JP6053417B2 - 橋桁および橋桁の施工方法 - Google Patents

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本発明は、橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台の間に橋脚を備えた多径間の橋梁に用いられ、プレストレスコンクリート製の主桁を橋軸方向に連結させた橋桁および橋桁の施工方法に関する。ここで橋軸方向とは、橋梁の長手方向をいう。
支間長が50m以下の橋梁では、同じ形状のプレキャスト主桁を複数本製作し、橋軸直角方向に並べる形式のプレストレスコンクリート橋が数多く施工されている。これらのプレキャスト主桁では、支間長が24m以下ではプレテンション方式のスラブ桁やT桁が採用され、支間長が24mを超える場合や、主桁運搬に制限がある場合などはポストテンション方式のT桁が採用されることが一般的である。
プレキャスト主桁を用いた橋梁形式は、主桁製作の支保工設備が軽微であることや、型枠設備を複数回転用できるなどの利点から、経済性に優れている。特に、プレテンション方式は、工場で実施されることがほとんどで、橋梁の架設現場で主に実施されるポストテンション方式に比べて、一般的に、コストを抑え易く、また一定の品質を確保することが容易である。一方、プレテンション方式の主桁を製作ヤ−ドで製作する場合は、反力台等の費用が高価なため、主桁の数が多く、反力台を使用する回数が多い場合でないと経済的なメリットが生じない。桁長が長く運搬できないなどの工場製作できない理由があり、製作する主桁の数も少ない場合には、ポストテンション方式が用いられることが多い。
また、プレキャスト主桁を多径間の橋梁に用いる場合、単純桁構造や、支点上に鉄筋コンクリート構造の連結部を設ける連結桁構造とする場合がある。単純桁構造では、各橋脚上に伸縮装置を配置することになるため、走行性が悪く、維持管理費が発生しライフサイクルコストが高くなるという問題がある。また、耐震性が悪く、特に、道路橋示方書が平成24年に改訂され、落橋を防止する基準が厳しくなった現状においては、落橋防止構造の費用がかさむという問題もある。一方、連結桁構造の場合は、上記問題は生じない。しかし、最も大きな負の曲げモーメントが発生する支点上の断面にプレストレス力が導入されていないため、太径の鉄筋を密に配置することになり、施工が困難になる。また、コンクリートの充填も困難になり品質確保の点でも問題がある。さらに、断面力の大きな区間に打継ぎ面があるなど、耐久性にも問題がある。
そこで、これらの問題を解決できる橋桁が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載された橋桁は、一対のウエブ部とこれらウエブ部それぞれの下端部を連結する下床版部を有し、上面が解放した断面が略U字型の、プレストレスコンクリート製の主桁を用いている。この主桁は、工場または製作ヤードで製作され、架設現場に運搬されるものである。また、主桁として、その橋軸方向の中央部分が橋脚上に支持される支点上桁と、橋軸方向における一方の端部が、一方側に配置されている支点上桁に支持されるとともに、他方の端部が、他方側に配置されている支点上桁または橋台に支持される中間桁の2種類を備えている。支点上桁は、その橋軸方向の中央部分が橋脚で支持されるため引張応力が上側に生じ、中間桁は、橋軸方向の両端部が支点上桁または橋台に支持されるため引張応力が下側に生じる。これらのため、支点上桁には、引張応力が生じる上側に圧縮力がかかるように、橋軸方向に延びる1次PC鋼材をプレテンション方式によってウエブ部それぞれにおける上側部分に配設している。一方、中間桁は、引張応力が生じる下側に圧縮力がかかるように、橋軸方向に延びる1次PC鋼材をプレテンション方式によって下床版部に配設している。
これら支点上桁と中間桁を、橋台や橋脚上に架設した後、支点上桁と中間桁にわたって連続した状態で2次PC鋼材をポストテンション方式によって配設し、支点上桁と中間桁を一体化させている。次いで、主桁の上面を塞ぐ上床版部が打設される。
特許文献1に記載された橋桁によれば、例えば、径間が40m程度の多径間の橋梁であっても、運搬できる最大の長さである全長25m程度のプレストレスコンクリート製の、支点上桁と中間桁を工場で製作し、これら支点上桁と中間桁を架設現場に運搬して架設することができる。また、上床版部を後打ちするため、打継ぎ面の箇所は、断面力の小さな場所を選択することができる。
特開2006−138064号公報
しかしながら特許文献1に記載された橋桁では、橋脚に支持される支点上に着目すると、最も大きな引張応力が生じる上床版部は架設現場で打設されるため、プレテンション方式を用いて1次PC鋼材を配設することができない。また、架設現場で実施することができるポストテンション方式を用いた2次PC鋼材も上床版部の打設前に緊張するため、上床版部の補強に、寄与しない。この結果、上床版部がひび割れを許容したRC構造となり、耐久性の問題が残る。ひび割れが生じる箇所が、雨水の侵入する可能性が高く、輪荷重の影響を直接受ける上床版であることは、深刻な問題となる。ここで、特許文献1に記載された橋桁において、2次PC鋼材の1部または全てを上床版部の打設後に緊張すれば、上床版部にもプレストレス力を導入することができる。しかし、プレテンション方式を用いた1次PC鋼材と比べて、コスト面や品質面で不利なポストテンション方式を用いた2次PC鋼材の使用量が増えてしまうという問題がある。
本発明は上記事情に鑑み、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材の使用量を抑えることができる橋桁およびその橋桁の施工方法を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明の橋桁は、橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台の間に橋脚を備えた多径間の橋梁に用いられ、上床版部と該上床版部から下方に延びるウエブ部とを有するプレストレスコンクリート製の主桁を橋軸方向に連結させた橋桁において、
前記主桁として、
橋軸方向における中央部分が前記橋脚上の支点部材に支持される支点上桁と、
橋軸方向における一方の端部が該一方側の前記支点上桁に支持され、他方の端部が前記橋台または該他方側の該支点上桁に支持される中間桁とを備え、
