JPWO2014156432A1 - 無段変速機用金属ベルト - Google Patents

無段変速機用金属ベルト Download PDF

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Abstract

無段変速機用金属ベルトにおいて、ドライブプーリおよびドリブンプーリに巻き掛けられて両プーリ間で駆動力を伝達する金属ベルト(11)の金属エレメント(14)は、ピッチングの支点となるロッキングエッジ(19)がボディ部(15)の前面の径方向外端に設けられ、かつネック部(16)の後面に凹部(20)が形成されるので、前側の金属エレメント(14)に対して後側の金属エレメント(14)が径方向外側に位置ずれしたとき、後側の金属エレメント(14)のロッキングエッジ(19)が前側の金属エレメント(14)のリングスロット(18)および凹部(20)内に進入することで、後側の金属エレメント(14)は前側の金属エレメント(14)に接近するように移動し、後側の金属エレメント(14)のボディ部(15)の傾斜面(15b)は幅方向の全長で前側の金属エレメント(14)のボディ部(15)に当接することが可能になる。その結果、ネック部(16)がボディ部(15)に接続する部分に加わる曲げ荷重が減少してネック部(16)の曲げ応力が抑制されることで、強度低下および動力伝達効率低下が最小限に抑えられる。

Description

本発明は、ドライブプーリおよびドリブンプーリに巻き掛けられて前記両プーリ間で駆動力を伝達する金属ベルトが、幅方向に並置された一対の金属リング集合体と、前記一対の金属リング集合体に前後方向に積層した状態で係止された多数の金属エレメントとを備える無段変速機用金属ベルトに関する。
V形ブロック(金属エレメント)のロッキングエッジをV形ブロックの高さ方向においてレベルが異なる2段階に形成し、これらロッキングエッジのうち下段のロッキングエッジと、無終端バンド(金属リング集合体)の内周面が当接するバンド組付け溝(リングスロット)内のバンド巻き掛け面(サドル面)とを、V型ブロックの高さ方向において同レベルに位置させたものが、下記特許文献1により公知である。
この構成により、無終端バンドのプーリ巻き付き域と直線域との間において、隣接するV形ブロックがバンド巻き掛け面での走行方向相対位置を不変に保つようにして摩擦損失を防ぐととともに、レベルが異なる2段階に形成したロッキングエッジにより、無終端バンドのプーリ巻き掛け径が大径、中径、小径と変化したときも、これに合わせて隣接するV形ブロック間の相対傾斜位置が変化可能となり、変速に伴うプーリ間の無終端バンドの芯ずれ量を小さく抑えることができる。
また隣接して相互に当接するエレメントの回転中心となるロッキングエッジが、エレメントのサドル面よりも内周側に離れた位置に形成されている伝動ベルト(金属ベルト)において、環状に配列された複数のエレメントを結束するサブリングを収容する少なくとも1つのスリット部が、リングの径方向においてサドル面よりも径方向内側に形成されたものが、下記特許文献2により公知である。
この構成により、サドル面上に積層した積層リング(金属リング集合体)に加えて、スリット部に挿入したサブリングによってもエレメントを結束できるので、エレメントを結束するリングの総数を少なくとも1枚多くすることができ、そのために伝動ベルトのトルク容量や耐久性を向上させることができる。またスリット部に挿入したサブリングは他の積層リングよりもロッキングエッジに近い位置に配置されるので、そのサブリングとスリット部との摩擦が少なく、リングの数を増大させることによる摩擦や、それに伴う動力損失あるいは動力伝達効率の低下を防止もしくは抑制することができる。
またエレメントのロッキングエッジとサドル面と一致させ、打ち抜き加工等のプレス加工によりエレメントを成形する際に、シャープエッジを形成できる側の面にロッキングエッジを設けるものが、下記特許文献3により公知である。
この構成により、エレメントのロッキングエッジを、プレス加工の際の「だれ」の影響を受けないシャープエッジに形成することができるので、例えばエレメントにリングが巻き掛けられる際に、リングの内周面が当接する面とロッキングエッジとをエレメントの高さ方向におけるほぼ同じ位置に形成することが可能となる。その結果、リングの内周面とロッキングエッジとの間の相対滑りを低減することができ、その相対滑りによる摩擦損失を低減して伝動ベルト(金属ベルト)の伝達効率を向上させることができる。
日本特許第3695216号公報 国際出願公開第WO12/131841号 日本特許第4424376号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたものは、無終端バンドをV形ブロックの中央部に配置しているため、プーリのV面に当接するV形ブロックのプーリ当接面の高さが高くなり、V形ブロックの径方向の移動可能距離が制限されてレシオレンジが小さくなる問題があるだけでなく、ロッキングエッジが2段階に形成されるためにV形ブロックの製造が面倒になってコストが上昇する問題がある。
また上記特許文献1の段落[0011]には、「V形ブロックの基部とバンド組付け溝との境界部にロッキングエッジを設けようとしても、当該境界部の位置では隣り合ったV形ブロックも基部とバンド組付け溝との境界部であるため、ロッキングエッジが隣り合ったV形ブロックのバンド組付け溝に落ちて、V形ブロックがその高さ方向に相対位置ずれしてしまうことになり、抜本的な解決にはなり得ないことを確かめた。」と記載されているが、このことは、反対にロッキングエッジが隣り合ったV形ブロックのバンド組付け溝に落ちても問題のない構造にすれば、問題が解決されることを示唆している。
また上記特許文献2に記載されたものは、スリット部に挿入したサブリングをロッキングエッジに近い位置に配置しても、他の積層リングはロッキングエッジから遠い位置に配置されてしまうため、サドル面と積層リングとの間に摩擦力が発生するのを避けられないという問題がある。
また上記特許文献3に記載されたものは、上記特許文献1に課題として記載されているように、ロッキングエッジが隣り合ったエレメントのバンド組付け溝に落ちてしまい、エレメントが高さ方向に位置ずれしてしまう虞がある。しかも形状の異なる第1エレメントおよび第2エレメントを交互に積層するので、それらの積層順序の管理が面倒になって組み立て性が悪化する問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、無段変速機用金属ベルトの金属エレメントのサドル面とロッキングエッジとを径方向にほぼ同じ位置に形成したものにおいて、金属エレメントの径方向の位置ずれを許容できるようにすることで、駆動力の伝達効率の低下を最小限に抑えることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、ドライブプーリおよびドリブンプーリに巻き掛けられて前記両プーリ間で駆動力を伝達する金属ベルトが、幅方向に並置された一対の金属リング集合体と、前記一対の金属リング集合体に前後方向に積層した状態で係止された多数の金属エレメントとからなり、前記金属エレメントは、前記一対の金属リング集合体が係合する一対のリングスロットと、前記一対のリングスロット間に位置するネック部と、前記ネック部の径方向内側に連なって前記一対の金属リング集合体の内周面を支持するサドル面が形成されたボディ部と、前記ネック部の径方向外側に連なって前記一対の金属リング集合体の外周面に対向するイヤー部とを備え、前記金属エレメントがピッチングする支点となるロッキングエッジが前記ボディ部の前面の径方向外端に設けられた無段変速機用金属ベルトであって、前記ネック部の後面に凹部が形成されることを第1の特徴とする無段変速機用金属ベルトが提案される。
また本発明によれば、前記第1の特徴に加えて、前記凹部の径方向内端の径方向高さは、前記ロッキングエッジの径方向高さに略一致することを第2の特徴とする無段変速機用金属ベルトが提案される。
また本発明によれば、前記第1または第2の特徴に加えて、前記凹部の径方向内端部には傾斜面が形成され、前記傾斜面は前記ロッキングエッジの径方向内側に形成された傾斜面と平行に延びることを第3の特徴とする無段変速機用金属ベルトが提案される。
また本発明によれば、前記第1〜第3の何れか1つの特徴に加えて、前記凹部は前記ネック部の一部に形成されることを第4の特徴とする無段変速機用金属ベルトが提案される。
また本発明によれば、前記第1〜第3の何れか1つの特徴に加えて、前記凹部は前記ネック部の全域および前記イヤー部の一部に形成されることを第5の特徴とする無段変速機用金属ベルトが提案される。
