JPWO2016076035A1 - 蓄熱材を収容する容器 - Google Patents

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Abstract

この「蓄熱材を収容する容器」は、「長手方向を有するとともに、内部にて、前記長手方向に沿って互いに平行に延びる複数の流路であって隣接する流路が多孔質の壁で仕切られた複数の流路が形成された本体」と、「前記複数の流路の一部の流路にのみ収容された蓄熱材」とを備える。前記複数の流路は、「それぞれが前記長手方向の第1側の端部が開口し且つ前記長手方向の第2側の端部が塞がれた複数の第1流路」と、「それぞれが前記長手方向の前記第1側の端部及び前記第2側の端部の両方が開口する複数の第2流路」と、を含む。前記蓄熱材は、前記複数の第1流路にのみ収容される。

Description

本発明は、ケミカルヒートポンプの反応器の内部に載置される、蓄熱材を収容する容器に関する。
近年、資源及びエネルギーを効率良く活用するという観点から、「工場等で発生する排熱を蓄熱して長期間に亘って保管し、且つ、保管されていた熱を任意の時期に再利用する技術」を実現したいというニーズが高まってきている。この技術を実現するための1つの手段として、ケミカルヒートポンプ(化学蓄熱方式のヒートポンプ)が提案されてきている(例えば、特許文献1、2を参照)。
上記文献に記載のケミカルヒートポンプは、「蓄熱材を含む反応部」と、「水蒸気、及び水を含み、水蒸気と水との間で相転移を行う凝縮部」と、「前記反応部と前記凝縮部とを接続する接続部」と、「前記接続部の開閉を行うバルブ」と、「内部を流れる流体と前記蓄熱材との間で熱交換を行わせる第1流体通路」と、を備える。ここにいう「蓄熱材」とは、「水蒸気との発熱反応によって水和物になるとともに放熱する」という性質(第1の性質)、並びに、「外部から熱を受けて前記水和物の吸熱反応によって前記水和物から水蒸気を放出して脱水されるとともに蓄熱する」という性質(第2の性質)、を有する。
このケミカルヒートポンプでは、蓄熱時では、バルブを開けた状態にて高温のガスが第1流体通路に流入される。第1流体流路を流れる高温のガスが、上記熱交換が行われる位置を通過する際、反応部内にある蓄熱材の水和物が高温のガスから熱を受ける。この結果、上記「第2の性質」により、上記水和物の上記「吸熱反応」が発生して、上記水和物が脱水されて蓄熱材そのもの(=脱水物)になるとともに、蓄熱材の温度が上がる(即ち、蓄熱材が蓄熱する)。上記脱水により発生した水蒸気(気体)は、接続部を介して反応部から凝縮部へと移動する。凝縮部に移動した水蒸気は相転移(凝縮)によって水(液体)になり、この水が凝縮部にて蓄えられる。高温のガスは、上記「吸熱反応」によって熱を奪われる。その結果、第1流体通路から流出するガス(排ガス)の温度は低くなる。以上、蓄熱時では、バルブを開けた状態にて高温のガスを第1流体通路に流入することによって、高温のガスが有する熱の一部を蓄熱材(=脱水物)に蓄熱させることができる。
このようにして蓄熱材(=脱水物)に蓄熱された熱を保管する際には、バルブが閉じられる。これにより、凝縮部内にある水から発生する水蒸気が反応部に移動し得なくなるので、「反応部内の蓄熱材」と「水蒸気」との上記「発熱反応」が発生し得なくなる。即ち、反応部内の蓄熱材が「脱水物」の状態に維持される。この結果、バルブが閉じた状態が維持される任意の期間に亘って、蓄熱材(=脱水物)に蓄熱された熱が蓄熱材に保管され得る。
一方、放熱時では、バルブを開けた状態にて低温の(例えば、室温の)ガスが第1流体通路に流入される。バルブが開いているので、凝縮部内にある水の相転移(蒸発)によって発生した水蒸気が凝縮部から反応部に移動する。この結果、上記「第1の性質」により、「反応部内の蓄熱材(=脱水物)」と「水蒸気」との上記「発熱反応」が発生して、蓄熱材が放熱するとともにその水和物に変化する。第1流体流路を流れる低温のガスが、上記熱交換が行われる位置を通過する際、「低温のガス」が、上記蓄熱材の放熱に起因する熱を受ける。この結果、第1流体通路から流出するガスの温度が高くなる。以上、放熱時では、バルブを開けた状態にて低温のガスを第1流体通路に流入することによって、高温のガスを取り出すことができる。換言すれば、蓄熱材(=脱水物)に蓄熱されていた熱を再利用することができる。
また、蓄熱構造体として、蓄熱材を保持するセルの両端が封止部によって封止されているものも提案されている(例えば、特許文献3を参照)。このような蓄熱材は、体積膨張するときの逃げ場がないため、膨張と収縮との繰り返しにより構造破壊を引き起こし易いものとなる。
特開2008−025853号公報 特開2013−195022号公報 特開2013−124823号公報
ところで、上記文献では、蓄熱材の粉末は、反応部に設けられた反応器に収容される。反応器内では、蓄熱材の粉末の集合体が高密度に充填される。上記放熱時、接続部を介して凝縮部から反応部に移動してくる水蒸気は、反応器の上方から反応器の内部に流入する。従って、反応器に充填された粉末の集合体のうち反応器の上側に位置する領域には、水蒸気が到達し易い。この結果、反応器の上側に位置する領域にある粉末は、上記発熱反応を発生し易い。
一方、反応器に充填された粉末の集合体のうち反応器の下側に位置する領域(反応器の底に近い領域)に水蒸気が到達するためには、水蒸気が高密度に充填された粉末の間の狭い隙間を通って蛇行しながら下方に移動する必要がある。従って、反応器の下側に近い領域には、水蒸気が到達し難い。この結果、反応器の下側に近い領域にある粉末は、上記発熱反応を発生し難い。
以上のように、反応器内にて蓄熱材の粉末の集合体が高密度に充填される場合、前記集合体のうち上記発熱反応が発生し難い領域が現れ易い。このことは、蓄熱材の粉末の集合体全体からみて、上記発熱反応の速度(単位時間あたりに水蒸気と反応する蓄熱材の量)をより一層高める余地があることを意味する。
同様に、上記蓄熱時、上記吸熱反応によって反応器の上側に位置する領域にある粉末から発生した水蒸気は、反応器の上方を介して接続部へと移動し易い。一方、上記吸熱反応によって反応器の下側に位置する領域にある粉末から発生した水蒸気が反応器の上方に移動するためには、水蒸気が高密度に充填された粉末の間の狭い隙間を通って蛇行しながら上方に移動する必要がある。従って、水蒸気が移動し難いので、水蒸気が飽和状態となり易い。このことに起因して、反応器の下側に近い領域にある粉末は、上記吸熱反応を発生し難い。
以上のように、反応器内にて蓄熱材の粉末の集合体が高密度に充填される場合、前記集合体のうち上記吸熱反応が発生し難い領域が現れ易い。このことは、蓄熱材の粉末の集合体全体からみて、上記吸熱反応の速度(単位時間あたりに水蒸気を放出する蓄熱材の量)をより一層高める余地があることを意味する。
