JPWO2014208664A1 - 弾性波素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 これまでとは異なるオイラー回転角を加えた回転Yカットの水晶基板を用いることで、高周波発振に最適な所定の位相速度であり、且つ3次曲線の良好な温度特性を得ることができる弾性波素子を提供する。
【解決手段】 X軸、Y軸及びZ軸からなる三次元の結晶方位を有する水晶体からY軸及びZ軸をX軸の周りに回転させて切り出され、右手系のオイラー角(φ,θ,Ψ)で規定される回転角によってカットされた水晶基板12と、この水晶基板12の表面に板波を励振させる少なくとも1つの励振電極13とを備える弾性波素子11であって、前記水晶基板12は回転角がφ=0±10°、θ=110°〜140°、Ψ=30〜50°の範囲でカットされ、25℃でテイラー展開したときの1次温度係数α×10−6が−1.0<α<+1.0、2次温度係数β×10−8が−1.0<β<+1.0の範囲内にある板波を選択して振動モードとした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コンピュータや通信機器等における高周波発振源に用いられる弾性波素子に関するものである。
現在、各種の電子機器に搭載されている発振源としては、主にATカットの水晶振動子が多く用いられ、高周波で使用する場合はPLLによって所定の周波数に逓倍して使用している。また、高周波でノイズ等の少ない信号を必要とする場合は、弾性表面波を利用した共振子を直接発振源として使用する場合もある。
ATカットによる水晶振動子は、安定した周波数特性が得られることから、多くの電子機器の発振源として用いられているが、高速動作するコンピュータや通信機器などの高周波発振源として用いる場合は、厚みを薄くしたり、平坦度を上げたりするなどの高精度の加工技術が必要とされている。
一方、弾性表面波は、圧電基板の表層面に発生する縦波あるいは横波を利用したものであり、その周波数は速度に比例し、波長に反比例する特性を有している。この弾性表面波を用いたデバイスは、所定のカット角で形成された圧電基板の表面に複数の電極指を櫛形状に配置してなる励振電極を形成し、この励振電極の膜厚や各電極指のピッチを調整することによって、所定の発振周波数を得るようになっている。
特許文献1に開示されている圧電デバイスは、回転Yカットの水晶基板に生じる弾性表面波の中のラム波モードを用いたものであり、水晶基板の表面に櫛形状の励振電極を有し、裏面に周波数調整用の薄膜を有した構造となっている。この圧電振動子は、温度特性が従来型のSTカット共振子と同じ2次温度特性を有している。
特許文献2,3には、ラム波を発振させるための振動子が開示されている。このラム波型の振動子は、3次温度特性が得られる点で、ATカットのような厚みすべり振動子よりも周波数特性の改善が図られている。しかしながら、水晶基板のカット角が2軸の回転角度によって規定されているものであることから、作製のしやすさや温度特性のばらつき等に課題がある。
また、特許文献4には、オイラー角表示で規定された回転Yカットの水晶基板を用いて構成された高周波振動子が開示されている。
なお、上記特許文献2乃至4に開示されている振動子は、圧電基板の表面に櫛形状の励振電極を配置した構造となっており、圧電基板の裏面には周波数を調整するための薄膜等は設けられていない。
特許文献5には、励振電極におけるメタライゼーションレシオと、前記励振電極の膜厚との関係についての記載がある。
なお、上記特許文献5に開示されている振動子は、圧電基板の表面に励振電極を配置した構造となっており、圧電基板の裏面には周波数を調整するための薄膜等は設けられていない。
特許文献6には、櫛形状の励振電極の裏面側から電極膜をトリミングすることによって周波数の調整を行う旨の記載がある。
また、特許文献7には、電極面に薄膜を設け、この薄膜をトリミングすることによって、周波数の調整を行う方法が開示されている。
特開昭57−68925号公報 特開2003−258596号公報 特許第4465464号公報 特許第4306668号公報 特開2011−171888号公報 WO2010/082571 特開昭59−210708号公報
上記ATカットによる水晶振動子にあっては、発振周波数の精度は高いが、所定の周波数に逓倍する際に、位相雑音や信号の時間的なズレや揺らぎなどによるジッタが発生するなどの問題がある。一方、弾性波素子では、高周波を直接発振することが可能であるため、位相雑音やジッタ特性は良好であるが、発振周波数の精度がATカット振動子に比べて劣るといった問題がある。
また、特許文献1乃至4に記載の従来の板波を利用した弾性波素子にあっては、オイラー回転角θのみを規定してカットされたものである。
前記弾性波素子で発生する振動波(板波)は、横波と縦波とが結合した振動モードとなり、前記横波と縦波の結合度合いによって、複数の振動モードが存在することとなる。このような板波による振動モードは、従来のレイリー波とは異なり、必要な主振動以外にも、位相速度が異なり且つ電気機械結合係数Kの大きな振動モード(不要振動)が存在する場合がある。この主振動と不要振動の反射係数の符号が等しくなるような共振子とした際に、不要振動の等価直列抵抗が主振動モードの等価直列抵抗よりも低くなる場合がある。これによって、発振回路にて発振させた際に異常発振の原因となっていた。