また本発明によれば、前記第1〜第5の何れか1つの特徴に加えて、前記凹部は前記ネック部から前記ボディ部の一部に跨がって延びることを第6の特徴とする無段変速機用金属ベルトが提案される。
本発明の第1の特徴によれば、ドライブプーリおよびドリブンプーリに巻き掛けられて両プーリ間で駆動力を伝達する金属ベルトの金属エレメントは、一対のリングスロットと、ネック部と、ボディ部と、イヤー部とを備える。金属エレメントがピッチングする支点となるロッキングエッジがボディ部の前面の径方向外端(サドル面の前端)に設けられるので、金属エレメントがピッチングしても、金属エレメントのボディ部のサドル面と金属リング集合体の内周面との間に滑りが発生することが防止され、金属ベルトの動力伝達効率が高められる。またネック部の後面に凹部が形成されるので、前側の金属エレメントに対して後側の金属エレメントが径方向外側に位置ずれしたとき、後側の金属エレメントのロッキングエッジが前側の金属エレメントのリングスロットおよび凹部内に進入し、後側の金属エレメントが前側の金属エレメントに接近するように移動することで、後側の金属エレメントのボディ部の傾斜面が幅方向の全長で前側の金属エレメントのボディ部に当接することが可能になる。その結果、ネック部がボディ部に接続する部分に加わる曲げ荷重が減少してネック部の曲げが抑制されることで、動力伝達効率の低下が最小限に抑えられる。
また本発明の第2の特徴によれば、凹部の径方向内端の径方向高さは、ロッキングエッジの径方向高さに略一致するので、後側の金属エレメントが前側の金属エレメントに対して径方向外側に位置ずれしたときでも、径方向に位置ずれしないときでも、後側の金属エレメントのボディ部を前側の金属エレメントのボディ部に確実に当接させることが可能となる。
また本発明の第3の特徴によれば、凹部の径方向内端部には傾斜面が形成され、前記傾斜面はロッキングエッジの径方向内側に形成された傾斜面と平行に延びるので、後側の金属エレメントが前側の金属エレメントに対して径方向外側に位置ずれしたときに、後側の金属エレメントのボディ部の傾斜面を前側の金属エレメントの凹部の傾斜面に確実に当接させることが可能となる。
また本発明の第4の特徴によれば、凹部はネック部の一部に形成されるので、前後の金属エレメントが径方向に位置ずれしないときに、後側の金属エレメントの前面がロッキングエッジにおいて前側の金属エレメントの後面に当接するだけでなく、後側の金属エレメントの前面が前側の金属エレメントのネック部の凹部以外の部分にも当接することで、後側の金属エレメントのピッチングを防止して駆動力を効率的に伝達することができる。
また本発明の第5の特徴によれば、凹部はネック部の全域およびイヤー部の一部に形成されるので、前後の金属エレメントが径方向に位置ずれしないときに、後側の金属エレメントの前面がロッキングエッジにおいて前側の金属エレメントの後面に当接するだけでなく、後側の金属エレメントの前面が前側の金属エレメントのイヤー部の平坦部にも当接するので、後側の金属エレメントのピッチングを防止して駆動力を効率的に伝達することができる。
また本発明の第6の特徴によれば、前側および後側の金属エレメントが前後方向の軸線まわりに相対回転すると、前側の金属エレメントのボディ部の後面(サドル面の後縁)と後側の金属エレメントのボディ部の前面(傾斜面)との間に空間が発生するため、金属エレメント間の押し力で前記空間を詰めるようにボディ部が曲げ変形して強度低下および動力伝達効率低下の原因となる。しかしながら、金属エレメントの凹部はネック部からボディ部の一部に跨がって延びるので、前記空間の始点が凹部により移動して該空間の左右方向の長さが延長されることで、前記空間を詰めるために発生するボディ部の曲げ応力が減少し、強度低下および動力伝達効率低下が最小限に抑えられる。
図1は無段変速機用金属ベルトの一部を示す斜視図である。(第1の実施の形態) 図2は金属エレメントの形状を示す図である。(第1の実施の形態) 図3は金属エレメントの位置ずれ時の作用説明図である。(第1の実施の形態) 図4は金属エレメントの形状を示す図である。(第2の実施の形態) 図5は金属エレメントの位置ずれ時の作用説明図である。(第2の実施の形態) 図6は金属エレメントの形状を示す図である。(第3の実施の形態) 図7は金属エレメントの位置ずれ時の作用説明図である。(第3の実施の形態) 図8は金属エレメントの形状を示す図である。(第4の実施の形態) 図9は金属エレメントの位置ずれ時の作用説明図である。(第4の実施の形態) 図10は金属エレメントの形状を示す図である。(第5の実施の形態) 図11は金属エレメントの位置ずれ時の作用説明図である。(第5の実施の形態) 図12は金属エレメントの形状を示す図である。(比較例) 図13は金属エレメントの位置ずれ時の作用説明図である。(比較例)
11 金属ベルト
13 金属リング集合体
14 金属エレメント
15 ボディ部
15a サドル面
15b 傾斜面
16 ネック部
17 イヤー部
18 リングスロット
19 ロッキングエッジ
20 凹部
20b 傾斜面
添付図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態
先ず、図1〜図3に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1に示すように、ベルト式無段変速機のドライブプーリおよびドリブンプーリ間に巻き掛けられて駆動力を伝達する金属ベルト11は、複数枚の金属リング12…を積層してなる一対の金属リング集合体13,13と、一対の金属リング集合体13,13に支持された多数の金属エレメント14…とで構成される。
本明細書において、前後方向とは金属ベルト11の進行方向を前方とし、それと逆方向を後方として定義される。また径方向とは、前後方向に直交する方向であって、金属ベルト11が巻き付くプーリの外周側を外側とし、中心側を内側として定義される。また左右方向(幅方向)とは、前後方向および径方向に直交する方向であって、一対の金属リング集合体13,13が並置される方向として定義される。
図1および図2に示すように、金属エレメント14は、金属板をプレス加工により打ち抜いたもので、径方向内側の略台形状のボディ部15と、ボディ部15の幅方向中央から径方向外側に延びるネック部16と、ネック部16の径方向外側に連なって幅方向両側に延びる三角形状のイヤー部17とを備える。ボディ部15の径方向外縁、ネック部16の幅方向外縁およびイヤー部17の径方向内縁に挟まれた位置に、幅方向外側に開放して一対の金属リング集合体13,13を収容する一対のリングスロット18,18が形成される。
リングスロット18,18に臨むボディ部15の径方向外面には、金属リング集合体13,13の内周面が当接するサドル面15a,15aが形成される。ボディ部15の前面には、径方向外側から径方向内側に向かって厚さが減少するようにテーパーする傾斜面15bが形成されており、傾斜面15bの径方向外端がサドル面15a,15aの前端と交差する位置に、幅方向に直線状に延びるロッキングエッジ19が形成される。ボディ部15の幅方向両端には、プーリのV面に当接可能な一対のプーリ当接面15c,15cが形成される。
金属エレメント14の後面には、ネック部16の全域およびイヤー部17の幅方向中央部に跨がる凹部20が形成される。凹部20は、基本的に平坦面である金属エレメント14の後面の一部を一定深さに窪ませたものであり、その角部は直角に切り立った段差となっている。凹部20の径方向内縁20aは幅方向に直線状に延び、その径方向高さはロッキングエッジ19の径方向高さに一致している。言い換えると、金属エレメント14を前後方向に見ると、凹部20の径方向内縁20aおよびロッキングエッジ19は重なっている。
イヤー部17の中央前面には前方に向かって突出する円錐台状のノーズ17aが形成され、イヤー部17の中央後面には後方に向かって開放してノーズ17aが嵌合可能なホール17bが形成される。ノーズ17aおよびホール17bは若干の隙間をもって嵌合しており、よって隣接する前後の金属エレメント14,14は、前記隙間の範囲で相対的な平行移動および揺動が許容される。イヤー部17の幅方向両端部には、凹部20を挟むように一対の平坦部17c,17cが形成される。平坦部17c,17cの高さは、ボディ部15の後面の高さと面一である。
次に、上記構成を備えた本発明の第1の実施の形態の作用を説明する。
