JP2014227754A - 橋桁および橋桁の施工方法 - Google Patents

橋桁および橋桁の施工方法 Download PDF

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雅弘 北川
加藤 大典
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晃 藤井
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晃 藤井
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Abstract

【課題】支持桁の上側部分に十分な圧縮力をかけることができる、橋桁および橋桁の施工方法を提供する。【解決手段】橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台2間を単径間として架け渡される橋梁1に用いられ、上床版部312を有するプレストレスコンクリート製の主桁を橋軸方向に連結させた橋桁3において、主桁として、一対の橋台2のうちの一方に架設された第1の橋台側桁31a、および一対の橋台2のうちの他方に架設された第2の橋台側桁31bからなる支持桁31と、橋軸方向における一端部が第1の橋台側桁31aに支持され、橋軸方向における他端部が第2の橋台側桁31bに支持される中間桁32とを備え、支持桁31は、橋軸方向に延びる1次PC鋼材5aがプレテンション方式によって上床版部312に配設されたものである。【選択図】図1

Description

本発明は、橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台間を単径間として架け渡される橋梁に用いられ、上床版部を有するプレストレスコンクリート製の主桁を橋軸方向に連結させた、橋桁および橋桁の施工方法に関する。ここで橋軸方向とは、橋梁の長手方向をいう。また、この橋軸方向と水平方向に直交する方向を、以下、橋軸直角方向と称する。
支間長が50m以下の橋梁では、同じ形状のプレストレスコンクリート製の主桁を複数本製作し、橋軸直角方向に並べて配置する形式のものが数多く施工されている。プレストレスコンクリートとは、PC鋼材を用いて予め圧縮力がかかった状態にしたコンクリート材である。プレストレスコンクリートには、コンクリートの打設前にPC鋼材を緊張するプレテンション方式と、コンクリートの打設後にPC鋼材を緊張するポストテンション方式がある。以下、プレテンション方式に用いるPC鋼材を1次PC鋼材と称し、ポストテンション方式に用いるPC鋼材を2次PC鋼材と称する。
支間長が24m以下の橋梁では、主桁として、プレテンション方式のスラブ桁やT桁が採用される場合が多い。一方、プレテンション方式は主に工場で実施される。プレテンション方式によって全長が24mを超える主桁を工場で製作した場合は、この主桁を架設現場に運搬することは困難である。このため、支間長が24mを超える橋梁では、主に橋梁の架設現場で実施されるポストテンション方式のT桁が採用されることが一般的である。また、主桁の運搬やその他の制限がある場合なども、ポストテンション方式のT桁が採用されることが多い。
ところが、工場で主に実施されるプレテンション方式は、橋梁の架設現場で主に実施されるポストテンション方式に比べて、一般的に、コストを抑え易く、また一定の品質を確保することが容易である。
このため、支間長が24mを超える橋梁でも、複数径間の連続桁において、コストや品質面で有利なプレテンション方式を採用した橋桁が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
特許文献1に記載された橋桁は、一対のウエブ部とこれらウエブ部それぞれの下端部を連結する下床版部を有し、上面が解放した断面が略U字型の、プレストレスコンクリート製の主桁を用いている。この主桁は、その橋軸方向の中央部分が橋脚上に支持される支持桁と、橋軸方向における一方の端部が、一方側に配置されている支持桁に支持されるとともに、他方の端部が、他方側に配置されている支持桁または橋台に支持される中間桁の2種類を備えている。支持桁は、その橋軸方向の中央部分が橋脚で支持されるため引張応力が上側部分に生じ、中間桁は、橋軸方向の両端部が支持桁または橋台に支持されるため引張応力が下側部分に生じる。これらのため、支持桁には、引張応力が生じる上側部分に圧縮力がかかるように、橋軸方向に延びる1次PC鋼材をプレテンション方式によってウエブ部それぞれにおける上側部分に配設している。一方、中間桁は、引張応力が生じる下側部分に圧縮力がかかるように、橋軸方向に延びる1次PC鋼材をプレテンション方式によって下床版部に配設している。
これら支持桁と中間桁を、橋台や橋脚上に架設した後、支持桁と中間桁にわたって連続した状態で2次PC鋼材をポストテンション方式によって配設し、支持桁と中間桁を一体化させている。次いで、主桁の上面を塞ぐ上床版部が打設される。
特許文献1に記載された橋桁によれば、支間長が24mを超える橋梁であっても、プレテンション方式を用いて支持桁と中間桁を工場で製作し、これら支持桁と中間桁を架設現場に運搬して架設することができる。
ところで、幅の狭い河川等に架設される橋梁は、橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台間を単径間として架け渡される。以下、橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台間を単径間として架け渡される橋梁を、単径間の橋梁と称することがある。単径間の橋梁には、単純桁橋構造が用いられる場合が多い。近年ではポータルラーメン橋(門型ラーメン橋)構造が用いられる場合も増えている。単純桁橋構造の橋梁は、橋桁を両橋台上の支承で支持するものであり、ポータルラーメン橋構造の橋梁は、橋桁を橋台に剛結するものである。これら単径間の橋梁に、特許文献1に記載された橋桁の技術を適用することによって、支間長が24mを超える場合であっても、プレテンション方式を用いて全長が24m以下の複数の主桁を工場で製作し、これら主桁を架設現場に運搬して架設することが可能になる。
特開2006−138064号公報
しかしながら、特許文献1に記載された橋桁では、支持桁のウエブ部の上側部分に、1次PC鋼材をプレテンション方式によって配設しても、支持桁の上側部分にかかる引張応力に対して不十分な場合がある。
本発明は上記事情に鑑み、橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台間を単径間として架け渡される橋梁の、橋桁および橋桁の施工方法において、支持桁の上側部分に十分な圧縮力をかけることができる、橋桁および橋桁の施工方法を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明の橋桁は、橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台間を単径間として架け渡される橋梁に用いられ、上床版部を有するプレストレスコンクリート製の主桁を橋軸方向に連結させた橋桁において、
前記主桁として、
前記一対の橋台のうちの一方に架設される第1の橋台側桁、および該一対の橋台のうちの他方に架設される第2の橋台側桁からなる支持桁と、
前記橋軸方向における一端部が前記第1の橋台側桁に支持され、該橋軸方向における他端部が前記第2の橋台側桁に支持される中間桁とを備え、
前記支持桁は、橋軸方向に延びる1次PC鋼材がプレテンション方式によって前記上床版部に配設されたものであることを特徴とする。
前記支持桁には、前記上床版部以外の部分に、該上床版部に配設した前記1次PC鋼材よりも少数の該1次PC鋼材をプレテンション方式によって配設してもよい。
本発明の橋桁によれば、支持桁は、橋軸方向に延びる1次PC鋼材がプレテンション方式によって前記上床版部に配設されたものであるため、支持桁の上側部分に十分な圧縮力をかけることができる。
また、本発明の橋桁において、前記中間桁は、前記1次PC鋼材が、プレテンション方式によって下側部分に配設されたものであることが好ましい。
前記主桁は、前記上床版部の橋軸直角方向両端部からそれぞれ下方に延びたウエブ部と、該ウエブ部それぞれの下端部を連結する下床版部とを備えたスラブ桁であってもよい。前記主桁が前記スラブ桁の場合は、前記下側部分とは、前記下床版部であってもよい。また、前記主桁は、前記上床版部の橋軸直角方向中央部から下方に延びたウエブ部を備えたT桁であってもよい。前記主桁が前記T桁の場合は、前記下側部分とは、前記ウエブ部の下部側の部分であってもよい。
前記中間桁には、前記上床版部を含む上側部分に、前記下側部分に配設した前記1次PC鋼材よりも少数の該1次PC鋼材をプレテンション方式によって配設してもよい。
