JP2014028891A - カラーフィルター用顔料分散体 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、乾燥後の溶媒への再溶解性に優れるために塗膜形成時に固着物が生じない着色組成物を得ることができ、低粘度のカラーフィルター用顔料分散体、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】〔1〕アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、顔料分散剤(A)と、有機顔料と、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)と、エーテル系有機溶媒とを含有する、カラーフィルター用顔料分散体、及び〔2〕その製造方法である。
【選択図】なし
【解決手段】〔1〕アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、顔料分散剤(A)と、有機顔料と、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)と、エーテル系有機溶媒とを含有する、カラーフィルター用顔料分散体、及び〔2〕その製造方法である。
【選択図】なし
Description
本発明は、カラーフィルター用顔料分散体、及びその製造方法に関する。
液晶表示装置に用いられるカラーフィルターは、顔料分散体に樹脂等を配合した着色組成物をガラス等の透明基板に塗布した後、露光・硬化、現像、熱硬化させるフォトリソグラフィー法等によって製造されている。ここで用いられる顔料分散体は、顔料を有機溶媒に分散した非水系顔料分散体であるが、非水系顔料分散体の製造方法として、グラフトポリマー等の高分子分散剤を用いる製造方法が知られている。
例えば、特許文献1には、顔料同士の凝集を防止し、顔料の良好な分散を実現することを目的として、末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーと、窒素原子とエチレン性不飽和二重結合とを有する窒素含有モノマーと、エーテル基を有する重合性モノマーとを共重合体単位として含む、窒素原子及びエーテル基を有するグラフト共重合体を含有することを特徴とする顔料分散剤が開示されている。
特許文献2には、感度、解像度、現像マージンを改善することを目的として、メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体等の高分子バインダー、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーに特定の光重合開始剤を加えて感光性樹脂組成物が開示されている。
特許文献3には、粘度を低下し、安定性を向上させることを目的として、着色剤、ビニルポリマー及び有機溶剤を含有し、ビニルポリマーがベンジル(メタ)アクリレート等の構成単位及びポリ(エチレングリコール・プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート等の構成単位を有するポリマーである、油性インク組成物が開示されている。
特許文献2には、感度、解像度、現像マージンを改善することを目的として、メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体等の高分子バインダー、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーに特定の光重合開始剤を加えて感光性樹脂組成物が開示されている。
特許文献3には、粘度を低下し、安定性を向上させることを目的として、着色剤、ビニルポリマー及び有機溶剤を含有し、ビニルポリマーがベンジル(メタ)アクリレート等の構成単位及びポリ(エチレングリコール・プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート等の構成単位を有するポリマーである、油性インク組成物が開示されている。
カラーフィルターは、顔料を微細化することにより透明度の高い着色塗膜を作製する必要がある。そのために、顔料に強いせん断力を与える方法や分散剤を大量に用いる方法が行われている。このうち、強いせん断力を与える方法では、顔料同士の凝集力が高まるため、得られる顔料分散体及び着色組成物の粘度が高くなるという問題があった。
一方、カラーフィルターは、前記顔料分散体を用いて調製された着色組成物をガラス基板へ塗工して製造されるものであるが、連続して塗工すると、着色組成物の乾燥により、コーター等のノズルに固着物が発生し、これを溶媒に再度溶解させて取り除く必要がある。しかし、前記のように分散剤が大量に存在する顔料分散体は、それがバインダーとなるためか、固着物の溶媒への溶解性が低下するという問題があった。
そのため、乾燥した後にも溶媒への再溶解性に優れる着色組成物が得られ、更に低粘度である顔料分散体が望まれている。
本発明は、乾燥後の溶媒への再溶解性に優れるために塗膜形成時にノズルへの固着物の残存が生じにくい着色組成物を得ることができ、低粘度のカラーフィルター用顔料分散体、及びその製造方法を提供することを課題とする。
一方、カラーフィルターは、前記顔料分散体を用いて調製された着色組成物をガラス基板へ塗工して製造されるものであるが、連続して塗工すると、着色組成物の乾燥により、コーター等のノズルに固着物が発生し、これを溶媒に再度溶解させて取り除く必要がある。しかし、前記のように分散剤が大量に存在する顔料分散体は、それがバインダーとなるためか、固着物の溶媒への溶解性が低下するという問題があった。
そのため、乾燥した後にも溶媒への再溶解性に優れる着色組成物が得られ、更に低粘度である顔料分散体が望まれている。
本発明は、乾燥後の溶媒への再溶解性に優れるために塗膜形成時にノズルへの固着物の残存が生じにくい着色組成物を得ることができ、低粘度のカラーフィルター用顔料分散体、及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、カラーフィルター用顔料分散体において、アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、顔料分散剤(A)と、所定の(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)と、を共存させることにより、溶媒への再溶解性が高まり、粘度が低下することを見出した。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔2〕を提供する。
〔1〕アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、顔料分散剤(A)と、有機顔料と、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)と、エーテル系有機溶媒とを含有する、カラーフィルター用顔料分散体。
〔2〕アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分のアルキレンオキシドが、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である顔料分散剤(A)と、有機顔料と、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)と、エーテル系有機溶媒との混合物を分散する工程を有するカラーフィルター用顔料分散体の製造方法。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔2〕を提供する。
〔1〕アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、顔料分散剤(A)と、有機顔料と、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)と、エーテル系有機溶媒とを含有する、カラーフィルター用顔料分散体。
〔2〕アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分のアルキレンオキシドが、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である顔料分散剤(A)と、有機顔料と、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)と、エーテル系有機溶媒との混合物を分散する工程を有するカラーフィルター用顔料分散体の製造方法。
本発明によれば、乾燥後の溶媒への再溶解性に優れるために塗膜形成時に固着物が生じにくい着色組成物を得ることができる低粘度のカラーフィルター用顔料分散体、及びその製造方法を提供することができる。
本発明のカラーフィルター用顔料分散体は、アミノ基含有モノマー(A−1)(以下「(A−1)成分」ともいう)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)(以下「(A−2)成分」ともいう)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、顔料分散剤(A)(以下「顔料分散剤(A)」、「(A)成分」ともいう)と、有機顔料と、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(以下「(B−1)成分」ともいう)及び(メタ)アクリル酸(以下「(B−2)成分」ともいう)の共重合体(B)(以下、単に「共重合体(B)」、「(B)成分」ともいう)と、エーテル系有機溶媒とを含有することを特徴とする。
本発明のカラーフィルター用顔料分散体を含有するカラーフィルター用着色組成物が、乾燥後の溶媒への再溶解性に優れるために繰り返し塗膜を形成したときであっても、ノズル等に固着物が生じにくい着色組成物を得ることができ、粘度が低くなる理由は定かではないが、次のように考えられる。
本発明のカラーフィルター用顔料分散体は、顔料表面への強い吸着性を有するアミノ基を有するモノマー部分とエーテル系有機溶媒に親和性を持つプロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体であるアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート部分を含有する顔料分散剤を含む。特にプロピレンオキシド部分はエーテル系有機溶媒に構造や親水性疎水性バランスが類似しており、溶媒中に広がりやすいため、顔料粒子同士に強い斥力が生じ、顔料同士の凝集を有効に抑えることが可能であり、顔料の分散性にも優れるため粘度が低くなる上に、本発明の効果である乾燥後の溶媒への再溶解性にも優れるものと考えられる。
本発明のカラーフィルター用顔料分散体においては、更に共重合体(B)を含有する。共重合体(B)の(メタ)アクリル酸部分が前記アミノ基を有する分散剤によって、わずかにカチオン性となった顔料表面に吸着し、カラーフィルターに用いられるエーテル系有機溶媒中に構造や親水性疎水性バランスが類似している(メタ)アクリル酸アルキル部分が広がることで、分散体の安定性を更に向上させているものと考えられる。また、該共重合体は、溶媒で希釈された場合に、吸着平衡で、顔料表面から剥がれ落ちることで、溶媒への再溶解性をも向上させているものと考えられる。
以下、本発明に用いられる各成分、工程等について説明する。
本発明のカラーフィルター用顔料分散体は、顔料表面への強い吸着性を有するアミノ基を有するモノマー部分とエーテル系有機溶媒に親和性を持つプロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体であるアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート部分を含有する顔料分散剤を含む。特にプロピレンオキシド部分はエーテル系有機溶媒に構造や親水性疎水性バランスが類似しており、溶媒中に広がりやすいため、顔料粒子同士に強い斥力が生じ、顔料同士の凝集を有効に抑えることが可能であり、顔料の分散性にも優れるため粘度が低くなる上に、本発明の効果である乾燥後の溶媒への再溶解性にも優れるものと考えられる。
本発明のカラーフィルター用顔料分散体においては、更に共重合体(B)を含有する。共重合体(B)の(メタ)アクリル酸部分が前記アミノ基を有する分散剤によって、わずかにカチオン性となった顔料表面に吸着し、カラーフィルターに用いられるエーテル系有機溶媒中に構造や親水性疎水性バランスが類似している(メタ)アクリル酸アルキル部分が広がることで、分散体の安定性を更に向上させているものと考えられる。また、該共重合体は、溶媒で希釈された場合に、吸着平衡で、顔料表面から剥がれ落ちることで、溶媒への再溶解性をも向上させているものと考えられる。
以下、本発明に用いられる各成分、工程等について説明する。
[顔料分散剤]
本発明に用いられる顔料分散剤は、得られる着色組成物の溶媒への再溶解性を向上させ、顔料分散体の粘度を低下させる観点から、アミノ基含有モノマー(以下「(A−1)成分」ともいう)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(以下「(A−2)成分」ともいう)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、ポリマーからなる。
本発明に用いられる顔料分散剤は、得られる着色組成物の溶媒への再溶解性を向上させ、顔料分散体の粘度を低下させる観点から、アミノ基含有モノマー(以下「(A−1)成分」ともいう)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(以下「(A−2)成分」ともいう)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、ポリマーからなる。
本発明の顔料分散剤は、アミノ基の一部が4級化されていることが好ましい。
本発明の顔料分散剤の4級化率は、高いコントラスト及び低粘度の顔料分散体を得る観点から、10〜80mol%が好ましく、15〜70mol%がより好ましく、20〜60mol%が更に好ましく、20〜50mol%がより更に好ましく、25〜40mol%が特に好ましい。
「4級化率」とは、顔料分散剤中に含まれる3級アミノ基及び4級アンモニウム基の合計モル当量数に対する、4級アンモニウム基のモル当量数の割合(mol%)を意味する。4級化率は、実施例に記載の方法により測定することができる。
また上記4級化率は、例えば、(A−1)成分を4級化して4級アンモニウム基を導入することで得られるが、(A−1)成分と(A−2)成分と4級アンモニウム基を有するモノマー成分(以下、「(A−3)成分」ともいう)とを共重合することでも得られる。
なお、顔料分散剤の4級化前の顔料分散剤のアミン価が不明な場合、又は、4級化アンモニウム基を有するモノマーと共重合した分散剤を使用する場合には、核磁気共鳴(NMR)により同定される3級アミノ基及び4級アンモニウム基の含有量から算出した値を上記4級化率とみなす。
本発明の顔料分散剤の4級化率は、高いコントラスト及び低粘度の顔料分散体を得る観点から、10〜80mol%が好ましく、15〜70mol%がより好ましく、20〜60mol%が更に好ましく、20〜50mol%がより更に好ましく、25〜40mol%が特に好ましい。
「4級化率」とは、顔料分散剤中に含まれる3級アミノ基及び4級アンモニウム基の合計モル当量数に対する、4級アンモニウム基のモル当量数の割合(mol%)を意味する。4級化率は、実施例に記載の方法により測定することができる。
また上記4級化率は、例えば、(A−1)成分を4級化して4級アンモニウム基を導入することで得られるが、(A−1)成分と(A−2)成分と4級アンモニウム基を有するモノマー成分(以下、「(A−3)成分」ともいう)とを共重合することでも得られる。
なお、顔料分散剤の4級化前の顔料分散剤のアミン価が不明な場合、又は、4級化アンモニウム基を有するモノマーと共重合した分散剤を使用する場合には、核磁気共鳴(NMR)により同定される3級アミノ基及び4級アンモニウム基の含有量から算出した値を上記4級化率とみなす。
顔料分散剤中のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位に対する、アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位の重量比〔(A−1)/(A−2)〕は、顔料の分散性を向上させ、保存安定性を高める観点から、10/90〜49/51が好ましく、13/87〜40/60がより好ましく、13/87〜20/80が更に好ましく、15/85〜20/80がより更に好ましい。
なお、顔料分散剤が4級化されている場合、上記重量比は、4級化剤由来成分を除外した重量比とする。なお、「4級化剤由来成分を除外した重量比」とは、4級アンモニウム基を形成する4級化剤由来成分、すなわち、4級化剤由来のアルキル基と、対の陰イオン成分の重量を除外した構成単位の換算重量とする。4級化剤由来のアルキル基は、分散剤中に残存している(A)由来の3級アミノ基と、4級アンモニウム基とのアルキル基を比較することで、4級化により導入されたアルキル基を推定できる。なお、本明細書において「(A−1)成分を由来とする構成単位」には、(A−1)成分の3級アミノ基が4級化されて4級アンモニウム基となった構成単位が含まれる。
本発明に用いられる顔料分散剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、(A−1)成分、(A−2)成分以外のモノマーを由来とする構成単位を含んでいてもよいが、(A−1)成分及び(A−2)成分の含有量が、好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは70重量%以上であり、更に好ましくは90重量%以上であり、より更に好ましくは(A−1)成分及び(A−2)成分のみからなることが好ましい。
なお、顔料分散剤が4級化されている場合、上記重量比は、4級化剤由来成分を除外した重量比とする。なお、「4級化剤由来成分を除外した重量比」とは、4級アンモニウム基を形成する4級化剤由来成分、すなわち、4級化剤由来のアルキル基と、対の陰イオン成分の重量を除外した構成単位の換算重量とする。4級化剤由来のアルキル基は、分散剤中に残存している(A)由来の3級アミノ基と、4級アンモニウム基とのアルキル基を比較することで、4級化により導入されたアルキル基を推定できる。なお、本明細書において「(A−1)成分を由来とする構成単位」には、(A−1)成分の3級アミノ基が4級化されて4級アンモニウム基となった構成単位が含まれる。
本発明に用いられる顔料分散剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、(A−1)成分、(A−2)成分以外のモノマーを由来とする構成単位を含んでいてもよいが、(A−1)成分及び(A−2)成分の含有量が、好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは70重量%以上であり、更に好ましくは90重量%以上であり、より更に好ましくは(A−1)成分及び(A−2)成分のみからなることが好ましい。
顔料分散剤のポリエチレングリコール換算の重量平均分子量は、顔料の分散性を向上させ、保存安定性を高める観点から、好ましくは5,000〜200,000であり、より好ましくは10,000〜150,000であり、更に好ましくは10,000〜20,000である。
なお、重量平均分子量の測定は、実施例記載の方法により行うことができる。なお、アミノ基の一部が4級化されていて分子量を直接測定することができない場合には、4級化前のポリマーの重量分子量を本分散剤の分子量とみなす。
なお、重量平均分子量の測定は、実施例記載の方法により行うことができる。なお、アミノ基の一部が4級化されていて分子量を直接測定することができない場合には、4級化前のポリマーの重量分子量を本分散剤の分子量とみなす。
<アミノ基含有モノマー(A−1)>
アミノ基含有モノマー(A−1)としては、顔料の分散性を向上させる観点から、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドが好ましく、ジメチルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド又はジエチルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドがより好ましく、ジメチルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドが更に好ましい。本明細書において(メタ)アクリルアミドとは、アクリルアミド及び/又はメタクリルアミドを意味する。
ジメチルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、前記の観点から、ジメチルアミノアルキルアクリルアミドが好ましく、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド又はN,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミドが好ましく、なかでも、顔料表面への強い吸着性の観点から、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミドが好ましい。
アミノ基含有モノマー(A−1)としては、顔料の分散性を向上させる観点から、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドが好ましく、ジメチルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド又はジエチルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドがより好ましく、ジメチルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドが更に好ましい。本明細書において(メタ)アクリルアミドとは、アクリルアミド及び/又はメタクリルアミドを意味する。
ジメチルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、前記の観点から、ジメチルアミノアルキルアクリルアミドが好ましく、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド又はN,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミドが好ましく、なかでも、顔料表面への強い吸着性の観点から、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミドが好ましい。
本発明においては、上記の(A−1)成分のアミノ基が、4級化されていることが好適であり、すなわち(A−1)成分を4級化剤により処理して、4級アンモニウム基を導入されたものが好適である。(A−1)成分を4級化剤により処理して、4級アンモニウム基を導入する場合、アミノ基に導入するアルキル基は、エチル基又はメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。また、4級アンモニウム基の対イオンは、アルキル硫酸イオン、ハロゲンイオン及びp−トルエンスルホン酸イオンから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、アルキル硫酸イオンがより好ましく、メチル硫酸イオンが更に好ましい。
4級化により(A−1)成分は、4級アンモニウム基を有するモノマー、より具体的には、(メタ)アクリロイルアミノアルキルトリメチルアンモニウム塩又は(メタ)アクリロイルアミノアルキルトリエチルアンモニウム塩等の単位の形態としてポリマー中に存在すると推測される。本明細書において(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル及び/又はメタクリロイルを意味する。
また本発明の顔料分散剤は、(A−3)成分として、上記アンモニウム塩をモノマー成分として共重合させて得られるものであってもよい。
4級化により(A−1)成分は、4級アンモニウム基を有するモノマー、より具体的には、(メタ)アクリロイルアミノアルキルトリメチルアンモニウム塩又は(メタ)アクリロイルアミノアルキルトリエチルアンモニウム塩等の単位の形態としてポリマー中に存在すると推測される。本明細書において(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル及び/又はメタクリロイルを意味する。
また本発明の顔料分散剤は、(A−3)成分として、上記アンモニウム塩をモノマー成分として共重合させて得られるものであってもよい。
顔料分散剤の全構成単位中の(A−1)由来の構成単位の含有量は、顔料の分散性を向上させる観点から、好ましくは3〜46重量%であり、より好ましくは10〜40重量%であり、更に好ましくは10〜30重量%であり、より更に好ましくは14〜20重量%である。なお、アミノ基の一部が4級化されている場合、4級化剤由来の成分の重量を除外した換算重量における含有量とする。
アミノ基の一部が4級化されている場合、顔料分散剤の全構成単位中の(A−1)由来の構成単位であって、4級化されていないものの含有量は、顔料の分散性を向上させる観点から、好ましくは1〜41重量%であり、より好ましくは5〜30重量%であり、更に好ましくは7〜20重量%であり、より更に好ましくは10〜17重量%である。ここでは、4級化剤由来の成分の重量を除外した換算重量における含有量とする。
顔料分散剤の全構成単位中の(A−1)由来の構成単位であって、4級化されているものの含有量は、顔料の分散性を向上させる観点から、好ましくは0.3〜36重量%であり、より好ましくは3〜20重量%であり、更に好ましくは4〜14重量%であり、更に好ましくは5〜8重量%である。ここでは、4級化剤由来の成分の重量を除外した換算重量における含有量とする。
アミノ基の一部が4級化されている場合、顔料分散剤の全構成単位中の(A−1)由来の構成単位であって、4級化されていないものの含有量は、顔料の分散性を向上させる観点から、好ましくは1〜41重量%であり、より好ましくは5〜30重量%であり、更に好ましくは7〜20重量%であり、より更に好ましくは10〜17重量%である。ここでは、4級化剤由来の成分の重量を除外した換算重量における含有量とする。
顔料分散剤の全構成単位中の(A−1)由来の構成単位であって、4級化されているものの含有量は、顔料の分散性を向上させる観点から、好ましくは0.3〜36重量%であり、より好ましくは3〜20重量%であり、更に好ましくは4〜14重量%であり、更に好ましくは5〜8重量%である。ここでは、4級化剤由来の成分の重量を除外した換算重量における含有量とする。
<アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)>
アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)は、そのポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシド(以下「PO」ともいう)とエチレンオキシド(以下「EO」ともいう)の混合付加体である。
アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートは、アルコキシポリアルキレングリコールメタクリレート又はアルコキシポリアルキレングリコールアクリレートのいずれでもよいが、アルコキシポリアルキレングリコールメタクリレートが好ましい。本明細書において(メタ)アクリレートとは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。
アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)は、そのポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシド(以下「PO」ともいう)とエチレンオキシド(以下「EO」ともいう)の混合付加体である。
アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートは、アルコキシポリアルキレングリコールメタクリレート又はアルコキシポリアルキレングリコールアクリレートのいずれでもよいが、アルコキシポリアルキレングリコールメタクリレートが好ましい。本明細書において(メタ)アクリレートとは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。
(A−2)のポリアルキレングリコール部分のエチレンオキシド由来の構成単位とプロピレンオキシド由来の構成単位との重量比〔(エチレンオキシド由来の構成単位)/(プロピレンオキシド由来の構成単位)〕は、乾燥後の溶媒への再溶解性を向上させる観点から、10/90〜50/50が好ましく、20/80〜40/60がより好ましく、30/70〜45/55が更に好ましい。また、ポリアルキレングリコール部分は、顔料の有機溶媒への分散性を高める観点から、ブロック付加体であり、メタクリレート側がエチレンオキシドであり、末端側がプロピレンオキシドであるブロック付加体であることがより好ましい。
このようなブロック付加体は、特に制限されないが、例えば、以下の方法により得ることができる。アルコキシプロピレングリコール又はアルコキシジプロピレングリコールを出発物質として、塩基触媒の存在下でプロピレンオキシドを開環重合させ、その後に、更に塩基触媒の存在下でエチレンオキシドを開環重合させることでアルコキシポリプロピレングリコールポリエチレングリコールが得られる。更に、当該アルコキシポリプロピレングリコールポリエチレングリコールと(メタ)アクリル酸とを脱水反応させることでアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)が得られる。
このようなブロック付加体は、特に制限されないが、例えば、以下の方法により得ることができる。アルコキシプロピレングリコール又はアルコキシジプロピレングリコールを出発物質として、塩基触媒の存在下でプロピレンオキシドを開環重合させ、その後に、更に塩基触媒の存在下でエチレンオキシドを開環重合させることでアルコキシポリプロピレングリコールポリエチレングリコールが得られる。更に、当該アルコキシポリプロピレングリコールポリエチレングリコールと(メタ)アクリル酸とを脱水反応させることでアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)が得られる。
アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)は、乾燥後の溶媒への再溶解性を向上させる観点から、ポリアルキレングリコール部分のアルキレンオキシド平均付加モル数が20〜200であることが好ましく、なかでも顔料の分散性を向上させる観点から、20〜150が好ましく、20〜50がより好ましく、30〜43が更に好ましく、30〜40がより更に好ましい。
アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)のアルコキシ基としては、分散性を向上させる観点から、炭素数1〜12が好ましく、炭素数1〜8がより好ましく、炭素数1〜6が更に好ましい。アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられ、メトキシ基が好ましい。
アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)のアルコキシ基としては、分散性を向上させる観点から、炭素数1〜12が好ましく、炭素数1〜8がより好ましく、炭素数1〜6が更に好ましい。アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられ、メトキシ基が好ましい。
顔料分散剤の全構成単位中の(A−2)成分由来の構成単位の含有量は、乾燥後の溶媒への再溶解性を向上させる観点から、好ましくは51〜95重量%であり、より好ましくは60〜90重量%であり、更に好ましくは70〜90重量%であり、より更に好ましくは80〜90重量%である。なお、(A−1)成分のアミノ基が4級化されている場合には、上記含有量は、4級化剤由来の成分の重量を除外した換算重量とする。
<顔料分散剤の製造>
前記顔料分散剤は、(A−1)成分及び(A−2)成分の混合物を公知の重合法により共重合させることによって製造することができる。
本発明の好ましい態様である4級化率が10〜80mol%の顔料分散剤は、例えば、(方法1)(A−1)成分、(A−2)成分及び(A−3)成分の混合物を公知の重合法により共重合させることによって製造する方法や、(方法2)(A−1)成分及び(A−2)成分を重合して共重合体を得る工程と、前記共重合体を4級化剤により処理して、顔料分散剤を得る工程とを有する方法で得ることができる。これらの製造方法の中でも、均質な重合体を得、本発明の効果である、保存安定性とコントラストを向上させる観点から、(方法2)が好ましい。
前記顔料分散剤は、(A−1)成分及び(A−2)成分の混合物を公知の重合法により共重合させることによって製造することができる。
本発明の好ましい態様である4級化率が10〜80mol%の顔料分散剤は、例えば、(方法1)(A−1)成分、(A−2)成分及び(A−3)成分の混合物を公知の重合法により共重合させることによって製造する方法や、(方法2)(A−1)成分及び(A−2)成分を重合して共重合体を得る工程と、前記共重合体を4級化剤により処理して、顔料分散剤を得る工程とを有する方法で得ることができる。これらの製造方法の中でも、均質な重合体を得、本発明の効果である、保存安定性とコントラストを向上させる観点から、(方法2)が好ましい。
アミノ基含有モノマー(A−1)及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)を共重合する際の重合法としては溶液重合法が好ましい。
溶液重合法で用いる溶媒に制限はないが、後述の本発明に用いられるエーテル系有機溶媒又は沸点が100℃以下の有機溶媒が好ましく、顔料の分散安定性を高める観点から、エーテル系有機溶媒が好ましい。
エーテル系有機溶媒としては、後述のエーテル系溶媒を用いることができるが、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BCA)がより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)が更に好ましい。
沸点が100℃以下の有機溶媒は、重合後の除去が容易である点から好ましく用いられ、例としては、アセトン、メチルエチルケトン、エタノール等が挙げられる。
溶液重合法で用いる溶媒に制限はないが、後述の本発明に用いられるエーテル系有機溶媒又は沸点が100℃以下の有機溶媒が好ましく、顔料の分散安定性を高める観点から、エーテル系有機溶媒が好ましい。
エーテル系有機溶媒としては、後述のエーテル系溶媒を用いることができるが、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BCA)がより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)が更に好ましい。
沸点が100℃以下の有機溶媒は、重合後の除去が容易である点から好ましく用いられ、例としては、アセトン、メチルエチルケトン、エタノール等が挙げられる。
重合の際には、重合開始剤や重合連鎖移動剤を用いることができるが、重合開始剤としては、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)が好ましく、重合連鎖移動剤としては、2−メルカプトエタノールが好ましい。
好ましい重合条件は、重合開始剤の種類等によって異なるが、重合温度は50〜80℃が好ましく、重合時間は1〜20時間であることが好ましい。また、重合雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
好ましい重合条件は、重合開始剤の種類等によって異なるが、重合温度は50〜80℃が好ましく、重合時間は1〜20時間であることが好ましい。また、重合雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
4級化率が10〜80mol%の顔料分散剤の製造方法(方法1)としては、上記の製造方法において、更に(A−3)成分を共重合することが望ましい。
(方法1)における(A−3)成分としては、前記アミノ基含有モノマー(A−1)のアミノ基を4級化して得られる構造であることが好ましく、4級化前の構造は同一構造であることが好ましい。
より具体的に(A−3)成分としては、(メタ)アクリロイルアミノアルキルトリアルキルアンモニウム塩を用いることができるが、顔料への吸着性を向上させ、ひいては得られる分散体の粘度を低く維持し、保存安定性を高め、硬化膜のコントラストを向上させる観点から、(メタ)アクリロイルアミノアルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましく、前記の観点から、アクリロイルアミノアルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましく、アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩又はアクリロイルアミノエチルトリメチルアンモニウム塩がより好ましく、なかでも、顔料表面への強い吸着性の観点から、アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩が好ましい。
前記アンモニウム塩の4級アンモニウム基の対イオンとしては、アルキル硫酸イオン、ハロゲン化物イオン、p−トルエンスルホン酸イオンから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、アルキル硫酸イオンがより好ましい。
なお、4級化率は、(A−1)成分及び(A−2)成分に対する(A−3)成分の割合の調整によりその数値を調整することができる。
(方法1)における(A−3)成分としては、前記アミノ基含有モノマー(A−1)のアミノ基を4級化して得られる構造であることが好ましく、4級化前の構造は同一構造であることが好ましい。
より具体的に(A−3)成分としては、(メタ)アクリロイルアミノアルキルトリアルキルアンモニウム塩を用いることができるが、顔料への吸着性を向上させ、ひいては得られる分散体の粘度を低く維持し、保存安定性を高め、硬化膜のコントラストを向上させる観点から、(メタ)アクリロイルアミノアルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましく、前記の観点から、アクリロイルアミノアルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましく、アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩又はアクリロイルアミノエチルトリメチルアンモニウム塩がより好ましく、なかでも、顔料表面への強い吸着性の観点から、アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩が好ましい。
前記アンモニウム塩の4級アンモニウム基の対イオンとしては、アルキル硫酸イオン、ハロゲン化物イオン、p−トルエンスルホン酸イオンから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、アルキル硫酸イオンがより好ましい。
なお、4級化率は、(A−1)成分及び(A−2)成分に対する(A−3)成分の割合の調整によりその数値を調整することができる。
以下(方法2)について詳細に説明する。
(A−1)成分及び(A−2)成分を重合して共重合体を得る工程は上記の溶液重合法が好ましい。
4級化剤により処理して、顔料分散剤を得る工程は、前記工程で得られたジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートの共重合体に、4級化剤を反応させて行う。
4級化剤としては、3級アミノ基と反応し当該アミノ基を4級アンモニウム化する物質が使用され、例えば、硫酸ジアルキル、ハロゲン化アルキル、p−トルエンスルホン酸アルキル等が挙げられる。硫酸ジアルキルとしては、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル等が挙げられ、ハロゲン化アルキルとしては塩化メチル、ヨウ化メチル、塩化ベンジル等が挙げられ、p−トルエンスルホン酸アルキルとしてはp−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸エチル等が挙げられる。硫酸ジアルキルが好ましく、硫酸ジメチル、硫酸ジエチルが更に好ましく、硫酸ジメチルが特に好ましい。
4級化した顔料分散剤を得る工程は、溶媒中で行うことが好ましく、好ましく用いられる溶媒としては、エーテル系有機溶媒が好ましい。エーテル系有機溶媒としては、後述の本発明に用いられるエーテル系有機溶媒が好ましく、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートがより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BCA)がより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)が更に好ましい。
また、当該工程における反応雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
当該工程における反応の温度は、4級化剤の種類にもよるが、50〜100℃が好ましく、反応促進の観点から、80〜100℃が好ましい。
なお、4級化率は、共重合体に対する4級化剤の添加モル比よりその数値を調整することができる。
(A−1)成分及び(A−2)成分を重合して共重合体を得る工程は上記の溶液重合法が好ましい。
4級化剤により処理して、顔料分散剤を得る工程は、前記工程で得られたジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートの共重合体に、4級化剤を反応させて行う。
4級化剤としては、3級アミノ基と反応し当該アミノ基を4級アンモニウム化する物質が使用され、例えば、硫酸ジアルキル、ハロゲン化アルキル、p−トルエンスルホン酸アルキル等が挙げられる。硫酸ジアルキルとしては、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル等が挙げられ、ハロゲン化アルキルとしては塩化メチル、ヨウ化メチル、塩化ベンジル等が挙げられ、p−トルエンスルホン酸アルキルとしてはp−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸エチル等が挙げられる。硫酸ジアルキルが好ましく、硫酸ジメチル、硫酸ジエチルが更に好ましく、硫酸ジメチルが特に好ましい。
4級化した顔料分散剤を得る工程は、溶媒中で行うことが好ましく、好ましく用いられる溶媒としては、エーテル系有機溶媒が好ましい。エーテル系有機溶媒としては、後述の本発明に用いられるエーテル系有機溶媒が好ましく、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートがより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BCA)がより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)が更に好ましい。
また、当該工程における反応雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
当該工程における反応の温度は、4級化剤の種類にもよるが、50〜100℃が好ましく、反応促進の観点から、80〜100℃が好ましい。
なお、4級化率は、共重合体に対する4級化剤の添加モル比よりその数値を調整することができる。
[有機顔料]
本発明に用いられる有機顔料(以下、単に「顔料」ともいう)としては、カラーフィルターに好適に用いられるものであれば特に制限はなく、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、縮合多環顔料、レーキ顔料等が挙げられる。
