JPWO2015119183A1 - 活性型ビタミンd3またはその誘導体を含有する液剤 - Google Patents
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Abstract
本発明は、容器内における白濁等の溶液の変化の発生や、活性型ビタミンD3またはその誘導体含量の低下が防止された、活性型ビタミンD3またはその誘導体と、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上とを含有する、活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤等を提供する。
Description
本発明は活性型ビタミンD3等を含有する液剤、その製造方法および安定化方法等に関する。
ビタミンD3類を含有する製剤は慢性腎臓病等の治療において使用されており、活性型ビタミンD3を含有するアンプル製剤は、例えば特許文献1に記載され、ビタミンD3類の安定化方法は、例えば特許文献2〜5に記載されている。
そして、アンプル以外の製剤容器の検討としては、クロロブチルゴム栓または塩素化ブチルゴム栓を用いることで容器中のパリカルシトリオール溶液の安定性を高める方法(特許文献6参照)、ならびにソルビトールおよび/またはグリセリンと界面活性剤で吸着を抑制した脂溶性ビタミン溶液を含む容器(特許文献7参照)が知られている。
そして、アンプル以外の製剤容器の検討としては、クロロブチルゴム栓または塩素化ブチルゴム栓を用いることで容器中のパリカルシトリオール溶液の安定性を高める方法(特許文献6参照)、ならびにソルビトールおよび/またはグリセリンと界面活性剤で吸着を抑制した脂溶性ビタミン溶液を含む容器(特許文献7参照)が知られている。
一方で、メグルミンはタンパク質安定化効果を有することが知られているが、ビタミンD3類等の安定化効果に関する知見は存在していない(特許文献8参照)。
本発明の目的は、活性型ビタミンD3またはその誘導体等を含有する液剤、ならびにその製造方法および安定化方法等を提供することである。例えば、容器内における白濁等の溶液の変化の発生や、活性型ビタミンD3またはその誘導体の含量の低下を防止することにある。
本発明は以下の(1)〜(32)の発明に関する。
(1)活性型ビタミンD3またはその誘導体と、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上とを含有する、活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤。
(2)活性型ビタミンD3またはその誘導体が、カルシトリオールである、前記(1)に記載の液剤。
(1)活性型ビタミンD3またはその誘導体と、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上とを含有する、活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤。
(2)活性型ビタミンD3またはその誘導体が、カルシトリオールである、前記(1)に記載の液剤。
(3)糖アルコールが、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトールおよびラクチトールから選ばれる1以上の糖アルコールであり、アミノ糖が、グルコサミンおよびメグルミンから選ばれる1以上のアミノ糖であり、塩基性アミノ酸が、リジンおよびアルギニンから選ばれる1以上の塩基性アミノ酸である、前記(1)または(2)に記載の液剤。
(4)糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上を、液剤1mLあたり1〜100mg含有する、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の液剤。
(5)容器に充填されている、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の液剤。
(6)容器が、キャップおよび/もしくはガスケットを有するガラス容器、またはキャップおよび/もしくはガスケットを有するプラスチック容器である、前記(5)に記載の液剤。
(5)容器に充填されている、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の液剤。
(6)容器が、キャップおよび/もしくはガスケットを有するガラス容器、またはキャップおよび/もしくはガスケットを有するプラスチック容器である、前記(5)に記載の液剤。
(7)キャップおよび/またはガスケットが、フッ素樹脂ラミネートコーティングされている、前記(6)に記載の液剤。
(8)容器が、シリンジである、前記(5)〜(7)のいずれかに記載の液剤。
(9)活性型ビタミンD3またはその誘導体と、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上とを混合する工程を含む、活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤の製造方法。
(8)容器が、シリンジである、前記(5)〜(7)のいずれかに記載の液剤。
(9)活性型ビタミンD3またはその誘導体と、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上とを混合する工程を含む、活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤の製造方法。
(10)活性型ビタミンD3またはその誘導体が、カルシトリオールである、前記(9)に記載の製造方法。
(11)糖アルコールが、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトールおよびラクチトールから選ばれる1以上の糖アルコールであり、アミノ糖が、グルコサミンおよびメグルミンから選ばれる1以上のアミノ糖であり、塩基性アミノ酸が、リジンおよびアルギニンから選ばれる1以上の塩基性アミノ酸である、前記(9)または(10)に記載の製造方法。
(11)糖アルコールが、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトールおよびラクチトールから選ばれる1以上の糖アルコールであり、アミノ糖が、グルコサミンおよびメグルミンから選ばれる1以上のアミノ糖であり、塩基性アミノ酸が、リジンおよびアルギニンから選ばれる1以上の塩基性アミノ酸である、前記(9)または(10)に記載の製造方法。
(12)糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上を、液剤1mLあたり1〜100mg使用する、前記(9)〜(11)のいずれかに記載の製造方法。
(13)前記(9)〜(12)のいずれかに記載の製造方法で得られる液剤を、容器に充填する工程を含む、容器に充填された液剤の製造方法。
