JPH0680927A - 水性顔料分散液、水性塗料および水性印刷インキ - Google Patents

水性顔料分散液、水性塗料および水性印刷インキ

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JPH0680927A
JPH0680927A JP4231233A JP23123392A JPH0680927A JP H0680927 A JPH0680927 A JP H0680927A JP 4231233 A JP4231233 A JP 4231233A JP 23123392 A JP23123392 A JP 23123392A JP H0680927 A JPH0680927 A JP H0680927A
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JP
Japan
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aqueous
pigment dispersion
water
cationic surfactant
acid ester
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JP4231233A
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English (en)
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Toshio Takei
俊夫 武井
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Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 顔料(I)と水性樹脂(II)と第4級アンモ
ニウム塩からなるカチオン性界面活性剤(III) とを含
有してなる水性顔料分散液において、カチオン性界面活
性剤(III) として第4級窒素原子に結合した置換基と
してカルボン酸エステル基を有するもの、例えば12−
ヒドロキシステアリン酸エステルにエピクロルヒドリン
を開環附加せしめて得たハロメチル基含有付加体に、ト
リメチルアミン等の第3級アミンを反応させてなるもの
を用いた水性顔料分散液、該水性顔料分散液を含有して
なる水性塗料、および 該水性顔料分散液を含有してな
る水性印刷インキ。 【効果】 本発明の顔料水性分散液を用いると、流動性
や塗膜の光沢に優れる水性塗料や水性印刷インキが得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カチオン性界面活性剤
を含む水性顔料分散液と、これを含有してなる水性塗料
および水性印刷インキに関するものである。さらに詳し
くは、4級アンモニウム塩からなるカチオン性界面活性
剤を用い、顔料を水性樹脂と水、更に必要に応じて親水
性有機溶剤とに分散させた水性顔料分散液と、これを含
有させてなる水性塗料おとび水性印刷インキに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】最近、環境汚染の問題がにわかにクロー
ズアップされるようになり、塗料や印刷インキの水性化
が高度な要求品質を加え再度注目されるようになってき
た。これら水性塗料・水性印刷インキは、通常水溶性樹
脂又は水分散型エマルジョン樹脂等の水性樹脂、アミ
ン、水、アルコール類および顔料からなっており、顔料
の難分散性に基づく塗膜の光沢不足、流動性の不良、顔
料の沈降など好ましからざる現象が起こることはよく知
られている。このため顔料を予め水性樹脂と湿潤剤の混
合物や分散剤で分散し水性顔料分散液を調製した後、こ
れを用いて水性塗料や水性印刷インキを製造するといっ
た方法が行われている。
【0003】従来、これらの水性樹脂中における顔料の
分散性を向上させ、光沢、流動性等を改善することを目
的として、主としてアニオン性界面活性剤の様な低分子
化合物が分散剤として使用されてきが、該界面活性剤の
使用により顔料の分散効果は幾分改善されるが、必ずし
も十分とは言えず、また、その使用量が多いため塗膜性
能が損なわれるなどの欠点もあった。そこで、最近中程
度の分子量を有し水性樹脂の構造に近いオリゴマーのよ
うな分散剤が開発されているが、該分散剤もまた期待さ
れるほど十分な分散効果は得られていない。さらに、最
近第4級アンモニウム塩を有するビニル共重合体を分散
剤として用いる方法(特開昭64−85259号公報)
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
4級アンモニウム塩を有するビニル共重合体を分散剤と
して用いる方法においても、有機顔料を分散した場合の
分散液の流動性や塗膜の光沢という見地からするとまだ
不十分であり、水性塗料や水性印刷インキにおいて、そ
れらの適性改良が強く要望されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、上
記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、4級アンモ
ニウム塩からなるカチオン性界面活性剤であって、かつ
第4級窒素原子に結合した置換基としてカルボン酸エス
テル基を有するものを分散剤として含有してなる水性顔
料分散液を用いると、流動性および塗膜の光沢に優れる
水性塗料や水性印刷インキが得られることを見い出し、
本発明を成すに至った。
【0006】すなわち、本発明は、顔料(I)と水性樹
脂(II)と第4級アンモニウム塩からなるカチオン性界
面活性剤(III) とを含有してなる水性顔料分散液にお
いて、カチオン性界面活性剤(III) が第4級窒素原子
に結合した置換基としてカルボン酸エステル基を有する
ものであることを特徴とする水性顔料分散液、該水性顔