上記発熱反応、及び、上記吸熱反応の反応速度が上がると、「第1流体通路」を流れる流体と蓄熱材との間の熱交換に関する効率が高くなり、ケミカルヒートポンプ全体としてのエネルギー効率の上昇にも繋がる。
本発明は、上記内容に鑑みてなされたものであり、その目的は、反応器内に収容される蓄熱材の粉末の集合体のうち上記発熱反応及び上記吸熱反応が発生し難い領域が現れ難い状態を実現するために、ケミカルヒートポンプの反応器の内部に載置される「蓄熱材を収容する容器」を提供することを目的とする。
本発明に係る「蓄熱材を収容する容器」は、「長手方向を有するとともに、内部にて、前記長手方向に沿って互いに平行に延びる複数の流路であって隣接する流路が多孔質の壁で仕切られた複数の流路が形成された本体」と、「前記複数の流路のうち一部の流路にのみ収容された蓄熱材」とを備える。
この場合、前記複数の流路が、「それぞれが前記長手方向の第1側の端部が開口し且つ前記長手方向の第2側の端部が塞がれた複数の第1流路」と、「それぞれが前記長手方向の前記第1側の端部及び前記第2側の端部の両方が開口する複数の第2流路」と、を含み、前記蓄熱材が、前記複数の第1流路にのみ収容され、前記複数の第2流路には収容されていない、ことが好適である。前記長手方向からみたとき、前記第1流路と前記第2流路とは、交互に配置され得る。
上記構成を備える「蓄熱材を収容する容器」は、前記長手方向の第1側及び第2側がそれぞれ上下方向の上側及び下側に一致するように、反応部の内部に並べて複数載置され得る。この状態では、放熱時、反応部に設けられた反応器の上方から反応器の内部に水蒸気が流入してくると、この容器の上方から長手方向に沿って水蒸気が容器内に流入してくる。ここで、第1流路には蓄熱材が充填されているので、水蒸気が第1流路内に進入し難い。従って、水蒸気は、蓄熱材が充填されていない第2流路に主として流入する。
第2流路に進入した水蒸気は、上側から下側に向けて第2流路内を移動し、第2流路の上側の端部から下側の端部まで行き亘る。この状態にて、第2流路内の水蒸気は、上下方向のどの位置においても、多孔質の壁の気孔を介して第1流路に移動し得る。この結果、水蒸気が、上下方向において略均一に、第1流路内の蓄熱材の粉末の集合体に到達し得る。換言すれば、前記集合体のうち水蒸気が到達し難い領域が現れ難い。このことは、前記集合体のうち上記発熱反応が発生し難い領域が現れ難いことを意味する。
同様に、蓄熱時、上下方向のどの位置においても、上記吸熱反応によって第1流路内の蓄熱材の粉末から発生した水蒸気が、多孔質の壁の気孔を介して第2流路に移動し易い。第2流路に移動した水蒸気は、第2流路の上側の端部から容易に流出して、反応器の上方を介して接続部へと移動していく。このことは、前記集合体のうち上記吸熱反応が発生し難い領域が現れ難いことを意味する。
以上、上記構成を備える「蓄熱材が充填された容器」が反応器の内部に並べて複数載置されることによって、上記発熱反応、及び、上記吸熱反応の反応速度が上がることが期待できる。従って、「第1流体通路」を流れる流体と蓄熱材との間の熱交換に関する効率が高くなり、ケミカルヒートポンプ全体としてのエネルギー効率の上昇にも繋がること、が期待できる。
上記本発明に係る「蓄熱材を収容する容器」においては、前記壁の材質は、「容器に収容された蓄熱材」と同じ材料で構成されることが好適である。これにより、そうでない場合と比べて、反応器の内部に存在する蓄熱材の量を増やすことができ、ケミカルヒートポンプ全体として熱交換に関わる反応量を増やすことができる。
また、前記壁の材質は、SiC、又は、Cで構成されることが好適である。SiC、及び、Cは、熱伝導率が比較的大きい材料である。従って、これによれば、「第1流体通路」を流れる流体と蓄熱材との間の熱交換に関わる熱効率を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係るケミカルヒートポンプ全体のシステムを示す模図である。 図1に示すケミカルヒートポンプ全体の構成を示す模式図である。 図2に示すケミカルヒートポンプの組み立て手順を説明するための第1の図である。 図2に示すケミカルヒートポンプの組み立て手順を説明するための第2の図である。 図2に示すケミカルヒートポンプの組み立て手順を説明するための第3の図である。 図2に示すケミカルヒートポンプの組み立て手順を説明するための第4の図である。 図2に示すケミカルヒートポンプの組み立て手順を説明するための第5の図である。 複数種類の蓄熱材のそれぞれの転換温度と、雰囲気圧力と、の関係を示すグラフ(熱平衡線図)である。 図8に示す熱平衡線図において、代表的な圧力時における、複数種類の蓄熱材のそれぞれの転換温度を示した図である。 本発明の第2実施形態に係るケミカルヒートポンプの図1に対応する模式図である。 図10に示すケミカルヒートポンプの図2に対応する模式図である。 本発明の第3実施形態に係るケミカルヒートポンプの図1に対応する模式図である。 図12に示すケミカルヒートポンプの図2に対応する模式図である。 図13に示すケミカルヒートポンプの組み立て手順を説明するための第1の図である。 図13に示すケミカルヒートポンプの組み立て手順を説明するための第2の図である。 図13に示すケミカルヒートポンプの組み立て手順を説明するための第3の図である。 図13に示すケミカルヒートポンプの組み立て手順を説明するための第4の図である。 本発明の第4実施形態に係るケミカルヒートポンプの図1に対応する模式図である。 図18に示すケミカルヒートポンプの図2に対応する模式図である。 図19に示すケミカルヒートポンプの組み立て手順を説明するための第1の図である。 図19に示すケミカルヒートポンプの組み立て手順を説明するための第2の図である。 図19に示すケミカルヒートポンプの組み立て手順を説明するための第3の図である。 蓄熱材を収容する容器の全体の構成を示す模式図である。 図23に示す容器に蓄熱材が収容された状態を示す図である。 図23に示す容器の内部における水蒸気の移動経路を説明するための図である。
(第1実施形態)
先ず、本発明に係るケミカルヒートポンプの第1実施形態について、図1〜図7を参照しながら説明する。
<構成>
図1に示すように、第1実施形態では、「反応部」は、互いに別個独立した、第1反応器R1、第2反応器R2、及び、第3反応器R3で構成される。「凝縮部」は、互いに別個独立した、第1凝縮器D1、第2凝縮器D2、及び、第3凝縮器D3で構成される。「接続部」は、「R1とD1とを接続する配管G1」、「R2とD2とを接続する配管G2」、及び、「R3とD3とを接続する配管G3」で構成される。「バルブ」は、「G1の開閉を行うバルブV1」、「G2の開閉を行うバルブV2」、及び、「G3の開閉を行うバルブV3」で構成される。図1にて太線で示される部分は、ポンプの組立の後(稼働前)に、室温下にて、真空ポンプVPを利用して圧力が大気圧より低い圧力に調整されるとともに、その後に密閉される空間を示す(後述する図10、図12、及び、図18についても同様)。