(14)容器が、キャップおよび/もしくはガスケットを有するガラス容器、またはキャップおよび/もしくはガスケットを有するプラスチック容器である、前記(13)に記載の製造方法。
(13)前記(9)〜(12)のいずれかに記載の製造方法で得られる液剤を、容器に充填する工程を含む、容器に充填された液剤の製造方法。
(14)容器が、キャップおよび/もしくはガスケットを有するガラス容器、またはキャップおよび/もしくはガスケットを有するプラスチック容器である、前記(13)に記載の製造方法。
(15)キャップおよび/またはガスケットが、フッ素樹脂ラミネートコーティングされている、前記(14)に記載の製造方法。
(16)容器が、シリンジである、前記(13)〜(15)のいずれかに記載の製造方法。
(17)活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤に対して、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上を添加することを含む、活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤の安定化方法。
(16)容器が、シリンジである、前記(13)〜(15)のいずれかに記載の製造方法。
(17)活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤に対して、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上を添加することを含む、活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤の安定化方法。
(18)活性型ビタミンD3が、カルシトリオールである、前記(17)に記載の安定化方法。
(19)糖アルコールが、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトールおよびラクチトールから選ばれる1以上の糖アルコールであり、アミノ糖が、グルコサミンおよびメグルミンから選ばれる1以上のアミノ糖であり、塩基性アミノ酸が、リジンおよびアルギニンから選ばれる1以上の塩基性アミノ酸である、前記(17)または(18)に記載の安定化方法。
(19)糖アルコールが、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトールおよびラクチトールから選ばれる1以上の糖アルコールであり、アミノ糖が、グルコサミンおよびメグルミンから選ばれる1以上のアミノ糖であり、塩基性アミノ酸が、リジンおよびアルギニンから選ばれる1以上の塩基性アミノ酸である、前記(17)または(18)に記載の安定化方法。
(20)糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上を、液剤1mLあたり1〜100mg添加する、前記(17)〜(19)のいずれかに記載の安定化方法。
(21)液剤が、容器に充填されている液剤である、前記(17)〜(20)のいずれかに記載の安定化方法。
(22)容器が、キャップおよび/もしくはガスケットを有するガラス容器、またはキャップおよび/もしくはガスケットを有するプラスチック容器である、前記(21)に記載の安定化方法。
(21)液剤が、容器に充填されている液剤である、前記(17)〜(20)のいずれかに記載の安定化方法。
(22)容器が、キャップおよび/もしくはガスケットを有するガラス容器、またはキャップおよび/もしくはガスケットを有するプラスチック容器である、前記(21)に記載の安定化方法。
(23)キャップおよび/またはガスケットが、フッ素樹脂ラミネートコーティングされている、前記(22)に記載の製造方法。
(24)容器が、シリンジである、前記(21)〜(23)のいずれかに記載の安定化方法。
(25)活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤の安定化のための、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上の使用。
(24)容器が、シリンジである、前記(21)〜(23)のいずれかに記載の安定化方法。
(25)活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤の安定化のための、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上の使用。
(26)活性型ビタミンD3またはその誘導体が、カルシトリオールである、前記(25)に記載の使用。
(27)糖アルコールが、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトールおよびラクチトールから選ばれる1以上の糖アルコールであり、アミノ糖が、グルコサミンおよびメグルミンから選ばれる1以上のアミノ糖であり、塩基性アミノ酸が、リジンおよびアルギニンから選ばれる1以上の塩基性アミノ酸である、前記(25)または(26)に記載の使用。
(27)糖アルコールが、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトールおよびラクチトールから選ばれる1以上の糖アルコールであり、アミノ糖が、グルコサミンおよびメグルミンから選ばれる1以上のアミノ糖であり、塩基性アミノ酸が、リジンおよびアルギニンから選ばれる1以上の塩基性アミノ酸である、前記(25)または(26)に記載の使用。
(28)糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上を、液剤1mLあたり1〜100mg使用する、前記(25)〜(27)のいずれかに記載の使用。
(29)液剤が、容器に充填されている液剤である、前記(25)〜(28)のいずれかに記載の使用。
(30)容器が、キャップおよび/もしくはガスケットを有するガラス容器、またはキャップおよび/もしくはガスケットを有するプラスチック容器である、前記(29)に記載の使用。
(29)液剤が、容器に充填されている液剤である、前記(25)〜(28)のいずれかに記載の使用。
(30)容器が、キャップおよび/もしくはガスケットを有するガラス容器、またはキャップおよび/もしくはガスケットを有するプラスチック容器である、前記(29)に記載の使用。
(31)キャップおよび/またはガスケットが、フッ素樹脂ラミネートコーティングされている、前記(30)に記載の使用。
(32)容器が、シリンジである、前記(29)〜(31)のいずれかに記載の使用。
(32)容器が、シリンジである、前記(29)〜(31)のいずれかに記載の使用。
本発明によれば、活性型ビタミンD3含量の低下等を抑えて、安定な活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤等を提供することができる。