アゾ顔料としてはC.I.ピグメントレッド3等の不溶性アゾ顔料、C.I.ピグメントレッド48:1等の溶性アゾ顔料、C.I.ピグメントレッド144等の縮合アゾ顔料が挙げられる。フタロシアニン顔料としては、C.I.ピグメントブルー15:6等の銅フタロシアニン顔料等が挙げられる。
縮合多環顔料としては、C.I.ピグメントレッド177等のアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントレッド123等のペリレン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ43等のペリノン系顔料、C.I.ピグメントレッド122等のキナクリドン系顔料、C.I.ピグメントバイオレット23等のジオキサジン系顔料、C.I.ピグメントイエロー109等のイソインドリノン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ66等のイソインドリン系顔料、C.I.ピグメントイエロー138等のキノフタロン系顔料、C.I.ピグメントイエロー150等のニッケルアゾ錯体系顔料、C.I.ピグメントレッド88等のインジゴ系顔料、C.I.ピグメントグリーン8等の金属錯体顔料、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントオレンジ71等のジケトピロロピロール系顔料等が挙げられる。
これらの中では、本発明の効果をより有効に発現させる観点から、下記一般式(1)で表されるジケトピロロピロール系顔料が好ましい。
本発明に用いられる有機顔料(以下、単に「顔料」ともいう)としては、カラーフィルターに好適に用いられるものであれば特に制限はなく、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、縮合多環顔料、レーキ顔料等が挙げられる。
アゾ顔料としてはC.I.ピグメントレッド3等の不溶性アゾ顔料、C.I.ピグメントレッド48:1等の溶性アゾ顔料、C.I.ピグメントレッド144等の縮合アゾ顔料が挙げられる。フタロシアニン顔料としては、C.I.ピグメントブルー15:6等の銅フタロシアニン顔料等が挙げられる。
縮合多環顔料としては、C.I.ピグメントレッド177等のアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントレッド123等のペリレン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ43等のペリノン系顔料、C.I.ピグメントレッド122等のキナクリドン系顔料、C.I.ピグメントバイオレット23等のジオキサジン系顔料、C.I.ピグメントイエロー109等のイソインドリノン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ66等のイソインドリン系顔料、C.I.ピグメントイエロー138等のキノフタロン系顔料、C.I.ピグメントイエロー150等のニッケルアゾ錯体系顔料、C.I.ピグメントレッド88等のインジゴ系顔料、C.I.ピグメントグリーン8等の金属錯体顔料、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントオレンジ71等のジケトピロロピロール系顔料等が挙げられる。
これらの中では、本発明の効果をより有効に発現させる観点から、下記一般式(1)で表されるジケトピロロピロール系顔料が好ましい。
式(1)中、X1及びX2は、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子を示し、Y1及びY2は、それぞれ独立して、水素原子又は−SO3H基を示す。なお、ハロゲン原子はフッ素原子、塩素原子が好ましい。
ジケトピロロピロール系顔料の市販品の好適例としては、BASF社製、C.I.ピグメントレッド254、商品名「Irgaphor Red B-CF」、「Irgaphor Red BK-CF」、「Irgaphor Red BT-CF」、「Irgazin DPP Red BO」、「Irgazin DPP Red BL」、「Cromophtal DPP Red BP」、「Cromophtal DPP Red BOC」等が挙げられる。
有機顔料は、明度Y値の向上の観点から、その平均一次粒子径を、好ましくは100nm以下、更に好ましくは20〜60nmにした微粒化処理品を用いることが望ましい。有機顔料の平均一次粒子径は、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で求めることができる。具体的には、個々の一次粒子の短軸径と長軸径を計測してその平均値をその粒子の粒子径とし、100個以上の粒子について、それぞれの粒子の体積を、粒子径を一辺とする立方体と近似して体積平均粒子径を求め、それを平均一次粒子径とする。
上記の有機顔料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、有機顔料とエーテル系有機溶媒との親和性を高め、分散安定性を高めるという観点から、有機顔料の表面に、樹脂や高分子、顔料誘導体等により予め表面処理を施した顔料を用いることもできる。
ジケトピロロピロール系顔料の市販品の好適例としては、BASF社製、C.I.ピグメントレッド254、商品名「Irgaphor Red B-CF」、「Irgaphor Red BK-CF」、「Irgaphor Red BT-CF」、「Irgazin DPP Red BO」、「Irgazin DPP Red BL」、「Cromophtal DPP Red BP」、「Cromophtal DPP Red BOC」等が挙げられる。
有機顔料は、明度Y値の向上の観点から、その平均一次粒子径を、好ましくは100nm以下、更に好ましくは20〜60nmにした微粒化処理品を用いることが望ましい。有機顔料の平均一次粒子径は、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で求めることができる。具体的には、個々の一次粒子の短軸径と長軸径を計測してその平均値をその粒子の粒子径とし、100個以上の粒子について、それぞれの粒子の体積を、粒子径を一辺とする立方体と近似して体積平均粒子径を求め、それを平均一次粒子径とする。
上記の有機顔料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、有機顔料とエーテル系有機溶媒との親和性を高め、分散安定性を高めるという観点から、有機顔料の表面に、樹脂や高分子、顔料誘導体等により予め表面処理を施した顔料を用いることもできる。
[エーテル系有機溶媒]
本発明においては、顔料の分散性を高めるとともに、カラーフィルターに用いられるバインダー成分等との相溶性を高め、着色組成物の溶媒への再溶解性と分散体の保存安定性を高める観点から、エーテル系有機溶媒が用いられる。
エーテル系有機溶媒の25℃での粘度は、顔料分散体を用いた硬化膜のコントラストを向上させる観点から、0.8〜5.0mPa・sが好ましく、0.9〜4.0mPa・sがより好ましく、1.0〜3.5mPa・sが更に好ましい。
エーテル系有機溶媒のSP値は、顔料表面との適度な親和性、低表面張力、カラーフィルターに用いられるバインダー成分等との相溶性を高め、得られる硬化膜のコントラストを向上させる観点から、7.5〜10.5が好ましく、8.0〜9.5がより好ましく、8.5〜9.0が更に好ましい。SP値はFedorsの方法〔Robert F.Fedors, Polymer Engineering and Science, 14, 147-154 (1974)〕によって求められる。
エーテル系有機溶媒の沸点は、塗膜乾燥での除去の容易さと作業安全性の観点から、50〜300℃が好ましく、100〜260℃がより好ましく、120〜200℃が更に好ましい。
本発明においては、顔料の分散性を高めるとともに、カラーフィルターに用いられるバインダー成分等との相溶性を高め、着色組成物の溶媒への再溶解性と分散体の保存安定性を高める観点から、エーテル系有機溶媒が用いられる。
エーテル系有機溶媒の25℃での粘度は、顔料分散体を用いた硬化膜のコントラストを向上させる観点から、0.8〜5.0mPa・sが好ましく、0.9〜4.0mPa・sがより好ましく、1.0〜3.5mPa・sが更に好ましい。
エーテル系有機溶媒のSP値は、顔料表面との適度な親和性、低表面張力、カラーフィルターに用いられるバインダー成分等との相溶性を高め、得られる硬化膜のコントラストを向上させる観点から、7.5〜10.5が好ましく、8.0〜9.5がより好ましく、8.5〜9.0が更に好ましい。SP値はFedorsの方法〔Robert F.Fedors, Polymer Engineering and Science, 14, 147-154 (1974)〕によって求められる。
エーテル系有機溶媒の沸点は、塗膜乾燥での除去の容易さと作業安全性の観点から、50〜300℃が好ましく、100〜260℃がより好ましく、120〜200℃が更に好ましい。
エーテル系有機溶媒としては、顔料表面との適度な親和性、塗膜乾燥での除去の容易性、低表面張力、カラーフィルターに用いられるバインダー成分等との相溶性を高め、得られる硬化膜のコントラストを向上させる観点から、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネート、(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテルが好ましく、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートがより好ましい。本明細書において(ポリ)アルキレングリコールとは、アルキレングリコール及び/又はポリアルキレングリコールを意味する。
(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートの例としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及びジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも有機顔料の分散性の観点から、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、沸点:146℃、25℃での粘度:1.1mPa・s、SP値:8.73)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BCA、沸点:247℃、25℃での粘度:3.1mPa・s、SP値:8.94)が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)がより好ましい。
(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネートの例としては、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、及びプロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネートから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテルの例としては、ジプロピレングリコールジメチルエーテル及びジプロピレングリコールメチルプロピルエーテルから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートの例としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及びジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも有機顔料の分散性の観点から、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、沸点:146℃、25℃での粘度:1.1mPa・s、SP値:8.73)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BCA、沸点:247℃、25℃での粘度:3.1mPa・s、SP値:8.94)が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)がより好ましい。
(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネートの例としては、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、及びプロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネートから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテルの例としては、ジプロピレングリコールジメチルエーテル及びジプロピレングリコールメチルプロピルエーテルから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
[(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)]
本発明に用いられる共重合体(B)は、乾燥した着色組成物の再溶解性を高める観点から用いられる。本発明に用いられる共重合体(B)は、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体である。このように(B−1)成分のアルキル基の炭素数を1〜3と短いものを選択することで、再溶解性が顕著に高くなる。
(B−1)成分のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ノルマルプロピル基が挙げられ、これらの中でも、再溶解性を高める観点から、メチル基が好ましい。(B−1)成分としては、(メタ)アクリル酸メチルが好ましく、メタクリル酸メチルがより好ましい。(B−2)成分は、メタクリル酸が好ましい。
本発明に用いられる共重合体(B)は、乾燥した着色組成物の再溶解性を高める観点から用いられる。本発明に用いられる共重合体(B)は、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体である。このように(B−1)成分のアルキル基の炭素数を1〜3と短いものを選択することで、再溶解性が顕著に高くなる。
(B−1)成分のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ノルマルプロピル基が挙げられ、これらの中でも、再溶解性を高める観点から、メチル基が好ましい。(B−1)成分としては、(メタ)アクリル酸メチルが好ましく、メタクリル酸メチルがより好ましい。(B−2)成分は、メタクリル酸が好ましい。
共重合体(B)は、得られる着色組成物の溶媒への再溶解性を向上させ、顔料分散体の保存安定性を向上させる観点から、(B−1)成分由来の構成単位と(B−2)成分由来の構成単位の重量比〔(メタ)アクリル酸アルキル/(メタ)アクリル酸〕が、95/5〜70/30であることが好ましく、溶媒への再溶解性を向上させる観点から、95/5〜80/20が好ましく、95/5〜90/10がより好ましい。粘度を低下させる観点からは、当該重量比が95/5〜80/20が好ましく、95/5〜90/10がより好ましい。得られる硬化膜のコントラストを向上させる観点からは、当該重量比が90/10〜70/30が好ましい。
また、共重合体(B)のポリエチレングリコール換算の重量平均分子量は、3,000〜20,000であることが好ましく、粘度を低下させる観点からは、7,000〜17,000が好ましい。得られる硬化膜のコントラストを向上させる観点からは、3,000〜7,000が好ましい。
分子量は実施例に記載した方法で測定することができる。
また、共重合体(B)のポリエチレングリコール換算の重量平均分子量は、3,000〜20,000であることが好ましく、粘度を低下させる観点からは、7,000〜17,000が好ましい。得られる硬化膜のコントラストを向上させる観点からは、3,000〜7,000が好ましい。
分子量は実施例に記載した方法で測定することができる。
共重合体(B)の酸価は、特に制限されないが、再溶解性を高める観点から、40〜170mgKOH/gが好ましく、50〜140mgKOH/gがより好ましく、55〜120mgKOH/gが更に好ましく、55〜90mgKOH/gがより更に好ましい。酸価は、JIS K0070に準拠した測定方法による。
本発明に用いられる共重合体(B)は、均質な共重合体を得る観点から、溶液重合法によって得ることが好ましい。
溶液重合法で用いる溶媒に制限はないが、前述の本発明に用いられるエーテル系有機溶媒又は沸点が100℃以下の有機溶媒が好ましく、顔料の分散安定性を高める観点から、エーテル系有機溶媒が好ましい。
エーテル系有機溶媒としては、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BCA)がより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)が更に好ましい。
溶液重合法で用いる溶媒に制限はないが、前述の本発明に用いられるエーテル系有機溶媒又は沸点が100℃以下の有機溶媒が好ましく、顔料の分散安定性を高める観点から、エーテル系有機溶媒が好ましい。
エーテル系有機溶媒としては、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BCA)がより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)が更に好ましい。
重合の際には、重合開始剤や重合連鎖移動剤を用いることができるが、重合開始剤としては、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)が好ましく、重合連鎖移動剤としては、2−メルカプトエタノールが好ましい。
好ましい重合条件は、重合開始剤の種類等によって異なるが、重合温度は50〜80℃が好ましく、重合時間は1〜20時間であることが好ましい。また、重合雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
好ましい重合条件は、重合開始剤の種類等によって異なるが、重合温度は50〜80℃が好ましく、重合時間は1〜20時間であることが好ましい。また、重合雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
[顔料分散体の製造方法]
本発明のカラーフィルター用顔料分散体の製造方法に特に制限はないが、着色組成物の溶媒への再溶解性と分散体の保存安定性を両立させる観点から、下記工程を含有することが好ましい。特に、有機顔料を顔料分散剤(A)を用いて分散する際に、共重合体(B)を共存させることで、再溶解性を高めることができる。
アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、顔料分散剤(A)と、有機顔料と、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)と、エーテル系有機溶媒との混合物を分散する工程。
本発明のカラーフィルター用顔料分散体の製造方法に特に制限はないが、着色組成物の溶媒への再溶解性と分散体の保存安定性を両立させる観点から、下記工程を含有することが好ましい。特に、有機顔料を顔料分散剤(A)を用いて分散する際に、共重合体(B)を共存させることで、再溶解性を高めることができる。
アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、顔料分散剤(A)と、有機顔料と、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)と、エーテル系有機溶媒との混合物を分散する工程。
また本発明のカラーフィルター用顔料分散体の製造方法では、上記分散する工程において用いられる顔料分散剤を製造する工程を有していてもよい。すなわち、顔料分散剤の製造における方法1又は方法2からなる工程を有することが好ましく、当該方法2からなる工程を含むことがより好ましい。
本製造法の前記分散工程における分散方法に特に制限はなく、前記混合物を一度の分散で目的とする顔料分散体を得てもよいが、前記混合物をメディアを用いて分散する予備分散工程と、前記予備分散工程より小さいメディアを用いて分散する本分散工程と、を有する方法により行うことが、より微細で均一な顔料分散体を得る観点から好ましい。
(予備分散)
前記予備分散は、顔料分散剤、有機顔料、及びエーテル系有機溶媒の全成分を一度に混合し、分散してもよいが、顔料分散剤及びエーテル系有機溶媒を予め混合して予備混合物を調製し、得られた予備混合物に顔料を混合し、分散して最終的な混合物を得ることが好ましい。
予備分散工程における、顔料分散液中の顔料の割合は、良好な着色性を得る観点から、3重量%以上が好ましく、良好な着色性及び粘度を得る観点から、3〜30重量%が好ましく、5〜20重量%がより好ましい。
予備分散工程における、顔料分散液中の顔料分散剤の含有量は、再溶解性に優れ、低粘度な顔料分散体を得る観点から、2〜15重量%が好ましく、4〜9重量%がより好ましく、4〜5.5重量%がより好ましい。
予備分散工程において、顔料に対する顔料分散剤の重量比〔顔料分散剤/顔料〕は、顔料に必要量の顔料分散剤を付着させる観点から、0.2〜1.6とすることが好ましく、0.3〜1.2とすることがより好ましく、0.4〜0.8とすることが更に好ましく、特に、再溶解性を高める観点から、0.45〜0.6とすることがより好ましい。
予備分散工程における、顔料に対する共重合体(B)の重量比〔共重合体(B)/顔料〕は、再溶解性を高める観点から、0.2〜1.6とすることが好ましく、0.3〜1.2とすることがより好ましく、0.4〜0.8とすることが更に好ましく、0.40〜0.55とすることがより更に好ましい。
予備分散工程における、前記エーテル系有機溶媒の含有量は、均一に分散させる観点から、20〜90重量%が好ましく、40〜85重量%がより好ましい。