R1内、R2内、及び、R3内には、それぞれ、第1蓄熱材M1の粉末、第2蓄熱材M2の粉末、及び、第3蓄熱材の粉末が収容・充填されている。即ち、M1、M2、及び、M3のそれぞれは、「反応部」内の異なる位置に配置されている。蓄熱材M1、M2、及び、M3は全て、「水蒸気との発熱反応によって水和物になるとともに放熱する」という性質(第1の性質)、並びに、「外部から熱を受けて、水和物の吸熱反応によって水和物から水蒸気を放出して脱水されるとともに蓄熱する」という性質(第2の性質)を有する。
蓄熱材には、「蓄熱材そのもの(=脱水物)」と「その水和物」との間での状態の変化に関する温度の臨界点に相当する「転換温度」が存在する。蓄熱材の転換温度は、蓄熱材の種類によって異なるとともに、蓄熱材を取り巻く雰囲気圧力によっても変化する。
M1、M2、及び、M3の典型例としては、それぞれ、CaO、MgO、及び、CaSO4が挙げられる。CaO、MgO、及び、CaSO4は、それぞれ、下記(1)式、(2)式、及び、(3)式に示す反応に関係する。各式において、「Q」は熱エネルギーを示す。(1)式において、Ca(OH)2は、CaOの水和物であり、(2)式において、Mg(OH)2は、MgOの水和物であり、(3)式において、CaSO4・1/2H2Oは、CaSO4の水和物である。
Ca(OH)2+Q→CaO+H2O (吸熱反応)
Ca(OH)2+Q←CaO+H2O (発熱反応) …(1)
Mg(OH)2+Q→MgO+H2O (吸熱反応)
Mg(OH)2+Q←MgO+H2O (発熱反応) …(2)
2・CaSO4・1/2H2O+Q→2CaSO4+H2O (吸熱反応)
2・CaSO4・1/2H2O+Q←2CaSO4+H2O (発熱反応) …(3)
蓄熱材の転換温度と、雰囲気圧力と、の関係を表わす、図8及び図9に示す熱平衡線図から理解できるように、(任意の雰囲気圧力において)CaO(=M1)の転換温度はMgO(=M2)の転換温度より高く、MgO(=M2)の転換温度はCaSO4(=M3)の転換温度より高い。
R1、R2、及び、R3には、それぞれ、蛇行する流路を備えた熱交換器Eが内蔵されている。R1内の熱交換器Eは、R1内に収容されたM1の粉末の集合体の中に埋まっている。R2内の熱交換器Eは、R2内に収容されたM2の粉末の集合体の中に埋まっている。R3内の熱交換器Eは、R3内に収容されたM3の粉末の集合体の中に埋まっている。従って、「R1内の熱交換器Eの内部を流れる流体と、R1内に収容されたM1の粉末との間」、「R2内の熱交換器Eの内部を流れる流体と、R2内に収容されたM2の粉末との間」、並びに、「R3内の熱交換器Eの内部を流れる流体と、R3内に収容されたM3の粉末との間」において、それぞれ、熱交換が可能となっている。
R1内の熱交換器Eの第1側が配管の開口H1と接続され、R1内の熱交換器Eの第2側が、配管F1を介して、R2内の熱交換器Eの第1側と接続され、R2内の熱交換器Eの第2側が、配管F2を介して、R3内の熱交換器Eの第1側と接続され、R3内の熱交換器Eの第2側が配管の開口H2と接続されている。ここで、「第1流体通路」は、開口H1、R1内の熱交換器E、配管F1、R2内の熱交換器E、配管F2、R3内の熱交換器E、及び、開口H2をこれらの順で接続して構成される、連続する流路である。「第1流体流路」の「第1側」が開口H1に対応し、「第1流体流路」の「第2側」が開口H2に対応する。
以上より、この第1実施形態では、「第1流体通路」において、「第1流体流路」を流れる流体がM2(=MgO)と熱交換を行う位置(R2の内部)が、その流体がM3(=CaSO4)と熱交換を行う位置(R3の内部)より前記第1側にあり、その流体がM1(=CaO)と熱交換を行う位置(R1の内部)が、その流体がM2(=MgO)と熱交換を行う位置(R2の内部)より前記第1側にある、と言える。換言すれば、この第1実施形態は、「第1流体通路」を流れる流体が、「第1流体流路」における「より第1側の位置」で、「転換温度がより高い蓄熱材」とそれぞれ熱交換を行うように構成されている、ともいえる。
D1内、D2内、及び、D3内には、それぞれ、水(又は、水蒸気)が収容されている。また、D1、D2、及び、D3には、それぞれ、上述した熱交換器Eが内蔵されている。D1、D2、及び、D3内の熱交換器Eは、それぞれ、D1、D2、D3内に収容された水の中に埋まっている。従って、「D1内の熱交換器Eの内部を流れる流体と、D1内に収容された水との間」、「D2内の熱交換器Eの内部を流れる流体と、D2内に収容された水との間」、並びに、「D3内の熱交換器Eの内部を流れる流体と、D3内に収容された水との間」において、それぞれ、熱交換が可能となっている。
D1内の熱交換器Eの第1側が配管の開口C11と接続され、D1内の熱交換器Eの第2側が配管の開口C21と接続されている。D2内の熱交換器Eの第1側が配管の開口C12と接続され、D2内の熱交換器Eの第2側が配管の開口C22と接続されている。D3内の熱交換器Eの第1側が配管の開口C13と接続され、D3内の熱交換器Eの第2側が配管の開口C23と接続されている。ここで、「第2流体通路」は、「開口C11、D1内の熱交換器E、及び、開口C21をこれらの順で接続して構成される、連続する流路」と、「開口C12、D2内の熱交換器E、及び、開口C22をこれらの順で接続して構成される、連続する流路」と、「開口C13、D3内の熱交換器E、及び、開口C23をこれらの順で接続して構成される、連続する流路」と、に対応する。
図2は、図1に示す第1実施形態の全体の具体的な構成の一例を示す。図2に示す構成は、以下の手順によって組み立てられる。先ず、図3に示すように、熱交換器Eが準備される。熱交換器Eは、そのプレート部の内部に形成された「蛇行する流路」の第1側に接続する開口E1と、第2側に接続する開口E2を備える。なお、図3(a)は、1枚のプレート部を備えた熱交換器Eの一例を示し、図3(b)は、3枚のプレート部を備えた熱交換器Eの一例を示している。
次いで、図4に示すように、上面が開口する基体Aの内部空間に、開口E1、E2が上方に向けて突出するように、熱交換器Eが収容される。図4(a)、図4(b)は、それぞれ、図3(a)、図3(b)に示した熱交換器Eが基体Aに収容される場合の一例を示している。