本発明の液剤は、有効成分として活性型ビタミンD3またはその誘導体を含有し、さらに糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上を含有する。本発明の液剤に、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる2種以上を使用する際の組合せは特に限定されず、例えば、糖アルコール1以上とアミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる2以上、糖アルコールを2以上、アミノ糖を2以上、または塩基性アミノ酸を2以上使用してもよい。本発明の液剤中の活性型ビタミンD3またはその誘導体の含有量は特に限定されないが、例えば、液剤1mLあたり0.1〜30μg含有することができ、好ましくは液剤1mLあたり0.3〜20μg含有することができ、より好ましくは液剤1mLあたり0.5〜10μg含有することができる。
本発明で使用される活性型ビタミンD3およびその誘導体は特に限定されないが、例えば、活性型ビタミンD3としてはカルシトリオール(1,25(OH)2D3)、アルファカルシトリオール(1α(OH)2D3)等、活性型ビタミンD3誘導体としてはマキサカルシトリオール、ファレカルシトリオール、エルデカルシメール等が挙げられ、好ましくはカルシトリオール、マキサカルシトール等が挙げられ、より好ましくはカルシトリオールが挙げられる。ここで、カルシトリオールは、(5Z,7E)-9,10-セコ-5,7,10(19)-コレスタトリエン-1α,3β,25-トリオール [(5Z,7E)-9,10-seco-5,7,10(19)-cholestatriene-1α,3β,25-triol]で表され、マキサカルシトールは、(+)‐(5Z, 7E)‐(1S, 3R, 20S)‐20‐(3‐ヒドロキシ‐3‐メチルブチルオキシ)‐9, 10‐セコプレグナ‐5, 7, 10(19)‐トリエン‐1, 3‐ジオール [(+)‐(5Z, 7E)‐(1S, 3R, 20S)‐20‐(3‐Hydroxy‐3‐methylbutyloxy)‐9, 10‐secopregna‐5, 7, 10(19)‐triene‐1, 3‐diol]で表される。なお、活性型ビタミンD3およびその誘導体のそれぞれには、薬学的に許容される塩(アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等)、および水和物または溶媒和物(アルコール溶媒和物等)が包含され、カルシトリオール等は、日本マイクロバイオファーマ社等から購入することが可能である。
本発明で使用される糖アルコールは特に限定されないが、例えば、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール等が挙げられ、好ましくはマンニトール、ソルビトール等が挙げられ、より好ましくはマンニトールが挙げられる。ここで、前記マンニトールとしてはD-マンニトール、L-マンニトールおよびこれらの混合物が挙げられ、好ましくはD-マンニトールが挙げられ、前記ソルビトールとしてはD-ソルビトール、L-ソルビトールおよびこれらの混合物が挙げられ、好ましくはD-ソルビトールが挙げられる。
本発明で使用されるアミノ糖は特に限定されないが、例えば、メグルミン、グルコサミン等が挙げられ、好ましくはメグルミンが挙げられる。
本発明で使用される塩基性アミノ酸は特に限定されないが、例えば、アルギニン、リジン、ヒスチジン等が挙げられ、好ましくはアルギニン、リジン等が挙げられ、より好ましくはアルギニンが挙げられる。ここで、前記アルギニンとしてはD-アルギニン、L-アルギニンおよびこれらの混合物が挙げられ、好ましくはL-アルギニンが挙げられ、前記リジンとしてはD-リジン、L-リジンおよびこれらの混合物が挙げられ、好ましくはL-リジンが挙げられ、前記ヒスチジンとしてはD-ヒスチジン、L-ヒスチジンおよびこれらの混合物が挙げられ、好ましくはL-ヒスチジンが挙げられる。
本発明で使用される塩基性アミノ酸は特に限定されないが、例えば、アルギニン、リジン、ヒスチジン等が挙げられ、好ましくはアルギニン、リジン等が挙げられ、より好ましくはアルギニンが挙げられる。ここで、前記アルギニンとしてはD-アルギニン、L-アルギニンおよびこれらの混合物が挙げられ、好ましくはL-アルギニンが挙げられ、前記リジンとしてはD-リジン、L-リジンおよびこれらの混合物が挙げられ、好ましくはL-リジンが挙げられ、前記ヒスチジンとしてはD-ヒスチジン、L-ヒスチジンおよびこれらの混合物が挙げられ、好ましくはL-ヒスチジンが挙げられる。
本発明の糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上の使用量は特に限定されないが、例えば、液剤1mLあたり1〜100mgであり、好ましく2〜50mg、より好ましくは5〜30mgである。また、本発明の糖アルコールの使用量は、例えば、液剤1mLあたり1〜100mgであり、好ましくは3〜40mgであり、アミノ糖の使用量は、例えば、液剤1mLあたり1〜100mgであり、好ましくは3〜40mgであり、塩基性アミノ酸の使用量は、例えば、液剤1mLあたり1〜100mgであり、好ましくは3〜40mgである。
本発明における活性型ビタミンD3に対する糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上の使用量は特に限定されないが、例えば、活性型ビタミンD3 1μgに対して1〜200mgであり、好ましく2〜100mg、より好ましくは5〜60mgである。また、本発明の糖アルコールの使用量は、例えば、活性型ビタミンD31μgに対して1〜200mgであり、好ましくは3〜80mgであり、アミノ糖の使用量は、例えば、活性型ビタミンD3 1μgに対して1〜200mgであり、好ましくは3〜80mgであり、塩基性アミノ酸の使用量は、例えば、活性型ビタミンD31μgに対して1〜200mgであり、好ましくは3〜80mgである。
本発明の液剤は、活性型ビタミンD3、糖アルコール、アミノ糖、塩基性アミノ酸以外に、他の有効成分および/または他の添加剤を含有してもよい。
本発明の液剤を注射用液剤として使用する場合における他の有効成分としては、一般的な注射用液剤に用いられる有効成分を使用することができる。