中間桁は、1次PC鋼材が、プレテンション方式によって下側部分に配設されたものであるため、中間桁において最も大きな引張応力が生じる下側部分に十分な圧縮力をかけることができる。
さらに、本発明の橋桁において、前記支持桁は、前記橋台に支承を介して支持されるものであり、
前記主桁は、橋軸直角方向にも複数配置されたものであり、
橋軸直角方向に隣り合う前記主桁の間にポストテンション方式で配設され、橋軸方向に延在した2次PC鋼材を備え、
前記2次PC鋼材は、橋軸直角方向に隣り合う前記支持桁間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣り合う前記中間桁間に配設された部分よりも上側に位置し、かつ、該中間桁側から前記橋台側に向けて上方に傾斜したものであってもよい。
2次PC鋼材は、橋軸直角方向に隣り合う支持桁間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣り合う中間桁間に配設された部分よりも上側に位置するため、支持桁は、中間桁と連結され橋桁が一体化されるまで引張応力が生じやすい上側部分が2次PC鋼材によって補強される。また、中間桁は、引張応力が生じる下側部分が2次PC鋼材によって補強される。さらに、2次PC鋼材は、橋軸直角方向に隣り合う前記支持桁間に配設された部分が、中間桁側から橋台側に向けて上方に傾斜したものであるため、中間桁と連結されて橋桁が一体化された後に引張応力が生じる、支持桁の下側部分の補強に寄与しつつ、支持桁の上側部分を効率的に補強することができる。
また、本発明の橋桁において、前記支持桁は、前記橋台に剛結されるものであり、
前記主桁は、橋軸直角方向にも複数配置されたものであり、
橋軸直角方向に隣り合う前記主桁の間にポストテンション方式で配設され、橋軸方向に延在した2次PC鋼材を備え、
前記2次PC鋼材は、橋軸直角方向に隣り合う前記支持桁間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣り合う前記中間桁間に配設された部分よりも上側に位置し、かつ、前記橋台上が高くなるように橋軸方向に屈曲または湾曲して配置されているものであってもよい。
上記と同様に、引張応力が生じる、支持桁の上側部分と中間桁の下側部分が2次PC鋼材によって補強される。また、2次PC鋼材は、橋軸直角方向に隣り合う支持桁間に配設された部分が、橋台上が高くなるように橋軸方向に屈曲または湾曲して配置されたものであるため、橋台に剛結される支持桁において最も引張応力が生じやすい橋台上の上側部分を効率的に補強することができる。
前記主桁がスラブ桁の場合は、該スラブ桁は、間隔をあけて橋軸直角方向にも複数配置されたものであり、
前記間隔に打設された間詰めコンクリート内にポストテンション方式で配設され、該間隔を橋軸方向につなぐ2次PC鋼材を備え、
前記2次PC鋼材は、橋軸直角方向に隣り合う前記支持桁間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣り合う前記中間桁間に配設された部分よりも上側に位置するものであってもよい。
なお、前記主桁は、橋軸方向には間隔をあけていても、あけていなくてもよい。
前記2次PC鋼材は、橋軸方向において、前記中間桁間における中央部分が低くなるように、橋軸方向に屈曲または湾曲させて配置してもよい。
前記主桁がT桁の場合は、該T桁は、橋軸直角方向にも複数配置されたものであり、
橋軸直角方向に隣り合う前記T桁の間にポストテンション方式で配設され、橋軸方向に延在した2次PC鋼材を備え、
前記2次PC鋼材は、橋軸直角方向に隣り合う前記支持桁間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣り合う前記中間桁間に配設された部分よりも上側に位置するものであってもよい。
上記目的を解決する本発明の橋桁の施工方法は、橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台間を単径間として架け渡される橋梁に用いられ、上床版部を有するプレストレスコンクリート製の主桁を橋軸方向に連結させて施工される橋桁の施工方法において、
前記主桁の一つとして、橋軸方向に延びる1次PC鋼材がプレテンション方式によってそれぞれの前記上床版部に配設された、前記一対の橋台のうちの一方に架設される第1の橋台側桁および該一対の橋台のうちの他方に架設される第2の橋台側桁を用意する支持桁用意工程と、
前記第1の橋台側桁を、前記一対の橋台のうちの一方に架設し、前記第2の橋台側桁を、該一対の橋台のうちの他方に架設する支持桁架設工程と、
前記主桁の一つとして、中間桁を用意する中間桁用意工程と、
前記中間桁の橋軸方向における一端側を前記第1の橋台側桁に支持させ、該中間桁の橋軸方向における他端側を前記第2の橋台側桁に支持させて該中間桁を架設する中間桁架設工程と、
前記第1の橋台側桁に前記中間桁の前記一端側を連結するとともに前記第2の橋台側桁に該中間桁の前記他端側を連結する連結工程とを有することを特徴とする。
前記中間桁用意工程は、前記支持桁用意工程より前に行ってもよいし、同時に行ってもよいし、後に行ってもよい。また、前記支持桁架設工程と並行して行ってもよい。
また、前記連結工程は、前記第1の橋台側桁に前記中間桁の前記一端側を連結するタイミングと、前記第2の橋台側桁に該中間桁の前記他端側を連結するタイミングは、同じであってもよいし異なってもよい。
本発明の橋桁の施工方法によれば、橋軸方向に延びる1次PC鋼材がプレテンション方式によって前記上床版部に配設された支持桁を用いているため、支持桁の上側部分に十分な圧縮力をかけることができる。
本発明によれば、橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台間を単径間として架け渡される橋梁の、橋桁および橋桁の施工方法において、支持桁の上側部分に十分な圧縮力をかけることができる、橋桁および橋桁の施工方法を提供することができる。
(a)は、本発明の第1実施形態である橋桁を用いた橋梁を示す側面図であり、(b)は、(a)に示す橋桁における、支持桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のA−A’断面図であり、(c)は、(a)に示す橋桁における、中間桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のB−B’断面図である。 (a)は、図1(a)に示す橋桁において、Cで囲んだ、支持桁と中間桁の連結部分を示す断面図であり、(b)は、(a)に示す支持桁と中間桁が橋軸方向にそれぞれ伸びた場合の連結部分を示す断面図である。 (a)は、本発明の第2実施形態である橋桁を用いた橋梁を示す側面図であり、(b)は、(a)に示す橋桁における、支持桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のA−A’断面図であり、(c)は、(a)に示す橋桁における、中間桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のB−B’断面図である。 (a)は、本発明の第3実施形態である橋桁を用いた橋梁を示す側面図であり、(b)は、(a)に示す橋桁における、支持桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のA−A’断面図である。 (a)は、本発明の第4実施形態である橋桁を用いた橋梁を示す側面図であり、(b)は、(a)に示す橋桁における、支持桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のA−A’断面図である。 本発明の実施形態である橋桁の施工方法を示すフローチャートである。 第1実施形態の橋桁の施工方法における工程を説明するための説明図である。 第4実施形態の橋桁の施工方法における工程を説明するための説明図である。 (a)は、単純桁橋構造の橋梁における、1本の橋桁を橋台に架設する場合にクレーン中心のモーメントを説明するための図であり、(b)は、第1実施形態の橋桁における、第2の橋台側桁を架設する際にクレーン中心のモーメントを説明するための図であり、(c)は、第1実施形態の橋桁における、中間桁32を架設する際にクレーン中心のモーメントを説明するための図である。 (a)は、ポータルラーメン橋構造の橋梁における、1本の橋桁を橋台に架設する場合にクレーン中心のモーメントを説明するための図であり、(b)は、第4実施形態の橋桁における、第2の橋台側桁31bを架設する際にクレーン中心のモーメントを説明するための図であり、(c)は、第4実施形態の橋桁における、中間桁32を架設する際にクレーン中心のモーメントを説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の実施の形態では、直橋の橋梁に用いる橋桁について説明するが、本発明の橋桁は、斜橋にも適用することができる。ここで、直橋とは、橋台上に設けられる支承の位置や橋台に橋桁を剛結する位置を橋梁の幅方向(例えば、河川の長さ方向)に結ぶ支承線と橋軸とが、水平方向に直交する橋梁をいい、斜橋とは、支承線と橋軸とが水平方向に斜角に交わる橋梁をいう。本発明の橋桁を斜橋に適用する場合において、異なる構成については、適宜説明する。
