JPWO2014185366A1 - 硬化性樹脂組成物、およびそれを用いた積層体とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、硬化収縮率性および粘度が低い硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。不飽和ウレタンオリゴマー(IA)と、非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y)を含む、硬化性樹脂組成物。

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物に係り、特に末端水酸基が置換されたポリオキシアルキレンを含む硬化性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、上記硬化性樹脂組成物を用いた積層体とその製造方法にも関する。
画像表示装置としては、表示デバイス上に透明性に優れた接合樹脂層を介して保護板が積層された画像表示装置が知られている。
透明性に優れた接合樹脂層を介して透明な保護板を積層する方法としては、例えば、下記の方法が知られている。
透明な保護板上の周縁部にシール材を配置し、光硬化性樹脂を含む硬化性樹脂組成物の層を該シール材の内側に形成し、減圧下にもう一枚の透明な保護板を該硬化性樹脂組成物の層の上に重ねて、透明な保護板の間で硬化性樹脂組成物を密閉した後、大気圧雰囲気下で該硬化性樹脂組成物に光照射して硬化させる方法(特許文献1)。
なお、硬化性樹脂組成物には、水酸基を有する非硬化性オリゴマーが使用されている。
国際公開第2011/158839号
近年、画像表示装置に用いられる透明積層体では、表示ムラを減少させ、より優れた透明性を得るため、硬化性樹脂組成物の硬化収縮率を減らすことが求められている。また、硬化性樹脂組成物を均一な厚みで塗工するためには、低粘度であることも求められている。つまり、硬化収縮率性および粘度が低い硬化性樹脂組成物が求められている。
本発明者らは、特許文献1に記載されるような水酸基を有する非硬化性オリゴマーを含む硬化性樹脂組成物を用いてその性能を評価したところ、この硬化性樹脂組成物では上記の要件のすべてを同時に満たすことができなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、硬化収縮率性および粘度が低い硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、この硬化性樹脂組成物を使用して得られる積層体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明を完成した。
本発明は以下の通りである。
[1] 下記不飽和ウレタンオリゴマー(IA)と、下記非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y)とを含む、硬化性樹脂組成物。
不飽和ウレタンオリゴマー(IA):下記ポリオール成分(A1)とポリイソシアネート(A2)と下記不飽和ヒドロキシ化合物(A3)との反応生成物、または、下記ポリオール成分(A1)とアクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基を有する不飽和イソシアネート(A4)との反応生成物であって、アクリロイルオキシ基とメタクリロイルオキシ基の総数が1分子あたり平均2〜4個である、不飽和ウレタンオリゴマー。
ポリオール成分(A1):下記ポリオール(a1)を含むポリオール成分。
ポリオール(a1):炭素数2以上のアルキレンオキシドに由来するポリオキシアルキレン鎖を有し、平均水酸基数が2〜4、水酸基価が3〜30mgKOH/gであるポリオキシアルキレンポリオール。
不飽和ヒドロキシ化合物(A3):アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基と水酸基とを有する化合物。
非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y):ポリオキシアルキレン鎖を有し、反応性基を有しないポリオキシアルキレン化合物。
[2] 前記非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y)の含有量が、前記不飽和ウレタンオリゴマー(IA)100質量部に対して、25〜250質量部である、[1]に記載の硬化性樹脂組成物。
[3] 前記非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y)の重量平均分子量が400〜20,000である、[1]または[2]に記載の硬化性樹脂組成物。
[4] 前記非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y)が、−OR(Rは、アルキル基を表す)、−OCONHR(Rは、アルキル基を表す)、−OCOR(Rは、アルキル基を表す)、および−X(Xは、ハロゲン基を表す)からなる群から選択される基をポリオキシアルキレン鎖の末端に有するポリオキシアルキレン化合物である、[1]〜[3]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[5] 前記非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y)が、後述する式(Y−3)で表される化合物である、[4]に記載の硬化性樹脂組成物。
[6] さらに、下記単官能オリゴマー(IB)を含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
単官能オリゴマー(IB):1個のアクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基と1個以上のウレタン結合とポリオキシアルキレン鎖とを有する化合物。
[7] 前記単官能オリゴマー(IB)が、後述する式(1)で表されるオリゴマー(IB−1)または後述する式(2)で表されるオリゴマー(IB−2)である、[6]に記載の硬化性樹脂組成物。
[8] さらに、後述する式(II−1)〜式(II−4)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の水酸基含有モノマー(II)を含有する、[1]〜[7]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[9] さらに、後述する式(III)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の長鎖アルキル基含有モノマー(III)を含有する、[1]〜[8]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[10] 表示装置接合用組成物として用いられる、[1]〜[9]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[11] 一対の面材間に[1]〜[10]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物からなる未硬化層を挟持させる工程と、該未硬化層を硬化させる工程を有する、積層体の製造方法。
[12] 第1の減圧雰囲気下において、一対の面材間に[1]〜[10]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物からなる未硬化層が挟持され、かつ該未硬化層の周囲に設けられたシール部で前記未硬化層が密封された積層前駆体を形成する第1の工程と、
前記第1の減圧雰囲気よりも圧力が高い第2の雰囲気下で前記未硬化層を硬化させる第2の工程を有する、積層体の製造方法。
[13] 前記一対の面材の一方が透明面材であり、他方が表示デバイスである、[11]または[12]に記載の積層体の製造方法。
[14] 透明面材と表示デバイスとの間に、[1]〜[10]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物の硬化物からなる接合樹脂層が挟持されている表示装置。
本発明によれば、硬化収縮率性および粘度が低い硬化性樹脂組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、この硬化性樹脂組成物を使用して得られる積層体およびその製造方法を提供することができる。
本明細書において、「硬化性官能基」および「(メタ)アクリロイルオキシ基」とは、いずれも、CH=C(R)C(O)O基(ただし、Rは水素原子またはメチル基を表す)を意味し、アクリロイルオキシ基とメタクリロイルオキシ基の両方を表す。例えば、「硬化性官能基の数」とはアクリロイルオキシ基とメタクリロイルオキシ基の合計数をいう。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、CH=C(R)C(O)OH(ただし、Rは水素原子またはメチル基を表す)とヒドロキシ化合物とのエステルを意味し、アクリレートとメタクリレートの両方を表す。
<硬化性樹脂組成物>
本発明の硬化性樹脂組成物(以下、組成物(X)ということもある。)は、不飽和ウレタンオリゴマー(IA)と、希釈剤として非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y)(以下、化合物(Y)ということもある。)とを少なくとも含む。組成物(X)中の不飽和ウレタンオリゴマー(IA)は1種でもよく、2種以上でもよい。組成物(X)中の化合物(Y)は1種でもよく、2種以上でもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物の特徴点の一つとしては、化合物(Y)を使用する点が挙げられる。硬化収縮率を小さくするには硬化性官能基を持たないオリゴマー等を含有させる方法が考えられるが、硬化性樹脂組成物中への分散性を良好とするため水酸基を有するオリゴマーを用いると、吸湿により湿熱条件下で剥がれが生じるおそれがある。本発明の化合物(Y)では水酸基が含まれていないため、形成される硬化物の湿熱条件下での剥がれがより抑制される。また、化合物(Y)はポリオキシアルキレン鎖を有するため不飽和ウレタンオリゴマー(IA)との相溶性にも優れ、組成物の低粘度が達成されると共に、硬化物の外観特性にも優れる。さらに、化合物(Y)の末端は非反応性基で置換されているため、不飽和ウレタンオリゴマー(IA)とは反応せず、組成物の硬化の際の体積収縮を抑制する働きを有する。
以下では、まず、必須成分である不飽和ウレタンオリゴマー(IA)および化合物(Y)について詳述する。
<不飽和ウレタンオリゴマー(IA)>
不飽和ウレタンオリゴマー(IA)は、ポリオール成分(A1)とポリイソシアネート(A2)と不飽和ヒドロキシ化合物(A3)との反応生成物、または、ポリオール成分(A1)と硬化性官能基を有するイソシアネート化合物(A4)との反応生成物であって、硬化性官能基を1分子あたり平均2〜4個有する不飽和ウレタンオリゴマーである。以下、不飽和ウレタンオリゴマー(IA)をオリゴマー(IA)ともいう。