本発明の液剤を注射用液剤として使用する場合における他の添加剤としては、一般的な注射用液剤において用いられる添加剤を使用することができ、例えば界面活性剤、抗酸化剤等が本発明において好適に使用される。界面活性剤は特に限定されないが、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体類、ソルビタン脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ショ糖脂肪酸エステル類等が挙げられ、好ましくはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等が挙げられる。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体類は特に限定されるものではないが、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO−60)等が挙げられる。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類は特に限定されるものではないが、例えば、ポリソルベート80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレート、ツイーン80)等が挙げられる。界面活性剤の使用量は特に限定されないが、例えば、液剤1mLあたり0.1〜30mgであり、好ましくは0.5〜10mgである。抗酸化剤は特に限定されないが、例えば、水溶性の抗酸化剤、脂溶性の抗酸化剤が挙げられる。水溶性の抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸金属塩、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム等が挙げられ、脂溶性の抗酸化剤としては、例えば、トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、ノルジヒドログアイアレティック酸、ベンゾトリアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール等が挙げられ、好ましくはジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアイアレティック酸等が挙げられ、より好ましくはジブチルヒドロキシトルエンが挙げられる。抗酸化剤の使用量は特に限定されないが、液剤1mLあたり0.005〜0.1mgであり、好ましくは0.01〜0.05mgである。
本発明の液剤を注射用液剤として使用する場合における他の有効成分としては、一般的な注射用液剤に用いられる有効成分を使用することができる。
本発明の液剤を注射用液剤として使用する場合における他の添加剤としては、一般的な注射用液剤において用いられる添加剤を使用することができ、例えば界面活性剤、抗酸化剤等が本発明において好適に使用される。界面活性剤は特に限定されないが、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体類、ソルビタン脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ショ糖脂肪酸エステル類等が挙げられ、好ましくはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等が挙げられる。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体類は特に限定されるものではないが、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO−60)等が挙げられる。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類は特に限定されるものではないが、例えば、ポリソルベート80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレート、ツイーン80)等が挙げられる。界面活性剤の使用量は特に限定されないが、例えば、液剤1mLあたり0.1〜30mgであり、好ましくは0.5〜10mgである。抗酸化剤は特に限定されないが、例えば、水溶性の抗酸化剤、脂溶性の抗酸化剤が挙げられる。水溶性の抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸金属塩、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム等が挙げられ、脂溶性の抗酸化剤としては、例えば、トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、ノルジヒドログアイアレティック酸、ベンゾトリアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール等が挙げられ、好ましくはジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアイアレティック酸等が挙げられ、より好ましくはジブチルヒドロキシトルエンが挙げられる。抗酸化剤の使用量は特に限定されないが、液剤1mLあたり0.005〜0.1mgであり、好ましくは0.01〜0.05mgである。
本発明の液剤は、さらに他の添加剤として、例えば、キレート化剤、pH調節剤、防腐剤、無痛化剤、緩衝剤、等張化剤等を含有してもよい。
本発明の液剤は、経口用製剤または非経口用製剤のいずれでもよく、好ましくは非経口用製剤である。経口用製剤は特に限定されるものではないが、例えば、シロップ剤等が挙げられ、この経口製剤には着色剤、矯味剤等をさらに添加することができる。非経口用製剤は特に限定されるものではないが、例えば、静脈用注射剤、筋肉注射剤、皮下注射剤等が挙げられ、好ましくは静脈用注射剤が挙げられる。これらの注射剤の主成分は水であるが、注射用液剤に含有することが許容されるアルコール等を適宜添加してもよく、このようなアルコールとしては、エタノール、グリセリン、ベンジルアルコール等が挙げられる。
本発明の液剤は、経口用製剤または非経口用製剤のいずれでもよく、好ましくは非経口用製剤である。経口用製剤は特に限定されるものではないが、例えば、シロップ剤等が挙げられ、この経口製剤には着色剤、矯味剤等をさらに添加することができる。非経口用製剤は特に限定されるものではないが、例えば、静脈用注射剤、筋肉注射剤、皮下注射剤等が挙げられ、好ましくは静脈用注射剤が挙げられる。これらの注射剤の主成分は水であるが、注射用液剤に含有することが許容されるアルコール等を適宜添加してもよく、このようなアルコールとしては、エタノール、グリセリン、ベンジルアルコール等が挙げられる。
本発明の液剤の使用形態は特に限定されないが、例えば、本発明の液剤をそのまま使用、本発明の液剤を希釈して使用、または本発明の液剤の凍結乾燥品を水等に溶解したものを使用してもよい。本発明の液剤は、例えば、治療において用いられる注射用液剤として使用することが好ましい。治療の対象となる疾患は特に限定されないが、例えば、慢性腎臓病等が挙げられる。本発明の液剤を患者に投与する際には、活性型ビタミンD3またはその誘導体として1回あたり0.1〜30μgとなるように投与することが好ましく、0.5〜15μgとなるように投与することがより好ましい。
本発明の液剤は容器に充填されていることが好ましい。容器は特に限定されるものではないが、容器としては、例えば、ガラス容器またはプラスチック容器が挙げられ、このガラス容器またはプラスチック容器は、キャップおよび/またはガスケットを有することが好ましく、フッ素樹脂ラミネートコーティングされているキャップおよび/またはガスケットを有することがより好ましい。このフッ素樹脂ラミネートコーティングに使用されるフッ素樹脂は特に限定されるものではないが、例えば、テフロン(登録商標)等が挙げられ、より具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン/エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン/エチレン共重合体(ECTFE)等が挙げられ、好ましくはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/エチレン共重合体(ETFE)である。