次に、図5に示すように、熱交換器Eが収容された状態にある基体Aの内部空間に、蓄熱材(M1、M2、M3)の粉末、又は、水(W1、W2、S3)が充填される。従って、熱交換器Eは、蓄熱材の粉末の集合体の中、又は、水の中に埋まる。その後、図6に示すように、基体Aの上面の開口を気密的に塞ぐように、基体Aの上に蓋Bが接合される。この状態にて、蓋Bに設けられた穴部B1、B2から、熱交換器の開口E1、E2がそれぞれ露呈している。蓋Bから上方に突出する配管B3は、基体Aの内部空間と連通している。
図6に示す基体Aと蓋Bとの接合体について、第1、第2、第3蓄熱材M1、M2、M3が充填されたものが、それぞれ、第1、第2、第3反応器R1、R2、R3となる。また、水(W1、W2、W3)が充填されたものが、それぞれ、第1、第2、第3凝縮器D1、D2、D3となる。
次いで、図7に示すように、R1の上部に露呈する開口E2と、R2の上部に露呈する開口E2と、が配管F1で気密的に接続され、R2の上部に露呈する開口E1と、R3の上部に露呈する開口E1と、が配管F2で機密的に接続される。
そして、図2に示すように、R1の上方に突出する配管B3と、D1の上方に突出する配管B3と、が配管G1で気密的に接続され、R2の上方に突出する配管B3と、D2の上方に突出する配管B3と、が配管G2で気密的に接続され、R3の上方に突出する配管B3と、D3の上方に突出する配管B3と、が配管G3で気密的に接続される。G1、G2、及び、G3には、それぞれ、バルブV1、V2、及び、V3が介装されている。V1、V2、及び、V3は、それぞれ、G1、G2、及び、G3を開閉可能に構成されている。
図2に示すように、R1の上部に露呈する開口E1が開口H1に対応し、R3の上部に露呈する開口E2が開口H2に対応している。また、D1の上部に露呈する開口E1、E2がそれぞれ、開口C11、C21に対応し、D2の上部に露呈する開口E1、E2がそれぞれ、開口C12、C22に対応し、D3の上部に露呈する開口E1、E2がそれぞれ、開口C13、C23に対応している。
<作動>
次に、第1実施形態の作動について、図1、及び、図8及び図9を参照しながら説明する。以下、蓄熱時(高温のガスが有する熱の一部を蓄熱材に蓄熱させるとき)、保管時(蓄熱材に蓄熱された熱を蓄熱材に保管するとき)、放熱時(蓄熱材に蓄熱されていた熱を再利用するとき)の順に説明していく。
[蓄熱時]
蓄熱時では、図1に示すように、バルブV1、V2、及び、V3を開けた状態にて、ポンプ等を利用して、高温のガス(例えば、工場の排ガス)が、「第1流体通路」の開口H1から「第1流体通路」に導入されて、「第1流体通路」の開口H2に向けて流される。開口H2から導入された高温のガスは、R1内の熱交換器E、R2内の熱交換器E、R3内の熱交換器Eをこの順に通過し、その後、開口H2から排出される。
「第1流体流路」を流れる高温のガスがR1内の熱交換器Eを通過する際、R1内にある第1蓄熱材M1(=CaO)の水和物(=Ca(OH)2)が高温のガスから熱を受ける。この結果、上記「第2の性質」により、Ca(OH)2の「吸熱反応」((1)式を参照)が発生する。この結果、Ca(OH)2が脱水されてCaOそのもの(=脱水物)になるとともに、CaOの温度が上がる(即ち、CaOが蓄熱する)。なお、この「吸熱反応」は、R1内の熱交換器Eを通過するガスの温度がCaOの転換温度以上の場合に限って発生し得る。この「吸熱反応」は、R1内にてCa(OH)2がなくなるまで継続され得る。
上記脱水により発生した水蒸気(気体)は、配管G1を介してR1からD1へと移動する。D1に移動した水蒸気は相転移(凝縮)によって水(液体)になり、この水がD1にて蓄えられる。一方、R1内の熱交換器Eを通過する高温のガスは、上記「吸熱反応」((1)式を参照)によって熱を奪われる。従って、高温のガスの温度は、R1内の熱交換器Eを通過する前より通過した後の方が低くなる。
R1内の熱交換器Eを通過した後の高温のガスがR2内の熱交換器Eを通過する際、R2内にある第2蓄熱材M2(=MgO)の水和物(=Mg(OH)2)が高温のガスから熱を受ける。この結果、上記「第2の性質」により、Mg(OH)2の「吸熱反応」((2)式を参照)が発生する。この結果、Mg(OH)2が脱水されてMgOそのもの(=脱水物)になるとともに、MgOの温度が上がる(即ち、MgOが蓄熱する)。なお、この「吸熱反応」は、R2内の熱交換器Eを通過するガスの温度がMgOの転換温度以上の場合に限って発生し得る。この「吸熱反応」は、R2内にてMg(OH)2がなくなるまで継続され得る。
上記脱水により発生した水蒸気(気体)は、配管G2を介してR2からD2へと移動する。D2に移動した水蒸気は相転移(凝縮)によって水(液体)になり、この水がD2にて蓄えられる。一方、R2内の熱交換器Eを通過する高温のガスは、上記「吸熱反応」((2)式を参照)によって熱を奪われる。従って、高温のガスの温度は、R2内の熱交換器Eを通過する前より通過した後の方が低くなる。
R2内の熱交換器Eを通過した後の高温のガスがR3内の熱交換器Eを通過する際、R3内にある第3蓄熱材M3(=CaSO4)の水和物(=CaSO4・1/2H2O)が高温のガスから熱を受ける。この結果、上記「第2の性質」により、CaSO4・1/2H2Oの「吸熱反応」((3)式を参照)が発生する。この結果、CaSO4・1/2H2Oが脱水されてCaSO4そのもの(=脱水物)になるとともに、CaSO4の温度が上がる(即ち、CaSO4が蓄熱する)。なお、この「吸熱反応」は、R3内の熱交換器Eを通過するガスの温度がCaSO4の転換温度以上の場合に限って発生し得る。この「吸熱反応」は、R3内にて、CaSO4・1/2H2Oがなくなるまで継続され得る。
上記脱水により発生した水蒸気(気体)は、配管G3を介してR3からD3へと移動する。D3に移動した水蒸気は相転移(凝縮)によって水(液体)になり、この水がD3にて蓄えられる。一方、R3内の熱交換器Eを通過する高温のガスは、上記「吸熱反応」((3)式を参照)によって熱を奪われる。従って、高温のガスの温度は、R3内の熱交換器Eを通過する前より通過した後の方が低くなる。
以上、蓄熱時では、バルブV1、V2、及び、V3を開けた状態にて高温のガスを開口H1側から「第1流体通路」に流入することによって、「ガスが、R1、R2、R3内の熱交換器Eのそれぞれを通過する際に、ガスの温度が対応する蓄熱材の転換温度より高い状態」が実現されている場合、蓄熱材M1、M2、M3の全種類の蓄熱材に蓄熱させることができる。この結果、ケミカルヒートポンプ全体として蓄熱材に蓄熱される熱の量を大きくすることができる。