図1(a)は、本発明の第1実施形態である橋桁を用いた橋梁を示す側面図である。同図(a)では、左右方向が橋軸方向になり、紙面と直交する方向が橋軸直角方向になる。なお、直橋の場合には、橋軸直角方向と支承線が延びる方向は同じになるが、斜橋の場合には、橋軸直角方向と支承線が延びる方向は異なる。
図1(a)に示すように、橋梁1は、橋軸方向両端側にそれぞれ設けられた一対の橋台2と、一対の橋台2に架設された橋桁3を備えている。橋梁1は、橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台2間を単径間として架け渡される、単径間の橋梁である。また、本実施形態の橋桁を用いた橋梁1は、橋桁3が2つの支承で支持される単純桁橋構造である。なお、図面を簡略化するため、橋桁3上に設けられる、舗装部や地覆、高欄等は、省略している。
橋台2は、上側部分における橋軸方向外側にパラペット部2aが形成され、パラペット部2aよりも橋軸方向内側に支持部2bが形成されている。支持部2b上には、支承21が設けられている。
橋桁3は、プレストレスコンクリート製の主桁を橋軸方向に連結させたものであり、主桁として、第1の橋台側桁31aと、第2の橋台側桁31bと、中間桁32を備えている。第1の橋台側桁31aは、一対の橋台2のうちの一方(図1(a)では左側に配置された橋台2)に架設され、第2の橋台側桁31bは、一対の橋台2のうちの他方(図1(a)では右側に配置された橋台2)に架設されている。第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bは、支持桁31を構成するものである。以下、第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bを区別することなく、支持桁31と称することがある。支持桁31と中間桁32は、後述するように、橋軸直角方向にもそれぞれ複数配置されている。
支持桁31と中間桁32は、プレテンション方式によって1次PC鋼材が配設されたものであり、主に、反力台等のプレテンション方式を実施する所定の設備を備えた工場で製作される。具体的には、橋軸方向になる長手方向に所定の間隔をあけて設置された一対の反力台間に1次PC鋼材を配置し、1次PC鋼材の両端をジャッキ等で引っ張り、1次PC鋼材を緊張させる。1次PC鋼材を緊張させた状態で、鉄筋の組立、型枠組立、コンクリートの打設、養生を行い、コンクリ―トが硬化した後に、1次PC鋼材の緊張力を開放して製作が完了する。工場で製作された支持桁31と中間桁32は、ポールトレーラ等に載せられて橋梁1の架設現場まで運搬される。なお、支持桁31と中間桁32は、架設現場近くに設けた製作ヤード等で製作してもよい。
支持桁31は、橋軸方向における外側部分が橋台2上の支承21に支持されるものである。支持桁31は、橋軸方向内側の端部に、その下側部分が橋軸方向内側に突出する下側突出部311が形成されている。また、支持桁31には、支承21に支持される部分に横桁316が設けられている。
中間桁32は、橋軸方向における一方の端部(図1(a)では左側の端部)が第1の橋台側桁31aに支持され、他方の端部(図1(a)では右側の端部)が第2の橋台側桁31bに支持されている。中間桁32の、橋軸方向の両端部には、その上側部分が橋軸方向外側に突出する上側突出部321がそれぞれ形成されている。また、中間桁32には、橋軸方向において所定の間隔をあけて2つの横桁326が形成されている。なお、支持桁31と中間桁32の連結部分は、強度が弱くなりやすい。このため、橋台2から支間長の2割程度離れた、断面力の小さい箇所を、支持桁31と中間桁32の連結部分にすることが好ましい。
橋桁3は、支持桁31と中間桁32が連結されることで一体化される。図1(a)に示すように、この一体化された橋桁3の橋軸方向両端部分がそれぞれ支承21に支持された状態では、橋桁3全体で、橋桁3自身の荷重、図示しない地覆や高欄等の橋面工の荷重、あるいは自動車等の活荷重を受ける。このため、橋桁3には、その下側部分に引張応力が生じ、特に、橋軸方向の中央部分における下側部分に生じる引張応力が大きくなる。この結果、中間桁32は、その下側部分に強い引張応力が生じ、支持桁31は、その下側部分に引張応力が生じやすい。一方、詳細は後述するが、支持桁31と中間桁32を連結して橋桁3を一体化するには、まず、支承21を介して橋台2に支持された支持桁31における橋軸方向の外側部分をそれぞれ橋台2に仮固定し、支持桁31を橋台2に架設する。次いで、橋台2に架設された支持桁31に中間桁32を支持させた後、支持桁31と中間桁32を所定の連結手段で連結することで橋桁3が一体化される。支持桁31と中間桁32を連結し橋桁3を一体化するまでは、支持桁31には、支持桁31自身の荷重と支持する中間桁32の荷重によって、橋軸方向における内側の先端部分に鉛直方向の力がかかる。このため、支持桁31は、上側部分に生じる引張応力が大きくなる。一方、中間桁32は、橋桁3を一体化する前でも、橋軸方向における両端部分が支持桁31にそれぞれ支持されるため、中間桁32の下側部分に生じる引張応力が大きくなる。
図1(b)および同図(c)を用いて、橋桁3における、支持桁31が橋軸直角方向に複数配置される部分と、中間桁32が直軸直角方向に複数配置される部分を説明する。同図(b)は、同図(a)に示す橋桁における、支持桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のA−A’断面図であり、同図(c)は、同図(a)に示す橋桁における、中間桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のB−B’断面図である。同図(b)および同図(c)においては、左右方向が橋軸直角方向になる。
図1(b)および同図(c)に示すように、支持桁31と中間桁32は、同一形状のスラブ桁であり、舗装部等が上面に形成される上床版部312,322と、上床版部312,322の橋軸直角方向両端部からそれぞれ下方に延びるウエブ部313,323と、ウエブ部313,323それぞれの下端部を連結する下床版部314,324を有している。上床版部312,322、ウエブ部313,323、および下床版部314,324はコンクリート製であり、これらで囲まれた空間には、軽量化のため、発泡スチロールが充填された充填部315,325が形成されている。また、橋軸直角方向にそれぞれ複数配置された支持桁31と中間桁32は、それぞれの間に所定の間隔を有し、この間隔それぞれには、橋桁3における橋軸方向の全長に延在した間詰めコンクリート33が設けられている。間詰めコンクリート33は、橋軸直角方向にそれぞれ隣合う、支持桁31どうし、および中間桁32どうしをそれぞれ連結している。
支持桁31と中間桁32には、上述したプレテンション方式によって、橋軸方向に延びる1次PC鋼材5aが複数配設されている。なお、1次PC鋼材5aには、PC鋼線、PC鋼棒、PC鋼より線等が用いられる。
図1(b)に示すように、支持桁31は、上床版部312と下床版部314に1次PC鋼材5aが多数配設されている。特に、上床版部312には、下床版部314に配設された1次PC鋼材5aよりも多くの1次PC鋼材5aが配設されている。
これらによって、支持桁31は、下床版部314に強い圧縮力がかけられ、上床版部312には、下床版部314よりもさらに強い圧縮力がかけられている。上述したように、支持桁31は、橋桁3が一体化されるまでは上側部分に引張応力が生じるが、上床版部312に1次PC鋼材5aが配設されているため、支持桁31の上側部分に十分な圧縮力をかけることができる。また、1次PC鋼材5aによって支持桁31の上側部分に十分な圧縮力をかけることで、後述する、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材5bによる上床版部312の補強を少なくすることができ、この結果、コスト面や品質面で不利な、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材の使用量を抑えることができる。また、支持桁31は、橋桁3が一体化された後は下側部分に引張応力が生じやすいが、1次PC鋼材5aによって下床版部314に圧縮力がかけられているため、支持桁31に生じる引張応力を抑制することができる。なお、上床版部312と下床版部314に配設する1次PC鋼材5aの量は、必要に応じて調整することができる。