キャップは、容器先端開口を封止するキャップであることが好ましく、ガスケットは、容器内を液密に摺動可能に設けられたガスケットであることが好ましい。キャップの材質は特に限定されるものではないが、例えば、熱可塑性エラストマー、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム等が挙げられ、好ましくブチルゴム、塩素化ブチルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム等が挙げられ、より好ましくは塩素化ブチルゴムである。ガスケットの材質は特に限定されるのではないが、例えば、熱可塑性エラストマー、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム等が挙げられ、好ましくブチルゴム、塩素化ブチルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム等が挙げられ、より好ましくは塩素化ブチルゴムである。
プラスチック容器の材質は特に限定されるものではないが、例えば、オレフィン系樹脂が挙げられ、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン等が挙げられ、より好ましくはポリプロピレンが挙げられる。
容器の形状は特に限定されないが、例えば、バイアル、シリンジ、バック、ボトル等が挙げられ、好ましくはシリンジが挙げられる。このシリンジの形態は特に限定されるものではないが、例えば、液剤が予め充填されたプレフィルドシリンジの形態が挙げられる。
容器の形状は特に限定されないが、例えば、バイアル、シリンジ、バック、ボトル等が挙げられ、好ましくはシリンジが挙げられる。このシリンジの形態は特に限定されるものではないが、例えば、液剤が予め充填されたプレフィルドシリンジの形態が挙げられる。
ここで、シリンジ、特にプレフィルドシリンジの接液部分は、一般的にバレル(外筒)、キャップおよび/またはガスケットから構成される。キャップおよび/またはガスケットは、フッ素樹脂ラミネートコーティングされているキャップおよび/またはガスケットであることが好ましい。このフッ素樹脂コーティングに使用されるフッ素樹脂は前記と同義であり、前記と同様のフッ素樹脂が好ましい。
キャップは、バレル先端開口を封止するキャップであることが好ましく、ガスケットは、バレル内を液密に摺動可能に設けられたガスケットであることが好ましい。バレル(外筒)の材質は特に限定されるものではないが、例えば、ガラスまたはオレフィン系樹脂が挙げられる。このオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン等が挙げられ、好ましくは環状ポリオレフィンである。キャップの材質は前記と同義であり、前記と同様の材質が好ましい。ガスケットの材質は前記と同義であり、前記と同様の材質が好ましい。
本発明の液剤は、例えば以下の方法等により製造することができる。
先ず活性型ビタミンD3またはその誘導体を界面活性剤に溶解し、必要に応じて抗酸化剤を添加することにより、活性型ビタミンD3またはその誘導体含有溶液を調製する。この際、必要に応じて不活性ガス(窒素、アルゴン等)雰囲気下で実施することができる。また、界面活性剤等が常温で固体である場合には、液状になるまで加温することが必要である。なお、エタノール等のアルコールに活性型ビタミンD3またはその誘導体を溶解し、得られた溶液を界面活性剤に添加し撹拌することによっても、活性型ビタミンD3またはその誘導体を含有する溶液を調製することができる。
先ず活性型ビタミンD3またはその誘導体を界面活性剤に溶解し、必要に応じて抗酸化剤を添加することにより、活性型ビタミンD3またはその誘導体含有溶液を調製する。この際、必要に応じて不活性ガス(窒素、アルゴン等)雰囲気下で実施することができる。また、界面活性剤等が常温で固体である場合には、液状になるまで加温することが必要である。なお、エタノール等のアルコールに活性型ビタミンD3またはその誘導体を溶解し、得られた溶液を界面活性剤に添加し撹拌することによっても、活性型ビタミンD3またはその誘導体を含有する溶液を調製することができる。
次いで、注射用蒸留水に、上述の活性型ビタミンD3またはその誘導体含有溶液と、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上、ならびに必要に応じてキレート化剤等の他の添加剤を加え、不活性ガス(窒素、アルゴン等)雰囲気下にて混合し、溶解する。得られた溶液を注射用蒸留水で所望の容積に調製し、この溶液を不活性ガス雰囲気下でろ過もしく無菌ろ過し、所望の量を無菌・乾燥容器に充填し、必要に応じて加熱滅菌を施すことにより、本発明の液剤が得られる。なお、必要に応じて注射用蒸留水で所望の容積に調製する前、または注射用蒸留水で所望の容積に調製した後に、溶液を所望のpHに調節してもよい。さらに使用される注射用蒸留水は、予め脱気、窒素バブリング、沸騰処理等を施し、溶存酸素量を低減させることが好ましい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
ポリソルベート80(ツイーン80;日油製)を0.5gをとり、50℃の湯浴で加熱した。カルシトリオール(日本マイクロバイオファーマ製)0.5mgおよびジブチルヒドロキシトルエン7.5mgを加え、撹拌を続け、均一な溶液となった後室温に冷却し、カルシトリオールのポリソルベート80溶液を調製した。
次いで、約400 mLの窒素バブリングを施した注射用蒸留水にD-マンニトール4g、クエン酸ナトリウム1.5gおよびリン酸二水素ナトリウム4.6gを溶解後、前記したカルシトリオールのポリソルベート80溶液を全量加え、窒素雰囲気下で撹拌し、均一な溶液を得た。その後、水酸化ナトリウムを滴下しpHを約7.5に調整後、注射用蒸留水で全量が500mLとなるように液量を調整し表1に示す処方の薬液を得た。
次いで、約400 mLの窒素バブリングを施した注射用蒸留水にD-マンニトール4g、クエン酸ナトリウム1.5gおよびリン酸二水素ナトリウム4.6gを溶解後、前記したカルシトリオールのポリソルベート80溶液を全量加え、窒素雰囲気下で撹拌し、均一な溶液を得た。その後、水酸化ナトリウムを滴下しpHを約7.5に調整後、注射用蒸留水で全量が500mLとなるように液量を調整し表1に示す処方の薬液を得た。
この薬液を0.2μmのフィルター(ミリポア)でろ過した。その後にガラス製プレフィルドシリンジ用バレルおよびテフロンコーティング処理を施した塩素化ブチルゴム製キャップ(実施例1-1)、環状ポリオレフィン製プレフィルドシリンジ用バレルおよびテフロンコーティング処理を施した塩素化ブチルゴム製キャップ(実施例1-2)、ならびにガラス製プレフィルドシリンジ用バレルおよびテフロンコーティング処理を施していない塩素化ブチルゴム製キャップ(比較例1)に、ろ過後の薬液をそれぞれ約1mL充填・施栓し製剤とした。