前記支点上桁は、橋軸方向に延びる1次PC鋼材がプレテンション方式によって前記上床版部に配設されたものであることを特徴とする。
前記支点上桁は、前記1次PC鋼材をプレテンション方式によって上床版部以外の部分には必要に応じて配設する。
本発明の橋桁によれば、支点上桁は、橋軸方向に延びる1次PC鋼材がプレテンション方式によって上床版部に配設されたものであるため、最も大きな引張応力が生じる上床版部に圧縮力をかけることができ、支点上桁に生じる引張応力が抑制される。このため、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材による上床版部の補強を省略することができる。また、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材によって上床版部を補強する場合には、プレテンション方式を用いた1次PC鋼材によって引張応力が抑制されている分、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材を少なくすることができる。これによって、コスト面や品質面で不利な、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材の使用量を抑えることができる。
また、本発明の橋桁において、前記主桁は、前記ウエブ部が前記上床版部の橋軸直角方向両端部にそれぞれ設けられ、該ウエブ部それぞれの下端部を連結する下床版部を有するスラブ桁であり、
前記中間桁は、前記1次PC鋼材がプレテンション方式によって前記下床版部に配設されたものであってもよい。
ここで、橋軸直角方向とは、橋軸方向と水平方向に直交する方向をいう。
前記中間桁は、前記1次PC鋼材をプレテンション方式によって下床版部以外の部分に必要に応じて配設する。
主桁が、下床版部を備えたスラブ桁の場合に、中間桁は、1次PC鋼材がプレテンション方式によって下床版部に配設されたものであるため、中間桁において最も大きな引張応力が生じる下床版部に圧縮力をかけることができ、中間桁に生じる引張応力が抑制される。
さらに、本発明の橋桁において、前記主桁は、前記ウエブ部が前記上床版部の橋軸直角方向中央部に設けられたT桁であり、
前記中間桁は、前記1次PC鋼材がプレテンション方式によって前記ウエブ部における下部側の部分に配設されたものであってもよい。
前記中間桁は、前記1次PC鋼材をプレテンション方式によってウエブ部の下部側以外の部分に必要に応じて配設する。
主桁が、上床版部の橋軸直角方向中央部にウエブ部が設けられたT桁の場合に、中間桁は、1次PC鋼材がプレテンション方式によってウエブ部の下部側に配設されたものであるため、中間桁において最も大きな引張応力が生じるウエブ部の下部側に圧縮力をかけることができ、中間桁に生じる引張応力が抑制される。
また、本発明の橋桁において、前記主桁は、橋軸直角方向にも複数配置されたものであり、
橋軸直角方向に隣り合う前記主桁の間にポストテンション方式で配設され、橋軸方向に延在した2次PC鋼材を備え、
前記2次PC鋼材は、橋軸直角方向に隣り合う前記支点上桁間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣り合う前記中間桁間に配設された部分よりも上側に位置するものであることが好ましい。
前記2次PC鋼材は、橋軸方向において、前記支点上桁間における前記支点部材で支持される部分が最も高くなり、前記中間桁間における橋軸方向の中央部分が最も低くなるように、橋軸方向に屈曲または湾曲させて配置してもよい。
前記スラブ桁は、間隔をあけて橋軸直角方向にも複数配置されたものであり、
前記間隔に打設された間詰めコンクリート内にポストテンション方式で配設され、該間隔を橋軸方向につなぐ2次PC鋼材を備え、
前記2次PC鋼材は、橋軸直角方向に隣り合う前記支点上桁間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣り合う前記中間桁間に配設された部分よりも上側に位置するものであってもよい。
前記T桁は、橋軸直角方向にも複数配置されたものであり、
橋軸直角方向に隣り合う前記T桁の間にポストテンション方式で配設され、橋軸方向に延在した2次PC鋼材を備え、
前記2次PC鋼材は、橋軸直角方向に隣り合う前記支点上桁間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣り合う前記中間桁間に配設された部分よりも上側に位置するものであってもよい。
上記構成によって、支点上桁は、引張応力が生じる上側部分が2次PC鋼材によって補強され、中間桁は、引張応力が生じる下側部分が2次PC鋼材によって補強される。
また、前記支点上桁は、下側部分が橋軸方向に突出する下側突出部を橋軸方向の両端部に有するものであり、
前記中間桁は、上側部分が橋軸方向に突出する上側突出部を橋軸方向の少なくとも一方の端部に有するものであり、
前記上側突出部と前記下側突出部とを合決状に接ぎ合せた状態で該上側突出部と該下側突出部を連結する連結部材を備えたものであることが好ましい。
中間桁の上側突出部と支点上桁の下側突出部とを合決状に接ぎ合せることで、支点上桁に中間桁を安定した状態で支持させることができる。また、上側突出部と下側突出部を連結する連結部材によって、中間桁と支点上桁を連結することができる。
さらに、橋軸方向に隣り合う前記支点上桁と前記中間桁は、該支点上桁と該中間桁との間に、橋軸方向へのそれぞれの相対移動を許容する隙間を有するものであることが好ましい。
支点上桁と中間桁との間に、橋軸方向へのそれぞれの相対移動を許容する隙間を有するものであるため、橋梁を施工するときの気温の変化によって、支点上桁と中間桁の橋軸方向におけるそれぞれの長さが伸縮しても、支点上桁と中間桁を容易に連結させることができる。なお、夏場など気温が高いときに橋梁を施工する場合は、支点上桁と中間桁は、橋軸方向におけるそれぞれの長さが伸び易く、冬場など気温が低いときに橋梁を施工する場合は、支点上桁と中間桁は、橋軸方向におけるそれぞの長さが縮み易い。
上記目的を解決する本発明の橋桁の施工方法は、橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台の間に橋脚を備えた多径間の橋梁に用いられる橋桁の施工方法において、