一方、図1(c)に示すように、中間桁32は、下床版部324に集中して1次PC鋼材5aが多数配設されている。これによって、中間桁32は、下床版部324に強い圧縮力がかけられている。上述したように、中間桁32は、橋桁3が一体化されるまでも一体化された後も下側部分に引張応力が生じるため、下床版部324に最も大きな引張応力が生じる。中間桁32は、1次PC鋼材5aによって下床版部324に強い圧縮力がかけられているため、中間桁32に生じる引張応力を抑制することができる。また、後述する、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材5bによる下床版部324の補強を少なくすることができ、この結果、コスト面や品質面で不利なポストテンション方式を用いた2次PC鋼材の使用量を抑えることができる。なお、中間桁32は、上床版部322にも1次PC鋼材5aが少数配設されているが、必要に応じて配置本数を増減させることができる。
支持桁31および中間桁32に配設された1次PC鋼材5aのうちの一部について、部分的にシースに被覆された状態で配設してもよい。シースに被覆された部分は、1次PC鋼材5aとコンクリートが付着しないため、1次PC鋼材5aによる圧縮力が弱まる。このため、1次PC鋼材5aにおけるシースで被覆される部分を適宜設けることによって、支持桁31および中間桁32にかかる圧縮力を調整する、いわゆるボンドコントロールを行うことができる。
橋軸直角方向に隣り合う、支持桁31間と中間桁32間にそれぞれ設けられた間詰めコンクリート33内には、2次PC鋼材5bが、ポストテンション方式によってそれぞれ配設されている。本実施形態においては、2次PC鋼材5bは、上下方向に並べて、それぞれ3本づつ配設されている。図1(a)に示すように、これら2次PC鋼材5bは、橋桁3における橋軸方向の全長にわたって延在したものである。なお、橋桁3の全長が長い場合には、途中までで緊張し、所定の接続部材(カップラ−)を用いて、2次PC鋼材5bを橋軸方向に接続(カップリング)させてもよい。
また、これら2次PC鋼材5bは、アフターボンド鋼材(ポリエチレン管で被覆されたPC鋼より線に、遅延硬化型のエポキシ樹脂をグラウト材として予め充填したもの)である。2次PC鋼材5bは、間詰めコンクリート33が打設される空間に予め配置され、打設された間詰めコンクリート33が硬化した後に、橋軸方向に緊張させ、橋桁3の橋軸方向における両端部に、図示しない定着具でそれぞれ固定される。その後、グラウト材が硬化することで、間詰めコンクリート33と2次PC鋼材5bが一体化する。なお、2次PC鋼材5bは、間詰めコンクリート33が打設される空間に予め配置されたシースに、PC鋼より線等を挿入し、次いで橋軸方向に緊張させた状態で橋桁3の橋軸方向における両端部にそれぞれ固定した後、シース内にグラウト材を注入するものであってもよい。ただし、2次PC鋼材5bとして、アフターボンド鋼材を用いた方が、摩擦力を低減できる点で好ましい。
図1(a)、同図(b)、および同図(c)に示すように、2次PC鋼材5bは、橋軸直角方向に隣合う支持桁31間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣合う中間桁32間に配設された部分よりも上側に位置している。
ここで、橋軸直角方向に複数配置された、支持桁31と中間桁32は、間詰めコンクリート33の付着力と、後述する横締めPC鋼材5cの緊張力によって、間詰めコンクリート33とそれぞれ一体化されている。このため、支持桁31は、間詰めコンクリート33内の上側に配設された2次PC鋼材5bによって上側部分に圧縮力がかかり、支持桁31の上側部分に生じる引張応力を効率的に抑制することができる。また、同図(a)に示すように、2次PC鋼材5bは、橋軸直角方向に隣合う支持桁31間に配設された部分が、中間桁32側から橋台2側に向けて上方に傾斜した状態で配設されている。このため、中間桁32と連結され橋桁3が一体化された後に引張応力が生じる、支持桁31の下側部分の補強にも寄与しつつ、支持桁31の上側部分を効率的に補強することができる。中間桁32は、間詰めコンクリート33内の下側に配設された2次PC鋼材5bによって下床版部324に圧縮力がかかり、下床版部324に生じる引張応力を効率的に抑制することができる。さらに、2次PC鋼材5bによって、橋桁3の全長にわたって、圧縮力をかけることができる。
図1(b)および同図(c)に示すように、支持桁31と中間桁32には、橋軸直角方向に延在した横締めPC鋼材5cがポストテンション方式によってそれぞれ配設されている。これら横締めPC鋼材5cは、支持桁31と中間桁32それぞれの橋軸方向における形成位置を図1(a)に示す横桁316,326に、橋軸直角方向に延在するように配設されている。図1(b)および同図(c)に示すように、本実施形態においては、横締めPC鋼材5cは、上下方向に所定の間隔をあけて配設されている。なお、橋梁1が斜橋の場合には、横締めPC鋼材5cは、橋軸直角方向ではなく、支承線が延びる方向に延在するものである。
横締めPC鋼材5cには、PC鋼より線が用いられる。横締めPC鋼材5cは、支持桁31、中間桁32、および間詰めコンクリート33内に予め配置されたシースに挿入されて橋桁3の橋軸直角方向全体に通された後、橋軸直角方向に引っ張られることで緊張した状態になる。この緊張した状態で、横締めPC鋼材5cは、橋軸直角方向の両端部が、支持桁31および中間桁32の、それぞれの横桁316,326に、くさび方式の定着具51によってそれぞれ固定される。その後、シース内にグラウト材が注入され、このグラウト材が硬化することで、橋軸直角方向にそれぞれ複数配置された、支持桁31および中間桁32と、間詰めコンクリート33とのそれぞれの一体化が強化される。
次に、図2を用いて、支持桁31と中間桁32の連結構造について説明する。
図2(a)は、図1(a)に示す橋桁において、Cで囲んだ、支持桁と中間桁の連結部分を示す断面図であり、図2(b)は、同図(a)に示す支持桁と中間桁が橋軸方向にそれぞれ伸びた場合の連結部分を示す断面図である。なお、同図(a)および同図(b)においては、左右方向が橋軸方向になる。また、図面を簡略化するため、1次PC鋼材5aは省略している。
図2(a)および同図(b)に示すように、支持桁31の橋軸方向における中間桁32側の端部には、下側の略半分が橋軸方向に突出する下側突出部311が形成されている。下側突出部311には、充填部315が形成されておらず、全てコンクリートで構成されている。下側突出部311には、上下方向に貫通する貫通孔311aが形成され、この貫通孔311aの下端部分には定着ナット6bが埋め込まれ、定着ナット6bの上側には定着プレート6cが埋め込まれている。定着ナット6bや定着プレート6cは亜鉛メッキやエポキシ樹脂塗装などの防錆処理を行うことが好ましい。
一方、中間桁32の橋軸方向における支持桁31側の端部には、上側の略半分が橋軸方向に突出する上側突出部321が形成されている。上側突出部321も、下側突出部311と同様に、充填部315が形成されておらず、全てコンクリートで構成されている。また、上側突出部321には、橋軸方向に延在する長孔が上下方向に貫通した貫通長孔321aが形成され、貫通長孔321aの上部に、逆台形錐形状のざぐり部321bが形成されている。
中間桁32は、上側突出部321が、支持桁31の下側突出部311に載置され、支持桁31と中間桁32は、合決状に接ぎ合わされている。これによって、中間桁32は、支持桁31に安定した状態で支持されている。また、中間桁32の上側突出部321と支持桁31との間、および支持桁31の下側突出部311と中間桁32との間に、橋軸方向の隙間Cが設けられている。上側突出部321の貫通長孔321aと下側突出部311の貫通孔311aには、連結PC鋼棒6aが挿通され、連結PC鋼棒6aの下端は、下側突出部311に埋め込まれた定着ナット6bに取り付けられている。連結PC鋼棒6aは、エポキシ樹脂等による防錆処置を施すことが好ましい。なお、貫通孔311aは、連結PC鋼棒6a配置後に充填される無収縮モルタル等で塞がれている。また、ざぐり部321b内に位置する連結PC鋼棒6aの上端部分に、定着プレート6cと定着ナット6bが取り付けられ、下側突出部311と上側突出部321が固定されている。なお、貫通長孔321aやざくり部321bも、連結PC鋼棒6a配置後に充填される、無収縮モルタルまたはグラウト材で塞がれている。同様に中間桁32の上側突出部321と支持桁31との隙間Cも、無収縮モルタルまたはエポキシ樹脂が充填されている。なお、支持桁31の下側突出部311と中間桁32との隙間Cにも、無収縮モルタルまたはエポキシ樹脂を充填してもよい。