ここで、蓄熱時、上述した状態を安定して実現・維持するためには、雰囲気圧力によって変化する蓄熱材M1、M2、及び、M3のそれぞれの転換温度を制御する(例えば、一定に維持する)必要がある。即ち、蓄熱時では、凝縮器D1、D2、及び、D3内の水は、水蒸気から水への相転移(凝縮)に起因する凝縮熱を受ける。従って、D1、D2、及び、D3内の水の温度を調整しないと、D1、D2、及び、D3内の水の温度が上昇していく。D1、D2、及び、D3内の水の温度が上昇していくと、水の蒸気圧が上昇することに起因して、反応器R1、R2、及び、R3内の蓄熱材M1、M2、及びM3を取り巻く雰囲気圧力も上昇する。この雰囲気圧力が上昇すると、M1、M2、及び、M3の転換温度がそれぞれ上昇する。
この点、第1実施形態では、蓄熱時、蓄熱材M1、M2、及びM3のそれぞれの転換温度を制御する(例えば、一定に維持する)ため、D1、D2、及び、D3にはそれぞれ、上記「第2流体通路」が設けられている。これらの「第2流体通路」には、D1、D2、及び、D3内の水の温度を調整する(例えば、一定に維持する)ため、流体(例えば、水)が流される。
具体的には、図2に示すように、蓄熱時では、これらの「第2流体通路」は、それぞれ、冷却装置Kと接続される。冷却装置Kでは、「第2流体通路」の第1側(C11、C12、C13)から流出した暖められた流体がモータ駆動のファンを用いて冷却され、冷却された流体がポンプを利用して「第2流体通路」の第2側(C21、C22、C23)に導入される。これにより、D1、D2、及び、D3内のそれぞれの水が、対応する「第2流体通路」を流れる流体と熱交換することによって、冷却される。この結果、D1、D2、及び、D3内の水の温度が調整され得る(例えば、一定に維持され得る)。
蓄熱時、例えば、D1、D2、及び、D3内のそれぞれの水の温度を調整することによって、図9に示すように、例えば、R1、R2、及び、R3のそれぞれの雰囲気圧力が1atm未満の所定の圧力に維持された場合、M1、M2、及び、M3の転換温度が、それぞれ、372℃、143℃、及び、100℃に維持される。従って、この場合、「第1流体流路をH1側からH2側へと流れるガスの温度が、R1、R2、及び、R3内の熱交換器E内にてそれぞれ、372℃、143℃、及び、100℃より高い状態」が実現されている場合、蓄熱材M1、M2、及び、M3の全種類の蓄熱材に蓄熱させることができる。
なお、開口H1から流入された高温のガスの温度が比較的低い場合、R1、及び、R2内の熱交換器E内のガスの温度がそれぞれ、M1、及び、M2の転換温度より低くなる場合も考えられる。この場合であっても、R3内の熱交換器E内のガスの温度が、比較的低いM3の転換温度より高くなり得る。従って、開口H1から流入されるガスの温度が比較的低い場合であっても、転換温度が低い側の蓄熱材を利用してその蓄熱材に蓄熱させることができる。
[保管時]
このようにして蓄熱材M1、M2、及び、M3に蓄熱された熱を保管する際には、バルブV1、V2、及び、V3が閉じられる。これにより、凝縮器D1、D2、及び、D3内にある水から発生する水蒸気が反応器R1、R2、及び、R3に移動し得なくなる。従って、M1、M2、及び、M3のそれぞれと水蒸気との上記「発熱反応」(上記(1)〜(3)式を参照)が発生し得なくなる。即ち、R1、R2、及び、R3内の蓄熱材M1、M2、及び、M3が「脱水物」の状態に維持される。この結果、バルブV1、V2、及び、V3が閉じた状態が維持される任意の期間に亘って、蓄熱材M1、M2、及び、M3(=脱水物)に蓄熱された熱がそれら自体に保管され得る。
[放熱時]
放熱時では、図1に示すように、バルブV1、V2、及び、V3を開けた状態にて、ポンプ等を利用して、低温の(例えば、室温の)ガスが、「第1流体通路」の開口H2から「第1流体流路」に導入されて、「第1流体流路」の開口H1側に向けて流される。開口H2から導入された低温のガスは、R3内の熱交換器E、R2内の熱交換器E、R1内の熱交換器Eをこの順に通過し、その後、開口H1から排出される。
バルブV1、V2、及び、V3が開いているので、D1、D2、及び、D3内にある水の相転移(蒸発)によって発生した水蒸気がそれぞれ、D1、D2、及び、D3からR1、R2、及び、R3に移動する。この結果、上記「第1の性質」により、R1、R2、及び、R3内にある蓄熱材M1(=CaO)、M2(=MgO)、及び、M3(=CaSO4)のそれぞれと「水蒸気」との上記「発熱反応」(上記(1)〜(3)式を参照)が発生して、CaO、MgO、及び、CaSO4がそれぞれ放熱するとともに、それらの水和物Ca(OH)2、Mg(OH)2、及び、CaSO4・1/2H2Oにそれぞれ変化する。
「第1流体流路」を流れる低温のガスが、R3内の熱交換器Eを通過する際、低温のガスが、上記「CaSO4の発熱反応」に伴う「放熱」に起因する熱を受ける。この結果、「第1流体流路」を流れるガスの温度は、R3内の熱交換器Eを通過する前より通過した後の方が高くなる。なお、この「発熱反応」は、R3内の熱交換器Eを通過するガスの温度がCaSO4の転換温度未満の場合に限って発生し得る。換言すれば、R3内の熱交換器Eを通過するガスの温度をCaSO4の転換温度以上に上げることができない。この「発熱反応」は、R3内にてCaSO4がなくなるまで、又は、D3内にて水がなくなるまで、継続され得る。
R3内の熱交換器Eを通過した後のガスがR2内の熱交換器Eを通過する際、ガスが、上記「MgOの発熱反応」に伴う「放熱」に起因する熱を受ける。この結果、「第1流体流路」を流れるガスの温度は、R2内の熱交換器Eを通過する前より通過した後の方が高くなる。なお、この「発熱反応」は、R2内の熱交換器Eを通過するガスの温度がMgOの転換温度未満の場合に限って発生し得る。換言すれば、R2内の熱交換器Eを通過するガスの温度をMgOの転換温度以上に上げることができない。この「発熱反応」は、R2内にてMgOがなくなるまで、又は、D2内にて水がなくなるまで、継続され得る。
R2内の熱交換器Eを通過した後のガスがR1内の熱交換器Eを通過する際、ガスが、上記「CaOの発熱反応」に伴う「放熱」に起因する熱を受ける。この結果、「第1流体流路」を流れるガスの温度は、R1内の熱交換器Eを通過する前より通過した後の方が高くなる。なお、この「発熱反応」は、R1内の熱交換器Eを通過するガスの温度がCaOの転換温度未満の場合に限って発生し得る。換言すれば、R1内の熱交換器Eを通過するガスの温度をCaOの転換温度以上に上げることができない。この「発熱反応」は、R1内にてCaOがなくなるまで、又は、D1内にて水がなくなるまで、継続され得る。
以上、放熱時では、バルブV1、V2、及び、V3を開けた状態にて低温のガスを開口H2側から「第1流体通路」に流入することによって、「ガスが、R3、R2、R1内の熱交換器Eのそれぞれを通過する際に、ガスの温度が対応する蓄熱材の転換温度より低い状態」が実現されている場合、蓄熱材M1、M2、M3の全種類の蓄熱材に放熱させることができる。この結果、ケミカルヒートポンプ全体として開口H1から取り出される高温の流体に含まれる熱の量を大きくすることができる。