上床版部と該上床版部から下方に延びるウエブ部とを有するプレストレスコンクリート製であって、橋軸方向に延びる1次PC鋼材がプレテンション方式によって該上床版部に配設された支点上桁を、前記橋脚の支点部材上に設置する支点上桁架設工程と、
上床版部と該上床版部から下方に延びるウエブ部とを有するプレストレスコンクリート製の中間桁を、橋軸方向における一方の端部を該一方側の前記支点上桁に支持させるとともに他方の端部を前記橋台または該他方側の該支点上桁に支持させる中間桁架設工程と、
前記支点上桁と前記中間桁を連結する連結工程とを有することを特徴とする。
本発明の橋桁の施工方法によれば、橋軸方向に延びる1次PC鋼材がプレテンション方式によって上床版部に配設された支点上桁を、橋脚の支点部材上に設置する支点上桁架設工程を有するため、最も大きな引張応力が生じる上床版部に圧縮力をかけることによって引張応力が抑制された支点上桁を設置することができる。このため、支点上桁において、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材による上床版部の補強を省略するか、或いは、プレテンション方式を用いた1次PC鋼材で補強されている分、上床版部を補強するための、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材を少なくすることができる。これによって、コスト面や品質面で不利な、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材の使用量を抑えた橋桁を施工することができる。
本発明によれば、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材の使用量を抑えることができる橋桁、および橋桁の施工方法を提供することができる。
本発明の第一の実施形態である橋桁を用いた橋梁を示す側面図である。 (a)は、図1に示す橋桁における、支点上桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のA−A’断面図であり、(b)は、図1に示す橋桁における、中間桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のB−B’断面図である。 (a)は、支点上桁と中間桁の連結部分を示す断面図であり、(b)は、(a)に示す支点上桁と中間桁が橋軸方向にそれぞれ伸びた場合の連結部分を示す断面図である。 本発明の第二の実施形態である橋桁を用いた橋梁を示す側面図である。 (a)は、図4に示す橋桁における、支点上桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のA−A’断面図であり、(b)は、図4に示す橋桁における、中間桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のB−B’断面図である。 本発明の実施形態である橋桁の施工方法を示すフローチャートである。 図6に示す、支点上桁架設工程と中間桁架設工程を説明するための説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の実施の形態では、直橋の橋梁に用いる橋桁について説明するが、本発明の橋桁は、斜橋にも適用することができる。ここで、直橋とは、橋台上や橋脚上に設けられる支承の位置を橋梁の幅方向(例えば、河川の長さ方向)に結ぶ支承線と橋軸とが水平方向に直交する橋梁をいい、斜橋とは、支承線と橋軸とが水平方向に斜角に交わる橋梁をいう。本発明の橋桁を斜橋に適用する場合において、異なる構成については、適宜説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態である橋桁を用いた橋梁を示す側面図である。以下、図1に示す橋梁の左右方向を橋軸方向と称し、図1に示す橋梁の紙面と直交する方向を橋軸直角方向と称する。なお、直橋の場合には、橋軸直角方向と支承線が延びる方向は同じになるが、斜橋の場合には、橋軸直角方向と支承線が延びる方向とは異なる。
図1に示すように、橋梁1は、橋軸方向両端側にそれぞれ設けられた一対の橋台2と、一対の橋台2の間に、橋軸方向に所定間隔をあけて設けられた橋脚4と、橋台2と橋脚4に架設された橋桁3を備えている。なお、図面を簡略化するため、橋桁3上に設けられる、舗装部や地覆、高欄等は、省略している。
橋台2は、上側部分における橋軸方向外側にパラペット部2aが形成され、パラペット部2aよりも橋軸方向内側に支持部2bが形成されている。支持部2b上には、支承21が設けられている。
本実施形態では、橋脚4は2つ設けられ、上面に支点部材としての支承41が設けられている。なお、橋脚4の数は、1つでもよいし、3つ以上でもよい。
橋桁3は、プレストレスコンクリート製の主桁を橋軸方向に連結させたものであり、主桁として、支点上桁31と中間桁32を備えている。また、後述するように、支点上桁31と中間桁32は、橋軸直角方向にもそれぞれ複数配置されている。支点上桁31と中間桁32は、プレテンション方式によってPC鋼材が配設されたものであり、主に、反力台等のプレテンション方式を実施する所定の設備を備えた工場で製作される。具体的には、橋軸方向となる長手方向に所定の間隔をあけて設置された一対の反力台間にPC鋼材を配置し、PC鋼材の両端をジャッキ等で引っ張り、PC鋼材を緊張させる。PC鋼材を緊張させた状態で、鉄筋の組立、型枠組立、コンクリートの打設、養生を行い、コンクリ―トが硬化した後に、PC鋼材の緊張力を開放して製作が完了する。工場で製作された支点上桁31と中間桁32は、ポールトレーラ等に載せられて橋梁の架設現場まで運搬される。なお、支点上桁31と中間桁32は、架設現場の近くに設けた製作ヤード等で製作してもよい。
支点上桁31は、橋軸方向における中央部分が橋脚4上の支承41に支持されるものである。このため、支点上桁31は、その上側部分に引張応力が生じるものである。支点上桁31は、下側部分が橋軸方向に突出する下側突出部311が、橋軸方向の両端部に形成されている。また、支点上桁31には、支承41に支持される部分に横桁316が設けられている。