特許文献6,7には、トリミングによって周波数の調整を行うとの記載があるが、具体的手段が示されておらず、また、温度特性の観点からの考察はなされていない。
特に、高周波特性に優れた弾性波素子にあっては、板波を伝搬する振動部が板波の波長程度に薄く形成される。このように薄く形成された振動部に対して電極膜を厚くしたり、振動部の裏面側にさらに電極膜を形成したりすることで周波数の調整は可能であるが、弾性波素子の温度特性が大きく変化してしまう場合がある。このため、周波数調整の範囲が限られ、精度の高い調整ができなかった。
そこで、本発明の目的は、これまでとは異なるオイラー回転角を加えた回転Yカットの水晶基板を用いることで、高周波発振に最適な所定の位相速度であり、且つ3次曲線の良好な温度特性を得ることができる弾性波素子を提供することにある。
また、高周波を直接発振させることができると共に、ATカット振動子並みに発振周波数の精度が高められ、発振器を構成した際に、不要振動による異常発振を防止することのできる弾性波素子を提供することにある。
さらに、励振電極が形成される振動部を薄く、且つ、この振動部を保持する保持部の強度を高めた構造とすることで、前記振動部上を伝搬する板波の周波数特性及び温度特性の改善を図ることができると共に、調整が容易な弾性波素子を提供することである。
本発明の第1の弾性波素子は、X軸、Y軸及びZ軸からなる三次元の結晶方位を有する水晶体からY軸及びZ軸をX軸の周りに回転させて切り出され、右手系のオイラー角(φ,θ,Ψ)で規定される回転角によってカットされた水晶基板と、この水晶基板の表面に板波を励振させる少なくとも1つの励振電極とを備える弾性波素子であって、前記水晶基板は回転角がφ=0±10°、θ=110°〜140°、Ψ=30〜50°の範囲でカットされ、25℃でテイラー展開したときの1次温度係数α×10−6が−1.0<α<+1.0、2次温度係数β×10−8が−1.0<β<+1.0の範囲内にある板波を選択して水晶基板の振動モードとしたことを特徴とする。
本発明の第2の弾性波素子は、X軸、Y軸及びZ軸からなる三次元の結晶方位を有する水晶体からY軸及びZ軸をX軸の周りに回転させて切り出され、右手系のオイラー角(φ,θ,Ψ)で規定される回転角によってカットされた水晶基板と、この水晶基板の表面に板波を励振させる少なくとも1つの励振電極とを備える弾性波素子であって、前記水晶基板は回転角がφ=0±10°、θ=35°〜40°、Ψ=0±10°の範囲でカットされ、25℃でテイラー展開したときの1次温度係数α×10−6が−1.0<α<+1.0、2次温度係数β×10−8が−1.0<β<+1.0の範囲内にある板波を選択して水晶基板の振動モードとしたことを特徴とする。
本発明の第1の弾性波素子によれば、水晶基板がこれまでとは異なる回転角θ及びΨとの組み合わせによる右手系のオイラー角(φ=0°,θ=124°〜130°,Ψ=37.5°〜38.5°)によってカットされたものとなっている。このようなオイラー角によってカットされた水晶基板において、25℃でテイラー展開したときの1次温度係数α×10−6が−1.0<α<+1.0、2次温度係数β×10−8が−1.0<β<+1.0の範囲内にある板波を振動モードとしたことによって、ATカットと略同程度に発振周波数の精度が高められ、且つ、高周波の発振を基本波で得ることができる。これによって、位相雑音やジッタ特性が良好な周波数特性を備えた弾性波素子の提供が可能となった。
また、前記オイラー角でカットされた水晶基板を用い、表面に励振電極、裏面に周波数を調整するための裏面電極をそれぞれ所定厚みに形成し、前記励振電極又は裏面電極の膜厚を調整することで、選択された振動モードの周波数特性や温度特性を最適な状態に設定することができる。
本発明の第2の弾性波素子によれば、右手系のオイラー角の各回転角がオイラー角(φ=0°,θ=37.6°〜38.3°,Ψ=0°)でカットされ、25℃でテイラー展開したときの1次温度係数α×10−6が−1.0<α<+1.0、2次温度係数β×10−8が−1.0<β<+1.0の範囲内にある板波を振動モードとして選択した場合であっても、この振動モード以外の不要振動が存在することとなる。このように振動モード以外の不要振動が複数存在する場合であっても、励振電極のメタライゼーションレシオηを0.6<η<0.9の範囲内に設定することによって、不要振動による共振現象のみを低減させることができる。このため、前記オイラー角及び1次,2次温度係数による条件を満たすことで、ATカットと略同程度の周波数精度を備え、且つ、安定して高周波の発振を基本波で得ることができる。これによって、位相雑音やジッタ特性が良好な周波数特性を備えた弾性波素子の提供が可能となった。
また、前記オイラー角でカットされた水晶基板に形成される励振電極のメタライゼーションレシオηを0.6<η<0.9の範囲内に設定すると共に、表面に励振電極、裏面に周波数を調整するための裏面電極をそれぞれ所定の厚みに形成し、前記励振電極又は裏面電極の膜厚を調整することで、選択された振動モードの周波数特性や温度特性を最適な状態に設定することができる。