オリゴマー(IA)は、硬化性官能基(すなわち(メタ)アクリロイルオキシ基)を1分子あたり平均2〜4個有する。1分子中に複数存在する硬化性官能基は異なっていてもよい(すなわち、1分子中にアクリロイルオキシ基とメタクリロイルオキシ基が存在してもよい)。しかし、通常は、1分子中の複数の硬化性官能基は同一の硬化性官能基であることが好ましく、オリゴマー(IA)中の硬化性官能基はアクリロイルオキシ基であることが好ましい。オリゴマー(IA)中の硬化性官能基は、オリゴマー(IA)が高分子量であることから反応性が低くなりやすく、相対的に低分子量のモノマー類と併用した場合、両者の硬化性官能基の反応性の差を少なくするためには、オリゴマー(IA)の硬化性官能基の反応性が高いことが好ましい。そのため、オリゴマー(IA)の硬化性官能基としては、メタクリロイルオキシ基よりも反応性の高いアクリロイルオキシ基が好ましい。また、アクリロイルオキシ基であると、化合物(Y)との相溶性がより良好となり、化合物(Y)の硬化性樹脂組成物の硬化物からのブリードアウトがより抑制できるため好ましい。
オリゴマー(IA)の1分子あたりの平均硬化性官能基数は2〜4であり、2〜3が好ましい。オリゴマー(IA)の1分子あたりの平均硬化性官能基数が2以上であれば、硬化物が高温にさらされても変形しにくい。オリゴマー(IA)の1分子あたりの平均硬化性官能基数が4以下であれば、硬化物が脆くなりにくい。
オリゴマー(IA)の1分子あたりの平均硬化性官能基数は、後述するポリオール成分(A1)の水酸基数、ポリイソシアネート(A2)のイソシアネート基数、不飽和ヒドロキシ化合物(A3)の硬化性官能基数および水酸基数、硬化性官能基を有する不飽和イソシアネート(A4)の硬化性官能基数およびイソシアネート基数により調整される。ポリイソシアネート(A2)としてはイソシアネート基数が2であるジイソシアネートが好ましいこと、不飽和ヒドロキシ化合物(A3)としては硬化性官能基数が1、水酸基数が1である化合物が好ましいこと、不飽和イソシアネート化合物(A4)としては硬化性官能基数が1でかつイソシアネート基数が1である不飽和モノイソシアネートが好ましいことから、これらを用いて得られるオリゴマー(IA)の1分子あたりの平均硬化性官能基数は、通常、ポリオール成分(A1)1分子あたりの平均水酸基数とほぼ同じとなる。例えば、ポリオール成分(A1)としてジオールのみを使用することにより1分子あたりの平均硬化性官能基数が2のオリゴマー(IA)が得られる。同様に、ポリオール成分(A1)としてジオールとトリオールを用いることにより平均硬化性官能基数が2と3の間の数のオリゴマー(IA)が得られ、ポリオール成分(A1)としてトリオールのみを用いることにより平均硬化性官能基数が3のオリゴマー(IA)が得られる。
オリゴマー(IA)は、上記3種の原料化合物の反応生成物または上記2種の原料化合物の反応生成物であり、その反応生成物を得る方法としては、例えば、下記(1)〜(4)の方法が挙げられる。
(1)ポリオール成分(Al)、ポリイソシアネート(A2)、および不飽和ヒドロキシ化合物(A3)を同時反応させる方法。
(2)ポリイソシアネート(A2)と不飽和ヒドロキシ化合物(A3)とを化学量論的にイソシアネート基が過剰の条件で反応させた後、得られた反応物にさらにポリオール成分(A1)を反応させる方法。
(3)ポリオール成分(A1)とポリイソシアネート(A2)とを化学量論的にイソシアネート基が過剰の条件で反応させた後、得られた反応物にさらに不飽和ヒドロキシ化合物(A3)を反応させる方法。
(4)ポリオール成分(Al)と不飽和イソシアネート(A4)とを化学量論的に等量または水酸基が過剰(ただし、反応生成物の平均硬化性官能基数が2〜4となる割合)の条件で反応させる方法。
(3)の方法としては、下記の工程(3−1)、工程(3−2)を有する方法が挙げられる。
(3−1)必要に応じてウレタン化触媒の存在下、ポリオール成分(A1)とポリイソシアネート(A2)を化学量論的にイソシアネート基が過剰な条件で反応させ、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを得る工程。
(3−2)必要に応じて重合禁止剤の存在下、不飽和ヒドロキシ化合物(A3)をウレタンプレポリマーの末端のイソシアネート基と反応させる工程。
工程(3−1):
ウレタン化触媒としては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル酸ジラウレート、ジオクチル酸ジステアレート、2−エチルヘキサン酸錫、トリエチルアミン、1,4−ジアビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
ポリオール成分(A1)とポリイソシアネート(A2)との割合は、イソシアネート基:水酸基のモル比が1.1:1〜3:1となる割合が好ましく、1.15:1〜2:1となる割合がより好ましい。反応温度は、通常のウレタン化反応における温度、すなわち30〜90℃が好ましい。
工程(3−2):
重合禁止剤としては、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−tert−ブチル−ヒドロキノン、o−ニトロトルエン等が挙げられる。重合禁止剤の量は、不飽和ヒドロキシ化合物(A3)に対して50〜5,000ppmが好ましい。
ウレタンプレポリマーと不飽和ヒドロキシ化合物(A3)との割合は、イソシアネート基:水酸基のモル比が1:1〜1:1.5となるような割合が好ましい。反応温度は、30〜90℃が好ましい。
(1)の方法では、目的物であるオリゴマー(IA)を得られるが、目的物の分子量やオリゴマー(IA)の粘度にバラつきが見られやすい。手法としては容易であるが、工業的な手法になりにくい。
(2)の方法では、ポリオール成分(Al)の水酸基数が3以上の場合に、超高分子量生成物(ゲル成分)が生成しにくい。
(3)の方法では、定常的に定性的なオリゴマー(IA)を得ることができるため、工業的に(3)の方法が好ましい。
(4)の方法については、一段の合成にてオリゴマー(IA)を得ることができる。不飽和イソシアネート(A4)が工業的に容易に得ることができれば、好ましい方法である。
(ポリオール成分(A1))
ポリオール成分(A1)は、ポリオール(a1)からなるポリオール成分またはポリオール(a1)と他のポリオール(a2)を含むポリオール成分である。
(ポリオール(a1))
ポリオール(a1)は、炭素数2以上のアルキレンオキシドに由来するポリオキシアルキレン鎖を有し、平均水酸基数が2〜4、水酸基価が3〜30mgKOH/gであるポリオキシアルキレンポリオールである。
ポリオール(a1)は、触媒の存在下、平均活性水素数が2〜4の開始剤に炭素数2以上のアルキレンオキシドを反応させて得られるポリオキシアルキレンポリオールであることが好ましい。ポリオール(a1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
触媒としては、ジエチル亜鉛、塩化鉄、金属ポルフィリン錯体、複合金属シアン化物錯体、セシウム化合物、アルカリ(土類)金属化合物等が挙げられ、アルカリ金属化合物触媒または複合金属シアン化物錯体が好ましく、複合金属シアン化物錯体が特に好ましい。
なお、水酸基価の低いポリオール(a1)を製造するためには、複合金属シアン化物錯体触媒を用いることが好ましい。一方、複合金属シアン化物錯体触媒は、エチレンオキシド単独を反応させることが困難である。したがって、ブロックコポリマー型のポリオキシアルキレンポリオールを製造する場合、複合金属シアン化物錯体触媒を用いて炭素数3以上のアルキレンオキシドを反応させた後、他の触媒を用いてエチレンオキシドを反応させることが好ましい。
複合金属シアン化物錯体としては、亜鉛ヘキサシアノコバルテートを主成分とする錯体が好ましく、亜鉛ヘキサシアノコバルテートのエーテルおよび/またはアルコール錯体が特に好ましい。亜鉛ヘキサシアノコバルテートのエーテルおよび/またはアルコール錯体としては、特公昭46−27250号公報に記載のものが挙げられる。エーテルとしては、エチレングリコールジメチルエーテル(グライム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル等が好ましく、錯体の製造時の取り扱いやすさの点から、グライムが特に好ましい。アルコールとしては、tert−ブタノール、tert−ブチルセロソルブ等が好ましい。
開始剤の平均活性水素数は2〜4であり、2〜3がより好ましい。活性水素とは、水酸基の水素原子、アミノ基の水素原子等、アルキレンオキシドが反応しうる活性な水素原子をいう。活性水素としては、水酸基の水素原子が好ましい。したがって、開始剤としては、平均水酸基数が2〜4のポリヒドロキシ化合物が好ましく、平均水酸基数が2〜3のポリヒドロキシ化合物がより好ましい。開始剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメロールプロパン、ペンタエリスリトール、これらにアルキレンオキシドを反応させて得られる、ポリオール(a1)よりも低分子量のポリオキシアルキレンポリオール等が挙げられる。複合金属シアン化物錯体を用いる場合、開始剤の分子量は500〜1,500が好ましく、特に2〜4価の多価アルコールにプロピレンオキシドを反応させて得られる分子量500〜1,500のポリオキシプロピレンポリオールが好ましい。開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アルキレンオキシドとしては炭素数2以上が通常用いられ、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、スチレンオキシド等が挙げられ、炭素数2〜4のアルキレンオキシドが好ましい。アルキレンオキシドとしては、特にプロピレンオキシドのみを用いるかまたはエチレンオキシドとプロピレンオキシドとを併用することが好ましい。プロピレンオキシド単独またはエチレンオキシドとプロピレンオキシドを用いてポリオール(a1)を製造する場合、それら以外のアルキレンオキシドを併用してもよい。
触媒の存在下、開始剤にアルキレンオキシドを反応させて得られるポリオール(a1)としては、例えば、プロピレンオキシドを開始剤に反応させて得られるもの、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの混合物を開始剤に反応させて得られるもの、エチレンオキシドとプロピレンオキシドを別々に順次開始剤に反応させて得られるもの、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの混合物とプロピレンオキシド(またはエチレンオキシド)とを別々に順次開始剤に反応させて得られるもの、等が挙げられる。エチレンオキシドとプロピレンオキシドの混合物から形成されるポリオキシアルキレン鎖はオキシエチレン基とオキシプロピレン基とのランダムコポリマー鎖となり、エチレンオキシドとプロピレンオキシドを別々に順次反応させることにより形成されるポリオキシアルキレン鎖はポリオキシエチレン鎖とポリオキシプロピレン鎖とが結合したブロックコポリマー鎖となる。ポリオール(a1)としては、開始剤にプロピレンオキシドを反応させた後エチレンオキシドを反応させて得られるブロックコポリマー型のポリオキシアルキレンポリオール、または開始剤にプロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合物を反応させて得られるランダムコポリマー型のポリオキシアルキレンポリオールが好ましく、前者のブロックコポリマー型のポリオキシアルキレンポリオールが特に好ましい。