中間桁32は、橋軸方向における一方の端部が一方側の支点上桁31に支持され、他方の端部が橋台2の支承21または他方側の支点上桁31に支持されている。本実施形態では、橋軸方向における中央に設けられた中間桁32は、橋軸方向における一方(例えば、左側)の端部が一方側の支点上桁31に支持され、他方(例えば、右側)の端部が他方側の支点上桁31に支持されている。また、橋軸方向における両端部にそれぞれ設けられた中間桁32は、それぞれ一方の端部が支点上桁31に支持され、他方の端部が橋台2上の支承21に支持されている。このため、中間桁32は、下側部分に引張応力が生じるものである。中間桁32における一方の端部と他方の端部のうち、支点上桁31に支持される端部には、上側部分が橋軸方向に突出する上側突出部321が形成されている。また、中間桁32には、橋軸方向において所定の間隔をあけて横桁326が形成され、橋台2の支承21に支持される部分にも横桁326が形成されている。なお、支点上桁31と中間桁32の接合箇所は、強度が弱くなりやすい。このため、断面力の小さい、橋脚4から支間長の2割程度離れた箇所を、支点上桁31と中間桁32の接合箇所にすることが好ましい。
図2を用いて、橋桁3における、支点上桁31が橋軸直角方向に複数配置される部分と、中間桁32が直軸直角方向に複数配置される部分を説明する。図2(a)は、図1に示す橋桁における、支点上桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のA−A’断面図であり、図2(b)は、図1に示す橋桁における、中間桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のB−B’断面図である。図2(a)および図2(b)においては、左右方向が橋軸直角方向になる。
図2(a)および図2(b)に示すように、支点上桁31と中間桁32は、同一形状のスラブ桁であり、舗装部等が上面に形成される上床版部312,322と、上床版部312,322の橋軸直角方向両端部からそれぞれ下方に延びるウエブ部313,323と、ウエブ部313,323それぞれの下端部を連結する下床版部314,324を有している。上床版部312,322、ウエブ部313,323、および下床版部314,324はコンクリート製であり、これらで囲まれた空間には、軽量化のため、発泡スチロールが充填された充填部315,325が形成されている。また、橋軸直角方向にそれぞれ複数配置された支点上桁31と中間桁32は、それぞれの間に所定の間隔を有し、この間隔それぞれには、橋桁3における橋軸方向の全長に延在した間詰めコンクリート33が設けられている。間詰めコンクリート33は、橋軸直角方向にそれぞれ隣合う、支点上桁31どうし、および中間桁32どうしをそれぞれ連結している。
支点上桁31と中間桁32には、上述したプレテンション方式によって、橋軸方向に延びる1次PC鋼材5aが複数配設されている。なお、1次PC鋼材5aには、PC鋼線、PC鋼棒、PC鋼より線等が用いられる。
図2(a)に示すように、支点上桁31は、上床版部312に集中して1次PC鋼材5aが多数配設されている。これによって、支点上桁31は、上床版部312に強い圧縮力がかけられている。上述したように、支点上桁31は、上側部分に引張応力が生じるため、上床版部312に最も大きな引張応力が生じるが、1次PC鋼材5aによって上床版部312には強い圧縮力がかけられているため、支点上桁31に生じる引張応力を抑制することができる。このため、後述する、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材5bによる上床版部312の補強を少なくすることができ、この結果、コスト面や品質面で不利な、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材の使用量を抑えることができる。なお、支点上桁31は、下床版部314にも1次PC鋼材5aが少数配設されているが、必要に応じて配置本数を増減させる。
一方、図2(b)に示すように、中間桁32は、下床版部324に集中して1次PC鋼材5aが多数配設されている。これによって、中間桁32は、下床版部324に強い圧縮力がかけられている。上述したように、中間桁32は、下側部分に引張応力が生じるため、下床版部324に最も大きな引張応力が生じるが、1次PC鋼材5aによって下床版部324には強い圧縮力がかけられているため、中間桁32に生じる引張応力を抑制することができる。このため、後述する、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材5bによる下床版部324の補強を少なくすることができ、この結果、コスト面や品質面で不利なポストテンション方式を用いた2次PC鋼材の使用量を抑えることができる。なお、中間桁32は、上床版部322にも1次PC鋼材5aが少数配設されているが、必要に応じて配置本数を増減させる。
支点上桁31および中間桁32に配設された1次PC鋼材5aのうちの一部について、部分的にシースに被覆された状態で配設してもよい。シースに被覆された部分は、1次PC鋼材5aとコンクリートが付着しないため、1次PC鋼材5aによる圧縮力が弱まる。このため、1次PC鋼材5aにおけるシースで被覆される部分を適宜設けることによって、支点上桁31および中間桁32にかかる圧縮力を調整する、いわゆるボンドコントロールを行うことができる。
橋軸直角方向に隣り合う、支点上桁31間と中間桁32間にそれぞれ設けられた間詰めコンクリート33内には、2次PC鋼材5bが、ポストテンション方式によってそれぞれ配設されている。本実施形態においては、2次PC鋼材5bは、上下方向に並べて、それぞれ3本づつ配設されている。図1に示すように、これら2次PC鋼材5bは、橋桁3における橋軸方向の全長にわたって延在したものである。なお、橋桁3の全長が長い場合には、途中までで緊張し、所定の接続部材(カップラ−)を用いて、2次PC鋼材5bを橋軸方向に接続(カップリング)させてもよい。
また、これら2次PC鋼材5bは、アフターボンド鋼材(ポリエチレン管で被覆されたPC鋼より線に、遅延硬化型のエポキシ樹脂をグラウト材として予め充填したもの)である。2次PC鋼材5bは、間詰めコンクリート33が打設される空間に予め配置され、打設された間詰めコンクリート33が硬化した後に、橋軸方向に緊張させ、橋桁3の橋軸方向における両端部に、図示しない定着具でそれぞれ固定される。その後、グラウト材が硬化することで、間詰めコンクリート33と2次PC鋼材5bが一体化し、間詰めコンクリート33に圧縮力がかけられる。なお、2次PC鋼材5bは、間詰めコンクリート33が打設される空間に予め配置されたシースに、PC鋼より線等を挿入し、次いで橋軸方向に緊張させた状態で橋桁3の橋軸方向における両端部にそれぞれ固定した後、シース内にグラウト材を注入するものであってもよい。ただし、2次PC鋼材5bとして、アフターボンド鋼材を用いた方が、摩擦力を低減できる点で好ましい。
