JP2007192254A - Cvtエレメントおよびcvtエレメントの製造方法 - Google Patents

Cvtエレメントおよびcvtエレメントの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】互いに安定した姿勢で当接することが可能なCVTエレメントおよびCVTエレメントの製造方法を提供する。
【解決手段】CVT1の入力側プーリ2および出力側プーリ3に当接するプーリ当接面11a・11aが左右側部に形成されるサドル部11と、サドル部11に延設されるネック部12と、ネック部12に延設されるヘッド部13と、サドル部11、ネック部12およびヘッド部13にて囲んだ位置に形成した係合溝14・14と、を具備し、表面または裏面で当接した状態で複数積層して係合溝14・14を無端状のリング5・5に係合することによりCVTベルト4を形成するCVTエレメント10の前記裏面におけるヘッド部13の左右略中央部からネック部12を経てサドル部11の左右略中央部に至る部分に、ヘッド部13における幅がサドル部11における幅よりも小さい凹み部15を形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、CVT(Continuously Variable Transmission)のうち、ベルト式のCVTに用いられるCVTベルトを構成する部材の一つであるCVTエレメントおよびその製造方法に関する。
近年、自動車の燃費向上やショックのないスムーズな変速を行う技術の一つとしてCVT、特にベルト式のCVTが検討されている。
ベルト式のCVTは、多数のCVTエレメントを隙間無く無端状のリングに係合して形成するCVTベルトを入力側および出力側の二つのプーリに巻回し、該二つのプーリの一方または両方を割りプーリとし、CVTベルトが当接する当該プーリにおける溝の間隔を変更することにより、該二つのプーリの実質的な直径比を変動させ、変速を行うものである。
ベルト式のCVTに用いられるCVTエレメントは、無端状のリングに係合した状態では互いに表裏面で当接・摩擦を繰り返す。そして、CVTエレメントが摩耗することにより所定の寸法精度を維持することができなくなると、CVTベルトのスムーズな回転が阻害されてCVTの駆動力の伝達効率が低下するだけでなく、騒音が発生して自動車の静粛性が低下する要因となる。よって、CVTエレメントの耐久性(耐摩耗性)を向上することが求められる。
従来のベルト式のCVTに用いられるCVTエレメントおよびその製造方法については特許文献1乃至特許文献3に記載のものが知られている。
CVTエレメントは、直線部、すなわち二つのプーリ間に位置するときには主としてヘッド部同士が強く当接し、曲線部、すなわち二つのプーリのいずれか一方の溝に当接しているときには主としてサドル部同士が当接する。
すなわち、CVTベルトの回転時においてはCVTベルトを構成するCVTエレメント間の当接箇所が時々刻々と変化する。
このような条件下でCVTエレメントの耐久性を向上させるために、直線部および曲線部におけるCVTエレメント間の当接姿勢をそれぞれ安定させることが求められている。
特許文献1に記載のCVTエレメントは、CVTエレメントの裏面におけるネック部からヘッド部の略中央部にわたる部分に凹み部を形成するためのパンチを用いて打ち抜き成形することにより、ヘッド部の左右端部(イヤー部)に材料を流入させ、当該部位の肉厚が低下することを防止している。
特許文献2および特許文献3に記載のCVTエレメントは、CVTエレメントの表面においてヘッド部の左右、ネック部の根元(サドル部側端部)、およびサドル部の上半部左右に周囲よりも突出した厚肉部を形成し、当該厚肉部にて他のCVTエレメントと当接するものである。
特開2002−48195号公報 特開昭63−115937号公報 特開2002−213539号公報
しかし、特許文献1に記載のCVTエレメントは、サドル部に凹み部は形成されておらず、曲線部に位置するとき(二つのプーリのいずれか一方の溝に当接しているとき)にはサドル部の上半部全体で隣のCVTエレメントに当接することとなり、CVTエレメントの姿勢が安定しないという問題がある。