料分散液を含有してなる水性塗料、および該水性顔料分
散液を含有してなる水性印刷インキを提供するものであ
る。
【0007】本発明の水性顔料分散液に用いられるカチ
オン性界面活性剤(III) としては、第4級窒素原子に
結合した置換基の少なくとも1つとしてカルボン酸エス
テル基を有する第4級アンモニウム塩であればよいが、
なかでも第4級窒素原子に結合した置換基として、カル
ボン酸エステル基と共にヒドロキシル基をも有するも
の、又はカルボン酸エステル基を2個有するもの、例え
ばヒドロキシル基含有高級脂肪酸エステル、好ましくは
炭素原子数8〜24のヒドロキシル基含有高級脂肪酸エ
ステルにエピハロヒドリンを開環付加してなる付加体
(イ)、又は当該ヒドロキシル基含有高級脂肪酸エステ
ルを更にモノハロ酢酸でエステル化してなる付加体
(ロ)に、第3級アミンを反応させて得られる構造の第
4級アンモニウム塩が好ましく、特にヒドロキシル基含
有高級脂肪酸エステルとして12−ヒドロキシステアリ
ン酸エステルを用いてなる構造の第4級アンモニウム塩
が好ましい。
【0008】上記付加体(イ)、(ロ)は、いずれもカ
ルボニウムイオンを形成し易い活性ハロメチル基を有す
るので、第3級アミンと反応させることによって比較的
容易に第4級アンモニウム塩を得ることができる。
【0009】上記12−ヒドロキシステアリン酸エステ
ルを用いてなる構造の第4級アンモウム塩を得る方法と
しては、例えば(イ)12−ヒドロキシステアリン酸エ
ステルに、エピハロヒドリン、好ましくは工業的に入手
容易なエピクロロヒドリンをルイス酸触媒、例えば3フ
ッ化ホウ素、ジn−ブチル錫オキサイド、オルトチタン
酸アルキルエステル、アルミニウムアルコキシド等の存
在下に開環付加せしめてハロメチル基含有付加体を得、
又は(ロ)当該12−ヒドロキシステアリン酸エステル
を更にそれが含有するヒドロキシル基と等モルのモノハ
ロ酢酸で脱水エステル化せしめてハロメチル基含有付加
体を得、次いで該付加体(イ)又は(ロ)に、ヨードカ
リ、ヨウ化テトラアルキルアンモニウム等の4級化触媒
の存在下、各種の第3級アミンを反応させる方法が挙げ
られる。
【0010】参考のため、12−ヒドロキシステアリン
酸と2−エチルヘキシルアルコールとのエステルに、エ
ピクロロヒドリンを開環付加せしめた後、更にトリエチ
ルアミンを反応させた場合の反応式(1)を以下に示
す。
【0011】
【化1】
【0012】また、12−ヒドロキシステアリン酸とポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテルとのエステル
を、等モルのモノクロロ酢酸で脱水エステル化せしめた
後、更にジメチルアミノエタノールを反応させた場合の
反応式(2)も以下に示す。
【0013】
【化2】
【0014】ここで用いる12−ヒドロキシステアリン
酸エステルの製法としては、従来公知の方法、例えば1
2−ヒドロキシステアリン酸と一価アルコールとを、オ
ルトチタン酸アルキルエステルやp−トルエンスルホン
酸等を触媒として、水と共沸混合物を作る芳香族炭化水
素、例えばトルエンやキシレンと加熱還流し、生成した
水を系外に分離除去するのが好適であり、反応の進行度
合は、例えば酸価の測定から判断できる。
【0015】原料として用いる12−ヒドロキシステア
リン酸としては、水添ヒマシ油の加水分解によって製造
された工業薬品グレードのもので実用上支障を来すこと
はない。反応によって得られる12−ヒドロキシステア
リン酸エステルのヒドロキシル基を定量するには、公知
の無水酢酸・ピリジン法又は無水フタル酸・ピリジン法
によるのが有利である。
【0016】また、原料として使用する一価アルコール
としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、 sec−ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコール、n−アミルアルコール、イ
ソアミルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−オ
クチルアルコール、n−ドデシルアルコール、n−ヘキ
サデシルアルコール、n−オクタデシルアルコール、ア
リルアルコール、オレイルアルコールの様な脂肪族一価
アルコール;シクロヘキサノール、シクロオクタノー
ル、シクロドデカノールの様な脂肪式一価アルコール;
ベンジルアルコール、β−フェネチルアルコールの様な
アリルアルカノール;ポリオキシエチレンラウリルエー
テル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオ
キシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテルの様なポリオキシアルキレングリ
コールエーテル誘導体等をその例として挙げることが出
来、なかでも脂肪族一価アルコールおよびポリオキシア
ルキレングリコールエーテル誘導体が好ましい。
【0017】次に12−ヒドロキシステアリン酸エステ
ルとエピハロヒドリンとの反応は、例えば12−ヒドロ
キシステアリン酸エステルに適当なルイス酸触媒の存在
下に80〜150℃、好ましくは 100〜120℃で
エピハロヒドリンを開環附加せしめることによって行わ
れる。この場合オキシラン環の開環に伴う反応熱はエピ
ハロヒドリンの滴下速度をコントロールすることにより
調節される。
【0018】この様にして得られたハロメチル基含有付
加体に第3級アミンを作用せしめて目的とする第4級ア
ンモニウム塩からなるカチオン性界面活性剤が合成され
る。
【0019】この反応で使用される第3級アミンとして
は、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ
n−ブチルアミン、ジメチルドデシルアミン、ジメチル
ヘキサデシルアミン、ジメチルオクタデシルアミンの様
な脂肪族第3級アミン;ジメチルシクロヘキシルアミン