ドライブプーリおよびドリブンプーリに巻き掛けられた金属ベルト11は、ドライブプーリからドリブンプーリに向かって直線状に延びる弦部の押し力により駆動力を伝達する。弦部では金属エレメント14…が相互に平行に整列するのに対し、金属ベルト11がプーリに巻き付く巻き付き部では、金属エレメント14…がプーリの軸線を中心とする放射状に姿勢を変更するため、隣接する金属エレメント14…の径方向外端の間隔が広がり、径方向内端の間隔が狭まるように相対的に揺動する。その際に、前側の金属エレメント14の後面に当接する後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19が支点となり、前後の金属エレメント14,14がノーズ17aおよびホール17b間の隙間の範囲で相対的にピッチング(前後方向の揺動)することで、前記姿勢を変更が許容される。
また本実施の形態の金属エレメント14は、そのロッキングエッジ19がサドル面15a,15aの前端に形成されており、ロッキングエッジ19の径方向高さとサドル面15a,15aの径方向高さとが一致しているため、巻き付き部で金属エレメント14…がピッチングしたときに、隣接する金属エレメント14,14のサドル面15a,15aどうしが前後方向に離間することが防止され、サドル面15a,15aと金属リング集合体13,13の内周面との間に滑りが発生して動力伝達効率が低下することが回避される。仮に、ロッキングエッジ19がサドル面15a,15aよりも径方向内側に設けられていると、巻き付き部で金属エレメント14…がピッチングしたときに、隣接する金属エレメント14,14のサドル面15a,15aどうしが前後方向に離間するため、サドル面15a,15aと金属リング集合体13,13の内周面との間に滑りが発生するだけでなく、金属リング集合体13,13が引き伸ばされるために動力伝達効率が低下することになる。
ところで、隣接する金属エレメント14,14は、後側の金属エレメント14のノーズ17aが前側の金属エレメント14のホール17bに嵌合し、かつサドル面15a,15aを径方向内側に押圧する金属リング集合体13,13の張力で位置を規制されているが、ノーズ17aおよびホール17b間には隙間があるため、弦部において金属エレメント14…が径方向に位置ずれすることが避けられない。
図12には、後面に凹部20を持たない比較例の金属エレメント14の形状が示される。図13は、比較例の金属エレメント14が径方向に位置ずれしたときの作用を示すものである。図12のP−P線断面図およびQ−Q線断面図にそれぞれ対応する図13(A)、(B)は、後側の金属エレメント14が前側の金属エレメント14に対して径方向内側に位置ずれした状態を示しており、この場合には、後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19の全長が前側の金属エレメント14のボディ部15の後面に当接するため、駆動力の伝達が効率的に行われる。
しかしながら、図12のP−P線断面図およびQ−Q線断面図にそれぞれ対応する図13(C)、(D)に示すように、後側の金属エレメント14が前側の金属エレメント14に対して径方向外側に位置ずれした場合には、後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19の幅方向中央部は前側の金属エレメント14のネック部16の後面に当接することができるが、後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19の幅方向両端部は前側の金属エレメント14のリングスロット18,18に対向してしまい、ロッキングエッジ19と前側の金属エレメント14の後面との間に隙間が発生してしまう。その結果、ロッキングエッジ19の一部(幅方向中央部)だけが駆動力を伝達することになり、ネック部16がボディ部15に接続する部分に曲げ荷重が発生してしまい、駆動力の伝達が効率的に行われなくなる問題がある。
図3は本実施の形態の金属エレメント14が径方向に位置ずれしたときの作用を示すものである。図3(A)、(B)は後側の金属エレメント14が前側の金属エレメント14に対して径方向内側に位置ずれした状態を示しており、この場合には凹部20は機能しないが、図13(A)、(B)の比較例と同様に後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19の全長が前側の金属エレメント14のボディ部15の後面に当接するため、ネック部16の曲げは発生せず、駆動力の伝達効率が低下することはない。
一方、図3(C)、(D)に示すように、後側の金属エレメント14が前側の金属エレメント14に対して径方向外側に位置ずれした場合には、後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19の幅方向中央部が前側の金属エレメント14のネック部16の後面の凹部20に進入することで、後側の金属エレメント14のボディ部15の幅方向中央の傾斜面15bが凹部20の径方向内縁20aに摺接しながら、後側の金属エレメント14は径方向外側に移動しつつ、前側の金属エレメント14に接近するように前方に移動することができる。
このように、後側の金属エレメント14が径方向外側に移動しながら前側の金属エレメント14に接近するように前方に移動することで、後側の金属エレメント14の傾斜面15bの幅方向両端部と、前側の金属エレメント14のサドル面15a,15aの後端との当接が維持されるため、傾斜面15bの幅方向全長で駆動力を伝達することが可能になり、ネック部16がボディ部15に接続する部分に加わる曲げ荷重が減少してネック部16の曲げが抑制されることで、駆動力の伝達効率の低下が最小限に抑えられる。
また凹部20を挟むイヤー部17の後面の幅方向両端の平坦部17c,17cがボディ部15の後面と同じ高さに整列するため、金属エレメント14…がドライブプーリおよびドリブンプーリ間の弦部にあるとき、前側の金属エレメント14および後側の金属エレメント14はロッキングエッジ19において当接するだけでなく、後側の金属エレメント14はイヤー部17の平坦部17c,17cにおいても前側の金属エレメント14の後面に当接する。その結果、弦部上にあって径方向に位置ずれしていない金属エレメント14…は、イヤー部17の一対の平坦部17c,17cおよびロッキングエッジ19の3カ所で当接することで、ピッチングすることなく相互に平行に整列して安定した姿勢を維持することができる。
なお、図3(C)、(D)に示すように、後側の金属エレメント14が前側の金属エレメント14に対して径方向外側に位置ずれし、後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19が前側の金属エレメント14のリングスロット18,18および凹部20内に進入するように前方に移動したとき、後側の金属エレメント14のイヤー部17は前側の金属エレメント14のイヤー部17の平坦部17c,17cと干渉して前方に移動できないため、後側の金属エレメント14の径方向外端が後方に倒れようとする。しかしながら、イヤー部17の平坦部17c,17cは凹部20との接続部において前方に容易に弾性変形可能であるため、後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19の前方への移動に追従し、前側の金属エレメント14のイヤー部17の平坦部17c,17cが前方に弾性変形することで、隣接する前後の金属エレメント14,14は相互に平行な位置関係を維持することができる。
第2の実施の形態
次に、図4および図5に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態では、金属エレメント14のボディ部15から凹部20の径方向内縁20aが直角の段状に窪んでいるが、第2の実施の形態では、図4に示すように、金属エレメント14の凹部20の径方向内縁20aに対応する位置に、ボディ部15の傾斜面15bと平行な傾斜面20bが形成される。
第1の実施の形態では、後側の金属エレメント14が前側の金属エレメント14に対して径方向外側に位置ずれしたとき、後側の金属エレメント14の傾斜面15bが前側の金属エレメント14の凹部20の径方向内縁20aに線接触するが、第2の実施の形態では、後側の金属エレメント14の傾斜面15bが前側の金属エレメント14の凹部20の傾斜面20bに面接触するため、駆動力を一層確実に伝達することができる。
第3の実施の形態