図1、図2(a)、および図2(b)に示すように、2次PC鋼材5bは、橋軸直角方向に隣合う支点上桁31間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣合う中間桁32間に配設された部分よりも上側に位置している。詳細には、図1に示すように、2次PC鋼材5bは、橋軸方向において、支点上桁31の支承41で支持されている箇所に配設された部分が最も上側に位置し、中間桁32の橋軸方向における中央部分にかけて下降するように、橋軸方向において湾曲した状態で配設されている。ここで、橋軸直角方向に複数配置された、支点上桁31と中間桁32は、間詰めコンクリート33の接着力と、後述する横締めPC鋼材5cによって、間詰めコンクリート33とそれぞれ一体化されている。このため、支点上桁31は、間詰めコンクリート33内の上側に配設された2次PC鋼材5bによって上床版部312に圧縮力がかかり、上床版部312に生じる引張応力を効率的に抑制することができる。また、中間桁32は、間詰めコンクリート33内の下側に配設された2次PC鋼材5bによって下床版部324に圧縮力がかかり、下床版部324に生じる引張応力を効率的に抑制することができる。さらに、2次PC鋼材5bによって、橋桁3の全長にわたって、圧縮力をかけることができる。なお、上述したように、支点上桁31の上床版部312と、中間桁32の下床版部324には、1次PC鋼材5aによって強い圧縮力がかけられている。1次PC鋼材5aによって圧縮力がかけられている分、支点上桁31の上床版部312と中間桁32の下床版部324それぞれを補強する2次PC鋼材5bを少なくすることができる。
図2(a)および図2(b)に示すように、支点上桁31と中間桁32には、橋軸直角方向に延在した横締めPC鋼材5cがポストテンション方式によってそれぞれ配設されている。これら横締めPC鋼材5cは、支点上桁31と中間桁32のそれぞれの橋軸方向において、図1に示す、横桁316,326が形成されている部分に、橋軸直角方向に延在するように配設されている。本実施形態においては、横締めPC鋼材5cは、上下方向に所定の間隔をあけて配設されている。なお、橋梁1が斜橋の場合には、横締めPC鋼材5cは、橋軸直角方向ではなく、支承線が延びる方向に延在するものである。
横締めPC鋼材5cには、PC鋼より線が用いられる。横締めPC鋼材5cは、支点上桁31や中間桁32、間詰めコンクリート33内に予め配置されたシースに挿入されて橋桁3の橋軸直角方向全体に通された後、橋軸直角方向に引っ張られることで緊張した状態になる。この緊張した状態で、横締めPC鋼材5cは、橋軸直角方向の両端部が、支点上桁31および中間桁32の、それぞれの横桁316,326に、くさび方式の定着具51によってそれぞれ固定される。その後、シース内にグラウト材が注入され、このグラウト材が硬化することで、橋軸直角方向にそれぞれ複数配置された、支点上桁31および中間桁32と、間詰めコンクリート33とのそれぞれの一体化が強化され、この一体化が強化された部分に橋軸直角方向の圧縮力が生じる。 次に、図3を用いて、支点上桁31と中間桁32の連結構造について説明する。
図3(a)は、支点上桁と中間桁の連結部分を示す断面図であり、図3(b)は、図3(a)に示す支点上桁と中間桁が橋軸方向にそれぞれ伸びた場合の連結部分を示す断面図である。なお、図3(a)および図3(b)においては、左右方向が橋軸方向になる。また、図面を簡略化するため、1次PC鋼材5aは省略している。
図3(a)および図3(b)に示すように、支点上桁31の橋軸方向における中間桁32側の端部には、下側の略半分が橋軸方向に突出する下側突出部311が形成されている。下側突出部311には、充填部315が形成されておらず、全てコンクリートで構成されている。下側突出部311には、上下方向に貫通する貫通孔311aが形成され、この貫通孔311aの下端部分には定着ナット6bが埋め込まれ、定着ナット6bの上側には定着プレート6cが埋め込まれている。定着ナット6bや定着プレート6cは亜鉛メッキやエポキシ樹脂塗装などの防錆処理を行うことが好ましい。
一方、中間桁32の橋軸方向における支点上桁31側の端部には、上側の略半分が橋軸方向に突出する上側突出部321が形成されている。上側突出部321も、下側突出部311と同様に、充填部315が形成されておらず、全てコンクリートで構成されている。また、上側突出部321には、橋軸方向に長い長孔が上下方向に貫通した貫通長孔321aが形成され、貫通長孔321aの上部に、逆台形錐形状のざぐり部321bが形成されている。
中間桁32は、上側突出部321が、支点上桁31の下側突出部311に載置され、支点上桁31と中間桁32は、合決状に接ぎ合わされている。これによって、中間桁32は、支点上桁31に安定した状態で支持されている。また、中間桁32の上側突出部321と支点上桁31との間、および支点上桁31の下側突出部311と中間桁32との間に、橋軸方向の隙間Cが設けられている。上側突出部321の貫通長孔321aと下側突出部311の貫通孔311aには、連結PC鋼棒6aが挿通され、連結PC鋼棒6aの下端は、下側突出部311に埋め込まれた定着ナット6bに取り付けられている。連結PC鋼棒6aは、エポキシ樹脂等による防錆処置を施すことが好ましい。なお、貫通孔311aは、連結PC鋼棒6a配置後に充填される無収縮モルタル等で塞がれている。また、ざぐり部321b内に位置する連結PC鋼棒6aの上端部分に、定着プレート6cと定着ナット6bが取り付けられ、下側突出部311と上側突出部321が固定されている。なお、貫通長孔321aやざくり部321bも、連結PC鋼棒6a配置後に充填される、無収縮モルタルまたはグラウト材で塞がれている。同様に中間桁32の上側突出部321と支点上桁31との隙間Cも、無収縮モルタルまたはエポキシ樹脂が充填されている。なお、支点上桁31の下側突出部311と中間桁32との隙間Cにも、無収縮モルタルまたはエポキシ樹脂を充填してもよい。