また、特許文献2および特許文献3に記載のCVTエレメントは、略一直線状に並んだサドル部の上半部左右の厚肉部、およびネック部の根元の厚肉部の計三箇所で隣のCVTエレメントに当接するため、CVTエレメントがネック部の根元の厚肉部を支点として左または右に傾いて当接する場合があり、CVTエレメントの姿勢が安定しないという問題がある。
本発明は以上の如き状況に鑑み、互いに安定した姿勢で当接することが可能なCVTエレメントおよびCVTエレメントの製造方法を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、
CVTのプーリに当接する面が側部に形成されるサドル部と、
該サドル部に延設されるネック部と、
該ネック部に延設されるヘッド部と、
前記サドル部、ネック部およびヘッド部にて囲んだ位置に形成した係合溝と、
を具備し、
表面または裏面で当接した状態で複数積層して前記係合溝を無端状のリングに係合することによりCVTベルトを形成するCVTエレメントにおいて、
前記表面または前記裏面の少なくとも一方における前記ヘッド部の左右略中央部から前記ネック部を経て前記サドル部の左右略中央部に至る部分に、前記ヘッド部における幅が前記サドル部における幅よりも小さい凹み部を形成するものである。
請求項2においては、
前記凹み部の形状を、前記ヘッド部から前記サドル部に向かって拡がるテーパー状とするものである。
請求項3においては、
CVTのプーリに当接する面が側部に形成されるサドル部と、
該サドル部に延設されるネック部と、
該ネック部に延設されるヘッド部と、
前記サドル部、ネック部およびヘッド部にて囲んだ位置に形成した係合溝と、
を具備し、
表面または裏面で当接した状態で複数積層して前記係合溝を無端状のリングに係合することによりCVTベルトを形成するCVTエレメントの製造方法において、
前記表面または前記裏面の少なくとも一方における前記ヘッド部の左右略中央部から前記ネック部を経て前記サドル部の左右略中央部に至る部分に、前記ヘッド部における幅が前記サドル部における幅よりも小さい凹み部を形成する工程を含むものである。
請求項4においては、
前記凹み部の形状を、前記ヘッド部から前記サドル部に向かって拡がるテーパー状とするものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、互いに当接したときの姿勢が安定する。
請求項2においては、製造が容易である。
請求項3においては、CVTエレメントが互いに当接したときの姿勢が安定する。
請求項4においては、CVTエレメントの製造が容易である。
以下では、図1を用いて本発明に係るCVTエレメントの第一実施例であるCVTエレメント10が適用されるCVT1について説明する。
CVT1はベルト式のCVTであり、入力側プーリ2、出力側プーリ3、CVTベルト4等を具備する。
入力側プーリ2および出力側プーリ3は回転可能に軸支され、これらにCVTベルト4が巻回される。エンジン(不図示)等からCVT1に入力された駆動力は、入力側プーリ2からCVTベルト4を経て出力側プーリ3に伝達され、出力される。
入力側プーリ2および出力側プーリ3はいわゆる割りプーリであり、CVTベルト4が係合する外周面の溝の幅を調整することにより、CVTベルト4における入力側プーリ2および出力側プーリ3に係合する部分の曲率半径を変更し、ひいてはCVT1の入力側の回転速度と出力側の回転速度の比(変速比)を変更することが可能である。
CVTベルト4はリング5・5およびCVTエレメント10・10・・・を具備する。
リング5・5は鋼鉄等の金属材料からなる無端状のリングである。CVTベルト4を構成するCVTエレメント10は、それぞれ隣接するCVTエレメント10・10と表面または裏面で当接した状態で積層され、リング5・5に係合される。
以下では、図1乃至図6を用いてCVTエレメント10の詳細について説明する。
なお、以下では説明の便宜上、図2、図3および図6中の矢印Aの方向を「前方」と定義するとともに、CVTエレメント10の前方側の面を「表(オモテ)面」、CVTエレメント10の後方側の面を「裏面」と定義する。