ここで、支持桁31と中間桁32は、気温の変化によって橋軸方向の長さが伸縮する。中間桁32の上側突出部321と支持桁31との隙間C、および支持桁31の下側突出部311と中間桁32との隙間Cを有しているため、支持桁31と中間桁32を、橋軸方向にそれぞれ相対移動させることできる。これによって、支持桁31と中間桁32のそれぞれの橋軸方向の長さが伸縮した場合であっても、支持桁31と中間桁32を容易に連結することができる。なお、貫通長孔321aは、橋軸方向に長い長孔で形成されているため、上側突出部321の貫通長孔321aと下側突出部311の貫通孔311aに連結PC鋼棒6aを挿通した状態で、支持桁31と中間桁32を、橋軸方向にそれぞれ相対移動させることができる。
図2(a)は、支持桁31と中間桁32の橋軸方向の長さが縮む、冬場等の気温が低い時期に橋梁1を架設したときの、支持桁31と中間桁32の連結状態を示している。一方、同図(b)は、支持桁31と中間桁32の橋軸方向の長さが伸びる、夏場等の気温が高い時期に橋梁1を架設したときの、支持桁31と中間桁32の連結状態を示している。
続いて、本発明の他の実施形態にかかる橋桁3について説明する。以下の説明では、これまで説明したきた第1実施形態の橋桁3との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略することがある。また、これまで説明した構成要素と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明し、または説明を省略することがある。
初めに、第2実施形態の橋桁3について説明する。第1実施形態の橋桁3は、主桁がスラブ桁であるのに対し、第2実施形態の橋桁3は、主桁がT桁である点が相違する。この相違により、1次PC鋼材5a、2次PC鋼材5b、および横締めPC鋼材5cを配設する位置等も異なっている。
図3(a)は、本発明の第2実施形態である橋桁を用いた橋梁を示す側面図である。図3(a)では、左右方向が橋軸方向になる。同図(b)は、同図(a)に示す橋桁における、支持桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のA−A’断面図であり、同図(c)は、同図(a)に示す橋桁における、中間桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のB−B’断面図である。同図(b)および同図(c)においては、左右方向が橋軸直角方向になる。
図3(a)に示すように、本発明の第2実施形態である橋桁3も、プレストレスコンクリート製の主桁を橋軸方向に連結させたものであり、主桁として、プレテンション方式によって1次PC鋼材が配設された、支持桁31と中間桁32を備えている。支持桁31は、第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bからなるものである。
図3(b)および同図(c)に示すように、支持桁31と中間桁32は、同一形状のT桁であり、舗装部等が上面に形成される上床版部312,322と、上床版部312,322の橋軸直角方向中央部から下方に延びるウエブ部313,323を有している。支持桁31と中間桁32は、それぞれの上床版部312間に間隔をあけて橋軸直角方向に複数配置されている。上床版部312,322間の間隔それぞれには、橋桁3における橋軸方向の全長に延在した間詰めコンクリート33が設けられ、橋軸直角方向にそれぞれ隣合う、支持桁31どうし、および中間桁32どうしをそれぞれ連結している。支持桁31と中間桁32には、プレテンション方式によって、橋軸方向に略水平に延びる1次PC鋼材5aが複数配設されている。
図3(b)に示すように、支持桁31は、上床版部312と、ウエブ部313の下側部分に1次PC鋼材5aが多数配設されている。特に、上床版部312には、ウエブ部313の下側部分に配設された1次PC鋼材5aよりも多くの1次PC鋼材5aが配設されている。
このため、支持桁31は、ウエブ部313の下側部分に強い圧縮力がかけられ、橋桁3が一体化された後に生じやすい、ウエブ部313の下側部分の引張応力を抑制している。また、上床版部312には、下床版部314よりもさらに強い圧縮力がかけられ、橋桁3が一体化されるまでに上床版部312に生じる引張応力を抑制している。一方、図3(c)に示すように、中間桁32は、ウエブ部323の下側部分に集中して1次PC鋼材5aが多数配設されている。なお、中間桁32は、上床版部322にも1次PC鋼材5aが少数配設されているが、必要に応じて配置本数を増減させることができる。
次に、横桁316,326と横締めPC鋼材5cについて説明する。図3(b)に示すように、支持桁31に設けられる横桁316は、橋軸直角方向に複数配置された支持桁31において、橋軸方向に隣合う支持桁31のウエブ部313それぞれの間を塞ぐように、橋軸直角方向一方側のウエブ部313から他方側のウエブ部313にかけて延在している。橋軸直角方向に複数配置された支持桁31の上床版部312と、橋軸直角方向に複数配置された支持桁31間に形成された間詰めコンクリート33には、橋軸直角方向に貫通した横締めPC鋼材5cがポストテンション方式によって配設されている。この横締めPC鋼材5cによって、上床版部312と間詰めコンクリート33が橋軸直角方向に連結されている。また、横締めPC鋼材5cは、ウエブ部313と横桁316との上下方向における略中間部分を貫通して橋軸直角方向に延在している。この横締めPC鋼材5cによって、橋軸直角方向に複数配置された支持桁31のウエブ部313と間詰めコンクリート33が橋軸直角方向に連結されている。橋軸直角方向における両端側に設けられた支持桁31には、定着具51と、横締めPC鋼材5cの、橋軸直角方向の両端部分に突出した端部とを覆う端部横桁316aが形成されている。
図3(c)に示すように、橋軸直角方向に複数配置された中間桁32間にも、支持桁31間に形成された、横桁316および端部横桁316aと同様の、横桁326および端部横桁326aが形成されている。橋軸直角方向に複数配置された中間桁32の、上床版部322と間詰めコンクリート33に、橋軸直角方向に延在した横締めPC鋼材5cが設けられている。また、橋軸直角方向に複数配置された、中間桁32のウエブ部323と横桁326には、橋軸直角方向に延在した横締めPC鋼材5cが、上下方向に所定間隔をあけて設けられている。なお、橋梁1が斜橋の場合には、横桁316,326と横締めPC鋼材5cが延在する方向は、橋軸直角方向ではなく、支承線が延びる方向になる。
図3(a)、同図(b)および同図(c)に示すように、橋軸直角方向に隣合う、支持桁31のウエブ部313間、および中間桁32のウエブ部323間には、それぞれ橋軸方向に延在した複数の2次PC鋼材5bが配置されている。これら2次PC鋼材5bは、同図(b)に示すように、支持桁31間に設けられた横桁316の上側部分を貫通し、同図(c)に示すように、中間桁32間に設けられた横桁326の下側部分を貫通している。この結果、図3(a)に示すように、2次PC鋼材5bは、第1実施形態と同様に、橋軸直角方向に隣合う支持桁31間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣合う中間桁32間に配設された部分よりも上側に位置している。また、2次PC鋼材5bは、橋軸直角方向に隣合う支持桁31間に配設された部分が、中間桁32側から橋台2側に向けて上方に傾斜した状態で配設されている。
なお、2次PC鋼材5bには、エポキシ粉体塗装が施された防食鋼材を用いるとよい。また、2次PC鋼材5bは、橋軸方向において、横桁316,326の部分がシースで保持され、その他の部分は外部に露出するため、2次PC鋼材5bを橋軸方向に緊張させる際に、摩擦による、緊張力の損出を抑えることができる。なお、2次PC鋼材5bは、支持桁31間に形成された間詰めコンクリート33内に配置してもよい。
次いで、第3実施形態の橋桁3について説明する。第3実施形態の橋桁3は、ポータルラーメン橋(門型ラーメン橋)構造の橋梁に用いられる点が、第1実施形態および第2実施形態と異なる。なお、主桁は、第1実施形態と同じ、スラブ桁である。
図4(a)は、本発明の第3実施形態である橋桁を用いた橋梁を示す側面図である。図4(a)では、左右方向が橋軸方向になる。同図(b)は、同図(a)に示す橋桁における、支持桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のA−A’断面図である。同図(b)においては、左右方向が橋軸直角方向になる。