ここで、支点上桁31と中間桁32は、気温の変化によって橋軸方向の長さが伸縮する。中間桁32の上側突出部321と支点上桁31との隙間C、および支点上桁31の下側突出部311と中間桁32との隙間Cを有しているため、支点上桁31と中間桁32を、橋軸方向へそれぞれ相対移動させることできる。これによって、支点上桁31と中間桁32のそれぞれの橋軸方向の長さが伸縮した場合であっても、支点上桁31と中間桁32を容易に連結することができる。なお、貫通長孔321aは、橋軸方向に長い長孔で形成されているため、上側突出部321の貫通長孔321aと下側突出部311の貫通孔311aに連結PC鋼棒6aを挿通した状態で、支点上桁31と中間桁32を、橋軸方向へそれぞれ相対移動させることできる。
図3(a)は、支点上桁31と中間桁32の橋軸方向の長さが縮む、冬場等の気温が低い時期に橋梁1を架設したときの、支点上桁31と中間桁32の連結状態を示している。一方、図3(b)は、支点上桁31と中間桁32の橋軸方向の長さが伸びる、夏場等の気温が高い時期に橋梁1を架設したときの、支点上桁31と中間桁32の連結状態を示している。
続いて、本発明の第二の実施形態の橋桁3について説明する。以下の説明では、これまで説明したきた第一の実施形態の橋桁3との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略することがある。また、これまで説明した構成要素と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明する。
第一の実施形態の橋桁3の主桁がスラブ桁であるのに対し、第二の実施形態の橋桁3は、主桁がT桁である点が相違する。この相違により、1次PC鋼材5a、2次PC鋼材5b、および横締めPC鋼材5cを配設する位置等も異なっている。
図4は、本発明の第二の実施形態である橋桁を用いた橋梁を示す側面図である。図4では、左右方向が橋軸方向になる。
図4に示すように、本発明の第二の実施形態である橋桁3も、プレストレスコンクリート製の主桁を橋軸方向に連結させたものであり、主桁として、プレテンション方式によって1次PC鋼材が配設された、支点上桁31と中間桁32を備えている。支点上桁31は、その上側部分に引張応力が生じるものであり、橋脚4上の支承41に支持される部分に横桁316が設けられている。中間桁32は、下側部分に引張応力が生じるものであり、橋軸方向における略中央部分に横桁326が形成され、また、橋台2の支承21に支持される部分にも横桁326が形成されている。
図5を用いて、橋桁3における、支点上桁31が橋軸直角方向に複数配置される部分と中間桁32が直軸直角方向に複数配置される部分を説明する。図5(a)は、図4に示す橋桁における、支点上桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のA−A’断面図であり、図5(b)は、図4に示す橋桁における、中間桁が橋軸直角方向に複数配置された部分のB−B’断面図である。図5(a)および図5(b)においては、左右方向が橋軸直角方向になる。
図5(a)および図5(b)に示すように、支点上桁31と中間桁32は、同一形状のT桁であり、舗装部等が上面に形成される上床版部312,322と、上床版部312,322の橋軸直角方向中央部から下方に延びるウエブ部313,323を有している。支点上桁31と中間桁32は、それぞれの上床版部312間に間隔をあけて橋軸直角方向に複数配置されている。上床版部312,322間の間隔それぞれには、橋桁3における橋軸方向の全長に延在した間詰めコンクリート33が設けられ、橋軸直角方向にそれぞれ隣合う、支点上桁31どうし、および中間桁32どうしをそれぞれ連結している。支点上桁31と中間桁32には、プレテンション方式によって、橋軸方向に略水平に延びる1次PC鋼材5aが複数配設されている。
図5(a)に示すように、支点上桁31は、上床版部312に集中して1次PC鋼材5aが多数配設されている。これによって、支点上桁31は、上床版部312に強い圧縮力がかけられ、上床版部312に生じる引張応力を抑制している。なお、支点上桁31は、ウエブ部313の下部側部分にも1次PC鋼材5aが少数配設されているが必要に応じて配設本数を増減させる。
一方、図5(b)に示すように、中間桁32は、ウエブ部313の下部側部分に集中して1次PC鋼材5aが多数配設されている。これによって、中間桁32は、ウエブ部313の下部側部分に強い圧縮力がかけられ、ウエブ部313の下部側部分に生じる引張応力を抑制している。なお、中間桁32は、上床版部322にも1次PC鋼材5aが少数配設されているが、これらの上床版部322に配設された1次PC鋼材5aは必要に応じて配設本数を増減させる。
次に、図4に示す、横桁316,326と横締めPC鋼材5cについて説明する。なお、横桁316,326と横締めPC鋼材5cの橋軸方向の位置関係については、図4に示す通りである。
図5(a)に示すように、支点上桁31に設けられる横桁316は、橋軸直角方向に複数配置された支点上桁31において、橋軸方向に隣合う支点上桁31のウエブ部313それぞれの間を塞ぐように、橋軸直角方向一方側のウエブ部313から他方側のウエブ部313にかけて延在している。橋軸直角方向に複数配置された支点上桁31の上床版部312と、橋軸直角方向に複数配置された支点上桁31間に形成された間詰めコンクリート33には、橋軸直角方向に貫通した横締めPC鋼材5cがポストテンション方式によって配設されている。この横締めPC鋼材5cによって、上床版部312と間詰めコンクリート33が橋軸直角方向に連結されている。また、横締めPC鋼材5cは、ウエブ部313と横桁316との上下方向における略中間部分を貫通して橋軸直角方向に延在している。この横締めPC鋼材5cによって、橋軸直角方向に複数配置された支点上桁31のウエブ部313と間詰めコンクリート33が橋軸直角方向に連結されている。橋軸直角方向における両端側に設けられた支点上桁31には、定着具51と、横締めPC鋼材5cの、橋軸直角方向の両端部分に突出した端部とを覆う端部横桁316aが形成されている。
図5(b)に示すように、橋軸直角方向に複数配置された中間桁32間にも、支点上桁31間に形成された、横桁316および端部横桁316aと同様の、横桁326および端部横桁326aが形成されている。なお、中間桁32間に形成される、横桁326と端部横桁326aは、下端部がウエブ部323の下端部よりも少し高い位置に形成されている。橋軸直角方向に複数配置された中間桁32の、上床版部322と間詰めコンクリート33に、橋軸直角方向に延在した横締めPC鋼材5cが設けられている。また、橋軸直角方向に複数配置された、中間桁32のウエブ部323と横桁326には、橋軸直角方向に延在した横締めPC鋼材5cが、上下方向に所定間隔をあけて設けられている。なお、橋梁1が斜橋の場合には、横桁316,326と横締めPC鋼材5cが延在する方向は、橋軸直角方向ではなく、支承線が延びる方向になる。