予備分散工程における分散時間は特に制限はないが、0.1〜10時間が好ましく、0.5〜8時間がより好ましく、1〜7時間が更に好ましい。
前記予備分散は、顔料分散剤、有機顔料、及びエーテル系有機溶媒の全成分を一度に混合し、分散してもよいが、顔料分散剤及びエーテル系有機溶媒を予め混合して予備混合物を調製し、得られた予備混合物に顔料を混合し、分散して最終的な混合物を得ることが好ましい。
予備分散工程における、顔料分散液中の顔料の割合は、良好な着色性を得る観点から、3重量%以上が好ましく、良好な着色性及び粘度を得る観点から、3〜30重量%が好ましく、5〜20重量%がより好ましい。
予備分散工程における、顔料分散液中の顔料分散剤の含有量は、再溶解性に優れ、低粘度な顔料分散体を得る観点から、2〜15重量%が好ましく、4〜9重量%がより好ましく、4〜5.5重量%がより好ましい。
予備分散工程において、顔料に対する顔料分散剤の重量比〔顔料分散剤/顔料〕は、顔料に必要量の顔料分散剤を付着させる観点から、0.2〜1.6とすることが好ましく、0.3〜1.2とすることがより好ましく、0.4〜0.8とすることが更に好ましく、特に、再溶解性を高める観点から、0.45〜0.6とすることがより好ましい。
予備分散工程における、顔料に対する共重合体(B)の重量比〔共重合体(B)/顔料〕は、再溶解性を高める観点から、0.2〜1.6とすることが好ましく、0.3〜1.2とすることがより好ましく、0.4〜0.8とすることが更に好ましく、0.40〜0.55とすることがより更に好ましい。
予備分散工程における、前記エーテル系有機溶媒の含有量は、均一に分散させる観点から、20〜90重量%が好ましく、40〜85重量%がより好ましい。
予備分散工程における分散時間は特に制限はないが、0.1〜10時間が好ましく、0.5〜8時間がより好ましく、1〜7時間が更に好ましい。
予備分散で用いる混合分散機に特に制限はなく、公知の種々の分散機を用いることができる。例えば、ホモミキサー等の高速撹拌混合装置、ロールミル、ニーダー、エクストルーダ等の混練機、高圧ホモジナイザー等の高圧式分散機、ペイントシェーカー、ビーズミル等のメディア式分散機等が挙げられる。これらの装置は複数を組み合わせて使用することもできる。
これらの中では、有機顔料をエーテル系有機溶媒中に均一に混合させる観点から、ホモミキサー等の高速撹拌混合装置、ペイントシェーカーやビーズミル等のメディア式分散機がより好ましい。
メディア式分散機を用いる場合に、予備分散工程で用いるメディアの材質としては、ジルコニア、チタニア等のセラミックス、ポリエチレン、ナイロン等の高分子材料、金属等が好ましく、摩耗性の観点からジルコニアが好ましい。また、メディアの直径としては、有機顔料中の凝集粒子を解砕する観点から、0.1〜0.5mmが好ましく、0.1〜0.4mmがより好ましい。
これらの中では、有機顔料をエーテル系有機溶媒中に均一に混合させる観点から、ホモミキサー等の高速撹拌混合装置、ペイントシェーカーやビーズミル等のメディア式分散機がより好ましい。
メディア式分散機を用いる場合に、予備分散工程で用いるメディアの材質としては、ジルコニア、チタニア等のセラミックス、ポリエチレン、ナイロン等の高分子材料、金属等が好ましく、摩耗性の観点からジルコニアが好ましい。また、メディアの直径としては、有機顔料中の凝集粒子を解砕する観点から、0.1〜0.5mmが好ましく、0.1〜0.4mmがより好ましい。
(本分散)
本分散は、予備分散で得られた予備分散液を分散処理する工程であり、前記予備分散工程で得られた混合物を更に微細化するために行われるが、有機顔料を微細化する観点から、メディア式分散機を用いることが好ましく、前記の高圧式分散機を併用してもよい。
本分散工程で用いるメディアの材質としては、ジルコニア、チタニア等のセラミックス、ポリエチレン、ナイロン等の高分子材料、金属等が好ましく、摩耗性の観点からジルコニアが好ましい。また、メディアの直径としては、有機顔料を微細化する観点から、0.3mm以下が好ましく、0.2mm以下がより好ましく、0.15mm以下が更に好ましく、メディアを顔料と分離する観点から、0.003mm以上がより好ましく、0.01mm以上が更に好ましい。
以上の観点から、本分散工程で用いるメディア直径としては、0.003〜0.2mmが好ましく、0.01〜0.15mmがより好ましい。
以上のように、本分散工程は前記予備分散工程より小さいメディアを用いて分散することが好ましい。
すなわち、本発明において、混合物を分散する工程は、メディアを用いて分散する予備分散工程と前記予備分散工程より小さいメディアを用いて分散する本分散工程を含有することが好ましい。
本分散工程で用いるメディア式分散機としては、ペイントシェーカー、ビーズミル等が好ましく、市販のメディア式分散機としては、ウルトラ・アペックス・ミル(寿工業株式会社製、商品名)、ピコミル(浅田鉄工株式会社製、商品名)等が挙げられる。
得られる顔料分散体の低粘度化の観点から、分散時の温度を10〜35℃に保つことが好ましく、15〜30℃がより好ましく、18〜27℃が更に好ましい。
本分散の分散時間は、有機顔料を十分に微細化する観点から、2〜200時間が好ましく3〜50時間がより好ましい。
本分散は、予備分散で得られた予備分散液を分散処理する工程であり、前記予備分散工程で得られた混合物を更に微細化するために行われるが、有機顔料を微細化する観点から、メディア式分散機を用いることが好ましく、前記の高圧式分散機を併用してもよい。
本分散工程で用いるメディアの材質としては、ジルコニア、チタニア等のセラミックス、ポリエチレン、ナイロン等の高分子材料、金属等が好ましく、摩耗性の観点からジルコニアが好ましい。また、メディアの直径としては、有機顔料を微細化する観点から、0.3mm以下が好ましく、0.2mm以下がより好ましく、0.15mm以下が更に好ましく、メディアを顔料と分離する観点から、0.003mm以上がより好ましく、0.01mm以上が更に好ましい。
以上の観点から、本分散工程で用いるメディア直径としては、0.003〜0.2mmが好ましく、0.01〜0.15mmがより好ましい。
以上のように、本分散工程は前記予備分散工程より小さいメディアを用いて分散することが好ましい。
すなわち、本発明において、混合物を分散する工程は、メディアを用いて分散する予備分散工程と前記予備分散工程より小さいメディアを用いて分散する本分散工程を含有することが好ましい。
本分散工程で用いるメディア式分散機としては、ペイントシェーカー、ビーズミル等が好ましく、市販のメディア式分散機としては、ウルトラ・アペックス・ミル(寿工業株式会社製、商品名)、ピコミル(浅田鉄工株式会社製、商品名)等が挙げられる。
得られる顔料分散体の低粘度化の観点から、分散時の温度を10〜35℃に保つことが好ましく、15〜30℃がより好ましく、18〜27℃が更に好ましい。
本分散の分散時間は、有機顔料を十分に微細化する観点から、2〜200時間が好ましく3〜50時間がより好ましい。
本分散工程における、顔料分散液中の有機顔料の割合、顔料分散液中の顔料分散剤の含有量、顔料に対する顔料分散剤の重量比〔顔料分散剤/顔料〕、共重合体(B)の重量比〔共重合体(B)/顔料〕、エーテル系有機溶媒の含有量は、前記の予備分散工程における場合と同じである。
〔カラーフィルター用顔料分散体〕
本発明の製造方法により得られるカラーフィルター用顔料分散体は、顔料分散剤(A)、有機顔料、共重合体(B)及びエーテル系有機溶媒を含む。
顔料分散体中の有機顔料の含有量は、良好な着色性を得る観点から、3重量%以上が好ましく、良好な着色性及び粘度を得る観点から、3〜30重量%が好ましく、5〜20重量%がより好ましい。
顔料分散体中の顔料に対する顔料分散剤(A)の重量比〔顔料分散剤/顔料〕は、再溶解性に優れ、低粘度な顔料分散体を得る観点から、0.2〜1.6であり、0.3〜1.2が好ましく、0.4〜0.8がより好ましい、特に、再溶解性を高める観点から、0.45〜0.6とすることがより好ましい。
顔料分散体中、顔料に対する共重合体(B)の重量比〔共重合体(B)/顔料〕は、再溶解性を高める観点から、0.2〜1.6とすることが好ましく、0.3〜1.2とすることがより好ましく、0.4〜0.8とすることが更に好ましく、0.40〜0.55とすることがより更に好ましい。
顔料分散体中、顔料分散剤(A)と共重合体(B)との重量比〔(A)/(B)〕は、再溶解性を高める観点から、85/15〜25/75が好ましく、70/30〜30/70が好ましく、60/40〜45/55が好ましい。
顔料分散体中のエーテル系有機溶媒の含有量は、良好な着色性及び分散体の低粘度化の観点から、20〜90重量%が好ましく、40〜85重量%がより好ましい。
本発明の製造方法により得られるカラーフィルター用顔料分散体は、顔料分散剤(A)、有機顔料、共重合体(B)及びエーテル系有機溶媒を含む。
顔料分散体中の有機顔料の含有量は、良好な着色性を得る観点から、3重量%以上が好ましく、良好な着色性及び粘度を得る観点から、3〜30重量%が好ましく、5〜20重量%がより好ましい。
顔料分散体中の顔料に対する顔料分散剤(A)の重量比〔顔料分散剤/顔料〕は、再溶解性に優れ、低粘度な顔料分散体を得る観点から、0.2〜1.6であり、0.3〜1.2が好ましく、0.4〜0.8がより好ましい、特に、再溶解性を高める観点から、0.45〜0.6とすることがより好ましい。
顔料分散体中、顔料に対する共重合体(B)の重量比〔共重合体(B)/顔料〕は、再溶解性を高める観点から、0.2〜1.6とすることが好ましく、0.3〜1.2とすることがより好ましく、0.4〜0.8とすることが更に好ましく、0.40〜0.55とすることがより更に好ましい。
顔料分散体中、顔料分散剤(A)と共重合体(B)との重量比〔(A)/(B)〕は、再溶解性を高める観点から、85/15〜25/75が好ましく、70/30〜30/70が好ましく、60/40〜45/55が好ましい。
顔料分散体中のエーテル系有機溶媒の含有量は、良好な着色性及び分散体の低粘度化の観点から、20〜90重量%が好ましく、40〜85重量%がより好ましい。
顔料分散体中の有機顔料の平均粒径は、カラーフィルター用色材として良好なコントラストを得るために、200nm以下が好ましく、20〜100nmがより好ましく、20〜90nmが更に好ましい。
なお、顔料分散体中の有機顔料の平均粒径は、粒径測定装置(株式会社堀場製作所製、商品名:SZ−100)を用いて、測定条件として、例えばジケトピロロピロール系顔料の場合、顔料粒子屈折率:1.51、顔料密度:1.45g/cm3、PGMEA屈折率:1.400、PGMEA粘度:1.136mPa・s、測定温度:25℃を入力して、25℃で測定することができる。
本発明の製造方法により得られる顔料分散体の顔料濃度10重量%における粘度(20℃)は、カラーフィルター用色材として良好な粘度とするために、1〜200mPa・sが好ましく、1〜50mPa・sがより好ましく、2〜15mPa・sが更に好ましい。なかでも硬化膜の基板密着性を向上させる観点からは、3〜10mPa・sが好ましい。粘度の測定は実施例記載の方法による。
なお、顔料分散体中の有機顔料の平均粒径は、粒径測定装置(株式会社堀場製作所製、商品名:SZ−100)を用いて、測定条件として、例えばジケトピロロピロール系顔料の場合、顔料粒子屈折率:1.51、顔料密度:1.45g/cm3、PGMEA屈折率:1.400、PGMEA粘度:1.136mPa・s、測定温度:25℃を入力して、25℃で測定することができる。
本発明の製造方法により得られる顔料分散体の顔料濃度10重量%における粘度(20℃)は、カラーフィルター用色材として良好な粘度とするために、1〜200mPa・sが好ましく、1〜50mPa・sがより好ましく、2〜15mPa・sが更に好ましい。なかでも硬化膜の基板密着性を向上させる観点からは、3〜10mPa・sが好ましい。粘度の測定は実施例記載の方法による。
[カラーフィルター用着色組成物]
本発明のカラーフィルター用着色組成物は、前記製造方法によって得られたカラーフィルター用顔料分散体を含有するが、顔料分散剤、有機顔料、共重合体(B)及びエーテル系有機溶媒以外にバインダー成分等を含有することができる。
バインダー成分としては、電離放射線硬化性成分を含有するバインダー成分等が挙げられる。
電離放射線硬化性成分を含有するバインダー成分には、アルカリ可溶性樹脂、多官能モノマーや電離放射線により活性化する光重合開始剤を含有し、更に多官能オリゴマー、単官能のモノマー、及び増感剤等を配合することができる。
電離放射線硬化性成分からなる着色組成物中のバインダー成分の含有量は、溶媒を除いた有効分中20〜80重量%が好ましく、20〜60重量%がより好ましく、光重合開始剤の含有量は、溶媒を除いた有効分中0.2〜20重量%が好ましい。
本発明のカラーフィルター用着色組成物は、前記製造方法によって得られたカラーフィルター用顔料分散体を含有するが、顔料分散剤、有機顔料、共重合体(B)及びエーテル系有機溶媒以外にバインダー成分等を含有することができる。
バインダー成分としては、電離放射線硬化性成分を含有するバインダー成分等が挙げられる。
電離放射線硬化性成分を含有するバインダー成分には、アルカリ可溶性樹脂、多官能モノマーや電離放射線により活性化する光重合開始剤を含有し、更に多官能オリゴマー、単官能のモノマー、及び増感剤等を配合することができる。
電離放射線硬化性成分からなる着色組成物中のバインダー成分の含有量は、溶媒を除いた有効分中20〜80重量%が好ましく、20〜60重量%がより好ましく、光重合開始剤の含有量は、溶媒を除いた有効分中0.2〜20重量%が好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂としては、ネガ型レジストに一般的に用いられるものを用いることができ、アルカリ水溶液に可溶性を有する樹脂、すなわち、0.05重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に20℃で1重量%以上溶解する樹脂が好ましい。
アルカリ可溶性樹脂の例としては、顔料の硬化膜中での分散を維持し、コントラストを向上させる観点から、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸の共重合体(C)(以下、単に「共重合体(C)」ともいう)が好ましく挙げられ、本発明の効果を有効に発現させる観点から、前記共重合体(B)を除く(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸の共重合体であることが好ましく、炭素数が4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル又は(メタ)アクリル酸ベンジルと、(メタ)アクリル酸との共重合体がより好ましく、(メタ)アクリル酸ベンジルと(メタ)アクリル酸との共重合体が更に好ましい。(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸の共重合割合(モル比)は、97/3〜50/50であることが好ましく、95/5〜70/30であることがより好ましい。
共重合体(C)の重量平均分子量は5,000〜50,000が好ましい。
本発明の顔料分散体中のアルカリ可溶性樹脂の含有量は、溶媒を除いた有効分中20〜80重量%が好ましい。
アルカリ可溶性樹脂の例としては、顔料の硬化膜中での分散を維持し、コントラストを向上させる観点から、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸の共重合体(C)(以下、単に「共重合体(C)」ともいう)が好ましく挙げられ、本発明の効果を有効に発現させる観点から、前記共重合体(B)を除く(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸の共重合体であることが好ましく、炭素数が4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル又は(メタ)アクリル酸ベンジルと、(メタ)アクリル酸との共重合体がより好ましく、(メタ)アクリル酸ベンジルと(メタ)アクリル酸との共重合体が更に好ましい。(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸の共重合割合(モル比)は、97/3〜50/50であることが好ましく、95/5〜70/30であることがより好ましい。
共重合体(C)の重量平均分子量は5,000〜50,000が好ましい。
本発明の顔料分散体中のアルカリ可溶性樹脂の含有量は、溶媒を除いた有効分中20〜80重量%が好ましい。
多官能モノマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有する(メタ)アクリル酸エステル(例えば、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等)、ウレタン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アミド、アリル化合物、ビニルエステル等が挙げられる。本発明の顔料分散体中の多官能モノマーの含有量は、溶媒を除いた有効分中10〜60重量%が好ましい。
光重合開始剤としては、芳香族ケトン類、ロフィン2量体、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、ポリハロゲン類等が挙げられる。例えば4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンと2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体の組み合わせ、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン]及び2−メチル−4’−(メチルチオ)−2−モルホリノプロピオフェノンから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
上記のアルカリ可溶性樹脂、多官能モノマー、光重合開始剤、更に多官能オリゴマー、単官能のモノマー、及び増感剤等の添加剤等は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
光重合開始剤としては、芳香族ケトン類、ロフィン2量体、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、ポリハロゲン類等が挙げられる。例えば4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンと2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体の組み合わせ、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン]及び2−メチル−4’−(メチルチオ)−2−モルホリノプロピオフェノンから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
上記のアルカリ可溶性樹脂、多官能モノマー、光重合開始剤、更に多官能オリゴマー、単官能のモノマー、及び増感剤等の添加剤等は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
[用途]
本発明のカラーフィルター用着色組成物は、カラーフィルター製造用に用いられる。
カラーフィルターの製造方法においては、本願発明の着色組成物を基板上に塗布、光硬化、現像を行い、塗膜を得る工程(a)、前記工程(a)で得た塗膜を200〜300℃に加熱して硬化膜を得る工程(b)を有することが好ましい。
本発明のカラーフィルター用着色組成物は、カラーフィルター製造用に用いられる。
カラーフィルターの製造方法においては、本願発明の着色組成物を基板上に塗布、光硬化、現像を行い、塗膜を得る工程(a)、前記工程(a)で得た塗膜を200〜300℃に加熱して硬化膜を得る工程(b)を有することが好ましい。
工程(a)における、塗布は、ガラス基板上にロールコーター、スリットコーター、スプレー、バーコーター、アプリケーター、スピンコーター、ディップコーター、インクジェット、スクリーン印刷で塗布することが好ましく、本発明の組成物の特徴を活かしてノズル等のつまりを防止する観点から、スリットコーター、インクジェット、スクリーン印刷で塗布することがより好ましい。
塗布後には、有機溶媒を乾燥させ、塗膜の平滑性やハンドリングの観点から加熱することが好ましい。加熱温度は50〜140℃が好ましく、70〜90℃がより好ましい。加熱時間は0.5〜60分間が好ましく、1〜10分間がより好ましい。
光硬化は、塗膜に紫外線を照射して、塗膜を硬化させる。光硬化は続く現像でガラス基板上にパターンを残すために行い、現像で除去する部分には紫外線を防ぐフォトマスクを載せて硬化させないことが好ましい。光硬化は、紫外線照射量が10〜100mJ/cm2まで行うことが好ましい。
現像は、光硬化後の硬化塗膜をアルカリ水溶液中に浸漬し、更に水でリンスして未硬化部分を除去する。用いるアルカリ水溶液としては、アルカリ剤の濃度が0.001〜10重量%が好ましく、0.01〜1重量%が好ましい。また、現像に用いるアルカリ剤としては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、及びテトラメチルアンモニウムヒドロキシドから選ばれる1種又は2種以上の水溶液が好ましく、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液がより好ましい。
塗布後には、有機溶媒を乾燥させ、塗膜の平滑性やハンドリングの観点から加熱することが好ましい。加熱温度は50〜140℃が好ましく、70〜90℃がより好ましい。加熱時間は0.5〜60分間が好ましく、1〜10分間がより好ましい。
光硬化は、塗膜に紫外線を照射して、塗膜を硬化させる。光硬化は続く現像でガラス基板上にパターンを残すために行い、現像で除去する部分には紫外線を防ぐフォトマスクを載せて硬化させないことが好ましい。光硬化は、紫外線照射量が10〜100mJ/cm2まで行うことが好ましい。