CVTエレメント10はCVTベルト4を構成する部材の一つであり、通常、耐摩耗性に優れた硬質鋼等からなる板材等の出発材に打ち抜き加工等を施すことにより製造される。なお、CVTエレメント10を構成する材料については特に限定されず、CVTエレメントとしての機能を果たすことが可能な程度の耐摩耗性や寸法精度を有していれば別の材料でも良い。
図2に示す如く、CVTエレメント10は主にサドル部11、ネック部12、ヘッド部13等を具備する。
サドル部11はCVTエレメント10の主たる構造体を成す部分であり、その左右側部には入力側プーリ2および出力側プーリ3に形成された溝に当接する面であるプーリ当接面11a・11aが形成される。
また、サドル部11の表面の上半部には略平滑な当接支持面11bが形成され、サドル部11の表面の下半部には後方に向かって傾斜したテーパー面11cが形成される。
当接支持面11bは、CVTエレメント10・10・・・を積層したときに隣接するCVTエレメント10の裏面に当接し得る面であり、特に、CVTエレメント10が曲線部に位置するとき(入力側プーリ2および出力側プーリ3のいずれか一方の溝に当接しているとき)に隣接するCVTエレメント10の裏面に強く当接する面である。
テーパー面11cが形成されるCVTエレメント10の最下部はCVTベルト4の内周部となる部分であり、テーパー面11cと隣接するCVTエレメント10の裏面との間には隙間が形成される(図1参照)。従って、CVTベルト4が入力側プーリ2および出力側プーリ3に巻回されたときに、CVTベルト4が入力側プーリ2および出力側プーリ3に沿って容易に湾曲することが可能である。
ネック部12はサドル部11の上方に延設される部分であり、後述するヘッド部13とサドル部11とを繋ぐ部分である。ネック部12は通常、サドル部11の上端部の左右略中央から上方に延設される。
ヘッド部13はネック部12に延設される部分であり、ヘッド部13は左右に延びた形状を成す。
ヘッド部13の表面の略中央部には係合突起13aが形成されるとともに、ヘッド部13の裏面の略中央部には係合孔13bが形成される。
係合突起13aが隣接するCVTエレメント10の係合孔13bに係合することにより、CVTエレメント10・10・・・を積層する際に略一直線に並ぶことを容易としている。
サドル部11、ネック部12およびヘッド部13にて囲んだ位置には係合溝14・14が形成される。係合溝14・14はそれぞれリング5・5に係合する。
図5に示す如く、本実施例のCVTエレメント10は、ヘッド部13の幅W3がサドル部11の幅W4よりも小さい(W3<W4)。
これは、ヘッド部13の左右端部が入力側プーリ2や出力側プーリ3、あるいはその他の部材に干渉することを防止するためである。また、CVTベルト4の外周側に位置するヘッド部13の重量をヘッド部13に求められる強度を確保した上で極力小さくすることにより、CVTベルト4が回転している時にCVTベルト4に作用する遠心力を極力小さくし、CVTベルト4の回転を滑らかにするためである。
図3および図5に示す如く、CVTエレメント10の裏面には、ヘッド部13の左右略中央部からネック部12を経てサドル部11の左右略中央部に至る部分に凹み部15が形成される。
凹み部15はCVTエレメント10の裏面における凹み部15以外の部分よりも数10μm程度凹んで(低くなって)おり、CVTエレメント10・10・・・を積層した場合には隣接するCVTエレメント10の表面に当接しない。
また、ヘッド部13における凹み部15の幅W1は、サドル部11における凹み部15の幅W2よりも小さい(W1<W2)。
以上の如く、CVTエレメント10は、
CVT1の入力側プーリ2および出力側プーリ3に当接するプーリ当接面11a・11aが左右側部に形成されるサドル部11と、
サドル部11に延設されるネック部12と、
ネック部12に延設されるヘッド部13と、
サドル部11、ネック部12およびヘッド部13にて囲んだ位置に形成した係合溝14・14と、
を具備し、
表面または裏面で当接した状態で複数積層して係合溝14・14を無端状のリング5・5に係合することによりCVTベルト4を形成するCVTエレメントにおいて、