ここで、放熱時、上述した状態を安定して実現・維持するためには、雰囲気圧力によって変化する蓄熱材M1、M2、及び、M3のそれぞれの転換温度を制御する(例えば、一定に維持する)必要がある。即ち、放熱時では、凝縮器D1、D2、及び、D3内の水は、水から水蒸気への相転移(蒸発)に起因する蒸発熱を奪われる。従って、D1、D2、及び、D3内の水の温度を調整しないと、D1、D2、及び、D3内の水の温度が低下していく。D1、D2、及び、D3内の水の温度が低下していくと、水の蒸気圧が低下することに起因して、反応器R1、R2、及び、R3内の蓄熱材M1、M2、及び、M3を取り巻く雰囲気圧力も低下する。この雰囲気圧力が低下すると、M1、M2、及び、M3の転換温度がそれぞれ低下する。
この点、第1実施形態では、放熱時、蓄熱材M1、M2、及びM3のそれぞれの転換温度を制御する(例えば、一定に維持する)ため、D1、D2、及び、D3にそれぞれ設けられた「第2流体通路」には、D1、D2、及び、D3内の水の温度を調整する(例えば、一定に維持する)ため、流体(例えば、水)が流される。
具体的には、図2に示すように、放熱時では、これらの「第2流体通路」は、それぞれ、加熱装置Lと接続される。加熱装置Lでは、「第2流体通路」の第1側(C11、C12、C13)から流出した冷却された流体が温水タンクに貯留された温水の熱を利用して暖められ、暖められた流体がポンプを利用して「第2流体通路」の第2側(C21、C22、C23)に導入される。これにより、D1、D2、及び、D3内のそれぞれの水が、対応する「第2流体通路」を流れる流体と熱交換することによって、暖められる。この結果、D1、D2、及び、D3内の水の温度が調整され得る(例えば、一定に維持され得る)。
加えて、温水タンクに貯留された温水は、「第2流体通路」を流れる流体によって熱を奪われる。この結果、温水タンク内の水が冷やされるので、温水タンクから冷水を取り出すことも可能である。
放熱時、例えば、D1、D2、及び、D3内のそれぞれの水の温度を調整することによって、図9に示すように、例えば、R1、R2、及び、R3のそれぞれの雰囲気圧力が1atmで一定に維持された場合、M3、M2、及び、M1の転換温度が、それぞれ、138℃、227℃、及び、484℃に維持される。従って、この場合、「第1流体流路をH2側からH1側へと流れるガスの温度が、R3、R2、及び、R1内の熱交換器E内にてそれぞれ、138℃、227℃、及び、484℃より低い状態」が実現されている場合、蓄熱材M3、M2、及び、M1の全種類の蓄熱材に放熱させることができる。なお、この場合、理論的には、「第1流体流路」の開口H1から流出するガスの温度を484℃まで上げることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係るケミカルヒートポンプの第2実施形態について、図10、及び、図11を参照しながら説明する。
図1、及び、図2にそれぞれ対応する図10、及び、図11に示すように、第2実施形態は、「凝縮部」が単一の凝縮器D1のみで構成される点においてのみ、「凝縮部」が互いに別個独立した凝縮器D1、D2、及び、D3で構成される上記第1実施形態と異なる。
この相違点により、第2実施形態では、「接続部」が配管G1のみで構成される。図10に示すように、配管G1は、D1と、「R1、R2、及び、R3」とを接続する。具体的には、図11に示すように、D1の上方に突出する配管B3と、「R1、R2、及び、R3の上方に突出するそれぞれの配管B3」と、が配管G1で気密的に接続される。
このように、第2実施形態では、R1、R2、及び、R3が単一のD1と接続されている。従って、上記第1実施形態と異なり、R1、R2、及び、R3内の雰囲気圧力(従って、M1、M2、及び、M3の転換温度)を個別に調整することができない。しかしながら、上記第1実施形態と比べて、凝縮器、及び、配管の数が少ないので、構成が簡素化され得、且つ、製造コストが低減され得る。
(第3実施形態)
次に、本発明に係るケミカルヒートポンプの第3実施形態について、図12〜図17を参照しながら説明する。
図10、及び、図11にそれぞれ対応する図12、及び、図13、並びに、第3実施形態の組立過程を示す図14〜図17から理解できるように、第3実施形態は、「凝縮部」が単一の凝縮器D1のみで構成される点において上記第2実施形態と共通する。一方、第3実施形態は、「反応部」を構成する反応器R1、R2、及び、R3が共通の単一の容器RRに収容されている点においてのみ、反応器R1、R2、及び、R3が別個独立に存在する上記第2実施形態と異なる。
この相違点により、第3実施形態では、特に、図16、及び、図17に示すように、容器RRに収容されたR1、R2、及び、R3のそれぞれの上部が開口している。即ち、R1、R2、及び、R3には個別の蓋Bが設けられない。これに代えて、容器RRの上面の開口全体を気密的に塞ぐように、容器RRの上に単一の大きい蓋Bが接合される。そして、図13に示すように、D1の上方に突出する配管B3と、RRの上方に突出する配管B3と、が配管G1で気密的に接続される。
図11及び図13の比較から明らかなように、第3実施形態では、上記第2実施形態と比べて、「反応部」に対応する部分の上部に露呈する配管の数が少ない。従って、上記第2実施形態と比べて、見栄えが良くなる。
(第4実施形態)
次に、本発明に係るケミカルヒートポンプの第4実施形態について、図18〜図22を参照しながら説明する。
図12、及び、図13にそれぞれ対応する図18、及び、図19、並びに、第4実施形態の組立過程を示す図20〜図22から理解できるように、第4実施形態は、容器RR内に収容された「直列に接続された3つの熱交換器E」をそれぞれ反応器R1、R2、及び、R3として使用する点において、反応器R1、R2、及び、R3内のそれぞれの熱交換器Eを「第1流体流路」の一部として使用する第3実施形態と異なる。
この相違点に基づき、第4実施形態では、特に、図20、及び、図21に示すように、容器RRに収容されたR1、R2、及び、R3に対応する3つの熱交換器Eの内部空間に、それぞれ、蓄熱材M1、M2、及び、M3が充填される。この状態にて、容器RRの上面の開口全体を気密的に塞ぐように、容器RRの上に単一の大きい蓋Bが接合される。そして、図19、及び、図22に示すように、RRの上方に突出する「R1に対応する熱交換器Eの開口E1」と、RRの上方に突出する「R3に対応する熱交換器Eの開口E2」と、D1の上方に突出する配管B3と、が配管G1で気密的に接続される。