現像は、光硬化後の硬化塗膜をアルカリ水溶液中に浸漬し、更に水でリンスして未硬化部分を除去する。用いるアルカリ水溶液としては、アルカリ剤の濃度が0.001〜10重量%が好ましく、0.01〜1重量%が好ましい。また、現像に用いるアルカリ剤としては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、及びテトラメチルアンモニウムヒドロキシドから選ばれる1種又は2種以上の水溶液が好ましく、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液がより好ましい。
工程(b)は、前記工程(a)で得た塗膜を200〜300℃に加熱して硬化膜を得る工程である。工程(b)は、ポストベイク工程であり、本工程を行うことにより、硬度に優れた硬化膜を形成することができる。
硬度に優れ、耐熱性にも優れた硬化膜を得る観点から、加熱温度は、220〜280℃が好ましく、250〜270℃がより好ましい。
硬度に優れ、耐熱性にも優れた硬化膜を得る観点から、加熱時間は10〜300分間が好ましく、20〜40分間がより好ましい。
硬度に優れ、耐熱性にも優れた硬化膜を得る観点から、加熱温度は、220〜280℃が好ましく、250〜270℃がより好ましい。
硬度に優れ、耐熱性にも優れた硬化膜を得る観点から、加熱時間は10〜300分間が好ましく、20〜40分間がより好ましい。
以上、本明細書においては以下のカラーフィルター用顔料分散体、その製造方法、カラーフィルター用顔料分散体を含有するカラーフィルター用着色組成物、カラーフィルターの製造方法、及びカラーフィルター用着色組成物の再溶解化方法を開示する。
<1>アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、顔料分散剤(A)と、有機顔料と、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)と、エーテル系有機溶媒とを含有する、カラーフィルター用顔料分散体。
<1>アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、顔料分散剤(A)と、有機顔料と、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)と、エーテル系有機溶媒とを含有する、カラーフィルター用顔料分散体。
<2> 顔料分散剤(A)のアミノ基の一部が4級化されている、<1>に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<3> 顔料分散剤(A)の4級化率が10〜80mol%、より好ましくは15〜70mol%、更に好ましくは20〜60mol%、より更に好ましくは20〜50mol%、特に好ましくは25〜40mol%である、<1>又は<2>に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<4> 顔料分散剤(A)中のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位に対する、アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位の重量比〔(A−1)/(A−2)〕が、10/90〜49/51、より好ましくは13/87〜40/60、更に好ましくは13/87〜20/80、より更に好ましくは15/85〜20/80である、<1>〜<3>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<5> 顔料分散剤(A)中の(A−1)成分及び(A−2)成分の含有量が、50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、更に好ましくは90重量%以上である、<1>〜<4>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<6> 顔料分散剤(A)が、(A−1)成分及び(A−2)成分のみからなる、<1>〜<5>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<7> 顔料分散剤(A)のポリエチレングリコール換算の重量平均分子量は、5,000〜200,000、より好ましくは10,000〜150,000、更に好ましくは10,000〜20,000である、<1>〜<6>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<8> アミノ基含有モノマーが、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、より好ましくはN,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド又はN,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミドであり、更に好ましくはN,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミドである、<1>〜<7>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<9> 顔料分散剤(A)は、(A−1)成分のアミノ基が4級化されている、好ましくは、(A−1)成分のアミノ基を4級化剤により処理して、4級アンモニウム基を導入されている、<1>〜<8>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<10> 顔料分散剤(A)が、4級アンモニウム基を有し、該4級アンモニウム基の対イオンが、アルキル硫酸イオン、ハロゲンイオン及びp−トルエンスルホン酸イオンから選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはアルキル硫酸イオンであり、更に好ましくはメチル硫酸イオンである、<1>〜<9>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<11> 顔料分散剤(A)の全構成単位中の(A−1)由来の構成単位の含有量は、好ましくは3〜46重量%、より好ましくは10〜40重量%、更に好ましくは10〜30重量%、より更に好ましくは14〜20重量%である、<1>〜<10>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<12> 顔料分散剤のアミノ基の一部が4級化されており、顔料分散剤の全構成単位中の(A−1)由来の構成単位であって、4級化されていないものの含有量が、1〜41重量%、より好ましくは5〜30重量%、更に好ましくは7〜20重量%、より更に好ましくは10〜17重量%である、<1>〜<11>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<13> 顔料分散剤のアミノ基の一部が4級化されており、顔料分散剤の全構成単位中の(A−1)由来の構成単位であって、4級化されているものの含有量が、0.3〜36重量%、より好ましくは3〜20重量%であり、更に好ましくは4〜14重量%であり、更に好ましくは5〜8重量%である、<1>〜<12>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<3> 顔料分散剤(A)の4級化率が10〜80mol%、より好ましくは15〜70mol%、更に好ましくは20〜60mol%、より更に好ましくは20〜50mol%、特に好ましくは25〜40mol%である、<1>又は<2>に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<4> 顔料分散剤(A)中のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位に対する、アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位の重量比〔(A−1)/(A−2)〕が、10/90〜49/51、より好ましくは13/87〜40/60、更に好ましくは13/87〜20/80、より更に好ましくは15/85〜20/80である、<1>〜<3>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<5> 顔料分散剤(A)中の(A−1)成分及び(A−2)成分の含有量が、50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、更に好ましくは90重量%以上である、<1>〜<4>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<6> 顔料分散剤(A)が、(A−1)成分及び(A−2)成分のみからなる、<1>〜<5>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<7> 顔料分散剤(A)のポリエチレングリコール換算の重量平均分子量は、5,000〜200,000、より好ましくは10,000〜150,000、更に好ましくは10,000〜20,000である、<1>〜<6>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<8> アミノ基含有モノマーが、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、より好ましくはN,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド又はN,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミドであり、更に好ましくはN,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミドである、<1>〜<7>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<9> 顔料分散剤(A)は、(A−1)成分のアミノ基が4級化されている、好ましくは、(A−1)成分のアミノ基を4級化剤により処理して、4級アンモニウム基を導入されている、<1>〜<8>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<10> 顔料分散剤(A)が、4級アンモニウム基を有し、該4級アンモニウム基の対イオンが、アルキル硫酸イオン、ハロゲンイオン及びp−トルエンスルホン酸イオンから選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはアルキル硫酸イオンであり、更に好ましくはメチル硫酸イオンである、<1>〜<9>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<11> 顔料分散剤(A)の全構成単位中の(A−1)由来の構成単位の含有量は、好ましくは3〜46重量%、より好ましくは10〜40重量%、更に好ましくは10〜30重量%、より更に好ましくは14〜20重量%である、<1>〜<10>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<12> 顔料分散剤のアミノ基の一部が4級化されており、顔料分散剤の全構成単位中の(A−1)由来の構成単位であって、4級化されていないものの含有量が、1〜41重量%、より好ましくは5〜30重量%、更に好ましくは7〜20重量%、より更に好ましくは10〜17重量%である、<1>〜<11>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<13> 顔料分散剤のアミノ基の一部が4級化されており、顔料分散剤の全構成単位中の(A−1)由来の構成単位であって、4級化されているものの含有量が、0.3〜36重量%、より好ましくは3〜20重量%であり、更に好ましくは4〜14重量%であり、更に好ましくは5〜8重量%である、<1>〜<12>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<14> (A−2)が、アルコキシポリアルキレングリコールメタクリレートである、<1>〜<13>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<15> (A−2)のポリアルキレングリコール部分が、エチレンオキシド由来の構成単位とプロピレンオキシド由来の構成単位との重量比〔(エチレンオキシド由来の構成単位)/(プロピレンオキシド由来の構成単位)〕が、10/90〜50/50、より好ましくは20/80〜40/60、更に好ましくは30/70〜45/55である、<1>〜<14>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<16> (A−2)のポリアルキレングリコール部分のアルキレンオキシド平均付加モル数が20〜200、好ましくは20〜150、より好ましくは20〜50、更に好ましくは30〜43、より更に好ましくは30〜40である、<1>〜<15>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<17> (A−2)のポリアルキレングリコール部分が、メタクリレート側がエチレンオキシドであり、末端側がプロピレンオキシドである、<1>〜<16>に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<18> (A−2)のアルコキシ基が、炭素数1〜12であり、より好ましくは炭素数1〜8であり、更に好ましくは炭素数1〜6である、<1>〜<17>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<19> (A−2)のアルコキシ基が、メトキシ基及びエトキシ基から選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはメトキシ基である、<1>〜<18>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散剤。
<20> 顔料分散剤中の全構成単位中の(A−2)成分由来の構成単位の含有量は、51〜95重量%、より好ましくは60〜90重量%、更に好ましくは70〜90重量%、より更に好ましくは80〜90重量%である、<1>〜<19>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散剤。
<15> (A−2)のポリアルキレングリコール部分が、エチレンオキシド由来の構成単位とプロピレンオキシド由来の構成単位との重量比〔(エチレンオキシド由来の構成単位)/(プロピレンオキシド由来の構成単位)〕が、10/90〜50/50、より好ましくは20/80〜40/60、更に好ましくは30/70〜45/55である、<1>〜<14>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<16> (A−2)のポリアルキレングリコール部分のアルキレンオキシド平均付加モル数が20〜200、好ましくは20〜150、より好ましくは20〜50、更に好ましくは30〜43、より更に好ましくは30〜40である、<1>〜<15>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<17> (A−2)のポリアルキレングリコール部分が、メタクリレート側がエチレンオキシドであり、末端側がプロピレンオキシドである、<1>〜<16>に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<18> (A−2)のアルコキシ基が、炭素数1〜12であり、より好ましくは炭素数1〜8であり、更に好ましくは炭素数1〜6である、<1>〜<17>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<19> (A−2)のアルコキシ基が、メトキシ基及びエトキシ基から選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはメトキシ基である、<1>〜<18>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散剤。
<20> 顔料分散剤中の全構成単位中の(A−2)成分由来の構成単位の含有量は、51〜95重量%、より好ましくは60〜90重量%、更に好ましくは70〜90重量%、より更に好ましくは80〜90重量%である、<1>〜<19>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散剤。
<21> 有機顔料がジケトピロロピロール系顔料である、<1>〜<20>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散剤。
<22> 有機顔料が、下記一般式(1)で表されるジケトピロロピロール系顔料である、<1>〜<21>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散剤。
〔式(1)中、X1及びX2は、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子を示し、Y1及びY2は、それぞれ独立して、水素原子又は−SO3H基を示す。〕
<23> エーテル系有機溶媒が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートから選ばれる1種又は2種以上であり、好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである、<1>〜<22>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散剤。
<22> 有機顔料が、下記一般式(1)で表されるジケトピロロピロール系顔料である、<1>〜<21>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散剤。
<23> エーテル系有機溶媒が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートから選ばれる1種又は2種以上であり、好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである、<1>〜<22>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散剤。
<24> 共重合体(B)が、(メタ)アクリル酸メチル(B−1)及びメタクリル酸(B−2)の共重合体である、<1>〜<23>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散剤。
<25> 共重合体(B)における(メタ)アクリル酸アルキル由来の構成単位と(メタ)アクリル酸由来の構成単位の重量比〔(メタ)アクリル酸アルキル/(メタ)アクリル酸〕が、95/5〜70/30、好ましくは95/5〜80/20、より好ましくは95/5〜90/10、或いは、好ましくは90/10〜70/30である、<1>〜<24>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散剤。
<26> 共重合体(B)のポリエチレングリコール換算の重量平均分子量が、3,000〜20,000、好ましくは7,000〜17,000、或いは好ましくは3,000〜7,000である、<1>〜<25>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<27> 共重合体(B)の酸価が、40〜170mgKOH/g、より好ましくは50〜140mgKOH/g、更に好ましくは55〜120mgKOH/g、より更に好ましくは55〜90mgKOH/gである、<1>〜<26>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<25> 共重合体(B)における(メタ)アクリル酸アルキル由来の構成単位と(メタ)アクリル酸由来の構成単位の重量比〔(メタ)アクリル酸アルキル/(メタ)アクリル酸〕が、95/5〜70/30、好ましくは95/5〜80/20、より好ましくは95/5〜90/10、或いは、好ましくは90/10〜70/30である、<1>〜<24>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散剤。
<26> 共重合体(B)のポリエチレングリコール換算の重量平均分子量が、3,000〜20,000、好ましくは7,000〜17,000、或いは好ましくは3,000〜7,000である、<1>〜<25>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<27> 共重合体(B)の酸価が、40〜170mgKOH/g、より好ましくは50〜140mgKOH/g、更に好ましくは55〜120mgKOH/g、より更に好ましくは55〜90mgKOH/gである、<1>〜<26>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<28> 顔料分散体の有機顔料の含有量が、3重量%以上、好ましくは3〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%である、<1>〜<27>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<29> 顔料分散体の有機顔料に対する顔料分散剤(A)の重量比〔顔料分散剤/有機顔料〕が、0.2〜1.6、好ましくは0.3〜1.2、より好ましくは0.4〜0.8、更に好ましくは0.45〜0.6である、<1>〜<28>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<30> 顔料分散体の有機顔料に対する共重合体(B)の重量比〔共重合体(B)/有機顔料〕が、0.2〜1.6、より好ましくは0.3〜1.2、更に好ましくは0.4〜0.8、より更に好ましくは0.40〜0.55である、<1>〜<29>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<31> 顔料分散体の顔料分散剤(A)と共重合体(B)との重量比〔(A)/(B)〕が、85/15〜25/75、より好ましくは70/30〜30/70、更に好ましくは60/40〜45/55である、<1>〜<30>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<32> 顔料分散体のエーテル系有機溶媒の含有量が、20〜90重量%、より好ましくは40〜85重量%である、<1>〜<31>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<29> 顔料分散体の有機顔料に対する顔料分散剤(A)の重量比〔顔料分散剤/有機顔料〕が、0.2〜1.6、好ましくは0.3〜1.2、より好ましくは0.4〜0.8、更に好ましくは0.45〜0.6である、<1>〜<28>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<30> 顔料分散体の有機顔料に対する共重合体(B)の重量比〔共重合体(B)/有機顔料〕が、0.2〜1.6、より好ましくは0.3〜1.2、更に好ましくは0.4〜0.8、より更に好ましくは0.40〜0.55である、<1>〜<29>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<31> 顔料分散体の顔料分散剤(A)と共重合体(B)との重量比〔(A)/(B)〕が、85/15〜25/75、より好ましくは70/30〜30/70、更に好ましくは60/40〜45/55である、<1>〜<30>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<32> 顔料分散体のエーテル系有機溶媒の含有量が、20〜90重量%、より好ましくは40〜85重量%である、<1>〜<31>のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