の如き脂環式第3級アミン;N−メチルモルフォリンの
如きヘテロ環状第3級アミン;ジメチルベンジルアミン
の様なアラルキル第3級アミン等が挙げられ、なかでも
脂肪族第3級アミンが好ましいが、勿論、例示したアミ
ンに限定されるものではない。
【0020】上記第4級アンモニウム塩の生成反応は無
溶媒中でも実施することが可能であるが、通常イソプロ
ピルアルコール、tert−ブチルアルコール、ジメチ
ルフォルムアミド、ジメチルスルフォキシドの様な極性
溶媒中、常圧又は加圧下に実施され、反応温度は80〜
150℃、好ましくは90〜110℃であって、反応の
進行度合は系内に残存する第3級アミンを測定すること
によって判断することが出来る。
【0021】本発明の水性顔料分散液に含有させる顔料
(I)としては、通常塗料や印刷インキに用いられてい
る無機顔料や有機顔料がいずれも使用でき、無機顔料と
しては、例えば二酸化チタン、ベンガラ、沈降性硫酸バ
リウム、カ−ボンブラック等が挙げられ、また有機顔料
としては、例えばアゾ顔料系、フタロシアニン顔料系、
縮合多環顔料系等に分類される種々の顔料およびジケト
ピロロピロール系顔料等が挙げられるが、好ましくは有
機顔料である。
【0022】本発明の水性顔料分散液に含有させる水性
樹脂(II)としては、通常水性塗料や水性印刷インキに
用いられている樹脂の水溶液や水分散液が使用でき、通
常、水を0〜60重量%含有している。
【0023】上記水性塗料に用いられている水性樹脂と
しては、カルボキシル基を多く含有する親水性高酸化樹
脂を、アンモニア、アルキルアミン類、アルカノールア
ミン類などの塩基性中和剤で中和することによって得ら
れる水溶液であって、硬化剤と架橋するもの、例えばア
ルキド系、アクリル系、エポキシエステル系、ポリブタ
ジエン系、マレイン化油系等の水性樹脂などが挙げら
れ、これらは1種又は2種以上の混合物として用いられ
る。具体例としては、ウオーターゾール S−751、
S−727、S−774〔大日本インキ化学工業(株)
製〕などの水溶性アクリル樹脂やウオーターゾール S
−123、S−126S−196〔大日本インキ化学工
業(株)製〕などの水溶性アルキド樹脂などが挙げられ
る。
【0024】更に上記水性塗料に用いられている水性樹
脂としては、特に硬化剤を必要としないもの、例えば酢
酸ビニル系、スチレン−ブタジエン系、アクリル系、塩
化ビニル系、塩化ビニリデン系、エポキシ系、ポリエス
テル系、ウレタン系等の水性エマルジョン樹脂などが挙
げられ、これらは1種又は2種以上の混合物として用い
られる。具体例としては、ボンコート EC−740、
EC−760〔大日本インキ化学工業(株)製〕などの
水性アクリル樹脂エマルジョンやボンコートCD−52
0〔大日本インキ化学工業(株)製〕などの水性アルキ
ドエマルジョン樹脂などが挙げられる。
【0025】水性印刷インキに用いられる水性樹脂とし
ては、スチレン−マレイン酸系の水溶性樹脂や水性塗料
で使用される上記水性エマルジョン樹脂が挙げられる。
本発明の水性顔料分散液は、例えば顔料(I)と水性樹
脂(II)と前記カチオン性界面活性剤(III) の予備混
合物をビーズミル等を用いて混合分散させて製造するこ
とが出来る。さらに、必要に応じて水や親水性有機溶剤
又は他の添加剤、例えば消泡剤等を予備混合物に加えて
もよい。
【0026】本発明を構成する顔料(I)と水性樹脂
(II)と前記カチオン性界面活性剤(III) の使用割合
は、顔料(I)100重量部に対して、水性樹脂(II)
が1〜70重量部、前記カチオン性界面活性剤(III)
が0.1〜3重量部となる範囲で選定すればよい。
【0027】また、本発明の水性塗料や水性印刷インキ
は、本発明の水性顔料分散液をそのまま用いても良い
し、必要により水性樹脂、硬化剤、水、親水性有機溶剤
等を加えることによって製造できる。
【0028】
【実施例】以下に製造例、実施例および比較例を挙げて
本発明を更に具体的に説明するが、勿論本発明の主旨と
その真意はこれらのみに限定されるものではない。尚、
例中の%は、光沢の値を除き、いずれも重量%である。
【0029】製造例1(本発明で使用するカチオン性界
面活性剤溶液の製造) 工業用12−ヒドロキシステアリン酸〔川研ファインケ
ミカル(株)製:商品名「ヒドロキシステアリン」、以
下同様〕とポリオキシエチレンラウリルエーテル〔花王
(株)製:商品名「エマルゲン109P」、HLB=1
3.0〕の等モルを反応させて得られたエステル(水酸
基価58.4mgKOH/g)158.0gに、3弗化
ホウ素エーテル錯体0.2gを加え、窒素気流中で11
0℃に加熱攪拌しつつエピクロルヒドリン13.5gを
20分に亘って滴下した。滴下終了後、120℃で2時
間攪拌し、次にトリエチルアミン17.4gとイソプロ
ピルアルコール(以下、IPAと略す)81.0gを加
え、15時間加熱攪拌して還流させ、不揮発分70%の
カチオン性界面活性剤溶液(A)267.0gを得た。
【0030】製造例2(同上) ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル〔花王
(株)製:商品名「エマルゲン930」、HLB=1
5.5〕と工業用12−ヒドロキシステアリン酸の等モ
ルを反応させて得られたエステル(水酸基価73.2m
gKOH/g)153.3gに、3弗化ホウ素エーテル
錯体0.2gを加え、窒素気流中で110℃に加熱攪拌
しつつエピクロルヒドリン18.5gを15分に亘って
滴下した。滴下終了後、120℃で2時間攪拌し、次に
トリエチルアミン22.9gとIPA48.5gを加
え、20時間加熱攪拌して還流させ、不揮発分80.5
%のカチオン性界面活性剤溶液(B)217.0gを得
た。
【0031】製造例3(同上) ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル〔花王
(株)製:商品名「エマルゲン905」、HLB=9.