前記裏面におけるヘッド部13の左右略中央部からネック部12を経てサドル部11の左右略中央部に至る部分に、ヘッド部13における幅W1がサドル部11における幅W2よりも小さい凹み部15を形成するものである。
このように構成することは、以下の利点を有する。
CVTエレメント10・10・・・は互いに表面または裏面で当接した状態で積層してそれぞれの係合溝14・14を無端状のリング5・5に係合することによりCVTベルト4を形成する。
CVTベルト4を構成するCVTエレメント10・10・・・のうち、直線部、すなわち入力側プーリ2および出力側プーリ3の間に位置するもの(図1参照)については、隣接するCVTエレメント10・10のヘッド部13同士が強く当接する。一方、CVTベルト4を構成するCVTエレメント10・10・・・のうち、曲線部、すなわち入力側プーリ2および出力側プーリ3のいずれか一方の溝に当接しているもの(図1参照)については、隣接するCVTエレメント10・10のサドル部11同士が強く当接する。
従って、CVTエレメント10・10のヘッド部13同士が強く当接している状態、およびサドル部11同士が強く当接している状態のいずれの状態においても、CVTエレメント10・10・・・の姿勢が安定していることが求められる。
CVTエレメント10は、裏面におけるヘッド部13の左右略中央部からネック部12を経てサドル部11の左右略中央部に至る部分に凹み部15を形成することにより、CVTエレメント10・10のサドル部11同士が強く当接している状態では一方のCVTエレメント10の裏面における凹み部15を除くサドル部11の左右端部と他方のCVTエレメント10の表面におけるサドル部11の左右端部とがそれぞれ当接する。
このとき、サドル部11・11間の二箇所の当接部位が左右に大きく離れているため、隣接するCVTエレメント10・10間の傾斜量(上下方向の軸を中心とする相対的な回転量)を小さく抑えることが可能であり、CVTベルト4を構成するCVTエレメント10・10・・・の姿勢、すなわちCVTエレメント10・10・・・が互いに当接したときの姿勢が安定する。
そして、CVTエレメント10・10・・・が互いに当接したときの姿勢が安定すると、左右の当接部位にかかる圧力(面圧)が略均等となり、一方のみ摩耗が進行することによりCVTエレメント10・10・・・の姿勢が不安定化し、更なる摩耗を誘発するという悪循環を防止することが可能である。特にCVT1のトルク容量が大きくなった場合に効果が大きい。
同様に、本実施例のCVTエレメント10は、裏面におけるヘッド部13の左右略中央部からネック部12を経てサドル部11の左右略中央部に至る部分に凹み部15を形成することにより、CVTエレメント10・10のヘッド部13同士が強く当接している状態では一方のCVTエレメント10の裏面における凹み部15を除くヘッド部13の左右端部と他方のCVTエレメント10の表面におけるヘッド部13の左右端部とがそれぞれ当接する。
このとき、ヘッド部13・13間の二箇所の当接部位が左右に大きく離れているため、隣接するCVTエレメント10・10間の傾斜量(上下方向の軸を中心とする相対的な回転量)を小さく抑えることが可能であり、CVTベルト4を構成するCVTエレメント10・10・・・の姿勢、すなわちCVTエレメント10・10・・・が互いに当接したときの姿勢が安定する。
そして、CVTエレメント10・10・・・が互いに当接したときの姿勢が安定すると、左右の当接部位にかかる圧力(面圧)が略均等となり、一方のみ摩耗が進行することによりCVTエレメント10・10・・・の姿勢が不安定化し、更なる摩耗を誘発するという悪循環を防止することが可能である。特にCVT1のトルク容量が大きくなった場合に効果が大きい。
また、図5に示す如く、CVTエレメント10・10・・・は通常、ヘッド部13の幅W3がサドル部11の幅W4よりも小さい。そのため、仮に凹み部15のヘッド部13における幅W1と凹み部15のサドル部11における幅W2を同じとした場合、凹み部15のサドル部11における幅を大きくしていくと、凹み部15のヘッド部13における幅W1がヘッド部13の幅W3とほとんど同じとなり、ヘッド部13の裏面における当接部位の面積が過小となる。その結果、ヘッド部13の裏面における当接部位に平滑な面を形成することが困難となり、CVTエレメント10・10・・・がヘッド部13にて当接した時の姿勢が不安定となるという問題がある。