容器RRの内部空間のうち、3つの熱交換器E以外の領域は、「第1流体流路」そのものとして使用される。即ち、第4実施形態では、「容器RRの内部空間における反応器R1に近い部分」が「RRに設けられた開口H1」と接続され、「容器RRの内部空間における反応器R3に近い部分」が「RRに設けられた開口H2」と接続されている。従って、「第1流体通路」は、開口H1、「容器RRの内部空間のうち3つの熱交換器E以外の領域」、及び、開口H2をこれらの順で接続して構成される、連続する流路である。「第1流体通路」の「第1側」が開口H1に対応し、「第1流体通路」の「第2側」が開口H2に対応する。
本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記各実施形態では、前記「複数種類の蓄熱材」として、転換温度が異なる3種類の蓄熱材が使用されているが、転換温度が異なる2種類の蓄熱材が使用される構成、若しくは、転換温度が異なる4種類以上の蓄熱材が使用される構成が採用されてもよい。
また、上記各実施形態では、「第1流体通路」が連続する1本の通路で構成されているが、「第1流体通路」が並列に接続された連続する複数の通路で構成されてもよい。
また、上記各実施形態では、転換温度が異なる3種類の蓄熱材M1、M2、及び、M3として、それぞれ、CaO、MgO、及び、CaSO4が使用されているが、M3について、CaSO4に代えてCaCl2が使用されても、上記各実施形態と同様の作用効果が奏され得る。
即ち、CaCl2は、CaSO4と同様、上記第1の性質(=「水蒸気との発熱反応によって水和物になるとともに放熱する」という性質)、並びに、上記第2の性質(=「外部から熱を受けて、水和物の吸熱反応によって水和物から水蒸気を放出して脱水されるとともに蓄熱する」という性質)を有する。
CaCl2は、下記(4)式に示す反応に関係する。(4)式において、「Q」は熱エネルギーを示し、「n」は任意の自然数である。(4)式において、CaCl2・nH2Oは、CaCl2の水和物である。
CaCl2・nH2O+Q→CaCl2+nH2O (吸熱反応)
CaCl2・nH2O+Q←CaCl2+nH2O (発熱反応) …(4)
上記のように、蓄熱材M1、M2、及びM3として、CaO、MgO、及び、CaCl2が使用される場合においても、(任意の雰囲気圧力において)「CaO(=M1)の転換温度がMgO(=M2)の転換温度より高く、MgO(=M2)の転換温度がCaCl2(=M3)の転換温度より高い」という関係が成立する。
また、上記各実施形態では、転換温度が異なる複数種類の蓄熱材として、上記第1の性質、及び、上記第2の性質を有する蓄熱材が使用されているが、「炭酸ガスとの発熱反応によって炭酸物になるとともに放熱する」という性質」(第3の性質)、並びに、「外部から熱を受けて、炭酸物の吸熱反応によって炭酸物から炭酸ガスを放出して脱炭酸されるとともに蓄熱する」という性質)(第4の性質)を有する蓄熱材が使用されてもよい。
上記第3の性質、及び、上記第4の性質を有する、転換温度が異なる2種類の蓄熱材M1、及びM2の具体例として、それぞれ、CaO、及び、PbOが挙げられる。なお、この場合における「転換温度」とは、「蓄熱材そのもの(=脱炭酸物)」と「その炭酸物」との間での状態の変化に関する温度の臨界点に相当する温度」と定義される。
CaO、及び、PbOは、それぞれ、下記(5)式、及び、(6)式に示す反応に関係する。各式において、「Q」は熱エネルギーを示す。(5)式において、CaCO3は、CaOの炭酸物であり、(6)式において、PbCO3は、PbOの炭酸物である。
CaCO3+Q→CaO+CO2 (吸熱反応)
CaCO3+Q←CaO+CO2 (発熱反応) …(5)
PbCO3+Q→PbO+CO2 (吸熱反応)
PbCO3+Q←PbO+CO2 (発熱反応) …(6)
蓄熱材M1、及びM2として、CaO、及び、PbOが使用される場合、(任意の雰囲気圧力において)「CaO(=M1)の転換温度がPbO(=M2)の転換温度より高い」という関係が成立する。
以上、蓄熱材M1、及びM2として、CaO、及び、PbOが使用され(M3は省略)、且つ、凝縮部にて「水蒸気」に代えて「炭酸ガス」が収容される構成においても、上記各実施形態と同様の作用効果が奏され得る。
(蓄熱材を収容する容器)
以下、蓄熱材を収容する容器について、図23〜図25を参照しながら説明する。
上述した図5、図16、及び、図20に示すように、上記第1〜第3実施形態では、蓄熱材の粉末そのものを反応器の内部に投入することによって、蓄熱材の粉末が反応器に収容される。このため、反応器内では、蓄熱材の粉末の集合体が高密度に充填される。
上記第1〜第3実施形態では、上記放熱時、反応器の上蓋に設けられた配管を介して反応器の上方から反応器の内部に水蒸気が流入してくる。従って、反応器に充填された粉末の集合体のうち反応器の上蓋に近い領域には、水蒸気が到達し易い。この結果、上蓋に近い領域にある粉末は、上述した発熱反応(上記(1)〜(3)式を参照)を発生し易い。
一方、反応器に充填された粉末の集合体のうち反応器の上蓋から遠い領域(反応器の底に近い領域)に水蒸気が到達するためには、水蒸気が高密度に充填された粉末の間の狭い隙間を通って蛇行しながら下方に移動する必要がある。従って、上蓋から遠い領域には、水蒸気が到達し難い。この結果、上蓋から遠い領域にある粉末は、上述した発熱反応を発生し難い。
以上のように、反応器内にて蓄熱材の粉末の集合体が高密度に充填される場合、前記集合体のうち上記発熱反応が発生し難い領域が現れ易い。このことは、蓄熱材の粉末の集合体全体からみて、上記発熱反応の速度(単位時間あたりに水蒸気と反応する蓄熱材の量)をより一層高める余地があることを意味する。
同様に、上記第1〜第3実施形態では、上記蓄熱時、上述した吸熱反応(上記(1)〜(3)式を参照)によって反応器の上蓋から近い領域にある粉末から発生した水蒸気は、反応器の上方を介して接続部へと移動し易い。一方、上記吸熱反応によって反応器の上蓋から遠い領域にある粉末から発生した水蒸気が反応器の上方に移動するためには、水蒸気が高密度に充填された粉末の間の狭い隙間を通って蛇行しながら上方に移動する必要がある。従って、水蒸気が移動し難いので、水蒸気が飽和状態となり易い。このことに起因して、反応器の上蓋から遠い領域にある粉末は、上記吸熱反応を発生し難い。
以上のように、反応器内にて蓄熱材の粉末の集合体が高密度に充填される場合、前記集合体のうち上記吸熱反応が発生し難い領域が現れ易い。このことは、蓄熱材の粉末の集合体全体からみて、上記吸熱反応の速度(単位時間あたりに水蒸気を放出する蓄熱材の量)をより一層高める余地があることを意味する。
上記発熱反応、及び、上記吸熱反応の反応速度が上がると、「第1流体通路」を流れる流体と蓄熱材との間の熱交換に関する効率が高くなり、ケミカルヒートポンプ全体としてのエネルギー効率の上昇にも繋がる。