2〕と工業用12−ヒドロキシステアリン酸の等モルを
反応させて得られたエステル(水酸基価65.3mgK
OH/g)214.8gに、3弗化ホウ素エーテル錯体
0.2gを加え、窒素気流中で110℃に加熱攪拌しつ
つエピクロルヒドリン23.1gを20分に亘って滴下
した。滴下終了後、120℃で2時間攪拌し、次にトリ
エチルアミン28.7gとIPA68.0を加え、18
時間加熱攪拌して還流させ、不揮発分80%のカチオン
性界面活性剤溶液(C)332.0gを得た。
【0032】製造例4(同上) 工業用12−ヒドロキシステアリン酸と2−エチルヘキ
シルアルコールとを反応させて得られたエステル(水酸
基価106.5mgKOH/g)158.2gに、3弗
化ホウ素エーテル錯体0.2gを加え、窒素気流中で1
10℃に加熱攪拌しつつエピクロルヒドリン27.8g
を30分に亘って滴下した。滴下終了後、120℃で2
時間攪拌し、次にトリエチルアミン30.4gとIPA
47.1gを加え、20時間加熱攪拌して還流させ、不
揮発分80%のカチオン性界面活性剤溶液(D)26
2.0gを得た。
【0033】製造例5(同上) 工業用12−ヒドロキシステアリン酸の2−エチルヘキ
シルエステル(水酸基価価:119.0mgKOH/
g)145.1gとモノクロロ酢酸28.4gとトルエ
ン43.4gとオルトチタン酸n−ブチル0.1gとを
混合し、窒素気流中で150℃で6時間加熱攪拌して還
流させ、デイ−ン・スタ−クトラップ中に5.4gの水
を分離した。
【0034】反応物を30mmHgの減圧下に6時間保
って低沸点物を除去し、淡黄褐色透明な流動性の液状モ
ノクロロ酢酸エステル体166.8gを得た。このモノ
クロロ酢酸エステル体166.0gと2−ジメチルアミ
ノエタノール26.4gとIPA49.0gとヨウ化テ
トラエチルアンモニウム0.1gとを混合し、15時間
加熱攪拌して還流させた。反応の進行と共に内温は徐々
に上昇して当初84℃より還流が始まり、最高101℃
に達した。
【0035】生成物を常温まで冷却し、不揮発分80%
のカチオン性界面活性剤溶液(E)241gを得た。 製造例6(比較例で用いるカチオン性界面活性剤溶液の
製造) 反応容器に、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5
5.6gとトルエンジイソシアネート41.6gとハイ
ドロキノン0.03gとを仕込み、窒素気流下で60〜
65℃で3時間反応させた後、オレイルアルコール8
6.0gを加え80〜82℃で3時間反応させ、ウレタ
ン結合を有する不飽和単量体(R−1)を得た。
【0036】また、別の反応容器に、エタノール90g
を仕込み、窒素気流下で4,4′−アゾビスイソブチロ
ニトリル4.2gをN,N−ジメチルアミノアクリルア
ミド83.4gに溶解した溶液と、エタノール26gに
メルカプト酢酸6.0gを溶解した溶液とを、それぞれ
別々に1.5時間かかって滴下して重合反応を行った。
重合終了後、反応液を室温まで冷却し、ジエチルエーテ
ル300mlに投入し、得られた沈澱物を濾過・減圧乾
燥した。続いて別の容器に本乾燥粉末60gをエチルセ
ロソルブ65gに加え、70℃まで昇温することによっ
て溶解し、室温まで冷却後、グリシジルメタクリレート
4.4gとテトラエチルアンモニウムブロマイド0.1
gとハイドロキノン0.1gを仕込み、120〜122
℃で5時間反応させ、49%マクロモノマー溶液(R−
2)を得た。
【0037】次にさらに別の容器にブチルセロソルブ1
20gを仕込み、窒素気流下で以下に示す混合物、
をそれぞれ別々に1時間かけて滴下し、さらに1時間反
応させた。
【0038】 混合物 ウレタン結合を有する不飽和単量体(R−1) 38g マクロモノマー(R−2) 77g N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート 15g
【0039】 混合物 アゾビスジメチルバレロニトリル 5g ブチルセロソルブ 16g
【0040】その後、さらにアゾビスイソブチロニトリ
ル1.0gとブチルセロソルブ1.0gからなる混合物
を添加し、120〜122℃で2時間反応させた。続い
て50℃まで冷却し、88%乳酸水溶液2.5gを加
え、80℃に昇温し、1,2−ブチレンオキサイド1.