ポリオール(a1)の1分子あたりの平均水酸基数は2〜4であり、2〜3が好ましい。ポリオール(a1)の1分子あたりの平均水酸基数が2〜4であれば、1分子あたりの平均硬化性官能基数が2〜4のオリゴマー(IA)が容易に得られる。
ポリオール(a1)の1分子あたりの平均水酸基数は、開始剤が1種の場合は、開始剤の1分子あたりの活性水素数であり、開始剤が2種の混合物の場合は、該混合物における開始剤の1分子あたりの活性水素数の平均値である。
ポリオール(a1)の水酸基価は、3〜30mgKOH/gである。ポリオール(a1)の水酸基価が3mgKOH/g以上であれば、硬化物の強度が良好となる。また、ポリオール(a1)の分子量が大きくなりすぎないため、ポリオール(a1)の粘度が大きくなりすぎず、作業性に問題が生じない。ポリオール(al)の水酸基価が30mgKOH/g以下であれば、硬化物の高い柔軟性を維持できる。ポリオール(a1)の水酸基価は、JIS K1557−1(2007年版)にしたがって測定する。他のポリオールの水酸基価も同様である。
(ポリオール(a2))
ポリオール(a2)は、ポリオール(a1)以外のポリオールである。ポリオール(a2)としては、例えば、平均水酸基数が5以上のポリオキシアルキレンポリオール、水酸基価が30mgKOH/gを超えるポリオキシアルキレンポリオール等が挙げられる。
ポリオール成分(A1)がポリオール(a2)を含む場合、ポリオール成分(A1)に対するポリオール(a2)の割合は、30質量%未満が好ましく、20質量%未満がより好ましい。ポリオール(a2)の割合が30質量%未満であれば、硬化物の高い透明性と柔軟性が維持される。
(ポリイソシアネート(A2))
ポリイソシアネート(A2)としては、1分子あたりの平均イソシアネート基数が2以上の、脂環族系ポリイソシアネート、脂肪族系ポリイソシアネート、芳香環含有脂肪族系ポリイソシアネート、これらを変性して得られる変性ポリイソシアネート系等が挙げられる。芳香環に結合したイソシアネート基を有する芳香族系ポリイソシアネートは、硬化物の黄変をもたらすおそれが大きいため、用いないことが好ましい。
ポリイソシアネート(A2)の1分子あたりの平均のイソシアネート基数は、2〜4が好ましく、2が特に好ましい。すなわち、ポリイソシアネート(A2)としては、ジイソシアネートが好ましい。ポリイソシアネート(A2)は、1種を単独でも用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリイソシアネート(A2)の具体例としては、イソホロンジイソシアネート、ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート等のジイソシアネート、該ジイソシアネートのプレポリマー変性体、ヌレート変性体、ウレア変性体、カルボジイミド変性体等が挙げられ、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートが特に好ましい。
(不飽和ヒドロキシ化合物(A3))
不飽和ヒドロキシ化合物(A3)は、硬化性官能基と水酸基とを有する化合物であり、1分子中に硬化性官能基が2以上存在していてもよく、1分子中に水酸基が2以上存在していてもよい。硬化性官能基を平均2〜4個有するオリゴマー(IA)を製造するためには1分子中に上記硬化性官能基と水酸基をそれぞれ1つ有する化合物が好ましい。
不飽和ヒドロキシ化合物(A3)としては、CH=C(R)C(O)OR−OHで表される化合物(ただし、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素数2〜12のアルキレン基を表す。)が好ましい。Rは炭素数2〜8のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜4のアルキレン基がより好ましい。反応性の高いオリゴマー(IA)を得るためには硬化性官能基はアクリロイルオキシ基であること(Rが水素原子であること)が好ましい。したがって、不飽和ヒドロキシ化合物(A3)としては、炭素数が2〜4のヒドロキシアルキルを有するヒドロキシアルキルアクリレートがさらに好ましい。
不飽和ヒドロキシ化合物(A3)の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられ、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが好ましく、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートが特に好ましい。不飽和ヒドロキシ化合物(A3)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(不飽和イソシアネート(A4))
不飽和イソシアネート(A4)は、硬化性官能基とイソシアネート基とを有する化合物であり、1分子中に硬化性官能基が2以上存在していてもよく、1分子中にイソシアネート基が2以上存在していてもよい。硬化性官能基を平均2〜4個有するオリゴマー(IA)を製造するためには1分子中に硬化性官能基とイソシアネート基をそれぞれ1つ有する化合物が好ましい。
不飽和イソシアネート(A4)としては、CH=C(R)C(O)O−R−NCOで表される化合物(ただし、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素数1−6のアルキレン基を表す。)が特に好ましい。反応性の高いオリゴマー(IA)を得るために、Rは水素原子が好ましい。また、Rは炭素数1〜4のアルキレン基が好ましく、炭素数1または2のアルキレン基がより好ましい。不飽和イソシアネート化合物(A4)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
組成物(X)中のオリゴマー(IA)の含有量は特に制限されないが、硬化性組成物の硬化収縮率および粘度のバランスがより優れ、また硬化時の収縮応力が低い点から、硬化性樹脂組成物全質量中、5〜60質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。
<非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y)>
化合物(Y)は、希釈剤として組成物(X)に含まれる成分であり、ポリオキシアルキレン鎖を有し、水酸基や硬化性官能基等の反応性基を有しないポリオキシアルキレン化合物である。本成分が硬化性樹脂組成物中に含まれることにより、硬化性樹脂組成物の低硬化収縮性および低粘度性が良好となる。
化合物(Y)としては、ポリオキシアルキレンモノオールやポリオキシアルキレンポリオールの水酸基を非反応性基に変換して得られる化合物が好ましい。非反応性基としては、例えば、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルキルウレタン基、アルキル基、アリール基、ハロゲン基などが挙げられる。なお、1分子中の非反応性基が複数種ある場合は、同一の種類であっても異なっていてもよい。
非反応性基としては、水酸基からの変換が容易である点から、−OR(Rは、アルキル基を表す)、−OCONHR(Rは、アルキル基を表す)、−OCOR(Rは、アルキル基を表す)、および−X(Xは、ハロゲン基を表す)からなる群から選択される基であることが好ましい。なかでも、硬化性樹脂組成物の粘度および硬化収縮率がより低減し、湿熱条件下での吸湿による剥がれを抑制する点で、−OR(Rは、アルキル基を表す)がより好ましい。
で表されるアルキル基としては、上述したオリゴマー(IA)との相溶性がより優れる点で、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。
Xで表されるハロゲン基としては、フッ素基(F−)、塩素基(Cl−)、臭素基(Br−)、またはヨウ素基(I−)などが挙げられる。
化合物(Y)は直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。直鎖状の場合、両末端に上記非反応性基が配置される。また、分岐鎖状の場合、各鎖の末端に上記非反応性基が配置される。
化合物(Y)はオキシアルキレン基(−Z−O−。Zはアルキレン基を表す)を繰り返し単位として有しており、その基の種類は特に制限されない。例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、1,2−オキシブチレン基、2,3−オキシブチレン基などの炭素数2〜4のオキシアルキレン基が挙げられる。
Zは、アルキレン基を表す。アルキレン基中に含まれる炭素原子の数は特に制限されないが、上述したオリゴマー(IA)との相溶性、硬化物の透明性がより優れ、硬化後のブリードが抑えられる点で、2〜4個が好ましく、2〜3個がより好ましい。
なお、化合物(Y)には、2種以上のオキシアルキレン基が含まれていてもよい。
化合物(Y)の重量平均分子量は特に制限されないが、上述したオリゴマー(IA)との相溶性がより優れ、粘度がより低くなり、硬化後のブリードが抑えられる点で、400〜20,000が好ましく、500〜10,000がより好ましい。
化合物(Y)の製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。好ましくは、前記ポリオール(a1)と同様の方法で製造したポリオキシアルキレンポリオールや、前記開始剤として活性水素が1個の化合物を用いる以外はポリオール(a1)と同様の方法で製造したポリオキシアルキレンモノオールを用いて、それらの水酸基を非反応性基に変換することにより製造される化合物が好ましい。活性水素が1個の化合物からなる開始剤としては、前記−OR(Rは、アルキル基を表す)を有するアルカノール(すなわち、H−ORで表される化合物)が好ましい。これらポリオキシアルキレンポリオールやポリオキシアルキレンモノオールを、以下、水酸基含有ポリオキシアルキレン化合物という。
上記水酸基を非反応性基に変換する方法としては、例えば、水酸基含有ポリオキシアルキレン化合物とハロゲン化化合物(例えば、ハロゲン化アルキル)とのエーテル化反応や、水酸基含有ポリオキシアルキレン化合物とイソシアネート化合物(例えば、R−NCO。Rはアルキル基を表す)とのウレタン化反応や、水酸基含有ポリオキシアルキレン化合物と酸クロリド化合物(例えば、RCOCl。Rはアルキル基を表す)との脱塩酸反応や、水酸基含有ポリオキシアルキレン化合物とカルボン酸化合物(例えば、RCOOH。Rはアルキル基を表す)とのエステル化反応や、ハロゲン化剤(例えば、三フッ化N,N−ジエチルアミノ硫黄三塩化リン、三臭化リン、臭化水素、ヨウ化水素など)を用いた水酸基含有ポリオキシアルキレン化合物のハロゲン化反応などが挙げられる。
化合物(Y)の製造の際に使用される水酸基含有ポリオキシアルキレン化合物の水酸基価は特に制限されないが、置換反応が比較的容易に進行すると共に、得られる組成物の硬化収縮性および粘度がより低くなる点で、2.8〜140mgKOH/gが好ましく、5.6〜112mgKOH/gがより好ましい。また、140以下であると硬化性樹脂組成物の硬化物からブリードアウトしにくい。
水酸基含有ポリオキシアルキレン化合物の1分子あたりの平均水酸基数は特に制限されないが、置換反応が比較的容易に進行すると共に、得られる組成物の硬化収縮性および粘度がより低くなる点で、1〜4が好ましく、1〜3がより好ましい。