次に、図6および図7に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態のネック部16の凹部20は、ネック部16の全域に形成されているが、第3の実施の形態のネック部16の凹部20は、ネック部16の径方向内側部分だけに形成されており、ネック部16の径方向外側部分は平坦部16aになっている。ネック部16の凹部20の径方向内縁20aの径方向高さは、第1の実施の形態と同様にロッキングエッジ19の径方向高さと整列し、かつ径方向内縁20aは第1の実施の形態と同様に直角の段状に窪んでいる。従って、金属エレメント14の後面には、ネック部16の径方向外側部分とイヤー部17の幅方向中央部分とに分離された二つの平坦部16a,17cが形成される。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態に比べて、ネック部16の平坦部16aの分だけ平坦部の面積が増加するため、弦部上にあって径方向に位置ずれしていない金属エレメント14…は、ピッチングすることなく相互に平行に整列して一層安定した姿勢を維持することができる。
なお、第3の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、後側の金属エレメント14が前側の金属エレメント14に対して径方向外側に位置ずれし、後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19が前側の金属エレメント14のリングスロット18,18および凹部20内に進入するように前方に移動したとき、後側の金属エレメント14のネック部16およびイヤー部17は前側の金属エレメント14の平坦部16a,17cと干渉して前方に移動できないため、金属エレメント14…の径方向外端が後方に倒れようとする。
しかしながら、後側の金属エレメント14は、その更に後方の金属エレメント14から押圧力によりネック部16の凹部20において弾性変形するため、隣接する金属エレメント14,14は相互に平行な位置関係を維持することができる。
第4の実施の形態
次に、図8および図9に基づいて本発明の第4の実施の形態を説明する。
第4の実施の形態は、第3の実施の形態のネック部16の径方向内側部分に形成された凹部20に、第2の実施の形態の傾斜面20bを組み合わせたものであり、その凹部20全体が傾斜面20aとなっている。これにより、第4の実施の形態は、第3の実施の形態および第2の実施の形態の作用効果を併せて奏することが可能となる。
第5の実施の形態
次に、図10および図11に基づいて本発明の第5の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態の金属エレメント14(図2参照)の凹部20の径方向内縁20aは、ロッキングエッジ19と同じ径方向位置で終わっているが、図10に示す第5の実施の形態の金属エレメント14の凹部20は、イヤー部17およびネック部16からロッキングエッジ19の径方向位置を超えてボディ部15の径方向内端まで延びている。ボディ部15における凹部20の左右方向の幅は、イヤー部17における凹部20の左右方向の幅と同じである。
第5の実施の形態の金属エレメント14は、第1の実施の形態の金属エレメント14の作用効果に加えて、凹部20をボディ部15まで延長したことにより、以下のような更なる作用効果を達成することができる。
図11(B)は凹部20を持たない比較例の金属エレメント14に対応するもので、隣接する2個の金属エレメント14,14を後面側から見た状態を示しており、向こう側の金属エレメント14に対して手前側の金属エレメント14は、回転中心Oまわりに反時計方向に角度θだけ相対回転している。一対の金属エレメント14,14が回転中心Oまわりに相対回転するのは、各金属エレメント14は2本の金属リング集合体13,13により拘束されているため、それら2本の金属リング集合体13,13が当接する左右のサドル面15a,15aの中間位置が回転中心Oになるからである。隣接する金属エレメント14,14はイヤー部17,17に形成されたノーズ17aおよびホール17bで相互に係合しているが、ノーズ17aおよびホール17b間には所定のガタが存在するため、一対の金属エレメント14,14の回転中心Oまわりの相対回転が許容される。
図11(B)の下段は、向こう側の金属エレメント14のロッキングエッジ19に沿う断面線で切断した断面図であって、向こう側の金属エレメント14は左右のサドル面15a,15aの間に断面線で切断されたネック部16が現れる。一方、手前側の金属エレメント14は、図中左側のボディ部15は切断されずに図中左側のサドル面15aが現れ、ネック部16および図中右側のボディ部15は断面線で切断されている。ボディ部15の前面にはサドル面15aから径方向内側に向かって傾斜する傾斜面15bが形成されており、ボディ部15の前後方向厚さは径方向内側に向かって次第に薄くなるため、断面線で切断されたボディ部15の厚さは図中右側ほど薄くなり、手前側の金属エレメント14のボディ部15の右端と向こう側の金属エレメント14のボディ部15の右端との間に隙間gが発生することで、手前側の金属エレメント14のロッキングエッジ19との間に回転中心Oを始点とする三角形状の空間αが形成される。
このように、隣接する2個の金属エレメント14,14が回転中心Oまわりに相対回転すると、手前側の金属エレメント14のボディ部15の前面(傾斜面15b)と向こう側の金属エレメント14のボディ部15の後面との間に空間αが発生し、金属エレメント14…間に作用する押し力で前記空間αを詰めるように金属エレメント14が曲げ変形するため、強度および動力伝達効率が低下する可能性がある。
それに対し、図11(A)は凹部20を有する本実施の形態の金属エレメント14に対応するものである。比較例では、三角形状の空間αの始点が金属エレメント14の左右方向中央の回転中心Oに一致しているが、本実施の形態では、向こう側の金属エレメント14の後面に凹部20が形成されているため、三角形状の空間αの始点が凹部20の左端側にずれたO′点となる。その結果、比較例では空間αの始点であるO点から空間αの終点までの距離がL1であるのに対し、本実施の形態では空間αの始点であるO′点から空間αの終点までの距離がL2(>L1)となる。
よって、金属エレメント14…間に作用する押し力で空間αを詰めるように金属エレメント14が曲げ変形するとき、比較例では距離L1の範囲で隙間g分の曲げを吸収する必要があるのに対し、実施の形態では前記L1よりも長いL2の範囲で同じ大きさの隙間g分の曲げを吸収すれば済むため、金属エレメント14のネック部16に連なるボディ部15の曲げ応力もしくは相対変位(単位長さ当たりの変形量)を低減して強度低下および動力伝達効率低下を最小限に抑えることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、第5の実施の形態では凹部20の径方向内端がボディ部15の径方向内端に達しているが、必ずしもその必要はなく、凹部20の径方向内端はネック部16からロッキングエッジ19を跨いでボディ部15の一部に延びていれば良い。
また第5の実施の形態では、第1の実施の形態の凹部20をボディ部15に跨がるように径方向内側に延長したものであるが、第3の実施の形態の凹部20をボディ部15に跨がるように径方向内側に延長しても良い。
本発明は、ドライブプーリおよびドリブンプーリに巻き掛けられて前記両プーリ間で駆動力を伝達する金属ベルトが、幅方向に並置された一対の金属リング集合体と、前記一対の金属リング集合体に前後方向に積層した状態で係止された多数の金属エレメントとを備える無段変速機用金属ベルトに関する。
V形ブロック(金属エレメント)のロッキングエッジをV形ブロックの高さ方向においてレベルが異なる2段階に形成し、これらロッキングエッジのうち下段のロッキングエッジと、無終端バンド(金属リング集合体)の内周面が当接するバンド組付け溝(リングスロット)内のバンド巻き掛け面(サドル面)とを、V型ブロックの高さ方向において同レベルに位置させたものが、下記特許文献1により公知である。
この構成により、無終端バンドのプーリ巻き付き域と直線域との間において、隣接するV形ブロックがバンド巻き掛け面での走行方向相対位置を不変に保つようにして摩擦損失を防ぐととともに、レベルが異なる2段階に形成したロッキングエッジにより、無終端バンドのプーリ巻き掛け径が大径、中径、小径と変化したときも、これに合わせて隣接するV形ブロック間の相対傾斜位置が変化可能となり、変速に伴うプーリ間の無終端バンドの芯ずれ量を小さく抑えることができる。
また隣接して相互に当接するエレメントの回転中心となるロッキングエッジが、エレメントのサドル面よりも内周側に離れた位置に形成されている伝動ベルト(金属ベルト)において、環状に配列された複数のエレメントを結束するサブリングを収容する少なくとも1つのスリット部が、リングの径方向においてサドル面よりも径方向内側に形成されたものが、下記特許文献2により公知である。