7gと水12gを加え、さらに108〜110℃で3時
間反応させ、不揮発分34%のカチオン性界面活性剤溶
液(F)を得た。
【0041】実施例1 顔料として低塩素化銅フタロシアニン顔料(C.I.ピ
グメントブルー 15−1)を、またカチオン性界面活
性剤溶液として製造例1で得たカチオン性界面活性剤溶
液(A)を用いて、下記に示す水性顔料分散液基本配合
で各成分を配合し、ペイントシェーカーで120分間分
散を行って水性顔料分散液を得た。
【0042】次いで、得られた水性顔料分散液に下記に
示す水性塗料配合で各成分を加えて水性塗料を調製後、
25℃にてB型粘度計により粘度を測定した。得られた
水性塗料を、さらにイオン交換水/ブチルセロソルブ
(重量比=80/20)混合溶媒を用いてフォードカッ
プ#4での粘度を22秒に調整した後、ブリキ板に流し
塗りを行い、140℃で20分間焼付けた後、塗板の光
沢を測定した。その結果を第1表に示す。
【0043】・水性顔料分散液基本配合 顔 料 4.00g 水溶性アクリル系樹脂 *1) 13.00g カチオン性界面活性剤溶液 0.50g ジメチルアミノエタノール 0.35g イオン交換水 10.10g ブチルセロソルブ 2.50g
【0044】・水性塗料配合 水溶性アクリル系樹脂 *1) 32.44g 水溶性メラミン系樹脂 *2) 7.50g ジメチルアミノエタノール 0.35g イオン交換水 10.12g ブチルセロソルブ 1.72g
【0045】 *1)水溶性アクリル系樹脂:大日本インキ化学工業
(株)製:商品名「ウオーターゾールS−751」 *2)水溶性メラミン系樹脂:大日本インキ化学工業
(株)製:商品名「ウオーターゾール S−767」
【0046】実施例2 カチオン性界面活性剤溶液(A)0.50gの代わりに
製造例2で得たカチオン性界面活性剤溶液(B)0.5
0gを用いた以外は実施例1と全く同様にして水性顔料
分散液を得た。次いで同様にして水性塗料を調整後、2
5℃にてB型粘度計により粘度を測定し、更に同様にし
て水性塗料を焼き付け後、塗板の光沢を測定した。その
結果を第1表に示す。
【0047】比較例1 カチオン性界面活性剤溶液(A)0.50gの代わりに
製造例6で得たカチオン性界面活性剤溶液(F)1.1
8gを用い、またブチルセロソルブの使用量2.50g
を1.82gに変更した以外は実施例1と全く同様にし
て水性顔料分散液を得た。次いで同様にして水性塗料を
調整後、25℃にてB型粘度計により粘度を測定し、更
に同様にして水性塗料を焼き付け後、塗板の光沢を測定
した。その結果を第1表に示す。
【0048】実施例3 低塩素化銅フタロシアニン顔料の代わりにキナクリドン
顔料(C.I.ピグメントレッド 202)を、またカ
チオン性界面活性剤溶液(A)の代わりに製造例3で得
たカチオン性界面活性剤溶液(C)を用いた以外は実施
例1と全く同様にして水性顔料分散液を得た。次いで同
様にして水性塗料を調整後、25℃にてB型粘度計によ
り粘度を測定し、更に同様にして水性塗料を焼き付け
後、塗板の光沢を測定した。その結果を第1表に示す。
【0049】実施例4 低塩素化銅フタロシアニン顔料の代わりにキナクリドン
顔料を、またカチオン性界面活性剤溶液(A)の代わり
に製造例4で得たカチオン性界面活性剤溶液(D)を用
いた以外は実施例1と全く同様にして水性顔料分散液を
得た。次いで同様にして水性塗料を調整後、25℃にて
B型粘度計により粘度を測定し、更に同様にして水性塗
料を焼き付け後、塗板の光沢を測定した。その結果を第
1表に示す。
【0050】比較例2 低塩素化銅フタロシアニン顔料の代わりにキナクリドン
顔料を、またカチオン性界面活性剤溶液(A)0.50
gの代わりに製造例6で得たカチオン性界面活性剤溶液
(F)1.18gを用い、更にブチルセロソルブの使用
量2.50gを1.82gに変更した以外は実施例1と
全く同様にして水性顔料分散液を得た。次いで同様にし
て水性塗料を調整後、25℃にてB型粘度計により粘度
を測定し、更に同様にして水性塗料を焼き付け後、塗板
の光沢を測定した。その結果を第1表に示す。
【0051】実施例5 低塩素化銅フタロシアニン顔料の代わりにペリレン顔料
(C.I.ピグメントレッド 179)を、またカチオ
ン性界面活性剤溶液(A)の代わりに製造例5で得たカ
チオン性界面活性剤溶液(E)を用いた以外は実施例1
と全く同様にして水性顔料分散液を得た。次いで同様に
して水性塗料を調整後、25℃にてB型粘度計により粘
度を測定し、更に同様にして水性塗料を焼き付け後、塗
板の光沢を測定した。その結果を第1表に示す。
【0052】比較例3 低塩素化銅フタロシアニン顔料の代わりにペリレン顔料
を、またカチオン性界面活性剤溶液(A)0.50gの
代わりに製造例6で得たカチオン性界面活性剤溶液
(F)1.18gを用い、更にブチルセロソルブの使用
量2.50gを1.82gに変更した以外は実施例1と
全く同様にして水性顔料分散液を得た。次いで同様にし