<33> アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、顔料分散剤(A)と、有機顔料と、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)と、エーテル系有機溶媒との混合物を分散する工程を有するカラーフィルター用顔料分散体の製造方法。
<34> アミノ基含有モノマー及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートを重合して、共重合体を得る工程と、前記共重合体を4級化剤により処理して、前記分散する工程で用いられる顔料分散剤を得る工程と、を更に有する、<33>に記載のカラーフィルター用顔料分散体の製造方法。
<35> 前記混合物を分散する工程が、メディアを用いて分散する予備分散工程と、前記予備分散工程より小さいメディアを用いて分散する本分散工程と、を有する、<33>又は<34>に記載のカラーフィルター用顔料分散体の製造方法。
<34> アミノ基含有モノマー及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートを重合して、共重合体を得る工程と、前記共重合体を4級化剤により処理して、前記分散する工程で用いられる顔料分散剤を得る工程と、を更に有する、<33>に記載のカラーフィルター用顔料分散体の製造方法。
<35> 前記混合物を分散する工程が、メディアを用いて分散する予備分散工程と、前記予備分散工程より小さいメディアを用いて分散する本分散工程と、を有する、<33>又は<34>に記載のカラーフィルター用顔料分散体の製造方法。
<36> <1>〜<32>のいずれかの顔料分散体と、共重合体(C)以外の(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸の共重合体(C)(但し、前記共重合体(B)を除く)であるアルカリ可溶性樹脂とを含有するカラーフィルター用着色組成物。
<37> アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量が、5,000〜50,000である、<36>に記載のカラーフィルター用着色組成物。
<38> アルカリ可溶性樹脂の含有量が、溶媒を除いた有効分中20〜80重量%である、<36>又は<37>に記載のカラーフィルター用着色組成物。
<39> エチレン性不飽和二重結合を2個以上有する多官能モノマーと、光重合開始剤と、を更に含有する<36>〜<38>のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
<40> 多官能モノマーの含有量が、溶媒を除いた有効分中10〜60重量%である、<39>に記載のカラーフィルター用着色組成物。
<41> 光重合開始剤の含有量が、溶媒を除いた有効分中0.2〜20重量%である、<39>又は<40>に記載のカラーフィルター用着色組成物。
<42> <36>〜<41>のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物を、スリットコーター、インクジェット、及びスクリーン印刷から選ばれる1種又は2種以上の方法により塗布し、光硬化、現像を行い、塗膜を得る工程(a)と、前記工程(a)で得た塗膜を200〜300℃に加熱して硬化膜を得る工程(b)と、を有するカラーフィルター製造方法。
<43> アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である顔料分散剤(A)、有機顔料及びエーテル系有機溶媒と含む顔料分散体と、(メタ)アクリル酸エステル及び(メタ)アクリル酸の共重合体(C)であるアルカリ可溶性樹脂とを含有するカラーフィルター用着色組成物に対して、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)を配合して、カラーフィルター用着色組成物の溶媒への再溶解性を高める、カラーフィルター用着色組成物の再溶解化方法。
<37> アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量が、5,000〜50,000である、<36>に記載のカラーフィルター用着色組成物。
<38> アルカリ可溶性樹脂の含有量が、溶媒を除いた有効分中20〜80重量%である、<36>又は<37>に記載のカラーフィルター用着色組成物。
<39> エチレン性不飽和二重結合を2個以上有する多官能モノマーと、光重合開始剤と、を更に含有する<36>〜<38>のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物。
<40> 多官能モノマーの含有量が、溶媒を除いた有効分中10〜60重量%である、<39>に記載のカラーフィルター用着色組成物。
<41> 光重合開始剤の含有量が、溶媒を除いた有効分中0.2〜20重量%である、<39>又は<40>に記載のカラーフィルター用着色組成物。
<42> <36>〜<41>のいずれかに記載のカラーフィルター用着色組成物を、スリットコーター、インクジェット、及びスクリーン印刷から選ばれる1種又は2種以上の方法により塗布し、光硬化、現像を行い、塗膜を得る工程(a)と、前記工程(a)で得た塗膜を200〜300℃に加熱して硬化膜を得る工程(b)と、を有するカラーフィルター製造方法。
<43> アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である顔料分散剤(A)、有機顔料及びエーテル系有機溶媒と含む顔料分散体と、(メタ)アクリル酸エステル及び(メタ)アクリル酸の共重合体(C)であるアルカリ可溶性樹脂とを含有するカラーフィルター用着色組成物に対して、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)を配合して、カラーフィルター用着色組成物の溶媒への再溶解性を高める、カラーフィルター用着色組成物の再溶解化方法。
以下の製造例、実施例及び比較例において、「部」及び「%」は特記しない限り、「重量部」及び「重量%」である。「アルキレングリコール(Xモル)」とする表記におけるXは、当該アルキレングリコールのアルキレンオキシド平均付加モル数を意味する。なお、顔料分散剤の分子量、固形分、4級化率、顔料分散体の粘度、コントラスト比、溶媒再溶解性、評価は以下の方法により行った。
(1)顔料分散剤(A)及び共重合体(B)の重量平均分子量の測定
顔料分散剤の重量平均分子量は、下記条件のいずれかで測定した。なお、顔料分散剤の重量平均分子量は、全て4級化前の状態で測定した値を示す。
<条件1>
エタノール/水(重量比3/7)に、リチウムブロマイドと酢酸をそれぞれ50mmol/Lと1重量%の濃度となるように溶解した液を溶離液として、ゲルクロマトグラフィー法〔東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8320GPC)、検出器:示差屈折計(装置付属)、東ソー株式会社製カラム(TSK−GEL、α−M×2本)、流速:0.6mL/min〕により、測定し、標準物質としてポリエチレングリコール(東ソー社製「RE−24」(分子量95000)、「RE−2」(分子量26000)を用いて検量線を作成し、それより求めた。
<条件2>
エタノール/水(重量比8/2)に、リチウムブロマイドと酢酸をそれぞれ50mmol/Lと1重量%の濃度となるように溶解した液を溶離液として、ゲルクロマトグラフィー法〔東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8320GPC)、検出器:示差屈折計(装置付属)、東ソー株式会社製カラム(TSK−GEL、α−M×2本)、流速:0.6mL/min〕により、測定し、標準物質としてポリエチレングリコール(東ソー社製「RE−24」(分子量95000)、「RE−2」(分子量26000)を用いて検量線を作成し、それより求めた。
顔料分散剤の重量平均分子量は、下記条件のいずれかで測定した。なお、顔料分散剤の重量平均分子量は、全て4級化前の状態で測定した値を示す。
<条件1>
エタノール/水(重量比3/7)に、リチウムブロマイドと酢酸をそれぞれ50mmol/Lと1重量%の濃度となるように溶解した液を溶離液として、ゲルクロマトグラフィー法〔東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8320GPC)、検出器:示差屈折計(装置付属)、東ソー株式会社製カラム(TSK−GEL、α−M×2本)、流速:0.6mL/min〕により、測定し、標準物質としてポリエチレングリコール(東ソー社製「RE−24」(分子量95000)、「RE−2」(分子量26000)を用いて検量線を作成し、それより求めた。
<条件2>
エタノール/水(重量比8/2)に、リチウムブロマイドと酢酸をそれぞれ50mmol/Lと1重量%の濃度となるように溶解した液を溶離液として、ゲルクロマトグラフィー法〔東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8320GPC)、検出器:示差屈折計(装置付属)、東ソー株式会社製カラム(TSK−GEL、α−M×2本)、流速:0.6mL/min〕により、測定し、標準物質としてポリエチレングリコール(東ソー社製「RE−24」(分子量95000)、「RE−2」(分子量26000)を用いて検量線を作成し、それより求めた。
(2)顔料分散剤の固形分の測定
シャーレにガラス棒と乾燥無水硫酸ナトリウム10部を量り採り、そこに顔料分散剤溶液2部(サンプル量)を加えてガラス棒で混合し、105℃の減圧乾燥機(圧力8kPa)で2時間乾燥した。乾燥後の重さを計り、次式より固形分を算出した。
固形分=[〔乾燥後の重さ−(シャーレ+ガラス棒+無水硫酸ナトリウムの重さ)〕/サンプル量]×100
シャーレにガラス棒と乾燥無水硫酸ナトリウム10部を量り採り、そこに顔料分散剤溶液2部(サンプル量)を加えてガラス棒で混合し、105℃の減圧乾燥機(圧力8kPa)で2時間乾燥した。乾燥後の重さを計り、次式より固形分を算出した。
固形分=[〔乾燥後の重さ−(シャーレ+ガラス棒+無水硫酸ナトリウムの重さ)〕/サンプル量]×100
(3)4級化率の算出方法
ASTM D 2073測定法に準じて、アルコール性塩酸標準溶液による電位差滴定から求めたアミン価を用いて、次式より4級化率を算出した。
4級化率[mol%]={(4級化前顔料分散剤のアミン価−4級化後顔料分散剤のアミン価)/4級化前顔料分散剤のアミン価}×100
ASTM D 2073測定法に準じて、アルコール性塩酸標準溶液による電位差滴定から求めたアミン価を用いて、次式より4級化率を算出した。
4級化率[mol%]={(4級化前顔料分散剤のアミン価−4級化後顔料分散剤のアミン価)/4級化前顔料分散剤のアミン価}×100
(4)酸価
JIS K 0070 に従い測定した。
JIS K 0070 に従い測定した。
(5)顔料分散体の粘度の測定
顔料濃度を10%に調整した顔料分散体1mLを、20℃で5分間保持した後、E型粘度計(東機産業株式会社製、TV−25 typeL、ローター1°34′×R24)を用いて、20℃で顔料分散体の粘度を測定した。ローターの回転数は20rpmで測定し、150mPa・sを超えた場合、10rpmに変更して測定した。
顔料濃度を10%に調整した顔料分散体1mLを、20℃で5分間保持した後、E型粘度計(東機産業株式会社製、TV−25 typeL、ローター1°34′×R24)を用いて、20℃で顔料分散体の粘度を測定した。ローターの回転数は20rpmで測定し、150mPa・sを超えた場合、10rpmに変更して測定した。
(6)コントラストの評価(硬化膜のコントラスト比の測定)
顔料濃度を10%に調整した顔料分散体1.00部、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体(アルカリ可溶性樹脂、モル比:20/80、重量平均分子量:14000、固形分40重量%のPGMEA溶液)0.298部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(多官能モノマー:日本化薬株式会社製、DPHA)0.036部、2−メチル−4’−(メチルチオ)−2−モルホリノプロピオフェノン(光重合開始剤:和光純薬工業株式会社製)0.027部、PGMEA0.250部を均一になるまで試験管ミキサーで混合し、着色組成物を得た。ガラス基板上に該着色組成物をスピンコーターで塗布した後、水平台にて6分間静置し、80℃で3分間ホットプレートにより乾燥した。次いで、得られた塗膜に紫外線ファイバースポット照射装置(株式会社モリテックス製、MUV−202U)を用いて60mJ/cm2まで紫外線を照射した後、230℃のクリーンオーブン内で90分間加熱してポストベーク(焼き締め)を行い、硬化膜を作製した。硬化膜のコントラスト比をコントラスト比測定器(壺坂電機株式会社製、CT−1)で測定した。
コントラスト比の値が大きいものほど、コントラストが良好である。
顔料濃度を10%に調整した顔料分散体1.00部、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体(アルカリ可溶性樹脂、モル比:20/80、重量平均分子量:14000、固形分40重量%のPGMEA溶液)0.298部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(多官能モノマー:日本化薬株式会社製、DPHA)0.036部、2−メチル−4’−(メチルチオ)−2−モルホリノプロピオフェノン(光重合開始剤:和光純薬工業株式会社製)0.027部、PGMEA0.250部を均一になるまで試験管ミキサーで混合し、着色組成物を得た。ガラス基板上に該着色組成物をスピンコーターで塗布した後、水平台にて6分間静置し、80℃で3分間ホットプレートにより乾燥した。次いで、得られた塗膜に紫外線ファイバースポット照射装置(株式会社モリテックス製、MUV−202U)を用いて60mJ/cm2まで紫外線を照射した後、230℃のクリーンオーブン内で90分間加熱してポストベーク(焼き締め)を行い、硬化膜を作製した。硬化膜のコントラスト比をコントラスト比測定器(壺坂電機株式会社製、CT−1)で測定した。
コントラスト比の値が大きいものほど、コントラストが良好である。
(7)着色組成物乾燥塗膜の溶媒再溶解性の評価
前記(6)のコントラスト測定用に調整した着色組成物にガラス板(厚み0.7mm、幅5mm、長さ100mm)を長さ40mm程度まで浸漬したあと引き上げ、両面をガラス棒でなぞり余分な液を落としたのち、23℃80%RHの環境下で30分間乾燥し、乾燥塗膜を得た。このガラス板の塗膜部分をPGMEAに浸漬し、15秒間揺動したあとガラス板を引き上げた。このときの塗膜のPGMEA中への剥離状態及び溶解状態を目視により観察し、下記の基準で再溶解性を評価した。
A:ガラス板に塗膜が残留せず、塗膜の剥離物は全て溶解または分散する。
B:ガラス板に塗膜が残留しないが、塗膜の剥離物は一部溶解または分散し、一部沈殿物となる。
C:ガラス板に一部の塗膜が残留し、塗膜の剥離物は一部溶解または分散し、一部沈殿物となる。
D:ガラス板に一部の塗膜が残留し、塗膜の剥離物は全て沈殿物となる。
前記(6)のコントラスト測定用に調整した着色組成物にガラス板(厚み0.7mm、幅5mm、長さ100mm)を長さ40mm程度まで浸漬したあと引き上げ、両面をガラス棒でなぞり余分な液を落としたのち、23℃80%RHの環境下で30分間乾燥し、乾燥塗膜を得た。このガラス板の塗膜部分をPGMEAに浸漬し、15秒間揺動したあとガラス板を引き上げた。このときの塗膜のPGMEA中への剥離状態及び溶解状態を目視により観察し、下記の基準で再溶解性を評価した。
A:ガラス板に塗膜が残留せず、塗膜の剥離物は全て溶解または分散する。
B:ガラス板に塗膜が残留しないが、塗膜の剥離物は一部溶解または分散し、一部沈殿物となる。
C:ガラス板に一部の塗膜が残留し、塗膜の剥離物は一部溶解または分散し、一部沈殿物となる。
D:ガラス板に一部の塗膜が残留し、塗膜の剥離物は全て沈殿物となる。
製造例1[顔料分散剤(A−I)(3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/メトキシポリプロピレングリコール(19モル)ポリエチレングリコール(21モル)メタクリレート共重合体の4級化物;4級化率36.5mol%)の合成]
撹拌機、還流冷却器、窒素導入管及び温度計を取り付けた反応容器に、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド(商品名:DMAPAA−MHQ、株式会社興人製、以下「DMAPAA」とする)10g、メトキシポリプロピレングリコール(19モル)ポリエチレングリコール(21モル)メタクリレート(以下「M−PO(19)EO(21)とする」)58.4g、2-メルカプトエタノール(東洋紡績株式会社製、以下「ME」とする)0.41g、PGMEA103gを入れ、反応容器内を撹拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を撹拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[DMAPAA23.3g、M−PO(19)EO(21)136.3g、ME0.96g、PGMEA240g、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)(商品名:V−65B、和光純薬工業株式会社製、以下「V−65」とする)4.5g]を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 0.5gをPGMEA4.5gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA4.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。これを冷却して4級化前顔料分散剤(A−I)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は39.3%であり、4級化前顔料分散剤(A−I)の重量平均分子量は13000(<条件2>による測定値)であった。
ガラス容器に該溶液150gを入れ、窒素置換を行った。これに硫酸ジメチル(和光純薬工業株式会社製)の20%PGMEA溶液14gを常温で攪拌しながら滴下し、窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させた。これを冷却して、顔料分散剤(A−I)(DMAPAA/M−PO(19)EO(21)共重合体の4級化物)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は35.58%であり、4級化率は4級化前のDMAPAAの36.5mol%であった。
撹拌機、還流冷却器、窒素導入管及び温度計を取り付けた反応容器に、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド(商品名:DMAPAA−MHQ、株式会社興人製、以下「DMAPAA」とする)10g、メトキシポリプロピレングリコール(19モル)ポリエチレングリコール(21モル)メタクリレート(以下「M−PO(19)EO(21)とする」)58.4g、2-メルカプトエタノール(東洋紡績株式会社製、以下「ME」とする)0.41g、PGMEA103gを入れ、反応容器内を撹拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を撹拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[DMAPAA23.3g、M−PO(19)EO(21)136.3g、ME0.96g、PGMEA240g、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)(商品名:V−65B、和光純薬工業株式会社製、以下「V−65」とする)4.5g]を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 0.5gをPGMEA4.5gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA4.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。これを冷却して4級化前顔料分散剤(A−I)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は39.3%であり、4級化前顔料分散剤(A−I)の重量平均分子量は13000(<条件2>による測定値)であった。