化合物(Y)の好適態様としては、上述したオリゴマー(IA)との相溶性がより優れ、組成物の硬化収縮性および粘度がより低くなる点で、以下の式(Y−1)で表されるポリオキシアルキレンであることが好ましい。
Figure 2014185366
式(Y−1)中、Wは非反応性基を表す。
Zはアルキレン基を表す。Zの定義は上述の通りであり、好適態様も上記の通りである。なお、Zとしては、2種のアルキレン基が含まれていてもよい。
pは、10〜500の整数を表す。上述したオリゴマー(IA)との相溶性がより優れ、組成物の硬化収縮性および粘度がより低くなり、硬化後のブリードが抑えられる点で、15〜350が好ましく、15〜250がより好ましい。
式(Y−1)で表されるポリオキシアルキレン化合物の好適態様としては、上述したオリゴマー(IA)との相溶性がより優れ、組成物の硬化収縮性および粘度がより低くなる点で、以下の式(Y−2)〜(Y−4)で表されるポリオキシアルキレン化合物であることが好ましく、特に(Y−3)で表されるポリオキシアルキレン化合物が好ましい。
Figure 2014185366
式(Y−2)〜(Y−4)中、Rの定義は上述の通りである。
sは、10〜500の整数を表す。上述したオリゴマー(IA)との相溶性がより優れ、組成物の硬化収縮性および粘度がより低くなり、硬化後のブリードが抑えられる点で、15〜350が好ましく、15〜250がより好ましい。
qおよびrは、それぞれ5〜250の整数を表す。上述したオリゴマー(IA)との相溶性がより優れ、組成物の硬化収縮性および粘度がより低くなり、硬化後のブリードが抑えられる点で、それぞれ10〜175が好ましく、5〜125がより好ましい。
組成物(X)中の化合物(Y)の含有量は特に制限されないが、組成物(X)の硬化収縮率および粘度のバランスがより優れ、ブリードが抑えられ、接着性に優れる点から、組成物(X)の全質量に対して、3〜45質量%が好ましく、3〜35質量%がより好ましく、5〜30質量%がさらに好ましい。
組成物(X)中でのオリゴマー(IA)と化合物(Y)の含有質量比は、特に制限されない。なかでも、組成物(X)の硬化収縮性および粘度がより低くなる点で、化合物(Y)の含有量が、オリゴマー(IA)100質量部に対して、25〜250質量部が好ましく、50〜200質量部がより好ましい。
なお、組成物(X)中においては、上述した化合物(Y)を製造する際に製造される副生成物が含まれていてもよい。副生成物としては、例えば、直鎖状のポリオキシアルキレンジオールの両末端の水酸基のうち、一方のみが上記非反応性基で置換されたポリオキシアルキレンが挙げられる。このような水酸基含有副生成物は、水酸基含有副生成物と化合物(Y)との合計に対して、50モル%未満が好ましく、10モル%未満がより好ましい。
また、組成物(X)中においては、上述した化合物(Y)以外に希釈剤が含まれていてもよい。例えば、ポリジメチルシロキサンや市販のフタル酸エステル系の可塑剤、ポリオキシアルキレンポリオールなどが挙げられる。
(その他の成分)
硬化性樹脂組成物は、上述したオリゴマー(IA)と化合物(Y)とを必須成分として含むと共に、他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、単官能オリゴマー(IB)、水酸基含有モノマー(II)、長鎖アルキル基含有モノマー(III)などが挙げられる。また、必要に応じて、添加剤を含んでもよい。
以下に、これらの成分について詳述する。
(単官能オリゴマー(IB))
単官能オリゴマー(IB)は、1分子中に硬化性官能基を1個有するとともに、1分子中に1個以上のウレタン結合とポリオキシアルキレン鎖とを有する化合物である。単官能オリゴマー(IB)は、硬化時の収縮低減、および硬化後の樹脂(硬化物)の弾性率低減に寄与すると共に、硬化性樹脂組成物の粘度調整の役割も果たす。また,硬化性官能基を1個有するため、硬化後の樹脂(硬化物)における安定性に優れ、ブリードアウトを生じ難い。
硬化速度の点からは単官能オリゴマー(IB)の硬化性官能基がアクリロイルオキシ基であることが好ましい。
単官能オリゴマー(IB)におけるポリオキシアルキレン鎖は、前記化合物(Y)や前記ポリオール(a1)におけるポリオキシアルキレン鎖と同様のポリオキシアルキレン鎖であることが好ましい。特に、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種以上からなるポリオキシアルキレン鎖が好ましい。単官能オリゴマー(IB)の製造に用いるポリオキシアルキレン化合物としては、ポリオキシアルキレンモノオールやポリオキシアルキレンジオールなどの水酸基を有する直鎖状の化合物が好ましく、特にポリオキシアルキレンモノオールが好ましい。
単官能オリゴマー(IB)の数平均分子量は、1,000〜35,000が好ましく、2,000〜30,000がより好ましく、4,000〜15,000がさらに好ましい。
単官能オリゴマー(IB)の数平均分子量が該範囲であれば、組成物(X)の粘度を後述の範囲に調整しやすい。また、数平均分子量が1,000以上であると、硬化性樹脂組成物の硬化収縮率をより低くできる。
組成物(X)に単官能オリゴマー(IB)が2種以上含まれる場合は、それぞれの単官能オリゴマー(IB)の数平均分子量が上記の範囲内であることが好ましい。
また、分子量が4000以上であると硬化物の柔軟性、硬化収縮率の点で好ましい。
単官能オリゴマー(IB)の製造工程において、硬化性官能基の数が1個のオリゴマー以外の副生成物が生じる場合、単官能オリゴマー(IB)は該副生成物も含んでもよい。
かかる副生成物も含めた、単官能オリゴマー(IB)の1分子あたりの硬化性官能基の平均数は0.5〜1.5が好ましい。
副生成物は、後述する式(2a)で表わされるモノオールに含まれる場合も含まれ、モノオールの平均水酸基数として0.5〜1.5が好ましい。
単官能オリゴマー(IB)の具体例として、下記オリゴマー(IB−1)、下記オリゴマー(IB−2)、下記オリゴマー(IB−3)が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
特に組成物(X)中の単官能オリゴマー(IB)が、オリゴマー(IB−1)およびオリゴマー(IB−2)からなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましい。
単官能オリゴマー(IB)に対して、オリゴマー(IB−1)とオリゴマー(IB−2)との合計の含有量が50質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、100質量%が特に好ましい。該オリゴマー(IB−1)とオリゴマー(IB−2)の合計の含有量が上記範囲の下限値以上であると柔軟性、硬化収縮率に優れる。単官能オリゴマー(IB)が、オリゴマー(IB−1)とオリゴマー(IB−2)を含む場合、これらの質量比は(IB−1):(IB−2)=1:0〜1:1が好ましい。
[オリゴマー(IB−1)]
オリゴマー(IB−1)は下記式(1)で表される。オリゴマー(IB−1)は、例えば、下記式(1a)で表されるモノオールと、下記式(1b)で表されるモノマーとを反応させることによって得られる。
式(1a)で表されるモノオールと、式(1b)で表されるモノマー(1b)は、1分子中に存在するウレタン化反応が可能な基が各々1個であるため、オリゴマー(IB−1)の1分子中のウレタン結合が1個に制御されやすい。オリゴマー(IB−1)の1分子中のウレタン結合の数が少ないと粘度が低くなりやすい。したがって、組成物(X)が低粘度であり、柔軟性に優れた硬化物が得られやすい点で、組成物(X)中の単官能オリゴマー(IB)がオリゴマー(IB−1)からなることがより好ましい。
Figure 2014185366
Figure 2014185366
式(1)、(1a)、(1b)において、R11は水素原子またはメチル基であり、水素原子が好ましい。R12は炭素数2〜4のアルキレン基であり、1分子中に存在する複数のR12は互いに同じであっても異なってもよい。1分子中に2種以上のR12が存在する場合、−OR12−の連鎖はブロックでもよくランダムでもよい。R12はエチレン基および/またはプロピレン基であることが好ましい。R13は炭素数1〜20のアルキル基、または炭素数2〜20のアシル基である。該アシル基は、炭素数が2〜20であるモノカルボン酸からカルボキシ基の水酸基を除いた1価基である。R13は反応が容易な点でアルキル基が好ましく、炭素数2〜8のアルキル基が好ましい。aは1〜4の整数であり、1〜2の整数が好ましい。bは20〜600の整数であり、35〜500の整数が好ましく、65〜250がより好ましい。
式(1a)で表されるモノオールはポリオキシアルキレンモノオールであり、R13OH(ただし、R13はアルキル基)で表されるアルコールまたは該アルコールにアルキレンオキシドを開環付加した化合物を開始剤としてアルキレンオキシドを開環付加重合させる公知の方法、または、R13OH(ただし、R13はアシル基)で表されるモノカルボン酸の水酸基にアルキレンオキシドを開環付加重合させる公知の方法により得られる。式(1a)で表されるモノオールの水酸基価は1.6〜56.1mgKOH/gが好ましく、水酸基価から換算した分子量は1,000〜35,000が好ましい。
式(1a)で表されるモノオールと、式(1b)で表されるモノマーとの反応はウレタン化反応であり、公知の手法を用いて行うことができる。これらを反応させる際の、式(1a)で表されるモノオールに対する、式(1b)で表されるモノマーの配合比は、インデックス(NCO/OH比)で80〜100が好ましく、90〜100がより好ましく、100が最も好ましい。
本明細書におけるインデックス(NCO/OH比)は、反応に用いるポリオールまたはモノオールの水酸基のモル数に対するイソシアネート基のモル数の比の100倍で表した数値である。
特に式(1)で表されるオリゴマー(IB−1)であって、1分子中に存在するR12の全量中にプロピレン基の含有量が50〜100モル%であるオリゴマー(IB−1−PO)が、単官能オリゴマー(IB)に含まれることが好ましい。
該オリゴマー(IB−1−PO)において、該R12の全量に対するプロピレン基の割合は80〜100モル%がより好ましく、100モル%が特に好ましい。1分子中に存在するR12のうち、プロピレン基以外のアルキレン基がエチレン基であることが好ましい。
また該オリゴマー(IB−1−PO)を用いる場合、単官能オリゴマー(IB)に対する、該オリゴマー(IB−1−PO)の含有量は50〜100質量%が好ましく、80〜100質量%がより好ましい。該オリゴマー(IB−1−PO)の含有量が上記範囲の下限値以上であると低粘度であり、柔軟性に優れる。
[オリゴマー(IB−2)]
オリゴマー(IB−2)は式(2)で表される。オリゴマー(IB−2)は、例えば、下記式(2a)で表されるモノオールと、下記式(2b)で表されるジイソシアネート化合物とを反応させて末端にイソシアネート基を有するプレポリマー(イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー)を得た後、該プレポリマーのイソシアネート基に、下記式(2c)で表されるモノマーを反応させることによって得られる。
Figure 2014185366
Figure 2014185366