この構成により、サドル面上に積層した積層リング(金属リング集合体)に加えて、スリット部に挿入したサブリングによってもエレメントを結束できるので、エレメントを結束するリングの総数を少なくとも1枚多くすることができ、そのために伝動ベルトのトルク容量や耐久性を向上させることができる。またスリット部に挿入したサブリングは他の積層リングよりもロッキングエッジに近い位置に配置されるので、そのサブリングとスリット部との摩擦が少なく、リングの数を増大させることによる摩擦や、それに伴う動力損失あるいは動力伝達効率の低下を防止もしくは抑制することができる。
またエレメントのロッキングエッジとサドル面と一致させ、打ち抜き加工等のプレス加工によりエレメントを成形する際に、シャープエッジを形成できる側の面にロッキングエッジを設けるものが、下記特許文献3により公知である。
この構成により、エレメントのロッキングエッジを、プレス加工の際の「だれ」の影響を受けないシャープエッジに形成することができるので、例えばエレメントにリングが巻き掛けられる際に、リングの内周面が当接する面とロッキングエッジとをエレメントの高さ方向におけるほぼ同じ位置に形成することが可能となる。その結果、リングの内周面とロッキングエッジとの間の相対滑りを低減することができ、その相対滑りによる摩擦損失を低減して伝動ベルト(金属ベルト)の伝達効率を向上させることができる。
日本特許第3695216号公報 国際出願公開第WO12/131841号 日本特許第4424376号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたものは、無終端バンドをV形ブロックの中央部に配置しているため、プーリのV面に当接するV形ブロックのプーリ当接面の高さが高くなり、V形ブロックの径方向の移動可能距離が制限されてレシオレンジが小さくなる問題があるだけでなく、ロッキングエッジが2段階に形成されるためにV形ブロックの製造が面倒になってコストが上昇する問題がある。
また上記特許文献1の段落[0011]には、「V形ブロックの基部とバンド組付け溝との境界部にロッキングエッジを設けようとしても、当該境界部の位置では隣り合ったV形ブロックも基部とバンド組付け溝との境界部であるため、ロッキングエッジが隣り合ったV形ブロックのバンド組付け溝に落ちて、V形ブロックがその高さ方向に相対位置ずれしてしまうことになり、抜本的な解決にはなり得ないことを確かめた。」と記載されているが、このことは、反対にロッキングエッジが隣り合ったV形ブロックのバンド組付け溝に落ちても問題のない構造にすれば、問題が解決されることを示唆している。
また上記特許文献2に記載されたものは、スリット部に挿入したサブリングをロッキングエッジに近い位置に配置しても、他の積層リングはロッキングエッジから遠い位置に配置されてしまうため、サドル面と積層リングとの間に摩擦力が発生するのを避けられないという問題がある。
また上記特許文献3に記載されたものは、上記特許文献1に課題として記載されているように、ロッキングエッジが隣り合ったエレメントのバンド組付け溝に落ちてしまい、エレメントが高さ方向に位置ずれしてしまう虞がある。しかも形状の異なる第1エレメントおよび第2エレメントを交互に積層するので、それらの積層順序の管理が面倒になって組み立て性が悪化する問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、無段変速機用金属ベルトの金属エレメントのサドル面とロッキングエッジとを径方向にほぼ同じ位置に形成したものにおいて、金属エレメントの径方向の位置ずれを許容できるようにすることで、駆動力の伝達効率の低下を最小限に抑えることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、ドライブプーリおよびドリブンプーリに巻き掛けられて前記両プーリ間で駆動力を伝達する金属ベルトが、幅方向に並置された一対の金属リング集合体と、前記一対の金属リング集合体に前後方向に積層した状態で係止された多数の金属エレメントとからなり、前記金属エレメントは、前記一対の金属リング集合体が係合する一対のリングスロットと、前記一対のリングスロット間に位置するネック部と、前記ネック部の径方向内側に連なって前記一対の金属リング集合体の内周面を支持するサドル面が形成されたボディ部と、前記ネック部の径方向外側に連なって前記一対の金属リング集合体の外周面に対向するイヤー部とを備え、前記金属エレメントがピッチングする支点となるロッキングエッジが前記ボディ部の前面の径方向外端に設けられた無段変速機用金属ベルトであって、前記ネック部の後面に、該ネック部の幅方向全体に亘って延びる凹部が形成され前記凹部の径方向内端の径方向高さは、前記ロッキングエッジの径方向高さに略一致することを第の特徴とする無段変速機用金属ベルトが提案される。
また本発明によれば、ドライブプーリおよびドリブンプーリに巻き掛けられて前記両プーリ間で駆動力を伝達する金属ベルトが、幅方向に並置された一対の金属リング集合体と、前記一対の金属リング集合体に前後方向に積層した状態で係止された多数の金属エレメントとからなり、前記金属エレメントは、前記一対の金属リング集合体が係合する一対のリングスロットと、前記一対のリングスロット間に位置するネック部と、前記ネック部の径方向内側に連なって前記一対の金属リング集合体の内周面を支持するサドル面が形成されたボディ部と、前記ネック部の径方向外側に連なって前記一対の金属リング集合体の外周面に対向するイヤー部とを備え、前記金属エレメントがピッチングする支点となるロッキングエッジが前記ボディ部の前面の径方向外端に設けられた無段変速機用金属ベルトであって、前記金属エレメントは前方に向かって突出するノーズを前面に有すると共に、後面には隣接する後方の金属エレメントのノーズに嵌合可能なホールを有し、前記ネック部の後面に、該ネック部の幅方向全体に亘って延びる凹部が形成され、前記凹部の径方向内端部には傾斜面が形成され、前記傾斜面は前記ロッキングエッジの径方向内側に形成された傾斜面と平行に延びることを第の特徴とする無段変速機用金属ベルトが提案される。
また本発明によれば、前記第1またはの特徴に加えて、前記凹部は前記ネック部の一部に形成されることを第の特徴とする無段変速機用金属ベルトが提案される。
また本発明によれば、前記第1またはの特徴に加えて、前記凹部は前記ネック部の全域および前記イヤー部の一部に形成されることを第の特徴とする無段変速機用金属ベルトが提案される。
また本発明によれば、ドライブプーリおよびドリブンプーリに巻き掛けられて前記両プーリ間で駆動力を伝達する金属ベルトが、幅方向に並置された一対の金属リング集合体と、前記一対の金属リング集合体に前後方向に積層した状態で係止された多数の金属エレメントとからなり、前記金属エレメントは、前記一対の金属リング集合体が係合する一対のリングスロットと、前記一対のリングスロット間に位置するネック部と、前記ネック部の径方向内側に連なって前記一対の金属リング集合体の内周面を支持するサドル面が形成されたボディ部と、前記ネック部の径方向外側に連なって前記一対の金属リング集合体の外周面に対向するイヤー部とを備え、前記金属エレメントがピッチングする支点となるロッキングエッジが前記ボディ部の前面の径方向外端に設けられ、前記金属エレメントのサドル面の径方向高さは、前記ロッキングエッジの径方向高さに一致する無段変速機用金属ベルトであって、前記ネック部の後面に、該ネック部の幅方向全体に亘って延びる凹部が形成され、前記凹部は前記ネック部から前記ボディ部の一部に跨がって延び、前記ロッキングエッジの径方向内側の前記ボディ部の前面は、径方向内側に行くにつれて後面側に傾斜する傾斜面となっており、前記傾斜面は、前記両プーリ間で駆動力を伝達する際に、隣接する前方の金属エレメントの前記サドル面における前記凹部の形成されていない部分の後端隅部を押すことを第の特徴とする無段変速機用金属ベルトが提案される。
本発明の第1の特徴によれば、ドライブプーリおよびドリブンプーリに巻き掛けられて両プーリ間で駆動力を伝達する金属ベルトの金属エレメントは、一対のリングスロットと、ネック部と、ボディ部と、イヤー部とを備える。金属エレメントがピッチングする支点となるロッキングエッジがボディ部の前面の径方向外端(サドル面の前端)に設けられるので、金属エレメントがピッチングしても、金属エレメントのボディ部のサドル面と金属リング集合体の内周面との間に滑りが発生することが防止され、金属ベルトの動力伝達効率が高められる。またネック部の後面に、該ネック部の幅方向全体に亘って延びる凹部が形成されるので、前側の金属エレメントに対して後側の金属エレメントが径方向外側に位置ずれしたとき、後側の金属エレメントのロッキングエッジが前側の金属エレメントのリングスロットおよび凹部内に進入し、後側の金属エレメントが前側の金属エレメントに接近するように移動することで、後側の金属エレメントのボディ部の傾斜面が幅方向の全長で前側の金属エレメントのボディ部に当接することが可能になる。その結果、ネック部がボディ部に接続する部分に加わる曲げ荷重が減少してネック部の曲げが抑制されることで、動力伝達効率の低下が最小限に抑えられる。