本発明の第1実施形態に係る弾性波素子の外観を示す斜視図である。 上記弾性波素子における右手系のオイラー角の座標図である。 上記弾性波素子で発生する板波の各モードによる位相速度の分散を示すグラフである。 回転角θ,Ψを規定した場合における水晶基板の1次温度係数αを示すグラフである。 回転角θ,Ψを規定した場合における水晶基板の2次温度係数βを示すグラフである。 1次温度係数αが0となる場合の水晶基板の板厚と裏面電極の膜厚との関係を示すグラフである。 水晶基板の板厚と1次温度係数との関係を示すグラフである。 水晶基板の板厚と2次温度係数との関係を示すグラフである。 上記弾性波素子で発生する板波の各モードによる位相速度の分散を示すグラフである。 メタライゼーションレシオと電気機械結合係数との関係を示すグラフである。 水晶基板の板厚と電気機械結合係数との関係を示すグラフである。 励振電極の膜厚と電気機械結合係数との関係を示すグラフである。 裏面電極の膜厚と電気機械結合係数との関係を示すグラフである。 各振動モードの発振周波数とインピーダンスとの関係を示すグラフである。 裏面電極の膜厚とフイガーオブメリットとの関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る弾性波素子の外観を示す斜視図である。 上記弾性波素子のA−A断面図である。 上記弾性波素子のB−B断面図である。 上記弾性波素子の底面図である。 上記弾性波素子のX面における加工過程を示す図である。 上記弾性波素子のZ'面における加工過程を示す図である。 1次温度係数及び2次温度係数とカット角との関係を示すグラフである。 1次温度係数及び2次温度係数と板厚との関係を示すグラフである。 1次温度係数及び2次温度係数と電極膜厚との関係を示すグラフである。 1次温度係数及び2次温度係数と裏面電極膜厚との関係を示すグラフである。 裏面電極の各種パターン例を示す平面図である。
以下、本発明の弾性波素子の実施形態を添付図面に基づいて説明する。本実施形態の弾性波素子11は、図1に示すように、薄板状の水晶基板12と、この水晶基板12の表面12aに形成される励振電極13と、水晶基板12の裏面12bに形成される裏面電極14とを備えて構成されている。
水晶基板12は、X軸、Y軸及びZ軸からなる三次元の結晶方位を有する水晶体からY軸及びZ軸をX軸の周りに回転させて切り出されており、回転後のX軸をX’軸、Y軸をY’軸としたとき、Y’軸を法線方向とする面をY'面、X軸を法線方向とする面をX面、Z’軸を法線方向とする面をZ'面とする。
前記水晶基板12は、右手系のオイラー角(φ=0°,θ=125°,Ψ=38°)によって、所定の板厚にカット形成されている。前記励振電極13は、櫛形(IDT)電極15,16を対にして構成される。前記IDT電極15,16は、水晶基板12の長手方向に沿って延びるベース電極部15a,16aと、このベース電極部15a,16aの一側面から延びる複数の電極指15b,16bとを備えている。このように、励振電極13は、一方のベース電極部15aから延びる電極指15bと、他方のベース電極部16aから延びる電極指16bとが非接触状態で交差するようにして配置される。前記電極指15bと電極指16bとの間の距離(ピッチ)は、励振させる板波の波長λに合わせて設定される。また、前記ピッチは、前記波長λに対してλ/2程度である。この励振電極13は、IDT電極15,16それぞれに極性の異なる電圧を印加することによって、隣接する電極指との間に交番電界が発生し、板波が水晶基板12内に励起される。
前記水晶基板12は、回転Yカットによって、板厚Hが励振させる板波の波長λと略同程度まで薄く形成されている。前記板厚Hは、励振電極13及び裏面電極14の膜厚の関係に基づいて良好な温度特性を有するように調整される。
前記励振電極13は、図1に示されるように、水晶基板12の表面12aの略中央部に形成される金(Au)あるいはアルミニウム(Al)を主成分とする金属膜であり、所定の膜厚となるように成膜して形成される。また、この励振電極13を挟んだ両側に反射器(図示せず)を設けることもできる。反射器を設けることで、前記励振電極13で励起させた板波を両側の反射器の間に閉じ込めて大きな共振を得ることができる。
裏面電極14は、前記励振電極13とは反対側の水晶基板12の裏面12bに形成される。この裏面電極14は、水晶基板12の裏面12bにAuなどの金属材料、あるいは、誘電材料を所定の膜厚となるように成膜して形成される。前記金属材料は、Au以外にAl、Ta、Cuなどが使用でき、誘電材料にはSiO、ZnO、Taなどが使用できる。このような材料で形成される裏面電極14は、膜厚によって発振周波数の微調整を行うと共に、前記板厚H及び前記励振電極13との膜厚との関係によって、3次温度特性を保持する。
図2は右手系のオイラー角の座標系(φ,θ,Ψ)を示したものである。ここで、φはZ軸周りの回転角、θはX'軸(X軸をZ軸周りにφ回転したもの)周りの回転角、ΨはZ''軸(Z軸をX'軸周りにθ回転したもの)周りの回転角を示す。また、オイラー角(φ=0°,θ=0°,Ψ=0°)で表される水晶基板は、水晶のZ軸(光軸)に垂直な主面を有する回転Zカット基板となる。以下、弾性波素子11の各種解析に関してはこの座標系を用いて説明する。図3ではオイラー角(φ=0°,θ=125°,Ψ=38°)で表わされる水晶基板12内を伝搬する板波について、規格化された励振電極の膜厚Hs/λ=0、規格化された裏面電極の膜厚Hb/λ=0における分散曲線を示す。