式(2)、(2a)、(2b)、(2c)において、R21は水素原子またはメチル基であり、水素原子が好ましい。R22は炭素数2〜4のアルキレン基であり、1分子中に存在する複数のR22は互いに同じであっても異なってもよい。1分子中に2種以上のR22が存在する場合、−OR22−の連鎖はブロックでもよくランダムでもよい。R22は、エチレン基および/またはプロピレン基であることが好ましい。R23は、炭素数1〜20のアルキル基、または炭素数2〜20のアシル基である。該アシル基は、炭素数が2〜20であるモノカルボン酸からカルボキシ基の水酸基を除いた1価基である。R23は反応が容易な点でアルキル基が好ましく、炭素数2〜8のアルキル基が好ましい。
24は式(2b)で表されるジイソシアネート化合物からイソシアネート基(−NCO)を除いた2価基である。式(2b)で表されるジイソシアネート化合物としては、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートが挙げられる。
cは1〜4の整数であり、1〜2の整数が好ましい。dは20〜600の整数であり、35〜500の整数が好ましく、65〜250がより好ましい。
式(2a)で表されるモノオールはポリオキシアルキレンモノオールであり、R23OH(ただし、R23はアルキル基)で表されるアルコールまたは該アルコールにアルキレンオキシドを開環付加した化合物を開始剤としてアルキレンオキシドを開環付加重合させる公知の方法、またはR23OH(ただし、R23はアシル基)で表されるモノカルボン酸の水酸基にアルキレンオキシドを開環付加重合させる公知の方法により得られる。式(2a)で表されるモノオールの水酸基価は3.7〜14mgKOH/gが好ましく、水酸基価から換算した分子量は4,000〜15,000が好ましい。
式(2a)で表されるモノオールと、式(2b)で表されるジイソシアネート化合物とを反応させて、末端にイソシアネート基を有するプレポリマー(イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー)を得る反応はウレタン化反応であり、公知の手法を用いて行うことができる。これらを反応させる際の、式(2a)で表されるモノオールに対する、(2b)で表されるジイソシアネート化合物の配合比は、インデックス(NCO/OH比)で150〜200が好ましく、180〜200がより好ましく、200が最も好ましい。
得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーと、式(2c)で表されるモノマーとの反応はウレタン化反応であり、公知の手法を用いて行うことができる。
これらを反応させる際の、該プレポリマーと、式(2c)で表されるモノマーの配合比は、該プレポリマー中のイソシアネート基:式(2c)で表されるモノマー中の水酸基のモル比が、1:1.0〜1.1であることが好ましく、1:1.0〜1.05がより好ましい。
[オリゴマー(IB−3)]
オリゴマー(IB−3)は、下記式(3a)で表されるジオールと、上式(1b)で表されるモノマーとを反応させることによって得られるオリゴマーである。
Figure 2014185366
式(3a)において、R32は炭素数2〜4のアルキレン基であり、1分子中に存在する複数のR32は互いに同じであっても異なってもよい。1分子中に2種以上のR32が存在する場合、−OR32−の連鎖はブロックでもよくランダムでもよい。R32はエチレン基および/またはプロピレン基であることが好ましい。該R32の全量に対するプロピレン基の割合は50〜100モル%が好ましく、80〜100モル%がより好ましい。1分子中に存在するR32のうち、プロピレン基以外のアルキレン基がエチレン基であることが好ましい。
式(3a)中のeは40〜700の整数であり、80〜100の整数が好ましい。
式(3a)で表されるジオールと、式(1b)で表されるモノマーとの反応はウレタン化反応であり、公知の手法を用いて行うことができる。これらを反応させる際の、式(3a)で表されるジオールに対する、式(1b)で表されるモノマーの配合比は、インデックス(NCO/OH比)で30〜50が好ましく、40〜50がより好ましく、50が最も好ましい。
かかる反応においては、式(3a)で表されるジオールの両末端の水酸基が式(1b)で表されるモノマーと反応し得るため、1分子中の硬化性反応基((メタ)アクリロイルオキシ基)の数が1個であるオリゴマーのほかに、2個であるオリゴマー(副生成物)も生成し得る。かかる副生成物も含めた、オリゴマー(IB−3)の1分子あたりの硬化性反応基の平均数は0.5〜1.5が好ましく、0.8〜1.0がより好ましい。
組成物(X)が単官能オリゴマー(IB)を含有する場合、その含有量は、組成物(X)の全量中、30〜90質量%が好ましく、40〜80質量%がより好ましい。該単官能オリゴマー(IB)の含有量が上記範囲の下限値以上であると、該水酸基含有モノマー(II)を添加することによる密着性の向上効果が充分に得られやすく、上限値以下であると低硬化収縮率の点で良好な物性が得られやすい。
<水酸基含有モノマー(II)>
水酸基含有モノマー(II)は、下記式(II−1)〜下記式(II−4)で表される化合物である。水酸基含有モノマー(II)は組成物(X)の硬化物の密着性の向上に寄与する。また組成物(X)の硬化物の光透過率の向上に寄与する。
水酸基含有モノマー(II)は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2014185366
式(II−1)において、Rは水素原子またはメチル基であり、水素原子が好ましい。Rは1個または2個の水酸基を有する炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基である。該ヒドロキシアルキル基の炭素数は2〜8が好ましい。
式(II−1)で表される化合物としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのうち、柔軟性、低揮発性の点で4−ヒドロキシブチルアクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレートが好ましい。
式(II−2)において、Rは水素原子またはメチル基であり、水素原子が好ましい。mは1〜3の整数であり、1〜2が好ましい。
式(II−3)において、Rは水素原子またはメチル基であり、水素原子が好ましい。Qは炭素数2〜4のオキシアルキレン基である。1分子中に存在する複数のQは互いに同じであっても異なってもよい。1分子中に2種以上のQが存在する場合、−Q−の連鎖はブロックでもよくランダムでもよい。Qはオキシエチレン基および/またはオキシプロピレン基であることが好ましい。nは2〜8の整数であり、2〜6が好ましい。
式(II−4)で表される化合物は、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートである。
これらのうち、工業的に入手が容易であり、また不純物が少ない点で式(II−1)または式(II―4)で表わされる化合物が好ましい。
組成物(X)が水酸基含有モノマー(II)を含有する場合、その含有量は、組成物(X)の全量中、1〜20質量%が好ましく、1〜15質量%がより好ましい。該水酸基含有モノマー(II)の含有量が上記範囲の下限値以上であると、該水酸基含有モノマー(II)を添加することによる密着性の向上効果が充分に得られやすく、上限値以下であると低硬化収縮率の点で良好な物性が得られやすい。
なお、オリゴマー(IA)または単官能オリゴマー(IB)の合成において、反応に用いた水酸基を含有するモノマー(例えば、不飽和ヒドロキシ化合物(A3))は、該オリゴマーの一部として存在するため、組成物(X)における水酸基含有モノマー(II)の含有量には含めない。一方、オリゴマー(IA)または単官能オリゴマー(IB)の合成において、合成時または合成後に希釈剤として添加するモノマー(プレポリマーと反応しないもの)が、水酸基含有モノマー(II)に該当する場合は、当該モノマーも組成物(X)における水酸基含有モノマー(II)の含有量に含めるものとする。
<長鎖アルキル基含有モノマー(III)>
長鎖アルキル基含有モノマー(III)は式(III)で表される化合物である。組成物(X)に長鎖アルキル基含有モノマー(III)を含有させると、後述する、減圧下で組成物(X)を封じ込め、それより高圧の雰囲気中で硬化させる方法(減圧密封−昇圧硬化法)で硬化物を形成する際に、硬化物中の気泡が消失しやすくなる。
長鎖アルキル基含有モノマー(III)は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2014185366
式(III)において、Rは水素原子またはメチル基であり、水素原子が好ましい。Rは炭素数8〜22のアルキル基である。該アルキル基の炭素数は8〜18が好ましい。
式(III)で表される化合物としては、例えばラウリルアクリレート、イソステアリルアクリレート、イソデシルアクリレート等が挙げられる。これらのうち、柔軟性、低粘度、低結晶性の点でラウリルアクリレート、イソステアリルアクリレートが好ましい。
組成物(X)が長鎖アルキル基含有モノマー(III)を含有する場合、その含有量は、組成物(X)の全量中に、1〜20質量%が好ましく、1〜15質量%がより好ましい。該長鎖アルキル基含有モノマー(III)の含有量が上記範囲の下限値以上であると、該長鎖アルキル基含有モノマー(III)の添加効果が充分に得られ易く、上限値以下であると、低硬化収縮率の点で良好な物性が得られやすい。
組成物(X)には、上述した成分以外に、本発明の効果を損なわない範囲でその他のオリゴマー、その他のモノマーを含んでもよいが、湿熱条件下での剥がれを抑制するためには、水酸基を有する化合物はできるだけ含まない方がよい。
組成物(X)の好ましい組成としては、オリゴマー(IA)、化合物(Y)のみの組み合わせの場合は、(IA)が50〜60質量%、化合物(Y)が40〜50質量%であることが好ましい。
組成物(X)の好ましい組成としては、オリゴマー(IA)、化合物(Y)および単官能オリゴマー(IB)の組合せの場合、(IA)が3〜35質量%、(Y)が5〜35質量%、および(IB)が30〜92質量%であり、より好ましくは(A)が5〜20質量%、(Y)が5〜30質量%、および(IB)が50〜75質量%である。
オリゴマー(IA)、化合物(Y)、単官能オリゴマー(IB)および水酸基含有モノマー(II)の組合せの場合、(IA)が3〜50質量%、(Y)が5〜35質量%、(IB)が30〜91質量%および(II)が1〜20質量%であり、より好ましくは(IA)が5〜20質量%、(Y)が5〜35質量%、(IB)が40〜75質量%および(II)が1〜15質量%である。
<光重合開始剤>
組成物(X)は、光硬化性樹脂組成物であってもよく、熱硬化性樹脂組成物であってもよい。低温で硬化でき、かつ硬化速度が速い点から、光重合開始剤がさらに配合された光硬化性樹脂組成物であることが好ましい。光硬化性樹脂組成物であれば、例えば表示装置の製造に用いたときに、高い温度を必要としないことから、高温による表示パネルの損傷のおそれも少ない。