た、凹部の径方向内端の径方向高さは、ロッキングエッジの径方向高さに略一致するので、後側の金属エレメントが前側の金属エレメントに対して径方向外側に位置ずれしたときでも、径方向に位置ずれしないときでも、後側の金属エレメントのボディ部を前側の金属エレメントのボディ部に確実に当接させることが可能となる。
また本発明の第の特徴によれば、凹部の径方向内端部には傾斜面が形成され、前記傾斜面はロッキングエッジの径方向内側に形成された傾斜面と平行に延びるので、後側の金属エレメントが前側の金属エレメントに対して径方向外側に位置ずれしたときに、後側の金属エレメントのボディ部の傾斜面を前側の金属エレメントの凹部の傾斜面に確実に当接させることが可能となる。
また本発明の第の特徴によれば、凹部はネック部の一部に形成されるので、前後の金属エレメントが径方向に位置ずれしないときに、後側の金属エレメントの前面がロッキングエッジにおいて前側の金属エレメントの後面に当接するだけでなく、後側の金属エレメントの前面が前側の金属エレメントのネック部の凹部以外の部分にも当接することで、後側の金属エレメントのピッチングを防止して駆動力を効率的に伝達することができる。
また本発明の第の特徴によれば、凹部はネック部の全域およびイヤー部の一部に形成されるので、前後の金属エレメントが径方向に位置ずれしないときに、後側の金属エレメントの前面がロッキングエッジにおいて前側の金属エレメントの後面に当接するだけでなく、後側の金属エレメントの前面が前側の金属エレメントのイヤー部の平坦部にも当接するので、後側の金属エレメントのピッチングを防止して駆動力を効率的に伝達することができる。
また本発明の第の特徴によれば、前側および後側の金属エレメントが前後方向の軸線まわりに相対回転すると、前側の金属エレメントのボディ部の後面(サドル面の後縁)と後側の金属エレメントのボディ部の前面(傾斜面)との間に空間が発生するため、金属エレメント間の押し力で前記空間を詰めるようにボディ部が曲げ変形して強度低下および動力伝達効率低下の原因となる。しかしながら、金属エレメントの凹部はネック部からボディ部の一部に跨がって延びるので、前記空間の始点が凹部により移動して該空間の左右方向の長さが延長されることで、前記空間を詰めるために発生するボディ部の曲げ応力が減少し、強度低下および動力伝達効率低下が最小限に抑えられる。
図1は無段変速機用金属ベルトの一部を示す斜視図である。(第1の実施の形態) 図2は金属エレメントの形状を示す図である。(第1の実施の形態) 図3は金属エレメントの位置ずれ時の作用説明図である。(第1の実施の形態) 図4は金属エレメントの形状を示す図である。(第2の実施の形態) 図5は金属エレメントの位置ずれ時の作用説明図である。(第2の実施の形態) 図6は金属エレメントの形状を示す図である。(第3の実施の形態) 図7は金属エレメントの位置ずれ時の作用説明図である。(第3の実施の形態) 図8は金属エレメントの形状を示す図である。(第4の実施の形態) 図9は金属エレメントの位置ずれ時の作用説明図である。(第4の実施の形態) 図10は金属エレメントの形状を示す図である。(第5の実施の形態) 図11は金属エレメントの位置ずれ時の作用説明図である。(第5の実施の形態) 図12は金属エレメントの形状を示す図である。(比較例) 図13は金属エレメントの位置ずれ時の作用説明図である。(比較例)
11 金属ベルト
13 金属リング集合体
14 金属エレメント
15 ボディ部
15a サドル面
15b 傾斜面
16 ネック部
17 イヤー部
18 リングスロット
19 ロッキングエッジ
20 凹部
20b 傾斜面
添付図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態
先ず、図1〜図3に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1に示すように、ベルト式無段変速機のドライブプーリおよびドリブンプーリ間に巻き掛けられて駆動力を伝達する金属ベルト11は、複数枚の金属リング12…を積層してなる一対の金属リング集合体13,13と、一対の金属リング集合体13,13に支持された多数の金属エレメント14…とで構成される。
本明細書において、前後方向とは金属ベルト11の進行方向を前方とし、それと逆方向を後方として定義される。また径方向とは、前後方向に直交する方向であって、金属ベルト11が巻き付くプーリの外周側を外側とし、中心側を内側として定義される。また左右方向(幅方向)とは、前後方向および径方向に直交する方向であって、一対の金属リング集合体13,13が並置される方向として定義される。
図1および図2に示すように、金属エレメント14は、金属板をプレス加工により打ち抜いたもので、径方向内側の略台形状のボディ部15と、ボディ部15の幅方向中央から径方向外側に延びるネック部16と、ネック部16の径方向外側に連なって幅方向両側に延びる三角形状のイヤー部17とを備える。ボディ部15の径方向外縁、ネック部16の幅方向外縁およびイヤー部17の径方向内縁に挟まれた位置に、幅方向外側に開放して一対の金属リング集合体13,13を収容する一対のリングスロット18,18が形成される。
リングスロット18,18に臨むボディ部15の径方向外面には、金属リング集合体13,13の内周面が当接するサドル面15a,15aが形成される。ボディ部15の前面には、径方向外側から径方向内側に向かって厚さが減少するようにテーパーする傾斜面15bが形成されており、傾斜面15bの径方向外端がサドル面15a,15aの前端と交差する位置に、幅方向に直線状に延びるロッキングエッジ19が形成される。ボディ部15の幅方向両端には、プーリのV面に当接可能な一対のプーリ当接面15c,15cが形成される。
金属エレメント14の後面には、ネック部16の全域およびイヤー部17の幅方向中央部に跨がる凹部20が形成される。凹部20は、基本的に平坦面である金属エレメント14の後面の一部を一定深さに窪ませたものであり、その角部は直角に切り立った段差となっている。凹部20の径方向内縁20aは幅方向に直線状に延び、その径方向高さはロッキングエッジ19の径方向高さに一致している。言い換えると、金属エレメント14を前後方向に見ると、凹部20の径方向内縁20aおよびロッキングエッジ19は重なっている。
イヤー部17の中央前面には前方に向かって突出する円錐台状のノーズ17aが形成され、イヤー部17の中央後面には後方に向かって開放してノーズ17aが嵌合可能なホール17bが形成される。ノーズ17aおよびホール17bは若干の隙間をもって嵌合しており、よって隣接する前後の金属エレメント14,14は、前記隙間の範囲で相対的な平行移動および揺動が許容される。イヤー部17の幅方向両端部には、凹部20を挟むように一対の平坦部17c,17cが形成される。平坦部17c,17cの高さは、ボディ部15の後面の高さと面一である。
次に、上記構成を備えた本発明の第1の実施の形態の作用を説明する。
ドライブプーリおよびドリブンプーリに巻き掛けられた金属ベルト11は、ドライブプーリからドリブンプーリに向かって直線状に延びる弦部の押し力により駆動力を伝達する。弦部では金属エレメント14…が相互に平行に整列するのに対し、金属ベルト11がプーリに巻き付く巻き付き部では、金属エレメント14…がプーリの軸線を中心とする放射状に姿勢を変更するため、隣接する金属エレメント14…の径方向外端の間隔が広がり、径方向内端の間隔が狭まるように相対的に揺動する。その際に、前側の金属エレメント14の後面に当接する後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19が支点となり、前後の金属エレメント14,14がノーズ17aおよびホール17b間の隙間の範囲で相対的にピッチング(前後方向の揺動)することで、前記姿勢変更が許容される。