試験例1
実施例1で得られた製剤を60℃で2週間保存し、カルシトリオールの含有量を高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法、使用機器:島津製作所製「LC-10Avp」、測定波長:265nm)にて測定した。充填直後の製剤に含まれていたカルシトリオールの含有量に対する割合(残存率:%)を求め、この結果を表2に示した。
実施例1で得られた製剤を60℃で2週間保存し、カルシトリオールの含有量を高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法、使用機器:島津製作所製「LC-10Avp」、測定波長:265nm)にて測定した。充填直後の製剤に含まれていたカルシトリオールの含有量に対する割合(残存率:%)を求め、この結果を表2に示した。
活性型ビタミンD3含有溶液において、塩素化ブチルゴム製キャップのテフロンラミネート処理の有無による保存安定性の違いを検討したところ、テフロンラミネート処理を施した塩素化ブチルゴム製キャップを用いた製剤においては活性型ビタミンD3含量の低下が抑制されており、キャップのテフロンラミネート処理が液剤の品質維持に極めて効果的であることが明らかとなった。
ポリソルベート80(ツイーン80;日油製)を2gをとり、50℃の湯浴で加熱した。カルシトリオール(日本マイクロバイオファーマ製)1mgおよびジブチルヒドロキシトルエン30mgを加え、撹拌を続け、均一な溶液となった後室温に冷却し、カルシトリオールのポリソルベート80溶液を調製した。
次いで、窒素バブリングを施した注射用蒸留水にD-マンニトール2.5g(実施例2)または塩化ナトリウム1.6g(比較例2)、クエン酸ナトリウム3gおよびリン酸二水素ナトリウム9.2gを溶解後、前記したカルシトリオールのポリソルベート80溶液を全量加え、窒素雰囲気下で撹拌し均一な溶液を得た。その後、水酸化ナトリウムを滴下しpHを約7.5に調整後、注射用蒸留水で全量が1000 mLとなるように液量を調整し、表3に示す処方の薬液を得た。
次いで、窒素バブリングを施した注射用蒸留水にD-マンニトール2.5g(実施例2)または塩化ナトリウム1.6g(比較例2)、クエン酸ナトリウム3gおよびリン酸二水素ナトリウム9.2gを溶解後、前記したカルシトリオールのポリソルベート80溶液を全量加え、窒素雰囲気下で撹拌し均一な溶液を得た。その後、水酸化ナトリウムを滴下しpHを約7.5に調整後、注射用蒸留水で全量が1000 mLとなるように液量を調整し、表3に示す処方の薬液を得た。
この薬液を0.2μmのフィルター(ミリポア)でろ過した。その後にガラス製プレフィルドシリンジ用バレルおよびテフロンコーティング処理を施した塩素化ブチルゴム製のキャップに、ろ過後の薬液をそれぞれ約1mL充填・施栓し製剤とした。
試験例2
実施例2で得られた製剤を60℃で1週間または40℃で1ヵ月保存し、カルシトリオールの含有量を試験例1と同様に高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法)にて測定した。充填直後の製剤に含まれていたカルシトリオールの含有量に対する割合(残存率:%)を求め、この結果を表4に示した。
実施例2で得られた製剤を60℃で1週間または40℃で1ヵ月保存し、カルシトリオールの含有量を試験例1と同様に高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法)にて測定した。充填直後の製剤に含まれていたカルシトリオールの含有量に対する割合(残存率:%)を求め、この結果を表4に示した。
表4の結果から、活性型ビタミンD3水溶液中にD-マンニトールを存在させた場合、塩化ナトリウムを存在させた場合に比べて、活性型ビタミンD3含量の低下が抑制され、活性型ビタミンD3の安定性が向上することが明らかとなった。
他方、プレフィルドシリンジを容器とした場合には、内壁に塗布されたシリコンオイルが添加剤等の影響により剥離・塩析し、溶液の変色が懸念されるが、活性型ビタミンD3水溶液中にD-マンニトールを存在させた場合、水溶液は澄明のままであった。これに対し、塩化ナトリウムを存在させた場合には、60℃で保存した場合に白濁した。
他方、プレフィルドシリンジを容器とした場合には、内壁に塗布されたシリコンオイルが添加剤等の影響により剥離・塩析し、溶液の変色が懸念されるが、活性型ビタミンD3水溶液中にD-マンニトールを存在させた場合、水溶液は澄明のままであった。これに対し、塩化ナトリウムを存在させた場合には、60℃で保存した場合に白濁した。
ポリソルベート80(ツイーン80;日油製)を1gをとり、50℃の湯浴で加熱した。カルシトリオール(日本マイクロバイオファーマ製)0.5 mgを加え、撹拌を続け、均一な溶液となった後室温に冷却し、カルシトリオールのポリソルベート80溶液を調製した。
次いで、約400mLの窒素バブリングを施した注射用蒸留水にクエン酸ナトリウム1.5g、リン酸二水素ナトリウム4.6gを溶解後、前記したカルシトリオールのポリソルベート80溶液を全量加え、窒素雰囲気下で撹拌し均一な溶液を得た。その後、水酸化ナトリウムを滴下しpHを約7.5に調整後、注射用蒸留水で全量が500mLとなるように液量を調整した。これから100mLを分取し、D-マンニトール(実施例3-1)、D-ソルビトール(実施例3-2)、塩化ナトリウム(比較例3)、マルトース(比較例4)が所定濃度となるように溶解し、必要に応じて水酸化ナトリウムまたはリン酸によりpHを7.5付近に設定し、表5に示す処方の薬液を得た。
次いで、約400mLの窒素バブリングを施した注射用蒸留水にクエン酸ナトリウム1.5g、リン酸二水素ナトリウム4.6gを溶解後、前記したカルシトリオールのポリソルベート80溶液を全量加え、窒素雰囲気下で撹拌し均一な溶液を得た。その後、水酸化ナトリウムを滴下しpHを約7.5に調整後、注射用蒸留水で全量が500mLとなるように液量を調整した。これから100mLを分取し、D-マンニトール(実施例3-1)、D-ソルビトール(実施例3-2)、塩化ナトリウム(比較例3)、マルトース(比較例4)が所定濃度となるように溶解し、必要に応じて水酸化ナトリウムまたはリン酸によりpHを7.5付近に設定し、表5に示す処方の薬液を得た。
この薬液を0.2μmのフィルター(ミリポア)でろ過した。その後にガラス製プレフィルドシリンジ用バレルおよびテフロンラミネート処理を施した塩素化ブチルゴム製のキャップに、ろ過後の薬液をそれぞれ約1mL充填・施栓し製剤とした。
試験例3
実施例3で得られた製剤を60℃で2週間保存し、カルシトリオールの含有量を試験例1と同様に高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法)にて測定した。充填直後の製剤に含まれていたカルシトリオールの含有量に対する割合(残存率:%)を求め、この結果を表6に示した。