ガラス容器に該溶液150gを入れ、窒素置換を行った。これに硫酸ジメチル(和光純薬工業株式会社製)の20%PGMEA溶液14gを常温で攪拌しながら滴下し、窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させた。これを冷却して、顔料分散剤(A−I)(DMAPAA/M−PO(19)EO(21)共重合体の4級化物)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は35.58%であり、4級化率は4級化前のDMAPAAの36.5mol%であった。
製造例2[顔料分散剤(A−II)(3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/メトキシポリプロピレングリコール(27モル)ポリエチレングリコール(15モル)メタクリレート共重合体の4級化物;4級化率36.5mol%)の合成]
製造例1と同様の反応容器に、DMAPAA10g、メトキシポリプロピレングリコール(27モル)ポリエチレングリコール(15モル)メタクリレート(以下「M−PO(27)EO(15)とする」)64.1g、ME0.41g、PGMEA111.2gを入れ、反応容器内を撹拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を撹拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[DMAPAA23.4g、M−PO(27)EO(15)149.5g、ME1.0g、PGMEA240g、V−65 4.9g]を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 0.5gをPGMEA4.5gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA4.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。これを冷却して4級化前顔料分散剤(A−II)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は39.5%であり、4級化前顔料分散剤(A−II)の重量平均分子量は13000(<条件2>による測定値)であった。
ガラス容器に該溶液150gを入れ、窒素置換を行った。これに硫酸ジメチルの20%PGMEA溶液14gを常温で攪拌しながら滴下し、窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させた。これを冷却して、顔料分散剤(A−II)(DMAPAA/M−PO(27)EO(15)共重合体の4級化物)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は35.65%であり、4級化率は4級化前のDMAPAAの36.5mol%であった。
製造例1と同様の反応容器に、DMAPAA10g、メトキシポリプロピレングリコール(27モル)ポリエチレングリコール(15モル)メタクリレート(以下「M−PO(27)EO(15)とする」)64.1g、ME0.41g、PGMEA111.2gを入れ、反応容器内を撹拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を撹拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[DMAPAA23.4g、M−PO(27)EO(15)149.5g、ME1.0g、PGMEA240g、V−65 4.9g]を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 0.5gをPGMEA4.5gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA4.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。これを冷却して4級化前顔料分散剤(A−II)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は39.5%であり、4級化前顔料分散剤(A−II)の重量平均分子量は13000(<条件2>による測定値)であった。
ガラス容器に該溶液150gを入れ、窒素置換を行った。これに硫酸ジメチルの20%PGMEA溶液14gを常温で攪拌しながら滴下し、窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させた。これを冷却して、顔料分散剤(A−II)(DMAPAA/M−PO(27)EO(15)共重合体の4級化物)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は35.65%であり、4級化率は4級化前のDMAPAAの36.5mol%であった。
製造例3[顔料分散剤(A−III)(3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/メトキシポリプロピレングリコール(10モル)ポリエチレングリコール(13モル)メタクリレート共重合体の4級化物;4級化率36.5mol%)の合成]
製造例1と同様の反応容器に、DMAPAA11.8g、メトキシポリプロピレングリコール(10モル)ポリエチレングリコール(13モル)メタクリレート(以下「M−PO(10)EO(13)とする」)63.2g、ME0.23g、PGMEA112.5gを入れ、反応容器内を撹拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を撹拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[DMAPAA27.6g、M−PO(10)EO(13)147.4g、ME0.53g、PGMEA262.5g、V−65 5.0g]を3時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 0.5gをPGMEA4.5gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA4.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。これを冷却して4級化前顔料分散剤(A−III)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は39.3%であり、4級化前顔料分散剤(A−III)の重量平均分子量は127000(<条件2>による測定値)であった。
ガラス容器に該溶液150gを入れ、窒素置換を行った。これに硫酸ジメチルの20%PGMEA溶液14gを常温で攪拌しながら滴下し、窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させた。これを冷却して、顔料分散剤(A−III)(DMAPAA/M−PO(10)EO(13)共重合体の4級化物)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は33.82%であり、4級化率は4級化前のDMAPAAの36.5mol%であった。
製造例1と同様の反応容器に、DMAPAA11.8g、メトキシポリプロピレングリコール(10モル)ポリエチレングリコール(13モル)メタクリレート(以下「M−PO(10)EO(13)とする」)63.2g、ME0.23g、PGMEA112.5gを入れ、反応容器内を撹拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を撹拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[DMAPAA27.6g、M−PO(10)EO(13)147.4g、ME0.53g、PGMEA262.5g、V−65 5.0g]を3時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 0.5gをPGMEA4.5gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA4.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。これを冷却して4級化前顔料分散剤(A−III)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は39.3%であり、4級化前顔料分散剤(A−III)の重量平均分子量は127000(<条件2>による測定値)であった。
ガラス容器に該溶液150gを入れ、窒素置換を行った。これに硫酸ジメチルの20%PGMEA溶液14gを常温で攪拌しながら滴下し、窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させた。これを冷却して、顔料分散剤(A−III)(DMAPAA/M−PO(10)EO(13)共重合体の4級化物)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は33.82%であり、4級化率は4級化前のDMAPAAの36.5mol%であった。
製造例4[顔料分散剤(A−IV)(3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/メトキシポリプロピレングリコール(19モル)ポリエチレングリコール(21モル)メタクリレート共重合体の4級化物;4級化率50.0mol%)の合成]
製造例1と同様の反応容器に、DMAPAA10g、M−PO(19)EO(21)90g、ME0.29g、PGMEA150gを入れ、反応容器内を撹拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を撹拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[DMAPAA23.3g、M−PO(19)EO(21)210g、ME0.71g、PGMEA350g、V−65 6.67g]を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 0.5gをPGMEA4.5gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA4.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。これを冷却して4級化前顔料分散剤(A−IV)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は39.7%であり、4級化前顔料分散剤(A−IV)の重量平均分子量は13000(<条件2>による測定値)であった。
ガラス容器に該溶液150gを入れ、窒素置換を行った。これに硫酸ジメチルの20%PGMEA溶液14gを常温で攪拌しながら滴下し、窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させた。これを冷却して、顔料分散剤(A−IV)(DMAPAA/M−PO(19)EO(21)共重合体の4級化物)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は37.56%であり、4級化率は4級化前のDMAPAAの50.0mol%であった。
製造例1と同様の反応容器に、DMAPAA10g、M−PO(19)EO(21)90g、ME0.29g、PGMEA150gを入れ、反応容器内を撹拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を撹拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[DMAPAA23.3g、M−PO(19)EO(21)210g、ME0.71g、PGMEA350g、V−65 6.67g]を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 0.5gをPGMEA4.5gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA4.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。これを冷却して4級化前顔料分散剤(A−IV)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は39.7%であり、4級化前顔料分散剤(A−IV)の重量平均分子量は13000(<条件2>による測定値)であった。
ガラス容器に該溶液150gを入れ、窒素置換を行った。これに硫酸ジメチルの20%PGMEA溶液14gを常温で攪拌しながら滴下し、窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させた。これを冷却して、顔料分散剤(A−IV)(DMAPAA/M−PO(19)EO(21)共重合体の4級化物)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は37.56%であり、4級化率は4級化前のDMAPAAの50.0mol%であった。
製造例5[顔料分散剤(A−V)(3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/メトキシポリプロピレングリコール(19モル)ポリエチレングリコール(21モル)メタクリレート共重合体の4級化物;31.3mol%)の合成]
製造例1と同様の反応容器に、DMAPAA10g、メトキシポリプロピレングリコール(19モル)ポリエチレングリコール(21モル)メタクリレート(以下「M−PO(19)EO(21)とする」)45.3g、ME0.42g、PGMEA82.9gを入れ、反応容器内を撹拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を撹拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[DMAPAA23.2g、M−PO(19)EO(21)105.8g、ME0.97g、PGMEA193.4g、V−65 3.68g]を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 0.5gをPGMEA4.5gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA4.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。これを冷却して4級化前顔料分散剤(A−V)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は39.4%であり、4級化前顔料分散剤(A−V)の重量平均分子量は13000(<条件2>による測定値)であった。
ガラス容器に該溶液150gを入れ、窒素置換を行った。これに硫酸ジメチルの20%PGMEA溶液14gを常温で攪拌しながら滴下し、窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させた。これを冷却して、顔料分散剤(A−V)(DMAPAA/M−PO(19)EO(21)共重合体の4級化物)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は37.80%であり、4級化率は4級化前のDMAPAAの31.3mol%であった。
製造例1と同様の反応容器に、DMAPAA10g、メトキシポリプロピレングリコール(19モル)ポリエチレングリコール(21モル)メタクリレート(以下「M−PO(19)EO(21)とする」)45.3g、ME0.42g、PGMEA82.9gを入れ、反応容器内を撹拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を撹拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[DMAPAA23.2g、M−PO(19)EO(21)105.8g、ME0.97g、PGMEA193.4g、V−65 3.68g]を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 0.5gをPGMEA4.5gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA4.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。これを冷却して4級化前顔料分散剤(A−V)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は39.4%であり、4級化前顔料分散剤(A−V)の重量平均分子量は13000(<条件2>による測定値)であった。
ガラス容器に該溶液150gを入れ、窒素置換を行った。これに硫酸ジメチルの20%PGMEA溶液14gを常温で攪拌しながら滴下し、窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させた。これを冷却して、顔料分散剤(A−V)(DMAPAA/M−PO(19)EO(21)共重合体の4級化物)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は37.80%であり、4級化率は4級化前のDMAPAAの31.3mol%であった。
製造例6[顔料分散剤(A−VI)(3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/メトキシポリエチレングリコール(45モル)メタクリレート共重合体の4級化物;4級化率36.5mol%)の合成]
製造例1と同様の反応容器に、DMAPAA18g、メトキシポリエチレングリコール(45モル)メタクリレート(以下「M−EO(45)とする」)102.0g、ME0.36g、PGMEA180.0gを入れ、反応容器内を撹拌しながら窒素置換を行った。反応容器内を撹拌しながら77℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[DMAPAA42.0g、M−EO(45)238.0g、ME0.84g、PGMEA420.0g、V−65 8.00g]を3.0時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。これを冷却して4級化前顔料分散剤(A−VI)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は35.7%であり、4級化前顔料分散剤(A−VI)の重量平均分子量は13000(<条件2>による測定値)であった。
ガラス容器に該溶液150gを入れ、窒素置換を行った。これに硫酸ジメチルの20%PGMEA溶液14gを常温で攪拌しながら滴下し、窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させた。これを冷却して、顔料分散剤(A−VI)(DMAPAA/M−EO(45)共重合体の4級化物)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は33.55%であり、4級化率は4級化前のDMAPAAの36.5mol%であった。
製造例1と同様の反応容器に、DMAPAA18g、メトキシポリエチレングリコール(45モル)メタクリレート(以下「M−EO(45)とする」)102.0g、ME0.36g、PGMEA180.0gを入れ、反応容器内を撹拌しながら窒素置換を行った。反応容器内を撹拌しながら77℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[DMAPAA42.0g、M−EO(45)238.0g、ME0.84g、PGMEA420.0g、V−65 8.00g]を3.0時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。これを冷却して4級化前顔料分散剤(A−VI)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は35.7%であり、4級化前顔料分散剤(A−VI)の重量平均分子量は13000(<条件2>による測定値)であった。
ガラス容器に該溶液150gを入れ、窒素置換を行った。これに硫酸ジメチルの20%PGMEA溶液14gを常温で攪拌しながら滴下し、窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させた。これを冷却して、顔料分散剤(A−VI)(DMAPAA/M−EO(45)共重合体の4級化物)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は33.55%であり、4級化率は4級化前のDMAPAAの36.5mol%であった。
製造例7[メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体(B−I)の合成]
攪拌機、還流冷却器、窒素導入管及び温度計を取り付けた反応容器に、メタクリル酸(以下「MAA」とする)3.6g、メタクリル酸メチル(以下「MMA」とする)36.4g、3-メルカプトプロピオン酸0.56g、PGMEA40gを入れ、反応容器内を攪拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を攪拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[メタクリル酸14.4g、メタクリル酸メチル145.6g、3-メルカプトプロピオン酸2.2g、PGMEA160g、V−65 2g]を3時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた後、PGMEA100gを加えた。これを冷却してMMA/MAA共重合体(B−I)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は40.3%であり、MMA/MAA共重合体(B−I)の重量平均分子量は12400(<条件1>による測定値)であった。酸価は65mgKOH/gであった。