また本実施の形態の金属エレメント14は、そのロッキングエッジ19がサドル面15a,15aの前端に形成されており、ロッキングエッジ19の径方向高さとサドル面15a,15aの径方向高さとが一致しているため、巻き付き部で金属エレメント14…がピッチングしたときに、隣接する金属エレメント14,14のサドル面15a,15aどうしが前後方向に離間することが防止され、サドル面15a,15aと金属リング集合体13,13の内周面との間に滑りが発生して動力伝達効率が低下することが回避される。仮に、ロッキングエッジ19がサドル面15a,15aよりも径方向内側に設けられていると、巻き付き部で金属エレメント14…がピッチングしたときに、隣接する金属エレメント14,14のサドル面15a,15aどうしが前後方向に離間するため、サドル面15a,15aと金属リング集合体13,13の内周面との間に滑りが発生するだけでなく、金属リング集合体13,13が引き伸ばされるために動力伝達効率が低下することになる。
ところで、隣接する金属エレメント14,14は、後側の金属エレメント14のノーズ17aが前側の金属エレメント14のホール17bに嵌合し、かつサドル面15a,15aを径方向内側に押圧する金属リング集合体13,13の張力で位置を規制されているが、ノーズ17aおよびホール17b間には隙間があるため、弦部において金属エレメント14…が径方向に位置ずれすることが避けられない。
図12には、後面に凹部20を持たない比較例の金属エレメント14の形状が示される。図13は、比較例の金属エレメント14が径方向に位置ずれしたときの作用を示すものである。図12のP−P線断面図およびQ−Q線断面図にそれぞれ対応する図13(A)、(B)は、後側の金属エレメント14が前側の金属エレメント14に対して径方向内側に位置ずれした状態を示しており、この場合には、後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19の全長が前側の金属エレメント14のボディ部15の後面に当接するため、駆動力の伝達が効率的に行われる。
しかしながら、図12のP−P線断面図およびQ−Q線断面図にそれぞれ対応する図13(C)、(D)に示すように、後側の金属エレメント14が前側の金属エレメント14に対して径方向外側に位置ずれした場合には、後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19の幅方向中央部は前側の金属エレメント14のネック部16の後面に当接することができるが、後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19の幅方向両端部は前側の金属エレメント14のリングスロット18,18に対向してしまい、ロッキングエッジ19と前側の金属エレメント14の後面との間に隙間が発生してしまう。その結果、ロッキングエッジ19の一部(幅方向中央部)だけが駆動力を伝達することになり、ネック部16がボディ部15に接続する部分に曲げ荷重が発生してしまい、駆動力の伝達が効率的に行われなくなる問題がある。
図3は本実施の形態の金属エレメント14が径方向に位置ずれしたときの作用を示すものである。図3(A)、(B)は後側の金属エレメント14が前側の金属エレメント14に対して径方向内側に位置ずれした状態を示しており、この場合には凹部20は機能しないが、図13(A)、(B)の比較例と同様に後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19の全長が前側の金属エレメント14のボディ部15の後面に当接するため、ネック部16の曲げは発生せず、駆動力の伝達効率が低下することはない。
一方、図3(C)、(D)に示すように、後側の金属エレメント14が前側の金属エレメント14に対して径方向外側に位置ずれした場合には、後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19の幅方向中央部が前側の金属エレメント14のネック部16の後面の凹部20に進入することで、後側の金属エレメント14のボディ部15の幅方向中央の傾斜面15bが凹部20の径方向内縁20aに摺接しながら、後側の金属エレメント14は径方向外側に移動しつつ、前側の金属エレメント14に接近するように前方に移動することができる。
このように、後側の金属エレメント14が径方向外側に移動しながら前側の金属エレメント14に接近するように前方に移動することで、後側の金属エレメント14の傾斜面15bの幅方向両端部と、前側の金属エレメント14のサドル面15a,15aの後端との当接が維持されるため、傾斜面15bの幅方向全長で駆動力を伝達することが可能になり、ネック部16がボディ部15に接続する部分に加わる曲げ荷重が減少してネック部16の曲げが抑制されることで、駆動力の伝達効率の低下が最小限に抑えられる。
また凹部20を挟むイヤー部17の後面の幅方向両端の平坦部17c,17cがボディ部15の後面と同じ高さに整列するため、金属エレメント14…がドライブプーリおよびドリブンプーリ間の弦部にあるとき、前側の金属エレメント14および後側の金属エレメント14はロッキングエッジ19において当接するだけでなく、後側の金属エレメント14はイヤー部17の平坦部17c,17cにおいても前側の金属エレメント14の後面に当接する。その結果、弦部上にあって径方向に位置ずれしていない金属エレメント14…は、イヤー部17の一対の平坦部17c,17cおよびロッキングエッジ19の3カ所で当接することで、ピッチングすることなく相互に平行に整列して安定した姿勢を維持することができる。
なお、図3(C)、(D)に示すように、後側の金属エレメント14が前側の金属エレメント14に対して径方向外側に位置ずれし、後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19が前側の金属エレメント14のリングスロット18,18および凹部20内に進入するように前方に移動したとき、後側の金属エレメント14のイヤー部17は前側の金属エレメント14のイヤー部17の平坦部17c,17cと干渉して前方に移動できないため、後側の金属エレメント14の径方向外端が後方に倒れようとする。しかしながら、イヤー部17の平坦部17c,17cは凹部20との接続部において前方に容易に弾性変形可能であるため、後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19の前方への移動に追従し、前側の金属エレメント14のイヤー部17の平坦部17c,17cが前方に弾性変形することで、隣接する前後の金属エレメント14,14は相互に平行な位置関係を維持することができる。
第2の実施の形態
次に、図4および図5に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態では、金属エレメント14のボディ部15から凹部20の径方向内縁20aが直角の段状に窪んでいるが、第2の実施の形態では、図4に示すように、金属エレメント14の凹部20の径方向内縁20aに対応する位置に、ボディ部15の傾斜面15bと平行な傾斜面20bが形成される。
第1の実施の形態では、後側の金属エレメント14が前側の金属エレメント14に対して径方向外側に位置ずれしたとき、後側の金属エレメント14の傾斜面15bが前側の金属エレメント14の凹部20の径方向内縁20aに線接触するが、第2の実施の形態では、後側の金属エレメント14の傾斜面15bが前側の金属エレメント14の凹部20の傾斜面20bに面接触するため、駆動力を一層確実に伝達することができる。
第3の実施の形態
次に、図6および図7に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態のネック部16の凹部20は、ネック部16の全域に形成されているが、第3の実施の形態のネック部16の凹部20は、ネック部16の径方向内側部分だけに形成されており、ネック部16の径方向外側部分は平坦部16aになっている。ネック部16の凹部20の径方向内縁20aの径方向高さは、第1の実施の形態と同様にロッキングエッジ19の径方向高さと整列し、かつ径方向内縁20aは第1の実施の形態と同様に直角の段状に窪んでいる。従って、金属エレメント14の後面には、ネック部16の径方向外側部分とイヤー部17の幅方向中央部分とに分離された二つの平坦部16a,17cが形成される。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態に比べて、ネック部16の平坦部16aの分だけ平坦部の面積が増加するため、弦部上にあって径方向に位置ずれしていない金属エレメント14…は、ピッチングすることなく相互に平行に整列して一層安定した姿勢を維持することができる。