図3で示される分散曲線は、縦波と横波が結合した板波あるいはラム波と呼ばれる振動モードである。これらの振動モードは表面波とは異なり、板厚に対しても周波数分散性を示し、位相速度が遅いものから速いものまで、それぞれ温度特性の異なる非常に多くの振動モードが存在する。本実施形態にあっては、後述する振動モードの温度特性の条件を満たすような位相速度が3500〜4500m/sに存在する板波を共振子に用いる。
図4はθを変数とする右手系のオイラー角(φ=0°,θ,Ψ)による水晶基板12内を伝搬する振動モードの1次温度係数αを計算によって求めた結果である。図5はθを変数とする右手系のオイラー角(φ=0°,θ,Ψ)による水晶基板12内を伝搬する振動モードの2次温度係数βを計算によって求めた結果である。図4及び図5ともに、規格化板厚H/λ=1.18とし、励振電極と裏面電極の膜厚は無視して計算している。
図4及び図5によるとθ=125°,Ψ=38°近傍において、1次温度係数α×10−6が−1.0<α<+1.0、2次温度係数β×10−8が−1.0<β<+1.0の範囲内となっている。
図3の実線で示した振動モード曲線は、上記条件によって選択されたものであり、このときの振動モードの位相速度は3500〜4500m/sの範囲となる。なお、図4及び図5は解析値に基づくものであるため、実際には誤差等の影響もあり、1次温度係数α及び2次温度係数βは必ずしも0とはならない。このため、前記1次温度係数α及び2次温度係数βによる特性曲線が交差する点を中心値とし、この中心値が0に最も近いところを最適条件とした。
次に、規格化された板厚をH/λ、規格化された励振電極膜厚をHs/λ、規格化された裏面電極膜厚をHb/λとした場合の最適な組み合わせ例を以下に示す。図6は、水晶基板のオイラー角が(φ=0°,θ=125.25°,Ψ=38°)、励振電極13及び裏面電極14の材質がAuであって、Hs/λ=0.015とした場合における1次温度係数αが0となるH/λと、Hb/λとの組み合わせを計算によって求めた結果である。この結果によれば、1次温度係数αが裏面電極14の膜厚によって変化することが確認できる。このため、回転角θ,Ψや板厚等を適時に調整することによって、最適な振動特性を得ることができる。
表1は右手系のオイラー角を(φ=0°,θ=125.25°,Ψ=37.5°)として弾性波素子を製作した場合におけるモードごとの位相速度について、解析値と実験値を比較したものである。なお、比較対象とする振動モードは、電気機械結合係数Kが比較的大きく、測定の際にアドミッタンスの波形が十分に確認できるものを選択して行った。ここで、モード3が本発明において実際に使用するモードとなる。解析値と実験値とでは、モードごとにばらつきはあるものの、100m/s以内の誤差となっている。
Figure 2014208664
図7及び図8は、1次温度係数α及び2次温度係数βについての計算値と実験値を比較した結果を示したものである。Ψについては、板厚ごとに1次温度係数α×10−6が−1.0<α<+1.0の範囲内となるように調整している。また、励振電極及び裏面電極にAuを用い、Hs/λ=0.0015、Hb/λ=0.0045〜0.0070の条件設定で、1次温度係数α×10−6が−1.0<α<+1.0の範囲内となるように適宜調整を行った。
図7及び図8を見ると、誤差の範囲は僅かであり、計算結果が妥当であると考えられる。また、H/λ=1.18の近傍において、1次温度係数α×10−6が−1.0<α<+1.0、2次温度係数β×10−8が−1.0<β<+1.0の範囲内となり、良好な温度特性が得られることが確認できた。また、励振電極13及び裏面電極14の材質や膜厚を変更した場合は、それに応じて板厚や回転角θ,Ψを変える必要がある。なお、励振電極及び裏面電極には、Auの代わりにAlを使用した場合であっても同様の効果が得られる。
上記結果から、θ,Ψ,H/λの各条件が、θ=124°〜130°、Ψ=37.5°〜38.5°、H/λ=1.10〜1.25の範囲に収まるように設計することによって、振動モードの位相速度が3500〜4500m/sで、1次温度係数α×10−6が−1.0<α<+1.0、2次温度係数β×10−8が−1.0<β<+1.0の範囲の温度特性となる良好な板波を発生させることが可能となる。なお、実際に弾性波素子11を製造する際における水晶基板12のカット角については、製造ばらつき等によって上記条件に必ずしも一致するものではない。このような製造ばらつき等を考慮すると、水晶基板12は、回転角がφ=0±10°、θ=110°〜140°、Ψ=30〜50°、H/λ=0.8〜1.4であれば本発明の効果を得ることができる。
次に第2実施形態を上記図1に示した水晶基板12に基づいて説明する。この実施形態の水晶基板12は、右手系のオイラー角(φ=0°,θ=37.6°〜38.3°,Ψ=0°)によって、所定の板厚にカットされている。
図9ではオイラー角(φ=0°,θ=37.6°〜38.3°,Ψ=0°)で表わされる水晶基板12内を伝搬する板波について、Hs/λ=0、Hb/λ=0における分散曲線を示す。