図4、図5(a)および図5(b)に示すように、橋軸直角方向に隣合う、支点上桁31のウエブ部313間、および中間桁32のウエブ部323間には、それぞれ橋軸方向に延在した複数の2次PC鋼材5bが配置されている。これら2次PC鋼材5bは、図5(a)に示すように、支点上桁31間に設けられた横桁316の上側部分を貫通し、図5(b)に示すように、中間桁32間に設けられた横桁326の下側部分を貫通している。この結果、図4に示すように、2次PC鋼材5bは、橋軸方向において、支点上桁31の横桁316部分が最も高くなり、中間桁32の横桁316部分が最も低くなるように、橋軸方向に屈曲した状態で配設されている。このため、2次PC鋼材5bによって、支点上桁31においては、最も引張応力が強くなる上床版部312に圧縮力がかかり、中間桁32においては、最も引張応力が強くなるウエブ部323の下側部分に圧縮力がかかる。なお、2次PC鋼材5bには、エポキシ粉体塗装が施された防食鋼材を用いるとよい。また、2次PC鋼材5bは、橋軸方向において、横桁316,326の部分がシースで保持され、その他の部分は外部に露出するため、2次PC鋼材5bを橋軸方向に緊張させる際に、摩擦による、緊張力の損出を抑えることができる。なお、2次PC鋼材5bは、支点上桁31間に形成された間詰めコンクリート33内に配置してもよい。
次いで、これまで説明してきた図1から図3も参照しつつ、図6および図7を用いて、本発明の第一の実施形態である橋桁3の施工方法を説明する。
図6は、本発明の実施形態である橋桁の施工方法を示すフローチャートである。図7は、支点上桁架設工程と中間桁架設工程を説明するための説明図である。
図6に示すように、初めに、支点上桁架設工程を実施する(ステップS1)。図7(a)に示すように、支点上桁架設工程では、橋脚4上に固定された支承41と、橋脚4上における支承41の橋軸方向両側にそれぞれ配置された仮受部材42上に、支点上桁31を設置する。支点上桁31は、橋軸直角方向に所定間隔をあけて複数設置される。
続いて、図6に示すように、中間桁架設工程を実施する(ステップS2)。図7(b)に示すように、中間桁架設工程では、支点上桁31間に中間桁32をクレーン等で架設する。支点上桁31における橋軸方向の一方側の端部に形成された下側突出部311上に、エポキシ樹脂を塗布し、その上に中間桁32を設置する。なお、支点上桁31の他方側の端部部分に、図示しないカウンターウエイトを載せた状態で、中間桁32を支点上桁31の一方側の端部に支持させてもよい。また、橋軸直角方向に複数配置される支点上桁31を連結する連結部材を橋脚4上に設けて、橋脚4と連結させることで支点上桁31を安定させてもよい。次に、図7(c)に示すように、支点上桁31における橋軸方向の他方側も、同様に中間桁32を架設する。なお、中間桁32の他方側の端部は、図1に示すように、橋台2または他方側の支点上桁31に設置する。
次いで、図6に示すように、支点上桁31と中間桁32を連結する橋軸方向連結工程を実施する(ステップS3)。橋軸方向連結工程では、図3に連結状態を示すように、中間桁32の貫通長孔321aと支点上桁31の貫通孔311aに、連結PC鋼棒6aを挿通し、この連結PC鋼棒6aの下端を、下側突出部311に予め設けられた定着ナット6bに取り付ける。次いで、上側突出部321のざぐり部321bに突出する、連結PC鋼棒6aの上端部に、定着プレート6cと定着ナット6bを取り付け、支点上桁31の下側突出部311と中間桁32の上側突出部321を固定する。中間桁32は、この固定作業が終わるまではクレーン等で吊っておく。
次に、中間桁32の上側突出部321と支点上桁31との隙間Cには、無収縮モルタルまたはエポキシ樹脂を充填する。また、貫通長孔321aには、無収縮モルタルまたはグラウト材を充填し、ざぐり部321bには、無収縮モルタルまたはコンクリートを充填する。この橋軸方向連結工程によれば、主桁上から作業を行うことができ、吊り足場等を設けない場合であっても、実施することができる。なお、橋軸方向連結工程を実施した後に、橋脚4上に設けた仮受部材42を取り外す。
次いで、図6に示すように、2次PC鋼材配置工程を実施する(ステップS4)。2次PC鋼材配置工程では、間詰めコンクリート33が設けられる部分の底に、図示しない間詰めコンクリート用の埋設型枠をセットした後、図1および図2にその配置状態を示すように、2次PC鋼材5bを橋軸方向に延在する状態で配置する。また、2次PC鋼材5bは、橋軸方向において、支点上桁31部分が高くなり、中間桁32部分が低くなるように湾曲させた状態で配置する。
次に、図6に示すように、コンクリート打設工程を実施する(ステップS5)。コンクリート打設工程では、橋軸直角方向に複数配置された支点上桁31と中間桁32の、それぞれの間に間詰めコンクリートを打設し、間詰めコンクリート33を形成する。
次いで、横締めPC鋼材5cを用いて橋軸直角方向連結工程を実施する(ステップS6)。橋軸直角方向連結工程は、図2に横締めPC鋼材5cの配置状態を示すように、支点上桁31と中間桁32における、横桁316,317が設けられた箇所それぞれに、横締めPC鋼材5cを橋軸直角方向に貫通させ、横締めPC鋼材5cを橋軸直角方向に緊張させる。次に、横締めPC鋼材5cを緊張させた状態で、横締めPC鋼材5cの橋軸直角方向の両端部に定着具51を取り付けることによって、橋軸直角方向に複数配置された、支点上桁31と中間桁32を、間詰めコンクリート33を介してそれぞれ連結する。
最後に、図6に示すように、2次PC鋼材緊張工程を実施する(ステップS7)。2次PC鋼材緊張工程では、間詰めコンクリート33内に配設された2次PC鋼材5bを橋軸方向に緊張させた状態で、図1に示す橋桁3の橋軸方向両端部に、図示しない定着具で固定する。このため、図1に示す橋台2のパラペット部2aは、2次PC鋼材5bを橋桁3の橋軸方向両端部で緊張した後に打設する。 なお、上述の工程によって橋桁3の施工が完了した後、橋桁3上に、舗装部や地覆、高欄等が設けられて橋梁1の施工が完了する。