図4(a)に示すように、橋梁1は、支承を用いないポータルラーメン橋構造であり、第1の橋台側桁31aが、一対の橋台2のうちの一方(図4(a)では左側に配置された橋台2)に架設され、第2の橋台側桁31bが、一対の橋台2のうちの他方(図4(a)では右側に配置された橋台2)に架設されている。橋台2の上面は平面状に形成され、この橋台2の上面に、第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bからなる支持桁31が載置され、PC鋼棒5dによって支持桁31が橋台2に剛結されている。支持桁31は、橋軸方向において中央部分よりも外側にやや寄った部分が橋台2に剛結され、橋台2よりも橋軸方向外側に所定寸法突き出た状態になっている。橋台2にそれぞれ剛結された支持桁31に、中間桁32が支持されている。なお、中間桁32は、図1(c)に示す、第1実施形態の中間桁と略同様の構成であるため、説明および図示は省略する。
支持桁31は橋台2に剛結されているため、支持桁31と中間桁32が連結されて一体化される前であっても一体化された後であっても、支持桁31には、橋軸方向内側の先端部分に鉛直方向の力がかかる。このため、支持桁31には、上床版部312に最も大きな引張応力が生じる。
図4(b)に示すように、支持桁31は、上床版部312に1次PC鋼材5aが集中して配設されている。これによって、支持桁31は、上床版部312に十分な圧縮力がかけられ、支持桁31に生じる引張応力を抑制することができる。また、1次PC鋼材5aによって圧縮力をかけている分、2次PC鋼材5bの使用量を抑えることができる。なお、支持桁31は、下床版部314にも1次PC鋼材5aが少数配設されているが、必要に応じて配置本数を増減させることができる。
また、支持桁31は、上床版部312において、橋軸方向における橋台2上に位置する部分に最も強い引張応力が生じる。このため、図4(a)および同図(b)に示すように、橋軸直角方向に隣合う支持桁31間に配設された2次PC鋼材5bは、橋台2上が高くなるように、橋軸方向に屈曲させて配設している。このため、最も強い引張応力が生じる橋台2上の部分を効果的に補強することができる。なお、橋軸直角方向に隣合う支持桁31間に配設された2次PC鋼材5bは、橋台2上が高くなるように、橋軸方向に湾曲させて配設してもよい。
次いで、第4実施形態の橋桁3について説明する。第4実施形態の橋桁3は、第3実施形態と同様に、ポータルラーメン橋構造の橋梁に用いられるが、主桁がT桁である点が、第3実施形態と異なる。
図5(a)は、本発明の第4実施形態である橋桁を用いた橋梁を示す側面図である。同図(a)では、左右方向が橋軸方向になる。同図(b)は、同図(a)に示す橋桁における、支持桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のA−A’断面図である。同図(b)においては、左右方向が橋軸直角方向になる。
図5(a)に示すように、橋梁1は、ポータルラーメン橋構造であり、第3実施形態と同様に、一対の支持桁31が、橋台2にそれぞれ剛結されている。橋台2にそれぞれ剛結された支持桁31に、中間桁32が支持されている。なお、中間桁32は、図3(c)に示す、第2実施形態の中間桁と略同様の構成であるため、説明および図示は省略する。
第3実施形態と同様に、支持桁31には、上床版部312に最も大きな引張応力が生じるため、図5(b)に示すように、支持桁31は、上床版部312に1次PC鋼材5aが集中して配設されている。また、支持桁31は、上床版部312において、橋軸方向における橋台2上に位置する部分に最も強い引張応力が生じる。このため、図5(a)および同図(b)に示すように、橋軸直角方向に隣合う支持桁31間に配設された2次PC鋼材5bは、橋台2上が高くなるように、橋軸方向に屈曲させて配設している。
次いで、これまで説明してきた図1および図2も参照しつつ、図6および図7を用いて、本発明の第1実施形態である橋桁3の施工方法を説明する。
図6は、本発明の実施形態である橋桁の施工方法を示すフローチャートである。図7は、第1実施形態の橋桁の施工方法における工程を説明するための説明図である。
図6に示すように、初めに、支持桁用意工程を実施する(ステップS1)。支持桁用意工程では、図1(b)に示すように、上床版部312と下床版部314に1次PC鋼材5aが集中して配設された、第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bからなる支持桁31を工場でそれぞれ複数製作し、橋梁1の架設現場まで運搬する。なお、第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bを、架設現場近くの製作ヤードで製作し、架設現場まで運搬してもよい。
次に、第1の橋台側桁31aを、一対の橋台2のうちの一方に架設し、第2の橋台側桁31bを、一対の橋台2のうちの他方に架設する支持桁架設工程を実施する(ステップS2)。支持桁架設工程では、図7(a)に示すように、一対の橋台2の支持部2bに支承21と、ジャッキからなる仮受部材22をそれぞれセットする。セットされた支承21と仮受部材22上に、第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bをクレーン等を用いてそれぞれ架設する。なお、橋台2は、パラペット部2aが形成されていない状態であり、仮受部材22は、橋台2の支持部2b上における、橋軸方向内側の端部部分にセットする。次いで、第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bそれぞれの橋軸方向外側部分に、PC鋼棒や溝型鋼等からなる仮固定部材23を配置し、第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bそれぞれの橋軸方向外側部分を橋台2に仮固定する。第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bは、自身の荷重や後の工程で支持する中間桁32の荷重によって橋軸方向の内側部分に鉛直方向の力がかかるが、仮固定部材23によって橋台2に仮固定することで、第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bの姿勢が維持される。なお、第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bのうち少なくとも一方を、仮固定部材23による仮固定に代えて、カウンターウェイトによる荷重をかけることによって姿勢を維持してもよい。これら第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bは、橋軸直角方向に所定間隔をあけて橋台2に複数架設する。
次に、中間桁用意工程を実施する(ステップS3)。中間桁用意工程では、図1(c)に示すように、下床版部324に1次PC鋼材5aが集中して配設された中間桁32を工場や製作ヤードで複数製作し、橋梁1の架設現場まで運搬する。なお、中間桁用意工程は、支持桁用意工程より前に行ってもよいし、同時に行ってもよい。また、支持桁架設工程と並行して行ってもよい。次いで、クレーン等で吊り上げ、図7(b)に示すように、用意した中間桁32を、その橋軸方向における一端側を第1の橋台側桁31aに支持させ、他端側を第2の橋台側桁31bに支持させて中間桁32を架設する中間桁架設工程を実施する(ステップS4)。なお、第1の橋台側桁31aおよび第2の橋台側桁31bにおける橋軸方向内側端部に形成された下側突出部311上に、エポキシ樹脂系接着剤を塗布し、その上に中間桁32の上側突出部321を架設するとよい。中間桁32は、橋軸直角方向に所定間隔をあけて複数設けられた第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bにそれぞれ架設される。中間桁架設工程までは、第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bには、上床版部312に強い引張応力が生じ、中間桁32には、下床版部314に強い引張応力が生じている。なお、中間桁架設工程では、橋台2にそれぞれ架設された、第1の橋台側桁31aおよび第2の橋台側桁31bが、中間桁32を設置する受け台として使用できるため、大規模な支保工設備や仮支柱を不要にすることができる。
次いで、図6に示すように、第1の橋台側桁31aに中間桁32の一端側を連結するとともに第2の橋台側桁31bに中間桁32の他端側を連結する連結工程を実施する(ステップS5)。連結工程では、図2に連結状態を示すように、中間桁32の貫通長孔321aと支持桁31の貫通孔311aに、連結PC鋼棒6aを挿通し、この連結PC鋼棒6aの下端を、下側突出部311に予め設けられた定着ナット6bに取り付ける。次いで、上側突出部321のざぐり部321bに突出する、連結PC鋼棒6aの上端部に、定着プレート6cと定着ナット6bを取り付け、支持桁31の下側突出部311と中間桁32の上側突出部321を固定する。中間桁32は、この固定作業が終わるまではクレーン等で吊っておく。