光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ケタール系、ベンゾインまたはベンゾインエーテル系、ホスフィンオキシド系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、キノン系等の光重合開始剤が挙げられる。これらのうち、ホスフィンオキシド系、チオキサントン系の光重合開始剤が好ましく、光重合反応後に着色が抑えられやすい点ではホスフィンオキシド系が好ましい。光重合開始剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
組成物(X)が光重合開始剤を含有する場合、その含有量は硬化性官能基を有する成分の合計、すなわち上記(IA)、(IB)およびモノマー(II)、(III)の合計100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。
<添加剤>
添加剤としては、重合禁止剤、光硬化促進剤、連鎖移動剤、光安定剤(紫外線吸収剤、ラジカル捕獲剤等。)、酸化防止剤、難燃化剤、接着性向上剤(シランカップリング剤等)、顔料、染料等が挙げられる。組成物(X)に添加する添加剤としては、重合禁止剤、光安定剤が好ましい。特に、重合開始剤より少ない量の重合禁止剤を含ませることによって、組成物(X)の貯蔵安定性を改善でき、硬化後の分子量も調整しやすい。
重合禁止剤としては、ハイドロキノン系(2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン等。)、カテコール系(p−tert−ブチルカテコール等。)、アンスラキノン系、フェノチアジン系、ヒドロキシトルエン系等の重合禁止剤が挙げられる。
光安定剤としては、紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチレート系等。)、ラジカル捕獲剤(ヒンダードアミン系。)等が挙げられる。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系の化合物等が挙げられる。
組成物(X)が添加剤を含有する場合、添加剤の合計の含有量が硬化性官能基を有する成分の合計、すなわち上記(IA)、(IB)およびモノマー(II)、(III)の合計100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。
組成物(X)において連鎖移動剤の含有量は少ない方が好ましく、硬化性官能基を有する成分の合計、すなわち上記(IA)、(IB)およびモノマー(II)、(III)の合計100質量部に対して、3質量部以下が好ましく、2質量部以下がより好ましく、連鎖移動剤を含まないことが特に好ましい。
組成物(X)の粘度は0.05〜50Pa・sが好ましく、1〜20Pa・sがより好ましく、1.5〜5Pa・sがさらに好ましい。該粘度が0.05Pa・s以上であると、組成物(X)の流動性と硬化させた後の物性の両立を図りやすい。50Pa・s以下であると、未硬化の樹脂層を形成する工程における作業性がよい。また後述する減圧下で組成物(X)を封じ込め、それより高圧の雰囲気中で硬化させる方法(減圧密封−昇圧硬化法)に好適に用いることができ、硬化物中の気泡を良好に消失させることができる。
組成物(X)の粘度は、25℃においてE型粘度計を用いて測定した値である。
<積層体(透明積層体)の製造方法>
本発明の積層体の製造方法は、一対の面材間に組成物(X)からなる未硬化層を挟持させる工程と、該未硬化層を硬化させる工程を有する。これらの工程は公知の方法を適宜用いて行うことができる。
面材は特に限定されないが、一対の面材の少なくとも一方が透明面材であると、未硬化層を硬化させる際に、該透明面材を介して光照射して硬化させることができるため好ましい。
表示デバイスと、保護板等の透明面材とを積層一体化する場合など、硬化後の接合樹脂層に気泡が残留していないことが好ましい場合には、減圧下で、一対の面材間に組成物(X)を封じ込め、それよりも高圧の雰囲気中で硬化させる方法(減圧密封−昇圧硬化法)を用いることが好ましい。
具体的には、第1の減圧雰囲気下において、一対の面材間に組成物(X)からなる未硬化層が挟持され、かつ該未硬化層の周囲に設けられたシール部で密閉された積層前駆体を形成する第1の工程と、第1の減圧雰囲気よりも高圧である第2の雰囲気下で未硬化層を硬化させる第2の工程を有する方法で積層体を製造することが好ましい。
かかる減圧密封−昇圧硬化法は公知であり、例えば国際公開第2009/016943号、国際公開第2011/158840号に記載された手法を用いることができる。
例えば、第1の減圧雰囲気中の圧力が100Pa以下であり、第2の雰囲気が大気圧雰囲気である条件で好適に行うことができる。
硬化後の層(一対の面材間の接合樹脂層)の厚さは、例えば0.03〜2mmが好ましく、0.1〜0.8mmがより好ましい。
シール部は、国際公開第2009/016943号に記載されているように、両面接着タイプのシール材を用いて形成してもよく、さらに光透過性を有する両面接着タイプのシール材上に光硬化性樹脂を塗布してシール部を形成してもよい。シール部の光硬化性樹脂は、組成物(X)からなる未硬化層を硬化させると同時に硬化させることができる。
または、国際公開第2011/158840号に記載されているように、組成物(X)よりも粘度が高い(例えば25℃において500〜3000Pa・s)シール部形成用光硬化性樹脂組成物を用いてシール部を形成してもよい。該シール部は、組成物(X)からなる未硬化層を硬化させると同時に硬化させてもよく、または組成物(X)からなる未硬化層を硬化させる前に半硬化させた後、該未硬化層を硬化させると同時にさらに硬化させてもよい。
組成物(X)からなる未硬化層を硬化する方法としては、面材側から紫外線を照射する方法が挙げられる。紫外線の照射方向は特に限定されることはないが、未硬化層を均一に硬化させる観点で、面材の表面に対して直行する方向から一定の距離で照射することが好ましい。また、面材側からの紫外線の照射に加えて、積層体の側面部からの照射を併用してもよい。特に積層体が面材の周囲に遮光部を有する画像表示装置である場合、側面部からの照射により、遮光部の領域にある組成物(X)の硬化が促進され、均一に硬化される観点で好ましい。
本発明において、一対の面材の一方が透明面材であり、他方が表示デバイスであることが好ましい。透明面材は光透過性を有する面材(透明面材ともいう)である。透明面材としては、ガラス板、または透明樹脂が挙げられ、耐候性、低複屈折性、高い平面精度等の点から、ガラスが好ましい。表示デバイスとしては、液晶表示デバイス、EL表示デバイス、プラズマ表示デバイス、電子インク型表示デバイス等がある。表示デバイスは、少なくとも一方が透明面材である一対の面材を貼り合わせた構造を有しており、透明面材側が樹脂層と接するように配置する。この際、一部の表示デバイスにおいては、樹脂層と接する側の透明面材の最外層側に偏光板、位相差板等の光学フィルムが設置されていることがある。この場合、樹脂層は表示デバイス上の光学フィルムと表面材とを接合する様態となる。
本発明の組成物(X)を用い、上記の減圧密封−昇圧硬化法により、表示装置を製造すると、比較的大面積の表示装置であっても接合樹脂層中に気泡を発生させることなく製造できる。仮に、減圧下で密封した未硬化層中に気泡が残存しても、硬化前の高い圧力雰囲気下で該未硬化層にもその圧力がかかることにより、該気泡の体積は減少し、気泡は容易に消失する。
後述の実施例に示すように、組成物(X)は減圧密封−昇圧硬化法に好適な低粘度(例えば25℃において0.05〜50Pa・s)を満たしながら、低硬化収縮率および硬化後の樹脂(硬化物)の低弾性率を同時に達成することができる。
したがって、接合樹脂層の硬化による応力発生が良好に抑えられ、かつ接合樹脂層中の気泡が良好に消失した積層体、好ましくは表示装置を得ることができる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[製造例1:ポリオール(1)の製造]
撹拌機および窒素導入管を備えた耐圧反応器に、触媒である亜鉛へキサシアノコバルテート−tert−ブチルアルコール錯体の0.2g、および開始剤であるエクセノール−1020(旭硝子社製、ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価から換算した分子量:1000)の400gを仕込み、130℃の窒素雰囲気として、プロピレンオキシド(以下、POということもある。)の7200gを一定の速度で加えながら7時間かけて投入した。その後、耐圧反応器の内圧の低下が止まったことを確認した後に生成物を抜き出し、水酸基価6.4mgKOH/g(水酸基価から換算した分子量:17531)のポリオキシアルキレンポリオール(ポリオール(1))の7600gを得た。
[製造例2:ポリオール(2)の製造]
製造例1において、PO7200gの代わりに、PO3,600gを用いた以外は、製造例1と同様にして水酸基価11.1mgKOH/g(水酸基価から換算した分子量:10108)のポリオキシアルキレンポリオール(ポリオール(2))を得た。
[製造例3:ポリオール(3)の製造]
撹拌機および窒素導入管を備えた耐圧反応器内に、触媒である亜鉛へキサシアノコバルテート−グライム錯体の0.2g、および開始剤であるエクセノール−720(旭硝子社製、ポリオキシプロピレングリコール、(水酸基価から換算した分子量:700)の700gを仕込み、130℃の窒素雰囲気下として、POの2340gを5時間反応させ、触媒を失活させた。その後、触媒として水酸化カリウムの12gを投入し、120℃で2時間脱水処理を行い、アルコラート化後、エチレンオキシド(以下、EOということもある。)の960gを反応させた。耐圧反応器から生成物を抜き出し、水酸基価28.7mgKOH/g(水酸基価から換算した分子量:3909)のポリオキシアルキレンポリオール(ポリオール(3))を得た。
[製造例4:モノオール(4)の製造]
撹拌機および窒素導入管を備えた耐圧反応器に、触媒である亜鉛へキサシアノコバルテート−tert−ブチルアルコール錯体の0.2g、および開始剤であるn−ブタノールの59gを仕込み、130℃の窒素雰囲気として、POの3941gを一定の速度で加えながら7時間かけて投入した。その後、耐圧反応器の内圧の低下が止まったことを確認した後に生成物を抜き出し、水酸基価11.5mgKOH/g(水酸基価から換算した分子量:4878)のポリオキシアルキレンモノオール(モノオール(4))の4000gを得た。
[製造例5:不飽和ウレタンオリゴマー(IA−1−1)の製造]
撹拌機および窒素導入管を備えた反応容器内に、製造例1で得たポリオール(1)の981.5g(0.0559mol)、およびポリイソシアネート化合物としてイソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」と記す。)の15.2g(0.0684mol)を仕込み、触媒であるジオクチル錫ジステアレート(以下、「DOTDS」と記す。)の0.0997gの存在下、70℃で10時間反応させ、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(プレポリマー(P−1))を得た。反応中、一定時間毎に反応容器の内容物の一部を取り出してイソシアネート基の含有量n(質量%)を測定し、理論イソシアネート基含有量n(質量%)に対する、イソシアネート反応率n(%)を求める。イソシアネート基の含有量n(質量%)が、理論イソシアネート基含有量z(0.84質量%)以下になったことを確認して反応を終了し、イソシアネート基末端プレポリマーを得る(以下、同様)。