なお、第3の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、後側の金属エレメント14が前側の金属エレメント14に対して径方向外側に位置ずれし、後側の金属エレメント14のロッキングエッジ19が前側の金属エレメント14のリングスロット18,18および凹部20内に進入するように前方に移動したとき、後側の金属エレメント14のネック部16およびイヤー部17は前側の金属エレメント14の平坦部16a,17cと干渉して前方に移動できないため、金属エレメント14…の径方向外端が後方に倒れようとする。
しかしながら、後側の金属エレメント14は、その更に後方の金属エレメント14から押圧力によりネック部16の凹部20において弾性変形するため、隣接する金属エレメント14,14は相互に平行な位置関係を維持することができる。
第4の実施の形態
次に、図8および図9に基づいて本発明の第4の実施の形態を説明する。
第4の実施の形態は、第3の実施の形態のネック部16の径方向内側部分に形成された凹部20に、第2の実施の形態の傾斜面20bを組み合わせたものであり、その凹部20全体が傾斜面20aとなっている。これにより、第4の実施の形態は、第3の実施の形態および第2の実施の形態の作用効果を併せて奏することが可能となる。
第5の実施の形態
次に、図10および図11に基づいて本発明の第5の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態の金属エレメント14(図2参照)の凹部20の径方向内縁20aは、ロッキングエッジ19と同じ径方向位置で終わっているが、図10に示す第5の実施の形態の金属エレメント14の凹部20は、イヤー部17およびネック部16からロッキングエッジ19の径方向位置を超えてボディ部15の径方向内端まで延びている。ボディ部15における凹部20の左右方向の幅は、イヤー部17における凹部20の左右方向の幅と同じである。
第5の実施の形態の金属エレメント14は、ボディ部15の傾斜面15bが、両プーリ間で駆動力を伝達する際に、隣接する前方の金属エレメント14のサドル面15aにおける凹部20の形成されていない部分の後端隅部を押すことで、第1の実施の形態の金属エレメント14の作用効果を達成できるのに加えて、凹部20をボディ部15まで延長したことにより、以下のような更なる作用効果を達成することができる。
図11(B)は凹部20を持たない比較例の金属エレメント14に対応するもので、隣接する2個の金属エレメント14,14を後面側から見た状態を示しており、向こう側の金属エレメント14に対して手前側の金属エレメント14は、回転中心Oまわりに反時計方向に角度θだけ相対回転している。一対の金属エレメント14,14が回転中心Oまわりに相対回転するのは、各金属エレメント14は2本の金属リング集合体13,13により拘束されているため、それら2本の金属リング集合体13,13が当接する左右のサドル面15a,15aの中間位置が回転中心Oになるからである。隣接する金属エレメント14,14はイヤー部17,17に形成されたノーズ17aおよびホール17bで相互に係合しているが、ノーズ17aおよびホール17b間には所定のガタが存在するため、一対の金属エレメント14,14の回転中心Oまわりの相対回転が許容される。
図11(B)の下段は、向こう側の金属エレメント14のロッキングエッジ19に沿う断面線で切断した断面図であって、向こう側の金属エレメント14は左右のサドル面15a,15aの間に断面線で切断されたネック部16が現れる。一方、手前側の金属エレメント14は、図中左側のボディ部15は切断されずに図中左側のサドル面15aが現れ、ネック部16および図中右側のボディ部15は断面線で切断されている。ボディ部15の前面にはサドル面15aから径方向内側に向かって傾斜する傾斜面15bが形成されており、ボディ部15の前後方向厚さは径方向内側に向かって次第に薄くなるため、断面線で切断されたボディ部15の厚さは図中右側ほど薄くなり、手前側の金属エレメント14のボディ部15の右端と向こう側の金属エレメント14のボディ部15の右端との間に隙間gが発生することで、手前側の金属エレメント14のロッキングエッジ19との間に回転中心Oを始点とする三角形状の空間αが形成される。
このように、隣接する2個の金属エレメント14,14が回転中心Oまわりに相対回転すると、手前側の金属エレメント14のボディ部15の前面(傾斜面15b)と向こう側の金属エレメント14のボディ部15の後面との間に空間αが発生し、金属エレメント14…間に作用する押し力で前記空間αを詰めるように金属エレメント14が曲げ変形するため、強度および動力伝達効率が低下する可能性がある。
それに対し、図11(A)は凹部20を有する本実施の形態の金属エレメント14に対応するものである。比較例では、三角形状の空間αの始点が金属エレメント14の左右方向中央の回転中心Oに一致しているが、本実施の形態では、向こう側の金属エレメント14の後面に凹部20が形成されているため、三角形状の空間αの始点が凹部20の左端側にずれたO′点となる。その結果、比較例では空間αの始点であるO点から空間αの終点までの距離がL1であるのに対し、本実施の形態では空間αの始点であるO′点から空間αの終点までの距離がL2(>L1)となる。
よって、金属エレメント14…間に作用する押し力で空間αを詰めるように金属エレメント14が曲げ変形するとき、比較例では距離L1の範囲で隙間g分の曲げを吸収する必要があるのに対し、実施の形態では前記L1よりも長いL2の範囲で同じ大きさの隙間g分の曲げを吸収すれば済むため、金属エレメント14のネック部16に連なるボディ部15の曲げ応力もしくは相対変位(単位長さ当たりの変形量)を低減して強度低下および動力伝達効率低下を最小限に抑えることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、第5の実施の形態では凹部20の径方向内端がボディ部15の径方向内端に達しているが、必ずしもその必要はなく、凹部20の径方向内端はネック部16からロッキングエッジ19を跨いでボディ部15の一部に延びていれば良い。
また第5の実施の形態では、第1の実施の形態の凹部20をボディ部15に跨がるように径方向内側に延長したものであるが、第3の実施の形態の凹部20をボディ部15に跨がるように径方向内側に延長しても良い。

Claims (6)

  1. ドライブプーリおよびドリブンプーリに巻き掛けられて前記両プーリ間で駆動力を伝達する金属ベルト(11)が、幅方向に並置された一対の金属リング集合体(13)と、前記一対の金属リング集合体(13)に前後方向に積層した状態で係止された多数の金属エレメント(14)とからなり、
    前記金属エレメント(14)は、前記一対の金属リング集合体(13)が係合する一対のリングスロット(18)と、前記一対のリングスロット(18)間に位置するネック部(16)と、前記ネック部(16)の径方向内側に連なって前記一対の金属リング集合体(13)の内周面を支持するサドル面(15a)が形成されたボディ部(15)と、前記ネック部(16)の径方向外側に連なって前記一対の金属リング集合体(13)の外周面に対向するイヤー部(17)とを備え、
    前記金属エレメント(14)がピッチングする支点となるロッキングエッジ(19)が前記ボディ部(15)の前面の径方向外端に設けられた無段変速機用金属ベルトであって、
    前記ネック部(16)の後面に凹部(20)が形成されることを特徴とする無段変速機用金属ベルト。
  2. 前記凹部(20)の径方向内端の径方向高さは、前記ロッキングエッジ(19)の径方向高さに略一致することを特徴とする、請求項1に記載の無段変速機用金属ベルト。
  3. 前記凹部(20)の径方向内端部には傾斜面(20b)が形成され、前記傾斜面(20b)は前記ロッキングエッジ(19)の径方向内側に形成された傾斜面(15b)と平行に延びることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の無段変速機用金属ベルト。
  4. 前記凹部(20)は前記ネック部(16)の一部に形成されることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の無段変速機用金属ベルト。
  5. 前記凹部(20)は前記ネック部(16)の全域および前記イヤー部(17)の一部に形成されることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の無段変速機用金属ベルト。
  6. 前記凹部(20)は前記ネック部(16)から前記ボディ部(15)の一部に跨がって延びることを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の無段変速機用金属ベルト。
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