て水性塗料を調整後、25℃にてB型粘度計により粘度
を測定し、更に同様にして水性塗料を焼き付け後、塗板
の光沢を測定した。その結果を第1表に示す。
【0053】実施例6 低塩素化銅フタロシアニン顔料の代わりにジケトピロロ
ピロール顔料(C.I.ピグメントレッド 254)
を、またカチオン性界面活性剤溶液(A)の代わりに製
造例2で得たカチオン性界面活性剤溶液(B)を用いた
以外は実施例1と全く同様にして水性顔料分散液を得
た。次いで同様にして水性塗料を調整後、25℃にてB
型粘度計により粘度を測定し、更に同様にして水性塗料
を焼き付け後、塗板の光沢を測定した。その結果を第1
表に示す。
【0054】比較例4 低塩素化銅フタロシアニン顔料の代わりにジケトピロロ
ピロール顔料を、またカチオン性界面活性剤溶液(A)
0.50gの代わりに製造例6で得たカチオン性界面活
性剤溶液(F)1.18gを用い、更にブチルセロソル
ブの使用量2.50gを1.82gに変更した以外は実
施例1と全く同様にして水性顔料分散液を得た。次いで
同様にして水性塗料を調整後、25℃にてB型粘度計に
より粘度を測定し、更に同様にして水性塗料を焼き付け
後、塗板の光沢を測定した。その結果を第1表に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】製造例7(水性エマルジョン塗料用樹脂の
製造) 4つ口フラスコにイオン交換水4770g、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテルサルフェートナトリ
ウム塩〔第ー工業製薬(株)製:商品名「ハイテノール
S」〕5gを仕込み、80〜85℃に加熱し、次いで下
記組成のモノマー混合物200gを添加し、同温度で1
5分間保持した後、下記組成の開始剤溶液110g添加
し、さらに20分間保持した。次いで残ったモノマー混
合物4276gにヒドロキシプロピルメタクリレート2
35gを加えた混合物と開始剤溶液315gとを5時間
かけて滴下し、さらに1時間攪拌後、室温まで冷却し、
不揮発分45%の水性エマルジョン塗料用水性樹脂溶液
を得た。
【0058】・モノマー混合物の組成 メタクリル酸メチル 1835g メタクリル酸アリル 135g スチレン 470g アクリル酸ブチル 1880g メタクリル酸 141g ポリオキシエチレンアルキルフェニル エーテルサルフェートナトリウム塩 15g
【0059】・開始剤溶液の組成 過硫酸アンモニウム 15g イオン交換水 400g
【0060】実施例7 顔料として低塩素化銅フタロシアニンを、またカチオン
性界面活性剤として製造例1で得たカチオン性界面活性
剤溶液(A)を、更に上記製造例7で得た水性エマルジ
ョン塗料樹脂溶液を用いて、下記に示す水性顔料分散液
基本配合で各成分を配合し、ペイントシェーカーで12
0分間分散を行って水性顔料分散液を得た。
【0061】次いで、得られた水性顔料分散液に下記に
示す水性塗料配合で各成分を加えて水性塗料を調製後、
25℃にてB型粘度計により粘度を測定した。得られた
水性塗料を、さらにイオン交換水/ブチルセロソルブ
(重量比=80/20)混合溶媒を用いてフォードカッ
プ#4での粘度を22秒に調整した後、ブリキ板に流し
塗りを行い、140℃で20分間焼付けた後、塗板の光
沢を測定した。その結果を第2表に示す。
【0062】・水性顔料分散液基本配合 顔 料 16.0g 水性エマルジョン塗料樹脂溶液 30.0g カチオン性界面活性剤溶液 1.6g ジメチルアミノエタノール 0.2g イオン交換水 18.0g ブチルセロソルブ 14.2g
【0063】・水性塗料配合 イオン交換水 24.6g ブチルセロソルブ 15.2g 水溶性メラミン系樹脂 *3) 4.0g ジメチルアミノエタノール 0.2g
【0064】*3)水溶性メラミン系樹脂:アメリカンシ
アナミド社製:商品名「サイメール303」
【0065】比較例5 カチオン性界面活性剤溶液(A)の使用を省略し、ブチ
ルセロソルブの使用量14.2gを15.2gに、また
イオン交換水の使用量18.0gを18.6gに変更し
た以外は実施例7と全く同様にして水性顔料分散液を
得、次いで同様にして水性塗料を調製後、25℃にてB
型粘度計により粘度を測定し、更に同様にして水性塗料
を焼付けた後、塗板の光沢を測定した。その結果を第2
表に示す。
【0066】実施例8 低塩素化銅フタロシアニンの代わりにキナクリドン顔料
を、またカチオン性界面活性剤溶液(A)の代わりに製
造例4で得たカチオン性界面活性剤(D)を用いた以外
は実施例7と全く同様にして水性顔料分散液を得、次い
で同様にして水性塗料を調製後、25℃にてB型粘度計
により粘度を測定し、更に同様にして水性塗料を焼付け
た後、塗板の光沢を測定した。その結果を第2表に示
す。
【0067】比較例6 カチオン性界面活性剤溶液(A)1.6gの代わりに製
造例6で得たカチオン性界面活性剤(F)3.8gを用
い、またブチルセロソルブの使用量14.2gを13.