特に、CVTエレメント10を打ち抜き加工で製造する場合、ヘッド部13の裏面における当接部位の面積が過小となると、打ち抜きにより発生する表面の「だれ」や裏面の「ひけ」の影響が顕著となり、当接部位を平滑な面に形成することが困難となる。
本実施例のCVTエレメント10の如く、凹み部15のヘッド部13における幅W1をサドル部11における幅W2よりも小さくすることにより、CVTエレメント10・10・・・が積層された場合に、隣接するCVTエレメント10・10のヘッド部13同士またはサドル部11同士のいずれが当接する場合でも、当接部位の面積を所定の面積以上に確保することが可能であり、当接部位に平滑な面を形成してCVTベルト4を構成するCVTエレメント10・10・・・の姿勢、すなわちCVTエレメント10・10・・・が互いに当接したときの姿勢が安定する。
なお、当接部位に必要な所定の面積はCVTエレメントの材質、大きさ、厚さ、形状、CVTベルトの使用時の張力の大きさ、CVTが適用される自動車のエンジンの出力の大きさ等により決定されるものであるため、適宜選択する必要がある。
以下では、図7乃至図11を用いて本発明に係るCVTエレメントの第二実施例であるCVTエレメント20の詳細について説明する。
CVTエレメント20は、CVT1の入力側プーリ2および出力側プーリ3に当接するプーリ当接面21a・21aが左右側部に形成されるサドル部21と、サドル部21に延設されるネック部22と、ネック部22に延設されるヘッド部23と、サドル部21、ネック部22およびヘッド部23にて囲んだ位置に形成した係合溝24・24と、を具備し、表面または裏面で当接した状態で複数積層して係合溝24・24を無端状のリング5・5に係合することによりCVTベルト4を形成するCVTエレメントであって、前記裏面におけるヘッド部23からネック部22を経てサドル部21に至る部分に、ヘッド部23における幅がサドル部21における幅よりも小さい凹み部25を形成するものであるという点で、CVTエレメント10と略同じである。
また、サドル部21の表面の上半部に当接支持面21b、サドル部21の表面の下半部にテーパー面21cがそれぞれ形成される点、ヘッド部23の表面の略中央部に係合突起13a、ヘッド部13の裏面の略中央部に係合孔13bがそれぞれ形成される点についても、CVTエレメント10と略同じである。
CVTエレメント20がCVTエレメント10と異なる点は、凹み部25の形状をヘッド部23からサドル部21に向かって拡がるテーパー状としたことである。
すなわち、図10に示す如く、CVTエレメント20の裏面において、ヘッド部23における凹み部25とそれ以外の部分との境界25a・25aと、サドル部21における凹み部25とそれ以外の部分との境界25b・25bとは、それぞれ直線26a・26b上に位置しており、直線26a・26bの間隔は、ヘッド部23からサドル部21に向かうに従って拡がっている。
このように構成しても、CVTエレメント10と同様に、ヘッド部23同士が当接する場合およびサドル部21同士が当接する場合の両方においてCVTベルト4を構成するCVTエレメント20・20・・・の姿勢、すなわちCVTエレメン20・20・・・が互いに当接したときの姿勢が安定する。
また、CVTエレメント20は、CVTエレメント10と同様に、サドル部21よりも左右の幅が小さいヘッド部25において、隣接するCVTエレメント20との当接部位の面積を平滑な面を形成可能な程度に確保することが可能であり、CVTベルト4を構成するCVTエレメント20・20・・・の姿勢(特に、図1に示す直線部においてCVTエレメント20・20・・・が互いに当接したときの姿勢)が安定する。
さらに、CVTエレメント20の場合、CVTエレメント10と異なり、凹み部25の形状をヘッド部23からサドル部21に向かって拡がるテーパー状としているため、製造が容易となり、ひいては更なる製造コストの削減に寄与する。