図9で示される分散曲線は、縦波と横波が結合した板波あるいはラム波と呼ばれる振動モードである。これらの振動モードは表面波とは異なり板厚に対しても周波数分散性を示す。この分散曲線によって示されるように、板波には非常に多くのモードが存在するが、本実施形態では、位相速度が4500〜6000m/sとなる板波を振動モード(主振動)として選択した。一方、前記主振動の板波の下方に存在する板波は、主振動に影響を及ぼすおそれがある不要振動(副振動)である。
このような多くの振動モードが存在する弾性波素子にあっては、主振動より音速が遅く、反射係数が主振動と一致し、且つ、実効的な電気機械結合係数Keffが主振動より大きくなるような前記副振動が問題となる。この副振動に対して、Keffを低く抑え込むことによって、等価直列抵抗を大きくし、発振させた際の異常発振を防止することができる。本発明では、前記Kを低減させる手段として、板波を励起させる励振電極13のメタライゼーションレシオηを最適な値に設定した。ここで、メタライゼーションレシオηとは、図1に示したように、励振電極13の電極指15bの幅Ltと、一方の電極指15bの内側から対向する他方の電極指16bの外側面までの幅Liとによって定義される値であり、次式のように表される。なお、波長λは同一のベース電極部15aに設けられる電極指15b間の幅で定義されている。
η=Lt/Li
前記Kは、圧電の性能の目安として広く使用されているものであるが、本発明のように、板波を発生させる弾性波素子にあっては、水晶基板の板厚を波長λ程度にまで薄くして使用されることから、励振電極13や裏面電極14の膜厚に大きく左右される。このため、共振周波数frと反共振周波数faから次式にて算出される実効的な電気機械結合係数Keffを用いて、本発明に係る弾性波素子の圧電性について評価した。
Figure 2014208664
次に、右手系のオイラー角(φ=0°,θ=37.6°〜38.3°,Ψ=0°)にてカットされた水晶基板を対象とし、励振電極13及び裏面電極14にAuを用い場合において、メタライゼーションレシオη、H/λ、Hs/λ、Hb/λをそれぞれ変化させたときの主振動と副振動のKeffを図10乃至図13に示す。
図10は、H/λ=1.20,Hs/λ=0.005,Hb/λ=0.013として、メタライゼーションレシオηを変化させた場合における主振動と副振動のKeffを示したものである。ηは、通常0.5付近に設定されるが、この0.5から所定の範囲にずらすことによって、副振動による発振を抑えることができる。そこで、本実施形態では、ηを所定の範囲で変化させ、その中で主振動の特性を大きく損なうことなく、副振動のKeffを効果的に低減させることができる範囲を検証した。
図10は、右手系のオイラー角(φ,θ,Ψ)で規定される水晶基板12の各回転角がφ=0°,θ=37.6°〜38.3°,Ψ=0°の範囲に設定され、25℃でテイラー展開したときの1次温度係数α×10−6が−0.5<α<+0.5、2次温度係数β×10−8が−1.0<β<+1.0の範囲内にあるときの位相速度の板波を主振動とする弾性波素子について、励振電極13のメタライゼーションレシオηを調整しながら主振動及び副振動のKeffを解析した。なお、前記条件の振動モードにおける位相速度は、4500〜6000m/s程度となる。
この結果から、メタライゼーションレシオηを0.6<η<0.9の範囲内に設定すれば、主振動に対して、副振動のKeffを効果的に低減させることができることが確認された。これによって、副振動の等価直列抵抗を大きくし、上記選択された位相速度による主振動に影響を及ぼすことがない。
次に、他の設計条件を変数として解析を行った結果を示す。図11は、メタライゼーションレシオη=0.5として、H/λを変化させた場合における主振動と副振動の実効的な電気機械結合係数Keffを示したものである。この図11から、H/λが大きくなるにしたがって、主振動の前記Keffが大きく低下する結果となった。この条件においては、H/λは1.25以下とすることが望ましい。
図12は、メタライゼーションレシオη=0.5,H/λ=1.20,Hb/λ=0.013として、Hs/λを変化させた場合における主振動と副振動の実効的な電気機械結合係数Keffを示したものである。また、図13は、メタライゼーションレシオη=0.5,H/λ=1.20,Hs/λ=0.005として、Hb/λを変化させた場合における主振動と副振動の実効的な電気機械結合係数Keffを示したものである。図12及び図13からは、Hs/λ及びHb/λを変化させることによって、Keffの値自体は変化するものの、Hs/λとHb/λの相対関係を大きく変えることができないことが確認された。なお、本実施形態では、励振電極13及び裏面電極14にAuを使用したが、Alを使用した場合であっても主振動と副振動の関係は略同様となる。
上記図11乃至図13の結果から、H/λに関しては、H/λが大きくなるにしたがって、主振動のKeffが大きく低下することとなり、副振動を低減する効果が認められた。しかしながら、本発明による弾性波素子は、所定の位相速度と安定した高周波特性を得ることも目的としているため、上述したように、H/λは1.25以下とすることが望ましく、これを基準として、メタライゼーションレシオηを0.6<η<0.9の範囲で設定すればよい。なお、Hs/λ及びHb/λに関しては、副振動に対する直接的な効果は得られなかったが、高周波発振の実現及び周波数温度特性の微調整等において有効なパラメータとなっている。