ポリオール(1)に対するIPDIの配合量はインデックス(NCO/OH比)で122であった。プレポリマー(P−1)のイソシアネート基含有量は0.244質量%であった。
プレポリマー(P−1)の997.1g(イソシアネート基量:0.056mol)に、触媒であるジブチル錫ジラウレート(以下、「DBTDL」と記す。)の0.27g、重合禁止剤である2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン(以下、「DtBHQ」と記す。)の0.3g、および不飽和ヒドロキシ化合物(A3)である2−ヒドロキシエチルアクリレート(以下、「HEA」と記す。)の6.7g(水酸基量:0.057mol)を加え、JIS K1603−1に則ったNCO滴定にてイソシアネート基含有率の測定を行いながら、イソシアネート基がなくなるまで反応を行い、不飽和ウレタンオリゴマー(IA−1−1)を得た。上記反応における、プレポリマー(P−1)のイソシアネート基:HEAの水酸基のモル比は、1:1.02であった。
得られた不飽和ウレタンオリゴマー(IA−1−1)の数平均分子量は34,800、1分子当たりの硬化性反応基の平均数は2.0であった。
[製造例6:不飽和ウレタンオリゴマー(IA−1−2)の製造]
撹拌機および窒素導入管を備えた反応容器内に、製造例2で得たポリオール(2)の1936.7g(0.192mol)、およびポリイソシアネート(A2)としてIPDIの51.9g(0.233mol)を仕込み、DOTDSの0.159gの存在下、70℃で10時間反応させ、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(プレポリマー(P−2))を得た。ポリオール(2)に対するIPDIの配合量はインデックスで121であった。プレポリマー(P−2)のイソシアネート基含有量は0.2429質量%であった。
プレポリマー(P−2)の1988.7g(イソシアネート基量:0.115mol)に、DBTDLの0.54g、DtBHQの0.6g、およびHEAの13.4g(水酸基量:0.115mol)を加え、JIS K1603−1に則ったNCO滴定にてイソシアネート基含有率の測定を行いながら、イソシアネート基がなくなるまで反応を行い、不飽和ウレタンオリゴマー(IA−1−2)を得た。上記反応における、プレポリマー(P−2)のイソシアネート基:HEAの水酸基のモル比は、1:1であった。
得られた不飽和ウレタンオリゴマー(IA−1−2)の1分子当たりの硬化性反応基の平均数は2.0であった。
[製造例7:不飽和ウレタンオリゴマー(IA−1−3)の製造]
撹拌機および窒素導入管を備えた反応容器内に、製造例3で得たポリオール(3)の460.3g(0.1177mol)、およびIPDIの31.9g(0.143mol)を仕込み、DOTDSの0.039gの存在下、70℃で10時間反応させ、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(プレポリマー(P−3))を得た。ポリオール(3)に対するIPDIの配合量はインデックスで121であった。プレポリマー(P−3)のイソシアネート基含有量は0.0319質量%であった。
プレポリマー(P−3)の492.2g(イソシアネート基量:0.0559mol)に、DBTDLの0.135g、DtBHQの0.15g、および不飽和ヒドロキシ化合物(A3)であるHEAの6.5g(水酸基量:0.0559mol)を加え、製造例5と同様にして、不飽和ウレタンオリゴマー(IA−1−3)を得た。上記反応における、プレポリマー(P−3)のイソシアネート基:HEAの水酸基のモル比は、1:1であった。
得られた不飽和ウレタンオリゴマー(IA−1−3)の数平均分子量は29,700、1分子当たりの硬化性反応基の平均数は3.3であった。全オキシアルキレン基に対して、オキシプロピレン基の含有量が76質量%、オキシエチレン基の含有量が24質量%であった。
[製造例8:単官能オリゴマー(IB−1−1)の製造]
撹拌機および窒素導入管を備えた反応容器内に、製造例4で得たモノオール(4)の928.1g(0.1902mol)、および式(1b)で表されるモノマーである2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート26.8g(0.1900mol)を仕込み、DOTDSの0.0955gの存在下、70℃で3時間反応させ、ウレタンアクリレートオリゴマー(IB−1−1)を得た。モノオール(4)に対する2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートの配合量はインデックス(NCO/OH比)で100であった。
得られたウレタンアクリレートオリゴマー(IB−1−1)の数平均分子量は7,660、1分子当たりの硬化性反応基の平均数は1.2であった。単官能オリゴマー(IB−1−1)の硬化性反応基の平均数は、特願2013-029290に記載の方法と同様の方法で計算した。すなわちモノオール(4)の平均水酸基数は、1官能成分と2官能成分をGPCにより得られた含有比率と、官能基数を比例計算で求めた。ついでモノオール(4)の平均水酸基数×インデックス/100の計算式から求めた。
[製造例9:非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y−3−1)の製造]
撹拌機を備え、反応液の温度を制御可能なステンレス鋼製(JIS−SUS−316)の耐圧反応器(容量5L)を用いた。具体的に、該耐圧反応容器は、アンカー翼1組と、45°傾斜2枚羽根のパドル翼2組を取り付けた撹拌機を備えるとともに、容器の周囲に、熱媒が流通する加熱槽が設けられており、容器の内部には、冷却水が流通する冷却管が設けられている。反応液の温度測定は、耐圧反応容器内部の下部に設置された温度計で液温を測定する方法で行った。
まず耐圧反応容器内に、メタノールの96gと、PO付加触媒として固体の水酸化カリウム11gを投入した。ついで、耐圧反応容器内を窒素置換した後、反応液を撹拌しながら加熱した。105℃に達したら加熱を止め、105℃に液温を維持し、撹拌を続けながら、PO2880gおよびEO324gの混合物を6時間かけて供給して反応させ、ポリオキシプロピレンモノオールを生成させた。
POの供給終了後、耐圧反応容器内の圧力が十分低下したのを確認したのち、液温を60℃まで下げてから固体の水酸化ナトリウムを104g投入し、再度液温を120℃まで加熱し、耐圧反応容器内の圧力を3時間減圧させて、脱水処理を行い、末端の水酸基を−ONaに置換した。
その後、圧力を窒素ガスで常圧に戻したのち、液温を100℃に下げてから、塩化メチル167g(理論水酸基末端に対して1.1当量)を2時間かけて供給した。供給後、2時間熟成反応を行って、末端の−ONaを−OCHに置換した。その後、未反応の塩化メチルを除去後したのち、耐圧反応容器から生成物を取り出した。
得られた生成物のうちの3000gを5Lセパラブルフラスコに移し、蒸留水1000gと、残留アルカリの中和剤としてリン酸25gを入れた。該セパラブルフラスコを90℃に加熱し、撹拌を行い1時間中和処理した後、系のpHが7以下であることを確認してから、撹拌を止めた。得られた反応液を2層に分離させ、中和塩(NaCl)を含む上層の水層を除去した。その後、生成物側に残った中和塩の吸着剤としてキョーワド600S(珪酸マグネシウム系吸着剤)の60g、キョーワド1000(ハイドロタルサイト系吸着剤)の60g(共に協和化学工業株式会社製)を添加して、120℃まで加熱、撹拌し、2時間減圧脱気しながら吸着処理後、フィルターろ過を行い、目的の非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y−3−1)を得た。得られた非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y−3−1)のGPCにより測定したポリスチレン換算分子量(数平均分子量Mn)は1200であった。
[実施例1〜9および比較例1〜4]
製造例5〜9で得られた不飽和ウレタンオリゴマー、単官能オリゴマーおよび非反応性ポリオキシアルキレン化合物を用い、表1の配合で各成分を混合して、硬化性樹脂組成物(J−1〜9(実施例)、H−1〜4(比較例))を調製した。得られた硬化性樹脂組成物について、下記の方法で評価した。評価結果を表1に示す。
なお、表中の略称は下記を表す。
M−600A:2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(共栄社化学社製、製品名:エポキシエステルM−600A)
4−HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート(大阪有機化学工業社製、4−HBA)
LA:ラウリルアクリレート(大阪有機化学工業社製、製品名:LA)
PML−5005:分子末端をEOでキャップした2官能のポリプロピレングリコール(旭硝子社製、製品名:PREMINOL−5005)
Irg184:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(BASF社製、製品名:Irgacure−184)
KIP 150:オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパン](Lamberti社製、製品名:Esacure KIP 150)
DtBHQ:2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン(東京化成工業社製)
<評価方法>
[外観]
得られた硬化性樹脂組成物(J−1〜9(実施例)、H−1〜4(比較例))を100mlのガラス製規格瓶に秤量し、外観を目視で評価した。
[硬化性樹脂組成物の粘度]
各例で得られた硬化性樹脂組成物の粘度(単位:mPa・s)を、E型粘度計(東機産業社製、RE−85U)を用いて25℃で測定した。
なお、粘度は、実用上4,500mPa・s以下であることが好ましい。
[硬化収縮率]
ソーダライムガラス上に、各例で得られた硬化性樹脂組成物を0.4mm厚に塗布し、窒素流通下にて紫外線(光源:ウシオ電機社製、水銀キセノンランプ、照度:100mW/cm2、積算光量:6000mJ/cm2)を照射して硬化させることで硬化部を得た。
各例において、硬化前の硬化性樹脂組成物の比重(硬化前比重)とその硬化後の硬化物の比重(硬化物比重)を、比重測定キットを取り付けた電子天秤(ザルトリウス社製、製品名:CPA224S)を用いてそれぞれ測定し、硬化前後の比重差に基づき以下の式より硬化収縮率(単位:%)を算出した。
硬化収縮率(%)=(硬化物比重−硬化前比重)/硬化前比重×100
なお、硬化収縮率(%)は、実用上1.5%以下であることが好ましい。
[密着性の評価]
得られた硬化性樹脂組成物(J−1〜9(実施例)、H−1〜4(比較例))を2枚の3cm×6cmのソーダライムガラス間に厚さ175μm、直径6mmになるように滴下した後、紫外線(光源:ウシオ電機社製、水銀キセノンランプ、照度:100mW/cm2、積算光量:3000mJ/cm2)を照射して硬化させた。
硬化後のサンプルを万能式引張試験機(A&D社製、TENSILON RTG−1310)を用いて、速度50mm/min.にて引張試験を行い、密着性(N/cm2)を評価した。
[信頼性(剥がれ防止)の評価]