すなわち、切削加工によりCVTエレメント20に凹み部25を形成する場合、凹み部25の形状をヘッド部23からサドル部21に向かって拡がるテーパー状としていれば、境界25a・25aと境界25b・25bとは略一直線上(直線26a・26b上)にあるため、切削が容易である。また、出発材からCVTエレメント20を打ち抜くためのパンチ等に凸部を設けることにより打ち抜き加工時に凹み部25を合わせて形成する場合でも、当該パンチ等の形状を簡素化することが可能であり、当該パンチ等の製造コストの削減に寄与する。
本実施例のCVTエレメント10およびCVTエレメント20はいずれも裏面にのみ凹み部を形成する構成としたが、本発明に係るCVTエレメントはこれに限定されず、表面のみに凹み部を形成する構成としても、表面および裏面の両方に凹み部を形成する構成としても略同様の効果を奏する。
すなわち、表面および裏面のうち、少なくともいずれか一方の面に凹み部を形成すれば良い。
なお、切削加工により凹み部を形成したり、打ち抜き加工時にパンチ等により出発材を凹ませて凹み部を形成したりする方法の他、サドル部の左右両端部およびヘッド部の左右両端部に所定の面積を有する平滑面が形成された突起を設けることにより、当該突起間の部分を凹み部とする方法を用いても良い。
本発明に係るCVTエレメントの実施例が適用されたCVTの模式図。 本発明に係るCVTエレメントの第一実施例の前方斜視図。 本発明に係るCVTエレメントの第一実施例の後方斜視図。 本発明に係るCVTエレメントの第一実施例の正面図。 本発明に係るCVTエレメントの第一実施例の背面図。 本発明に係るCVTエレメントの第一実施例の側面図。 本発明に係るCVTエレメントの第二実施例の前方斜視図。 本発明に係るCVTエレメントの第二実施例の後方斜視図。 本発明に係るCVTエレメントの第二実施例の正面図。 本発明に係るCVTエレメントの第二実施例の背面図。 本発明に係るCVTエレメントの第二実施例の側面図。
符号の説明
1 CVT
2 入力側プーリ
3 出力側プーリ
4 CVTベルト
5 リング
10 CVTエレメント
11 サドル部
11a プーリ当接面
12 ネック部
13 ヘッド部
14 係合溝
15 凹み部

Claims (4)

  1. CVTのプーリに当接する面が側部に形成されるサドル部と、
    該サドル部に延設されるネック部と、
    該ネック部に延設されるヘッド部と、
    前記サドル部、ネック部およびヘッド部にて囲んだ位置に形成した係合溝と、
    を具備し、
    表面または裏面で当接した状態で複数積層して前記係合溝を無端状のリングに係合することによりCVTベルトを形成するCVTエレメントにおいて、
    前記表面または前記裏面の少なくとも一方における前記ヘッド部の左右略中央部から前記ネック部を経て前記サドル部の左右略中央部に至る部分に、前記ヘッド部における幅が前記サドル部における幅よりも小さい凹み部を形成することを特徴とするCVTエレメント。
  2. 前記凹み部の形状を、前記ヘッド部から前記サドル部に向かって拡がるテーパー状とすることを特徴とする請求項1に記載のCVTエレメント。
  3. CVTのプーリに当接する面が側部に形成されるサドル部と、
    該サドル部に延設されるネック部と、
    該ネック部に延設されるヘッド部と、
    前記サドル部、ネック部およびヘッド部にて囲んだ位置に形成した係合溝と、
    を具備し、
    表面または裏面で当接した状態で複数積層して前記係合溝を無端状のリングに係合することによりCVTベルトを形成するCVTエレメントの製造方法において、
    前記表面または前記裏面の少なくとも一方における前記ヘッド部の左右略中央部から前記ネック部を経て前記サドル部の左右略中央部に至る部分に、前記ヘッド部における幅が前記サドル部における幅よりも小さい凹み部を形成する工程を含むことを特徴とするCVTエレメントの製造方法。
  4. 前記凹み部の形状を、前記ヘッド部から前記サドル部に向かって拡がるテーパー状とすることを特徴とする請求項3に記載のCVTエレメントの製造方法。
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