次に、裏面電極14の膜厚と不要振動との関係を図14及び図15に基づいて説明する。図14に波長λ=11.78μm、板厚H=14.4μmにて構成した場合のインピーダンスZ波形の例を示す。異常発振の原因となる振動モード励振は、観測される波形のうち最も低い周波数とその次に低い周波数の2つ(M1,M2)であり、このときの主振動M6の周波数は433MHzである。異常発振の原因となる2つのモード(M1,M2)の位相特性は、図15に示すように、フイガーオブメリット(Figure of Merit)Mを基準として、裏面電極14の膜厚Hb/λに影響されることが実験結果によって証明された。
前記フイガーオブメリットMとは、水晶振動子のQ値を容量比γで割ったもので、機械的な振動子を電気端子から見たときの振動の強さを示している。一般的に、フイガーオブメリットMが2以上であれば、インダクティブになるため、コルピッツ発振回路よる発振が可能となるが、逆に2より小さくなると、リアクタンス成分が正、すなわちインダクティブとはならないため、コルピッツ発振回路を用いた発振ができなくなる。図15に示した実験結果によると、裏面電極14の材料にAuを用いた場合、0.001<Hb/λ<0.005の範囲であればフイガーオブメリットMが2より小さくなるので、モードM1,M2による不要振動が抑えられ、発振回路と組み合わせた場合の異常発振を防ぐことができる。
本発明の弾性波素子11,21を製造する工程において、主振動のフイガーオブメリットMが2以上、且つ、不要振動のフイガーオブメリットMが2未満となる条件を設定し、この条件の下で水晶基板の板厚及び裏面電極の厚みを決定することで、不要振動による発振が有効に抑えられ、より安定した発振特性を得ることが可能となる。
次に第3実施形態の弾性波素子21を図16乃至図25に基づいて説明する。
この実施形態の弾性波素子21は、図16に示すように、裏面側に一部が開口した凹部36を有する水晶基板22と、この水晶基板22の表面側に形成される励振電極23とで構成されている。また、前記水晶基板22の裏面側には、前記凹部36に沿って裏面電極24を形成することによって、周波数等の微調整が行えるように構成することもできる。
前記水晶基板22は、凹部36が形成されていない状態のブロック体を、図2に示したような右手系のオイラー角(φ,θ,Ψ)によってカットし、その後にエッチングによって前記凹部36を形成したものである。本実施形態では、右手系のオイラー角(φ=0°,θ=37.6°〜38.3°,Ψ=0°)によって、所定の板厚にカットした水晶基板22を使用した。
前記オイラー角によってカットされた水晶基板22は、エッチング加工によって、図17乃至図19に示したように、板厚Hが波長λと略同程度まで薄くしたY'面と平行な平板状の振動部31と、この振動部31の外周部を保持する保持部32とが一体化された形態となっている。前記振動部31の板厚Hは、隣接する電極指25b,26bの幅で規定される板波の波長λと同程度の厚みを有している。前記保持部32は、前記振動部31から下方に向けて所定の厚みに形成される側壁部33,34によって構成されている。前記板厚Hは、励振電極23及び裏面電極24の膜厚の関係に基づいて良好な温度特性を有するように調整される。
図17及び図19に示したように、側壁部33は、Z'面に対向しており、前記振動部31の板厚Hよりも広い幅W11に設定されている。また、図18及び図19に示したように、側壁部34は、X面に対向しており、前記側壁部33の幅W11より広い幅W21に設定されている。なお、前記幅W21に設定された側壁部34の反対側は開口部35となっている。
上記水晶基板22は、振動部31をエッチングによって薄く加工する際にできる形状となっており、各側壁部の幅はエッチングに対する耐性を得るために規定されている。一般的に回転Yカットによる水晶基板22に対して、図16に示したような凹部36をウェットエッチングによって加工する際には、水晶の異方性からくるエッチングレートの差から、図20及び図21に示すように、対向するZ'面とX面に比較的大きな傾斜面が形成されることが知られている。一般的な水晶振動子の場合にあっては、X面よりはZ'面の傾斜面の方が大きいため、このZ'面が問題となることが多いが、本発明のように、板波を伝搬させる弾性波素子21の場合は、Z'面のみならず、X面に形成される小さな傾斜面であっても振動特性に大きく影響する。
図19及び図21に示したように、上記加工上の理由によって、X面には側壁部34を設けず、開口部35とすることで、励振電極や反射器(図示せず)が形成される部分に傾斜面が形成されないようにした。これによって、前記振動部31のエッチングによって薄く平坦化された部分に励振電極23等を形成することができ、板波の伝搬特性を阻害することなくQ値を大きくすることができる。
次に、上記構造による水晶基板を形成する工程を図20及び図21に示す。最初に、X軸、Y軸及びZ軸からなる三次元の結晶方位を有する水晶体から右手系のオイラー角(φ=0°、θ=37.6°〜38.3°、Ψ=0°)の範囲でカットされた水晶基板を用意する。この水晶基板の裏面に凹部36を形成する部分を露出させてエッチングマスクを形成した後、Y'面方向からウェットエッチング用の溶液を侵食させていくことで、Y'方向に深くエッチングさせる。そして、振動部31の厚みが所定の板厚Hとなったところでエッチング処理を終了する。