厚さ2mmソーダライムガラス上に、各例で得られた硬化性樹脂組成物を0.1mm厚となるように塗布し、さらにその上に厚さ2mmのソーダライムガラスを重ね合わせて、積層サンプルを作成した。該積層サンプルに紫外線(光源:Fusion D−bulb メタルハライドランプ、照度:800mW/cm2、積算光量:500mJ/cm2)を照射した。紫外線照射後の積層サンプルを温度65℃、相対湿度93%の条件に放置し、500時間経過後に以下の基準で信頼性を評価した。この方法で評価される信頼性が良好であることは、硬化性樹脂組成物の硬化物剥がれがないことを意味する。
「○(良好)」:積層サンプルに剥がれが見られない。
「×(不良)」:積層サンプルに剥がれが見られる。
なお、表1中の評価結果欄の「−」は、その評価の未実施を意図する。
Figure 2014185366
Figure 2014185366
表1に示すように、実施例1〜9で得られた硬化性樹脂組成物は粘度および硬化収縮率が低く、所望の効果が達成された。
一方、化合物(Y)を含んでいない硬化性樹脂組成物を使用した比較例1〜4においては、硬化性樹脂組成物の粘度および硬化収縮率の少なくとも一つが実施例と比較して劣っていた。
[実施例10]
市販の液晶表示装置(7型液晶デジタルフォトフレーム、ソニー社製、製品名:DPF−0720)から液晶表示デバイスを取り出した。液晶表示デバイスは、表示モードがVA(Virtical Alignment)タイプで、表示部は矩形で、その大きさは、縦(短辺の長さ)88mm、横(長辺の長さ)156mmであった。液晶表示デバイスの両面には偏光板が貼合されており、長辺側の端部にはプリント配線板が接合されていた。該液晶表示デバイスを表示デバイスAとした。
表示デバイスAの視認側の面の周縁部に、両面接着テープを用いて、厚み0.2mm、幅2mmのシール部を形成し、該シール部で囲まれた領域に、上記で得られた硬化性樹脂組成物J−1を0.2mm厚で塗布した。これを一対の定盤の昇降装置が設置されている減圧装置内の下定盤の上面に、硬化性樹脂組成物を塗布した面が上側になるように平置した。
これとは別に、矩形のガラス板B(長辺の長さ:160mm、短辺の長さ90mm、厚さ:0.7mm)を、表示デバイスAに対向するように、減圧装置内の昇降装置の上定盤の下面に設置した。また、垂直方向において表示デバイスAとの距離が30mmとなるように保持した。
次いで、減圧装置を密封状態として減圧装置内の圧力が約10Paとなるまで排気した。減圧装置内の昇降装置にて上下の定盤を接近させ、表示デバイスAとガラス板Bとを、硬化性樹脂組成物からなる未硬化層を介して2kPaの圧力で圧着し、1分間保持した。こうして、硬化性樹脂組成物からなる未硬化層が表示デバイスAおよびガラス板Bの間に挟持され、かつ周囲のシール部で該未硬化層が密封された積層前駆体を形成した。
この後、静電チャックを除電して上定盤からガラス板Bを離間させ、約15秒で減圧装置内を大気圧に戻した。
続いて、積層前駆体に対して、ガラス板B側から紫外線(光源:Fusion D−bulb メタルハライドランプ、照度:800mW/cm2、積算光量:500mJ/cm2)を照射し、未硬化層を硬化させて、表示デバイスAにガラス板Bが接合された積層体を得た。得られた積層体においては、樹脂層は透明であった。また、積層体の表示デバイスを、元の液晶表示装置の筺体に戻し、配線を再接続し、電源を入れると、画像が問題なく表示された。
なお、硬化性樹脂組成物J−1の代わりに、硬化性樹脂組成物J−2〜9のいずれかを使用した場合も、同様の結果が得られた。
なお、2013年5月17日に出願された日本特許出願2013−105396号の明細書、特許請求の範囲および要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (14)

  1. 下記不飽和ウレタンオリゴマー(IA)と、下記非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y)とを含む、硬化性樹脂組成物。
    不飽和ウレタンオリゴマー(IA):下記ポリオール成分(A1)とポリイソシアネート(A2)と下記不飽和ヒドロキシ化合物(A3)との反応生成物、または、下記ポリオール成分(A1)とアクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基を有する不飽和イソシアネート(A4)との反応生成物であって、アクリロイルオキシ基とメタクリロイルオキシ基の総数が1分子あたり平均2〜4個である、不飽和ウレタンオリゴマー。
    ポリオール成分(A1):下記ポリオール(a1)を含むポリオール成分。
    ポリオール(a1):炭素数2以上のアルキレンオキシドに由来するポリオキシアルキレン鎖を有し、平均水酸基数が2〜4、水酸基価が3〜30mgKOH/gであるポリオキシアルキレンポリオール。
    不飽和ヒドロキシ化合物(A3):アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基と水酸基とを有する化合物。
    非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y):ポリオキシアルキレン鎖を有し、反応性基を有しないポリオキシアルキレン化合物。
  2. 前記非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y)の含有量が、前記不飽和ウレタンオリゴマー(IA)100質量部に対して、25〜250質量部である、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 前記非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y)の重量平均分子量が400〜20,000である、請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 前記非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y)が、−OR(Rは、アルキル基を表す)、−OCONHR(Rは、アルキル基を表す)、−OCOR(Rは、アルキル基を表す)、および−X(Xは、ハロゲン基を表す)からなる群から選択される基をポリオキシアルキレン鎖の末端に有するポリオキシアルキレン化合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 前記非反応性ポリオキシアルキレン化合物(Y)が、下記式(Y−3)で表される化合物である、請求項4に記載の硬化性樹脂組成物。
    Figure 2014185366
    [式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、sは10〜500の整数を表す。]
  6. さらに、下記単官能オリゴマー(IB)を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
    単官能オリゴマー(IB):1個のアクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基と1個以上のウレタン結合とポリオキシアルキレン鎖とを有する化合物。
  7. 前記単官能オリゴマー(IB)が、下記式(1)で表されるオリゴマー(IB−1)または下記式(2)で表されるオリゴマー(IB−2)である、請求項6に記載の硬化性樹脂組成物。
    Figure 2014185366
    [式中、R11は水素原子またはメチル基であり、R12は炭素数2〜4のアルキレン基であり、1分子中に存在する複数のR12は互いに同じであっても異なってもよく、R13は炭素数1〜20のアルキル基または炭素数2〜20のアシル基であり、aは1〜4の整数であり、bは40〜700の整数である。]
    Figure 2014185366
    [式中、R21は水素原子またはメチル基であり、R22は炭素数2〜4のアルキレン基であり、1分子中に存在する複数のR22は互いに同じであっても異なってもよく、R23は炭素数1〜20のアルキル基または炭素数2〜20のアシル基であり、R24はイソホロンジイソシアネートからイソシアネート基を除いた2価基、またはヘキサメチレンジイソシアネートからイソシアネート基を除いた2価基であり、cは1〜4の整数であり、dは40〜700の整数である。]
  8. さらに、下記式(II−1)〜下記式(II−4)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の水酸基含有モノマー(II)を含有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
    Figure 2014185366
    [式(II−1)において、Rは水素原子またはメチル基であり、Rは1個または2個の水酸基を有する炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基である。
    式(II−2)において、Rは水素原子またはメチル基であり、mは1〜3の整数である。
    式(II−3)において、Rは水素原子またはメチル基であり、Qは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、nは2〜8の整数である。
  9. さらに、下記式(III)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の長鎖アルキル基含有モノマー(III)を含有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
    Figure 2014185366
    [式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Rは炭素数8〜22のアルキル基である。]
  10. 表示装置接合用組成物として用いられる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  11. 一対の面材間に請求項1〜10のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物からなる未硬化層を挟持させる工程と、該未硬化層を硬化させる工程を有する、積層体の製造方法。
  12. 第1の減圧雰囲気下において、一対の面材間に請求項1〜10のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物からなる未硬化層が挟持され、かつ該未硬化層の周囲に設けられたシール部で前記未硬化層が密封された積層前駆体を形成する第1の工程と、
    前記第1の減圧雰囲気よりも圧力が高い第2の雰囲気下で前記未硬化層を硬化させる第2の工程を有する、積層体の製造方法。
  13. 前記一対の面材の一方が透明面材であり、他方が表示デバイスである、請求項11または12に記載の積層体の製造方法。
  14. 透明面材と表示デバイスとの間に、請求項1〜10のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物からなる接合樹脂層が挟持されている表示装置。
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