実施例3で得られた製剤を60℃で2週間保存し、カルシトリオールの含有量を試験例1と同様に高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法)にて測定した。充填直後の製剤に含まれていたカルシトリオールの含有量に対する割合(残存率:%)を求め、この結果を表6に示した。
表6の結果から、活性型ビタミンD3水溶液中に糖アルコールであるD-マンニトールまたはD-ソルビトールを存在させた場合、活性型ビタミンD3含量の低下が抑制され、活性型ビタミンD3の安定性が向上することが明らかとなった。また、D-マンニトールまたはD-ソルビトールを存在させた水溶液は変色せず、澄明のままであった。
他方、水溶液中に塩化ナトリウムまたは二糖であるマルトースを存在させた場合には、活性型ビタミンD3含量が低下するとともに、水溶液の白濁化または黄色化が起き、これらの添加剤が活性型ビタミンD3の安定化に寄与しないことが確認された。
他方、水溶液中に塩化ナトリウムまたは二糖であるマルトースを存在させた場合には、活性型ビタミンD3含量が低下するとともに、水溶液の白濁化または黄色化が起き、これらの添加剤が活性型ビタミンD3の安定化に寄与しないことが確認された。
ポリソルベート80(ツイーン80;日油製)を1.25gをとり、50℃の湯浴で加熱した。カルシトリオール(日本マイクロバイオファーマ社)0.5mgおよびジブチルヒドロキシトルエン7.5mgを加え、撹拌を続け、均一な溶液となった後室温に冷却し、カルシトリオールのポリソルベート80溶液を調製した。約200mLの窒素バブリングを施した注射用蒸留水にクエン酸ナトリウム0.75g、リン酸二水素ナトリウム2.3gを溶解し、前記カルシトリオールのポリソルベート80溶液を全量加え、窒素雰囲気下で撹拌し均一な溶液を得た。その後、水酸化ナトリウムを滴下しpHを約7.5に調整後、注射用蒸留水で全量が250mLとなるように液量を調整した(A液)。
次いで、ポリソルベート(ツイーン80;日油製)を2.5gとり、50℃の湯浴で加熱した。ジブチルヒドロキシトルエン15mgを加え、撹拌を続け、均一な溶液となった後室温に冷却し、ポリソルベート80溶液を調製した。約400mLの窒素バブリングを施した注射用蒸留水にクエン酸ナトリウム1.5g、リン酸二水素ナトリウム4.6gを溶解し、前記ポリソルベート80溶液を全量加え、窒素雰囲気下で撹拌し均一な溶液を得た。その後、注射用蒸留水で全量が500mLとなるように液量を調整した。これから20mLを分取し、D-ソルビトール(実施例4-1)、L-アルギニン(実施例4-2)、メグルミン(実施例4-3)、トリスヒドロキシメチルアミノメタン(比較例5)、グリシン(比較例6)が所定濃度の2倍となるように溶解し、必要に応じて水酸化ナトリウムまたはリン酸によりpHを7付近に設定した(B液)。
そして、A液とB液を1:1で混合し、表7に示す処方の薬液を得た。0.2μmのフィルター(ミリポア)でろ過した。その後にポリプロピレン製プレフィルドシリンジ用バレルおよびテフロンラミネート処理を施した塩素化ブチルゴム製のキャップに、ろ過後の薬液をそれぞれ約1mL充填・施栓し製剤とした。
試験例4
実施例4で得られた製剤を60℃で2週間保存し、カルシトリオールの含有量を試験例1と同様に高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法)にて測定した。充填直後の製剤に含まれていたカルシトリオールの含有量に対する割合(残存率:%)を求め、この結果を表8に示した。
実施例4で得られた製剤を60℃で2週間保存し、カルシトリオールの含有量を試験例1と同様に高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法)にて測定した。充填直後の製剤に含まれていたカルシトリオールの含有量に対する割合(残存率:%)を求め、この結果を表8に示した。
表8の結果から、活性型ビタミンD3水溶液中に糖アルコールであるソルビトール、塩基性アミノ酸であるアルギニン、またはアミノ糖であるメグルミンを存在させた場合、活性型ビタミンD3含量の低下が抑制され、活性型ビタミンD3の安定性が向上することが明らかとなった。これに対し、活性型ビタミンD3水溶液中に、アミノ基を有し、緩衝剤として知られているトリスヒドロキシメチルアミノメタン、または中性アミノ酸であるグリシンを存在させた場合には、添加剤が存在しない水溶液よりも活性型ビタミンD3含量の低下が進行し、これらの添加剤が活性型ビタミンD3の安定化に寄与しないことが確認された。
ポリソルベート80(ツイーン80;日油製)を0.5gとり、50℃の湯浴で加熱した。カルシトリオール(日本マイクロバイオファーマ製)0.5mgおよびジブチルヒドロキシトルエン7.5mgを加え、撹拌を続け、均一な溶液となった後室温に冷却し、カルシトリオールのポリソルベート80溶液を調製した。
次いで、約400mLの窒素バブリングを施した注射用蒸留水にD-マンニトール4g、クエン酸ナトリウム1.5gおよびリン酸二水素ナトリウム4.6gを溶解後、前記したカルシトリオールのポリソルベート80溶液を全量加え、窒素雰囲気下で撹拌し、均一な溶液を得た。その後、水酸化ナトリウムを滴下しpHを約7.5に調整後、注射用蒸留水で全量が500mLとなるように液量を調整し、アスコルビン酸無添加の薬液(比較例8)を調製した。その薬液20mLを量り取り、アスコルビン酸20mgを溶解し、水酸化ナトリウムを滴下しpHを約7.5に調整した(実施例5)。
次いで、約400mLの窒素バブリングを施した注射用蒸留水にD-マンニトール4g、クエン酸ナトリウム1.5gおよびリン酸二水素ナトリウム4.6gを溶解後、前記したカルシトリオールのポリソルベート80溶液を全量加え、窒素雰囲気下で撹拌し、均一な溶液を得た。その後、水酸化ナトリウムを滴下しpHを約7.5に調整後、注射用蒸留水で全量が500mLとなるように液量を調整し、アスコルビン酸無添加の薬液(比較例8)を調製した。その薬液20mLを量り取り、アスコルビン酸20mgを溶解し、水酸化ナトリウムを滴下しpHを約7.5に調整した(実施例5)。
この薬液を0.2 μmのフィルター(ミリポア)でろ過した。その後にガラス製のプレフィルドシリンジおよびテフロンラミネート処理を施した塩素化ブチルゴム製のキャップに、ろ過後の薬液をそれぞれ約1mL充填・施栓し製剤とした。
試験例5
実施例5で得られた製剤を60℃で1週間保存し、カルシトリオールの含有量を試験例1と同様に高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法)にて測定した。充填直後の製剤に含まれていたカルシトリオールの含有量に対する割合(残存率:%)を求め、この結果を表10に示した。
実施例5で得られた製剤を60℃で1週間保存し、カルシトリオールの含有量を試験例1と同様に高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法)にて測定した。充填直後の製剤に含まれていたカルシトリオールの含有量に対する割合(残存率:%)を求め、この結果を表10に示した。