次に、中間桁32の上側突出部321と支持桁31との隙間Cには、無収縮モルタルまたはエポキシ樹脂を充填する。また、貫通長孔321aには、無収縮モルタルまたはグラウト材を充填し、ざぐり部321bには、無収縮モルタルまたはコンクリートを充填する。この連結工程によれば、主桁上から作業を行うことができ、吊り足場等を設けない場合であっても、実施することができる。なお、第1の橋台側桁31aに中間桁32の一端側を連結するタイミングと、第2の橋台側桁31bに中間桁32の他端側を連結するタイミングは、同じであってもよいし異なってもよい。連結工程を実施した後に、仮固定部材23と仮受部材22を撤去する。連結工程が完了すると、第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bには、その下側部分に引張応力が生じる。
次いで、図6に示すように、2次PC鋼材配置工程を実施する(ステップS6)。2次PC鋼材配置工程では、間詰めコンクリート33が設けられる部分の底に、図示しない間詰めコンクリート用の埋設型枠をセットした後、図1にその配置状態を示すように、2次PC鋼材5bを橋軸方向に延在する状態で配置する。また、2次PC鋼材5bは、橋軸直角方向に隣り合う支持桁31間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣り合う中間桁32間に配設された部分よりも上側に位置し、かつ、中間桁32側から橋台2側に向けて上方に傾斜させた状態で配置する。
次に、図6に示すように、コンクリート打設工程を実施する(ステップS7)。コンクリート打設工程では、橋軸直角方向に複数配置された支持桁31と中間桁32の、それぞれの間に間詰めコンクリートを打設し、間詰めコンクリート33を形成する。
次いで、横締めPC鋼材5cを用いて橋軸直角方向連結工程を実施する(ステップS8)。橋軸直角方向連結工程は、図1(b)および同図(c)に横締めPC鋼材5cの配置状態を示すように、支持桁31と中間桁32における、横桁316,317が設けられた箇所それぞれに、横締めPC鋼材5cを橋軸直角方向に貫通させ、横締めPC鋼材5cを橋軸直角方向に緊張させる。次に、横締めPC鋼材5cを緊張させた状態で、横締めPC鋼材5cの橋軸直角方向の両端部に定着具51を取り付けることによって、橋軸直角方向に複数配置された、支持桁31と中間桁32を、間詰めコンクリート33を介してそれぞれ連結する。
次に、図6に示すように、2次PC鋼材緊張工程を実施する(ステップS9)。2次PC鋼材緊張工程では、間詰めコンクリート33内に配設された2次PC鋼材5bを橋軸方向に緊張させた状態で、図1(a)に示す橋桁3の橋軸方向両端部に、図示しない定着具で固定する。図7(c)は、2次PC鋼材緊張工程を実施した状態を示している。最後に、図7(d)に示すように、橋台2のパラペット部2aを打設する。
なお、上述の工程によって橋桁3の施工が完了した後、橋桁3上に、舗装部、地覆、伸縮装置、高欄等の橋面工と、落橋防止工等の付属物を施工して、橋梁1の施工が完了する。
続いて、これまで説明してきた図5も参照しつつ、図6および図8を用いて、本発明の第4実施形態における橋桁3の施工方法について説明する。以下の説明では、これまで説明してきた、第1実施形態における橋桁3の施工方法との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略することがある。図8は、第4実施形態の橋桁の施工方法における工程を説明するための説明図である。
第4実施形態における橋桁3の施工方法では、第1実施形態における橋桁3の施工方法と略同様の方法により、図6に示す、支持桁用意工程(ステップS1)を実施した後、支持桁架設を実施する(ステップS2)。支持桁架設工程では、一対の橋台2の上面にエポキシ樹脂系接着剤を塗布した後、クレーン等を用い、一対の橋台2のうちの一方の上面に第1の橋台側桁31aを架設し、一対の橋台2のうちの他方の上面に第2の橋台側桁31bを架設する。次いで、図8(a)に示すように、PC鋼棒5dによって、第1の橋台側桁31aを一対の橋台2のうちの一方に剛結し、第2の橋台側桁31bを一対の橋台2のうちの他方に剛結する。
次に、第1実施形態における橋桁3の施工方法と略同様の方法により、中間桁用意工程(ステップS3)、中間桁架設工程(ステップS4)、連結工程(ステップS5)を実施した後、2次PC鋼材配置工程を実施する(ステップS6)。2次PC鋼材配置工程では、図5(a)に示す、支持桁31と中間桁32の、橋軸方向における横桁316,326を設ける位置それぞれに、横桁の型枠と鉄筋を配置する。次いで、この鉄筋によって2次PC鋼材5bを支持させる。図5(b)に2次PC鋼材5bの配置状態を示すように、支持桁31間に設けられた横桁316においては、2次PC鋼材5bを上側に支持させ、図3(c)に2次PC鋼材5bの配置状態を示すように、中間桁32間に設けられた横桁326においては、2次PC鋼材5bを下側に支持させる。
次いで、図6に示すように、コンクリート打設工程を実施する(ステップS7)。コンクリート打設工程では、間詰めコンクリート用の型枠をセットした後、この間詰めコンクリート用の型枠と上述した横桁の型枠にコンクリートを打設し、横桁316,326と間詰めコンクリート33を形成する。
次に、第1実施形態における橋桁3の施工方法と略同様の方法により、橋軸直角方向連結工程(ステップS8)と、2次PC鋼材緊張工程(ステップS9)を実施して、橋桁3の施工が完了する。図8(c)は、橋桁3の施工が完了した状態を示している。
なお、第2実施形態の橋桁の施工方法は、第1実施形態の橋桁の施工方法において、2次PC鋼材配置工程(ステップS6)とコンクリート打設工程(ステップS7)を、第4実施形態の橋桁の施工方法における工程に置き換えたものである。また、第3実施形態の橋桁の施工方法は、第4実施形態の橋桁の施工方法において、2次PC鋼材配置工程(ステップS6)とコンクリート打設工程(ステップS7)を、第1実施形態の橋桁の施工方法における工程に置き換えたものである。
次いで、支持桁31を橋台2に架設する際のクレーン中心のモーメントと、中間桁32を支持桁31に架設する際のクレーン中心のモーメントについて、橋桁が1本で構成されている場合と対比して説明する。
図9(a)は、単純桁橋構造の橋梁における、1本の橋桁を橋台に架設する場合にクレーン中心のモーメントを説明するための図である。同図(b)は、第1実施形態の橋桁における、第2の橋台側桁31bを架設する際にクレーン中心のモーメントを説明するための図であり、同図(c)は、第1実施形態の橋桁における、中間桁32を架設する際にクレーン中心のモーメントを説明するための図である。
図9(a)に示す橋桁3は1本で構成されており、橋桁3全体の重量W0を、1.0Wと規定し、橋桁3の全長になる長さL0を、1.0Lと規定する。一方の岸には、橋桁3を吊り上げるクレーン9が配置されている。クレーン9は、本体91と、伸縮自在なブーム92と、ワイヤ93を備えている。ブーム92は、ブーム基部92aが本体91に取り付けられ、ブーム先端92bにワイヤ93が取り付けられている。ワイヤ93は、橋桁3を吊下げるものである。クレーン9は、このクレーン9が配置された岸側の橋台2からブーム基部92aまでの水平方向の距離になる長さL2が、0.2Lになる位置に配置する。このクレーン9で、橋桁3を吊り上げ、一対の橋台2に架設する場合、ブーム基部92aからブーム先端92bまでの水平方向の距離になる長さL1は、長さL2(0.2L)と、長さL0の半分の長さL3(0.5L)を合わせた長さになり、長さL1は、0.7Lになる。1本の橋桁3を架設する場合の、クレーン9中心のモーメントは、0.7L×1.0W=0.7WLになる。
図9(b)および同図(c)に示す、橋桁3は、桁長が0.2Lの、第1の橋台側桁31aおよび第2の橋台側桁31bと、桁長が0.4Lの中間桁32を備えている。それぞれの重さは、桁長に応じて、第1の橋台側桁31aおよび第2の橋台側桁31bは0.2W、中間桁32は0.4Wとして計算する。
図9(b)に示すように、第2の橋台側桁31bを、クレーン9によって橋台2に架設する場合、ブーム基部92aからブーム先端92bまでの水平方向の距離になる長さL4は、長さL2(0.2L)と、長さL0から第2の橋台側桁31bの半分の長さを除いた長さL5(0.9L)を合わせた長さになり、長さL4は、1.1Lになる。第2の橋台側桁31bを架設する場合の、クレーン9中心のモーメントは、1.1L×0.2W=0.22WLになる。
なお、第1の橋台側桁31aを架設する場合の説明は省略するが、ブーム基部92aからブーム先端92bまでの水平方向の距離が、第2の橋台側桁31bを架設する場合よりも短くなる。このため、第1の橋台側桁31aを架設する場合の、クレーン9中心のモーメントは、第2の橋台側桁31bよりも小さくなる。