0gに変更した以外は実施例7と全く同様にして水性顔
料分散液を得、次いで同様にして水性塗料を調製後、2
5℃にてB型粘度計により粘度を測定し、更に同様にし
て水性塗料を焼付けた後、塗板の光沢を測定した。その
結果を第2表に示す。
【0068】実施例9 低塩素化銅フタロシアニン顔料の代わりにペリレン顔料
を、またカチオン性界面活性剤溶液(A)の代わりに製
造例3で得たカチオン性界面活性剤溶液(C)を用いた
以外は実施例7と全く同様にして水性顔料分散液を得
た。次いで同様にして水性塗料を調整後、25℃にてB
型粘度計により粘度を測定し、更に同様にして水性塗料
を焼き付け後、塗板の光沢を測定した。その結果を第2
表に示す。
【0069】比較例7 低塩素化銅フタロシアニン顔料の代わりにペリレン顔料
を、またカチオン性界面活性剤溶液(A)1.6gの代
わりに製造例6で得たカチオン性界面活性剤(F)3.
8gを用い、更にブチルセロソルブの使用量14.2g
を13.0gに変更した以外は実施例7と全く同様にし
て水性顔料分散液を得、次いで同様にして水性塗料を調
製後、25℃にてB型粘度計により粘度を測定し、更に
同様にして水性塗料を焼付けた後、塗板の光沢を測定し
た。その結果を第2表に示す。
【0070】実施例10 低塩素化銅フタロシアニン顔料の代わりにジアミノアン
スラキノニル顔料(C.I.ピグメントレッド 17
8)を、またカチオン性界面活性剤溶液(A)の代わり
に製造例5で得たカチオン性界面活性剤溶液(E)を用
いた以外は実施例7と全く同様にして水性顔料分散液を
得た。次いで同様にして水性塗料を調整後、25℃にて
B型粘度計により粘度を測定し、更に同様にして水性塗
料を焼き付け後、塗板の光沢を測定した。その結果を第
2表に示す。
【0071】比較例8 低塩素化銅フタロシアニン顔料の代わりにジアミノアン
スラキノニル顔料を、またカチオン性界面活性剤溶液
(A)1.6gの代わりに製造例6で得たカチオン性界
面活性剤(F)3.8gを用い、更にブチルセロソルブ
の使用量14.2gを13.0gに変更した以外は実施
例7と全く同様にして水性顔料分散液を得、次いで同様
にして水性塗料を調製後、25℃にてB型粘度計により
粘度を測定し、更に同様にして水性塗料を焼付けた後、
塗板の光沢を測定した。その結果を第2表に示す。
【0072】
【表3】
【0073】
【表4】
【0074】製造例8(水性印刷インキ用樹脂の製造) 窒素ガスを通じた4つ口フラスコにIPA1000gを
仕込み、80〜82℃で攪拌混合しつつ下記組成のモノ
マー混合物全量と過酸化ベンゾイル(以下、BPOと略
す)25gとを2時間かけて滴下し、その後1時間毎に
10gの割合で添加しながら更に2時間反応させた。
【0075】・モノマー混合物の組成 メタアクリル酸メチル 400g アクリル酸 50g アクリル酸βーヒドロキシエチル 200g アクリル酸エチル 350g
【0076】反応混合物を40℃まで冷却し、イオン交
換水1300gを加え、25%アンモニア水にてpH
8.5に調節して不揮発分31%の水性印刷インキ用樹
脂溶液を得た。
【0077】実施例11 顔料としてβ型銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメ
ントブルー 15−3)を、またカチオン性界面活性剤
溶液として製造例1で得たカチオン性界面活性剤溶液
(A)を、更に上記製造例8で得た水性印刷インキ用樹
脂溶液を用いて、下記に示す水性顔料分散剤基本配合で
各成分を配合し、ペイントシェーカーで180分間分散
を行って水性顔料分散液を得た。
【0078】・水性顔料分散液基本配合 顔 料 20.0g 水性印刷インキ樹脂溶液 25.0g カチオン性界面活性剤溶液 2.0g IPA 5.0g イオン交換水 10.0g
【0079】次いで、得られた水性顔料分散液の粘度を
25℃にてB型粘度計により測定した後、イオン交換水
/イソプロピルアルコール(重量比=50/50)混合
溶媒を用いてザーンカップ#3での粘度を18秒に調製
して水性印刷インキとし、バーコーターでK−ライナー
紙に展色した後、その光沢を測定した。その結果を第3
表に示す。
【0080】実施例12 β型銅フタロシアニン顔料の代わりにベンツイミダゾロ
ン顔料(C.I.ピグメントイエロー 154)を、カ
チオン性界面活性剤溶液(A)の代わりに製造例2で得
たカチオン性界面活性剤溶液(B)を用いた以外は製造
例11と全く同様にして水性顔料分散液を得、次いで同
様にして25℃にてB型粘度計により粘度を測定した
後、水性印刷インキを調製し、更に同様にしてK−ライ
ナー紙に展色した後、その光沢を測定した。その結果を
第3表に示す。
【0081】比較例9および10 カチオン性界面活性剤溶液(A)の使用を省略し、また
IPAの使用量5.0gを4.0gに、イオン交換水の