続いて、これまで説明してきた図4および図5も参照しつつ、図6を用いて、本発明の第二の実施形態における橋桁3の施工方法について説明する。以下の説明では、これまで説明したきた第一の実施形態における橋桁3の施工方法との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する。
第二の実施形態における橋桁3の施工方法では、第一の実施形態における橋桁3の施工方法と略同様の方法により、図6に示す、支点上桁架設工程(ステップS1)、中間桁架設工程(ステップS2)、橋軸方向連結工程(ステップS3)を実施した後、2次PC鋼材配置工程を実施する(ステップS4)。2次PC鋼材配置工程では、図4に示す、支点上桁31と中間桁32の、橋軸方向における横桁316,326を設ける位置それぞれに、横桁の型枠と鉄筋を配置する。次いで、この鉄筋によって2次PC鋼材5bを支持させる。図5(a)に2次PC鋼材5bの配置状態を示すように、支点上桁31間に設けられた横桁316においては、2次PC鋼材5bを上側に支持させ、図5(b)に2次PC鋼材5bの配置状態を示すように、中間桁32間に設けられた横桁326においては、2次PC鋼材5bを下側に支持させる。
次いで、図6に示すように、コンクリート打設工程を実施する(ステップS5)。コンクリート打設工程では、間詰めコンクリート用の型枠をセットした後、この間詰めコンクリート用の型枠と上述した横桁の型枠にコンクリートを打設し、横桁316,326と間詰めコンクリート33を形成する。
次に、第一の実施形態における橋桁3の施工方法と略同様の方法により、橋軸直角方向連結工程(ステップS6)と、2次PC鋼材緊張工程(ステップS7)を実施して、橋桁3の施工が完了する。
以上説明したように、上記実施形態の橋桁および橋桁の施工方法によれば、ポストテンション方式を用いたPC鋼材の使用量を抑えることができる。特に、支点上や、支間中央など、断面力の大きな箇所にプレテンション方式の1次PC鋼材を配置することができ、ポストテンション方式を用いた2次PC鋼材の使用量を抑えることができる。
本発明は上述の実施形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形を行うことができる。たとえば、上記実施形態においては、支点上桁31と中間桁32を、それぞれ橋軸方向にも複数配置して橋桁3を構成したが、橋軸方向において、それぞれ1本の、支点上桁31と中間桁32によって橋桁3を構成してもよい。また、上記実施の形態においては、2次PC鋼材5bを、橋軸方向において、湾曲または屈曲させて配設したが、2次PC鋼材5bを、橋軸方向に略水平に配設してもよい。
1 橋梁
3 橋桁
31 支点上桁
311 下側突出部
312,322 上床版部
313,323 ウエブ部
314 下床版部
32 中間桁
321 上側突出部
33 間詰めコンクリート
5a 1次PC鋼材
5b 2次PC鋼材
C 隙間

Claims (7)

  1. 橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台の間に橋脚を備えた多径間の橋梁に用いられ、上床版部と該上床版部から下方に延びるウエブ部とを有するプレストレスコンクリート製の主桁を橋軸方向に連結させた橋桁において、
    前記主桁として、
    橋軸方向における中央部分が前記橋脚上の支点部材に支持される支点上桁と、
    橋軸方向における一方の端部が該一方側の前記支点上桁に支持され、他方の端部が前記橋台または該他方側の該支点上桁に支持される中間桁とを備え、
    前記支点上桁は、橋軸方向に延びる1次PC鋼材がプレテンション方式によって前記上床版部に配設されたものであることを特徴とする橋桁。
  2. 前記主桁は、前記ウエブ部が前記上床版部の橋軸直角方向両端部にそれぞれ設けられ、該ウエブ部それぞれの下端部を連結する下床版部を有するスラブ桁であり、
    前記中間桁は、前記1次PC鋼材がプレテンション方式によって前記下床版部に配設されたものであることを特徴とする請求項1記載の橋桁。
  3. 前記主桁は、前記ウエブ部が前記上床版部の橋軸直角方向中央部に設けられたT桁であり、
    前記中間桁は、前記1次PC鋼材がプレテンション方式によって前記ウエブ部における下部側の部分に配設されたものであることを特徴とする請求項1記載の橋桁。
  4. 前記主桁は、橋軸直角方向にも複数配置されたものであり、
    橋軸直角方向に隣り合う前記主桁の間にポストテンション方式で配設され、橋軸方向に延在した2次PC鋼材を備え、
    前記2次PC鋼材は、橋軸直角方向に隣り合う前記支点上桁間に配設された部分が、橋軸直角方向に隣り合う前記中間桁間に配設された部分よりも上側に位置するものであることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の橋桁。
  5. 前記支点上桁は、下側部分が橋軸方向に突出する下側突出部を橋軸方向の両端部に有するものであり、
    前記中間桁は、上側部分が橋軸方向に突出する上側突出部を橋軸方向の少なくとも一方の端部に有するものであり、
    前記上側突出部と前記下側突出部とを合決状に接ぎ合せた状態で該上側突出部と該下側突出部を連結する連結部材を備えたことを特徴とする請求項1からのうちいずれか1項記載の橋桁。
  6. 橋軸方向に隣り合う前記支点上桁と前記中間桁は、該支点上桁と該中間桁との間に、橋軸方向へのそれぞれの相対移動を許容する隙間を有するものであることを特徴する請求項5記載の橋桁。
  7. 橋軸方向両端側に設けられた一対の橋台の間に橋脚を備えた多径間の橋梁に用いられる橋桁の施工方法において、
    上床版部と該上床版部から下方に延びるウエブ部とを有するプレストレスコンクリート製であって、橋軸方向に延びるPC鋼材がプレテンション方式によって該上床版部に配設された支点上桁を、前記橋脚の支点部材上に設置する支点上桁架設工程と、
    床版部と該上床版部から下方に延びるウエブ部とを有するプレストレスコンクリート製の中間桁を、橋軸方向における一方の端部を該一方側の前記支点上桁に支持させるとともに他方の端部を前記橋台または該他方側の該支点上桁に支持させる中間桁架設工程と、
    前記支点上桁と前記中間桁を連結する連結工程とを有することを特徴とする橋桁の施工方法。
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