表10の結果から、活性型ビタミンD3の安定化剤として機能することが知られているアスコルビン酸(特許文献5参照)と、抗酸化力を有するジブチルヒドロキシトルエンの併用による活性型ビタミンD3製剤の安定性を検討したところ、ジブチルヒドロキシトルエンとアスコルビン酸の両方を含む製剤は、ジブチルヒドロキシトルエンを単独で含む製剤に比べて安定性が低下することが明らかになった。
本発明により、安定性な活性型ビタミンD3を含有する注射用液剤等が提供される。
Claims (32)
- 活性型ビタミンD3またはその誘導体と、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上とを含有する、活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤。
- 活性型ビタミンD3またはその誘導体が、カルシトリオールである、請求項1記載の液剤。
- 糖アルコールが、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトールおよびラクチトールから選ばれる1以上の糖アルコールであり、アミノ糖が、グルコサミンおよびメグルミンから選ばれる1以上のアミノ糖であり、塩基性アミノ酸が、リジンおよびアルギニンから選ばれる1以上の塩基性アミノ酸である、請求項1または2記載の液剤。
- 糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上を、液剤1mLあたり1〜100mg含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の液剤。
- 容器に充填されている、請求項1〜4のいずれかに記載の液剤。
- 容器が、キャップおよび/もしくはガスケットを有するガラス容器、またはキャップおよび/もしくはガスケットを有するプラスチック容器である、請求項5記載の液剤。
- キャップおよび/またはガスケットが、フッ素樹脂ラミネートコーティングされている、請求項6記載の液剤。
- 容器が、シリンジである、請求項5〜7のいずれかに記載の液剤。
- 活性型ビタミンD3またはその誘導体と、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上とを混合する工程を含む、活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤の製造方法。
- 活性型ビタミンD3またはその誘導体が、カルシトリオールである、請求項9記載の製造方法。
- 糖アルコールが、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトールおよびラクチトールから選ばれる1以上の糖アルコールであり、アミノ糖が、グルコサミンおよびメグルミンから選ばれる1以上のアミノ糖であり、塩基性アミノ酸が、リジンおよびアルギニンから選ばれる1以上の塩基性アミノ酸である、請求項9または10記載の製造方法。
- 糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上を、液剤1mLあたり1〜100mg使用する、請求項9〜11のいずれかに記載の製造方法。
- 請求項9〜12のいずれかに記載の製造方法で得られる液剤を、容器に充填する工程を含む、容器に充填された液剤の製造方法。
- 容器が、キャップおよび/もしくはガスケットを有するガラス容器、またはキャップおよび/もしくはガスケットを有するプラスチック容器である、請求項13記載の製造方法。
- キャップおよび/またはガスケットが、フッ素樹脂ラミネートコーティングされている、請求項14記載の製造方法。
- 容器が、シリンジである、請求項13〜15のいずれかに記載の製造方法。
- 活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤に対して、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上を添加することを含む、活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤の安定化方法。
- 活性型ビタミンD3が、カルシトリオールである、請求項17記載の安定化方法。
- 糖アルコールが、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトールおよびラクチトールから選ばれる1以上の糖アルコールであり、アミノ糖が、グルコサミンおよびメグルミンから選ばれる1以上のアミノ糖であり、塩基性アミノ酸が、リジンおよびアルギニンから選ばれる1以上の塩基性アミノ酸である、請求項17または18記載の安定化方法。
- 糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上を、液剤1mLあたり1〜100mg添加する、請求項17〜19のいずれかに記載の安定化方法。
- 液剤が、容器に充填されている液剤である、請求項17〜20のいずれかに記載の安定化方法。
- 容器が、キャップおよび/もしくはガスケットを有するガラス容器、またはキャップおよび/もしくはガスケットを有するプラスチック容器である、請求項21記載の安定化方法。
- キャップおよび/またはガスケットが、フッ素樹脂ラミネートコーティングされている、請求項22記載の製造方法。
- 容器が、シリンジである、請求項21〜23のいずれかに記載の安定化方法。
- 活性型ビタミンD3またはその誘導体含有液剤の安定化のための、糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上の使用。
- 活性型ビタミンD3またはその誘導体が、カルシトリオールである、請求項25記載の使用。
- 糖アルコールが、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトールおよびラクチトールから選ばれる1以上の糖アルコールであり、アミノ糖が、グルコサミンおよびメグルミンから選ばれる1以上のアミノ糖であり、塩基性アミノ酸が、リジンおよびアルギニンから選ばれる1以上の塩基性アミノ酸である、請求項25または26記載の使用。
- 糖アルコール、アミノ糖および塩基性アミノ酸から選ばれる1以上を、液剤1mLあたり1〜100mg使用する、請求項25〜27のいずれかに記載の使用。
- 液剤が、容器に充填されている液剤である、請求項25〜28のいずれかに記載の使用。
- 容器が、キャップおよび/もしくはガスケットを有するガラス容器、またはキャップおよび/もしくはガスケットを有するプラスチック容器である、請求項29記載の使用。
- キャップおよび/またはガスケットが、フッ素樹脂ラミネートコーティングされている、請求項30記載の使用。
- 容器が、シリンジである、請求項29〜31のいずれかに記載の使用。
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