図23に示す「蓄熱材を収容する容器」は、この問題に対処するためのものである。図23に示すように、この容器は、長手方向(=上下方向)を有する本体を備える。本体は、長手方向に貫通する内孔を備えた長手方向に延びる枠体Qと、前記内孔に「長手方向に沿って互いに平行に延びる複数の流路」が形成されるように前記内孔を仕切る隔壁Sと、で構成されている。
図23に示す例では、前記枠体Qの断面が長方形を呈し、隔壁Sは、この長方形の断面を縦横方向のそれぞれの複数箇所にて縦横に仕切るように配置されている。隔壁Sは、多孔質材料で構成されている。
図23に示す例では、隔壁Sで仕切られた「複数の流路」として、「長手方向の上側の端部が開口し且つ長手方向の下側の端部が栓部材Tで塞がれた第1流路U1」と、「長手方向の上側の端部及び下側の端部の両方が開口する第2流路U2」とが、枠体Qの断面における縦横方向のそれぞれにおいて交互に設けられている。
図23に示す容器に対し、図24に示すように、複数の第1流路U1には蓄熱材(M1、M2、M3)が収容され、複数の第2流路U2には蓄熱材(M1,M2、M3)が収容されない。この状態を実現するためには、図23に示す容器の上方からこの容器の上面に向けて、蓄熱材の粉末を投入すればよい。第1、第2流路U1、U2の上側の端部は両方とも開口している。従って、投入された粉末は、重力によって、第1、第2流路U1、U2の両方に進入する。U1の下側の端部は塞がれている一方で、U2の下側の端部は塞がれていない。従って、U1に進入した蓄熱材は、U1の内部に留まり、U1の内部に充填される一方で、U2に進入した蓄熱材は全て、U2の下側の端部からU2の外部へと落下していく。即ち、図24に示すように、「複数のU1のみに蓄熱材の粉末が充填され、複数のU2に蓄熱材が充填されない状態」が得られる。
このように複数のU1のみに蓄熱材が充填された容器が、複数準備される。これらの容器が、上述した図5、図16、及び、図20において、蓄熱材の粉末そのものに代えて、反応器の内部(より詳細には、反応器の内部空間における熱交換器を除いた領域)に順に並べて載置される。
この結果、放熱時、反応器の上方から反応器の内部に水蒸気が流入してくると、図25(a)に示すように、この容器の上方から長手方向に沿って水蒸気が容器内に流入してくる。第1、第2流路U1、U2の上側の端部は両方とも開口しているので、水蒸気は、第2流路U1、U2の両方に進入しようとする。しかしながら、U1には蓄熱材が充填されているので、水蒸気がU1内に進入し難い。従って、水蒸気は、蓄熱材が充填されていないU2に主として流入する。
U2に進入した水蒸気は、上側から下側に向けてU2内を移動し、U2の上側の端部から下側の端部まで行き亘る。この状態にて、U2内の水蒸気は、図25(a)に示すように、長手方向(=上下方向)のどの位置においても、多孔質の隔壁Sの気孔を介してU1に移動し得る。この結果、水蒸気が、長手方向(=上下方向)において略均一に、U1内の蓄熱材の粉末の集合体に到達し得る。換言すれば、前記集合体のうち水蒸気が到達し難い領域が現れ難い。このことは、前記集合体のうち上記発熱反応が発生し難い領域が現れ難いことを意味する。
同様に、蓄熱時、長手方向(=上下方向)のどの位置においても、上記吸熱反応によってU1内の蓄熱材の粉末から発生した水蒸気が、多孔質の隔壁Sの気孔を介してU2に移動し易い。U2に移動した水蒸気は、U2の上側の端部から容易に流出して、反応器の上方を介して接続部へと移動していく。このことは、前記集合体のうち上記吸熱反応が発生し難い領域が現れ難いことを意味する。
以上、図24に示した「蓄熱材が充填された容器」が反応器の内部に並べて複数載置されることによって、上記発熱反応、及び、上記吸熱反応の反応速度が上がることが期待できる。従って、「第1流体通路」を流れる流体と蓄熱材との間の熱交換に関する効率が高くなり、ケミカルヒートポンプ全体としてのエネルギー効率の上昇にも繋がること、が期待できる。
隔壁Sの材質は、「容器に収容された蓄熱材」と同じ材料で構成されることが好適である。これにより、そうでない場合と比べて、反応器の内部に存在する蓄熱材の量を増やすことができ、ケミカルヒートポンプ全体として熱交換に関わる反応量を増やすことができる。
また、隔壁Sの材質は、SiC、又は、Cで構成されることが好適である。SiC、及び、Cは、熱伝導率が比較的大きい材料である。従って、これによれば、「第1流体通路」を流れる流体と蓄熱材との間の熱交換に関わる熱効率を高めることができる。
また、図23に示す例では、第1流路U1と第2流路U2とが、枠体Qの断面における縦横方向のそれぞれにおいて交互に設けられているが、交互でなくてもよく、例えば、少なくとも1本の第2流路U2が存在していればよい。
本出願は、2014年11月10日に出願された日本国特許出願第2014−227754号を優先権主張の基礎としており、引用によりその内容の全てが本明細書に含まれる。
本発明は、蓄熱材を収容する容器の製造産業に利用可能である。
M1、M2、M3…蓄熱材、R1、R2、R3…反応器、D1、D2、D3…凝縮器、G1、G2、G3…配管、V1、V2、V3…バルブ、H1、H2…開口、E…熱交換器、F1、F2…配管、RR…容器、Q…枠体、S…隔壁、T…栓部材、U1…第1流路、U2…第2流路

Claims (5)

  1. 蓄熱材を収容する容器であって、
    長手方向を有するとともに、内部にて、前記長手方向に沿って互いに平行に延びる複数の流路であって隣接する流路が多孔質の壁で仕切られた複数の流路が形成された本体と、
    前記複数の流路のうち一部の流路にのみ収容された蓄熱材と、
    を備えた、容器。
  2. 請求項1に記載の容器において、
    前記複数の流路は、それぞれが前記長手方向の第1側の端部が開口し且つ前記長手方向の第2側の端部が塞がれた複数の第1流路と、それぞれが前記長手方向の前記第1側の端部及び前記第2側の端部の両方が開口する複数の第2流路と、を含み、
    前記蓄熱材は、前記複数の第1流路にのみ収容され、前記複数の第2流路には収容されていない、容器。
  3. 請求項2に記載の容器において、
    前記長手方向からみたとき、前記第1流路と前記第2流路とが交互に配置された、容器。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の容器において、
    前記多孔質の壁が、前記収容された蓄熱材と同じ材料で構成された、容器。
  5. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の容器において、
    前記多孔質の壁が、SiC、又は、Cで構成された、容器。
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