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基(ただしRと隣接しているRは単結合を示す)を示し、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、(M及び(Mはそれぞれ独立にアニオンを示し、p、m、及びkは平均構造単位数を示し、(p+m+k)は1.0以上22.0以下であり、mは0以上21.0以下であり、pは1.0以上22.0以下であり、kは0以上21.0以下である。複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、p、m、kでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
  10. 前記混合物中の式(1−1)で表される化合物よりなる分散剤と、式(1−3)で表される化合物よりなる分散剤の質量比〔(1−1)/(1−3)〕が、10/90以上90/10以下である、請求項9に記載の分散剤。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の分散剤、有機顔料、及び有機溶媒を含有する、カラーフィルター用顔料分散体。
  12. 有機顔料が、ジケトピロロピロール系顔料を含む、請求項11に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
  13. 前記有機溶媒が、エーテル系溶媒である、請求項11又は12に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
  14. 更にアルカリ可溶性樹脂を含有する、請求項11〜13のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
  15. 請求項11〜14のいずれかに記載の顔料分散体、多官能モノマー及び光重合開始剤を含有するカラーフィルター用着色組成物。
  16. 請求項15に記載のカラーフィルター用着色組成物を用いて製造される、カラーフィルター。
  17. 工程1:分子構造中に式(B):
    Figure 2016104803

    〔式中、Rは、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基を示す。〕で表される構造単位Bを有し、一分子構造中に含まれる構造単位Bの平均数が1.0以上22.0以下であるポリアミン化合物と、
    式(3−1):
    Figure 2016104803

    〔式中、Rx1は炭素数2以上12以下のアルカンジイル基を示し、Rx2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、aは平均付加モル数を示し、2以上100以下であり、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、Yは脱離することでアニオン(Mとなる基を示す。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよい。〕で表される化合物と、を反応させる工程を有する、分散剤の製造方法。
  18. 式(1)で表される4級アンモニウム塩化合物。
    Figure 2016104803
    〔式中、Rx1は炭素数2以上12以下のアルカンジイル基を示し、Rx2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、aは平均付加モル数を示し、2以上100以下であり、Ry1は炭素数2以上4以下のアルカンジイル基を示し、Ry2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、dは平均付加モル数を示し、1以上100以下であり、R、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは、水素原子及び水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基(ただしRと隣接しているRは単結合を示す)を示し、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、(M及び(Mはそれぞれ独立にアニオンを示し、n、p、m、及びkは平均構造単位数を示し、(n+p+m+k)は1.0以上22.0以下であり、(n+p)は1.0以上22.0以下であり、nは0.3以上22.0以下であり、pは0以上11.0以下であり、mは0以上21.0以下であり、kは0以上21.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、複数の〔Ry1O〕は、同一でも異なっていてもよく、n、p、m、kでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
  19. 式(1−1)で表される、請求項18に記載の4級アンモニウム塩化合物。
    Figure 2016104803

    〔式中、Rx1は炭素数2以上12以下のアルカンジイル基を示し、Rx2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、aは平均付加モル数を示し、2以上100以下であり、R、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは、水素原子及び水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基(ただしRと隣接しているRは単結合を示す)を示し、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、(M及び(Mはそれぞれ独立にアニオンを示し、n、m、kは平均構造単位数を示し、(n+m+k)は1.0以上22.0以下であり、nは1.0以上22.0以下であり、mは0以上21.0以下であり、kは0以上21.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、n、m、kでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
  20. 式(1−1a)で表される、請求項18又は19に記載の4級アンモニウム塩化合物。
    Figure 2016104803

    〔式中、Rx1は炭素数2以上12以下のアルカンジイル基を示し、Rx2は炭素数1以上18以下の炭化水素基を示し、aは平均付加モル数を示し、2以上100以下であり、R、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、水素原子の一部が水酸基で置換されていてもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基を示し、Rは炭素数1以上18以下のアルカンジイル基(ただしRと隣接しているRは単結合を示す)を示し、Rは炭素数1以上4以下のアルカンジイル基を示し、(Mはアニオンを示し、n、mは平均構造単位数を示し、(n+m)は1.0以上22.0以下であり、nは1.0以上22.0以下であり、mは0以上21.0以下である。複数の〔(C=O)Rx1O〕は、同一でも異なっていてもよく、n、mでその平均構造単位数が示される各構造単位はいかなる配列順序であってもよい。〕
  21. 式(1−1)において、mが0である、請求項19に記載の4級アンモニウム塩化合物。
  22. 式(1)において、pが0.3以上11.0以下である、請求項18に記載の4級アンモニウム塩化合物。
  23. 式(1)において、kが0である、請求項22に記載の4級アンモニウム塩化合物。
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