攪拌機、還流冷却器、窒素導入管及び温度計を取り付けた反応容器に、メタクリル酸(以下「MAA」とする)3.6g、メタクリル酸メチル(以下「MMA」とする)36.4g、3-メルカプトプロピオン酸0.56g、PGMEA40gを入れ、反応容器内を攪拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を攪拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[メタクリル酸14.4g、メタクリル酸メチル145.6g、3-メルカプトプロピオン酸2.2g、PGMEA160g、V−65 2g]を3時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた後、PGMEA100gを加えた。これを冷却してMMA/MAA共重合体(B−I)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は40.3%であり、MMA/MAA共重合体(B−I)の重量平均分子量は12400(<条件1>による測定値)であった。酸価は65mgKOH/gであった。
製造例8[メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体(B−II)の合成]
製造例7と同様の反応容器に、MAA3.6g、MMA36.4g、3-メルカプトプロピオン酸1.4g、PGMEA40gを入れ、反応容器内を攪拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を攪拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[MAA14.4g、MMA145.6g、3-メルカプトプロピオン酸5.6g、PGMEA160g、V−65 2g]を3時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 0.8gをPGMEA1.0gに溶解した液を加え、撹拌を2時間続けた後、PGMEA100gを加えた。これを冷却してMMA/MAA共重合体(B−II)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は39.26%であり、MMA/MAA共重合体(B−II)の重量平均分子量は9000(<条件1>による測定値)であった。酸価は73mgKOH/gであった。
製造例7と同様の反応容器に、MAA3.6g、MMA36.4g、3-メルカプトプロピオン酸1.4g、PGMEA40gを入れ、反応容器内を攪拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を攪拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[MAA14.4g、MMA145.6g、3-メルカプトプロピオン酸5.6g、PGMEA160g、V−65 2g]を3時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 0.8gをPGMEA1.0gに溶解した液を加え、撹拌を2時間続けた後、PGMEA100gを加えた。これを冷却してMMA/MAA共重合体(B−II)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は39.26%であり、MMA/MAA共重合体(B−II)の重量平均分子量は9000(<条件1>による測定値)であった。酸価は73mgKOH/gであった。
製造例9[メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体(B−III)の合成]
製造例7と同様の反応容器に、MAA3.6g、MMA36.4g、3-メルカプトプロピオン酸0.56g、PGMEA40gを入れ、反応容器内を攪拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を攪拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[MAA14.4g、MMA145.6g、3-メルカプトプロピオン酸2.24g、PGMEA160g、V−65 2g]を3時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた後、PGMEA100gを加えた。これを冷却してMMA/MAA共重合体(B−III)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は41.3%であり、MMA/MAA共重合体(B−III)の重量平均分子量は5600(<条件1>による測定値)であった。酸価は65mgKOH/gであった。
製造例7と同様の反応容器に、MAA3.6g、MMA36.4g、3-メルカプトプロピオン酸0.56g、PGMEA40gを入れ、反応容器内を攪拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を攪拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[MAA14.4g、MMA145.6g、3-メルカプトプロピオン酸2.24g、PGMEA160g、V−65 2g]を3時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた後、PGMEA100gを加えた。これを冷却してMMA/MAA共重合体(B−III)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は41.3%であり、MMA/MAA共重合体(B−III)の重量平均分子量は5600(<条件1>による測定値)であった。酸価は65mgKOH/gであった。
製造例10[メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体(B−IV)の合成]
製造例7と同様の反応容器に、MAA6.8g、MMA33.2g、3-メルカプトプロピオン酸0.56g、PGMEA40gを入れ、反応容器内を攪拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を攪拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[MAA27.2g、MMA132.8g、3-メルカプトプロピオン酸2.24g、PGMEA160g、V−65 2g]を3時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた後、PGMEA100gを加えた。これを冷却してMMA/MAA共重合体(B−IV)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は42.32%であり、MMA/MAA共重合体(B−IV)の重量平均分子量は12000(<条件1>による測定値)であった。酸価は115mgKOH/gであった。
製造例7と同様の反応容器に、MAA6.8g、MMA33.2g、3-メルカプトプロピオン酸0.56g、PGMEA40gを入れ、反応容器内を攪拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を攪拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[MAA27.2g、MMA132.8g、3-メルカプトプロピオン酸2.24g、PGMEA160g、V−65 2g]を3時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた後、PGMEA100gを加えた。これを冷却してMMA/MAA共重合体(B−IV)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は42.32%であり、MMA/MAA共重合体(B−IV)の重量平均分子量は12000(<条件1>による測定値)であった。酸価は115mgKOH/gであった。
製造例11[メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体(B−V)の合成]
製造例7と同様の反応容器に、MAA8.8g、MMA31.2g、3-メルカプトプロピオン酸0.56g、PGMEA40gを入れ、反応容器内を攪拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を攪拌しながら77℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[MAA35.2g、MMA124.8g、3-メルカプトプロピオン酸2.24g、PGMEA124.8g、V−65 2g]を3時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 0.8gをPGMEA1.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、PGMEA100gを加えた。これを冷却してMMA/MAA共重合体(B−V)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は42.4%であり、MMA/MAA共重合体(B−V)の重量平均分子量は12000(<条件1>による測定値)であった。酸価は150mgKOH/gであった。
製造例7と同様の反応容器に、MAA8.8g、MMA31.2g、3-メルカプトプロピオン酸0.56g、PGMEA40gを入れ、反応容器内を攪拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を攪拌しながら77℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[MAA35.2g、MMA124.8g、3-メルカプトプロピオン酸2.24g、PGMEA124.8g、V−65 2g]を3時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 0.8gをPGMEA1.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、PGMEA100gを加えた。これを冷却してMMA/MAA共重合体(B−V)のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は42.4%であり、MMA/MAA共重合体(B−V)の重量平均分子量は12000(<条件1>による測定値)であった。酸価は150mgKOH/gであった。
製造例12[メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸共重合体(B−VI)の合成]
製造例7と同様の反応容器に、MAA3.6g、メタクリル酸ベンジル(以下「BzMA」とする)36.4g、3-メルカプトプロピオン酸0.56g、PGMEA40gを入れ、反応容器内を攪拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を攪拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[MAA14.4g、BzMA145.6g、3-メルカプトプロピオン酸2.2g、PGMEA160g、V−65 2g]を3時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 2.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた後、PGMEA100を加えた。これを冷却してBzMA/MAA共重合体のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は40.5%であり、BzMA/MAA共重合体(B−VI)の重量平均分子量は5700(<条件1>による測定値)であった。酸価は65mgKOH/gであった。
製造例7と同様の反応容器に、MAA3.6g、メタクリル酸ベンジル(以下「BzMA」とする)36.4g、3-メルカプトプロピオン酸0.56g、PGMEA40gを入れ、反応容器内を攪拌しながら窒素置換を行った。
反応容器内を攪拌しながら78℃まで昇温した後、別途調製したモノマー溶液[MAA14.4g、BzMA145.6g、3-メルカプトプロピオン酸2.2g、PGMEA160g、V−65 2g]を3時間かけて滴下した。滴下終了後、V−65 2.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた。その後、更にV−65 1.0gをPGMEA10.0gに溶解した液を加え、撹拌を1時間続けた後、PGMEA100を加えた。これを冷却してBzMA/MAA共重合体のPGMEA溶液を得た。該溶液の固形分は40.5%であり、BzMA/MAA共重合体(B−VI)の重量平均分子量は5700(<条件1>による測定値)であった。酸価は65mgKOH/gであった。
実施例1(顔料分散体(1)の調製)
PGMEA119.5g、製造例1で得られた顔料分散剤(A−I)溶液21.08g(有効分7.50g)、製造例7で得られたMMA/MAA共重合体(B−I)溶液18.61g(有効分7.50g)、ジケトピロロピロール系顔料(クラリアントジャパン株式会社製、C.I.ピグメントレッド254、商品名「Hostaperm Red D2B−COF LV3781)15.0g、さらにφ0.3mmのジルコニアビーズ300gを500mlポリ容器に入れ、ペイントシェーカーにて6時間撹拌した後、ジルコニアビーズを除去して予備分散液を得た。
次いで、この予備分散液100gと、φ0.1mmジルコニアビーズ400gを250mlポリ容器に入れ、ペイントシェーカーで5時間振とうし、ジルコニアビーズを除去した後、顔料分散体(1)を得た。
PGMEA119.5g、製造例1で得られた顔料分散剤(A−I)溶液21.08g(有効分7.50g)、製造例7で得られたMMA/MAA共重合体(B−I)溶液18.61g(有効分7.50g)、ジケトピロロピロール系顔料(クラリアントジャパン株式会社製、C.I.ピグメントレッド254、商品名「Hostaperm Red D2B−COF LV3781)15.0g、さらにφ0.3mmのジルコニアビーズ300gを500mlポリ容器に入れ、ペイントシェーカーにて6時間撹拌した後、ジルコニアビーズを除去して予備分散液を得た。
次いで、この予備分散液100gと、φ0.1mmジルコニアビーズ400gを250mlポリ容器に入れ、ペイントシェーカーで5時間振とうし、ジルコニアビーズを除去した後、顔料分散体(1)を得た。
実施例2〜5、8〜11及び比較例1、2(顔料分散体(2)〜(5)、(8)〜(11)及び比較顔料分散体(1)、(2)の調製)
実施例1において、表1〜3に示すように顔料分散剤(A)、共重合体(B)を有効分7.50gとなるようにし、PGMEAの量を実施例1と同様になるように調整した以外は、実施例1と同様にして、顔料分散体及び比較顔料分散体を得た。
実施例1において、表1〜3に示すように顔料分散剤(A)、共重合体(B)を有効分7.50gとなるようにし、PGMEAの量を実施例1と同様になるように調整した以外は、実施例1と同様にして、顔料分散体及び比較顔料分散体を得た。
実施例6(顔料分散体(6)の調製)
実施例1において、顔料分散剤、共重合体を、顔料分散剤(A−I)溶液16.86g(有効分6.00g)、共重合体(B−I)溶液22.33g(有効分9.00g)とし、PGMEAの量を実施例1と同様になるように調整した以外は、実施例1と同様にして、顔料分散体及び顔料分散体(6)を得た。
実施例1において、顔料分散剤、共重合体を、顔料分散剤(A−I)溶液16.86g(有効分6.00g)、共重合体(B−I)溶液22.33g(有効分9.00g)とし、PGMEAの量を実施例1と同様になるように調整した以外は、実施例1と同様にして、顔料分散体及び顔料分散体(6)を得た。
実施例7(顔料分散体(7)の調製)
実施例1において、顔料分散剤、共重合体を、顔料分散剤(A−I)溶液29.51g(有効分10.50g)、共重合体(B−I)溶液11.17g(有効分4.50g)とし、PGMEAの量を実施例1と同様になるように調整した以外は、実施例1と同様にして、顔料分散体及び顔料分散体(7)を得た。
実施例1において、顔料分散剤、共重合体を、顔料分散剤(A−I)溶液29.51g(有効分10.50g)、共重合体(B−I)溶液11.17g(有効分4.50g)とし、PGMEAの量を実施例1と同様になるように調整した以外は、実施例1と同様にして、顔料分散体及び顔料分散体(7)を得た。
比較例3(比較顔料分散体(3)の調製)
実施例1において、共重合体(B)を添加せず、PGMEAを113.92gに変更した以外は実施例1と同様にして、比較顔料分散体(3)を得た。
実施例1において、共重合体(B)を添加せず、PGMEAを113.92gに変更した以外は実施例1と同様にして、比較顔料分散体(3)を得た。
比較例4(比較顔料分散体(4)の調製)
実施例1において、顔料分散剤(1)を添加せず、PGMEA116.39gに変更した以外は実施例1と同様にして、比較顔料分散体(4)を得た。
得られた顔料分散体(1)〜(11)、比較顔料分散体(1)〜(4)の評価結果とそれらを含有する着色組成物の評価結果を表1〜表3に示す。
実施例1において、顔料分散剤(1)を添加せず、PGMEA116.39gに変更した以外は実施例1と同様にして、比較顔料分散体(4)を得た。
得られた顔料分散体(1)〜(11)、比較顔料分散体(1)〜(4)の評価結果とそれらを含有する着色組成物の評価結果を表1〜表3に示す。
表1〜3から、実施例1〜11の顔料分散体は、低い粘度を有し、実施例1〜11の顔料分散体を含有する着色組成物は、比較例1〜4の顔料分散体を含有する着色組成物よりも、乾燥しても溶媒への再溶解性に優れるために塗膜形成時に固着物が生じにくいことがわかる。
Claims (13)
- アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、顔料分散剤(A)と、有機顔料と、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)と、エーテル系有機溶媒とを含有する、カラーフィルター用顔料分散体。
- アミノ基含有モノマーが、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドである、請求項1に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
- 顔料分散剤(A)の4級化率が10〜80mol%である、請求項1又は2に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
- 共重合体(B)における(メタ)アクリル酸アルキル由来の構成単位と(メタ)アクリル酸由来の構成単位の重量比〔(メタ)アクリル酸アルキル/(メタ)アクリル酸〕が、95/5〜70/30である、請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
- 共重合体(B)のポリエチレングリコール換算の重量平均分子量が、3,000〜20,000である、請求項1〜4のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
- (A)と(B)との重量比〔(A)/(B)〕が、85/15〜25/75である、請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
- 顔料分散剤中の(A−2)の含有量が51〜95重量%である、請求項1〜6のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
- (A−2)のポリアルキレングリコール部分のアルキレンオキシド平均付加モル数が20〜200である、請求項1〜7のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
- (A−2)のポリアルキレングリコール部分が、エチレンオキシド由来の構成単位とプロピレンオキシド由来の構成単位との重量比〔(エチレンオキシド由来の構成単位)/(プロピレンオキシド由来の構成単位)〕が、10/90〜50/50である、請求項1〜8のいずれかに記載のカラーフィルター用顔料分散体。
- 顔料分散剤中に4級アンモニウム基が含まれ、該4級アンモニウム基の対イオンがアルキル硫酸イオンである、請求項3に記載のカラーフィルター用顔料分散体。
- アミノ基含有モノマー(A−1)由来の構成単位及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート(A−2)由来の構成単位を有し、(A−2)のポリアルキレングリコール部分が、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合付加体である、顔料分散剤(A)と、有機顔料と、炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル(B−1)及び(メタ)アクリル酸(B−2)の共重合体(B)と、エーテル系有機溶媒との混合物を分散する工程を有するカラーフィルター用顔料分散体の製造方法。
- アミノ基含有モノマー及びアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートを重合して、共重合体を得る工程と、前記共重合体を4級化剤により処理して、前記分散する工程で用いられる顔料分散剤を得る工程と、を更に有する、請求項11に記載のカラーフィルター用顔料分散体の製造方法。
- 前記混合物を分散する工程が、メディアを用いて分散する予備分散工程と、前記予備分散工程より小さいメディアを用いて分散する本分散工程と、を有する、請求項11又は12に記載のカラーフィルター用顔料分散体の製造方法。
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