図9(c)に示すように、中間桁32を、クレーン9によって橋台2に架設する場合、ブーム基部92aからブーム先端92bまでの水平方向の距離になる長さL6は、長さL1と同じ0.7Lになる。中間桁32を架設する場合の、クレーン9中心のモーメントは、0.7L×0.6W=0.42WLになる。
なお、第2実施形態の橋桁においても、同じ計算式を用いることができ、クレーン9中心のモーメントは、第1実施形態と同じになる。
続いて、ポータルラーメン橋構造の橋梁における、橋桁を架設する場合のクレーン中心のモーメントについて説明する。以下の説明では、これまで説明した単純桁橋構造の橋梁の場合との相違点を中心に説明し、これまで説明した構成要素と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明を省略することがある。
図10(a)は、ポータルラーメン橋構造の橋梁における、1本の橋桁を橋台に架設する場合にクレーン中心のモーメントを説明するための図である。同図(b)は、第4実施形態の橋桁における、第2の橋台側桁31bを架設する際にクレーン中心のモーメントを説明するための図であり、同図(c)は、第4実施形態の橋桁における、中間桁32を架設する際にクレーン中心のモーメントを説明するための図である。
図10(a)に示す橋桁3は1本で構成されており、橋桁3全体の重量W0を1.2Wと規定し、橋桁3の全長になる長さL0を1.2Lと規定する。クレーン9は、このクレーン9が配置された岸側の橋台2上面における橋軸方向の中央部分からブーム基部92aまでの距離になる長さL2が、0.3Lになる位置に配置する。クレーン9で、橋桁3を吊り上げ、一対の橋台2に架設する場合、長さL1は、長さL2(0.3L)と、橋桁3の橋台2上面の橋軸方向中央部分から、橋桁3の橋軸方向中央までの水平方向の距離になる長さL3(0.5L)を合わせた長さになり、長さL1は0.8Lになる。1本の橋桁3を架設する場合の、クレーン9中心のモーメントは、0.8L×1.2W=0.96WLになる。
図10(b)および同図(c)に示す、橋桁3は、桁長が0.3Lの、第1の橋台側桁31aおよび第2の橋台側桁31bと、桁長が0.4Lの中間桁32を備えている。それぞれの重さは、桁長に応じて、第1の橋台側桁31aおよび第2の橋台側桁31bは0.3W、中間桁32は0.4Wとして計算する。第1の橋台側桁31aと第2の橋台側桁31bは、橋軸方向外側の端部から橋軸方向内側に0.1L寄った部分を、橋台2上面の橋軸方向の中央部分にそれぞれ架設する。
図10(b)に示すように、第2の橋台側桁31bを、クレーン9によって橋台2に架設する場合、長さL4は、長さL2(0.3L)と、長さL5を合わせた長さになる。長さL5は、第1の橋台側桁31aにおける、橋台2上面の橋軸方向中央部分よりも橋軸方向内側の部分の長さ(0.2L)と、中間桁32の桁長(0.6L)と、第2の橋台側桁31bの桁長の半分の長さ(0.15L)を合わせた長さになり、長さL5は0.95Lになる。このため、長さL4は1.25Lになる。この結果、第2の橋台側桁31bを架設する場合の、クレーン9中心のモーメントは、1.25L×0.3W=0.375WLになる。
図10(c)に示すように、中間桁32を、クレーン9によって橋台2に架設する場合、長さL6は、長さL1と同じ0.8Lになる。中間桁32を架設する場合の、クレーン9中心のモーメントは、0.8L×0.6W=0.48WLになる。
なお、第3実施形態の橋桁においても、同じ計算式を用いることができ、クレーン9中心のモーメントは、第4実施形態と同じになる。
これらのように、第1実施形態から第4実施形態の橋桁3において、橋桁3を、第1の橋台側桁31a、第2の橋台側桁31b、および中間桁32に分割しているため、1本の橋桁を用いる場合と比べ、クレーン9中心のモーメントを小さくすることができる。この結果、クレーン等の架設用の設備を小規模にすることができる。
以上説明したように、上記実施形態の橋桁および橋桁の施工方法によれば、支持桁の上側部分に、十分な圧縮力をかけることができる。また、橋台上や、支間中央など、断面力の大きな箇所にプレテンション方式の1次PC鋼材を配設し、十分な圧縮力をかけることもできる。
本発明は上述の実施形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形を行うことができる。たとえば、上記実施形態においては、1次PC鋼材5aを、橋軸方向に略水平に配設したが、1次PC鋼材5aを、橋軸方向において、湾曲または屈曲させて配設してもよい。また、上記実施の形態においては、2次PC鋼材5bを、橋軸方向において、湾曲または屈曲させて配設したが、2次PC鋼材5bを、橋軸方向に略水平に配設してもよい。
1 橋梁
2 橋台
21 支承
3 橋桁
31 支持桁
31a 第1の橋台側桁
31b 第2の橋台側桁
312,322 上床版部
313,323 ウエブ部
314 下床版部
32 中間桁
33 間詰めコンクリート
5a 1次PC鋼材
5b 2次PC鋼材

Claims (5)

  1. 橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台間を単径間として架け渡される橋梁に用いられ、上床版部を有するプレストレスコンクリート製の主桁を橋軸方向に連結させた橋桁において、
    前記主桁として、
    前記一対の橋台のうちの一方に架設される第1の橋台側桁、および該一対の橋台のうちの他方に架設される第2の橋台側桁からなる支持桁と、
    前記橋軸方向における一端部が前記第1の橋台側桁に支持され、該橋軸方向における他端部が前記第2の橋台側桁に支持される中間桁とを備え、
    前記支持桁は、橋軸方向に延びる1次PC鋼材がプレテンション方式によって前記上床版部に配設されたものであることを特徴とする橋桁。
  2. 前記中間桁は、前記1次PC鋼材が、プレテンション方式によって下側部分に配設されたものであることを特徴とする請求項1記載の橋桁。
  3. 前記支持桁は、前記橋台に支承を介して支持されるものであり、
    前記主桁は、橋軸直角方向にも複数配置されたものであり、
    橋軸直角方向に隣り合う前記主桁の間にポストテンション方式で配設され、橋軸方向に延在した2次PC鋼材を備え、
    前記2次PC鋼材は、橋軸直角方向に隣り合う前記支持桁間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣り合う前記中間桁間に配設された部分よりも上側に位置し、かつ、該中間桁側から前記橋台側に向けて上方に傾斜したものであることを特徴とする請求項1または2記載の橋桁。
  4. 前記支持桁は、前記橋台に剛結されるものであり、
    前記主桁は、橋軸直角方向にも複数配置されたものであり、
    橋軸直角方向に隣り合う前記主桁の間にポストテンション方式で配設され、橋軸方向に延在した2次PC鋼材を備え、
    前記2次PC鋼材は、橋軸直角方向に隣り合う前記支持桁間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣り合う前記中間桁間に配設された部分よりも上側に位置し、かつ、前記橋台上が高くなるように橋軸方向に屈曲または湾曲して配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の橋桁。
  5. 橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台間を単径間として架け渡される橋梁に用いられ、上床版部を有するプレストレスコンクリート製の主桁を橋軸方向に連結させて施工される橋桁の施工方法において、
    前記主桁の一つとして、橋軸方向に延びる1次PC鋼材がプレテンション方式によってそれぞれの前記上床版部に配設された、前記一対の橋台のうちの一方に架設される第1の橋台側桁および該一対の橋台のうちの他方に架設される第2の橋台側桁を用意する支持桁用意工程と、
    前記第1の橋台側桁を、前記一対の橋台のうちの一方に架設し、前記第2の橋台側桁を、該一対の橋台のうちの他方に架設する支持桁架設工程と、
    前記主桁の一つとして、中間桁を用意する中間桁用意工程と、
    前記中間桁の橋軸方向における一端側を前記第1の橋台側桁に支持させ、該中間桁の橋軸方向における他端側を前記第2の橋台側桁に支持させて該中間桁を架設する中間桁架設工程と、
    前記第1の橋台側桁に前記中間桁の前記一端側を連結するとともに前記第2の橋台側桁に該中間桁の前記他端側を連結する連結工程とを有することを特徴とする橋桁の施工方法。
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