図20はX面から見たエッチング過程を示したものであり、図21はZ'面から見たエッチング過程を示したものであるが、それぞれの回転面におけるエッチングは略同時進行する。水晶結晶22をウェットエッチングによって浸食させる際、その構造上、X面に対してはY'面への浸食と同時にZ'面側にも浸食が進み(図20(b)〜(d))、Z'面に対してはY'面への浸食と同時にX面側にも浸食が進むこととなる(図21(b)〜(d))。このため、図20(d)に示したように、X面から見たときの側壁部の幅が最小W12となる箇所があり、強度の点でこの最小幅W12が振動部31の板厚H以上とすることが望ましい。一方、図21(d)に示したように、Z'面から見たときの側壁部の幅が最小W22となる箇所があり、強度の点でこの最小幅W22が振動部31の板厚H以下となるような場合であれば、図21(e)に示したように、この最小幅となる側壁部をカットし、開口部としても、他方の側壁部が厚く加工されているため、強度を十分に保つことができる。
次に、上記水晶基板22を用いて構成された弾性波素子21における温度特性等を検証した。通常、板波を発生させる構造の弾性波素子にあっては、規格化板厚H/λによって製造工程における周波数が大きく変動することが知られている。特に、一枚の水晶ウエハから多数個の弾性波素子を製造する場合にあっては、水晶ウエハの板厚が均一でないと、個々の取り出された弾性波素子において周波数のばらつきが生じてしまい、さらに、温度特性のばらつきも大きくなるといった問題があった。
本発明の弾性波素子21においては、励振電極23の裏面側に裏面電極24が設けられているので、励振電極23の膜厚と共に、裏面電極24の膜厚をトリミング調整することによって、1次温度係数α,2次温度係数β等によって規定される温度特性のばらつきを抑え、所定の位相速度となる最適な振動モードを得ることができる。
本実施形態では、前述したオイラー角(φ=0°,θ=37.85°,Ψ=0°)の水晶基板22を用い、表面及び裏面にそれぞれ金(Au)の薄膜からなる励振電極23及び裏面電極24を形成した。図22は1次温度係数α及び2次温度係数βとカット角θとの関係を示したグラフであり、図23は1次温度係数α及び2次温度係数βとH/λとの関係を示したグラフである。また、図24は1次温度係数α及び2次温度係数βとHs/λとの関係を示したグラフであり、図25は1次温度係数α及び2次温度係数βとHb/λとの関係を示したグラフである。
図22乃至図25に示したように、θ、H/λ、Hs/λ、Hb/λの各条件が、
θ=37.6°〜38.3°、
1.07<H/λ<1.25、
0.00<Hs/λ<0.03、
0.00<Hb<0.05
の範囲に収まるように弾性波素子を設計することによって、
振動モードの位相速度が4500〜6000m/sとなり、
1次温度係数α×10−6が−1.0<α<+1.0、
2次温度係数β×10−8が−1.0<β<+1.0
の範囲内となる良好な板波を発生させることが可能となる。また、板厚がばらついた場合や周波数調整後においても1次温度係数αのばらつきを有効に抑えることが可能となる。
なお、実際に弾性波素子21を製造する際における水晶基板22のカット角については、製造ばらつき等によって上記条件に必ずしも一致するものではない。このような製造ばらつき等を考慮すると、水晶基板22は回転角がφ=0±10°、θ=35°〜40°、Ψ=0±10°、H/λ=1.00〜1.35の範囲であれば本発明の効果を得ることができる。
上記第1実施形態の弾性波素子11では、図26(a)に示すように、裏面電極14が一対のIDT電極15,16全体を含むように水晶基板12の裏面全体に形成されているが、図26(b),(c)に示すように、各IDT電極15,16のベース電極部15a,16aを含まず、電極指15b,16bをカバーするエリア(位置及び範囲)に裏面電極14を形成することで、前述したような特性を有しつつ、水晶基板12に生じる並列容量の増加を抑えることが可能となる。
前記水晶基板12の裏面全体に裏面電極を形成した場合、一対のIDT電極15,16間の配線パターンの引き回しによって、裏面電極14との間に静電容量が発生し、位相特性が悪化してしまうことが並列容量を増加させる原因となっている。そこで、板波を発生させる各電極指15b,16bをカバーする前記エリアに限定して裏面電極14を形成することで、水晶基板12における不要な静電容量を低減させることができ、これによって、位相特性の悪化を避けることができる。なお、図26(b),(c)の構成を第2実施形態の弾性波素子21に適用した場合でも同様の効果が得られる。
図26(b)は裏面電極が1つの電極で構成されており、図26(c)は複数に分割されている構造である、図26(c)に示されるように、複数に分割する場合は分割した各電極間の隙間を板波の波長の1/8程度にするのが好ましい。
11 弾性波素子
12 水晶基板
13 励振電極
14 裏面電極
15,16 IDT電極
15a,16a ベース電極部
15b,16b 電極指