使用量10.0gを11.0gにそれぞれ変更した以外
は実施例11又は12と全く同様にして水性顔料分散液
を得、次いで同様にして25℃にてB型粘度計により粘
度を測定した後、水性印刷インキを調製し、更に同様に
してK−ライナー紙に展色した後、その光沢を測定し
た。その結果を第3表に示す。
【0082】
【表5】
【0083】
【発明の効果】本発明の水性顔料分散液を用いると、流
動性および塗膜の光沢に優れる水性塗料や水性印刷イン
キが得られる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料(I)と水性樹脂(II)と第4級ア
    ンモニウム塩からなるカチオン性界面活性剤(III) と
    を含有してなる水性顔料分散液において、カチオン性界
    面活性剤(III) が第4級窒素原子に結合した置換基と
    してカルボン酸エステル基を有するものであることを特
    徴とする水性顔料分散液。
  2. 【請求項2】 カチオン性界面活性剤(III) が、第4
    級窒素原子に結合した置換基として、カルボン酸エステ
    ル基とヒドロキシル基とを有するもの又は2個のカルボ
    ン酸エステル基を有するものである請求項1記載の水性
    顔料分散液。
  3. 【請求項3】 カチオン性界面活性剤(III) が、第4
    級窒素原子に結合した置換基として、12−ヒドロキシ
    ステアリン酸エステルにエピハロヒドリンを開環付加せ
    しめた付加体の残基を有するもの又は12−ヒドロキシ
    ステアリン酸エステルをモノハロ酢酸で更にエステル化
    せしめた付加体の残基を有するものである請求項1記載
    の水性顔料分散液。
  4. 【請求項4】 カチオン性界面活性剤(III) が、ヒド
    ロキシル基含有高級脂肪酸エステルにエピハロヒドリン
    を開環付加してなる付加体又はヒドロキシル基含有高級
    脂肪酸エステルをモノハロ酢酸で更にエステル化せしめ
    た付加体に、第3級アミンを反応させてなるものである
    請求項2記載の水性顔料分散液。
  5. 【請求項5】 カチオン性界面活性剤(III) が、12
    −ヒドロキシステアリン酸エステルにエピクロロヒドリ
    ンを開環付加してなる付加体又は12−ヒドロキシステ
    アリン酸エステルをモノクロロ酢酸で更にエステル化せ
    しめた付加体に、脂肪族第3級アミンを反応させてなる
    ものである請求項2記載の水性顔料分散液。
  6. 【請求項6】 12−ヒドロキシステアリン酸エステル
    が、12−ヒドロキシステアリン酸と、脂肪族一価アル
    コール又はポリオキシアルキレングリコールエーテル誘
    導体とからなるエステルである請求項5記載の水性顔料
    分散液。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1つに記載の水
    性顔料分散液を含有してなる水性塗料。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか1つに記載の水
    性顔料分散液を含有してなる水性印刷インキ。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1004355A3 (de) * 1998-11-23 2000-09-13 Cognis Deutschland GmbH Verwendung von Esterquats als Pigmentdispergatoren
JP2003522239A (ja) * 2000-02-03 2003-07-22 ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン テキスタイル/ゴム接着結合用接着組成物、及びテキスタイル/ゴム複合体を含むタイヤ
JP2003342528A (ja) * 2002-05-27 2003-12-03 Kikusui Chemical Industries Co Ltd スラリー原料を利用した水系塗料の製造方法
JP2009120640A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Tokai Carbon Co Ltd 親水性樹脂分散型カーボンブラックおよびその水性分散体の製造方法
WO2016104803A1 (ja) * 2014-12-26 2016-06-30 花王株式会社 分散剤
JP2017218542A (ja) * 2016-06-09 2017-12-14 日本化薬株式会社 インク、インクジェット記録方法及び記録メディア

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