21 弾性波素子
22 水晶基板
23 励振電極
24 裏面電極
25,26 IDT電極
25a,26a ベース電極部
25b,26b 電極指
31 振動部
32 保持部
33,34 側壁部
35 開口部
36 凹部

Claims (16)

  1. X軸、Y軸及びZ軸からなる三次元の結晶方位を有する水晶体からY軸及びZ軸をX軸の周りに回転させて切り出され、
    右手系のオイラー角(φ,θ,Ψ)で規定される回転角によってカットされた水晶基板と、この水晶基板の表面に板波を励振させる少なくとも1つの励振電極とを備える弾性波素子であって、
    前記水晶基板は回転角がφ=0±10°、θ=110°〜140°、Ψ=30〜50°の範囲でカットされ、25℃でテイラー展開したときの1次温度係数α×10−6が−1.0<α<+1.0、2次温度係数β×10−8が−1.0<β<+1.0の範囲内にある板波を選択して水晶基板の振動モードとしたことを特徴とする弾性波素子。
  2. 前記水晶基板の裏面側に周波数の調整を行う裏面電極が形成される請求項1に記載の弾性波素子。
  3. 前記振動モードの位相速度が3500〜4500m/sの範囲に設定される請求項1に記載の弾性波素子。
  4. 前記水晶基板の板厚をH、板波の波長をλとした場合に、
    規格化された板厚H/λが、0.8<H/λ<1.4の範囲である請求項1に記載の弾性波素子。
  5. X軸、Y軸及びZ軸からなる三次元の結晶方位を有する水晶体からY軸及びZ軸をX軸の周りに回転させて切り出され、
    右手系のオイラー角(φ,θ,Ψ)で規定される回転角によってカットされた水晶基板と、この水晶基板の表面に板波を励振させる少なくとも1つの励振電極とを備える弾性波素子であって、
    前記水晶基板は回転角がφ=0±10°、θ=35°〜40°、Ψ=0±10°の範囲でカットされ、25℃でテイラー展開したときの1次温度係数α×10−6が−1.0<α<+1.0、2次温度係数β×10−8が−1.0<β<+1.0の範囲内にある板波を選択して水晶基板の振動モードとしたことを特徴とする弾性波素子。
  6. 前記水晶基板の裏面側に周波数の調整を行う裏面電極が形成され、この裏面電極の膜厚を0.001<Hb/λ<0.005の範囲内に設定することによって、前記振動モード以外の不要振動による異常発振を低減させた請求項5に記載の弾性波素子。
  7. 前記振動モードの位相速度が4500〜6000m/sの範囲に設定される請求項5に記載の弾性波素子。
  8. X軸、Y軸及びZ軸からなる三次元の結晶方位を有する水晶体からY軸及びZ軸をX軸の周りに回転させて切り出された水晶基板によって形成される弾性波素子において、
    回転後のX軸をX’軸、Y軸をY’軸としたとき、前記Y’軸を法線方向とし、板波を励振させる少なくとも1つの励振電極が形成される薄板状の振動部と、
    前記X軸及びZ’軸を法線方向とし、前記振動部よりも厚みを有して振動部の周囲を保持する保持部とによって一体形成され、
    少なくとも縦波成分を有する振動モードを得ることを特徴とする弾性波素子。
  9. 前記保持部は、X軸又はZ’軸に面した少なくとも一方向が開口しており、少なくとも縦波成分を有する振動モードを得る請求項8に記載の弾性波素子。
  10. 前記水晶基板は、右手系のオイラー角(φ,θ,Ψ)における各回転角がφ=0±10°、θ=35°〜40°、Ψ=0±10°の範囲でカットされ、25℃でテイラー展開したときの1次温度係数α×10−6が−0.5<α<+0.5、2次温度係数β×10−8が−1.0<β<+1.0の範囲内で、位相速度が4500m/s〜6000m/sの板波を選択して振動モードとした請求項8に記載の弾性波素子。
  11. 前記水晶基板の裏面側に周波数の調整を行う裏面電極が形成され、この裏面電極の厚みを調整することで、前記振動モードにおける温度特性を調整する請求項8に記載の弾性波素子。
  12. 前記水晶基板の板厚をH、板波の波長をλとした場合に、
    規格化された板厚H/λが、1.00<H/λ<1.35の範囲である請求項8に記載の弾性波素子。
  13. 前記振動部及び保持部は、前記水晶基板をY’軸方向に凹設することによって形成される請求項8に記載の弾性波素子。
  14. 前記励振電極が複数の電極指を有する櫛形電極によって形成され、各電極指間距離に対する一の電極指の幅の比で規定されるメタライゼーションレシオηを0.6<η<0.9の範囲内に設定することによって、前記振動モード以外の不要振動による異常発振を低減させた請求項1,5,8のいずれかに記載の弾性波素子。
  15. 前記励振電極が複数の電極指を有する櫛形電極によって形成され、前記複数の電極指が設けられているエリアに対応した前記水晶基板の裏面側に周波数の調整を行う裏面電極が形成される請求項1,5,8のいずれかに記載の弾性波素子。
  16. 前記振動モードを主振動とするフイガーオブメリットを2以上、且つ、前記主振動以外の振動モードのフイガーオブメリットを2未満に設定することで、前記主振動以外の不要振動による異常発振を低減させた請求項1,5,8のいずれかに記載の弾性波素子。
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